(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固定部材をスキャンし、当該スキャンされた前記固定部材の画像をコンピュータ内に蓄積することにより、又は、前記組織体の前記仮想3次元モデルをコンピュータ内に取得することにより、コンピュータ内に前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、CTスキャン機、レーザスキャナ、オプティカルスキャナ、MRI装置、及び座標測定機からなる群から選択される走査機械を使用して前記固定部材をスキャンする工程を含む、請求項2〜7のいずれか一項に記載の方法。
前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記固定部材の厚さに対する前記少なくとも1つの穴の経路を特定するためにマーカを前記固定部材の前記少なくとも1つの穴に挿入する工程を更に含む、請求項9に記載の方法。
前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記組織体の前記物理的モデル、前記固定部材の少なくとも1つの穴に挿入された前記マーカ、及び前記組織体の前記物理的モデルに結合された前記固定部材をスキャンする工程を更に含む、請求項9又は10に記載の方法。
前記ガイドの前記仮想3次元モデルを処理する前記工程は、前記ガイドが前記組織体の前記第2の仮想3次元モデルの特定の部分にフィットするよう輪郭を付けられるように前記ガイドの前記仮想3次元モデルの輪郭を操作する工程を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明において、特定の専門用語は便宜上のためにのみ使用され、限定的ではない。用語「右」、「左」、「下方」、及び「上方」は、参照する図面内での方向を指定する。用語「近位に」及び「遠位に」は、それぞれ、外科デバイスを使用する外科医に向けて、及びその外科医から離れる方向を指す。用語「前部」、「後部」、「上側」、「下側」、及び関連する語及び/又はフレーズは、参照する人体における好ましい位置及び方位を指定し、限定的であることを意味しない。専門用語には、前述で列挙した語、その派生語、及び同様の意味を有する語が含まれる。
【0010】
図1A〜1Cを参照すると、外科手術用システム8は、移植片を受ける組織体10を準備するために1つ又は複数の工具101を組織体10に向けて案内するために組織体10に結合することができる1つ以上又は複数の切除ガイド100及び200を含むことができる。例えば、切除ガイド100及び200は、組織体10の空隙14(
図1C)を作製するように組織体10を切断する用具101を案内することができる。組織体10は、離間された第1及び第2の組織部分12a及び12bを画定することができる。第1及び第2の組織部分12a及び12bは、組織体の任意の特定の部分又はセグメントとすることができ、かつ、空隙14を画定する組織部分を指すために本明細書で使用される。更に、切除ガイド100及び200は、組織体10においてアンカー位置22(
図1B)、例えばボア又は穴を形成するドリルビットを案内するために使用することができる。アンカー位置は、アンカー又はねじが、以下で詳説するように、プレートなど骨固定部材を組織体10に結合することを可能にするために使用される。切断用具101は、鋸、刃、ドリルビット、又は、組織を切断することができるか、又はその他の方法で組織を調製することができる任意の他の用具とすることができることを認識されたい。本明細書で使用するとき、組織体10は、下顎骨12など患者の骨を含むことができ、かつ、第1及び第2の組織部分12a及び12bを含むことができる。組織体10は、解剖学的組織、合成組織、又はその両方を含むこともできる。図面は下顎骨12を示すが、組織体10は、上顎などの患者の解剖学的組織の他の部分であり得る。
【0011】
図1Aを参照すると、切除ガイド100は、組織体10に結合されるように構成され、かつ、組織体10の少なくとも一部、例えば、組織部分12aに当接するように構成される切除ガイド体102を含むことができる。切除ガイド体102は、切除ガイド100が組織体10のその特定の外面にフィットすることしかできないように、組織体10の特定の外面の輪郭部に合致するように輪郭付けられた内面(図示せず)を画定することができる。切除ガイド100は、中で切断用具101を受けるように構成及びサイズ決めされた1つ又は複数のスロット104を画定することができる。スロット104は、切除ガイド体102を通って延在することができ、かつ、第1の切除軸線108に沿って伸びていることができる。組織体10は、切除ガイド100が組織体10に結合されたときに、切断用具101をスロット104に挿通することによって切断することができる。特に、スロット104は、切断用具101の動きを第1の切除軸線108に沿って組織体10に向けて案内する。
【0012】
スロット104に加えて、切除ガイド100は、切除ガイド体102を通って延在する1つ又は複数のドリル穴106を更に含むことができる。ドリル穴106のそれぞれは、ドリルビット、又は、組織体10内に入る及び/又はこれを通る穴を作製することができる任意の他の適切な用具を受けるように構成及びサイズ決めされる。ドリル穴106は、アンカー位置軸線20に沿って伸びていることができる。したがって、アンカー位置軸線20は、ドリル穴106を通って延在して、その後、アンカー位置22、例えば、ドリル穴106に挿通されたドリルビットによって組織体に形成された穴又はボアと整列する。アンカー位置22は、アンカー又は締結具を受けるように構成及びサイズ決めされる。
【0013】
切除ガイド100は、貫通するピン、ワイヤ又はねじなど締結具を受けるように構成及びサイズ決めされる1つ又は複数の締結具穴107を更に画定することができる。締結具穴107のそれぞれは、切除ガイド体102を通って延在し、かつ、切除ガイド100を組織体10に一時的に結合するために切除ガイド体102を通る締結具の動きを案内するように構成される。
【0014】
切除ガイド100が組織体10に結合されたとき、切断用具101は、切り込みを所望の解剖学的位置にて組織体10上に入れるためにスロット104に挿通し、かつ、組織体10に挿入することができる。更に、ドリルビットは、組織体10においてアンカー位置を形成するためにドリル穴106に挿通することができる。その後、締結具穴107に挿通された締結具は、切除ガイド100を組織体10から分離するために組織体10及び切除ガイド体102から引き抜くことができる。本開示が大部分は切除ガイドに言及するが、本明細書で説明する切除ガイドのいずれも、あるいは、位置決めガイド、ドリルガイド又は、ドリルビットなどの切断用具を受けるように構成される少なくとも1つの穴を画定する任意の他のガイドであってもよい。
【0015】
図1Bを参照すると、切除ガイド200は、組織体10を調製するために1つ又は複数の用具101の動きを組織体10に向けて案内するために組織体10に結合されるように構成される。切除ガイド200は、切除ガイド100と同様に構成されるが、切除ガイド200は、切除ガイド100から離間された位置にて組織体10に結合することができる。切除ガイド100及び200は、組織体10の空隙14(
図1C)を作製するように組織を組織体10を切除する用具101を案内するために使用することができる。切除ガイド200は、組織体10の少なくとも一部、例えば組織部分12bに当接するように構成される切除ガイド体202を含むことができる。切除ガイド体202は、切除ガイド200が組織体10のその特定の外面にフィットすることしかできないように、組織体10の特定の外面の輪郭されたものに合致するように輪郭を付けられた内面を画定することができる。切除ガイド200は、切断用具101を受けるように構成される1つ又は複数のスロット204を画定することができる。図示する実施形態では、切除ガイド200は、第1のスロット204及び第2のスロット205を画定することができる。第1のスロット204及び第2のスロット205のそれぞれは、切除ガイド体202を通って延在し、かつ、それぞれ、切断用具101を受けるように構成することができる。第1のスロット204は、第1のスロット204が切断用具101の動きを第1の切除軸線208に沿って組織体10に案内することができるように第1の切除軸線208に沿って伸びていることができる。第2のスロット205は、第2のスロット205が組織体10への切断用具101の動きを案内することができるように第2の切除軸線209に沿って伸びていることができる。第1の切除軸線208は、第2の切除軸線209に対して斜めの角度にて配向することができる。作動時、切断用具101は、組織体10を切断するためにスロット204及び205に挿通し、かつ、組織体10に挿入することができる。
【0016】
第1のスロット204及び第2のスロット205に加えて、切除ガイド200は、切除ガイド体202を通って延在する1つ又は複数のドリル穴206を画定することができる。ドリル穴206のそれぞれは、ドリルビット、又は、組織体10内に入る及び/又はこれを通る穴を作製することができる任意の他の適切な用具を受けるように構成及びサイズ決めされる。ドリル穴206は、アンカー位置軸線24に沿って伸びていることができる。したがって、アンカー位置軸線24は、ドリル穴106を通って延在して、その後、アンカー位置22、例えば、ドリル穴206に挿通されたドリルビットによって組織体内に形成された穴又はボアと整列する。アンカー位置22は、アンカー又は締結具を受けるように構成及びサイズ決めされる。
【0017】
切除ガイド200は、切除ガイド200を組織体10に一時的に結合するために使用される、ピン、ワイヤ又はねじなど、締結具を受けるように構成及びサイズ決めされた切除ガイド体202を通って延在する1つ又は複数の締結具穴207を更に画定することができる。切除ガイド200が組織体10に結合されると、切断用具101は、切り込みを所望の解剖学的位置にて組織体10上に入れるためにスロット204に挿通し、かつ、組織体10に挿入することができる。更に、切断用具101は、切り込みを所望の解剖学的位置にて組織体10上に入れるためにスロット205に挿通し、かつ、組織体10に挿入することができる。ドリルビットは、組織体10においてアンカー位置22を形成するためにドリル穴206に挿通することができる。切り込みが切除軸線108、208、及び209に沿って組織体10上で入れられたとき、組織体10の一部を患者から除去することができる。締結具穴207に挿通された締結具は、切除ガイド200を組織体10から分離するために組織体10から引き抜くことができる。
【0018】
図1Cを参照すると、先に論じたように、切り込みは、切除軸線108、208、及び209に沿って組織体10上に、かつ、組織体10からの組織部分の除去を可能にするために入れることができ、その結果、空隙14が組織体10内に画定される。空隙14は、組織部分12a及び12bの切断露出面間に延在する。除去された組織部分は、損傷又は病変した組織であり得る。組織体10の空隙14は、移植片で満たすことができ、移植片は、以下で詳細に説明するように、骨固定要素又はプレートを用いて組織部分12a及び12bに結合することができる。
【0019】
図1D〜Eを参照すると、先に論じたように、除去された組織部分は、移植片320(
図1F)など移植片と入れ替えることができる。移植片は、血管柄付き骨移植片源など、任意の適切な移植片源300から摘出することができる。更に、移植片は、自家移植片とすることができる。適切な移植片源の実施例としては、とりわけ、肩甲骨、腰、肋骨、前腕が挙げられるが、これらに限定されるものではない。移植片源300は、腓骨302とすることもできる。選択される移植片源の種類に関係なく、移植片源300は、組織部分12a及び12bの切断露出面により画定された空隙14(
図1C)に適切に収まる移植片を取得するために適切な位置及び配向にて切断することができる。所望の移植片のサイズ及び形状を画定するために、移植片源300の仮想3次元モデル301を取得して、移植片を移植片源300から摘出するために入れるべき切り込みの適切な位置及び配向を判定することができる。移植片源300の仮想3次元モデル301は、X線コンピュータ断層撮影(CT)などの任意の適切な技術,又は、任意の適切なマッピング技術、例えば、レーザ(オプティカル)、CT、磁気共鳴画像法(MRI)、及び座標測定機を使用して移植片源300をスキャンすることによって取得することができる。実施形態では、CTスキャン機など撮像機を使用して、移植片源300をスキャンすることができる。撮像機は、プロセッサと電子通信するコンピュータメモリを含む、コンピュータ、つまり、そのようなコンピュータ530を含むことができるか、又は、該コンピュータと電子通信することができる。コンピュータ530は、任意のコンピューティングデバイスとすることができ、かつ、スマートフォン、タブレット、又は任意の他のコンピュータを含むことができる。移植片源300をスキャンすることにより取得されたデータは、コンピュータメモリに送信するか、又は、コンピュータに格納することができる。スキャンされたデータは、移植片源300の仮想3次元モデル301を作製するために、プロセッサを介して、かつ、コンピュータ530上で動作しているソフトウェア命令に従って処理することができる。あるいは、スキャンされたデータは、移植片源300の仮想3次元モデル301を作製するために、無線で、又は、電子通信ネットワーク上のハードワイヤ接続を介して、撮像機から遠く離れている位置にある異なるコンピューティングデバイスにダウンロード又は転送することができる。
【0020】
移植片源300の仮想3次元モデル301が取得されたとき、外科手術を計画することができる。外科手術は、スキャンされた移植片源の画像を表すデータ、例えば、スキャンされた画像データ、を処理、編集、及び操作するように構成される任意の適切なソフトウェアプログラムを使用して計画することができる。ソフトウェアは、ホストコンピューティングデバイス及びクライアントコンピューティングデバイスを含むネットワーク化されたコンピューティングアーキテクチャ上で動作する。更に、ソフトウェアは、コンピュータ、例えば、コンピュータ530上で実行中であるグラフィカルユーザインタフェースからの入力に基づいて命令を処理するように構成されたウェブベースアプリケーションとすることができる。実施形態では、画像又は画像データを処理、操作、又は、編集するように構成された1つの適切なソフトウェアプログラムが、Synthesにより商標PROPLAN CMF(登録商標)で販売又は使用許諾されている。PROPLAN CMF(登録商標)を使用して、仮想3次元モデル301を処理及び操作することができる。
【0021】
除去された組織部分に取って代わる移植片320は、空隙14(
図1C)に適切に収まるように構成及びサイズ決めされるべきである。例えば、複数の移植片部分304、306及び308を移植片源300から摘出し、その後、相互接続して、空隙14における挿入のための完全な移植片を形成するからことができる。この点を踏まえて、切除軸線は、複数の移植片部分305、306、及び308を形成するように画定することができる。移植片源300の仮想3次元モデル301を使用して、切除は、上述のスキャンされた画像データなど、画像を処理、操作、及び編集するように構成されるソフトウェアを実行するコンピュータを介して計画することができる。ユーザは、プロセッサに移植片源300の仮想3次元モデル301に所望のエディット又は操作を実行させる命令を入力することができる。ユーザは、移植片320を形成するために後で相互接続することができる移植片部分304、306、及び308を取得するために移植片源300上で行うべき切除の位置及び配向を判定することができる。移植片部分304、306、及び308を摘出するために、ユーザは、切り込みを切除軸線310、312、314、316、及び318に沿って行なわなければならないと判断することができる。除去される組織部分の患者解剖学的組織及び形状及びサイズ、切除は適切にサイズ決めされた移植片部分を形成するために他の切除軸線に沿って行うことができることを認識されたい。
【0022】
図1D〜Eを引き続き参照すると、コンピュータで仮想3次元モデル301を使用して移植片源300上で行うべき所望の切除を計画した後、計画された外科的処置、及び以下で説明するような迅速製造技術を使用する製造に従って構成された切除ガイド400は、切断用具101の動きを移植片源300に案内するために移植片源300上に設置することができる。切除ガイド400は、移植片源300の少なくとも一部に当接するように構成され、かつ、適応している切除ガイド体402を含むことができる。切除ガイド体402は、切除ガイド400が移植片源300のその特定の外面にフィットすることしかできないように、移植片源300の特定の外面に合致するように輪郭を付けることができる内面を画定することができる。
【0023】
切除ガイド400は、切断用具101の動きを移植片源300に向けて案内するために切断用具101を受けるようにそれぞれ構成される複数のスロットを画定する。図示する実施形態では、切除ガイド400は、互いから離間された第1のスロット410、第2のスロット412、第3のスロット416、及び第4のスロット418を画定することができる。スロット410、412、416、及び418のそれぞれは、切除ガイド体402を通って延在する。切除ガイド400が移植片源300上に設置されたときに、切除ガイド400は、スロット410、412、416及び418が実質的に所定の切除軸線310、312、314、316及び318と整列されるように構成することができる。例えば、第1のスロット410は、切除ガイド400が移植片源300上に設置されたときに第1の切除軸線310と実質的に整列させることができる。第2のスロット412は、切除ガイド400が移植片源300上に設置されたときに第2の切除軸線312と実質的に整列させることができる。第3のスロット414は、切除ガイド400が移植片源300上に設置されたときに第3の切除軸線314と実質的に整列させることができる。第4のスロット416は、切除ガイド400が移植片源300上に設置されたときに第4の切除軸線316と実質的に整列させることができる。第5のスロット418は、切除ガイド400が移植片源300上に設置されたときに第5の切除軸線318と実質的に整列させることができる。
【0024】
スロットに加えて、切除ガイド400は、移植片源300において、少なくとも1つのドリルビットを受けるように構成及びサイズ決めされる1つ又は複数のドリル穴406、若しくは、穴又はボアなど、アンカー位置303を作製することができる任意の他の装置を更に画定することができる。作動時、ドリルビットは、移植片源300において穴を作製するためにドリル穴406の一部又は全部に挿通することができる。移植片源300内に形成されるアンカー位置は、ねじ、リベット、釘、又は適切な骨固定具など、アンカーを受けるように構成及びサイズ決めされる。アンカー位置303は、以下で論じるように、アンカーを固定部材開口に通して移植片源300におけるそれぞれのアンカー位置303に挿入することができるようにプレートなど固定部材内に形成された開口部に対応することができる。
【0025】
切除ガイド400は、ピン、ワイヤ、又はねじなど締結具を受けるように構成及びサイズ決めされる1つ又は複数の締結具穴407を更に画定することができる。締結具は、切除ガイド400を移植片源300に一時的に結合させるために締結具穴407に挿通し、かつ、移植片源300に挿入することができる。切除ガイド400は、締結具穴407を介して締結具を挿入することによって移植片源300に結合させることができる。その後、切断用具101は、移植片部分304、306及び308を切断して摘出するために、スロット410、412、416及び418を介して順番に挿入して移植片源300内を前進させることができる。移植片源部分304、306及び308においてアンカー位置303(図示せず)を形成するためにドリルビットをドリル穴406に挿入することができる。切除ガイド400は、その後、締結具穴407及び移植片源300から締結具を除去することによって移植片源300から切り離すことができる。
【0026】
図1Fを参照すると、移植片部分304、306、及び308は、その後、組織体10から除去された組織部分に取って代わるために、空隙14(
図1C)内に設置することができる。その後、移植片部分304、306及び308は、移植片320を形成するために互いに結合することができる。固定プレート324など任意の適切な固定部材322及びねじなど複数のアンカーは、移植片部分304、306、及び308を結合するために、かつ、移植片320を形成するために共に使用することができる。移植片320は、骨移植片とすることができ、かつ、固定プレート324など、固定部材322を使用して組織体10に接続することができる。
【0027】
実施形態では、固定部材322は、骨固定インプラントとして構成することができる。固定部材322は、輪郭部が組織体10の輪郭部及び相互接続した移植片部分304、306、及び308に合致するように屈曲させることができる。例えば、固定部材322は、組織部分12a、移植片320、及び組織部分12bに沿って輪郭を付けることができる。更に、固定部材322は、先に論じたアンカーを受けるように構成される1つ又は複数の穴326を画定する。穴326は、選択されたアンカー形式に応じてねじ穴又は一部ねじ付きとすることができる。固定部材322が組織体10及び移植片部分304、306、及び308に当接して設置されたとき、1つ又は複数のアンカーは、移植片部分304、306及び308を互いに結合し、かつ、移植片320を組織体10に結合するように、少なくとも1つの締結具穴326に挿通し、かつ、組織体10内のアンカー位置22又は移植片320内に形成されたアンカー位置303に挿入することができる。固定部材322は、コバルトクロムモリブデン(CoCrMo)、チタン、及びチタン合金、ステンレス鋼、セラミック、あるいは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)(ポリエーテルケトンケトン(PEKK))などの高分子,及び生体再吸収性材料など、様々な生体親和性材料で形成することができる。物理特性又は化学特性を向上させるために、又は、投薬を提供するために、コーティングを骨固定インプラント410に追加又は適用することができる。コーティングの例としては、プラズマ溶射チタンコーティング又はヒドロキシアパタイトが挙げられる。代替実施形態に従って、固定部材322は、患者別の骨固定プレートとすることができる。
【0028】
図2及び3A〜3D並びに5A及び5Bを参照すると、任意の患者別の外科的切除ガイドを作製する方法は、例えば、本開示において上述した切除ガイド100、200及び/又は400、又は、任意の他の適切な切除ガイドを使用することである。この方法は、
図2に工程A、B、C、D、E及びFとして概略的に表す工程の全部又は一部を含むことができ、該工程の一部は、画像及び/又は3次元モデルを操作又は編集するために使用される適切なソフトウェアを実行する1つ又は複数のコンピューティングデバイス又はコンピュータ530を使用して実行される。
図2に示す実施形態により、患者別のサージカルガイドを作製する方法は、工程Aにおいて、組織体の物理的モデル及び固定部材、例えば、固定部材322を取得する工程を含む。工程Bは、スキャン機又はマッピング機508を使用して組織体の物理的モデル及び固定部材をスキャンする工程を含むことができる。工程Cは、物理的モデル及び固定部材の仮想3次元モデルをコンピュータ530で作製する工程を含むことができる。工程Dは、術中又は術後の構成において組織体に適用された固定部材の仮想3次元モデルを作製する工程を含むことができる。術中又は術後の構成は、組織体10が移植片固定部材で外科的に再構築されたときの組織体及び固定部材の所望の又は所期の形状を意味する。工程Eは、組織体及び固定部材の術中又は術後の仮想3次元モデルに基づいて切除ガイドの仮想3次元モデルを作製する工程を含むことができる。工程Fは、切除ガイドの仮想3次元モデルに基づいて外科的切除ガイドを作製する工程を含むことができる。
【0029】
図2及び3Bを参照すると、工程Aでは、ユーザは、組織体10の物理的モデル500を取得する。組織体10は、固有の組織体又再構築された組織体とすることができる。組織体10の物理的モデル500は、任意の適切な技術を使用して組織体10をスキャンし、その後、スキャンされたデータに基づいて3次元モデルを形成することによって作製することができる。組織体10の仮想3次元モデル510は、例えば、CTスキャン機、レーザスキャナ、オプティカルスキャナ、MRI装置、及び座標測定機(coordinate measure machine)など、任意の適切な技術を使用して組織体10をスキャンすることにより取得することができる。実施形態では、スキャン機は、組織体10のスキャンされたデータを取得するように組織体10をスキャンするために使用することができる。その後、スキャンされたデータを、スキャン機と電気通信しているコンピュータにダウンロード又は転送する。例えば、スキャンしたデータは、無線で、又は、LAN、WAN、又は任意の適切な通信ネットワークを介したハード接続を介してコンピュータに送信することができる。コンピュータでは、組織体10の仮想3次元モデル510を、画像及び/又は画像データを、処理及び編集又は操作することができる適切なソフトウェアを実行するコンピュータを使用して作製する。組織体10の仮想3次元モデル510は、術前の状態内の組織体10の表現である。以下で更に詳説するように、組織体10の仮想3次元モデル510は、術中又は術後の構成において組織体10の仮想3次元モデル520(
図3C)を取得するために手術計画に従って操作することができる。換言すると、仮想3次元モデル510は、切除された組織が移植片320により取って代わられたときにモデルが組織体10の所望の又は所期の形状及び構成を表すように操作することができる。組織体10の仮想3次元モデル520を、製造機械又は機械類に通信ネットワークを介してダウンロード又は転送する。その後、組織体10の仮想3次元520のモデルを使用して、製造機械は、物理的モデル500を作製することができる(術中又は術後の状態内の組織体10の
図3A)。例えば、ラピッドプロトタイピング装置又はプロセスは、組織体10の仮想3次元モデルを使用して組織体10の物理的モデル500を作製するために使用することができる。ラピッドプロトタイピング製造法では、コンピュータ支援デザインモデルなどの仮想デザインは、物理的モデルに変換される。ラピッドプロトタイピング装置及びプロセスの例としては、選択的レーザ焼結(SLS)、熱溶融樹脂法(FDM)、ステレオリソグラフィー(SLA)、及び3D印刷が挙げられるが、これらに限定されるものではない。コンピュータ数値制御(CNC)機械も、術前の又は術後の状態における組織体10の物理的モデル500を作製するために使用することができる。
【0030】
ユーザが組織体10の物理的モデル500を取得すると、固定部材322を固定プレート324又は任意の他の骨固定インプラントなど物理的モデル500に結合することができる。図示する実施形態では、プレート324は、物理的モデル500の形状に適合するように屈曲させることができる。即ち、固定プレート324など、固定部材322は、計画された術後の形状に従って成形することができる。固定プレート324は、組織体10上に設置されるように、物理的モデル500上で同じ位置にて、かつ、同じ配向で物理的モデル500に結合させることができる。1つ又は複数のマーカ502を固定部材322の穴326の少なくとも1つに少なくともある程度挿入して、その締結具穴326の位置及び角形成をマーキングすることができる。それぞれのマーカ502は、ハンドル504と、ハンドル504から延在するロッド506とを含むことができる。ロッド506の少なくとも一部は、穴326の1つにより受けられるように構成及びサイズ決めすることができる。ロッドは、長さを画定することができ、一部の実施形態では、一部のマーカ502は、他より短い長さを有するロッド506を有することができる。締結具穴326において最大数のマーカ502に対応するために、短尺のロッド506を有するマーカ502は、長いロッド506を有するマーカ502の間に位置決めすることができる。
【0031】
図4A及び4Bを参照すると、固定部材322は、固定部材体321を含むことができる。固定部材体321は、第1の端部321aと、長手方向Lに沿って321aの反対側の第2の端部321bとの間に延在する。固定本体321は、外面323、及び、長手方向Lに対して横である横方向Tに沿った外面323から離間された内面325を画定する。内面325は、移植片源又は組織体10の表面に輪郭を付けるように構成される。固定部材322は、外面323と内面325との間の距離と定義された厚さを有する。固定部材体321は、中心穴軸線Xに沿って固定部材体321を通って延在する複数の穴326を画定する。穴326は、長手方向Lに沿って互いから離間する。それぞれの穴326は、貫通して少なくともアンカーを受けるように構成及びサイズ決めされる。穴326は、ねじ付き又は一部ねじ付きとすることができる。穴326は、任意の適切な方法又は配向で、中でアンカーを受けるように構成することができる。したがって、中心穴軸線Xは、方向Tに対して角度を付けることができる。実施形態では、穴326の一部又は全部の中心軸Xは、方向Tに対して角度的にオフセット状態とすることができる。固定部材322は、
図3Aの工程Aで示すように、組織体10の一部又は組織体の物理的モデル500の一部の形状に適合するために屈曲されるように構成される。固定部材322を屈曲させる前に、曲げプロセス中に穴326の形状を維持する一助となるように小さいねじ挿入物(図示せず)を穴326の中に設置することができる。更に、固定部材322は、穴326が屈曲中に穴326の形状を有意に変えることを回避するか、又は、少なくとも最小限に抑えるように配置される位置では概ね屈曲又は変形していない。
【0032】
マーカ502は、穴326を固定部材322の仮想3次元モデルに正確に作製するために使用することができる。工程Aにおいて先に論じたように、固定部材322が物理的モデル500の少なくとも一部の形状に適合するように屈曲されて、物理的モデル500に結合された後にマーカ502を穴326に挿通することができる。ロッド506の一部など、マーカ502の一部は、そのロッド506がそれぞれの中心穴軸線Xに沿って延在するように穴326の1つに挿入することができる。したがって、ロッド506は、ロッド506の少なくとも一部がその特定の穴326に挿入されたときに穴326の1つの中心穴軸線Xに沿って伸びているとすることができる。したがって、マーカ502は、それぞれの穴326の角形成を特定するために1つ又は複数の穴326に挿入することができる。
【0033】
図2を参照すると、工程Bでは、物理的モデル500、固定部材322、及びマーカ502についてスキャンされた画像データを取得するために、物理的モデル500、固定部材322、及びマーカ502を、先述したような任意の適切なスキャン又は撮像技術を使用してスキャンすることができる。例えば、スキャン機を使用して、物理的モデル500、固定部材322及びマーカ502をスキャンすることができ、スキャンした画像データを使用することをコンピュータ530を介して使用して、物理的モデル500、固定部材322、及びマーカ502の仮想3次元モデル512を作製することができる。代替実施形態により、物理的モデル500及び固定部材322のみをスキャンして、マーカ502がスキャンされないように、物理的モデル500及び固定部材322の仮想3次元モデルを作製する。更なる実施形態では、計画された術中又は術後の構成に従って成形された固定部材322のみをスキャンする。特に、固定部材322を、その計画された術中又は術後の形状に屈曲させ、その後、スキャンしてスキャンした画像データを取得することができる。
【0034】
図2及び3Bを参照すると、工程Cでは、物理的モデル500に結合された固定部材322の3次元画像がスキャン機で取得されると、物理的モデル500、固定部材322、及びマーカ502の仮想3次元モデル512を作製するためにスキャンした画像データをコンピュータ530に取り込む。あるいは、少なくとも固定部材322の仮想3次元モデルは、固定部材322の物理的モデル500のスキャンした画像データを必要とせずにコンピュータ530で作製することができる。コンピュータ530は、プロセッサと、スキャンした画像データなどデータを記憶するように構成された非一時的コンピュータ可読記憶媒体と、適切なソフトウェアとを含むことができる。コンピュータ530は、ローカルに、例えば、スキャン機と同じ全体的な区域にあるか、又はリモートとすることができ、スキャンした画像データは、通信ネットワークを介してコンピュータ530に転送される。したがって、取得するか又は記憶されたスキャンした画像データは、スキャン機及び/又は手術位置に対してローカルであるか、又は、スキャン機及び/又は手術位置に対してリモートであるコンピュータ上で実行するソフトウェアを介してユーザによって操作することができる。例えば、スキャンした画像データは、手術を行うことになる外科医によって遠隔操作にて操作することができる。仮想3次元モデル512は、典型的には、異なるフォーマットのデータで構成される。例えば、3次元モデル512は、Standard Tessellation Language(STL)フォーマットでデータを収容することができる。データフォーマットに関係なく、仮想3次元モデル512は、少なくとも物理的モデル500及び物理的モデル500に結合されたときの固定部材322の形状、輪郭部、及びサイズをマッピングして表すデータを含む。
【0035】
引き続き
図2及び3Bを参照すると、工程Cでは、仮想3次元モデル512は、固定部材322の穴326の配向の精度を増すように固定部材322内のマーカ502位置を表すデータを含むことができる。マーカ502の可視表現を用いて、ユーザは、固定部材322の穴326の配向をより良好に判定することができる。
図4A及び4Bに関して先に論じたように、マーカ502は、固定部材322のT上で横方向に対する穴326の角形成を判定する一助となることができる。工程B内のスキャンプロセスを使用して、それぞれの穴326の対向した端部327の位置を取得することができる。しかしながら、第1の穴端部327から第2の穴端部329までのそれぞれの穴326の経路は、工程Bにおいて説明したスキャンプロセスによって必ずしも取得することができるというわけではない。したがって、仮想3次元モデル512は、固定部材322の穴326仮想モデルのそれぞれを仮想的に作製するように操作することができる。そうするために、第1の穴端部327の中心及び第2の穴端部329の中心を通って延在するように仮想モデルにおいて中心穴軸線Xを作成することができる。その後、穴326を作製して、その特定の穴326の以前に引いた中心軸X’に沿った経路を有するようにする。このプロセスでは、マーカ502を使用しない。あるいは、マーカ502の可視表現はを使用して、穴326のより正確な経路を取得することができる。そうするために、中心軸X’を、第2の穴端部329からハンドル504に装着されるロッド506の端部507まで引く。その後、中心軸Xに従う穴326を仮想3次元モデル512内に作製する。このプロセスは、それぞれの穴326について繰り返すことができる。
【0036】
工程Cでは、仮想3次元モデル512は、それぞれの構成部品のモデルを含むことができる。即ち、仮想3次元モデル512は、物理的モデル500の仮想3次元モデル514と、固定プレート324など固定部材322の仮想3次元モデル516と、マーカ502の仮想3次元モデル518とを含むことができる。仮想3次元モデル512(又は、本記載の任意の仮想モデル)は、当技術分野において典型的な従来のソフトウェアを使用して、ユーザによって操作することができる。例えば、Synthesにより登録商標PROPLAN(登録商標)CMFで販売されている、画像を処理及び編集するように構成されるソフトウェアプログラムを使用して、スキャン機508から取得する仮想モデルを処理及び操作することができる。このソフトウェアによって、ユーザは、組織体10を分析して、以下で論じる切除ガイド600など、切除ガイドの形状及びデザインを含む患者の手術を術前に計画することができる。
【0037】
図2及び3Cを参照すると、工程Dでは、組織体10の仮想3次元モデル520を、計画された外科的処置に従って術中又は術後の形状及び構成に操作することができる。具体的には、固定部材322の仮想3次元モデル516は、組織体10の以前に取得された3次元モデル520の中にインポートして、術中又は術後の形状及び構成において組織体10の仮想3次元モデル520を作製するコンピュータを使用して操作することができる。換言すると、組織体10の仮想3次元モデル520を使用して、ユーザは、Synthesにより商標名PROPLAN CMF(登録商標)で販売されているソフトウェアなどの適切なソフトウェアを使用して、コンピュータ530において、下顎再建術などの、手術を事前に計画することができる。コンピュータ530において、固定部材322の仮想3次元モデル516は、
図1Fに関して先に詳細に論じたように所定の手術計画に従って術中又は術後の構成において組織体10の仮想3次元モデル520に結合することができる。したがって、固定部材322の仮想3次元モデル516は、所望の手術計画に従って組織体10の仮想3次元モデル520と整列させることができる。先に論じたように、3次元モデル520は、固有の組織体10、又は移植片320を含む再構築された組織体10を表すことができる。組織体10の3次元モデル520に結合された固定部材322の仮想3次元モデル516を、集合的に、仮想3次元モデル526という。
【0038】
図2及び3Dを参照すると、工程Eでは、切除ガイド600の仮想3次元モデル522は、組織体10に結合された固定部材322の仮想3次元モデル526に基づいて作製及び設計することができる。したがって、切除ガイド600(又は、任意の他の適切な切除ガイド)は、組織体10の仮想モデル520に結合された固定部材322の仮想3次元モデル526に基づいて設計及び製造することができる。代替実施形態により、切除ガイド600の仮想3次元モデル522は、スキャン機を介して以前に取得された組織体10の仮想3次元モデル521を使用して作製することができる。組織体10の仮想3次元モデル521は、工程D内で使用された組織体10の仮想3次元モデル520と実質的に同一とすることができる。しかしながら、一部の実施形態では、組織体10の仮想3次元モデル521は、術前の形状又は状態の組織体10を表す。
【0039】
図2及び3Dを引き続き参照すると、工程Eでは、切除ガイド600の仮想3次元モデル522は、例えば、切除ガイドが以下で詳説するように形成されるときに、外科医が切断用具101の動きを組織体10に向けて案内することを可能にするように構成又は設計することができる。図示する実施形態では、切除ガイド600又は切除ガイドのモデルは、組織体10の少なくとも一部に当接するように構成された切除ガイド体602を含むことができる。切除ガイド体602は、切除ガイド体602を通って延在する少なくとも1つのスロット604を画定することができる。スロット604は、切断用具101を受け入れ、かつ、切除ガイド600が3次元仮想モデルに表すように組織体10に結合されたときに、切断用具101を組織体10に向けて案内するように構成及びサイズ決めすることができる。スロット604に加えて、切除ガイド600は、それぞれ、ドリルビット又は組織体10において穴又はアンカー位置を作製することができる任意の他の装置を受けるように構成及びサイズ決めされる1つ又は複数のドリル穴606を画定することができる。ドリル穴606のそれぞれは、切除ガイド体602を通って延在することができる。ドリル穴606に加えて、切除ガイド600は、ねじなどの締結具を受けるようにそれぞれ構成及びサイズ決めされる1つ又は複数の締結具穴607を画定することができる。締結具穴607のそれぞれは、切除ガイド体602を通って延在することができる。少なくとも1つの締結具は、切除ガイド600を組織体10に結合するためにそれぞれの締結具穴607に挿通し、かつ、組織体10に挿入することができる。
【0040】
引き続き
図2及び3Dについて、工程Eでは、切除ガイド600の仮想3次元モデル522は、組織体10に対する仮想3次元モデル522内のドリル穴606の位置及び配向が固定部材322の同数の穴326の位置及び配向と実質的に整列されるように設計することができる。例えば、
図3Cに示すように、工程Cでは、固定部材322は、それぞれ、組織体10に対して、位置及び配向G及びHにて位置決めされた第1の穴326及び第2の穴326bを含む。したがって、切除ガイド600の仮想3次元モデル522は、例えば、コンピュータ530において、少なくとも1つの穴606a及び第2の穴606bが、組織体10に対して、組織体10上の位置及び配向G及びHに対して、固定部材322の穴326、例えば穴326a及び326bの中の1つと実質的に同じ位置及び配向を有するように設計することができる。位置Gは、仮想3次元モデル520に対して第1の位置ということができ、Hと特定された位置は、仮想3次元モデル520に対して第2の位置ということができる。穴326a及び326bは、穴326a及び326bを通ってアンカー位置への挿入が組織体10の神経に当たらないように組織体10に対して位置し、かつ、配向される。また、穴326は、アンカーが損傷又は病変していない組織に挿通されるように組織体10に対して位置し、かつ、配向される。
【0041】
図2を参照すると、工程Fでは、切除ガイド600の仮想3次元モデル522が完了されると、切除ガイド600は、ラピッドプロトタイピング技術など任意の適切な技術を使用して3次元仮想モデル522に基づいて作製することができる。例えば、切除ガイド600の仮想3次元モデル522は、コンピュータ530からCAD/CAM製造機械などの機械に、又は、そのような機械に結合されたコンピュータにダウンロード又は転送することができる。切除ガイド600は、ラピッドプロトタイピング製造装置又はプロセスを使用して作製することができる。ラピッドプロトタイピング製造プロセスでは、仮想デザインは、コンピュータ支援デザインモデルなど、物理モデル又は構成物に変換される。ラピッドプロトタイピング技術の例としては、選択的レーザ焼結(SLS)、熱溶融樹脂法(FDM)、ステレオリソグラフィー(SLA)及び3D印刷、並びにコンピュータ数値制御(CNC)機械が挙げられるがこれらに限定されるものではない。製造機械532は、切除ガイド600を任意の所望の材料から作製する。例えば、切除ガイド600は、一部又は全てが適切な高分子又は金属材料で作製することができる。その後、ユーザは、切除ガイド600を使用して任意の所望の外科手術を患者に行うことができる。
図2Aに示す工程の全て又は一部は、プロセッサ又はコンピュータによって実行することができる。更に、仮想モデルなど、上述の方法に関与するデータの全て又は一部は、ローカルコンピュータ又はリモートコンピュータに対して非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶することができる。
【0042】
切除ガイド600を除いて、先述した方法は、任意の他の適切な切除ガイドを作製するために使用することができる。例えば、切除ガイド100及び200は、先述した方法を使用して作製することができる。本開示で言及する全ての仮想3次元モデルは、コンピュータ530において実行されるコンピュータ支援ソフトウェアを使用して作製及び操作することができることを認識されたい。本出願で説明する方法は、先述したように下顎再建術において使用される切除ガイドを製造するために使用することができる。しかしながら、本出願で説明する方法は、骨断片部の伸延を含むことができる顎矯正手術又は頭蓋顎顔面手術において使用される切除ガイドを作製するために使用することができる。
【0043】
図5A及び5Bを参照すると、先述した方法は、移植片を摘出するために使用される切除ガイド400を構築するために使用することもできる。この方法では、切除ガイド400は、1つ又は複数のスロット403と、複数のドリル穴406a〜406fとを含むことができる。移植片320に対するドリル穴406a〜fの位置及び配向は、移植片320が空隙14(
図1C)内に位置決めされ、かつ、固定部材322が移植片320及び組織体10に当接して位置決めされたときに締結具穴326a〜f及び組織位置Yと実質的に整列しているように、切除ガイド400を仮想的に設計することができる。例えば、組織体10の仮想3次元モデル512は、先に論じ、かつ、
図2、3A及び3Bに示す工程A〜Cに関して先に説明したように取得される。その後、組織体10の仮想3次元モデルの上で、第1の切除領域11(
図1A)及び第2の切除領域13(
図1A)を特定する。第1の切除領域11は、第1の領域11ともいい、第2の切除領域13は、第2の領域13ともいう。固定部材322の仮想3次元モデル516を、
図2に関して先に説明したように取得する。取得した3次元モデル516は、計画された術後の形状を有することができ、かつ、締結具を受けるように構成される少なくとも1つの第1の穴326を画定することができる。少なくとも1つの第1の穴326aの中心軸が組織体の第2の組織部分12aでの第1のターゲット位置Kと実質的に整列されるようにし、固定部材322の仮想3次元モデル516を取得するように固定部材322の仮想3次元モデル516を処理する(プロセッサにおいて)。例えば、
図2の工程B及びCで先述したように切除ガイド400をスキャンすることによって切除ガイド400の仮想3次元モデル401を作製する。切除ガイド400の仮想3次元モデル401を少なくとも2つの切断ガイド403間に配置された移植片部分の仮想3次元モデル301に結合するように、切除ガイド400の仮想3次元モデル401を処理することができる(プロセッサにおいて)。移植片部分は、移植片部分304、移植片部分306、移植片部分308、又はその組み合わせとすることができる。したがって、移植片部分は、移植片320とすることができる。移植片320などの移植片部分は、第2の領域13又は空隙14に収まるようにサイズ決めすることができる。ドリル穴406の1つの中心軸が移植片源のターゲット位置Lの1つと実質的に整列されるようにし、切除ガイド400の仮想3次元モデル401を移植片部分の仮想3次元モデル301に結合するように切除ガイド400の仮想3次元モデル401を処理することができる(プロセッサにおいて)。ターゲット位置Lの中の少なくとも1つは、移植片320が空隙14内に位置決めされたときに目標位置Kと実質的に一致する。
【0044】
図6を参照すると、切除ガイドを作製する方法700は、工程701、702、703、及び704を含むことができる。工程701は、固定部材322の仮想3次元モデル516を取得する工程を含み、固定部材322の取得された仮想3次元モデル516は、計画された術後の形状を有し、かつ、締結具を受けるように構成される少なくとも1つの穴326を画定する。工程702は、固定部材322の仮想3次元モデル516を組織体10の第1の仮想3次元モデル520に結合するように固定部材322の仮想3次元モデルを処理する工程を含み、組織体10の第1の仮想3次元モデル520は、少なくとも1つの穴326の中心軸Xが第1の領域11の第1の目標位置Mと実質的に整列されるように第1の領域11を画定する。第1の領域11は、組織部分12bに対応することができる。工程703は、少なくとも1つの切断ガイド603及び少なくとも1つの穴606を画定する切除ガイド600の仮想3次元モデル522を作製する工程を含む。あるいは、工程703は、位置決めガイド又は少なくとも1つの穴606を画定するドリルガイドなどのガイド600の仮想3次元モデル522を作製する工程を含む。工程704は、少なくとも1つの穴606の中心軸が、組織体10の第2の仮想3次元モデル521の第2のターゲット位置Nと実質的に整列されるようにし、切除ガイド600の仮想3次元モデル522を、第1の領域11と実質的に同一である第2の領域
15を有する組織体10の第2の仮想3次元モデル521に結合するように切除ガイド600の仮想3次元モデル522を処理する工程を含み、第2のターゲット位置Nは、組織体10のそれぞれの第1及び第2の仮想3次元モデル520、521に対する第1のターゲット位置Mに関して同一に位置決めされる。
【0045】
第2の処理する工程704は、切断ガイド603を組織体10の第1の領域11と第2の領域13と間の術前に計画された接続部分と整列させる工程を更に含むことができる。取得する工程701は、固定部材322の画像を取得するために固定部材322をスキャンし、通信ネットワークを介して、コンピュータに画像データを転送して、固定部材322の仮想3次元モデル516において固定部材322の少なくとも1つの穴326を画定するために固定部材322の画像を操作する工程を更に含むことができる。操作する工程は、少なくとも1つの穴326の中心軸Xを特定する工程を含む。この方法は、ラピッドプロトタイピング製造法を使用して切除ガイド600の仮想3次元モデル522と同一の切除ガイド600を構築する工程を更に含むことができる。切除ガイド600を構築する工程は、切除ガイド600の仮想3次元モデル522をコンピュータから製造機械532に転送する工程を含むことができる。
【0046】
取得する工程701は、スキャン機508を使用して固定部材322をスキャンする工程を含むことができる。取得する工程701は、以下のスキャン機、即ち、即ち、CTスキャン機、レーザスキャナ、オプティカルスキャナ、MRI装置又は座標測定機の中の任意の1つを使用して固定部材322をスキャンする工程を含むことができる。取得する工程701は、固定部材322を組織体10の物理モデル500に結合する工程を更に含むことができる。取得する工程701は、固定部材を術後の形状に屈曲させる工程を更に含むことができる。取得する工程701は、固定部材322の厚さに対する少なくとも1つの穴326の経路を特定するためにマーカ502の少なくとも一部を固定部材322の少なくとも1つの穴326の中に挿入する工程を更に含むことができる。取得する工程701は、組織体10の物理モデル500、固定部材322の少なくとも1つの穴326の中に挿入されるマーカ502、及び組織体10の物理モデル500に結合される固定部材322をスキャンする工程を更に含むことができる。
【0047】
処理する工程704は、切除ガイド600が組織体10の仮想の第2の仮想3次元モデル521の特定の部分にフィットするよう輪郭を付けられるように切除ガイド600の仮想3次元モデル522を、コンピュータ可読媒体内に格納されたソフトウェアに従って、プロセッサを介して操作する工程を含むことができる。
図6に示すか、又は、先述した工程の全て又は一部は、コンピュータ上で稼働しているプロセッサにより実行することができる。本開示において説明する仮想3次元モデルは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に格納することができる。プロセッサ及びコンピュータ可読記憶媒体は、同じコンピュータ又は異なるコンピュータの一部とすることができる。
【0048】
図6を参照すると、患者別の外科的切除ガイド600を作製する方法800は、工程801、802、及び803を含むことができる。工程802は、固定部材322の仮想3次元モデル516を組織体10の第1の仮想3次元モデル520に結合するように固定部材322の仮想3次元モデル516を処理する工程を含み、組織体10の第1の仮想3次元モデル520は、少なくとも1つの穴326の中心軸Xが第1の領域11の第1のターゲット位置Mと実質的に整列されるように第1の領域11を画定する。工程802は、少なくとも1つの切断ガイド603及び少なくとも1つの穴606を画定する切除ガイド600の仮想3次元モデル522を作製する工程を含む。あるいは、工程802は、少なくとも1つの穴606を画定する、位置決めガイド又はドリルガイドなどのガイドの仮想3次元モデル522を作製する工程を含む。工程803は、少なくとも1つの穴326の中心軸Xが組織体10の第2の仮想3次元モデル521の第2のターゲット位置Nと実質的に整列されるようにし、切除ガイド600の仮想3次元モデル522を、第1の領域11と実質的に同一である第2の領域
15を有する組織体10の第2の仮想3次元モデル521に結合するように切除ガイド600の仮想3次元モデル522を処理する工程を含み、第2のターゲット位置Nは、組織体10のそれぞれの第1及び第2の仮想3次元モデル520、521に対する第1のターゲット位置Mに関して同一に位置決めされる。
【0049】
代替実施形態により、
図6に示す方法800は、コンピュータ530において固定部材322の仮想3次元モデル516を取得する工程を更に含むことができる。取得する工程は、スキャン機508を使用して固定部材322をスキャンする工程を含むことができる。取得する工程は、以下のスキャン機、即ち、CTスキャン機、レーザスキャナ、オプティカルスキャナ、MRI装置、又は座標測定機のいずれかを使用して固定部材322をスキャンする工程を更に含むことができる。
図4に示す方法は、ラピッドプロトタイピング製造法を使用する切除ガイド600の仮想3次元モデル522と同一の切除ガイド600を構築する工程を更に含むことができる。構築する工程は、切除ガイド600の仮想3次元モデル522を通信ネットワークを介してコンピュータ530から製造機械532に転送する工程を更に含むことができる。取得する工程は、固定部材を組織体の物理モデルに結合する工程を含むことができる。取得する工程は、固定部材を術後の形状に屈曲させる工程を含むことができる。取得する工程は、固定部材の厚さに対する少なくとも1つの穴の経路を特定するためにマーカを固定部材の少なくとも1つの穴に挿入する工程を含むことができる。取得する工程は、組織体の物理モデル、固定部材の少なくとも1つの穴に挿入されるマーカ、及び組織体に結合される固定部材をスキャンする工程を含むことができる。取得する工程は、組織体の物理モデル、及び、組織体の物理モデルに結合される固定部材をスキャンする工程を含むことができる。処理する工程803は、切除ガイドが組織体の仮想の第2の仮想3次元モデルの特定の部分にフィットするよう輪郭を付けられるように、切除ガイドの仮想3次元モデルを操作する工程を含むことができる。
図7に示すか、又は、先述した工程の全て又は一部は、コンピュータのようなプロセッサによって実行することができる。
【0050】
図8を参照すると、患者別の外科的切除ガイド600を作製する方法900は、工程901、902、903、904、905、及び906を含むことができる。工程901は、組織体10の仮想3次元モデル521を取得する工程を含む。工程902は、第1の保持領域11及び第2の切除領域13を組織体10の仮想3次元モデル522上で特定する工程を含む。第1の切除領域11は、第1の領域11ともいい、第2の切除領域13は、第2の領域13ともいう。工程903は、固定部材322の仮想3次元モデル516を取得する工程を含み、固定部材322の取得された仮想3次元モデル516は、計画された術後の形状を有し、かつ、締結具を受けるように構成される少なくとも1つの第1の穴326を画定する。工程904は、少なくとも1つの第1の穴326の中心軸Xが第2の切除領域13の第1のターゲット位置Kと実質的に整列されるようにし、固定部材322の仮想3次元モデル516を組織体10の仮想3次元モデルに結合するように固定部材322の仮想3次元モデル516を処理する工程を含む。工程905は、少なくとも1対の切断ガイド403及び少なくとも1つの第2の穴406を画定する切除ガイド400の仮想3次元モデル401を作製する工程を含む。工程906は、切除ガイド400の仮想3次元モデル401を切断ガイド403の間に配置された移植片部分320の仮想3次元モデル301に結合するように切除ガイド400の仮想3次元モデル401を処理する工程を含み、移植片部分320は、少なくとも1つの第2の穴406の中心軸が移植片部分320の3次元モデル301の第2のターゲット位置Lと実質的に整列されるように第2の領域13に収まるようにサイズ決めされ、第2のターゲット位置Lは、移植片部分320が第2の切除領域13内に位置決めされたときに第1のターゲット位置Kに対して実質的に一致する。
図5に示すか、又は、先述した工程の全て又は一部は、プロセッサによって実行することができる。取得する工程901は、固定部材の画像を取得するために固定部材をスキャンして、固定部材の仮想3次元モデルにおいて固定部材の少なくとも1つの第1の穴を画定するために固定部材の画像を操作する工程を更に含むことができる。操作する工程は、少なくとも第1の1つの穴の中心軸を特定する工程を更に含むことができる。この方法は、ラピッドプロトタイピング製造法を使用して切除ガイドの仮想3次元モデルと同一の切除ガイドを構築する工程を更に含むことができる。
【0051】
図に示された実施形態の説明及び議論は、単に例示のためにすぎず、本開示を限定するものと解釈すべきではないことに留意されたい。本開示は、様々な実施形態を想定することを、当業者は、理解するであろう。例えば、本開示が仮想3次元モデルに言及するが、本開示において説明する仮想モデルのいずれも2次元とすることができることを想定されている。実施形態に従って記載され、例証された特徴及び構造は、別途記載のない限り、本明細書に記載されるように全ての実施形態に適用可能であることは、更に理解されよう。加えて、上記の実施形態と共に上述された概念を、単独又は上述された他の実施形態のいずれかとの組み合わせで用いてもよいことは、理解されよう。
【0052】
〔実施の態様〕
(1) 切断用具の動きを組織体に向けて案内するように構成される患者別のサージカルガイドを作製する方法であって、
固定部材の仮想3次元モデルを取得する工程であって、前記固定部材の前記取得された仮想3次元モデルは、計画された術後の形状を有し、かつ、締結具を受けるように構成される少なくとも1つの穴を画定する、工程と、
前記固定部材の前記仮想3次元モデルを前記組織体の第1の仮想3次元モデルに結合するように前記固定部材の前記仮想3次元モデルを処理する工程であって、前記組織体の前記第1の仮想3次元モデルは、第1の領域を画定して、前記少なくとも1つの穴の中心軸が、前記第1の領域の第1のターゲット位置と実質的に整列されるようになっている、工程と、
少なくとも1つの穴を画定するガイドの仮想3次元モデルを作製する工程と、
前記ガイドの前記仮想3次元モデルを前記第1の領域と実質的に同一である第2の領域を有する前記組織体の第2の仮想3次元モデルに結合するように前記ガイドの前記仮想3次元モデルを処理する工程であって、前記少なくとも1つの穴の中心軸は、前記組織体の前記第2の仮想3次元モデルの第2のターゲット位置と実質的に整列されるようになっている、工程と、を含み、前記第2のターゲット位置が、前記組織体の前記それぞれの第1及び第2の仮想3次元モデルに対する前記第1のターゲット位置に関して同一に位置決めされている、方法。
(2) 前記作製する工程は、少なくとも1つの切断ガイドを画定する前記ガイドの前記仮想3次元モデルを作製する工程を含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記第2の処理する工程は、前記切断ガイドを前記組織体の前記第2の領域と切除領域との間の術前に計画された接合面と整列させる工程を更に含む、実施態様2に記載の方法。
(4) 前記取得する工程は、前記固定部材の画像を取得するために前記固定部材をスキャンする工程と、前記固定部材の前記仮想3次元モデルにおいて前記固定部材の前記少なくとも1つの穴を画定するために前記固定部材の前記画像を操作する工程とを更に含む、実施態様1〜3のいずれかに記載の方法。
(5) 前記操作する工程は、前記少なくとも1つの穴の前記中心軸を特定する工程を含む、実施態様4に記載の方法。
【0053】
(6) ラピッドプロトタイピング製造法を使用して前記ガイドの前記仮想3次元モデルと同一の前記ガイドを構築する工程を更に含む、実施態様1〜5のいずれかに記載の方法。
(7) 前記ガイドを構築する前記工程は、前記ガイドの前記仮想3次元モデルをコンピュータから製作機械に転送する工程を含む、実施態様6に記載の方法。
(8) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、走査機械を使用して前記固定部材をスキャンする工程を含む、実施態様1〜7のいずれかに記載の方法。
(9) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、CTスキャン機、レーザスキャナ、オプティカルスキャナ、MRI装置、及び座標測定機からなる群から選択される走査機械を使用して前記固定部材をスキャンする工程を含む、実施態様1〜8のいずれかに記載の方法。
(10) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記固定部材を前記組織体の物理的モデルに結合する工程を含む、実施態様1〜9のいずれかに記載の方法。
【0054】
(11) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記固定部材を前記術後の形状に屈曲させる工程を更に含む、実施態様10に記載の方法。
(12) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記固定部材の厚さに対する前記少なくとも1つの穴の経路を特定するためにマーカを前記固定部材の前記少なくとも1つの穴に挿入する工程を更に含む、実施態様10に記載の方法。
(13) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記組織体の前記物理的モデル、前記固定部材の少なくとも1つの穴に挿入された前記マーカ、及び前記組織体の前記物理的モデルに結合された前記固定部材をスキャンする工程を更に含む、実施態様11に記載の方法。
(14) 前記ガイドの前記仮想3次元モデルを処理する前記工程は、前記ガイドが前記組織体の前記仮想前記第2の仮想3次元モデルの特定の部分にフィットするよう輪郭を付けられるように前記ガイドの前記仮想3次元モデルを操作する工程を含む、実施態様1〜13のいずれかに記載の方法。
(15) 用具の動きを組織体に向けて案内するように構成される患者別のサージカルガイドを作製する方法であって、
固定部材の仮想3次元モデルを前記組織体の第1の仮想3次元モデルに結合するように前記固定部材の前記仮想3次元モデルを処理する工程であって、前記組織体の前記第1の仮想3次元モデルは第1の領域を画定し、前記少なくとも1つの穴の中心軸は、前記第1の領域の第1のターゲット位置と実質的に整列されるようになっている、工程と、
少なくとも1つの穴を画定するガイドの仮想3次元モデルを作製する工程と、
前記ガイドの前記仮想3次元モデルを前記第1の領域と実質的に同一である第2の領域を有する前記組織体の第2の仮想3次元モデルに結合するように前記ガイドの前記仮想3次元モデルを処理する工程であって、前記少なくとも1つの穴の中心軸は、前記組織体の前記第2の仮想3次元モデルの第2のターゲット位置と実質的に整列されるようになっている、工程と、を含み、前記第2のターゲット位置は、前記組織体の前記それぞれの第1及び第2の仮想3次元モデルに対する前記第1のターゲット位置に関して同一に位置決めされている、方法。
【0055】
(16) コンピュータにおいて前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する工程を更に含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、走査機械を使用して前記固定部材をスキャンする工程を含む、実施態様16に記載の方法。
(18) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、CTスキャン機、レーザスキャナ、オプティカルスキャナ、MRI装置、及び座標測定機からなる群から選択される走査機械を使用して前記固定部材をスキャンする工程を含む、実施態様15〜17のいずれかに記載の方法。
(19) ラピッドプロトタイピング製造法を使用して前記ガイドの前記仮想3次元モデルと同一の前記ガイドを構築する工程を更に含む、実施態様15〜18のいずれかに記載の方法。
(20) 前記ガイドを構築する前記工程は、前記ガイドの前記仮想3次元モデルを前記コンピュータから製作機械に転送する工程を含む、実施態様16〜19のいずれかに記載の方法。
【0056】
(21) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記固定部材を前記組織体の物理的モデルに結合する工程を含む、実施態様15〜20のいずれかに記載の方法。
(22) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、固定部材を前記術後の形状に屈曲させる工程を更に含む、実施態様21に記載の方法。
(23) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記固定部材の厚さに対する前記少なくとも1つの穴の経路を特定するためにマーカを前記固定部材の前記少なくとも1つの穴に挿入する工程を更に含む、実施態様20〜22のいずれかに記載の方法。
(24) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記組織体の前記物理的モデル、前記固定部材の少なくとも1つの穴に挿入された前記マーカ、及び、前記組織体の前記物理的モデルに結合された前記固定部材をスキャンする工程を更に含む、実施態様23に記載の方法。
(25) 前記固定部材の前記仮想3次元モデルを取得する前記工程は、前記組織体の前記物理的モデル、及び、前記組織体の前記物理的モデルに結合された前記固定部材をスキャンする工程を更に含む、実施態様21〜24のいずれかに記載の方法。
【0057】
(26) 前記ガイドの前記仮想3次元モデルを処理する前記工程は、前記ガイドが前記組織体の前記仮想前記第2の仮想3次元モデルの特定の部分にフィットするよう輪郭を付けられるように前記ガイドの前記仮想3次元モデルを操作する工程を含む、実施態様15〜25のいずれかに記載の方法。
(27) 切断用具の動きを組織体に向けて案内するように構成される患者別のサージカルガイドを作製する方法であって、
前記組織体の仮想3次元モデルを取得する工程と、
第1の領域及び第2の領域を前記組織体の前記仮想3次元モデル上で特定する工程と、
固定部材の仮想3次元モデルを取得する工程であって、前記固定部材の前記取得された仮想3次元モデルは、計画された術後の形状を有し、かつ、締結具を受けるように構成される少なくとも1つの第1の穴を画定する、工程と、
前記固定部材の前記仮想3次元モデルを前記組織体の前記仮想3次元モデルに結合するように前記固定部材の前記仮想3次元モデルを処理する工程であって、前記少なくとも1つの第1の穴の中心軸は前記第2の領域の第1のターゲット位置と実質的に整列されるようになっている、工程と、
少なくとも1対の切断ガイド及び少なくとも1つの第2の穴を画定する切除ガイドの仮想3次元モデルを作製する工程と、
前記切除ガイドの前記仮想3次元モデルを前記切断ガイド間に配置された移植片部分の仮想3次元モデルに結合するように前記切除ガイドの前記仮想3次元モデルを処理する工程であって、前記移植片部分は、前記第2の領域に収まるようにサイズ決めされ、前記少なくとも1つの第2の穴の中心軸が前記移植片部分の前記3次元モデルの第2のターゲット位置と実質的に整列されるようになっている、工程と、を含み、前記第2のターゲット位置は、前記移植片部分が前記第2の領域内に位置決めされたときに前記第1のターゲット位置に対して実質的に一致する、方法。
(28) 前記取得する工程は、前記固定部材の画像を取得するために前記固定部材をスキャンする工程と、前記固定部材の前記仮想3次元モデルにおいて前記固定部材の前記少なくとも1つの第1の穴を画定するために前記固定部材の前記画像を操作する工程とを更に含む、実施態様27に記載の方法。
(29) 前記操作する工程は、前記少なくとも1つの第1の穴の前記中心軸を特定する工程を含む、実施態様28に記載の方法。
(30) ラピッドプロトタイピング製造法を使用して前記切除ガイドの前記仮想3次元モデルと同一の前記切除ガイドを構築する工程を更に含む、実施態様27〜29のいずれかに記載の方法。