(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記絶縁圧着プロファイル(150)、前記混合プロファイル(200)および前記ワイヤ圧着プロファイル(170)は、前記圧着バレル(20)に対する連続する圧着プロファイルを区画する、
請求項1に記載の圧着ツール(102)。
前記絶縁クリンパ(120)は、前記圧着バレルの前記絶縁バレルセグメント(42)を受容する前記絶縁圧着プロファイルによって境界が定められる受容空間(142)を備え、
前記ワイヤクリンパ(122)は、前記圧着バレルの前記ワイヤバレルセグメント(38)を受容する前記ワイヤ圧着プロファイル(170)によって境界が定められる受容空間(172)を備え、且つ、
前記移行クリンパ(124)は、前記圧着バレルの前記移行セグメント(40)を受容する前記混合プロファイル(200)によって境界が定められる受容空間(202)を備える、
請求項1に記載の圧着ツール(102)。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、電気端子10の例示的実施形態の斜視図である。端子10は、電気コンタクトセグメント12と電気コンタクトセグメント12の端部16から延出する圧着セグメント14を含む。電気コンタクトセグメント12は、電気コンタクト18を含む。例示的実施形態では、電気コンタクト18は、中に相手コンタクト(図示せず)を受容するように構成されるレセプタクルであるが、制限するわけではないが、バレル、ソケット、スプリングコンタクト、ビームコンタクト、タブ、ネジが切られた又は他のタイプの機械的ファスナを受容するための開口を有する構造体等のような任意のタイプの電気コンタクトが、代替の実施形態で使用されてもよい。
【0014】
圧着セグメント14は、圧着バレル20を含む。圧着バレル20は、基部22とその基部22から延出する互いに対向する側壁24を含む。基部22と側壁24は、ワイヤ28の端部26を受容するように構成される圧着バレル20の開口25を区画する。圧着バレル20は、ワイヤ28の端部26の回りに圧着されてワイヤ28を電気端子10に機械的且つ電気的に接続する。ワイヤ28は、任意のタイプの導体であってよい導体30を含む。任意ではあるが、導体30は、アルミニウムから製造される(例えば、アルミニウムを含むことができる)。追加的に又は代替として、導体30は、制限しないが、銅等のような任意の他の導電性材料から製造することができる。任意ではあるが、ワイヤ28は、導体30の長さの少なくとも一部に沿って導体30の回りに延出する電気絶縁部31を含む。電気絶縁部31は、ワイヤ28のジャケットであっても良い。
【0015】
圧着バレル20は、コンタクト端部32からワイヤ端部34までの長さに延出する。コンタクト端部32は、電気コンタクト18から延出する。より具体的には、コンタクト端部32は、電気コンタクトセグメント12の端部16から延出する。ワイヤ端部34は、ワイヤ28の端部で露出された導体30および絶縁部31に圧着されるように構成される。圧着バレル20は、前部シールセグメント36、ワイヤバレルセグメント38、移行セグメント40、および絶縁バレルセグメント42を含む。前部シールセグメント36は、圧着バレル20のコンタクト端部32でシールを提供する。ワイヤバレルセグメント38は、導体30と係合して圧着バレル20を導体30に電気的に接続する。絶縁バレルセグメント42は、絶縁部31に対する後部シールを提供し且つ圧着バレル20のワイヤ28への接続部に対して強度を提供する。限定するわけではないが、グリース、リカー、ジェル、油脂等のようなシーラントは、任意ではあるが、圧着バレル20がワイヤ28の回りに圧着される前に圧着バレル20の開口25内に設けられて、導体30に対する追加のシーリングを提供する。導体30がアルミニウムの場合、前部シールセグメント36など圧着バレル20によって提供されるシーリング、絶縁バレルセグメント42による後部シール、およびワイヤバレルセグメント38と移行セグメント40によって導体30に沿って提供されるシーリングは、導体30の酸化および/又は腐食を低減することができる。
【0016】
図2は、端子10をワイヤ28(両方とも
図1に示す)へ圧着するために使用することができる端子圧着機100の一例示的実施形態の斜視図である。端子圧着機100は、圧着ツール102を含む、アプリケータ、ターミネータ、プレス、リードメーカー、ベンチ機械、ハンドツール又は他のタイプの圧着機のような任意のタイプの端子圧着機であり得る。図示された実施形態では、端子圧着機100は、ワイヤ28への圧着のための圧着ゾーンへ端子10を供給するためのフィーダ104を含む。図示された実施形態では、フィーダ104は電気作動フィーダ104であるが、空気圧フィーダ、カムとリンケージフィーダ等の他のタイプのフィーダ104を端子圧着機のタイプに従って使用することができる。
【0017】
端子圧着機100は、端子10とワイヤ28を受容する接続ゾーンすなわち圧着ゾーン106を有する。フィーダ104は、圧着ツール102による圧着のための圧着ゾーン106に端子10を供給するように配置される。動作中、圧着ツール102は、端子圧着機100の駆動機構によって圧着ストロークを介して静止アンビル108に向かって駆動される。駆動機構は、ラム又は圧着ストロークを介して周期的に駆動される他の機械部品であり得る。圧着ストロークは、前進すなわち下方への成分と、戻りすなわち上方への成分の両方を有する。圧着ツール102は、アンビル108に向かって下方へ前進して着座位置に至り、且つ、解除位置まで上方へ戻される。
【0018】
図3は、圧着ゾーン106に配置された端子10を有するアンビル108に対して配置された圧着ツール102の部分的な断面図である。圧着ツール102は、圧着動作中に圧着バレル20に向かって駆動されて圧着バレル20をワイヤ28(
図1に示す)に接続するように構成される。圧着ツール102は、絶縁クリンパ120、ワイヤクリンパ122、および絶縁クリンパ120とワイヤクリンパ122との間の移行クリンパ124を含む。
【0019】
絶縁クリンパ120は、圧着バレル20の絶縁バレルセグメント42をワイヤ28の絶縁部31(
図1に示す)に圧着するために使用される。ワイヤクリンパ122は、圧着バレル20のワイヤバレルセグメント38をワイヤ28の導体30(
図1に示す)に圧着するために使用される。移行クリンパ124は、圧着バレル20の移行セグメント40を圧着するために使用される。例示的実施形態では、導体30が電気絶縁部31よりも小さい直径を有するので、ワイヤバレルセグメント38は、導体30と絶縁部31を夫々収容するように絶縁バレルセグメント42とは異なる寸法にされている。移行セグメント40は、ワイヤバレルセグメント38と絶縁バレルセグメント42との間で移行する。
【0020】
絶縁クリンパ120、ワイヤクリンパ122および移行クリンパ124は、絶縁バレルセグメント42、ワイヤバレルセグメント38および移行セグメント40を夫々収容するように成形される。一例示的実施形態では、移行クリンパ124は、ワイヤクリンパ122から絶縁クリンパ120へ切れ目なく続く。移行クリンパ124は、ワイヤクリンパ122と絶縁クリンパ120との間の滑らかな移行を区画することができる。絶縁クリンパ120、ワイヤクリンパ122および移行クリンパ124は、圧着の全長に沿って(例えば、絶縁バレルセグメント42、ワイヤバレルセグメント38および移行セグメント40に沿って)連続している又は閉鎖されている。
【0021】
一例示的実施形態では、圧着ツール102は、共に連結される又は締着される複数の片を備える。例えば、図示の実施形態では、ワイヤクリンパ122および移行クリンパ124は、共通片として共に一体的に形成される。絶縁クリンパ120は、ワイヤクリンパ122および移行クリンパ124に連結される別個の片である。あるいは、移行クリンパ124は、ワイヤクリンパ122とは反対に絶縁クリンパ120と一体的に形成されることができる。他の代替の実施形態では、移行クリンパ124は、絶縁クリンパ120とワイヤクリンパ122とは別個の片であってもよい。
【0022】
絶縁クリンパ120は、前部130と後部132との間に延出する。ワイヤクリンパ122は、前部134と後部136との間に延出する。移行クリンパ124は、前部138と後部140との間に延出する。ワイヤクリンパ122は、移行クリンパ124および絶縁クリンパ120の前方に配置される。移行クリンパ124の前部138は、ワイヤクリンパ122の後部136に設けられる。移行クリンパ124の後部140は、絶縁クリンパ120の前部130に設けられる。絶縁クリンパ120は、前部130が移行クリンパ124の後部140に対して当接するように移行クリンパ124に対して僅かに保持されることができる。一例示的実施形態では、ワイヤクリンパ122は、前部134にベルトマウス142を含む。このベルトマウス142は、リードとして外方へワイヤクリンパ122内に移行する。
【0023】
図4は、絶縁クリンパ120の正面図である。絶縁クリンパ120は、圧着バレル20の絶縁バレルセグメント42(両方とも
図1に示す)をワイヤ28の絶縁部31(両方とも
図1に示す)に圧着するための絶縁圧着プロファイル150を有する。絶縁圧着プロファイル150は、絶縁クリンパ120に形成された内側表面によって区画される。内側表面は、放電加工(EDM)又はワイヤEDMプロセスによって形成することができる。内側表面は、ミリング又はグラインディングのような他の除去プロセス又は絶縁クリンパ120の3D(3次元)印刷又は鍛造によって形成することができる。
【0024】
これらの表面は、圧着バレル20の絶縁バレルセグメント42を受容する絶縁圧着プロファイル150によって境界が定められる受容空間152を区画する。絶縁バレルセグメント42の側壁24(
図1に示す)は、圧着プロセス中に絶縁圧着プロファイル150に対して形成される。側壁24は、圧着プロセス中に折り重ねられることができる。絶縁圧着プロファイル150は、絶縁バレルセグメント42に沿ってF−圧着のような開口バレル圧着を形成するように成形することができる。任意ではあるが、受容空間152の容量は、絶縁クリンパ120の前部130から後部132(
図3に示す)へ略一定の断面を有することができる。
【0025】
絶縁クリンパ120は、絶縁バレルセグメント42の側壁24を形成するための互いに対向するリードインセクション154,156を含む。リードインセクション154は、絶縁圧着プロファイル150に沿って変化し得る幅158だけ分離される。例えば、幅158は、リードインセクション154,156の頂部近くでより狭くされることができ且つリードインセクション154,156の底部近くでより広くされることができる。任意ではあるが、幅158は、前部130から後部132に向かって変化してもよい。
【0026】
絶縁クリンパ120は、絶縁バレルセグメント42の頂部を形成するために使用される圧着半径セクション160,162を含む。圧着半径セクション160,162は一般的に湾曲されるが、リードインセクション154,156は一般的に平坦である(しかしながら、曲率を持つことができるが、圧着半径セクション160,162よりも小さな曲率である)。圧着半径セクション160は、リードインセクション154に移行する。圧着半径セクション162は、リードインセクション156に移行する。図示の実施形態では、圧着半径セクション160,162は、先端164で交わる。圧着半径セクション160,162は、圧着プロセス中に側壁24を内方へ絶縁部31内に折り曲げるように成形される。圧着半径セクション160,162は、各々、対応する曲率半径166,168を有する。
【0027】
圧着半径セクション160の曲率半径166は、リードインセクション154から先端164に向かって一定であってもよく、あるいは、リードインセクション154から先端164に向かって変化してもよい。例えば、曲率半径166は、頂部近くでより小さくてよく且つリードインセクション154および/又は先端164近くでより大きくてよい。任意ではあるが、圧着半径セクション160の曲率半径166は、絶縁クリンパ120の前部130から後部132に向かって変化してもよい。
【0028】
圧着半径セクション162の曲率半径168は、リードインセクション156から先端164に向かって一定であってもよく、あるいは、リードインセクション156から先端164に向かって変化してもよい。例えば、曲率半径168は、頂部近くでより小さくてよく且つリードインセクション156および/又は先端164近くでより大きくてよい。任意ではあるが、圧着半径セクション162の曲率半径168は、絶縁クリンパ120の前部130から後部132に向かって変化してもよい。
【0029】
図5は、ワイヤクリンパ122と移行クリンパ124を示す圧着ツール102の一部の背面の斜視図である。
図6は、ワイヤクリンパ122と移行クリンパ124を示す圧着ツールの一部の背面図である。図示の実施形態では、ワイヤクリンパ122と移行クリンパ124は、一片の本体として一体的に形成される。移行クリンパ124は、ワイヤクリンパ122へ移行する。
【0030】
ワイヤクリンパ122は、圧着バレル20のワイヤバレルセグメント38(両方とも
図1に示す)をワイヤ28の導体30(両方とも
図1に示す)に圧着するためのワイヤ圧着プロファイル170を有する。ワイヤ圧着プロファイル170は、ワイヤクリンパ122に形成される内側表面によって区画される。内側表面は、EMD又はワイヤEMDプロセスによって形成することができる。内側表面は、ミリング又はグラインディングのような他の除去プロセス又はワイヤクリンパ122の3D印刷又は鍛造によって形成することができる。
【0031】
これらの表面は、圧着バレル20のワイヤバレルセグメント38を受容するワイヤ圧着プロファイル170によって境界が定められる受容空間172を区画する。ワイヤバレルセグメント38の側壁24(
図1に示す)は、圧着プロセス中にワイヤ圧着プロファイル170に対して形成される。側壁24は、圧着プロセス中に折り重ねられることができる。ワイヤ圧着プロファイル170は、ワイヤバレルセグメント38に沿ってF−圧着を形成するように成形することができる。任意ではあるが、受容空間172の容積は、ワイヤクリンパ122の前部134から後部136に向かって略一定の断面を有することができる。
【0032】
ワイヤクリンパ122は、ワイヤバレルセグメント38の側壁24を形成するための互いに対向するリードインセクション174,176を含む。リードインセクション174は、ワイヤ圧着プロファイル170に沿って変化し得る幅178だけ分離される。例えば、幅178は、リードインセクション174,176の頂部近くでより狭くてよく且つリードインセクション174,176の底部近くでより広くてよい。任意ではあるが、幅178は、前部134から後部136に向かって変化してもよい。第2の幅178は、絶縁クリンパ120(
図4に示す)の第1の幅158(
図4に示す)よりも狭くてよい。
【0033】
ワイヤクリンパ122は、ワイヤバレルセグメント38の頂部を形成するために使用される圧着半径セクション180,182を含む。圧着半径セクション180は、リードインセクション174に移行する。圧着半径セクション182は、リードインセクション176に移行する。図示の実施形態では、圧着半径セクション180,182は、先端184で交わる。圧着半径セクション180,182は、圧着プロセス中に側壁24を内方へ導体30内に折り曲げるように成形される。圧着半径セクション180,182は、各々、対応する曲率半径186,188を有する。
【0034】
圧着半径セクション180の曲率半径186は、リードインセクション174から先端184に向かって一定であってもよく、あるいは、リードインセクション174から先端184に向かって変化してもよい。例えば、曲率半径186は、頂部近くでより小さくてよく且つリードインセクション174および/又は先端184近くでより大きくてよい。任意ではあるが、圧着半径セクション180の曲率半径186は、ワイヤクリンパ122の前部134から後部136へ向かって変化してもよい。
【0035】
圧着半径セクション182の曲率半径188は、リードインセクション176から先端184に向かって一定であってもよく、あるいは、リードインセクション176から先端184に向かって変化してもよい。例えば、曲率半径188は、頂部近くでより小さくてよく且つリードインセクション176および/又は先端184近くでより大きくてよい。任意ではあるが、圧着半径セクション182の曲率半径188は、ワイヤクリンパ122の前部134から後部136へ向かって変化してもよい。
【0036】
移行クリンパ124は、長手軸190に沿ってワイヤクリンパ122の後方へ向けて軸方向にオフセットされる。絶縁クリンパ120は、絶縁クリンパ120が長手軸190に沿って移行クリンパ124の後方へ向けて軸方向にオフセットされるように移行クリンパ124に連結されるように構成される。
【0037】
移行クリンパ124は、圧着バレル20の移行セグメント40(両方とも
図1に示す)をワイヤ28(
図1に示す)に圧着するための混合プロファイル200を有する。混合プロファイル200は、ワイヤ圧着プロファイル170に切れ目なく続き且つ絶縁圧着プロファイル150(
図4に示す)に移行する。混合プロファイル200は、移行クリンパ124に形成される内側表面によって区画される。内側表面は、EDM又はワイヤEDMプロセスによって形成することができる。内側表面は、ミリング又はグラインディングのような他の除去プロセス、又は移行クリンパ124の3D印刷又は鍛造によって形成することができる。内側表面は、ワイヤクリンパ122の内側表面と切れ目なく続いて混合プロファイル200とワイヤ圧着プロファイル170との間の滑らかな移行を区画する。
【0038】
これらの表面は、圧着バレル20の移行セグメント40を受容する混合プロファイル200によって境界が定められる受容空間202を区画する。受容空間202は、ワイヤクリンパ122の受容空間172に向かって開口する。移行セグメント40の側壁24は、圧着プロセス中に混合プロファイルに対して形成される。側壁24は、圧着プロセス中に折り重ねられることができる。混合プロファイル200は、移行セグメント40に沿ってF−圧着を形成するように成形することができる。任意ではあるが、受容空間202の容積は、一般的には、移行クリンパ124の前部138から後部140に向かって増加することができる。
【0039】
移行クリンパ124は、移行セグメント40の側壁24を形成するための互いに対向するリードインセクション204,206を含む。リードインセクション204は、混合プロファイル200に沿って変化する幅208だけ分離される。例えば、幅208は、リードインセクション204,206の頂部近くでより狭く且つリードインセクション204,206の底部近くでより広い。また、幅208は、前部138から後部140に向かって変化してワイヤクリンパ122のリードインセクション174,176から絶縁クリンパ120のリードインセクション154,156(両方とも
図4に示す)へ移行する。絶縁クリンパ120の幅158(
図4に示す)は、より小さい直径の導体30と比較してより大きな直径の絶縁部31を収容するようにワイヤクリンパ122の幅178よりも広いので、移行クリンパ124の幅208は、前部138から後部140に向かって変化する。移行クリンパ124は、リードインセクション174からリードインセクション154へのおよびリードインセクション176からリードインセクション156への滑らかで連続する移行部を区画する。
【0040】
移行クリンパ124は、移行セグメント40の頂部を形成するために使用される圧着半径セクション210,212を含む。圧着半径セクション210は、リードインセクション204に移行する。圧着半径セクション212は、リードインセクション206に移行する。図示の実施形態では、圧着半径セクション210,212は、先端214で交わる。圧着半径セクション210,212は、圧着プロセス中に側壁24を内方へワイヤ28内に折り曲げるように成形される。圧着半径セクション210,212は、各々、対応する曲率半径216,218を有する。
【0041】
圧着半径セクション210の曲率半径216は、長手軸190に沿って切断された任意の所与の断面でリードインセクション204から先端214に向かって一定であることができる。あるいは、圧着半径セクション210の曲率半径216は、長手軸190に沿って切断された任意の所与の断面でリードインセクション204から先端214に向かって変化してもよい。例えば、曲率半径216は、頂部近くでより小さくてよく且つリードインセクション204および/又は先端214近くでより大きくてよい。
【0042】
一例示的実施形態では、圧着半径セクション210の曲率半径216は、移行クリンパ124の前部138から後部140に向かって変化して、ワイヤクリンパ122の圧着半径セクション180から絶縁クリンパ120の圧着半径セクション160(
図4に示す)へ移行する。絶縁クリンパ120の曲率半径166(
図4に示す)は、より小さい直径の導体30と比較してより大きな直径の絶縁部31を収容するようにワイヤクリンパ122の曲率半径186よりも大きいので、移行クリンパ124の曲率半径216は、前部138から後部140に向かって変化する。移行クリンパ124は、圧着半径セクション160から圧着半径セクション180への滑らかで連続する移行部を区画する。
【0043】
圧着半径セクション212の曲率半径218は、長手軸190に沿って切断された任意の所与の断面でリードインセクション206から先端214に向かって一定であることができる。あるいは、圧着半径セクション212の曲率半径218は、長手軸190に沿って切断された任意の所与の断面でリードインセクション206から先端214に向かって変化してもよい。例えば、曲率半径218は、頂部近くでより小さくてよく且つリードインセクション206および/又は先端214近くでより大きくてよい。
【0044】
一例示的実施形態では、圧着半径セクション212の曲率半径218は、移行クリンパ124の前部138から後部140へ向かって変化して、ワイヤクリンパ122の圧着半径セクション182から絶縁クリンパ120の圧着半径セクション162(
図4に示す)へ移行する。絶縁クリンパ120の曲率半径168(
図4に示す)は、より小さい直径の導体30と比較してより大きい直径の絶縁部31を収容するようにワイヤクリンパ122の曲率半径188よりも大きいので、移行クリンパ124の曲率半径218は、前部138から後部140に向かって変化する。移行クリンパ124は、圧着半径セクション162から圧着半径セクション182に向かって滑らかで連続する移行部を区画する。
【0045】
図3に戻ると、絶縁クリンパ120、ワイヤクリンパ122および移行クリンパ124の配置が示されている。
図3は、絶縁圧着プロファイル150、混合プロファイル200およびワイヤ圧着プロファイル170が圧着バレル20に対する連続する圧着プロファイルを区画する方法を示している。混合プロファイル200は、長手軸190に沿う軸方向への絶縁圧着プロファイル150への滑らかな移行部を有し且つ長手軸190に沿う軸方向へのワイヤ圧着プロファイル170への滑らかな移行部を有する。任意ではあるが、移行クリンパ124の混合プロファイル200は、絶縁クリンパ120とワイヤクリンパ122のリードインセクション156,176同士の間で移行し且つ絶縁クリンパ120とワイヤクリンパ122の圧着半径セクション162,182間で移行する。例えば、移行クリンパ124のリードインセクション204は、絶縁クリンパ120とワイヤクリンパ122のリードインセクション156,176同士の間で移行し、および移行クリンパ124の圧着半径セクション212は、絶縁クリンパ120とワイヤクリンパ122の圧着半径セクション162,182同士の間で移行する。
【0046】
図7は、圧着バレル20がワイヤ28の回りに圧着された後の電気端子10を示す電気端子10の斜視図である。
図7に見られるように、側壁24は、側壁24が折り重ねられるようにワイヤ28上に圧着されている。圧着バレル20は、圧着されると、シールが圧着バレル20の長さに沿って形成されるようにセグメント36,38,40,および42に沿って圧着される。圧着バレル20は、コンタクト端部32からワイヤ端部34に向かって連続している。移行セグメント40は、そのようなセグメント42,38が異なる直径を持っているとしても、絶縁バレルセグメント42とワイヤバレルセグメント38との間で移行する。移行セグメント40は、ワイヤ28の端部を完全に囲む滑らかで連続する圧着バレル20を形成する。
【0047】
任意ではあるが、圧着バレル20がワイヤ28の回りに圧着された後に、圧着バレル20のコンタクト端部32を通過して延出する導体(単数又は複数)30(
図1に示す)の部分はない。導体端部が圧着バレルのコンタクト端部を通過して突き出る端子および/又は導体が圧着バレルのコンタクト端部内で開口を介して露出する端子に比較して、前部シールセグメント36および/又はシーラントでシーリングウイング56によって提供されるシーリングによって、水分が導体(単数又は複数)30と接触すること防止することが促進される。そのような配置は、腐食と酸化が、全体の圧着バレル20とワイヤ端部の回りに延出する追加のシール又はフルーレを必要とすることなく、圧着バレル20のシーリング配置によって減少又は排除されるので、アルミニウム導体30と共に良好に作用する。圧着バレル20がワイヤ28の回りに圧着されると、圧着バレル20の側壁24と基部22は、電気絶縁部31から導体30の端部を通過してワイヤ28の周囲の回りに全体的に延出する連続する囲いを区画する。換言すれば、圧着バレル20の側壁24と基部22は、圧着バレル20のコンタクト端部32からワイヤ端部34へワイヤ28の周囲の回りに全体的に延出する連続する囲いを区画する。
【0048】
本明細書に記載されたおよび/又は図示された実施形態は、電気端子によって接続されたワイヤの一個以上の導体上、電気端子の内側表面上、ワイヤの導体(単数又は複数)と電気端子の内側表面との間の境界面上等に電気化学的腐食を被る可能性があまりない電気端子を提供する。本明細書に記載された実施形態は、そのような電気端子の圧着バレルをワイヤ上に形成するための圧着ツールを提供する。
【0049】
上記の記載は例証であり制限的ではないことを意図していることが理解される。例えば、上記実施形態(および/又はその態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。加えて、多くの変更は、本発明の範囲から逸脱することなく本発明の教示に特定の状態又は材料を適合させるように行われることができる。本明細書に記載された寸法、材料のタイプ、様々な部品の配向、および様々な部品の数と位置は、特定の実施形態のパラメータを定義することを意図し、決して制限するものではなく、単なる例示的実施形態である。特許請求の範囲の精神と範囲内での多くの他の実施形態および変更は、上記記載を検討すれば当業者には明白である。従って、本発明の範囲は、これらの請求項が付与される等価物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。