【文献】
Nokia Siemens Networks,Indicating cell being OOS to neighbors,3GPP TSG-RAN WG3#77 R3-121805,フランス,3GPP,2012年 8月 4日,Paragraph 2
【文献】
Samsung,SON for AAS discussion,3GPP TSG-RAN WG3#85bis R3-142316,フランス,3GPP,2014年 9月27日,Paragraph 2
【文献】
Ericsson,Analysis of SON for AAS cell splitting scenarios,3GPP TSG-RAN WG3♯83 R3-140319,フランス,3GPP,2013年 2月 1日,Paragraph 2.2
【文献】
Fujitsu,Evaluation on the solutions of MRO issue,3GPP TSG-RAN WG3♯83 R3-140091,フランス,3GPP,2014年 1月31日,Paragraph 2.1
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などの多様な無線通信システムに使われることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000などの無線技術(radio technology)で具現されることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data rates for GSM Evolution)などの無線技術で具現されることができる。OFDMAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などの無線技術で具現されることができる。IEEE802.16mは、IEEE802.16eから発展し、IEEE802.16eに基づくシステムとの後方互換性(backward compatibility)を提供する。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)は、E−UTRA(Evolved-UMTS Terrestrial Radio Access)を使用するE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEから発展したものである。
【0022】
説明を明確にするために、LTE−Aを中心に記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0023】
図1は、LTEシステムネットワーク構造を示す。通信ネットワークは、IMS(IP Multimedia Subsystem)を介したVoIP(Voice over IP)およびパケットデータなどの多様な通信サービスを提供するために広範囲に配置される。
【0024】
図1を参照すると、LTEシステム構造は、E−UTRAN(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)、EPC(Evolved Packet Core)および一つまたは複数の端末(UE;User Equipment)10を含む。UE10は、ユーザにより運搬される通信装置を示す。UE10は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(Mobile Station)、UT(User Terminal)、SS(Subscriber Station)または無線装置(wireless device)などと呼ばれることもある。
【0025】
E−UTRANは、一つまたは複数のeNB(evolved NodeB)20を含むことができ、複数のUE10は、一つのセル内に位置できる。eNB20は、UE10にユーザ平面(user plane)および制御平面(control plane)の終端点(end point)を提供する。eNB20は、一般にUE10と通信する固定されたステーションであって、基地局(BS;Base Station)またはアクセス(接続)ポイント(access point)と呼ばれることもある。一つのeNB20は、セルごとに配置されることができる。
【0026】
以下、ダウンリンク(DL;DownLink)は、eNB20からUE10への通信を示し、アップリンク(UL;UpLink)は、UE10からeNB20への通信を示す。DLにおいて、送信器はeNB20の一部であり、受信器はUE10の一部である。ULにおいて、送信器はUE10の一部であり、受信器はeNB20の一部である。
【0027】
EPCは、MME(Mobility Management Entity)およびSAE(System Architecture Evolution)ゲートウェイ(S−GW)を含む。一つまたは複数のMME/S−GW30がネットワークの最後に位置して外部ネットワークと接続されることができる。以下、さらに明確にするために、MME/S−GW30は、簡単にゲートウェイと呼ばれることができ、ゲートウェイは、MMEおよびS−GWの両方を含むと理解されることができる。
【0028】
MMEは、多様な機能を提供する。MMEが提供する多様な機能は、eNB20へのNAS(Non-stratum Access)シグナリング、NASシグナリングセキュリティ、ASセキュリティ制御、3GPPアクセス(接続)ネットワーク(access network)間の移動性のためのCN(Core Network)間ノードシグナリング、アイドルモードUE到達可能性(reachability、ページング再送信(paging retransmission)の制御および実行を含む)、(アイドルモードおよびアクティブ(活性)(active)モードのUEのための)トラッキングエリア(領域)(tracking area)リスト管理、PDN(Protocol Data Unit)ゲートウェイ(P−GW)およびサービングゲートウェイ(S−GW)の選択、MMEが変更されるハンドオーバのためのMME選択、2Gまたは3G 3GPPアクセスネットワークへのハンドオーバのためのSGSN(Serving GPRS Supporting Node)の選択、ローミング(roaming)、認証(authentication)、専用ベアラ(dedicated bearer)設定を含むベアラ管理機能、ETWS(Earthquake And Tsunami Warning System)およびCMAS(Commercial Mobile Alert System)を含むPWS(Public Warning System)メッセージ送信のサポート(支援)(support)などを含む。S−GWホストは、ユーザ別パケットフィルタリング(例えば、ディープ・パケット・インスペクション(詳細パケット調査)(deep packet inspection))、合法的通信傍受(盗聴)(lawful interception)、UE IP(Internet Protocol)アドレス割当、DLにおけるトランスポートレベルパケットマーキング(transport level packet marking)、ULおよびDLサービスレベル課金(service level charging)、ゲーティングおよびレート(等級)強制(gating and rate enforcement)、APN(Access Point Name)−AMBR(Aggregated Maximum Bit Rate)に基づくDLレート(等級)強制などの多様な機能を提供する。
【0029】
ユーザトラフィックまたは制御トラフィックを送信するためのインターフェースが使われることができる。UE10は、eNB20とUuインターフェースを介して接続される。eNB20は、X2インターフェースを介して互いに接続される。隣接するeNBは、X2インターフェースを有するメッシュネットワーク構造を有することができる。複数のノードがeNB20とゲートウェイ30との間のS1インターフェースを介して接続されることができる。
【0030】
図2は、半波長ダイポール(half-wave dipole)アンテナの放射パターンを示す。
【0031】
半波長ダイポールは、ケーブルの接続のために中央が切断された部分に電線を接続したアンテナであって、半波長で構成された簡単なアンテナを意味する。方向性アンテナは、一つの方向でのみ利得を有し、残りの方向では損失を有するようにデザインされる。アンテナは、その大きさの増加に応じて方向性が形成される。アンテナから放射された波は、方向性を有して遠い距離を移動するようになって、建設的干渉(constructive interference)でも非建設的干渉(unconstructive interference)でも、方向性放射パターンが与えられると、より容易に制御されることができる。
【0032】
図3は、人工衛星受信アンテナなどの円形開口アンテナの放射パターンを示す。
【0033】
極端に単純化すると、人工衛星受信アンテナは、全ての部分で同じ電磁波が放射される円形面(circular surface)と見なされる。
図3を参照すると、高い利得を有する幅の狭いビームが放射パターンの中央に位置している。波長によるアンテナの直径が増加するほど中央ビームの幅はますます狭くなる。中央ビームの両サイドにはサイドローブ(side lobe)と呼ばれる小さいビームがあらわれる。信号強度が0である信号の方向は“nulls”で表現されることができる。単純な方向性アンテナは、小さい放射アンテナ素子(antenna elements)のリニアアレイ(線形配列)(linear array)で構成され、一つの送信端から同じ振幅および位相を有する同じ信号が各アンテナ素子に提供される。アレイの幅全体が増加するほど中央ビームは狭くなり、アンテナ素子の数が増加するほどサイドローブは小さくなる。
【0034】
図4は、リニアアレイアンテナ(linear array antenna)の放射パターンを示す。
【0035】
図4は、λ/2ほど離隔した4個の小さいアンテナ素子(要素)(antenna elements)に関する放射パターンを示す。一方、前述したリニアアレイの放射パターンは、単一アンテナの放射パターンと、各アンテナ信号の建設的(補強)干渉(constructive interference)および相殺的干渉(destructive interference)の影響を示すアレイファクタ(Array Factor、AF)と、を掛けたもので表すことができる。即ち、アレイファクタは、ビーム幅による最大アンテナ利得の変化を示す。
【0036】
図5は、リニアアレイアンテナの放射パターンを求める処理を示す。
【0037】
図5を参照すると、単一アンテナ素子(要素)(single element)の放射パターン(E
r(ω))にアレイファクタを掛けると、放射角によるアンテナ利得を得ることができる。アレイファクタは、アンテナアレイを構成するアンテナの数、アンテナ間の距離(間隔)(distance)、各アンテナに掛けられる加重値(weight)によって変わることができる。このようなアレイファクタは、以下の数式1のように表現されることができる。
【0039】
数式1において、N
Tはアンテナ数、w
nは各アンテナの加重値、dはアンテナ間の距離、k=2π/λは波数(wave number)、θはアンテナアレイの指向点(基準点)(directing point)からの角度、φは位相オフセット(phase offset)を示す。
【0040】
即ち、アンテナアレイが指向するビームの方向(θ)が0であり、アンテナが等間隔に配置されている場合、アレイファクタ値は、指向する方向を基準にして左右対称に表れる。もし、アンテナが指向する照準(boresight)を基準にしてx度ほど回転した方向に基地局が信号を送信する場合、ビームの指向点のアンテナ利得は、E
r(x)AF(0)で表現されることができる。また、ビームの指向点を基準にしてy度ほど回転した地点(point rotated through y degrees based on the directing point of the beam)のビーム利得は、E
r(x+y)AF(y)で表現されることができる。
【0041】
AFに適用されるθによって、AFのウィンドウ(vision region)(可視領域)は移動(シフト)(shift)することができ、ウィンドウとこれに対応するアンテナ放射パターンとの積により最終的なアンテナ利得が得られる。
【0042】
図6は、2次元に配列されたアンテナアレイを示す。
【0043】
図6を参照すると、アンテナは、横方向および縦方向に一定の間隔で配列されることができる。θは、方位(アジマス)角(azimuth angle)を示し、φは鉛直角または垂直角(vertical angle)を示す。dxおよびdyは、アンテナ素子間の横および縦の間隔を示す。
図6のようにアンテナが配列された場合、AFは、以下の数式2のように表現されることができる。
【0045】
数式2において、AF
HおよびAF
Vは、数式3および数式4で各々表現されることができる。
【0048】
同様に、単一アンテナの放射パターンもθおよびφを変数にしてE
r(θ、φ)で表現できる。一方、基地局間の協調通信(Coordinated Multipoint;CoMP)などのシステムでは、基地局間で干渉情報を交換し、このような情報に基づいて端末スケジューリングを実行することができる。
【0049】
以下、SON(Self-Organizing Network)に関して説明する。
【0050】
SONは、小型(small)セル基地局がマクロ基地局に比べて相対的により多く配置されることで、小型セルを自動的に初期化して管理する重要な技術のうちの一つである。SON技術は、基地局の初期設置および運用(駆動)(operation)のときに、基地局に関する構成情報を自動的に設定する自動(自己)設定(Self-Configuration)と、運用ステップである隣接セル管理の最適化およびカバレッジパラメータ(Coverage Parameter)の設定のための自動(自己)最適化(Self-Optimization)と、運用中のエラー検知および修復のための自動(自己)回復(ヒーリング)(Self-Healing)ステップと、に分けて動作する。
【0051】
Self−Configuration機能は、基地局を新規または追加設置するとき、基地局の初期動作に必要なパラメータを自律的(自体的)(autonomously)に収集分析して、基地局の初期ブートアップ処理および運用の前のステップで、隣接基地局の識別、関係設定/登録およびコアネットワーク(core network)との接続設定などの手順を自動化する機能である。
【0052】
Self−Optimization機能は、基地局の運用中、隣接基地局間の信号およびトラフィックタイプ(類型)(type)情報を活用して基地局間干渉を最小化するICIC(Inter-Cell Interference Coordination)機能、カバレッジホールの探知並びに最適容量およびカバレッジのためのCCO(Coverage and Capacity Optimization)機能、RACH(Random Access CHannel)の最適使用のためのRO(RACH Optimization)機能、隣接基地局間の負荷の均等調節のためのMLB(Mobile Load Balancing)機能、ハンドオーバ時のRLF(Radio Link Failure)を最小化するためのハンドオーバパラメータを最適化するモビリティロバストネス最適化(Mobility Robustness Optimization;MRO)機能、不要な基地局運用時間を最小化して節電する機能であるES(Energy Saving)機能などを含む。
【0053】
Self−Healing機能は、ネットワーク運用中に発生する構成要素の障害を把握して、自動復旧が可能な要素を復旧することによって、エラーを解決し、またはエラーによるシステムへの影響を最小化する機能である。Self−Healing機能は、装備の障害時に発生する警報(alarms)をモニタリングしながら、警報が発生した場合、追加の関連情報を測定または検査を介して収集した後、自動的な復旧が可能な場合には該当の(対応する)(corresponding)復旧動作を実行する。復旧動作と関連してソフトウェアの障害の場合には、システム初期化、バックアップソフトウェア再設置、障害復旧ソフトウェアの開始、新しいソフトウェアユニットのダウンロード、再構成などが行われることができる。ハードウェアの障害があるとき、余裕(スペア)の(extra)バックアップハードウェアがある場合はこれを動作させる方法、余裕の分がない場合は性能や機能を縮小して動作するように運用する方法などを考えることができる。
【0054】
以下、Self−Optimization機能のうち、MRO(Mobility Robustness Optimization)機能に関して説明する。
【0055】
MROは、移動性のためのセル設定で発生するハンドオーバの失敗を減らすために、端末の無線接続失敗報告および接続再設定情報に基づいて自動的に該当ハンドオーバ設定値を最適化するためのSON動作である。即ち、MROは、ActiveモードハンドオーバおよびIdleモードセル再選択に影響を与えるパラメータを自動的に最適化してユーザ体感品質および性能を上げることに目的がある。MROは、一般的に固定されたセル領域を仮定しているが、最小限頻繁に変わらない設定を仮定しなければならない。しかし、AAS(Active Antenna System)を介して動的に領域が変わる場合、十分な時間を通じて最適化を達成できなければならない。
【0056】
移動通信事業者が実行する典型的なハンドオーバパラメータ最適化方法は、走行テストを介して関連したシステムログを収集して後処理する方式である。誤ったハンドオーバパラメータ設定により引き起されるハンドオーバピンポン(HO ping-pong)(ピンポンハンドオーバ(ping-pong HO))、ハンドオーバ失敗、RLFなどの現象は、ユーザの体感品質を落としてネットワークリソースの浪費を誘発する。したがって、MROの主な目標は、ハンドオーバと関連した無線リンクの失敗回数を減少させることである。
【0057】
また、RLFを誘発しないとしても、完全に最適化されないハンドオーバパラメータ設定は、サービス性能の低下を引き起こす。例えば、正しくないHO hysteresis設定は、ハンドオーバピンポン現象またはターゲットセルへの過度な遅滞時間の原因となる。したがって、MROアルゴリズムの第二の目標は、不要または誤ったハンドオーバの決定によるネットワークリソースの非効率的な使用を減少させることにある。
【0058】
図7乃至
図9は、アンテナティルト(antenna tilting)を示す。
【0059】
図7は、アンテナティルトを実行しないことを示し、
図8は、機械的ティルト(mechanical tilting)を実行することを示し、
図9は、電気的ティルト(electrical tilting)を実行することを示す。
【0060】
従来(既存)の(conventional)セルラシステムにおいて、基地局は、機械的ティルトまたは電気的ティルトに基づいてセル間干渉を減らし、セル内の端末のSINR(Signal to Interference-Plus-Noise Ratio)を向上させる方法を使用してきた。しかし、
図8の機械的ティルトの場合、初期設置時、ビームの方向が固定されるという短所があり、基地局を設置する建物の高さ、支持台の高さに応じて、機械的ティルト角(mechanical tilting angle)が決定されるため、放射ビーム幅(radiation beam width)を広く形成しなければならない。
図9の電気的ティルト(electrical tilting)の場合、内部位相シフト(phase shift)モジュールを利用してティルト角(tilting angle)を変更することができるが、事実上、セル固定的ティルトにより非常に制約的な垂直ビーム形成(vertical beamforming)のみが可能であるという短所がある。アクティブアンテナシステム(AAS;Active Antenna System)を使用する場合、従来のティルトに比べて自由な垂直ビーム形成および/または水平ビーム形成を具現することができる。
【0061】
図10乃至
図11は、従来の電気的ティルトを考慮した場合、基地局で生成されるビームのパターンを示す。
【0062】
図10は、一般的な水平ビームパターン(horizontal beam pattern)を示し、
図11は、電気的ティルト角を15゜と仮定した場合の垂直ビームパターン(vertical beam pattern)を示す。
【0063】
3GPPで考慮したり一般的に知られているアンテナのビーム特性は、次のような値を有することができる。垂直ビーム幅(vertical beam width)は、HPBW(Half Power Beam Width)を基準にして10゜乃至15゜を有することができ、水平ビーム幅は、HPBWを基準にして65゜乃至70゜を有することができる。ここで、HPBW(Half Power Beam Width)は、3dB利得減衰を考慮したビームを意味する。HPBWは、半値角(order angle)として指向性の程度を示す物理量でメインローブの鋭さの程度(尖鋭度)を示すことができる。HPBWが小さいほどビームが鋭利な指向性を有することを意味する。アクティブアンテナを使用すると、電気的ティルトを使用して基地局で生成されるビームのパターンより広いビーム幅を有することができる。
【0064】
図12は、アクティブアンテナシステム(Active Antenna System)を示す。
【0065】
図12を参照すると、アクティブアンテナシステムは、従来の受動アンテナシステムと違って、受動素子であるアンテナの各々にRF(Radio Frequency)モジュール1200が結合される形態で具現されたアンテナシステムである。アクティブアンテナシステムは、アンテナの各々にRFモジュール1200、即ち、アクティブ素子を含んでいるため、アンテナモジュールの各々に対する電力および位相を調節することができる。アクティブアンテナシステムは、アンテナ性能と関連した事項(小型アンテナの有効な長さの増加、帯域幅の増加、配列素子間の相互カップリングの減少および雑音成分の改善、送信電力の効率増大等)を改善させるだけでなく、MIC(Microwave Integrated Circuit)およびMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)技術と関連して高集積化が可能であり、特に、ミリ波帯域通信システムに応用する場合、送信線による高い損失、制限されたソース電力、アンテナ効率の減少および優れた性能の位相変位器の欠如などによる短所を克服することができる。各アンテナ別にRFモジュール1200が結合されている形態であるため、アンテナをポート別に制御することが可能でアンテナを通信環境および状況に合うように位相および出力を調節することができる特徴がある。
【0066】
図13は、アクティブアンテナに基づいて端末固有ビームを送信する方法を示す。
【0067】
図13を参照すると、アクティブアンテナを使用する場合、特定のターゲットに対して該当方向にビームの方向を調節し、該当ターゲットの位置に基づいて電力を調節してターゲットにビーム形成を実行することができる。
【0068】
図14は、2次元アクティブアンテナに基づいて端末固有ビームを送信する方法を示す。
【0069】
アクティブアンテナベースの2次元アンテナアレイを利用した送信環境では、外部基地局で室内端末に対して送信する環境(O2I、Outdoor to Indoor)および室外の小さいセル環境(Urban Micro)を主に考慮している。
図14を参照すると、アクティブアンテナベースの2次元アンテナアレイを使用してビームを送信する場合、基地局が端末固有の水平ビーム操向(horizontal beam steering)だけでなく、建物の高さによる多様な端末の高さを考慮した垂直ビーム操向(vertical beam steering)まで可能で、セル内の多様な多数の建物が存在する実際のセル環境で使用することができる。セル内に多様な高さを有する多数の建物が存在する場合、従来の無線チャネル環境とは相当異なるチャネル特性などを考慮することができる。例えば、高さの差による陰影/経路損失の変化、LoS(Line of Sight)/NLoS(Non-Line of Sight)、DoA(Direction of Arrival)などを含むフェージング特性の変化などを考慮してビームを操向することができる。
【0070】
AAS技術には、主に、ビーム形成(beam forming)、セル成形(シェイピング)(形状化)(cell shaping)およびセル分割(cell splitting)技術がある。
【0071】
ビーム形成は、セル領域に変化がなく、早い時間内にビームを変更しながら、セル内のRRMを実行する。したがって、全セル領域は同じPCIとして使われ、ビーム制御は基地局で自律的に具現される。現在SON(Self-Organizing Network)形状に対する追加的な改善は必要でないと考慮される。
【0072】
図15は、セル形状の変更時、隣接セルに対する影響を示す。
【0073】
セル成形(cell shaping)技術の場合、AASを利用して1時間またはさらに長い時間にわたってセル領域を変更する。全セル領域は、同じPCIを使用し、関連(該当)の(relevant)セル変更は、OAM(Operations、Administration and Maintenance)により制御され、セル変更の程度(幅)(degree)によってMRO問題が発生できる。
【0074】
図16は、ユーザトラフィックによる垂直セル分割を示す。
【0075】
セル分割の場合、セルセクタ分割を水平にまたは垂直に行うことができ、時間帯別に動的に行うことができ、短い場合は1時間から長い場合は数日にわたって数回(several times)程度実行することができる。セル分割は、OAMにより設定され、既存の(existing)SON動作と関連してMROに影響がある。垂直セル分割処理を示す
図16を参照すると、セル内に端末が等しく分布されている場合、該当セルを2個のセクタに分けて使用することでセル容量を増大させることができる。セル分割関連シナリオでは、基地局でないOAMにより事前に指定された領域に対してネットワーク負荷やユーザサービス要求によって分割が発生する。RANは、OAM動作の最適化のためにMDT測定データまたは統計データを送ることができる。セルは、分割およびマージ(併合)(merged)を繰り返すことができ、その程度はネットワーク状況に従う。セル分割時、同じ周波数または各々異なる周波数を使用するシナリオを全て考慮する。
【0076】
図17は、効率的なセル分割を説明するためのセル分割の二つのパターンを示す。
【0077】
図17を参照すると、セル1は、セル2およびセル3のように二つのセルに分割され、トラフィックの空間分布は、
図17(a)および
図17(b)で同じであると仮定した。
図17(b)が現在のトラフィックを分散させるという点で
図17(a)に比べて有用である。
図17(b)の場合、セル2とセル3とがトラフィックを分け合う(share)が、
図17(a)の場合、セル2はほぼ使われずに、セル3がセル分割前のセル1の大部分の負荷(load)がかかるためである。即ち、もし、セル1がセル分割の多様なパターンを支援する場合、トラフィック分布によって、セル1は、セル分割に適したパターンを選択することができる。セル分割の各パターンは、セル分割のためのパラメータセットであって、OAMによりあらかじめ定義されることができる。
図17のように、セル1が分割されると、隣接セルに他のセル分割パターンを示す(指示する)(indicate)ために、分割された各セルのECGI(E-UTRAN Cell Global Identifier)が使われることができる。即ち、各々の分割されたセルのECGIがX2プロシージャ(procedure)を利用して隣接セルに送信されることができる(例えば、eNB Configuration Update procedure)。しかし、この方法は、下記のような場合に問題を引き起こすことができる。以下、
図18乃至
図19を参照して説明する。
【0078】
図18は、上記(既存)の(foregoing)方法を適用する場合、基地局が隣接基地局のセルが分割されるか否かを認知することができない場合の一実施例を示す。
【0079】
図18を参照すると、
図18(a)のセル1が
図18(b)のように分割される場合、セル4の立場で、セル2がそれ以上隣接セルでないため、セル4は、セル3のECGIのみを受信することができる。セル1が二つのセルに分割されたが、セル4は、一つのECGIのみを受信するため、セル4は、受信したECGIがセル分割を示すかどうかを区別することができない。もし、ネットワークによりECGI変更(修正)(modification)を認識する場合、たとえ、セル分割が発生したとしても、セル分割に対してあらかじめ定義されたMROパラメータセットが適用されない。
【0080】
図19は、上記(既存)の方法を適用する場合、基地局が隣接基地局のセルの分割形態(shape)を認知することができない場合の一実施例を示す。
【0081】
図19(a)を参照すると、セル分割が実行される場合、セル4は、隣接セルであるセル2およびセル3のECGIを受信することができる。
図19(b)を参照すると、上記と同様に、セル4は、隣接セルであるセル2およびセル3のECGIを受信することができる。上記二つの例を介して、同じセル分割数を有する場合には、セル分割パターンを区別することができないため、あらかじめ定義された同じMROパラメータセットが適用されることができる。即ち、上記例において、
図19(a)および(b)は、セル分割パターンが異なるにもかかわらず、同じMROパラメータセットが適用されることができる。本発明は、上記のような問題を解決する方法を提案する。
【0082】
図20は、本発明の一実施例によって隣接基地局にX2インターフェースを利用してセル分割パターンを示す方法を示す。
【0083】
セル分割を実行する基地局が、基地局とX2接続を有する隣接基地局にセル分割パターンを示す方法を提案する。セル分割パターンとは、セル分割が実行されたとき、分割可能なセルの形状を示すセット、モードまたはケースのうちのいずれか一つとして定義されることができる。
【0084】
図20を参照すると、第1の基地局は、第1の基地局の現在の状態(例えば、セル負荷およびトラフィックの空間分布)に基づいてセル分割を実行することができる(S2010)。第1の基地局は、Cell Splitting Pattern Indication Message(セル分割パターン指示メッセージ)(または、eNB Configuration Update Message(基地局設定アップデートメッセージ)、レガシ(既存)(legacy)メッセージ、または新規/レガシ(既存)メッセージに含まれている新しいIE(Information Element))を利用して第2の基地局にセル分割パターンを提供することができる(S2020)。上記Cell Splitting Pattern Indication Message(または、eNB Configuration Update Message、レガシメッセージ、または新規/レガシメッセージに含まれている新しいIE)には、カバレッジ情報またはインデックス情報のうち少なくとも一つが含まれることができる。カバレッジ情報(Coverage Information)は、現在分割されたセルの形状を示すことができる情報を意味し、インデックス情報(Index Information)は、OAMによりまたは隣接基地局間であらかじめ構成されてインデクシングされた現在セル分割パターンを示す情報を意味する。
【0085】
本発明の上記Cell Splitting Pattern Indication Message、eNB Configuration Update Messageまたはレガシメッセージに含まれる情報に関して具体的に説明すると、上記メッセージは、以下に記載された表1の情報を含むことができる。
【0087】
表1を参照すると、Cell Splitting Pattern Indication Message、eNB Configuration Update Messageまたはレガシメッセージは、カバレッジが変更されたセルのリストを示すカバレッジ変更リスト(Coverage Modification List)IEを含むことができる。カバレッジ変更リストIEは、カバレッジが変更されたセルのECGIを含むことができる。また、カバレッジ変更リストIEは、前述した上記カバレッジ情報に対応するセルカバレッジ状態IEを含むことができる。即ち、上記セルカバレッジ状態IEは、現在分割されたセルの形状(shape)を示すことができる。上記セルカバレッジ状態IEの値が0(ゼロ)である場合、セルが非活性化される(アクティブでない)ことを示す。例えば、セル分割によって、セル1がセル2とセル3とに分割された場合、上記セル1が非活性化されるため、上記セル1に対する上記セルカバレッジ状態IEの値は0である。それに対し、上記セルカバレッジ状態IEの値が0でない他の値である場合、セルが活性化される(アクティブである)ことを示し、現在カバレッジが変更されたセルのカバレッジ構成(即ち、現在セルの形状)を示す。
【0088】
第1の基地局からメッセージを受信するとき、第2の基地局は、第1の基地局の情報をアップデート(更新)し(update)、受信したセル分割パターンに対応するMROパラメータセットを適用することができる(S2030)。各セルの分割パターンに対して、セル分割が活性化される場合に変わるパラメータセットは、事前にOAMにより隣接基地局間であらかじめ定義されたものと仮定することができる。
【0089】
図21は、本発明の一実施例によって隣接基地局にセル分割パターンを示す方法を示すブロック図である。
【0090】
図21を参照すると、第1の基地局は、セル分割を実行することができる(S2110)。第1の基地局は、第1の基地局の現在分割されたセルの形状を代表するカバレッジ情報を第2の基地局に送信することができる(S2120)。このとき、第1の基地局と第2の基地局との間のX2接続を利用することができ、上記カバレッジ情報は、Cell Splitting Pattern Indication Message、eNB Configuration Update Messageまたはレガシメッセージに含まれて送信されることができる。
【0091】
図22は、本発明の実施例が具現される無線通信システムのブロック図である。
【0092】
基地局2200は、プロセッサ(processor)2201、メモリ(memory)2202および送受信器(transceiver)2203を含む。メモリ2202は、プロセッサ2201と接続され、プロセッサ2201を駆動するための多様な情報を記憶(格納)する(stores)。送受信器2203は、プロセッサ2201と接続され、無線信号を送信および/または受信する。プロセッサ2201は、提案された機能、処理および/または方法を具現する。前述した実施例において、基地局の動作は、プロセッサ2201により具現されることができる。
【0093】
端末2210は、プロセッサ2211、メモリ2212および送受信器2213を含む。メモリ2212は、プロセッサ2211と接続され、プロセッサ2211を駆動するための多様な情報を記憶する。送受信器2213は、プロセッサ2211と接続され、無線信号を送信および/または受信する。プロセッサ2211は、提案された機能、処理および/または方法を具現する。前述した実施例において、端末の動作は、プロセッサ2211により具現されることができる。
【0094】
プロセッサは、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、他のチップセット、論理回路および/またはデータ処理装置を含むことができる。メモリは、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、記憶媒体および/または他の記憶装置を含むことができる。送受信器は、無線信号を処理するためのベースバンド回路を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現されるとき、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(処理、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリに記憶され、プロセッサにより実行されることができる。メモリは、プロセッサの内部または外部にあり、よく知られた多様な手段でプロセッサと接続されることができる。
【0095】
前述した一例に基づいて、本明細書による多様な技法が図面と図面符号を介して説明された。説明の便宜のために、各技法は、特定の順序によって多数のステップやブロックを説明したが、このようなステップやブロックの具体的順序は、請求項に記載された発明を制限するものではなく、各ステップやブロックは、異なる順序で具現され、または異なるステップやブロックと同時に実行されることが可能である。また、通常の技術者であれば、各ステップやブロックが限定的に記述されたものではなく、発明の保護範囲に影響を与えない範囲内で少なくとも一つの他のステップが追加されたり削除されたりすることが可能であるということを知ることができる。
【0096】
前述した実施例は、多様な一例を含む。通常の技術者であれば、発明の全ての可能な一例の組み合わせが説明されることができないという点を知ることができ、また、本明細書の技術から多様な組み合わせが派生することができるという点を知ることができる。したがって、発明の保護範囲は、請求の範囲に記載された範囲を外れない範囲内で、詳細な説明に記載された多様な一例を組み合わせて判断しなければならない。