特許第6363413号(P6363413)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社石野製作所の特許一覧

<>
  • 特許6363413-皿選別装置 図000002
  • 特許6363413-皿選別装置 図000003
  • 特許6363413-皿選別装置 図000004
  • 特許6363413-皿選別装置 図000005
  • 特許6363413-皿選別装置 図000006
  • 特許6363413-皿選別装置 図000007
  • 特許6363413-皿選別装置 図000008
  • 特許6363413-皿選別装置 図000009
  • 特許6363413-皿選別装置 図000010
  • 特許6363413-皿選別装置 図000011
  • 特許6363413-皿選別装置 図000012
  • 特許6363413-皿選別装置 図000013
  • 特許6363413-皿選別装置 図000014
  • 特許6363413-皿選別装置 図000015
  • 特許6363413-皿選別装置 図000016
  • 特許6363413-皿選別装置 図000017
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6363413
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】皿選別装置
(51)【国際特許分類】
   B07C 5/36 20060101AFI20180712BHJP
   B65G 57/30 20060101ALI20180712BHJP
【FI】
   B07C5/36
   B65G57/30
【請求項の数】3
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-140527(P2014-140527)
(22)【出願日】2014年7月8日
(65)【公開番号】特開2016-16361(P2016-16361A)
(43)【公開日】2016年2月1日
【審査請求日】2017年6月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】390010319
【氏名又は名称】株式会社石野製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100123319
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100137822
【弁理士】
【氏名又は名称】香坂 薫
(74)【代理人】
【識別番号】100175190
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 裕明
(72)【発明者】
【氏名】石野 晴紀
(72)【発明者】
【氏名】川口 岳宏
(72)【発明者】
【氏名】北村 鉄治
【審査官】 中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−224211(JP,A)
【文献】 特開昭58−109235(JP,A)
【文献】 米国特許第04335987(US,A)
【文献】 特開2009−280289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 1/00−99/00
B65G 57/30
B65G 60/00
B65G 47/34−47/51,47/64,47/68−47/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
皿受入口に積み重なった食器皿を1枚ずつ繰り落とす皿繰り落とし手段と、
前記皿繰り落とし手段によって前記皿受入口から繰り落とされた食器皿を、選別した食器皿を種類別に積み上げる各皿排出口の下を順に通過するコンベアで移送する皿移送手段と、
前記各皿排出口の下方に各々配置されるストッパーを前記皿移送手段によって移送される食器皿の縁と2点接触させて食器皿を一定の位置に止める皿位置決め手段と、
前記各皿排出口の下で前記皿位置決め手段に止められた食器皿のうち、積み上げる食器皿の種類と一致する皿排出口の下にある食器皿を該皿排出口へ押し上げ、積み上げる食器皿の種類と一致しない皿排出口の下にある食器皿と接触しているストッパーを該食器皿の進路から退避させる皿選別手段と、を備え
前記ストッパーは、前記コンベアの進路の両側で上下方向に延在する2本の棒状の部材であり、
前記皿選別手段は、前記ストッパーと一体形成された食器皿を押し上げる押し上げ部材で前記ストッパーと共に食器皿を押し上げる、
皿選別装置。
【請求項2】
前記皿選別手段は、前記ストッパーを食器皿の進路から退避させる際は前記ストッパーを下へ移動する、
請求項1に記載の皿選別装置。
【請求項3】
食器皿を洗浄する皿洗浄装置から前記皿受入口へ食器皿を移送する皿移送装置を、前記コンベアの進路に沿ってスライド自在に保持する皿移送装置保持部を更に備え、
前記皿選別手段は、前記皿移送装置が前記コンベアの進路に沿ってスライドされる際に前記ストッパーを下へ移動する、
請求項に記載の皿選別装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皿選別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、外食産業の発展に伴い、厨房機器の自動化が進んでいる(例えば、特許文献1−2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−280289号公報
【特許文献2】特開2013−224211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
食器皿を図柄に応じて種類別に使い分けている飲食店では、大量の食器皿の選別作業を省力化するために皿の選別を自動的に行う皿選別装置が用いられている場合がある。
【0005】
選別された食器皿は、種類毎に積み重なっているのが合理的であるが、その場合には積み重なった食器皿が倒れないように各食器皿の中心を一致させながら積み上げることが肝要である。食器皿を高精度に位置合わせする手法としては、例えば、一定の方向に横移動する食器皿の進路上に、食器皿の縁に2点接触する部材を配置し、当該部材によって食器皿を高精度に位置合わせすることが考えられる。しかし、皿選別装置は、積み重ねる位置が食器皿の種類に応じて異なるため、食器皿の進路上にこのような部材があると、皿を選別するという本来的な機能を実現できない。
【0006】
そこで、本願は、食器皿を高精度に位置合わせしながら種類毎に積み重ね可能な皿選別装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、皿受入口から1枚ずつ繰り落とされる食器皿を、選別した食器皿を種類別に積み上げる各皿排出口の下を順に通過するコンベアで移送し、各皿排出口の下方に各々配置されるストッパーを食器皿の縁と2点接触させて食器皿を一定の位置に止め、種類が一致する皿排出口の下にある食器皿は皿排出口へ押し上げ、種類が一致しない皿排出口の下にある食器皿と接触しているストッパーは食器皿の進路から退避させることで、食器皿を高精度に位置合わせしながら種類毎に積み重ね可能にすることにした。
【0008】
詳細には、皿選別装置であって、皿受入口に積み重なった食器皿を1枚ずつ繰り落とす皿繰り落とし手段と、前記皿繰り落とし手段によって前記皿受入口から繰り落とされた食器皿を、選別した食器皿を種類別に積み上げる各皿排出口の下を順に通過するコンベアで移送する皿移送手段と、前記各皿排出口の下方に各々配置されるストッパーを前記皿移送手段によって移送される食器皿の縁と2点接触させて食器皿を一定の位置に止める皿位置決め手段と、前記各皿排出口の下で前記皿位置決め手段に止められた食器皿のうち、積み上げる食器皿の種類と一致する皿排出口の下にある食器皿を該皿排出口へ押し上げ、積み上げる食器皿の種類と一致しない皿排出口の下にある食器皿と接触しているストッパーを該食器皿の進路から退避させる皿選別手段と、を備える。
【0009】
上記皿選別装置であれば、積み重なった食器皿が倒れないように各食器皿の中心を一致させながら皿排出口に積み上げることができる。また、コンベアの進路に配置した皿位置決め手段のストッパーを食器皿に2点接触させて食器皿の高精度な位置合わせを実現しつつ、皿排出口へ押し上げない食器皿についてはストッパーを食器皿の進路から退避させているので、上記皿選別装置は、食器皿を高精度に位置合わせしつつも、食器皿を種類毎に選別しながら積み重ねることができる。
【0010】
また、前記ストッパーは、前記コンベアの進路の両側で上下方向に延在する2本の棒状の部材であり、前記皿選別手段は、前記ストッパーと一体形成された食器皿を押し上げる押し上げ部材で前記ストッパーと共に食器皿を押し上げるものであってもよい。食器皿を皿排出口へ押し上げる動作をストッパーと共に行えば、ストッパーによって位置決めされた食器皿が押し上げられる過程で位置ずれする可能性が減るため、食器皿を皿排出口へ高精度に積み重ねることができる。
【0011】
また、前記ストッパーは、前記コンベアの進路の両側で上下方向に延在する2本の棒状の部材であり、前記皿選別手段は、前記ストッパーを食器皿の進路から退避させる際は前記ストッパーを下へ移動するものであってもよい。ストッパーをこのように動かす場合、食器皿を皿排出口へ押し上げる機構とストッパーを動かす機構とを併用することが可能となるので、皿選別装置の構成を複雑化させることなく食器皿の皿排出口への高精度な積み重ねと食器皿の種類別の選別とを実現することができる。
【0012】
また、食器皿を洗浄する皿洗浄装置から前記皿受入口へ食器皿を移送する皿移送装置を、前記コンベアの進路に沿ってスライド自在に保持する皿移送装置保持部を更に備え、前記皿選別手段は、前記皿移送装置が前記コンベアの進路に沿ってスライドされる際に前記ストッパーを下へ移動するものであってもよい。皿洗浄装置から皿選別装置へ食器皿を移送する皿移送装置が設けられている場合、例えば、皿洗浄装置のメンテナンスの際に皿移送装置を皿洗浄装置から離すことができると便利である。ここで、皿移送装置を皿選別装置のコンベアの進路に沿ってスライド自在に保持することにより、皿移送装置を皿洗浄装置から離すことができるようにする場合、コンベアの進路の両側で上下方向に延在する2本の棒状のストッパーがあると、皿移送装置をスライドさせる際の妨げとなる。しかし、ストッパーが食器皿の選別のために下へ動くようになっていることを利用し、皿移送装置がコンベアの進路に沿ってスライドされる際にストッパーを下へ移動させれば、皿選別装置の構成を特段複雑化させなくても、ストッパーに干渉しないように皿移送装置を皿選別装置のコンベアの進路に沿ってスライドさせることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る皿選別装置であれば、食器皿を高精度に位置合わせしながら種類毎に積み重ねることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、皿取出し装置の外観を示した斜視図の一例である。
図2図2は、皿洗浄装置や皿取出し装置における食器皿の流れを示した図の一例である。
図3図3は、皿移送装置の皿保持ユニットを示した図の一例である。
図4図4は、支持部材を上から見た図の一例である。
図5図5は、皿保持ユニットの高さ調整の様子を示した図である。
図6A図6Aは、皿移送装置が実現する皿移送の様子を示した第1の図である。
図6B図6Bは、皿移送装置が実現する皿移送の様子を示した第2の図である。
図7図7は、皿移送装置が食器皿を移送する皿受入口の要部を示した図である。
図8図8は、繰り落としユニットが食器皿を繰り落とす動作を示した図である。
図9A図9Aは、皿選別装置の皿排出口の要部を示した図である。
図9B図9Bは、皿選別装置の皿排出口の要部の変形例を示した図である。
図10図10は、皿選別装置の各皿排出口において行われる動作を示した図である。
図11図11は、皿選別装置の皿受入口における皿選別装置の動作を示した図である。
図12図12は、食器皿が1番目の皿排出口に積み上げられる場合の皿選別装置の動作を示した図である。
図13図13は、食器皿が2番目の皿排出口に積み上げられる場合の皿選別装置の動作を示した図である。
図14図14は、食器皿が3番目の皿排出口に積み上げられる場合の皿選別装置の動作を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本願発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本願発明の一態様であり、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。下記に示す各実施形態や変形例は、例えば、寿司等の飲食物を皿に載せて提供する飲食店に好適である。
【0016】
<皿取出し装置の概要>
図1は、皿取出し装置の外観を示した斜視図の一例である。皿取出し装置1は、図1に示すように、食器皿Dを自動的に洗浄する皿洗浄装置10から排出される食器皿Dを取り出して選別する装置であり、皿移送装置20と皿選別装置30とを備える。皿洗浄装置10は、皿受入口101に積み上がった食器皿Dを下から1枚ずつ内部に取り込んで洗浄し、洗浄した食器皿Dを皿排出口102に下から積み上げる。
【0017】
皿移送装置20は、皿洗浄装置10と皿選別装置30との間に跨って設置される装置である。皿移送装置20は、皿洗浄装置10の皿排出口102に積み重なった食器皿Dを保持する皿保持ユニット201、皿保持ユニット201を上下動自在に保持する台車ユニット202、台車ユニット202を支持する支持フレーム203、皿洗浄装置10の皿排出口102に積み上がった食器皿Dが規定の高さに達したか否かを検出するセンサ204、皿選別装置30の皿受入口に積み上がった食器皿Dを一側方から支持する支持板205を備えており、センサ204が食器皿Dを検出すると、皿洗浄装置10を一時停止させ、皿保持ユニット201が皿排出口102に積み上がった食器皿Dを保持し、支持フレーム203に設けられている移動レール206,206を台車ユニット202が走行し、台車ユニット202と共に走行する皿保持ユニット201が保持している食器皿Dを皿選別装置30の皿受入口へ移送する。2つの移動レール206,206のうちの1つには台車ユニット202を動かす移動ユニット207が備わっており、移動ユニット207に内蔵されている電動モータやベルト等の駆動機構が作動すると台車ユニット202が移動レール206,206を走行する。
【0018】
皿選別装置30は、選別した食器皿を種類別に積み上げる複数の皿排出口301A,301B,301Cや、各皿排出口301A,301B,301Cの下を順に通過するコンベア302で食器皿Dを移送する皿移送ユニット303、各皿排出口301A,301B,301Cの下に設置される皿選別ユニット304,304,304を備える。各皿選別ユニット304,304,304は、皿移送ユニット303が1枚ずつ移送する食器皿Dをコンベア302上で一旦せき止め、食器皿Dの種類に応じて皿排出口301A,301B,301Cへ押し上げたりせき止めた食器皿Dを流したりする。なお、本実施形態では、皿選別装置30が食器皿Dを3種類に選別することを前提に、3つの皿排出口301A,301B,301Cを設けているが、皿排出口は2つであってもよいし4つ以上であってもよい。
【0019】
図2は、皿洗浄装置10や皿取出し装置1における食器皿Dの流れを示した図の一例である。皿洗浄装置10の皿受入口101に積み上がった食器皿Dは皿洗浄装置10内で洗浄され、皿排出口102に積み上げられる。皿洗浄装置10の皿排出口102に積み重なった食器皿Dは、積み重なったままの状態で皿移送装置20により皿選別装置30の皿受入口305へ移送される。皿受入口305へ移送された食器皿Dは、皿選別装置30で選別されて皿排出口301A,301B,301Cに積み上げられる。
【0020】
<皿移送装置の詳細説明>
図3は、皿移送装置20の皿保持ユニット201を示した図の一例である。皿保持ユニット201は、積み重なった食器皿Dを受け入れる収容部208を有している。収容部208は、皿選別装置30の皿受入口305に向かう側が開放されている上面視U字状の収容部であり、上側と下側も開放されている収容部である。よって、皿保持ユニット201が皿洗浄装置10の皿排出口102上に居る場合、皿排出口102に徐々に積み上げられる食器皿Dは収容部208の下側から上側へ向かって徐々に積み上がることになる。
【0021】
また、皿保持ユニット201は、収容部208の側方の開放部分において、収容部208内に積み上がった食器皿D全体を側方から抱え込むように保持することにより、収容部208の側方の開放部分から食器皿Dが出て倒れるのを防ぐ可動式の皿抱え込み棒209,209を有している。また、皿保持ユニット201は、収容部208の下側の開放部分において、食器皿Dの縁の4か所に引っ掛けて食器皿Dを下側から支持する可動式の皿抱え込み爪210,210,210,210を有している。皿保持ユニット201は、皿抱え込み棒209,209や皿抱え込み爪210,210,210,210を動かす図示しない駆動装置類を内蔵しており、皿抱え込み棒209,209や皿抱え込み爪210,210,210,210を自動的に開閉することができる。
【0022】
ところで、皿保持ユニット201は、台車ユニット202に上下動自在に保持されるので、皿保持ユニット201の上下位置を定める機構が無いと皿保持ユニット201の上下位置が定まらない。そこで、移動レール206,206を走行する台車ユニット202の位置に応じて皿保持ユニット201の上下位置を定める軌道部材211,211が支持フレーム203に固定されており、皿保持ユニット201は、軌道部材211,211が形成する軌道に沿って転がる車輪212を介して軌道部材211,211に支持されることにより、上下位置を定めている。皿保持ユニット201を支持する軌道部材211,211は、皿保持ユニット201が皿選別装置30の皿受入口305へ進入する際の進入経路に沿って延在しており、軌道の端部の経路が下方へ向かって傾斜している。すなわち、軌道部材211,211が形成する軌道の両端部のうち、皿保持ユニット201が皿洗浄装置10の皿排出口102に居る場合に皿保持ユニット201を支持する皿排出口102側の第1端部213,213の経路が、図3では右下へ向かって傾斜している。車輪212が第1端部213,213で転がると、皿保持ユニット201の上下位置が変化する。また、軌道部材211,211が形成する軌道の両端部のうち、皿保持ユニット201が皿選別装置30の皿受入口305に居る場合に皿保持ユニット201を支持する皿受入口305側の第2端部214,214の経路も、図3では左下へ向かって傾斜している。よって、車輪212が第2端部214,214で転がると、積み重なった状態の食器皿Dを保持する皿保持ユニット201が徐々に下降しながら、皿選別装置30の皿受入口305に食器皿Dを置くことになるので、積み重なった食器皿Dが皿選別装置30の皿受入口305で傾くことを抑制できる。
【0023】
また、皿移送装置20は、バネ付ヒンジ215,215を介して支持フレーム203に取り付けられた板状の2つの支持部材216,216を備える。バネ付ヒンジ215,215は、支持部材216,216を皿保持ユニット201の進入経路の両側から皿選別装
置30の皿受入口305の中心部へ向かってせり出す位置に保持し、且つ、進入経路を進む皿保持ユニット201に接触した支持部材216,216が進入経路から退避する方向へ回動自在に支持部材を保持するヒンジである。
【0024】
図4は、支持部材216,216を上から見た図の一例である。支持部材216,216は、皿保持ユニット201の進入経路218の両側から進入経路218内に各々せり出すように配置されている。支持部材216,216は、バネ付ヒンジ215,215を介して支持フレーム203に回動自在に取り付けられており、皿保持ユニット201が支持部材216,216に接触しない自由状態においては、支持部材216,216がバネ付ヒンジ215の回転軸から皿選別装置30の皿受入口305の中心へ各々向かうような姿勢で止まっている。そして、支持部材216,216は、皿保持ユニット201が接触しない自由状態において、バネ付ヒンジ215が取り付けられている側とは反対側の自由端217,217が皿受入口305の縁付近に位置している。このため、支持部材216,216は、皿保持ユニット201が接触しない自由状態において、皿選別装置30の皿受入口305に積み上がった食器皿Dを側方から支持することができる。また、支持部材216,216は、皿保持ユニット201が接触すると、バネ付ヒンジ215,215の回転軸を中心にして回動し、皿保持ユニット201の進入経路218から退避することができる。なお、皿選別装置30の皿受入口305に積み上がった食器皿Dを支持する支持部材は、バネ付ヒンジ215,215によって回動自在に支持される板状のものに限定されるものでなく、例えば、電動モータを内蔵した駆動機構類によって機械的に進入経路218から退避される部材や、皿保持ユニット201が接触すると弾性変形して進入経路218から退避する弾性部材によって実現されていてもよい。
【0025】
図5は、皿保持ユニット201の高さ調整の様子を示した図である。皿洗浄装置10の皿排出口102から排出される各食器皿Dは、厚さが一定でない場合がある。様々な厚さの食器皿Dが混在する場合、皿保持ユニット201が食器皿Dを保持する際に皿抱え込み爪210,210,210,210が食器皿Dの縁に干渉し、食器皿Dを適正に保持できない場合がある。そこで、皿移送装置20は、皿保持ユニット201が食器皿Dを保持する際、皿保持ユニット201を移動ユニット207で僅かに動かし、皿保持ユニット201の高さを調整する。皿保持ユニット201が皿洗浄装置10の皿排出口102に居る場合に皿保持ユニット201を支持する第1端部213の経路は図5に示すように傾斜しており、また、皿保持ユニット201は台車ユニット202に上下動自在に保持されているため、移動ユニット207で皿保持ユニット201を動かすと、皿保持ユニット201の高さを変更することができる。皿移送装置20は、皿保持ユニット201が食器皿Dを保持する際に皿保持ユニット201を移動ユニット207で動かし、皿抱え込み爪210,210,210,210が食器皿Dの縁に干渉しない位置となるように皿保持ユニット201の高さを調整することで、食器皿Dを保持する際に皿抱え込み爪210,210,210,210が食器皿Dの縁に干渉するのを防ぐことができる。なお、皿保持ユニット201の高さ調整は、例えば、皿抱え込み爪210,210,210,210の付近に取り付けた光学式センサ等の各種センサを使って食器皿Dの縁の位置を検出することにより行うことができる。
【0026】
図6Aは、皿移送装置20が実現する皿移送の様子を示した第1の図である。また、図6Bは、皿移送装置20が実現する皿移送の様子を示した第2の図である。皿洗浄装置10が食器皿Dを洗浄している間、皿洗浄装置10の皿排出口102には食器皿Dが徐々に積み上がる(図6Aの(A)から(B))。皿洗浄装置10の皿排出口102に積み上がった食器皿Dが規定の高さに達したことをセンサ204が検出すると、皿移送装置20は、皿洗浄装置10を一時停止させ、皿保持ユニット201の高さ調整を行う(図6Aの(B)から(C))。そして、皿保持ユニット201の高さ調整が完了すると、皿移送装置20は、皿抱え込み棒209,209や皿抱え込み爪210,210,210,210を
閉じて食器皿Dを保持する(図6Aの(C)から(D))。皿移送装置20は、食器皿Dの保持が完了すると、皿保持ユニット201を移動ユニット207で動かす(図6Aの(D)から図6Bの(E))。皿保持ユニット201の移動中、皿保持ユニット201が支持部材216に接触するが、支持部材216は、バネ付ヒンジ215で回動自在に支持されているため、皿保持ユニット201の進入経路から自動的に退避する(図6Bの(E)から(F))。皿保持ユニット201が皿選別装置30の皿受入口305に到着すると、皿移送装置20は、皿抱え込み棒209,209や皿抱え込み爪210,210,210,210を開いて食器皿Dを解放する(図6Bの(F)から(G))。食器皿Dを解放すると、皿移送装置20は、皿抱え込み棒209,209や皿抱え込み爪210,210,210,210を開いたまま皿保持ユニット201を皿洗浄装置10の皿排出口102へ戻す(図6Bの(G)から(H))。皿移送装置20には、皿選別装置30の皿受入口305に積み上がった食器皿Dを一側方から支持する支持板205が備わっており、また、皿保持ユニット201が皿洗浄装置10の皿排出口102へ戻ることによって支持部材216,216が皿選別装置30の皿受入口305に積み上がった食器皿Dを側方から支持する状態になるので、皿選別装置30の皿受入口305に積み上がった食器皿Dは、傾くことなく安定した姿勢を維持する。
【0027】
皿移送装置20の詳細説明は以上である。上記皿移送装置20は、皿洗浄装置10の皿排出口102に積み上がった食器皿Dを、積み重なったままの状態で皿選別装置30の皿受入口305に移送することができる。そして、皿選別装置30の皿受入口305に移送された食器皿Dは、支持部材216,216によって支持されるため、皿選別装置30の皿受入口305に移送された食器皿Dが傾き、積み重なった食器皿Dが倒れる虞もない。更に、皿保持ユニット201の進路上にせり出す支持部材216,216は、皿保持ユニット201が接触すると皿保持ユニット201の進路から退避するので、支持部材216,216が皿洗浄装置10の皿排出口102から皿選別装置30の皿受入口305へ食器皿Dを移送する際の障害物となることもない。従って、上記皿移送装置であれば、皿洗浄装置10の皿排出口102から皿選別装置30の皿受入口305へのスムーズな食器皿Dの移送を実現しつつ、皿受入口305に積み重なった食器皿Dが倒れにくい。
【0028】
<皿選別装置の詳細説明>
図7は、皿移送装置20が食器皿Dを移送する皿受入口305の要部を示した図である。皿選別装置30の皿受入口305には、皿受入口305に積み重なった食器皿Dを1枚ずつ繰り落とす繰り落としユニット306が設けられている。繰り落としユニット306は、食器皿Dの縁が嵌る大きさの溝307を各々設けた2つの繰り落とし部材R1,R2を備えている。繰り落とし部材R1,R2は、食器皿Dの横幅よりもやや狭い間隔を空けて平行に配置されているため、皿受入口305に積み重なった状態で置かれる食器皿Dを下から支持可能である。繰り落とし部材R1,R2は、互いに逆方向へ回転駆動される部材であり、繰り落とし部材R1の溝307が繰り落とし部材R2側を向く場合、繰り落とし部材R2の溝307も繰り落とし部材R1側を向くように回転角が調整されている。よって、繰り落とし部材R1,R2に設けられている各溝307同士が対向する状態において、各溝307が共に下方向へ移動するように繰り落とし部材R1,R2が回転駆動されると、繰り落とし部材R1,R2に支持された状態で皿受入口305に積み重なった状態で置かれる食器皿Dのうち最下段の食器皿Dは、繰り落とし部材R1,R2に各々設けられた2つの溝307に嵌り、皿受入口305からコンベア302へ落とされることになる。
【0029】
図8は、繰り落としユニット306が食器皿Dを繰り落とす動作を示した図である。繰り落としユニット306の繰り落とし部材R1,R2は、食器皿Dの横幅よりもやや狭い間隔を空けて平行に配置されているため、皿受入口305に積み重なった状態の食器皿Dが置かれると、積み重なった食器皿Dを下から支持する(図8(A))。この状態で繰り
落とし部材R1,R2が回転すると、繰り落とし部材R1,R2に支持された状態で皿投入口3に積み重なっている食器皿Dのうち最下段の食器皿Dが、繰り落とし部材R1,R2に各々設けられた2つの溝307に嵌り始める(図8(B))。そして、繰り落とし部材R1、R2がそのまま回転を続けると、最下段の食器皿Dは、それよりも上段にある食器皿Dから分離されてコンベア302に載る(図8(C))。
【0030】
図9Aは、皿選別装置30の皿排出口301Aの要部を示した図である。皿排出口301Aの下方には、皿移送ユニット303のコンベア302によって移送される食器皿Dの縁にストッパー308,308を2点接触させて食器皿Dを一定の位置に止める皿位置決め部材309が備わっており、皿選別ユニット304は、この皿位置決め部材309を上下動させる。皿選別ユニット304は、皿排出口301Aの下で皿位置決め部材309に止められた食器皿Dのうち、皿排出口301Aに積み上げる食器皿Dの種類と一致する食器皿Dを皿位置決め部材309で皿排出口301Aへ押し上げ、皿排出口301Aに積み上げる食器皿Dの種類と一致しない食器皿Dと接触しているストッパー308,308を食器皿Dの進路から退避させる。ストッパー308,308は、コンベア302の進路の両側で上下方向に延在する2本の棒状の部材であり、コンベア302の進路に沿って平行に延在する2つの押し上げ部材310,310と一体形成されている。押し上げ部材310,310は、ストッパー308,308に止められた食器皿Dの糸切部分の真下に横たわる部材であり、皿選別ユニット304が皿位置決め部材309を上に動かすと食器皿Dの糸切部分と接触して食器皿Dを上に押し上げる。皿位置決め部材309は、コンベア302によって移送される食器皿Dをストッパー308,308で2点接触させて止めているので、コンベア302によって移送される各食器皿Dを皿排出口301Aの真下で高精度に位置決めすることができる。よって、皿選別ユニット304が皿位置決め部材309を上に動かすことによって皿排出口301Aに積み上げる各食器皿Dの位置がずれることなく、食器皿Dを高精度に積み重ねることが可能である。
【0031】
皿移送ユニット303は、食器皿Dの種類に応じた皿位置決め部材309の上げ下げ動作を、例えば、皿選別装置30あるいは皿取出し装置1全体の制御を司る制御装置からの指示に基づいて実現することができる。皿選別装置30あるいは皿取出し装置1全体の制御を司る制御装置からの指示に基づいて皿移送ユニット303を制御する場合、食器皿Dの種類の判別は、例えば、RFID(radio frequency identifier)技術を使い、各食器皿Dに埋め込まれたRFタグを、皿受入口305と皿排出口301Aとの間に設けた読み取り機で読み取ることにより実現できる。
【0032】
なお、皿排出口301Aには、皿排出口301Aの内部で四方から突出する可動式の支持爪311が設けられている。この支持爪311は、下から上へ移動する食器皿Dが接触すると引っ込むが、上から下へ移動しようとする食器皿Dが接触しても引っ込まない。よって、皿選別ユニット304が皿位置決め部材309を元の位置に戻しても、皿排出口301Aへ一旦押し上げられた食器皿Dが再び皿排出口301Aの下へ降りてコンベア302に載ることは無い。
【0033】
図9Bは、皿選別装置の皿排出口の要部の変形例を示した図である。皿位置決め部材309は、図9Bに示すように、丸棒を折り曲げて加工し、ストッパー308,308や押し上げ部材310,310を一体形成したものであってもよい。この場合、皿選別ユニット304は、皿位置決め部材309を下に動かしてストッパー308,308を食器皿Dの進路から退避させてもよいし、ストッパー308,308同士の間隔が広がるようにストッパー308,308を構成する丸棒を回動させてもよい。
【0034】
図10は、皿選別装置30の皿排出口301Aにおいて行われる動作を示した図である。コンベア302によって運ばれてきた食器皿Dは、ストッパー308に接触して止まる
図10の(A)から(B))。そして、食器皿Dがストッパー308に接触して止まった状態において、皿選別ユニット304が皿位置決め部材309を上へ動かすと、食器皿Dが皿排出口301Aの支持爪311に載る(図10の(B)から(C1))。その後は、皿選別ユニット304が皿位置決め部材309を下へ動かしても、食器皿Dが皿排出口301Aの支持爪311に載ったままの状態になる(図10の(C1)から(D1))。また、食器皿Dがストッパー308に接触して止まった状態において、皿選別ユニット304が皿位置決め部材309を下へ動かすと、ストッパー308が食器皿Dの進路から退避し、食器皿Dがコンベア302に再び運ばれる(図10の(B)から(C2))。その後、皿選別ユニット304は皿位置決め部材309を上へ動かし、ストッパー308が次にコンベア302で運ばれている食器皿Dを止める状態にする。
【0035】
皿選別装置30には、このような皿位置決め部材309や皿選別ユニット304が皿排出口301Aのみならず、皿排出口301B,301Cにも各々備わっており、皿受入口305に積み上がった食器皿Dを種類別に各皿排出口301A,301B,301Cへ積み上げる。なお、皿排出口301Cの下に設けられる皿選別ユニット304は、皿位置決め部材309を下へ動かすことはなく、食器皿Dを全て皿排出口301Cへ積み上げる。
【0036】
なお、皿選別装置30は、皿洗浄装置10をメンテナンスする際に皿移送装置20が障害物とならないよう、コンベア302と平行に設けたレールに沿って皿移送装置20を皿排出口301A,301B,301C側へスライド自在に保持する機構を備えていてもよい。この場合、皿選別装置30を構成する各部材が皿移送装置20に干渉しないよう、皿排出口301A,301B,301Cを構成する部材を取り外し可能にし、各皿排出口301A,301B,301Cの下に各々設けられる全ての皿選別ユニット304が皿位置決め部材309を下げてストッパー308,308の皿移送装置20への干渉を防ぐようにしてもよい。
【0037】
皿選別装置30の動作の全体像を以下に説明する。
【0038】
図11は、皿選別装置30の皿受入口305における皿選別装置30の動作を示した図である。皿移送装置20によって食器皿Dが皿受入口305に積み上げられると、皿選別装置30は、繰り落としユニット306を作動させて食器皿Dを1枚ずつコンベア302に載せる(図11の(A)から(B))。そして、コンベア302に載った食器皿Dは、皿排出口301A,301B,301Cがある方へ運ばれる(図11の(B)から(C))。また、皿受入口305に積み上がっている食器皿Dは、皿移送装置20の支持部材216,216や支持板205によって側方から支持されているため、繰り落としユニット306が食器皿Dを1枚ずつ下へ繰り落としていっても、積み重なった食器皿Dが傾くことなく安定した姿勢を保ち続ける(図11の(C)から(D))。
【0039】
図12は、食器皿Dが1番目の皿排出口301Aに積み上げられる場合の皿選別装置30の動作を示した図である。繰り落としユニット306に繰り落とされてコンベア302に載った食器皿Dは、皿排出口301Aの下へ移動する(図12(A))。そして、皿排出口301Aの下にある皿位置決め部材309のストッパー308に接触して止まる(図12(B))。そして、皿排出口301Aの下にある皿位置決め部材309を皿選別ユニット304が上に動かすと、食器皿Dが皿排出口301Aに押し上げられる(図12(C))。
【0040】
図13は、食器皿Dが2番目の皿排出口301Bに積み上げられる場合の皿選別装置30の動作を示した図である。繰り落としユニット306に繰り落とされてコンベア302に載った食器皿Dは、皿排出口301Aの下、皿排出口301Bの下へと順に移動する(図13(A))。そして、皿排出口301Bの下にある皿位置決め部材309のストッパ
ー308に接触して止まった状態で、皿排出口301Bの下にある皿位置決め部材309を皿選別ユニット304が上に動かすと、食器皿Dが皿排出口301Bに押し上げられる(図13(B))。このような動作が2回行われると、皿排出口301Bには食器皿Dが2枚積み上がった状態になる(図13(C))。
【0041】
図14は、食器皿Dが3番目の皿排出口301Cに積み上げられる場合の皿選別装置30の動作を示した図である。繰り落としユニット306に繰り落とされてコンベア302に載った食器皿Dは、皿排出口301Aの下、皿排出口301Bの下、皿排出口301Cの下へと順に移動する(図14(A))。そして、皿排出口301Cの下にある皿位置決め部材309のストッパー308に接触して止まった状態で、皿排出口301Cの下にある皿位置決め部材309を皿選別ユニット304が上に動かすと、食器皿Dが皿排出口301Cに押し上げられる(図14(C))。このような動作が2回行われると、皿排出口301Cには食器皿Dが2枚積み上がった状態になる(図14(C))。
【0042】
上記皿選別装置30であれば、積み重なった食器皿Dが倒れないように各食器皿Dの中心を一致させながら積み上げることができる。そして、コンベア302の進路に配置した皿位置決め部材309のストッパー308,308で食器皿Dの高精度な位置合わせを実現しつつ、皿位置決め部材309を上げ下げ動作することにより、食器皿Dが進むのを止めて位置決めを高精度に行うストッパー308,308を有する皿位置決め部材309に食器皿Dを選別する機能を併せ持たせているので、上記皿選別装置30は、食器皿Dを高精度に位置合わせしつつも、種類毎に選別しながら積み重ねることができる。
【符号の説明】
【0043】
1・・皿取出し装置
D・・食器皿
10・・皿洗浄装置;101・・皿受入口;102・・皿排出口
20・・皿移送装置;201・・皿保持ユニット;202・・台車ユニット;203・・支持フレーム;204・・センサ;205・・支持板;206・・移動レール;207・・移動ユニット;208・・収容部;209・・皿抱え込み棒;210・・皿抱え込み爪;211・・軌道部材;212・・車輪;213・・第1端部;214・・第2端部;215・・バネ付ヒンジ;216・・支持部材;217・・自由端;218・・進入経路
30・・皿選別装置;301A,301B,301C・・皿排出口;302・・コンベア;303・・皿移送ユニット;304・・皿選別ユニット;305・・皿受入口;306・・繰り落としユニット;307・・溝;308・・ストッパー;309・・皿位置決め部材;310・・押し上げ部材;311・・支持爪;R1,R2・・繰り落とし部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14