特許第6363501号(P6363501)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6363501
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】関節式外科用工具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/29 20060101AFI20180712BHJP
   A61B 17/94 20060101ALI20180712BHJP
【FI】
   A61B17/29
   A61B17/94
【請求項の数】9
【全頁数】46
(21)【出願番号】特願2014-503973(P2014-503973)
(86)(22)【出願日】2012年4月5日
(65)【公表番号】特表2014-519860(P2014-519860A)
(43)【公表日】2014年8月21日
(86)【国際出願番号】US2012032279
(87)【国際公開番号】WO2012138834
(87)【国際公開日】20121011
【審査請求日】2015年3月31日
(31)【優先権主張番号】61/472,344
(32)【優先日】2011年4月6日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513021501
【氏名又は名称】メドロボティクス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カストロ マイケル サルバトア
(72)【発明者】
【氏名】フラハーティー ジェイ クリストファー
【審査官】 宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−090656(JP,A)
【文献】 実開昭57−123101(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0021871(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0228270(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0074407(US,A1)
【文献】 米国特許第05916146(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0287963(US,A1)
【文献】 特表2007−502198(JP,A)
【文献】 米国特許第05938678(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 − 17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用工具であって、
工具シャフトの遠位端に位置決めされた機能要素と、
前記工具シャフトの近位端に位置決めされた工具ハンドルと、
を備え、
前記工具シャフトは、複数のセグメントリンクを有する関節動作領域を備え、
前記複数のセグメントリンクのそれぞれは、複数の関節ケーブルチャネルを備え、
さらに、当該外科用工具は、
前記複数の関節ケーブルチャネル内にそれぞれ位置決めされた複数の関節ケーブルであって、前記複数のセグメントリンクを通って遠位端のセグメントリンクまで延びている複数の関節ケーブルと、
前記遠位端のセグメントリンクに結合された接続リンクと、
前記接続リンクの内側キャビティ内に位置決めされた作動ピストンと、
前記複数のセグメントリンクを通って延び、前記接続リンク内で前記作動ピストンに結合する作動ケーブルと、
を備え、
前記機能要素が前記接続リンクを備え、前記接続リンクは、前記遠位端のセグメントリンクの半球状のキャビティ部分と嵌合する半球状の本体部分を有し、
前記複数の関節ケーブルは、前記遠位端のセグメントリンクに固定される、
ことを特徴とする外科用工具。
【請求項2】
請求項1に記載の工具であって、前記工具シャフトは工具シャフト本体を有し、前記関節動作領域は、前記工具シャフト本体の遠位端に結合されて前記工具シャフトの遠位端に位置決めされることを特徴とする工具。
【請求項3】
請求項に記載の工具であって、前記複数のセグメントリンクのそれぞれのセグメントリンクは、前記機能要素と前記工具シャフト本体の軸との間の関節動作を12°まで、乃至15°までの範囲内で行うように製作され、配置構成されることを特徴とする工具。
【請求項4】
請求項に記載の工具であって、近位端のセグメントリンク、前記工具シャフト本体に結合されていることを特徴とする工具。
【請求項5】
請求項4に記載の工具であって、
前記複数のセグメントリンクはそれぞれ半球状の本体部分と半球状のキャビティ部分を備え、
前記複数のセグメントリンクは、隣接するセグメントリンク同士の前記半球状の本体部分と前記半球状のキャビティ部分が嵌合し、
前記近位端のセグメントリンクの前記半球状の本体部分は前記工具シャフト本体の半球状のキャビティ部分と嵌合する、
ことを特徴とする工具。
【請求項6】
請求項1に記載の工具であって、前記複数のセグメントリンクのそれぞれは、1つの作動ケーブルチャネルを備えることを特徴とする工具。
【請求項7】
請求項5に記載の工具であって、前記複数のセグメントリンクのそれぞれは、近位端側の端面に前記半球状の本体部分が形成され、遠位端側の端面に前記半球状のキャビティ部分が形成された円柱状の部分を備えることを特徴とする工具。
【請求項8】
請求項に記載の工具であって、前記作動ケーブルは、前記作動ケーブルチャネル内に位置決めされていることを特徴とする工具。
【請求項9】
請求項に記載の工具であって、前記作動ケーブルに加えられる張力によって、前記機能要素の状態が変化することを特徴とする工具
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の概念は、一般に、外科用工具の分野に関するものであり、より詳細には、関節式外科用工具および工具シース、関節式外科用工具および工具シースを配備する方法、ならびに関節式外科用工具および工具シースを形成する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
関連出願
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2011年4月6日に出願した米国仮特許出願第61/472,344号の利益を主張するものである。
【0003】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2011年11月10日に出願したPCT国際出願第PCT/US2011/060214号に関係する。
【0004】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2010年11月11日に出願した米国仮出願第61/412,733号に関係する。
【0005】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2011年9月13日に出願した米国仮出願第61/534,032号に関係する。
【0006】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2011年6月2日に出願した米国仮出願第61/492,578号に関係する。
【0007】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2010年10月22日に出願した米国仮出願第61/406,032号に関係する。
【0008】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2011年10月21日に出願したPCT国際出願第PCT/US2011/057282号に関係する。
【0009】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2010年7月28日に出願した米国仮出願第61/368,257号に関係する。
【0010】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2011年7月21日に出願したPCT国際出願第PCT/US2011/044811号に関係する。
【0011】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2011年12月21日に出願した米国仮出願第61/578,582号に関係する。
【0012】
本出願は、その内容を全体として本願に引用して援用する、米国特許出願公開第2009/0171151号として公開された、2006年12月20日に出願した米国特許出願第11/630,279号に関係する。
【0013】
低侵襲的な医療技術および医学的手技が広く行き渡りつつあるため、外科医などの医療専門家にとってそのような低侵襲的な医療技術および医学的手技を人体外部から実施するために関節式外科用工具が必要になる可能性がある。しかし、内視鏡および他の種類の工具などの従来の関節式外科用工具には、回転半径に制限があり、高い関節動作範囲においてペイロードの安定性が低下しているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009/0171151号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の概念の実施形態は、回転半径を拡大し、高い関節動作範囲におけるペイロードの安定性を高めた関節式外科用工具および工具シースを対象とするものとしてよい。
【0016】
一態様において、医学的手技を実施するためのシステムは、内側スリーブおよび外側スリーブを備える関節式プローブと、工具シャフト(tool shaft)の遠位端に位置決めされた機能要素を備え、工具シャフトは関節動作領域を有し、関節式プローブおよび外科用工具は独立して制御可能である外科用工具とを備える。
【0017】
いくつかの実施形態では、関節式プローブは、ヒューマンインターフェースデバイスを介して制御されるように製作され、配置構成される。ヒューマンインターフェースデバイスは、触覚コントローラと、ジョイスティックと、トラックボールと、マウスと、電気機械デバイスとからなる群から選択された1つ以上を備えることができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、外科用工具は、外科用工具ハンドルを介して制御されるように製作され、配置構成される。外科用工具ハンドルは、ハサミハンドルと、パームヘルド把持部と、親指/人差し指/中指把持部と、ピストル形把持部とからなる群から選択された1つを備えることができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、関節式プローブは、関節式プローブの作業面に開口部を有する少なくとも1つの作業チャネルをさらに備え、作業面は関節式プローブの遠位端にある。工具シャフトの一部は、少なくとも1つの作業チャネル内に位置決めされうる。外科用工具の機能要素は、開口部から外向きに延在しうる。機能要素は、関節式プローブの作業面に関して関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素は、工具シャフトの延長軸に関して関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素は、関節式プローブの作業面に関して0°から90°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素は、関節式プローブの作業面に関して0°から135°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素は、関節式プローブの作業面に関して0°から180°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されうる。
【0020】
いくつかの実施形態では、関節式プローブの外側スリーブは、少なくとも1つの側部ポートを備える。少なくとも1つの側部ポートは、側部ポート係止部を備えることができる。側部ポート係止部は、空気圧係止部を含みうる。空気圧係止部は、ソレノイドを備えることができる。空気圧係止部は、拡張可能なパウチを備えることができる。側部ポート係止部は、油圧係止部を含みうる。油圧係止部は、ソレノイドを備えることができる。油圧係止部は、拡張可能なパウチまたはバルーンを備えることができる。側部ポート係止部は、電気作動係止部を含みうる。電気作動係止部は、ソレノイドを備えることができる。電気作動係止部は、圧電アクチュエータを備えることができる。側部ポート係止部は、少なくとも1つの側部ポート内に位置決めされうる。側部ポート係止部は、ロックモードで少なくとも1つの側部ポートを通る工具シャフトを固定するように製作され、配置構成されうる。側部ポート係止部は、アンロックモードで工具シャフトを少なくとも1つの側部ポートに通せるように製作され、配置構成されうる。
【0021】
いくつかの実施形態では、関節式プローブの外側スリーブは、少なくとも1つの側部ポートを備える。工具シャフトの一部は、少なくとも1つの側部ポートを通ることができる。側部ポートは、工具シャフトを外側スリーブの外面にそって案内することができる。外科用工具の機能要素は、関節式プローブの作業面から外向きに延在するものとしてよく、作業面は関節式プローブの遠位端にある。機能要素は、関節式プローブの作業面に関して関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素は、工具シャフトの延長軸に関して関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素は、関節式プローブの作業面に関して0°から90°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素は、関節式プローブの作業面に関して0°から135°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素は、関節式プローブの作業面に関して0°から180°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されうる。
【0022】
いくつかの実施形態では、関節式プローブの内側スリーブおよび外側スリーブのそれぞれは、複数のプローブリンクを備える。
【0023】
いくつかの実施形態では、関節式プローブの内側スリーブおよび外側スリーブは、独立して制御可能である。関節式プローブの内側スリーブおよび外側スリーブのそれぞれは、柔モードと剛モードのうちの一方のモードで構成されうる。
【0024】
いくつかの実施形態では、関節式プローブは、少なくとも1本の操縦ケーブルを備える。少なくとも1本の操縦ケーブルは、関節式プローブの遠位端の近位にある領域で終端しうる。
【0025】
いくつかの実施形態では、機能要素は、把持器と、爪と、カッターと、ナイフと、切除器と、焼灼器と、薬物送達装置と、放射線源と、EKG電極と、圧力センサと、血液センサと、カメラと、磁石と、加熱素子と、冷却素子とからなる群から選択された1つ以上を備える。
【0026】
いくつかの実施形態では、機能要素は、第1の工具シースキャビティを備え、工具シャフトは、第2の工具シースキャビティを備える。外科用工具は、第2の外科用工具を入れるためのキャビティ経路を備えるように製作され、配置構成されうる。第1の工具シースキャビティおよび第2の工具シースキャビティを結合してキャビティ経路を形成することができる。キャビティ経路の1つの領域は、工具シャフトの関節動作領域に対応するものとしてよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、外科用工具は、機能要素の関節動作位置をロックするように製作され、配置構成されるロッキングデバイスを備える。
【0028】
いくつかの実施形態では、外科用工具は、機能要素の動作モードをロックするように製作され、配置構成されるロッキングデバイスを備える。
【0029】
いくつかの実施形態では、機能要素は、把持器を含む。把持器は、約1lbFの把持力を印加するように製作され、配置構成されうる。把持器は、関節動作領域が完全な関節動作状態で位置決めされたときに約1lbFの把持力を印加するように製作され、配置構成されうる。
【0030】
いくつかの実施形態では、システムは、経口ロボット外科手術を実施するように製作され、配置構成される。
【0031】
いくつかの実施形態では、工具シャフトの関節動作領域は、少なくとも2つのセグメントリンクを備える。少なくとも2つのセグメントリンクのうちの1つのセグメントリンクは一体になっていてよい。少なくとも2つのセグメントリンクのそれぞれのセグメントリンクは一体になっていてよい。少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、工具シャフトの第1のシャフト部分に結合され、少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクは、工具シャフトの第2のシャフト部分に結合されうる。機能要素は、第2のシャフト部分に結合されうる。少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、工具シャフトの第1のシャフト部分に結合され、少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクは、機能要素に結合されうる。工具シャフトの関節動作領域は、第1のセグメントリンクと第2のセグメントリンクとの間に結合された1つ以上の第3のセグメントリンクをさらに備えることができる。
【0032】
第1のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備えるものとしてよく、第2の部分は、半球状の本体部分を含む。第1のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備えるものとしてよく、第2の部分は、凸状の本体部分を含む。凸状の本体部分は、半球状の本体部分であってもよい。凸状の本体部分は、半楕円体状の本体部分であってもよい。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。第1のセグメントリンクの半球状の本体部分は、第1のシャフト部分の半球状のキャビティ部分と嵌合しうる。第1のセグメントリンクの半球状の本体部分は、第1のシャフト部分の凹形のキャビティ部分と嵌合しうる。凹形のキャビティ部分は、半球状のキャビティ部分であってもよい。凹形のキャビティ部分は、半楕円体状のキャビティ部分であってもよい。
【0033】
第1のセグメントリンクは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルを備えることができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第1の部分の上面に第1の開口部を、第1の部分の底面に第2の開口部を備えることができる。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第1の部分の円周または周上で90°隔てて並べられうる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第1の部分の中心軸に関する共通の半径方向経路にそって互いから90°隔てて位置決めされうる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことができる。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。
【0034】
第1のセグメントは、作動ケーブルチャネルを備えることができる。作動ケーブルチャネルは、第1のセグメントの半球状の本体部分の直径方向の中点に第1の開口部を、第1のセグメントの第1の部分の直径方向の中点に第2の開口部を備えることができる。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。作動ケーブルチャネルは、第1の開口部を第1のセグメントの本体部の円柱状のキャビティと適合させる第1の開口部のところで接合される上側テーパを備えることができる。円柱状のキャビティは、第1のセグメントの本体部の下側テーパを接合することができる。下側テーパは、円柱状のキャビティを第1のセグメントの本体部の半球状のキャビティと適合させることができる。第2のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備えるものとしてよく、第2の部分は、半球状の本体部分を含む。
【0035】
第2のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備えるものとしてよく、第2の部分は、凸状の本体部分を含む。凸状の本体部分は、半球状の本体部分であってもよい。凸状の本体部分は、半楕円体状の本体部分であってもよい。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。第2のセグメントリンクの半球状の本体部分は、第1のセグメントリンクの半球状のキャビティ部分と嵌合しうる。第2のセグメントリンクの半球状の本体部分は、第1のセグメントリンクの凹形のキャビティ部分と嵌合しうる。凹形のキャビティ部分は、半球状のキャビティ部分であってもよい。凹形のキャビティ部分は、半楕円体状のキャビティ部分であってもよい。第1のセグメントリンクの少なくとも2つの関節ケーブルチャネルは、第2のセグメントリンクの少なくとも2つの関節ケーブルチャネルと位置合わせすることができる。第1のセグメントリンクのそれぞれの関節ケーブルチャネルは、第2のセグメントリンクのそれぞれの関節ケーブルチャネルと位置合わせすることができる。
【0036】
第2のセグメントリンクの本体部は、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルを備えることができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第1の部分の上面に第1の開口部を、第1の部分の底面に第2の開口部を備えることができる。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第1の部分の円周または周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第1の部分の中心軸に関する共通の半径方向経路にそって互いから90°隔てて位置決めされる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことができる。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。
【0037】
第2のセグメントの本体部は、作動ケーブルチャネルを備えることができる。作動ケーブルチャネルは、第2のセグメントの半球状の本体部分の直径方向の中点に第1の開口部を、第2のセグメントの第1の部分の直径方向の中点に第2の開口部を備えることができる。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。作動ケーブルチャネルは、第1の開口部を第2のセグメントの本体部の第1の円柱状のキャビティと適合させる第1の開口部のところで接合される上側テーパを備えることができる。第1の円柱状のキャビティは、第2のセグメントの本体部の第2の円柱状のキャビティを接合することができる。第1の円柱状のキャビティの直径は、第2の円柱状のキャビティの直径より小さくてもよい。
【0038】
第2のセグメントリンクは、機能要素に結合されうる。第2のセグメントリンクは、機能要素の接続リンクに結合されうる。接続リンクは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。
【0039】
機能要素は、接続リンクの内側キャビティ内に位置決めされた作動ピストンを備えることができる。作動ピストンは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。機能要素は、作動ピストンに結合された第1の作動リンク部材および第2の作動リンク部材をさらに備えることができる。第1の作動リンク部材および第2の作動リンク部材は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。機能要素は、第1の作動リンク部材および第2の作動リンク部材にそれぞれ結合された第1の爪部材および第2の爪部材をさらに備えることができる。第1の爪部材および第2の爪部材は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。接続リンクの内側キャビティ内で作動ピストンが直線的に移動することで、第1の爪部材および第2の爪部材を開閉させることができる。作動ケーブルは、作動ピストンに結合されうる。作動ケーブルは、金属ケーブルと、プラスチックケーブルと、ソリッドワイヤケーブルと、編組ケーブルと、ステンレスワイヤ編組ケーブルとからなる群から選択された1つ以上を含むものとしてよい。
【0040】
少なくとも2つのセグメントリンクは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。第1のセグメントリンクは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。第2のセグメントリンクは、第1のセグメントリンクと異なる材料を含んでいてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、工具シャフトの第1のシャフト部分に結合され、少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクは、工具シャフトの第2のシャフト部分および機能要素のうちの一方に結合されうる。工具シャフトの第1のシャフト部分は、ケーブル遷移セグメントを備える。
【0042】
ケーブル遷移セグメントは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルを備えることができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、ケーブル遷移セグメントの周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことができる。ケーブル遷移セグメントの少なくとも2つの関節ケーブルチャネルは、第1のセグメントリンクの少なくとも2つの関節ケーブルチャネルと位置合わせすることができる。
【0043】
ケーブル遷移セグメントは、作動ケーブルチャネルを備えることができる。作動ケーブルチャネルは、ケーブル遷移セグメントの直径方向の中点に位置決めされうる。ケーブル遷移セグメントは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。
【0044】
工具シャフトの第1のシャフト部分は、柔軟な工具シャフト部分を含むものとしてよい。柔軟な工具シャフト部分は、少なくとも1つのケーブルチャネルを有する内腔誘導部材を含むことができる。少なくとも1つのケーブルチャネルは、作動ケーブルチャネルと少なくとも1つの関節ケーブルチャネルとを含みうる。作動ケーブルチャネルは、柔軟な工具シャフト部分の直径方向の中点に位置決めされ、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、柔軟な工具シャフト部分の周にそって位置決めされうる。内腔誘導部材は、5個の内腔補強ロッドを備える。内腔誘導部材は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。
【0045】
少なくとも1つのキャビティ溝が、第2のセグメントの第1の部分の底面内に形成されうる。少なくとも1つのキャビティ溝は、第1のキャビティ溝と第2のキャビティ溝とを備えることができる。第1のキャビティ溝は、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第1の関節ケーブルチャネルから少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第2の関節ケーブルチャネルへ延在しうる。第1の関節ケーブルは、第1の関節ケーブルチャネル、第1のキャビティ溝、および第2の関節ケーブルチャネル内に位置決めされうる。第1の関節ケーブルは、第1のキャビティ溝の表面に固定することができる。第1の関節ケーブルは、第1のキャビティ溝の表面に溶接することができる。第1の関節ケーブルは、第1のキャビティ溝の表面に接着剤で接着することができる。第1の関節ケーブルは、第1のキャビティ溝内に圧入することができる。第2のキャビティ溝は、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第3の関節ケーブルチャネルから少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第4の関節ケーブルチャネルへ延在しうる。第2の関節ケーブルは、第3の関節ケーブルチャネル、第2のキャビティ溝、および第4の関節ケーブルチャネル内に位置決めされうる。
【0046】
少なくとも1つのキャビティ溝は、第2のセグメントの円柱状の本体部分の底面の周全体にそって延在しうる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第2の開口部は、少なくとも1つのキャビティ溝によって部分的に画成されうる。少なくとも1つの関節ケーブルは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル内に位置決めされ、少なくとも1つの関節ケーブルは、少なくとも1つのキャビティ溝の表面に固定されうる。
【0047】
いくつかの実施形態では、工具シャフトの関節動作領域は、複数のセグメントリンクを備えることができる。これら複数のセグメントリンクのうちのそれぞれのセグメントリンクは、複数のセグメントリンクのうちの別のセグメントリンクに順次結合されうる。複数のセグメントリンクは、互いに関して関節動作しうる。複数のセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクの第1の部分の底面は、複数のセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクの第1の部分の上面に当接し、第1のセグメントリンクおよび第2のセグメントリンクのそれぞれの中心軸に関して関節動作の角度を制限することができる。関節動作の角度は、12°まで、乃至15°までの範囲に制限されうる。
【0048】
第1のセグメントリンクの第1の部分は、円柱状の本体部分を含み、第2のセグメントリンクの第1の部分は、円柱状の本体部分を含みうる。複数のセグメントリンクのうちのそれぞれのセグメントリンクは、機能要素と関節式プローブの作業面との間の関節動作を12°まで、乃至15°までの範囲内で行うように製作され、配置構成されうる。複数のセグメントリンクのうちのそれぞれのセグメントリンクは、機能要素と工具シャフトのケーブル遷移セグメントの長手方向軸との間の関節動作を12°まで、乃至15°までの範囲内で行うように製作され、配置構成されうる。複数のセグメントリンクのうちのそれぞれのセグメントリンクは、機能要素と工具シャフトの延長軸との間の関節動作を12°まで、乃至15°までの範囲内で行うように製作され、配置構成されうる。
【0049】
いくつかの実施形態では、関節動作領域は、約1/2インチを超えて撓むことなく約1lbFの力を支持できるように製作され、配置構成されうる。
【0050】
いくつかの実施形態では、関節動作領域は、完全な関節動作状態にあるときに約1/2インチを超えて撓むことなく約1lbFの力を支持できるように製作され、配置構成されうる。
【0051】
別の態様では、外科用工具は、工具シャフトの遠位端に位置決めされた機能要素と、工具シャフトの近位端に位置決めされた工具ハンドルとを備え、工具シャフトは関節動作領域を備える。
【0052】
いくつかの実施形態では、関節動作領域は、機能要素と工具シャフトの第1の部分との間の工具シャフトの遠位端に位置決めされうる。
【0053】
いくつかの実施形態では、関節動作領域は、工具シャフトの中心領域に位置決めされうる。関節動作領域は、工具シャフトの第1の部分と工具シャフトの第2の部分との間に位置決めされうる。工具ハンドルは、工具シャフトの第1の部分の近位端に結合されうる。
【0054】
関節動作領域は、複数のセグメントリンクを備えることができる。複数のセグメントリンクのうちのそれぞれのセグメントリンクは、機能要素と工具シャフトの軸との間の関節動作を12°まで、乃至15°までの範囲内で行うように製作され、配置構成されうる。複数のセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、工具シャフトの第1のシャフト部分に結合することができ、複数のセグメントリンクのうちの第2のセグメントは、機能要素に結合される。
【0055】
第1のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備えるものとしてよく、第2の部分は、半球状の本体部分を含む。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。
【0056】
第2のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備えるものとしてよく、第2の部分は、半球状の本体部分を含む。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。
【0057】
第1のセグメントリンクの半球状の本体部分は、工具シャフトの第1の部分の半球状のキャビティ部分と嵌合し、第2のセグメントリンクの半球状の本体部分は、第1のセグメントリンクの半球状のキャビティ部分と嵌合しうる。機能要素は、第2のセグメントリンクの半球状のキャビティ部分と嵌合する半球状の本体部分を有する接続リンクを備えることができる。
【0058】
複数のセグメントリンクのそれぞれは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備えるものとしてよく、第2の部分は、半球状の本体部分を含み、複数のセグメントリンクのそれぞれは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルと1つの作動ケーブルチャネルとを備えることができる。第1の部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。
【0059】
少なくとも1つの関節ケーブルは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル内に位置決めされうる。少なくとも1つの関節ケーブルは、複数のセグメントリンクの遠位セグメントリンクに固定されうる。少なくとも1つの関節ケーブルに加えられる張力によって、工具シャフトに関して機能要素が関節動作しうる。
【0060】
作動ケーブルは、作動ケーブルチャネル内に位置決めされうる。作動ケーブルに加えられる張力によって、機能要素の状態が変化しうる。
【0061】
いくつかの実施形態では、工具シャフトは、ワイヤコイル内に位置決めされた5個の内腔押出部を備える。工具シャフトカバーが、このワイヤコイルを囲むものとしてよい。工具シャフトカバーとしてPebax(登録商標)型のシャフトカバーが挙げられる。
【0062】
別の態様では、外科用工具は、工具シャフトの遠位端に位置決めされた機能要素と、工具シャフトの近位端に位置決めされた工具ハンドルとを備え、工具シャフトは関節動作領域を備える。
【0063】
いくつかの実施形態では、関節動作領域は、複数のセグメントリンクを備えることができる。複数のセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、本体部の背中合わせの端面にそれぞれ形成された第1の凹形のキャビティおよび第2の凹形のキャビティを有する本体部を備えることができる。第1の凹形のキャビティは、半球状のキャビティであってもよい。第1の凹形のキャビティは、半楕円体状のキャビティであってもよい。第2の凹形のキャビティは、半球状のキャビティであってもよい。第2の凹形のキャビティは、半楕円体状のキャビティであってもよい。
【0064】
複数のセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクは、中央の本体部分の背中合わせの端面にそれぞれ形成された第1の凸状の本体部分および第2の凸状の本体部分を有する本体部を備えることができる。第1の凸状の本体部分は、半球状の本体部分であってもよい。第1の凸状の本体部分は、半楕円体状の本体部分であってもよい。第2の凸状の本体部分は、半球状の本体部分であってもよい。第2の凸状の本体部分は、半楕円体状の本体部分であってもよい。中央の本体部分は、円柱状であってもよい。
【0065】
第2のセグメントリンクの第1の凸状の本体部分および第2の凸状の本体部分のうちの一方は、第1のセグメントリンクの第1の凹形のキャビティおよび第2の凹形のキャビティのうちの一方と嵌合しうる。第2のセグメントリンクの第1の凸状の本体部分および第2の凸状の本体部分のうちの他方は、工具シャフトの凹形のキャビティと嵌合しうる。第2のセグメントリンクの第1の凹形のキャビティおよび第2の凹形のキャビティのうちの他方は、複数のセグメントリンクのうちの第3のセグメントリンクの凸状の本体部分と嵌合しうる。第3のセグメントリンクは、機能要素に結合されうる。
【0066】
いくつかの実施形態では、複数のセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、第1の本体部の表面から延在する第1の突起部を有する第1の本体部を備えることができる。第1の本体部は、円柱状の本体部とすることができる。第1の本体部は、楕円形の断面を有することができる。第1の突起部は、円柱状の突起部とすることができる。第1の突起部は、楕円形の断面を有することができる。
【0067】
複数のセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクは、第2の本体部の第1の表面から延在する第2の突起部を有する第2の本体部を備えることができる。第2の本体部は、円柱状の本体部とすることができる。第2の本体部は、楕円形の断面を有することができる。第2の突起部は、円柱状の突起部とすることができる。第2の突起部は、楕円形の断面を有することができる。
【0068】
第2のセグメントリンクは、第2の本体部の第2の表面内に形成された凹形のキャビティを備えることができる。凹形のキャビティは、半球状のキャビティであってもよい。凹形のキャビティは、半楕円体状のキャビティであってもよい。第1のセグメントリンクの第1の突起部は、第2のセグメントリンクの凹形のキャビティと嵌合しうる。第1のセグメントリンクは、機能要素に結合されうる。第2のセグメントリンクの第2の突起部は、工具シャフトの凹形のキャビティと嵌合しうる。
【0069】
いくつかの実施形態では、複数のセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、第1の本体部分および第2の本体部分を有する本体部を備えるものとしてよい。第1の本体部分は、円柱状の本体部分を含むことができる。第1の本体部分は、楕円形の断面を有することができる。第2の本体部分は、凸状の本体部分を含むことができる。凸状の本体部分は、半球状の本体部分であってもよい。凸状の本体部分は、半楕円体状の本体部分であってもよい。
【0070】
複数のセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクは、中央の本体部分、中央の本体部分の第1の表面に結合された凸状の本体部分、および中央の本体部分の第2の表面から外向きに延在する複数の支柱を有する本体部を備えることができる。凸状の本体部分は、半球状の本体部分であってもよい。凸状の本体部分は、半楕円体状の本体部分であってもよい。中央の本体部分は、円柱状であってもよい。中央の本体部分は、楕円形の断面を有することができる。複数の支柱は、円柱状であってもよい。複数の支柱は、楕円形の断面を有することができる。複数の支柱は、丸い、または斜角を付けた上縁の1つを含みうる。
【0071】
複数の支柱は、中央の本体部分の第2の表面の中心軸に関して共通の半径方向経路にそって配置構成されうる。複数の支柱は、中心の支柱と2つ以上の外側の支柱を備え、中心の支柱は第2の表面の直径方向の中点に位置決めされる。2つ以上の外側の支柱は、中心の支柱に関して共通の半径方向経路にそって配置構成されうる。外側の支柱は、等間隔で並べられているものとしてよい。2つ以上の外側の支柱は、それぞれ、中心の支柱の第2の高さより高い第1の高さを有するものとしてよい。
【0072】
第1のセグメントリンクの第2の本体部分は、中央の本体部分の第2の表面から外向きに延在する複数の支柱と嵌合しうる。第2のセグメントリンクの凸状の本体部分は、複数のセグメントリンクのうちの第3のセグメントリンクの複数の支柱と嵌合しうる。第3のセグメントリンクは、工具シャフトに結合されうる。
【0073】
本発明の概念の実施形態の前述の、ならびに他の目的、特徴、および利点は、さまざまな図面全体を通して類似の参照文字は同じ要素を指し示す、添付図面に例示されているような、好ましい実施形態のより具体的な説明から明らかになるであろう。これらの図面は、必ずしも縮尺通りではなく、一般的に、好ましい実施形態の原理を説明することに重点を置いている。
【図面の簡単な説明】
【0074】
図1A】本発明の概念の実施形態による、医学的手技を実施するためのシステムの関節式プローブの斜視図である。
図1B】本発明の概念の実施形態による、図1Aに例示されている関節式プローブの作業面の端面図である。
図1C】本発明の概念の実施形態による、図1Aに例示されている関節式プローブの作業面の端面図である。
図2】本発明の概念の実施形態による、関節式外科用工具の図である。
図3A】本発明の概念の実施形態による、図2に例示されている関節式外科用工具の遠位端の斜視図である。
図3B】本発明の概念の実施形態による、図2に例示されている関節式外科用工具の遠位端の透視図である。
図4A】本発明の概念の実施形態による、図3に例示されている関節式外科用工具のセグメントリンクの透視図である。
図4B】本発明の概念の実施形態による、図3に例示されている関節式外科用工具のセグメントリンクの斜視図である。
図4C】本発明の概念の実施形態による、図4に例示されているセグメントリンクの断面斜視図である。
図5A】本発明の概念の実施形態による、図2に例示されている関節式外科用工具の関節動作範囲を例示する斜視図である。
図5B】本発明の概念の実施形態による、図2に例示されている関節式外科用工具の関節動作範囲を例示する図である。
図6A】本発明の概念の実施形態による、関節式外科用工具の代替的セグメントリンク構成を例示する側面図である。
図6B】本発明の概念の実施形態による、関節式外科用工具の代替的セグメントリンク構成を例示する側面図である。
図6C】本発明の概念の実施形態による、図6Bに例示されている第3のセグメントリンクの断面図である。
図7】本発明の概念の実施形態による、関節式外科用工具の代替的セグメントリンク構成を例示する図である。
図8A】本発明の概念の実施形態による、関節式外科用工具の代替的セグメントリンク構成を例示する図である。
図8B】本発明の概念の実施形態による、セグメントリンクの図である。
図8C】本発明の概念の実施形態による、図8Bに例示されているセグメントリンクの上面図である。
図8D】本発明の概念の実施形態による、セグメントリンクの斜視図である。
図8E】本発明の概念の実施形態による、図8Dに例示されているセグメントリンクの上面図である。
図9】本発明の概念の実施形態による、関節式外科用工具の代替的セグメントリンク構成を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明することを目的としており、本発明の概念の範囲を制限することは意図されていない。本明細書で使用されているように、単数形の冠詞「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかにそうでないことを示していない限り、複数形も含むことが意図されている。さらに、「備える(comprises)」、「備えること(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含むこと(including)」という言い回しは、本明細書で使用されている場合、記載されている特徴、整数、工程、動作、要素、および/またはコンポーネント(構成要素)の存在を意味し、1つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、コンポーネント(構成要素)、および/またはそれらからなる群の存在もしくは追加を除外しないことも理解されるであろう。
【0076】
第1、第2、第3などの用語は、本明細書では、さまざまな制限、要素、コンポーネント、領域、層、および/またはセクションを記述するために使用される場合があるけれども、これらの制限、要素、コンポーネント、領域、層、および/またはセクションは、それらの用語によって限定されるものではないことは理解されるであろう。これらの用語は、一方の制限、要素、コンポーネント、領域、層、またはセクションを他方の制限、要素、コンポーネント、領域、層、またはセクションから区別するためにのみ使用される。そのため、後述の第1の制限、要素、コンポーネント、領域、層、またはセクションは、本出願の教示から逸脱することなく第2の制限、要素、コンポーネント、領域、層、またはセクションと称することが可能である。
【0077】
要素が、他の要素の「上にある」、または「接続されている」、または「結合されている」と言う場合、要素は、直接他の要素の上もしくは上の方にあるか、または接続されるか、または結合されるか、あるいは介在する要素が存在しうると理解される。これとは対照的に、要素が、他の要素の「上にある」か、または「直接接続されている」か、または「直接結合されている」と言う場合、介在する要素は存在しない。要素間の関係を記述するために使用される他の単語も、同様にして解釈されるべきである(例えば、「〜の間にある」と「直接的に〜の間にある」、「〜に隣接する」と「直接的に〜に隣接する」など)。要素が、本明細書において、別の要素の「真上に」あると言った場合、これは、他の要素の真上または真下にあり、他の要素に直接的に結合されうるか、または介在する要素が存在するか、またはこれらの要素が、空隙または間隙によって相隔てられうる。
【0078】
図1Aは、医学的手技を実施するためのシステムの関節式プローブの斜視図であり、図1Bおよび1Cは、図1Aに例示されている関節式プローブの作業面の端面図である。経口ロボット外科手術などの医学的手技を実施するためのシステム100は、1つ以上の外科用工具200、200a〜d、および/または工具シース200、200aを患者体内に誘導するための関節式プローブ120を備えることができる。システム100は、その内容を全体として本願に引用して援用する、2011年7月21日に出願したPCT国際出願第PCT/US2011/044811号に対応する2010年7月28日に出願した米国仮特許出願第61/368,257号において説明されている手術位置決めおよびサポートシステムの1つ以上の特徴を備えることができる。
【0079】
医療専門家などの手術者は、関節式プローブ120の機能および移動を操作するか、または他の何らかの形で制御するためにヒューマンインターフェースデバイス(HID)を介して関節式プローブ120を制御することができる。HIDは、触覚コントローラと、ジョイスティックと、トラックボールと、マウスと、電気機械デバイスとからなる群から選択された1つを備えることができる。
【0080】
関節式プローブ120は、内側スリーブ(図示せず)と関節式プローブ120の操作中に互いに関して前進もしくは後退することができる外側スリーブ160とを備えることができる。例えば、複数の内側リンクおよび複数の外側リンク160、160a〜dを備えうる、関節式プローブ120の内側スリーブおよび外側スリーブは、関節式プローブ120の操作が容易になるように柔態様と剛態様のうちの一方の態様で構成されうる。例えば、内側スリーブおよび外側スリーブは、関節式プローブ120の1つ以上の操縦ケーブルを介して柔態様と剛態様のうちの一方の態様で構成されうる。
【0081】
例示的なプローブは、2009年7月2日にChosetらによって公開された米国特許出願公開第2009/0171151号、2008年2月14日にZubiateらによって公開された米国特許出願公開第2008/0039690号においてさらに説明されており、それぞれの内容は全体として本願に引用して援用されている。
【0082】
関節式プローブ120は、関節式プローブ120の作業面180のところに開口部を有する少なくとも1つの作業チャネル170、170a〜cを備えることができる。作業チャネル170、170a〜cは、関節式プローブ120全体にわたって、例えば、関節式プローブ120の近位端から遠位端まで延在しうる。作業面180は、関節式プローブ120の遠位端に位置決めされうる。例えば、作業面180は、関節式プローブ120の外側遠位リンク160aの遠位端に位置決めされうる。
【0083】
関節式プローブ120は、少なくとも1つの側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜bを備えることができる。例えば、図1に示されている実施形態において、関節式プローブ120は、外側リンク160aのフランジ165a、165b内に形成された第1の側部ポート166aおよび第2の側部ポート166bを備える。関節式プローブ120は、関節式プローブ120の側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜bに結合された少なくとも1つのフィードチューブ135、135a〜bをさらに備えることができる。
【0084】
第1の側部ポート166aおよび第2の側部ポート166bが図1Aに示されているけれども、複数の第1の側部ポート166aおよび第2の側部ポート166bは、関節式プローブ120の複数のフランジ165a、165b内に形成されうる。例えば、複数の第1の側部ポート166aおよび/または第2の側部ポート166bは、関節式プローブ120と共通の関節動作をする1つ以上のフィードチューブ135、135a〜bに対する案内手段となるように関節式プローブ120の外側スリーブ160にそって位置決めされうる。
【0085】
関節式プローブは、関節式プローブ120の作業面180に備えられた1つ以上の光源175、175a〜cを具備することができる。光源175、175a〜cとしては、電子刺激ルミネッセンス光源などの電子刺激光源、白熱電球などの白熱電球光源、発光ダイオードなどの電界発光光源、および蛍光灯などのガス放電光源が挙げられる。
【0086】
光源175、175a〜cは、光を関節式プローブ120の作業面180に伝送し、関節式プローブ120の作業面180から伝送するように構成されうる、光ファイバーをさらに備えることができる。
【0087】
システム100は、関節動作領域235、235a〜bを有する1つ以上の外科用工具200、200a〜dをさらに備えることができる。システム100は、手術者が関節式プローブ120および外科用工具200、200a〜dを独立して制御することができるように構成されうる。例えば、関節式プローブ120は、HIDを介して制御することができ、外科用工具200、200a〜dは、工具ハンドルを介して制御することができる(例えば、図2に示されている工具ハンドル205を参照)。
【0088】
システム100は、関節式プローブ120の作業チャネル170、170a〜cおよび/または関節式プローブ120の側部ポート166、166a〜bもしくは合わせ穴166、166a〜b内に摺動可能に位置決めされうる、任意の数の外科用工具200、200a〜dを使用できるように構成されうる。
【0089】
関節式プローブ120は、例えば医学的手技の実施時に、1つ以上の外科用工具200、200a〜dを誘導するように構成されうる。例えば、医学的手技の実施前、実施中、または実施後に、外科用工具シャフトの一部を関節式プローブ120の作業チャネル170、170a〜cのうちの少なくとも1つの中に位置決めされうる。関節式プローブ120は、外科用工具200、200a〜dの機能要素250、250a〜bを作業チャネル開口部から外向きに伸長できるように手術者が作業チャネル170、170a〜cのうちの少なくとも1つの中に外科用工具シャフトを摺動可能に位置決めすることを可能にするさらなる構成をとることができる。
【0090】
さらなる例において、医学的手技の実施前、実施中、または実施後に、外科用工具シャフトは、関節式プローブ120の少なくとも1つの側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜b内に位置決めされうる。関節式プローブ120は、外科用工具200、200a〜dの機能要素250、250a〜bを関節式プローブ120の作業面180から外向きに伸長できるように手術者が側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜bのうちの少なくとも1つの中に外科用工具シャフトを摺動可能に位置決めすることを可能にするさらなる構成をとることができる。外科用工具シャフトの一部は、関節式プローブ120の少なくとも1つの側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜bを通ることができ、これにより、側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜bは、外科用工具シャフトを関節式プローブ120の外側スリーブ160の外面にそって誘導する。
【0091】
関節式プローブ120は、ロックモードまたはアンロックモードのうちの一方のモードで構成されうる、側部ポート係止部1040または案内穴係止部1050を備えることができる。係止部1040、1050は、関節式プローブ120の側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜b内に位置決めされた外科用工具200、200a〜bの位置を固定するように製作することができ、したがって、外科用工具200、200a〜bが側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜b内で摺動することが防止される。
【0092】
いくつかの実施形態では、関節式プローブ120は、ソレノイドまたは空気/流体パウチなどの、空気圧または油圧係止部1050を備えることができる。例えば、空気圧または油圧係止部1050は、関節式プローブ120の側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜b内に位置決めされうる。関節式プローブ120は、加圧されたガスまたは液体を空気圧または油圧係止部1050に供給するためのチャネルまたはチューブ1055をさらに備えることができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、関節式プローブ120は、ソレノイド、圧電アクチュエータ、またはニチノール作動係止部などの、電気作動係止部1040を備えることができる。例えば、電気作動係止部1040は、関節式プローブ120の側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜b内に位置決めされうる。関節式プローブ120は、作動信号を電気作動係止部1040に供給するためのワイヤまたはケーブルなどの導線1045をさらに備えることができる。
【0094】
図1Bを参照すると、電気作動係止部1040は、関節式プローブ120の第1の側部ポートまたは合わせ穴166a内に位置決めされるように図示され、空気圧または油圧係止部1050は、関節式プローブ120の第2の側部ポートまたは合わせ穴166b内に位置決めされるように図示されている。この例示において、電気作動係止部1040および空気圧または油圧係止部1050は、アンロックモードで、システム100の手術者または使用者が関節式プローブ120の側部ポートまたは合わせ穴166、166a〜b内に外科用工具シャフトを摺動可能に位置決めすることができるように図示されている。
【0095】
図1Cを参照すると、空気圧または油圧係止部1050は、ロックモードで図示されている。ロックモードでは、空気圧または油圧係止部1050は、側部ポートまたは合わせ穴166、166b内で拡大し、外科用工具200、200bのシャフトを側部ポートまたは合わせ穴166、166b内に固定する。図示されていないけれども、電気作動係止部1040は、側部ポートまたは合わせ穴166、166a内で拡大して、外科用工具200、200aのシャフトを側部ポートまたは合わせ穴166、166a内に固定するように構成されうる。
【0096】
機能要素250、250a〜bは、関節式プローブ120の作業面180に関して関節動作するように製作され、配置構成されうる。例えば、図1Aに示されている実施形態において、機能要素250a、250bは、関節式プローブ120の作業面180に関して関節動作するように図示されている。機能要素250、250a、250bも、工具シャフトの延長軸に関して関節動作するように製作され、配置構成されうる。
【0097】
機能要素250、250a〜bは、関節式プローブ120の作業面180および/または工具シャフトの延長軸に関して0°から90°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素250、250a〜bは、関節式プローブ120の作業面180および/または工具シャフトの延長軸に関して0°から135°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素250、250a〜bは、関節式プローブ120の作業面180および/または工具シャフトの延長軸に関して0°から180°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されうる。機能要素250、250a〜bは、関節式プローブ120の作業面180および/または工具シャフトの延長軸に関して180°を超える角度で関節動作するように製作され、配置構成されうる。
【0098】
機能要素250は、把持器と、爪と、カッターと、ナイフと、切除器と、焼灼器と、薬物送達装置と、放射線源と、EKG電極と、圧力センサと、血液センサと、カメラと、磁石と、加熱素子と、冷却素子とからなる群から選択された1つ以上を備えることができる。例えば、第1の外科用工具200aの機能要素250aは、第1および第2の刃1010を有するカッターを備えることができる。第2の外科用工具200bの機能要素250bは、加熱素子、冷却素子、圧力センサ、血液センサ、および/または放射線源1030を備えることができる。第3の外科用工具200cの機能要素250cは、1つ以上のEKG電極または心臓除細動器電極1015、1020を備えることができる。機能要素250dまたは第4の外科用工具200dは、カメラ1025を備えることができる。
【0099】
図2は、関節式外科用工具の斜視図である。外科用工具200は、工具ハンドル205、関節動作領域235を有する外科用工具シャフト215、220、および機能要素250を備えることができる。
【0100】
外科用工具200は、外科用工具ハンドル205を介して制御されるように製作され、配置構成されうる。外科用工具ハンドル205は、ハサミハンドルと、パームヘルド把持部と、親指/人差し指/中指把持部と、ピストル形把持部とからなる群から選択された1つを備えることができる。例えば、図2に示されている実施形態では、外科用工具ハンドル205は、ボール機構211およびハンドルリンク機構207に結合された第1の作動ハンドル要素206aおよび第2の作動ハンドル要素206bを備える。ハンドルリンク機構207は、リンク本体部207bに結合された第1のリンク207aおよび第2のリンク207cを備えることができる。
【0101】
この例示的な実施形態では、外科用工具は、外科用工具200の機能および移動を操作するか、または他の何らかの形で制御するためのソケット機構212に結合されるように製作され、配置構成されたボール機構211を備える。図示されていないけれども、1つ以上の関節ケーブル410をボール機構211に固定することができ、また1つ以上の作動ケーブル420をハンドルリンク機構207のリンク本体部207bに固定することができる。この方法で、ソケット機構212に関するボール機構211の移動により、ボール機構211に固定された関節ケーブル410のうちの1つ以上をピンと張ったり、または緩ませたりすることができ、これにより、関節動作領域235の関節動作状態を調節することができる。それに加えて、第1の作動ハンドル要素206aおよび第2の作動ハンドル要素206bのシザリング動作により、リンク機構207のリンク本体部207bはボール機構211から外向きに(例えば、長手方向軸にそって)伸長し、それにより、1つ以上の作動ケーブル410に張力を加えることができる。
【0102】
外科用工具シャフト215、220は、第1の工具シャフト215および第2の工具シャフト220を備えることができる。第1の工具シャフト215の近位端215pは、例えば、ボールおよびソケット機構211、212を介して、工具ハンドル205に結合され、第1の工具シャフト215の遠位端215dは、第2の工具シャフト220の近位端220pに結合されうる。第2の工具シャフト220の遠位端220dは、関節動作領域235に直接的に結合されるか、または関節動作領域235に間接的に結合されうる。例えば、図2および3Aに示されている実施形態では、第2の工具シャフト220の遠位端220dは、オプションのケーブル遷移セグメント225を通じて関節動作領域235に結合される。
【0103】
関節動作領域235は、外科用工具200の遠位端230に示されているけれども、関節動作領域235は、機能要素250と第1の工具シャフト215の近位端215pとの間の任意の位置に設けることができる。
【0104】
関節動作領域235は、約1/2インチを超えて撓むことなく約1lbFの力を支持できるように製作され、配置構成されうる。いくつかの実施形態では、関節動作領域235は、完全な関節動作状態にあるときに約1/2インチを超えて撓むことなく約1lbFの力を支持できるように製作され、配置構成される。
【0105】
図3Aおよび3Bを参照すると、ケーブル遷移セグメント225は、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル226を備えることができる。例えば、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル226は、ケーブル遷移セグメント225の円周または周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネル226を含むことができる。ケーブル遷移セグメント225の少なくとも2つの関節ケーブルチャネル226a、226cは、関節動作領域235の第1のセグメントリンク236の少なくとも2つの関節ケーブルチャネル313a、313cおよび/または関節動作領域235の第2のセグメントリンク237の少なくとも2つの関節ケーブルチャネル353a、353cと位置合わせすることができる。この方法で、1つ以上の関節ケーブル410を第1のセグメントリンク236および第2のセグメントリンク237のケーブルチャネル313a、313c、353a、353c内に位置決めすることができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、ケーブル遷移セグメント225は、nを0より大きい実数として、n個の関節ケーブルチャネル226を備えることができる。nが1を超える場合、n個の関節ケーブルチャネル226をケーブル遷移セグメント225の円周または周上に均等な間隔で並べてよいが、一方、そうしなくてもよい。
【0107】
ケーブル遷移セグメント225は、作動ケーブルチャネル227を備えることができる。作動ケーブルチャネル227は、ケーブル遷移セグメント225の直径方向の中点に位置決めされ、関節動作領域235の1つ以上のセグメントリンク236、237の1つ以上の作動ケーブルチャネル314、354と位置合わせすることができる。この方法で、1つ以上の作動ケーブル420を第1のセグメントリンク236および第2のセグメントリンク237のケーブルチャネル314、354内に位置決めすることができる。
【0108】
ケーブル遷移セグメント225は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンと、これらの材料または他の好適な材料の組み合わせとからなる群から選択された材料を含むことができる。
【0109】
図3Bを参照すると、ケーブル遷移セグメント225および/または外科用工具シャフト220は、平ワイヤコイルまたはバネなどの、ワイヤコイル225b内に位置決めされた内腔押出部225aを備えうることがわかる。ワイヤコイル225bは、ケーブル遷移セグメント225および/または外科用工具シャフト220の剛性を高めて、外科用工具200のねじれおよび/またはもつれを防ぐことができる。ワイヤコイル225bは、ケーブル遷移セグメント225および/または外科用工具シャフト220の半径方向の剛性をさらに高めて、工具シャフトの半径方向のつぶれを防ぎ、および/またはケーブル410、420が挟まるのを防ぐことができる。Pebax(登録商標)型シャフトカバーなどの工具シャフトカバーを備えて、ワイヤコイル225bを覆うことができる。
【0110】
図2を再び参照すると、第1の工具シャフト215は、剛体の工具シャフトを含み、第2の工具シャフト220は、柔軟な工具シャフトを含みうるが、しかし、外科用工具200の工具シャフト215、220は、剛体の工具シャフトまたは柔軟な工具シャフトの両方を含みうる。つまり、外科用工具200の第1の工具シャフト215および第2の工具シャフト220は、剛体の工具シャフトと柔軟な工具シャフトとの任意の組み合わせを含みうるということである。
【0111】
柔軟な工具シャフト215、220は、少なくとも1つのケーブルチャネルを有する内腔誘導部材を含むことができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのケーブルチャネルは、作動ケーブルチャネルと少なくとも1つの関節ケーブルチャネルとを含む。作動ケーブルチャネルは、柔軟な工具シャフトの直径方向の中点に位置決めされ、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、柔軟な工具シャフト部分の円周または周にそって位置決めされうる。例えば、内腔誘導部材は、作動ケーブルチャネルおよび第1から第4までの関節ケーブルチャネルを有する5個の内腔補強ロッドを備えることができる。
【0112】
内腔誘導部材は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンと、これらの材料または他の好適な材料の組み合わせとからなる群から選択された材料を含むことができる。
【0113】
外科用工具200の機能要素250は、外科用工具200の遠位端230のところに設けることができる。機能要素250は、把持器と、爪と、カッターと、ナイフと、切除器と、焼灼器と、薬物送達装置と、放射線源と、EKG電極と、圧力センサと、血液センサと、カメラと、磁石と、加熱素子と、冷却素子とからなる群から選択された1つ以上を備えることができる。例えば、図2および3に示されている実施形態では、機能要素250は、第1の把持機構244aおよび第2の把持機構244bを有する把持器を備える。把持器は、約1lbFの把持力を印加するように製作され、配置構成されうる。把持器は、関節動作領域が完全な関節動作状態で位置決めされたときに約1lbFの把持力を印加するようにさらに製作され、配置構成されうる。把持器は、把持器、または他の種類の機能要素250の動作が、外科用工具200の関節動作の範囲全体にわたって実質的に維持されるように外科用工具200の関節動作領域235のすべての関節動作状態全体にわたって実質的に類似の把持力を印加するようにさらに製作され、配置構成されうる。
【0114】
外科用工具200は、機能要素250の関節動作位置をロックするように製作され、配置構成されるロッキングデバイスを備えることができる。外科用工具は、機能要素250の動作モードをロックするように製作され、配置構成されるロッキングデバイスをさらに備えることができる。例えば、ロッキングデバイスは、外科用工具200、200a〜bの関節動作状態および/または機能要素250の把持状態(例えば、開いている状態、閉じている状態、または半閉じの状態)をロックするように製作され、配置構成されうる。
【0115】
外科用工具200は、レーザーファイバーまたは他の細長い工具などの、第2の外科用工具を入れるためのキャビティ経路を備えるように製作され、配置構成されうる。例えば、第1の外科用工具の機能要素は、第1の工具シースキャビティを備えることができ、第1の外科用工具の工具シャフトは、第2の工具シースキャビティを備えることができる。この方法で、第2の外科用工具は、第1の外科用工具のキャビティ経路内に摺動可能に位置決めされうる。
【0116】
例えば、図1Aを参照すると、第1の外科用工具200aは、外科用工具シースとして構成されうる。外科用工具シースは、外科用工具200aの遠位端に形成されたシース開口部165aを有することができる。第2の外科用工具は、第2の外科用工具の機能要素がシース開口部165aから外向きに延在しうるように第1の外科用工具200aのキャビティ経路内に摺動可能に位置決めされうる。
【0117】
図3Aおよび3Bは、図2に例示されている関節式外科用工具の遠位端の透視図である。工具シャフトの関節動作領域235は、単一のセグメントリンク236もしくは237または少なくとも2つのセグメントリンク236、237を備えることができる。例えば、図2、3A、および3Bに示されている実施形態では、関節動作領域235は、第1から第6までのセグメントリンク236a〜e、237を備える。セグメントリンク236、236a〜e、237は、それぞれ、一体型の形態を取るか、またはそれぞれ接着されるか、もしくは一緒に結合される材料の複数の部分から製作することができる。
【0118】
少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンク236、236eは、工具シャフト215、220に直接的にまたは間接的に結合されうる。例えば、少なくとも2つのセグメントリンク236、237のうちの第1のセグメントリンク236、236eは、工具シャフト215、220からセグメントリンク236、237のチャネルへ複数のケーブル(例えば、1つ以上の作動ケーブル420および/または1つ以上の関節ケーブル410)を分配することができる、ケーブル遷移セグメント225を介して第2の工具シャフト220に結合されうる。
【0119】
少なくとも2つのセグメントリンク236、237のうちの第2のセグメントリンク237は、機能要素250に結合されうる。しかし、上で説明されているように、関節動作領域235は、機能要素250と第1の工具シャフト215の近位端215pとの間の任意の位置に設けることができる。例えば、少なくとも2つのセグメントリンク236、237のうちの第1のセグメントリンク236、236eは、第1の工具シャフト215に直接的にまたは間接的に結合することができ、少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンク237は、第2の工具シャフト220に直接的にまたは間接的に結合することができる。
【0120】
第2のセグメントリンク237は、機能要素250に結合されうる。例えば、第2のセグメントリンク237は、機能要素250の接続リンク241に結合されうる。接続リンク241は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。
【0121】
機能要素250は、接続リンク241の内側キャビティ内に位置決めされた作動ピストン242を備えることができる。作動ピストン242は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。
【0122】
機能要素250は、作動ピストン242に結合された第1の作動リンク部材243aおよび第2の作動リンク部材243bをさらに備えることができる。第1の作動リンク部材および第2の作動リンク部材は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。
【0123】
機能要素250は、第1の作動リンク部材243aおよび第2の作動リンク部材243bにそれぞれ結合されうる、第1の爪部材および第2の爪部材または把持器部材244a〜bをさらに備えることができる。第1の爪部材および第2の爪部材または把持器部材244a〜bは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、これらの材料または他の好適な材料の組み合わせとからなる群から選択された材料を含むことができる。
【0124】
図3Aに示されている実施形態では、接続リンク241の内側キャビティ内で作動ピストン242が直線的に移動することで、第1の爪部材および第2の爪部材または把持器部材244a〜bを開閉させることができる。第1の爪部材および第2の爪部材または把持器部材244a〜bの開閉は、作動ピストン242に結合された作動ケーブル420に印加される張力に応じてなされうる。作動ケーブル420は、金属ケーブルと、プラスチックケーブルと、ソリッドワイヤケーブルと、編組ケーブルと、ステンレス鋼ワイヤ編組ケーブルとからなる群から選択された1つ以上を含むものとしてよい。
【0125】
図3Aおよび3Bに示されている外科用工具200の関節動作領域235は、機能要素200から離れる方向に面して向き付けられている凸状の本体部分312、352(例えば、半楕円体状の本体部分、半球状の本体部分)を有する複数のセグメントリンク236、237を例示しているけれども、外科用工具200は、図6Aに示されているように機能要素250に面する方向に向き付けられている凸状の本体部分312、352(例えば、半楕円体状の本体部分、半球状の本体部分)を有する複数のセグメントリンク236、237を有する関節動作領域235を含むように構成されうる。
【0126】
いくつかの実施形態では、セグメントリンク236、237の交互に並ぶ凸状の本体部分312、352は、隣接するセグメントリンク236の対応する凹形のキャビティ部分に嵌め合わせたときに異なる摩擦係数を有するように製作され、配置構成されうる。例えば、セグメントリンク236、237の交互に並ぶ凸状の本体部分312、352は、隣接するセグメントリンク236の対応する凹形のキャビティ部分に嵌め合わせたときに摩擦係数を調節し、および/または変更する異なる材料および/またはコーティングを備えることができる。
【0127】
図4Aは、図3に例示されている関節式外科用工具のセグメントリンクの上面斜視図であり、図4Bは、図3に例示されている関節式外科用工具のセグメントリンクの底面斜視図であり、図4Cは、図4Bに例示されているセグメントリンクの断面斜視図である。
【0128】
第1のセグメントリンク236、236a〜eは、第1の部分310および第2の部分312を有する本体部を備えるものとしてよい。第1の部分310は、円柱状本体部分または楕円形の断面を有する本体部分を含み、第2の部分312は、凸状の本体部分、半楕円体状の本体部分、または半球状の本体部分を含むことができる。
【0129】
第2の部分312が半球状の本体部分を含む場合、半球状の本体部分は、1/20インチから1/4インチまでの範囲内の球面半径SRIを有する外面を備えることができる。例えば、球面半径SRIは、約1/20インチとすることができる。
【0130】
図3を参照すると、第1のセグメントリンク236の半球状の本体部分は、ケーブル遷移セグメント225および/または工具シャフト215、220の半球状のキャビティ部分と嵌合しうることがわかる。
【0131】
図4A〜4Cを再び参照すると、第1のセグメントリンク236、236a〜eは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル313、313a〜dを備えることができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネル313、313a〜dは、第1の部分310の上面311に第1の開口部を、第1の部分310の底面315に第2の開口部を備えることができる。例えば、図4A〜4Cに示されている実施形態において、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル313、313a〜dは、第1の部分310の円周または周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネル313a〜dを含むことができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネル313、313a〜dは、第1の部分310の中心軸に関する共通の半径方向経路にそって互いから90°隔てて位置決めされた第1から第4までの関節ケーブルチャネル313a〜dも含むことができる。
【0132】
第1のセグメントリンク236、236a〜eは、作動ケーブルチャネル314を備えることができる。作動ケーブルチャネル314は、第1のセグメント236、236a〜eの半球状の本体部分の直径方向の中点に第1の開口部を、第1のセグメント236、236a〜eの第1の部分310の直径方向の中点に第2の開口部を備えることができる。
【0133】
作動ケーブルチャネル314は、第1の開口部を第1のセグメント236、236a〜eの本体部の円柱状のキャビティ318と適合させる第1の開口部のところで接合される上側テーパ319を備えることができる。上側テーパは、0°から45°までの範囲内とすることができる抜き勾配<xiを備える。円柱状のキャビティ318は、第1のセグメント236、236a〜eの本体部の下側テーパ317を接合することができる。下側テーパ317は、円柱状のキャビティ318を第1のセグメント236、236a〜eの本体部の凹形のキャビティまたは半球状のキャビティ316と適合させることができる。下側テーパは、0°から45°までの範囲内とすることができる抜き勾配aを備える。作動ケーブルチャネル314は、外科用工具200の関節動作領域235の関節動作状態において作動ケーブルチャネル314内に位置決めされた作動ケーブル420が挟まるのを防ぐために上側テーパ319および/または下側テーパ317を備えることができる。
【0134】
第1のセグメント236、236a〜eの本体部の半球状のキャビティ316は、1/20インチから1/4インチまでの範囲内の球面半径SR3を有する内面を備えることができる。例えば、球面半径SR3は、約1/20インチとすることができる。球面半径SR3は、第1のセグメントリンク236およびセグメントリンク237のうちの一方の半球状の本体部分が、別の第1のセグメントリンクの半球状のキャビティ部分と嵌合できるように第1のセグメントリンク236および第2のセグメントリンク237の球面半径SRI、SR2に実質的に類似するか、またはそれより大きいものとしてよい。
【0135】
第2のセグメントリンク237は、第1の部分350および第2の部分352を有する本体部を備えるものとしてよい。第1の部分350は、円柱状本体部分または楕円形の断面を有する本体部分を含み、第2の部分352は、凸状の本体部分、半楕円体状の本体部分、または半球状の本体部分を含むことができる。
【0136】
第2の部分が半球状の本体部分を含む場合、半球状の本体部分は、1/20インチから1/4インチまでの範囲内の球面半径SR2を有する外面を備えることができる。例えば、球面半径SR2は、約1/20インチとすることができる。
【0137】
図3Aを参照すると、第2のセグメントリンク237の半球状の本体部分は、第1のセグメントリンク236の半球状のキャビティ部分316と嵌合しうる。
【0138】
図4A〜4Cを再び参照すると、第2のセグメントリンク237は、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル353、353a〜dを備えることができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネル353、353a〜dは、第1の部分350の上面351に第1の開口部を、第1の部分350の底面355に第2の開口部を備えることができる。例えば、図4A〜4Cに示されている実施形態において、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル353、353a〜dは、第1の部分350の円周または周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネル353a〜dを含むことができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネル353、353a〜dは、第1の部分350の中心軸に関する共通の半径方向経路にそって互いから90°隔てて位置決めされた第1から第4までの関節ケーブルチャネル353a〜dも含むことができる。
【0139】
図3Aを参照すると、第1のセグメントリンク236、236a〜eの少なくとも2つの関節ケーブルチャネル313、313a〜dは、1つ以上の関節ケーブル410の挿入用のケーブルチャネルを設けるために第2のセグメントリンク237の少なくとも2つの関節ケーブルチャネル353、353a〜dと位置合わせすることができる。
【0140】
図4A〜4Cを再び参照すると、第2のセグメント237は、作動ケーブルチャネル354を備えることができる。作動ケーブルチャネル354は、第2のセグメント237の半球状の本体部分の直径方向の中点に第1の開口部を、第2のセグメント237の第1の部分350の直径方向の中点に第2の開口部を備えることができる。
【0141】
作動ケーブルチャネル354は、第1の開口部を第2のセグメント237の本体部の第1の円柱状のキャビティ358と適合させる第1の開口部のところで接合される上側テーパ359を備えることができる。上側テーパ359は、0°から45°までの範囲内とすることができる抜き勾配aを備える。第1の円柱状のキャビティ358は、第2のセグメント237の本体部の第2の円柱状のキャビティ356を接合することができる。第1の円柱状のキャビティ358は、第1の円柱状のキャビティ358と第2の円柱状のキャビティ356の上面357との接合面に先端面取り部358aを備えることができる。第1の円柱状のキャビティ358の直径は、第2の円柱状のキャビティ356の直径より小さくてもよい。
【0142】
第2のセグメント237’は、第2のセグメント237’の第1の部分350の底面355内に形成された少なくとも1つのキャビティ溝360、360a〜bをさらに備えることができる。少なくとも1つのキャビティ溝360、360a〜bは、単一の連続的なキャビティ溝360を備えるか、または第1のキャビティ溝360aおよび第2のキャビティ溝360bを備えることができる。第1のキャビティ溝360aは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第1の関節ケーブルチャネル353aから少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第2の関節ケーブルチャネル353bへ延在しうる。
【0143】
第1の関節ケーブル410は、第1の関節ケーブルチャネル353a、第1のキャビティ溝360a、および第2の関節ケーブルチャネル353b内に位置決めされうる。第1の関節ケーブル410は、第1のキャビティ溝360aの表面に固定することができる。例えば、第1の関節ケーブルは、第1のキャビティ溝360aの表面に溶接され、第1のキャビティ溝360aの表面に接着剤で接着され、および/または第1のキャビティ溝360a内に圧入されうる。
【0144】
第2のキャビティ溝360bは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第3の関節ケーブルチャネル353cから少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第4の関節ケーブルチャネル353dへ延在しうる。第2の関節ケーブル410は、第3の関節ケーブルチャネル353c、第2のキャビティ溝360b、および第4の関節ケーブルチャネル353d内に位置決めされうる。
【0145】
少なくとも1つのキャビティ溝360は、第2のセグメント237の第1の部分350または円柱状の本体部分の底面355の周または円周全体に延在しうる。この方法で、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル353、353a〜dの第2の開口部は、少なくとも1つのキャビティ溝360によって部分的に画成されうる。少なくとも1つの関節ケーブル410は、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル353、353a〜d内に位置決めされ、少なくとも1つのキャビティ溝360の表面に固定されうる。
【0146】
セグメントリンク236、237は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群から選択された材料を含むものとしてよい。セグメントリンク236、237は、剛体であってもよい。第2のセグメントリンク237は、第1のセグメントリンク236と異なる材料を含んでいてもよい。
【0147】
いくつかの実施形態では、セグメントリンク236、236a〜e、237の第2の部分312、352の高さは、1つ以上のセグメントリンクの間の関節動作の角度が関節動作の異なる角度に制限されるように異なっているものとしてよい。例えば、第1のセグメントリンク236、237またはセグメントリンクの第1のグループは、セグメントごとに12°から15°の範囲に制限され、第2のセグメントリンク236、237またはセグメントリンクの第2のグループは、セグメントごとに8°から11°の範囲に制限されうる。
【0148】
図5Aおよび5Bは、図2に例示されている関節式外科用工具の関節動作範囲を例示する図である。外科用工具200の関節動作領域235は、さまざまな関節動作状態901a〜iで例示されている。
【0149】
上で説明されているように、工具シャフトの関節動作領域235は、1つ以上のセグメントリンク236、237を備えることができる。2つ以上のセグメントリンク236、237を備える実施形態において、それぞれのセグメントリンク236、237は、順次結合されうる。この方法で、複数のセグメントリンク236、237は、互いに関して関節動作しうる。
【0150】
関節動作領域のセグメントリンク236、237は、関節動作の角度を制限するように製作され、配置構成されうる。例えば、第1のセグメントリンクの第1の部分の底面は、第2のセグメントリンクの第1の部分の上面に当接し、第1のセグメントリンクおよび第2のセグメントリンクのそれぞれの中心軸に関して関節動作の角度を制限することができる。
【0151】
いくつかの実施形態では、関節動作の角度は、セグメント236、237ごとに12°まで、乃至15°までの範囲に制限されうる。例えば、関節動作状態901fを参照すると、単一のセグメントリンク237を備える外科用工具200は、12°まで、乃至15°までの範囲内の関節動作の最大の角度aに制限されうることがわかる。関節動作状態901eを参照すると、2つのセグメントリンク236a、237を備える外科用工具200は、24°まで、乃至30°までの範囲内の関節動作の最大の角度aに制限されうることがわかる。関節動作状態901dを参照すると、3つのセグメントリンク236a〜b、237を備える外科用工具200は、36°まで、乃至45°までの範囲内の関節動作の最大の角度αに制限されうることがわかる。関節動作状態901cを参照すると、4つのセグメントリンク236a〜c、237を備える外科用工具200は、48°まで、乃至60°までの範囲内の関節動作の最大の角度aに制限されうる。関節動作状態901bを参照すると、5つのセグメントリンク236a〜d、237を備える外科用工具200は、60°まで、乃至75°までの範囲内の関節動作の最大の角度aに制限されうる。関節動作状態901aを参照すると、6つのセグメントリンク236a〜e、237を備える外科用工具200は、72°まで、乃至90°までの範囲内の関節動作の最大の角度αに制限されうる。関節動作状態901gを参照すると、7つのセグメントリンクを備える外科用工具200は、84°まで、乃至105°までの範囲内の関節動作の最大の角度αi0に制限されうることがわかる。関節動作状態901hを参照すると、9つのセグメントリンクを備える外科用工具200は、108°まで、乃至135°までの範囲内の関節動作の最大の角度αi1に制限されうることがわかる。関節動作状態901iを参照すると、12個のセグメントリンクを備える外科用工具200は、144°まで、乃至180°までの範囲内の関節動作の最大の角度αi2に制限されうることがわかる。したがって、n個のセグメントリンクを備える外科用工具200の関節動作状態は、(12×n)°から(15×n)°までの範囲内の関節動作の最大の角度aに制限されうる。
【0152】
図6A、6B、7、8A〜8E、および9を参照すると、本明細書に例示されている代替的セグメントリンク構成は、図2および3に示されている関節式外科用工具200内に容易に組み込めることがわかる。例えば、図6A、6B、7、8A〜8E、および9に例示されている関節動作領域235のうちのどれか1つで、図2および3に示されている関節動作領域235を置き換えることができる。
【0153】
図6Aは、関節式外科用工具の代替的セグメントリンク構成を例示する側面斜視図である。上で説明されているように、外科用工具200は、図6Aに示されているように機能要素250に面する方向に向き付けられている凸状の本体部分312、352(例えば、半楕円体状の本体部分、半球状の本体部分)を有する複数のセグメントリンク236、237を有する関節動作領域235を含むように構成されうる。図6Aに示されているセグメントリンク236、237は、図3および4A〜4Cに示されているセグメントリンク236、237に実質的に類似しているものとしてよく、類似の参照文字を有するものとして示されている。
【0154】
図6Bは、関節式外科用工具の代替的セグメントリンク構成を例示する側面斜視図であり、図6Cは、図6Bに例示されている第3のセグメントリンクの断面図である。外科用工具200の関節動作領域235は、第1のセグメントリンク237、1つ以上の第2のセグメントリンク610a〜b、および1つ以上の第3のセグメントリンク611a〜bを備えることができる。例えば、図6Bに示されている実施形態では、関節動作領域235は、第1のセグメントリンク237、2つの第2のセグメントリンク610a〜b、および2つの第3のセグメントリンク611a〜bを備える。
【0155】
第1のセグメントリンク237は、図4A〜4Cに示されている遠位セグメントリンク237に類似するものであってもよく、機能要素250に結合されうる。しかし、上で説明されているように、関節動作領域235は、機能要素250と工具シャフト215の近位端215pとの間の任意の位置に設けることができる(例えば、図2を参照)。
【0156】
少なくとも1つの第2のセグメントリンク611a〜bは、工具シャフト215、220に直接的にまたは間接的に結合されうる。例えば、第2のセグメントリンク611bは、工具シャフト215、220からセグメントリンク610a〜b、611a〜b、237のチャネル612a〜b、616a〜bへ複数のケーブル(例えば、1つ以上の作動ケーブル420および/または1つ以上の関節ケーブル410)を分配することができる、ケーブル遷移セグメント225を介して第2の工具シャフト220に結合されうる。
【0157】
少なくとも1つの第3のセグメントリンク611a〜bは、第1のセグメントリンク237と第2のセグメントリンク610a〜bの1つとの間に結合されうる。例えば、図6Bに示されている実施形態では、第3のセグメントリンク611aは、第1のセグメント237と第2のセグメントリンク610aとの間に結合され、第3のセグメントリンク611bは、第2のセグメントリンク610aと第2のセグメントリンク610bとの間に結合される。
【0158】
第2のセグメントリンク610a〜bは、本体部620の背中合わせの端面にそれぞれ形成された第1の凹形のキャビティ621aおよび第2の凹形のキャビティ621bを有する本体部620を備えることができる。第1の凹形のキャビティ621aおよび第2の凹形のキャビティ621bは、半楕円体状のキャビティまたは半球状のキャビティを含みうる。半球状のキャビティを有する一実施形態では、半球状のキャビティは、第3のセグメントリンク611a〜bの半球状の本体部分の球面半径と一致する球面半径を有することができる。
【0159】
第1の凹形のキャビティ621aは、第2のセグメントリンク610a〜bの本体部620の第1のテーパ613を接合することができ、第1のテーパ613は、第1の凹形のキャビティ621aを円柱状のキャビティ614の第1の開口部に適合しうる。第2の凹形のキャビティ621bは、第2のセグメントリンク610a〜bの本体部620の第2のテーパ615を接合することができ、第2のテーパ615は、第2の凹形のキャビティ621bを円柱状のキャビティ614の第2の開口部に適合しうる。この方法で、作動ケーブルチャネルは、第1の凹形のキャビティ621aから第2の凹形のキャビティ621bまで延在する、第2のセグメントリンク610a〜bの本体部620内に形成されうる。それに加えて、第1のテーパ613および第2のテーパ615は、関節動作領域235の関節動作状態において第2のセグメントリンク610a〜bの作動ケーブルチャネル内に位置決めされた作動ケーブル420が挟まるのを防ぐことができる。
【0160】
第3のセグメントリンク611a〜bは、第1の凸状の本体部分623a、第2の本体部分622、および第3の凸状の本体部分623bを有する本体部を備えることができる。第1の本体部分623aおよび第2の本体部分623bは、半楕円体状の本体部分または半球状の本体部分を含み、第2の本体部分622は、円柱状の本体部分を含むことができる。
【0161】
第3のセグメントリンク611a〜bは、第1の凸状の本体部分623a内の第1の開口部のところで接合された第1のテーパ617を備えることができる。第1のテーパ617は、第1の凸状の本体部分623a内の第1の開口部を、第3のセグメント611a〜bの円柱状のキャビティ618に適合させることができる。第3のセグメントリンク611a〜bは、第2の凸状の本体部分623b内の第2の開口部のところで接合された第2のテーパ619を備えることができる。第2のテーパ619は、第2の凸状の本体部分623a内の第2の開口部を、第3のセグメント611a〜bの円柱状のキャビティ618に適合させることができる。この方法で、作動ケーブルチャネルは、第1の凸状の本体部分623a内の第1の開口部から第2の凸状の本体部分623b内の第2の開口部まで延在して、第3のセグメントリンク611a〜bの本体部内に形成されうる。それに加えて、第1のテーパ617および第2のテーパ619は、関節動作領域235の関節動作状態において第3のセグメントリンク611a〜bの作動ケーブルチャネル内に位置決めされた作動ケーブル420が挟まるのを防ぐことができる。
【0162】
図4A〜4Cに示されているセグメントリンク236、237を参照しつつ上で説明されているように、第2のセグメントリンク610a〜bおよび第3のセグメントリンク611a〜bは、同様に、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル612a〜b、616a〜bを備えることができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネル612a〜b、616a〜bは、第2のセグメントリンク610a〜bおよび第3のセグメントリンク611a〜bの本体部の第1の表面624、626内の第1の開口部、および第2のセグメントリンク610a〜bおよび第3のセグメントリンク611a〜bの本体部の第2の表面625、627内の第2の開口部を備えることができる。例えば、図6Bに示されている実施形態において、第2のセグメントリンク610a〜bおよび第3のセグメントリンク611a〜bの少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第2のセグメントリンク610a〜bおよび第3のセグメントリンク611a〜bの本体部の円周または周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第2のセグメントリンク610a〜bおよび第3のセグメントリンク611a〜bの中心軸に関する共通の半径方向経路にそって互いから90°隔てて位置決めされる第1から第4までの関節ケーブルチャネルも含むことができる。
【0163】
図7は、関節式外科用工具の代替的セグメントリンク構成を例示する斜視図である。外科用工具200の関節動作領域235は、第1のセグメントリンク701および1つ以上の第2のセグメントリンク702a〜bを備えることができる。例えば、図7に示されている実施形態では、関節動作領域235は、第1のセグメントリンク701および2つの第2のセグメントリンク702a〜bを備える。
【0164】
第1のセグメントリンク701は、本体部704および突起部703を備えるものとしてよい。本体部704は、楕円形の断面を有する本体部分または円柱状の本体部分を含み、突起部703は、楕円形の突起部または円柱状の突起部を含みうる。例えば、図7に示されている実施形態では、第1のセグメントリンク701は、円柱状の本体部および円柱状の突起部を有するように図示されている。本体部704の直径は、突起部703の直径より大きいものとしてよい。
【0165】
第1のセグメントリンク701は、本体部704の底面710内に形成された少なくとも1つのキャビティ溝711a〜bを備えることができる。少なくとも1つのキャビティ溝711a〜bは、図4Bに示されている第2のセグメント237の第1の部分350の底面355内に形成された少なくとも1つのキャビティ溝360、360a〜bに類似しているものとしてよい。少なくとも1つのキャビティ溝は、図4Bに示されている単一の連続的なキャビティ溝360などの、単一の連続的なキャビティ溝(図示せず)を備えることができるか、または図7に示されているように第1のキャビティ溝711aおよび第2のキャビティ溝711bを備えることができる。
【0166】
第2のセグメントリンク702a〜bは、本体部706および突起部705を備えるものとしてよい。本体部706は、楕円形の断面を有する本体部分または円柱状の本体部を含み、突起部705は、楕円形の突起部または円柱状の突起部を含みうる。例えば、図7に示されている実施形態では、第2のセグメントリンク702a〜bは、円柱状の本体部および円柱状の突起部を有するように図示されている。本体部706の直径は、突起部705の直径より大きいものとしてよい。
【0167】
第2のセグメントリンク702a〜bは、少なくとも1つの凹形のキャビティ707を備えるものとしてよい。凹形のキャビティは、半楕円体状のキャビティまたは半球状のキャビティを含みうる。この方法で、第1のセグメントリンク701および第2のセグメントリンク702a〜bの突起部703、705は、別の第2のセグメントリンク702a〜bの凹形のキャビティ707と嵌合しうる。例えば、図7に示されている実施形態では、第1のセグメントリンク701の突起部703は、第2のセグメントリンク702aの凹形のキャビティ707と嵌合するように図示され、第2のセグメントリンク702aの突起部705は、第2のセグメントリンク702bの凹形のキャビティ707と嵌合するように図示されている。この例では、ケーブル遷移セグメント235は、第2のセグメントリンク702bの突起部705と嵌合するように図示されている、凹形のキャビティ712を備える。
【0168】
図4A〜4Cに示されているセグメントリンク236、237を参照しつつ上で説明されているように、第1のセグメントリンク701および第2のセグメントリンク702a〜bは、同様に、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル708a〜d、709a〜dを備えることができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネル708a〜d、709a〜dは、第1のセグメントリンク701および第2のセグメントリンク702a〜bの本体部704、706の第1の表面内の第1の開口部、および第1のセグメントリンク701および第2のセグメントリンク702a〜bの本体部704、706の底面内の第2の開口部を備えることができる。例えば、図7に示されている実施形態において、第1のセグメントリンク701および第2のセグメントリンク702a〜bの少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第1のセグメントリンク701および第2のセグメントリンク702a〜bの本体部704、706の円周または周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネル708a〜d、709a〜dを含むことができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第1のセグメントリンク701および第2のセグメントリンク702a〜bの中心軸に関する共通の半径方向経路にそって互いから90°隔てて位置決めされる第1から第4までの関節ケーブルチャネル708a〜d、709a〜dも含むことができる。
【0169】
第1のセグメントリンク701および第2のセグメントリンク702a〜bは、作動ケーブルチャネル713、714を備えることができる。作動ケーブルチャネル713、714は、突起部703、705の直径方向の中点に第1の開口部を、本体部704、706の底面の直径方向の中点に第2の開口部を備えることができる。図示されていないけれども、第1の開口部および第2の開口部は、チャネルを形成するように第1の開口部および第2の開口部を円柱状のキャビティに適合させる第1のテーパおよび第2のテーパを接合することができる。上で説明されているように、テーパは、関節動作領域235の関節動作状態においてセグメントリンク701、702a〜bの作動ケーブルチャネル713、714内に位置決めされた作動ケーブル420が挟まるのを防ぐことができる。
【0170】
図8Aは、関節式外科用工具の代替的セグメントリンク構成を例示する図である。外科用工具200の関節動作領域235は、第1のセグメントリンク801、1つ以上の第2のセグメントリンク802、および第3のセグメントリンク803を備えることができる。
【0171】
第1のセグメントリンク801は、第1の本体部分801aおよび第2の本体部分801bを有する本体部を備えるものとしてよい。第1の本体部分801aは、楕円形の断面を有する本体部分または円柱状の本体部分を含み、第2の本体部分801bは、凸状の本体部分、半楕円体状の本体部分、または半球状の本体部分を含むことができる。第1のセグメントリンクは、図4A〜4Cに示されている遠位セグメントリンク237に類似するものとすることができる。
【0172】
第2のセグメントリンク802は、第1の本体部分802a、第2の本体部分802b、および第1の本体部分802aの表面から延在する複数の突起している支柱802cを備えることができる。第1の本体部分802aは、楕円形の断面を有する本体部分または円柱状の本体部分を含み、第2の本体部分802bは、凸状の本体部分、半楕円体状の本体部分、または半球状の本体部分を含むことができる。支柱802cは、円柱形状の支柱を含み、丸い、または斜角を付けた上面を有することができる。
【0173】
第3のセグメントリンク803は、第1の本体部分803aおよび第3の本体部分803aの表面から延在する複数の突起している支柱802cを備えることができる。支柱803bは、円柱形状の支柱を含み、丸い、または斜角を付けた上面を有することができる。
【0174】
第1のセグメントリンク801の第2の本体部分801bは、第2のセグメント802の複数の支柱802cと嵌合し、第2のセグメントリンク802の第2の本体部分802bは、第3のセグメント803の複数の支柱803bと嵌合しうる。この方法で、第1のセグメントリンク801の第2の本体部分801bと第2のセグメントリンク802の支柱802cとの間の接合面、および第2のセグメントリンク802の第2の本体部分802bと第2のセグメントリンク803の支柱803bとの間の接合面における摩擦を低減することができる。
【0175】
図4A〜4Cに示されているセグメントリンク236、237を参照しつつ上で説明されているように、第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803は、同様に、少なくとも1つの関節ケーブルチャネル804a〜b、805a〜dを備えることができる。例えば、図8Aに示されている実施形態において、第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803の少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803の本体部802a、803aの円周または周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことができる。少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803の中心軸に関する共通の半径方向経路にそって互いから90°隔てて位置決めされる第1から第4までの関節ケーブルチャネルも含むことができる。
【0176】
第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803は、作動ケーブルチャネル804c、805cを備えることができる。作動ケーブルチャネル804c、805cは、第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803の直径方向の中点に位置決めされうる。
【0177】
図8B〜8Eは、図8Aに示されている代替的セグメントリンク構成による代替的支柱構成を例示している。
【0178】
図8Bは、セグメントリンクの斜視図であり、図8Cは、図8Bに例示されているセグメントリンクの上面図である。上で説明されているように、第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803は、複数の支柱802c、803bを備えることができる。複数の支柱802c、803bは、第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803の中心軸に関して共通の半径方向経路にそって配置構成され、共通の距離で相隔てて並びうる。例えば、図8Bおよび8Cに示されている実施形態では、複数の支柱802c、803bは、第1から第4までの支柱を含む。複数の支柱802c、803bは、共通の高さを有していてもよい。
【0179】
図8Dは、セグメントリンクの斜視図であり、図8Eは、図8Dに例示されているセグメントリンクの上面図である。上で説明されているように、第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803は、複数の支柱802c、803bを備えることができる。複数の支柱802c、803bは、第2のセグメントリンク802および第3のセグメントリンク803の中心支柱802x、803xに関して共通の半径方向経路にそって配置構成され、共通の距離で相隔てて並びうる。例えば、図8Dおよび8Eに示されている実施形態では、複数の支柱802c、803bは、第1から第4までの支柱を含む。第1から第4までの支柱は、中心の支柱802x、803xに関して共通の半径方向経路にそって配置構成される。この例示的な構成では、複数の支柱802c、803bは、中心の支柱802x、803xの周りに配置構成され、それぞれ、中心の支柱802x、803xの第2の高さより高い第1の高さを有するものとしてよい。
【0180】
図9は、関節式外科用工具の代替的セグメントリンクを例示する斜視図である。外科用工具の関節動作領域235は、第1のセグメントリンク901および1つ以上の第2のセグメントリンク902a〜bを備えることができる。
【0181】
第1のセグメントリンク901は、図4A〜4Cに示されている遠位セグメントリンク237に類似するものであってもよく、第2のセグメントリンク902a〜bは、図4A〜4Cに示されている第1のセグメントリンク236に類似するものとすることができる。しかし、図4A〜4Cに示されているような凹形のキャビティ316を含む代わりに、第2のセグメントリンク902a〜bは、第2のセグメントリンク902a〜bの底面905内に形成された楕円または円形の開口部906を備えることができる。開口部906は、嵌合したときに、第1のセグメント901および第2のセグメント902a〜bの凸状の本体部分が開口部906内に部分的に突き出るように第1のセグメント901および第2のセグメント902a〜bの凸状の本体部分の球面半径の2倍未満の直径を有するものとしてよい。
【0182】
本発明の概念が、その例示的な実施形態を参照しつつ特に示され、上で説明されたが、以下の上記[において説明され、定められている本発明の概念の精神および範囲から逸脱することなく形態および詳細にさまざまな変更を加えることができることは、当業者であれば理解するであろう。
<付記>
[1]
医学的手技を実施するためのシステムであって、
内側スリーブおよび外側スリーブを備える関節式プローブと、
工具シャフトの遠位端に位置決めされた機能要素を備え、前記工具シャフトは関節動作領域を有する外科用工具と、
を備え、
前記関節式プローブおよび前記外科用工具は独立して制御可能であることを特徴とするシステム。
[2]
上記[1]に記載のシステムであって、前記関節式プローブは、ヒューマンインターフェースデバイスを介して制御されるように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[3]
上記[2]に記載のシステムであって、前記ヒューマンインターフェースデバイスは、触覚コントローラと、ジョイスティックと、トラックボールと、マウスと、電気機械デバイスとからなる群から選択された1つを備えることを特徴とするシステム。
[4]
上記[1]に記載のシステムであって、前記外科用工具は、外科用工具ハンドルを介して制御されるように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[5]
上記[4]に記載のシステムであって、前記外科用工具ハンドルは、ハサミハンドルと、パームヘルド把持部と、親指/人差し指/中指把持部と、ピストル形把持部とからなる群から選択された1つを備えることを特徴とするシステム。
[6]
上記[1]に記載のシステムであって、前記関節式プローブは、前記関節式プローブの作業面に開口部を有する少なくとも1つの作業チャネルをさらに備え、前記作業面は前記関節式プローブの遠位端にあることを特徴とするシステム。
[7]
上記[6]に記載のシステムであって、前記工具シャフトの一部は、前記少なくとも1つの作業チャネル内に位置決めされることを特徴とするシステム。
[8]
上記[7]に記載のシステムであって、前記外科用工具の前記機能要素は、前記開口部から外向きに延在することを特徴とするシステム。
[9]
上記[8]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記関節式プローブの前記作業面に関して関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[10]
上記[8]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記工具シャフトの延長軸に関して関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[11]
上記[9]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記関節式プローブの前記作業面に関して0°から90°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[12]
上記[9]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記関節式プローブの前記作業面に関して0°から135°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[13]
上記[9]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記関節式プローブの前記作業面に関して0°から180°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[14]
上記[1]に記載のシステムであって、前記関節式プローブの前記外側スリーブは、少なくとも1つの側部ポートを備えることを特徴とするシステム。
[15]
上記[14]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの側部ポートは、側部ポート係止部を備えることを特徴とするシステム。
[16]
上記[15]に記載のシステムであって、前記側部ポート係止部は、空気圧係止部を備えることを特徴とするシステム。
[17]
上記[16]に記載のシステムであって、前記空気圧係止部は、ソレノイドを備えることを特徴とするシステム。
[18]
上記[16]に記載のシステムであって、前記空気圧係止部は、拡張可能なパウチを備えることを特徴とするシステム。
[19]
上記[15]に記載のシステムであって、前記側部ポート係止部は、油圧係止部を備えることを特徴とするシステム。
[20]
上記[19]に記載のシステムであって、前記油圧係止部は、ソレノイドを備えることを特徴とするシステム。
[21]
上記[19]に記載のシステムであって、前記油圧係止部は、拡張可能なパウチを備えることを特徴とするシステム。
[22]
上記[15]に記載のシステムであって、前記側部ポート係止部は、電気作動係止部を備えることを特徴とするシステム。
[23]
上記[22]に記載のシステムであって、前記電気作動係止部は、ソレノイドを備えることを特徴とするシステム。
[24]
上記[22]に記載のシステムであって、前記電気作動係止部は、圧電アクチュエータを備えることを特徴とするシステム。
[25]
上記[15]に記載のシステムであって、前記側部ポート係止部は、前記少なくとも1つの側部ポート内に位置決めされることを特徴とするシステム。
[26]
上記[25]に記載のシステムであって、前記側部ポート係止部は、ロックモードで前記少なくとも1つの側部ポートを通る工具シャフトを固定するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[27]
上記[25]に記載のシステムであって、前記側部ポート係止部は、アンロックモードで工具シャフトを前記少なくとも1つの側部ポートに通せるように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[28]
上記[14]に記載のシステムであって、前記工具シャフトの一部は、前記少なくとも1つの側部ポートを通ることを特徴とするシステム。
[29]
上記[28]に記載のシステムであって、前記側部ポートは、前記工具シャフトを前記外側スリーブの外面にそって案内することを特徴とするシステム。
[30]
上記[28]に記載のシステムであって、前記外科用工具の前記機能要素は、前記関節式プローブの作業面から外向きに延在し、前記作業面は前記関節式プローブの遠位端にあることを特徴とするシステム。
[31]
上記[30]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記関節式プローブの前記作業面に関して関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[32]
上記[30]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記工具シャフトの延長軸に関して関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[33]
上記[31]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記関節式プローブの前記作業面に関して0°から90°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[34]
上記[31]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記関節式プローブの前記作業面に関して0°から135°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[35]
上記[31]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記関節式プローブの前記作業面に関して0°から180°までの範囲内で関節動作するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[36]
上記[1]に記載のシステムであって、前記関節式プローブの前記内側スリーブおよび前記外側スリーブのそれぞれは、複数のプローブリンクを備えることを特徴とするシステム。
[37]
上記[1]に記載のシステムであって、前記関節式プローブの前記内側スリーブおよび前記外側スリーブは、独立して制御可能であることを特徴とするシステム。
[38]
上記[37]に記載のシステムであって、前記関節式プローブの前記内側スリーブおよび前記外側スリーブのそれぞれは、柔態様と剛態様のうちの一方の態様で構成されうることを特徴とするシステム。
[39]
上記[1]に記載のシステムであって、前記関節式プローブは、少なくとも1本の操縦ケーブルを備えることを特徴とするシステム。
[40]
上記[39]に記載のシステムであって、前記少なくとも1本の操縦ケーブルは、前記関節式プローブの遠位端の近位にある領域で終端することを特徴とするシステム。
[41]
上記[1]に記載のシステムであって、前記機能要素は、把持器と、爪と、カッターと、ナイフと、切除器と、焼灼器と、薬物送達装置と、放射線源と、EKG電極と、圧力センサと、血液センサと、カメラと、磁石と、加熱素子と、冷却素子とからなる群から選択された1つを備えることを特徴とするシステム。
[42]
上記[1]に記載のシステムであって、前記機能要素は、第1の工具シースキャビティを備え、前記工具シャフトは、第2の工具シースキャビティを備えることを特徴とするシステム。
[43]
上記[42]に記載のシステムであって、前記外科用工具は、第2の外科用工具を入れるためのキャビティ経路を備えるように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[45]
上記[43]に記載のシステムであって、前記第1の工具シースキャビティおよび前記第2の工具シースキャビティは、結合されてキャビティ経路を形成することを特徴とするシステム。
[46]
上記[43]に記載のシステムであって、前記キャビティ経路の1つの領域は、前記工具シャフトの前記関節動作領域に対応することを特徴とするシステム。
[47]
上記[1]に記載のシステムであって、前記外科用工具は、前記機能要素の関節動作位置をロックするように製作され、配置構成されるロッキングデバイスを備えることを特徴とするシステム。
[48]
上記[1]に記載のシステムであって、前記外科用工具は、前記機能要素の動作モードをロックするように製作され、配置構成されるロッキングデバイスを備えることを特徴とするシステム。
[49]
上記[1]に記載のシステムであって、前記機能要素は、把持器を備えることを特徴とするシステム。
[50]
上記[49]に記載のシステムであって、前記把持器は、約1lbFの把持力を印加するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[51]
上記[49]に記載のシステムであって、前記把持器は、前記関節動作領域が完全な関節動作状態で位置決めされたときに約1lbFの把持力を印加するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[52]
上記[1]に記載のシステムであって、前記システムは、経口ロボット外科手術を実施するように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[53]
上記[1]に記載のシステムであって、前記工具シャフトの前記関節動作領域は、少なくとも2つのセグメントリンクを備えることを特徴とするシステム。
[54]
上記[53]に記載のシステムであって、前記少なくとも2つのセグメントリンクのうちの1つのセグメントリンクは、一体になっていることを特徴とするシステム。
[55]
上記[53]に記載のシステムであって、前記少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、前記工具シャフトの第1のシャフト部分に結合され、前記少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクは、前記工具シャフトの第2のシャフト部分に結合されることを特徴とするシステム。
[56]
上記[55]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記第2のシャフト部分に結合されることを特徴とするシステム。
[57]
上記[53]に記載のシステムであって、前記少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、前記工具シャフトの第1のシャフト部分に結合され、前記少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクは、前記機能要素に結合されることを特徴とするシステム。
[58]
上記[57]に記載のシステムであって、前記工具シャフトの前記関節動作領域は、前記第1のセグメントリンクと前記第2のセグメントリンクとの間に結合された1つ以上の第3のセグメントリンクをさらに備えることを特徴とするシステム。
[59]
上記[57]に記載のシステムであって、前記第1のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備え、前記第2の部分は、半球状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[60]
上記[57]に記載のシステムであって、前記第1のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備え、前記第2の部分は、凸状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[61]
上記[60]に記載のシステムであって、前記凸状の本体部分は、半球状の本体部分であることを特徴とするシステム。
[62]
上記[60]に記載のシステムであって、前記凸状の本体部分は、半楕円体状の本体部分であることを特徴とするシステム。
[63]
上記[59]に記載のシステムであって、前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[64]
上記[59]に記載のシステムであって、前記第1のセグメントリンクの前記半球状の本体部分は、前記第1のシャフト部分の半球状のキャビティ部分と嵌合することを特徴とするシステム。
[65]
上記[59]に記載のシステムであって、前記第1のセグメントリンクの前記半球状の本体部分は、前記第1のシャフト部分の凹形のキャビティ部分と嵌合することを特徴とするシステム。
[66]
上記[60]に記載のシステムであって、前記凹形のキャビティ部分は、半球状のキャビティ部分であることを特徴とするシステム。
[67]
上記[60]に記載のシステムであって、前記凹形のキャビティ部分は、半楕円体状のキャビティ部分であることを特徴とするシステム。
[68]
上記[59]に記載のシステムであって、前記第1のセグメントリンクは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルを備えることを特徴とするシステム。
[69]
上記[68]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、前記第1の部分の上面に第1の開口部を、前記第1の部分の底面に第2の開口部を備えることを特徴とするシステム。
[70]
上記[69]に記載のシステムであって、前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[71]
上記[68]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、前記第1の部分の円周または周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことを特徴とするシステム。
[72]
上記[68]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、前記第1の部分の中心軸に関する共通の半径方向経路にそって互いから90°隔てて位置決めされる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことを特徴とするシステム。
[73]
上記[71]および[72]に記載のシステムであって、前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[74]
上記[59]に記載のシステムであって、前記第1のセグメントは、作動ケーブルチャネルを備えることを特徴とするシステム。
[75]
上記[74]に記載のシステムであって、前記作動ケーブルチャネルは、前記第1のセグメントの前記半球状の本体部分の直径方向の中点に第1の開口部を、前記第1のセグメントの前記第1の部分の直径方向の中点に第2の開口部を備えることを特徴とするシステム。
[76]
上記[75]に記載のシステムであって、前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[77]
上記[75]に記載のシステムであって、前記作動ケーブルチャネルは、前記第1の開口部を前記第1のセグメントの前記本体部の円柱状のキャビティと適合させる前記第1の開口部のところで接合される上側テーパを備えることを特徴とするシステム。
[78]
上記[77]に記載のシステムであって、前記円柱状のキャビティは、前記第1のセグメントの前記本体部の下側テーパを接合することを特徴とするシステム。
[79]
上記[78]に記載のシステムであって、前記下側テーパは、前記円柱状のキャビティを前記第1のセグメントの前記本体部の半球状のキャビティと適合させることを特徴とするシステム。
[80]
上記[57]に記載のシステムであって、前記第2のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備え、前記第2の部分は、半球状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[81]
上記[57]に記載のシステムであって、前記第2のセグメントリンクは、第1の部分および第2の部分を有する本体部を備え、前記第2の部分は、凸状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[82]
上記[81]に記載のシステムであって、前記凸状の本体部分は、半球状の本体部分であることを特徴とするシステム。
[83]
上記[81]に記載のシステムであって、前記凸状の本体部分は、半楕円体状の本体部分であることを特徴とするシステム。
[84]
上記[80]に記載のシステムであって、前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[85]
上記[80]に記載のシステムであって、前記第2のセグメントリンクの前記半球状の本体部分は、前記第1のセグメントリンクの半球状のキャビティ部分と嵌合することを特徴とするシステム。
[86]
上記[80]に記載のシステムであって、前記第2のセグメントリンクの前記半球状の本体部分は、前記第1のセグメントリンクの凹形のキャビティ部分と嵌合することを特徴とするシステム。
[87]
上記[86]に記載のシステムであって、前記凹形のキャビティ部分は、半球状のキャビティ部分であることを特徴とするシステム。
[88]
上記[86]に記載のシステムであって、前記凹形のキャビティ部分は、半楕円体状のキャビティ部分であることを特徴とするシステム。
[89]
上記[85]に記載のシステムであって、前記第1のセグメントリンクの少なくとも2つの関節ケーブルチャネルは、前記第2のセグメントリンクの少なくとも2つの関節ケーブルチャネルと位置合わせされることを特徴とするシステム。
[90]
上記[80]に記載のシステムであって、前記第2のセグメントリンクの前記本体部は、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルを備えることを特徴とするシステム。
[91]
上記[90]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、前記第1の部分の上面に第1の開口部を、前記第1の部分の底面に第2の開口部を備えることを特徴とするシステム。
[92]
上記[91]に記載のシステムであって、前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[93]
上記[90]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、前記第1の部分の円周または周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことを特徴とするシステム。
[94]
上記[90]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、前記第1の部分の中心軸に関する共通の半径方向経路にそって互いから90°隔てて位置決めされる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことを特徴とするシステム。
[95]
上記[93]および[94]に記載のシステムであって、前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[96]
上記[80]に記載のシステムであって、前記第2のセグメントの前記本体部は、作動ケーブルチャネルを備えることを特徴とするシステム。
[97]
上記[96]に記載のシステムであって、前記作動ケーブルチャネルは、前記第2のセグメントの前記半球状の本体部分の直径方向の中点に第1の開口部を、前記第2のセグメントの前記第1の部分の直径方向の中点に第2の開口部を備えることを特徴とするシステム。
[98]
上記[97]に記載のシステムであって、前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[99]
上記[97]に記載のシステムであって、前記作動ケーブルチャネルは、前記第1の開口部を前記第2のセグメントの前記本体部の第1の円柱状のキャビティと適合させる前記第1の開口部のところで接合される上側テーパを備えることを特徴とするシステム。
[100]
上記[99]に記載のシステムであって、前記第1の円柱状のキャビティは、前記第2のセグメントの前記本体部の第2の円柱状のキャビティを接合することを特徴とするシステム。
[101]
上記[100]に記載のシステムであって、前記第1の円柱状のキャビティの直径は、前記第2の円柱状のキャビティの直径より小さいことを特徴とするシステム。
[102]
上記[57]に記載のシステムであって、前記第2のセグメントリンクは、前記機能要素に結合されることを特徴とするシステム。
[103]
上記[102]に記載のシステムであって、前記第2のセグメントリンクは、前記機能要素の接続リンクに結合されることを特徴とするシステム。
[104]
上記[103]に記載のシステムであって、前記接続リンクは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
[105]
上記[103]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記接続リンクの内側キャビティ内に位置決めされた作動ピストンを備えることを特徴とするシステム。
[106]
上記[105]に記載のシステムであって、前記作動ピストンは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
[107]
上記[105]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記作動ピストンに結合された第1の作動リンク部材および第2の作動リンク部材をさらに備えることを特徴とするシステム。
[108]
上記[107]に記載のシステムであって、前記第1の作動リンク部材および前記第2の作動リンク部材は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
[109]
上記[107]に記載のシステムであって、前記機能要素は、前記第1の作動リンク部材および前記第2の作動リンク部材にそれぞれ結合された第1の爪部材および第2の爪部材をさらに備えることを特徴とするシステム。
[110]
上記[109]に記載のシステムであって、前記第1の爪部材および前記第2の爪部材は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマとからなる群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
[111]
上記[109]に記載のシステムであって、前記接続リンクの前記内側キャビティ内で前記作動ピストンが直線的に移動することで、前記第1の爪部材および前記第2の爪部材を開閉させることを特徴とするシステム。
[112]
上記[111]に記載のシステムであって、作動ケーブルは、前記作動ピストンに結合されることを特徴とするシステム。
[113]
上記[112]に記載のシステムであって、前記作動ケーブルは、金属ケーブルと、プラスチックケーブルと、ソリッドワイヤケーブルと、編組ケーブルと、ステンレス鋼ワイヤ編組ケーブルとからなる群から選択された1つを備えることを特徴とするシステム。
[114]
上記[54]および[57]に記載のシステムであって、前記少なくとも2つのセグメントリンクは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
[115]
上記[57]に記載のシステムであって、前記第1のセグメントリンクは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
[116]
上記[57]に記載のシステムであって、前記第2のセグメントリンクは、前記第1のセグメントリンクと異なる材料を含むことを特徴とするシステム。
[117]
上記[54]に記載のシステムであって、前記少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクは、前記工具シャフトの第1のシャフト部分に結合され、前記少なくとも2つのセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクは、前記工具シャフトの第2のシャフト部分および前記機能要素のうちの一方に結合されることを特徴とするシステム。
[118]
上記[57]に記載のシステムであって、前記工具シャフトの前記第1のシャフト部分は、ケーブル遷移セグメントを備えることを特徴とするシステム。
[119]
上記[118]に記載のシステムであって、前記ケーブル遷移セグメントは、少なくとも1つの関節ケーブルチャネルを備えることを特徴とするシステム。
[120]
上記[119]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、前記ケーブル遷移セグメントの周上で90°隔てて並べられる第1から第4までの関節ケーブルチャネルを含むことを特徴とするシステム。
[121]
上記[120]に記載のシステムであって、前記ケーブル遷移セグメントの少なくとも2つの関節ケーブルチャネルは、前記第1のセグメントリンクの少なくとも2つの関節ケーブルチャネルと位置合わせされることを特徴とするシステム。
[122]
上記[118]に記載のシステムであって、前記ケーブル遷移セグメントは、作動ケーブルチャネルを備えることを特徴とするシステム。
[123]
上記[122]に記載のシステムであって、前記作動ケーブルチャネルは、前記ケーブル遷移セグメントの直径方向の中点に位置決めされることを特徴とするシステム。
[124]
上記[118]に記載のシステムであって、前記ケーブル遷移セグメントは、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
[125]
上記[117]に記載のシステムであって、前記工具シャフトの前記第1のシャフト部分は、柔軟な工具シャフト部分を備えることを特徴とするシステム。
[126]
上記[125]に記載のシステムであって、前記柔軟な工具シャフト部分は、少なくとも1つのケーブルチャネルを有する内腔誘導部材を備えることを特徴とするシステム。
[127]
上記[126]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つのケーブルチャネルは、作動ケーブルチャネルと少なくとも1つの関節ケーブルチャネルとを備えることを特徴とするシステム。
[128]
上記[127]に記載のシステムであって、前記作動ケーブルチャネルは、前記柔軟な工具シャフト部分の直径方向の中点に位置決めされ、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルは、前記柔軟な工具シャフト部分の周にそって位置決めされることを特徴とするシステム。
[129]
上記[126]に記載のシステムであって、前記内腔誘導部材は、5個の内腔補強ロッドを備えることを特徴とするシステム。
[130]
上記[126]に記載のシステムであって、前記内腔誘導部材は、金属と、プラスチックと、熱可塑性ポリマと、ステンレス鋼と、ポリ塩化ビニルと、液晶ポリマと、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
[131]
上記[91]に記載のシステムであって、少なくとも1つのキャビティ溝が、前記第2のセグメントの前記第1の部分の前記底面内に形成されることを特徴とするシステム。
[132]
上記[131]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つのキャビティ溝は、第1のキャビティ溝と第2のキャビティ溝とを備えることを特徴とするシステム。
[133]
上記[132]に記載のシステムであって、前記第1のキャビティ溝は、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第1の関節ケーブルチャネルから前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第2の関節ケーブルチャネルまで延在することを特徴とするシステム。
[134]
上記[133]に記載のシステムであって、第1の関節ケーブルが、前記第1の関節ケーブルチャネル、前記第1のキャビティ溝、および前記第2の関節ケーブルチャネル内に位置決めされることを特徴とするシステム。
[135]
上記[134]に記載のシステムであって、前記第1の関節ケーブルは、前記第1のキャビティ溝の表面に固定されることを特徴とするシステム。
[136]
上記[135]に記載のシステムであって、前記第1の関節ケーブルは、前記第1のキャビティ溝の前記表面に溶接されることを特徴とするシステム。
[137]
上記[135]に記載のシステムであって、前記第1の関節ケーブルは、前記第1のキャビティ溝の前記表面に接着剤で接着されることを特徴とするシステム。
[138]
上記[135]に記載のシステムであって、前記第1の関節ケーブルは、前記第1のキャビティ溝内に圧入されることを特徴とするシステム。
[139]
上記[133]に記載のシステムであって、前記第2のキャビティ溝は、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第3の関節ケーブルチャネルから前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの第4の関節ケーブルチャネルまで延在することを特徴とするシステム。
[140]
上記[139]に記載のシステムであって、第2の関節ケーブルが、前記第3の関節ケーブルチャネル、前記第2のキャビティ溝、および前記第4の関節ケーブルチャネル内に位置決めされることを特徴とするシステム。
[141]
上記[131]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つのキャビティ溝は、前記第2のセグメントの前記円柱状の本体部分の前記底面の周全体にそって延在することを特徴とするシステム。
[142]
上記[141]に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネルの前記第2の開口部は、前記少なくとも1つのキャビティ溝によって部分的に画成されることを特徴とするシステム。
[143]
上記[142]に記載のシステムであって、少なくとも1つの関節ケーブルは、前記少なくとも1つの関節ケーブルチャネル内に位置決めされ、前記少なくとも1つの関節ケーブルは、前記少なくとも1つのキャビティ溝の表面に固定されることを特徴とするシステム。
[144]
上記[1]に記載のシステムであって、前記工具シャフトの前記関節動作領域は、複数のセグメントリンクを備えることができることを特徴とするシステム。
[145]
上記[144]に記載のシステムであって、前記複数のセグメントリンクのうちのそれぞれのセグメントリンクは、前記複数のセグメントリンクのうちの別のセグメントリンクに順次結合されることを特徴とするシステム。
[146]
上記[144]に記載のシステムであって、前記複数のセグメントリンクは、互いに関して関節動作することを特徴とするシステム。
[147]
上記[144]に記載のシステムであって、前記複数のセグメントリンクのうちの第1のセグメントリンクの第1の部分の底面は、前記複数のセグメントリンクのうちの第2のセグメントリンクの第1の部分の上面に当接し、前記第1のセグメントリンクおよび前記第2のセグメントリンクのそれぞれの中心軸に関して関節動作の角度を制限することを特徴とするシステム。
[148]
上記[147]に記載のシステムであって、前記関節動作の角度は、12°まで、乃至15°までの範囲に制限されることを特徴とするシステム。
[149]
上記[147]に記載のシステムであって、前記第1のセグメントリンクの前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備え、前記第2のセグメントリンクの前記第1の部分は、円柱状の本体部分を備えることを特徴とするシステム。
[150]
上記[144]に記載のシステムであって、前記複数のセグメントリンクのうちのそれぞれのセグメントリンクは、前記機能要素と前記関節式プローブの作業面との間の関節動作を12°まで、乃至15°までの範囲内で行うように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[151]
上記[144]に記載のシステムであって、前記複数のセグメントリンクのうちのそれぞれのセグメントリンクは、前記機能要素と前記工具シャフトのケーブル遷移セグメントの長手方向軸との間の関節動作を12°まで、乃至15°までの範囲内で行うように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[152]
上記[144]に記載のシステムであって、前記複数のセグメントリンクのうちのそれぞれのセグメントリンクは、前記機能要素と前記工具シャフトの延長軸との間の関節動作を12°まで、乃至15°までの範囲内で行うように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[153]
上記[1]および[144]に記載のシステムであって、前記関節動作領域は、約1/2インチを超えて撓むことなく約1lbFの力を支持できるように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[154]
上記[1]および[144]に記載のシステムであって、前記関節動作領域は、完全な関節動作状態にあるときに約1/2インチを超えて撓むことなく約1lbFの力を支持できるように製作され、配置構成されることを特徴とするシステム。
[155]
上記[1]に記載のシステムであって、前記工具シャフトは、ワイヤコイル内に位置決めされた5個の内腔押出部を備えることを特徴とするシステム。
[156]
上記[155]に記載のシステムであって、前記ワイヤコイルを囲む工具シャフトカバーをさらに備えることを特徴とするシステム。
[157]
上記[156]に記載のシステムであって、前記工具シャフトカバーは、Pebax(登録商標)型のシャフトカバーを備えることを特徴とするシステム。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9