(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記式Iを有するポリマー(D)が、少なくとも1つのカルボン酸モノマー及び少なくとも1つのエチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマーから誘導される重合単位を含み、前記エチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマーが、前記少なくとも1つのグリシジルモノマーとIDAとの反応生成物である、請求項2に記載の前記洗剤。
前記式IIを有するポリマー(D)が、少なくとも1つのカルボン酸モノマー及び少なくとも1つのエチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマーから誘導される重合単位を含み、前記エチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマーが、前記少なくとも1つのグリシジルモノマーとED3Aとの反応生成物である、請求項2に記載の前記洗剤。
前記ポリマー(C)の前記少なくとも1つのカルボン酸モノマーまたはその塩が、アクリル酸、メタクリル酸、それらの塩、及びそれらの混合物から選択される、請求項1または2に記載の前記洗剤。
前記ポリマー(C)の前記少なくとも1つのスルホン酸モノマーまたはその塩が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、4−スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリル酸、2−スルホプロピル(メタ)アクリル酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸、及び4−スルホブチル(メタ)アクリル酸、及びそれらの塩から選択される、請求項1または2に記載の前記洗剤。
前記少なくとも1つのカルボン酸モノマーが、アクリル酸またはその塩であり、前記少なくとも1つのスルホン酸モノマーが、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)である、請求項1または2に記載の前記洗剤。
前記ポリマー(D)の前記少なくとも1つのカルボン酸モノマーまたはその塩が、アクリル酸、メタクリル酸、それらの塩、及びそれらの混合物から選択される、請求項1または2に記載の前記洗剤。
前記ポリマー(D)が、式Iを有し、(i)少なくとも1つのカルボン酸モノマーまたはその塩、(ii)アリルグリシジルエーテル(AGE)、及び(iii)イミノ二酢酸(IDA)またはその塩、から誘導される重合単位を含む、請求項2に記載の前記洗剤。
前記ポリマー(D)が、式IIを有し、(i)少なくとも1つのカルボン酸モノマーまたはその塩、(ii)アリルグリシジルエーテル(AGE)、及び(iii)エチレンジアミン三酢酸(ED3A)またはその塩、から誘導される重合単位を含む、請求項2に記載の前記洗剤。
前記ポリマー(D)が、式IIを有し、(i)少なくとも1つのカルボン酸モノマーまたはその塩、(ii)グリシジルメタクリレート(GMA)、及び(iii)エチレンジアミン三酢酸(ED3A)またはその塩、から誘導される重合単位を含む、請求項2に記載の前記洗剤。
【発明を実施するための形態】
【0022】
別段の指示がない限り、本明細書に記載されるすべての百分率は、重量百分率(重量%)である。
【0023】
別段の記載がない限り、温度は摂氏度(℃)を単位とし、周囲温度は20℃〜25℃を意味する。
【0024】
ポリマー内のモノマーの重量百分率は、そこからポリマーが生成される重合混合物中に存在するモノマーの総重量に基づく。
【0025】
重量平均分子量、MW
wは、当該技術分野で既知のように、ポリアクリル酸標準物質を使用するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定される。
【0026】
「から誘導される重合単位」という用語は、本明細書において使用される場合、生成物ポリマーが重合反応のための出発材料である成分モノマー「から誘導される重合単位」を含有する重合技術に従って合成される、ポリマー分子を指す。
【0027】
「ポリマー」は、同じ種類か異なる種類のものかを問わず、モノマーを重合することによって調製される、ポリマー化合物または「樹脂」を意味する。「ポリマー」という一般名称は、本明細書において使用される場合、「ホモポリマー」及び「コポリマー」という用語を含む。例えば、ホモポリマーは、ポリマー化合物は、単一の種類のモノマーから調製されていると理解される。コポリマーは、この用語が本明細書において使用される場合、少なくとも2つの異なる種類のモノマーから調製されたポリマー化合物を意味する。例えば、アクリル酸モノマーのみから誘導される重合単位を含むアクリル酸ポリマーはホモポリマーであり、一方で、アクリル酸、メタクリル酸、及びブチルアクリル酸塩から誘導される重合単位を含むポリマーはコポリマーである。
【0028】
以下において、「エチレン性不飽和」が分子または部分を説明するために使用される場合、その分子または部分が1つ以上の炭素−炭素二重結合を有し、そのため重合可能であることを意味する。「エチレン性不飽和」という用語は、モノエチレン性不飽和(1つの炭素‐炭素二重結合を有する)及び多エチレン性不飽和(2つ以上の炭素‐炭素二重結合を有する)を含む。
【0029】
本明細書において使用される場合、「カルボン酸モノマーまたはそれらのエステル」は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、それらの塩、それらのエステル、及びそれらの混合物を含む。
【0030】
本明細書において使用される場合、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸、メタクリル酸、またはそれらの混合物を意味する。
【0031】
本明細書において使用される場合、「(メタ)アクリル酸塩」は、アクリル酸のエステル、メタクリル酸のエステル、またはそれらの混合物を意味する。
【0032】
スルホン酸部分を有するポリマーは、ADW洗剤中で優れたシリカスケール抑制をもたらすことが知られる。アミノカルボン酸塩モノマーから誘導されるキレート部分を有するポリマーは、ADW洗剤中に含まれると優れたキレート活性をもたらすことが近年発見されている。驚くべきことに、出願人は、そのようなポリマーの組み合わせが相乗的に挙動し、スケール形成の抑制の向上をもたらすことをさらに発見した。
【0033】
本発明は、スケール形成を抑制するために、一部がスルホン酸部分を含有し、一部がキレート部分を含有する、アクリルポリマーの相乗的な組み合わせを含有する、自動食器洗浄用洗剤に関する。
【0034】
より具体的には、本発明の自動食器洗浄用洗剤は、(A)ビルダーと、(B)界面活性剤と、(C)スルホン酸部分を有するポリマーと、(D)キレート部分を有するポリマーと、を含み、ポリマー(C)は、ポリマー(D)とは異なる。
【0035】
出願人は、キレート部分を有するポリマー(D)と合わせて、スルホン酸部分を有するポリマー(C)もADW洗剤中に含まれると、スケール抑制が、ポリマー(C)または(D)のいずれか単独によってもたらされるスケール抑制と比較して改善され、かつポリマー(C)及び(D)によってもたらされる予想される累積的スケール抑制と比較して改善される、相乗効果が生じることを発見した。
【0036】
いくつかの実施形態では、ビルダー(A)は、クエン酸ナトリウム、クエン酸、または炭酸ナトリウムのうちの少なくとも1つである。
【0037】
いくつかの実施形態では、界面活性剤(B)は、自動食器洗浄用洗剤中に典型的に使用される少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、例えば、低泡性界面活性剤(エチレンオキシド/プロピレンオキシド/エチレンオキシドトリブロックポリマー、アルキル−エチレンオキシド/プロピレンオキシド/ブチルオキシドポリマー)である。そのような界面活性剤は周知であり、その選択は当業者によって理解されている。追加の好適な界面活性剤(B)は、Midland Michigan,USAのThe Dow Chemical Companyから市販されており、以下の表に列記される。
【0039】
本発明によるADW洗剤中のスルホン酸部分を有するポリマー(C)は、少なくとも1つのカルボン酸モノマー及び少なくとも1つのスルホン酸モノマーから誘導される重合単位を含む。より具体的には、ポリマー(C)に好適なカルボン酸モノマーは、(メタ)アクリル酸、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群から選択される。ポリマー(C)に好適なスルホン酸モノマーとしては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、4−スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリル酸、2−スルホプロピル(メタ)アクリル酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸、及び4−スルホブチル(メタ)アクリル酸、及びそれらの塩が挙げられる。
【0040】
さらに、ポリマー(C)は、51重量%〜98重量%、例えば55重量%〜90重量%、またはさらには55重量%〜80重量%の、少なくとも1つのカルボン酸モノマーを含有し得る。したがって、ポリマー(C)は、2重量%〜49重量%、例えば10重量%〜45重量%、またはさらには20重量%〜45重量%の、少なくとも1つのスルホン酸モノマーを含有し得る。
【0041】
ポリマー(C)は、乾燥基準の本ADW洗剤の総重量に基づいて、0.5重量%〜11.5重量%の量で、本発明によるADW洗剤中に存在し得る。例えば、本ADW洗剤は、0.5重量%〜10重量%、または0.5%〜6重量%、またはさらには0.5重量%〜5重量%の量のポリマー(C)を含み得るが、これらに限定されない。
【0042】
本発明によるADW洗剤中のキレート部分を有するポリマー(D)は、(i)少なくとも1つのカルボン酸モノマー、(ii)アリルグリシジルエーテル(AGE)またはグリシジル(メタ)アクリル酸塩(GAもしくはGMA)から選択されるグリシジルモノマー、及び(iii)イミノ二酢酸(IDA)、エチレンジアミン三酢酸(ED3A)、それらの塩、またはそれらの混合物から選択されるアミノカルボン酸塩、から誘導される重合単位を含む。
【0043】
ポリマー(D)は、乾燥基準の本ADW洗剤の総重量に基づいて、0.5重量%〜11.5重量%の量で、本発明によるADW洗剤中に存在し得る。例えば、本ADW洗剤は、0.5重量%〜10重量%、または0.5%〜6重量%、またはさらには0.5重量%〜5重量%の量のポリマー(D)を含み得るが、これらに限定されない。
【0044】
概して、ポリマー(D)に好適なカルボン酸モノマー(i)は、ポリマー(C)のものと同じであり、アクリル酸、メタクリル酸、それらの塩、及びそれらの混合物から選択される。ポリマー(D)は、ポリマー(D)の総重量に基づいて、50重量%〜98重量%のカルボン酸モノマーまたはそれらの塩を含み得る。いくつかの実施形態では、ポリマー(D)は、少なくとも51重量%、例えば、少なくとも60重量%、または少なくとも70重量%、またはさらには少なくとも80重量%の、少なくとも1つのカルボン酸モノマーまたはその塩から誘導される重合単位を含む。いくつかの実施形態では、ポリマー(D)は、最大95重量%、または最大90重量%、または最大80重量%、またはさらには最大75重量%の、少なくとも1つのカルボン酸モノマーまたはその塩から誘導される重合単位を含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、キレート部分を有するポリマー(D)は、以下の種類のポリマー:
(1)(i)少なくとも1つのカルボン酸モノマーまたはその塩、(ii)アリルグリシジルエーテル(AGE)及びグリシジル(メタ)アクリル酸塩(GAもしくはGMA)から選択される少なくとも1つのグリシジルモノマー、ならびに(iii)イミノ二酢酸(IDA)またはその塩、から誘導される重合単位を含む、ポリマーであって、式I:
【0047】
を有し、式中、mが、1〜6の整数であり、nが、1〜20の整数であり、R及びR
1のそれぞれが、独立して、HまたはCH
3であり、R
2が、H
2または=Oであり、各Xが、独立して、H、K
+、Na
+、またはアンモニウム(NH
4+)である、ポリマーか、あるいは
【0048】
(2)(i)少なくとも1つのカルボン酸モノマーまたはその塩、(ii)アリルグリシジルエーテル(AGE)及び(メタ)アクリル酸塩(GAもしくはGMA)から選択される少なくとも1つのグリシジルモノマー、ならびに(iii)エチレンジアミン三酢酸(ED3A)またはその塩、から誘導される重合単位を含む、ポリマーであって、式II:
【0050】
を有し、式中、sが、1、2、または3であり、tが、1、2、または3であり、zが、1〜6の整数であり、yが、1〜20の整数であり、R
3及びR
5のそれぞれが、独立して、HまたはC
1−C
4アルキルであり、R
4が、H
2または=Oであり、Xが、独立して、H、K
+、Na
+、またはアンモニウム(NH
4+)である、ポリマー、のうちの1つから選択される。
【0051】
いくつかの実施形態では、ポリマー(D)は、(メタ)アクリル酸と、AGEと、IDAとの生成物であり、式Iを有し、式中、Rは、HまたはCH
3であり、R
1は、Hであり、R
2は、H
2である。
【0052】
いくつかの実施形態では、ポリマー(D)は、(メタ)アクリル酸と、GMAと、IDAとの生成物であり、式Iを有し、式中、Rは、HまたはCH
3であり、R
1は、CH
3であり、R
2は、=Oである。
【0053】
ポリマー(D)が式Iを有するいくつかの実施形態では、mは、1〜4、または1〜3、またはさらには1〜2の整数であり得る。そのようないくつかの実施形態では、mは1である。
【0054】
ポリマー(D)が式Iを有するいくつかの実施形態では、nは、1〜16、または4〜16、または5〜16、またはさらには5〜12の整数であり得る。いくつかの実施形態では、nは1である。
【0055】
いくつかの実施形態では、ポリマー(D)は、(メタ)アクリル酸と、AGEと、ED3Aとの生成物であり、式IIを有し、式中、R
3及びR
5のそれぞれは、Hであり、R
4は、H
2であり、sは、1であり、tは、1である。
【0056】
いくつかの実施形態では、ポリマー(D)は、(メタ)アクリル酸と、GMAと、ED3Aとの生成物であり、式IIを有し、式中、R
3は、Hであり、R
4は、=Oであり、R
5は、HまたはCH
3であり、R
5は、HまたはCH
3であり、sは、1であり、tは、1である。
【0057】
ポリマー(D)が式IIを有するいくつかの実施形態では、zは、1〜4、または1〜3、またはさらには1〜2の整数であり得る。そのようないくつかの実施形態では、zは1である。
【0058】
ポリマー(D)が式IIを有するいくつかの実施形態では、yは、1〜16、または4〜16、または5〜16、またはさらには5〜12の整数であり得る。そのようないくつかの実施形態では、yは1である。
【0059】
キレート部分を有するポリマー(D)は、第1に、アミノカルボン酸塩(IDAもしくはED3A)、またはその塩を、グリシジルモノマー(AGE、GA、もしくはGMA)と反応させて、それぞれIDA−AGE、IDA−GA、及びIDA−GMA、またはED3A−AGE、ED3A−GA、及びED3A−GMAを含む、エチレン性不飽和アミノカルボン酸モノマーを形成することによって、調製され得る。実際には、いずれの場合でも、異性体の混合物が生成される。
【0060】
エチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマーがグリシジルモノマー(AGE、GA、またはGMA)とイミノ二酢酸(IDA)との反応から生成される場合、該アミノカルボン酸塩モノマーは、式III:
【0062】
を有し、式中、R
1は、HまたはCH
3であり、R
2は、H
2または=Oであり、各Xは、独立して、H、K
+、Na
+、またはアンモニウム(NH
4+)である。
【0063】
エチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマーがグリシジルモノマー(AGE、GA、またはGMA)とエチレンジアミン三酢酸(ED3A)との反応から生成される場合、該アミノカルボン酸塩モノマーは、式IV:
【0065】
を有し、式中、sは、1、2、または3であり、tは、1、2、または3であり、R
3は、HまたはCH
3であり、R
4は、H
2または=Oであり、各Xは、独立して、H、K
+、Na
+、またはアンモニウム(NH
4+)である。
【0066】
いくつかの実施形態では、sは1である。
【0067】
いくつかの実施形態では、tは1である。
【0068】
エチレン性不飽和アミノカルボン酸モノマーは、上記のように合成されたものか既に合成された形態で得られるものかを問わず、式Iまたは式IIのポリマーを生成するように、次にカルボン酸またはその塩(i)と重合される。
【0069】
より具体的には、式IIIを有するエチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマーと、(メタ)アクリル酸またはその塩との重合は、上記の式Iを有するポリマー(D)を生成する。
【0070】
式IVを有するエチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマーと、(メタ)アクリル酸またはその塩との重合は、上記の式IIを有するポリマー(D)を生成する。
【0071】
当然ながら、当業者によって認識されるように、式III及び式IVの両方のアミノカルボン酸塩が、カルボン酸またはその塩と重合されて、式I及びIIと類似するが同一ではない構造を有するキレート部分を有するポリマー(D)を形成することができる。
【0072】
あるいは、キレート部分を有するポリマー(D)は、第1に、グリシジルモノマー(AGE、GA、GMA、及びそれらの塩から選択される)を、カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、それらの塩、及びそれらの組み合わせから選択される)と重合させて、ポリマー骨格をもたらすことによって、調製されることができる。次に、任意のアミノカルボン酸塩、IDAまたはED3Aをポリマー骨格上にグラフト化して、それぞれ式Iまたは式IIのポリマーを生成する。当然ながら、当業者によって認識されるように、IDA及びED3Aの両方が、そのようなポリマー骨格上にグラフト化されて、式I及びIIと類似するが同一ではない構造を有するキレート部分を有するポリマー(D)を形成することができる。
【0073】
重合の方法は特に限定されず、乳濁液、溶液、添加、及びフリーラジカル重合技術を含むがこれらに限定されない、当業者に現在既知であるか、または将来既知となる任意の方法であってよい。開始剤が使用される場合、任意の様式で、過程の任意の時点で添加され得る。ポリマーの生成は、鎖調節剤の使用を伴ってもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、スルホン酸部分を有するポリマー(C)またはキレート部分を有するポリマー(D)のいずれかまたは両方が、1つ以上のエチレン性不飽和モノマーを含む追加のモノマー構成成分をさらに含み得る。追加のモノマー構成成分としての使用に好適なエチレン性不飽和モノマーは、例えば、(メタ)アクリル酸以外のカルボン酸、カルボン酸のエステル、カルボン酸無水物、イミド、アミド、スチレン、スルホン酸、C
1−C
12脂肪族アルコール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。ポリマー(C)及びポリマー(D)のそれぞれは、そのような追加のモノマー構成成分のうちの1つ以上を、それらが構成成分であるポリマーの総重量に基づいて、1〜30重量%の量で含み得る。
【0075】
例えば、ポリマー(C)、ポリマー(D)、または両方の追加のモノマー構成成分としての使用に好適なカルボン酸モノマーとしては、ギ酸、酢酸、酪酸、プロピオン酸、ならびにそれらの塩及び混合物が挙げられる。好適なスルホン酸モノマーとしては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、4−スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリル酸、2−スルホプロピル(メタ)アクリル酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸、及び4−スルホブチル(メタ)アクリル酸、及びそれらの塩が挙げられる。
【0076】
ポリマー(C)、ポリマー(D)、または両方の追加のモノマー構成成分としての使用に好適なエチレン性不飽和モノマーのさらなる例としては、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、アクリルオキシプロピオン酸、メチルアクリル酸塩、エチルアクリル酸塩、ブチルアクリル酸塩、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及びイソブチルメタクリレート;ヒドロキシエチルアクリル酸塩、ヒドロキシプロピルアクリル酸塩、ヒドロキシエチルメタクリレート、及びヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−三級ブチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド;アクリロニトリル、メタクリイオニトリル、アリルアルコール、アリルスルホン酸、アリルホスホン酸、ビニルホスホン酸、ジメチルアミノエチルアクリル酸塩、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ホスホエチルメタクリレート、ホスホノエチルメタクリレート(PEM)、ならびにスルホノエチルメタクリレート(SEM)、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルイミダゾール、エチレングリコールジアクリル酸塩、トリメチロートプロパントリアクリル酸塩、ジアリルフタレート、酢酸ビニル、スチレン、ジビニルベンゼン、アリルアクリル酸塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)及びその塩、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0077】
本発明によるADW洗剤は、自動食器洗浄機または業務用製品洗浄機での使用に好適である。実際には、そのようなADW洗剤は、錠剤、粉末、単一用量単位、多成分単一用量単位、サシェ、ペースト、液体、またはゲルなどの任意の従来の形態で配合され得る。実際には、適切な製品形態及び添加時間の選択により、スルホン酸部分を有するポリマー(C)もしくはキレート部分を有するポリマー(D)のいずれか、またはポリマー(C)及び(D)の両方が、当業者によって決定可能なように、予洗浄、主洗浄、最後から二番目の濯ぎ、最終の濯ぎ、またはこれらのサイクルの任意の組み合わせにおいて存在してよい。
【0078】
上記のポリマー、ビルダー、及び界面活性剤に加えて、本発明の自動食器洗浄用洗剤は、少なくとも1つの漂白剤、アミノカルボン酸塩、または酵素をさらに含み得る。好ましい漂白剤は、過炭酸ナトリウムである。例示的なアミノカルボン酸塩としては、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸二酢酸(GLDA)、及びそれらのナトリウム塩、ならびに2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二ナトリウム塩(HEIDA)が挙げられる。酵素は、例えば、リパーゼ、プロテアーゼ、またはアミラーゼのうちの少なくとも1つであり得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、本洗剤は、ホスホン酸塩、好ましくはヒドロキシエチルジホスホン酸(HEDP)をさらに含み得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、本洗剤は、リン酸塩を含まない洗剤である。
【0081】
いくつかの実施形態では、本洗剤は、香料、溶剤((すなわち、ポリグリコール、アルコール、ジオール、トリオール、グリコールエーテル、水)、カップリング剤(キシレンスルホン酸ナトリウム(SXS)、キュメンスルホン酸ナトリウム(SCS))、充填剤/アジュバント(硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム)、結合剤(ポリエチレングリコール(PEG))、崩壊剤(超吸収性ポリマー、セルロース誘導体)、または腐食抑制剤(ケイ酸塩)をさらに含み得る。
【実施例】
【0082】
実施例1−合成及び基本配合
ED3A−AGEモノマーの合成
(エチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマー)
磁気撹拌棒及び添加漏斗を備えた1Lの丸底フラスコに、172gのN,N,N’−エチレンジアミン三酢酸、ナトリウム塩(ED3A)溶液(29%活性)を投入する。溶液を水浴中に置き、最低300rpmで撹拌するように設定する。0.4gのベンジルトリメチルアンモニウムクロリド(BTAC))を槽に投入し、およそ5分にわたって完全に溶解させる。この間、18.85gのアリルグリシジルエーテル(AGE)を添加漏斗に投入する。撹拌中の反応物(reaction mass)にAGEを滴加し、完了したら、反応物が2相から単相に転移するまで室温で撹拌させる。これは目視観察によって決定され、完了前に反応物は曇っており、撹拌が終了すると2つの別個の相に分離する。完了すると、反応物は、撹拌が終了すると安定する透明な黄色の溶液であるように観察される。この段階で、生成物は、pH11.5及び37.5重量%のED3A−AGEの活性レベルの黄色の溶液である。この溶液は、周囲条件下の貯蔵に安定しており、そのように使用され得る。
【0083】
IDA−AGEモノマーの合成
(エチレン性不飽和アミノカルボン酸塩モノマー)
磁気撹拌棒及び添加漏斗を備えた1Lの丸底フラスコに、211.7gのイミノ二酢酸(IDA)溶液(20.0)%活性を投入した。溶液を水浴中に置き、最低300rpmで撹拌するように設定し、35℃に加熱した。この間、27.3グラムのアリルグリシジルエーテル(AGE)を添加漏斗に投入した。撹拌中の反応物にAGEを20〜30分にわたって滴加した。完了したら、この混合物を、反応物が2相から単相に転移するまで35℃で撹拌させ、これは30〜60分の保持時間を必要とした。これは目視観察によって決定され、完了前に反応物は曇っており、撹拌が終了すると2つの別個の相に分離した。完了すると、反応物は、撹拌が終了すると安定した透明な黄色の溶液であるように観察された。この段階で、生成物は、pH12及び29.84重量%のIDA−AGEの活性レベルの黄色の溶液である。この溶液は、周囲条件下の貯蔵に安定しており、そのように使用され得る。
【0084】
ポリマーI
ポリ−(AA/ED3A−AGE)の合成
機械撹拌器、加熱マントル、熱電対、冷却器、ならびにモノマー、開始剤、及び連鎖移動剤(CTA)の添加のための入口を備えた3リットルの丸底フラスコに、57.01グラムの37.5%のED3A−AGEモノマー及び60.6グラムの脱イオン水を投入した。混合物を撹拌するように設定し、78℃(+/−2℃)に加熱した。その間に、203.64グラムの氷アクリル酸及びのモノマー溶液を、フラスコに加えるためにメスシリンダーに加えた。6.0グラムの過硫酸ナトリウムの開始剤溶液を、50グラムの脱イオン水中に溶解させ、ケトルに加えるためにシリンジに加えた。150グラムの脱イオン水中に溶解した58.5グラムの二亜硫酸ナトリウムの連鎖移動剤(CTA)溶液を、ケトルに加えるためにシリンジに加えた。
【0085】
ケトルの内容物が78℃の反応温度に達したら、モノマー、開始剤、及びCTAの溶解を開始した。モノマー供給物を90分にわたって添加し、CTA共供給物(cofeed)を80分にわたって添加し、開始剤共供給物を95分にわたって78℃で添加した。
【0086】
供給の完了時に、濯ぎとしてモノマー供給槽に15グラムの脱イオン水を加えた。反応を78℃で15分間保持した。その間に、0.87グラムの過硫酸ナトリウム及び25グラムの脱イオン水の2つのチェイサー溶液を混合し、取っておいた。
【0087】
保持の完了時に、上記の溶液を10分にわたって直線的に添加し、78℃で20分間保持した。チェイサー溶液の調製を繰り返し、10分にわたってケトルに加え、続いて20分間保持した。
【0088】
最終の保持の完了時に、30グラムの脱イオン水の添加とともに冷却を開始した。50℃以下で、50%の水酸化ナトリウムの207.68グラムの溶液を添加漏斗に加え、ケトルに緩徐に加え、発熱を制御して温度を65℃未満に保った。最後に、35%の過酸化水素の7.3グラムの捕捉剤溶液をケトルに加えた。
【0089】
次に、反応生成物を冷却し、パッケージ化した。
【0090】
最終のポリマーIは、(60分にわたって150℃の強制通風炉内で測定されたときに)40.65%の固形分を有した。溶液のpHは7.0であり、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された最終の分子量は6,741ダルトンであった。
【0091】
ポリマーII
ポリ−(AA/IDA−AGE)の合成
機械撹拌器、加熱マントル、熱電対、冷却器、ならびにモノマー、開始剤、及び連鎖移動剤(CTA)の添加のための入口を備えた3リットルの丸底フラスコに、(上で調製された)59.65グラムの37.72%のIDA−AGE及び15グラムの脱イオン水を投入した。混合物を撹拌するように設定し、78℃(+/−2℃)に加熱した。その間に、202.5グラムの氷アクリル酸及びのモノマー溶液を、フラスコに加えるためにメスシリンダーに加えた。6.0グラムの過硫酸ナトリウムの開始剤溶液を、50グラムの脱イオン水中に溶解させ、ケトルに加えるためにシリンジに加えた。150グラムの脱イオン水中に溶解した40.5グラムの二亜硫酸ナトリウムの連鎖移動剤(CTA)溶液を、ケトルに加えるためにシリンジに加えた。
【0092】
ケトルの内容物が78℃の反応温度に達したら、モノマー、開始剤、及びCTAの溶解を開始した。モノマー供給物を90分にわたって添加し、CTA共供給物を80分にわたって添加し、開始剤共供給物を95分にわたって78℃で添加した。
【0093】
供給の完了時に、濯ぎとしてモノマー供給槽に15グラムの脱イオン水を加えた。反応を78℃で15分間保持した。その間に、0.87グラムの過硫酸ナトリウム及び25グラムの脱イオン水の2つのチェイサー溶液を混合し、取っておいた。
【0094】
保持の完了時に、上記の溶液を10分にわたって直線的に添加し、78℃で20分間保持した。チェイサー溶液の調製を繰り返し、10分にわたってケトルに加え、続いて20分間保持した。
【0095】
最終の保持の完了時に、30グラムの脱イオン水の添加とともに冷却を開始した。50℃以下で、50%の水酸化ナトリウムの210.3グラムの溶液を添加漏斗に加え、ケトルに緩徐に加え、発熱を制御して温度を65℃未満に保った。最後に、35%の過酸化水素の7.0グラムの捕捉剤溶液をケトルに加えた。
【0096】
次に、反応生成物を冷却し、パッケージ化した。
【0097】
最終のポリマーIIは、(60分にわたって150℃の強制通風炉内で測定されたときに)39.42%の固形分を有した。溶液のpHは7.45であり、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された最終の分子量は5,663ダルトンであった。
【0098】
ポリマーIII
ポリ−(AA/IDA−AGE)の合成
(上で調製された)89.5グラムの29.84%のIDA−AGE及び191.25グラムの氷アクリル酸のモノマー溶液を使用したことを除いて、上記のポリマーIIを調製するために使用した手順に従った。
【0099】
最終のポリマーIIIは、(60分にわたって150℃の強制通風炉内で測定されたときに)39.63%の固形分を有した。溶液のpHは7.05であり、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された最終の分子量は5,905ダルトンであった。
【0100】
ポリマーIV
ポリ−(AA/IDA−AGE)の合成
124.24グラムの36.22%のIDA−AGE及び180グラムの氷アクリル酸のモノマー溶液を使用したことを除いて、上記のポリマーIIを調製するために使用した手順に従った。
【0101】
最終のポリマーIVは、(60分にわたって150℃の強制通風炉内で測定されたときに)39.61%の固形分を有した。溶液のpHは7.34であり、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された最終の分子量は6,392ダルトンであった。
【0102】
ポリマーV
ポリ−(AA/ED3A−AGE)の合成
57グラムの37.5%のED3A−AGE及び203.63グラムの氷アクリル酸のモノマー溶液を使用したことを除いて、上記のポリマーIを調製するために使用した手順に従った。
【0103】
最終のポリマーIVは、(60分にわたって150℃の強制通風炉内で測定されたときに)37.41%の固形分を有した。溶液のpHは7.55であり、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された最終の分子量は9,022ダルトンであった。
【0104】
ポリマーVI
ポリ−(AA/ED3A−AGE)の合成
(上で調製された)81グラムの37.5%のED3A−AGE及び222.75グラムの氷アクリル酸のモノマー溶液を使用したことを除いて、上記のポリマーIを調製するために使用した手順に従った。
【0105】
最終のポリマーVIは、(60分にわたって150℃の強制通風炉内で測定されたときに)35.79%の固形分を有した。溶液のpHは7.16であり、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された最終の分子量は6,685ダルトンであった。
【0106】
【表1】
【0107】
基本配合A及びBを調製し、次に、様々な種類及び組み合わせの分散剤(すなわち、スルホン酸部分を有するポリマー及びキレート部分を有するポリマー)を含有する例示的なADW洗剤配合物を配合するために使用し、以下にさらに詳細に記載されるように試験した。基本配合A及びBの組成を表2に列記する。
【0108】
【表2】
【0109】
実施例2−ADW洗剤配合物中の分散剤ポリマーの性能(米国条件)
本発明に従う様々なポリマーのそれぞれを含有する自動食器洗浄用洗剤の膜形成(filming)及び斑形成(spotting)性能を判定するために、それぞれが基本配合AまたはBのいずれかにおける異なる分散剤ポリマー及びそれらの量を有する、いくつかのADW配合物を調製し(以下の表3及び4参照)、各試料ADW配合物を使用して、米国で見られるものに典型的である以下の条件下の自動食器洗浄機でガラスを洗浄した:
機械:Kenmore Ultra Wash
プログラム:予洗浄、65℃における主洗浄
水の硬度:375ppm、Ca/Mg比2/1
洗剤用量は、洗浄1回当たり20グラムである
【0110】
第3、第5、そしていくつかの場合では第10のサイクル後に、ガラスを取り出す。暗明箱内で目視観察によってガラスを評価し、膜形成及び斑形成について等級付けする。
【0111】
膜形成性能は、訓練された試験員によって査定され、綿手袋を用いて取り扱われる。機械的食器洗浄中のガラス製品上の沈着についてのASTM D3556標準試験法(名称D3556−85、2009年再認可)に従い、以下に所定される光チャンバ内における点数化システムに従って、評価を行う。
1は、最良であり、斑形成がなく、膜形成がなく、
2は、無秩序な斑、及び辛うじて知覚可能な膜形成であり、
3は、表面の約4分の1が斑状であり、わずかな膜があり、
4は、表面の約2分の1が斑状であり、中度の膜があり、
5は、斑及び重度の膜で実質上完全に覆われている。
【0112】
以下の表3は、本発明と関連して試験された6つの比較ADW配合物の組成を要約する。示される基本配合AまたはBのいずれか、及び列記される量の2つの先行技術の分散剤ポリマーの一方または両方を、列記される量のメチルグリシン二酢酸(MGDA)と合わせて使用し、しかし本発明に従うキレート部分を有するポリマーのいずれも含まずに、比較ADW配合物1〜6を調製した。
【0113】
以下の表4は、本発明に従って調製及び試験された7つのADW配合物、ならびに比較7の組成を要約する。示される基本配合AまたはBのいずれか、及びスルホン酸部分を有するポリマー(C)としての列記される量のACUSOL(登録商標)588Gを、列記される量のメチルグリシン二酢酸(MGDA)、ならびに本発明に従うキレート部分を有するポリマー(すなわち、上記の表1のポリマーI〜IVのうちの1つ)と合わせて使用して、ADW配合物1〜7を調製した。
【0114】
表4は、キレート部分を有するポリマーのみを含有するが、いかなるスルホン酸部分を有するポリマー(C)も含まない、本発明と関連して試験されたADW配合物である比較例7の組成の要約も含む。比較7のADW配合物はポリマー(C)のいずれをも含有しないため、上文に詳細に記載されるようにポリマー(C)及びポリマー(D)の両方の存在を必要とする本発明に対して比較するものである。
【0115】
【表3】
【0116】
【表4】
【0117】
分散剤ポリマー単独及び組み合わせでの性能
上記の表5及び6のそれぞれに列記されたADW配合物の沈着の点数化の結果を、以下に提示する。
【0118】
以下の表5で報告される運転については、各運転は、食品汚れを含まなかったバラストの存在下で行われたため、ガラス上に存在するいかなるスケールも、主に無機スケールであり、有機スケールまたは残留する食品汚れではない。
【0119】
以下の表6で報告される、ADW7及び比較6のADWを用いて行った運転については、各運転は、主洗浄中に添加される50グラムの冷凍バラスト(IKWソイル、Industrieverband Korperpflege und Waschmittel e.V.、内容物%:マーガリン(10.0)、牛乳(低温殺菌、脂肪分3.5%)(5.0)、卵黄(9.4)、安息香酸(0.1)、ジャガイモデンプン(0.5)、マスタード(2.5)、ケチャップ(2.5)、水(70.0))の存在下で行われる。
【0120】
【表5】
【0121】
【表6】
【0122】
実施例3−ADW洗剤配合中の分散剤ポリマーの性能−欧州条件
本発明に従う様々なポリマーのそれぞれを含有する自動食器洗浄用洗剤の膜形成性能を判定するために、それぞれが基本配合A及びBにおける異なる分散剤ポリマー及びそれらの量を有する、いくつかのADW配合物を調製し(以下の表8及び9参照)、各試料ADW配合物を使用して、以下の条件下の自動食器洗浄機でガラスを洗浄した:
機械:Miele G1222SC Labor
プログラム:予洗浄、65℃における主洗浄
水の硬度:37.5°fH、Ca/Mg比3/1、HCO3硬度=25°fH
洗剤用量は、洗浄1回当たり20グラムである
【0123】
第3、第6、及び第10のサイクル後に、ガラスを取り出す。暗明箱内で目視観察によってガラスを評価し、膜形成及び斑形成について等級付けする。
【0124】
膜形成性能は、訓練された試験員によって査定され、ガラスは、綿手袋を用いて取り扱われる。機械的食器洗浄中のガラス製品上の沈着についてのASTM D3556標準試験法(名称D3556−85、2009年再認可)に従い、以下に所定される光チャンバ内における点数化システムに従って、評価を行う。
1は、最良であり、斑形成がなく、膜形成がなく、
2は、無秩序な斑、及び辛うじて知覚可能な膜形成であり、
3は、表面の約4分の1が斑状であり、わずかな膜があり、
4は、表面の約2分の1が斑状であり、中度の膜があり、
5は、斑及び重度の膜で実質上完全に覆われている)。
【0125】
各運転は、主洗浄中に添加される50グラムの冷凍バラスト(IKWソイル、Industrieverband Korperpflege und Waschmittel e.V.、内容物%:マーガリン(10.0)、牛乳(低温殺菌、脂肪分3.5%)(5.0)、卵黄(9.4)、安息香酸(0.1)、ジャガイモデンプン(0.5)、マスタード(2.5)、ケチャップ(2.5)、水(70.0))の存在下で行われる。
【0126】
基本配合Cを調製し、次に、様々な種類及び組み合わせの分散剤(すなわち、スルホン酸部分を有するポリマー(C)及びキレート部分を有するポリマー(D))を含有する例示的なADW洗剤配合物を配合するために使用し、以下にさらに詳細に記載されるように試験した。基本配合Cの組成を表7に列記する。
【0127】
【表7】
【0128】
以下の表8は、本発明と関連して試験された4つの比較ADW配合物及び2つの例示的なADW配合物の組成を要約する。基本配合C、及び列記される量の2つの先行技術の分散剤ポリマーの一方もしくは他方、または別の分散剤の非存在下のキレート部分を有するポリマーを、列記される量のメチルグリシン二酢酸(MGDA)と合わせて使用して、比較ADW配合物8〜11を調製した。
【0129】
基本配合C、及びスルホン酸部分を有するポリマー(C)としての列記される量のACUSOL(登録商標)588、ならびに本発明に従うキレート部分を有するポリマー(D)(すなわち、上記の表1のポリマーVまたはVIのうちの1つ)を、列記される量のメチルグリシン二酢酸(MGDA)と合わせて使用して、ADW配合物8及び9を調製した。
【0130】
【表8】
【0131】
上記の表8に列記されたADW配合物の沈着の点数化の結果を、以下の表9に提示する。
【0132】
【表9】