(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
トップシート、バックシート、及び吸収性コアを有する、第3のサイズの第3の吸収性物品を更に含み、前記第3の吸収性物品が高さを有する第3の物理的特徴部を含み、前記第3の物理的特徴部は、着用者のパンティー−身体間隙を少なくとも部分的に埋め、前記第2の物理的特徴部の高さに対する前記第3の物理的特徴部の高さの比が、5:1〜4:1である、請求項1に記載の吸収性物品の群。
前記第1の物理的特徴部及び前記第2の物理的特徴部のそれぞれが前記第1の吸収性物品又は前記第2の吸収性物品の長手方向に沿う長さを含み、前記第2の物理的特徴部の長さに対する前記第1の物理的特徴部の長さの比が、2.5:1〜1.25:1である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品の群。
第3のサイズの第3の吸収性物品を更に含み、前記第3の吸収性物品が前記第3の吸収性物品の長手方向に沿う長さを有する第3の物理的特徴部を含み、前記第2の物理的特徴部に対する前記第3の物理的特徴部の長さの比が、1.5:1〜1:1である、請求項1に記載の吸収性物品の群。
前記第1の物理的特徴部が前記第1の吸収性物品の長手方向に沿う長さ及び前記高さを含み、前記第1の物理的特徴部の高さに対する長さの比が、250:1〜2.5:1である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品の群。
前記第2の物理的特徴部が前記第2の吸収性物品の長手方向に沿う長さ及び前記高さを含み、前記第2の物理的特徴部の高さに対する長さの比が、25:1〜30:1である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品の群。
前記第1の物理的特徴部の長さ、幅及び高さから選択される第1の寸法が、前記第2の物理的特徴部の第1の寸法よりも大きく、前記第1の物理的特徴部の長さ、幅及び高さから選択された第2の寸法が、前記第2の物理的特徴部の第2の寸法よりも小さく、前記第1の寸法が前記第2の寸法と同一ではない、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品の群。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の文章は、本発明の数多くの異なる実施形態の幅広い説明を述べる。説明は、例示的なものにすぎないと解釈され、あらゆる可能な実施形態を記述するものではない。あらゆる可能な実施形態を記述することは不可能ではないにしても、実際的ではないことになるためである。本明細書に記載されるあらゆる特徴、特性、構成要素、組成物、成分、製品、工程、又は方法論は、削除することができ、本明細書に記載される他のいずれかの特徴、特性、構成要素、組成物、成分、製品、工程、若しくは方法論と組み合わせることができ、又は全体的若しくは部分的に置き換えることができることは理解されるであろう。最新の技術、又は本特許の出願日以降に開発された技術のいずれかを使用して、多数の代替の実施形態を実施することができるが、このような実施形態はやはり、本請求項の範囲内に含まれることになる。本明細書に引用した全ての刊行物及び特許は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0009】
また、「本明細書に使用されるとき、『_』という用語は...を意味するようにここで定義される」という文又は類似の文を使用して本明細書において用語が明示的に定義されない限り、その単純又は通常の意味を超えて、明示的又は暗示的いずれかで、その用語の意味を制限する意図はまったくないことを理解されたく、更に、当該用語は、(請求項の言語を除き)本特許のいずれかの項に記載のいずれかの文に基づいて範囲を制限されると解釈されるべきではない。いずれの用語も、別段の記載がない限り、本発明に対して必要不可欠であることを意図しない。本特許の最後にある請求項に記載されているいずれかの用語が、ある単一の意味と一致した形で本特許内で言及されている限りにおいては、読み手を混乱させないように、単にわかりやすくする目的だけのためにそうしているのであって、暗示又はその他の方法によって、請求項の用語をその1つの意味に限定することは意図していない。最後に、「手段」という語及びいかなる構造の詳述もなしにある1つの機能を記載することによって請求要素を定義している場合を除き、いかなる請求要素の範囲も、米国特許法第112条(f)項の適用に基づいて解釈されないものとする。
【0010】
「群」とは、同様の物品構成(例えば、フラップのエラストマー材が[組成的に及び/又は構造的に]同じである、図形的要素が同じである)を有する異なるサイズの使い捨て物品を含むパッケージの表示を意味し、上記パッケージは、同じブランド及び/又は下位ブランドを有し、上記パッケージは、小売店の所与の領域内で互いに近接して配向されている。群は、顧客に、通常、異なる個々のパッケージがより大規模なラインアップの一部分であることを伝える類似のパッケージ要素(例えば、パッケージの材料種類、フィルム、紙、主要色、設計主題など)を有する製品ラインアップとして市場に出ている。群は、大抵同じブランドを有し、例えば、「Depend」は、同じ下位ブランドの、例えば、「for Women Underwear」を有する。異なる群は、「Depend」ブランド及び下位ブランドの「Silhouette For Women」を有し得る。この「for Women Underwear」群と「Silhouette For Women」群との違いは、側部フラップに異なるエラストマー材を含むことであり、「for Women Underwear」は、エラストマー材としてストランドを含み、「Silhouette For Women」は、フィルム状エラストマー材を含む。更に、「for Women Underwear」は、濃い緑系フィルムバッグに、「Silhouette For Women」は、濃いえび茶色の箱に包装されている点で、パッケージは明らかに異なる。
【0011】
更に「群」に関して、同じブランド「Certainty」を有する2つの別個の「群」の他の例としては、1つのラインアップが、下位ブランド「Women’s Underwear」を有する。別の群は、同じ「Certainty」ブランド及び下位ブランドの「Smooth Shape Briefs for Women」を有し得る。この「Women’s Underwear」群と「Smooth Shape Briefs for Women」群との違いは、側部フラップに異なるエラストマー材を含み、「Women’s Underwear」は、エラストマー材としてストランドを含み、「Smooth Shape Briefs for Women」は、フィルム状エラストマー材を含む。更に、「Women’s Underwear」は、濃い青色のフィルムバッグに、「Smooth Shape Briefs for Women」は、濃いえび茶色の箱に包装されている点で、パッケージは明らかに異なる。
【0012】
群はまた、しばしば、ブランド、下位ブランド、並びに/あるいはラインアップにわたる形状及び/又は有益性の商標を含む、同じ商標を有する。
【0013】
「オンライン群」とは、共通のオンラインソースによって分配された「群」を意味する。
【0014】
肥満度指数(BMI)は、身長と体重に基づく体形の分類システムである。BMIは、次のように計算することができる。
【0016】
身長と体重を対比させたチャートに基づいてBMIを決定するのも一般的である(例えば、
図1を参照のこと)。この指標は、低体重(BMI<20)、標準体重(BMI20〜25)、過体重(BMI 25〜30)、肥満(BMI 30〜40)、及び病的肥満(BMI>40)などの異なるクラスの肥満度を含む。
【0017】
本明細書で使用する「冠状面」は、立位の女性の身体を貫通して、身体を前方部分と後方部分に分割する垂直面を表し、冠状面は、肩部及び膣口を通り、膣口を前方部分と後方部分に二等分する。
【0018】
本明細書で使用する「矢状面」は、立位の着用者の身体を貫通して、立位の着用者の身体を左半分と右半分に二等分する平面を表す。
【0019】
「大腿部の間隔」とは、大腿(大腿部1100A及び1100Bの内側部分)の間の最も狭い横方向距離を意味し、大腿部を測定されている人は、足をほぼ肩幅に開いた状態の自然な姿勢である。この横方向距離は冠状面と平行になり、横断面上にある。横断面は冠状面と垂直であり、臀溝を通る(臀溝は多くの場合、臀部のしわ、又は臀溝の水平な臀部ひだと呼ばれる)。これは、
図2に示されており、かつ
図3に
図2の平面B:Bとして示されている。
【0020】
「大腿部偏心(Thigh Eccentricity)」は、
図2の平面B:B(平面B:Bについては前述されている)における大腿部のおよその偏心である。以後、平面B:Bにおける大腿部断面の主軸が、身体の冠状面に垂直である場合に、大腿部偏心は負であると見なされる。大腿部の主軸は、
図3に示す大腿部幅、又は大腿部長のいずれかのより大きな方である。
【0021】
「大腿部」とは、大腿部と臀部の接合点における大腿部の周囲を意味し、測定は、大腿部の長軸に対して垂直に行われる。
【0022】
先に述べたように、BMIは、男性及び女性の両方に関して世界的に上昇している。本発明者らは、BMIが上昇するにつれて女性の全体的な体形がどのように変化するのかを発見した。更に、現在市販されている成人用吸収性物品が、(BMIの低い着用者と比較して)BMIの高い着用者のための優れた保護をうまく提供できていないことを見出した。BMIが上昇して体形が変化すると、股部を通る恥部領域の形状/形態も変化することを発見した。
図1A、
図1B、及び
図1Cに示すように、BMI及びパンティーサイズが大きくなるにつれて、メトリクスに関連するいくつかの性能、例えば、パンティーの汚れ及び身体に付着したままとなる流体(量及び被覆面積)の全てが増大する傾向にある。月経出血は身体サイズ及び体重と相関しないので、これら性能の機能停止(outage)の増大は、流体排泄物の増加によるものではない。それどころか、性能の機能停止は、生理用ナプキン内の負荷と無関係である(同量の流体がパッド内にある場合、大柄の女性は小柄な女性と比べて性能上不利となる)。しかしながら、消費者が尿失禁に悩まされる確率は、(年齢、出産回数、閉経、けがなどの他の要因の中でもとりわけ)BMIと関係があり得る。
【0023】
今日の成人用吸収性物品は、本質的に製品によって表面積及び吸収力を変化させることによって、こうした性能の機能停止に対処しているとの議論もあり得る。例えば、その結果、今日の製品群内の大きなサイズは、本質的に、小さいサイズの尺度を大きくしたバージョンである(即ち、サイズのスケーリング、つまり、(
図15Bに示す)L1の増加、W1の増加、又はL1及びW1の両方の増加)。しかしながら、これらは、高いBMIが原因である性能の機能停止に対処するための最良の方法ではないことが見出された。BMIの低い女性よりもBMIの高い女性の方がこうした性能の機能停止を経験する割合がより多い理由の機構的理解が、BMIの高い個体群に同等の又はより良好な性能を提供するために必要な製品要件及び設計を確立する上で重要である。このBMIの機構的理解の必要性は、これまで認識されてこなかった。
【0024】
BMIが上昇するにつれて製品性能が低下する理由については、いくつかの機械論的な説明が存在する。例えば、BMIの高い女性では、脂肪が折り重なる/皮膚がひだとなる可能性がより高く、これらの重なり及びひだが流体を引き込んで(毛細管現象)、一旦引き込んだら閉じ込める可能性がある。加えて、BMIの高い女性では、大腿部間の間隔が狭くなる可能性が高く、特にパッドがパンティー内で存在する股部においてこれが当てはまる。間隔の縮小は、
図2〜
図4、並びに
図5及び
図6のチャートに示されている。BMIが増加すると、臀溝における大腿部間の間隔(以後、「大腿部(臀溝)間隔」)が減少する。加えて、
図4、及び
図6のチャートに示すように、BMIが増加すると、臀溝における大腿部の偏心が変化する。この変化により、半径が大きくなり(曲率が小さくなり)、(身体の冠状面に対して垂直な)大腿部軸が長くなる。更に、
図7に示すように、(大腿部内側1100A及び1100Bと胴体との交差部における)大腿部間の間隔(以下、大腿部(胴体)間隔)は、BMIが増加するにつれて減少する。大腿部(胴体)間隔の減少は、BMIが約30に達するまで、BMIの増加とともに生じる。BMI値が30を超えると、大腿部(胴体)間隔はフラットになる。
【0025】
図8Aは、身体の前方部分から後方部分に向かって冠状面を見た場合の、冠状面上の近似領域1130Aを示す。示されている近似領域1130Aは、BMIの高い着用者(例えば35)のものである。領域1130Aは、身体胴体部1120と大腿部内側1100Aとの間の交差部1110A、身体胴体部1120と大腿部内側1100Bとの間の交差部1110B、及び臀溝を通って延在する横断面1150Aによって画定される。図示のように、面積1130Aは、逆台形で近似され得る。BMIが減少すると、交差部1110A及び1110Bの角度が増加する。
図8Bに、BMIの低い着用者(例えば15)の近似領域1130Bを示す。図示のように、臀溝を通って延在する横断面1150Bは、
図8Aに比べて胴体1120にずっと近い。横断面1150A及び1150Bは、パンティーと胴体との相対間隔を表す。図示のように、横断面1150Bは、横断面1150Aに比べて胴体1120にずっと近い。したがって、近似領域1130B。
【0026】
BMIが増加するにつれてこの領域は狭くなり、その結果、
図9A〜
図9Cに示すように、パッドは大腿部間でX、Y、及びZ方向のうちの1つ以上の方向に圧縮され、それによって、パッドの最初の表面積に関わらず、身体表面への投影面積が減少する。
図9Aは、BMI34を有する消費者によって装着された、変形した婦人衛生パッド41の平面図を示す。
図9Bは、BMI24を有する消費者によって装着された、変形した婦人衛生パッド42の平面図を示す。
図9Cは、未装着の変形していない婦人衛生パッド43の平面図を示す。パッドのそれぞれは、X方向の長さとY方向の幅とを有する。図示のように、Y方向の幅は、パッドのそれぞれのX方向の長さに沿って変化する。更に、
図9A及び
図9Bに示すように、Y方向の幅は、X方向に沿ってBMIの関数として変化する。即ち、BMIが増加するにつれて、変形が大きくなる(Y方向の幅は特定の領域で減少する)。この変形は、最終的に、既に説明したように身体と接触して流体の広がりを防止するために利用可能なパッド表面積を低減させる。
【0027】
新たな知見によると、
図10A〜
図12Bに示すように、パンティー(及びこのパンティーに被着された成人用吸収性物品)の身体に面する表面と、膣口725の中心との間に、物理的な隙間(「パンティー−身体間隙」)が存在する。図の画像は、3Dスキャナ(例えばArtec Group製のArtec 3Dスキャナ)を使用して実験の参加者をスキャンすることによって得た。BMIが標準の女性(BMI 24)の身体/パンティー境界面と、BMIが高めの女性(BMI 34)のそれとの比較を、
図10A〜
図12Bに示す。
図10Aに示すように、BMI 24を有する着用者のパンティー700は、身体730の輪郭に沿っており、膣口725近接している。小柄な女性では、パンティーの表面は外陰部領域全体にわたってぴったり一致している(例えば、
図10A)。これに対して、大柄の女性では、パンティー700は、外陰部領域及び膣口725を跨いでテント状になる傾向がある(例えば、
図10B)。そのため、BMI 34の着用者では、パンティー700は膣口から更に離れている。BMI 24の着用者及びBMI 34の着用者に関する
図11A及び
図11Bは、それぞれ、
図10A及び
図10Bの説明を裏付けている。即ち、パンティー700は、BMI 24の着用者の方が、BMI 34の着用者のパンティー700よりも膣口725に近接している。
図12A及び
図12Bは、BMI 24の女性及びBMI 34の女性の下部骨盤領域底面図)の表面図形を示す。
【0028】
ほとんどの女性用パッドは、使用する際に、着用者のパンティーに接着される。そのため、パンティーと膣口725との間のパンティー−身体間隙の存在は、同様のパッド−身体間隙を作り出す。そして、膣口725はパッドと接触していないことから、このことが性能の機能停止を引き起こす。密着性に欠けることから、経血及び尿は、吸収性物品又はパンティーのいずれかと接触するまで、身体に沿って流れる傾向がある(即ち、吸収性物品に向かって真っ直ぐ「滴下」しない)。この結果、
図1A〜
図1Cに示すように、身体の汚れがひどくなり、衣類が汚れる可能性が高くなる。BMIがより高い女性では、パッドの長さに関わらず、パッドの上面は依然として膣口を跨いでテント状になるので、より厚いパッド及び/又はより長いパッドを使用するだけでは、この機能停止に対処したことにならない。
【0029】
小柄な女性用のパッドに厚さを加え過ぎると、快適さに関する懸念が生まれる可能性があるので、万能サイズアプローチでは不十分である。しかしながら、厚さの薄いパッドは、上述したように、BMIの高い女性では、性能の機能停止の原因となり得る。本発明は、パンティー−身体間隙を埋めるように設計された特徴及び/又は形体を有し、それにより広がりを低減し、かつBMIの低い女性に適合し得る成人用吸収性物品の群を形成することによって、この問題を解決する。また、様々なBMIに適合する製品群が達成可能であり、群内の各製品は、異なるBMI範囲に合わせて設計される。
【0030】
図13A及び
図13Bは、それぞれ、パンティー−身体間隙高さがBMIの増加の関数として増加する様子、及びパンティー−身体間隙高さの累積度数を示す。パンティー−身体間隙高さに加えて、パンティー−身体間隙幅及びパンティー−身体間隙長さもまた、BMIの関数である。表1は、上記のそれぞれの関する範囲を提供する。全ての範囲のBMIの着用者を調べたところ、パンティー−身体間隙の長さは約0cm〜約25cm、幅は約1cm〜約4cm、及び高さは約0cm〜約3cmであり得る。下の表1に示すように、パンティー−身体間隙容積の平均寸法は、全てBMI依存性である。容積の形状は、BMIが高くなるほど高くかつ狭くなる。例えば、BMIが標準の女性のパンティー−身体間隙容積は、ほぼゴルフボールのサイズであり得るが、病的肥満の女性のパンティー−身体間隙容積は、ほぼリンゴのサイズであり得る。このパンティー−身体間隙は、大半の市販のパンティーに存在する。しかしながら、トング、月経用ショーツ等は、パンティー−身体間隙容積を低減させることができることが知られている。
【0032】
このパンティー−身体間隙を埋めることにより、吸収性物品と身体との間の接触を良好にすることができると考えられる。こうすることにより、広がり(皮膚上、パッド上)、汚れる可能性、又は漏れを低減させることができる。更に、こうすることにより、着用者の快適性及び安心感を向上させることができる。これを達成する1つの方法は、間隙の容積を埋める物理的特徴部を含む成人用吸収性物品を開発することである。
【0033】
成人用吸収性物品群は、着用者のパンティー−身体間隙を埋める役割を果たす1つ以上の物理的特徴部を含むことができる。この物理的特徴部は、使い捨てであってもよく、あるいは再利用可能であってもよい。物理的特徴部は、成人用吸収性物品と一体的に製造されてもよく、成人用吸収性物品とは別にキットの一部として包装されてもよく、又は物理的特徴部は、あらゆる成人用吸収性物品とは別売されて、特定のタイプ又はブランドの成人用吸収性物品と協働するように設計されてもよく、あるいは更には、物理的特徴部は、成人用吸収性物品とは別売されて、あらゆるタイプ又はブランドの成人用吸収性物品と協働するように設計されてもよい(例えば、U by Kotex(登録商標)の生理用ナプキンを好む着用者は、パンティー−身体間隙の埋めるために、Always(登録商標)の物理的特徴部を追加することができる)。
【0034】
物理的特徴部は、一次吸収性コアから分離した付加的な吸収性コアの形態をとってもよく、又は物理的特徴部は、特定の領域が強化された一次コアであってもよい。気泡(例えば、フィルムに封入される)、発泡体インサート(例えば、接着剤を含んでもよい)、成人用吸収性物品の下又はパッドとパンティーとの間に配置することができる再利用可能なパック、弾性体、折り畳み部(例えば、中央部を跨いで長手方向軸線に沿ってテント状になる)、ポップアップ部(例えば、バックシートからトップシートに向かって)、又は他の機構を含む、更なる他の実施形態が想定される。
【0035】
物理的特徴部は、物理的特徴部を特定の着用者のBMI及び/又はパンティー−間隙容積にとって適切なものにする1つ以上の特性を含んでもよい。例えば、設置面積、身体と接触する表面積、高さ、幅、長さ、厚さ、構成材料、形状、流体処理特性、透過性、疎水性、色信号、捕捉速度、圧縮性、回復性。これらの全ては、物理的特徴部自体に関連していてもよく、又は吸収性物品の残りの部分に照らして物理的特徴部に関連していてもよい。更に、物理的特徴部は、異なる時点において異なる特性を有してもよく、例えば、特徴部は、包装時の第1の高さと、使用時の第2の高さを有してもよい。こうした特性は、使用する前に着用者が作動又は変化させてもよく、例えば、成人用吸収性物品が実質的に平坦な姿勢で包装される場合には、増大した厚さを有するように操作され得る。構成体の材料は、当該技術分野において既知である任意の好適な吸収性材料を含み得る。いくつかの好適な例としては、高内相エマルション、パルプ、吸収性ゲル化材料、超吸収性材料、これらの任意の組み合わせ、又は以下に開示される材料のいずれかなどが挙げられる。物理的特徴部の側面は、真っ直ぐ又はテーパ形状であり得る。物理的特徴部の頂面は、平坦、曲線状、凸状、凹状等であり得る。物理的特徴部の設置面積は、円形、楕円形、涙形、三角形等であり得る。
【0036】
本明細書に開示される成人用吸収性物品群は、同じ会社によって、同じ製品製造ライン上で又は異なる製品製造ライン上で製造されることができる。本明細書に開示される成人用吸収性物品は、同じブランド(例えば、Depends、Always)及び/又は同じサブブランド名(例えば、Silhouette、Radiant)の群で販売されてもよい。
【0037】
第1のパッド910、第2のパッド950、及び第3のパッド990を含む例示的な成人用吸収性物品群が、
図14A(平面図)及び
図14B(斜視図)に示されている。この群のパッドは、スモール、ミディアム、及びラージのオプションに関して「サイズS」、「サイズM」、及び「サイズL」と分類されている。これは、製品が着用者のBMIに基づいてカスタマイズされていることを着用者に伝えるための1つの方法である。例えば、スモールサイズは、約25を下回るBMIを有する着用者対象としていてもよく、ミディアムサイズは、約25〜30のBMIを有する着用者対象としていてもよく、ラージサイズは、約30超のBMIを有する着用者対象としていてもよい。別の実施形態では、群は、40超のBMIを有する着用者を対象とした第4のサイズであるエクストララージ(「XL」)を含んでもよい。
【0038】
図示のように、第1のパッド910は、パンティー−身体間隙に対処し、かつBMIの低い着用者を対象としている第1の物理的特徴部915を含むことができる。第2のパッド950は、第1のパッド910が対象とする着用者のBMIよりも高いBMIを有する着用者のパンティー−身体間隙に対処する第2の物理的特徴部955を含むことができる。第3のパッド990は、第1のパッド910及び第2のパッド950が対象とする着用者のBMIよりも高いBMIを有する着用者のパンティー−身体間隙に対処する第3の物理的特徴部995を含むことができる。
【0039】
第1の物理的特徴部915、第2の物理的特徴部955、及び第3の物理的特徴部995は、使用する際に物理的特徴部のそれぞれが膣口と整列するように、それらの対応のパッド上に位置付けられることができる。更に、第1の物理的特徴部915、第2の物理的特徴部955、及び第3の物理的特徴部995は、異なっていてもよい。高さ(
図15CのコールアウトH2参照)、長さ(
図15CのコールアウトL2参照)、及び/又は幅(
図15BのコールアウトW2参照)に関し、第3の物理的特徴部995は、第2の物理的特徴部955の高さ、長さ、及び/又は幅よりも大きな高さ、長さ、及び/又は幅を有してもよい。同様に、第2の物理的特徴部955は、第1の物理的特徴部915の高さ、長さ、及び/又は幅よりも大きな高さ、長さ、及び/又は幅を有してもよい。更に実行形態によっては、第3の物理的特徴部995は、第2の物理的特徴部955の高さよりも大きい高さを有するが、第2の物理的特徴部955の長さ及び幅以下の長さ及び/又は幅を有する。同様に、実行形態によっては、第2の物理的特徴部955は、第1の物理的特徴部915の高さよりも大きい高さを有するが、第1の物理的特徴部915の長さ及び幅以下の長さ及び/又は幅を有する。更に、第2のパッド950及び第3のパッド995は本明細書に記載される物理的特徴部を有するが、第1のパッド910は、対象となる着用者のBMIに必要でない可能性があるので物理的特徴部915を有さない実施形態が企図される。したがって、本発明は、群の中の2つ以上の製品が、パンティー−身体間隙を埋めるように設計された特徴部を有する群を想定している。これは共通の特徴部であってもよく、又は群は2つ以上異なる特徴部を含んでもよい(即ち、対象となる着用者のパンティー−身体間隙を埋めるために最も都合が良ければどのようであってもよい)。
【0040】
図20は、各BMIクラスに存在し得る種々の具体的な体形、即ち、矩形型、砂時計型、洋ナシ型、及びリンゴ型の体形を示す。BMIが高いほど、女性は通常、この体形スケールで更に右側となる。こうした体形の出現率はBMI範囲によって異なり、例えば、BMIの高い女性は、リンゴ型又は洋ナシ型となる可能性が高い。着用者と、該着用者のパンティー−身体間隙を最も良く埋める物品とをマッチさせるために、成人用吸収性物品は、(消費者に不快感を起こさせる可能性のある)正確なBMI値に焦点を合わせるのではなく、リンゴ型などの特定の体形を有する女性に対して販売されてもよい。
【0041】
上述したように、物理的特徴部は、標的とするBMI範囲に合わせて特徴部を調整する特性を備えている。
図14A及び
図14Bの群は、目的を達するために必須である(strategic)厚みを物理的特徴部の特性として利用し、成人用吸収性物品の総設置面積のうちの特定領域のみにz方向の構成要素を加え、このz方向の物理的特徴部の高さは、標的BMI範囲が増大するにつれて高くなる。
【0042】
パッド1100の形態の例示的な成人用吸収性物品を
図15Aに示す。パッドの上面視概略図を
図15Bに示す。
図15Bの線15C−15Cで切断したパッド1100の断面を、
図15Cに示す。パッド1100は、トップシート1105と、反対側のバックシート1125と、それらの間に配設された第1の吸収性コア1135とを有して示されている。吸収性コア1135は、以後本明細書中で論じる1つ以上の層を含んでもよい。図示のように、いくつかの実施形態では、パッド1100は、第1の吸収性コア1135と、いくつかの実施形態では第2の吸収性コアであってもよい物理的特徴部1145とを含む。第1の吸収性コア1135は、長さL1、幅W1、及び高さH1を有する。いくつかの実施形態では、吸収性物品は非常に薄く(H1)、例えば、物理的特徴部(1つ又は複数)1145(例えば第2の吸収性コア)を除く領域の厚さは、0.5〜5ミリメートル、1〜4ミリメートル、又は1.5〜3.5ミリメートルである。物理的特徴部1145は、長さL2、幅W2、及び高さH2を有する。
【0043】
図15A、
図15B、及び
図15Cは、表2に開示されているいくつかの考えられる群の組み合わせのうちの1つの群の一実施形態を示しており、更なる組み合わせが想定される。寸法W
1は、股部の中心においてパッドがパンティーの中心に接着される位置の、パッドの最も狭い部分で測定される(両脚の間の最も狭い横方向間隔)。
【0045】
BMIが増加するとパンティー−身体間隙高さが増加するので、サイズが大きくなるとH
2が増加する。BMIが増加するとパンティー表面における両脚の間の間隔が減少するので、サイズが大きくなるとW
1が減少する(
図3〜
図5参照)。BMIが増加するとパンティー−身体間隙容積の幅が減少するので、サイズが大きくなるとW2が減少する。
【0046】
製品群が、多様なBMIの着用者に適合するように複数のサイズを含む、いくつかの実施形態が企図される。例えば、群は、25以下のBMIを有する着用者のための第1のサイズ、約25〜30のBMIを有する着用者のための第2のサイズ、約30〜40のBMIを有する着用者のための第3のサイズ、及び40超のBMIを有する着用者のための第4のサイズを含むことができる。
図14A及び
図14Bで記載した物理的特徴部は、様々な長さ(
図15Cに示すL2)、幅(
図15Bに示すW2)、及び/又は高さ(
図15Cに示すH2)を有することができる。構成よっては、第1のサイズは物理的特徴部を有さなくてもよく、第2のサイズ、第3のサイズ、及び第4のサイズは物理的特徴部を含んでもよい。そのような群では、物理的特徴部の高さの、第2のサイズに対する第3のサイズの比は、約5:1〜約1.3:1であり得る。更に、そのような構成では、第3のサイズの物理的特徴部と第4のサイズの物理的特徴部との間の高さの比は、約2:1〜約1.3:1であり得る。そのような群では、第1のサイズは物理的特徴部を含んでいてもよい。そのような構成では、第3のサイズと第2のサイズとの間、及び第4のサイズと第3のサイズとの間の上記比に加えて、物理的特徴部の高さの、第1のサイズに対する第2のサイズの比は、約10:1〜約1.5:1であり得る。
【0047】
物理的特徴部の長さの、第2のサイズに対する第3のサイズの比は、約2.5:1〜約1.25:1であり得る。物理的特徴部の長さの、第3のサイズに対する第4のサイズの比は、約2:1〜約1:1であり得る。また、第1のサイズが物理的特徴部を含む群では、物理的特徴部の長さの、第1のサイズに対する第2のサイズの比は、約2:1〜約1.25:1であり得る。
【0048】
物理的特徴部の幅の、第3のサイズに対する第2のサイズの比は、約1:1〜約5:3であり得る。物理的特徴部の幅の、第4のサイズに対する第3のサイズの比は、約1:1であり得る。また、第1のサイズが物理的特徴部を含む群では、物理的特徴部の幅の、第2のサイズに対する第1のサイズの比は、約3:2〜約6:5であり得る。
【0049】
物理的特徴部の容積の、第3のサイズに対する第4のサイズの比は、約3:1〜約5:4であり得る。物理的特徴部の容積の、第2のサイズに対する第3のサイズの比は、約5:1〜約6:5であり得る。また、第1のサイズが物理的特徴部を含む群では、物理的特徴部の容積の、第1のサイズに対する第2のサイズの比は、約1:1〜約3:1であり得る。
【0050】
4つのサイズを含む上記の群は、物理的特徴部の高さ、長さ、幅、及び/又は容積を変化させることができる。
【0051】
5つのサイズを提供する群も企図される。例えば、群は、20以下のBMIを有する着用者のための第1のサイズ、約20〜25のBMIを有する着用者のための第2のサイズ、約25〜30のBMIを有する着用者のための第3のサイズ、30〜40のBMIを有する着用者のための第4のサイズ、及び40超のBMIを有する着用者のための第5のサイズを含むことができる。上記と同様に、構成よっては、第1のサイズは物理的特徴部を有さなくてもよく、第2のサイズ、第3のサイズ、第4のサイズ、及び第5のサイズは物理的特徴部を含んでもよい。そのような群では、物理的特徴部の高さの、第2のサイズに対する第3のサイズの比は、約1:1〜約3:2であり得る。第4のサイズと第3のサイズとの間の物理的特徴部の高さの比は、約5:1〜約4:3であり得る。そのような群では、第1のサイズは物理的特徴部を含んでいてもよい。物理的特徴部の高さの、第4のサイズに対する第5のサイズの比は、約2:1〜約3:2であり得る。そのような構成では、第3のサイズと第2のサイズとの間、及び第4のサイズと第3のサイズとの間の上記比に加えて、物理的特徴部の高さの、第1のサイズに対する第2のサイズの比は、約1:1〜約2:1であり得る。
【0052】
物理的特徴部の長さの、第2のサイズに対する第3のサイズの比は、約2:1〜約4:3であり得る。物理的特徴部の長さの、第3のサイズに対する第4のサイズの比は、約2.5:1〜約1.25:1であり得る。物理的特徴部の長さの、第4のサイズに対する第5のサイズの比は、約2:1〜約1:1であり得る。また、第1のサイズが物理的特徴部を含む群では、物理的特徴部の長さの、第1のサイズに対する第2のサイズの比は、約1:1〜約1.5:1であり得る。
【0053】
物理的特徴部の幅の、第3のサイズに対する第2のサイズの比は、約1.5:1〜約1.2:1であり得る。物理的特徴部の幅の、第4のサイズに対する第3のサイズの比は、約1:1〜約1.6:1であり得る。物理的特徴部の幅の、第5のサイズに対する第4のサイズの比は、約1:1であり得る。また、第1のサイズが物理的特徴部を含む群では、物理的特徴部の幅の、第2のサイズに対する第1のサイズの比は、約1:1〜約7:6であり得る。
【0054】
物理的特徴部の容積の、第2のサイズに対する第3のサイズの比は、約1:1〜約1.3:1であり得る。物理的特徴部の容積の、第3のサイズに対する第4のサイズの比は、約5:1〜約6:5であり得る。物理的特徴部の容積の、第4のサイズに対する第5のサイズの比は、約3:1〜約1.25:1であり得る。また、第1のサイズが物理的特徴部を含む群では、物理的特徴部の容積の、第1のサイズに対する第2のサイズの比は、約1:1〜約2.5:1であり得る。
【0055】
3つのサイズを提供する群も企図される。例えば、群は、25以下のBMIを有する着用者のための第1のサイズ、約25〜40のBMIを有する着用者のための第2のサイズ、及び40超のBMIを有する着用者のための第3のサイズを含むことができる。上記と同様に、群よっては、第1のサイズは物理的特徴部を有さなくてもよく、第2のサイズ及び第3のサイズは物理的特徴部を含んでもよい。そのような群では、物理的特徴部の高さの、第2のサイズに対する第3のサイズの比は、約10:1〜約2:1であり得る。そのような群では、第1のサイズは物理的特徴部を含んでいてもよい。そのような構成では、第3のサイズと第2のサイズとの間の上記比に加えて、物理的特徴部の高さの、第1のサイズに対する第2のサイズの比は、約5:1〜約4:1であり得る。
【0056】
物理的特徴部の長さの、第2のサイズに対する第3のサイズの比は、約5:1〜約1.25:1であり得る。また、第1のサイズが物理的特徴部を含む群では、物理的特徴部の長さの、第1のサイズに対する第2のサイズの比は、約5:1〜約2.5:1であり得る。
【0057】
物理的特徴部の幅の、第3のサイズに対する第2のサイズの比は、約1.5:1〜約2:1であり得る。また、第1のサイズが物理的特徴部を含む群では、物理的特徴部の幅の、第2のサイズに対する第1のサイズの比は、約1.5:1〜約2.3:1であり得る。
【0058】
物理的特徴部の容積の、第2のサイズに対する第3のサイズの比は、約15:1〜約1.5:1であり得る。また、第1のサイズが物理的特徴部を含む群では、物理的特徴部の容積の、第1のサイズに対する第2のサイズの比は、約5:1〜約4:1であり得る。
【0059】
更にいくつかの実行形態では、本明細書に記載される物理的特徴部は、約250:1、200:1、150:1、100:1、50:1、又は25:1である高さに対する長さの比を含み得る。同様に、本明細書に記載される物理的特徴部は、約70:1、60:1、50:1、25:1、10:1、6:1、又は5:1である高さに対する幅の比を含み得る。
【0060】
より大きいBMIの着用者に関連付けられたサイズの物理的特徴部の高さが、BMIの増加に伴って増加し、物理的特徴部の幅が、BMIの増加に伴って減少する実施形態が企図される。また、一次コアの幅(
図15Bに示すW1)が、BMIの増加に伴って減少する実施形態が企図される。例えば、24より大きいBMIに関連付けられたサイズの女性用ケア物品は、24未満のBMIに関連付けられたサイズの女性用ケア物品の幅よりも小さい幅(W1)を有してもよい。30超、34超、40超、45超のBMIに関連付けられたサイズに関しても、同様の構成とすることができる。
【0061】
物理的特徴部を含む女性用ケア物品の更なる例示的実施形態を
図16A〜
図19Bに示す。これらの図において、第1の吸収性コア1135は、成人用吸収性物品の一次コアである。
図16Aは、物理的特徴部1255を含む成人用吸収性物品1200の更なる例示的実施形態である。
図16Bは、
図16Aにおける線A−Aに沿った物品1200の断面図である。物理的特徴部1255は、物品1200と一体になったコアである。物理的特徴部1255はトップシート1205で覆われており、かつ吸収性材料を含む。吸収性材料は、例えば粉砕木材パルプ、捲縮セルロース塊、化学的に剛化、改質、又は架橋されたセルロース繊維(本明細書ではこれらは全て「エアフェルト」と呼ばれる)のような、液体吸収性材料(例えば隙間のある幾分フワッとした構造を提供する柔軟な材料など)を指す。吸収性材料はまた、超吸収性ポリマー材料(SAP)、例えば、高吸収性ポリマー、繊維又は発泡体など、及び超吸収性ポリマー材料とエアフェルトの混合物を指す。
【0062】
図17Aは、物理的特徴部1355を含む成人用吸収性物品1300の更なる例示的実施形態である。
図17Bは、
図17Aにおける線A−Aに沿った物品1300の断面図である。物理的特徴部1355は、物品に取り付け、かつ物品から取り外すことが可能な別個の構造体である。任意の好適な取付機構を利用することができる。いくつかの好適な例としては、接着剤又はフックループ構造体(例えば、ベルクロ)挙げられる。しかしながら、そのような構成では、物理的特徴部1355は、漏れの可能性を低減するために、第1の吸収性コア1135との十分な液体連通を維持しなければならない。
【0063】
図18Aは、物理的特徴部1455を含む成人用吸収性物品1400の更なる例示的実施形態である。
図14Bは、
図18Aにおける線A−Aに沿った物品1400の断面図である。物理的特徴部1455は、弾性体、好ましくは、トップシート1405の下に長手方向に延在する、予め伸長されている弾性ストランドである。弾性体は、使用中にトップシート1405をテント状にして、膣口とぴったり一致させるようにする。トップシートと吸収性コアとの間に連続経路を作り出して、流体をトップシート1405通して吸収性コア1135まで移送するために、ウィッキング部材1415が存在してもよい(例えば、吸収性材料)。ウィッキング部材1415は、任意の好適な方法(例えば接着剤又は熱接着)によって、トップシート1405の下面に接着されてもよい。ウィッキング部材1415はまた、接着剤又は熱接着によって吸収性コア1135に接着されてもよい。.1435.
【0064】
図19Aは、物理的特徴部1555を含む成人用吸収性物品1500の更なる例示的実施形態である。
図19Bは、
図19Aにおける線A−Aに沿った物品の断面図である。物理的特徴部1555は、物品1500と一体の封入された気泡である。封止されたフィルムポケットの中にあるのは空気であり、いくつかの実施形態では、フィルムポケットは吸収性材料及びトップシート1505で覆われていてもよい。任意の好適な吸収性材料を使用することができる。
【0065】
試験方法
本明細書に記載される物理的特徴部の特性を知る上での手掛かりとなり得る試験方法は多く存在する。全ての測定は、22℃+/−2°及び50%RH+/−20%で行われる。サンプルは、試験前に、同じ条件下で少なくとも2時間調整される。線長測定は、NIST又は他の標準機関に帰する装置によって行われる。以下の各測定は、10の別個の同様の標本に対して行われ、これら10の別個の同様の標本の平均を、その特定の標本セットの測定値と見なす。
1.厚さ(H1及びH2のz方向の厚さ)は、デジタル手動布地厚さ測定装置(Digital Manual Fabric Thick Measuring equipment)(例えば、Gester YG141N)、又は他の高さ測定装置(例えば、Tormach Tool PN 31988)を使用して測定する。H1の厚さは、H1だけが装置内に捕捉されるようにパッドを装置に挿入することによって測定する。測定装置の台座とサンプルとの接触が視認できるまで、台座をサンプルと接触させなければならない。台座がサンプルに接触した後、台座に更なる圧力を加えてはならない。H2は、H1及びH2の両方が捕捉されるようにパッドを装置に入れることによって測定する。H1及びH2を合わせた厚さを測定し、H1の厚さを引くことによってH2を決定する。全ての測定は、加圧せずに行う。
2.各製品を弛緩した状態で平らに置き、定規を使って寸法(W1、W2、L1、L2)を測定する。
【0066】
物品を一時的に下着に取り付けるために、下着の中に装着されることが意図されたパッドは、接着剤などの固定手段を使用することができる。接着領域の形状は全体を覆ってもよく、又は、全体を覆う代わりに、長手方向に向けられている1つ又は2つ以上の接着剤ストリップであってもよい。その際、接着剤ストリップは、連続的であっても断続的であってもよい。例えば、長手方向に向けられている2本のストリップが、長手方向軸の両側に1本ずつ適用されてもよい。接着剤は、ダイレクトスロットコーティング適用プロセス(direct slot coating application process)によって、又は非接触プロセスによって適用されてもよい。バックシート上に設置され、フックループ式ファスナーと同じように、一部の下着に存在する繊維に取り付けられるように設計された微細フックなどの、機械的接着手段を設けることも可能である。
【0067】
トップシートは、典型的には、着用者の身体に向けられ、かつ接触する成人用吸収性物品の層であり、したがって身体排泄物を受容する最初の層である。トップシートは、通常は単一の層でできているが、複数の層(例えば、国際公開第93/09744号又は欧州特許第766,953号において開示されているように、中央のトップシート層及び2つの重なり合う横ストライプ)を含むことが可能である。トップシートは通常、液体透過性である。本明細書で使用するとき、「液体透過性」という用語は、液体の透過を大きく遅らせるか又は妨げることなく液体を通過させる構成要素のことを指す。
【0068】
想定されることとして、任意の従来のトップシート材料が本発明において使用されてよい。好適なトップシートは、例えば不織布材、又は穿孔ポリオレフィンフィルムで構成されてよい。本明細書に用いるのに好適な例示的なトップシートは、シースコアタイプ(PP/PE)のバイコンポーネント繊維を含んだ、比較的疎水性の20gsmのスパンボンド不織布ウェブである。
【0069】
所望により、トップシートは、下にある吸収性コアへの液体浸透性を向上させるために、界面活性剤で処理されてもよい。界面活性剤は、典型的には、非イオン性であり、皮膚に対して非刺激性でなければならない。トップシートの領域1平方センチメートル当たり約0.01ミリグラムの界面活性剤濃度が、通常は好適である。例示的な界面活性剤が、Glyco Chemical,Inc.(Greenwich,Connecticut)によってPegosperse 200MLとして販売されている。トップシートは、その上に沈積した液体を吸収性コアへより迅速に通過させるために、複数の開口又は他の構造体を有してもよい。
【0070】
バックシートの一般的な機能は、コアによって吸収された排泄物が生理用ナプキンから漏れ出し、着用者又は着用者の衣服を汚すのを防止することである。バックシートは、任意の好適な材料、即ち、具体的には、任意の標準的なバックシート材料で作製することができる。これらの材料は一般に、可撓性であり、耐液性があり、かつ液体不透過性である。例示的なバックシート材料としては、ポリオレフィンフィルム又は不織布ウェブが挙げられるが、これらに限定されない。不織布ウェブは、通常は物品の通気性を良好にするため有利となることがあり、ポリオレフィンフィルムよりも廉価となり得る。例えば、2デニールのポリプロピレン繊維でできた比較的疎水性の18グラム毎平方メートル(gsm)のスパンボンド不織布ウェブが使用されてもよい。当該技術分野において既知であるように、バックシートは積層体であってもよい。
【0071】
トップシート及びバックシートは、熱エンボス加工及び超音波ボンディングなどの既知の技術を用いて、周辺部において接合される。これらの層はまた、互いに接着剤で接着されてもよい。これら2つの層が物品の外側周辺部を形成した状態で、トップシートはバックシートと隣接することができる。成人用吸収性物品は、付着ウィング、一体型ウィングを含んでもよく、又はウィング含まなくてもよい。
【0072】
本発明によって企図される成人用吸収性物品は、トップシートとバックシートとの間に配設された吸収性コアを更に備える。本明細書で使用されるとき、「吸収性コア」という用語は、尿、血液、経血、及び/又は他の身体排出物などの流体を吸収、分配、及び格納するのに好適な材料又は材料の組み合わせを指す。吸収性コアは、トップシート及びバックシートに固着されてもよく、又は固着されなくてもよい。
【0073】
吸収性コアは、任意の好適な材料で作製することができる。好適な液体吸収性材料の非限定的な例としては、粉砕木材パルプ(一般的にエアフェルトと呼ばれる);捲縮セルロース塊;ヒドロゲル形成性ポリマーゲル化剤のような超吸収性ポリマーなどの吸収性ゲル材料;化学的に強化、改質、又は架橋されたセルロース繊維;コフォーム(co-form)を含むメルトブローンポリマー;捲縮ポリエステル繊維などの合成繊維;薄紙の包装紙及びティッシュラミネートなどの薄紙;毛管路繊維;吸収性発泡体;HIPE;吸収性スポンジ;合成ステープルファイバー;ピートモス;若しくは等価材料;又はこれらの組み合わせが挙げられる。吸収性コアは、例えば吸収性コアの厚さを減じる目的で、通常はセルロース繊維の母材内に分配される超吸収性ポリマー(SAP)を含んでもよい。
【0074】
吸収性コアは一体型であってもよく、又は2つ以上の層の積層体であってもよい。例えば、コアは、吸収性コアによって保持された液体がパンティーライナーを通り抜けて隣接する衣類を汚すのを防止するために、バックシートに面する側面上に液体不浸透性のバリア層(例えば、PEパッチ)を含んでもよい。例示的なPEパッチは、Britton Taco(UK)からST−012A−Whiteの商標名で入手可能な25gsmのポリフィルムである。吸収性コアに関する更なる一般情報は、先行特許公報に見出すことができる(例えば、PCT国際公開第0207662(A1)号及び同第9119471号を参照のこと)。
【0075】
成人用吸収性物品は、折り畳まれていない状態で、任意の個別の包装紙機能なしで包装されてもよい。本発明の代替実施形態では、物品は、折り畳まれてもよく(例えば、2つ折り又は3つ折り)及び/又は個別の包装紙に包装されてもよい。そのような二次パッケージは当業者に既知であり、可撓性高分子フィルム又は不織布から作製することができる。こうした個別の包装紙は、汚れた吸収性物品を処分するのを容易にすることができるパウチのような、様々な形状を取ることができる。更に他の実施形態では、物理的特徴部は、成人用吸収性物品と別に包装されてもよく、例えば、追加のコアの箱を生理用ナプキンと一緒に販売してもよく、その場合、ユーザーは、追加のコアを生理用ナプキンの上に配置して、パンティー−身体フィットをカスタマイズするように指示される。
【0076】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0077】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外すること又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全容にわたって本願に援用するものである。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の任意の参照文献との任意の組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、援用文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と矛盾する場合には、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が優先するものとする。
【0078】
本発明の特定の実施形態を図示し、説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び改変を行い得ることは当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるこうした変更及び改変の全てを、添付の特許請求の範囲において網羅するものとする。