特許第6363780号(P6363780)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6363780データファイルの割符処理をUSBメモリでそのまま実行させるシステム及びUSBメモリ、及びUSBメモリの顧客への提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6363780
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】データファイルの割符処理をUSBメモリでそのまま実行させるシステム及びUSBメモリ、及びUSBメモリの顧客への提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/62 20130101AFI20180712BHJP
   G06F 21/44 20130101ALI20180712BHJP
   G06F 12/00 20060101ALI20180712BHJP
【FI】
   G06F21/62 318
   G06F21/44
   G06F12/00 537H
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-209378(P2017-209378)
(22)【出願日】2017年10月30日
【審査請求日】2017年10月30日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503014883
【氏名又は名称】ネクスト・イット株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】509114251
【氏名又は名称】トモソウ・ジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】特許業務法人 日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仲西 敏雄
【審査官】 上島 拓也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−233226(JP,A)
【文献】 特開2007−148466(JP,A)
【文献】 再公表特許第01/046808(JP,A1)
【文献】 特開2007−265071(JP,A)
【文献】 特開2011−028314(JP,A)
【文献】 特開2009−151561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/62
G06F 12/00
G06F 21/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、
パソコンに内蔵されたOSとは別個のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符設定のソフトウエアを実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムからなる3つのプログラムを格納手段に格納させ、
割符処理手段に、
WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、データファイルを作成させ、当該USBメモリ内で作成されたデータファイルについて、データ割符処理を実行させ、外部のストレージ、またはUSBメモリ内に保存させ、
識別認証情報取得手段に、
書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムによって、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動させて、所定の識別認証情報を取得させるデータファイルの割符処理をUSBメモリで実行させるシステムであって、
当該USBメモリをパスワード認証可能な任意のパソコンのUSBポートに差し込ませ、所定の操作がなされると、前記割符処理手段及び識別情報取得手段を作動させて、所定の識別認証情報が識別されると、当該パソコンに内蔵されたOSに依存することなく、当該USBメモリ内で、当該WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを実行させ、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照して取得させて、任意のパソコンのUSBポートに差し込まれた当該USBメモリ内で生成されたデータファイルについて、データ割符処理を実行させること
を特徴とするデータファイルの割符処理をUSBメモリで実行させるシステム。
【請求項2】
請求項1に記載されたデータファイルの割符処理をUSBメモリで実行させるシステムにおいて、割符処理手段が割符ファイルの消去・復元機能及び割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理のためのプログラムを含み、USBメモリ内の割符ファイルの消去・USBメモリ内への復帰を実行して、割符ファイルを外部の各種ストレージへの送信・消去・復帰させる割符ファイルの送信・消去・復帰機能、及び割符ファイルの割符ショートカット処理機能を有して形成され、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理を実行する割符ショートカット処理機能を有し、
任意のパソコンのUSBポートに差し込まれた当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、割符ショートカット処理を実行させること
を特徴とするデータファイルの割符処理をUSBメモリで実行させるシステム。
【請求項3】
格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、
パソコンに内蔵されたOSとは別個のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符設定のソフトウエアを実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムからなる3つのプログラムを格納手段に格納させ、
割符処理手段に、
WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、データファイルを作成させ、当該USBメモリ内で作成されたデータファイルについて、データ割符処理を実行させ、外部のストレージ、またはUSBメモリ内に保存させ、
識別認識情報取得手段に、
書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムによって、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動させて、所定の識別認証情報を取得させるUSBメモリであって、
当該USBメモリをパスワード認証可能な任意のパソコンのUSBポートに差し込ませ、所定の操作がなされると、前記割符処理手段及び識別情報取得手段を作動させて、所定の識別認証情報が識別されると、当該パソコンに内蔵されたOSに依存することなく、当該USBメモリ内で、当該WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを実行させ、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照して取得させて、任意のパソコンのUSBポートに差し込まれた当該USBメモリ内で生成されたデータファイルについて、データ割符処理を実行させること
を特徴とするデータファイルの割符処理を行うUSBメモリ。
【請求項4】
格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、
パソコンに内蔵されたOSとは別個のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符設定のソフトウエアを実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムからなる3つのプログラムを格納手段に格納させ、
割符処理手段に、
WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、データファイルを作成させ、当該USBメモリ内で作成されたデータファイルについて、データ割符処理を実行させ、外部のストレージ、またはUSBメモリ内に保存させ、
識別認識情報取得手段に、
書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムによって、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動させて、所定の識別認証情報を取得させるUSBメモリの使用方法であって、
当該USBメモリをパスワード認証可能な任意のパソコンのUSBポートに差し込ませ、所定の操作がなされると、前記割符処理手段及び識別情報取得手段を作動させて、所定の識別認証情報が識別されると、当該パソコンに内蔵されたOSに依存することなく、当該USBメモリ内で、当該WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを実行させ、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照して取得させて、任意のパソコンのUSBポートに差し込まれた当該USBメモリ内で生成されたデータファイルについて、データ割符処理を実行させること
を特徴とするデータファイルの割符処理を行うUSBメモリの使用方法。
【請求項5】
格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、
パソコンに内蔵されたOSとは別個のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符設定のソフトウエアを実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムからなる3つのプログラムを格納手段に格納させ、
割符処理手段に、
WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、データファイルを作成させ、当該USBメモリ内で作成されたデータファイルについて、データ割符処理を実行させ、外部のストレージ、またはUSBメモリ内に保存させ、
識別認証情報取得手段に、
書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムによって、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動させて、所定の識別認証情報を取得させるUSBメモリによる顧客へのデータ提供方法であって、
当該USBメモリをパスワード認証可能な任意のパソコンのUSBポートに差し込ませ、所定の操作がなされると、前記割符処理手段及び識別情報取得手段を作動させて、所定の識別認証情報が識別されると、当該パソコンに内蔵されたOSに依存することなく、当該USBメモリ内で、当該WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを実行させ、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照して取得させて、任意のパソコンのUSBポートに差し込まれた当該USBメモリ内で生成されたデータファイルについて、データ割符処理を実行させること
を特徴とするUSBメモリによる顧客へのデータ提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データファイルの割符処理をUSBメモリでそのまま実行させるシステム及びUSBメモリ、及びUSBメモリの顧客への提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
識別情報と乱数などのごみ情報をランダムに組み合わせて電子割符情報生成がなされる。
【0003】
情報漏洩対策が企業のあるいは個人にとっても重要な課題となっている。このような状況下、暗号化とは異なる電子割符という手法を用いたセキュリテイの確保がなされるようになった。電子割符手法は、データを分割して割符化し、別々の媒体に保管するもので、全てあるいは所定の割符データが揃わないと元のデータに復元できない特徴があり、暗号化によるセキュリテイの確保に比べてより安全性が高い。
【0004】
電子割符手法として、予め対象となるフォルダを指定しておくだけで、自動的にデータの割符化・復元を行うことができるようにしたものが提案された。これによって、電子割符手法が手軽に利用できるようになった。USBメモリをパソコンに挿入すると、予め設定したフォルダ内のファイルを自動で割符化し、復元を行う。業務開始時に、USBメモリをパソコンに挿入すると、自動的に業務データを復元できる状態になり、ファイルを予め設定したフォルダ内に保存すると、自動的に業務データが割符化される。
【0005】
特許文献1には、割符生成法及び復元方法が記載される。
【0006】
特許文献2には、記憶部に、識別情報と乱数に基づいて生成された乱数ID情報とコンピュータに、データファイルから、割符情報を生成させ、当該割符情報を記憶部に記憶させ、使用した乱数ID情報を記憶部から削除させる割符処理プログラムとを記憶させることが記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4039810号公報
【特許文献2】特開2007−233226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1は、割符生成法及び復元方法を記載する。USBメモリも用いた割符処理については言及しない。
【0009】
従来の手法によれば、割符の生成は、パソコンのWindows(登録商標)OSが用いられてなされた。割符の設定は、パソコンごとに行うことが必要とされ、パソコンが異なれば、操作を対応させることが求められ、パソコンが違ってもいつも同じ割符環境を提供して欲しいとする顧客のニーズに十分に応えるものとはなっていない。
【0010】
特許文献2に記載されるように、USBメモリに割符処理部が設けられていても、この割符処理部の機能は、パソコンに、データファイルから、割符情報を生成させるための割符条件設定を行う機能であって、割符の生成は、パソコンのWindowsOSが用いられてなされた。使用した乱数ID情報を記憶部から削除させる割符処理プログラムを有することで、セキュリテイの確保による情報漏洩対策上の安全性が向上したが、生成された割符情報がUSBメモリ内に格納されるため、USBメモリの持ち運び時にUSBを喪失したということが生じたときに、十分なる安全性が確保されたものとはいえない。
【0011】
これらの問題は、パソコンに格納されたWindowsOSを使用することで、割符情報を生成する限り解決されない。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みパソコンが違っても常に同じ割符環境を提供して、パソコンが違ってもいつも同じ割符環境を提供して欲しいとする顧客のニーズに十分に応えることを課題とする。さらに、USBメモリの持ち運び時にUSBを喪失したということが生じたときがあっても、十分なる安全性が確保され、セキュリテイの確保による情報漏洩対策上の安全性を確保することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
特許文献1、特許文献2に示されるように、割符処理自体についてはよく知られている。
【0014】
本発明は、WindowsOSと割符情報処理を実行するソフトウエアをペアとしてUSBに格納して割符LiveUSBを形成し、当該割符LiveUSBを用いることで、パソコンが違っても常に同じ割符環境を提供して、パソコンが違ってもいつも同じ割符環境を提供して欲しいとする顧客のニーズに十分に応え、またUSBメモリの持ち運び時にUSBを喪失したということが生じたときがあっても、十分なる安全性が確保され、セキュリテイの確保による情報漏洩対策上の安全性を確保する。
【0015】
ここでは、WindowsOSと割符情報処理を実行するソフトウエアをペアとしてUSBに格納したUSBを“割符LiveUSB”と呼ぶ。
【0016】
本発明の特許文献1記載の「可搬性記憶媒体」に比べてのメリット:
特許文献1には、可搬性記憶媒体内に割符処理を行う割符処理部、USBメモリの各媒体固有の情報である識別情報、割符処理に利用される乱数ID情報及び割符処理後に記憶される割符情報を格納する格納手段を備えることが記載され、コンピュータに、任意のデータファイルから、割符情報を生成させることが記載されている。
【0017】
この記載された方式によれば、割符処理部がコンピュータに、任意のデータファイルから、割符情報を生成させるに要する条件設定処理を行っており、任意のデータファイルの割符情報を生成して割符ファイルがコンピュータ内で実行されるものとなっている。割符ファイルがコンピュータ内で実行されるために、当該コンピュータに内蔵された固有のOSが用いられる。
【0018】
したがって、この方式によれば、各コンピュータのOSに依存したコンピュータ操作環境とされ、コンピュータが異なっても常に同じ環境が起動されることにはならず、常に同じ割符環境が起動されることにはならない。
【0019】
これに対して、請求項に記載した割符LiveUSBが用いられることで、
「格納されたデータファイルについて、当該USBメモリ内での割符情報の生成を実行して割符ファイルを生成し、生成された割符ファイルの全てを、または一つの割符ファイルを除いて他の全てを外部の割符保存手段に保存させること」
がなされるので、使用されるコンピュータの機種に依存することなく常に同じ割符環境設定となり、常に同じWindows環境が起動され、同じ割符環境が起動され、データファイル作成を使用されるコンピュータの機種に依存することなく同時期設定された環境の中で行うことでき、作成されたデータファイルは、即割符化して生成された割符ファイルの全てを、または一つの割符ファイルを除いて他の全てを外部の割符保存手段に保存させることができる。USBが盗用されても盗用者はデータファイルの復元はできず、ユーザーである利用者は、常に同じOS、例えばWindowsOS割符環境の下に、データファイルの割符化を行うことができる。
【0020】
本発明は、具体的には、本発明は、パソコンにプログラムをインストールせずにプログラムを実行するために、USBメモリ内にプログラム及びデータの他に環境情報を有し、プログラムが実行されたときに、USBメモリ内のプログラムはパソコンプログラム実行領域にロードされず、プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得することで、データファイルの割符処理をUSBメモリ内でそのまま実行させるシステムであって、
USBメモリが格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、
前記プログラムがパソコンに内蔵された、パソコンを起動するOSとは別個のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符設定のソフトウエアを実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムからなり、格納手段に、これら3つのプログラムが格納され、
割符処理手段が、
WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理を実行し、ネットワーク上またはインターネット上のストレージ、またはUSBメモリ内に保存する割符処理機能を有して形成され、
識別情報取得手段が、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動されて、所定の識別情報を取得する識別認証情報取得機能を有して形成され、
当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると、識別情報取得手段が作動されて、所定の識別認証情報が識別されると、当該USBメモリ内のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムが実行され、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報が参照され取得されて当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理が実行されること
を特徴とするデータファイルの割符処理をUSBメモリでそのまま実行させるシステムを提供する。
【0021】
本発明は、上述されたデータファイルの割符処理をUSBメモリでそのまま実行させるシステムにおいて、割符処理手段が割符ファイルの消去・復元機能及び割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理のためのプログラムを含み、USBメモリ内の割符ファイルの消去・USBメモリ内への復帰を実行して、割符ファイルを外部の各種ストレージへの送信・消去・復帰させる割符ファイルの送信・消去・復帰機能、及び割符ファイルの割符ショートカット処理機能を有して形成され、書き換え不能な識別情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理を実行する割符ショートカット処理機能を有することを特徴とするデータファイルの割符処理をUSBメモリでそのまま実行させるシステムを提供する。
【0022】
本発明は、格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、
格納手段にパソコンに内蔵されたパソコンを起動するOSとは別個のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラム、及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラム、割符ファイルの保存先を記録させるプログラムが格納され、
割符処理手段が、
WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理を実行する割符処理機能、
識別情報取得手段が、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動されて、所定の識別認証情報を取得する識別認証情報取得機能を有して形成されること
を特徴とするデータファイルの割符処理をそのまま実行するUSBメモリを提供する。
【0023】
本発明は、格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、
格納手段にパソコンに内蔵されたパソコンを起動するOSとは別個のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラム、及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラム、割符ファイルの保存先を記録させるプログラムが格納され、
割符処理手段が、
WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理を実行する割符処理機能、
割符ファイルの消去・復元機能及び割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理のためのプログラムを含み、USBメモリ内の割符ファイルの外部の各種ストレージへの送信・消去・USBメモリ内への復帰を実行して、割符ファイルを送信・消去・復帰させる割符ファイルの送信・消去・復帰機能、及び
割符ファイルの割符ショートカット処理機能を有して形成され、書き換え不能な識別情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理を実行する割符ショートカット処理機能を有して形成され、
識別情報取得手段が、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動されて、所定の識別認証情報を取得する識別認証情報取得機能を有して形成されること
を特徴とするデータファイルの割符処理をそのまま実行するUSBメモリを提供する。
【0024】
本発明は、USBメモリが、格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、
格納手段に、コンピュータに内蔵されたパソコンを起動するOSとは別個のパソコンのOSを実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラム、及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラム、割符ファイルの保存先を記録させるプログラムが格納され、
割符処理手段が、
パソコンのOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、 コンピュータOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理を実行する割符処理機能、
割符ファイルの消去・復元機能及び割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理のためのプログラムを含み、USBメモリ内の割符ファイルの送信・消去・USBメモリ内への復帰を実行して、割符ファイルを送信・消去・復帰させる割符ファイルの外部の各種ストレージへの送信・消去・復帰機能、及び
割符ファイルの割符ショートカット処理機能を有して形成され、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理を実行する割符ショートカット処理機能を有して形成され、
識別認証情報取得手段が、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動されて、所定の識別認証情報を取得する識別認証情報取得機能を有して形成された、当該USBメモリの顧客への提供方法において、
前記割符ファイルの送信・消去・復帰機能によって、USBメモリで生成された割符ファイルは、その全てが、または一つの割符ファイルを除いて他の全てがUSBメモリ内に保存されずに消去され、
前記割符処理機能によって、前記割符ショートカット処理機能が作動可能とされ、割符ファイルの保存先の記録がパソコンの画面に表示可能とされ、
前記割符ショートカット処理機能によって、パソコンの画面上に表示された割符ファイルの保存先の記録が指定されると、消去された割符ファイルがUSB内に復帰され、
前記割符処理機能によって、パソコンに内蔵されたパソコンを起動するOSによる起動とは別個に、当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理が実行され、復帰された割符ファイルから元のデータファイルが復元可能とされ、復元されたデータファイルがパソコンの画面に表示されるようにして、USBメモリが顧客に提供されること
を特徴とするUSBメモリの顧客への提供方法を提供する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、割符処理手段が、パソコンのOS,典型的にWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理を実行する割符処理機能を有して形成される。
【0026】
これによって、パソコンに内蔵されたパソコンを起動するOSによる起動とは別個に、当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理が実行され、復帰された割符ファイルから元のデータファイルが復元可能とされ、復元されたデータファイルがパソコンの画面に表示されるようにして、USBメモリである割符LiveUSBが顧客に提供される。
【0027】
本発明によれば、パソコンが違っても常に同じ割符環境を提供して、パソコンが違ってもいつも同じ割符環境を提供して欲しいとする顧客のニーズに十分に応えたいとする課題、さらに、USBメモリの持ち運び時にUSBを喪失したということが生じたときがあっても、十分なる安全性が確保され、セキュリテイの確保による情報漏洩対策上の安全性を確保することを課題が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の実施例であるデータファイルの割符処理をUSBメモリ内でそのまま実行させるシステムを示す図
図2】USB内の割符LiveUSBが備える各種手段をブロックで示す図
図3】USB内の割符LiveUSB使用時及び非使用時のシステム状態を示す図
図4】識別認証情報取得機能によって識別認証を説明する図
図5】割符、復元の実行・操作フローを示す図
図6】割符の保存と割符のショートカットによる記録を示す図
図7】割符のショートカット動作を示す図
図8】管理情報を表示する画像の1例を示す図
図9】管理情報を表示する画面の他の例を示す図
図10】処理ログ情報を表示する割符履歴画面の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を、図面を参照して説明する。
【0030】
図1は、本発明の実施例であるデータファイルの割符処理をUSBメモリ内でそのまま実行させるシステム(以下、当該システムという。)100を示す図である。
【0031】
図1において、当該システム100は、パソコン(PC)101と割符LiveUSB102とからなる。パソコン101が典型的な端末として選択された。
【0032】
パソコン101は、通常の典型的なパソコンであり、機種を問わない。具体的には、パソコン101が、その内部にあるパソコン操作の基本となるOS、例えばWindows OSのバージョンを内蔵しているかどうかは問題とされない。ここで、OSとは、コンピュータを動かすためのソフトウエアのことである。Operating System オペレーションシステムの略で、コンピュータ全体を管理し、制御し、人が使えるようにする役割を持つ。コンピュータを使う上で、基本となるソフトウエアなので、OSは、基本ソフトウエアと呼ばれる。パソコンに関していうと、Microsoft(登録商標)のWindowsが最も有名である。パソコンには、マイクロソフト社のWindowsとアップル社のパソコンMac(Macは登録商標)に搭載されているMac OSが有名である。他にグーグル社のChrome OSなどがある。
【0033】
OSは、HDDやSSDなどのストレージに、あるいはフラッシュメモリにインストールされている。OSをストレージにインストールしただけでは、接続されているハードウエアを正しく認識して動作されることができないこともあるので、通常はドライバと呼ばれるソフトウエアを使う。ハードウエア間のデータの受け渡し・移動などもOSがあることで可能になっている。本実施例において、コンピュータOSとしてWindows OSが選択された。Windows OSとして、次に示される対象OSが対象となる。
Windows 10 Home、Windows 10 Pro、Windows 8.1、Windows 8.1 Pro、Windows 8.1 Enterprise、Windows RT 8.1 、Windows 8、 Windows 8 Pro、Windows 8 Enterprise、Windows RT、Windows 7 Home Premium、Windows 7 Professional 、Windows 7 Ultimate 本発明は、かかるWindowsOSを採用したときに効果が発揮される。
【0034】
WindowsOSをUSBに取り込み、割符LiveUSB102を作成することは、
・Microsoftがそのためのプログラムや手順を提供していること
・市販のインストールデスクがなくても、MicrosoftがISOファイルとして
Windowsをダウンロード提供していること
・USBメモリが32GB以上、USB2.0でも対応しているため、器材としての
USBの用意が簡単であること
によって容易になし得る。
【0035】
図1において、パソコン101は、周知のように、CPU1、メモリ2、HDD3、電源装置4、周辺機器接続装置5、BIOS6及びUSBポート7、さらには画面表示手段(図示せず)を有している。
【0036】
図に記載したように、割符LiveUSB102の使用時には、HDD3は一切使用されない。そのため、パソコン上のOSやプログラムは起動できない。また、HDD3にもアクセスできない。
【0037】
割符LiveUSB102使用時は、電源装置4及び周辺機器接続装置5のハードウエアが使用される。周辺機器とは、インターネット通信機器、外部記憶媒体、キーボード、マウス、デイスプレイ等である。
【0038】
使用前にシステム起動順を、割符LiveUSB102をパソコン101に接続し、割符LiveUSB102内のOSがブートされるようにする。
【0039】
割符LiveUSB102は、WindowsOS11、プログラム領域12及びデータ領域13を備え、プログラム領域12に割部処理手段(割符処理部)部14が形成される。
【0040】
WindowsOS11は、周辺機器ドライバー15をインストールし、電源設定16する。
【0041】
図に記載したように、割符LiveUSB102の接続時に使用するパソコン側ハードウエアのドライバー15をインストールする。WindowsOSの割符LiveUSB102への設定は、容易になされ得る。
【0042】
パソコン101がスリープモードに移行した時に、割符LiveUSB102が原本ファイル(元のデータファイル)を削除するよう電源設定を行う。
【0043】
割符処理手段(割符処理部)14は、USB内の割符LiveUSB102アプリケーションがファイルの分割・復元・エクスポート・インポート等の各種割符処理を行う。
【0044】
パソコン側のBIOS設定により、割符LiveUSB102の使用時には、割符LiveUSB102内のWindowsOSが起動される。割符LiveUSB102内のプログラムのみ使用可能になる。パソコン側のWindowsOSは使用されないし、使用する必要がない。
【0045】
データ領域13、すなわちUSB内の割符LiveUSB102には、生成された割符の実ファイル(生成された割符ファイル)は保存されず、割符のショートカットのみが保存される。割符のショートカット処理については後述する。
【0046】
図に示すように、割符LiveUSB102をパソコン101のUSBポート7に接続して電源装置4によってパソコン電源を投入する。
【0047】
図2は、割符LiveUSB102が備える各種手段をブロックで示す図である。
【0048】
図2において、割符LiveUSB102は、その内部に、割符処理手段21、識別認証情報取得手段22、パソコンへの接続手段23、外部認証装置への接続手段24及び格納手段25を備える。
【0049】
格納手段25には、
・WindowsOS
・割符処理ソフトウエアすなわち割符処理を実行するプログラム
・環境情報
所定の識別認証用情報
・管理情報
・データファイル
・割符ファイル(実ファイル)
からなる媒体が格納される。
【0050】
割符処理手段21には、格納手段25に格納された各媒体を使用することで、
・割符処理手段
・割符ファイルの外部の各種ストレージへの送信・消去・復帰機能
これには、元のデータファイルの消去が含まれる。
【0051】
・元のデータファイルへの復元機能
・割符ショートカット処理機能
が形成される。
【0052】
識別認証情報取得手段22によって、
・所定の識別認証情報の取得
・割符処理機能の作動
がなされる。
【0053】
パソコンへの接続手段23は、
・USB差し込み部を備え、割符LiveUSB102をパソコン101のUSBポート7に接続する。
【0054】
外部認証装置への接続手段24は、USB内の割符LiveUSB102からの通信信号を外部の認証装置に伝達して、認証結果を取得する。
【0055】
図3は、USB内の割符LiveUSB使用時及び非使用時のシステム状態を示す図である。図3左図がUSB内の割符LiveUSB使用時システム状態を示し、図3右図がUSB内の割符LiveUSB非使用時システム状態を示す。
【0056】
図3に示されるように、割符LiveUSB使用時システム状態において、割符LiveUSB102側で、WindowsOS11、プログラム領域12(割符処理手段14)及びデータ領域13が使用され、パソコン101側でパソコン101がその内部に固有して備えるWindowsOS31、プログラム領域32(割符処理手段34)及びデータ処理領域33が使用されない。この時に、パソコン101側でパソコン101が固有して備えるCPU1,メモリ2、電源装置4、周辺機器接続装置5が使用される。
【0057】
割符LiveUSB非使用時システム状態において、パソコン側でパソコンがその内部に固有して備えるWindowsOS31、プログラム領域32(割符処理手段34)及びデータ処理領域33が使用され、及びCPU1,メモリ2、電源装置4、周辺機器接続装置5が使用される。このように、HDD3が使用される。
【0058】
この状態において、パソコンドライブ上の割符や割符保存先は、そのままの状態で使用可能である。
【0059】
図4は、識別情報取得手段が持つ識別認証情報取得機能によって識別認証方法を説明する図である。
【0060】
図4において、識別認証情報取得機能による識別認証方法は、割符LiveUSB102内の機能によって、又は外部の認証管理側装置との連携によって形成され得る。
【0061】
割符LiveUSB102内の機能によって識別認証方法を形成する場合、パスワード認証モードが採用され、外部の認証管理側装置との連携によって形成する場合、QR認証モードが採用される。外部の認証管理側装置には、スマートフォン39及び認証管理側装置40が用いられる。
【0062】
割符LiveUSB102がパソコン101に設けられたUSBポート7への接続によりにログイン操作が開始41されると、端末であるパソコン101がインターネットに接続可能かが判定42される。
【0063】
インターネットに接続が不可能な場合、割符LiveUSB102内の機能によって識別認証方法が採用される。パスワード認証モード43に移行する。ユーザーIDとパスワードを入力44する。これによって、割符LiveUSB102のログインが完了45し、識別認証情報取得機能による識別認証方法が作動する。
【0064】
インターネットに接続が可能な場合、QR認証モード46に移行する。割符LiveUSB102がQRコード(登録商標)を生成する。QRコード(登録商標)の生成方法には既知の手法を採用できる。ユーザーは、スマートフォン39のアプリを起動し、QRコード(登録商標)を撮影48する。スマートフォン39から認証管理側装置40に、
・QRコード(登録商標)
・パソコン固有番号
を送信する。
【0065】
QRコード(登録商標)の送信を受けた認証管理側装置40は、その所有する登録端末データベース49を参照してQRコード(登録商標)が予め登録されたパソコン固有番号であるかを判定50する。登録済みの場合、認証許可データを、スマートフォン39を介して、あるいは介することなく割符LiveUSB102に送信する。割符LiveUSB102が割符LiveUSB102を受信51する。これによって、割符LiveUSB102のログインが完了45し、識別認証情報取得機能による識別認証方法が作動する。
【0066】
ここでは、パスワード認証モード43あるいは/及びQR認証モード46を採用するが、これ以外の方法であってもよい。
【0067】
図1図4に示される当該システムは、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、パソコンにプログラムをインストールせずにプログラムを実行するために、USBメモリ内にプログラム及びデータの他に環境情報を有し、プログラムが実行されたときに、USBメモリ内のプログラムはパソコンプログラム実行領域にロードされず、プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得することで、データファイルの割符処理をUSBメモリ内でそのまま実行させるシステムである。
【0068】
格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵し、
格納手段にパソコンに内蔵されたパソコンを起動するOSとは別個のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラム、及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラム、割符ファイルの保存先を記録させるプログラムが格納され、
割符処理手段が、
WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理を実行する割符処理機能、
識別情報取得手段が、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動されて、所定の識別認証情報を取得する識別認証情報取得機能を有して形成されること
を特徴とするデータファイルの割符処理をそのまま実行するUSBメモリが採用される。
【0069】
前記プログラムがパソコンに内蔵された、パソコンを起動するOSとは別個のWindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符設定のソフトウエアを実行するプログラム、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムからなり、格納手段に、これら3つのプログラムが格納される。
【0070】
割符処理手段が、
WindowsOSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含み、WindowsOSを実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムによって、当該プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理を実行する割符処理機能、
割符ファイルの消去・復機能及び割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理のためのプログラムを含み、USBメモリ内の割符ファイルの消去・USBメモリ内への復帰を実行して、割符ファイルを送信・消去・復帰させる割符ファイルの外部の各種ストレージへの送信・消去・復帰機能消去・復帰機能、及び
割符ファイルの割符ショートカット処理機能を有して形成され、書き換え不能な識別情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、割符ファイルの保存先を記録させる割符ショートカット処理を実行する割符ショートカット処理機能を有して形成され、
識別情報取得手段が、書き換え不能な識別認証情報に基づいて生成された環境情報を取得するプログラムを含み、当該USBメモリがパソコンのUSBポートに差し込まれ、所定の操作がなされると作動されて、所定の識別認証情報を取得する識別認証情報取得機能を有して形成されること
を特徴とするデータファイルの割符処理をそのまま実行するUSBメモリが接続可能とされる。
【0071】
割符処理手段が、割符処理機能を有して形成され、識別情報取得手段が、識別認証情報取得機能を有して形成されることで、パソコンが違っても常に同じ割符環境を提供して、パソコンが違ってもいつも同じ割符環境を提供して欲しいとする顧客のニーズに十分に応える課題が解決される。さらに、割符ファイルの送信・消去・復帰機能、及び割符ショートカット処理機能を有することで、USBメモリの持ち運び時にUSBを喪失したということが生じたときがあっても、十分なる安全性が確保され、セキュリテイの確保による情報漏洩対策上の安全性を確保する課題を解決する。
【0072】
図5は、割符、復元の実行・操作フローを示す図である。
【0073】
図5において、割符、復元の実行・操作フローは、割符LiveUSB102内の割符実行・操作、リモートサーバ、オンラインストレージ等での割符データの保存及び割符LiveUSB102内の割符復帰、復元実行・操作からなる。割符LiveUSB102内の割符実行・操作は、割符実行・操作そのものと、割符ショートカットの生成からなる。
【0074】
割符LiveUSB102内の割符実行・操作において、原本ファイル(元のデータファイル)S1に乱数等のゴミデータS2が挿入され、混合された状態の中間ファイルS3が形成される。中間ファイルは、割符生成方法の適用によって複数の割符S4に、例えば図に示すように3つに分割される。原本ファイル(元のデータファイル)には、割符LiveUSB102のログインに伴って新たに生成されたデータファイル及びパソコン101から送信されたデータファイルからなる任意のデータファイルが含まれる。
【0075】
リモートサーバ、オンラインストレージ等での割符データの保存において、3つに分割された割符は、リモートサーバ、オンラインストレージ等で、割符データとしての個別に保存がなされる。
【0076】
S4において割符分割がなされ、分散されるとき、割符ショートカット処理によって割符のショートカットの生成S5がなされ、割符のショートカットとして割符LiveUSBの格納手段25に格納され、パソコン101の画面上に表示可能とされる。割符のショートカットの生成S5がなさされた割符は、個別の割符ごとに、リモートサーバ、オンラインストレージ等に保存S6される。
【0077】
この場合に、割符データの保存は、それらの全てを割符LiveUSB以外の外部のリモートサーバ、ストレージにおいてなされることが最上の保存方法として推奨される。このように、割符LiveUSB内に一切のデータファイルが残存しないようにすることを可能とし、漏洩が防止され、ユーザーは、パソコンによる各所での作業を行うに当たって、持ち運びを割符LiveUSBのみとして漏洩防止の安全性が向上される。
【0078】
これによって、割符LiveUSB内には、一切のデータファイルを残存されることがないが、そのうちの一つ割符データを、割符LiveUSB102あるいは当該パソコン101内に保存されてもよい。
【0079】
複数に分割された割符ファイルは、記録された割符のショートカットが指示されることで、割符LiveUSB内に集約され、集合した割符として復帰S7される。集合、復帰された割符データファイルから原本ファイル(元のデータファイル)が復元S8される。
【0080】
図5の割符、復元の実行・操作によれば、
前記割符ファイルの送信・消去・復帰機能によって、USBメモリで生成された割符ファイルは、その全てをが、または一つの割符ファイルを除いて他の全てがUSBメモリ内に保存されずに消去され、
前記割符処理機能によって、前記割符ショートカット処理機能が作動可能とされ、割符ファイルの保存先の記録がパソコンの画面に表示可能とされ、
前記割符ショートカット処理機能によって、パソコンの画面上に表示された割符ファイルの保存先の記録が指定されると、消去された割符ファイルがUSB内に復帰され、
前記割符処理機能によって、パソコンに内蔵されたパソコンを起動するOSによる起動とは別個に、当該USBメモリ内で、当該USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理が実行され、復帰された割符ファイルから元のデータファイルが復元可能とされ、復元されたデータファイルがパソコンの画面に表示されるようにして、USBメモリが顧客に提供されるUSBメモリの顧客への提供方法が提供される。
【0081】
図6は、割符の保存と割符のショートカットによる記録を示す図である。
【0082】
図5において、例えば3つの割符が生成されることを説明した。割符LiveUSB102のデータ領域13には、フォルダごとに整理されたファイル61が原本ファイルとして格納される。上述したように、原本ファイルは割符され、ファイルごとに保存先に保存される。割符ファイルデータが保存先に保存されるとき、割符ファイルデータに割符のショートカット処理によって生成された割符のショートカット62が記録された媒体として、格納手段25に格納される。
【0083】
割符63、64、65の保存先としては、例えば企業内サーバ(ネットワークドライブ)67、オンラインストレージ(WebDAV)68、オンラインストレージ(FTP)69が選択された。
【0084】
図6において、割符処理手段が持つ割符ファイルを外部の各種ストレージへの送信・消去・復帰させる割符ファイルの送信・消去・復帰機能によって外部の各種ストレージへの送信がなされ、当該送信に基づいて保存先である外部の各種ストレージでの保存がなされる。例えば、外部保存先のストレージとしては、企業内サーバ(ネットワークドライブ)、オンラインストレージ(WebDAV)、オンラインストレージ(WebDAV)がある。割符63が企業内サーバ(ネットワークドライブ)に、割符64がネットワーク66を介して送信され、オンラインストレージ(WebDAV)に、そして割符65がオンラインストレージ(WebDAV)にそれぞれ保存された。
【0085】
このように、ファイルを分割したとき、割符とショートカットが生成される。この時、割符はクラウド上に送付・保存される。パス情報が含まれるショートカットが割符LiveUSB102内に保存される。
【0086】
ファイルの復元は、ユーザーがショートカット処理を実行することで達成される。
【0087】
図7は、割符のショートカット動作を示す図である。
【0088】
割符のショートカット動作及びその関連動作70は、割符ソフトウエア71とパソコン上作業フォルダ72と外部ストレージ73に関連する
図7において、パソコン作業フォルダ72に、作成された原本ファイル75が保存される。保存された原本ファイル75は、割符処理手段に送信され、原本ファイル76とされ、原本ファイルが上書きされて新たな原本ファイル76が作成され、あるいは送信された原本ファイルとは関係がなく新たに作成された原本ファイル76は、割符処理手段を構成する割符ソフトウエア71によって複数の割符ファイル77として生成される。この時に、割符生成状況に合わせ、次の情報を含むショートカット生成78がなされる。
【0089】
・割符のファイルパス
・原本のファイル名
・原本のファイルタイプ
生成された割符のショートカットは、割符が生成されたことを示すデータと共にログデータベース79にログ記録される。
【0090】
生成された割符ファイルは、分散され、外部ストレージに、分散された割符としてデータ保存される。
【0091】
復元する場合、パソコン作業フォルダ72におけるダブルクリックでショートカット指定82する。これによって、ログデータベース79から復元に必要な次の情報が取得される。
【0092】
・割符のファイルパス
・原本のファイル名
・原本のファイルタイプ
これによって、ログ記録されたショートカットは、原本復元指示82のための信号が出力される。原本復元指示82によって、外部ストレージ73に分割されていた割符80は、集約され、割符処理手段に送信され、復帰され、割符ソフトウエア71の実行によって、原本生成83がなされる。この生成された原本は、パソコン作業フォルダ72上に、原本ファイル75として保存できる。
【0093】
図8は、管理情報を表示する設定画面の1例を示す図である。
【0094】
画面91には、設定項目としての
・割数
・復元オプション
・割符ファイルオプション
・割符ファイル保存先
・割符対象フォルダ
・サブフォルダも割符対象にするか否か
・割符対象ファイル
が表示され、これらの項目について設定する情報が入力され、入力された項目に従って、割符LiveUSB102内での処理が割符LiveUSB102の有する機能によって自動的になされる。
【0095】
図9は、管理情報を表示する設定画面の他の例を示す図である。
【0096】
画面92には、割符対象フォルダが表示され、割符対象フォルダに含まれる割符対象ファイルが表示され、クリックすることで指示することができるようにされる。割符対象フォルダにサブフォルダが存在するときに、当該サブフォルダについても割符対象にするのかを指示できるようにされる。
【0097】
図10は、処理ログ情報を表示する割符履歴画面の例を示す図である。
【0098】
画面93には、
割符LiveUSB102は、処理ログ情報として、管理情報を持つ。
【0099】
操作ログの種類には、下記のものがある。
【0100】
・ユーザー
・日付
・内容
〔割符〕
保存場所すべてにデータを書き込みできる状況下で、原本ファイルを割符に分
割する操作を行う。
〔仮割符〕
保存場所のいずれかにデータを書き込みできない状況下で、原本ファイルを割
符に分割する操作を行う。
〔割符ファイル削除〕
割符のファイルを削除する操作を行う。
〔割符上書き保存〕
割符ノファイルを上書きする操作を行う。
〔割符ファイル移動〕
割符のファイルを他のフォルダへ移動する操作を行う。
〔割符ファイル名変更〕
割符のファイルの名前を変更する操作を行う。
〔名前付けて保存〕
ファイル復元後にファイルを別名で保存する操作を行う。
〔割符ファイル開く〕
割符のファイルをアプリケーションで開く操作を行う。
〔割符ファイルエクスポート〕
割符LiveUSBによる割符のエクスポート操作を行う。
〔割符ファイルインポート〕
割符LiveUSBによる割符のインポート操作を行う。
・ファイルパス
本実施例によれば、WindowsOSと割符LiveUSBとをペアとして備えたUSBを形成することができ、従来必要とされたパソコンごとの割符設定は不要となり、
パソコンの機種が違っても、割符LiveUSBを接続する操作だけでもって接続先のパソコンの機種に関係なく、常に同じ割符環境を起動できる。
【0101】
また、パソコンドライブうえの割符や割符保存先をそのまま利用することができ、どのパソコンであっても、いつもと同じ操作でデータファイルを割符化できる。接続先にパソコン及び割符LiveUSBに一切のデータファイル並びに割符ファイルについてもが残存しないようにすることができ、割符LiveUSBを持ち歩いた時の漏洩の防止をすることができ、もって持ち運びは割符LiveUSBだけにして、あとはパソコンに接続するだけで業務を再開することができる、ユーザー指向のシステムを提案できる。
【符号の説明】
【0102】
100…データファイルの割符処理をUSBメモリ内でそのまま実行させるシステム(当該システム)、101…パソコン(PC),102…割符LiveUSB、11…WindowsOS、12…プログラム領域、13…データ領域、14…割符処理手段(割符処理部)、15…周辺機器ドライバー、16…電源設定、21…割符処理手段、22…識別認証情報取得手段、23…パソコンへの接続手段、24…外部認証装置への接続手段、25…格納手段。
【要約】      (修正有)
【課題】データファイルの割符処理において、パソコンが違っても常に同じ割符環境を提供する。
【解決手段】USBメモリが、格納手段、割符処理手段及び識別認証情報取得手段を内蔵する。割符処理手段は、Windows(登録商標)OSを形成・実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムを含んだ割符処理機能及び割符ファイルを消去・復帰させるプログラムを含む。WindowsOSを実行するプログラム及び割符処理を実行するプログラムは、プログラムの実行に必要とされるパソコンの環境情報を参照し取得して、USBメモリ内で、USBメモリ内の格納手段に格納されたデータファイルについて、データ割符処理を実行する割符処理、及び割符ファイルの外部の各種ストレージへの送信・消去・復帰及び割符ショートカット処理を行う。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10