(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電源に直接接続された別のスイッチによりアクセサリ負荷をオン/オフ操作できるようにすると、そのスイッチが施錠できるものでない限り、第三者が勝手にアクセサリ負荷をオンするなどの悪戯がなされ、電源の電力を消耗する恐れもある。また、特許文献1に開示された装置は、コントローラに一定時間を計測するタイマ機構が内蔵され、その時間計測の間だけターンシグナルリレーに電圧を印加してハザードランプを点滅させるため、ハザードランプは一定時間経過後に自動的に消灯され、ユーザが消灯タイミングを選ぶことはできない。
【0005】
そこで本発明は、走行に用いられる第1電装品の通電をオフした後に走行停止状態で使用可能な第2電装品を使用できるようにしながら、第三者の悪戯を防止でき、第2電装品をオフするタイミングをユーザが選べる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る乗物は、走行に用いられる第1電装品に対する通電と非通電とを運転者の操作により切り換え可能な第1操作器と、少なくとも走行停止状態で用いられることが可能な第2電装品に対する通電と非通電とを運転者の操作により切り換え可能な第2操作器と、前記第1操作器及び前記第2操作器の両方が通電操作されることで、前記第2電装品への通電を開始し、前記第2電装品ヘの通電を開始してから前記第1操作器が非通電操作されても、前記第2操作器が非通電操作されるまで、前記第2電装品ヘの通電を保持する保持装置と、を備える。
【0007】
前記構成によれば、第2電装品ヘの通電開始後は、第1操作器を通電状態から非通電状態にしても、第2電装品ヘの通電を保持できる。そして、第2電装品への通電を開始させるために、第1操作器及び第2操作器の両方が通電操作されることが必要であり、走行に用いられる第1電装品のための第1操作器は、通常は運転者以外が操作できないように設定される。よって、第1操作器による操作を実行できない運転者以外の第三者が第2電装品ヘの通電を開始させることを防止することができる。また、第2電装品が通電した状態から第1操作器を非通電状態にした後に、運転者が第2操作器を非通電操作することで、任意のタイミングで第2電装品ヘの電力供給を停止させることができる。また、第1操作器を非通電操作して第1電装品ヘの通電を停止した状態で第2電装品に給電できるので、不所望な電力消費を抑えることができる。
【0008】
前記第1操作器が運転者の所有する携帯具を介して操作されてもよい。
【0009】
前記構成によれば、運転者以外が第1操作器の操作を行い難くすることができる。
【0010】
前記保持装置は、駆動指令が与えられて動作する駆動部と、前記駆動部によって動作されて前記第2電装品に直列に接続される保持開閉部とを有し、前記駆動部は、前記第1操作器が通電操作された第1状態と、前記駆動部が動作して且つ前記第2操作器が通電操作された第2状態とのいずれかで前記駆動指令が与えられ、前記駆動部は、前記駆動指令が与えられると前記保持開閉部を閉じ、前記駆動指令が与えられないと前記保持開閉部を開くようにしてもよい。
【0011】
前記構成によれば、駆動部及び保持開閉部を有する保持装置を設けることで、第2電装品ヘの通電を開始してから第1操作器が非通電操作された場合に、第2電装品ヘの通電状態を好適に保持させることができる。
【0012】
前記第1操作器によって開閉状態が切り換えられる第1開閉器と、前記第2操作器によって開閉状態が切り換えられ、前記第1開閉器と並列に接続される第2開閉器と、を更に備え、前記駆動部は、前記第1開閉器が閉状態で生じる通電状態と、前記保持開閉部及び前記第2開閉器の両方が閉状態で生じる通電状態とを前記駆動指令としてもよい。
【0013】
前記構成によれば、第2電装品ヘの通電を開始してから第1操作器が非通電操作された場合に、第2電装品ヘの通電状態を好適に保持させることができる。
【0014】
前記第1開閉器と前記第1電装品とが直列接続され、前記第2開閉器と前記第2電装品とが直列接統され、電源から前記第1電装品及び前記第2電装品に電力が供給される電気回路において、前記第1開閉器と前記第2開閉器とが並列接続されてもよい。
【0015】
前記構成によれば、各電装品を駆動する駆動電力が保持装置を駆動する指令に利用されるので、構成を簡単化することができる。
【0016】
前記駆動部は、前記第1開閉器に直列に接続される電磁コイルであり、前記保持開閉部は、前記第2開閉器に直列に接続され、前記電磁コイルの励磁により開状態から閉状態に切り換わる接点体であり、前記保持装置は、前記電磁コイルが介在される第1配線と前記接点体が介在される第2配線とを電気的に接続する接続線を更に有し、前記駆動部は、前記接続線からの電流を前記駆動指令として受けて励磁され、前記接続線は、前記第1配線における前記電磁コイルの介在位置よりも高電位となる高電位位置と、前記第2配線における前記接点体及び前記第2開閉器の位置よりも低電位となる低電位位置とを電気的に接続し、前記接点体は、前記電磁コイルが励磁状態で通電位置に移動し、前記電磁コイルが非励磁状態で非通電位置に移動するよう設定されてもよい。
【0017】
前記構成によれば、第2操作器が通電操作された状態で第1操作器が非通電操作されても、保持装置の電磁コイルには接続線を介して電流が流れる状態が保たれる。よって、第1操作器が非通電操作されても、保持装置の接点部が通電位置に保たれ、第2電装品を継続使用することができる。しかも、接続線を介して電磁コイルに電流が流れた状態から第2操作器が非通電操作されると、第2電装品への通電が停止するとともに、接続線から電磁コイルへの給電が無くなるため、第1操作器を通電操作しなければ、第2操作器を通電操作しても、第2電装品には電力供給されない。よって、第1操作器が非通電操作された状態では、第2操作器が非通電操作された後に通電操作されても、第2電装品には電力供給されず、第三者による悪戯を防止することができる。
【0018】
前記第1配線において前記高電位位置から前記第1開閉器に向けて電流が流れることを防ぐ第1ダイオードと、前記接続線において前記第1配線側から前記第2配線側に向けて電流が流れることを防ぐ第2ダイオードと、を更に備えてもよい。
【0019】
前記構成によれば、簡素な構成で保持装置を安定的に動作させることができる。
【0020】
前記第1開閉器と直列接続される第1端子と、前記第1開閉器と並列接続される第2端子と、を更に備え、前記第1端子及び前記第2端子に対して着脱可能に電気的に接続されるハーネスモジュールに、前記第2電装品、前記保持装置及び前記第2開閉器が介在する回路が設けられてもよい。
【0021】
前記構成によれば、1つのハーネスモジュールとして第2電装品、保持装置及び第2開閉器を車体に対して着脱し易くすることができる。
【0022】
少なくとも走行停止状態で用いられることが可能な第3電装品に対する通電と非通電とを運転者の操作により切り換え可能な第3操作器と、前記第3操作器によって開閉状態が切り換えられ、前記保持装置よりも低電位側で前記第2開閉器と並列に接続される第3開閉器と、を更に備え、前記第1開閉器及び前記第2開閉器が開状態で、前記駆動部に前記駆動指令が与えられないように構成されてもよい。
【0023】
前記構成によれば、第2操作器が通電操作された状態で第1操作器が非通電操作されることで第2電装品が継続使用される状態では、第3操作器を操作することで、第3電装品への通電を自由にオン−オフすることができる。他方、第2操作器が非通電操作された状態では、第3操作器を通電操作しても、第3電装品への電力供給は停止したままとなる。即ち、第1操作器が非通電操作された状態では、第3電装品への通電の可否は、第2操作器の状態に依存することになる。よって、簡単な構成で第2操作器と第3操作器との間に主従関係を設定することができる。
【0024】
前記乗物は、鞍乗型車両であってもよい。
【0025】
前記構成によれば、各種の操作器が外部に露出した鞍乗型車両において、第三者が勝手に第2操作器を操作して第2電装品を使用するなどの悪戯の防止に特に効果がある。
【0026】
本発明の一態様に係る乗物の電力供給装置は、走行に用いられる第1電装品に対する通電と非通電を運転者が操作することで切り換え可能な第1操作器を備える乗物の電力供給装置であって、少なくとも走行停止状態で用いられることが可能な第2電装品に対する通電と非通電とを運転者が操作することで切り換え可能な第2操作器と、前記第1操作器及び前記第2操作器の両方で通電操作されることで、前記第2電装品への通電を開始し、前記第2電装品ヘの通電を開始してから前記第1操作器が非通電操作されても、前記第2操作器が非通電操作されるまで、前記第2電装品ヘの通電を保持する保持装置と、を備える。
【発明の効果】
【0027】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、走行に用いられる第1電装品の通電をオフした後に第2電装品を使用できるようにしながら、第三者の悪戯を防止でき、第2電装品をオフするタイミングをユーザが選ぶことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、各実施形態を図面を参照して説明する。
【0030】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る乗物1の電力供給装置10の構成を示す回路図である。電力供給装置10は、屋根及びドアの少なくとも一方がないことで操作器が外部に開放されたオープンライド型の乗物に好適に適用される。オープンライド型の乗物としては、鞍乗型車両、不整地走行車、オープンカー、バギ一車、船舶等を挙げることができる。鞍乗型車両としては、自動二輪車、自動三輪車、自転車、小型滑走艇(PWC)等を挙げることができる。以下、例示的に乗物1を内燃機関で走行駆動される自動二輪車とした場合について説明する。
【0031】
図1に示すように、電力供給装置10は、電源2(例えば、バッテリ)の正極と接地位置とを接続する電力線である第1配線4と、第1配線4に並列に接続され且つ電源2の正極と接地位置とを接続する電力線である第2配線5と、第2配線5の一部に並列に接続された電力線である第3配線6とを備える。第1配線4には、運転者が所有する携帯具28を介して操作される第1操作器27により開閉状態が切り換えられる第1開閉器3が介設されている。例えば、第1開閉器3は、運転者により操作された第1操作器27の動きに機械的に連動して開閉される。本実施形態では、例示的に、第1操作器27は、キーシリンダであり、携帯具28は、キーであり、第1開閉器3は、イグニッションスイッチ(メインスイッチ)である。携帯具28であるキーを乗物1の露出したキーシリンダ27に挿入して回動操作することで、第1開閉器3が閉じられる。
【0032】
第1配線4は、高電位側電線21と、高電位側電線21に直列に接続される低電位側電線31とを有し、高電位側電線21の端子22と低電位側電線31の端子32とが着脱可能に接続される。高電位側電線21における端子22よりも高電位の位置に、第1開閉器3が介設される。
【0033】
第1配線4における第1開閉器3よりも低電位位置からは、第4配線8が分岐し、接地位置に接続されている。第4配線8には、乗物1の走行に用いられる第1電装品7(走行用電装品)が介設される。第4配線8は、第1配線4における端子22,32よりも高電位の位置から分岐している。第1開閉器3は、第1電装品7と直列接続され、高電位側電線21の端子22に並列接続される。第1電装品7には、例えば、車両制御装置、点火プラグ、インジェクタ、エンジン用センサ、走行用アクチュエータ、走行用リレー、又はレギュレータ等が挙げられる。第1電装品7は、エンジン駆動に用いられる電装品のほか、ブレーキランプ、ウィンカ、ヘッドライト、ブザー、計器などの走行に必要な保安部品を含んでもよく、ABS等のブレーキ制御装置、電子制御サスペンション等の走行支援装置を含んでもよい。
【0034】
第2配線5は、高電位側電線23と、高電位側電線23の低電位側に直列に接続される低電位側電線33とを有する。高電位側電線23の端子24に低電位側電線33の端子34が着脱自在に接続されることで、高電位側電線23と低電位側電線33とが着脱自在に接続されている。
【0035】
第2配線5は、第1開閉器3を介さずに電源2に接続されている。第2配線5は、第1開閉器3よりも高電位側で第1配線4から分岐して接地位置に接続されている。第2配線5には、少なくとも走行停止状態で用いられることが可能な第2電装品14(非走行用電装品)が介設されている。第2電装品14は、例えば、アクセサリ負荷等であり、ランプ(例えば、警告ランプ、ハザードランプ、ヘッドランプ等)、スピーカ、アクセサリ電源、オーディオ装置、ナビゲーション装置又はヒータ等のように使用停止していても(電力供給されていなくても)車両走行可能なものである。言い換えると、第2電装品14は、車両が走行停止した状態で、使用要求があるものである。また、第2電装品14は、乗物1に対して外部から着脱可能な外付け電装品であってもよい。その場合に、第2配線5には、外付け電装品ヘの電力供給を可能とするコネクタ、ソケット又はプラグ等が設けられる。本実施形態では、例示的に、第2電装品14が補助ランプである。
【0036】
第2配線5には、第2開閉器12が介設されている。第2開閉器12は、第1開閉器3と並列に接続され、かつ、第2電装品14と直列に接続されている。第2開閉器12は、運転者により操作される第2操作器13により開閉状態が切り換えられる。例えば、第2開閉器12は、運転者により操作された第2操作器13の動きに機械的に連動して開閉される。例えば、第2操作器13には、ボタン等のスイッチが用いられる。
【0037】
第1配線4及び第2配線5には、予め定められる所望の時期に第2配線5の通電を保持させるための保持装置11が介設されている。具体的には、保持装置11は、第1及び第2配線4,5の低電位側電線31,33に介設される。本実施形態では、保持装置11は、リレー装置18を有する。リレー装置18は、第1開閉器3に直列に接続される電磁コイル18bと、第2開閉器12及び第2電装品14に直列に接続され、電磁コイル18bの励磁により開状態から閉状態に切り換わる接点体18aと、電磁コイル18bに電気的に接続されたリレー端子18cとを有する。また、保持装置11は、電磁コイル18bが介在される第1配線4と接点体18aが介在される第2配線5とを電気的に接続する接続線19を更に有する。接続線19は、第1配線4において第1開閉器3よりも低電位側にあり且つ電磁コイル18bの介在位置よりも高電位側にある高電位位置19aと、第2配線5において接点体18a及び第2開閉器12の位置よりも低電位側にある低電位位置19bとを電気的に接続している。
【0038】
換言すると、リレー端子18cは、接続線19からの電流を駆動指令として受けて電磁コイル18bに通電させる受信部の役目を果たす。電磁コイル18bは、リレー端子18cが受けた電流を駆動指令として当該電流により励磁される駆動部の役目を果たす。接点体18aは、電磁コイル18bによって駆動される保持開閉部の役目を果たす。リレー装置18の電磁コイル18bは、第1開閉器3が閉状態で生じる通電状態と、接点体18a及び第2開閉器12の両方が閉状態で生じる通電状態とを駆動指令として励磁される。接点体18aは、電磁コイル18bが励磁状態で通電位置に移動し、電磁コイル18bが非励磁状態で非通電位置に移動するよう駆動される。
【0039】
第1配線4には、第1配線4と接続線19との接続箇所よりも高電位側で且つ第1開閉器3よりも低電位側において、第1開閉器3から電磁コイル18bに向けた電流の流れのみを許容する第1ダイオード25が介設されている。第1ダイオード25により、接続線19から第1開閉器3に向けて電流が流れることが防がれる。接続線19には、第2配線5側から第1配線4側に向けた電流の流れのみを許容する第2ダイオード26が介設されている。第2ダイオード26により、接続線19において第1配線4側から第2配線5側に向けて電流が流れることが防がれる。
【0040】
第1配線4の低電位側電線31には、第1ダイオード25及び電磁コイル18bが介設されている。第2配線5の低電位側電線33には、接点体18a、第2開閉器12及び第2電装品14が設けられている。接続線19は、第2配線5の低電位側電線33と第1配線4の低電位側電線31とを接続している。
【0041】
高電位側電線21,23が第1ハーネスモジュール50を構成し、低電位側電線31,33が第2ハーネスモジュール51を構成する。第2ハーネスモジュール51には、保持装置11、第2開閉器12、第1ダイオード25及び第2ダイオード26が介在する回路が設けられている。また、第2ハーネスモジュール51には、車体フレームに接地するアース端子が含まれている。第1ハーネスモジュール50と第2ハーネスモジュール51とは、端子22,24,32,34により互いに着脱可能となっている。第2ハーネスモジュール51には、第2操作器13及びそれに接続される配線が一体接続されることが好ましい。これにより、運転者の好みに応じて、第2ハーネスモジュール51に関わるシステムを車体に後付けしたり、取り外したりすることを容易にすることが可能になる。
【0042】
また、第3配線6は、第2配線5の低電位側電線33の一部に並列に接続され、かつ、第1開閉器3を介さずに電源2に接続されている。具体的には、第3配線6は、第2配線5における接点体18aと第2開閉器12との間の部分と、第2配線5における第2電装品14よりも低電位側の部分とに接続されている。第3配線6は、第2ハーネスモジュール51に含まれる。第3配線6には、少なくとも走行停止状態で用いられることが可能な第3電装品17(非走行用電装品)が介設されている。
【0043】
第3電装品17は、例えば、アクセサリ負荷等であり、ランプ(例えば、警告ランプ、ハザードランプ、ヘッドランプ等)、スピーカ、アクセサリ電源、オーディオ装置、ナビゲーション装置又はヒータ等のように使用停止していても(電力供給されていなくても)車両走行可能なものである。言い換えると、第3電装品17は、車両が走行停止した状態で、使用要求があるものである。本実施形態では、例示的に、第3電装品17がスピーカである。
【0044】
第3配線6には、第3開閉器15が介設されている。第3開閉器15は、第1開閉器3及び第2開閉器12と並列に接続され、かつ、第3電装品17と直列に接続されている。即ち、電源2から第1〜第3電装品7,14,17に電力が供給される電気回路において、第1〜第3開閉器3,12,15が互いに並列接続されている。第3開閉器15は、運転者により操作される第3操作器16により開閉状態が切り換えられる。例えば、第3開閉器15は、運転者により操作された第3操作器16の動きに機械的に連動して開閉される。
【0045】
なお、電源2の負極が接地位置に接続され、その接地位置と同じ電位となる部分に、第1〜4配線4〜7の低電位側端部が接続される。本実施形態では、車体フレームの電位が接地電位として設定され、各配線の低電位側端部が車体フレームに接続される。
【0046】
次に、電力供給装置10の動作について説明する。
【0047】
図2は、
図1に示す装置10の動作を説明する動作遷移図である。なお、
図2中において、例示的に、「IG」が第1開閉器3を意味し、「ランプ」が第2電装品14を意味し、「ランプSW」が第2開閉器12を意味する。
図1及び2に示すように、第1及び第2開閉器3,12の両方が開いた状態(S1)から運転者が携帯具28を使って第1操作器27を通電操作することで、第1開閉器3が閉じて第1電装品7への通電が開始する(S2)。このとき、電磁コイル18bの励磁により接点体18aが閉じられるが、第2開閉器12が開いているため、第2電装品14は非通電(ランプ消灯)のままである。
【0048】
次に、第1開閉器3を閉じた状態を維持して第2操作器13を通電操作することで、第2開閉器12が閉じて第2電装品14への通電(ランプ点灯)が開始する(S3)。即ち、乗物1が走行可能な状態でランプ14が点灯する。このとき、接点体18a及び第2開閉器12が閉状態のため、電磁コイル18bには、第2配線5及び接続線19を流れた電流が供給される。次に、第2開閉器12が閉じた状態を維持して携帯具28により第1操作器27を非通電操作することで、第1開閉器3が開いて第1電装品7への通電が停止される(S4)。このとき、電源2からの電流が第2配線5及び接続線19を介して電磁コイル18bに供給されているため、接点体18aの閉状態が維持され、第2電装品14への通電(ランプ点灯)が保持される。即ち、携帯具28を用いて第1操作器27を非通電操作して携帯具28を乗物1から離した後でも、第2電装品14への通電が継続できる。なお、本実施形態では、携帯具28であるキーを第1操作器27であるキーシリンダから抜くときに、乗物が走行できないようにロックされる(例えば、ハンドルがロックされる。)。
【0049】
次に、第1開閉器3を開いた状態を維持して第2操作器13を非通電操作することで、第2開閉器12が開いて第2電装品14への通電が停止する(S1)。このとき、第2開閉器12が開くことで第2配線5には電流が流れないため、接続線19を介して電磁コイル18bに供給されていた電流も停止し、接点体18aが開かれる。よって、第1開閉器3及び第2開閉器12の両方が開いた状態に戻り、その状態(S1)から第2操作器13を通電操作して第2開閉器12を閉じても、第2電装品14には通電されない(S5)。即ち、第1開閉器3が開いた状態において第2操作器13を非通電操作して第2開閉器12を開いてしまうと、その後、第2操作器13を通電操作して第2開閉器12を閉じただけでは第2電装品14を再び通電させることはできない。そのため、第2電装品14への通電を再開させるためには、運転者が携帯具28を使って第1操作器27を通電操作して第1開閉器3を閉じ(S2)、かつ、第2操作器13を通電操作して第2開閉器12を閉じる必要がある(S3)。
【0050】
以上に説明した構成によれば、第2電装品14ヘの通電開始後は、第1操作器27を通電状態から非通電状態にしても、第2電装品14ヘの通電を保持できる。更に、第2電装品14への通電を開始させるために、第1操作器27及び第2操作器13の両方が通電操作されることが必要であり、走行に用いられる第1電装品7のための第1操作器27は、通常は運転者以外が操作できない。よって、第1操作器27による操作を実行できない運転者以外の第三者が第2電装品14ヘの通電を開始させることを防止できる。また、第1操作器27を非通電状態にした後でも、運転者が第2操作器13を操作することで、任意のタイミングで第2電装品14ヘの電力供給を停止させることができる。また、第1操作器27を非通電操作して第1電装品7ヘの通電を停止した状態で第2電装品14に給電できるので、不所望な電力消費を抑えることができる。
【0051】
また、第1開閉器3が開状態で且つ接続線19を介して電磁コイル18bに電流が供給された状態から、第2操作器13が非通電操作されると、第2電装品14への通電が停止するとともに、接続線19から電磁コイル18bへの給電が無くなるため、第1操作器27を通電操作しなければ、第2操作器13を通電操作しても、第2電装品14には電力供給されない。よって、第三者は、第1操作器27が非通電操作された状態では、第2操作器13が非通電操作された後に再び通電操作されても、第2電装品14には電力供給されず、第三者による悪戯を簡単に防止できる。
【0052】
また、電力供給装置10が、第1ハーネスモジュール50と第2ハーネスモジュール51とに着脱可能に分割され、かつ、第2ハーネスモジュール51に、保持装置11、第2開閉器12、第3開閉器15、第1ダイオード25及び第2ダイオード26が含まれている。よって、上述した機能を設けるにあたって、第2ハーネスモジュール51のみを既存品から変更すればよく、第1ハーネスモジュール50は既存品から変更せずに済む。よって、既存車種に対して簡単に本機能を追加することが可能となる。
【0053】
更に、保持装置11が電力線に設けられているので、特別な制御を用いることなく車両に本構成を容易に追加することができる。また、保持装置11が電力線に設けられることで、信号線に設ける場合に比べて出力調整が不要であり、ノイズの影響を受けにくく、簡易に構成を実現することができる。
【0054】
また、第3配線6には、第1開閉器3又は第2開閉器12のいずれも介さずにリレー装置18の端子18cに電気的に接続される接続線は設けられていない。即ち、第3配線6は、第1開閉器3及び第2開閉器12が開状態では、リレー装置18の端子18cに対して電気的に遮断される。このため、第2電装品14が通電されていない状態では、第3開閉器15を閉じても第3電装品17を通電状態にすることはできない。ただし、第2電装品14に通電された状態では、第3開閉器15を閉じて第3電装品17を通電状態にすることも、第3開閉器15を開いて第3電装品17を非通電状態にすることも可能である。
【0055】
即ち、第2操作器13が通電操作された状態で第1操作器27が非通電操作されることで第2電装品14が継続使用される状態では、第3操作器16を操作することで、第3電装品17への通電を自由にオン−オフすることができる。他方、第2操作器13が非通電操作された状態では、第3操作器16を通電操作しても、第3電装品17への電力供給は停止したままとなる。即ち、第1操作器27が非通電操作された状態では、第3電装品17への通電の可否は、第2操作器13の操作状態に依存することになる。よって、簡単な構成で第2操作器13と第3操作器16との間に主従関係を設定することができる。
【0056】
また、第1操作器27の操作に連動して、ハンドルロックなど車体走行を不可にするロック動作がなされる構成とすることで、第2電装品14を動作させつつ、第三者による不所望な車体移動を容易に防ぐことができる。
【0057】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る乗物101の電力供給装置110の構成を示す回路図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態では、第1実施形態のリレー装置18の代わりにサイリスタ118が利用されている。サイリスタ118は、第2配線105の低電位側電線133に設けられている。サイリスタ118は、アノードが第2配線105の高電位側に接続され且つカソードが第2配線105の低電位側に接続されるように配置されている。第1配線104の低電位側電線131には、2つのバイアス抵抗160,161が直列に設けられている。第1配線104におけるバイアス抵抗160とバイアス抵抗161との間の部分は、接続線119によりサイリスタ118のゲートに接続されている。即ち、サイリスタ118と接続線119とが保持装置111を構成している。
【0058】
サイリスタ118のゲートは、駆動指令として電圧が印加されて動作する駆動部の役目を果たす。サイリスタ118のアノード−カソード間の部分は、ゲートに電圧が印加させると導通される保持開閉部の役目を果たす。アノード−カソード間の部分は、ゲート電流が流れないと導通しないが、一旦導通するとゲート電流を切るだけでは導通は停止されず、アノード−カソード間の電流が停止するまで導通が保持される。
【0059】
次に、電力供給装置110の動作について説明する。第1〜第3開閉器3,12,15の全てが開いた状態から第1開閉器3が閉じられると、第1電装品7への通電が開始する。このとき、サイリスタ118のゲートに電圧が印加されるが、第2開閉器12が開状態でアノード−カソード間に順バイアスが掛かっていないため、第2電装品14は非通電のままである。次に、第2開閉器12が閉じられると、第2電装品14への通電が開始する。
【0060】
次に、第1開閉器3が開かれてゲート電流が切られても、サイリスタ118のアノード−カソード間に電流が流れているため、アノード−カソード間の導通が保持され、第2電装品14への通電が保持される。次に、第2開閉器12が開かれると、サイリスタ118のアノード−カソード間に順バイアスが掛からず、第2電装品14への通電が停止する。この状態から第2開閉器12を再び閉じても、第1開閉器3が開状態でサイリスタ118のゲートに電圧が印加されていないため、第2電装品14には通電されない。即ち、第2電装品14への通電を再開させるためには、運転者が携帯具28を使って第1操作器27を通電操作して第1開閉器3を閉じる必要がある。
【0061】
前記構成によれば、保持装置111として、電磁力によって接点体が動作するような物理的スイッチではなく、電気的なスイッチとして実現することができ、接点体が移動することに起因する動作不良を防ぐことができ、信頼性を向上させることができる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0062】
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態に係る乗物201の電力供給装置210の構成を示す回路図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、第3実施形態では、第1実施形態のリレー装置18の代わりにトランジスタ回路218が利用されている。トランジスタ回路218は、第2実施形態のサイリスタ118の等価回路であり、NPNトランジスタT1とPNPトランジスタT2とを組み合わせたものである。NPNトランジスタT1のベースは、第1電気回路204に接続線119を介して接続されている。即ち、トランジスタ回路218と接続線119とが保持装置211を構成している。
【0063】
NPNトランジスタT1のエミッタは、第2電気回路205の低電位側に接続され、NPNトランジスタT1のコレクタは、PNPトランジスタT2のベースに接続されている。PNPトランジスタT2のエミッタは、第2電気回路205の高電位側に接続され、PNPトランジスタT2のコレクタは、NPNトランジスタT1のベースに接続されている。
【0064】
トランジスタ回路218は、NPNトランジスタT1のベースに電圧が印加されないと導通が開始できない。第1開閉器3と第2開閉器12の両方が閉じられると、NPNトランジスタT1にベース電流が流れ、それに伴ってコレクタ電流が流れる。NPNトランジスタT1のコレクタ電流は、PNPトランジスタT2のベース電流になるため、PNPトランジスタT2にもコレクタ電流が流れる。このPNPトランジスタT2のコレクタ電流は、NPNトランジスタT1のベース電流になるため、それが更にNPNトランジスタT1のコレクタ電流を増加させる。このように、NPNトランジスタT1及びPNPトランジスタT2は相互作用により導通し続けるので、トランジスタ回路218が一度導通すると、接続線119からの電流が切られても導通状態が保持される。
【0065】
次に、電力供給装置210の動作について説明する。第1〜第3開閉器3,12,15の全てが開いた状態から第1開閉器3が閉じられると、第1電装品7への通電が開始する。このとき、NPNトランジスタT1のベースに電圧が印加されるが、第2開閉器12が開状態であるため、第2電装品14は非通電のままである。次に、第2開閉器12が閉じられると、第2電装品14への通電が開始する。
【0066】
次に、第1開閉器3が開かれて接続線119からNPNトランジスタT1への電流が切られても、PNPトランジスタT2が導通していることでNPNトランジスタT1のベース電流が流れるため、トランジスタ回路218の導通が保持され、第2電装品14への通電が保持される。次に、第2開閉器12が開かれると、第2電装品14への通電が停止する。この状態から第2開閉器12を再び閉じても、第1開閉器3が開状態でNPNトランジスタT1のゲートに電圧が印加されないため、第2電装品14には通電されない。即ち、第2電装品14への通電を再開させるためには、運転者が携帯具28を使って第1操作器27を通電操作して第1開閉器3を閉じる必要がある。
【0067】
前記構成によれば、保持装置211として、電磁力によって接点体が動作するような物理的スイッチではなく、電気的なスイッチとして実現することができ、接点体が移動することに起因する動作不良を防ぐことができ、信頼性を向上させることができる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0068】
(第4実施形態)
図5は、第4実施形態に係る乗物の電力供給装置410の構成を示す回路図である。
図5に示すように、電力供給装置410は、第1開閉器403が設けられた第1配線404と、第2開閉器412が設けられた第2配線405を備える。第2開閉器412は、保持装置411を介して第2電装品14に接続されている。保持装置411は、RS型フリップフロップ回路470と、AND回路471と、NOT回路472とを有する。
【0069】
AND回路471の各入力には、第1配線404及び第2配線405が接続される。AND回路471の出力は、RS型フリップフロップ回路470の入力Sに接続される。NOT回路472の入力には、第2配線405が接続される。NOT回路472の出力は、RS型フリップフロップ回路470の入力Rに接続される。RS型フリップフロップ回路470の出力Qは、トランジスタ465のベース端子に接続される。第2電装品14は、電源2とトランジスタ465のコレクタ端子との間に接続され、RS型フリップフロップ回路470の出力Qに応じてトランジスタ465がオンになることで通電される。
【0070】
次に、電力供給装置410の動作について説明する。以下の説明において、論理回路の状態「0」は低電圧側であり、状態「1」は高電圧側を表すものとする。第1開閉器403及び第2開閉器412の両方が閉じられると、入力Sが「1」、入力Rが「0」となるので、出力Qが「1」となり、第2電装品14への通電が開始する。次に、第2開閉器412が閉じたまま第1開閉器403が開かれても、入力Sが「0」、入力Rも「0」となって、出力Qが「1」のまま保持されるため、第2電装品14への通電が保持される。次に、第2開閉器412が開かれると、出力Qが「0」となり、第2電装品14への通電が停止する。この状態から第2開閉器412を再び閉じても、第1開閉器3が開状態であるため、入力Sが「0」のまま変化せず、出力Qが「0」のままとなり、第2電装品14には通電されない。即ち、第2電装品14への通電を再開させるためには、第1開閉器403を閉じる必要がある。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0071】
また、第4実施形態では、電気素子を用いた電気回路によって論理回路を構成したが、これに限らず、制御装置に記憶されるプログラムを実行することによって論理回路と同じ動作を実行するようにしてもよい。この場合、制御装置には、第1操作器及び第2操作器の操作信号が入力として与えられ、第2電装品への電力供給を許可又は拒否する信号を制御装置が出力すればよい。このようにプログラムを用いることで、特別な電気素子を不要とすることができる。第4実施形態では、駆動電力とは別の駆動信号を制御装置(電気回路)から出力することで、第2電装品の動作判断に関する電力消費を抑えることができる。
【0072】
なお、本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、又は削除することができる。前述した各実施形態は互いに任意に組み合わせてもよく、例えば1つの実施形態中の一部の構成又は方法を他の実施形態に適用してもよい。キーレスエントリシステムを搭載した乗物の場合には、認証情報を含む信号を無線送信する送信器を携帯具28とし、認証成立状態で操作されたときのみ第1開閉器3を閉じさせるスタータ操作器(例えば、スタータボタン)を第1操作器27としてもよい。また、乗物が走行駆動源として電動モータを有する電動車両又はハイブリッド車両である場合には、第1開閉器3は乗物の主電源をオンオフするメインスイッチとすればよい。即ち、第1開閉器3は、第1操作器27が非通電操作されることで、車両停止状態が維持されるものとすればよい。
【0073】
第1開閉器は、メインスイッチではなくアクセサリスイッチ等としてもよい。第2開閉器12,312,412が閉状態で第1開閉器3,303,403が閉じられてから第2電装品14への通電が継続される時間に制限時間を設定し、当該制限時間を過ぎると、第2開閉器12,312,412が閉状態のままでも第2電装品への電力供給を自動停止する保護装置を併用してもよい。アクセサリ負荷、アクセサリ開閉器及び逆阻止ダイオードのセットを複数用意して各セットを並列接続し、必要なセットにのみ通電させることが可能な構成としてもよい。第1〜第3操作器27,13,16は、その動作により第1〜第3開閉器3,12,15を機械的に動作させて導通させるもののほか、導通指令を与えてアクチュエータによって導通させるものとしてもよい。
【0074】
保護装置として、第1開閉器3が閉じられてから第2電装品14へ電流が流れる時間をカウントするタイマのほか、他の保護装置を用いてもよい。例えば、第1開閉器3が閉じられてから第2電装品14へ流れた電流の積算値が所定値を超えると電力供給を停止するようにしてもよいし、バッテリ電圧が所定残量以下になると電力供給を停止するようにしてもよい。このように時間とともに変化する状態が所定条件を満足すると、電力供給を停止する保護装置を備えるとよい。また、バッテリ残量が所定以下となると、エンジン駆動して発電機によってバッテリ残量を増量させるようにしてもよい。
【0075】
第2電装品14は、運転者が車体から離れる場合に動作させる装置に好適に用いることができる。例えば、警告灯やハザードランプ等のように車外に向けて車体の存在を示す装置、又は盗難防止装置等に用いることができる。第2電装品14として走行停止時に用いられるものに限られず、走行中と走行停止時の両方で用いられるものでよい。第2開閉器12は、接点体18aと直列接続で接続線19の接続位置19bよりも高電位側に配置されていればよい。
【0076】
第1配線4及び第2配線5は、高電位側と低電位側とで分離可能に形成されている場合、第2操作器13は、車体に設けられる他のスイッチに対して着脱可能に形成されることが好ましい。これにより、第2電装品14に関する給電回路が不要な場合に、第2操作器13を車体から取り外すことができ、部品点数を低減することができる。
【0077】
第2配線5は、端子22,32によって高電位側と低電位側とで分離可能に形成されていなくてもよい。この場合、第4配線8は、接続線19が第2配線5に接続される接続位置19aよりも高電位側で且つ第1開閉器3よりも低電位側から分岐する構成であればよい。この場合、第1電装品7は、第1開閉器3に直列接続され、電磁コイル18bに並列接続される。
【0078】
第1操作器27は、運転者によって操作されるものとし、運転者以外の者による操作が困難に構成されることが好ましい。本実施形態の構成以外に、運転者によって予め設定される操作手順が実行されることで操作されるものとしてもよい。例えば、予め定められる暗証番号が入力又は運転者独自によって設定される手順が操作されることで、第1操作器の操作を許容するようにしてもよい。
【0079】
前記実施形態では、第1開閉器3よりも低電位位置に第1電装品7が配置されたが、これに限らず、第1電装品7は、第1開閉器3が閉じられた場合に給電可能に形成されればよい。即ち、第1開閉器3よりも高電位位置に第1電装品7が配置されてもよい。この場合も、第1開閉器3よりも低電位側で、第1開閉器3が閉じられた場合に電流が流れるように電磁コイル18bが配置されていればよい。
【0080】
前述した各構成は、エンジンを備える乗物のほか、電動車にも適用可能である。自動二輪車のような操作部分が車外に露出している乗物に好適に用いられるが、これに限定されず、操作部分がボディで覆われた四輪車などでも適用可能である。保持装置は、2つの操作器の操作を入力とし、第2電装品14への電力供給の有無を出力とするものであればよく、前述した形態に限定されない。