(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。
【0012】
本実施形態の遊戯施設は、
図1に示すように、アトラクションエリア1内に敷設されたレール17上を車両2が走行するものである。ユーザーは、情報端末3を持ちながら車両2に搭乗し、アトラクションエリア1の情景にカメラ付きの情報端末3を向ける。車両2が特定の場所に侵入し、ユーザーが情報端末3を動かす動作をすると、情報端末3には、情景内に特定の画像(例えば、キャラクター)が表示される。ユーザーは、そのキャラクターにタッチし、他のユーザーとそのタッチ数を競うことができる。すなわち、この遊戯施設によれば、ユーザーを積極的に遊戯に参加させることができる。
【0013】
遊戯施設は、
図2に示すように、アトラクションエリア1と、このアトラクションエリア1に敷かれたレール17と、レール17に沿って駆動する車両2と、車両2に付属する情報端末3と、アトラクションエリア1に配置されたビーコンモジュール4と、サーバ6(
図5)とを備えている。
【0014】
アトラクションエリア1は、ユーザーが通るエリアである。本実施形態のアトラクションエリア1においては、車両2に乗ったユーザーが移動する。アトラクションエリア1には、屋内に森や海等のショーセット7(
図1参照)が設置されて、テーマに合わせた情景が形成される。アトラクションエリア1は、複数のエリアに区画されており、具体的には、第1の領域11と、第2の領域12と、第3の領域13と、第4の領域14と、第5の領域15と、スタート・ゴール領域16とに分かれている。
【0015】
第1の領域11は、森をテーマとするショーセット7が設置されている。第2の領域12は、海をテーマとするショーセット7が設置されている。第3の領域13は、空をテーマとするショーセット7が設置されている。第4の領域14は、宇宙をテーマとするショーセット7が設置されている。第5の領域15は、第1〜第4の領域14を通過した後の締めくくりの領域であり、ゲームクリアをテーマとするショーセット7が設置されている。スタート・ゴール領域16は、車両2の発着を行うエリアである。
【0016】
なお、本実施形態のアトラクションエリア1は、テーマごとに壁体で区画されているが、壁体で区画することなく各領域を分けてもよいし、スタートからゴールまで1つのテーマで作られていてもよい。
【0017】
レール17は、アトラクションエリア1の設置面(例えば床)に配置されている。レール17は、スタート・ゴール領域16,第1の領域11,第2の領域12,第3の領域13,第4の領域14,第5の領域15の順に、各領域に跨って敷かれている。レール17は環状に形成されている。
【0018】
本実施形態のレール17は、同一平面上に敷設されているが、例えば、起伏が設けられていてもよい。また、車両2を吊持するように天井に配設されたレール17によって構成されてもよい。
【0019】
車両2は、レール17に沿って移動する。レール17には、複数の車両2が設けられている。車両2には駆動装置が設けられており、この駆動装置によって、車両2はレール17上を移動する。駆動装置は、例えば、モータにより構成される。なお、駆動装置をレール17側に取り付け、レール17側から車両2を駆動させてもよい。
【0020】
車両2には、
図3に示すように、座席21が設けられる。これにより、車両2は、複数のユーザーを運搬できるように構成されている。車両2には、各ユーザーが使用可能な複数の情報端末3が付属している(本実施形態では4つ)。座席21の下方には、情報端末3用のバッテリー22が格納されている。
【0021】
なお、座席21の下方のバッテリー22は無くてもよく、各情報端末3にバッテリーが取り付けられていてもよい。また、情報端末3への給電は、バッテリーでなくてもよく、例えば、レール側に設けられた給電部と、これに接触するように車両に設けられた接触子とで構成されるトロリーによって行われてもよく、特に限定されない。
【0022】
情報端末3は、
図4Bに示すように、把持部31を有しており、ユーザーが把持部31を持つことができる。これにより、情報端末3はユーザーと共に移動する。情報端末3は、例えば、スマートフォン等の携帯情報端末であり、サーバ6と双方向に通信できるように構成されている。また、情報端末3は、ビーコンモジュール4から発信された信号(ビーコン信号)を受信することができる。
【0023】
ここで、ビーコンモジュール4は、ビーコン信号を発信することができる発信機である。ビーコンモジュール4は、ビーコン信号を定期的(例えば、100ミリ秒ごと)に、ネットワーク内のすべての情報端末3に対しブロードキャスト送信する。ビーコンモジュール4は、
図2に示すように、複数設けられており、アトラクションエリア1の各領域に少なくとも1つ以上配置されている(以下、第1の領域11に配置されたビーコンモジュール4を第1発信機41といい、第2の領域12の入り口近傍に配置されたビーコンモジュール4を第2発信機42という)。
【0024】
ビーコン信号は、ビーコンIDを含む信号である。ビーコンIDは、ビーコン信号を識別するための識別情報である。ビーコンIDは、例えば、第1発信機41と第2発信機42とを識別させる。これによって、ビーコン信号を受信した情報端末3は、どのビーコンモジュール4から発せられた信号を受信したのかを識別することができる。
【0025】
ビーコンモジュールは、ビーコンIDを含む信号を発信することができる発信機であればよく、例えば、赤外線ビーコンを発信する赤外線発信機や、無線LANアクセスポイントや、ブルートゥースビーコンを発信するブルートゥース発信機や、アクティブ型のRFIDタグを利用するものであってもよい。
【0026】
情報端末3は、
図4Bに示すように、このビーコン信号を受信することで、アトラクションエリア1の領域に応じた画像を、その情景の画像に重ねるようにしてモニター38に表示させることができる。なお、図中の符号82は、ショーセット等の実画像であり、符号81は、仮想的に重ねた画像である。情報端末3は、
図5に示すように、撮像部32と、制御部33と、モニター38と、検知出力部39と、加速度センサ91とを備えている。
【0027】
加速度センサ91は、情報端末3が移動したことを検知する。加速度センサは、3軸加速度センサであってもよいし、6軸加速度センサ(いわゆるジャイロセンサ)であってもよい。この加速度センサにより検知された検知情報は、制御部33に出力される。
【0028】
撮像部32は、アトラクションエリア1内の情景を撮像し、画像データに変換する(この画像データを実画像データという)。撮像部32は、カメラによって構成される。この撮像部32によって生成された実画像データは、制御部33に出力される。
【0029】
制御部33は、実画像データが入力されると、サーバ6から画像データを取得し、この画像データを実画像データに重ね合わせて合成画像データを生成する。制御部33は、この合成画像データをモニター38に出力するように構成される。この制御部33は、受信部34と、ID情報発信部35と、画像合成部36と、画像表示部37とを備えている。
【0030】
受信部34は、ビーコンモジュール4から発せられたビーコン信号を受け取る。受信部34は、ビーコン信号を受け取ると、そのビーコンIDを含む識別情報をID情報発信部35に出力する。
【0031】
ID情報発信部35は、受信部34から識別情報が入力されると、サーバ6に対して、ビーコンIDを含む識別データを出力する。
【0032】
ここで、サーバ6は、情報端末3と双方向に通信できるように構成されている。サーバ6は、通信部61と、画像取得部62と、メモリ63とを備えている。
【0033】
通信部61は、情報端末3との間でデータを通信するための部分である。通信部61は、情報端末3のID情報発信部35が識別データを出力すると、その識別データを受信する。通信部61は、ID情報発信部35から識別データが入力されると、画像取得部62にその識別データを出力する。
【0034】
画像取得部62は、通信部61から識別データが入力されると、ビーコンIDに基づいて、メモリ63から画像データを取得する。
【0035】
メモリ63には、複数の画像データが記憶されている。この画像データは、CG画像(コンピュータグラフィック画像。以下、仮想画像という)のデータであり、ビーコンIDに関連付けて記憶されている。仮想画像データは、1つのビーコンIDに対して、複数の仮想画像データが関連付けられているが、1つの仮想画像データが関連付けられたものであってもよい。
【0036】
具体的に、第1発信機41から発せられたビーコン信号のビーコンIDには、第1の画像データが関連付けられている。また、第2発信機42から発せられたビーコン信号のビーコンIDには、第2の画像データが関連付けられている。例えば、第1の画像は、第1の領域11のテーマである森に関連する画像であり、森に出現するモンスター等が例示される。第2の画像は、第2の領域12のテーマである海に関連する画像であり、海に出現する深海魚等が例示される。
【0037】
画像取得部62は、メモリ63から仮想画像データを取得すると、この取得したデータを通信部61に出力する。そして、通信部61は、画像取得部62から仮想画像データが入力されると、情報端末3の画像合成部36にこの仮想画像データを出力する。
【0038】
画像合成部36は、撮像部32により生成された実画像データが入力され、通信部61から発信された仮想画像データが入力されると、実画像データに仮想画像データを重ね合わせて、合成画像を生成する。画像合成部36は、実画像データに仮想画像データを重ねるに当たり、実画像の任意の位置に、仮想画像を重ね合わせる(つまり、位置合わせはしない)。なお、仮想画像は、複数種類のうち1つをランダムに選択してもいいし、複数種類を全て重ねてもよい。
【0039】
具体的には、画像合成部36は、例えば、情報端末3のメインメモリ内に実画像データに基づいて実画像を描画した上で、仮想画像をランダムな位置に描画し、これにより、合成画像を生成する。そして、画像合成部36は、生成した合成画像のデータを画像表示部37に出力する。
【0040】
また、画像合成部36は、加速度センサ91から取得した検知情報に基づいて、実画像データに仮想画像データを重ね合わせるかどうかを決定する。すなわち、加速度センサ91により、情報端末3が移動したことが検知されると、実画像データに仮想画像データを重ねて合成画像を生成し、合成画像のデータを画像表示部37に出力する。加速度センサ91により情報端末が移動したことが検知されない状態では、実画像データに仮想画像データを重ねることなく、実画像データを画像表示部37に出力する。
【0041】
なお、画像合成部36は、サーバ6から仮想画像データが入力されない場合(つまり、ビーコン信号を受信していない場合)には、実画像データのみを画像表示部37に出力する。
【0042】
画像表示部37は、画像合成部36から入力されたデータをモニター38に出力し、合成画像又は実画像をモニター38に表示させる。
【0043】
モニター38は、タッチパネルモニターによって構成されている。モニター38は、タッチされた位置情報(モニター38上の座標情報)を検知出力部39に出力する。
【0044】
検知出力部39は、モニター38においてタッチされた位置の情報が入力されると、画像合成部36から仮想画像の実画像内における位置情報を取得する。検知出力部39は、そのタッチ位置と、仮想画像の位置とが一致した場合、その旨の情報を画像合成部36と、外部の集計装置51とに出力する。
【0045】
画像合成部36は、検知出力部39から、タッチ位置と仮想画像の位置とが一致した旨の情報が入力されると、対応する仮想画像を消して、再度、合成画像を生成する。そして、画像合成部36は、そのデータを画像表示部37に出力し、上述のように同じようにデータ処理を行う。なお、このとき、画像合成部36は、仮想画像を消滅させるだけでなく、例えば、爆発を表現するような画像を重ねて、消滅したことを強調してもよい。
【0046】
集計装置51は、情報端末3ごとに、得点を集計するものである。集計装置51は、検知出力部39から、タッチ位置と仮想画像の位置とが一致した旨の情報が入力されると、その回数を計数する(この計数した数値を集計値という)。例えば、第1の画像データの画像部分をタッチした場合には、1点を計上する。
【0047】
なお、画像データに応じて、重み付け係数を乗じてもよい。例えば、第1の画像データに対応する重み付け係数を1.0とし、第2の画像データに対応する重み付け係数を2.0とすることも可能である。つまり、この場合、第2の画像データの画像部分をタッチした場合には、2点が計上される。
【0048】
この集計装置51により算出された集計値は、結果表示部52に出力される。
【0049】
結果表示部52は、集計装置51により算出された集計値を表示する。結果表示部52は、テレビモニターなどの大型の表示装置によって構成されている。結果表示部52は、情報端末3ごとに集計値を表示してもよいし、車両2ごとの加算値(4つの情報端末3の集計値を加算した値)を表示してもよい。
【0050】
図6には、本実施形態の遊戯施設のフローチャートを示す。以下、このフローチャートに沿って、本実施形態の遊戯施設の動作を説明する。
【0051】
スタート・ゴール領域16に停車した車両2は、
図2に示すように、ユーザーが搭乗した後、スタート・ゴール領域16を出発する。スタート・ゴール領域16を出発すると、車両2は第1の領域11に侵入する。第1の領域11に侵入すると、情報端末3は、第1発信機41から発せられたビーコン信号を受信する(S1)。
【0052】
情報端末3は、受信部34によりビーコン信号を受信すると、
図5に示すように、ID情報発信部35からビーコンIDを含む識別情報を出力する(S2)。すると、サーバ6は、通信部61により識別情報を受信し、画像取得部62が、メモリ63からそのビーコンIDに関連付けられた仮想画像データを取得する。その後、画像取得部62がその仮想画像データを通信部61に出力し、通信部61が、その仮想画像データを情報端末3の画像合成部36に出力する(S3)。
【0053】
次いで、情報端末3は、画像合成部36に仮想画像データが入力されると、画像合成部36が撮像部32から実画像データを取得する。また画像合成部36は、加速度センサからの検知情報に基づき、情報端末3が移動したかどうかを判断する(S4)。そして、画像合成部36は、情報端末3が移動していない場合には、実画像データを画像表示部に出力し、実画像をモニターに表示させる(S5)。
【0054】
情報端末3が移動している場合、画像合成部36は、仮想画像データと実画像データとを重ね合わせて、合成画像を生成する(S6)。その後、画像表示部37が合成画像をモニター38に表示させる(S7)。
【0055】
次いで、検知出力部39は、ユーザーがタッチパネルにタッチしたか否かを判定し(S8)、ユーザーがタッチパネルにタッチしたと判定した場合には、そのタッチした箇所が仮想画像に相当する箇所かどうかを判定する(S9)。
【0056】
タッチされた箇所が仮想画像に相当する箇所である場合には、タッチされた仮想画像を消滅させると共に、タッチがあった旨の情報を集計装置51に出力し、重み付け係数に応じた値を加算する(S10)。タッチされた箇所が仮想画像に相当する箇所ではない場合、再び、ステップ8に戻り、タッチパネルにタッチされたかどうかの判定を続ける。
【0057】
タッチパネルにタッチされない場合には、第1発信機41から発せられたビーコン信号とは別のビーコン信号が受信されたか否かを判定する(S11)。車両2が進行すると車両2は第2の領域12に侵入する。すると、情報端末3は第2発信機42から発せられたビーコン信号を受信するので、この後、ゴールエリアのビーコン信号を受信したか否かの判定を行い(S12)、ステップ1に戻って処理を続ける。
【0058】
なお、ステップ11において、第2の領域12に車両2が侵入するまでは、第1発信機41以外のビーコン信号の受信はないため、ステップ8に戻り、タッチパネルにタッチされたか否かの判定を行う。
【0059】
車両2が進行し、スタート・ゴール領域16に侵入すると、情報端末3は、ゴールエリアのビーコン信号を受信するため、処理が終了する。
【0060】
以上、説明したように、本実施形態の遊戯施設は、ユーザーが通るアトラクションエリア1と、このアトラクションエリア1内に配置されたビーコンモジュール4と、ビーコンモジュール4から発信されたビーコン信号を受信する情報端末3とを備える。情報端末3は、ユーザーと共に移動する。情報端末3は、アトラクションエリア1内の情景を撮像した実画像データを生成する撮像部32と、モニター38とを有する。情報端末3は、ビーコン信号を受信すると、そのビーコン信号に関連付けられた画像データを取得し、当該画像データを実画像データに重ね合わせて生成された合成画像をモニター38に表示させる。
【0061】
このため、本実施形態の遊戯施設によれば,ユーザーは、情報端末3を通してアトラクションエリア1の情景を撮像すると、モニター38において情景に合わせて、重ね合わせた画像が表示される。ユーザーは、アトラクションエリア1においてどの位置に移動すれば、画像が表示されるかなど把握できないため、突然現れる画像を楽しむことができる。つまり、本実施形態の遊戯施設によれば、ある特定の場所を通ると、ユーザーの情報端末3に対してアクションを起こすことができ、また、実画像に他の画像を重ねるという視覚に訴える表示を用いるため、広い年齢層で楽しむことができ、従来にない面白みをユーザーに与えることができる。
【0062】
しかも、本実施形態の遊戯施設は、ビーコンモジュール4を用いてブロードキャスト送信するものであるため、ユーザーの人数に拘わらず、同じ処理を行うことができる。
【0063】
また、本実施形態の遊戯施設は、情報端末3と双方向に通信可能であり、ビーコン信号に関連付けられた画像データが記憶されたサーバ6をさらに備える。情報端末3は、ビーコン信号を受信すると、そのビーコン信号を受信した旨の信号をサーバ6に出力する。サーバ6は、そのビーコン信号に関連付けられた画像データを情報端末3に出力する。情報端末3は、その画像データを用いて合成画像を生成する。
【0064】
このため、本実施形態の遊戯施設は、各情報端末3に多数の画像を記録させておく必要がなくなり、携帯性に優れた情報端末3とすることができる。この結果、ユーザーの情報端末3の扱いやすさを向上させることができる。
【0065】
また、本実施形態のアトラクションエリア1は第1の領域11と第2の領域12とを含む。ビーコンモジュール4は、前記第1の領域11に配置された第1発信機41と、前記第2の領域12に配置された第2発信機42とを備えている。情報端末3は、第1発信機41から発せられるビーコン信号を受信すると、前記第1の領域11に関連する第1の画像データを取得し、生成した合成画像を前記モニター38に表示させる。また、情報端末3は、第2発信機42から発せられるビーコン信号を受信すると、第2の領域12に関連する第2の画像データを取得し、生成した合成画像をモニター38に表示させる。
【0066】
このため、本実施形態の遊戯施設によれば、領域ごとに異なる画像を表示させることができ、ユーザーに対して、一層、面白みを与えることができる。
【0067】
また、本実施形態のモニター38はタッチパネルモニター38である。情報端末3は、モニター38に表示された合成画像のうち画像データからなる画像に相当する領域をタッチした情報を出力する検知出力部39を備える。遊戯施設は、検知出力部39から出力された情報を集計する集計装置51をさらに備えている。
【0068】
このため、本実施形態の遊戯施設によれば、ユーザーに対し、モニター38に現われる仮想画像をタッチさせることができる上に、その点数を集計して得点化できるので、他のユーザーと得点を競うことができる。この結果、ゲーム性を付加することができ、ユーザーを積極的に遊戯に参加させることができる。
【0069】
また、本実施形態の情報端末3は、当該情報端末3の移動を検知する加速度センサ91を有している。この加速度センサ91が情報端末3の移動を検知しない場合には実画像をモニター38に表示させる。加速度センサ91が情報端末3の移動を検知した場合には、合成画像をモニタ38ーに表示させる。
【0070】
このため、本実施形態の遊戯施設によれば、ユーザーは、情報端末3を積極的に移動させて、アトラクションエリア1の情景を見渡す動作を行わない限り、実画像に重畳された画像を発見できないため、一層、積極的にユーザーの参加を促すことができる。
【0071】
なお、本実施形態の遊戯施設は、実画像に、コンピュータグラフィックスによる仮想画像を重ね合わせたが、写真データを実画像に重ね合わせて合成画像を生成してもよい。
【0072】
また、本実施形態の遊戯施設は、各領域(エリア)内においても情報端末3の位置を特定できるため、例えば、各領域の出口に特定のキャラクターを出現させることも可能である。この場合、複数回のタッチによって当該キャラクターを消滅させるように設定することもでき、これにより、より一層ゲーム性を付加することができる。
【0073】
また、本実施形態の遊戯施設は、情報端末3を、この遊戯施設に付属の情報端末3としたが、例えば、ユーザー所有のスマートフォンを情報端末3とすることも可能である。
【0074】
また、本実施形態の遊戯施設は、ユーザーが車両2によってアトラクションエリア1内を移動したが、車両2を使用しないで、徒歩により移動させるものであってもよい。
【0075】
また、本実施形態の遊戯施設においては、ビーコン信号が重ならないようビーコンモジュール4が配置されていたが、ビーコン信号が重なるようにビーコンモジュール4が配置されていてもよい。この場合、制御部34は、最も近い位置にあるビーコンモジュール4からのビーコン信号のみを許可し、その他のビーコン信号を不許可とする処理を行えばよい。
【0076】
また、本実施形態の遊戯施設は、サーバ6に仮想画像が記憶されていたが、各情報端末3のメモリに仮想画像を記憶させたものであってもよい。このため、本発明においてサーバ6は必須構成要件ではない。以下、情報端末3のメモリに仮想画像を記憶させた一例の構成を説明する。
【0077】
図7に示すように、情報端末3は、メモリ94と、制御部33と、モニター38と、検知出力部39と、集計装置95と、加速度センサ91と、撮像部32とを備えている。制御部33は、受信部34と、ビーコン判断部92と、画像取得部93と、画像合成部36と、画像表示部37とを備えている。
【0078】
ビーコン判断部92は、受信部34が受信したビーコン信号のビーコンIDに基づいて、受信した信号がどのビーコンモジュールから発信されたものなのかを判断し、そのビーコンIDを画像取得部に出力する。また、ビーコン判断部92は、複数のビーコン信号を受信した場合には、電波強度の強いビーコン信号(つまり、最も近い位置にあるビーコンモジュールからの信号)のみを選別し、そのビーコンIDのみを画像取得部に出力する。
【0079】
画像取得部は、ビーコン判断部92から入力されたビーコンIDに基づいて、メモリに記憶された仮想画像データを取得する。
【0080】
メモリには、上記実施形態と同様、ビーコンIDに関連付けられた画像が複数記憶されている。
【0081】
画像取得部は、メモリから取得した仮想画像のデータを画像合成部に出力する。
【0082】
すなわち、制御部33は、ビーコン信号を受信すると、実画像データを撮像部32から取得し、メモリ94から画像データを取得し、この画像データを実画像データに重ね合わせて合成画像データを生成する。そして、制御部33は、合成画像データまたは実画像データをモニターに出力し、モニターに表示させる。
【0083】
また、情報端末3は、集計装置95を備えている。集計装置95は、検知出力部から出力された情報を集計する。集計装置95は、検知出力部39から、タッチ位置と仮想画像の位置とが一致した旨の情報が入力されると、その回数を計数する。集計装置95により計数された集計値は、結果表示部52に出力される。
【0084】
このように、本発明においては、サーバ6が設けられていなくてもよい。また、集計装置95は、情報端末3とは別に設けられていてもよいし、情報端末3に設けられていてもよい。