(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記超音波治療は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の美的処置システム。
前記超音波治療は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである、請求項14〜17のいずれか1項に記載の美的イメージング及び処置システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エネルギーに基づく処置が美容及び医療目的で開示されてきたが、的を絞りかつ精密な超音波を使用して美的効果を成功裡に達成し、種々の処置及び/又はイメージングプロシージャを実施するために超音波治療ビームを2つ、3つ、4つ、又はそれより多い数の焦点ゾーンに分割することで熱経路を介して目に見えかつ有効な美容結果をもたらすプロシージャは、本出願人の知る限りでは、本出願人自身の研究以外にはない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で開示される幾つかの実施形態において、非侵襲的超音波は、以下の効果の1つ又は複数を達成するために使用される。以下の効果とは、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減(wrinkle reduction)、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去(sun spot removal)、ニキビ処置、吹き出物低減である。デコルタージュ(decolletage)の処置は幾つかの実施形態において提供される。別の実施形態において、デバイスを、脂肪組織(例えば、脂肪)に関して使用することができる。別の実施形態において、デバイス及び/又は方法を、陰部(例えば、膣の支持組織を引締める等のための膣若返り(vaginal rejuvenation)及び/又は膣引締め)に適用することができる。
【0006】
種々の実施形態によれば、美容超音波処置システム及び/又は方法は、単一の又は複数の美容処置ゾーン及び/又は熱凝固点を非侵襲的に生成することができ、そこでは超音波が、皮膚表面下の組織において処置領域内の1つ又は複数の場所に集束される。幾つかのシステム及び方法は、組織内の異なる場所、例えば異なる深度、高さ、幅、及び/又は位置に美容処置を提供する。一実施形態において、方法及びシステムは、複数深度変換器システムを備え、複数深度変換器システムは、2つ以上の関心の領域、例えば、関心の深い処置領域、関心の表在(superficial)領域、及び/又は関心の皮下(subcutaneous)領域のうちの少なくとも2つの関心の領域の間に超音波処置を提供するように構成される。一実施形態において、方法及びシステムは、変換器システムを備え、変換器システムは、関心の2つ以上の領域、例えば、組織内の関心の領域内の種々の場所の(例えば、固定の又は可変の深度、高さ、幅、配向等の)少なくとも2つの地点の間に超音波処置を提供するように構成される。幾つかの実施形態は、美容処置ゾーンのため及び/又は組織内の関心の領域内でイメージングするために、2つ、3つ、4つ、又はそれより多い数の焦点(例えば、複数の焦点、多焦点)に集束するようビームを分割することができる。焦点の位置を、組織内で軸方向に、横方向に、又はその他の方法で位置決めすることができる。幾つかの実施形態は、焦点の場所の位置特定、変換器から反射表面までの距離を変更すること、及び/又は関心の領域に集束されるか若しくはアンフォーカスされるエネルギーの角度を変更すること等によって空間的制御のために構成することができ、及び/又は、変換器の周波数、駆動振幅、及びタイミングの変化を制御すること等によって時間的制御のために構成することができる。幾つかの実施形態において、ポーリング、相ポーリング、2位相ポーリング、及び/又は多位相ポーリングによる複数の処置ゾーン又は焦点の位置決め。幾つかの実施形態において、一実施形態では電気的フェージング等のフェージングによる複数の処置ゾーン又は焦点の位置決め。結果として、処置領域の場所、関心の領域内の処置ゾーン又は病変の数、形状、大きさ、及び/又は体積、並びに、熱的条件の変化を、経時的に動的に制御することができる。
【0007】
種々の実施形態によれば、美容超音波処置システム及び/又は方法は、位相変調、ポーリング、非線形音響学(nonlinear acoustics)、及び/又はフーリエ変換のうちの1つ又は複数を使用して複数の美容処置ゾーンを生成して、1つ又は複数の超音波部分を有する任意の空間的で周期的なパターンを生成することができる。一実施形態において、システムは、セラミックレベルのポーリングを使用して単一の又は複数の処置ゾーンを、同時に又は順次に送出する。一実施形態において、ポーリングパターンは、焦点深度及び周波数及び奇関数又は偶関数の使用の関数である。一実施形態において、プロセスは、任意の空間的で周期的なパターンを生成するために2つ以上の次元で使用することができる。一実施形態において、超音波ビームは、非線形音響学及びフーリエ変換の使用によって、処置時間を大幅に減少させるために軸方向及び横方向に分割される。一実施形態において、システムからの変調及びセラミック又は変換器からの振幅変調を使用して、組織内に複数の処置ゾーンを、順次に又は同時に配置することができる。
【0008】
一実施形態において、美的イメージング及び処置システムは、振幅変調ポーリング及び位相シフトからなる群のうちの少なくとも1つによって、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される超音波変換器を備える超音波プローブを備える。一実施形態において、本システムは、超音波変換器を制御するための超音波プローブに結合された制御モジュールを備える。
【0009】
種々の実施形態において、複数の場所は、美容処置ゾーン内で実質的に直線のシーケンスで位置決めされる。一実施形態において、第1のセットの場所は第1の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第2のセットの場所は第2の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第1のゾーンは第2のゾーンと異なる。一実施形態において、第1の美容処置ゾーンは第1のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含み、第2の美容処置ゾーンは第2のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含む。一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なり、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、複数の位相は離散的位相値を含む。一実施形態において、超音波変換器は、圧電材料を含み、超音波変換器の複数の部分は、超音波変換器に印加される電場に応答して複数の対応する圧電材料の変化を生成するように構成される。一実施形態において、複数の圧電材料の変化は、圧電材料の膨張及び圧電材料の収縮の少なくとも一方を含む。一実施形態において、超音波変換器の少なくとも1つの部分は、音響強度の2つ以上の振幅で超音波治療を放出するように構成され、圧電の少なくとも1つの部分によって放出される超音波治療の振幅は経時的に変化する。一実施形態において、本システムは、複数の個々の美容処置ゾーンの間に可変間隔を設けるようにプログラムされるように構成される移動機構を更に備える。一実施形態において、個々の美容処置ゾーンのシーケンスは、約0.01mmから約25mmの範囲内の処置間隔を有する。種々の実施形態において、超音波処置は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。一実施形態において、超音波変換器は、約1Wと約100Wとの間の範囲及び約1MHzから約10MHzの周波数の超音波治療の音響パワーを提供して、組織を熱的に加熱し、それにより、凝固を生じるように構成される。
【0010】
一実施形態において、美容処置で使用するための美容イメージング及び処置システムは、超音波プローブ及び制御モジュールを含む。超音波プローブは、超音波イメージングを提供する超音波イメージング機能を動作可能に制御する第1のスイッチと、超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する第2のスイッチと、個々の熱的美容処置ゾーンの少なくとも1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される移動機構とを含む。一実施形態において、システムはまた、変換器モジュールを含む。一実施形態において、変換器モジュールは、超音波イメージングと超音波処置の両方のために構成される。一実施形態において、変換器モジュールは、超音波プローブに結合するように構成される。一実施形態において、変換器モジュールは、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される変換器モジュールを含む。一実施形態において、変換器モジュールは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、及び移動機構の少なくとも1つに動作可能に結合されるように構成される。一実施形態において、制御モジュールは、変換器モジュールを制御するためのプロセッサ及びディスプレイを含む。
【0011】
種々の実施形態において、複数の場所は、美容処置ゾーン内で実質的に直線のシーケンスで位置決めされる。一実施形態において、第1のセットの場所は第1の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第2のセットの場所は第2の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第1のゾーンは第2のゾーンと異なる。一実施形態において、第1の美容処置ゾーンは第1のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含み、第2の美容処置ゾーンは第2のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含む。一実施形態において、変換器モジュールは、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、変換器モジュールは、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、変換器モジュールは、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、変換器モジュールは、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、複数の位相は離散的位相値を含む。一実施形態において、変換器モジュールは、圧電材料を含むように構成され、変換器モジュールの複数の部分は、超音波変換器に印加される電場に応答して複数の対応する圧電材料の変化を生成するように構成される。一実施形態において、複数の圧電材料の変化は、材料の膨張及び材料の収縮の少なくとも一方を含む。一実施形態において、変換器モジュールの少なくとも1つの部分は、音響強度の2つ以上の振幅で超音波治療を放出するように構成され、変換器モジュールの少なくとも1つの部分によって放出される超音波治療の振幅は経時的に変化する。一実施形態において、移動機構は、複数の個々の熱的美容処置ゾーンの間に可変間隔を設けるようにプログラムされるように構成される。一実施形態において、個々の熱的美容処置ゾーンのシーケンスは、約0.01mmから約25mmの範囲内の処置間隔を有する。一実施形態において、第1のスイッチ及び第2のスイッチは、ユーザー操作式ボタン又はキーを備える。一実施形態において、第1のスイッチ及び第2のスイッチの少なくとも一方は、制御モジュールによって作動される。一実施形態において、超音波処置は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。一実施形態において、超音波変換器は、約1Wと約100Wとの間の範囲及び約1MHzから約10MHzの周波数の超音波治療の音響パワーを提供して、組織を熱的に加熱し、それにより、凝固を生じるように構成される。
【0012】
一実施形態において、処置システムは、超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する制御デバイスと、個々の熱的美容処置ゾーンの1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成されるハンドワンドとを備える。一実施形態において、ハンドワンドは、熱的美容処置ゾーン内に位置決めされた或る焦点深度の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される変換器を備え、変換器は、焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように更に構成される。
【0013】
一実施形態において、美容プロシージャを実施する方法は、超音波モジュールを超音波プローブに結合することを含み、超音波プローブは、音響イメージングを制御する第1のスイッチを含み、超音波プローブは、複数の個々の美容処置ゾーンをもたらす、音響治療を制御する第2のスイッチを含み、超音波プローブは、個々の美容処置ゾーンの間に所望の間隔を設ける移動機構を備える。一実施形態において、本方法は、変換器モジュールを被検者の皮膚表面と接触させることを含む。一実施形態において、本方法は、超音波プローブ上の第1のスイッチを作動して、変換器モジュールによって、皮膚表面下の領域を音響的にイメージングすることを含む。一実施形態において、本方法は、超音波プローブ上の第2のスイッチを作動して、変換器モジュールによって、移動機構によって制御される個々の美容処置ゾーンの所望のシーケンスで皮膚表面下の領域を音響的に処置することを含み、変換器モジュールは、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される超音波変換器を備える。
【0014】
一実施形態において、処置システムは、超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する制御デバイスと、個々の熱的美容処置ゾーンの1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成されるハンドワンドとを備える。一実施形態において、ハンドワンドは、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される変換器を備える。
【0015】
一実施形態において、美的イメージング及び処置システムの使用は、皮膚の非侵襲的美容処置のためである。
【0016】
種々の実施形態によれば、超音波変換器によって複数の焦点を生成するための美容超音波処置システムは、振幅変調ポーリング(amplitude modulation poling)及び位相シフトからなる群のうちの少なくとも1つによって、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される超音波変換器を備える超音波プローブと、超音波変換器を制御するための超音波プローブに結合された制御モジュールとを含む。
【0017】
一実施形態において、超音波変換器は、単一の超音波変換素子を備える。一実施形態において、複数の場所は、美容処置ゾーン内で実質的に直線のシーケンスで位置決めされる。一実施形態において、第1のセットの場所は第1の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第2のセットの場所は第2の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第1のゾーンは第2のゾーンと異なる。一実施形態において、第1の美容処置ゾーンは第1のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含み、第2の美容処置ゾーンは第2のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含む。
【0018】
一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なり、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、複数の位相は離散的位相値を含む。一実施形態において、超音波変換器は、圧電材料を含み、超音波変換器の複数の部分は、超音波変換器に印加される電場に応答して複数の対応する圧電材料の変化を生成するように構成される。一実施形態において、複数の圧電材料の変化は、圧電材料の膨張及び圧電材料の収縮の少なくとも一方を含む。一実施形態において、超音波変換器の少なくとも1つの部分は、音響強度の2つ以上の振幅で超音波治療を放出するように構成され、圧電の少なくとも1つの部分によって放出される超音波治療の振幅は経時的に変化する。
【0019】
一実施形態において、本システムは、複数の個々の美容処置ゾーンの間に可変間隔を設けるようにプログラムされるように構成される移動機構を更に備える。一実施形態において、個々の美容処置ゾーンのシーケンスは、約0.01mmから約25mmの範囲内の処置間隔を有する。
【0020】
種々の実施形態において、超音波処置は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。
【0021】
一実施形態において、超音波変換器は、約1Wと約100Wとの間の範囲及び約1MHzから約10MHzの周波数の超音波治療の音響パワーを提供して、組織を熱的に加熱し、それにより、凝固を生じるように構成される。
【0022】
種々の実施形態によれば、超音波変換器によって複数の焦点を生成するための美容処置で使用するための美容処置システムは、超音波プローブを含み、超音波プローブは、超音波イメージングを提供する超音波イメージング機能を動作可能に制御する第1のスイッチと、超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する第2のスイッチと、個々の熱的美容処置ゾーンの少なくとも1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される移動機構とを含む。本システムは、振幅変調ポーリング及び位相シフトからなる群のうちの少なくとも1つによって、超音波治療を適用するように構成される変換器モジュールと、制御モジュールとを含み、変換器モジュールは、超音波イメージングと超音波処置の両方のために構成され、変換器モジュールは、超音波プローブに結合するように構成され、変換器モジュールは、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される超音波変換器を備え、変換器モジュールは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、及び移動機構の少なくとも1つに動作可能に結合されるように構成され、制御モジュールは、変換器モジュールを制御するためのプロセッサ及びディスプレイを備える。
【0023】
一実施形態において、複数の場所は、美容処置ゾーン内で実質的に直線のシーケンスで位置決めされる。一実施形態において、第1のセットの場所は第1の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第2のセットの場所は第2の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第1のゾーンは第2のゾーンと異なる。一実施形態において、第1の美容処置ゾーンは第1のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含み、第2の美容処置ゾーンは第2のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含む。
【0024】
一実施形態において、変換器モジュールは、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、変換器モジュールは、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、変換器モジュールは、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。また、変換器モジュールは、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、複数の位相は離散的位相値を含む。一実施形態において、変換器モジュールは、圧電材料を含み、変換器モジュールの複数の部分は、超音波変換器に印加される電場に応答して複数の対応する圧電材料の変化を生成するように構成される。一実施形態において、複数の圧電材料の変化は、材料の膨張及び材料の収縮の少なくとも一方を含む。一実施形態において、変換器モジュールの少なくとも1つの部分は、音響強度の2つ以上の振幅で超音波治療を放出するように構成され、変換器モジュールの少なくとも1つの部分によって放出される超音波治療の振幅は経時的に変化する。
【0025】
一実施形態において、移動機構は、複数の個々の熱的美容処置ゾーンの間に可変間隔を設けるようにプログラムされるように構成される。一実施形態において、個々の熱的美容処置ゾーンのシーケンスは、約0.01mmから約25mmの範囲内の処置間隔を有する。一実施形態において、第1のスイッチ及び第2のスイッチは、ユーザー操作式ボタン又はキーを備える。一実施形態において、第1のスイッチ及び第2のスイッチの少なくとも一方は、制御モジュールによって作動される。
【0026】
一実施形態において、超音波処置は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。
【0027】
一実施形態において、超音波変換器は、約1Wと約100Wとの間の範囲及び約1MHzから約10MHzの周波数の超音波治療の音響パワーを提供して、組織を熱的に加熱し、それにより、凝固を生じるように構成される。
【0028】
種々の実施形態によれば、処置システムは、超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する制御デバイスと、個々の熱的美容処置ゾーンの1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成されるハンドワンドとを備える。ハンドワンドは、熱的美容処置ゾーン内に位置決めされた或る焦点深度の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される変換器を備え、変換器は、焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように更に構成される。
【0029】
種々の実施形態によれば、単一変換器によって複数の焦点を生成することによって皮膚に対して非侵襲的美容プロシージャを実施する方法は、超音波モジュールを超音波プローブに結合することを含み、超音波プローブは、音響イメージングを制御する第1のスイッチを備え、超音波プローブは、複数の個々の美容処置ゾーンをもたらす、音響治療を制御する第2のスイッチを備え、超音波プローブは、個々の美容処置ゾーンの間に所望の間隔を設ける移動機構を備える。また、本方法は、変換器モジュールを被検者の皮膚表面と接触させることと、超音波プローブ上の第1のスイッチを作動して、変換器モジュールによって、皮膚表面下の領域を音響的にイメージングすることと、超音波プローブ上の第2のスイッチを作動して、変換器モジュールによって、移動機構によって制御される個々の美容処置ゾーンの所望のシーケンスで皮膚表面下の領域を音響的に処置することとを含み、変換器モジュールは、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される単一超音波変換器を備える。
【0030】
種々の実施形態によれば、超音波変換器によって組織内に複数の焦点を生成するための美的処置システムは、超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する制御デバイスと、個々の熱的美容処置ゾーンの1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成されるハンドワンドとを備える。ハンドワンドは、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される変換器を備える。種々の実施形態によれば、美的処置システムの使用は、皮膚の非侵襲的美容処置のためである。
【0031】
種々の実施形態によれば、超音波変換器によって複数の焦点を生成するための美容超音波処置システムは、振幅変調ポーリング及び位相シフトからなる群のうちの少なくとも1つによって、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される超音波変換器を備える超音波プローブと、超音波変換器を制御するための超音波プローブに結合された制御モジュールとを含む。一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なり、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、複数の位相は離散的位相値を含む。一実施形態において、超音波変換器は、圧電材料を含み、超音波変換器の複数の部分は、超音波変換器に印加される電場に応答して複数の対応する圧電材料の変化を生成するように構成される。一実施形態において、複数の圧電材料の変化は、圧電材料の膨張及び圧電材料の収縮の少なくとも一方を含む。一実施形態において、超音波変換器の少なくとも1つの部分は、音響強度の2つ以上の振幅で超音波治療を放出するように構成され、圧電の少なくとも1つの部分によって放出される超音波治療の振幅は経時的に変化する。種々の超音波処置は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。
【0032】
種々の実施形態によれば、超音波変換器によって複数の焦点を生成するための美容処置で使用するための美容処置システムは、超音波プローブを含み、超音波プローブは、超音波イメージングを提供する超音波イメージング機能を動作可能に制御する第1のスイッチと、超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する第2のスイッチと、個々の熱的美容処置ゾーンの少なくとも1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される移動機構とを含む。本システムは、振幅変調ポーリング及び位相シフトからなる群のうちの少なくとも1つによって、超音波治療を適用するように構成される変換器モジュールと、制御モジュールとを含み、変換器モジュールは、超音波イメージングと超音波処置の両方のために構成され、変換器モジュールは、超音波プローブに結合するように構成され、変換器モジュールは、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される超音波変換器を備え、変換器モジュールは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、及び移動機構の少なくとも1つに動作可能に結合されるように構成され、制御モジュールは、変換器モジュールを制御するためのプロセッサ及びディスプレイを備える。一実施形態において、超音波モジュールは単一超音波変換器を備える。一実施形態において、超音波モジュールは単一超音波変換素子を備える。一実施形態において、超音波モジュールは、単一超音波変換素子を備える単一超音波変換器を備える。一実施形態において、複数の場所は、美容処置ゾーン内で実質的に直線のシーケンスで位置決めされる。一実施形態において、第1のセットの場所は第1の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第2のセットの場所は第2の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第1のゾーンは第2のゾーンと異なる。一実施形態において、第1の美容処置ゾーンは第1のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含み、第2の美容処置ゾーンは第2のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含む。一実施形態において、変換器モジュールは、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、変換器モジュールは、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、変換器モジュールは、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。また、変換器モジュールは、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、変換器モジュールの複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、複数の位相は離散的位相値を含む。一実施形態において、変換器モジュールは、圧電材料を含み、変換器モジュールの複数の部分は、超音波変換器に印加される電場に応答して複数の対応する圧電材料の変化を生成するように構成される。一実施形態において、複数の圧電材料の変化は、材料の膨張及び材料の収縮の少なくとも一方を含む。一実施形態において、変換器モジュールの少なくとも1つの部分は、音響強度の2つ以上の振幅で超音波治療を放出するように構成され、変換器モジュールの少なくとも1つの部分によって放出される超音波治療の振幅は経時的に変化する。複数の場所は、美容処置ゾーン内で実質的に直線のシーケンスで位置決めされ、超音波変換器は、単一超音波変換素子を備える。一実施形態において、第1のセットの場所は第1の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第2のセットの場所は第2の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第1のゾーンは第2のゾーンと異なる。一実施形態において、第1の美容処置ゾーンは第1のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含み、第2の美容処置ゾーンは第2のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含む。一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成され、第1の振幅は第2の振幅と異なり、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器の複数の部分は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成され、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、複数の位相は離散的位相値を含む。一実施形態において、超音波変換器は、圧電材料を含み、超音波変換器の複数の部分は、超音波変換器に印加される電場に応答して複数の対応する圧電材料の変化を生成するように構成される。一実施形態において、複数の圧電材料の変化は、圧電材料の膨張及び圧電材料の収縮の少なくとも一方を含む。一実施形態において、超音波変換器の少なくとも1つの部分は、音響強度の2つ以上の振幅で超音波治療を放出するように構成され、超音波変換器の少なくとも1つの部分によって放出される超音波治療の振幅は経時的に変化する。一実施形態において、移動機構は、複数の個々の熱的美容処置ゾーンの間に可変間隔を設けるようにプログラムされるように構成される。一実施形態において、個々の熱的美容処置ゾーンのシーケンスは、約0.01mmから約25mmの範囲内の処置間隔を有する。一実施形態において、第1のスイッチ及び第2のスイッチは、ユーザー操作式ボタン又はキーを備える。一実施形態において、第1のスイッチ及び第2のスイッチの少なくとも一方は、制御モジュールによって作動される。一実施形態において、超音波処置は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。
【0033】
一実施形態において、美容処置で使用するための美的イメージング及び処置システムは、或る焦点深度の複数の場所における組織の超音波イメージング及び超音波処置のために構成される超音波プローブを含む。一実施形態において、超音波プローブは、超音波プローブに結合するように構成される超音波モジュールを含み、超音波モジュールは、焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される超音波変換器を備える。一実施形態において、第1のスイッチは超音波イメージングを提供する超音波イメージング機能を動作可能に制御する。一実施形態において、第2のスイッチは超音波治療を提供するため超音波処置機能を動作可能に制御する。一実施形態において、移動機構は、個々の熱的美容処置ゾーンの少なくとも1つのシーケンスで超音波治療を方向付けるように構成され、変換器モジュールは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、及び移動機構の少なくとも1つに動作可能に結合されるように構成される。一実施形態において、制御モジュールは、変換器モジュールを制御するためのプロセッサ及びディスプレイを備える。一実施形態において、モジュールは取外し可能である。例えば、幾つかの非制限的な実施形態の変換器は、1.5mm、3mm、4.5mm、6mm、3mm未満、1.5mmと3mmとの間、1.5mmと4.5mmとの間、4.5mmより大きい値、6mmより大きい値、及び、0.1mm〜3mmの範囲内のどこか、0.1mm〜4.5mmの範囲内のどこか、0.1mm〜25mmの範囲内のどこか、0.1mm〜100mmの範囲内のどこかの組織深度、並びにその中の任意の深度のための構成することができる。
【0034】
種々の一実施形態において、複数の場所は、美容処置ゾーン内で実質的に直線のシーケンスで位置決めされる。一実施形態において、第1のセットの場所は第1の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第2のセットの場所は第2の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第1のゾーンは第2のゾーンと異なる。一実施形態において、第1の美容処置ゾーンは第1のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含み、第2の美容処置ゾーンは第2のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含む。一実施形態において、変換器モジュールは、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、変換器モジュールは音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成される複数の部分を備え、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、変換器モジュールは、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、変換器モジュールは、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成される複数の部分を備え、第1の位相は第2の位相と異なる。
【0035】
一実施形態において、移動機構は運動機構である。種々の実施形態において、移動機構は、モジュール又はプローブ内で変換器を移動させるように構成される。一実施形態において、変換器は、変換器ホルダーによって保持される。一実施形態において、変換器ホルダーは、変換器の反復可能な直線移動を保証する、直線軸受、すなわちバー(又はシャフト)等の運動拘束軸受に沿って移動するスリーブを含む。一実施形態において、スリーブは、スプラインシャフトの周りの回転を防止するスプラインブッシングであるが、運動の経路を維持する任意のガイドが適切である。
【0036】
一実施形態において、変換器ホルダーは、ハンドワンド内か、モジュール内か、又はプローブ内に位置付けることができる運動機構によって駆動される。一実施形態において、運動機構400は、スコッチヨーク、移動部材、及び磁気継手の任意の1つ又は複数を含む。一実施形態において、磁気継手は変換器の移動を補助する。運動機構の1つの利益は、運動機構が、イメージング及び/又は治療目的で超音波変換器のより効率的で正確で精密な使用を提供することである。ハウジング内の空間に固定された複数の変換器の従来の固定式アレイに対して、このタイプの運動機構が有する1つの利点は、固定式アレイが固定距離だけ離れていることである。
【0037】
コントローラ制御下でトラック(例えば、直線トラック等)上に変換器を配置することによって、システム及びデバイスの実施形態は、効率、正確さ、及び精度に加えて、適応性及び柔軟性を提供する。リアルタイムの調整及びほぼリアルタイムの調整を、運動機構による制御された運動に沿って、イメージング及び処置の位置決めに対して行うことができる。運動機構によって可能にされる増分調整(incremental adjustment)に基づいてほぼ任意の分解能を選択することができることに加えて、イメージングが、処置間隔及び標的化における変更に値する異常又は条件を検出した場合に、調整を行うことができる。一実施形態において、1つ又は複数のセンサをモジュールに含むことができる。一実施形態において、1つ又は複数のセンサは、モジュールに含まれて、移動部材と変換器ホルダーとの間の機械的継手が実際に結合されることを保証することができる。一実施形態において、エンコーダーを変換器ホルダーの上部に位置決めすることができ、センサをモジュールの一部分内に位置付けることができ、又はその逆(交換)も同様である。
【0038】
種々の実施形態において、センサは、巨大磁気抵抗効果(GMR:giant magnetoresistive effect)センサ又はホール効果センサ等の磁気センサであり、エンコーダーは、磁石、磁石の集合体、又は多極磁気ストリップである。センサを、変換器モジュールホームポジションに位置決めすることができる。一実施形態において、センサは接触圧力センサである。一実施形態において、センサは、患者上でのデバイス又は変換器の位置を検知するためのデバイスの表面上の接触圧力センサである。種々の実施形態において、センサを使用して、デバイス又はデバイス内の構成要素の位置を、1次元、2次元、又は3次元でマッピングすることができる。一実施形態において、センサは、位置、角度、傾斜、配向、配置、又はデバイス(又はデバイス内の構成要素)と患者との間の他の関係を検知するように構成される。一実施形態において、センサは、光学センサを備える。一実施形態において、センサは、ローラボールセンサを備える。一実施形態において、センサは、位置を、1次元、2次元、及び/又は3次元でマッピングして、患者の皮膚又は組織上で処置の種々のエリア又はライン間の距離を計算するように構成される。
【0039】
運動機構は、変換器の移動にとって有益であることが見出され得る任意の運動機構であるとすることができる。本明細書で有用な運動機構の他の実施形態は、ウォームギア等を含むことができる。種々の実施形態において、運動機構はモジュール200内に位置付けられる。種々の実施形態において、運動機構は、直線、回転、多次元の運動又は作動を提供することができ、運動は、空間内での点及び/又は配向の任意の集合体を含むことができる。運動についての種々の実施形態は、直線構成の、円形の、楕円の、弧状の、螺旋の、空間内の1つ若しくは複数の点の集合体、又は、任意の他の1次元、2次元、若しくは3次元の位置及び高度運動の実施形態を含むが、それに限定されない幾つかの実施形態に従って使用することができる。運動機構の速度は、固定することもできるし、ユーザーによって調整可能に制御することもできる。一実施形態において、画像シーケンス用の運動機構の速度は、処置シーケンス用の運動機構の速度と異なるとすることができる。一実施形態において、運動機構の速度は、コントローラによって制御可能である。
【0040】
種々の実施形態において、変換器モジュールは、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、変換器モジュールは、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成される複数の部分を備え、第1の振幅は第2の振幅と異なり、また、変換器モジュールは、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、変換器モジュールは、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成される複数の部分を備え、第1の位相は第2の位相と異なる。
【0041】
一実施形態において、複数の位相は離散的位相値を含む。一実施形態において、変換器モジュールは、圧電材料を含み、変換器モジュールの複数の部分は、変換器モジュールに印加される電場に応答して複数の対応する圧電材料の変化を生成するように構成される。一実施形態において、複数の圧電材料の変化は、材料の膨張及び材料の収縮の少なくとも一方を含む。一実施形態において、変換器モジュールは、音響強度の2つ以上の振幅で超音波治療を放出するように構成される少なくとも1つの部分を備え、変換器モジュールの少なくとも1つの部分によって放出される超音波治療の振幅は経時的に変化する。
【0042】
一実施形態において、移動機構は、複数の個々の美容処置ゾーンの間に可変間隔を設けるようにプログラムされるように構成される。一実施形態において、個々の熱的美容処置ゾーンのシーケンスは、約0.01mmから約25mmの範囲内の処置間隔(例えば、1mm、1.5mm、2mm、1〜5mm)を有する。一実施形態において、第1のスイッチ及び第2のスイッチは、ユーザー操作式ボタン又はキーを備える。一実施形態において、第1のスイッチ及び第2のスイッチの少なくとも一方は、制御モジュールによって作動される。
【0043】
種々の実施形態において、処置機能は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。一実施形態において、変換器モジュールは、約1Wと約100Wとの間の範囲(例えば、5W〜40W、10W〜50W、25W〜35W)及び約1MHzから約10MHzの周波数の超音波治療の音響パワーを提供して、組織を熱的に加熱し、それにより、凝固を生じるように構成される。一実施形態において、音響パワーは、約1MHzから約12MHzの周波数範囲内(例えば、4MHz、7MHz、10MHz、4MHz〜10MHz)の1Wから100Wの範囲であるか、又は、約3MHzから約8MHzの周波数範囲内の約10Wから約50Wであるとすることができる。一実施形態において、音響パワー及び周波数は、約4.3MHzの約40W及び約7.5MHzの約30Wである。この音響パワーによって生成される音響エネルギーは、約0.01ジュール(「J」)と約10Jとの間又は約2Jと約5Jとの間であるとすることができる。一実施形態において、音響エネルギーは、約3J未満の範囲内である。
【0044】
種々の実施形態において、多焦点超音波処置システムは、超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する制御デバイスと、個々の熱的美容処置ゾーンの1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成されるハンドワンドとを含む。ハンドワンドは、熱的美容処置ゾーン内に位置決めされた或る焦点深度の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される変換器を含み、変換器は、焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように更に構成される。
【0045】
種々の実施形態において、美的イメージング及び多焦点処置システムは、振幅変調ポーリング及び位相シフトからなる群のうちの少なくとも1つによって、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される超音波変換器を備える超音波プローブと、超音波変換器を制御するための超音波プローブに結合された制御モジュールとを含む。一実施形態において、複数の場所は、美容処置ゾーン内で実質的に直線のシーケンスで位置決めされる。一実施形態において、第1のセットの場所は第1の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第2のセットの場所は第2の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第1のゾーンは第2のゾーンと異なる。一実施形態において、第1の美容処置ゾーンは第1のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含み、第2の美容処置ゾーンは第2のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含む。一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成される複数の部分を備え、第1の振幅は第2の振幅と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成される複数の部分を備え、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、超音波変換器は、振幅変調を使用して超音波治療を適用するように構成され、それにより、超音波変換器は、音響強度の複数の振幅で超音波治療を放出するように構成される複数の部分を備え、第1の振幅は第2の振幅と異なり、また、超音波変換器は、超音波治療位相シフトを適用するように構成され、それにより、超音波変換器は、音響強度の複数の位相で超音波治療を放出するように構成される複数の部分を備え、第1の位相は第2の位相と異なる。一実施形態において、複数の位相は離散的位相値を含む。
【0046】
一実施形態において、超音波変換器は、圧電材料を含み、超音波変換器の複数の部分は、超音波変換器に印加される電場に応答して複数の対応する圧電材料の変化を生成するように構成される。一実施形態において、複数の圧電材料の変化は、圧電材料の膨張及び圧電材料の収縮の少なくとも一方を含む。一実施形態において、超音波変換器は、音響強度の2つ以上の振幅で超音波治療を放出するように構成される少なくとも1つの部分を備え、圧電の少なくとも1つの部分によって放出される超音波治療の振幅は経時的に変化する。一実施形態において、システムはまた、複数の個々の美容処置ゾーンの間に可変間隔を設けるようにプログラムされるように構成される移動機構を含む。一実施形態において、個々の美容処置ゾーンのシーケンスは、約0.01mmから約25mmの範囲内の処置間隔を有する。一実施形態において、超音波処置は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。一実施形態において、超音波変換器は、約1Wと約100Wとの間の範囲及び約1MHzから約10MHzの周波数の超音波治療の音響パワーを提供して、組織を熱的に加熱し、それにより、凝固を生じるように構成される。
【0047】
種々の実施形態において、処置システムは、超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する制御デバイスと、個々の熱的美容処置ゾーンの1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成されるハンドワンドとを備える。一実施形態において、ハンドワンドは、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を同時に適用するように構成される変換器を備える。
【0048】
種々の実施形態において、医師によって実施されない美容プロシージャを実施するシステムは、変換器モジュールを備える超音波プローブを含む。一実施形態において、変換器モジュールは、振幅変調ポーリング及び位相シフトからなる群のうちの少なくとも1つによって、或る焦点深度の複数の場所において組織に超音波治療を適用するように構成される超音波変換器を備える。一実施形態において、超音波プローブは、音響イメージングを制御する第1のスイッチを備え、超音波プローブは、複数の個々の美容処置ゾーンをもたらす、音響治療を制御する第2のスイッチを備え、超音波プローブは、個々の美容処置ゾーンの間に所望の間隔を設ける移動機構を備える。
【0049】
種々の実施形態において、美容処置で使用するための美的イメージング及び処置システムは超音波プローブを含む。一実施形態において、変換器モジュールは、超音波変換器を含み、超音波変換器は、音響的に透明な部材内のアパーチャーを通して超音波治療を適用して、組織内の或る焦点深度において熱凝固点(TCP:thermal coagulation point)を形成するように構成される。一実施形態において、第1のスイッチは超音波イメージングを提供する超音波イメージング機能を動作可能に制御する。第2のスイッチは超音波処置を提供するため超音波処置機能を動作可能に制御する。移動機構は、個々の熱的美容処置ゾーンの少なくとも1つのシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される。種々の実施形態において、変換器モジュールは、超音波イメージング及び超音波処置の両方のために構成され、変換器モジュールは、超音波プローブに結合するように構成され、変換器モジュールは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、及び移動機構の少なくとも1つに動作可能に結合されるように構成される。一実施形態において、制御モジュールは、変換器モジュールを制御するためのプロセッサ及びディスプレイを備える。
【0050】
一実施形態において、複数の場所は、美容処置ゾーン内で実質的に直線のシーケンスで位置決めされる。一実施形態において、第1のセットの場所は第1の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第2のセットの場所は第2の美容処置ゾーン内に位置決めされ、第1のゾーンは第2のゾーンと異なる。一実施形態において、第1の美容処置ゾーンは第1のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含み、第2の美容処置ゾーンは第2のセットの場所の実質的に直線のシーケンスを含む。一実施形態において、移動機構は、複数の個々の熱的美容処置ゾーンの間に固定間隔を設けるように構成される。一実施形態において、個々の熱的美容処置ゾーンのシーケンスは、約0.01mmから約25mmの範囲内の処置間隔を有する。一実施形態において、第1のスイッチ及び第2のスイッチはユーザー操作式ボタン又はキーを備える。一実施形態において、処置機能は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。一実施形態において、変換器モジュールは、約1Wと約100Wとの間の範囲及び約1MHzから約10MHzの周波数の超音波治療の音響パワーを提供して、組織を熱的に加熱し、それにより、凝固を生じるように構成される。
【0051】
種々の実施形態において、美容処置システムは、皮膚表面下の異なる深度に超音波処置を提供する超音波処置機能を動作可能に制御する制御デバイスと、皮膚表面下の2つ以上の焦点深度に超音波処置を方向付けるように構成されるハンドワンドとを含み、ハンドワンドは、皮膚表面下の2つ以上の焦点深度に超音波処置を適用するように構成される少なくとも2つの交換可能な変換器モジュールに接続するように構成され、変換器モジュールのそれぞれは、熱凝固点(TCP)の1つ又は複数のシーケンスを生成するように構成される。
【0052】
一実施形態において、システムはまた、皮膚表面下の少なくとも1つの深度の画像を提供するように構成されるイメージング変換器を含む。一実施形態において、本システムはまた、個々の離散的病変のシーケンスを直線シーケンスで配置する移動機構を含む。一実施形態において、変換器モジュールは、約1Wと約100Wとの間の範囲及び約1MHzから約10MHzの周波数の超音波治療を提供するように構成される少なくとも1つの変換器モジュールを備える。一実施形態において、変換器モジュールは、3mmの深度に治療を提供するように構成される1つの変換器モジュールを備える。一実施形態において、変換器モジュールは、4.5mmの深度に治療を提供するように構成される1つの変換器モジュールを備える。
【0053】
一実施形態において、少なくとも2つの交換可能な変換器モジュールは、第1の治療変換素子によって皮膚表面下の第1の焦点深度で処置するように構成される第1の交換可能な変換器モジュールを備え、少なくとも2つの交換可能な変換器モジュールは、第2の治療変換素子によって皮膚表面下の第2の焦点深度で処置するように構成される第2の交換可能な変換器モジュールを備え、ハンドワンドは、一度に第1の交換可能な変換器モジュール及び第2の交換可能な変換器モジュールの一方に接続するように構成され、本システムは、皮膚表面下の第1の焦点深度の第1の画像及び皮膚表面下の第2の焦点深度の第2の画像を示すディスプレイを更に備える。
【0054】
一実施形態において、ハンドワンドは、一度に少なくとも2つの交換可能な変換器モジュールの一方に接続するように構成され、少なくとも2つの交換可能な変換器モジュールは、単一の第1の超音波治療素子によって皮膚表面下の第1の焦点深度で処置するように構成される第1のモジュール及び単一の第2の超音波治素子によって皮膚表面下の第2の焦点深度で処置するように構成される第2のモジュールを備える。一実施形態において、熱凝固点(TCP)の1つ又は複数のシーケンスの生成は、熱凝固点(TCP)の複数の直線シーケンスの生成を含む。
【0055】
一実施形態において、イメージング変換器は、皮膚表面下の少なくとも1つの深度の画像を提供するように構成され、個々の熱的美容処置ゾーンは、個々の離散的病変であり、個々の離散的病変のシーケンスを直線シーケンスで配置する移動機構を更に備え、変換器モジュールは、約1Wと約100Wとの間の範囲及び約1MHzから約10MHzの周波数の超音波治療を提供するように構成される少なくとも1つの変換器モジュールを備え、変換器モジュールは、3mm又は4.5mmの深度に治療を提供するように構成される1つの変換器モジュールを備え、処置機能は、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、皮膚引締め、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、脂肪処置、膣若返り、及びニキビ処置のうちの少なくとも1つである。
【0056】
本明細書で述べる実施形態のうちの幾つかの実施形態において、プロシージャは、完全に美容行為(cosmetic act)であり医療行為でない。例えば、一実施形態において、本明細書で述べる方法は、医師によって実施される必要はなく、保養所又は他の美的施設で実施される。幾つかの実施形態において、システムを、皮膚の非侵襲的美容処置のために使用することができる。
【0057】
上記で要約され、下記で更に詳細に述べられる方法は、開業医によって行われる幾つか行為を述べる。しかし、本方法は、別の関係者による行為の指示を同様に含む可能性があることが理解されるべきである。そのため、「変換器モジュールを超音波プローブに結合する」等の行為は、「変換器モジュールと超音波プローブとの結合を指示する」を含む。
【0058】
さらに、適用領域は、本明細書で提供される説明から明らかになるであろう。説明及び特定の例が、例証だけのために意図され、本明細書で開示される実施形態の範囲を制限することを意図されないことが理解されるべきである。
【0059】
本明細書で記載される図面は、例証だけのためのものであり、本開示の範囲をいずれの点でも制限することを意図されない。本発明の実施形態は、詳細な説明及び添付図面からより完全に理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下の説明は、実施形態の例を述べ、本発明、或いは、その教示、適用、又はその使用を制限することを意図しない。図面全体にわたって、対応する参照数字が類似の又は対応する部分及び特徴を示すことが理解されるべきである。本発明の種々の実施形態で示される特定の例の説明は、例証だけのために意図され、本明細書で開示される本発明の範囲を制限することを意図されない。さらに、複数の特徴を述べた複数の実施形態の詳述は、更なる特徴を有する他の実施形態又は述べた特徴の異なる組合せを組込む他の実施形態を排除することを意図しない。さらに、一実施形態における(1つの図等における)特徴を、他の実施形態の説明(及び図)と組合せることができる。
【0062】
種々の実施形態において、組織の超音波処置のためのシステム及び方法は、美容処置を提供するように構成される。種々の実施形態において、表皮(epidermis)、真皮(dermis)、筋膜(fascia)、筋肉、脂肪、及び浅筋腱膜性システム(「SMAS:superficial muscular aponeurotic system」)等の皮膚表面下の組織又は更に皮膚表面上の組織は、超音波エネルギーによって非侵襲的に処置される。美容効果及び/又は治療効果を達成するため、超音波エネルギーは、1つ又は複数の処置地点に集束することができ、アンフォーカス及び/又はデフォーカスすることができ、また、表皮、真皮、皮下組織(hypodermis)、筋膜、筋肉、脂肪、及びSMASの少なくとも1つを含む関心の領域に適用することができる。種々の実施形態において、システム及び/又は方法は、非侵襲的皮膚科(dermatological)処置を、熱処置、凝固、焼灼(ablation)、及び/又は引締め(tightening)を通して組織に提供する。本明細書で開示される幾つかの実施形態において、非侵襲的超音波は、以下の効果の1つ又は複数を達成するために使用される。以下の効果とは、フェイスリフト、眉リフト、顎リフト、眼の処置、皺低減、瘢痕低減、熱傷処置、タトゥー除去、静脈除去、静脈縮小、汗腺に関する処置、多汗症の処置、日焼けによるしみの除去、ニキビ処置、吹き出物低減である。一実施形態において、脂肪低減が達成される。一実施形態において、デコルタージュが処置される。幾つかの実施形態において、2つ、3つ、又はそれより多い数の有益な効果が、同じ処置セッション中に達成され、また、同時に達成される場合がある。別の実施形態において、デバイスを、脂肪組織(例えば、脂肪)に関して使用することができる。別の実施形態において、システム、デバイス、及び/又は方法を、陰部(例えば、膣の支持組織を引締める等のための膣若返り及び/又は膣引締めのために膣)に適用することができる。
【0063】
本発明の種々の実施形態は、組織に対するエネルギーの送出を制御するデバイス又は方法に関する。種々の実施形態において、種々の形態のエネルギーは、音響の、超音波の、光の、レーザの、無線周波数(RF)の、マイクロ波の、電磁の、放射の、熱の、低温の、電子ビームの、光子ベースの、磁気の、磁気共鳴の、及び/又は他のエネルギー形態を含むことができる。本発明の種々の実施形態は、超音波エネルギービームを複数のビームに分割するデバイス又は方法に関する。種々の実施形態において、デバイス又は方法は、限定はしないが、治療超音波、診断超音波、超音波を使用する非破壊検査(NDT:non-destructive testing)、超音波溶接、対象に機械的波を結合させることを含む任意の用途、及び他のプロシージャ等の任意のプロシージャにおいて超音波音響エネルギーの送出を変更するために使用することができる。一般に、治療超音波によって、組織効果は、アパーチャーからの集束技法を使用して音響エネルギーを集中させることによって達成される。幾つかの事例において、高強度集束超音波(HIFU:high intensity focused ultrasound)は、こうして治療目的で使用される。一実施形態において、特定の深度における治療超音波の適用によって生成される組織効果を、熱凝固点(TCP:thermal coagulation point)の生成と呼ぶことができる。組織の熱的及び/又は機械的焼灼が、非侵襲的に又は遠隔で起こる可能性があるのは、特定の位置におけるTCPの生成を通してである。
【0064】
一実施形態において、TCPを、直線の又は実質的に直線のゾーン又はシーケンスで生成することができ、それぞれの個々のTCPは近傍のTCPから処置間隔だけ分離される。一実施形態において、TCPの複数のシーケンスを、処置領域内で生成することができる。例えば、TCPは、第1の直線シーケンス、及び、第1の直線シーケンスから処理距離だけ分離された第2の直線シーケンスに沿って形成することができる。治療超音波による処置は、個々のTCPを、個々のTCPの1つのシーケンス及び複数のシーケンスで生成することによって施すことができるが、処置時間並びに患者が経験する疼痛及び/又は不快の対応するリスクを減少させることが望ましい場合がある。治療時間は、複数のTCPを、同時に、ほぼ同時に、又は順次に形成することによって減少することができる。幾つかの実施形態において、処置時間は、複数のTCPを生成することによって、10%、20%、25%、30%、35%、40%、4%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、又はそれより多い割合だけ減少することができる。
【0065】
本発明の種々の実施形態は、超音波治療を施すことによって提起される考えられる難題に対処する。種々の実施形態において、標的組織における所望の臨床アプローチについて、美容及び/又は治療処置のためにTCPの形成をもたらすための時間は減少される。種々の実施形態において、標的組織は、皮膚、まぶた、まつ毛、眉毛、涙丘、眼尻のしわ、しわ、眼、鼻、口、舌、歯、歯茎、耳、脳、心臓、肺、肋骨、腹部、胃、肝臓、腎臓、子宮、胸、膣、前立腺、精巣、腺、甲状腺、内臓、髪、筋肉、骨、靭帯、軟骨、脂肪、脂肪ラブリ(fat labuli)、脂肪組織、皮下組織、埋め込み式組織、埋め込み式器官、リンパ球、腫瘍、嚢胞(cyst)、膿瘍、神経の一部分、又は、その任意の組合せのうちの任意のものであるが、それに限定されない。
【0066】
幾つかの実施形態において、振幅変調及び/又は離散的フェージング技法を、超音波エネルギーを放出するように構成されるアパーチャーに適用することができる。これは、アパーチャーによって放出される超音波ビームを複数のビームに分割することをもたらすことができ、複数のビームは、超音波エネルギーを複数の場所又は焦点に、同時に、実質的に同時に、又は順次に送出することができる。幾つかの実施形態において、振幅変調は、アパーチャーの変調状態を変更するように構成された技法と組合されて、焦点前、及び/又は、焦点後に位置する組織に送出される超音波エネルギーの強度を減少させることができる。種々の実施形態において、治療時間は、1%〜24%、1%〜26%、1%〜39%、1%〜50%、又は50%を超える割合だけ減少する可能性がある。
【0067】
超音波治療及びイメージングデバイスの種々の実施形態は、2008年6月6日に出願された米国仮出願第61/059,477号からの優先権の利益を主張する、2009年6月5日に出願され、2009年12月10日に英国で公開された国際出願第PCT/US2009/046475号の米国特許法第371条の下での米国国内段階である、2011年5月12日に米国出願公開第2011−0112405 A1号として公開された米国出願第12/996,616号に記載され、これらの特許のそれぞれは、引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
システム概要
【0068】
図1の図を参照すると、超音波システム20の一実施形態は、ハンドワンド100、モジュール200、及びコントローラ300を含む。ハンドワンド100は、インターフェース130によってコントローラ300に結合することができ、インターフェース130は、有線又は無線インターフェースとすることができる。インターフェース130は、コネクタ145によってハンドワンド100に結合することができる。インターフェース130の遠位端は、回路345上のコントローラコネクタに接続することができる。一実施形態において、インターフェース130は、制御可能な電力をコントローラ300からハンドワンド100に送信することができる。
【0069】
種々の実施形態において、コントローラ300は、ハンドワンド100及びモジュール200並びに総合的な超音波システム20の機能とともに動作するように構成することができる。種々の実施形態において、複数のコントローラ300、300’、300’’等は、複数のハンドワンド100、100’、100’’等及び複数のモジュール200、200’、200’’等とともに動作するように構成することができる。コントローラ300は、インタラクティブグラフィカルディスプレイ310を含むことができ、インタラクティブグラフィカルディスプレイ310は、タッチスクリーンモニタ、及び、ユーザーが超音波システム20と相互作用することを可能にするグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を含むことができる。示すように、グラフィカルディスプレイ315は、タッチスクリーニンタフェース315を含む。種々の実施形態において、ディスプレイ310は、機器作動ステータス、処置パラメータ、システムメッセージ及びプロンプト、並びに超音波画像を含む動作条件を設定し表示する。種々の実施形態において、コントローラ300は、とりわけ、例えば、ソフトウェア及び入力/出力デバイスを有するマイクロプロセッサ、変換器の電子的及び/又は機械的スキャニング及び/又は多重化及び/又は変換器モジュールの多重化を制御するためのシステム及びデバイス、電力送出用のシステム、モニタリング用のシステム、プローブ及び/又は変換器の空間的位置及び/又は変換器モジュールの多重化を検知するためのシステム、及び/又は、ユーザー入力を処理し、処置結果を記録するためのシステムを含むように構成することができる。種々の実施形態において、コントローラ300は、システムプロセッサ並びに種々のアナログ及び/又はデジタル制御ロジックを含むことができ、例えば、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、コンピュータボード、並びにファームウェア及び制御ソフトウェアを含む関連する構成要素であって、ユーザーコントロール及びインターフェース回路並びに入力/出力回路並びに通信、表示、インターフェース、格納、文書化、及び他の有用な機能のためのシステムとインターフェースすることが可能であるとすることができる、関連する構成要素のうちの1つ又は複数を含むことができる。システムプロセス上で実行されるシステムソフトウェアは、全ての初期化、タイミング、レベル設定、モニタリング、安全モニタリング、及び、ユーザー定義される処置目的を達成するための他の全ての超音波システム機能を制御するように構成することができる。さらに、コントローラ300は、超音波システム20の動作を制御するように同様に適切に構成することができるスイッチ、ボタン等のような種々の入力/出力モジュールを含むことができる。
【0070】
図1に示すように、一実施形態において、コントローラ300は、1つ又は複数のデータポート390を含むことができる。種々の実施形態において、データポート390は、USBポート、ブルートゥースポート、IrDAポート、パラレルポート、シリアルポート、及び同様なものであるとすることができる。データポート390は、コントローラ300の前部、側部、及び/又は背部に位置付けられ、記憶デバイス、印刷デバイス、コンピューティングデバイス等にアクセスするために使用することができる。超音波システム20はロック395を含むことができる。一実施形態において、超音波システム20を動作させるため、ロック395は、パワースイッチ393が作動できるようにロック解除されるべきである。一実施形態において、ロック395は、データポート390(例えば、USBポート)を介してコントローラ300に接続可能であるとすることができる。ロック395は、アクセスキー(例えば、USBアクセスキー)、ハードウェアドングル、又は同様なものをデータポート390に挿入することによってロック解除され得る。コントローラ300は、緊急停止のために容易にアクセス可能であるとすることができる緊急停止ボタン392を含むことができる。
【0071】
一実施形態において、ハンドワンド100は、150及び160等の1つ又は複数のフィンガ作動式コントローラ又はスイッチを含む。一実施形態において、ハンドワンド100は、取外し可能なモジュール200を含むことができる。他の実施形態において、モジュール200は、取外し不能であるとすることができる。モジュール200は、ラッチ又はカプラ140を使用してハンドワンド100に機械的に結合することができる。インターフェースガイド235は、ハンドワンド100に対するモジュール200の結合を補助するために使用することができる。モジュール200は、1つ又は複数の超音波変換器を含むことができる。幾つかの実施形態において、超音波変換器は、1つ又は複数の超音波素子を含むことができる。モジュール200は、1つ又は複数の超音波素子を含むことができる。ハンドワンド100は、イメージングだけのモジュール、処置だけのモジュール、イメージング及び処置のモジュール、及び同様なものを含むことができる。一実施形態において、制御モジュール300はインターフェース130を介してハンドワンド100に結合することができ、グラフィカルユーザーインターフェース310は、モジュール200を制御するように構成することができる。一実施形態において、制御モジュール300は電力をハンドワンド100に提供することができる。一実施形態において、ハンドワンド100は電力源を含むことができる。一実施形態において、スイッチ150は、組織イメージング機能を制御するように構成することができ、スイッチ160は、組織処置機能を制御するように構成することができる。
【0072】
一実施形態において、モジュール200は、ハンドワンド100に結合することができる。モジュール200は、超音波エネルギー等のエネルギーを放出し受信することができる。モジュール200は、ハンドワンド100に電子的に結合することができ、こうした結合は、コントローラ300と通信状態にあるインターフェースを含む場合がある。一実施形態において、インターフェースガイド235は、モジュール200とハンドワンド100との間の電子通信を提供するように構成することができる。モジュール200は、種々のプローブ及び/又は変換器構成を含むことができる。例えば、モジュール200は、組合せ式2重モードイメージング/治療変換器、結合式又は同梱式(co-housed)イメージング/治療変換器、セパレート型治療及びイメージングプローブ、及び同様なもののために構成することができる。一実施形態において、モジュール200がハンドワンド100に挿入又は接続されると、コントローラ300は、それを自動的に検出し、インタラクティブグラフィカルディスプレイ310を更新する。
【0073】
種々の実施形態において、表皮、真皮、皮下組織、筋膜、及び浅筋腱膜性システム(「SMAS」)等の皮膚表面下の組織又は更に皮膚表面上の組織及び/又は筋肉は、超音波エネルギーによって非侵襲的に処置される。組織はまた、血管及び/又は神経を含む場合がある。治療効果を達成するため、超音波エネルギーは、集束、アンフォーカス、又はデフォーカスすることができ、表皮、真皮、皮下組織、筋膜、及びSMASの少なくとも1つを含む関心の領域に適用することができる。
図2は、関心の領域10に結合された超音波システム20の概略図である。種々の実施形態において、関心の領域10の組織層は、被検者の身体の任意の部分であるとすることができる。一実施形態において、組織層は、被検者の頭及び顔領域内にある。関心の領域10の組織の断面部分は、皮膚表面501、表皮層502、真皮層503、脂肪層505、浅筋腱膜性システム507(以降「SMAS 507」)、及び筋肉層509を含む。組織はまた、真皮層503の下の任意の組織を含むことができる皮下組織504を含むことができる。これらの層の組合せは、全体で、皮下組織510として知られる場合がある。同様に、
図2には、表面501の下にある処置ゾーン525が示される。一実施形態において、表面501は、被検者500の皮膚の表面であるとすることができる。組織層における治療を対象とする実施形態が本明細書で例として使用される場合があるが、システムは、身体内のいずれの組織にも適用することができる。種々の実施形態において、システム及び/又は方法は、身体内の顔、首、頭、腕、脚、又は任意の他の場所の筋肉(又は他の組織)に関して使用される場合がある。
【0074】
図2の例証を参照すると、超音波システム20の一実施形態は、ハンドワンド100、モジュール200、及びコントローラ300を含む。一実施形態において、モジュール200は変換器280を含む。
図3は、或る焦点深度278において組織を処置するように構成される変換器280を有する超音波システム20を示す。一実施形態において、焦点深度278は、変換器280と処置対象の標的組織との間の距離である。一実施形態において、焦点深度278は、所与の変換器280について固定である。一実施形態において、焦点深度278は、所与の変換器280について可変である。
【0075】
図4の例証を参照すると、モジュール200は、音響的に透明な部材230を通してエネルギーを放出することができる変換器280を含むことができる。種々の実施形態において、深度は、焦点深度278と呼ばれる場合がある。一実施形態において、変換器280は、変換器280と音響的に透明な部材230の表面との間の距離であるオフセット距離270を有することができる。一実施形態において、変換器280の焦点深度278は変換器280からの固定距離である。一実施形態において、変換器280は、変換器280から音響的に透明な部材230までの固定オフセット距離270を有する場合がある。一実施形態において、音響的に透明な部材230は、皮膚表面501に接触するために、モジュール200又は超音波システム20上の位置で構成される。種々の実施形態において、焦点深度278は、皮膚表面501の下の組織深度279に位置する標的エリアにおける処置に対応する量だけオフセット距離270を超える。種々の実施形態において、超音波システム20が皮膚表面501との物理的接触状態で配置されると、組織深度279は、(音響結合ゲル、媒体等がある状態又はない状態で)皮膚に接触するハンドワンド100又はモジュール200の表面の部分からの距離として測定される、音響的に透明な部材230と標的エリアとの間の距離、また、その皮膚表面接触点から標的エリアまでの組織内の深度である。一実施形態において、焦点深度278は、(結合媒体及び/又は皮膚501と接触状態の音響的に透明な部材230の表面に対して測定される)オフセット距離270と、標的領域までの皮膚表面501の下の組織深度279の和に対応するとすることができる。種々の実施形態において、音響的に透明な部材230は使用されない。
【0076】
結合コンポーネントは、関心の領域に対する変換器280又はモジュール200の結合を容易にするため、種々の物質、材料、及び/又はデバイスを備えることができる。例えば、結合コンポーネントは、超音波エネルギー及び信号を音響結合するように構成される音響結合システムを備えることができる。多岐管等の考えられる接続を有する音響結合システムが利用されて、音を関心の領域に入るよう結合し、液体又は流体充填式レンズ集束を提供することができる。結合システムは、1つ又は複数の結合媒体の使用によってこうした結合を容易にすることができ、1つ又は複数の結合媒体は、空気、ガス、水、液体、流体、ゲル、固体、非ゲル、及び/又は、その任意の組合せ、並びに、変換器280と関心の領域との間で信号が送信されることを可能にする任意の他の媒体を含む。一実施形態において、1つ又は複数の結合媒体は、変換器の内部に設けられる。一実施形態において、流体充填式モジュール200は、ハウジングの内部に1つ又は複数の結合媒体を含む。一実施形態において、流体充填式モジュール200は、超音波デバイスの乾燥部分から分離できる密閉ハウジングの内部に1つ又は複数の結合媒体を含む。種々の実施形態において、結合媒体は、100%、99%以上、98%以上、95%以上、90%以上、80%以上、75%以上、60%以上、50%以上、40%以上、30%以上、25%以上、20%以上、10%以上、及び/又は5%以上の透過効率で1つ又は複数のデバイスと組織との間で超音波エネルギーを送信するために使用される。
【0077】
種々の実施形態において、変換器280は、任意の適した組織深度279において関心の領域をイメージングし処置することができる。一実施形態において、変換器モジュール280は、約1W以下、約1Wと約100Wとの間、及び約100Wより大きい値の範囲内の音響パワーを提供することができる。一実施形態において、変換器モジュール280は、約1MHz以下、約1MHzと約10MHzとの間、及び約10MHzより大きい値の周波数の音響パワーを提供することができる。一実施形態において、モジュール200は、皮膚表面501の下約4.5mmの組織深度279における処置用の焦点深度278を有する。変換器280又はモジュール200の幾つかの非制限的な実施形態は、3mm、4.5mm、6mm、3mm未満、3mmと4.5mmとの間、4.5mmと6mmとの間、4.5mmより大きい値、6mmより大きい値等、及び、0mm〜3mm、0mm〜4.5mm、0mm〜6mm、0mm〜25mm、0mm〜100mm等の範囲内のどこか、並びにその中の任意の深度の組織深度に超音波エネルギーを送出するように構成することができる。一実施形態において、超音波システム20は、2つ以上の変換器モジュール280を備える。例えば、第1の変換器モジュールは第1の組織深度(例えば、約4.5mm)において処置を適用することができ、第2の変換器モジュールは第2の組織深度(例えば、約3mm)において処置を適用することができ、第3の変換器モジュールは第3の組織深度(例えば、約1.5mm〜2mm)において処置を適用することができる。一実施形態において、少なくとも幾つかの又は全ての変換器モジュールは実質的に同じ深度において処置を適用するように構成することができる。
【0078】
種々の実施形態において、超音波プロシージャについての(例えば、組織深度279等とともに)焦点の場所の数を変更することは、変換器270の焦点深度278が固定である場合でも、いろいろな組織深度における患者の処置を可能にするため有利であり得る。これは、相乗的結果を提供し、単一処置セッションの臨床結果を最大化することができる。例えば、単一表面領域下の複数の深度における処置は、より大きな全体積の組織処置を可能にし、コラーゲン形成及び引締めの向上をもたらす。さらに、異なる深度における処置は、異なるタイプの組織に影響を及ぼし、それにより、全美容結果の向上をともに提供する異なる臨床効果を生成する。例えば、表在処置(superficial treatment)は、皺の可視性を減少させることができ、深在処置(deeper treatment)は、より多くのコラーゲン増殖(collagen growth)の形成を誘発することができる。同様に、同じか又は異なる深度における種々の場所の処置は、処置を改善することができる。
【0079】
1つのセッションの異なる場所における被験者の処置は、幾つかの実施形態において有利である場合があるが、所定の期間にわたる順次的な処置は、他の実施形態において有益である場合がある。例えば、被検者は、同じ表面領域下で、時間1で1つの深度において、時間2で第2の深度において等で処置される場合がある。種々の実施形態において、時間は、ナノ秒、マイクロ秒、ミリ秒、秒、分、時間、日、週、月、又は他の時間期間のオーダであるとすることができる。最初の処置によって生成される新しいコラーゲンは、後続の処置に対してより敏感である場合があり、そのことは、幾つかの適応症(indication)にとって望ましい場合がある。代替的に、単一セッションにおける同じ表面領域下での複数深度の処置は有利である場合がある。その理由は、1つの深度における処置が、(例えば、血流の向上、成長因子の刺激、ホルモン促進(hormonal stimulation)等によって)別の深度における処置を相乗的に向上又は補助する場合があるからである。幾つかの実施形態において、異なる変換器モジュールは、異なる深度における処置を提供する。一実施形態において、単一変換器モジュールは、いろいろな深度について調整又は制御することができる。不正確な深度が選択されることになるリスクを最小にする安全機能(safety feature)は、単一モジュールシステムとともに使用することができる。
【0080】
幾つかの実施形態において、顔及び首の下方エリア(例えば、おとがい下のエリア(submental area))を処置する方法が提供される。幾つかの実施形態において、おとがい唇溝(mentolabial fold)を処置する(例えば、軟化させる)方法が提供される。他の実施形態において、眼の領域を処置する方法が提供される。上眼瞼弛緩症(upper lid laxity)改善並びに眼窩周囲線(periorbital line)及び肌理(texture)改善は、可変深度において処置することによって幾つかの実施形態によって達成されることになる。単一処置セッションにおいていろいろな場所で処置することによって、最適な臨床効果(例えば、軟化、引締め)を達成することができる。幾つかの実施形態において、本明細書で述べる処置方法は、非侵襲的美容プロシージャである。幾つかの実施形態において、方法は、皮膚引締めが所望される外科的フェイスリフト又は脂肪吸引(liposuction)等の侵襲的プロシージャとともに使用することができる。種々の実施形態において、方法を、身体の任意の部分に適用することができる。
【0081】
一実施形態において、変換器モジュールは、皮膚表面上の又は皮膚表面下の固定深度における処置シーケンスを可能にする。一実施形態において、変換器モジュールは、真皮層下の固定深度における処置シーケンスを可能にする。幾つかの実施形態において、変換器モジュールは、固定焦点深度における個々の熱的病変(以降で、「熱凝固点(thermal coagulation point)」又は「TCP」)のシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される移動機構を備える。一実施形態において、個々のTCPの直線シーケンスは、約0.01mmから約25mmの範囲内の処置間隔を有する。例えば、間隔は、1.1mm以下、1.5mm以上、約1.1mmと約1.5mmとの間等であるとすることができる。一実施形態において、個々のTCPは離散的である。一実施形態において、個々のTCPはオーバラップする。一実施形態において、移動機構は、個々のTCPの間で可変間隔を提供するようプログラムされるように構成される。幾つかの実施形態において、処置距離だけ分離された直線の又は実質的に直線のシーケンスでTCPが形成されるようなシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される移動機構を備える。例えば、変換器モジュールは、第1の直線シーケンス、及び、第1の直線シーケンスから処理距離だけ分離された第2の直線シーケンスに沿ってTCPを形成するように構成することができる。一実施形態において、個々のTCPの隣接する直線シーケンスの間の処置距離は、約0.01mmから約25mmの範囲内である。例えば、処置距離は、2mm以下、3mm以下、約2mmと約3mmとの間等であるとすることができる。幾つかの実施形態において、変換器モジュールは、他の直線シーケンスから処置距離だけ分離された個々の熱的病変の直線の又は実質的に直線のシーケンスでTCPが形成されるようなシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される1つ又は複数の移動機構を備えることができる。一実施形態において、直線の又は実質的に直線のTCPシーケンスを分離する処置距離は、同じか又は実質的に同じである。一実施形態において、直線の又は実質的に直線のTCPシーケンスを分離する処置距離は、直線のTCPシーケンスの種々の隣接する対について異なるか又は実質的に異なる。
【0082】
一実施形態において、第1及び第2の取外し可能な変換器モジュールが設けられる。一実施形態において、第1及び第2の変換器モジュールのそれぞれは、超音波イメージングと超音波処置の両方のために構成される。一実施形態において、変換器モジュールは処置だけのために構成される。一実施形態において、イメージング変換器は、プローブ又はハンドワンドのハンドルに取付けることができる。第1及び第2の変換器モジュールは、ハンドワンドに交換可能に結合されるために構成される。第1の変換器モジュールは組織の第1の層に超音波治療を適用するように構成され、一方、第2の変換器モジュールは組織の第2の層に超音波治療を適用するように構成される。組織の第2の層は組織の第1の層と異なる深度にある。
【0083】
図3に示すように、種々の実施形態において、適した焦点深度278、分布、タイミング、及びエネルギーレベルにおける放出エネルギー50の送出は、制御システム300による制御された動作を通してモジュール200によって提供されて、制御された熱損傷の所望の治療効果を達成し、それにより、表皮層502、真皮層503、脂肪層505、SMAS層507、筋肉層509、及び/又は皮下組織504の少なくとも1つを処置する。
図3は、筋肉を処置するための深度に対応する深度の一実施形態を示す。種々の実施形態において、深度は、任意の組織、組織層、皮膚、表皮、真皮、皮下組織、脂肪、SMAS、筋肉、血管、神経、又は他の組織に対応するとすることができる。動作中、モジュール200及び/又は変換器280はまた、拡張されたエリアを処置するため、表面501に沿って機械的及び/又は電子的にスキャンすることができる。表皮層502、真皮層503、皮下組織504、脂肪層505、SMAS層507、及び/又は筋肉層509の少なくとも1つへの超音波エネルギー50の送出前に、送出中に、また送出後に、処置エリア及び周囲構造のモニタリングが提供されて、結果を計画し評価し、及び/又は、グラフィカルインターフェース310を介してコントローラ300及びユーザーにフィードバックを提供することができる。
【0084】
一実施形態において、超音波システム20は、表面501に方向付けられ表面501下に集束される超音波エネルギーを生成する。制御されかつ集束されたこの超音波エネルギー50は、熱凝固点又はゾーン(TCP)550を生成する。一実施形態において、超音波エネルギー50は、皮下組織510内のボイドを生成する。種々の実施形態において、放出エネルギー50は、表面501下の組織を標的にし、表面501下の組織部分10内で、指定された焦点深度278において病変550をカットするか、焼灼するか、凝固させるか、微小焼灼するか、操作するか、及び/又はもたらす。一実施形態において、処置シーケンス中、変換器280は、指定された間隔295で290と記す矢印で示す方向に移動して、一連の処置ゾーン254を生成し、処置ゾーン254のそれぞれは、放出エネルギー50を受取って、1つ又は複数のTCP550を生成する。
【0085】
種々の実施形態において、変換器モジュールは1つ又は複数の変換素子(transduction element)を備えることができる。変換素子は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:lead zirconante titanate)等の圧電的に活性な材料(piezoelectrically active material)、或いは、圧電セラミック、結晶、プラスチック、及び/又は複合材料、並びに、ニオブ酸リチウム、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、及び/又はメタニオブ酸鉛等の任意の他の圧電的に活性な材料を含むことができる。種々の実施形態において、圧電的に活性な材料に加えて、又は、その代わりに、変換器モジュールは、放射エネルギー及び/又は音響エネルギーを生成するように構成される任意の他の材料を含むことができる。種々の実施形態において、変換器モジュールは、異なる周波数及び処置深度で動作するように構成することができる。変換器特性は、外径(「OD:outer diameter」)及び焦点距離(F
L)によって定義することができる。一実施形態において、変換器は、OD=19mm及びF
L=15mmを有するように構成することができる。他の実施形態において、約19mm未満、約19mmより大きい値等のOD及び約15mm未満、約15mmより大きい値等のF
Lのような他の適した値のOD及びF
Lを使用することができる。変換器モジュールは、異なる標的組織深度において超音波エネルギーを適用するように構成することができる。上述したように、幾つかの実施形態において、変換器モジュールは、個々のTCPの間に処置間隔を持った状態で、個々のTCPの直線の又は実質的に直線のシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される移動機構を備える。例えば、処置間隔は、約1.1mm、1.5mm等であるとすることができる。幾つかの実施形態において、変換器モジュールは、処置間隔だけ分離された直線の又は実質的に直線のシーケンスでTCPが形成されるようなシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される移動機構を更に備えることができる。例えば、変換器モジュールは、第1の直線シーケンス、及び、第1の直線シーケンスから約2mmと3mmとの間の処置間隔だけ分離された第2の直線シーケンスに沿ってTCPを形成するように構成することができる。一実施形態において、ユーザーは、TCPの隣接する直線シーケンスが生成されるように処置エリアの表面にわたって変換器モジュールを手動で移動させることができる。一実施形態において、移動機構は、TCPの隣接する直線シーケンスが生成されるように処置エリアの表面にわたって変換器モジュールを自動的に移動させることができる。
【0086】
種々の実施形態において、処置は、有利には、高速レートでかつ改善された正確さを持って送出することができる。これは、次に、処置時間を減少させ、被検者が経験する疼痛を減少させることができる。さらに、TCPの直線の又は実質的に直線のシーケンスの間の処置間隔の分散が減少する場合、効率が増加する可能性がある。一実施形態において、システムは、単一焦点処置点を生成するように構成される変換器を使用する。一実施形態において、変換器は、TCPの直線シーケンスを生成するため、ラインに沿って機械的に移動することができる。例えば、表1は、一実施形態による、TCPの直線シーケンスを生成するための時間の推定値、及び、TCPの直線シーケンスの間で移動するための時間の推定値を提供する。TCPの直線シーケンスを生成するための時間、及び、TCPの直線シーケンスの間で移動するための時間がほぼ同等であることが見てわかる。
【表1】
【0087】
種々の実施形態において、治療処置は、有利には、複数の焦点又はTCPを送出するように構成される変換器を使用することによって高速レートでかつ改善された正確さを持って送出することができる。これは、次に、処置時間を減少させ、被検者が経験する疼痛を減少させることができる。幾つかの実施形態において、TCPの直線シーケンスを生成するための時間、及び、TCPの直線シーケンスの間で移動するための時間が、単一変換器から複数の場所でTCPを放出することによって減少する場合、処置時間が減少する。
振幅変調を使用する治療送出
アパーチャー空間周波数解析及びフーリエ変換
【0088】
種々の実施形態において、フーリエ解析及びフーリエ光学に基づく空間周波数解析技法は、治療処置の効率を増加させるために使用することができる。インパルス応答h(t)を有するシステムが刺激x(t)によって励起されると、入力x(t)と出力y(t)との間の関係は、次の通りに畳込み関数によって関連付けられる。
【数1】
【0089】
種々の実施形態において、フーリエ変換は、方程式(1)の畳込みを計算するために適用することができる。連続的な1次元フーリエ変換は、
【数2】
として定義することができる。
【0090】
ここで、fは周波数であり、tは時間である。時間領域内の畳込みが周波数領域内の乗算と等価であることを示すことができる。
【数3】
【0091】
種々の実施形態において、フラウンフォーファ(Fraunhofer)近似が、変換器開口又はアパーチャーと結果として得られる超音波ビーム応答との間の関係を導出するために使用することができる。フラウンフォーファ近似の導出は、Joseph Goodman,Introduction to Fourier Optics(3d sd. 2004)に記載され、その文献は、引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。フラウンフォーファ近似によれば、複素アパーチャー(complex aperture)によって生成される遠方場複素振幅パターンは、アパーチャー振幅及び位相の2次元フーリエ変換に等しい。幾つかの実施形態において、光学におけるこの関係は、超音波に拡張することができる。その理由は、線形波動方程式(linear wave equation)を、光伝搬と音伝搬の両方を表すために使用することができるからである。光学及び/又は超音波の場合、2次元フーリエ変換は、変換器の焦点における音波圧力振幅分布を決定することができる。
【0092】
種々の実施形態において、ホイヘンス−フレネル(Huygens-Fresnel)積分は、表面上で各共振器又は変換器からの効果(振幅と位相の両方)を積分するΣことによってアパーチャーからの圧力場U(P
0)の振幅を決定する。それは、
【数4】
として表される。
【0093】
ここで、kは2π/λとして表される波数であり、r
01は場のアパーチャーからスクリーンまでの距離であり、nはアパーチャーからの方向ベクトルであり、U(P
1)はアパーチャー内の圧力場であり、U(P
0)はスクリーン内の圧力場である。
【0094】
種々の実施形態において、以下の仮定が使用されて、圧力場U(P
0)の振幅がU(P
1)の2次元フーリエ変換であるという近似をもたらす。最初に、小さな角度において、nとr
01との間の角度の余弦関数は1である。これは、以下の単純化をもたらす。
【数5】
【0095】
ここで、zは深度を示す。第2に、距離r
01のフレネル近似は、2項展開を使用して、
【数6】
として表すことができる。
【0096】
第3に、観測平面が、次の通りにアパーチャーの次元よりずっと大きいことを仮定することができる。
【数7】
【0097】
これらの仮定が、方程式(4a)及び(4b)に適用される場合、場の振幅は、
【数8】
として表すことができる。
【0098】
方程式(5)は、全体の大きさに影響を及ぼさない積分の外側の2次位相項を含む。方程式(5)を方程式(2)と比較することは、積分の内側の引数の類似度を示す。特に、周波数fで評価される1次元関数y(t)の代わりに、2次元関数U(x
1,y
1)が、
【数9】
として与えられる空間周波数で評価される。
【0099】
方程式(5)の積分が2次元フーリエ変換であるため、方程式(5)は、
【数10】
として書き換えることができる。
【0100】
種々の実施形態において、アパーチャーにおける振幅及び位相関数U(x
1,y
1)は、2つの関数、すなわち、それぞれx
1の関数及びy
1の関数に分離可能である。
【数11】
【0101】
方程式(7)を方程式(6)に適用することは、更なる単純化をもたらす。
【数12】
【0102】
方程式(8)は、分離可能な2次元関数についての場のアパーチャーの応答が、x
1及びy
1方向における2つの1次元フーリエ変換の乗算であることを立証する。方程式(6)及び(8)が、空間周波数引数が方程式(9a)及び(9b)に表すように変化することを除いて、集束式システムについて成立つことを更に示すことができる。集束式システムの場合、深度を示す変数zは焦点距離を示すz
fで置換することができる。
【数13】
【0103】
種々の実施形態において、フーリエ光学及びフーリエ変換のアイデンティティ(その一部は以下の表2に挙げられる)は、変換器デザインに対応する強度分布を決定するため、超音波変換器について使用することができる。例えば、矩形rect(ax)のフーリエ変換は正弦関数である。別の例として、一様な振幅の2次元円のフーリエ変換は、J
1として表すことができる1次ベッセル関数である。
【表2】
【0104】
幾つかの実施形態において、超音波変換器は、適した寸法及び焦点距離の矩形アパーチャーを有することができる。幾つかの実施形態において、超音波変換器は、適した寸法及び焦点距離の円形アパーチャーを有することができる。一実施形態において、変換器は、約9.5mmの外径、約2mmの内径、及び約15mmの焦点距離を有する円形アパーチャーを有することができる。円形変換器のアパーチャーは、
【数14】
として記述される場合がある。
【0105】
例えば、aは約9.5mmであり、bは約2mmであるとすることができる。方程式(10a)にフーリエ変換を適用することは、焦点における音波圧力分布の推定値を提供することができる。
【数15】
【0106】
ここで、ξ
x及びξ
yは、方程式(9a)及び(9b)のf
x及びf
yと同じである。方程式(11)は、円形アパーチャーを有する変換器の音波圧力分布が1次ベッセル関数であることを立証する。一実施形態において、エネルギーの実質的に大部分が(例えば、アパーチャーから15mm離れて)焦点に集中する。主超音波ビームの幅及び主ビームから離れたエネルギーの分布は、方程式(9a)及び(9b)で表すように、動作周波数の関数として表すことができる。
【0107】
種々の実施形態において、2つの同一の又はほぼ同一のビームは、アパーチャーが正しい関数で変調(例えば、乗算)される場合、焦点において生成され得る。一実施形態において、余弦関数は、次の通りに円形アパーチャーに適用することができる。
【数16】
【0108】
方程式(12)の変調済みアパーチャーの焦点におけるエネルギー分布又はビーム応答は、アパーチャーの2つの関数のフーリエ変換の畳込みである。
【数17】
【0109】
方程式(13)は、ディラックデルタ関数(Dirac delta function)についてのフーリエ変換のアイデンティティ(例えば、表2のアイデンティティ2)を適用して、2つの別個の関数の和に単純化することができる。
【数18】
【0110】
方程式(14)は、焦点において現れる2つのビームが、元の非変調ビームと比較して、
【数19】
だけ空間的にシフトすることを示す。幾つかの実施形態において、正弦関数等の1つ又は複数の他の変調関数は、所望のビーム応答を達成するために使用することができる。幾つかの実施形態において、アパーチャーは、3つ以上の焦点が生成されるように変調することができる。例えば、3つ、4つ、5つ等の焦点を生成することができる。幾つかの実施形態において、アパーチャーは、焦点が、同時にではなく、順次に又は実質的に順次に生成されるように変調することができる。
【0111】
幾つかの実施形態において、治療変換器モジュールは、個々のTCPの間に処置間隔を持った状態で、個々のTCPの直線の又は実質的に直線のシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される移動機構を備える。例えば、処置間隔は、約1.1mm、1.5mm等であるとすることができる。幾つかの実施形態において、変換器モジュールは、処置間隔だけ分離された直線の又は実質的に直線のシーケンスでTCPが形成されるようなシーケンスで超音波処置を方向付けるように構成される移動機構を更に備えることができる。例えば、変換器モジュールは、第1の直線シーケンス、及び、第1の直線シーケンスから約2mmと3mmとの間の処置間隔だけ分離された第2の直線シーケンスに沿ってTCPを形成するように構成することができる。方程式(14)によれば、超音波ビームにおける同時の又は実質的に同時の分割は、アパーチャーが所望の空間周波数の余弦及び/又は正弦関数によって変調される場合、焦点で(又は焦点の前で)達成される場合がある。一実施形態において、約1.1mm処置間隔だけ分離された同時の又はほぼ同時の2つの集束ビームは、直線の又は実質的に直線のシーケンスで生成することができる。7MHz超音波周波数で、水中の超音波の波長λは約0.220mmである。したがって、焦点における空間周波数ξ
x及びξ
yは、
【数20】
として示される。
【0112】
約1.1mmだけ分離された2つの焦点を配置するため、アパーチャーを変調するための空間周波数は次の通りに計算される。表2のアイデンティティ3及び4を使用して、正弦又は余弦関数のフーリエ変換は、引数
【数21】
を有するディラックデルタ関数である。
【0113】
一実施形態において、方程式(16a)は、引数が0であるとき、k
xについて解くことができる。
【数22】
【0114】
さらに、x
0は、分離距離(例えば、1.1mm)の半分によって置換することができる。
【数23】
【0115】
幾つかの実施形態において、種々の動作周波数で超音波エネルギーを放出する円形アパーチャーを有する変換器は、表3に挙げる空間周波数において正弦及び/又は余弦関数によって変調することができる。変換器の変調済みアパーチャーは、表3に示すように、異なる分離距離を有する2つの焦点を有する同時に又は実質的に同時に分割されるビームを生成することができる。一実施形態において、変換器は、約19mmのOD及び約15mmの焦点距離を有することができる。
【表3】
【0116】
表3に示すように、幾つかの実施形態において、アパーチャー変調関数の空間周波数は、所与の焦点分離距離について超音波動作周波数が増加するにつれて増加する。さらに、空間周波数は、所望の焦点分離距離が増加するにつれて増加する。
【0117】
一実施形態において、より高い空間周波数は、アパーチャー内の振幅遷移がより迅速に起こることをもたらす可能性がある。変換器処理制限があるため、アパーチャー内の迅速な振幅変化は、アパーチャーの異なる部分によって生成される音圧の量の変化が存在する場合があるため、アパーチャーを非効率的にする可能性がある。一実施形態において、空間周波数を使用して、同時に又はほぼ同時にビームを分割することは、各ビームの総合焦点利得を減少させる可能性がある。方程式(14)に示すように、各ビームの焦点における場の圧力は、非変調ビームと比較して1/2に減少する。一実施形態において、アパーチャーからの音圧又は超音波強度は、焦点平面において類似の又は実質的に類似の強度を得るように増加することができる。しかし、一実施形態において、アパーチャーにおける圧力を増加させることは、システム及び/又は変換器処理制限によって制限されない場合がある。一実施形態において、アパーチャーにおける圧力の増加は、近方場における総合強度を増加させる可能性があり、それが、焦点の前に位置する処置エリア組織(複数可)を過熱する可能性を増加させる場合がある。一実施形態において、焦点前の(pre-focal)組織(複数可)を更に加熱する可能性は、より低い超音波処置周波数を使用することによって、制限するか又はなくすことができる。
【0118】
一実施形態において、方程式(12)に示すようにアパーチャー変調関数を適用することは、焦点において同時の又は実質的に同時の2つの超音波ビームをもたらす。種々の実施形態において、超音波ビームは、同時の又はほぼ同時の複数のビームが生成されるように、複数回、例えば、3回、4回、5回等で分割することができる。一実施形態において、1次元に沿う等間隔に配置された4つのビームは、2つの別個の空間周波数によってアパーチャーを変調又は乗算することによって生成することができる。
【数24】
【0119】
方程式(17b)に示すように、焦点における非変調ビームは、x軸に沿う4つの異なる場所で生成することができる。一実施形態において、定数又はDC項C1が、振幅変調関数に加算されて、元の焦点場所におけるエネルギーの配置を維持することができる。
【数25】
【0120】
一実施形態において、それにより、ビームが複数の場所に同時に又はほぼ同時に配置されることができる方程式(17)及び(18)のアパーチャー変調は、システム、材料、及び/又は組織の制限のせいで、制限された適応性を有する場合がある。一実施形態において、焦点前に位置する処理エリア組織(複数可)を加熱する可能性があるため、超音波治療の周波数は、こうした可能性を制限し、及び/又はなくすように、調整、例えば、低くされる場合がある。一実施形態において、非線形技法が、焦点において適用されて、焦点前の組織(複数可)を加熱する可能性を制限し、及び/又はなくすことができる。一実施形態において、アパーチャーからの音圧又は超音波強度は、焦点平面において類似の又は実質的に類似の強度を得るように増加することができる。
【0121】
種々の実施形態において、方程式(7)に示すように、アパーチャーにおける振幅及び位相関数が分離可能である場合、音圧関数U(x
1,y
1)の2次元フーリエ変換は、方程式(8)に示す、x及びyにおける2つの関数の1次元フーリエ変換の積として表すことができる。種々の実施形態において、直線の又は実質的に直線のシーケンスで複数のTCPを生成すること、並びに、複数の直線シーケンスを同時に又はほぼ同時に生成することが有利である場合がある。表1に示すように、一実施形態において、2つのTCPが直線シーケンスで同時に又は実質的に同時に生成されるが、直線シーケンスが順次に生成される場合、全体の処置時間は約24%だけ減少する場合がある。一実施形態において、4つのTCPが直線シーケンスで同時に又は実質的に同時に生成されるが、直線シーケンスが順次に生成される場合、全体の処置時間は約39%だけ減少する場合がある。一実施形態において、2つのTCPが2つの直線シーケンスとともに同時に又は実質的に同時に生成される場合、全体の処置時間は約50%だけ減少する場合がある。
2次元における複数ビーム分割
【0122】
幾つかの実施形態において、4つのTCPが、以下のアパーチャー振幅変調関数を使用して、例えば、2つのTCPがそれぞれ、直線の又は実質的に直線の2つのシーケンスで生成することができる。
【数26】
【0123】
この関数のフーリエ変換は、
【数27】
である。
【0124】
方程式(19a)及び(19b)に示すように、ビームは、2つの直線シーケンスになるよう変調することができ、各シーケンスは2つの焦点を有する。一実施形態において、直線シーケンスは直交する場合がある。一実施形態において、直線シーケンスは直交しない場合がある。フーリエ変換が方程式(19b)において1/4によって乗算されるため、ビーム又は強度の振幅は、(例えば、方程式(14)に示すように)2つの焦点に分割されたビームと比較して更に減少される。一実施形態において、焦点前に位置する処理エリア組織(複数可)を加熱する可能性があるため、超音波治療の周波数は、焦点前に位置する組織(複数可)を過熱する可能性を制限し、及び/又はなくすように、調整、例えば、低くされる場合がある。幾つかの実施形態において、変調は、TCPの直線の又は実質的に直線のシーケンスが順次に又は実質的に順次に生成されるように適用することができる。
【0125】
種々の実施形態において、方程式(12)〜(14)に示すように、円形アパーチャーを有する変換器にわたる余弦及び/又は正弦振幅変調は、余弦及び/又は正弦振幅変調関数の空間周波数だけシフトした2つの別個のビームを生成する。種々の実施形態において、変調関数は、次の通りに、空間的にシフトするか又は位相シフトするとすることができる。
【数28】
【0126】
一実施形態において、シフトによって生じる振幅は、方程式(14)の場合と同じである。一実施形態において、(例えば、角度θだけの)空間的シフトは、焦点において総合振幅を変えないが、位相が修正される。幾つかの実施形態において、位相の修正は、焦点の前のピーク強度を減少させることにとって有利である場合がある。幾つかの実施形態において、アパーチャーは、組織(複数可)の近方場又は焦点前加熱が実質的に最小になり、一方、焦点における強度又は焦点利得が実質的に最大になるように設計することができる。
位相シフトを使用する治療送出
【0127】
種々の実施形態において、ビームは軸方向に分割される場合がある。時間遅延の解析及び離散的フェージングの適用によってこうした軸方向分割を解析することが有利である場合がある。幾つかの実施形態において、ビームをx及び/又はy方向の軸方向に分割することは、アパーチャーの平面又は2次元振幅変調(例えば、方程式(19a)及び(19b)に示す変調等)と組合すことができ、それは、2次元又は3次元でビームを分割することをもたらす場合がある。幾つかの実施形態において、ビームは、アパーチャーにおける位相チルティング(phase tilting)であって、空間シフト(spatial shifting)と実質的に同等とすることができる、位相チルティングを使用することによってシフトすることができる。幾つかの実施形態において、位相チルティングは、以下のフーリエ変換対を使用して実施することができる。
【数29】
【0128】
一実施形態において、この関数は、指数関数項の大きさが1であるため、位相変調されるだけであるアパーチャーを記述する。一実施形態において、それぞれの空間的場所は、次の通りに、虚数(正弦)部分と実数(余弦)部分との比として表すことができる、異なる位相の下にある要素を有する。
【数30】
【0129】
方程式(22)は位相差を空間的に表す。
【0130】
種々の実施形態において、超音波の伝搬に関連する時間遅延は、ビームを集束させるための位相シフト又はチルトを記述するために使用することができる。一実施形態において、変換器アパーチャーは、以下の幾何学的形状を有する集束式円形ボウルであるとすることができる。
【数31】
【0131】
方程式(23a)及び(23b)は、焦点距離zfを有するボウル頂点に中心がある円形ボウルを記述する。一実施形態において、焦点は、(0,0,zf)から、(x0,y0,z0)に位置する空間点P0まで移動することができる。ボウル上の任意の点からこの新しい空間点P0までの距離は、
【数32】
として表すことができる。
【0132】
ここで、(x1,y1,z1)は、方程式(23a)及び(23b)によって定義されるボウルアパーチャー上の点である。一実施形態において、標的P0までの実際の時間を決定するため、音の速度c(343.2m/s)は、次の通りに伝搬距離dを割ることができる。
【数33】
【0133】
一実施形態において、焦点における遅延した超音波の伝搬に関連する所望の建設的干渉を得るため、方程式(25)が使用されて、アパーチャーの別の部分に対する相対的時間遅延を計算することができる。一実施形態において、これは、最小時間遅延によって方程式(25)を減算することによって達成することができる。残りの時間は、アパーチャーの他の部分によって放出される超音波が新しい空間点P
0に到達するための余分の時間である。
【0134】
幾つかの実施形態において、(0,0,15mm)の焦点は、異なる焦点P
0に移動することができる。アパーチャーボウルの中心又は頂点を基準とする新しい焦点P
0に対する相対的時間遅延(半径方向距離で表される)は、外径(OD)=19mm、内径(ID)=4mm、及び焦点までの距離(F
L)=15mmの幾何学的形状を有する変換器について式(25)を用いて計算することができ、
図5A〜
図5Dに示される。他の実施形態は、他の寸法を使用することができ、本例は、1つの非制限的な実施形態を示す。他の寸法が企図される。
図5Aは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(0,0,15mm)に達するための相対的時間遅延1002a(マイクロ秒単位)を示す。予想されるように、
図5Aに示す遅延は、標的点が焦点と同じであり、焦点が変わっていないため、ゼロである。
図5Bは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(0,0,10mm)に達するための相対的時間遅延1002b(マイクロ秒単位)を示す。示すように、半径方向位置は、変換器ボウルの中心内の穴のせいで、2mmで始まる。一実施形態において、イメージング要素は、穴内に配置することができる。標的焦点P
0=(0,0,10mm)までの時間は、ボウル上の半径方向位置が増加するにつれて増加する。
図5Cは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(0,0,20mm)に達するための相対的時間遅延1002c(マイクロ秒単位)を示す。示すように、焦点がP
0=(0,0,20mm)にシフトする場合、標的までの時間は、ボウル上の半径方向位置が増加するにつれて減少する。
図5Dは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(2mm,0,14.7mm)に達するための相対的時間遅延1002d(マイクロ秒単位)を示す。一実施形態において、頂点から標的焦点P
0=(2mm,0,14.7mm)までの総距離は約15mmである。示すように、焦点がP
0=(2mm,0,14.7mm)にシフトする場合、標的までの時間は、ボウル上の位置のx座標に線形に依存する。標的までの時間は、頂点を基準にして正のxを有する位置の場合小さく、頂点を基準にして負のxを有する位置の場合大きい。約−2mmと約2mmとの間のx座標を有する位置は、ボウルの内径の外側(例えば、イメージング要素が位置することができる)で起こる。
【0135】
図5A〜
図5Dは、幾つかの実施形態による、音エネルギーを焦点に建設的に配置するため、アパーチャー上の種々の点から音が伝搬するための時間遅延を示す。ゼロを基準にして負の時間は、その点からのエネルギーが新しい焦点に達するのに時間がよりかからないことを示唆する。ゼロを基準にして正の時間は、エネルギーが新しい焦点に達するのに時間がよりかかることを示唆する。一実施形態において、適切な時間遅延がボウルの個々の点上に配置することができる場合、時間遅延は、新しい焦点において建設的干渉を得るように制御することができる。一実施形態において、圧電的に活性な材料を備える変換器の場合、機械的焦点(0,0,z
f)から新しい焦点P
0まで焦点を移動させることは、焦点P
0において建設的干渉を生成するためにアパーチャー上の共振器が移動すべき距離を(材料の拡張及び/又は収縮によって)変更する可能性がある。これらの距離は、距離を音の速度で割ることによって時間遅延に変換することができる。一実施形態において、アパーチャーの表面上の共振器についての時間遅延がわかっている場合、焦点P
0に達するための更なる時間遅延は、焦点P
0における所望の圧力強度が達成できるように考慮され得る。
【0136】
種々の実施形態において、適した周波数の超音波は、標的エリアに方向付けることができる。一実施形態において、圧電的に活性な材料を備える変換器は、適した動作周波数の連続波信号によって電気的に励起されて、適した治療周波数を達成することができる。変換器の種々の実施形態において、動作周波数は、約4MHz、約7MHz、約10MHz、約4MHz未満(例えば、約20KHzと約4MHzとの間)、約4MHzと約7MHzとの間、約10MHzより大きい値等であるとすることができる。一実施形態において、連続波信号は、約20msecと30msecとの間の期間、オン又はアクティブであるとすることができる。これは、次に、アパーチャーが、励起信号の約80,000サイクルと約30,000サイクルとの間によって励起されることを示唆することができる。一実施形態において、例えば、約20msecより小さい値、約30msecより大きい値等のような、アクティブである励起信号の他の適した期間を使用することができる。一実施形態において、アクティブである励起信号の短い継続期間は、焦点における建設的干渉を得ることを不必要にさせる可能性がある。これは、アパーチャーの異なる点から焦点P
0までの超音波の伝搬についての時間遅延が、アクティブである励起信号の継続期間より大きいことの結果であり得る。一実施形態において、建設的干渉を得るため時間遅延を制御することなく、動作周波数に基づいてアパーチャーの場所に対応する位相を修正することで十分である場合がある。一実施形態において、アパーチャーの場所に対応する位相が修正される場合があり、さらに、新しい焦点において建設的干渉を得るための時間遅延が制御される場合がある。
【0137】
図6A〜
図6Cは、幾つかの実施形態による、アパーチャーの頂点を基準にした焦点までの音の伝搬に関連する時間遅延を示す。一実施形態において、位相遅延は時間遅延に関連する。
図6Aは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(0,0,10mm)に達するための相対的位相遅延1012a、1014a、及び1016a(度単位)を示す。曲線1012aは約4MHzの励起信号に対応し、曲線1014aは約7MHzの励起信号に対応し、曲線1016aは約10MHzの励起信号に対応する。
図6Bは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(0,0,20mm)に達するための相対的位相遅延1012b、1014b、及び1016b(度単位)を示す。曲線1012bは約4MHzの励起信号に対応し、曲線1014bは約7MHzの励起信号に対応し、曲線1016bは約10MHzの励起信号に対応する。
図6Cは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(2mm,0,14.7mm)に達するための相対的位相遅延1012c、1014c、及び1016c(度単位)を示す。曲線1012cは約4MHzの励起信号に対応し、曲線1014cは約7MHzの励起信号に対応し、曲線1016cは約10MHzの励起信号に対応する。
図6A〜
図6Cに示すように、一実施形態において、アパーチャーが、浅くに集束しようとするか、遠くに集束しようとするか、横方向に集束しようとするかは、これは動作周波数に関連するとすることができるが、位相遅延の不連続性の数に関連する。所与の長さにわたる不連続性の数は、励起信号の動作周波数とともに増加する。一実施形態において、以下で説明するように、製造及びシステム制限は、不連続性の数を増加させる場合がある。一実施形態において、
図6Bに示すように、位相遅延遷移のレートは、変換器が深く又は浅く集束するために使用されるかどうかによらず、変換器のエッジ(例えば、グラフの右部分)に向かって増加する。一実施形態において、
図6Cに示すように、位相遅延遷移のレートは、変換器がビームをチルトするために使用されるとき、実質的に一定である。
図5B〜
図5D及び
図6A〜
図6Cは、変換器ボウル上の点から焦点までの更なる時間及び位相を示す。一実施形態において、更なる時間及び/又は位相は、適切な変換器場所に時間及び/又は位相遅延の逆を配置することによって減少するか又はなくされることができる。
離散的位相シフトを使用する治療送出
【0138】
一実施形態において、遅延及び/又は位相量子化は、時間及び/又は位相遅延を表すために使用される精度に影響を及ぼす可能性がある。換言すれば、離散的遅延及び/又は離散的位相を使用することができる。一実施形態において、時間及び/又は位相遅延の精度は、遅延を表すために利用可能なシステムクロック及び/又はビット数等のシステムパラメータによって制限される可能性がある。一実施形態において、他のシステムパラメータが、代わりに又は更に、精度を制限する可能性がある。一実施形態において、位相遅延は、単位円(360度)の周りに等間隔で配置される。一実施形態において、位相遅延は、単位円の周りに非周期的又は不等間隔で配置することができる。表4は、幾つかの実施形態による位相量子化レベルを示す。レベルの更なる数(8より大きい)は、幾つかの実施形態において使用することができる。表4に示すように、2つの位相(N=2)、0度及び180度は、一実施形態による、超音波ビームの焦点を変更するための最小レベルの位相制御を示すことができる。
【表4】
【0139】
図7A〜
図7Cは、種々の量子化レベルについての離散的又は量子化位相遅延を示し、位相遅延は、幾つかの実施形態による、アパーチャーの頂点を基準にした焦点までの音の伝搬に関連する。
図7A〜
図7Cは、約7MHzの動作周波数における音伝搬を示す。
図7Aは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(0,0,10mm)に達するための相対的量子化位相遅延1022a、1024a、及び1026a(度単位)を示す。曲線1022aは2つの位相量子化レベルに対応し、曲線1024aは3つの位相量子化レベルに対応し、曲線1026aは4つの位相量子化レベルに対応する。
図7Bは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(0,0,20mm)に達するための相対的量子化位相遅延1022b、1024b、及び1026b(度単位)を示す。曲線1022bは2つの位相量子化レベルに対応し、曲線1024bは3つの位相量子化レベルに対応し、曲線1026bは4つの位相量子化レベルに対応する。
図7Cは、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所に対する、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点P
0=(2mm,0,14.7mm)に達するための相対的量子化位相遅延1022c、1024c、及び1026c(度単位)を示す。曲線1022cは2つの位相量子化レベルに対応し、曲線1024cは3つの位相量子化レベルに対応し、曲線1026cは4つの位相量子化レベルに対応する。幾つかの実施形態において、量子化レベルの数が、
図7A〜
図7C(例えば、曲線1026a、1026b、及び1026c)に示すように増加するにつれて、7MHzを有する一実施形態における量子化位相遅延パターンは、
図6A〜
図6C(例えば、曲線1014a、1014b、及び1014c)に示す非量子化位相遅延パターンと実質的に類似する。
【0140】
一実施形態において、
図7Cの曲線1022c(2レベル位相量子化)は、集束ビームが2mm及び−2mmに操向されるとき、結果として得られる位相遅延パターンは、実質的に同じ空間周波数で起こる0度から180度までの遷移と実質的に類似することを立証する。位相遅延パターンにわずかな空間的シフトが存在する。位相遅延パターンが、2mm及び−2mmにおいて実質的に類似するため、一実施形態において、焦点における音響強度分布は、両方の焦点の場所において同時にピークを有する場合がある。一実施形態において、位相量子化が2レベルである場合、特定の焦点についての位相解もまた、別の場所についての解であることになる。一実施形態において、この結果は、ビーム軸に沿う焦点の修正について同様とすることができる。位相量子化が2レベルである場合、1つの焦点についての解もまた、別の焦点についての解であるとすることができる。
【0141】
図8Aは、幾つかの実施形態による、アパーチャーの頂点を基準にした焦点までの、約7MHzの動作周波数における音の伝搬に関連する離散的又は量子化位相遅延を示す。
図8Aは、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点(2mm,0,14.7mm)及び(−2mm,0,14.7mm)に達するための相対的位相遅延1032a及び1034a(度単位)をそれぞれ示す。曲線1032a及び1034aが、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所について示されている。一実施形態において、2の量子化レベルが
図8Aに示される。
図8Aに示すように、2つの焦点についての量子化位相遅延パターンは実質的に類似する。
【0142】
図8Bは、幾つかの実施形態による、アパーチャーの頂点を基準にした焦点までの、約7MHzの動作周波数における音の伝搬に関連する離散的又は量子化位相遅延を示す。
図8Bは、アパーチャー上の空間点から移動する音エネルギーが標的焦点(0,0,10,25mm)及び(0,0,27mm)に達するための相対的位相遅延1032b及び1034b(度単位)をそれぞれ示す。曲線1032b及び1034bが、一実施形態による、ボウルアパーチャー上のいろいろな半径方向場所について示されている。一実施形態において、2の量子化レベルが
図8Bに示される。
図8Bに示すように、2つの焦点についての量子化位相遅延パターンは実質的に180度位相がずれている。
【0143】
種々の実施形態において、超音波ビームを集束させるための、アパーチャーにおける連続的又は離散的振幅変調及び/又は連続的又は離散的位相遅延を使用することができる。一実施形態において、機械的焦点に関連する焦点利得が好ましい場合があるため、平坦アパーチャーにおいてアパーチャー振幅変調及び/又は位相制御を使用する代わりに、機械的焦点を設けることが有利である場合がある。一実施形態において、機械的焦点を生成することができ、変調及び/又は位相遅延技法を、機械的焦点に適用することができる場合、アパーチャー又はシステムデザインの複雑さが低減される場合がある。1つの利点は、新しい焦点にビームを集束させるための離散的位相遷移の数が減少することであり得る。別の利点は、離散的な異なる位相レベル間の距離が、アパーチャーが既に機械的に集束されていると増加する可能性があり、それが、2つ、3つ、4つ等のようなより少数の量子化レベルを使用することをもたらす場合があることであり得る。
【0144】
種々の実施形態において、圧電材料ポーリング及び/又は離散的システムフェージングを含む作製方法が使用されて、機械的焦点から2次元及び/又は3次元で超音波ビームを分割又は集束させるように構成される変換器を製造することができる。以下は、変換器デザインの幾つかの非制限的な例を挙げる。種々の実施形態において、他の変換器デザインを、開示される方法を使用して製造することができる。
変換器ポーリングを使用する多焦点エネルギー送出
【0145】
幾つかの実施形態において、変換器は圧電材料を含むことができる。圧電セラミック材料は、高温かつ高電場で分極されて、材料内に正味の双極子モーメントを生成することができる。正味の双極子モーメントは、圧電セラミック材料が圧電効果を有することを可能にすることができ、圧電効果は、双極子モーメントの方向に材料の全体又は一部にわたって電場が配置されると、材料の収縮又は拡張をもたらす。一実施形態において、変換素子等の変換器の複数の部分は、異なるポーリングモーメント特徴を有するように処置することができる。一実施形態において、単一の変換素子は、1つ、2つ、又はそれより多い数のポーリング特徴を有するように処置することができる。一実施形態において、単一の変換素子は、1つの極を有するように処置することができる。別の実施形態において、素子の複数の部分は、1つの極を有するように処置することができ、素子の未処置部分は、第2の極を有することができる。一実施形態において、ポーリング処置は、変換素子上に塗布(paint)することができる。
【0146】
図9は、一実施形態による、電圧が印加されるときの、分極した圧電セラミック材料及び結果として得られる挙動の概略図を示す。一実施形態において、変換器は、PZT1052圧電セラミック材料を含むことができる。PZT材料1052内で示す矢印は、正味の双極子モーメントである。一実施形態において、電場が双極子モーメントの逆の又は実質的に逆の方向になるように(1082で示す)、電圧がPZT材料1052の両端に配置される場合、材料は収縮する。一実施形態において、電場が双極子モーメントと同じ又は実質的に同じ方向になるように(1072で示す)、電圧がPZT材料1052の両端に配置される場合、材料は拡張する。一実施形態において、材料の両端に電圧が印加されないとき(1062に示す)、PZT材料1052は拡張又は収縮しない。
【0147】
幾つかの実施形態において、圧電材料ポーリングは、アパーチャー振幅変調を実装するために使用することができる。一実施形態において、2レベル変調は、2レベル位相量子化と同等であり得る。方程式(12)〜(14)に示すように、変換器アパーチャーによって放出される超音波ビームは、変調関数(例えば、余弦及び/又は正弦関数)の空間周波数に関連する距離だけシフトした焦点平面内の2つの(又は3つ以上の)場所に現れるように変調することができる。一実施形態において、ポーリング方向は、アパーチャーにおける振幅変調を修正し、余弦及び/又は正弦振幅変調を近似するために使用される場合がある。
図9に示すように、一実施形態において、材料の全体又は一部にわたってポーリングすること又は電圧を印加することは、3レベルの振幅変調、すなわち、−1(材料の収縮)、1(材料の拡張)、及び0(材料の形状に対する無変化)を提供することができる。
図10A〜
図10Bは、幾つかの実施形態による、2レベルのポーリング及び3レベルのポーリングを使用する振幅変調の近似を示す。
図10Aは、一実施形態による正弦関数を使用する振幅変調の近似を示す。x軸はアパーチャーの頂点に対する相対距離を示し、y軸は変調関数の振幅を示す。曲線1092aは変調関数(例えば、正弦関数)を示し、曲線1094aは2レベルのポーリング(例えば、±1)を使用する近似を示し、曲線1096aは3レベルのポーリング(例えば、±1及び0)を使用する近似を示す。
図10Bは、一実施形態による0.25のDCオフセットを有する正弦関数を使用する振幅変調の近似を示す。x軸はアパーチャーの頂点に対する相対距離を示し、y軸は変調関数の振幅を示す。曲線1092bは変調関数(例えば、正弦関数)を示し、曲線1094bは2レベルのポーリング(例えば、±1)を使用する近似を示し、曲線1096bは3レベルのポーリング(例えば、±1及び0)を使用する近似を示す。一実施形態において、
図10Bに示すように、正の分極領域(1の振幅を有する)の幅は、負の分極領域(−1の振幅を有する)の幅より大きいため、平均振幅はDCオフセット(例えば、0.25)に実質的に等しい。2レベル又は3レベルの制限は、−1と1との間で達成可能なDCオフセットを制限する。幾つかの実施形態において、4以上のレベルのポーリングを、振幅変調のために使用することができる。
【0148】
一実施形態において、焦点におけるエネルギー分布を定量化するため、矩形波は、関連するフーリエ変換対を有する関数によって表すことができる。周期cの矩形波についてのフーリエ級数展開は、
【数34】
である。
【0149】
一実施形態において、方程式(25)に記述する振幅変調を有する円形アパーチャーは、
【数35】
として記述することができる。
【0150】
この関数のフーリエ変換は、
【数36】
である。
【0151】
方程式(26b)は、次の通りに単純化される場合がある。
【数37】
【0152】
一実施形態において、焦点平面内の音波圧力は、各ビーム間で2cの距離だけ分離された複数の空間的場所における主ビームの反復パターンを含む。反復パターンは、振幅が減少するとすることができる。
【0153】
図11A〜
図11Hは、幾つかの実施形態による、7MHz励起信号によって励起された変換器についての1つ又は複数の焦点における、(2レベルポーリング又は3レベルポーリングを使用する)アパーチャー変調又はアポダイゼーション(apodization)関数及び音波圧力の幾つかの対応する正規化強度分布を示す。一実施形態において、
図11A〜
図11Hに示す変換器は、OD=19mm及びF
L=15mmを有する円形ボウルとして構成される。
図11A〜
図11Bは、一実施形態による、ビームを分割することがない状態のアポダイゼーションプロファイル及び対応する強度分布を示す。
図11Bは、強度が焦点1108に集中していることを示す。
図11C〜
図11Dは、一実施形態による、焦点ピーク間の約1.1mmによってビームを横方向に分割した状態のアポダイゼーションプロファイル及び対応する強度分布を示す。
図11Aの領域1104及び
図11Cの領域1114で示すように、幾つかの実施形態において、変換器のアパーチャーの一部は、ゼロのアポダイゼーションを示し、それは、ボウルの内径(ID)を示す。幾つかの実施形態において、径が約4mmであるとして示されるこれらの領域1104及び1114は、イメージング要素が位置することができる領域に対応することができる。一実施形態において、イメージング要素のアポダイゼーションは領域1106によって表すことができる。
【0154】
図11Cを参照すると、一実施形態において、焦点ピーク間の1.1mm分割のための振幅変調が示される。一実施形態において、2つのポーリング又はアポダイゼーションが使用される場合、(エッジを除いて)実質的に等しい幅の8つのストリップがアパーチャー表面上に画定される。例えば、2つのこうしたストリップは、1112及び1112’とラベル付けされる。一実施形態において、ストリップの分極(polarization)は、変換器表面にわたって−1から+1まで交互に起こる。結果として得られるビームパターンは
図11Dに示される。予想されるように、超音波ビームは、2つの焦点1120及び1120’に現れ、約−0.55mm及び0.55mmに位置する。ビームのより高い周波数成分は、ビーム軸から約1.65mmの距離の領域1122及び1122’において目に見える。一実施形態において、これらの成分は、焦点領域1120及び1120’より低い強度を有する。より高い周波数成分は、方程式(26c)において表される、より低い強度を有する第3高調波に対応することができる。
図11E〜
図11Hに示すような種々の実施形態において、変換器表面の部分1125、1125’の分極は、ライン、曲線、形状、波、パターン等を含むことができる。一実施形態において、部分1125、1125’の特徴は、焦点分割を維持するために使用することができ、また、加熱を少なくするため、エネルギーを焦点前に及び/又は焦点後に再分配することができる。
【0155】
一実施形態において、ビームの分割は、x(アジマス)次元とy(エレベーション)次元の両方において起こる場合がある。一実施形態において、x及びy軸分割は、フーリエ変換を実施するときに独立に処置される場合がある。一実施形態において、アパーチャーは、x次元において約1.0mmだけ、かつ、y次元において約0.5mmだけビームを分割するために設計することができる。対応するアパーチャー変調関数は、
【数38】
として表すことができる。
【0156】
振幅変調を交互に行うための空間周波数は、計算が2次元について実施されるということを例外として、方程式(26a)〜(26c)に関連して上述したように計算することができる。
図12A〜
図12Dは、幾つかの実施形態による、7MHz励起信号によって励起された変換器についての1つ又は複数の焦点における、(2レベルポーリングを使用する)アパーチャー変調又はアポダイゼーション関数及び音波圧力の対応する正規化強度分布を示す。一実施形態において、
図12A〜
図12Dに示す変換器は、OD=19mm及びF
L=15mmを有する円形ボウルとして構成される。
図12Aは、一実施形態による、アパーチャー用のアポダイゼーション関数を示す。示すように、チェッカーボードパターン1132及び1136は、x方向とy方向の両方において振幅が交互になる。
図12Bに示すように、チェッカーボードパターンは、予想される距離だけ、すなわち、x方向に約1.0mmだけ、また、y方向に約0.5mmだけ分離された、実質的に別個の4つの超音波ビーム1140、1140’、1142、及び1142’を生成する。一実施形態において、5点パターンは、原点において対応する強度分布を有する場合がある、アパーチャーの頂点に定数を付加することによって達成することができる。
【0157】
一実施形態において、
図12C〜
図12Dに示すように、4つのピークのラインは、同じ次元(例えば、x次元)に沿って複数の周波数を配置することによって得られる。変調関数は、
【数39】
として表すことができる。
【0158】
図12Cは、一実施形態による、アパーチャー用のアポダイゼーション関数を示す。示すように、パターン1142及び1146において、ストリップの分極は、変換器表面にわたって−1から+1まで交互に起こる。
図12Dに示すように、一実施形態において、パターンは、x方向に約1.0mm及び3.0mmだけ分離された、実質的に別個の4つの超音波ビーム1150、1152、1154、及び1156を生成する。
【0159】
一実施形態において、ビームの軸方向分割又は1次元に沿う分割は、ビームが軸対称のままであるように達成される。一実施形態において、ポーリングによる2つだけの位相を使用して軸方向にビームを分割することは、横方向分割より難しいことがあり得る。これは、2つ以上のピークの間に強度バランスを得ることの困難さによるとする可能性がある。一実施形態において、2つの位相は、2つの同時強度ピークを生成し、1つの強度ピークは他の強度ピークより浅い。より深い強度ピークは、組織内での更なる回折及び減衰のせいで、浅いピークに比べて強度が低いことがあり得る。一実施形態において、3つ以上の位相が、軸方向分割を達成するために使用される場合がある。
【0160】
幾つかの実施形態において、超音波ビームを2つ以上の焦点になるよう、同時に、ほぼ同時に、又は順次に分割することは、離散的システムフェージングの適用によって達成することができる。
図13は、一実施形態による2位相システム1200の概略図である。示すように、ブロック1202は、離散的位相シフタを駆動するAC電圧(又は電流)源であり、ブロック1204及び1206は、それぞれ0度及び180度による離散的位相シフタであり、ブロック1208及び1210は、位相シフトされる変換器部分である。一実施形態において、離散的位相シフタ1204及び1206は、供給源1202によって供給されるAC電圧(又は電流)信号を位相シフトするように構成することができるため、結果として得られる信号は180度位相がずれる。一実施形態において、離散的位相シフタ1204及び1206は、変換器の異なる部分を励起するように構成することができる。一実施形態において、システム1200は、2レベルの材料ポーリングを真似るように構成される。一実施形態において、変換器部分1208及び1210を電気的に絶縁することが望ましい場合がある。電気的絶縁及び対応する接続スキームは、一実施形態に従って、焦点において結果として得られるビームパターンを決定することができる。一実施形態において、電気的絶縁が実施されない場合がある。
図1を参照すると、幾つかの実施形態において、離散的位相シフタは、超音波システム20のコントローラ300、ハンドワンド100、モジュール200、及び/又は変換器内に又はその上に配置される場合がある。一実施形態において、連続位相シフトが使用される場合がある。
【0161】
幾つかの実施形態において、(例えば、表4に示すように)3つ以上の離散的位相シフタを使用することができる。位相の数の増加は、ビームを操向及び/又は集束するための位相遅延の改善された近似をもたらす場合がある。一実施形態において、4つの離散的位相シフタを使用することができる。
図14は、一実施形態による選択可能な4位相システム1250の概略図である。示すように、ブロック1252、1254、1256、及び1258は、離散的位相シフタ1262、1264、1266、及び1268を駆動するAC電圧(又は電流)源である。各離散的位相シフタブロックは、4つの異なる位相0度、90度、180度、及び270度を提供するように構成することができる。一実施形態において、マルチプレクサ1272、1274、1276、及び1278は、信号の特定の位相を選択するように含むことができる。選択された位相を有する信号は、変換器1280の部分1282、1284、1286、及び1288に適用することができる。一実施形態において、部分は、単一変換素子を有する単一変換器の一部である。一実施形態において、部分は、変換素子であるとすることができる。示すように、変換器1280の各部分1282、1284、1286、及び1288は、選択可能な位相(例えば、0度、90度、180度、及び270度)を有する。一実施形態において、部分1282、1284、1286、及び1288は、(例えば、互いから)電気的に絶縁することができる。一実施形態において、変換器1280が部分1282、1284、1286、及び1866に分割又は区分化される場合、超音波ビームは、複数の焦点場所に操向され、集束され得る。
【0162】
一実施形態において、より多くの離散的位相シフタを設ける利点は、平坦ディスク又はリング変換器、及び、実質的に好ましくは集束式の円形ボウル変換器の焦点における測定強度と比較した焦点における測定強度を考慮することによって示すことができる。
図15は、一実施形態による離散的位相システムの性能を示す。一実施形態において、ボウル変換器は、OD=19mm及びF
L=15mmを有するように構成することができ、その強度(dB単位)は、ライン1302で示される。平坦リング変換器の強度はライン1306で示される。示すように、平坦リング変換器によって生成される焦点強度の改善は、ほぼ2の離散的位相レベルと5〜6の離散的位相レベルとの間で(例えば、指数関数的に)増加するが、ほぼ5〜6の離散的位相後に横這い状態になり始める。一実施形態において、強度は、漸近的に約−2.3dBに近づく(ライン1304)。示すように、一実施形態において、平坦リング変換器(ライン1306)は、ボウル変換器(ライン1302)より小さい焦点利得を生成する。見てわかるように、一実施形態において、更なる離散的位相レベルを付加することは、焦点における強度を改善し、それにより、変換器性能を改善することができる。
【0163】
一実施形態において、所望の焦点と理想の焦点との間の強度の差は、集束式ボウルを使用することによって変更することができる。一実施形態において、OD=19mm及びF
L=15mmを有する円形ボウル変換器を最初に使用することができる。その後、一実施形態において、離散的フェージング技法が使用されて、焦点を約12mm又は18mmの深度に移動することができる。
図16A〜
図16Bは、幾つかの実施形態による、種々の焦点における離散的位相システムの性能を示すプロットである。
図16Aは、一実施形態による、ボウル変換器(OD=19mm及びF
L=12mm)の性能1312と比較されるときに、焦点が離散的フェージングを使用して12mmに移動されるときのボウル変換器(OD=19mm及びF
L=15mm)の性能1316を示す。示すように、ライン1316は、漸近的に約−1.3dBに近づく(ライン1314)。一実施形態において、ライン1316を、
図15のライン1306で示す平坦ディスク変換器の性能と比較すると、ボウル変換器によって生成される強度が改善された。
図16Bは、一実施形態による、ボウル変換器(OD=19mm及びF
L=18mm)の性能1322と比較されるときに、焦点が離散的フェージングを使用して18mmに移動されるときのボウル変換器(OD=19mm及びF
L=15mm)の性能1326を示す。示すように、ライン1326は、漸近的に約0.5dBに近づく(ライン1324)。示すように、離散的フェージングによるボウル変換器の性能(ライン1326)は、離散的位相レベルの数が約6を超えるとき等に、理想的な変換器の性能(ライン1322)を超えることができる。一実施形態において、焦点をより深くに移動させるために離散的位相を使用することが有利である場合がある。
振幅変調及び離散的位相シフトを使用する治療送出
【0164】
幾つかの実施形態において、振幅変調(例えば、材料ポーリングによって実現される)は、離散的フェージングに加えて使用することができる。一実施形態において、超音波ビームの分割は、例えばシステム又は変換器材料の制限のせいで得ることが難しい場合がある変換器パワーの増加をもたらす場合がある。超音波ビームを1つの焦点位置から別の焦点位置へ位相シフト又はチルトさせることが望ましい場合がある。一実施形態において、超音波ビームの分割は、焦点前の組織の過熱の可能性があるため、達成するのが難しい場合がある。一実施形態において、TCPの直線シーケンスは、変換器を移動させることなく、順次に又は実質的に順次に生成される場合があり、それは、治療時間の減少をもたらす可能性がある。一実施形態において、変換器は、処置点を更に分配するために移動することができる。一実施形態において、変換器は、7MHz励起信号によって励起され、約19mmのOD、約4mmのID、及び約15mmのF
Lを有する円形ボウル変換器であるとすることができる。直線TCPシーケンスは、約1.0mm離間することができる。2つの直線TCPシーケンスが互いから約1.0mm離れて同時に又は実質的に同時に生成されるように超音波ビームを分割することが望ましい場合がある。しかし、一実施形態において、分割されないビームの強度と比較すると、分割ビームのそれぞれは、約2.4倍低い強度を有する可能性がある。焦点前に位置する組織の過熱についての可能性があるため、変換器に送出されるパワーは、強度の減少を補償するため、約2.4倍だけ増加されない場合がある。一実施形態において、直交フェージングが使用されて、直線TCPシーケンスを一回に一度生成する場合がある。直交フェージングは、材料ポーリングを離散的システムフェージングと組合せることによって達成することができる。一実施形態において、直交フェージングを使用することは、直交フェージングが集束式ボウル変換器に適用されると、約1.2倍のパワーの増加に関連する場合がある。一実施形態において、こうしたわずかのパワーの増加が望ましい場合がある。
【0165】
図17A〜
図17Bは、一実施形態によるポーリングと離散的システムフェージングを組合せることによる変換器の直交制御を示す。
図17Aは、一実施形態において、変換器によって生成される超音波ビームにおいて約1.0mmを達成するように構成されるピッチで、集束式円形ボウル変換器1400にわたって画定された個々のストライプ(例えば、1402、1404等)を示す。変換器の焦点は、変換器面に平行な平面内の単一ビーム1408である。変換器1400は離散的フェージングによって構成されない。一実施形態において、
図17Bに示すように、変換器のストリップ1410は、フェージング方向を交互に変えることによって分極される。例えば、ストリップ1412は、0度の位相を有し、ストリップ1414は、180度の位相を有する。強度プロットに示すように、2つの強度ピーク1418及び1418’は、実質的に或る焦点深度のラインに沿って現れる。
【0166】
一実施形態において、2つの強度ピーク1430及び1432を生成することは、システム(例えば、電源)及び/又は変換器材料の制限のせいで望ましくない場合がある。例えば、2つのTCPを同時に又はほぼ同時に生成するため、より多くのパワーが変換器に供給される必要がある場合がある。
図17Cは、一実施形態による、更なる位相シフト(90度だけの)を使用する変換器1420のアパーチャーの変調を示す。示すように、ストリップ1422は、0度の位相を有し、90度の位相を有する領域又はサブストリップ1426及び0℃の位相を有するサブストリップ1428に更に分割される。さらに、ストリップ1424は、180度の位相(例えば、ストリップ1422に対する交番位相)を有し、270度の位相を有する領域又はサブストリップ1430及び180度の位相を有するサブストリップ1432に更に分割される。一実施形態において、これらの2つの更なる位相(例えば、1426及び1428)は、2つの位相を分離するように構成される導電性ボンド、及び任意選択で、スイッチ又はフレックス回路を通して変換器1420に電気接続することができる。
図17A〜
図17Bに示す実施形態と同様に、変換器1420は、隣接するストリップ間で0度と180度との間で位相が交番するように分極される。一実施形態において、変換器1420の半分は0度位相励起信号によって励起され、他の半分は180度位相励起信号によって励起される。一実施形態において、位相変化のピッチは、更なるフェージング(例えば、サブストリップ1426及び1428)によって1/2に減少する。一実施形態において、離散的フェージングがポーリングと組合される(例えば、隣接するストリップ1422と1424との間で0度と180度との間で位相を交番させること)と、4つの別個の位相、すなわち、0度、90度、180度、及び270度を設けることができる。
図17Cに示すように、左から右に変換器1420の両端に印加される反復位相パターンは、90度、0度、270度、及び180度であるとすることができる。強度プロットに示すように、一実施形態において、或る焦点深度においてビーム軸から約−1mm離れたピーク1438を生成することができる。一実施形態において、
図17Dに示すように、位相パターンが、0度(サブストリップ1446)、90度(サブストリップ1448)、180度(サブストリップ1450)、及び270度(サブストリップ1452)の逆順を有する場合、ピーク1458は、ビーム軸から約+1mm離れて移動する。
図17Dに示すように、ストリップ1442は0度の位相を有し、ストリップ1444は180度の位相(例えば、ストリップ1442に対する交番位相)を有する。
【0167】
図18は、一実施形態による、2位相切換え可能システム1500の概略図である。示すように、システム1500は、離散的位相シフタ1504(0度位相シフタ)及び1506(90度位相シフタ)、スイッチ1508及び1510、並びに変換器部分1512及び1514を駆動するAC電圧(又は電流)源1502を含む。一実施形態において、離散的位相シフタ1504及び1506は、結果として得られる信号が90度位相がずれるように、供給源1502によって供給されるAC電圧(又は電流)信号を位相シフトするように構成することができる。一実施形態において、離散的位相シフタ1504及び1506は、変換器の異なる部分(例えば、ストリップ)を励起するように構成することができる。離散的位相シフタ1504及び1506の出力は、変換器の異なる部分1512及び1514に接続されるスイッチ1508及び1510に接続することができる。一実施形態において、スイッチ1508及び1510は、供給源1502によって提供される電圧(又は電流)信号の位相を、0度と90度との間でトグルさせ、それにより、変換器の位相パターンが、
図17C〜
図17Dに示すように、順序を逆にし、焦点が、ビーム軸の一方の側からビーム軸の別の側に移動するようにさせる。一実施形態において、位相シフタ1504及び1506は、任意の適した値、例えば、30度、45度、120度、145度、180度等だけ位相をシフトさせることができる。
ウォーキング(walking)を有する振幅変調を使用する治療送出
【0168】
一実施形態において、例えば、TCPの複数の直線シーケンスが同時に、実質的に同時に、又は順次に生成されるように、超音波ビームを軸方向に及び/又は横方向に変調又は分割することは、非変調ビームと実質的に同じ強度を焦点(複数可)において達成するため、更なるパワーの供給を必要とする場合がある。一実施形態において、パワーのこうした増加は、焦点の近位の(焦点前の)及び/又は遠位の(焦点後の)組織の過熱の可能性をもたらし得る。例えば、所与の変換器構成の場合、ほぼ(0,0,15mm)の焦点位置からほぼ(−0.55mm,0,15mm)の焦点位置及びほぼ(0.55mm,0,15mm)の焦点位置に超音波ビームを分割することは、未変調焦点の強度と実質的に同じ強度を2つの焦点位置において達成するため、約2.2倍だけパワーの供給を増加させることを必要とする場合がある。一実施形態において、パワーのこうした増加は望ましくない場合がある。種々の実施形態において、振幅変調は、ウォーキングアパーチャー技法と組合されて、焦点前及び焦点後の領域内の組織の過熱の可能性を低減することができる。例えば、焦点前及び焦点後の領域内で測定される最大強度が減少する場合がある。
【0169】
図19A〜
図19Cは、一実施形態による焦点前の約2mmにあるx−y平面内の強度分布1600のプロットである。変換器に変調は適用されていない。プロット1600は、音響強度分布がビーム軸の周りに軸対称であることを示す。一実施形態において、対称は、変換器(例えば、集束式円形ボウル変換器)の円形アパーチャーによって生じる。最大強度の領域1601、1602、及び1604は、ビーム軸に沿って、約0mm(領域1601)、約0.75mm(領域1602)、及び約1.0mm(領域1604)の半径で起こる。一実施形態において、最大強度は、平面内で約101W/cm
2である。ただし、アパーチャーにおける強度が約1W/cm
2である場合に限る。
【0170】
図20A〜
図20Cは、一実施形態による焦点深度におけるx−y平面内の強度分布1620のプロットである。一実施形態において、焦点深度は、約15mmであるとすることができる。
図20A〜
図20Cは、焦点平面における音響強度のかなりの集中1622を示す。一実施形態において、音響分布の径は、
図20A〜
図20Cの約3mmのODから焦点深度における約0.3mm未満の径まで減少した。最大強度は、約7.73kW/cm
2まで増加し、その値は、焦点前の約2mmの最大強度より約77.3倍大きい。
【0171】
図21は、一実施形態による振幅変調アパーチャーパターン1630の概略図である。振幅変調アパーチャーパターン1630は、アパーチャーにわたって配置することができる。変換器ストリップ又は部分1632のグループは、(例えば、変換器材料の拡張によって)+1の振幅を示すことができる。変換器ストリップ又は部分1634のグループは、(例えば、変換器材料の収縮によって)−1の振幅を示すことができる。図示するように、グループ1632及び1634は、アパーチャーにわたって交互に起こることができる。ピッチ距離1640は、アパーチャーにわたる変換器材料の+1と−1との間の遷移の空間的周期に対応することができる。一実施形態において、ピッチ距離1640は、焦点深度及び動作周波数とともに、焦点平面内の分割ビームの距離を決定することができる。一実施形態において、任意の数の変換器部分を、グループ1632及び1634にグループ化することができる。一実施形態において、グループ1632及び1634内の部分の数は同じである場合がある。一実施形態において、グループ1632及び1634内の部分の数は異なる場合がある。一実施形態において、振幅変調は、3つ以上のレベル、例えば、3つ(0及び±1)又はそれより多い数のレベルを含むことができる。
【0172】
図22A〜
図22Cは、一実施形態による焦点前の約2mmの、
図21の振幅変調済みアパーチャーパターンからのx−y平面内の強度分布1650のプロットである。一実施形態において、ピッチ距離は、約7MHzの励起信号周波数について約6mmである。一実施形態において、振幅変調パターン1630は、y軸に沿って配置されて、焦点1652及び1654によって立証されるように約1.1mmだけビームを分割する。一実施形態において、エネルギー分布は、x方向に約3mmのODを有するが、y方向に約4mmまで増加する。
図19A〜
図19Cと比較すると、強度分布1650の最大強度は、約20%だけ増加して112W/cm
2になる。ただし、1W/cm
2の強度が未変調焦点に配置される場合に限る。一実施形態において、分割アパーチャーからのパワーの量は、2つの焦点において実質的に同様の強度を達成するため約2.2倍だけ増加される必要がある場合がある。焦点前の約2mmの深度において、最大強度は、パワーの増加によって約246W/cm
2であるとすることができる。しかし、一実施形態において、組織内の温度増加が強度の増加に比例するため、焦点前の領域内の温度上昇は、分割ビームデザインの場合、2倍以上となり得る。
【0173】
図23A〜
図23Cは、一実施形態による焦点深度における
図21の振幅変調済みアパーチャーパターンからのx−y平面内の強度分布1670のプロットである。一実施形態において、焦点深度は、約15mmであるとすることができる。一実施形態において、焦点1672及び1674のそれぞれの強度は、約3.45kW/cm
2であるとすることができる。ただし、1W/cm
2の強度が未変調焦点に配置される場合に限る。示すように、2つの対称ビームは、焦点1672(0.55mm,0,15mm)及び焦点1674(−0.55mm,0.15mm)で起こる。一実施形態において、焦点1672及び焦点1674における強度分布は、
図20に示す強度分布と実質的に同様である。
【0174】
図24は、一実施形態によるウォーキング状態又は変化状態を有する振幅変調アパーチャーパターン1680の概略図である。一実施形態において、パターン1680は、状態変化を除いて
図21に示す振幅変調関数1630と同じである。一実施形態において、振幅変調パターン1680は、次の通りにアパーチャーにわたって配置することができる。ピッチ距離1688は、複数の変換器ストリップ又は部分を備えることができる。8つのこうした部分が
図24に示されるが、部分の数は、任意の適した数、例えば、8つより少ないか又は8つ多い数であるとすることができる。変換器部分は、個々にアドレス指定可能であるとすることができ、また、−1及び/又は+1の振幅状態を表すように構成することができる。電圧又は電流が変換器に供給されると、アパーチャーは、S1からS2に、そしてS2からS3に、そしてS3からS4に等、状態を変化させる(又はウォークする)ことができる。示すように、状態S1にて、ピッチ距離1688にわたる複数の部分は、2つのグループ1682(+1変調)及び1684(−1変調)に分割される。状態S1から状態S2への遷移が行われるとき、ピッチ距離1688にわたる複数の部分は、2つのグループ1692(+1変調)並びに1690及び1694(−1変調)に分割される。示すように、状態S1の部分1681は+1に対応し、状態S2の部分1681は−1に対応する。状態S2から状態S3への遷移が行われるとき、ピッチ距離1688にわたる複数の部分は、グループ1702(+1変調)並びに1700及び1704(−1変調)に分割される。状態S3から状態S4への遷移が行われるとき、ピッチ距離1688にわたる複数の部分は、グループ1712(+1変調)並びに1710及び1711(−1変調)に分割される。したがって、変調パターンはアパーチャーにわたって経時的にシフト(又はウォーク)する。一実施形態において、アパーチャーにわたって同じ振幅変調パターンを持った状態でアパーチャーがウォークする場合、8つのユニークな状態が存在する。一実施形態において、有効強度は、各アパーチャー状態から音響強度分布の時間加重平均として決定することができる。一実施形態において、アパーチャーは、焦点の前で及び/又は焦点の後で組織を過熱する可能性を低減するのに十分なレートで状態を変化させる(又はウォークする)。一実施形態において、ピッチ距離1688は、任意の適した数の変換器部分を含むことができる。一実施形態において、+1及び−1の変調に対応するグループ内の部分の数は、同じである場合がある。一実施形態において、+1及び−1の変調に対応するグループ内の部分の数は、異なる場合がある。一実施形態において、振幅変調は、3つ以上のレベル、例えば、3つ(0及び±1)又はそれより多い数のレベルを含むことができる。
【0175】
図25A〜
図25Dは、一実施形態による焦点前の約2mmの、
図24のウォーキングを有する振幅変調済みアパーチャーパターンからのx−y平面内の強度分布1730のプロットである。一実施形態において、最大強度は、約71W/cm
2であり、その値は、(例えば、
図22に示す)ウォーキングが無い状態の振幅変調済みアパーチャーパターンからの最大強度より約37%小さい。一実施形態において、この減少は著しい場合がある。
図25A〜
図25Dは、高い強度を受ける領域の数及び面積が
図22と比較して減少したことを示す。著しい量のエネルギーを受取る領域は、ほぼ6つの場所1731〜1736に特定される。強度分布プロット1730は、エネルギー分布の程度が、
図22と比較して、x次元で約2mmODまで、またy次元で約3mmODまで減少することを示す。一実施形態において、この減少は著しい場合がある。一実施形態において、強度分布1730が
図19の分布1600の空間的にオフセットした和であるように見えるため、強度分布1730は、音響パワーが2つのアパーチャーから放出されているように見える。一実施形態において、
図25に示すように、焦点の前及び後に位置する組織の過熱の可能性が大幅に低減される。
【0176】
図26A〜
図26Cは、一実施形態による焦点深度における、
図24のウォーキングを有する振幅変調済みアパーチャーパターンからのx−y平面内の強度分布1750のプロットである。一実施形態において、焦点深度は、約15mmであるとすることができる。一実施形態において、焦点の前の強度分布は、実質的に変化するが(
図25を
図22と比較する)、焦点における強度分布1750は、
図23に示すウォーキングが無い状態の振幅変調済みアパーチャーパターンについての焦点深度における強度分布1670と実質的に同様である。一実施形態において、強度分布1750のピーク強度は減少する(例えば、3.34W/cm
2を3.45W/cm
2と比較する)。一実施形態において、焦点深度において同じ強度を得るため、供給されるパワーは2.3倍増加される必要がある場合がある。焦点の前の約2mmの最大強度は、163W/cm
2であり、その値は、振幅変調パターンがアパーチャーにわたってウォークされない場合、246W/cm
2(
図22)の予測を超える実質的な減少である。一実施形態において、焦点1752及び1754における音響強度最大は、
図22の強度分布1650と比較して実質的に集中している。
【0177】
図27Aは、一実施形態によるウォーキング(2レベル±1)を有する振幅変調済みアパーチャーの概略
図1800である。一実施形態において、概略
図1800は
図24に示すパターン1680に対応する。
図27Bは、一実施形態による2状態概略
図1800の状態遷移表1850である。
【0178】
図28Aは、一実施形態によるウォーキング(3レベル)を有する振幅変調済みアパーチャーの概略
図1900である。概略
図1900は0レベル1952を含む。一実施形態において、0レベル1952は、グラウンド端子を使用するか又は抵抗器をグラウンド端子に接続することによって実現することができる。一実施形態において、0レベル1952は、焦点ゾーン内の高周波数空間成分の量を減少させることができる(例えば、これらの成分がグレーティングローブに対応することができる)。一実施形態において、0レベル1952は、焦点前及び焦点後のゾーン内で空間周波数遷移を減少させることができる。
図28Bは、一実施形態による3状態概略
図1900の状態遷移表1950である。
【0179】
図29Aは、一実施形態によるウォーキング(4レベル)を有する振幅変調済みアパーチャーの概略
図2000である。概略
図2000は2つの更なるレベル+0.5 2002及び−0.5 2004を含む。一実施形態において、そうすることは、0レベルを付加することと同様の利点を提供することができる。一実施形態において、概略
図2000によって提供されるアパーチャーにわたる振幅変調は、正弦波をよりよく近似することができ、それにより、高周波数空間成分が、焦点平面内で起こらない。
図29Bは、一実施形態による3状態概略
図1900の状態遷移表2050である。
【0180】
幾つかの実施形態において、ピッチ距離内の変換器ストリップ及び/又は部分の数は、8つより少ないか又は多いとすることができる。選択される部分の数は、焦点の前及び/又は後に位置する組織について所望される加熱低減の量に依存するとすることができる。幾つかの実施形態において、振幅変調レベルの数は、4つより多い、例えば、6、8、10等であるとすることができる。
【0181】
本明細書で開示されるシステム及び方法の実施形態の使用に対して幾つかの利点が存在する。一実施形態において、特にウォーキングを有する振幅変調技法及び/又は位相シフト技法は、焦点前及び焦点後の過熱の可能性を減少させることができる。一実施形態において、特にウォーキングを有する振幅変調技法及び/又は位相シフト技法は、超音波ビームを2つ以上のビームに分割することを可能にすることができる。一実施形態において、特にウォーキングを有する振幅変調技法及び/又は位相シフト技法は、2つ以上の焦点の場所に超音波エネルギーを配置することによって2つ以上の超音波源を近似することができる。一実施形態において、特にウォーキングを有する振幅変調技法及び/又は位相シフト技法は、焦点から離れて音響エネルギーを再分配することによって、超音波治療中に患者が経験する疼痛又は不快を低減することができる。一実施形態において、特にウォーキングを有する振幅変調技法及び/又は位相シフト技法は、複数のTCPの生成によって治療時間を低減することができる。
イメージングシステム
【0182】
一実施形態において、受信超音波ビームフォーマを、超音波イメージングシステムの一部として使用することができる。一実施形態において、超音波イメージングシステムは、送信及び受信事象を使用して、一連の超音波画像を生成する。送信が、通常、1つの場所に的を絞り、その後、イメージングシステムの受信処理が同じ場所に的を絞る。この場合、イメージングシステムの応答は、
【数40】
として表される。
【0183】
ここで、h(t)は送信アパーチャーと受信アパーチャーの両方の空間応答であり、Tx(t)は送信アパーチャーの応答であり、Rx(t)は受信アパーチャーの応答である。
【0184】
一実施形態において、超音波イメージングシステムは、動的受信集束(dynamic receive focusing)を使用する。この場合、送信超音波ビームは1つの空間場所に集束されるが、受信システムは、深度内の各空間場所に集束するよう、ビーム軸に沿って焦点を「動的に」変化させることができる。このシステムは、
【数41】
として表される。
【0185】
δは、受信信号間の時間遅延を表し、より深い深度から信号がやって来るとき、受信アパーチャーについてどのように集束が変化することができるかを示唆する。
【0186】
一実施形態において、アパーチャー振幅操作を通して送信治療ビームを複数の焦点に分割する技法は、ビーム(複数可)を受信することも含むことができる。一実施形態において、システムは、2つの(又はそれより多い)送信焦点を含むことができ、また、受信ビームを異なる軸に沿って操向させ集束させるために遅延を使用することができるリニアアレイ等の受信アパーチャーを使用して、いずれの空間アパーチャー上でも集束させることが可能である。この方法は、システムがたった1つの送信によって2つの受信ビームを得ることを可能にする。これは、受信アパーチャーから2つのビーム軸を視覚的に観測するための要求時間を減少させる。このシステムは、
【数42】
として記述される。
【0187】
例えば、システムが2つの焦点を生成し、1つの焦点が治療変換器の中心軸から距離1.0mm離れたところに、別の焦点が治療変換器の中心軸から−1.0mm離れたところにあり、各焦点が15mmの深度にあると仮定する。超音波受信器は、2つの受信ラインを生成することができることになる。1つのラインは1.0mm上でピークになるよう絶えず集束され、1つのラインは−1.0mm上でピークになるよう絶えず集束される。一実施形態において、受信器は、2つの受信ラインを同時に生成することができ、1つのラインは1.0mm上でピークになるよう絶えず集束され、1つのラインは−1.0mm上でピークになるよう絶えず集束される。
【0188】
一実施形態において、方法2100は、治療アパーチャーによって複数の焦点を送信するステップと、受信アパーチャーアレイの各部分から信号を収集するステップと、複数の焦点に基づいて複数の受信ベクトルを生成するステップと、イメージング用のアルゴリズムを高速化するため受信ベクトルを利用するステップとを含む。
【0189】
幾つかの実施形態において、複数の焦点の送信は、同時か又は順次であるとすることができる。幾つかの実施形態において、受信ベクトルは同時に又は順次に利用することができる。
【0190】
本明細書で述べる幾つかの実施形態及び例は、例であり、これらの発明の組成物及び方法の全範囲を述べるときに制限的であることを意図されない。幾つかの実施形態、材料、組成物、及び方法の等価な変更、修正、変形を、実質的に同様な結果を伴って、本発明の範囲内で行うことができる。
【0191】
本発明は種々の変更及び代替形態を可能にすることができるが、本発明は特定の例を図面において示し、本明細書において詳細に説明を行ってきた。しかしながら、本発明は、開示されている特定の形態又は方法に限定されることを意図されず、逆に、記載されている種々の実施形態及び添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内にある全ての変更物、均等物及び代替物を包含するものである。本明細書に開示されている方法はいずれも、記載順で行われる必要はない。本明細書に開示されている方法は、実施者がとる幾つかの措置を含むが、明確に又は示唆的に、それらの措置の第3者の指示をいずれも含むこともできる。例えば、「変換器モジュールを超音波プローブに結合する」ような措置は、「変換器モジュールと超音波プローブとの結合を指示すること」を含む。本明細書において開示された範囲は、全ての包含、サブ範囲及びそれらの組合せも包含する。「まで」、「少なくとも」、「を超える」、「未満」、「の間」等のような語は記載の数字を含む。「約」又は「およそ」等の用語が先行する数字は、記載の数字を含む。例えば、「約25mm」は「25mm」を含む。