【実施例】
【0024】
実施例1
酸化金属担体物質を使用する放射能標識RNAの結合および溶出
本実施例では、放射能標識されたRNAを種々の酸化金属担体物質に結合させ、洗浄し、ついで該担体物質から溶出した。結合RNAの量および該洗浄中に失われたRNAの量、そして最終的には、溶出したRNAの量を測定するための方法の経過の全体にわたり、計数/分(CPM)をモニターした。
【0025】
本実施例で使用する放射能標識RNAは、Riboprobe T7 RNAポリメラーゼ転写系およびpGEMEX−1陽性対照鋳型(Promega Corporationからのもの)を使用して調製した。該結合および溶出実験においては、約8,000,000 CPMの該放射能標識プローブを、6mlのグアニジンイソチオシアナート−界面活性剤溶液(6M GITC,10% Tween−20,16mM セチルトリメチルアンモニウムブロミド,100mM 酢酸ナトリウム,100mM ジチオトレイトール,pH4.2,7.5% エタノール)中の5mgのFe
3O
4またはFe
2O
3酸化金属粒子(ISK Magnetics;Valparaiso,INから入手される)の懸濁液に加えた。該RNAをそれぞれの粒子懸濁液に加えた後、該懸濁液を手短にボルテックスし、37℃で30分間インキュベートした。
【0026】
該インキュベーションの後、該酸化金属粒子をそれぞれのミクロフュージチューブの表面に磁石で引き付け、該上清をピペットで吸引した。該上清のCPMを測定した。それを、後記表1に「未結合」RNAとして示す。
【0027】
ついで、前記のとおりに該粒子を該ミクロフュージチューブの表面に引き付け、該洗浄溶液を該ミクロフュージチューブから吸引する前に、0.5mlの洗浄溶液を加え、新たに生成した懸濁液をボルテックスすることにより、該粒子を洗浄した。該粒子をグアニジニウムイソチオシアナート−界面活性剤溶液(2M GITC,5% Tween−20,50mM KOAc,pH6)で2回洗浄し、50mM Trisバッファー,pH8.0で2回洗浄した。該洗液をプールし、該粒子から除去された標識の量を測定した。それを表1に「洗液」として示す。
【0028】
該洗浄溶液を吸引した後、200μlの溶出バッファーを、該洗浄粒子を含有するチューブに加えた。該溶出バッファーは、100mM o−ホスホセリン(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)および300mM Tris塩基の溶液(8.0の最終pHを有する)であった。該溶出バッファーを加えた後、新たに生成した粒子懸濁液を手短にボルテックスし、該懸濁液を70℃で30分間インキュベートした。インキュベーション後、該粒子を、磁気ラック(magnetic rack)を使用して該チューブの表面上に捕捉し、溶離液を取り出した。該CPMを測定した。それを表1に「溶離液1」として示す。新鮮な溶出バッファーを該粒子に加え、該溶出方法を繰返した。該第2溶出のCPMを表1に「溶離液2」として示す。
【0029】
該粒子を200μlの第3アリコートの溶出バッファーに再懸濁させ、溶出バッファーおよび再懸濁粒子を含有するサンプルを使用して、該粒子から遊離されないプローブの量を測定した。これを表1に「結合」として示す。
【0030】
表1に示す全ての値は、全CPMに対する割合(%)として表されている。
【0031】
【表1】
【0032】
表1のデータにより示されるとおり、該酸化第二鉄および酸化第一鉄第二鉄粒子はRNAに結合し、該RNAは該リン酸バッファーでそれぞれの粒子から溶出した。
【0033】
実施例2
種々のリン酸濃度を用いるFe3O4からのRNAの溶出
本実施例では、実施例1のとおりに調製した放射能標識RNAをFe
2O
3磁気粒子に結合させ、洗浄し、種々の濃度のリン酸ナトリウム(Na
2HPO
4)バッファーで溶出した。該溶出バッファー濃度は10〜50mM Na
2HPO
4(pH9)の範囲であった。約23,000,000 CPMの該放射能標識核酸を30mlのグアニジンイソチオシアナート−界面活性剤溶液(4M GITC,10% Tween−20,16mM セチルトリメチルアンモニウムブロミド,100mM 2−メルカプトエタンスルホン酸,100mM 酢酸カリウム,pH6)中の25mgのFe
2O
3酸化金属粒子の懸濁液(水中の10% w/v 粒子懸濁液0.25ml)に加えた。ついで、5つの1mlサンプルの希釈効果を刺激するために、5mlの水を該懸濁液に加えた。該懸濁液を手短にボルテックスし、それぞれ7mlの5つの等しいアリコートに分割し、該懸濁液の全てを37℃で20分間インキュベートした。
【0034】
該インキュベーション後、該酸化金属粒子をそれぞれのミクロフュージチューブの表面に磁石で引き付け、該上清をピペットで吸引した。未結合プローブの量をガイガー計数管でモニターし、同じ様態でモニターした該粒子に結合した放射能の量と比較して非常に少量の放射能標識核酸を捕捉した。該未結合物質の厳密なCPMは測定しなかった。
【0035】
ついで、前記のとおりに該ミクロフュージチューブの表面に該粒子を引き付け該洗浄溶液を該ミクロフュージチューブから吸引する前に、0.5mlの洗浄溶液を加え、新たに生成した懸濁液をボルテックスすることにより、該粒子を洗浄した。該粒子を2M GITC、5% Tween−20、50M KOAc(pH6)で2回洗浄し、50mM Trisバッファー(pH8.0)で2回洗浄した。該洗浄をガイガー計数管でモニターした。また、該洗浄操作中に遊離された放射能の量は無視しうるものであることが判明した。該サンプルを該溶出バッファーのそれぞれの0.2mlで73℃で10分間にわたり溶出した。該溶離液を、該粒子の磁気捕捉後に集め、保存した。該溶出プロトコールを繰返し、該第2溶離液も保存した。また、溶出バッファーの第3アリコートを該粒子に加え、懸濁液中の粒子を使用して、結合プローブの量を測定した。該溶離液および粒子懸濁液のそれぞれの20μl アリコートを5mlのシンチレーション蛍光体と混合し、計数した。表2は、この実験で使用した溶出バッファー中のリン酸ナトリウムの濃度(第1欄)、第1および第2溶出後に回収された全計数に対する割合(%)(第2欄および第3欄)、ならびに両方の溶出後の磁気粒子上に残存する計数に対する割合(%)(「結合」)を示す。
【0036】
【表2】
【0037】
表2に示すとおり、種々の濃度のリン酸バッファーが該酸化金属粒子から該RNAを溶出した。
【0038】
実施例3
有機ホスファート溶出バッファーの使用
本実施例では、種々の有機ホスファートバッファーを、それらが酸化金属担体物質から核酸を溶出する能力に関して、無機ホスファートバッファーと比較して試験した。該溶出バッファー中で使用した有機ホスファート化合物の全ては、Sigma Chemical Co.から入手した。表3に示す場合を除き、すべてのバッファーは50mMで調製し、1M トリス塩基で6.5〜9の最終pHにpH調節した。前記実施例と同様、該放射能標識RNAを実施例1のとおりに調製した。約1,000,000 CPMの該放射能標識RNAを12mlのグアニジンイソチオシアナート−界面活性剤溶液(6M GITC,10% Tween−20,16mM セチルトリメチルアンモニウムブロミド,100mM 酢酸ナトリウム,100mM ジチオトレイトール,pH4.2,7.5% エタノール)中の10mgのFe
2O
3酸化金属粒子の懸濁液に加えた。サンプルの添加を刺激するために、2mlの水を該懸濁液に加えた。該懸濁液を手短にボルテックスし、37℃で25分間インキュベートした。該粒子を磁気的に集め、該上清を除去した。ガイガー計数管で調べたところ、該上清中でシグナルの有意な喪失は観察されなかった。該粒子を6mlの50mM 酢酸カリウム(pH6.0)に再懸濁させることにより、該粒子を洗浄した。該粒子を磁気的に集め、該洗浄流体を取り出した。ガイガー計数管で調べたところ、該上清中でシグナルの有意な喪失は観察されなかった。該洗浄操作を繰返した。ついで該粒子を6mlの該酢酸カリウム洗浄流体に再懸濁させ、十分に混合し、0.5ml アリコートを10個の別々の1.5ml ミクロフージチューブ内に分注した。該チューブを磁気ラックに移し、該粒子を該チューブの表面に集め、該洗浄流体を除去した。ついで100μlの種々の溶出バッファーを該微粒子に加え、70℃で10分間インキュベートした。ついで50μlの該溶出サンプルをシンチレーション計数管中で計数して、遊離したプローブの量を測定した。出発物質(核酸)のおよその全計数は40,000 CPM/サンプルであった。表3は、この実験の結果を示し、該溶出バッファーおよびその溶出バッファーで遊離した計数を示す。
【0039】
【表3】
【0040】
表3に示すとおり、有機ホスファートバッファーは、酸化金属担体物質から結合核酸を溶出するための適当なバッファーである。
【0041】
実施例4
血漿中のHIVビリオンからのRNAの抽出
本実施例では、前記の酸化金属粒子を使用して、種々のレベルのHIVビリオンを含有する4つの試験パネルの血漿から、HIV核酸を抽出した。陰性血漿を陰性対照として使用した。また、商業的に入手可能なQiagenウイルス核酸抽出キット(Qiagen Inc.;Valencia CA)を使用して、該血漿サンプルからの核酸を抽出した。Abbott LCx(登録商標)Quantitiative HIVアッセイ(Abbott Laboratories;Abbott Park,ILから入手可能)を用いて、該サンプル中のHIV核酸を分析した。
【0042】
それぞれのサンプル調製方法は、それらの4つの試験パネルおよび該陰性対照のそれぞれからの1mlの血漿サンプルに対して行った。Qiagen法を、該製造業者の説明に従い、該パネルに対して行い、Abbott LCx(登録商標)HIVアッセイを用いて該サンプルを定量した。試験パネル1〜4は、それぞれ、28ビリオン/ml、110ビリオン/ml、800ビリオン/mlおよび10,000ビリオン/mlを含有していた。1mlの試験血漿サンプルを6mlの結合バッファー(5M グアニジニウムイソチオシアナート,10% Tween−20,16mM セチルトリメチルアンモニウムブロミド,100mM ジチオトレイトール,100mM 酢酸Na,pH4.1)および5mgのFe
2O
3粒子と混合することにより、該酸化金属法を行った。該ライセートを37℃で20分間インキュベートした。ついで、前記のとおりに該粒子を該ミクロフュージチューブの表面に引き付け該洗浄溶液を該ミクロフュージチューブから吸引する前に、0.5mlの洗浄溶液を加え、新たに生成した懸濁液をボルテックスすることにより、該粒子を洗浄した。該粒子を2M GITC、5% Tween−20、50mM KOAc(pH6)で2回洗浄し、50mM Trisバッファー(pH8.0)で2回洗浄した。該洗浄溶液を吸引した後、200μlの溶出バッファーを、該洗浄粒子を含有するチューブに加えた。該溶出バッファーは、50mM o−ホスホセリンおよび150mM Tris塩基の溶液(8.0の最終pHを有する)であった。該溶出バッファーを加えた後、新たに生成した粒子懸濁液を手短にボルテックスし、該懸濁液を70℃で30分間インキュベートした。インキュベーション後、該粒子を、磁気ラック(magnetic rack)を使用して該チューブの表面上に捕捉し、該溶離液を取り出した。ついで、それぞれのサンプル調製方法に従い回収された50μlの該溶液を増幅および検出に付した。
【0043】
それぞれのサンプル調製方法から50μl アリコートを逆転写し、PCRを用いて増幅した。1×EZバッファー、2.5mM 塩化マンガン、それぞれ0.15mMの最終濃度で存在するdNTP(dATP,dGTP,dTTPおよびdCTP)および5単位/反応の濃度の組換えテルムス・テルモフィルス(Thermus thermophilus)ポリメラーゼを使用して、RT−PCRを行った。該標識プライマーは40nMの濃度で使用し、該未標識プライマー濃度は40nMの濃度で使用した。該プローブ(これは、前記のとおりに標識されており、最終的には、生じたハイブリッド複合体の検出の前に該標識プライマーの産物とハイブリダイズする)は、10nMの濃度で使用した。
【0044】
反応混合物を逆転写し、増幅した。これはPerkin−Elmer 480 Thermal Cycler中で行った。反応混合物を、まず、該RNAを逆転写するために62℃で30分間、ついで94℃で2分間インキュベートした。ついで、増幅の初期段階における該反応のストリンジェンシーを促進するために、タッチダウン(touchdown)またはステップ・ダウン(step−down)プロトコールによりPCR増幅を開始した。これは、以下のとおりの8サイクルを用いるものであった:94℃で30秒間およびそれに続く70℃で80秒間の1サイクル、ついで94℃で30秒間およびそれに続く69℃で80秒間の1サイクル、ついで94℃で30秒間およびそれに続く68℃で80秒間の1サイクル、ついで94℃で30秒間およびそれに続く67℃で80秒間の1サイクル、ついで94℃で30秒間およびそれに続く66℃で80秒間の1サイクル、ついで94℃で30秒間およびそれに続く65℃で80秒間の1サイクル、ついで94℃で30秒間およびそれに続く64℃で80秒間の1サイクル、ついで94℃で30秒間およびそれに続く63℃で80秒間の1サイクル。ついで、94℃で30秒間およびそれに続く62℃で80秒間の35サイクルで、更なる増幅を行った。該反応混合物をサーマル(熱的)サイクルに付した後、すべての複製体をプールし、サイクリングによるばらつきの排除のためにピペッティングにより混合した。ついで該混合物を分割し、97℃で5分間変性させた。この後、温度を15℃に5分間低下させることにより、プローブオリゴハイブリダイゼーションを行った。ついで該温度を4℃に低下させ、該反応産物が検出されるまでサンプルを4℃に維持した。
【0045】
それらの4つの試験パネルおよび陰性対照に関して得られた結果を、後記表4にコピー/mlとして示す。
【0046】
【表4】
【0047】
表4からの結果において示されるとおり、該酸化金属サンプル調製方法は、増幅および検出に十分な量で核酸を血漿から成功裏のうちに抽出した。
【0048】
実施例5
血漿中のHIVおよびHBVビリオンからの核酸の抽出
本実施例では、前記の酸化金属粒子を使用して、HIVビリオンおよびHBVビリオンの両方をそれぞれ1000ビリオン/mlの濃度で含有する1mlの血漿から、HIV核酸(RNA)およびHBV核酸(DNA)を抽出した。陰性血漿を陰性対照として使用した。該細胞溶解条件は、GITC(3.33〜4.66M)、DTT(0〜100mM)、Tween−20(13.3〜24%)およびCTAB(0〜24mM)の濃度ならびにpH(4〜10)ならびに温度(35℃〜55℃)の範囲に及ぶよう、様々に変化させた。45個の異なる組合せの試薬および条件を該細胞溶解工程において使用し、3mlの細胞溶解バッファーで全てのサンプルを抽出した。各抽出において5mgのFe
2O
3粒子を使用した。各条件は少なくとも3回使用し、中心(centerpoint)条件は30回使用した。該粒子を2M GITC、5% Tween−20、50M KOAc(pH6)で2回洗浄し、50mM Trisバッファー(pH8.0)で2回洗浄した。該洗浄溶液を吸引した後、200μlの溶出バッファーを、該洗浄粒子を含有するチューブに加えた。該溶出バッファーは、50mM o−ホスホセリンおよび150mM Tris塩基の溶液(8.0の最終pHを有する)であった。該溶出バッファーを加えた後、新たに生成した粒子懸濁液を手短にボルテックスし、該懸濁液を70℃で30分間インキュベートした。インキュベーション後、該粒子を、磁気ラック(magnetic rack)を使用して該チューブの表面上に捕捉し、該溶離液を取り出した。ついで、それぞれのサンプル調製方法に従い回収された溶液50μlを増幅および検出に付した。該溶出物質を分割し、PCRに基づく2つのアッセイ(1つはHIVおよび1つはHBV)を用いて分析した。該アッセイは「ビーコン」アッセイであり、ハイブリダイゼーションプローブ(これは、増幅された標的物質への該プローブの結合に際して蛍光の増加を示す)を用いる。
【0049】
該HIVアッセイのためには、それぞれのサンプル調製方法から50μl アリコートを逆転写し、PCRを用いて増幅した。1×EZバッファー、3mM 塩化マンガン、それぞれ0.100mMの最終濃度で存在するdNTP(dATP,dGTP,dTTPおよびdCTP)および14.4単位/反応の濃度の組換えテルムス・テルモフィルス(Thermus thermophilus)ポリメラーゼを使用して、RT−PCRを行った。フォワードプライマー(配列番号1)は188nMの濃度で使用し、リバースプライマー(配列番号2)は469nMの濃度で使用した。該HIVビーコンプローブ(配列番号3)は100nMの濃度で使用した。反応混合物を逆転写し、増幅した。これは、96ウェル増幅トレイを使用してPerkin−Elmer 9700 Thermal Cycler中で行った。反応混合物を、まず、該RNAを逆転写するために59℃で30分間インキュベートした。ついで92℃で15秒間およびそれに続く59℃で30秒間およびそれに続く72℃で15秒間の5サイクルでPCR増幅を行った。この後、92℃で4秒間およびそれに続く64℃で8秒間およびそれに続く72℃で4秒間の55サイクルを行った。ついで該反応を92℃に30秒間加熱し、ついで45℃で15分間維持し、ついで25℃に低下させた。Cytofluor Series 4000プレートリーダー中で該プレートを読み取ることにより、シグナルの量を測定した。
【0050】
該HBVアッセイのためには、それぞれのサンプル調製方法から50μl アリコートを、PCRを用いて増幅した。1×PCRバッファー、3.5mM 塩化マグネシウム、それぞれ0.100mMの最終濃度で存在するdNTP(dATP,dGTP,dTTPおよびdCTP)および7単位/反応の濃度のAmpliTaq Goldを使用して、RT−PCRを行った。フォワードプライマー(配列番号4)は200nMの濃度で使用し、リバースプライマー(配列番号5)は300nMの濃度で使用した。該HBVビーコンプローブ(配列番号6)は50nMの濃度で使用した。反応混合物を、96ウェル増幅トレイを使用してPerkin−Elmer 9700 Thermal Cycler中で増幅した。反応混合物を、まず、該酵素を活性化するために94℃で10分間インキュベートした。ついで94℃で60秒間およびそれに続く58℃で30秒間の45サイクルでPCR増幅を行った。ついで該反応を58℃で10分間維持し、該温度を94℃に5分間上昇させ、ついで55℃で15分間維持し、ついで25℃に低下させた。Cytofluor Series 4000プレートリーダー中で該プレートを読み取ることにより、シグナルの量を測定した。
【0051】
該研究において種々のサンプルから生じたシグナルを、該HIVサンプルに関しては表5に、該HBVサンプルに関しては表6に示す。これらの表は、該サンプルに用いた細胞溶解条件、該サンプルで加工された内部対照(int Ctrl)から生じたシグナル、および該サンプルからのHIVまたはHBVシグナルを示す。陰性(Neg)サンプルからのシグナルに対する陽性(Pos)サンプルからのシグナルの比率をプロットし、SAS Institute Inc.からのJMPソフトウェアを使用して解析した。該HIV抽出物および該HBV抽出物の両方からの結果(それぞれ
図1および2)は、HIVおよびHBVの両方に関する方法において、広範囲の条件を使用することが可能であること、および多数の条件がHIVおよびHBVの両方に関する同時抽出を可能にすることを示している。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
実施例6
尿中のクラミジア・トラコマチスおよびナイセリア・ゴノレエからの核酸の抽出
本実施例では、前記の酸化金属方法を用いて、クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)およびナイセリア・ゴノレエ(Neiseria gonorrhoeae)の両方を含有する1mlの尿から核酸を抽出した。また、LCx(登録商標)Urine Specimen Preparation Kitを使用して、該尿サンプルからの核酸を抽出した。Abbott LaboratoriesからのLCx(登録商標)を使用して、該抽出サンプルをクラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)およびナイセリア・ゴノレエ(Neiseria gonorrhoeae)の両方に関して試験した。
【0055】
クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)およびナイセリア・ゴノレエ(Neiseria gonorrhoeae)の両方に関して陰性であると試験判定されたプールされた尿を使用して、Abbott Laboratoriesからの(登録商標)アッセイを使用して該サンプルパネルを作製した。クラミジア・トラコマチス(C.trachomatis)およびナイセリア・ゴノレエ(N.gonorrhoeae)の陽性ストックを該陰性尿に加えることにより、陽性尿パネルを作製した。「低陽性」パネルは、尿1ml当たり0.5基本小体(EB)のクラミジア・トラコマチス(C.trachomatis)および0.5コロニー形成単位(cfu)のナイセリア・ゴノレエ(N.gonorrhoeae)を含有していた。「高陽性」パネルは、尿1ml当たり10 EBのクラミジア・トラコマチス(C.trachomatis)および10 cfuのナイセリア・ゴノレエ(N.gonorrhoeae)を含有していた。
【0056】
それぞれのサンプル調製方法は、それらの2つの試験パネルおよび該陰性対照のそれぞれからの1mlの尿サンプルに対して行った。1mlの試験尿サンプルを3mlの細胞溶解バッファー(4.3M グアニジニウムイソチオシアナート,18% Tween−20,12mM セチルトリメチルアンモニウムブロミド,50mM ジチオトレイトール,100mM Tris,pH7.6)および5mgのFe
2O
3粒子(M−2038,ISK Corporation)と混合することにより、該酸化金属法を行った。該抽出混合物はまた、7.5μgのポリA RNアーゼを担体として含有していた。該ライセートを45℃で20分間インキュベートした。該粒子を磁気的に捕捉し、該ライセートを吸引により除去した。該粒子を2M GITC、5% tween−20、50mM 酢酸K(pH6)で2回洗浄し、50mM Trisバッファー(pH8.0)、0.45% アジ化Naで2回洗浄した。該洗浄溶液を吸引した後、100μlの溶出バッファーを、該洗浄粒子を含有するチューブに加えた。該溶出バッファーは、保存剤として0.045% アジ化Naを含有する水であった。該溶出バッファーを加えた後、該粒子をピペッティングにより再懸濁させ、該懸濁液を70℃で20分間インキュベートした。インキュベーション後、該粒子を、磁気ラック(magnetic rack)を使用して該チューブの表面上に捕捉し、該溶離液を取り出した。ついで、該サンプルから回収された100μlを900μlのLCx(登録商標)Urine Specimen Resuspension Buffer(50mM MgCl2および界面活性剤)で希釈した。該アッセイにおいて必要なMgCl2を加えるためには、該抽出サンプルに該再懸濁バッファーを加えなければならない。ついで50μlの該サンプルを、Abbott Laboratoriesからのクラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)およびナイセリア・ゴノレエ(Neiseria gonorrhoeae)LCx(登録商標)アッセイにおいて使用した。
【0057】
また、LCx(登録商標)Urine Sample Preparation Kitを使用して、該サンプルを調製した。1mlの尿サンプルを9,000×gで15分間にわたり遠心分離し、該上清を除去した。900μlのLCx(登録商標)Urine Specimen Resuspension Bufferを該ペレットに加え、該サンプルをボルテックスして該サンプルを再懸濁させた。ついで該サンプルを97℃で15分間加熱して、該DNAを遊離させた。冷却後、該酸化金属法に使用した100μlの該溶出バッファー(水および0.045% アジ化Na)を該抽出サンプルに加えて、該酸化金属抽出サンプルに対する成分の濃度を平衡化した。ついで50μlの該サンプルを、Abbott Laboratoriesからのクラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)およびナイセリア・ゴノレエ(Neiseria gonorrhoeae)(登録商標)アッセイにおいて使用した。また、陰性および陽性対照を該アッセイにおいて使用した。クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)アッセイに関する結果は、0 比率(rate)シグナルを有する陰性対照、および1600の比率シグナルを有する陽性対照を含んでいた。クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)アッセイに関する残りの結果を表7に示す。ナイセリア・ゴノレエ(Neiseria gonorrhoeae)アッセイに関する結果は、0の比率シグナルを有する陰性対照、および950の比率シグナルを有する陽性対照を含んでいた。ナイセリア・ゴノレエ(Neiseria gonorrhoeae)アッセイに関する残りの結果を表8に示す。両方の細胞型に関するLCx(登録商標)アッセイのための標準的抽出方法および該酸化金属法を行った。
【0058】
【表7】
【0059】
【表8】