特許第6364041号(P6364041)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6364041回転角位置によって流体流れ方向が制御される弁体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6364041
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】回転角位置によって流体流れ方向が制御される弁体
(51)【国際特許分類】
   F16K 15/04 20060101AFI20180712BHJP
   F16K 1/14 20060101ALI20180712BHJP
【FI】
   F16K15/04 D
   F16K1/14 G
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-83352(P2016-83352)
(22)【出願日】2016年4月19日
(65)【公開番号】特開2016-211733(P2016-211733A)
(43)【公開日】2016年12月15日
【審査請求日】2016年4月19日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0060582
(32)【優先日】2015年4月29日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515078442
【氏名又は名称】キム ヨンス
【氏名又は名称原語表記】Yong Soo, KIM
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンス
【審査官】 原田 愛子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−196817(JP,A)
【文献】 特開2013−204698(JP,A)
【文献】 特開平11−230384(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 15/04
F16K 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に内部通路が形成されると共に回転可能に支持される回転軸と、
前記回転軸内部の内部通路の両側と各々連結され、前記内部通路を経由して流れる流体を該内部通路の外部に対して出入可能な第1の連結部及び第2の連結部と、
前記内部通路中に内蔵されて、流体の流れを制御するためのチェックボールと、を備えて構成され、
前記第1の連結部及び前記第2の連結部と連結される前記内部通路の内部両側には、前記チェックボールが定着し得る第1及び第2のチェックボール定着部が各々成形され、
前記第1の連結部と連結されて、前記内部通路との間で流体の流れを形成できる第1の流体貯蔵部と、
前記第2の連結部と連結されて、前記内部通路との間で流体の流れを形成できる第2の流体貯蔵部と、を更に備え、
前記回転軸の回転によって前記内部通路が傾斜することにより、前記チェックボールは沈降力によって、下方に位置するチェックボール定着部に密着されて前記内部通路から前記第1の連結部及び前記第2の連結部のうちいずれか一方への流体の流れを可能にし、他方への流体の流れを制限し、
前記第1の流体貯蔵部又は前記第2の流体貯蔵部のいずれか一方が加圧されれば収縮すると共に、前記内部通路を介した当該弁体内部での流体の移動によって、前記第1の流体貯蔵部又は前記第2の流体貯蔵部のうちいずれか他方膨脹することを特徴とする回転角位置によって流体流れ方向が制御される弁体。
【請求項2】
内部には内部通路が形成されると共に回転可能に支持される回転軸と、
前記回転軸内部の内部通路の両側と各々連結され、前記内部通路を経由して流れる流体を該内部通路の外部に対して出入可能な第1の連結部及び第2の連結部と、
前記内部通路中に内蔵されて、流体の流れを制御するためのチェックボールと、を備えて構成され、
前記第1の連結部及び前記第2の連結部と連結される前記内部通路の内部両側には、前記チェックボールが定着し得る第1及び第2のチェックボール定着部が各々成形され、
前記第2の連結部と連結されて、前記内部通路との間で流体の流れを形成できる第1の流体貯蔵部と、
前記第1の連結部と連結されて、前記内部通路との間で流体の流れを形成できる第2の流体貯蔵部と、を更に備え、
前記回転軸の回転によって前記内部通路が傾斜することにより、前記チェックボールは浮力によって、上方に位置するチェックボール定着部に密着されて前記内部通路から第1の連結部及び第2の連結部のうちいずれか一方への流体の流れを可能にし、他方への流体の流れを制限し、
前記第1の流体貯蔵部又は前記第2の流体貯蔵部のいずれか一方が加圧されれば収縮すると共に、前記内部通路を介した当該弁体内部での流体の移動によって、前記第1の流体貯蔵部又は前記第2の流体貯蔵部のうちいずれか他方膨脹することを特徴とする回転角位置によって流体流れ方向が制御される弁体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の流れ方向を制御できる弁体に関し、より詳細には回転軸の回転方向によって内部を通過する流体を制御できるように構成される弁体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にチェックバルブは、流体を一方向にのみ流れることができるようにする弁体を意味する。このようなチェックバルブは、流体が第1の方向(一方向)に流れることは許すが、その反対方向である第2の方向には流体が流れないように規制するようになっている。このような流体の流れを1つの方向にのみ許すための内部構造は、ボール又は弾性板を用いる様々な構造が知られている。
【0003】
そして、このような従来のチェックバルブは、流体の流れ方向が決まっているので、その反対方向に流体を流すように制御することは不可能である。即ち、チェックバルブが例えば配管に設けられるとき、第1の方向にのみ流体が流れるように設けられている場合には、該チェックバルブが設けられている状態では第2の方向に流体が流れるようにすることは不可能である。従って、第1の方向と反対方向である第2の方向に流体が流れるようにするためには、既設のチェックバルブを交換しなければならない。このような従来のチェックバルブでは、流体の流れ方向をユーザが望む方向に制御することは実質的に不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ユーザの選択によって、流体の流れ方向を制御できる弁体を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、簡単な構造を有しながら、流体の流れ方向を制御できる弁体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような目的を達成するための本発明の回転角位置によって流体流れ方向が制御される弁体は、
内部に内部通路が形成されると共に回転可能に支持される回転軸と、
前記回転軸内部の内部通路の両側と各々連結され、前記内部通路を経由して流れる流体を該内部通路の外部に対して出入可能な第1の連結部及び第2の連結部と、
前記内部通路中に内蔵されて、流体の流れを制御するためのチェックボールと、を備えて構成され、
前記第1の連結部及び前記第2の連結部と連結される前記内部通路の内部両側には、前記チェックボールが定着し得る第1及び第2のチェックボール定着部が各々成形され、
前記第1の連結部と連結されて、前記内部通路との間で流体の流れを形成できる第1の流体貯蔵部と、
前記第2の連結部と連結されて、前記内部通路との間で流体の流れを形成できる第2の流体貯蔵部と、を更に備え、
前記回転軸の回転によって前記内部通路が傾斜することにより、前記チェックボールは沈降力によって、下方に位置するチェックボール定着部に密着されて前記内部通路から前記第1の連結部及び前記第2の連結部のうちいずれか一方への流体の流れを可能にし、他方への流体の流れを制限し、
前記第1の流体貯蔵部又は前記第2の流体貯蔵部のいずれか一方が加圧されれば収縮すると共に、前記内部通路を介した当該弁体内部での流体の移動によって、前記第1の流体貯蔵部又は前記第2の流体貯蔵部のうちいずれか他方膨脹することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の回転角位置によって流体流れ方向が制御される弁体は、
内部には内部通路が形成されると共に回転可能に支持される回転軸と、
前記回転軸内部の内部通路の両側と各々連結され、前記内部通路を経由して流れる流体を該内部通路の外部に対して出入可能な第1の連結部及び第2の連結部と、
前記内部通路中に内蔵されて、流体の流れを制御するためのチェックボールと、を備えて構成され、
前記第1の連結部及び前記第2の連結部と連結される前記内部通路の内部両側には、前記チェックボールが定着し得る第1及び第2のチェックボール定着部が各々成形され、
前記第2の連結部と連結されて、前記内部通路との間で流体の流れを形成できる第1の流体貯蔵部と、
前記第1の連結部と連結されて、前記内部通路との間で流体の流れを形成できる第2の流体貯蔵部と、を更に備え、
前記回転軸の回転によって前記内部通路が傾斜することにより、前記チェックボールは浮力によって、上方に位置するチェックボール定着部に密着されて前記内部通路から第1の連結部及び第2の連結部のうちいずれか一方への流体の流れを可能にし、他方への流体の流れを制限し、
前記第1の流体貯蔵部又は前記第2の流体貯蔵部のいずれか一方が加圧されれば収縮すると共に、前記内部通路を介した当該弁体内部での流体の移動によって、前記第1の流体貯蔵部又は前記第2の流体貯蔵部のうちいずれか他方膨脹することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る弁体は、実質的に中心回転軸の回転角度によって、内部に入っている流体がいずれか一側にのみ流れ得るようになっている。従ってユーザは、中心回転軸の回転操作によって、所望の流体の流れ方向を容易に選択できる等、使用上の長所を有する。
そして、第1の流体貯蔵部及び第2の流体貯蔵部を更に備える実施形態によれば、弁体と流体貯蔵部がアセンブリ化され、このような1つのアセンブリ内部で回転軸の動作に基づいて、両方向への流体の流れを制御することが可能となる。このような回転軸の回転操作によって流体の流れ方向を制御できる本発明の弁体は、種々の産業分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の弁体がスリッパに適用された例を示す図である。
図2】本発明の弁体内部の回転角度に対応する流体の流れ方向の例を示す図である。
図3】本発明の弁体の平面図である。
図4】本発明の他の実施形態の弁体がスリッパに適用された例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に示した実施形態に基づき、本発明による回転角位置によって流体流れ方向が制御される弁体の好適な実施の形態を説明する。図1は本発明の弁体10がスリッパ100に適用された例を示し、弁体10まわりの拡大図及びスリッパ100の全体概略図が併記されている。図2及び図3は本発明の弁体自体を示したものである。これらの図面に示したように本発明の弁体10は、回転軸16の回転角度によって、回転軸16の内部に形成されている内部通路20を通過して流れることができる流体の方向が決定されるように設計されている。
【0012】
回転軸16は、内部に内部通路20を有しており、この内部通路20は回転軸16の回転によって図1のように左側に傾斜し、又は逆に右側に傾斜する状態となる。回転軸16の内部通路20にはチェックボール18が入っており、チェックボール18は、沈降力又は浮力により移動することにより、内部通路20で流体の流れ方向を決定する。
【0013】
本発明の弁体10を外部装置等に適用する場合、例えば内部通路20は、外部の第1の流体貯蔵部12及び第2の流体貯蔵部14と連通されている。従って、第1の流体貯蔵部12と第2の流体貯蔵部14とは、内部通路20を介していずれか一側から他側に流体を選択的に供給できるように構成される。具体的には第1の流体貯蔵部12は、第1の連結部26を介して内部通路20と連通されており、第2の流体貯蔵部14は第2の連結部28を介して内部通路20と連通されている。
【0014】
ここで、第1の流体貯蔵部12及び第2の流体貯蔵部14は、フレキシブルあるいは弾性力のある材質で成形され、第1の連結部26及び第2の連結部28も柔軟性及び弾性を有する材質で成形される。第1の連結部26及び第2の連結部28は例えば、ゴム又は合成樹脂材等で成形可能であり、ベローズのような皺管形状に形成することも可能である。即ち、第1の連結部26及び第2の連結部28は、回転軸16の一定の角度範囲の回転を吸収できる十分な余裕長さ又は伸縮性を有している。
【0015】
内部通路20の両側端部に成形された第1の連結部26及び第2の連結部28を介して、内部通路20と第1の流体貯蔵部12及び第2の流体貯蔵部14との間で流体が出入するが、第1の連結部26及び第2の連結部28に隣接した内部通路20の内側にはそれぞれチェックボール定着部24(24a,24b)が各々成形されている。これらのチェックボール定着部24(24a,24b)は、チェックボール18が密着し得る形状に成形され、例えば半球形の窪んだ部分又は部分的な窪んだ球形に成形される。ここで、第1の連結部26と第2の連結部28とは、互いに対向する方向に設けられ、第1の連結部26及び第2の連結部28とそれらに連結されるチェックボール定着部24a,24bとの2組は、互いに反対方向に(回転軸16の軸心に関して対称)配置される。
【0016】
チェックボール18は、定着部24に定着された場合にのみ、一方向に流体の流れを規制し、内部通路20の中間部分22では流体の流れを規制できない。即ち、図2(a)及び図3に示したように内部通路20の中間部分22は、チェックボール18の直径よりも大きい直径又は断面を有しているので、チェックボール18が中間部分22にある場合には、流体流れの制御は不可能である。図3は、チェックボール18が内部通路20の中間部分22に位置した状態を示す平面図である。図2及び図3から分かるように内部通路20の中間部分22は、最大幅及び最大高さを有しており、チェックボール18が流体の流れを防ぐことができない形状を有している。
【0017】
次に、上記構成でなる弁体10がスリッパ100に適用される場合について説明する。図1に示したように一般的にスリッパ100は、ユーザの足が載せられる本体110と、本体110の中間部分で回動可能に支持される甲被体120とで構成される。なお、図1においてスリッパ100の前方を矢印Fにより、後方を矢印Rによりそれぞれ示す。そして、第1の流体貯蔵部12は、スリッパ100の本体110の前方内部に設けられ、第2の流体貯蔵部14は、スリッパ100の本体110の後方内部に設けられる。また、第1の流体貯蔵部12と第2の流体貯蔵部14との間には、回転軸16がスリッパ100の本体110の内部に設けられる。この場合、回転軸16はスリッパ100の甲被体120と連動するように、即ち例えば甲被体120の支持軸112と連動するように設けられる。従って、例えば図1において実線で示したように甲被体120が前方に一定角度回動すると、弁体10の回転軸16も甲被体120に連動して反時計方向に同一の回転角度で回転する。
【0018】
回転軸16が回転して、図1に示したように内部通路20の前方部分が低い状態になると、チェックボール18は沈降力によって沈み、第1の連結部26と近接した第1のチェックボール定着部24aに定着される。この状態になることでチェックボール18が第1の連結部26を塞ぎ、内部通路20から第1の連結部26に流体が流れることが抑止される。即ち、この状態では第2の流体貯蔵部14から第1の流体貯蔵部12に流体が流れることが規制される。
【0019】
一方、上記とは反対に、第1の流体貯蔵部12から第1の連結部26を経て内部通路20の内部に流体が流入すれば、チェックボール18はこれを抑止できない。従って、図1に示したようにチェックボール18が前方の第1のチェックボール定着部24aに密着されれば、第1の流体貯蔵部12での流体は、内部通路20を介して第2の流体貯蔵部14に流入することができる。この状態では第2の流体貯蔵部14から第1の流体貯蔵部12への流体移動は不可能となる。
【0020】
この例のように弁体10がスリッパ100に適用した場合、スリッパ100の甲被体120が図1の実線で示したように前方に一定角度回動した状態で、スリッパ100の本体110の前方に入っている第1の流体貯蔵部12から、本体110の後方に入っている第2の流体貯蔵部14に流体が移動可能になる。即ち、ユーザがスリッパ100の前方を前にして着用すると、第1の流体貯蔵部12から第2の流体貯蔵部14への流体の移動は可能な状態であり、第2の流体貯蔵部14から第1の流体貯蔵部12への流体の移動は不可能な状態となる。従って、人の足甲構造は、足指の方、即ち前方が低く、足首の方、即ち後方は高いので、人がスリッパを履くと同時に甲被体120はユーザの甲によって前方に向かうように付勢される。そして、ユーザがスリッパ100の本体110の前方部分を足裏で押さえることにより、第1の流体貯蔵部12から第2の流体貯蔵部14に流体の移動可能にする。この流体移動による第2の流体貯蔵部14に移動した流体によって、スリッパ100の本体110の後方部分の高さが高くなり、一方、スリッパ100の本体110の前方部分の高さは低くなる。
【0021】
ここで、ユーザの足裏がスリッパ100の本体110の前方部分を押さえる動作は、実質的に第1の流体貯蔵部12を押さえる動作と同じである。これは、スリッパを履く過程ばかりでなく、履いている過程でも同一動作となる。このようなユーザの動作によって、第1の流体貯蔵部12又は第2の流体貯蔵部14のいずれか一方が加圧されれば収縮すると共に、内部通路20を介した流体の移動によって、第1の流体貯蔵部12又は第2の流体貯蔵部14のうちいずれか他方が膨脹し、スリッパ100の前方及び後方の高さ調節が可能となる。
【0022】
具体的には、甲被体120が図1の(B)に示される直立した状態では、弁体10は図2(a)に示した状態であり、これは、ユーザがスリッパ100を履いていない中立状態である。また、図2(b)に示した状態は、図1に示した場合とは反対の状態であって、つまりスリッパ100の甲被体120が図1の(C)の状態となった場合に対応する。実際にこのような状態は、ユーザがスリッパ100を前後逆に履いた場合、即ちスリッパ100の後方を前にして履いた状態である。なお、本実施形態に係るスリッパ100は、甲被体120の前後両側どちらかでも着用可能につくられた所謂、双方向型である。
【0023】
この場合、甲被体120が図1の(C)に示した状態になりながら、回転軸16は、図1において時計方向に一定の角度範囲で回転して図2(b)に示した状態となる。この状態では、チェックボール18が沈降して後方の第2のチェックボール定着部24bに密着されることにより、第2の連結部28を塞いでいる状態となる。従って、この状態では、第2の流体貯蔵部14から第1の流体貯蔵部12への流体の移動は可能であるが、その反対方向の流体の流れは規制される。
【0024】
上記の動作例は、実際ユーザがスリッパ100を逆方向に履いた状態であり、これにより甲被体120が後方側に傾くようになる(図1の(C)の状態)。この状態では、スリッパ100の本体110の内部で第2の流体貯蔵部14から第1の流体貯蔵部12への流体の移動が可能であることは上述した通りである。ユーザが足裏で第2の流体貯蔵部14を押さえる力によって、前方部分にある第1の流体貯蔵部12に流体が流れ込んで本体110の前方部分が高くなる。
【0025】
上記実施形態では、チェックボール18が沈降力を有する場合の例を説明した。この場合には、実質的にチェックボール18が流体よりも比重の重い金属製等で成形され、流体は気体又は液体で構成される。
【0026】
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。なお、上述の第1の実施形態と同一又は対応する部材には同一符号を用いる。第2の実施形態において、特にチェックボール18が浮力を有する材質、即ち流体よりも比重の軽い材質により成形されるものである。図4は実質的に図1と同様なスリッパ100の状態であって、ユーザが前方を前にしてスリッパ100を着用した状態である。この状態でチェックボール18は浮力を有するので、上方に浮き上がり、後方の第2のチェックボール定着部24bに密着されることにより、第2の連結部28を塞ぐこととなる。
【0027】
このような状態では内部通路20で第2の連結部28を介して流体が抜け出ることが抑止される。一方、この状態では流体が第2の連結部28を介して内部通路20の内側に流入することは可能である。本実施形態において、第2の連結部28は第1の流体貯蔵部12と連結されており、第1の流体連結部26は第2の流体貯蔵部14と連結され、この点で第1実施形態と異なる。
つまり第2の実施形態では、チェックボール18が流体に対して浮力を有することで成形されるという点と、第1の連結部26及び第2の連結部28が各々異なる流体貯蔵部14,12と連結される点が相違する。弁体10の基本的動作は、第1実施形態の場合と実質的に同様である。
【0028】
第2の実施形態において、図4に示した態様とは反対の状態、即ち回転軸16が時計方向に回転して第1のチェックボール定着部24aがより高い状態になると、チェックボール18は、浮力によって内部通路20内で上方へ移動して、高い位置にある第1のチェックボール定着部24aに密着される。そして、この状態になると、上述した場合とは反対方向にのみ流体が流れる。
【0029】
以上の説明のように本発明は、弁体10がスリッパに適用されて、スリッパ100の甲被体120の回動方向に対応して流体の流れ方向を制御できるように構成されている。このような本発明の弁体10は、スリッパ100に適用することでスリッパ100を双方向に履けるように作動する。
【0030】
本発明の弁体10は、回転軸16が他の構造物や部品において回動可能に装着可能であり、かかる回転軸16の回転角度によって流体の流れ方向を制御する部分であれば、いかなる分野にも適用可能である。
また、以上で説明した本発明の基本的な技術的思想の範疇内で当業界の通常の技術者にとっては、他の様々な変形が可能であることはもちろん、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に基づいて判断されるべきである。
【符号の説明】
【0031】
10 弁体
12 第1の流体貯蔵部
14 第2の流体貯蔵部
16 回転軸
18 チェックボール
20 内部通路
22 中間部分
24 チェックボール定着部
26 第1の連結部
28 第2の連結部
100 スリッパ
110 本体
112 支持軸
120 甲被体
図1
図2
図3
図4