特許第6364085号(P6364085)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6364085イソフラボン誘導体含量の高い豆葉部又は豆茎部及びそれを作製する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6364085
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】イソフラボン誘導体含量の高い豆葉部又は豆茎部及びそれを作製する方法
(51)【国際特許分類】
   A01H 3/04 20060101AFI20180712BHJP
   A01H 5/12 20180101ALI20180712BHJP
   A01H 5/04 20180101ALI20180712BHJP
   C07D 311/36 20060101ALN20180712BHJP
【FI】
   A01H3/04
   A01H5/12
   A01H5/04
   !C07D311/36
【請求項の数】3
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2016-539220(P2016-539220)
(86)(22)【出願日】2014年11月27日
(65)【公表番号】特表2017-501700(P2017-501700A)
(43)【公表日】2017年1月19日
(86)【国際出願番号】KR2014011493
(87)【国際公開番号】WO2015088167
(87)【国際公開日】20150618
【審査請求日】2016年8月9日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0155430
(32)【優先日】2013年12月13日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0082481
(32)【優先日】2014年7月2日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516172857
【氏名又は名称】インダストリー−アカデミック コーオペレイション ファウンデーション キョンサン ナショナル ユニバーシティ
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク キフン
(72)【発明者】
【氏名】ユク ヒョンジュ
(72)【発明者】
【氏名】ソン ヨンフン
【審査官】 鈴木 崇之
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−520230(JP,A)
【文献】 特表2005−523721(JP,A)
【文献】 特開2000−262244(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0207224(US,A1)
【文献】 Acta. Physiol. Plant,2008年,Vol. 30,pp. 849-853
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01H 1/00−5/12
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大豆植物をエチレン、又はエテホンで処理を行わずに大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法に比べて、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法であって、
大豆植物を、播種の10日〜90日後に、5ppm〜500ppmの濃度にてエチレン、又はエテホンで処理することを含み、
前記イソフラボン誘導体が以下の[式2]〜[式5]により表される化合物:
【化1】
のいずれか少なくとも一つである、方法。
【請求項2】
前記エチレン、又はエテホンを5ppm〜100ppmの濃度にて処理する、請求項に記載のイソフラボン誘導体含量が高い大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法。
【請求項3】
大豆植物をエチレン、又はエテホンで処理を行わずに大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法に比べて、大量にイソフラボン誘導体を生成する方法であって、
1)大豆植物を、播種の10日〜90日後に、5ppm〜500ppmの濃度にてエチレン、又はエテホンで処理し、大豆葉部又は大豆茎部を作製することと、
2)工程1)の前記大豆葉部又は大豆茎部を抽出した後、前記イソフラボン誘導体を単離することと、
を含み、
前記イソフラボン誘導体が以下の[式2]〜[式5]により表される化合物:
【化2】
のいずれか少なくとも一つである、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法、その方法によって作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部の使用、及び大豆葉部又は大豆茎部から大量にイソフラボン誘導体を生成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イソフラボン誘導体は、薬理学的効能に優れた代表的なフラボノイドであり、キャピタル企業(capital)の多くがイソフラボン誘導体含量の高い機能的植物の開発を研究している。イソフラボンは、非ステロイド系のエストロゲンと化学的に類似した構造を有し、エストロゲンと類似した生理学的特性を有することから、イソフラボンはフィトエストロゲンと呼ばれる。イソフラボンがエストロゲン、すなわち女性ホルモンと類似した構造を有することにより、エストロゲンから期待される有用な生物活性を示す。特に、イソフラボンは更年期以降に生じる骨粗鬆症の危険を低減し、血漿コレステロールを低下させることが報告されている。イソフラボンは冠動脈性心疾患の危険を低減させる効果を有し、抗酸化活性に優れていることも報告されている。
【0003】
イソフラボンは、ベータグリコシドが結合したグリコシド形態又は糖を含まない非グリコシド形態で存在する。非グリコシドの例として、ゲニステイン(genistein)、ダイゼイン(daidzein)、及びグリシテイン(glycitein)があり、グリコシドの例として、ゲニスチン(genistin)、ダイジン(daidzin)、及びグリシチン(glycitin)がある。大豆由来の未発酵食品は主にグリコシドを含むが、発酵食品は主に非グリコシドを含み、それは発酵に関連する細菌によってグリコシドから糖が分解されるためである。
【0004】
食品及び医薬品材料として使用されるほとんどのイソフラボンは、大豆及びムラサキツメクサから抽出され、使用される。イソフラボン含量の高い大豆を開発する種々の育種試験が行われており、4000μg/gのイソフラボン含量を有する大豆が最も高い濃度の大豆として報告されている(非特許文献1を参照のこと)。さらに、特許文献1は、洗浄した大豆を精製水に浸潤させた後、それを発芽させ、イソフラボン含量を40%〜70%増大させることにより高濃度のイソフラボンを含有する発芽大豆を作製する方法を開示している。しかしながら、イソフラボン含量がまだ少ないことが欠点である。
【0005】
大豆葉部に極めて少量のイソフラボン誘導体が含有することが報告されている。特に、大豆葉部は、ダイジン(daidzin)(未検出)、ゲニスチン(genistin)(90μg/g)、マロニルダイジン(malonyldaidzin)(未検出)、マロニルゲニスチン(malonylgenistin)(310μg/g)、ダイゼイン(daidzein)(未検出)、及びゲニステイン(genistein)(未検出)を含有する(非特許文献2を参照のこと)。
【0006】
それゆえ、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を開発する試みの結果として、本発明者らは、大豆の栽培時にエチレン又は2-クロロエチルホスホン酸(エテホン)、すなわちエチレンドナーで処理すると(when treating ethylene or 2-chloroethylphosphonic acid (ethephon), i.e. an ethylene donor during cultivation of soybeans)、高濃度のイソフラボン誘導体が大豆葉部又は大豆茎部に蓄積されることを発見することにより本発明を完了させた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許出願公開第2003-93025号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】J. Agric. Food Cehm. 2012, 60, 6045-6055
【非特許文献2】BIOMEDICINE & PHARMACOTHERATY, 2002, 56, 289-295
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的の1つは、エチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で大豆葉部又は大豆茎部を処理することを含む、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、本作製方法によって作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を提供することである。
【0011】
本発明の更に別の目的は、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を含む食品及び医薬品材料の使用を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、エチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子を使用することによって大豆葉部又は大豆茎部から大量にイソフラボン誘導体を生成する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の[式1](Formula 1)により表されるイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法であって、前記大豆葉部又は大豆茎部をエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で処理することを含む、方法を提供する。
【化1】
(式中、R1は独立してH又はOHであり、R2は独立してH、グルコース(glucose)、又はグルコースマロネート(glucose malonate)である)。
【0014】
本発明はまた、本作製方法により作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を提供する。
【0015】
さらに、本発明は、本発明によるイソフラボン誘導体含量の高い前記大豆葉部若しくは大豆茎部、前記大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は前記抽出物の画分を含む組成物を提供する。
【0016】
本発明はまた、エストロゲン欠乏による疾患を予防及び治療する医薬組成物であって、本発明によるイソフラボン誘導体含量の高い前記大豆葉部若しくは大豆茎部、前記大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は前記抽出物の画分を有効成分として含有する、医薬組成物を提供する。
【0017】
さらに、本発明は、エストロゲン欠乏による疾患を予防及び緩和するための健康食品であって、本発明によるイソフラボン誘導体含量の高い前記大豆葉部若しくは大豆茎部、前記大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は前記抽出物の画分を有効成分として含有する、健康食品を提供する。
【0018】
本発明はまた、抗酸化のための医薬組成物であって、本発明によるイソフラボン誘導体含量が高い前記大豆葉部若しくは大豆茎部、前記大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は前記抽出物の画分を有効成分として含有する、医薬組成物を提供する。
【0019】
さらに、本発明は、抗酸化のための健康食品であって、本発明によるイソフラボン誘導体含量が高い前記大豆葉部若しくは大豆茎部、前記大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は前記抽出物の画分を有効成分として含有する、健康食品を提供する。
【0020】
本発明はまた、スキンケアのための医薬組成物であって、本発明によるイソフラボン誘導体含量が高い前記大豆葉部若しくは大豆茎部、前記大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は前記抽出物の画分を有効成分として含有する、医薬組成物を提供する。
【0021】
さらに、本発明は、スキンケアのための化粧品組成物であって、本発明によるイソフラボン誘導体含量が高い前記大豆葉部若しくは大豆茎部、前記大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は前記抽出物の画分を有効成分として含有する、化粧品組成物を提供する。
【0022】
本発明はまた、スキンケアのための健康食品であって、本発明によるイソフラボン誘導体含量が高い前記大豆葉部若しくは大豆茎部、前記大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は前記抽出物の画分を有効成分として含有する、健康食品を提供する。
【0023】
さらに、本発明は、本発明によるイソフラボン誘導体含量の高い前記大豆葉部又は大豆茎部を使用する、茶を提供する。
【0024】
本発明はまた、本発明によるイソフラボン誘導体含量の高い前記大豆葉部又は大豆茎部を使用する、茶の作製方法を提供する。
【0025】
さらに、本発明は、エチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子を使用することによって、大豆葉部又は大豆茎部から大量にイソフラボン誘導体を生成する方法を提供する。
【0026】
さらに、本発明は、
1)大豆葉部又は大豆茎部をエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で処理し、大豆葉部又は大豆茎部を作製することと、
2)工程1)の前記大豆葉部又は大豆茎部を抽出するとともに、前記イソフラボン誘導体を単離することと、
を含む、大量にイソフラボン誘導体を生成する方法を提供する。
【発明の効果】
【0027】
本発明により、播種の10日〜90日後に、エチレン又はエテホン、すなわちエチレンドナーで大豆植物を処理すると、イソフラボン誘導体が高濃度で大豆葉部又は大豆茎部に蓄積されることが認められた。それゆえ、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法に加え、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部、その大豆葉部又は大豆茎部の抽出物、及びその抽出物の画分は、エストロゲンの不均衡及び抗酸化活性の不足により生じる疾患のための医薬品材料及び食品として有用であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】大豆葉部をエテホンで処理した後の栽培期間に応じたイソフラボン誘導体含量の増加のパターンを示すUPLCクロマトグラムである。
図2】エテホン処理の前にエタノールを用いて大豆葉部を抽出することにより得られた抽出物のUPLCクロマトグラムの結果を示す図である。
図3】エテホン処理(ethephon treatment)の7日後にエタノールを用いて大豆葉部を抽出することにより得られた抽出物のUPLCクロマトグラムの結果を示す図である。
図4図3のピーク1がダイジン(daidzin)であることを検証する質量分析法(Q-TOF MS)の結果を示す図である。
図5図3のピーク2がゲニスチン(genistin)であることを検証する質量分析法(Q-TOF MS)の結果を示す図である。
図6図3のピーク3がマロニルダイジン(malonyldaidzin)であることを検証する質量分析法(Q-TOF MS)の結果を示す図である。
図7図3のピーク4がマロニルゲニスチン(malonylgenistin)であることを検証する質量分析法(Q-TOF MS)の結果を示す図である。
図8】エテホン処理の7日後にエタノールを用いて大豆葉部を抽出した後、β-グルコシダーゼで処理することにより得られた抽出物のUPLCクロマトグラムの結果を示す図である。
図9】大豆茎部をエチレンで処理する前及び後のイソフラボン誘導体含量の増加のパターンのHPLCクロマトグラムの図である。
図10】エチレン処理前にエタノールを用いて大豆茎部を抽出することにより得られた抽出物のHPLCクロマトグラムの結果を示す図である。
図11】エチレン処理後にエタノールを用いて大豆茎部を抽出することにより得られた抽出物のHPLCクロマトグラムの結果を示す図である。
図12図11のピーク1がダイジン(daidzin)であることを検証する質量分析法(Q-TOF MS)の結果を示す図である。
図13図11のピーク2がゲニスチン(genistin)であることを検証する質量分析法(Q-TOF MS)の結果を示す図である。
図14図11のピーク3がマロニルダイジン(malonyldaidzin)であることを検証する質量分析法(Q-TOF MS)の結果を示す図である。
図15図11のピーク4がマロニルゲニスチン(malonylgenistin)であることを検証する質量分析法(Q-TOF MS)の結果を示す図である。
図16】エチレン処理後にエタノールを用いて大豆茎部を抽出した後、β-グルコシダーゼで処理することにより得られた抽出物のUPLCクロマトグラムの結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に本発明をより詳細に説明する。
【0030】
本発明は、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法であって、エチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で大豆葉部又は大豆茎部を処理することを含む、方法を提供する。
【0031】
大豆葉部又は大豆茎部は、好ましくは播種の10日後以降及びより好ましくは播種の40日後の大豆葉部又は大豆茎部であるが、これらに限定されない。
【0032】
エチレンドナーは好ましくはエテホンであるが、それに限定されない。エチレンは最も単純なオレフィン系炭化水素(式C2H4)であり、無色のスイートガスである。或る種のフィトエストロゲンは、収穫後の果実の生理学的変化、特に園芸生成物の成熟又は緑色野菜の黄色化等の植物組織の成熟を促進する。さらに、2-クロロエチルホスホン酸(2-chloroethylphosphonic acid)(エテホン)(ethephon)は1種のエチレン生成因子であるが、1000倍〜2000倍の液相の溶液を果実及び園芸用果実に塗布すると、エテホンが分解し、エチレンが生成することによって、中性及びpH4.1以上のアルカリ性条件下においてエチレンを生成し、成熟を促進し、熟成させ、又は着色させることを特徴とする。
【0033】
エチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子を好ましくは5ppm〜500ppmの濃度及びより好ましくは5ppm〜100ppmの濃度において処理することが好ましいが、これらに限定されない。エチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子を大豆葉部又は大豆茎部の収穫の前又は後に処理することができる。
【0034】
イソフラボン誘導体は、好ましくは以下の[式1](Formula 1)により表される化合物、及びより好ましくは以下の[式2]〜[式7](Formula 2 to Formula 7)により表される化合物のいずれか1つであるが、それらに限定されない。
【化2】
(式中、R1は独立してH又はOHであり、R2は独立してH、グルコース(glucose)、又はグルコースマロネート(glucose malonate)である)。
【化3】
【0035】
本発明はまた、本作製方法により作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を提供する。
【0036】
イソフラボン誘導体は、好ましくは以下の[式1]([Formula 1])により表される化合物、及びより好ましくは以下の[式2]〜[式7]([Formula 2] to [Formula 7])により表される化合物のいずれか1つであるが、それらに限定されない。
【0037】
本発明の特定の実施形態において、本発明者らは、大豆の播種の40日(成長期R4(growth period R4))後に水で希釈したエテホン(5ppm〜100ppm)で大豆植物を処理している。その結果、この処理後1日目からイソフラボン誘導体が有意に増加し、処理の5日〜12日後に最大値に達した(図1を参照のこと)ことを認めた。さらに、エテホン処理(the ethephon treatment)を行わない大豆葉部は、主要な化合物としてケンフェロールグリコシド(kaempferol glycoside)、すなわちケンフェロール-3-O-β-D-グルコピラノシル(1→2)-α-L-ラムノピラノシル(1→6)-β-D-ガラクトピラノシド(kaempferol-3-O-β-D-glucopyranosyl(1→2)-α-L-rhamnopyranosyl(1→6)-β-D-galactopyranoside)、ケンフェロール-3-O-β-D-グルコピラノシル(1→2)-α-L-ラムノピラノシル(1→6)-β-D-グルコピラノシド(kaempferol-3-O-β-D-glucopyranosyl(1→2)-α-L-rhamnopyranosyl(1→6)-β-D-glucopyranoside)、ケンフェロール-3-O-(2,6-ジ-O-α-L-ラムノピラノシル)-β-D-グルコピラノシド(kaempferol-3-O-(2,6-di-O-α-L-rhamnopyranosyl)-β-D-glucopyranoside)、ケンフェロール-3-O-β-ジガラクトピラノシド(kaempferol-3-O-β-digalactopyranoside)、ケンフェロール-3-O-β-ジグルコピラノシド(kaempferol-3-O-β-diglucopyranoside)、ケンフェロール-3-O-α-L-ラムノピラノシル(1→6)-β-D-ガラクトピラノシド(kaempferol-3-O-α-L-rhamnopyranosyl (1→6)-β-D-galactopyranoside)を含むことが認められた。しかし、エテホン(ethephon)で処理した大豆葉部では、4種のイソフラボン誘導体(4 isoflavone derivatives)であるダイジン(daidzin)、ゲニスチン(genistin)、マロニルダイジン(malonyldaidzin)、マロニルゲニスチン(malonylgenistin)が大豆葉部に急速に蓄積されることが認められた(表1を参照のこと)。さらにエテホンで処理した大豆葉部を、エタノールを用いて抽出し、抽出物を得る。次いで、この抽出物及び大豆葉部の抽出物をβ−グルコシダーゼ(β-glucosidase)で処理した後、単離及び精製を行うことで、6種のイソフラボン誘導体(6 isoflavone derivatives)であるダイジン(daidzin)、ゲニスチン(genistin)、マロニルダイジン(malonyldaidzin)、マロニルゲニスチン(malonylgenistin)、ダイゼイン(daidzein)、及びゲニステイン(genistein)が得られる(図3図8を参照のこと)。
【0038】
さらに、本発明者らは、エテホン処理後に収穫された大豆葉部及び収穫後エテホンで処理した大豆葉部からそれぞれ単離された4種のイソフラボン誘導体であるダイジン(daidzin)、ゲニスチン(genistin)、マロニルダイジン(malonyldaidzin)、及びマロニルゲニスチン(malonylgenistin)の定量分析を行っている。その結果、エテホン処理(treated with ethephon)後に収穫された大豆葉部において、イソフラボン誘導体含量が有意に増加し、収穫後エテホンで処理された大豆葉部においても、イソフラボン誘導体含量が有意に増加したことが認められた。それゆえ、エテホン処理後の大豆葉部を収穫する方法と、収穫した大豆葉部をエテホンで処理する方法との両方がイソフラボン誘導体含量の高い豆葉部を作製する方法として利用可能であることが認められた(表1及び表2を参照のこと)。
【0039】
さらに、本発明者らは、大豆播種の40日(成長期R4(growth period R4))後にエチレン(100ppm〜1000ppm)で大豆植物を処理すると、イソフラボン誘導体が処理前に対して処理後に大豆茎部において有意の増加したことを認めた(図9を参照のこと)。さらに、イソフラボン誘導体はエチレン処理(treated with ethylene)を行わなかった大豆茎部には検出されていない。しかし、エチレンで処理した大豆茎部では、4種のイソフラボン誘導体であるダイジン(daidzin)、ゲニスチン(genistin)、マロニルダイジン(malonyldaidzin)、及びマロニルゲニスチン(malonylgenistin)が大豆茎部に急速に蓄積されることが認められた(表3を参照のこと)。さらにエチレンで処理した大豆茎部を、エタノールを用いて抽出し、抽出物を得る。次いで、大豆茎部の抽出物をβ−グルコシダーゼで処理した後、単離及び精製を行うことで、6種のイソフラボン誘導体であるダイジン(daidzin)、ゲニスチン(genistin)、マロニルダイジン(malonyldaidzin)、マロニルゲニスチン(malonylgenistin)、ダイゼイン(daidzein)、及びゲニステイン(genistein)が得られる(図11図16を参照のこと)。
【0040】
さらに、本発明者らは、エチレン処理後に収穫された大豆茎部及び収穫後エチレンで処理した大豆茎部からそれぞれ単離された4種のイソフラボン誘導体であるダイジン、ゲニスチン、マロニルダイジン、及びマロニルゲニスチンの定量分析を行った。その結果、エチレン処理後に収穫された大豆茎部において、イソフラボン誘導体含量が有意に増加したことが認められた。それゆえ、エチレン処理後の大豆茎部を収穫する方法は、イソフラボン誘導体含量の高い大豆茎部を作製する方法として利用可能であることが認められた(表2を参照のこと)。
【0041】
さらに、本発明は、エチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子を使用することによって、大豆葉部又は大豆茎部から大量にイソフラボン誘導体を生成する方法を提供する。
【0042】
特に、本方法は、
1)大豆葉部又は大豆茎部をエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で処理し、大豆葉部又は大豆茎部を作製することと、
2)工程1)の大豆葉部又は大豆茎部を抽出するとともに、イソフラボン誘導体を単離することと、
を含むことが好ましい。
【0043】
本方法において、工程1)の大豆葉部又は大豆茎部は、好ましくは播種10日後以降、より好ましくは播種の40日後、及び最も好ましくは播種の10日〜90日後の大豆葉部又は大豆茎部である。
【0044】
本方法において、工程1)のエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子を大豆葉部の収穫の前又は後に処理することができる。
【0045】
本方法において、工程1)のエチレンドナーは好ましくはエテホンであるが、それに限定されず、エチレンを誘発し、又は生成する全ての材料が利用可能である。
【0046】
本方法において、工程1)のエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子を、好ましくは5ppm〜1000ppm、より好ましくは5ppm〜500ppm、及び最も好ましくは5ppm〜100ppmの濃度にて処理する。
【0047】
本発明において、イソフラボン誘導体は、好ましくは上記の[式1]([Formula 1])により表される化合物、より好ましくは上記の[式2]〜[式7]([Formula 2] to [Formula 7])により表されるいずれか1つ又は複数の化合物である。
【0048】
本発明において、大豆葉部又は大豆茎部を、エチレン及びエテホン(ethylene and ethephon)、すなわちエチレンドナーで処理し、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を作製する。また、本作製方法は、大量にイソフラボン誘導体を作製する方法として有用であり得る。さらに、エテホン処理後に大豆葉部又は大豆茎部を収穫する方法と、収穫後にエテホンで大豆葉部又は大豆茎部を処理する方法との両方が有意にイソフラボン誘導体含量の増加を示すことを発見したことにより、収穫の前又は後にエチレン及びエチレンドナーで大豆葉部又は大豆茎部を処理することによるイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を作製する方法を、大量にイソフラボン誘導体を生成する方法として使用することができる。
【0049】
さらに、本発明は、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を含む組成物を提供し、この場合、大豆葉部又は大豆茎部はエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で大豆葉部又は大豆茎部を処理することにより作製する。
【0050】
大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物又はそれらの画分を、以下の工程:
1)抽出のため、大豆葉部又は大豆茎部に抽出液を添加することと、
2)工程1)の抽出物を濾過することと、
3)減圧下において、工程2)の濾過抽出物を濃縮後、得られたものを乾燥させ、大豆葉部又は大豆茎部を作製することと、
4)さらに工程3)の大豆葉部又は大豆茎部を、有機溶媒を用いて抽出し、大豆葉部又は大豆茎部の画分を作製することと、
を含むが、それらに限定されない作製方法により作製することが好ましい。
【0051】
本方法において、工程1)の大豆葉部又は大豆茎部をエチレン又はエテホン処理後にイソフラボンが高濃度に蓄積されている大豆植物から採取した後、使用する。エチレン又はエテホン処理は植物の収穫後に利用可能であるが、この処理は収穫前に行われるのが好ましい。エチレン又はエテホンで処理した大豆植物の葉部、茎部、又は根部の全てが利用可能である。本発明の好ましい実施形態によれば、大豆葉部又は大豆茎部を使用することが好ましいが、それらに限定されない。
【0052】
本方法において、工程1)の抽出溶媒は水、アルコール、又はそれらの混合物が好ましい。アルコールとして、C1〜C4の低級アルコールを使用することが好ましい。低級アルコールとして、エタノール又はメタノールを使用することが好ましい。抽出方法として、振とう抽出、ソックスレー抽出、又は還流抽出を使用することが好ましいが、それらに限定されない。抽出溶媒を抽出用に大豆葉部又は大豆茎部の乾燥量の好ましくは1倍〜10倍、より好ましくは4倍〜6倍を添加する。抽出温度は好ましくは20℃〜100℃、より好ましくは20℃〜40℃、及び最も好ましくは室温であるが、それらに限定されない。抽出時間は、好ましくは10時間〜48時間、より好ましくは15時間〜30時間、及び最も好ましくは24時間であるが、それらに限定されない。さらに、抽出回数は、好ましくは1回〜5回、より好ましくは3回〜4回、及び最も好ましくは3回であるが、それらに限定されない。
【0053】
本方法において、工程3)の減圧濃縮は、真空減圧濃縮器又は回転真空蒸発器を使用することが好ましいが、それらに限定されない。さらに、乾燥は、減圧乾燥、真空乾燥、ボイル乾燥、噴霧乾燥、又は凍結乾燥であることが好ましいが、それらに限定されない。
【0054】
本方法において、工程4)の大豆葉部又は大豆茎部の抽出物は、減圧下において濃縮された大豆茎部の抽出物である、暗褐色粗製抽出物が好ましいが、それらに限定されない。また、有機溶媒はn-ヘキサン、クロロホルム、酢酸エチル、又はブタノールであることが好ましい。本発明の好ましい実施形態によれば、クロロホルムを使用することがより好ましいが、それらに限定されない。画分は、大豆葉部又は大豆茎部の抽出物を水に懸濁させた後、続いて懸濁液をn-ヘキサン、クロロホルム、酢酸エチル、ブタノール、及び水で分画することにより得られたn-ヘキサン画分、クロロホルム画分、酢酸エチル画分、ブタノール画分、又は水画分が好ましいが、それらに限定されない。画分を大豆葉部又は大豆茎部の抽出物から1回〜5回、好ましくは3回繰り返し分画プロセスを行うことにより得ることができる。また、減圧濃縮は、分画後に行われることが好ましいが、それらに限定されない。
【0055】
また、本発明は、エストロゲン欠乏による疾患を治療及び予防するための医薬組成物であって、エチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で大豆葉部又は大豆茎部を処理することにより作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を有効成分として含有する、組成物を提供する。
【0056】
エストロゲン欠乏による疾患は、骨粗鬆症、心疾患、乳癌、膣疾患、高脂血症、皮膚の老化、及び顔面の紅潮からなる群から選択されるいずれか1つの疾患が好ましいが、それらに限定されない。
【0057】
イソフラボン含量の高い大豆葉部又は大豆茎部から単離されたイソフラボン誘導体は確立した生物活性を有することから、これらの化合物及びそれらの画分を含む大豆葉部又は大豆茎部の抽出物は、エストロゲン欠乏による疾患を治療及び予防するための医薬組成物として有用であり得る。
【0058】
本発明の組成物は、通例医薬組成物の調製に使用される適切な担体、賦形剤、及び希釈剤を更に含むことができる。
【0059】
本発明の組成物は経口又は非経口投与することができる。非経口投与には、局所皮膚、腹腔内注射、直腸注射、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、又は眼内注射の注入法を選択するのが好ましいが、それらに限定されない。
【0060】
本発明の組成物は、通例の方法に従って、経口配合物、局所配合物、坐剤、並びに粉末、顆粒、錠剤、カプセル、懸濁液、エマルション、シロップ及びエアロゾル等の滅菌注射用溶液として配合した後に使用することができる。本組成物に含まれる担体、賦形剤及び希釈剤の例として、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アカシアゴム、アルギン酸塩、ゼラチン、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、水、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、タルク、ステアリン酸マグネシウム及び鉱油を挙げることができる。充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤等の配合に通例用いられる希釈剤又は賦形剤を調製に用いる。経口投与用の固形配合物としては、錠剤、ボーラス、粉末、顆粒及びカプセル等が挙げられる。固形配合物は、デンプン、炭酸カルシウム、スクロース、ラクトース又はゼラチン等の少なくとも1つの賦形剤を混合植物薬中で混合することにより調製する。単純な賦形剤に加えて、ステアリン酸マグネシウム及びタルク等の滑沢剤が用いられる。経口用の液体配合物の例としては、懸濁液、内用液体、エマルション及びシロップが挙げられる。水及び流動パラフィン等の通例用いられる単純な希釈剤に加えて、湿潤剤、甘味剤、香味剤及び保存剤等の様々な賦形剤が含まれ得る。非経口投与用の配合物の例としては、滅菌溶液、非水性溶媒、懸濁液、エマルション、凍結乾燥配合物及び坐剤が挙げられる。非水性溶媒及び懸濁液として、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油等の植物油、及びオレイン酸エチル等の注射用エステルを用いることができる。坐剤の基剤として、ウィテップゾール、マクロゴール、tween 61、カカオバター、ラウリンバター及びグリセロゼラチンを用いることができる。
【0061】
本発明の組成物の好ましい投与用量は、患者の状態及び体重、疾患の重症度、薬剤の構造、並びに投与経路及び投与期間に応じて変化し、適宜、当業者により選択される。しかし、所望の効果に対して、組成物は1日当たり0.0001g/kg〜1g/kg、好ましくは1日当たり0.001mg/kg〜200mg/kgの用量にて投与されることが好ましいが、それらに限定されない。投与は1日1回、又は数回に分けて行われることができる。投与の用量は、本発明の範囲に何らかの限定を与えるものではない。
【0062】
さらに、本発明は、エストロゲン欠乏による疾患を予防及び緩和するための健康食品であって、エチレン、エチレンドナー、若しくはエチレン生成因子で大豆葉部若しくは大豆茎部を処理することにより作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を有効成分として含有する、健康食品を提供する。
【0063】
エストロゲン欠乏による疾患は、骨粗鬆症、心疾患、乳癌、膣疾患、高脂血症、皮膚の老化、及び顔面の紅潮からなる群から選択されるいずれか1つの疾患であることが好ましい。
【0064】
本発明のイソフラボン含量の高い大豆葉部又は大豆茎部から単離されたイソフラボン誘導体は確立した生物活性を有することから、これらの化合物及びそれらの画分を含む大豆葉部又は大豆茎部の抽出物は、エストロゲン欠乏による疾患を緩和及び予防するための健康食品として有用であり得る。
【0065】
本発明の健康食品において、イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はそれらの画分を無傷のまま添加し、又は通例の方法において適宜他の食品若しくは食品成分とともに使用することができる。
【0066】
食品の種類は特に限定されない。食品の例としては、機能性混合茶、飲料、肉、ソーセージ、パン、ビスケット、餅、チョコレート、キャンディ、スナック菓子、クッキー、ピザ、ラーメン、他の麺類、ガム、アイスクリームを含む乳製品、様々なスープ、飲み物、アルコール飲料及び複合ビタミン剤が挙げられ、食品には一般的な意味でのあらゆる健康食品も含まれる。
【0067】
本発明によるイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を無傷のまま食品に添加し、又は通例の方法において適宜、他の食品若しくは食品成分とともに使用することができる。有効成分の混合量は、その使用(すなわち、予防又は緩和)に応じて適切に決定することができる。一般に、健康食品におけるイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分の量は、食品の総重量に対して0.01重量部〜15重量部であってよく、0.02g〜5g、好ましくは0.3g〜1gを健康飲料組成物100mlに対して添加した。しかし、健康衛生のため、又は健康管理のための長期投与において、その量は上記範囲以下であってよい。また、安全面に問題がないことから、上記の範囲以上の量の有効成分を使用することができる。
【0068】
本発明の健康機能飲料組成物が、必須成分としてイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を所定の割合にて含有することを除き、他の成分は特に限定されない。また、種々の香味剤又は天然の炭水化物を、通常の飲料水として追加の成分として含むことができる。上記の天然の炭水化物の例としては、単糖、例えばグルコース及びフルクトース;二糖、例えばマルトース及びスクロース;並びに多糖、例えばデキストリン及びシクロデキストリン等の典型糖と、キシリトール、ソルビトール及びエリスリトール等の糖アルコールとが挙げられる。上記のものに加えて香味剤として、天然香味剤(タウマチン、ステビア抽出物、例えばレバウジオシドA及びグリチルリジン)及び合成香味剤(サッカリン、アスパルテーム)を有利に使用することができる。
【0069】
上記のものに加えて、本発明の食品には、様々な栄養素、ビタミン、ミネラル(電解質)、合成香味剤及び天然香味剤等の香味剤、着色剤及び香味向上剤(enhancers)(チーズ、チョコレート等)、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護コロイド増粘剤、pH調整剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に用いられる炭酸化剤(carbonating agent)等が含まれていてもよい。さらに、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分は、天然のフルーツジュース、フルーツジュース飲料、及び野菜飲料の作製のための新鮮な果物を含有することができる。これらの成分は個々に使用しても、又は組み合わせて使用してもよい。これらの添加剤の割合は重要ではないが、一般に本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分の100重量部当たり0重量部〜約20重量部の範囲にて選択される。
【0070】
さらに、本発明は、大豆葉部又は大豆茎部をエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で処理することにより作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を有効成分として含有する、抗酸化のための医薬組成物を提供する。
【0071】
さらに、本発明は、大豆葉部又は大豆茎部をエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で処理することにより作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を有効成分として含有する、抗酸化のための健康食品を提供する。
【0072】
本発明のイソフラボン含量の高い大豆葉部又は大豆茎部から単離したイソフラボン誘導体は、確立した生物活性を有することから、これらの化合物を含む大豆葉部又は大豆茎部の抽出物及びそれらの画分が抗酸化のための組成物として有用であり得る。
【0073】
さらに、本発明は、大豆葉部又は大豆茎部をエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で処理することにより作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を有効成分として含有する、スキンケアのための医薬組成物を提供する。
【0074】
さらに、本発明は、大豆葉部又は大豆茎部をエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で処理することにより作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を有効成分として含有する、スキンケアのための化粧品組成物を提供する。
【0075】
さらに、本発明は、大豆葉部又は大豆茎部をエチレン、エチレンドナー、又はエチレン生成因子で処理することにより作製されたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を有効成分として含有する、スキンケアのための健康食品を提供する。
【0076】
本発明のイソフラボン含量の高い大豆葉部又は大豆茎部から単離したイソフラボン誘導体は、確立した生物活性を有することから、これらの化合物を含む大豆葉部又は大豆茎部の抽出物及びそれらの画分がスキンケアのための組成物として有用であり得る。
【0077】
化粧用組成物は、ローション、軟膏、ゲル、クリーム、パッチ、又はスプレーであってよいが、これらに限定されない。本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を含有する化粧用組成物の調製において、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分を、通例含まれる局所皮膚組成物に対して3重量部〜30重量部、及び好ましくは5重量部〜20重量部添加することができる。
【0078】
さらに本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、その大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又はその抽出物の画分に加えて、本発明の化粧用組成物は、皮膚科分野において通例使用される補充剤、例えば脂肪材料、有機溶媒、溶媒、濃縮剤、ゲル化剤、柔軟剤、抗酸化剤、懸濁剤、安定化剤、発泡剤、香料、界面活性剤、水、イオン性若しくは非イオン性乳化剤、充填剤、金属イオン封鎖剤、キレート剤、防腐剤、ビタミン、遮断剤、湿潤剤、精油、染料、顔料、親水性若しくは親油性活性剤、脂質ビークル、又は化粧用組成物に通例使用される任意の他の成分を含有することができる。
【0079】
また、これらの成分は一般に皮膚科分野において使用される量にて導入することができる。
【0080】
さらに、本発明は、本発明によるイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を使用する、茶を提供する。
【0081】
さらに、本発明は、本発明によるイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部と香味を含むハーブ植物とを混合した混合茶を提供する。
【0082】
大豆葉部又は大豆茎部を使用する茶は、
1)本発明によるイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部又は大豆茎部を洗浄粉砕することと、
2)粉砕した大豆葉部又は茎部を焙煎することと、
3)焙煎した大豆葉部又は茎部を乾燥させることと、
を含む作製方法により作製することができる。
【0083】
本方法において、工程1)の粉砕は、1mm〜5mmであるが、それらに限定されない大きさとなるように粉砕機を使用することにより行われることが好ましい。
【0084】
本方法において、工程2)の焙煎は、大豆葉部又は茎部を燃焼させない250℃〜300℃の温度にて30分〜60分間行うことが好ましい。しかし、温度及び時間はそれらに限定されない。
【0085】
本方法において、工程3)の乾燥は自然乾燥であっても、又は乾燥機を使用することにより行ってもよい。乾燥は30℃〜50℃の温度にて、24時間〜36時間行うことが好ましいが、温度及び時間はそれらに限定されない。
【0086】
ハーブ植物は、カモミール、レモングラス、ローズヒップ、ラベンダー、ペパーミント、フェンネル、ローズマリー、ジャスミン、ハイビスカス、バラの花、リンゴの果実、イチゴの果実、レモンの果実、及びオレンジの花からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。茶として使用される全てのハーブが利用可能である。
【0087】
茶又は混合茶を、フレーバーティー、ティーバッグ、インスタントティー、及び缶からなる群から選択される形態に加工することができる。
【0088】
さらに、本発明は、エストロゲン欠乏による疾患を治療又は予防する方法であって、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0089】
本発明はまた、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を対象に投与することを含む、抗酸化方法を提供する。
【0090】
さらに、本発明は、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を対象に投与することを含む、スキンケア方法を提供する。
【0091】
本発明はまた、エストロゲン欠乏による疾患を予防及び治療するための医薬組成物として使用される、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を提供する。
【0092】
さらに、本発明は、エストロゲン欠乏による疾患を予防及び緩和するための健康食品として使用される、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を提供する。
【0093】
本発明はまた、抗酸化のための医薬組成物として使用される、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を提供する。
【0094】
さらに、本発明は、抗酸化のための健康食品として使用される、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を提供する。
【0095】
本発明はまた、スキンケアのための医薬組成物として使用される、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を提供する。
【0096】
さらに、本発明は、スキンケアのための化粧品組成物として使用される、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を提供する。
【0097】
本発明はまた、スキンケアのための健康食品として使用される、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を提供する。
【0098】
さらに、本発明は、茶として使用される、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部若しくは大豆茎部、大豆葉部若しくは大豆茎部の抽出物、又は抽出物の画分を提供する。
【0099】
以下に、本発明を以下の実施例を参照してより詳細に説明する。
【0100】
しかし、以下の実施例は本発明を単に図示するに過ぎず、本発明の範囲はそれらに限定されない。
【実施例】
【0101】
<実施例1>イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び大豆茎部の作製
<1-1>イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部の作製
大豆種(グリシン・マックス(Glycine max))を農村振興庁から提供してもらい、栽培した。大豆植物を、播種の10日〜90日後に5ppm〜100ppmの2-クロロエチルホスホン酸(エテホン)(2-chloroethylphosphonic acid (ethephon))又は5ppm〜500ppmのエチレン(ethylene)で処理し、イソフラボン含量の高い大豆葉部を作製した。大豆葉部のイソフラボンの蓄積パターンは、処理したエテホン(ethephon)又はエチレン(ethylene)の濃度及び処理した植物の成長期間に応じて異なり得る。
【0102】
特に、播種の40日後に、大豆植物を50ppmの濃度に水で希釈したエテホン(ethephon)で定期的に処理した。その結果、標的となるイソフラボンは、処理の1日後に急速に蓄積された。処理の5日〜12日後に、最高濃度のイソフラボンを蓄積した大豆葉部が得られた。
【0103】
さらに、大豆葉部を、播種後(10日〜90日後)に大豆植物から収穫し、5ppm〜100ppmの濃度に希釈したエテホンで定期的に処理した。処理の3日〜10日後、最高濃度のイソフラボン誘導体を蓄積した大豆葉部を得た。
【0104】
その結果、図1に示されるように、大豆葉部の標的イソフラボン誘導体の濃度は、処理後増加した。処理の5日〜12日後に最高濃度のイソフラボン誘導体を蓄積した大豆葉部を得た。また、大豆葉部は、植物の老化のホルモンであるエチレンの影響により徐々に黄色になることが認められた(図1)。したがって、この結果からイソフラボンは、播種の10日〜90日後の大豆植物を5ppm〜100ppm程度に希釈されたエテホン又は5ppm〜500ppmのエチレンで処理した最初の日から大豆葉部に蓄積され、イソフラボン誘導体含量が最高濃度の大豆葉部は処理の5日〜12日後に得られた。
【0105】
<1-2>イソフラボン誘導体が最も高い大豆茎部の作製
大豆種(グリシン・マックス)を農村振興庁から提供してもらい、栽培した。大豆植物を、播種の10日〜90日後に5ppm〜100ppmの2-クロロエチルホスホン酸(エテホン)(2-chloroethylphosphonic acid (ethephon))又は100ppm〜1000ppmのエチレン(ethylene)で処理し、イソフラボン含量の高い大豆茎部を作製した。大豆茎部のイソフラボンの蓄積パターンは、処理したエテホン又はエチレンの濃度及び処理した植物の成長期間に応じて異なり得る。
【0106】
特に、播種の40日後に、大豆植物を200ppmのエチレンで定期的に処理した。
【0107】
その結果、図9に示されるように大豆茎部の標的イソフラボン誘導体の濃度は処理後に増加した。また、大豆茎部は、植物の老化のホルモンであるエチレンの影響により徐々に黄色になったことが認められた(図9)。したがって、この結果からイソフラボン誘導体含量が急速に蓄積された大豆茎部は5ppm〜100ppm程度に希釈されたエテホン又は100ppm〜1000ppmのエチレンで播種の10日〜90日後の大豆植物を処理した後に得られた。
【0108】
<実施例2>イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び大豆茎部の作製
<2-1>イソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部の作製
実施例<1-1>の方法により得られた大豆葉部を乾燥させ、20℃〜100℃の条件下において3日〜10日間50%〜100%のアルコールを用いて抽出した。抽出した溶媒を減圧下において濃縮し、8%〜15%の収率の抽出物を得た。
【0109】
特に、実施例<1-1>に記載の方法により得られた大豆葉部を乾燥させた。次いで、乾燥させた大豆葉部1kgを室温にて7日間80%のエタノールを用いて抽出した。その後、抽出した溶媒を減圧下において濃縮し、86gの抽出物を得た。また、乾燥させた大豆葉部を40℃〜100℃の条件下において精製水を用いて抽出した。抽出した溶媒を減圧下において濃縮し、10%〜17%の収率にて抽出物を得た。
【0110】
その結果、図2及び図3に示されるように大豆葉部をエテホン処理(ethephon treatment)の前にエタノールを用いて抽出した抽出物と比べたとき、大豆葉部をエテホン処理の7日後にエタノールを用いて抽出した抽出物は有意により高いイソフラボン誘導体含量を示したことが認められた(図2及び図3)。
【0111】
<2-2>イソフラボン誘導体含量の高い大豆茎部の作製
実施例<1-2>の方法により得られた大豆茎部を乾燥させ、20℃〜100℃の条件下において3日〜10日間50%〜100%のアルコールを用いて抽出した。抽出した溶媒を減圧下において濃縮し、8%〜15%の収率にて抽出物を得た。
【0112】
特に、実施例<1-2>に記載の方法により得られた大豆茎部を乾燥させた。次いで、乾燥させた大豆茎部1kgを室温にて7日間80%のエタノールを用いて抽出した。その後、抽出した溶媒を減圧下において濃縮し、86gの抽出物を得た。また、乾燥させた大豆茎部を40℃〜100℃の条件下において精製水を用いて抽出した。抽出した溶媒を減圧下において濃縮し、10%〜17%の収率にて抽出物を得た。
【0113】
その結果、図10及び図11に示されるように大豆茎部をエチレン処理の前にエタノールを用いて抽出した抽出物に比べたとき、エチレンで処理した大豆茎部を、エタノールを用いて抽出した抽出物は有意により高いイソフラボン誘導体含量を示したことが認められた(図10及び図11)。
【0114】
<実施例3>大豆葉部及び大豆茎部からのイソフラボン誘導体の単離及び精製
<3-1>大豆葉部からのイソフラボン誘導体の単離及び精製
実施例<2-1>に記載の方法により得られたイソフラボン含量の高い大豆葉部のエタノール画分におけるイソフラボン誘導体の単離及び精製は、MPLC(Teledyne Isco CombiFlash Companion)を使用することによって行われた。カラムの材料として、C18シリカゲル(YMC、50μm)を使用した。溶出条件として、水/アセトニトリル混合溶液は、アセトニトリル溶媒が0%から90%へと増加する勾配溶出が適用されるように使用した。結果として、4種のイソフラボン誘導体をそれぞれ単離した。
【0115】
さらに、実施例<2-1>に記載の方法により得られたイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部のエタノール抽出物をβ-グルコシダーゼで処理した。得られた抽出物からイソフラボン誘導体を単離及び精製するために、C18シリカゲルクロマトグラフ分析を上記のように行った。その結果、β-グルコシダーゼにより4種のイソフラボングリコシドを形質転換することにより得られた2種のイソフラボン誘導体をそれぞれ単離した。したがって、合計6種のイソフラボン誘導体をそれぞれ単離した。
【0116】
<3-2>大豆茎部からのイソフラボン誘導体の単離及び精製
実施例<2-2>に記載の方法により得られたイソフラボン含量の高い大豆茎部のエタノール抽出物におけるイソフラボン誘導体の単離及び精製は、MPLC(Teledyne Isco CombiFlash Companion)を使用することによって行われた。カラムの材料として、C18シリカゲル(YMC、50μm)を使用した。溶出条件として、水/アセトニトリル混合溶液は、アセトニトリル溶媒が0%から90%へと増加する勾配溶出が適用されるように使用した。結果として、4種のイソフラボン誘導体をそれぞれ単離した。
【0117】
さらに、実施例<2-2>に記載の方法により得られたイソフラボン誘導体含量の高い大豆茎部のエタノール抽出物をβ-グルコシダーゼで処理した。得られた抽出物からイソフラボン誘導体を単離及び精製するために、C18シリカゲルクロマトグラフ分析を行った。その結果、β-グルコシダーゼにより4種のイソフラボングリコシドを形質転換することにより得られた2種のイソフラボン誘導体をそれぞれ単離した。したがって、合計6種のイソフラボン誘導体をそれぞれ単離した。
【0118】
<実施例4>単離されたイソフラボン誘導体の構造分析
<実施例3>に記載の方法により単離された6種のイソフラボン誘導体化合物を分析するために、HPLC、UPLC/Q-TOF MS及びNMR分光分析を行った。
【0119】
その結果、図4及び図12に示されるように6種のイソフラボン誘導体のうちピーク1を以下の[式2]([Formula 2])により表されるダイジン(daidzin)として同定した(図4及び図12)。
【化4】
ダイジン(ピーク1)(Daidzin (peak 1)):ESI-MS(Q-TOF) [M+H]+ 417.1186 (実測値calc. 417.1186, C21H21O9, 0.0 ppm); 1H NMR (500MHz, DMSO-d6) δ 3.30 (2H, m, H-4″,2″), 3.47 (3H, m, H-3″, H-5″,6″b), 3.73 (1H, dd, J = 14.2, 7.4 Hz, H-6″a), 5.12 (1H, m, H-1″), 6.82 (2H, d, J = 8.6 Hz, H-3´,5´), 7.15 (1H, dd, J = 8.6, 2.1 Hz, H-6), 7.24 (1H, d, J = 2.1 Hz, H-8), 7.41 (2H, d, J = 8.6 Hz, H-2´, 6´), 8.04 (1H, d, J = 8.9 Hz, H-5), 8.39 (1H, s, H-2), and 9.56 (1H, s, 4´-OH); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 61.1 (C-6″), 70.1 (C-4″), 73.6 (C-2″), 76.9 (C-3″), 77.7 (C-5″), 100.5 (C-8), 104.5 (C-1″), 115.6 (C-3´,5´), 116.0 (C-6), 118.9 (C-4a), 122.8 (C-3), 124.2 (C-1´), 127.4 (C-5), 130.6 (C-2´,6´), 153.8 (C-2), 157.5 (C-4´), 157.7 (C-8a), 161.9 (C-7), 175.2 (C-4)
【0120】
また、図5及び図13に示されるようにピーク2を以下の[式3]([Formula 3])により表されるゲニスチン(genistin)として同定した(図5及び図13)。
【化5】
ゲニスチン(ピーク2)(Genistin (peak 2)):ESI-MS(Q-TOF) [M+H]+ 433.1139 (実測値calc. 433.1135, C21H21O10, 0.9 ppm); 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 3.19 (1H, dd J = 9.9, 4.8 Hz, H-4″), 3.29 (1H, dd, m, J = 13.4, 7.4 Hz, H-2″), 3.32 (1H, dd, J = 13.4, 4.8 Hz, H-3″), 3.45 (1H, m, H-5″), 3.48 (1H, dd, J = 11.4, 5.5 Hz, H-6″b), 3.73 (1H, dd, J = 11.4, 4.8 Hz, H-6″a), 5.06 (1H, d, J = 7.4 Hz, H-1″), 6.49 (1H, d, J = 2.1 Hz, H-6), 6.72 (1H, d, J = 2.1 Hz, H-8), 6.84 (2H, d, J = 6.6 Hz, H-3´,5´), 7.41 (2H, d, J = 6.6 Hz, H-2´,6´), 8.41 (1H, s, H-2), 9.53 (1H, s, 4´-OH), and 12.9 (1H, s, 5-OH). 13C NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 61.1 (C-6″), 70.1 (C-4″), 73.6 (C-2″), 76.9 (C-3″), 77.6 (C-5″), 95.0 (C-8), 100.0 (C-6), 100.4 (C-1″), 106.5 (C-4a), 115.5 (C-3´,5´), 121.4 (C-3), 123.0 (C-1´), 130.5 (C-2´,6´), 154.9 (C-2), 157.6 (C-4´), 157.9 (C-8a), 162.0 (C-5), 163.4 (C-7), 180.9 (C-4).
【0121】
さらに、図6及び図14に示されるように6種のイソフラボン誘導体のうちピーク3を以下の[式4]([Formula 4])により表されるマロニルダイジン(malonyldaidzin)として同定した(図6及び図14)。
【化6】
マロニルダイジン(ピーク3)(Malonyldaidzin (peak 3)): ESI-MS(Q-TOF) [M+H]+ 503.1190 (実測値calc. 503.1190, C24H23O12, 0.0 ppm); 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 3.17 (2H, m, マロニル-CH2(malonyl-CH2)), 3.19 (1H, m, H-4″), 3.34 (1H, m, H-2″), 3.38 (1H, m, H-3″), 3.75 (H-5″), 4.14 (1H, m, H-6″b), 4.34 (1H, m, H-6″a), 5.14 (1H, d, J = 7.6 Hz, H-1″), 6.52 (2H, d, J = 8.2 Hz, H-3´,5´), 6.74 (1H, d, J = 8.9 Hz, H-6), 7.04 (1H, s, H-8), 7.38 (2H, d, J = 8.2 Hz, H-2´,6´), 7.95 (1H, d, J = 8.9 Hz, H-5), 8.42 (1H, s, H-2). 13C NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 41.9 (マロニル-CH2(malonyl-CH2)), 64.2 (C-6″), 67.3 (C-4″), 71.4 (C-2″), 72.9 (C-5″), 75.6 (C-3″), 95.7 (C-8), 100.2 (C-1″), 102.2 (C-6), 106.5 (C-3´,5´), 113.1 (C-4a), 120.4 (C-3), 121.9 (C-1´), 130.2 (C-2´,6´), 157.6 (C-2), 154.8 (C-4´), 162.2 (C-8a), 161.9 (C-7), 166.8 (マロニル-COOR(malonyl-COOR)), 169.5 (マロニル-COOH(malonyl-COOH)), 179.9 (C-4).
【0122】
また、図7及び図15に示されるように6種のイソフラボン誘導体のうちピーク4を以下の[式5]([Formula 5])により表されるマロニルゲニスチン(malonylgenistin)として同定した(図7及び図15)。
【化7】
マロニルゲニスチン(ピーク4)(Malonylgenistin (peak 4)): ESI-MS(Q-TOF) [M+H]+ 519.1138 (実測値calc. 519.1139, C24H23O13, -0.2 ppm); 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 3.19 (2H, m, マロニル-CH2(malonyl-CH2)), 3.20 (1H, m, H-4″), 3.28 (1H, m, H-2″), 3.33 (1H, m, H-3″), 4.12 (1H, m, H-6″b), 4.35 (1H, m, H-6″a), 5.12 (1H, d, J = 7.7 Hz, H-1″), 6.46 (1H, s, H-6), 6.71 (1H, s, H-8), 6.83 (2H, d, J = 8.1 Hz, H-3´,5´), 7.39 (2H, d, J = 8.1 Hz, H-2´,6´), 8.40 (1H, s, H-2). 13C NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 41.6 (マロニル-CH2(malonyl-CH2)), 63.9 (C-6″), 69.4 (C-4″), 72.7 (C-2″), 73.6 (C-5″), 76.1 (C-3″), 94.3 (C-8), 99.3 (C-1″), 99.4 (C-6), 106.0 (C-4a), 115.0 (C-3´,5´), 120.9 (C-1´), 122.5 (C-3), 130.2 (C-2´,6´),154.6 (C-2), 157.1 (C-8a), 157.4 (C-4´), 162.2 (C-5), 162.6 (C-7), 167.0 (マロニル-COOR(malonyl-COOR)), 167.5 (マロニル-COOH(malonyl-COOH)), 180.5 (C-4).
【0123】
さらに、図8及び図16に示されるように4種のイソフラボン誘導体から形質転換した6種のイソフラボン誘導体の1つを以下の[式6]([Formula 6])により表されるダイゼインとして同定した(図8及び図16)。
【化8】
ダイゼイン(Daidzein):ESI-MS(Q-TOF) [M+H]+ 255.0658 (実測値calc. 255.0657, C15H11O4, 0.4 ppm); 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 6.84 (2H, d J = 8.6 Hz, H-3´, 5´), 6.85 (1H, d, J = 2.0 Hz, H-8), 6.96 (1H, dd, J = 8.8, 2.2 Hz, H-6), 7.38 (2H, d, J = 8.6 Hz, H-2´,6´), 8.07 (1H, d, J = 8.8 Hz, H-5), 8.15 (1H, s, H-2). 13C NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 102.5 (C-8), 115.4 (C-6), 115.6 (C-3´,5´), 117.0 (C-4a), 123.0 (C-1´), 123.9 (C-3), 127.7 (C-5), 130.5 (C-2´,6´), 153.2 (C-2), 157.6 (C-4´), 157.9 (C-8a), 163.1 (C-7), 175.1 (C-4).
【0124】
また、図8及び図16に示されるように4種のイソフラボン誘導体から形質転換した6種のイソフラボン誘導体の1つを以下の[式7]([Formula 7])により表されるゲニステインとして同定した(図8及び図16)。
【化9】
ゲニステイン(Genistein):ESI-MS(Q-TOF) [M+H]+ 271.0600 (実測値calc. 271.0606, C15H11O5, -2.2 ppm); 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 6.21 (1H, d J = 1.6 Hz, H-6), 6.33 (1H, d J = 1.6 Hz, H-8), 6.86 (1H, dd, J = 6.7, 1.8 Hz, H-3´,5´), 7.38 (1H, dd, J = 6.7, 1.8 Hz, H-2´,6´), 8.06 (1H, s, H-2). 13C NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 94.0 (C-8), 99.3 (C-6), 104.8 (C-4a), 115.4 (C-3´,5´), 121.6 (C-3), 122.7 (C-1´), 130.5 (C-2´,6´), 154.3 (C-2), 157.8 (C-4´), 158.0 (C-8a), 162.4 (C-5), 164.7 (C-7), 180.6 (C-4)
【0125】
<実施例5>UPLCを使用したイソフラボン誘導体の定量分析
<5-1>大豆葉部から単離した4種のイソフラボン誘導体の定量分析
実施例<3-1>に記載の方法により単離された4種のイソフラボン化合物及び収穫後エテホンで処理した大豆葉部から単離された4種のイソフラボン化合物を定量分析するため、UPLCを使用した。
【0126】
特に、UPLCにおいてACQUITY UPLCTMシステム(Waters Co.製、米国)を使用した。カラムとして、ODS系BEH C18(100×2.1mm)を使用した。移動相として、0.1%の酢酸を含有する水及び0.1%の酢酸を含有するアセトニトリルを使用した。アセトニトリル溶媒を15分間にて最初の3%から57%に増加させる勾配溶出を適用した。流量を0.4ml/分に調節した。抽出溶液の注入量は2ulであった。分析の検出波長は254nmであった。<実施例3>に記載の方法により単離された4種のイソフラボン化合物をメタノールに溶解させ、1μg/ml〜100μg/ml(ug/ml)の範囲の標準溶液を調製した。次いで、UPLC分析を行い、較正曲線をピーク面積から作製した。分析に使用されるイソフラボンの標準材料(stand materials)は4種、すなわち、ダイジン(daidzin)、ゲニスチン(genistin)、マロニルダイジン(malonyldaidzin)、マロニルゲニスチン(malonylgenistin)であり、これら全ては少なくとも98%の高い純度を有していた(表1)。
【0127】
さらに、実施例<1-1>の播種の10日〜90日後の大豆植物の大豆葉部を採取し、50ppmのエテホン(ethephon)で処理した。次いで、4種のイソフラボン誘導体を実施例<3-1>に記載の方法により単離し、その後、定量分析を上記のように行った(表2)。
【0128】
その結果、図1に示されるようにエテホン処置(ethephon treatment)を行わなかった大豆葉部のエタノール画分では、イソフラボン誘導体は検出されなかったが、50ppmのエテホンで処理した大豆葉部のエタノール画分において、4種のイソフラボン誘導体含量が急速に増加したことが認められた。特に、エテホン処理の7日後に、イソフラボン含量は17073 μg/g(ug/g)の最高濃度に達した(表1)。
【0129】
さらに、表2に示されるように収穫後にエテホンで処理した大豆葉部はエテホン処理後に収穫された大豆葉部と比べてイソフラボン誘導体含量が急速に増加したことを示したことが認められた(表2)。したがって、この結果からイソフラボン誘導体含量が高い大豆葉部を収穫後にエテホンで大豆葉部を処理する方法により、及びエテホン処理後に大豆葉部を収穫する方法により作製することができることが認められた。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【0132】
<5-2>大豆茎部から単離した4種のイソフラボン化合物の定量分析
実施例<3-2>に記載の方法により単離された4種のイソフラボン化合物を定量分析するため、HPLCを使用した。
【0133】
特に、HPLCにおいてHPLCシリーズ200システム(Perkinelmer Co.製、米国)を使用した。カラムとして、ODS系Zolbox Bonus-RP(150×4.6mm)を使用した。移動相として、0.1%の酢酸を含有する水及び0.1%の酢酸を含有するアセトニトリルを使用した。アセトニトリル溶媒を85分間にて最初の5%から95%に増加させる勾配溶出を適用した。流量を1ml/分に調節した。抽出溶液の注入量は10μl(ul)であった。分析の検出波長は254nmであった。<実施例3-2>に記載の方法により単離された4種のイソフラボン化合物をメタノールに溶解させ、1μl/ml(ul/ml)〜100μl/ml(ul/ml)の範囲の標準溶液を調製した。次いで、HPLC分析を行い、較正曲線をピーク面積から作製した。分析に使用されるイソフラボンの標準材料は4種、すなわち、ダイジン(daidzin)、ゲニスチン(genistin)、マロニルダイジン(malonyldaidzin)、マロニルゲニスチン(malonylgenistin)であり、これら全ては少なくとも98%の高い純度を有していた(表3)。
【0134】
その結果、表3に示されるようにエチレン処置を行わなかった大豆茎部のエタノール画分では、イソフラボン誘導体は検出されなかったが、100ppm〜1000ppmのエチレンで処理した大豆茎部のエタノール画分において、4種のイソフラボン誘導体含量が急速に増加したことが認められた。特に、エチレン処理後に、イソフラボン含量の総量は11951(ug/g)の最高濃度に達した(表3)。
【0135】
【表3】
【0136】
以下に、本発明の組成物の調製例を説明する。
【0137】
<調製例1>医薬組成物の調製
<1-1>粉末の調製
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び
大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分 0.1g
ラクトース 1.5g
タルク 0.5g
【0138】
上記の成分を混合し、密封袋に充填し、粉末を調製した。
【0139】
<1-2>錠剤の調製
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び
大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分 0.1g
ラクトース 7.9g
結晶性セルロース 1.5g
ステアリン酸マグネシウム 0.5g
【0140】
上記の成分を混合した後、錠剤を直接打錠法により調製した。
【0141】
<1-3>カプセルの調製
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び
大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分 0.1g
コーンスターチ 5g
カルボキシセルロース 4.9g
【0142】
上記の成分を混合することにより粉末を調製した後、カプセルを調製する通例の方法に従って粉末を硬質カプセルに充填することによりカプセルを調製した。
【0143】
<1-4>注入配合物の調製
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び
大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分 0.1g
注入可能な滅菌水 適量
pH調整剤 適量
【0144】
注入配合物を調製する通例の方法に従って、調製は、1アンプル当たり上記の成分が2mlになるよう行われた。
【0145】
<1-5>液体配合物の調製
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び
大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分 0.1g
異性化糖 10g
マンニトール 5g
精製水 適量
【0146】
液体配合物を調製する通例の方法に従って、各成分を添加し、精製水に溶解させた。次いで、適量のレモン香味料を添加し、上記の成分を混合した。その後、精製水を添加し、総容量を100mlに調節した後、得られたものを褐色瓶に充填し、滅菌し、液体配合物を調製した。
【0147】
<調製例2>健康食品の調製
<2-1>混合茶の調製
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分を、香気を含むハーブ植物と混合し、混合茶を調製した。
【0148】
<2-2>小麦食品の調製
0.5重量部〜5.0重量部の、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分を小麦に添加し、混合した。この混合物を使用して、パン、ケーキ、クッキー、クラッカー、及び麺類を調製した。
【0149】
<2-3>スープ及びグレイビーソースの調製
0.1重量部〜5.0重量部の、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び大豆茎部、その抽出物、又はそれらの抽出物の画分をスープ及びグレイビーソースに添加し、健康向上のための家畜加工製品のスープ及びグレイビーソース、及び麺類を調製した。
【0150】
<2-4>牛ひき肉の調製
10重量部の、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び大豆茎部、その抽出物、又はそれらの抽出物の画分を牛ひき肉に添加し、健康向上のための牛ひき肉を調製した。
【0151】
<2-5>乳製品の調製
5重量部〜10重量部の、本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分を牛乳に添加し、バター及びアイスクリーム等の種々の乳製品をこの牛乳を使用して調製した。
【0152】
<2-6>禅食(穀物粉末)の調製
玄米、大麦、餅米、及びはと麦を既知の方法により予めアルファーデンプン化(gelatinization:糊化)し、乾燥させた。次いで、これを焙り、粉砕機を用いて60メッシュの粒子径の粉末に粉砕した。
【0153】
黒豆、黒ゴマ、及びエゴマも既知の方法により蒸し、乾燥させた。次いで、これを焙り、粉砕機を用いて60メッシュの粒子径の粉末に粉砕した。
【0154】
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び大豆茎部、その抽出物、又はその抽出物の画分を減圧下において真空濃縮器にて濃縮させた。次いで、得られたものを、噴霧式温風乾燥機を用いて乾燥させ、得られた乾燥生成物を60メッシュの粒子径となるよう粉砕し、乾燥粉末を得た。
【0155】
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い穀物、種子、並びに大豆葉部及び大豆茎部、その抽出物、又は上記で調製された抽出物の画分を以下の割合で混合し、調製した。
穀物(玄米30重量部、はと麦15重量部、大麦20重量部)、
種子(エゴマ7重量部、黒豆8重量部、黒ゴマ7重量部)、
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分(3重量部)、
ガノデルマ・ルキドゥム(Ganoderma lucidm)(0.5重量部)、
ジオウ(Rhemannia)(0.5重量部)
【0156】
<調製例3>健康飲料の調製
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び
大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分 100mg
クエン酸 100mg
オリゴ糖 100mg
プラム濃縮物 2mg
タウリン 100mg
精製水を添加し、総容量を500mlに調節した。
【0157】
上記の成分を、健康飲料を調製する通例の方法に従って混合した。次いで、混合物を約1時間85℃にて加熱撹拌させた。その後、得られた溶液を濾過し、滅菌済みの1l容(1 l vessel)の容器に充填した。容器を密封し、滅菌し、低温保存し、本発明の健康飲料組成物を調製するために使用した。
【0158】
本組成比は、好ましい飲料に比較的適した成分を混合し、配合する好ましい例である。しかし、本組成比は、消費階級、消費国、及び使用目的を含む地域及び人種による好みに応じて変化し得る。
【0159】
<調製例4>化粧品組成物の調製
<4-1>クリームの調製
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び
大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分 4.6重量部
セトステアリルアルコール 2.8重量部
ワックス 2.6重量部
ステアリン酸 1.4重量部
親油性モノステアリン酸グリセリン 2重量部
PEG-100ステアレート 1重量部
セスキオレイン酸ソルビタン 1.4重量部
ホホバ油 4重量部
スクアラン 3.8重量部
ポリソルベート60 1.1重量部
マカダミアナッツオイル 2重量部
酢酸トロフェロール 0.2重量部
メチルポリシロキサン 0.4重量部
エチルパラベン 0.1重量部
プロピルパラベン 0.1重量部
Euxyl K-400 0.1重量部
1,3-ブチレングリコール 7重量部
メチルパラベン 0.05重量部
グリセリン 6重量部
d-パンテノール 0.2重量部
トリエタノールアミン 0.2重量部
Pt 41891 0.2重量部
p-H20 46.05重量部
【0160】
<4-2>ローションの調製
本発明のイソフラボン誘導体含量の高い大豆葉部及び
大豆茎部、それらの抽出物、又はそれらの抽出物の画分 3.5重量部
セトステアリルアルコール 1.6重量部
ステアリン酸 1.4重量部
親油性モノステアリン酸グリセリン 1.8重量部
PEG-100ステアレート 2.6重量部
セスキオレイン酸ソルビタン 0.6重量部
スクアレン 4.8重量部
マカダミアナッツオイル 2重量部
ホホバ油 2重量部
酢酸トコフェロール 0.4重量部
メチルポリシロキサン 0.2重量部
エチルパラベン 0.1重量部
プロピルパラベン 0.1重量部
1,3-ブチレングリコール 4重量部
メチルパラベン 0.1重量部
キサンタンガム 0.1重量部
グリセリン 4重量部
d-パンテノール 0.15重量部
アラントイン 0.1重量部
Carbona(2%水溶液) 4重量部
トリエタノールアミン 0.15重量部
エタノール 3重量部
pt 41891 0.1重量部
p-H20 48.3重量部
図1
図2
図3
図4
図5
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図16