特許第6364090号(P6364090)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ディネイズの特許一覧

<>
  • 特許6364090-熱力学的効率を向上するための冷却装置 図000003
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6364090
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】熱力学的効率を向上するための冷却装置
(51)【国際特許分類】
   F25B 41/00 20060101AFI20180712BHJP
   C10M 105/38 20060101ALI20180712BHJP
   C09K 5/04 20060101ALI20180712BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20180712BHJP
   C10N 20/02 20060101ALN20180712BHJP
   C10N 30/00 20060101ALN20180712BHJP
   C10N 40/30 20060101ALN20180712BHJP
【FI】
   F25B41/00 Z
   C10M105/38
   C09K5/04 E
   F25B1/00 396Z
   C10N20:02
   C10N30:00 Z
   C10N40:30
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-554921(P2016-554921)
(86)(22)【出願日】2014年11月21日
(65)【公表番号】特表2016-539313(P2016-539313A)
(43)【公表日】2016年12月15日
(86)【国際出願番号】FR2014052987
(87)【国際公開番号】WO2015075393
(87)【国際公開日】20150528
【審査請求日】2017年5月25日
(31)【優先権主張番号】1361503
(32)【優先日】2013年11月22日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】516149918
【氏名又は名称】ディネイズ
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】バーバン、フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】カステレイン、ギレス
(72)【発明者】
【氏名】デボウクス、ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】カリノウスキー、パスカル
(72)【発明者】
【氏名】リズク、ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】モロ−ペレズ、ジミー
【審査官】 石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭48−054355(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 1/00− 7/00
F25B 31/00−31/02
F25B 39/00−41/06
F25B 43/00−49/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉回路を備えるヒートポンプであって、
前記閉回路は、冷媒流体と、潤滑剤とを含み、
前記閉回路は、流体圧縮器(1)と、流体を前記圧縮器に戻すためのリターン回路とを具備し、
前記圧縮器は、前記閉回路内で流体入口と流体出口との間に及んでおり、
前記リターン回路は、前記圧縮器と相補的に、前記閉回路内で流体出口と流体入口との間に及んでおり、
前記リターン回路は、凝縮器(2)と、膨張器(3)と、蒸発器(4)とを備え、
前記リターン回路は、前記流体出口と前記凝縮器との間に延びる第1のラインと、前記凝縮器と前記膨張器との間に延びる第2のラインと、前記膨張器と前記蒸発器との間に延びる第3のラインと、前記蒸発器と前記流体入口との間に延びる第4のラインとを備え、
前記閉回路は、パイプを有する、前記リターン回路のラインの第1の拡大部分を備え、
前記流体は、R32第1フレオン(ジフルオロメタン)と、R125第2フレオン(ペンタフロオロエタン)と、R134a第3フレオン(1,1,1,2―テトラフルオロエタン)と、合成ポリオールエステル油を含む潤滑油との混合物を備え
前記第1の拡大部分は、前記潤滑油の油滴に負圧を与え、前記油滴中に気体泡を出現させ、前記気体泡が破裂してより細かい小滴になることにより、前記冷媒流体と前記小滴とを混和させることを特徴とするヒートポンプ。
【請求項2】
請求項1に記載のポンプであって、前記閉回路は、前記リターン回路のラインの第2の拡大部分(6)を備えることを特徴とするポンプ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のポンプであって、前記第1の拡大部分(5)は、前記第1のラインに位置することを特徴とするポンプ。
【請求項4】
請求項に記載のポンプであって、前記第2の拡大部分(6)は、前記第2のラインに位置することを特徴とするポンプ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載のポンプであって、前記合成ポリオールエステル油は、ISO VG 32クラスの油であることを特徴とするポンプ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載のポンプであって、前記冷媒流体は、R407Cフレオンであることを特徴とするポンプ。
【請求項7】
請求項1から5のいずれかに記載のポンプであって、前記冷媒流体は、R407Aフレオンであることを特徴とするポンプ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載のポンプであって、前記パイプ(50)は、垂直に位置することを特徴とするポンプ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載のポンプであって、前記第1の拡大部分(5)は、垂直に位置することを特徴とするポンプ。
【請求項10】
請求項9に記載のポンプであって、前記第1の拡大部分は、垂直に位置し、前記流体を上昇させることを特徴とするポンプ。
【請求項11】
請求項2記載のポンプであって、前記第2の拡大部分は、垂直に位置することを特徴とするポンプ。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載のポンプを、構内を暖房する目的で使用する方法であって、暖房運転の熱力学的効率を改善するために、前記蒸発器は、構内から見た外部と熱的に接触し、前記凝縮器は、構内から見た内部と熱的に接触することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1から11のいずれかに記載のポンプを、構内を冷房する目的で使用する方法であって、冷房運転の熱力学的効率を改善するために、前記蒸発器は、構内から見た内部と熱的に接触し、前記凝縮器は、構内から見た外部と熱的に接触することを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項12または13に記載の方法であって、前記冷媒流体は、前記第1の拡大部分で上昇していることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートポンプ、特にヒートポンプの熱力学的効率を改善することに関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術は、国際特許出願WO2009/004124から、熱力学的システムにおいて、加圧流体が、ヒートポンプのラインとして広がる複数のパイプを通って循環することにより熱を発生する先行装置を知る。加圧流体は、このパイプ内において、交換器と圧縮器との間で、気体状の形態である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この先行装置は熱を発生する。従って、先行技術においてこの装置を適用して、冬季に住居でボイラーとして使うことができるヒートポンプを作り出すことは、依然として困難である。同様にこの装置を適用して、冬季にはボイラーとして、夏季にはエアコンユニットとして用いることができる可逆ヒートポンプを作り出すことも、依然として困難である。このようなポンプは、熱の発生というより、むしろ熱の伝達を行うものである。
【0004】
WO2009/053726、US2009/11J900、JP2001/317840、およびWO2013/164439の文献は、上記の先行技術とは異なるものを開示する。
【0005】
本発明の目的は、これらの先行技術の欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、本発明の要旨の一つは、閉回路を備えるヒートポンプであって、前記閉回路は、冷媒流体と、潤滑剤とを含み、前記閉回路は、流体圧縮器と、流体を前記圧縮器に戻すためのリターン回路とを具備し、前記圧縮器は、前記閉回路内で流体入口と流体出口との間に及んでおり、前記リターン回路は、前記圧縮器と相補的に、前記閉回路内で流体出口と流体入口との間に及んでおり、前記リターン回路は、凝縮器と、膨張器と、蒸発器とを備え、前記リターン回路は、前記流体出口と前記凝縮器との間に延びる第1のラインと、前記凝縮器と前記膨張器との間に延びる第2のラインと、前記膨張器と前記蒸発器との間に延びる第3のラインと、前記蒸発器と前記流体入口との間に延びる第4のラインとを備え、前記閉回路は、パイプを有する、前記リターン回路のラインの第1の拡大部分を備え、前記流体は、R32第1フレオン(ジフルオロメタン)と、R125第2フレオン(ペンタフロオロエタン)と、R134a第3フレオン(1,1,1,2―テトラフルオロエタン)と、合成ポリオールエステル油を含む潤滑油との混合物を備えることを特徴とするヒートポンプである。
【0007】
本発明のある実施形態は、以下の通りである。
―前記閉回路は、前記リターン回路のラインの第2の拡大部分を備える。
―前記第1の拡大部分は、前記第1のラインに位置する。
―前記第2の拡大部分は、前記第2のラインに位置する。
―前記合成ポリオールエステル油は、ISO VG 32クラスの油である。
―前記ISO VG 32クラスの合成ポリオールエステル油は、Emkarate(登録商標)RL32−3MAFの登録商標を有する。
―前記冷却媒体は、R407Cフレオンである。
―前記冷却媒体は、R407Aフレオンである。
―前記パイプは、垂直に位置する。
―前記第1の拡大部分は、垂直に位置する。
―前記第1の拡大部分は、垂直に位置し、前記流体を上昇させる。
―前記第2の拡大部分は、垂直に位置する。
【0008】
本発明はまた、以下に関する。
―上記のヒートポンプを、構内を暖房する目的で使用する方法に関するもので、暖房運転の熱力学的効率を改善するために、蒸発器は、構内から見た外部と熱的に接触し、凝縮器は、構内から見た内部と熱的に接触する。
―上記のヒートポンプを、構内を冷房する目的で使用する方法に関するもので、冷房運転の熱力学的効率を改善するために、蒸発器は、構内から見た内部と熱的に接触し、凝縮器は、構内から見た外部と熱的に接触する。
【0009】
一つの変形例では、前記冷媒流体は、前記第1の拡大部分で上昇している。
【0010】
本発明のこれらの特徴、および他の特徴は、以下の詳細な説明で、より明らかで明確となるだろう。以下の説明は、暗黙の限定を与えることなく、添付図面を参照して行う。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一つの有利な実施形態によるヒートポンプを、概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明のために、以下の名称を用いる。
【0013】
「ヒートポンプ」。ポンプにより冷却された源(ヒートシンク)から、ポンプにより加熱された源(ヒートソース)に、熱を移動させる熱力学的装置。ヒートシンクは、ポンプの蒸発器に接触してポンプにより熱を奪われることにより冷却され、ヒートソースは、凝縮器に接してポンプからの熱の排出を受けることにより加熱される。ポンプはまた、外部のエネルギー源から動力を供給される圧縮器を備える。これにより、熱力学第2法則を満たしながら、熱をヒートシンクからヒートソースに移動することができる。ポンプはまた、圧縮器によって流体に加えられた圧力を減圧するための膨張器を備える。凝縮器と蒸発器とは、ポンプの熱交換器であり、2つの冷媒流体輸送ブランチまたはラインに接続している。これらのブランチまたはラインは、閉回路を形成し、回路に連続する片方のブランチにある圧縮器と、回路に連続する他方のブランチにある膨張器と、を備える。この閉流体回路は、漏れのないように冷媒流体を内蔵する。この冷媒流体は、圧縮器によって回路内を流動する。この冷媒流体は、特に、圧縮器を通って蒸発器から凝縮器に循環し、膨張器を通って凝縮器から蒸発器に循環する。ポンプは、蒸発器で流体を気化することでヒートシンクから熱を奪う目的と、圧縮器を通して蒸発器からの熱を凝縮器のヒートソースに移動させる目的と、凝縮器で流体を凝縮することでヒートソースに熱を与える目的とに、適合する。
【0014】
「可逆ヒートポンプ」。ヒートシンクとヒートソースとの間で動作するヒートポンプ。可逆ヒートポンプでは、既知の付加システムである流体弁により、ヒートソース(第1交換器に接触する)をヒートシンク(第2交換器に接触する)で加熱するモードから、ヒートソースを冷却するモードへ転換することができる。この転換は、回路内の流体の循環方向を逆転するか、または、回路内の流体の循環方向は変えずに交換器の順番を逆転することによって行う。可逆ヒートポンプは、熱の移動を要求するが、熱の生成は要求しない。
【0015】
「COP」。成績係数(coefficient of performance)Q/Wは、エネルギーQとエネルギーWのエネルギー比であり、これによって、ポンプの熱力学的効率を特徴づける。Qは、ポンプによってヒートシンクからヒートソースに運ばれた熱の形態である。Wは、ポンプを動作させるのに必要な仕事、通常は電気的仕事の形態である。この値が高いことで、効率的なポンプであることを特徴づける。この値は、熱力学第2法則に反することなく、1より高くなり得る。
【0016】
「フレオン」。通常は、クロロフルオロカーボンまたはCFCの商品名で、「ASHRAE(American Society of Heating Refrigerating and Air−Condtioning Engineers、Inc.:アメリカ暖房冷凍空調学会)などの様々な団体により、分類されている。この分類は、番号付けられたリストにより行われ、フレオンは、数字「abc」で識別される。ここで、a=(Cの数)−1、b=(Hの数)+1、c=Fの数、である。aが0の場合、この表式から除外される。応用上、フレオンは、その化学式か、または分類数字abcの前に付く「フレオン」名か、または数字abcの前に付くFか、または数字abcの前に付くRのいずれかによって参照される。
【0017】
応用上は、特に以下のものが検討される。
−フレオン32またはR32またはF32、すなわち、ジフルオロメタン。
−フレオン125またはR125またはF125、すなわち、ペンタフルオロエタン。
−フレオン134aまたはF134aまたはR134a、すなわち、1、1、1、2−テトラフルオロエタン
−フレオンR407C、すなわち典型的には、23%のR32、25%のR125および52%のR134aの混合物(上記は重量パーセント)。R407A(20%、40%、40%)およびR407F(30%、30%、40%)。R32、R125、およびR134の混合物は全て「R407フレオン族」と呼ばれ、冷媒流体または冷却材の集合における全てのフレオン族内の、一つの部分族である。特にR407Aは、R407Cに比べて、R134aの比率が低い。
【0018】
「合成油」または「POE油」。ヒートポンプの圧縮器の潤滑の目的で使われる合成ポリオールエステル油。特に、このポンプで使われる冷媒流体の組成物中の、R32、R125およびR134aを用いて住居を暖房または冷房する際に使われる。これらの油は、ポンプの蒸発器および凝縮の温度で、R32、R125およびR134aと完全に混和する。その目的は、液相において、上記のフレオンと混和した油が、ポンプの凝縮器から蒸発器に戻ることを可能とすることにある。気相におけるフレオンR32、R125およびR134aもまた、これらの油に可溶である。その結果、気相において、フレオンが、ポンプの蒸発器から圧縮器に戻ることを確実化する。また、油の輸送、特にフレオンを含む油の霧という形での、ポンプの圧縮器と熱交換器(すなわち、ポンプの蒸発器と凝縮器という2つの要素から構成される部品)との間における油の輸送を、可能な限り促進することを確実化する。
【0019】
「垂直に位置する」は、通常運転のヒートポンプにおける、ラインの拡大部分またはラインのパイプの方向を示す。すなわち流れの方向が、重力場に対して平行または反並行であるものと定義する。この概念はまた、垂直なパイプの中の2相の流動する領域が、流動方向応じて選択的には、水平の2相流動領域となるようなラインまたはパイプをも示す。さらに一般的には、この概念はまた、流れのための勾配を持つ、すなわち水平でないラインまたはパイプをも示す。従ってこの概念は、本発明の意味においては、重力場に対して厳密に平行なパイプまたはラインの拡大部分に限定されない。
【0020】
閉回路は、流体圧縮器1と、流体を前記圧縮器に戻すためのリターン回路とを具備する。前記圧縮器は、前記閉回路内で流体入口と流体出口との間に及んでおり、前記リターン回路は、前記圧縮器と相補的に、前記閉回路内で流体出口と流体入口との間に及んでいる。前記リターン回路は、凝縮器2と、膨張器3と、蒸発器4とを備える。前記リターン回路は、前記流体出口と前記凝縮器との間に延びる第1のラインと、前記凝縮器と前記膨張器との間に延びる第2のラインと、前記膨張器と前記蒸発器との間に延びる第3のラインと、前記蒸発器と前記流体入口との間に延びる第4のラインとを備える。
【0021】
本発明によれば、前記閉回路は、パイプ50を有する、前記リターン回路のラインの第1の拡大部分を備え、前記流体は、R32第1フレオン(ジフルオロメタン)と、R125第2フレオン(ペンタフロオロエタン)と、R134a第3フレオン(1,1,1,2―テトラフルオロエタン)と、合成ポリオールエステル油を含む潤滑油との混合物を備える。
【0022】
本発明を、図1を参照しながら、例を用いて以下に記述する。本例は、2つのライン拡大部分を備えるヒートポンプを表す。第1ライン拡大部分5は、パイプ50を有し、ポンプの圧縮器1の流体出口と、ポンプの凝縮器2との間に位置する。第2拡大部分6は、パイプを有せず、凝縮器2と、ポンプの膨張器3との間に位置する。ポンプは、さらに蒸発器4を備える。しかしながら、単一の拡大部分もまた、予測できる。
【0023】
例えばヒートポンプは、定格能力12kWを有するAIRWELL(登録商標)ブランドの暖房装置のために使用してもよい。
【0024】
本発明はまた、参照ヒートポンプで、能力15kWを有するAIRMEC(登録商標)モデルANF50において、あるいは能力が35kWを有するモデルANF100において実施してもよい。従って、本発明は、一つのメーカーや、一つの特定のモデルに限定されない。
【0025】
ポンプは、閉回路を形成するために、内径14ミリメートル(14mm)の銅のラインの組を用いてもよい。閉回路は外気に晒されるが、気体と液体とに関して漏れのないように形成される。
【0026】
この回路に、流体入口と流体出口を有する、参照ZB38KCEの圧縮器1が挿入される。閉回路内の圧縮器以外の部分を、圧縮器の流体出口(または排出口)から圧縮器の流体入口(または吸入口)まで通過すると、閉回路内では、パイプ50を有する第1拡大部分5、凝縮器2、パイプを有さない第2拡大部分6、膨張器3、そして蒸発器4が、順に現れる。
【0027】
パイプを有する第1拡大部分5は、最初の14mmライン上で、ライン(または第1拡大部分)の内径が局所的に増大する所にある。この第1拡大部分5は、内部パイプ50を含む。この内部パイプ50は、例えば、ラインの第1拡大部分で取り囲まれた、内径5mm外径8.5mmの7本の管である。拡大部分の内径は、管を取り囲むことができるのに適したものである。拡大部分の厚さは、ポンプのこの部分の流体が定める最大圧力に耐えられるのに適したものである。
【0028】
拡大部分の内径は、7本の管がコンパクトに配備された場合、管の外径の3倍、すなわち約25.5mmに等しい。より多くの管の場合、これらの管の外径はコンパクトにまとめられるので、拡大部分のこの内径は縮小してもよい。
【0029】
5mmの管の内部断面の和は、15kWのポンプの場合、14mmラインの内部断面に等しくなるよう選ばれるだろう。これは、35kWのポンプの場合、2倍の内部断面積となる。
【0030】
より大きな断面積のラインが拡大部分を備える場合、パイプ径とライン径との比率は、この第1実施形態の場合と同じ値、すなわちここでは14mm/5mm(つまり2.8)が選ばれるだろう。
【0031】
第1拡大部分のパイプの長さは、AERMEC(登録商標)製のポンプの場合約22cmの値を、AIRWELL(登録商標)製のポンプの場合約13cmの値を取るだろう。
【0032】
既知の部品である凝縮器が、閉回路内で、第1拡大部分の次に現れる。
【0033】
第2拡大部分は、冷媒流体と油とが液相のとき動作するよう設計されている。第2拡大部分は例えば第1拡大部分と同一であるが、パイプは備えていてもいなくてもよい。第1拡大部分に加えて第2拡大部分があることにより得られる本発明の効果とって、パイプが必須であるとは認識されていない。下流に進むと、第2拡大部分の次に、膨張器が現れる。膨張器は既知の部品であり、その入口では主に液相で動作する。本発明のヒートポンプの通常運転時では、膨張器は、気相と液相の2相の混合物を生成するように設計されている。
【0034】
下流に進むと、膨張器の次に、既知の部品である蒸発器が現れる。
【0035】
暖房モード使用時は、ポンプは、蒸発器の部分で、暖めるべき構内を取り囲む外気と接触する。そして構内を暖めるために、凝縮器の部分で回路と接触する。
【0036】
冷房モード使用時は、ポンプは、蒸発器の部分で、冷やすべき構内と接触する。そして凝縮器の部分で、構内を取り囲む外気と接触する。
【0037】
本発明のポンプが可逆ポンプの場合、既知の流体弁を用いて、ユーザの操作により暖房モードから冷房モードに切り替えることができる。
【0038】
すべてのポンプのために選ばれるフレオンは、R407CまたはR407Aである。また油はEMKARATE(登録商標)RL32−3MAF油が選ばれ、これはあらゆる運転温度で、選択されたフレオンと混和する。
【0039】
一般には、本発明の実施のためには、冷媒流体(または冷却材)と、これとお互いに混和する油とが使われてよい。
【0040】
特に、R407指標のフレオンから形成される冷媒流体族と、この冷媒流体族のフレオンと混和する油とが、本発明で使用可能な流体セットを構成する。
【0041】
本発明の背景となる物理現象が用いられた結果、パイプを有する第1拡大部分と第2拡大部分の付加や、EMKARATE(登録商標)とRL32−3MAF油とR32、R125、R134aとの混合物を用いた運転などにより、商用ポンプが改良された。さらに出願人は、数々の実験を通して、以下のような数々の教示を見出した。当業者はこれらの教示を、上記の背景となる物理現象の説明とは別に、次の場合に使うことができる。すなわち、冷媒流体と油とを上記以外のやり方で混合する場合や、この教示を基に熱力学的効率が向上したヒートポンプを設計する目的で、本発明を再現、改良または拡張するような場合である。
【0042】
本発明の一般原理は、本特許の日の時点における、ポンプの凝縮器と蒸発器における熱交換を向上させるのに適した、ヒートポンプの油の輸送能力であると評価される。この油は、油滴の乳剤の形をしている。従って、本発明の手段、すなわち第1および第2の拡大部分は、この乳剤を、ポンプの熱交換器(凝縮器と蒸発器)の動作を改善するのに適した形で、再生または維持する傾向がある。
【0043】
油滴は、気体輸送媒体中では泡(気体を含む)と同義であると考えてよく、また液体輸送媒体中では「反泡(antibubbles)」(気体を含む油の泡)と同義であると考えてよい。この油滴の存在は、ポンプの交換器における相変化の過程で、熱交換器にとって都合のよい核形成部位を提供すると考えられる。すなわち、輸送媒体の凝縮または蒸発のための核形成部位である。
【0044】
この乳剤は、気相においては、「単分散の(monodisperse)」の油(気相の油)の乳剤(すなわち、径の値が共通値に強く集中しているような油の小滴(droplets)を有する乳剤)を形成する油小滴の霧であると評価される。これは、凝縮器に到達して、凝縮器における熱交換を改善するのに十分な長さの寿命を持つ。従って、本発明は、第1手段、すなわち、圧縮器と凝縮器との間で油の霧を形成するための手段を使用する。特にある一つの手段は、油滴(輸送冷媒流体気体はこの油に可溶なため、この油滴は当該冷媒気体を予め吸収している)に負圧を与え、油滴中に気体泡(この気体泡は、破裂して、より細かい小滴になることができる)を出現させる手段である。
【0045】
この乳剤は、液相においては、「単分散の」油(液相の油)の乳剤を形成する油小滴の混合物であると評価される。これは、膨張器に到達し、膨張器を通過し、蒸発器に到達し、蒸発器における熱交換を改善するのに十分な長さの寿命を持つ。その目的は、最後には、油滴径が単一の油の霧の形で圧縮器に戻り(通常はゆっくりと)、商用ポンプと比較して潤滑性を向上させることにより圧縮器の等エントロピー効率を改善することにある。
【0046】
このように本発明は、ヒートポンプのCOPを改善するために、第1手段(圧縮器と凝縮器との間で、油の霧を形成するための手段)と、第2手段(凝縮器と圧縮器との間で、液相の油滴の分散を形成するための手段。これにより、これらの油滴が破裂して小滴(あるいは泡)となり、膨張器を通り抜けて、蒸発器に到達する)とを使用する。
【0047】
このように、当業者は、本目的を達成するために、本発明の要素であるパイプを有する第1拡大部分と第2拡大部分とを、改良することができる。
【0048】
パイプを有する拡大部分について、任意のフレオンが気相であって、二次ヒートソースとなるもののみが、従来から知られている。
【0049】
従って、1つまたは2つの拡大部分と、ある特定の冷媒流体と、この冷媒流体と混和する油とを使うことにより、ヒートポンプ部品の熱力学的効率またはCOPの改善を行うことは、先行技術からは予想できなかった。得られる効果により、少なくとも1つの拡大部分を持つポンプを備えた暖房あるいは冷房の使用を予期することができる。
【0050】
この改善は、第1拡大部分の境界だけが温度上昇することなく得られる。従って、第1拡大部分は、二次ヒートソースとして動作しない。
【0051】
本発明で、R407Cと、パイプを有する単一の拡大部分とを使うものの場合、AIRWELL(登録商標)製ポンプでは、+7℃において27%のCOPの改善が見られた。
【0052】
R407Aでは、同じ温度で21%のCOPの改善が見られた。
【0053】
AIRMEC(登録商標)製のANF50またはANF100ポンプでも、COP改善のパーセンテージに関して同等の結果が見られた。
【0054】
しかしながら、単一の拡大部分を持つもので得られるこのCOP改善の結果は、単一の拡大部分のみを使う限り、+7℃より低い温度では悪化した。特に0℃では、COP改善のパーセンテージは10%を下回り、実用に適さない。
【0055】
従って、−7℃から+7℃といったような広い範囲でCOP改善を得るためには、第1拡大部分に対して第2拡大部分が追加される。
【0056】
この場合、AIRWELL(登録商標)ブランドの機器に対して、2つの拡大部分(本発明で「kit」とも呼ぶ)を使ったところ、熱出力における改善特性は以下の通りであった。
A)通常の12kWのAIRWELL(登録商標)機器―R407CおよびPOE油
A.1)温度7℃:製造時出力 12.72kW;kit使用時出力 16.1;COPの増加 27%
A.2)温度0℃:製造時出力 10.65kW;kit使用時出力 14.24;COPの増加 34%
A.3)温度−7℃:製造時出力 8.5kW;kit使用時出力 11.67;COPの増加 37%
B)通常の12kWのAIRWELL(登録商標)機器―R407AおよびPOE油
B.1)温度7℃:製造時出力 12.67kW;kit使用時出力 15.28;COPの増加 21%
B.2)温度0℃:製造時出力 11.09kW;kit使用時出力 13.65;COPの増加 23%
B.3)温度−7℃:製造時出力 9.03kW;kit使用時出力 10.32;COPの増加 14%
【0057】
AIRMEC(登録商標)製のANF50またはANF100ポンプでも、COP改善のパーセンテージに関して同等の結果が見られた。
【0058】
従って、2つの拡大部分によって、全ての温度領域(特に最低温度)においてCOP改善を確実化できることが分かる。また、本発明のある望ましいモードにおいて、R407Cと、これと混和する油(POE油などのような)とを使用できることも分かる。
【0059】
従ってこれらの結果は、省エネルギーの観点から見た、ヒートポンプ使用時の本発明の有用性を表す。
【0060】
この第1モードの構成要素を、以下でさらに詳細に記述する。
【0061】
第1拡大部分は、その全長で見ると、ラインの内径が増加する第1領域と、ラインの内径が一定である第2領域と、ラインの内径が減少する第3領域とからなる。この第1拡大部分は、閉回路に沿って、圧縮器の流体出口から、第1ラインに及んでいる。この第1ラインは、圧縮器の流体出口と、凝縮器とをつないでいる。
【0062】
第1領域の径の変化は、第1錐体により、既知のやり方で発生させることができる。ポンプの通常の流体動作状態で、この第1錐体の頂角により、ポンプを通る流体の流路の分割を発生することができる。
【0063】
第3領域の径の変化は、第2錐体により、既知のやり方で発生させることができる。ポンプの通常の流体動作状態で、この第1錐体の頂角により、ポンプを通る流体の流路の分割を解消することができる。
【0064】
いずれにしても、冷媒流体がフレオンと油との混合物であるときは、第1拡大部分の第2領域は、有利には、垂直に位置するだろう。従ってこの領域は、煙突型配置を取るか、あるいは第1拡大部分の垂直輸送管としての機能を持ち、通常は、気体状冷媒流体と油滴とともに動作する。
【0065】
この配置により、凝縮器への熱移動が可能となるだろう。さらに、流体が第1拡大部分を通過した後のフレオンと油滴の乳剤の寿命を延ばし、これらが混和しているにも関わらず凝縮器に到達できるようにすることにより、凝縮器に到達できない熱を発生させないようにすることができるだろう。
【0066】
このような垂直構造により、気体と一緒に輸送される油滴の形で存在する油に可溶なフレオンまたはフレオン混合物に関して、数々の同時的効果を引き起こすことができる。これらの同時的効果は、結果として、気体と油とからなる長時間安定な乳剤を生成または再生することとなる。たとえば、圧縮器の排気口で通常生成され、その中の油滴は、通常、径に関して「多分散(polydesperse)」である(すなわち、中心値に対して、かなり様々な値を取る)。
【0067】
これらの効果については、以下のことに言及することができる。
―第1錐体におけるジュールトムソン膨張。これにより、気体の油滴に可溶な部分が、泡を形成することができる。この泡は破裂して、元の油滴より小さく丁度よい大きさの小滴になる。
―流路の分割。これにより、第1錐体においてデッドボリュームが生まれる。そこでは乱流が生成され、この乱流が、輸送されてくる油滴を分裂させる。
―垂直管による油滴の選択。これにより、膜状の油が凝縮器に循環することが回避または抑制される。これは、管に沿っての波の発生と、管壁面上の油膜からの小滴の泡の形成とによる。
―垂直管による油滴の選択。これは、油滴の方向および大きさのためのコリメータとして機能する。これは、油滴ではなく小滴を選択すること、管に沿ってのトラップに適した油滴の大きさ、および垂直管の2相流体力学において既知のやり方で油滴が小滴の泡に転換すること、などによるものである。
―垂直管と第2錐体による、流れの安定化。これにより、垂直な第1拡大部分が生成した小滴を、これらが合体せずかつ低圧で、凝縮器(この凝縮器は、回路内で第1拡大部分に続いて現れる)まで輸送することが可能となる。
【0068】
ポンプの熱力学的効率の改善、および先行技術を用いて測定される効率やCOPの改善に適した油の分裂効果を目的として、当業者は、冷媒流体と油の混合に関して、管の長さと径を改良することができるだろう。
【0069】
特に混合物の組成変化(すわなち、この混合物が最初の流体回路内への導入された時からの、循環組成の変化)は、本発明の効果の指標となる。最初に導入されたR407Cの混合物に関し、圧縮器の出口における混合物組成の時間的変化を、動作条件(外気温度、流体回路温度、蒸発器の調整)の関数として見出すことができるだろう。R407Cの成分の油に対する溶解度の違いは様々であるため、第1拡大部分の管で油をトラップすることによっても、この循環組成の変化を説明できる。しかしながら、このような組成変化は循環混合物の密度変化でもあるため、それだけではCOPの増加を説明できない。このような、より重い混合物を移動させるためには、必要な電力増加を同時に与えなければならないからである。従って、本発明のポンプの複数の実際的なケースにおいて(本ポンプは、R407Cまたはその変種、あるいは非標準比率のR32,R125およびR134aの混合物で動作する)、垂直な第1拡大部分の改良のためには、油とフレオンの相互溶解度の影響は有用な指標であると考えられる。
【0070】
R32,R125およびR134a以外の特定のフレオンについても、これらのフレオンで動作するポンプの流体回路に第1拡大部分を導入することにより、凝縮器の熱パワー増加が見出されれば、これら特定のフレオンも除外せず使われる。
【0071】
より一般的には、上記に示したように、任意の(フレオンまたは非フレオンの)冷却媒体と油との特定の混合物であって、ヒートポンプ閉回路の動作温度において、任意の気体冷媒流体と溶け合い、任意の液体冷媒流体と混和するものは、本発明の教示に従うだろう。同様に、特定の混合物であって、この特定の混合物で動作するヒートポンプの圧縮器と凝縮器との間に、垂直なパイプを持つ第1拡大部分を導入することで、凝縮器の熱パワー増加を見出すことができるものも、本発明の教示に従うだろう。
【0072】
このような増加が存在するときは、当業者は、凝縮器で見出される出力増加を最適化するために、管の長さ、あるいは流体回路内で凝縮器と第1拡大部分とを隔てる距離を調整できるだろう。これは、例えば、凝縮器と熱的接触をしている加熱回路からの排出熱水の温度を測定することでできる。厳密な垂直に対して、凝縮器の熱パワーの効果を維持できるなら、当業者はまた、油が下流に向けて流れるような角度の勾配を管に与えて、垂直度を変えることもできる。
【0073】
本発明に係る冷媒流体と油とのペアに関し、R32、R125およびR134aの混合物を使ったとき、R407C,R407AおよびR407FについてのCOP増加のパーセンテージは下記の通りである。
【表1】
【0074】
一般的な冷媒流体、すなわち、油滴状油と気体(気相のフレオンのような)との混合物で第1拡大部分を通り抜けるものに関し、この構造は通常、油滴を分裂させ、その結果、十分安定な油滴と気体との乳剤を形成する手段を持つように設計される。ここでいう十分安定とは、油滴の寿命に関し、この油滴が凝縮器に到達することができ、凝縮器における熱交換とポンプの熱力学的効率を改善する核形成部位を形成することができるようなものをいう。油と気体との泡状混合物について、乳剤形成手段に関する同様の一般的な発明アイデアが、パイプを持つ第1拡大部分の設計にも当てはまるだろう。しかしこの場合、第1拡大部分は、1つまたは複数の気体中の油滴の乳剤ではなく、1つまたは複数の気体中の泡の乳剤を形成するよう設計される。
【0075】
次のような混合モードも、第1ライン中の流体の運転温度と圧力における、油とフレオンとの相対表面張力特性の機能として除外されない。この混合モードは、当該モードにおいて第1拡大部分が、第1ラインに存在する油とフレオンとの間に、油滴の乳剤だけでなく油の泡の乳剤をも形成するようなモードである。
【0076】
本発明は、導入R407Cから誘導されたフレオンR32、R125およびR134aの混合物と、ある特定のEMKARATE(登録商標)R32−3MAF油とを使用して、垂直に位置する第1拡大部を用いて改良され、第2拡大部分を有するポンプの回路において、テストされた。
【0077】
任意の冷媒流体、およびこの流体に可溶かつ混和な油は、同回路内の凝縮器の熱パワーの増加を生むので、本発明の教示に合致するだろう。この増加は、本発明の基準である。しかしながら、本発明の結果は、このパワー増加がCOP増加と同時に得られたとき有効である。従って、当業者は、熱パワーを増加させる冷媒流体と油のペアの中から、第2拡大部分を導入することによってCOPを増加させるペアを決定することができる。
【0078】
特に、フレオンに関しては、合成ポリオールエステル油または「POE」(すなわち、液相のフレオンと混和し、気相のフレオンはこれに可溶であることが知られている油類を構成する族)は、本発明のフレオンについての教示に合致するだろう。
【0079】
本発明の第2実施形態では、本発明により改良した商用AERMAC(登録商標)50ヒートポンプの運転が、ポンプの圧力と温度を用いて詳細に説明される。
【0080】
圧縮器(ZB38KCEで参照される)が使われる。この圧縮器は「スクロール」技術が採用され、EMKARATE(登録商標)R32−3MAF合成油と、気体のR32、気体のR125およびR134aとの混合物を、温度T=87℃、圧力P=18バールで排出する。
【0081】
上記温度と圧力において、油は閉回路内を通して液体状であると考えられる。
【0082】
第1拡大部分は垂直で、流体はここを上昇する。第1拡大部分は、入口でP=18バールとT=84℃の値を、出口でP=18バールとT=84℃の値を取る。R32、R125およびR134aの混合物は、出口で気体状である。従って、この実施形態の通常運転時は、第1拡大部分の出口は、入口に対して温度上昇はない。従って、この拡大部分は、ヒートソースとして動作しない。
【0083】
凝縮器は、入口でP=18バールとT=84℃の値を、出口でP=18バールとT=45℃の値を取る。R32、R125およびR134aの混合物は、出口で液体である。
【0084】
第2拡大部分は下向きの垂直で、入口でP=18バールとT=45℃の値を、出口でP=18バールとT=45℃の値を取る。R32、R125およびR134aの混合物は、出口で液体で、泡が現れるところでは液体―気体の2相の段階にある。従って、この実施形態の通常動作時は、第2拡大部分の出口は、入口に対して温度上昇はない。従って、この拡大部分は、ヒートソースとして動作しない。
【0085】
膨張器は、出口でP=7バールとT=13℃の値を取る。R32、R125およびR134aの混合物は、出口で液体―気体の2相の混合である。
【0086】
蒸発器は、入口でP=7バールとT=13℃の値を取る。R32、R125およびR134aの混合物は、出口で気体状である。
【0087】
圧縮器は、EMKARATE(登録商標)R32−3MAF油、R32、R125およびR134aの混合物を、P=4バールとT=5℃において吸い上げる。
【0088】
この配置において、COPの増加は、上記の第1実施形態においてAIRWELL(登録商標)ブランドの機器を用いたときと同等であり、温度範囲は−7℃から+7℃に及んでいる。
【0089】
本発明は、ヒートポンプとエアコンユニットの分野において、産業上利用可能である。
【0090】
当業者は、添付の特許請求の範囲に記載された発明の範囲を逸脱することなく、様々な変更をすることが可能である。
図1