(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記リンクのうち一部は、第1の傾斜を有する第1線状部材であって、前記リンクのうち他の部分は、前記第1の傾斜よりも急峻な第2の傾斜を有する第2線状部材であり、
前記第1線状部材および前記第2線状部材は連続して形成される、
請求項1〜3の何れか一項に記載のホッパ。
装置の中央上部に供給された物品を放射状に複数の経路に分散させた後、前記経路のそれぞれの先端下部に配置された複数の計量ホッパに供給して計量し、前記計量ホッパのそれぞれにおける前記物品の計量値を組合せて最適な組合せを選択して下段の集合シュートへ排出するように構成された組合せ計量装置であって、
前記計量ホッパは、請求項1〜8の何れか一項に記載のホッパで構成される、
組合せ計量装置。
最適組合せに選ばれた物品を収集する集合シュートと、前記集合シュートの下段において前記物品を一時的に貯留してから下段の包装機に排出するタイミングホッパとを備えた組合せ計量装置であって、
前記タイミングホッパは、請求項1〜8の何れか一項に記載のホッパで構成される、
組合せ計量装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本開示におけるホッパおよび組合せ計量装置の実施形態について説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
[本開示におけるホッパの原理]
【0016】
図1は、本開示におけるホッパの原理を説明するための概略図である。
図2は、
図1のホッパにおいてゲートが開いた状態の概略図である。これらの図において、ホッパHは、上下が開口した中空の本体1と、本体1の下部開口2(
図2参照)を開閉する一対の両開き式ゲートであるゲート(第1ゲート)3Rおよびゲート(第2ゲート)3Lと、各ゲート3R、3Lをそれぞれ回動自在に支持する一対の回転軸4R、4Lと、各ゲート3R、3Lを互いに連結し、各ゲート3R、3Lの開閉動作を連動させるリンク5とを備える。
【0017】
各ゲート3R、3Lは、下部開口2を閉じた状態において、
図1に示されるように、両ゲート3R、3L間に物品が保持される形状面対称に形成される。これにより、ホッパHに供給された物品は、両ゲート3R、3Lの中央に堆積する。そして、各回転軸4R、4Lは、両ゲート3R、3Lが閉じて合わさる面Yから非対称な位置(面Yに対して非対称な位置、面Yを基準として非対称な位置)に設けられる。例えば、合わさった面Yから右側回転軸4Rまでの距離をLR、左側回転軸4Lまでの距離をLLとすると、
図1、2では、各回転軸4R、4Lは、LR>LLの位置に設けられる。もちろん、左右逆であっても構わない。また、これらの図では、右側の回転軸4Rの位置が左側の回転軸4Lの位置よりも下方に配置されているが、これらの回転軸4R、4Lが非対称な位置にあれば、同じ水平レベルでも、左右が逆の高さレベルであっても構わない。
【0018】
このように、左右の回転軸4R、4Lを非対称な位置に設けて各ゲート3R、3Lの回転半径を異ならせておけば、両ゲート3R、3Lは、
図2に示されるようにアンバランスに開閉する。すなわち、
図2の例では、右側のゲート3Rが左側のゲート3Lよりも速い速度で、開度も大きく開く。したがって、左右のゲート3R、3Lの真ん中に蓄えられた物品は、左右のゲート3R、3Lがアンバランスに開くことにより、それらは一塊になって落下せずに、縦列に連なってバラバラと落下していく。
【0019】
つまり、本開示におけるホッパよれば、面対称に形成された左右のゲート間において物品を縦列に堆積させながら、左右のゲートがアンバランスに開くから、左右のゲート間で縦列になった物品は、さらに縦列にして落下する。したがって、サイズの大きいスナック菓子等の物品であっても、隘路となったシュート出口における詰まりを低減できる。
【0020】
特許文献2に記載の従来の両開きゲートは、面対称であっても、左右の回転軸は、対称な位置に設けられるから、左右のゲートが同じ開度で同時に開閉する。そのため、左右のゲート内で一塊となった物品は、そのまま真っ直ぐに落下していく。このため、物品は、特に包装機の漏斗状シュートの狭隘な出口で詰まることがあった。これに対し、本開示におけるホッパによれば、左右のゲートがアンバランスに開くから、一塊の物品は、縦列に連ねてバラバラと落下する。この作用により、シュート出口での詰まりの発生を抑制できる。
【0021】
また、左右のゲートは、下方に向かう程、先細りに形成される。ここで、下方とは、物品が排出される方向を意味する。例えば、左右のゲートは、下方に向かう程、先細りとなるように「くちばし」状に形成される。これにより、ホッパに投入された物品は、左右のゲートの中央で縦列に堆積するから、左右のゲートがアンバランスに開放したときに、より一層物品を縦列に連ねてバラバラと落下する。
【0022】
本開示における組合せ計量装置は、装置の中央上部に供給された物品を放射状に複数の経路に分散させた後、各経路の先端下部に配置された複数の計量ホッパに供給して計量し、計量ホッパのそれぞれにおける物品の計量値を組合せて最適な組合せを選択して下段の集合シュートへ排出するように構成された組合せ計量装置であって、各計量ホッパは、前述のホッパで構成される。
【0023】
各計量ホッパから排出される物品は、縦列になって落下していく。そのため、その落下経路を集合シュートの出口に指向させておけば、漏斗状の集合シュートに排出された物品は、出口に向かって一直線に滑落する。したがって、集合シュートによる物品の収集時間が短縮される。
【0024】
これに対し、従来の計量ホッパから排出された物品は、一塊になって落下する。そのため、集合シュートに当たった物品は、周方向にバラケながら滑落する。このため、一部の物品は周方向に旋回し、集合シュートの出口に至るまでに時間が掛かる。しかし、本開示における組合せ計量装置によれば、周方向への旋回が低減し、短時間の収集が可能になる。
【0025】
また、本開示における組合せ計量装置は、最適組合せに選ばれた物品を収集する集合シュートと、集合シュートの下段において物品を一時的に貯留してから下段の包装機に排出するタイミングホッパとを備えた組合せ計量装置であって、該タイミングホッパは、前述のホッパで構成される。
【0026】
このタイミングホッパから排出される物品は、縦列で落下していく。そのため、それをチューブ状に形成された袋内に案内すれば、物品は、チューブ内で詰まり難い状態、つまり縦列になって袋内に充填される。そのため、使用者は、包装機の運転速度の設定値を上げられる。
[第1実施形態]
【0027】
図3〜
図6に示されるホッパHは、組合せ計量装置の集合シュートと包装機との間に挿入されるタイミングホッパの一例である。このホッパHは、ステンレス材で形成され、上下が開口した中空の本体1と、本体1の下部開口2を開閉する一対の両開き式ゲートであるゲート(第1ゲート)3Rおよびゲート(第2ゲート)3Lと、各ゲート3R、3Lをそれぞれ回動自在に支持する一対の回転軸4R、4Lと、各ゲート3R、3Lを互いに連結し、各ゲート3R、3Lの開閉動作を連動させるリンク5とを備える。
【0028】
本体1は、平面視において(上方から見た場合に)、四隅を面取りした八角形の角筒に形成される。これは、ホッパHに供給された物品を中央に集めるためである。その観点では、円筒の方がより好ましいが、その場合には、回転軸4R、4Lや両ゲート3R、3Lの組付けが難くなる。そのため、本体1は、四隅10を大きく面取りした八角形の角筒に形成される。また、四隅10の面を大きくしたことから、四隅の洗浄が容易になり、食品用ホッパとしても衛生的なものになる。
【0029】
本体1の互いに対向する両外表面には、補強板11が面対称にそれぞれ溶接される。各補強板11は、水平部分と、水平部分から下側に傾斜した部分とを有する。各補強板11の下端部には、一方の回転軸4L、4Lがそれぞれの軸線を一致させて取り付けられる。また、各補強板11の水平部分には、水平方向に離間した一対の支持棒B、Bがそれぞれ取り付けられる。また、各支持棒B、Bの先端部には、溝Tが形成される。その溝Tの中に回転体が組み込まれて、図示しないレールに溝Tが噛まされることで、ホッパHは、走行させられるようになっている。こうしたホッパHをレール上において走行させる機構は、特開2010−281745号公報に掲載されているので、ここでは、それらの機構は省略している。
【0030】
本体1の他の外表面には、ハンガー12が取り付けられる。このハンガー12は、ホッパHを後述の組合せ計量装置Wの図示しない支持シャフトに引っ掛けるために用いられる。対向する2枚のハンガー板12aには、上下2段に逆U字状の切り欠き13が形成され、この切り欠き13を組合せ計量装置Wの支持シャフトに引っ掛けて止められる。この2枚のハンガー板12aの上端には、取っ手14が取り付けられる。使用者は、この取っ手14を持ってホッパHを支持シャフトに着脱できる。
【0031】
なお、リンク5のある一方の外表面には、ゲート3R、3Lの開きを一定範囲に制限する回り止め15が取り付けられる。このホッパHには、両ゲート3R、3Lを閉じるスプリングがない。そのため、取っ手14を持ってホッパHを持ち上げると、両ゲート3R、3Lが開いたままとなる。そのとき、開き角度が制限されるので、ゲート3Rに取り付けられた後述のフック35を図示しない開閉レバーに引っ掛け易くなる。
【0032】
各ゲート3R、3Lは、特に面対称に形成される。すなわち、八角形の本体1の下部開口2から「くちばし」のように先細りに伸びる5つの面を備える。それらの面は互いに対向する台形面30と、その両サイドに続く面積の小さい三角面31、31と、それに続く面積の大きい三角面32、32とで形成される。そして、各ゲート3R、3Lの台形面30の下端縁と、面積の大きい三角面32、32の各周縁とが互いに合わさって、本体1の下部開口2を閉じるように形成される。そのため、ホッパHに投入された物品は、閉じた両ゲート3R、3Lの中央部分に集まるから、そこで物品は縦列に堆積する。
【0033】
また、一方の台形面30には、補強板33Lが取り付けられ、その補強板33Lの両端は直角に曲げられる。その曲げられた両端に回転軸4L、4Lがそれぞれの軸線を一致させて挿通され、その先端が補強板11の図示しないボスに捻じ込まれる。また、直角に曲げられた補強板33Lの両先端部には、リンク5、5の一方の端部51、51が回転自在に取り付けられる。また、他方の台形面30には、同じく補強板33Rが取り付けられ、その補強板33Rの両端は、同じく直角に曲げられる。そして、曲げられた両端に前記リンク5、5の他方の端部52、52が回転自在に取り付けられる。さらに、この補強板33Rには、一対のブラケット34、34が取り付けられ、各ブラケット34、34の先端部に回転軸4R、4Rがそれぞれの軸線を一致させて挿通され、その先端がハンガー板12aのボスに捻じ込まれる。なお、図には現れていないが、リンク5、5は、本体1の左右の外表面に対称に設けられる。
【0034】
さらに、他方の台形面30には、ゲート3R、3Lを開閉させるフック35が取り付けられる。このフック35を図示しない組合せ計量装置の開閉レバーに引っ掛けて開閉レバーを動かすと、両ゲート3R、3Lがリンク5、5を介して同時に開閉する。
【0035】
また、回転軸4R、4R、4L、4Lは、各ゲート3R、3Lの両サイドにそれぞれ設けられ、一方の回転軸4R、4Rは、ハンガー板12aに捻じ込まれ、他方の回転軸4L、4Lは、各補強板11の端部に捻じ込まれる。したがって、各回転軸4R(4R)、4L(4L)は、両ゲート3R、3Lが閉じて合わさる面Yから非対称な距離に設けられる。
【0036】
そして、ホッパHを組合せ計量装置Wの所定位置に装着するときは、各ゲート3R、3Lを手で閉じ、取っ手14を持ってフック35を開閉レバーに引っ掛けるとともに、ホッパHを斜めにしてハンガー12を図示しない支持シャフトに引っ掛けて起こす。
【0037】
そして、
図5において、図示しない開閉レバーがフック35を矢印方向に引くと、
図6のように各ゲート3R、3Lがアンバランスに開く。このとき、右側のゲート3Rが左側のゲート3Lよりも速い速度で、開度も大きく開くから、左右のゲート3R、3Lの真ん中に縦列に堆積した物品は、右側のゲート3Rに保持された物品の方が早く落下し、左側のゲート3Lに保持された物品は、それに続いて落下していくから、ホッパHから排出される物品は、縦列に連なって落下していく。
【0038】
以上のホッパは、タイミングホッパであったが、これを計量ホッパとして用いることもできる。その場合は、補強板11に取り付けた支持棒Bと、取っ手14を取り除く。
図7は、そうして形成した計量ホッパWHを組み込んだ組合せ計量装置Wの一例を示す。この例では、集合シュートCと包装機BMとの間に、前述のタイミングホッパHが挿入されている。なお、
図7では、タイミングホッパHを開閉させる開閉レバーは省略されている。
【0039】
この組合せ計量装置Wは、上段中央に配置される分散フィーダDFと、その周囲に放射状に配列される複数の放射フィーダRFと、その下段に配置される駆動部Dと、駆動部Dの周囲に等間隔に配列される複数のプールホッパPHと、各プールホッパPHから排出される物品を受け取って計量する同数の計量ホッパWHと、その下段に配置されて、各計量ホッパWHから排出された物品を収集する集合シュートCと、駆動部Dを支持する4本の支持脚Lと、支持脚Lを支持する本体BBとを備える。この本体BBは、図示しない架台上に設置され、その架台の下には、包装機BMが設置される。
【0040】
こうした構成は周知であるから、ここでは、それらの詳細な説明は省略するが、各計量ホッパWHから排出された物品は、集合シュートCの排出口に向けて一列縦隊になって直線的に落下していくから、集合シュートCによる物品の収集時間は短縮される。また、集合シュートCから排出された物品がタイミングホッパH内に投入されると、「くちばし」状の両ゲート3R、3Lの真ん中に縦列に堆積する。その状態から各ゲート3R、3Lがアンバランスに開くと、物品は一塊になって落下せずに、縦列に連なって落下していく。したがって、縦列に連なった物品を包装機BMのシュートに投入すれば、物品は、詰まることなくチューブ状の袋内に充填される。
【0041】
本開示におけるホッパおよび組合せ計量装置は、前述した構成に限定されず、その他の構成も採用可能である。例えば、物品の大きさ、堆積量に応じてリンク5と補強板33R、33Lとの取り付け位置を変更しても良い。その場合でも、回転軸4R、4Lの取り付け位置を非対称にしておけば、両ゲート3R、3Lをアンバランスに開かせることができる。
【0042】
本開示におけるホッパおよび組合せ計量装置によれば、スナック菓子類のように、軽くて嵩張る物品であっても、それを詰まらせずに収集して袋内に充填できるから、スナック菓子類を製造する加工食品分野において広く利用可能である。
[第2実施形態]
【0043】
以下、
図8〜11を用いて、本実施形態を説明する。
【0044】
図8および
図9は、第2実施形態におけるホッパHを示す図である。
【0045】
図8は、第2実施形態のホッパHにおいてゲート3Lおよびゲート3Rが閉じた状態(ゲート3Lおよびゲート3Rの閉状態)の側面図である。一方、
図9は、第2実施形態のホッパHにおいてゲート3Lおよびゲート3Rが開いた状態(ゲート3Lおよびゲート3Rの開状態)の側面図である。
【0046】
このホッパHは、組合せ計量装置の集合シュートと包装機との間に挿入されるタイミングホッパの一例である。
【0047】
このホッパHは、ステンレス材で形成され、上下が開口した中空の本体1と、本体1の下部開口2を開閉する一対の両開き式ゲートであるゲート(第1ゲート)3Rおよびゲート(第2ゲート)3Lと、各ゲート3R、3Lをそれぞれ回動自在に支持する一対の回転軸4R、4Lと、各ゲート3R、3Lを互いに連結し、各ゲート3R、3Lの開閉動作を連動させるリンク5とを備える。
【0048】
本体1は、平面視において(上方から見た場合に)、四隅を面取りした八角形の角筒に形成される。これは、ホッパHに供給された物品を中央に集めるためである。なお、上記においては八角形の角筒で説明したが、円筒で構成しても構わない。
【0049】
各ゲート3R、3Lは、特に面対称に形成される。すなわち、八角形の本体1の下部開口2から「くちばし」のように先細りに伸びる5つの面を備える。それらの面は互いに対向する台形面と、その両サイドに続く面積の小さい三角面と、それに続く面積の大きい三角面とで形成される。そして、ゲート3Rおよびゲート3Lの台形面の下端縁と、面積の大きい三角面の各周縁とが互いに合わさって、本体1の下部開口2を閉じるように形成される。そのため、ホッパHに投入された物品は、閉じた両ゲート3R、3Lの中央部分に集まるから、そこで物品は縦列に堆積する。
【0050】
補強板33Lおよび補強板33Rは、ゲート3Lおよびゲート3Rそれぞれに取り付けられる補強部材である。補強板33Lおよび補強板33Rは、ゲート3Lおよびゲート3Rにおける台形面に取り付けられる。
【0051】
回転軸4Lおよび4Rは、補強板33Lおよび補強板33Rのそれぞれに取り付けられる。この回転軸4Lおよび4Rは、図示しないブラケットに接続される。そして、ゲート3Lおよびゲート3Rは、ブラケットを介して接続されるアクチュエータが駆動することにより、この駆動力が回転軸4Lおよび4Rによって伝達され、補強板33Lおよび補強板33Rと共に、回転軸4Lおよび4Rを回転中心として回転駆動する。この作用により、ゲート3Lおよびゲート3Rを、開状態または閉状態とできる。
【0052】
リンク5は、補強板33Lおよび補強板33Rを互いに接続する部材である。リンク5の作用により、ゲート3Lが開状態となる場合、その動作と連動してゲート3Rも開状態となる。一方、ゲート3Lが閉状態となる場合、その動作と連動してゲート3Rも閉状態となる。
【0053】
図10は、リンク5の詳細を説明するための図である。
【0054】
リンク5は、
図10に示されるように、第1線状部材501および第2線状部材502から形成される。具体的にリンク5は、アルファベットの「L」を上下逆さまにした形状を有する。
図10に示されるリンク5は、さらに左右反転した形状である。これは、リンク5と補強板33Lおよび補強板33Rとの接続部の位置関係によって左右反転になるか否かが変わる。
【0055】
ここで、この第1線状部材501および第2線状部材502は、1つの部材で連続的に形成される構成でも構わない。また、第1線状部材501および第2線状部材502はそれぞれ別部材で形成され、ナット等により接続される構成でも構わない。
【0056】
また、第1線状部材501および第2線状部材502は、直線上の部材で構成されず、曲線として形成される部材であっても構わない。
【0057】
さらに、略水平方向に対する第1線状部材501の第1の傾斜は、略水平方向に対する第2線状部材502の第2の傾斜と比較して、緩やかな傾斜で構成される。この場合、第1線状部材501は、略水平面上において平行に配置されることが好ましい。このように、リンク5のうち一部は、第1の傾斜を有する第1線状部材501であって、リンク5のうち他の部分は、第1の傾斜よりも急峻な第2の傾斜を有する第2線状部材502である。
【0058】
上記のように構成することにより、使用者は、第1線状部材501を把持したまま、ホッパHを略鉛直上側に取り外せる。ここで、第1線状部材501が略鉛直上側に持ち上げられる方向は、ゲート3Lおよびゲート3Rが閉状態となる方向である。よって、使用者は、ゲート3Lおよびゲート3Rを閉状態としながらホッパHを持ち上げられる。
【0059】
さらに、第1線状部材501は、第2線状部材502よりも略鉛直方向において高い位置に配置される。通常、タイミングホッパの取り外しは、ホッパ上方から行われる。そのため、使用者が手を伸ばした際、ホッパHにおける把持部分が、手の届きやすい位置に配置される必要がある。第1線状部材501を第2線状部材502によりも高い位置に配置することにより、使用者は、よりホッパHを把持し易くなる。
【0060】
上記第2実施形態において、第1線状部材501は、断面が円状の線状部材であることが好ましい。このように構成することにより、使用者は第1線状部材501を把持し易くなる。
【0061】
以上のホッパHは、タイミングホッパであったが、これを計量ホッパとして用いることもできる。
【0062】
図11は、前述の計量ホッパWHを組み込んだ組合せ計量装置Wの一例を示す。この例では、集合シュートCと包装機BMとの間に、前述のタイミングホッパHが挿入されている。なお、
図11では、タイミングホッパHを開閉させる開閉レバーは省略されている。
【0063】
この組合せ計量装置Wは、上段中央に配置される分散フィーダDFと、その周囲に放射状に配列される複数の放射フィーダRFと、その下段に配置される駆動部Dと、駆動部Dの周囲に等間隔に配列される複数のプールホッパPHと、各プールホッパPHから排出される物品を受け取って計量する同数の計量ホッパWHと、その下段に配置されて、各計量ホッパWHから排出された物品を収集する集合シュートCと、駆動部Dを支持する4本の支持脚Lと、支持脚Lを支持する本体BBとを備える。この本体BBは、図示しない架台上に設置され、その架台の下には、包装機BMが設置される。
【0064】
こうした構成は周知であるから、ここでは、それらの詳細な説明は省略するが、各計量ホッパWHから排出された物品は、集合シュートCの排出口に向けて一列縦隊になって直線的に落下していくから、集合シュートCによる物品の収集時間は短縮される。また、集合シュートCから排出された物品がタイミングホッパH内に投入されると、「くちばし」状の両ゲート3R、3Lの真ん中に縦列に堆積する。その状態から各ゲート3R、3Lがアンバランスに開くと、物品は一塊になって落下せずに、縦列に連なって落下していく。したがって、縦列に連なった物品を包装機BMのシュートに投入すれば、物品は、詰まることなくチューブ状の袋内に充填される。
【0065】
本開示におけるホッパおよび組合せ計量装置は、前述した構成に限定されず、その他の構成も採用可能である。例えば、物品の大きさ、堆積量に応じてリンク5と補強板33R、33Lとの取り付け位置を変更しても良い。
【0066】
その場合でも、第1線状部材501の傾きが、第2線状部材502の傾きと比較して緩やかであれば、使用者は第1線状部材501を把持しやすい。
【0067】
以上説明したように、ホッパHは、上下が開口した中空の本体1と、本体1の下部開口2を開閉する一対の両開き式ゲートであるゲート(第1ゲート)3Rおよびゲート(第2ゲート)3Lと、ゲート3Lおよびゲート3Rをそれぞれ回動自在に支持する一対の回転軸4Lおよび回転軸4Rと、ゲート3Lおよびゲート3Rを互いに連結し、ゲート3Lおよびゲート3Rの開閉動作を連動させるリンク5とを備える。
【0068】
ここで、リンク5のうち一部は、第1の傾斜を有する第1線状部材501であって、リンクのうち他の部分は、第1の傾斜よりも急峻な第2の傾斜を有する第2線状部材502であり、第1線状部材501および第2線状部材502は連続して形成される。
【0069】
これにより、使用者は第1線状部材501を把持しながらホッパを取り外すことができる。そのため、使用者におけるホッパ取り外しに係る利便性を向上できる。
【0070】
また好ましくは、第1線状部材501は、第2線状部材502よりも略鉛直方向において高い位置に配置される。
【0071】
また好ましくは、第1線状部材501は、断面が円状の線状部材である。
【0072】
また好ましくは、第1線状部材501は、ゲート3Lおよびゲート3Rを閉じた状態において、略水平面上において平行に配置される。
【0073】
本開示におけるホッパによれば、ホッパを例えば組合計量装置から取り外す場合、ゲート同士を連動させるリンクを把持することができ、ゲートの閉状態を維持したまま、容易に外すことが可能となる。本開示におけるホッパは、清掃のためホッパを取り外す組合計量装置等に適用可能である。
[他の実施形態]
【0074】
図12は、他の実施形態のホッパHの外観斜視図である。
図12に示されるように、各ゲート3R、3Lは、下部開口2を閉じた状態において、下方に向かう程、先細りに形成される。同様に、上下が開口した中空の本体1は、下方に向かう程、先細りに形成される。ここでは、本体1は、八角錐台の筒状に形成される。このようなホッパHによれば、嵩密度の低いスナック菓子類等の物品であっても、詰まりの発生をより確実に抑制できる。なお、下方に向かう程、先細りに形成された本体1は、上述の第1実施形態および第2実施形態のホッパHの本体1に適用可能である。
【0075】
本開示におけるホッパは、上下が開口した中空の本体と、本体の下部開口を開閉する一対の両開き式ゲートである第1ゲートおよび第2ゲートと、を備え、第1ゲートおよび第2ゲートは、下部開口を閉じた状態において、下方に向かう程、先細りに形成される。これによれば、嵩密度の低いスナック菓子類等の物品であっても、詰まりの発生を抑制できる。さらに、本体は、下方に向かう程、先細りに形成されることが好ましい。これによれば、嵩密度の低いスナック菓子類等の物品であっても、詰まりの発生をより確実に抑制できる。
【0076】
以上のように、本開示における技術の例示として、第1実施形態、第2実施形態および他の実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。
【0077】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
【0078】
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0079】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。