(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6364501
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】室外機
(51)【国際特許分類】
F24F 11/56 20180101AFI20180712BHJP
F24F 1/22 20110101ALI20180712BHJP
F24F 11/38 20180101ALI20180712BHJP
F24F 11/89 20180101ALI20180712BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20180712BHJP
F24F 110/12 20180101ALN20180712BHJP
【FI】
F24F11/56
F24F1/22
F24F11/38
F24F11/89
H04Q9/00 301D
F24F110:12
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-560211(P2016-560211)
(86)(22)【出願日】2015年11月16日
(86)【国際出願番号】JP2015082134
(87)【国際公開番号】WO2016080352
(87)【国際公開日】20160526
【審査請求日】2017年3月23日
(31)【優先権主張番号】特願2014-233836(P2014-233836)
(32)【優先日】2014年11月18日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】505461072
【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲田 裕治
(72)【発明者】
【氏名】前澤 光宣
(72)【発明者】
【氏名】向井 貴彦
(72)【発明者】
【氏名】石川 哲也
【審査官】
河野 俊二
(56)【参考文献】
【文献】
特許第5197549(JP,B2)
【文献】
特開2008−101867(JP,A)
【文献】
特開2009−237237(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/56
F24F 1/22
F24F 11/38
F24F 11/89
H04Q 9/00
F24F 110/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気口を有する筐体と、
前記筐体内に収容された室外熱交換器と、
前記筐体内において前記通気口と対向する位置に配置され、近接する情報端末と非接触のデータ通信を行う通信ユニットと、
前記通信ユニットと信号線を介して接続されるとともに前記筐体内に収容された電装品箱に収容されるメイン制御部と、
を備え、
前記メイン制御部は、前記通信ユニットを介した前記情報端末とのデータ通信に基づいて当該室外機の運転に必要なデータを設定しかつ当該室外機の状態を診断する
ことを特徴とする室外機。
【請求項2】
前記通信ユニットは、前記室外熱交換器における前記通気口と対向する位置に着脱自在に取付けられている
ことを特徴とする請求項1記載の室外機。
【請求項3】
前記通信ユニットは、
前記情報端末から送信される電波を受けた際の電磁誘導により生じる電力で動作し、前記情報端末との間で近距離無線通信の技術による非接触のデータ通信を行うデータ通信部と、
前記データ通信部を保持する非磁性の基台部と、
前記基台部に開閉自在に設けられ、前記データ通信部を被う非磁性の蓋部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の室外機。
【請求項4】
外気温度を検出する外気温度センサをさらに備え、
前記基台部は、前記データ通信部および前記外気温度センサを保持するとともに、その外気温度センサと対向する位置に第1通気口を有する、
前記蓋部は、前記基台部上の前記データ通信部および前記外気温度センサを被うとともに、その外気温度センサと対向する位置に第2通気口を有する、
ことを特徴とする請求項3記載の室外機。
【請求項5】
前記基台部は、前記外気温度センサの信号線を前記データ通信部の信号線と共に導出するための溝部を有する、
前記蓋部は、前記溝部を被うとともに、その溝部から導出される前記各信号線の一部を被う信号線カバーを有する、
ことを特徴とする請求項4記載の室外機。
【請求項6】
前記基台部は、前記データ通信部を保持する第1保持部、前記外気温度センサを保持する第2保持部、この第2保持部に形成された第1通気口、前記第1保持部の周縁に沿って形成された枠状体を含む
ことを特徴とする請求項4記載の室外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、冷凍サイクル装置たとえば空気調和装置の室外機に関する。
【背景技術】
【0002】
近距離無線通信いわゆるNFC(Near Field Communication)の機能を有する送受信部を冷凍サイクル装置たとえば空気調和装置の室外機に配置し、その送受信部と情報端末との間の非接触のデータ通信により、室外機の運転に必要な各種データを設定したり、室外機の状態を診断する設定・診断システムが知られている。上記送受信部は、情報端末から送信される電波を受けた際の電磁誘導により生じる電力で動作する。
【0003】
上記室外機の筐体は磁性体である板金で形成されているので、その板金によってデータ通信が阻害されることを防ぐべく、室外機の筐体に開口が形成され、その開口の内側に送受信部が配置されている。そして、送受信部が風雨にさらされないよう、その開口が開閉自在な扉で閉塞されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5197549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
作業員が室外機に近づいて上記データ設定や診断を行う場合、上記開口の扉を開閉する作業が必要となる。この開閉作業は、作業員にとって面倒であり、作業の遅れにもつながる。とくに、多数台の室外機に対するデータ設定や診断を繰り返す場合、作業の負担が増大し、作業の遅れも大きくなる。また、降雨時や降雪時に上記開口の扉を開くと、室外機の内部に雨や雪が侵入するため、作業そのものが行えないことが考えられる。
【0006】
本発明の実施形態の目的は、扉の開閉作業を要することなく、情報端末とのデータ通信を容易かつ確実に行うことができる室外機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の室外機は、筐体、室外熱交換器、通信ユニット
、メイン制御部を備える。筐体は、通気口を有するとともに、室外熱交換器を収容する。通信ユニットは、筐体内において前記通気口と対向する位置に配置され、近接する情報端末と非接触のデータ通信を行う。
メイン制御部は、前記通信ユニットと信号線を介して接続されるとともに前記筐体内に収容された電装品箱に収容され、前記通信ユニットを介した前記情報端末とのデータ通信に基づいて当該室外機の運転に必要なデータを設定しかつ当該室外機の状態を診断する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】一実施形態における通信ユニットの構成を示す斜視図。
【
図4】一実施形態における通信ユニットの取付け手順を示す図。
【
図5】一実施形態における通信ユニットが室外熱交換器に取付けられた状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、室外機1は、立方体形の筐体2で外観が形成されている。筐体2は、前面板3,4、右側面板5、上面板6,7、左側面板、背面板、底面板を含む。上面板6,7を除く前面板3,4、右側面板5、左側面板、背面板、底面板が金属製である。
【0010】
前面板3は、上下方向に上側前面板3Aと下側前面板3Bとに分割されている。これら上側前面板3Aおよび下側前面板3Bは、それぞれ着脱が自在である。上方の上側前面板3Aは、縦横に配列された多数の矩形状の通気口(吸気口)3aを有する。前面板4も、前面板3と同様に、上下方向に上側前面板4Aと下側前面板4Bとに分割されている。これら上側前面板4Aおよび下側前面板4Bは、それぞれ着脱が自在である。上側前面板4Aは、上下方向に配列された多数の矩形状の通気口(吸気口)4aを有する。右側面板5は、縦横に配列された多数の矩形状の通気口(吸気口)5aを有する。左側面板も、右側面板5と同様に、縦横に配列された多数の通気口(吸気口)を有する。上面板6,7は、それぞれ円形の排気口を有する。これら上面板6,7のそれぞれ排気口を被う状態に、円筒状のファンハウジング8,9が形成されている。
【0011】
筐体2の内部は、中間仕切板2xにより、上側の熱交換室2Aと下側の機械室2Bとに区分されている。熱交換室2Aは、上側前面板3Aおよび上側前面板4Aにより閉塞されている。機械室2Bは、下側前面板3Bおよび下側前面板4Bにより閉塞されている。
【0012】
熱交換室2A内に、室外熱交換器10および室外ファン11,12が収容されている。室外熱交換器10は、平面視の形状がU字形で、筐体2の左側面板、上側前面板3A,4A、右側面板5に沿って、かつこれら面板に近接した状態で、中間仕切板2x上に載置されている。室外熱交換器10の内側の空間は上面板6,7のそれぞれ排気口を通じてファンハウジング8,9に連通しており、そのファンハウジング8,9と対応する位置に室外ファン11,12が配置されている。
【0013】
機械室2Bに、冷凍サイクル構成部品40、電装品箱50が収容されている。冷凍サイクル構成部品40は、圧縮機,四方弁,レシーバタンク,アキュムレータ等の総称である。電装品箱50には、上記圧縮機おや上記室外ファン11,12などを駆動する複数の駆動回路が収容されているとともに、メイン制御部(回路基板)60が収容されている。メイン制御部60は、冷凍サイクル構成部品40および上記各駆動回路の動作を制御するとともに、後述する通信ユニット20および情報端末100の相互間のデータ通信に基づいて当該室外機1の運転に必要なデータを設定しかつ当該室外機1の状態を診断する。機械室2B内の部品の交換・修理等の作業は、下側前面板3B,4Bを取り外して行われる。
【0014】
室外ファン11,12が回転すると、外気が、左側面板の各通気口、上側前面板3B,4Bの各通気口3a,4a、右側面板5の各通気口5aを通って熱交換室2Aに吸い込まれる。吸い込まれた外気は、室外熱交換器10を通り、さらに室外ファン11,12およびファンハウジング8,9を通って筐体2外に排出される。室外熱交換器10を通る外気は、室外熱交換器10に流れる冷媒と熱交換する。
【0015】
図2に拡大して示すように、筐体2の上側前面板4Aと室外熱交換器10との間に、かつ上側前面板4Aにおける各通気口4aのうち例えば上から2段目の通気口4aと対応する位置に、通信ユニット20が配置される。上から2段目の通気口4aの高さ位置は、筐体2の横に立つ作業員のほぼ目の高さである。
【0016】
通信ユニット20は、
図3に示すように、基台部21と、この基台部21の上縁に開閉自在に枢支された蓋部22とにより、外周が形成されている。基台部21は、非磁性部材である例えばプラスチックにより矩形状に形成されている。蓋部22も、同じく非磁性部材である例えばプラスチックにより矩形状に形成されている。
【0017】
基台部21は、上部領域から中部領域にかけて形成された矩形状の基板保持部(第1保持部)21x、下部領域に形成された凹状のセンサ保持部(第2保持部)21y、基板保持部21xの周縁に沿って形成された枠状体21zを有する。基板保持部21xに、矩形板状のデータ通信部(回路基板)31が嵌め込み状態で保持される。センサ保持部21yには、上下方向に切り込まれた形状の多数の通気口(第1通気口)21aが左右方向に並んで形成されている。このセンサ保持部21yに筒状の外気温度センサ32が横向き状態で配置され、その外気温度センサ32が一対の弾性フック21bにより挟み込み状態で保持される。枠状体21zは、基板保持部21xへの雨水の浸入を阻止する。
【0018】
データ通信部31は、アンテナ31a,送受信部31b,CPU31c,メモリ31d、通信回路31eなどを1つの基板上に配置して構成したもので、例えば1cm〜10cm程度のごく短い距離の範囲に情報端末100が近接した場合に、その情報端末100から送信される電波を受けた際の電磁誘導により生じる電力で動作し、情報端末100との間で近距離無線通信いわゆるNFC(Near Field Communication)の技術による非接触のデータ通信を行う。
【0019】
アンテナ31aは、近接する情報端末100との間で電波の送受を行う。送受信部31bは、アンテナ31aを通して信号を送受信するとともに、アンテナ31aで受けた電波を当該データ通信部31の動作電力として取込む。CPU31cは、データ通信のための各種処理を実行する。メモリ31dは、CPU31cの制御に必要なプログラムを記憶するとともに、受信データや送信データを一時記憶する。通信回路31eは、送受信部31bとメイン制御部60との間の信号線31fを介したデータ通信を行う。
【0020】
外気温度センサ32は、外気温度を検知する。この外気温度センサ32の信号線32aが、データ通信部31の信号線31fと共に、基台部21の右側縁に形成されている溝部21cを通して基台部21外に導出される。溝部21cから導出される信号線31f,32aは、熱交換室2A内の室外熱交換器10と機械室2B内の冷凍サイクル構成部品40とを結ぶ冷媒配管に沿うように機械室2Bに案内され、機械室2B内のメイン制御部60に接続される。信号線31f,32aを1つにまとめてメイン制御部60まで引き回すことができるので、配線作業が容易となる。
【0021】
また、通信ユニット20は、基台部21の右側縁から側方に延出された板状部23、およびこの板状部23から上下方向に板状に延びる取付用部24を有する。板状部23および取付用部24も、基台部21および蓋部22と同じく、非絶性部材である例えばプラスチックにより形成される。
【0022】
板状部23は、溝部21cから導出される信号線31f,32aを共に挟み込んで保持するための一対の保持部材23aを有する。取付用部24は、室外熱交換器10側にL字形に曲がる屈曲片24aを右側縁に有するとともに、一対のフック24bを上部と下部にそれぞれ有する。
【0023】
蓋部22は、基台部21の内面側の全領域をデータ通信部31および外気温度センサ32を含めて上方から被う。この蓋部22の下部領域に、上下方向に切り込まれた形状の多数の通気口(第2通気口)22aが左右方向に並んで形成されている。これら通気口22aは、蓋部22が閉じられた場合に、基台部21のセンサ保持部21yと対向する。また、蓋部22は、係合爪22bを下縁に有するとともに、信号線カバー22cを右側縁に有する。係合爪22bは、当該蓋部22が閉じられた場合に、基台部21の下縁に係合して当該蓋部22の閉成状態を保つ。信号線カバー22cは、当該蓋部22が閉じられた場合に、基台部21の溝部21cおよびその溝部21c内の信号線31f,32aを被うとともに、溝部21cから導出される信号線31f,32aの一部も被う。
【0024】
蓋部22が閉じられた通信ユニット20は、
図4および
図5に示すように、室外熱交換器10の所定位置に着脱自在に取付けられる。
図4および
図5は、室外熱交換器10の前面部10aおよび右側面部10bを部分的に示している。
【0025】
室外熱交換器10の前面部10aは、筐体2の上側前面板3A,4Aと対向する。室外熱交換器10の右側面部10bは、筐体2の右前面板5と対向する。なお、室外熱交換器10内の多数の熱交換パイプ10cが右側面部10bから露出している。また、室外熱交換器10の前面部10aの右側縁部に沿って、板状部材10dが装着されている。板状部材10dは、例えば鉄製であり、逆L字形に形成された一対の係合用口10eを上下方向における所定位置に有する。
【0026】
室外熱交換器10の両係合用口10eに対し、
図4に破線矢印で示すように、通信ユニット20の取付用部24における一対のフック24bが挿入される。挿入された両フック24bは、両係合用口10eに形状に沿って下降させることで、両係合用口10eの下縁に引っ掛かる。これに伴い、
図5に示すように、取付用部24が板状部材10dに面接触するとともに、取付用部24の屈曲片24aが室外熱交換器10の右側面部10bに面接触する。これにより、室外熱交換器10に対する通信ユニット20の取付けが完了する。
【0027】
この取付け完了時、通信ユニット20の蓋部22の全領域が、筐体2の上側前面板4Aにおける上から2段目の通気口4aに対向する。上記したように、上から2段目の通気口4aの高さ位置は、筐体2の横に立つ作業員のほぼ目の高さである。
【0028】
基台部21の背面に、突起状のスペーサ21dが形成されている。このスペーサ21dの先端が、通信ユニット20の取付け完了時、室外熱交換器10の前面部10aに当接する。この当接により、通信ユニット20の蓋部22と上側前面板4Aとの間に、適切な距離が確保される。適切な距離とは、蓋部22が上側前面板4Aに当たることなく、通気口4aにできるだけ近づく距離のことである。蓋部22が通気口4aを通って上側前面板4A外に突出することもない。
【0029】
なお、通信ユニット20を取外す場合は、通信ユニット20を上方に持ち上げて手前に引くだけでよい。この操作により、取付用部24の両フック24bを両係合用口10eから容易に離脱させることができる。これにより、通信ユニット20の取外しが完了する。
【0030】
室外機1に対するデータ設定や室外機1の診断を行う場合、作業員は、筐体2の上側前面板4Aに近づき、手持ちの情報端末100を上側前面板4Aにおける上から2段目の通気口4aに近づける。このとき、作業員は、上から2段目の通気口4aが自身の眼の高さにあるので、その通気口4aの内側に存する通信ユニット20を容易に認識することができる。そして、作業員は、通気口4aに近づけた情報端末100を操作し、その情報端末100と通信ユニット20との間で非接触のデータ通信を行う。メイン制御部60は、通信ユニット20を介した情報端末100とのデータ送受信に基づき、室外機1に対するデータ設定処理および診断処理を実行する。情報端末100として、例えばタブレット型情報端末やスマートフォン型情報端末が用いられる。
【0031】
データ設定の内容として、室外機1の運転に関わる各種パラメータの設定や制御プログラムの更新などがある。診断の内容として、室外機1の運転履歴や故障内容の確認などがある。
【0032】
情報端末100と通信ユニット20との間のデータ通信に際し、情報端末100から送出される電波は、磁性体である上側前面板4Aに邪魔されることなく、通気口4aを通じて効率よく通信ユニット20に到達する。通信ユニット20から送出される電波も、磁性体である上側前面板4Aに邪魔されることなく、通気口4aを通して効率よく情報端末100に到達する。
【0033】
通信ユニット20の外周を形成している基台部21および蓋部22が非磁性部材なので、情報端末100から届く電波をデータ通信部31に効率よく取込むことができ、かつデータ通信部31から発せられる電波を情報端末100に効率よく送ることができる。
【0034】
したがって、情報端末100と通信ユニット20との間の非接触のデータ通信を容易かつ確実に行うことができる。
【0035】
作業員にとっては情報端末100を通気口4aに近づけてその情報端末100を操作するだけでよく、上側前面板4Aを取外してまた取付けるといった面倒な作業が不要である。したがって、作業員の負担を軽減できるとともに、作業時間を短縮できる。
【0036】
とくに、多数台の室外機1が並設されていて、これら室外機1に対するデータ設定や診断を一括して行う場合であっても、作業員の負担を大幅に軽減できるとともに、作業時間を大幅に短縮できる。NFCの技術によるデータ通信は、情報端末100との通信を確立するためのいわゆるカップリング処理が不要なので、この面でも作業負担の軽減および作業時間の短縮の効果が大きい。
【0037】
多数台の室外機1が並設され、その各室外機1の側面板が互いに隙間なく隣接する状態であっても、各室外機1の通信ユニット20がそれぞれの筐体2の前面側に存するので、すべての室外機1の通信ユニット20に対するデータ通信を容易かつ確実に行うことができる。
【0038】
データ通信部31が通信ユニット20内に保持されているので、データ通信部31が風雨にさらされることはない。しかも、基台部21における基板保持部21xの周縁に沿って枠状体21zが形成されているので、さらには外気流通用の各通気口21a,22aは基台部21および蓋部22のそれぞれ下部領域に形成されているので、各通気口21a,22aに雨水が流入しても、その流入した雨水は各通気口21a,22aの外に流れ出るだけで基板保持部21xに浸入しない。よって、データ通信部31の故障や誤動作を防ぐことができる。
降雨時や降雪時においては、作業員が片方の手で傘を持ったままもう一方の手で情報端末100を操作することにより、室外機1に対するデータ設定や室外機1の診断を行うことができる。
【0039】
外気温度センサ32が通信ユニット20内に保持されているので、外気温度センサ32のための専用のホルダを用意する必要がない。ホルダが不要となる分だけコストの低減が図れる。しかも、通信ユニット20の基台部21および蓋部22がそれぞれ通気口21a,22aを有するので、外気を外気温度センサ32に直接的に取込むことができる。よって、外気温度センサ32を通信ユニット20に収容する構成でありながら、外気温度を的確に検知することができる。
【0040】
なお、上記実施形態では、上側前面板4Aにおける上から2段目の通気口4aと対応する位置に通信ユニット20を配置したが、その高さ位置について限定はなく、適宜に選定可能である。例えば、セキュリティの観点から、内部が見えにくい下方位置の通気口4aと対応する位置に通信ユニット20を配置することももちろん可能である。
【0041】
また、上記実施形態は、冷凍サイクル装置の室外機として空気調和装置の室外機を例に説明したが、空気調和装置の室外機だけでなく、例えば空冷式のチリングユニット、ヒートポンプ式給湯装置の熱源ユニット、ヒートポンプ式加温装置の熱源ユニット、冷凍・冷蔵ショーケースに接続される冷凍機への適用も可能である。
【0042】
その他、上記実施形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0043】
1…室外機、2…筐体、2A…熱交換室、2B…機械室、3…前面板、3A…上側前面板、3B…下側前面板、3a…通気口、4…前面板、4A…上側前面板、4B…下側前面板、4a…通気口、5…右側面板、5a…通気口、6,7…上面板、8,9…ファンハウジング、10…室外熱交換器、10a…前面部、10b…右側面部、10c…熱交換パイプ、10d…板状部材、11,12…室外ファン、20…通信ユニット、21…基台部、21x…基板保持部、21y…センサ保持部、21z…仕切壁、21a…通気口、21b…フック、21c…凹部、21d…スペーサ、22…蓋体部、22a…通気口、22b…係合爪、22c…信号線カバー、23…取付用部材、23a…係合爪、24…ブラケット、24a…屈曲片部、24b…フック、31…データ通信部、31a…アンテナ、31b…送受信部、31c…CPU、31d…メモリ、31e…通信回路、31f…信号線、32…外気温度センサ、32a…信号線、100…情報端末