特許第6364515号(P6364515)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルデア バイオサイエンシーズ インク.の特許一覧

特許6364515チオ酢酸化合物、組成物、および、その使用方法
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6364515
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】チオ酢酸化合物、組成物、および、その使用方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 241/18 20060101AFI20180712BHJP
   A61K 31/4965 20060101ALI20180712BHJP
   C07D 403/04 20060101ALI20180712BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20180712BHJP
   C07D 401/04 20060101ALI20180712BHJP
   C07D 417/04 20060101ALI20180712BHJP
   C07D 239/38 20060101ALI20180712BHJP
   A61K 31/505 20060101ALI20180712BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20180712BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 5/18 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 13/04 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 19/06 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20180712BHJP
   A61P 39/02 20060101ALI20180712BHJP
【FI】
   C07D241/18CSP
   A61K31/4965
   C07D403/04
   A61K31/497
   C07D401/04
   C07D417/04
   C07D239/38
   A61K31/505
   A61K31/506
   A61K45/00
   A61P5/18
   A61P9/00
   A61P9/12
   A61P13/04
   A61P17/06
   A61P19/02
   A61P19/06
   A61P13/12
   A61P29/00
   A61P39/02
【請求項の数】30
【全頁数】122
(21)【出願番号】特願2017-35549(P2017-35549)
(22)【出願日】2017年2月27日
(62)【分割の表示】特願2015-120633(P2015-120633)の分割
【原出願日】2011年6月15日
(65)【公開番号】特開2017-122108(P2017-122108A)
(43)【公開日】2017年7月13日
【審査請求日】2017年3月24日
(31)【優先権主張番号】61/355,491
(32)【優先日】2010年6月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510146366
【氏名又は名称】アルデア バイオサイエンシーズ インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】オーク,サムディー
(72)【発明者】
【氏名】グニック,エスミール
(72)【発明者】
【氏名】ベルニエール,ジャン−ミッシェル
【審査官】 伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】 英国特許出願公開第01046258(GB,A)
【文献】 特表2012−527475(JP,A)
【文献】 特表2011−504935(JP,A)
【文献】 特表2013−530186(JP,A)
【文献】 特表2014−532726(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物であって、
【化1】
式中、
とRはハロゲン、C−Cアルキルから選択され、または、RとRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、または、6−員環を形成し、
MはH、C1−3アルキル、または、薬学的に許容可能なカチオンであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
は、NまたはCHであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
はNまたはCHであり、ここで、X、X、XまたはXのうち2つは、Nであり、
はNまたはCRであり、
はNまたはCRであり、
は、H、CF、CH、OCH、FまたはClであり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−3アルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、かつ、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、あるいは、
およびRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環であり、但し、
(i)
とXが両方ともNである場合、XはC(ハロゲン)ではあり得ず、あるいは、
とXが両方ともNである場合、RはClではあり得ず、あるいは、
とXが両方ともNである場合、YはC−Clではあり得ず、および
(ii)
とXが両方ともNである場合、XはC−Clではあり得ないことを条件とする、化合物。
【請求項2】
式(I−E)、(I−F)、または(I−G)である、請求項1に記載の化合物。
【化2】
【請求項3】
以下から成る群から選択される、式(I−E)である、請求項2に記載の化合物。
【化3】
【請求項4】
以下から成る群から選択される、式(I−F)である、請求項2に記載の化合物。
【化4】
【請求項5】
以下から成る群から選択される、式(I−G)である、請求項2に記載の化合物。
【化5】
【請求項6】
式(I−H)、(I−I)、または(I−J)である、請求項1に記載の化合物。
【化6】
【請求項7】
とRが両方ともHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
とRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
とRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、随意に置換された6−員の芳香環を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
式(I−K)であって:
【化7】
式中、nは1、2、3、または4であり;および
はそれぞれ独立して、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR5’、CONH、CONHR5’、または、SONHから選択され;ここで、R5’は、HまたはC1−3アルキルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
とRは両方ともCHである、請求項に記載の化合物。
【請求項12】
式(I−L)である、請求項11に記載の化合物。
【化8】
【請求項13】
はCRであり;および
はCRである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
とRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、又は6−員環を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
とRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、3−、4−、5−、又は6−員環を形成する、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
とRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、3−員環を形成する、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
MはHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
MはC−Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
Mは薬学的に許容可能なカチオンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
薬学的に許容可能なカチオンは、Na、Li、K、Ca2+、Mg2+、NH、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミノ、ジメチルアミノ、トリメチルアミノ、又はトリエチルアミノである、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
ヒトにおいて血清尿酸値を下げるための薬物の製造における、式(I)の化合物の使用であって、式(I)の化合物は:
【化9】
であり、
式中、
とRはH、ハロゲン、C−Cアルキルから選択され、または、RとRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、または、6−員環を形成し、
MはH、C1−3アルキル、または、薬学的に許容可能なカチオンであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
は、NまたはCHであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
はNまたはCHであり、ここで、X、X、XまたはXのうち2つは、Nであり、
はNまたはCRであり、
はNまたはCRであり、
は、H、CF、CH、OCH、FまたはClであり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−3アルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、かつ、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、あるいは、
およびRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である、使用。
【請求項22】
痛風のヒトにおける高尿酸血症を処置するための薬物の製造における、式(I)の化合物の使用であって、式(I)の化合物は:
【化10】
であり、
式中、
とRはH、ハロゲン、C−Cアルキルから選択され、または、RとRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、または、6−員環を形成し、
MはH、C1−3アルキル、または、薬学的に許容可能なカチオンであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
は、NまたはCHであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
はNまたはCHであり、ここで、X、X、XまたはXのうち2つは、Nであり、
はNまたはCRであり、
はNまたはCRであり、
は、H、CF、CH、OCH、FまたはClであり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−3アルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、かつ、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、あるいは、
およびRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である、使用。
【請求項23】
ヒトにおける高尿酸血症を処置するための薬物の製造における、式(I)の化合物の使用であって、式(I)の化合物は:
【化11】
であり、
式中、
とRはH、ハロゲン、C−Cアルキルから選択され、または、RとRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、または、6−員環を形成し、
MはH、C1−3アルキル、または、薬学的に許容可能なカチオンであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
は、NまたはCHであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
はNまたはCHであり、ここで、X、X、XまたはXのうち2つは、Nであり、
はNまたはCRであり、
はNまたはCRであり、
は、H、CF、CH、OCH、FまたはClであり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−3アルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、かつ、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、あるいは、
およびRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である、使用。
【請求項24】
ヒトにおける痛風を処置するための薬物の製造における、式(I)の化合物の使用であって、式(I)の化合物は:
【化12】
であり、
式中、
とRはH、ハロゲン、C−Cアルキルから選択され、または、RとRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、または、6−員環を形成し、
MはH、C1−3アルキル、または、薬学的に許容可能なカチオンであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
は、NまたはCHであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
はNまたはCHであり、ここで、X、X、XまたはXのうち2つは、Nであり、
はNまたはCRであり、
はNまたはCRであり、
は、H、CF、CH、OCH、FまたはClであり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−3アルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、かつ、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、あるいは、
およびRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である、使用。
【請求項25】
個体における尿酸の異常な組織内レベルまたは器官内レベルによって特徴付けられた疾病を処置又は予防するための薬物の製造における、式(I)の化合物の使用であって、式(I)の化合物は:
【化13】
であり、
式中、
とRはH、ハロゲン、C−Cアルキルから選択され、または、RとRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、または、6−員環を形成し、
MはH、C1−3アルキル、または、薬学的に許容可能なカチオンであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
は、NまたはCHであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
はNまたはCHであり、ここで、X、X、XまたはXのうち2つは、Nであり、
はNまたはCRであり、
はNまたはCRであり、
は、H、CF、CH、OCH、FまたはClであり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−3アルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、かつ、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、あるいは、
およびRは、それらが結合される炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である、使用。
【請求項26】
前記疾病は、痛風、再発性の痛風発作、痛風関節炎、高尿酸血症、高血圧症、心疾患、冠動脈心疾患、レッシュ−ナイハン症候群、ケリー−シーグミラー症候群、腎臓病、腎結石、腎不全、関節の炎症、関節炎、尿路結石症、鉛中毒、副甲状腺機能亢進症、乾癬、サルコイドーシス、ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)欠乏、または、その組み合わせである、請求項25に記載の使用。
【請求項27】
前記疾病は痛風である、請求項25に記載の使用。
【請求項28】
痛風の処置に有効な第2の薬剤を投与することを更に含む、請求項21乃至25の何れかに記載の使用。
【請求項29】
第2の薬剤は、URAT1インヒビター、キサンチンオキシダーゼインヒビター、キサンチンデヒドロゲナーゼ、キサンチンオキシドリダクターゼインヒビター、または、その組み合わせである、請求項28に記載の使用。
【請求項30】
第2の薬剤は、アロプリノール、フェブキソスタット、FYX−051、または、その組み合わせである、請求項28に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<相互参照>
本出願は、2010年6月16日に出願された米国仮特許出願第61/355,491号の優先権を主張し、その全体は引用によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
尿酸はキサンチンの酸化の結果である。尿酸代謝の障害は、限定されないが、赤血球増加症、骨髄化生、痛風、再発性の痛風発作、痛風関節炎、高尿酸血症、高血圧症、心疾患、冠動脈心疾患、レッシュ−ナイハン症候群、ケリー−シーグミラー症候群、腎臓病、腎結石、腎不全、関節の炎症、関節炎、尿路結石症、鉛中毒、副甲状腺機能亢進症、乾癬、または、サルコイドーシスを含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
特定の実施形態において、例えば、必要としている個体における、血清尿酸値(sUA)の調節、あるいは、痛風または高尿酸血症の処置のための、化合物、方法および組成物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、そのような組成物は含み、そのような方法は、有効な量の式Iの化合物を、必要としている個体に投与する工程を含み、
【0004】
【化1】
式中、
とRはH、ハロゲン、C−Cアルキルから選択され、または、RとRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、または、6−員環を形成し、
MはH、C1−3アルキル、または、薬学的に許容可能なカチオンであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
は、NまたはCHであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C−Cアルキル)であり、
はNまたはCHであり、ここで、X、X、XまたはXの少なくとも1つは、Nであり、
はNまたはCRであり、
はNまたはCRであり、
は、H、CF、CH、OCH、FまたはClであり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−3アルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、かつ、
は、H、ハロゲン、−CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシであり、あるいは、
およびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0005】
特定の例において、
(i)
とXが両方ともNである場合、XはC(ハロゲン)ではあり得ず、あるいは、
とXが両方ともNである場合、RはClではあり得ず、あるいは、
とXが両方ともNである場合、YはC−Clではあり得ず、
(ii)
とXが両方ともNである場合、XはC−Clではあり得ず、および、
(iii)
式(I)の化合物は、1−(3−(4−シアノフェニル)ピリジン−4−イルチオ)シクロプロパンカルボン酸ではない。
【0006】
特定の実施形態では、X、X、XまたはXの1つがNである式(I)の化合物が提供される。本明細書で提供される特定の具体的な実施形態は、式(I−A)(I−B)(I−C)または(I−D)の化合物を記載している。
【0007】
【化2】
【0008】
いくつかの実施形態では、X、X、XまたはXの2つがNである式(I)の化合物が提供される。本明細書で提供される特定の具体的な実施形態は、式(I−E)(I−F)または(I−G)の化合物を記載している。
【0009】
【化3】
本明細書で提供される特定の具体的な実施形態は、式(I−H)(I−I)または(I−J)の化合物を記載している。
【0010】
【化4】
【0011】
本明細書で記載されるいくつかの実施形態中では、Rが、H、CH、OCH、CF、FまたはClであり、Rが、H、CH、OCH、CF、FまたはClである式(I)の化合物が提供される。特定の具体的な実施形態では、RとRは両方ともHである。
【0012】
本明細書で提供されるいくつかの実施形態は、式(I)の化合物を記載しており、ここで、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0013】
本明細書で提供される特定の具体的な実施形態は、RおよびRが、それらが付けられる炭素原子と一緒に、随意に置換された6−員の芳香環を形成する、式(I)の化合物を記載する。本明細書で提供される特定の具体的な実施形態は、式(I−K)の化合物を記載し、
【0014】
【化5】
nは、1、2、3または、4であり、および、
各々のRは、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR5’、CONH、CONHR5’、または、SONHから独立して選択され、
ここで、R5’は、HまたはC1−3アルキルである。
【0015】
特定の実施形態では、RがHまたはCHであり、RがHまたはCHである式(I)の化合物が本明細書で提供される。具体的な実施形態では、RとRは両方ともCHである。本明細書で提供される特定の具体的な実施形態は、式(I−L)の化合物を記載しており、
【0016】
【化6】
さらなる、または、追加の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはCHであり、および、XはCHである。またさらなる、あるいは、追加の実施形態では、YはCRであり、および、YはCRである。
【0017】
本明細書で提供される特定の具体的な実施形態は、以下からなる群から選択される、式(I−B)の化合物を記載している。
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
本明細書で提供される他の具体的な実施形態は、式(I−M)の化合物を記載している。
【0021】
【化9】
特定の具体的な実施形態では、R、RとRは、すべてHである。
【0022】
いくつかの実施形態では、RとRが、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、または、6−員環を形成する、式(I)の化合物が本明細書で提供される。特定の実施形態では、RとRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、3−、4−、5−、または、6−員環を形成する。特定の具体的な実施形態では、RとRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、3−員環を形成する。
【0023】
具体的な実施形態では、MがHである式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、MがC−Cアルキルである、式Iの化合物が提供される。別の実施形態では、Mが薬学的に許容可能なカチオンである、式Iの化合物が提供される。具体的な実施形態では、薬学的に許容可能なカチオンは、Na、Li、K、Ca2+、Mg2+、NH、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミノ、ジメチルアミノ、トリメチルアミノ、または、トリエチルアミノである。
【0024】
同様に、ヒトにおいて血清尿酸値を下げる方法が本明細書で提供され、該方法は、有効な量の式(I)の化合物をヒトに投与する工程を含む。本明細書で提供される他の実施形態は、痛風のヒトにおける高尿酸血症を処置する方法を記載しており、該方法は、有効な量の式(I)の化合物をヒトに投与する工程を含む。本明細書で提供されるいくつかの実施形態は、ヒトにおける高尿酸血症を処置する方法を記載しており、該方法は、有効な量の式(I)の化合物をヒトに投与する工程を含む。本明細書で提供される特定の実施形態は、ヒトにおける痛風を処置する方法を記載しており、該方法は、有効な量の式(I)の化合物をヒトに投与する工程を含む。
【0025】
同様に、特定の実施形態において、個体における尿酸の異常な組織内レベルまたは器官内レベルによって特徴付けられた疾病を処置または予防する方法が本明細書で提供され、該方法は、有効な量の式(I)の化合物を個体に投与する工程を含む。具体的な実施形態では、疾病は、痛風、再発性の痛風発作、痛風関節炎、高尿酸血症、高血圧症、心疾患、冠動脈心疾患、レッシュ−ナイハン症候群、ケリー−シーグミラー症候群、腎臓病、腎結石、腎不全、関節の炎症、関節炎、尿路結石症、鉛中毒、副甲状腺機能亢進症、乾癬、サルコイドーシス、ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)欠乏、または、その組み合わせである。特定の具体的な実施形態において、疾病は痛風である。
【0026】
いくつかの実施形態では、記載される方法のいずれも、痛風の処置に有効な第2の薬剤を投与する工程をさらに含む。特定の実施形態では、第2の薬剤は、URAT1インヒビター、キサンチンオキシダーゼインヒビター、キサンチンデヒドロゲナーゼ、キサンチンオキシドリダクターゼインヒビター、または、その組み合わせである。特定の具体的な実施形態では、第2の薬剤は、アロプリノール、フェブキソスタット、FYX−051、または、その組み合わせである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の新規な特徴は、とりわけ添付の特許請求の範囲で説明される。本発明の特徴および利点のより良い理解は、本発明の原理が用いられる例示的な実施形態を説明する以下の詳細な記載を引用することによって得られるであろう。
【0028】
本発明の好ましい実施形態が本明細書中で示されて記載されている一方で、このような実施形態がほんの一例としてのみ提供されることは、当業者には明らかとなるであろう。多くの変更、変化および置換が、本発明から逸脱することなく、当業者の心に思い浮かぶであろう。当然のことながら、本明細書に記載される発明の実施形態に対する様々な代替物が本発明を実行するために用いられてもよい。以下の請求項は本発明の範囲を定義するものであり、この請求項とその均等物の範囲内の方法および構造体がそれによって包含されるものであるということが意図されている。
【0029】
本明細書で使用される段落の表題は、組織化の目的のためだけに過ぎず、記載された主題を制限するものとして解釈されるものではない。
【0030】
<特定の化学用語>
他に定義されない限り、本明細書で用いられる全ての技術的および科学的用語は、主張される主題が属する当該分野の知識を有する者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書の用語に複数の定義がある場合、この表題の定義が優先される。
【0031】
前述の一般的な記載および以下の詳細な記載は、典型的かつ説明的なものに過ぎず、主張される任意の主題を限定するものでないことが理解される。本出願では、単数の使用は、特別に別記しない限り、複数を含んでいる。明細書および添付の請求項内で用いられる通り、単数形「a」、「an」および「the」は、その文脈がそれ以外に明確に指示していない限り、複数の指示対象を含むことに留意しなければならない。「または」の使用は、特に明記しない限り、「および/または」を意味することにも留意しなければならない。さらに、用語「including」の使用は、「include」、「includes」、および。「included」といった他の形態と同じく、限定されない。
【0032】
標準的な化学用語の定義は、CareyとSundbergの「ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4TH ED」(Vols. A (2000) and B (2001), Plenum Press, New York)を含む参考文献で見られる。特に指示がない限り、当業者の考え得る範囲内で、質量分析法、NMR、HPCL、IRおよびUV/Vis分光法および薬理学の従来の方法が使用される。具体的な定義が与えられていない場合、本明細書で用いられる用語は、標準的な定義である。標準的な技術は、化学合成、化学分析、薬剤の調整、処方、および、送達、ならびに、個体の処置に用いられ得る。反応および精製技術は、例えば、製造者の仕様書等のキットを使用して、あるいは、当該技術において通常達成されるように、または、本明細書に記載される通りに、実行可能である。前述の技術および手順は、当該技術においてよく知られた従来の方法で、ならびに、本明細書中で引用され論じられる一般的でより具体的な参考文献で記載されるように、実行可能である。本明細書全体を通して、基とそれらの置換基は、安定した部分と化合物を提供するために、当業者により選択され得る。
【0033】
置換基が従来の式によって指定され、左から右に書かれている場合、置換基は、構造を右から左に書いたことに由来する化学的に同一の置換基を等しく含む。非限定的な例として、−CHO−は−OCH−と同等である。
【0034】
特に定めのない限り、一般的な化学的用語、例えば、制限されないが、「アルキル」、「アミン」、「アリール」の使用は、それらの随意の置換形態と同等である。例えば、本明細書に使用されるような「アルキル」は、随意に置換されたアルキルを含んでいる。
【0035】
いくつかの実施形態では、本明細書に示された化合物は、1またはそれ以上の立体中心を持つ。いくつかの実施形態において、立体中心は、R配置、S配置、または、それらの組み合わせの中にある。他の実施形態において、本明細書で示される化合物は、1以上の二重結合を持つ。いくつかの実施形態では、本明細書で示される化合物は、1またはそれ以上の二重結合を持ち、ここで、各々の二重結合は、E(trans)またはZ(cis)配置、あるいは、その組み合わせの中に存在する。1つの特定の立体異性体、位置異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、または、エピマーの提示は、可能なすべての立体異性体、位置異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、または、エピマー、および、その混合物を含むということを理解しなければならない。したがって、本明細書で提示される化合物は、別々の立体配置の立体異性体、位置異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、および、エピマーの形状と、その対応する混合物をすべて含む。特定の立体中心を反転させるか、または、変えないままにしておくための技術と、立体異性体の混合物を溶解するための技術は、例えば、Furniss et al. (eds.), VOGEL’S ENCYCLOPEDIA OF PRACTICAL ORGANIC CHEMISTRY 5.sup.TH ED., Longman Scientific and Technical Ltd., Essex, 1991, 809−816; and Heller, Acc. Chem. Res. 1990, 23, 128.に見られる。
【0036】
「部分」、「化学的部分」、「基」、および、「化学基」との用語は、本明細書で使用されるように、分子の特定のセグメントまたは官能基を指す。化学的部分は、分子に埋め込まれたまたは付加された、化学物質としばしば認識される。
【0037】
「反応物」という用語は、本明細書で用いられるように、共有結合を形成するために使用される、求核剤または求電子剤のことを指す。
【0038】
「結合」または「単結合」との用語は、結合によりつながれた原子がより大きな下部構造の一部であると考えられるときの2つの原子または2つの部分間の化学結合を指す。
【0039】
「随意の」または「随意に」という用語は、その後に記載される事象または状況が生じても生じなくてもよいこと、および、その記載が、前記事象または状況が生じる実例と生じない実例を含むことを意味している。例えば、「随意に置換されたアルキル」とは、以下に定義されるように、「アルキル」または「置換されたアルキル」のいずれかを意味する。さらに、随意に置換された基は、未置換である(例えば、−CHCH)か、完全に置換される(例えば、−CFCF)か、一置換である(例えば−CHCHF)か、または、完全な置換と一置換との間の範囲のレベルで置換され(例えば、−CHCHF、−CHCF、−CFCH、−CFHCHFなど)てもよい。1またはそれ以上の置換基を含む任意の基に関して、そのような基が、立体的に非実用的なおよび/または合成的に実行不可能な任意の置換または置換パターン(例えば、置換されたアルキルは、随意に置換されたシクロアルキル基を含み、該シクロアルキル基は順に随意に置換されたアルキル基を、もしかすると無限に含むものと定義される)を導入することを意図していないことは、当業者によって理解されるであろう。したがって、記載された任意の置換基は、約1,000ダルトンの最大分子量を有するとして一般的には理解され、典型的には、約500ダルトン(巨大分子の置換基、例えば、ポリペプチド、多糖、ポリエチレングリコール、DNA、RNAなどが明白に意図される場合を除く)までの最大分子量を有していると理解されるはずである。
【0040】
特定の非限定的な例において、「随意に置換された」とは、基がアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ペルハロアルキル(perhaloalkyl)、ハロ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ脂環式(heteroalicycl)、アリール、ヘテロアリール、炭素環式(carbocycl)、複素環式(heterocycl)、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、シアノアルキル、カルボキシル、スルフヒドリル、アミノ、アミノ酸、縮合シクロアルキル、スピロシクロアルキル、縮合ヘテロアリール、縮合アリール、スルホニル、スルフィニル、スルホンアミジル(sulfonamidyl)、スルファミジル(sulfamidyl)、ホスホン酸エステル(phoshonate ester)、アミド、エーテル、アルキルエステル(alkylester)、または、その組み合わせと随意に置換されることを示す。具体的な例において、「随意に置換される」と表される基は、基が、水素、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、メチルチオール、チオール、アジド、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、n−ペンチル、イソ−ペンチル、ネオ−ペンチル(neo−pentyl)、tert−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル.エテニル(−CH=CH)、1−プロペニル(−CHCH=CH)、イソプロペニル[−C(CH)=CH]、ブテニル、1,3−ブタジエニル、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、1,3−ブタジイニル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、1−クロロ−1−フルオロ−1−ヨードエチル、フルオロエチル(fluroethyl)、ブロモエチル、クロロエチル、ヨードエチル、フルオロプロピル(fluropropyl)、ブロモプロピル、クロロプロピル、ヨードプロピル、フルオロエテニル、クロロエテニル、ブロモエテニル、ヨードエテニル、フルオロエチニル クロロエチニル、ブロモエチニル、ヨードエチニル、トリフルオロエテニル(trrifluoroethenyl)、トリクロロエテニル、トリブロモエテニル、トリフルオロプロピニル、トリクロロプロピニル、トリブロモプロピニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル(cycloheoptyl)、スピロシクロプロピル、スピロシクロブチル、スピロシクロペンチル、ピリジニル、ピラニル、テトラヒドロフラニル、チオフラニル、アジリジニル、オキシラニル(oxiranyl)、オキサジリジニル(oxaziridinyl)、ジオキシラニル(dioxiranyl)、アゼチジニル、オキサジル(oxazyl)、オキセタニル、theitanyl、ピロリジニル(pyrrolidinyl)、オキソラニル(oxolanyl)、チオラニル(thiolanyl)、オキサゾリジニル(oxazolidinyl)、チアゾリジニル(thiazolidinyl)、デカリニル(decalinyl)、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、アダマンチル(adamantly)、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペリジニル、オキセパニル(oxepanyl)、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル(pyrazolinyl)、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル(pyrazolidinyl)、イミダゾリニル(imidazolinyl)、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリル、キノリジニル、シクロヘキセニル、シクロペンタジエニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、フラニル、チエニル、アクリジニル(acridinyl)、フェニル、ベンジル、フェナジニル(phenazinyl)、ベンズイミダゾリル(benzimidazolyl)、ベンゾフラニル、ベンズオキサゾリル(benzoxazolyl)、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンズオキサジアゾリル(benzoxadiazolyl)、ベンゾトリアゾリル、イミダゾリル、インドリル、イソキサゾリル、イソキノリニル、インドリジニル、イソチアゾリル、イソインドリルオキサジアゾリル(isoindolyloxadiazolyl)、インダゾリル(indazolyl)、ピリジル、ピリダジル、ピリミジル、ピラジニル、ピロリル、ピラジニル、ピラゾリル、プリニル、フタラジニル、プテリジニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、トリアジニル、チアジアゾリル、ピリジル−N−酸化物、メチルスルホニル、エチルスルホニル、アミノスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、ホスフィン酸、カルボン酸、アミド、アミノ、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、アミノエチルジメチルアミン、アミノエチルジエチルアミン、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、または、その組み合わせと随意に置換されることを示す。
【0041】
本明細書で用いられているように、C−Cは、C−C、C−C...C−Cを含んでいる。ほんの一例として、「C−C」は、部分内に1〜4つの炭素原子があること、すなわち、C−CおよびC−Cの範囲と同様に、1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子、または、4つの炭素原子を含む基があることを示している。したがって、ほんの一例として、「C−Cアルキル」は、アルキル基中に1〜4つの炭素原子があること、すなわち、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、および、t−ブチルの中から選択されることを示している。それが本明細書に現われる場合は常に、「1〜10」のような数の範囲は、与えられた範囲内のそれぞれの整数を指す;例えば、「1〜10の炭素原子」とは、基が1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子、4つの炭素原子、5つの炭素原子、6つの炭素原子、7つの炭素原子、8つの炭素原子、9つの炭素原子、または、10の炭素原子を有してもよいことを意味する。
【0042】
アルキル、アルケニルまたはアルキニルのような用語と組み合わせて本明細書で使用されるような「低級」という用語(すなわち、「低級アルキル」、「低級アルケニル」、または、「低級アルキニル」)は、1から約6つの炭素原子、より好ましくは、1〜3つの炭素原子を有する、随意に置換された直鎖、または、随意に置換された分枝鎖の飽和炭化水素モノラジカル(monoradical)を指す。例としては、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−アミル、および、ヘキシルが挙げられる。
【0043】
本明細書に使用されるような用語「炭化水素」は、単独でまたは組み合わせて、炭素と水素の原子のみを含む化合物または化学基を指す。
【0044】
本明細書で使用されるような用語「ヘテロ原子」または「ヘテロ」は、単独でまたは組み合わせて、炭素または水素以外の原子を指す。ヘテロ原子は、酸素、窒素、硫黄、亜リン酸、ケイ素、セレニウム、および、スズから独立して選択されてもよいが、これらの原子に限定されない。2またはそれ以上のヘテロ原子が存在する実施形態では、2またはそれ以上のヘテロ原子は、互いに同じであり得るか、または、2またはそれ以上のヘテロ原子のいくつかまたは全てが、他のヘテロ原子と各々異なることもあり得る。
【0045】
本明細書で使用されるような用語「アルキル」は、単独でまたは組み合わせて、1〜約10の炭素原子、より好ましくは、1〜6の炭素原子を有する、随意に置換された直鎖、または、随意に置換された分枝鎖の飽和炭化水素モノラジカルを指す。例としては、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−アミル、および、ヘキシル、ならびに、ヘプチル、オクチルなどの長いアルキル基が挙げられる。それが本明細書に現われる場合は常に、「C−Cアルキル」または「C1−6アルキル」のような数の範囲は、現在の定義が数の範囲が指定されていない場合の「アルキル」の用語の出現も含んではいるものの、アルキル基が1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子、4つの炭素原子、5つの炭素原子、または、6つの炭素原子からなるものであってもよいことを意味している。
【0046】
本明細書に使用されるような用語「アルキレン」は、単独でまたは組み合わせて、先に定義したモノラジカルアルキルに由来するジラジカルを指す。例としては、限定されないが、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)、イソプロピレン(−CH(CH)CH−)などが挙げられる。
【0047】
本明細書に使用されるような用語「アルケニル」は、単独でまたは組み合わせて、1またはそれ以上の炭素炭素二重結合を有するとともに、2〜約10の炭素原子、より好ましくは、2〜約6の炭素原子を有する、随意に置換された直鎖、または、随意に置換された分枝鎖の炭化水素モノラジカルを指す。基は、二重結合に関してcisまたはtrans立体配置のいずれかにあってもよく、両方の異性体を含むものと理解されるはずである。例としては、限定されないが、エテニル(−CH=CH)、1−プロペニル(−CHCH=CH)、イソプロペニル[−C(CH)=CH]、ブテニル、1,3−ブタジエニルなどが挙げられる。それが本明細書に現われる場合は常に、「C−Cアルケニル」または「C2−6アルケニル」のような数の範囲は、現在の定義が数の範囲が指定されていない場合の「アルケニル」の用語の出現も含んではいるものの、アルケニル基が2つの炭素原子、3つの炭素原子、4つの炭素原子、5つの炭素原子、または、6つの炭素原子からなるものであってもよいことを意味している。
【0048】
本明細書に使用されるような用語「アルケニレン」は、単独でまたは組み合わせて、上記の定義されたモノラジカルアルケニルに由来するジラジカルを指す。例としては、限定されないが、エテニレン(−CH=CH−)、プロペニレン異性体(例えば、−CHCH=CH−、および、−C(CH)=CH−)などが挙げられる。
【0049】
本明細書に使用されるような用語「アルキニル」は、単独でまたは組み合わせて、1またはそれ以上の炭素炭素三重結合を有するとともに、2〜約10の炭素原子、より好ましくは、2〜約6の炭素原子を有する、随意に置換された直鎖、または、随意に置換された分枝鎖の炭化水素モノラジカルを指す。例としては、限定されないが、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、1,3−ブタジイニルなどが挙げられる。それが本明細書に現われる場合は常に、「C2−C6アルキニル」または「C2−6アルキニル」のような数の範囲は、現在の定義が数の範囲が指定されていない場合の「アルキニル」の用語の出現も含んではいるものの、アルキニル基が2つの炭素原子、3つの炭素原子、4つの炭素原子、5つの炭素原子、または、6つの炭素原子からなるものであってもよいことを意味している。
【0050】
本明細書に使用されるような用語「アルキニレン」は、単独でまたは組み合わせて、上記の定義されたモノラジカルアルキニルに由来するジラジカルを指す。例としては、限定されないが、エチニレン(−C≡C−)、プロパルギレン(−CH−C≡C−)などが挙げられる。
【0051】
本明細書に使用されるような用語「脂肪族」は、単独でまたは組み合わせて、随意に置換した、直鎖または分枝鎖の、非環状の、飽和した、部分的に不飽和の、または、完全に不飽和の、非芳香族炭化水素を指す。したがって、この用語は、アルキル、アルケニルおよびアルキニルの基を集合的に含んでいる。
【0052】
本明細書に使用されるような用語「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」、および、「ヘテロアルキニル」は、それぞれ、単独でまたは組み合わせて、1またはそれ以上の骨格鎖炭素原子(および、必要に応じて任意の関連する水素原子)が各々独立して、ヘテロ原子(すなわち、限定されないが、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、亜リン酸、スズまたはそれらの組み合わせなどの炭素以外の原子)、または、限定されないが、−O−O−、−S−S−、−O−S−、−S−O−、=N−N=、−N=N−、−N=N−NH−、−P(O)−、−O−P(O)−、−P(O)−O−、−S(O)−、−S(O)−、−SnH−などのヘテロ原子基に置き換えられる、上記のような随意に置換されたアルキル、アルケニル、および、アルキニルの構造のことを指す。
【0053】
本明細書で使用されるような用語「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、および、「ハロアルキニル」は、単独でまたは組み合わせて、1またはそれ以上の水素原子がフッ素、塩素、臭素またはヨウ素の原子、あるいは、その組み合わせによって置き換えられる、先に定義したような随意に置換したアルキル、アルケニル、および、アルキニルの基のことを指す。いくつかの実施形態において、2またはそれ以上の水素原子は、互いに同じハロゲン原子(例えば、ジフルオロメチル)と置き換えられてもよく、他の実施形態では、2またはそれ以上の水素原子は、互いに全てが同じではないハロゲン原子(例えば、1−クロロ−1−フルオロ−1−ヨードエチル)と置き換えられてもよい。ハロアルキル基の非限定的な例は、フルオロメチルとブロモエチルである。ハロアルケニル基の非限定的な例はブロモエテニルである。ハロアルキニル基の非限定的な例はクロロエチニルである。
【0054】
本明細書に使用されるような用語「ペルハロ(perhalo)」は、単独でまたは組み合わせて、水素原子がすべてフッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはその組み合わせと取り替えられる基を指す。したがって、非限定的な例として、用語「ペルハロアルキル」は、H原子がすべて、フッ素、塩素、臭素または、ヨウ素、あるいは、その組み合わせと置き換えられた、本明細書に定義されるようなアルキル基を指す。ペルハロアルキル基の非限定的な例は、ブロモ、クロロ、フルオロメチルである。ペルハロアルケニル基の非限定的な例は、トリクロロエテニルである。ペルハロアルキニル基の非限定的な例は、トリブロモプロピニルである。
【0055】
本明細書に使用されるような用語「炭素鎖」は、単独でまたは組み合わせて、線状、環状、または、その任意の組み合わせである、任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、または、ヘテロアルキニルの基を指す。鎖がリンカーの一部であり、そのリンカーが、鎖の長さを計算する目的で、中心の骨格の一部として、1またはそれ以上の環を含む場合、「鎖」は、与えられた環の下部または上部(両方ではない)を構成するこの炭素原子のみを含み、環の上部と下部の長さが等しくない場合、短い方の距離が鎖長を測定する際に使用されることになる。鎖が骨格の一部としてヘテロ原子を含む場合、これらの原子は炭素鎖長の一部としては計算されない。
【0056】
本明細書で使用されるような用語「周期的な」、「環状の」、「環」、および、「員環」は、単独でまたは組み合わせて、本明細書に記載されるような、脂環式、複素環式、芳香の、ヘテロ芳香および多環式の縮合または非縮合の環系を含む、任意の共有結合した構造を指す。環は、随意に置換され得る。環は、縮合環系の一部を形成し得る。用語「員」は、環を構成する骨格原子の数を示すよう意味する。したがって、ほんの一例として、シクロヘキサン、ピリジン、ピラン、および、チオピランは、6員環であり、シクロペンタン、ピロール、テトラヒドロフラン、および、チオフェンは、5員環である。
【0057】
本明細書で使用されるような用語「縮合」は、単独または組み合わせて、2またはそれ以上の環が1またはそれ以上の結合を共有する環状構造を指す。
【0058】
本明細書に使用されるような用語「シクロアルキル」は、単独でまたは組み合わせて、3〜約15の環炭素原子または3〜約10の環炭素原子を含む、随意に置換し、飽和した炭化水素モノラジカル環を指すが、置換基として追加の非環炭素原子(例えば、メチルシクロプロピル)を含んでもよい。それが本明細書に現われる場合は常に、「C3−C6シクロアルキル」または「C3−6シクロアルキル」のような数の範囲は、現在の定義が数の範囲が指定されていない場合の「シクロアルキル」の用語の出現も含んではいるものの、シクロアルキル基が、3つの炭素原子、4つの炭素原子、5つの炭素原子、または、6つの炭素原子からなるものであってもよいこと、すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、または、シクロヘプチルであることを意味している。この用語は、縮合の、非縮合の、架橋した、および、スピロのラジカルを含んでいる。縮合シクロアルキルは、付加の環がシクロアルキル環であり、他の個々の環が脂環式、複素環式、芳香族の、芳香族複素環の、または、これらの任意の組み合わせであってもよい、2〜4の縮合環を含んでもよい。例として、限定されないが、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、デカリニル(decalinyl)、および、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルならびにアダマンチルの環系が挙げられる。説明に役立つ例は、以下の部分などを含むが、これらに限定されない。
【0059】
【化10】
【0060】
本明細書に使用されるような用語「シクロアルケニル」は、単独でまたは組み合わせて、1またはそれ以上の炭素炭素二重結合を有するとともに、2〜約20の環炭素原子、3〜約12の環炭素原子、または、3から約10の環炭素原子を有する、随意に置換された炭化水素の非芳香族モノラジカル環を指す。この用語は、縮合した、非縮合の、架橋した、および、スピロのラジカルを含んでいる。縮合シクロアルケニルは、付加の環がシクロアルケニル環であり、他の個々の環が脂環式、複素環式、芳香族の、芳香族複素環の、または、これらの任意の組み合わせであってもよい、2〜4の縮合環を含んでもよい。縮合環系は、炭素炭素単結合または炭素炭素二重結合である、結合を超えて融合されてもよい。シクロアルケニルの例としては、限定されないが、シクロヘキセニル、シクロペンタジエニル、および、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン環系を含む。説明に役立つ例は、以下のものなどを含むが、これらに限定されない。
【0061】
【化11】
【0062】
本明細書で使用されるような用語「脂環式(alicyclylまたはalicyclic)」は、単独でまたは組み合わせて、3〜約20の環炭素原子、3〜約12の環炭素原子、または、3から約10の環炭素原子を有する、随意に置換した、飽和した、部分的に不飽和の、または、完全に不飽和の、非芳香族の炭化水素環系を指す。したがって、この用語は、シクロアルキルとシクロアルケニルの基を集合的に含んでいる。
【0063】
本明細書で使用されるような用語「非芳香族の複素環式(heterocyclyl)」および「複素脂環式(heteroalicyclyl)」は、単独でまたは組み合わせて、3〜約20の環原子を含む、随意に置換した、飽和した、部分的に不飽和の、または、完全に不飽和の、非芳香族環モノラジカルを指し、環原子の1またはそれ以上は、酸素、窒素、硫黄、亜リン酸、ケイ素、セレニウム、スズから独立して選択されるが、これらの原子に限定されない、炭素以外の原子である。2またはそれ以上のヘテロ原子が環の中に存在する実施形態では、2またはそれ以上のヘテロ原子は、互いに同じであり得るか、あるいは、2またはそれ以上のヘテロ原子のいくつかまたは全ては、他のものと各々異なるものであり得る。この用語は、縮合した、非縮合の、架橋した、および、スピロのラジカルを含んでいる。縮合した非芳香族の複素環ラジカルは、くっつく環が非芳香族の複素環式である、2〜4の縮合環を含んでもよく、他の個々の環は、脂環式、複素環式、芳香族の、芳香族複素環式、または、その任意の組み合わせであってもよい。縮合環系は、炭素炭素、炭素ヘテロ原子、または、ヘテロ原子ヘテロ原子である結合を超えるように、単結合または二重結合を超えて縮合されてもよい。この用語は、3から約10の骨格環原子を有するラジカルと同様に、3から約12の骨格環原子を有するラジカルも含む。非芳香族の複素環のサブユニットのその親分子への付着は、ヘテロ原子または炭素原子を介したものであり得る。同様に、追加の置換は、ヘテロ原子または炭素原子を介したものであり得る。非限定的な例として、イミダゾリジンの非芳香族の複素環は、そのN原子(イミダゾリジン(imidazolidin)−1−イル、または、イミダゾリジン−3−イル)、あるいは、その炭素原子(イミダゾリジン−2−イル、イミダゾリジン−4−イル、イミダゾリジン−5−イル)の任意のものいずれかを介して、親分子に付けられてもよい。特定の実施形態では、非芳香族の複素環は、例えば、酸素とチオを含有する基のような、1またはそれ以上のカルボニル基またはチオカルボニル基を包含している。例としては、限定されないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアセピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリル、および、キノリジニルが挙げられる。非芳香族複素環としても表される、ヘテロシクロアルキル基の説明的な例は、以下などを含む。
【0064】
【化12】
この用語は、限定されないが、単糖類、二糖類、およびオリゴ糖を含む、炭水化物の環状形態をすべて含む。
【0065】
本明細書に使用されるような「芳香族の」との用語は、nが整数である4n+π電子を含む非局在化したπ−電子システムを有する、平面の、環状の、多環式の部分を指す。芳香環は、5、6、7、8、9、または、9より多い原子から形成され得る。芳香族は随意に置換可能で、単環式であるか、または、縮合環の多環式であり得る。芳香族という用語は、環(例えば、フェニル)を含むすべての炭素と、1またはそれ以上のヘテロ原子(例えば、ピリジン)を含む環の両方を含む。
【0066】
本明細書に使用されるような「アリール」との用語は、単独でまたは組み合わせて、6から約20の環炭素原子の随意に置換された芳香族炭化水素ラジカルを指し、縮合アリール環および非縮合アリール環を含む。縮合アリール環は、付加の環がアリール環であり、他の個々の環が脂環式、複素環式、芳香族、芳香族複素環、または、その任意の組み合わせであってもよい、2から4つの縮合環を含む。さらに、アリールとの用語は、6から約12の環炭素原子を含む縮合環および非縮合環と、6から約10の環炭素原子を含む縮合環および非縮合環を含む。単環アリール基の非限定的な例はフェニルを含み、縮合環アリール基は、ナフチル、フェナントレニル、アントラセニル、アズレニルを含み、および、非縮合の両アリール基はビフェニルを含んでいる。
【0067】
本明細書に使用されるような用語「アリーレン」は、単独でまたは組み合わせて、上で定義されたモノラジカルアリールに由来するジラジカルを指す。例としては、限定されないが、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,2−ナフチレンなどが挙げられる。
【0068】
本明細書に使用されるような用語「ヘテロアリール」は、単独でまたは組み合わせて、約5から約20の骨格環原子を含む随意に置換された芳香族モノラジカルを指し、環原子の1またはそれ以上は、前記基の環が2つの隣接したOまたはS原子を含まないという条件で、酸素、窒素、硫黄、亜リン酸、ケイ素、セレニウム、および、スズから独立して選択されたヘテロ原子であるが、これらに限定されない。2またはそれ以上のヘテロ原子が環の中に存在する実施形態では、2またはそれ以上のヘテロ原子は、互いに同じであり得るか、あるいは、2またはそれ以上のヘテロ原子のいくつかまたは全ては、他のものと各々異なるものであり得る。ヘテロアリールとの用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を有する、随意に置換された縮合および非縮合のヘテロアリールラジカルを含む。ヘテロアリールとの用語は、5から約12の骨格環原子を有する縮合および非縮合ヘテロアリールと、5から約10の骨格環原子を有する縮合および非縮合ヘテロアリールも含む。ヘテロアリール基との結合は、炭素原子またはヘテロ原子を介したものであり得る。したがって、非限定的な例として、イミジアゾール(imidiazole)基は、その炭素原子(イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、または、イミダゾール−5−イル)、または、その窒素原子(イミダゾール−1−イルまたはイミダゾール−3−イル)のいずれかを介して、親分子に付けられてもよい。同様に、ヘテロアリール基は、その炭素原子のいずれかまたはすべて、および/または、そのヘテロ原子のいずれかまたはすべてによって、さらに置換されてもよい。縮合ヘテロアリールラジカルは、付加の環が芳香族複素環であり、他の個々の環が脂環式、芳香族、芳香族複素環、または、その任意の組み合わせであってもよい、2〜4つの縮合環を含んでもよい。単環ヘテロアリール基の非限定的な例は、ピリジルを含んでもよく、縮合環ヘテロアリール基は、ベンズイミダゾリル、キノリニル、アクリジニルを含み、非縮合両ヘテロアリール基は、ビピリジニルを含む。ヘテロアリールの例としては、限定されないが、フラニル、チエニル、オキサゾリル、アクリジニル、フェナジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンズオキサジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾリル、インドリル、イソキサゾリル、イソキノリニル、インドリジニル、イソチアゾリル、イソインドリルオキサジアゾリル、インダゾリル、ピリジル、ピリダジル、ピリミジル、ピラジニル、ピロリル、ピラジニル、ピラゾリル、プリニル、フタラジニル、プテリジニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、トリアジニル、チアジアゾリルなどと、例えば、ピリジル−N−酸化物のようなその酸化物が挙げられる。ヘテロアリール基の説明となる例は、次の部分などを含んでいる。
【0069】
【化13】
【0070】
本明細書で使用されるような用語「ヘテロアリーレン」は、単独でまたは組み合わせて、上記の定義されたモノラジカルヘテロアリールに由来するジラジカルを指す。その例としては、限定されないが、ピリジニルおよびピリミジニルを含む。
【0071】
本明細書で使用されるような用語「複素環式(heterocyclyl)」は、単独でまたは組み合わせて、複素脂環式とヘテロアリールの基を総称として指す。本明細書において、複素環中の炭素原子の数が示される場合(例えば、C−C複素環)は常に、少なくとも1つの非炭素原子(ヘテロ原子)が環の中に存在しなければならない。「C−C複素環」のような表示は、環の炭素原子の数のみを指し、環の原子の総数を指さない。「4〜6員複素環」のような表示は、環の中に包含されている原子の総数を指す(すなわち、少なくとも1つの原子が炭素原子であり、少なくとも1つの原子がヘテロ原子であり、残りの2〜4の原子が炭素原子またはヘテロ原子である、4、5または6員環)。2またはそれ以上のヘテロ原子を有している複素環では、その2またはそれ以上のヘテロ原子は、同じであるか、または、互いに異なり得る。複素環は随意に置換され得る。非芳香族複素環式基は、環の中に3つの原子しか備えていない基を含むが、芳香族複素環式基は、環の中に少なくとも5つの原子を有していなければならない。複素環への結合(すなわち、親分子またはさらなる置換への付着)は、ヘテロ原子または炭素原子を介したものであり得る。
【0072】
本明細書に使用されるような用語「炭素環式(carbocyclyl)」は、単独でまたは組み合わせて、脂環式とアリールの基、すなわち、すべての炭素と共有結合的に閉じられた環構造(飽和、部分的に不飽和、完全に不飽和、または、芳香族であってもよい)を総体として指す。炭素環は、3、4、5、6、7、8、9、または、9より多い炭素原子によって形成され得る。炭素環は随意に置換され得る。この用語は、環骨格が炭素とは異なる少なくとも1つの原子を含む複素環から、炭素環を区別する。
【0073】
本明細書で使用されるような用語「ハロゲン」、「ハロ」または「ハロゲン化物」は、単独または組み合わせて、フルオロ、クロロ、ブロモ、および、ヨードを指す。
【0074】
本明細書で使用されるような用語「ヒドロキシ」は、単独でまたは組み合わせて、モノラジカル−OHを指す。
【0075】
本明細書で使用されるような用語「シアノ」は、単独でまたは組み合わせて、モノラジカル−CNを指す。
【0076】
本明細書で使用されるような用語「シアノメチル」は、単独でまたは組み合わせて、モノラジカル−CHCNを指す。
【0077】
本明細書で使用されるような用語「ニトロ」は、単独でまたは組み合わせて、モノラジカル−NOを指す。
【0078】
本明細書で使用されるような用語「オキシ」は、単独でまたは組み合わせて、ジラジカル−O−を指す。
【0079】
本明細書で使用されるような用語「オキソ」は、単独でまたは組み合わせて、ジラジカル=Oを指す。
【0080】
本明細書で使用されるような用語「カルボニル」は、単独でまたは組み合わせて、ジラジカル−C(=O)−を指し、これは−C(O)−とも書かれることがある。
【0081】
本明細書で使用されるような用語「カルボキシ」または「カルボキシル」は、単独でまたは組み合わせて、部分−C(O)OHを指し、これは−COOHとも書かれることがある。
【0082】
本明細書で使用されるような用語「アルコキシ」は、単独でまたは組み合わせて、基−O−脂肪族と−O−炭素環式とを含む、アルキルエーテルラジカル、−O−アルキルを指し、ここで、アルキル、脂肪族、および、炭素環式の基は随意に置換されてもよく、用語アルキル、脂肪族、および、炭素環式は本明細書に定義される通りである。アルコキシラジカルの非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げられる。
【0083】
本明細書で使用されるような用語「スルフィニル」は、単独でまたは組み合わせて、ジラジカル−S(=O)−を指す。
【0084】
本明細書に使用されるような用語「スルホニル」は、単独でまたは組み合わせて、ジラジカル−S(=O)−を指す。
【0085】
本明細書で使用されるような用語「スルホンアミド(sulfonamide)」、「スルホンアミド(sulfonamido)」、および、「スルホンアミジル(sulfonamidyl)」は、単独でまたは組み合わせて、ジラジカル基−S(=O)−NH−および−NH−S(=O)−を指す。
【0086】
本明細書で使用されるような用語「スルファミド(sulfamide)」、「スルファミド(sulfamido)」、および、「スルファミジル(sulfamidyl)」は、単独でまたは組み合わせて、ジラジカル基−NH−S(=O)−NH−を指す。
【0087】
当然のことながら、構造に付いた置換基を定義するために、2またはそれ以上のラジカルが連続して使用される例において、最初に示されたラジカルが末端であると考えられ、最後に示されたラジカルが問題の構造に付いていると考えられる。したがって、例えば、ラジカルアリールアルキルは、アルキル基によって問題の構造に付けられる。
【0088】
本明細書で使用されるような用語「アミノ酸」は、アミノ基、カルボキシル基、H原子、および、特殊なR基(または、側鎖)からなる基または化合物を指す。「アミノ酸」は、α−アミノ酸、β−アミノ酸、δ−アミノ酸、および、γ−アミノ酸を含む。α−アミノ酸は、アミノ基、カルボキシル基、H原子、および、α−炭素原子に結合する特徴的なR基からなる。「アミノ酸」は、天然アミノ酸、非天然アミノ酸、アミノ酸アナログ、アミノ酸模倣体などを含む。
【0089】
1つの態様では、「アミノ酸」との用語は、以下に示されるように、天然に存在する20のアミノ酸(すなわち、α−アミノ酸)の1つを指す。アミノ酸は、アミノ基、カルボキシル基、H原子、および、特徴的なR基(または側鎖)からなり、それらはすべてα−炭素原子と結合する。α−炭素原子上に3つの異なる基を含む結果として、アミノ酸はキラル中心を包含しており、したがって、2つの光学的に活性なエナンチオマーD−およびL−のどちらかとして存在してもよい。天然に存在する酸は、そのL−誘導体として見られる。
【0090】
【化14】
【0091】
別の態様では、アミノ酸は、「非天然アミノ酸(unnatural amino acid)」、「非天然アミノ酸(non−natural amino acid)」、「アミノ酸アナログ」、「アミノ酸模倣体」である。「非天然アミノ酸(unnatural amino acid)」、「非天然アミノ酸(non−natural amino acid)」、「アミノ酸アナログ」、「アミノ酸模倣体」などは、本明細書で使用されているように、20の天然アミノ酸の1つでないアミノ酸を指す。これらの用語は、基本的なアミノ酸分子がいくつかの方法によって修飾されたアミノ酸を指す。そのような修飾は、側鎖変化に限定されないが、アミノ−CH−カルボキシル骨格、D−エナンチオマーの置換または改変、その組み合わせなどを含む。
【0092】
【化15】
【0093】
これらの用語は、天然に存在するが成長ポリペプチド鎖へ天然には取り込まれないアミノ酸(限定されないが、N−アセチルグルコサミニル(acetylglucosaminyl)−L−セリン、N−アセチルグルコサミニル−L−トレオニン、O−ホスホチロシンなど)を含むが、これらに限定されない。さらに、これらの用語は、限定されないが、天然に存在せず、合成的に得られるか、あるいは、天然の、天然に存在する、または、非天然のアミノ酸の修飾によって得られる、アミノ酸も含む。
【0094】
側鎖変化の説明となる例としては、限定されないが、O−t−ブチル−セリン、ヒドロキシプロリン、4−クロロフェニルアラニン、ホモセリン、メチオニンスルホキシド、チエニルアラニンなどが挙げられる。
【0095】
【化16】
【0096】
骨格改変の説明となる例としては、限定されないが、β−βのようなアミノ酸 β−アラニン、ホモプロリン(homoproline)、アミノ基のアルキル化、α−炭素原子上での置換、チオカルボキシル(thiocarboxyls)などが挙げられる。
【0097】
【化17】
【0098】
ペプチドは天然または非天然であってもよく、結合したアミノ酸からなる。用語「天然ペプチド」、「天然ポリペプチド」、「天然タンパク質」などは、本明細書で使用されているように、共有ペプチド結合によって結合している天然アミノ酸残基のポリマーを指し、完全長タンパク質を含む任意の長さのアミノ酸鎖を含んでいる。本明細書で使用されるような「非天然ペプチド」、「ペプチド模倣体」、「ペプチドアナログ」、「非天然ポリペプチド」、「非天然タンパク質」などの用語は、完全長タンパク質を含む任意の長さのアミノ酸残基のポリマーを指し、ここで、1またはそれ以上のアミノ酸は、非天然アミノ酸であり、および/または、1またはそれ以上アミノ酸は天然ペプチド結合以外の化学的手段によって連結される。天然ペプチド結合の代わりとして使用することができる連結基の説明となる例としては、限定されないが、エチレン(−CH−CH−)、エチニレン(−CH=CH−)、ケトメチレン(−C(=O)CH−あるいは−CHC(=O)−)、アミノメチレン(−CH−NH−あるいは−NH−CH−)、メチレンエーテル(−CH−O−あるいは−O−CH−)、チオエーテル(−CH−S−あるいは−S−CH−)、チオアミド(−C(=S)NH−あるいは−NH−C−(=S)−)、エステル(−C(=O)O−あるいはO−C(=O)−)、テトラゾール、チアゾールなどが挙げられる。
【0099】
「ヌクレオシド」は、リボースまたはデオキシリボース糖に結合した核酸塩基(しばしば単に塩基とも呼ばれる)からなるグリコシルアミン(glycosylamine)である。ヌクレオシドは天然ヌクレオシドまたは非天然ヌクレオシドであり得る。本明細書で使用されるような用語「天然ヌクレオシド」は、リボースまたはデオキシリボース糖に結合した核酸塩基を指す。これらの例としては、シチジン、ウリジン、アデノシン、グアノシン、チミジンおよびイノシンが挙げられる。
【0100】
【化18】
【0101】
本明細書で使用されるような用語「非天然ヌクレオシド」、「ヌクレオシドアナログ」などは、6つのヌクレオシドのうちの1つでないヌクレオシドを指す。これらの用語は、基本的なヌクレオシド分子がある方法で修正されたヌクレオシドを指す。そのような修飾は、限定されないが、塩基修飾、糖修飾、塩基と糖の間の結合の改変、交互の立体化学の使用、これらの組み合わせを含む。
【0102】
本明細書で使用されているような用語「ヌクレオチド」、「ポリヌクレオチド」、「オリゴヌクレオチド」、「核酸」、「核酸ポリマー」などは、限定されないが、(i)参考核酸と同じ結合特性を有するとともに、同じやり方で天然に存在するヌクレオチドへと代謝される天然ヌクレオチドのアナログ(ii)限定されないが、PNA(ペプチド核酸(peptidonucleic acid)、アンチセンス技術で使用されるDNAのアナログ(ホスホロチオエート、ホスホロアミデート(phosphoroamidates)などを含む、オリゴヌクレオチドアナログを含んだ、一本鎖または二本鎖のいずれかの形状をしたデオキシリボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオシド、リボヌクレオシドまたはリボヌクレオチド、および、そのポリマーを指す。
【0103】
本明細書で使用されるような用語「脂質」は、脂肪、油、ワックス、コレステロール、ステロール、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、EおよびKなど)、モノグリセリド、ジグリセリド、リン脂質、脂肪酸、脂肪酸エステルなどの任意の脂溶性の(親油性の)、天然に存在する分子を指す。脂質は天然であるかまたは非天然であり得る。1つの態様において、脂質は脂肪酸である。脂肪酸は飽和または不飽和であり得る。飽和脂肪酸は、限定されないが、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸を含んでいる。不飽和脂肪酸は、限定されないが、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸を含んでいる。
【0104】
「リン脂質」は両親媒性(amphipahtic)な脂質の一種である。リン脂質は、脂質の1つのクラスであり、グリセロール骨格を含み、グリセロール骨格のヒドロキシ基のうちの2つは、(飽和した、不飽和な、天然の、非天然の)脂肪酸でエステル化され、第3のヒドロキシは、リン酸を含むリン酸エステルを形成するために使用される。結果として生じるホスファチジン酸のリン酸部分は、エタノールアミン、コリンまたはセリンでさらにエステル化される。リン脂質は天然または非天然である。天然リン脂質は、限定されないが、プラスマロゲン、カルジオリピン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、グリセロリン脂質、グリセロリン酸、レシチン、リゾホスファチジン酸、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルイノシトール(3,4)−二リン酸、ホスファチジルイノシトール(3,4,5)−三リン酸、ホスファチジルイノシトール(3,5)−二リン酸、ホスファチジルイノシトール(4,5)−二リン酸、ホスファチジルイノシトール3−リン酸、ホスファチジルイノシトール4−リン酸、ホスファチジルイノシトールリン酸、phosphatidylmyo−イノシトールマンノシド、ホスファチジルセリン、血小板活性化因子、スフィンゴミエリン、スフィンゴシルホスファチドを含む。「非天然リン脂質」は、ジグリセリド、リン酸基、および、コリンのような単純な有機分子を包含しているが、自然によって調製される。
【0105】
本明細書で使用されるような「グリコシド」は、任意の親水性の糖(例えば、スクロース、マルトース、グルコース、グルクロン酸など)を含む基を指す。グリコシドはグリコシド結合によって結合した任意の糖類である。グリコシドは天然グリコシドおよび非天然グリコシドを含んでいる。グリコシドは不斉炭素を含んでいて、L形またはD形で存在する。天然グリコシドは、優先的にD形で存在する。グリコシドは単糖、二糖および多糖を含んでいる。単糖の例としては、限定されないが、トリオース(例えば、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン)、テトロース(例えば、エリトロース、トレオース、エリトルロース)、ペントース(例えば、アラビノース、リキソース、リボース、デオキシリボース、キシロース、リブロース、キシルロース)、ヘキソース(アロース、アルトロース、ガラクトース、グルコース、グロース、イドース、マンノース、タロース(talose)、フルクトース、プシコース、ソルボース、タガトース)、ヘプトース(マンノヘプツロース、セドヘプツロース)、オクトース(octoses)(例えば、オクトロース(octolose)、2−ケト−3−デオキシ−マンノ−オクトナート(octonate))、ノノース(例えば、シアロース(sialose))が挙げられる。二糖類は、限定されないが、スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース、コージビオース、ニゲロース、イソマルトース、β、β−トレハロース、ソホロース(sophorose)、ラミナリビオース(laminaribiose)、ゲンチオビオース、ツラノース(turanose)、マルツロース(maltulose)、パラチノース(palatinose)、ゲンチオビウロース(gentiobiulose)、マンノビオース、メリビオース、メリビウロース(melibiulose)、ルチノース、ルチヌロース(rutinulose)、キシロビオース(xylobiose)を含む。多糖はグリカンを含んでいる。アザ糖も用語「グリコシド」に含まれる。
【0106】
用語「ポリエチレングリコール」は、線状または分枝ポリマーのポリエーテルポリオールを指す。
【0107】
<特定の化学用語>
用語「患者」、「被験体」または「個体」は、交互に使用される。本明細書で使用されるように、これらの用語は、障害などに苦しんでいる個体を指し、哺乳類と非哺乳類を含む。これらの用語のいずれも、個体が医療専門家の保護下および/または監視下にいることを必要としない。哺乳動物は、限定されないが、ヒト、チンパンジーのようなヒト以外の霊長動物、および、他の類人猿およびサル種、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜、ウサギ、イヌ、およびネコなどの飼育動物、ラット、マウスおよびモルモットなどのような、げっ歯類を含む実験動物を含む、哺乳動物の分類の任意のメンバーある。非哺乳動物の例は、鳥類や魚類などを含むが、これらに限定されない。本明細書にもたらされる方法および組成物のいくつかの実施形態において、個体は哺乳動物である。好ましい実施形態では、個体は、ヒトである。
【0108】
本明細書で用いられるような単語「処置する」、「処置している」、または、「処置)」、および、文法的に同義のものは、疾患または疾病、あるいは、その1以上の症状を軽減、減少、または改善すること、更なる症状を予防すること、症状の根本的な代謝の原因を改善または予防すること、疾患または疾病を抑制すること、例えば、疾患または疾病の進行を停止すること、疾患または疾病を緩和すること、疾患または疾病を退行させること、疾患または疾病により生じる状態を緩和すること、あるいは、疾患または疾病の症状を止めることを含み、予防法を含むように意図されている。これらの用語は、治療効果および/または予防効果を達成することをさらに含む。治療効果は、基礎疾患の根絶または改善が処置されることを意味する。同様に、治療効果は、個体が基礎疾患に依然として苦しんでいるにもかかわらず、その個体において改善が観察されるように、基礎疾患に関連した生理的症状の1またはそれ以上の根絶または改善によって達成される。予防効果については、組成物は、たとえその診断がなされていなくても、特定の疾患を進行させるリスクのある個体、または、疾患の生理的症状の1またはそれ以上を報告する個体に投与される。
【0109】
本明細書で使用されるような用語「投与する」「投与の」、「投与」は、生物作用の所望の部位への化合物または組成物の送達を可能にするために使用されてもよい方法を指す。これらの方法は、限定されないが、経口経路、十二指腸内経路、注射剤(静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、血管内、または、点滴)、局所的および直腸への投与を含む。当業者は、本明細書に記載される化合物および方法で使用され得る投与技術に精通している。好適な実施形態では、本明細書に記載される化合物および組成物は経口で投与される。
【0110】
本明細書に使用されるような用語「有効な量」、「治療上有効な量」、または、「薬学的に有効な量」は、処置されている疾患または疾病の1以上の症状をある程度和らげる、投与される少なくとも1つの薬剤または化合物の有効な量を指す。その結果、疾患の徴候、症状、または原因が減少および/または軽減され、あるいは、生物系の任意の他の所望の変化がもたらされ得る。例えば、治療上の使用に「有効な量」とは、疾患の臨床的に有意な減少をもたらすのに必要とされる、本明細書に開示の化合物を含む組成物の量である。適切な「有効な」量は、個体によって異なることがある。適切な「有効な」量は、いかなる個体の場合でも、用量増加試験などの技術を使用して定められてもよい。
【0111】
製剤、組成物または成分に関して本明細書で使用されるような用語「許容可能な」とは、処置されている個体の一般的な健康に対して持続的な悪影響がないことを意味する。
【0112】
本明細書で用いられるような用語「薬学的に許容可能な」とは、本明細書に記載される化合物の生物学的活性または特性を抑制しない、比較的無毒な担体または希釈剤等の物質を指し、すなわち、この物質は、望まれない生物学的効果を引き起こさずに、または、物質が含まれる組成物のいかなる成分とも有害な方法では相互作用せずに、個体に投与可能であってもよい。
【0113】
本明細書で使用されるような用語「プロドラッグ」は、個体への投与とその後の吸収の後に、代謝経路による変換などのいくつかの過程を介して、活性な、またはより活性な種へと変換される、薬物前駆体を指す。したがって、この用語は、レシピエントへの投与後に、本発明の化合物またはその薬学的に活性な代謝物の化合物またはその残基を直接的または間接的に提供することが可能な化合物の誘導体を含む。プロドラッグの中には、活性を和らげ、および/または、薬物に溶解度あるいはいくつかの他の特性を加える、プロドラッグ上に存在する化学基を有するものもある。ひとたび化学基がプロドラッグから開裂および/または修飾されると、活性な薬物が生じる。状況によっては、プロドラッグは親薬物よりも投与しやすいという理由から、しばしば役に立つことがある。プロドラッグは例えば、経口投与により生物利用が可能となることがある一方で、親薬物はそうはならない。特に好ましい誘導体またはプロドラッグは、本発明の化合物が(例えば、経口投与される化合物が血液へより迅速に吸収されることを可能にすることによって)個体に投与される際に、化合物の生物学的利用能を増加させるか、あるいは、生物学的コンパートメント(例えば、脳またはリンパ系)への親化合物の送達を増強するようなものである。
【0114】
本明細書で使用されるような用語「薬学的に許容可能な塩」は、特定の化合物の遊離酸および塩基の生物学的効果を維持するとともに、生物学的にまたはそれ以外で望ましくない塩を指す。本明細書に記載される化合物は、酸性基または塩基性基を所有してもよく、したがって、薬学的に許容可能な塩を形成するために、多くの無機または有機塩基および無機酸および有機酸のいずれかと反応してもよい。これらの塩は、本発明の化合物の最終的な分離および精製の間に、または、遊離塩基形態の精製された化合物を適切な有機酸または無機酸で別々に反応させ、および、そのように形成された塩を分離することによって、インサイツで調製され得る。
【0115】
本明細書で使用されるような用語「医薬組成物」は、限定されないが、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、賦形剤のような少なくとも1つの薬学的に許容可能な化学成分と随意に混合された生物学的に活性な化合物を指す。
【0116】
本明細書で使用されるような用語「担体」は、細胞または組織への化合物の組み込みを促進する比較的毒性のない化合物質または化学薬品を指す。
【0117】
本明細書で使用されているような用語「薬学的な組み合わせ」、「追加治療を施すこと」、および、「追加治療薬を投与すること」などは、1以上の活性成分の混合または組み合わせに由来する薬物療法を指し、活性成分の固定した組み合わせと固定していない組み合わせの両方を含んでいる。用語「固定した組み合わせ」とは、本明細書に記載した化合物の少なくとも1つと少なくとも1つの助剤(co−agent)が、単一の実体または投与形態で両方とも個体に同時投与されることを意味している。用語「固定されていない組み合わせ」とは、本明細書に記載した化合物の少なくとも1つと少なくとも1つの助剤が、可変の介入時間制限を設けて、同時に、共に、または、別々に、別々の実体として個体に投与されることを意味しており、このような投与は個体の体内に有効なレベルの2またはそれ以上の化合物を提供する。これらはカクテル療法、例えば、3またはそれ以上の活性成分の投与にも適用される。
【0118】
本明細書で使用されるような用語「同時投与」、「〜と組み合わせて投与」および、文法的に同義のものは、一個体への選択された治療薬の投与を含むように意図されており、治療薬が同じまたは異なる投与経路によって、あるいは、同じまたは異なる時間に投与される、処置計画を含むように意図されている。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は他の治療薬と同時投与される。これらの用語は動物への2またはそれ以上の治療薬の投与を含むため、両方の治療薬および/またはその代謝産物が同時に動物のなかに存在する。これらの用語は、個別の組成物での同時投与、個別の組成物での異なる時間の投与、および/または、両方の治療薬が存在する組成物での投与を含んでいる。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書の化合物と別の治療薬は、単一の組成物で投与される。いくつかの実施形態では、本明細書の化合物とその他の治療薬は、組成物で混合される。
【0119】
本明細書で使用されるような用語「代謝物」は、化合物が代謝される際に形成される化合物の誘導体を指す。
【0120】
本明細書で使用されるような用語「活性代謝物」は、化合物が代謝される際に形成される、化合物の生物学的に活性な誘導体を指す。
【0121】
本明細書で使用されるような用語「代謝された」は、特定の物質が有機体によって変化する(限定されないが、加水分解反応や、酵素により触媒される反応などを含む)工程の全体を指す。従って、酵素は、化合物への特定の構造的変化をもたらし得る。例えば、チトクロームP450は、様々な酸化反応および還元反応を触媒する一方で、ウリジン二リン酸グルクロニルトランスフェラーゼは、芳香族アルコール、脂肪族アルコール、カルボン酸、アミン、および、遊離スルフィヒドリル基への活性化グルクロン酸分子の転移を触媒する。代謝のさらなる情報は、The Pharmacological Basis of Therapeutics, 9th Edition, McGraw−Hill (1996)から入手可能である。
【0122】
<化合物>
式(I)の化合物、その代謝物、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、エステル、互変異性体またはプロドラッグが本明細書に記載される。
【0123】
1つの実施形態は、式(I)の化合物を提供し、
【0124】
【化19】
式中、
とRはH、ハロゲン、C1−C6アルキルから選択され、あるいは、RとRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、NおよびSから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む3−、4−、5−、または、6−員環を形成し、
MはH、C1−3アルキルまたは薬学的に許容可能なカチオンであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)であり、
はNまたはCHであり、
は、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)であり、
はNまたはCHであり、ここで、X、X、XまたはXの少なくとも1つは、Nであり、
はNまたはCRであり、
はNまたはCRであり、
は、H、CF、CH、OCH、FまたはClであり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−3アルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、および、
は、H、ハロゲン、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、あるいは、
およびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0125】
特定の実施形態では、XとXが両方ともNである場合にXがC(ハロゲン)ではない、式(I)の化合物が本明細書で提供される。
【0126】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXが両方ともNである場合にXがN、CHまたはC(C1−C4アルキル)である、式(I)の化合物が本明細書で提供される。さらなるまたは代替的な実施形態では、XがNであり、XがCHであり、XがN、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である、式(I)の化合物が本明細書で提供される。さらなるまたは代替的な実施形態では、XがCHであり、XがNであり、XがN、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である、式(I)の化合物が本明細書で提供される。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはN、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である。
【0127】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXは両方ともNであり、XがNである、式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、XはCHである。他の実施形態では、XとXは両方ともNであり、XはC(C1−C4アルキル)である。さらなるまたは代替的な実施形態では、XはCHまたはNであり、Xは、N、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である。さらなるまたは代替的な実施形態では、XがCHまたはNであり、XがN、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である、式(I)の化合物が本明細書で提供される。
【0128】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはCHである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはC(ハロゲン)である。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0129】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはC(ハロゲン)である。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0130】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはC(ハロゲン)である。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0131】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはNであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC(ハロゲン)である。他の実施形態では、XはNであり、XはC(C1−C4アルキル)である。さらなるまたは代替的な実施形態では、XはCHであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC(ハロゲン)である。他の実施形態では、XはCHであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0132】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはNであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC(ハロゲン)である。他の実施形態では、XはNであり、XはC(C1−C4アルキル)である。さらなるまたは代替的な実施形態では、XはCHであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC(ハロゲン)である。他の実施形態では、XはCHであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0133】
特定の実施形態では、XとXが両方ともNである場合にRがClではない、式(I)の化合物が本明細書で提供される。
【0134】
さらなるまたは代替的な実施形態では、式(I)の化合物が本明細書で提供され、ここで、XとXが両方ともNであり、RがH、ハロゲン、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、あるいは、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。さらなるまたは代替的な実施形態では、式(I)の化合物が本明細書で提供され、ここで、XとXは両方ともCHであり、RはH、ハロゲン、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、あるいは、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、RはH、ハロゲン、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、あるいは、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、Rは、H、ハロゲン、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、あるいは、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0135】
さらなるまたは代替的な実施形態では、式(I)の化合物が本明細書で提供され、ここで、XとXは両方ともNであり、Rは、H、フルオロ、ヨード、ブロモ、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、あるいは、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、Rは、H、フルオロ、クロロ、ヨード、ブロモ、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、あるいは、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、Rは、H、フルオロ、クロロ、ヨード、ブロモ、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、あるいは、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、Rは、H、フルオロ、クロロ、ヨード、ブロモ、−CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシであり、あるいは、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0136】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXが両方ともNであり、RがHである、式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、Rはフルオロである。他の実施形態では、XとXは両方ともNであり、Rはヨードである。特定の実施形態では、XとXは両方ともNであり、Rはブロモである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、Rは−CNである。特定の具体的な実施形態では、XとXは両方ともNであり、RはC1−C6アルキルである。いくつかの例においては、XおよびXは両方ともNであり、RはC1−C6アルコキシである。他の実施形態では、XとXはNであり、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0137】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXが両方ともCHであり、RがHである、式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、Rはフルオロである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、Rはクロロである。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、Rはヨードである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、Rはブロモである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、Rは−CNである。特定の具体的な実施形態では、XとXは両方ともCHであり、RはC1−C6アルキルである。いくつかの例においては、XとXは両方ともCHであり、RはC1−C6アルコキシである。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0138】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XがCHであり、XがNであり、RがHである式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、Rはフルオロである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、Rはクロロである。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、Rはヨードである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、Rはブロモである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、Rは−CNである。特定の具体的な実施形態では、XはCHであり、XはNであり、RはC1−C6アルキルである。いくつかの例においては、XはCHであり、XはNであり、RはC1−C6アルコキシである。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、および、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0139】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはNであり、XはCHであり、RはHである、式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、Rはフルオロである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、Rはクロロである。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、Rはヨードである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、Rはブロモである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、Rは−CNである。特定の具体的な実施形態では、XはNであり、XはCHであり、RはC1−C6アルキルである。いくつかの例においては、XはNであり、XはCHであり、RはC1−C6アルコキシである。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、および、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0140】
特定の実施形態では、XとXが両方ともNである場合YはC−Clではない、式(I)の化合物が本明細書で提供される。
【0141】
さらなるまたは代替的な実施形態では、式(I)の化合物が本明細書で提供され、ここで、XとXは両方ともNであり、YはNまたはCRであり、ここで、RはH、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’はHまたはC1−C3アルキルである。さらなるまたは代替的な実施形態では、式(I)の化合物が本明細書で提供され、ここで、XとXは両方ともCHであり、YはNまたはCRであり、ここで、RはH、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−C3アルキルである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはNまたはCRであり、ここで、RはH、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−C3アルキルである。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはNまたはCRであり、ここで、RはH、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR2’、CONH、CONHR2’、または、SONHであり、ここで、R2’は、HまたはC1−C3アルキルである。
【0142】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXが両方ともNであり、YがNである式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、Rはメチルである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、Rはエチルである。他の実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、Rはプロピルである。特定の実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、Rはイソプロピルである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、Rはtert−ブチルである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、Rはシクロプロピルである。他の実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、Rはシクロブチルである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはCFである。具体的な実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはOHである。特定の実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはOCHである。ある実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、Rはエトキシを含む。他の実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはSHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはSCHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはSCHCHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはCHOHである。特定の実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはC(CHOHである。さらなるまたは代替的な実施形態では、XおよびXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはFである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはCNである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはCOOHである。特定の具体的な実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはCOOR2であり、ここでR2’はHまたはC1−3アルキルである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはCONHである。他の実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはCONHRであり、ここで、R2’はHまたはC1−3アルキルである。特定の実施形態では、XとXは両方ともNであり、YはCRであり、ここで、RはSONHである。
【0143】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXが両方ともCHであり、YがNである式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、Rはメチルである。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、Rはエチルである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、Rはプロピルである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、Rはイソプロピルである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、Rはtert−ブチルである。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、Rはシクロプロピルである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、Rはシクロブチルである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはCFである。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはOHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはOCHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、Rはエトキシを含む。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはSHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはSCHである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはSCHCHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはCHOHである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはC(CHOHである。いくつかの例においては、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはFである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはClである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはCNである。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはCOOHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはCOOR2’であり、ここで、R2’はHまたはC1−3アルキルである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはCONHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはCONHR2’であり、ここで、R2’はHまたはC1−3アルキルである。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、YはCRであり、ここで、RはSONHである。
【0144】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XがCHであり、XがNであり、YがNである式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはHである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、Rはメチルである。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、Rはエチルである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、Rはプロピルである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、Rはイソプロピルである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、Rはtert−ブチルである。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、Rはシクロプロピルである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、Rはシクロブチルである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはCFである。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはOHである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはOCHである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、Rはエトキシを含む。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはSHである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、ここで、RはSCHである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはSCHCHである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはCHOHである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはC(CHOHである。いくつかの例においては、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはFである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはClである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはCNである。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはCOOHである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはCOOR2’であり、ここで、R2’はHまたはC1−3アルキルである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはCONHである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはCONHR2’であり、ここで、R2’はHまたはC1−3アルキルである。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、YはCRであり、ここで、RはSONHである。
【0145】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XがNであり、XがCHであり、YがNである式(I)の化合物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはHである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、Rはメチルである。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、Rはエチルである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、Rはプロピルである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、Rはイソプロピルである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、Rはtert−ブチルである。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、Rはシクロプロピルである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、Rはシクロブチルである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはCFである。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはOHである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはOCHである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、Rはエトキシを含む。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはSHである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、ここで、RはSCHである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはSCHCHである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはCHOHである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはC(CHOHである。いくつかの例においては、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはFである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはClである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはCNである。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはCOOHである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはCOOR2’であり、ここで、R2’はHまたはC1−3アルキルである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはCONHである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはCONHR2’であり、ここで、R2’はHまたはC1−3アルキルである。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、YはCRであり、ここで、RはSONHである。
【0146】
特定の実施形態では、XとXが両方ともNである場合XはC−Clではない、式(I)の化合物が本明細書で提供される。
【0147】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXが両方ともNであり、XがN、CH、C−F、または、C(C1−C4アルキルである、式(I)の化合物が本明細書で提供される。さらなるまたは代替的な実施形態では、XがNであり、XがCHであり、XがN、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である、式(I)の化合物が本明細書で提供される。さらなるまたは代替的な実施形態では、XがCHであり、XがNであり、XがN、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である、式(I)の化合物が本明細書で提供される。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはN、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である。
【0148】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXが両方ともNであり、XがNである、式(I)の化合物本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、XはCHである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、XはC−Fである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、XはC−Brである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともNであり、XはC−Iである。他の実施形態では、XとXは両方ともNであり、XはC(C1−C4アルキル)である。さらなるまたは代替的な実施形態では、XはCHまたはNであり、XはN、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である。さらなるまたは代替的な実施形態では、XがCHまたはNであり、XがN、CH、C(ハロゲン)、または、C(C1−C4アルキル)である、式(I)の化合物が本明細書で提供される。
【0149】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはCHである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはC(ハロゲン)である。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはC−Fである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはC−Clである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはC−Brである。特定の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはC−Iである。他の実施形態では、XとXは両方ともCHであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0150】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはC(ハロゲン)である。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはC−Fである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはC−Clである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはC−Brである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはC−Iである。他の実施形態では、XはCHであり、XはNであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0151】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはC(ハロゲン)である。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはC−Fである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはC−Clである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはC−Brである。特定の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはC−Iである。他の実施形態では、XはNであり、XはCHであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0152】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはNであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC(ハロゲン)である。特定の実施形態では、XはNであり、XはC−Fである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC−Clである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC−Brである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC−Iである。他の実施形態では、XはNであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0153】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはCHであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC(ハロゲン)である。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC−Fである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC−Clである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC−Brである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC−Iである。他の実施形態では、XはCHであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0154】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはC(ハロゲン)であり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはC(ハロゲン)であり、XはCHである。特定の実施形態では、XはC(ハロゲン)であり、XはC(ハロゲン)である。特定の実施形態では、XはC(ハロゲン)であり、XはC−Fである。特定の実施形態では、XはC(ハロゲン)であり、XはC−Clである。特定の実施形態では、XはC(ハロゲン)であり、XはC−Brである。特定の実施形態では、XはC(ハロゲン)であり、XはC−Iである。他の実施形態では、XはC(ハロゲン)であり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0155】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはC(C1−C4アルキル)であり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはC(C1−C4アルキル)であり、XはCHである。特定の実施形態では、XはC(C1−C4アルキル)であり、XはC(ハロゲン)である。特定の実施形態では、XはC(C1−C4アルキル)であり、XはC−Fである。特定の実施形態では、XはC(C1−C4アルキル)であり、XはC−Clである。特定の実施形態では、XはC(C1−C4アルキル)であり、XはC−Brである。特定の実施形態では、XはC(C1−C4アルキル)であり、XはC−Iである。他の実施形態では、XはC(C1−C4アルキル)であり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0156】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはCHであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはCHであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC(ハロゲン)である。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC−Fである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC−Clである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC−Brである。特定の実施形態では、XはCHであり、XはC−Iである。他の実施形態では、XはCHであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0157】
さらなるまたは代替的な実施形態では、XはNであり、XはNである。いくつかの実施形態では、XはNであり、XはCHである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC(ハロゲン)である。特定の実施形態では、XはNであり、XはC−Fである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC−Clである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC−Brである。特定の実施形態では、XはNであり、XはC−Iである。他の実施形態では、XはNであり、XはC(C1−C4アルキル)である。
【0158】
特定の実施形態では、式(I)の化合物は1−(3−(4−シアノフェニル)ピリジン−4−イルチオ)シクロプロパンカルボン酸ではない。
【0159】
別の実施形態は、X、X、XまたはXのうちの1つがNである、式(I)の化合物を提供する。
【0160】
別の実施形態は、式(I−A)、(I−B)、(I−C)、または、(I−D)の構造を有する式(I)の化合物を提供する。
【0161】
【化20】
【0162】
別の実施形態は、X、X、XまたはXのうちの2つがNである、式(I)の化合物を提供する。
【0163】
別の実施形態は、式(I−E)、(I−F)、または、(I−G)の構造を有する式(I)の化合物を提供する。
【0164】
【化21】
【0165】
別の実施形態は、式(I−H)(I−I)または(I−J)の構造を有する式(I)の化合物を提供する。
【0166】
【化22】
【0167】
別の実施形態は、RがH、CH、OCH、CF、F、または、Clであり、RがH、CH、OCH、CF、F、または、Clである、式(I)の化合物を提供する。
【0168】
別の実施形態は、RとRが両方ともHである式(I)の化合物を提供する。
【0169】
別の実施形態は式(I)の化合物を提供し、ここで、RおよびRは、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、随意に置換された5−または6−員環を形成し、ここで、前記5−または6−員環は、飽和環、不飽和環、または、芳香環である。
【0170】
別の実施形態は、RおよびRが、それらが付けられる炭素原子と一緒に、随意に置換された6−員の芳香環を形成する、式(I)の化合物を記載する。
【0171】
別の実施形態は、式(I−K)の構造を有する式(I)の化合物を提供し、
【0172】
【化23】
式中、nは、1、2、3または、4であり、
各々のRは、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、CF、OH、OCH、エトキシ、SH、SCH、SCHCH、CHOH、C(CHOH、Cl、F、CN、COOH、COOR5’、CONH、CONHR5’、または、SONHから独立して選択され、ここで、R5’は、HまたはC1−C3アルキルである。
【0173】
別の実施形態は、RがHまたはCHであり、RがHまたはCHである、式(I)の化合物を提供する。
【0174】
別の実施形態は、RとRが両方ともCHである、式(I)の化合物を提供する。
【0175】
別の実施形態は、式(I−L)の構造を有する式(I)の化合物を提供する。
【0176】
【化24】
【0177】
別の実施形態は、XがCHであり、XがNであり、XがCHであり、および、XがCHである、式(I−L)の化合物を提供する。
【0178】
別の実施形態は、YがCRであり、YがCRである、式(I−L)の化合物を提供する。
【0179】
別の実施形態は、以下から選択される式(I)の化合物を提供する。
【0180】
【化25】
【0181】
【化26】
【0182】
別の実施形態は、式(I−M)の構造を有する式(I)の化合物を提供する。
【0183】
【化27】
【0184】
別の実施形態は、R、RおよびRがすべてHである、式(I−M)の化合物を提供する。
【0185】
別の実施形態は、RとRが、それらが付けられる炭素原子と一緒に、O、N、および、Sから選択された1つまたは2つのヘテロ原子を随意に含む、3−、4−、5−、または、6−員環を形成する、式(I)の化合物を提供する。
【0186】
別の実施形態は、RとRが、それらが付けられる炭素原子と一緒に、3−、4−、5−、または、6−員環を形成する、式(I)の化合物を提供する。
【0187】
別の実施形態は、RとRが、それらが付けられる炭素原子と一緒に、3−員環を形成する、式(I)の化合物を提供する。
【0188】
別の実施形態は、MがHである式(I)の化合物を提供する。
【0189】
別の実施形態は、MがC1−C3アルキルである、式(I)の化合物を提供する。
【0190】
別の実施形態は、Mが薬学的に許容可能なカチオンである式(I)の化合物を提供する。
【0191】
別の実施形態は、薬学的に許容可能なカチオンがNa+、Li+、K+、Ca2+、Mg2+、NH4+、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミノ、ジメチルアミノ、トリメチルアミノ、または、トリエチルアミノである、式(I)の化合物を提供する。
【0192】
<合成方法>
別の態様では、本明細書に記載される化合物を合成する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は下記に述べられた方法によって調製され得る。下記の手順と例は、該方法を例証するように意図されている。手順と例のいずれも、多少なりとも本発明を限定するものとして解釈されてはならない。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、適切な方法によって合成される。
【0193】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるような化合物の合成に用いられる出発物質は、Aldrich Chemical Co.(ウィスコンシン州ミルウォーキー)、Sigma Chemical Co.(ミズーリ州セントルイス)のような、商業的供給源から得られる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるような化合物の合成に用いられる出発物質は、例えば、March, ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4th Ed.,(Wiley 1992);Carey and Sundberg, ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4th Ed.,Vols. A and B (Plenum 2000, 2001), and Green and Wuts, PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS 3rd Ed.,(Wiley 1999)(これら全てはこのような開示のための参照により組み込まれる)に記載される技術と材料を用いて合成される。いくつかの実施形態において、以下の合成方法が用いられる。
【0194】
<求電子剤と求核剤の反応による共有結合の形成>
本明細書に記載される化合物は、様々な求電子剤または求核剤を用いて修飾されて、新たな官能基または置換基を形成する。「共有結合とその前駆体の例」と題された以下の表は、利用可能な求電子剤と求核剤の様々な組み合わせに向けたガイダンスを与えるとともにガイダンスとして使用可能な、共有結合とその前駆体官能基の選択例を挙げている。前駆体官能基は、求電子基および求核基として示されている。
【0195】
【表1-1】
【0196】
【表1-2】
【0197】
<保護基の使用>
本明細書に記載される反応のいくつかの実施形態において、反応への不要な関与を避けるために、反応性官能基、例えば、最終生成物で望ましいヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオ、または、カルボキシの基を保護することが必要である。保護基は、いくつかのまたは全ての反応部分をブロックするために、および、保護基が取り除かれるまで上記のような基の化学反応への関与を防ぐために使用される。各々の保護基は異なる手段によって除去可能であることが好ましい。全体的に異なる反応条件下で開裂する保護基は、差次的な除去の要件を満たす。保護基は酸、塩基および水素化分解によって除去され得る。トリチル、ジメトキシトリチル、アセチル、および、t−ブチルジメチルシリル等の基は、酸に不安定であり、実施形態によっては、水素化分解により除去可能なCbz基と、塩基に不安定なFmoc基とによって保護されたアミノ基の存在下で、カルボキシとヒドロキシの反応部分を保護するために使用される。いくつかの実施形態において、カルボン酸とヒドロキシ反応部分は、t−ブチルカルバメートなどの酸に不安定な基によって、または、酸と塩基の両方に安定的であるが加水分解的に除去可能なカルバメートによってブロックされたアミンの存在下で、限定されないがメチル、エチル、および、アセチルのような塩基に不安定な基によりブロックされる。
【0198】
いくつかの実施形態において、カルボン酸とヒドロキシ反応部分は、ベンジル基などの加水分解的に除去可能な保護基でブロックされる一方で、酸と水素結合可能なアミン基は、Fmoc等の塩基に不安定な基でブロックされる。いくつかの実施形態において、カルボン酸反応部分は、本明細書に例証されるような単純なエステル化合物への変換によって保護されるか、あるいは、2,4−ジメトキシベンジルなどの酸化的に除去可能な基でブロックされると同時に、共存するアミノ基はフッ化物に不安定なシリルカルバメートでブロックされる。
【0199】
アリルブロック基は酸保護基および塩基保護基の存在下で有用である。なぜなら、前者が安定しており、金属またはpi酸触媒によって実質的に除去可能であるからである。例えば、アリルでブロックされたカルボン酸は、酸に不安定なt−ブチルカルバメートまたは塩基に不安定な酢酸アミン保護基の存在下で、Pd触媒反応によって脱保護され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている化合物またはその中間体は、レジンに付けられる。残基がレジンに付いている限り、その官能基はブロックされ、反応できない。ひとたびレジンから放出されると、官能基は反応に利用できる。
【0200】
いくつかの実施形態では、保護基またはブロック基は以下から選択される。
【0201】
【化28】
【0202】
他の保護基に加えて、保護基の形成とその除去に利用可能な技術の詳細な記載は、文献「Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley & Sons, New York, NY, 1999」と、文献「Kocienski, Protective Groups, Thieme Verlag, New York, NY, 1994」に記載されており、これらは開示のための参照によって本明細書に組み込まれる。
【0203】
<式Iの化合物の調製>
式Iの化合物の調製のための工程が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、本発明の化合物の合成は、下記の手順に従って行なわれる。一般に、チオ酢酸側鎖は求核置換反応を介して付けられ、ビアリール結合は、臭化アリールへのボロン酸のPd(0)媒介性結合によって構築される。結果として生じるビアリール化合物は、標準の技術によって式(I)の所望の化合物へと処理することができる。模式図I−A−aから模式図I−H−aは、考慮された合成手法のいくつかを例証しているが、式Iの化合物の調製に役立つ合成方法の範囲内に限定されることを意図してはいない。
【0204】
【化29】
同様の技術は、以下に示されたピリジン誘導体の合成のために用いられ得る。
【0205】
【化30】
【0206】
【化31】
【0207】
【化32】
【0208】
【化33】
【0209】
本明細書に開示された化合物のさらなる形態
<異性体>
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は幾何異性体として存在する。他の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、1またはそれ以上の二重結合を持つ。本発明で提示される化合物は、すべてのシス、トランス、シン、アンチ、エントゲーゲン(entgegen)(E)、および、ツザーメン(zusammen)(Z)の異性体と、それらの対応する混合物を含む。いくつかの状況において、化合物は互変異性体として存在する。本明細書に記載される化合物は、本明細書に記載される式中で可能なあらゆる互変異性体を含んでいる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、1またはそれ以上のキラル中心を持っており、各々の中心は、R配置またはS配置の中に存在する。本明細書に記載される化合物は、ジアステレオマー、エナンチオマー、および、エピマーのすべての形状と、その対応する混合物を含む。本明細書で提供される化合物および方法のさらなる実施形態において、単一の調製用の段階、組み合わせ、または、相互変換に由来するエナンチオマーおよび/またはジアステレオーの混合物は、本明細書に記載される用途に有用である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、一対のジアステレオマー化合物を形成するために化合物のラセミ混合物を光学的に活性な分割剤と反応させて、ジアステレオマーを分離して、光学的に純粋なエナンチオマーを回復させることによって、個々の立体異性体として調製される。いくつかの実施形態では、解離可能な複合体(dissociable complexes)が好ましい(例えば、結晶性ジアステレオマー塩)。いくつかの実施形態では、ジアステレオマーは、特徴的な物理的特性(例えば、融点、沸点、溶解度、反応性など)を備えており、これらの相違点を利用することによって分けられる。いくつかの実施形態において、ジアステレオマーは、キラルクロマトグラフィによって、または、好ましくは、溶解度の相違に基づいて分離/分割技術によって分離される。いくつかの実施形態では、光学的に純粋なエナンチオマーは、ラセミ化をもたらさない任意の実用的な手段によって、分割剤とともに回収される(recovered)。
【0210】
<標識化合物>
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、同位体で標識された形態で存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示された方法は、そのような同位体で標識された化合物の投与によって疾患を処置する方法を含んでいる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示された方法は、そのような同位体で標識された化合物を医薬組成物として投与することによって、疾患を処置する方法を含んでいる。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書で開示される化合物は、1またはそれ以上の原子が通常自然で見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を備えた原子によって置き換えられるという事実を別にすれば、本明細書で列挙されるものと同一である、同位体で標識された化合物を含む。本発明の化合物に取り込み可能な同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、亜リン酸、硫黄、フッ素、および、塩化物の同位体、それぞれ、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および、36Clを含む。前述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する本明細書に記載される化合物と、その代謝物、薬学的に許容可能な塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、または、誘導体は、本発明の範囲内である。特定の同位体で標識された化合物、例えば、Hや14Cなどの放射性同位体が取り込まれる同位体で標識された化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイで有用である。トリチウム標識した、すなわち、Hと、炭素−14、すなわち、14Cの同位体が、調製しやすく、検出しやすいため、特に好まれる。さらに、ジュウテリウム、すなわち、Hのような重同位体による置換は、代謝の一層の安定に由来する特定の治療上の利点、例えば、インビボでの半減期の増加または必要投与量の減少をもたらす。いくつかの実施形態では、同位体で標識された化合物、その薬学的に許容可能な塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、または、誘導体は、任意の適切な方法によって調製される。
【0211】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、限定されないが、発色団または蛍光部分、生物発光標識、あるいは、化学発光標識の使用を含む他の手段によって標識化される。
【0212】
<薬学的に許容可能な塩>
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、薬学的に許容可能な塩として存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示された方法は、そのような薬学的に許容可能な塩を投与することによって疾患を処置する方法を含んでいる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示された方法は、そのような薬学的に許容可能な塩を医薬組成物として投与することによって疾患を処置する方法を含んでいる。
【0213】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、酸性基または塩基性基を持ち、したがって、薬学的に許容可能な塩を形成するために多くの無機塩基または有機塩基と、無機酸および有機酸のいずれかと反応する。いくつかの実施形態では、これらの塩は、本発明の化合物の最終的な分離および精製中に、または、塩基形態の精製された化合物を適切な酸または塩基で別々に反応させて、このように形成された塩を分離することによって、インサイツで調製される。
【0214】
薬学的に許容可能な塩の例としては、鉱物、有機酸、または、無機塩基と、本明細書に記載される化合物を反応させることによって調製されるこのような塩を含み、上記塩は、酢酸塩、アクリル酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホナート、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、ブチン−1、4− ジオエート(dioate)、樟脳酸塩(camphorate)、樟脳スルホン酸塩(camphorsulfonate)、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クロロ安息香酸塩、塩化物、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩(cyclopentanepropionate)、デカン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシン−1,6−ジオエート、ヒドロキシ安息香酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イソ酪酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、一水素リン酸塩(monohydrogenphosphate)、1−ナフタレンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩(pivalate)、プロピオン酸塩、ピロ硫酸塩、ピロリン酸塩、プロピオール酸塩(propiolate)、フタル酸塩、フェニル酢酸塩、フェニル酪酸塩、プロパンスルホン酸塩、サリチル酸塩、琥珀酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、琥珀酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシレート、ウンデカン酸塩(undeconate)、および、キシレンスルホン酸塩を含む。
【0215】
さらに、本明細書に記載される化合物は、化合物の遊離塩基形態を薬学的に許容可能な無機酸または有機酸と反応させることによって形成される薬学的に許容可能な塩として調整可能であり、限定されないが、無機酸は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタリン酸などを含み、有機酸は、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、Q−トルエンスルホン酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、アリールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタリンスルホン酸、4−メチルビシクロ−[2.2.2]オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコペプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、および、ムコン酸を含む。いくつかの実施形態では、シュウ酸のようなそれ自体が薬学的に許容可能ではない他の酸は、本発明の化合物およびその薬学的に許容可能な酸付加塩を得る際に中間物として有用な塩の調製に用いられる。
【0216】
いくつかの実施形態では、遊離酸基を含む本明細書に記載されるこれらの化合物は、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、硫酸塩のような薬学的に許容可能な金属カチオンの適切な塩基と、アンモニアと、あるいは、薬学的に許容可能な有機の一級アミン、二級アミン、または三級アミンと反応する。代表的なアルカリまたはアルカリ土類塩は、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、および、アルミニウム塩などを含む。塩基の説明に役立つ実例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化コリン(choline hydroxide)、炭酸ナトリウム、N+(C1−4アルキル)4などを含んでいる。
【0217】
塩基付加塩の形成に役立つ代表的な有機アミンは、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジンなどを含む。本明細書に記載される化合物は、それらが含む任意の塩基窒素を含む基の四級化も含むことに留意する。いくらかの実施形態では、水溶性または油溶性または分散性の生成物は、そのような四級化によって得られる。本明細書に記載される化合物は、親化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、または、アルミニウムイオン)と置き換えられるか、あるいは、有機塩基と配位結合する(coordinate)際に形成される薬学的に許容可能な塩として調製され得る。塩基付加塩は、本明細書に記載される化合物の遊離酸形態を、薬学的に許容可能な無機または有機塩基と反応させることによって調製可能であり、限定されないが、有機塩基は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなどを含み、無機塩基は、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどを含む。加えて、開示された化合物の塩形態は、出発物質または中間物の塩を用いて調製され得る。
【0218】
<溶媒和物>
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は溶媒和物として存在する。本発明は、そのような溶媒和物を投与することによって疾患を処置する方法を提供する。本発明は、そのような溶媒和物を医薬組成物として投与することによって疾患を処置する方法をさらに提供する。
【0219】
溶媒和物は、溶媒の化学量論量または非化学量論量のいずれかを含み、実施形態によっては、例えば、水、エタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒による結晶化工程中に形成される。水和物は、溶媒が水の場合に形成され、アルコラートは溶媒がアルコールの際に形成される。本明細書に記載される化合物の溶媒和物は、本明細書に記載される工程中に都合よく調製または形成される。ほんの一例ではあるが、本明細書に記載される化合物の水和物は、限定されないが、ジオキサン、テトラヒドロフラン、または、メタノールなどを含む有機溶媒を用いて、水性/有機溶媒混合物からの再結晶によって都合よく調製される。加えて、本明細書で提供される化合物は、溶媒和形態と同様に、非溶媒和形態でも存在し得る。
一般的に、溶媒和形態は、本明細書で提供される化合物および方法の目的のため、非溶媒和形態と同等であるとみなされる。
【0220】
<多形体>
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は多形体として存在する。本発明は、そのような多形体を投与することによって疾患を処置する方法を提供する。本発明は、そのような多形体を医薬組成物として投与することによって疾患を処置する方法をさらに提供する。
【0221】
したがって、本明細書に記載される化合物は、多形体として知られているそれらの結晶形態をすべて含んでいる。多形体は、化合物の同じ元素組成の異なる結晶充填配置を含む。特定の例においては、多形体は、様々なX線回折パターン、赤外線スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形、光学特性および電気特性、安定性、ならびに、溶解度を有する。特定の例において、再結晶溶媒、晶析速度、および、保存温度などの様々な要因によって、単結晶形態が優勢となる。
【0222】
<プロドラッグ>
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物はプロドラッグ形態で存在する。本発明は、そのようなプロドラッグを投与することによって疾患を処置する方法を提供する。
本発明は、そのようなプロドラッグを医薬組成物として投与することによって疾患を処置する方法を提供する。
【0223】
プロドラッグは、個体に投与され吸収された後に、代謝経路による変換などのいくつかの工程を介して、活性なまたはより活性な種へと変換される薬物前駆体であるのが一般的である。プロドラッグの中には、活性を和らげ、および/または、薬物に溶解度あるいはいくつかの他の特性を加える、プロドラッグ上に存在する化学基を有するものもある。ひとたび化学基がプロドラッグから開裂および/または修飾されると、活性な薬物が生じる。状況によってはプロドラッグは親薬物よりも投与しやすいため、役に立つことがしばしばある。プロドラッグは、例えば、経口投与により生物学的に利用可能であるが、親薬物はそうではない。特定の場合には、プロドラッグは、親薬物よりも医薬組成物への溶解度が改善されている。非限定的なプロドラッグの例は、水溶性が移動度に悪影響を及ぼす細胞膜を通過する伝達を促進するためにエステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、水溶性が有益な細胞内に入ると、活性実体であるカルボン酸に代謝分解される、本明細書に記載されるような化合物である。さらなるプロドラッグの例は、ペプチドが代謝されて活性部分を現すような酸基に結合された短鎖ペプチド(ポリアミノ酸)であってもよい。(例えば、Bundgaard, ”Design and Application of Prodrugs” in A Textbook of Drug Design and Development, Krosgaard−Larsen and Bundgaard, Ed., 1991, Chapter 5, 113−191を参照。これは引用によって本明細書に組み込まれる。).
【0224】
いくつかの実施形態において、プロドラッグは部位特異的な組織への薬物送達を増強する修飾因子として使用されるために、可逆的な薬物誘導体として設計される。今までのプロドラッグの設計は、水が主な溶媒である領域を標的とするために、治療用化合物の有効な水溶性を高めるためのものであった。
【0225】
さらに、本明細書に記載される化合物のプロドラッグ誘導体は、本明細書に記載される方法によって調整可能であり、当該技術分野で知られている(さらなる詳細については、Saulnier et al.,Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters,1994,4,1985を参照)。ほんの一例として、適切なプロドラッグは、誘導体化されていない化合物を、限定されないが、1,1−アシルオキシアルキルカルバノクロリダート(acyloxyalkylcarbanochloridate)、パラ−ニトロフェニルカーボネート(para−nitrophenyl carbonate)などのような適切なカルバミル化剤と反応させることによって調製され得る。プロドラッグがインビボで代謝され、本明細書に明記される誘導体を生成する、本明細書に記載される化合物のプロドラッグ形態は、請求項の範囲内に含まれる。実際、本明細書に記載される化合物の中には、別の誘導体または活性化合物のプロドラッグであるものもある。
【0226】
いくつかの実施形態では、プロドラッグは、アミノ酸残基または2またはそれ以上(例えば、2、3または4)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖が、アミドまたはエステル結合を介して、本発明の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシ、カルボン酸基に共有結合される、化合物を含む。アミノ酸残基は、限定されないが、20の天然に存在するアミノ酸を含み、さらに、4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、デモシン(demosine)、イソデモシン(isodemosine)、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、β−アラニン、ガンマアミノ酪酸、シツルリン(cirtulline)、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチン、および、メチオニン・スルホンを含んでいる。他の実施形態では、プロドラッグは、核酸残基または2またはそれ以上(例えば、2、3または4)の核酸残基のオリゴヌクレオチドが、本発明の化合物に共有結合されている、化合物を含んでいる。
【0227】
本明細書に記載される化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグは、限定されないが、エステル、炭酸塩、チオ炭酸塩、N−アシル誘導体、N−アシルオキシアルキル誘導体、三級アミンの誘導体、N−マンニッヒ塩基、シッフ塩基、アミノ酸抱合体、リン酸エステル、金属塩、および、スルホン酸エステルを含んでいる。遊離アミノ、アミド、ヒドロキシ、または、カルボキシル基を有する化合物は、プロドラッグへと変換され得る。例えば、遊離カルボキシル基は、アミドまたはアルキルエステルとして誘導化され得る。特定の例では、これらのプロドラッグ部分はすべて、限定されないが、エーテル、アミンおよびカルボン酸の官能基を含む基を取り込む。
【0228】
ヒドロキシプロドラッグは、(Advanced Drug Delivery Reviews 1996, 19, 115)のように、限定されないが、アシルオキシアルキル(例えば、アシルオキシメチル、アシルオキシエチル)エステル、アルコキシカルボニルオキシアルキルエステル、アルキルエステル、アリールエステル、リン酸エステル、スルホン酸エステル、硫酸エステル、および、ジスルフィドを含有するエステルのようなエステル、エーテル、アミド、カルバメート、ヘミスクシナート(hemisuccinates)、ジメチルアミノ酢酸(dimethylaminoacetates)、および、ホスホリルオキシメチルオキシカルボニル(phosphoryloxymethyloxycarbonyls)を含む。
【0229】
アミン由来のプロドラッグは、限定されないが、以下の基および基の組み合わせと、スルホンアミドおよびホスホンアミド(phosphonamides)を含む。
【0230】
【化34】
【0231】
特定の例において、芳香環部分上の任意の部位は、様々な代謝反応に敏感であり、それゆえ、芳香環構造上での適切な置換基の取り込みは、この代謝経路を縮小し、最小化し、または、除去することが可能である。
【0232】
<医薬組成物>
医薬組成物が本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、有効な量の式Iの化合物、あるいは、その代謝物、薬学的に許容可能な塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、または、誘導体を含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、有効な量の式Iの化合物、あるいは、その代謝物、薬学的に許容可能な塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、または、誘導体、および、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は障害の処置のためのものである。いくつかの実施形態では、医薬組成物は哺乳動物の障害の処置のためのものである。いくつかの実施形態では、医薬組成物はヒトの障害の処置のためのものである。
【0233】
<投与方法>
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物および組成物は、医薬組成物として、単独で、または、薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と組み合わせて、投与される。本明細書に記載される化合物および組成物の投与は、作用部位への化合物の送達を可能にする任意の方法によって達成され得る。これらの方法は、限定されないが、腸内経路(経口、胃、十二指腸の栄養管、肛門坐薬、および、肛門浣腸を含む)、非経口経路(動脈内、心臓内、皮内、十二指腸内、髄内、筋肉内、骨内、腹腔内、髄腔内、血管内、静脈内、硝子体内、硬膜外、および、皮下を含む注射または点滴)、吸入の、経皮的、経粘膜的、舌下の、頬側の、および、局所的な(皮膚上、経皮、浣腸、点眼、点耳、鼻腔内、膣を含む)投与を含むが、最も適切な経路は、例えば、レシピエントの疾病と障害に依存することもある。ほんの一例として、本明細書に記載される化合物は、例えば、手術中の局所注入、クリームまたは軟膏の局所的な塗布、注射、カテーテルによって、または、シアラスティック膜(sialastic membrane)といった膜や繊維を含む、例えば、多孔性、非多孔性、またはゼラチン性の材料で作られた移植片によって、処置を必要としている領域に局所的に投与され得る。投与は、病変組織または器官の部位での直接注射によっても可能である。
【0234】
いくつかの実施形態では、経口投与に適している製剤は、それぞれ所定の量の活性成分を含有するカプセル、カシェー、または、錠剤として、粉末または顆粒として、水性の液体または非水性の液体での溶液または懸濁液として、あるいは、水中油型の乳濁液(oil−in−water liquid emulsion)または油中水型の乳濁液(water−in−oil liquid emulsion)として提示される。いくつかの実施形態では、活性成分は、巨丸剤(bolus)、舐剤、または、ペースト剤として提示される。
【0235】
経口で使用可能な医薬製剤は、錠剤、ゼラチンで作られた押し込み式カプセルと、グリセロールまたはソルビトールなどのゼラチンおよび可塑剤で作られた密閉された軟カプセル剤を含む。錠剤は、随意に1またはそれ以上の副成分を含んで、圧縮または成形によって作られる。圧縮錠剤は、随意に結合剤、不活性希釈剤、または、平滑剤、界面活性剤あるいは分散剤と混合された、粉末または果粒などの自由流動形態で、活性成分を適切な機械で圧縮することによって調製されてもよい。成形された錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を適切な機械で成型することにより作られてもよい。いくつかの実施形態では、錠剤はコーティングまたは分割され(scored)、内部の活性成分の徐放または制御放出を提供するように製剤される。経口投与のためのすべての製剤は、そのような投与に適した用量でなければならない。押し込み式カプセルは、ラクトース等の充填剤、デンプン等の結合剤、および/または、タルクまたはステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤、および、随意に安定剤と混合して、活性成分を含有し得る。軟カプセル剤において、活性化合物は、脂肪油、液動パラフィン、または、液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体中に溶解または懸濁してもよい。いくつかの実施形態では、安定剤が加えられる。ドラジェーのコアには、適切なコーティングが施される。この目的のために、濃縮された糖溶液が使用されてもよく、該糖溶液は、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または、二酸化チタン、ラッカー溶液、および、適切な有機溶剤または溶媒混合液を随意に含んでもよい。染料またはピグメントは、同定のために、または、活性化合物用量の異なる組み合わせを特徴付けるために、錠剤またはドラジェーのコーティングに加えられる。
【0236】
幾つかの実施形態において、医薬調製物は、注射、例えば、ボーラス注射または持続注入によって、非経口投与のために製剤される。注射のための製剤は、ユニット剤形、例えば、アンプルまたは複数用量容器において、加えられた防腐剤とともに与えられ得る。組成物は、油性または水溶性のビヒクルにおいて、懸濁液、溶液またはエマルションのような形態をとり得、懸濁剤、安定剤及び/又は分散剤などの製剤化剤を含み得る。製剤は、単ー用量または複数用量の容器、例えば密閉されたアンプルおよびバイアルにおいて与えられ得、使用の直前に、無菌の液体担体、例えば、塩性または無菌の発熱性物質のない水の付加のみを必要とする、粉末形態または冷凍乾燥(凍結乾燥)された状態で貯蔵され得る。即席の注射液および懸濁液は、以前に記載された種類の無菌の粉末剤、果粒剤および錠剤から調製され得る。
【0237】
非経口投与のための製剤は、指定されたレシピエントの血液によって製剤を等張性にする、酸化防止剤、緩衝液、静菌剤および溶質を含み得る活性化合物の水性および非水性(油性)の無菌の注射溶液、および懸濁剤および増粘剤を含み得る、水性および非水性の無菌の懸濁液を含む。適切な親油性の溶媒またはビヒクルは、胡麻油などの脂肪油、オレイン酸エチルまたはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームを含む。水溶性の注射懸濁液は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、またはデキストランなどの、懸濁液の粘性を増加させる物質を含み得る。随意に、懸濁液はまた、化合物の溶解度を増加させる適切な安定剤または薬剤を含み得、高濃縮溶液の調製を可能にする。
【0238】
医薬調製物はまた、デポ製剤として製剤され得る。このような長時間作用する製剤は、(例えば皮下または筋肉内の)注入または筋肉内注射によって投与され得る。したがって、例えば、化合物は、適切なポリマーまたは(例えば許容可能な油内のエマルションのような)疎水性材料またはイオン交換樹脂によって、または難溶性の誘導体、例えば、難溶性の塩として製剤され得る。
【0239】
口腔内または舌下の投与のために、組成物は、従来の方法で製剤された、錠剤、ロゼンジ、香錠、またはゲルの形態をとり得る。このような組成物は、スクロースおよびアカシアまたはトラガントなどの香料ベースの活性成分を含み得る。
【0240】
医薬調製物はまた、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、または他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を含む、坐剤または停留浣腸剤などの直腸の組成物において製剤され得る。
【0241】
医薬調製物は、局所的に、すなわち非全身性の投与によって投与され得る。これは、表皮または口腔の外側への本明細書の化合物の適用、および耳、目および鼻へのそのような化合物の注入を含み、その結果、化合物は著しく血流に入らない対照的に、全身投与は、経口、静脈内、腹腔内および筋肉内の投与を指す。
【0242】
局所投与に適した医薬調製物は、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏剤またはペースト剤などの、皮膚を介する炎症の部位への浸透に適した液体または半液体の製剤、および目、耳または鼻への投与に適した点滴剤を含む。活性成分は、局所投与に関して、0.001重量%から10重量%のw/w、例えば、1重量%から2重量%までの製剤を含み得る。それは10重量%もの製剤を含み得るが、好ましくは、5重量%未満、より好ましくは、0.1重量%から1重量%の製剤を含む。
【0243】
吸入による投与のための医薬調製物は、注入器、噴霧器で加圧したパック、またはエアロゾルスプレーを送達する他の好都合な手段から好都合に送達され得る。加圧したパックは、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適切なガスなどの適切な噴霧剤を含み得る。加圧したエアロゾルの場合において、投与ユニットは、測定された量を送達するための弁を提供することによって決定され得る。あるいは、吸入または注入による投与に関して、医薬調製物は、乾燥粉組成物、例えば化合物の粉末混合の形態、およびラクトースまたはスターチなどの適切な粉末基剤の形態をとり得る。粉末組成物は、ユニット剤形において、例えば、カプセル剤、カートリッジ、ゼラチンまたはブリスターパックで与えられ得、それらから粉末剤は、吸入器または注入器の助けで投与され得る。
【0244】
特に上に言及された成分に加えて、本明細書に記載される化合物および組成物が、問題になっている製剤のタイプに関係する当該技術分野において慣習的である、他の薬剤を含み得、例えば、経口投与に適した薬剤は香味剤を含み得ることを理解されたい。
【0245】
<製剤>
本明細書に記載される化合物または組成物は、リポソームなどの、ベシクルにおいて送達することができる。本明細書に記載される化合物と医薬組成物はまた、制御放出系で送達することができ、または制御放出系は、治療上の標的の近位に置くことができる。1つの実施形態において、ポンプが使用され得る。
【0246】
本明細書に記載される医薬組成物はまた、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水溶性又は油性の懸濁液、分散性の粉末剤又は果粒剤、エマルション、硬カプセル剤又は軟カプセル剤、あるいはシロップ剤又はエリキシル剤として、経口使用に適した形態で活性成分を含むことができる。経口使用を意図した組成物は、既知の方法に従って随意に調製され、このような組成物は、薬学的に上品で口に合う調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤から成る群から選択される1以上の薬剤を含み得る。錠剤は、錠剤の製造に適した、無毒な薬学的に許容可能な賦形剤と混合物した活性成分を含む。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの、不活性賦形剤;微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、コーンスターチ、またはアルギン酸などの、造粒剤および崩壊剤;例えば、スターチ、ゼラチン、ポリビニル−ピロリドン、またはアラビアゴムなどの、平滑剤、および例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルクなどの、結合剤であり得る。錠剤は、薬物の味を隠す又は消化管における分解および吸収を遅らせる既知の技術によってコーティングされ得ないか、またはコーティングされ得、それによって、長い期間にわたる持続した作用を提供する。例えば、ヒドロキシプロピルメチル−セルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースなどの、水溶性の味覚マスキング材料、エチルセルロースなどの時間遅延材料、または酢酸酪酸セルロースは、必要に応じて利用され得る。経口使用のための製剤はまた、活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合される、硬ゼラチンカプセル剤として、または活性成分が、ポリエチレングリコールまたは油媒体、例えば、落花生油、流動パラフィン、またはオリーブオイルなどの、水溶性担体と混合される、軟ゼラチンカプセル剤として与えられ得る。
【0247】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合した活性物質を含む。このような賦形剤は、懸濁化剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムであり;分散剤または湿潤剤は、自然発生のリン脂質、例えばレシチン、または酸化アルキレンの脂肪酸との縮合生成物、例えばステアリン酸塩ポリオキシエチレン、またはエチレンオキシドの長連鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレン−オキシセタノール(oxycetanol)、または酸化エチレンの、脂肪酸およびポリオキシエチレンソルビトールモノオレアートなどのヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物、または酸化エチレンの、脂肪酸およびヘキシトール無水物類に由来する部分エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレアートであり得る。水性懸濁液はまた、1以上の防腐剤、例えばエチル、またはp-ヒドロキシ安息香酸n−プロピル、1以上の着色剤、1以上の香味剤、およびスクロース、サッカリンまたはアスパルテームなどの、1以上の甘味剤を含み得る。
【0248】
適切な医薬担体は、不活性な希釈剤または充填剤、水および様々な有機溶媒を含む。医薬組成物は、所望されるならば、香味剤、結合剤、賦形剤などのさらなる成分を含み得る。したがって、経口投与に関して、クエン酸などの、様々な賦形剤を含む錠剤は、スターチ、アルギン酸および特定の複雑なシリカートなどの、様々な崩壊剤と、およびスクロース、ゼラチンおよびアラビアゴムなどの、結合剤と一緒に利用され得る。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルクなどの、平滑剤は、タブレット用途にしばしば有用である。類似したタイプの固形組成物も、軟ゼラチンカプセル剤および硬ゼラチンカプセル剤で利用され得る。それ故、好ましい物質は、ラクトースまたは乳糖および高分子量のポリエチレングリコールを含む。水性懸濁液またはエリキシル剤が経口投与に所望されるとき、その中の活性化合物は、様々な甘味剤または香味剤、着色剤または色素、および所望されるならば、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、またはそれらの組み合わせなどの希釈剤と一緒に、乳化剤または懸濁化剤と混合され得る。
【0249】
油性懸濁液は、植物油、例えば落花生油、オリーブオイル、胡麻油またはやし油、または流動パラフィンなどの鉱油において活性成分を懸濁することによって製剤され得る。油性懸濁液は、増粘剤、例えばみつろう、固形パラフィン、セチルアルコールを含み得る。上述されるものなどの甘味剤、および香味剤は、口に合う経口調製物を提供するために加えられ得る。これらの組成物は、ブチルヒドロキシアニソール またはアルファ−トコフェロールなどの抗酸化剤の付加によって保存され得る。
【0250】
水の付加による水性懸濁液の調製に適した分散性の粉末剤および果粒剤は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤および1以上の防腐剤と混合した活性成分を提供する。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、既に上に言及されていたものによって例証される。さらなる賦形剤、例えば甘味剤、香味剤および着色剤もまた存在し得る。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤の付加によって保存され得る。
【0251】
医薬組成物はまた、水中油型エマルションの形態であり得る。油性相は、植物油、例えばオリーブオイルまたは落花生油、または鉱油、例えば流動パラフィン、またはこれらの混合物であり得る。適切な乳化剤は、自然発生のリン脂質、例えば大豆レシチン、および脂肪酸およびヘキシトール無水物類に由来するエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレアート、および前記部分エステルのエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートであり得る。エマルションはまた、甘味剤、香味剤、防腐剤および抗酸化剤を含み得る。
【0252】
シロップ剤とエリキシル剤は、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、スクロースによって製剤され得る。このような製剤はまた、粘滑剤、防腐剤、香味剤および着色剤および抗酸化剤を含み得る。
【0253】
医薬組成物は、無菌注射可能な水溶液の形態であり得る。利用され得る許容可能なビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液および等張食塩水があり得る。無菌注射可能な調製物はまた、活性成分が油性相に溶解される、無菌注射可能な水中油型マイクロエマルションであり得る。例えば、活性成分は、大豆油とレシチンの混合物中に最初に溶解され得る。その後、油剤は、水とグリセロールの混合物へ入れられ、加工されることで、マイクロエマルションを形成した。注射剤またはマイクロエマルションは、局所的なボーラス注射によって個体の血流へ入れられ得る。あるいは、即時の化合物の一定の血中濃度を維持するような方法で、溶液またはマイクロエマルションを投与することが利点であり得る。このような一定の濃度を維持するために、連続的な静脈内の送達装置が利用され得る。このような装置の一例は、Deltec CADD−PLUS(商標)モデル5400の静脈内ポンプである。医薬組成物は、筋肉内および皮下の投与のための無菌注射可能な水性懸濁液または油性懸濁液の形態であり得る。この懸濁液は、上に言及される、これらの適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用する当該技術分野に従って製剤され得る。無菌注射可能な調製物はまた、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液として、無毒で非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の無菌注射可能な溶液または懸濁液であり得る。
さらに、無菌の不揮発性油は、溶媒または懸濁媒として慣習的に利用される。この目的のために、任意の無刺激の不揮発性油は、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含んで利用され得る。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射剤の調製での使用が見受けられる。
【0254】
医薬組成物はまた、薬物の直腸投与のための坐剤の形態で投与され得る。これらの組成物は、活性成分を、常温で固体であるが直腸温で液体である適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができ、それ故、直腸内で溶け、薬物を放出する。このような物質は、ココアバター、グリセリンゼラチン、水添植物油、様々な分子量のポリエチレングリコールの混合物およびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルを含む。
【0255】
局所的使用のために、本発明の化合物または組成物を含む、クリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤、溶液、懸濁液などが使用され得る。本明細書に使用されるように、局所適用は、口内洗剤および含嗽剤を含むことができる。
【0256】
医薬組成物は、適切な鼻腔内のビヒクルおよび送達装置の局所的使用を介して、または経皮的な皮膚パッチを使用する、経皮的な経路を介して鼻腔内の形態で投与され得る。経皮的な送達システムの形態で投与するために、調剤の投与は、もちろん、投薬レジメンの全体にわたって断続的であるよりもむしろ連続的になる。
【0257】
製剤は、ユニット剤形で好都合に与えられ得、薬学の技術分野に周知の方法のいずれかによって調製され得る。すべての方法は、本発明の化合物またはその薬学的な塩、エステル、プロドラッグまたは溶媒和物(「活性成分」)を、1以上の副成分を構成する担体と関連させる工程を含む。一般に、製剤は、活性成分を、液体担体または微粉固体担体またはその両方を一律にかつ密接に関連させ、その後、必要であれば、生成物を所望の製剤に形作ることによって調製される。
【0258】
<剤形>
医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、粉末剤、持続放出製剤、溶液、懸濁液としての経口投与、無菌液、懸濁液またはエマルションとしての非経口注射、軟膏またはクリーム剤としての局所投与、または坐剤としての直腸投与に適した形態であり得る。医薬組成物は、正確な調剤の単回投与に適したユニット剤形であり得る。医薬組成物は、従来の医薬担体または賦形剤、および活性成分としての本発明による化合物を含み得る。さらに、それは、他の薬剤または医薬品、担体、アジュバントなどを含み得る。
【0259】
典型的な非経口投与の形態は、無菌溶液注射剤、例えば、水溶性のプロピレングリコール、デキストロース溶液中に活性化合物の溶液または懸濁液を含む。所望されるならば、このような剤形は、適切に緩衝することができる。
【0260】
<投与量>
投与されル医薬組成物の量は、最初、処置されている哺乳動物による。医薬組成物がヒト個体に投与される例では、毎日の投与量は、処方医師によって通常決定され、その量は、個体の年齢、性別、食事、体重、健康状態および反応、処置されている、個体の症状の重症度、処置されている正確な徴候または疾病、処置されている徴候または疾病の重症度、投与の時間、投与の経路、組成物の配置、分泌の速度、複合薬、および処方医師の判断によって通常変化する。また、投与の経路は、疾病およびその重症度によって変化し得る。好ましくは、医薬組成物はユニット剤形である。このような形態において、調製物は、活性化合物の適正量、例えば、所望の目的を達成するための有効な量を含む単位用量へ細分される。特定の状況のための適切な投与量の決定は、当該技術分野内にある。一般に、処置は、化合物の適量未満であるより少ない投与量で開始される。その後、このような状況下での最適の効果が達成されるまで、投与量は少量ずつ増加される。便宜上、所望されるならば、合計の毎日の投与量は、一日で部分的に分けられ投与され得る。本明細書に記載される化合物の投与の量および頻度、および適用可能であれば、他の治療薬及び/又は治療は、上に記載されるような要因を考慮する担当臨床医(医師)の判断によって規制される。したがって、投与される医薬組成物の量は、広範囲に変化し得る。投与は、1日当たりの体重の約0.001mg/kgから約100mg/kgの間の量で行われ得(単一用量または分割用量で投与される)、より好ましくは1日当たりの体重の少なくとも約0.1mg/kgの量で行われ得る。具体的な治療上の投与量は、例えば、約0.01mgから約7000mgの化合物、および好ましくは、例えば、約0.05mgから約2500mgまでの化合物を含むことができる。調製の単位用量での活性化合物の量は、特定用途によって、約0.1mgから1000mg、好ましくは約1mgから300mg、より好ましくは10mgから200mgで変化または調節され得る。幾つかの例において、前述の範囲の下限を下回る投与量レベルは、十分以上あり得るが、他の場合において、さらに多量の投与量が任意の有害な副作用を引き起こすことなく利用され得、これは、例えば、このような多量の投与量を、一日に渡って投与のための幾つかの少ない投与量へと分割することによって利用され得る。投与される量は、使用される化合物の具体的なIC50値に依存して変化する。化合物が単独療法ではない組み合わせの適用において、少ない量の化合物を投与してなお、治療的または予防的な効果を有することが可能であり得る。
【0261】
<併用療法>
本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、エステル、互変異性体またはプロドラッグは、単独療法として投与され得る。本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、エステル、互変異性体またはプロドラッグはまた、別の療法(複数可)と組み合わせて投与され得る。
【0262】
例えば、本明細書に記載される化合物の1つの治療的有効性は、アジュバントの投与によって高められ得る(すなわち、アジュバント自体は、最小の治療的有効性を有し得るだけであるが、別の治療薬と組み合わせることで、個体に対する全体的な治療効果が高められる)。または、ほんの一例として、個体が受ける有用性は、本明細書に記載される化合物の1つを、同様に治療的有用性を有する別の治療薬(同様に治療レジメンを含む)とともに投与することによって増大され得る。ほんの一例として、本明細書に記載される化合物の1つの投与に関係する痛風の処置において、痛風のための他の治療薬を個体に提供することによっても、治療的有用性が結果として増大し得る。または、ほんの一例として、本明細書に記載される化合物の1つを受けることによる個体が被る副作用の1つが嘔吐である場合、化合物と併用して制嘔吐剤を投与することが適切であり得る。または、さらなる療法(複数可)は、限定されないが、物理療法、心理療法、放射線療法、罹患部への湿布の適用、休息、食事の改善などを含み得る。
処置されている疾患、障害または疾病にかかわらず、個体が受ける全体的有用性は、2つの治療または治療薬を加えたものであり得るか、または個体は、相乗的な有用性を受け得る。
【0263】
本明細書に記載される化合物が他の治療薬と組み合わせて投与される例において、本明細書に記載される化合物は、他の治療薬と同じ医薬組成物で投与される必要はなく、異なる物理的および化学的な特性のために、異なる経路によって投与され得る。例えば、化合物/組成物は、そのよい血中濃度を発生させ維持するために経口で投与され得るが、他の治療薬は、静脈内に投与され得る。したがって、本明細書に記載される化合物は、同時発生的に(例えば、同時に、本質的に同時にまたは同じ処置プロトコル内で)、連続して投与され得るか、または他の治療薬に別々に投薬され得る。初回投与は、当該分野で既知の実証されたプロトコルに従って行うことができ、その後、観察された効果に基づいて、投与量、投与の方法、及び投与の時間は、熟練した臨床医によって修正することができる。
【0264】
化合物および他の治療薬の具体的な選択は、主治医の診断、および主治医による個体の疾病の判断および適切な処置プロトコルに依存する。幾つかの実施形態において、さらなる薬剤は、URAT1インヒビター、キサンチン酸化酵素インヒビター、キサンチンデヒドロゲナーゼ、キサンチンオキシドレダクターゼインヒビター、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)インヒビター、尿酸トランスポーター・インヒビター、グルコーストランスポーター(GLUT)インヒビター、GLUT−9インヒビター、溶質輸送体ファミリー2(促進性のグルコーストランスポーター)、メンバー9(SLC2A9)インヒビター、有機陰イオントランスポーター(OAT)インヒビター、OAT−4インヒビターまたはそれらの組み合わせである。特定の例において、URAT1は、尿酸塩輸送を媒介するイオン交換体である。特定の例において、URATIは、近位尿細管中の尿酸塩輸送を媒介する。特定の例において、URATIは、近位尿細管中の尿酸塩を乳酸塩およびニコチナートと交換する。特定の例において、キサンチンオキシダーゼは、ヒポキサンチンをキサンチンに、およびさらに尿酸に酸化する。特定の例において、キサンチンデヒドロゲナーゼは、キサンチン、NAD、およびHOの、尿酸塩、NADH、およびHへの転換を触媒する。幾つかの実施形態において、さらなる薬剤は、アロプリノール、フェブキソスタット(2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸、FYX−051(4−(5−ピリジン−4−イル−1H−[1,2,4]トリアゾル−3−イル)ピリジン−2−カルボニトリル)、プロベネシド、スルフィンピラゾン、ベンズブロマロン、アセトアミノフェン、ステロイド、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、コルヒチン、グルココルチコイド(glucorticoid)、アンドロゲン(adrogen)、コックス−2インヒビター、PPARアゴニスト、ナプロキセン、セベラマー、シブトラミン(sibutmaine)、トログリタゾン、プログリタゾン(proglitazone)、別の尿酸降下薬、ロサルタン、フィブリン酸、ベンズヨーダロン、サリチル酸(salisylate)、アムロジピン (anlodipine)、ビタミンC、またはそれらの組み合わせである。
【0265】
【化35】
【0266】
<疾患>
本明細書には、本明細書に開示される化合物を含む有効な量の組成物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、エステル、互変異性体またはプロドラッグを個体に投与する工程を含む、疾患を患う個体において前記疾患を処置する方法が記載される。
【0267】
また本明細書には、疾患の発症を防ぐ又は遅らせるための、本明細書に開示される化合物を含む組成物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、エステル、互変異性体またはプロドラッグの有効な量を個体に投与する工程を含む、前記疾患を進行する虞のある個体において、前記疾患の発症を防ぐ又は遅らせる方法が記載される。
【0268】
さらに本明細書には、異常な濃度の尿酸が役割を果たす任意の疾患または障害の予防または処置のための方法が記載され、該疾患または障害は、限定されることなく、ヒトまたは他の哺乳動物における、高尿酸血症、痛風、痛風性関節炎、炎症性関節炎、腎臓病、腎結石症(腎結石)、関節の炎症、関節内の尿酸結晶の沈着、尿路結石症(尿管中の結石の形成)、腎実質における尿酸結晶の沈着、レッシュ‐ナイハン症候群、ケリー・シーグミラー症候群、痛風再燃、結節性痛風、腎不全、またはそれらの組み合わせを含む。本明細書に開示される方法は、このような使用、およびこのような疾患または障害を処置するための薬剤の製造のための化合物の使用にまで及ぶ。さらに、本明細書に開示される方法は、このような疾患または障害を処置するための本明細書に開示される有効な量の化合物のヒトへの投与にまで及ぶ。
【0269】
本明細書に記載される化合物、または前記化合物の薬学的に許容可能な塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物または誘導体によって処置することができる個体は、本発明の方法によると、例えば、痛風、痛風性関節炎、炎症性関節炎、腎臓病、腎結石症(腎結石)、関節の炎症、関節内の尿酸結晶の沈着、尿路結石症(尿管中の結石の形成)、腎実質における尿酸結晶の沈着、レッシュ‐ナイハン症候群、ケリー・シーグミラー症候群、痛風再燃、結節性痛風、腎不全、またはそれらの組み合わせを有すると診断された個体を含む。
【0270】
幾つかの実施形態において、異常な尿酸濃度を有している個体は、異常な尿酸濃度(例えば、医学的に許容可能な濃度に対して)を調節するのに十分な本明細書に開示される少なくとも1つの化合物の量を投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、血液中の尿酸濃度が、医学的に許容された範囲(すなわち、高尿酸血症)を超過する、異常な尿酸濃度を示す。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、血液中の尿酸濃度が、雌個体に対して360μmol/L(6mg/dL)または雄個体に対して400μmol/L(6.8mg/dL)を超過する、異常な尿酸濃度を示す。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、尿内での尿酸濃度が、医学的に許容された範囲(すなわち、高尿酸血症)を超過する、異常な尿酸濃度を示す。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、尿内での尿酸濃度が、(雄個体において)800mg/日を超過し、(雌個体において)750mg/日より大きく超過する、異常な尿酸濃度を示す。
【0271】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)心血管障害を患う。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)動脈瘤、アンギナ、アテローム性動脈硬化、脳卒中、脳血管障害、うっ血性心不全、冠動脈疾患、及び/又は心筋梗塞を患う。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)(a)約3.0mg/Lを超えるc−反応タンパク質(CRP)濃度、(b)約15.9mmol/Lを超えるホモシステイン濃度、(c)約160mg/dLを超えるLDL濃度、(d)約40mg/dLを超えるHDL濃度、及び/又は(e)約1.5mg/dLを超える血清クレアチニン濃度を示す。
【0272】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)糖尿病を患う。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)I型糖尿病を患う。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)II型糖尿病を患う。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)膵臓内のランゲルハンス島のベータ細胞の喪失に苦しむ。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)インスリン抵抗性及び/又は低下したインスリン感性に苦しむ。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)(a)≧126mg/dLの空腹時血漿グルコース濃度、(b)グルコース寛容性試験の2時間後の≧200mg/dLの血漿ブドウ糖濃度、及び/又は(c)高血糖症の症状および≧200mg/dL(11.1mmol/l)の随時血漿ブドウ糖濃度を示す。
【0273】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)メタボリック症候群を患う。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)(a)真性糖尿病、耐糖能異常、空腹時血中ブドウ糖不良及び/又はインスリン抵抗性に苦しみ、(b)(i)≧140/90mmHgの血圧、(ii)脂質異常症:トリグリセリド(TG):≧1.695mmol/Lおよび高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)≦0.9mmol/L(雄)、≦1.0mmol/L(雌)、(iii)中心性肥満:ウエスト:ヒップの比率>0.90(雄)、>0.85(雌)、及び/又は体容量指数>30kg/m2、および(iv)ミクロアルブミン尿:尿アルブミン分泌率の比率≧20mg/分またはアルブミン:クレアチニンの比率≧30mg/gの少なくとも2つを示す。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)(i)インスリン抵抗性(すなわち、糖尿病にかかっていない個体間の空腹時インスリン値の上位25%)に苦しみ、(b)中心性肥満:胴囲≧94cm(雄)、≧80cm(雌)、(ii)脂質異常症:TG≧2.0mmol/L及び/又はHDL−C<1.0mmol/Lまたは脂質異常症に対して処置される、(iii)高血圧:血圧≧140/90mmHgまたは抗高血圧薬、および(iv)空腹時血漿グルコース≧6.1mmol/Lの少なくとも2つを示す。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)(a)胴囲:男性≧40インチ(男性)及び≧35インチ(女性)、(b)高まったトリグリセリド:≧150mg/dL、(c)減少したHDL:<40mg/dL(男性)および<50mg/dL(女性)、(d)高血圧:≧130/85mmHgまたは高血圧に対する薬の使用、および(e)高まった空腹時グルコース:≧100mg/dL(5.6mmol/L)または高血糖症に対する薬の使用の少なくとも3つを示す。
【0274】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)腎臓病または腎不全を患う。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)乏尿症(減少した尿産生)を示す。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される化合物によって処置される個体は、(1)異常な尿酸濃度を示し(2)1日当たり400mL未満の尿(成人)を産生するか、または0.5mL/kg/h未満の尿(子供)を産生するか、または1mL/kg/h未満の尿(幼児)を産生する。
【0275】
<尿酸>
特定の例において、食物または組織のターンオーバー(turnover)(細胞のヌクレオチドは連続的なターンオーバーを受ける)に由来する、プリン(アデニン、グアニン)は、ヒトにおいて、それらの最終酸化生成物、尿酸に代謝作用で分解される。特定の例において、グアニンは、キサンチンに酸化され、次に(which is turn)、キサンチンオキシダーゼの作用によってさらに尿酸に酸化され、アデノシンは、ヒポキサンチンにさらに酸化されるイノシンに変換される。特定の例において、キサンチンオキシダーゼは、ヒポキサンチンをキサンチンに酸化し、さらに尿酸に酸化する。特定の例において、逆のプロセスの一部として、酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)は、グアニンとヒポキサンチンを再利用する(salvages)。
【0276】
【化36】
【0277】
特定の例において、尿酸のケト型は、尿酸塩を形成するために生理学的pHにプロトンを失うエノール形と平衡状態にある。特定の例において、(例えば、血清条件(pH7.40、37℃)の下)、尿酸の約98%は、モノナトリウム尿酸塩としてイオン化される。特定の例において、尿酸塩は、強力な還元剤および強力な酸化防止剤である。ヒトにおいて、血漿の約半分の抗酸化剤の容量は尿酸から生じる。
【0278】
【化37】
【0279】
特定の例において、ほとんどの尿酸は、血液中に溶解し、腎臓に移動し、そこで糸球体濾過および尿細管分泌によって分泌される。特定の例において、尿酸の多くは尿細管によって再吸収される。尿酸輸送系の固有の特性の1つは、尿細管機能のネット活性が尿酸の再吸収であるが、分子がネフロンを通る間に分泌され再吸収されるということである。特定の例において、再吸収は、近位尿細管のS1およびS3のセグメントにおいて優勢であり、分泌は、S2のセグメントにおいて優勢である。特定の例において、双方向輸送は、結果的に、尿酸の分泌が尿酸輸送を増加させることよりもむしろ減少させることを阻害する薬物をもたらし、治療上の有用性が損なわれる。特定の例において、ヒト成人における正常な尿酸濃度(5.1+/−0.93mg/dL)が、尿酸塩の溶解度の制限(37℃で7mg/dLまで)に近いことで、繊細な生理学的尿酸塩のバランスが生み出される。特定の例において、雌に関する正常な尿酸の範囲は、雄の範囲を下回る、およそ1mg/dL以下である。
【0280】
<高尿酸血症>
特定の例において、高尿酸血症は、尿酸の正常な血中濃度より高く、長い時間にわたって持続することを特徴とする。特定の例において、増加した血液尿酸塩濃度は、高められた尿酸産出(〜10−20%)及び/又は尿酸の減少した腎排泄(〜80−90%)が原因であり得る。特定の例において、高尿酸血症の原因は。以下を含み得る:
・ 肥満/体重増加
・ 過剰アルコールの使用
・ 過度の食事プリンの摂取(甲殻類、魚の卵、帆立貝、エンドウ豆・ヒラマメ、豆および赤身の肉(特にくず肉 − 脳、腎臓、胃袋、肝臓)などの食物)
・ 低用量のアスピリン、利尿剤、ナイアシン、シクロスポリン、ピラジンアミド、エタンブトール、幾つかの高血圧薬物および幾つかの癌の化学療法剤、免疫抑制性および細胞毒性薬剤を含む、特定の薬
・ 特定の病状、特に、高い細胞交替率に関係する病状(悪性腫瘍、白血病、リンパ腫または乾癬など)、また高血圧、ヘモグロビン異常、溶血性貧血、鎌状赤血球貧血、様々な腎症、脊髄増殖性およびリンパ増殖性障害、副甲状腺機能亢進症、腎疾患、インスリン抵抗性と糖尿病に関係する疾病、および移植レシピエントにおける、起こり得る心臓疾患を含む病状
・ 遺伝性の酵素欠損
・ 異常な腎臓機能(例えば、増加したATPターンオーバー、減少した糸球体の尿酸塩濾過)
・ 鉛(鉛中毒または「鉛痛風」)への曝露
【0281】
特定の例において、高尿酸血症は、以下の条件に関係するが、無症候性であり得る:
・ 痛風
・ 痛風性関節炎
・ 尿路中の尿酸結石(尿路結石症)
・ 軟組織中の尿酸の沈着(痛風結節)
・ 腎臓中の尿酸の沈着(尿酸腎症)
・ 慢性および急性の腎不全につながる可能性がある、腎臓機能異常
【0282】
<痛風>
<罹患率>
痛風の発病率は、過去20年間にわたって増加しており、米国では、20歳以上の人口の2.7%もの人が患っており、合計で510万人にも及ぶ。痛風は、女性より男性においてより一般的であり、(1.6%または170万人の女性に対して3.8%または340万人の男性)、典型的に40代および50代の男性に多い(しかし、痛風発作は尿酸濃度の増加が見られる思春期後に生じ得る)。1990年から1999年までで1000当たり2.9から5.2まで痛風の罹患率の増加が観察され、65歳を超える年代において増加が最も大きかった。痛風発作は、閉経期後の女性においてより一般的である。特定の例において、痛風は、関節炎の最も一般的な形態の1つであり、すべての関節炎の事例のおよそ5%を占める。特定の例において、腎不全および尿路結石症は、痛風を有する個体の10−18%に生じ、疾患からの罹病および死亡の一般的な原因である。
【0283】
<主要原因>
ほとんどの場合において、痛風は高尿酸血症に関係する。特定の例において、痛風を患う個体は、任意の所与の血漿尿酸塩濃度に対して、痛風を患っていない個体よりもおよそ40%少ない尿酸を分泌する。特定の例において、飽和点が達成されるまで、尿酸塩濃度は増加する。特定の例において、飽和点が達成されると、尿酸塩結晶の沈澱が生じる。特定の例において、これらの硬化した、結晶化した沈着(痛風結節)は、関節および皮膚において形成され、関節の炎症(関節炎)を引き起こす。特定の例において、関節液(滑液)及び/又は関節膜(滑膜)において沈着がなされる。これらの沈着に関する一般的な部位は、大きなつま先、足、くるぶしおよび手である(それほど一般的でない部位は耳と目を含む)。特定の例において、影響を受けた関節のまわりの皮膚は、赤くなって輝くようになり、影響を受けた部位は敏感になり触れると痛みを伴う。特定の例において、痛風発作は、頻度が増加する。特定の例において、未処置の急性の痛風発作は、治らない関節の損傷および障害につながる。特定の例において、尿酸塩の組織沈着は以下につながる:急性炎症性関節炎、慢性関節炎、腎実質における尿酸塩結晶の沈着および尿路結石症。特定の例において、痛風性関節炎の発病率は、7〜8.9mg/dLの血清尿酸塩濃度を有する個体において5倍、および>9mg/dL(530μmol/L)の濃度を有する個体において50倍まで増加する。特定の例において、痛風を有する個体は、腎不全および末期腎疾患(すなわち、「痛風腎」)を進行させる。特定の例において、痛風腎は、慢性間質性腎症を特徴とし、これは、モノナトリウム尿酸塩の骨髄沈着によって促進される。
【0284】
特定の例において、痛風は、急性、単関節、炎症性の関節炎の痛みを伴う発作、関節における尿酸塩結晶の沈着、腎実質における尿酸塩結晶の沈着、尿路結石症(尿路中の結石の形成)および腎結石症(腎結石の形成)を含む。特定の例において、続発性痛風が、癌、特に白血病を有する個体および他の血液疾患(例えば多血球血症、骨髄様化生など)を有する個体に生じる。
【0285】
<症状>
特定の例において、痛風の発作は、急速に進行し、しばしば最初の発作が夜に生じる。特定の例において、症状は、突然の、重度の関節痛、関節部位における極度の圧痛、関節腫脹および関節のまわりの輝く赤いまたは紫の皮膚を含む。特定の例において、発作は、低頻度で5−10日間続き、発症の間の徴候はない。特定の例において、特に障害が制御されていないとき、発作は、より頻繁になり、より長く続き得る。特定の例において、発症は、影響を受けた関節に害を与え、結果的に、硬直、腫脹、制限された運動及び/又は持続的な軽度から中程度の痛みにつながる。
【0286】
<処置>
特定の例において、痛風は、尿酸の産出を減じることによって処置される。特定の例において、痛風は、尿酸の分泌を増加させることによって処置される。特定の例において、痛風は、URAT1、キサンチンオキシダーゼ、キサンチンデヒドロゲナーゼ、キサンチンオキシドレダクターゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)インヒビター、尿酸トランスポーター(URAT)インヒビター、グルコーストランスポーター(GLUT)インヒビター、GLUT−9インヒビター、溶質輸送体ファミリー2(促進性のグルコーストランスポーター)、メンバー9(SLC2A9)インヒビター、有機陰イオントランスポーター(OAT)インヒビター、OAT−4インヒビター、またはそれらの組み合わせによって処置される。一般に、痛風処置の目標は、i)急性発作の痛み、腫脹および持続時間を低減し、ii)今後の発作および関節損傷を予防することである。特定の例において、痛風発作は、処置の組み合わせをうまく使用して処置される。特定の例において、痛風は、関節炎の最も処置可能な形態の1つである。
【0287】
i)痛風発作を処置する。特定の例において、痛風の急性発作に関係する痛みおよび腫脹は、アセトアミノフェン、ステロイド、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)またはコルヒチンなどの薬によって対処され得る。特定の例において、適切な薬は、12〜24時間以内に痛風を制御し、処置は数日後に停止される。特定の例において、薬は、休息、増加した水分摂取、氷パック、影響を受けた部位の挙上及び/又は保護と併用して使用される。特定の例において、前述の処置は、再発性の発作を防がず、異常な尿酸代謝の根本的な障害に影響を与えない。
【0288】
ii)今後の発作を予防する。特定の例において、飽和濃度より下に血清尿酸濃度を下げることは、さらなる痛風発作を予防するための目標である。幾つかの場合において、これは、尿酸産出(例えばアロプリノール)を減少させる、または尿酸排泄薬(例えばプロベネシド、スルフィンピラゾン、ベンズブロマロン)によって尿酸分泌を増加させることによって達成される。
【0289】
特定の例において、アロプリノールは、尿酸形成を阻害し、結果的に、血清および尿の尿酸濃度の両方の減少につながり、2〜3か月後に十分に効果が出る。
【0290】
【化38】
【0291】
特定の例において、アロプリノールは、ヒポキサンチンの構造アナログであって(位置7および8での炭素および窒素の原子の転位においてのみ異なり)、これは、ヒポキサンチンのキサンチンへの転換、およびキサンチンの尿酸への転換の原因となる酵素である、キサンチンオキシダーゼの作用を阻害する。
特定の例において、これはまた、キサンチンオキシダーゼのインヒビターでもある、対応するキサンチンアナログ、アロキサンチン(オキシプリノール)に代謝される。特定の例において、アロキサンチンは、キサンチンオキシダーゼの阻害においてより強力であるが、低い経口バイオアベイラビリティが原因で、それほど薬学的に許容可能ではない。特定の例において、過敏症、骨髄抑制、肝炎および血管炎による致命的な作用は、アロプリノールとともに報告された。特定の例において、副作用の発生率は、合計で、薬物によって処置されたすべての個体の20%になり得る。尿酸代謝の障害の処置は、アロプリノールの導入からの20年間で著しくは発展していない。
【0292】
特定の例において、尿酸排泄薬(例えば、プロベネシド、スルフィンピラゾン、およびベンズブロマロン)尿酸分泌を増加させる。特定の例において、プロベネシドは、尿細管によって尿酸分泌の増加を引き起こし、慢性的に使用されるときに、尿酸塩の生体内蓄積を動員する。特定の例において、プロベネシドによって処置された個体の25−50%は、<6mg/dLの血清尿酸濃度の減少を達成しない。特定の例において、プロベネシドに対する不感受性は、薬物不耐性、付随するサリチル酸塩摂取、および腎機能障害に起因する。特定の例において、個体の3分の1は、プロベネシドに対する不耐性を進行させる。特定の例において、尿酸排泄薬の投与はまた、結果的に、尿石、胃腸管閉塞、黄疸および貧血症をもたらす。
【0293】
<鉛中毒または「鉛痛風」>
特定の例において、鉛(鉛毒または鉛中毒)への過度の曝露は、結果的に、「鉛痛風」、尿酸の減少した腎排泄を引き起こす管状の尿酸塩輸送の鉛阻害が原因である、鉛誘発性の高尿酸血症をもたらす。特定の例において、鉛ネフロパシーを患う個体の50%以上は、痛風を患う。特定の例において、鉛痛風の急性発作は、足の親指よりも膝において頻繁に生じる。特定の例において、腎疾患は、原発性痛風よりも鉛痛風においてより頻繁に見られ、より深刻である。特定の例において、処置は、個体を鉛へのさらなる曝露から排除すること、鉛を取り除くためのキレート剤の使用、および急性痛風性関節炎および高尿酸血症の制御から成る。特定の例において、鉛痛風は、原発性痛風よりも頻繁でない発作を特徴とする。特定の例において、鉛に関連する痛風は、閉経期前の女性に生じ、鉛に関連しない痛風においては一般的に生じない。
【0294】
<レッシュ‐ナイハン症候群>
特定の例において、レッシュ‐ナイハン症候群(LNSまたはナイハン症候群)は、100,000人の出産で約1人が患う。特定の例において、LNSは、酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)の遺伝的欠損によって引き起こされる。特定の例において、LNSは、X連鎖劣性の疾患である。特定の例において、LNSは、男の赤ちゃんの出産で現れる。特定の例において、その障害は、重度の痛風、不十分な筋肉制御、および中程度精神遅滞につながり、これらは、生後1年で現われる。特定の例において、その障害はまた、結果的に、生後2年で始まる、自傷行為(例えば、唇および指を噛むこと、頭部強打)につながる。特定の例において、その障害はまた、結果的に、関節における痛風のような腫脹および重度の腎障害をもたらす。特定の例において、その障害は、神経症候につながり、これは、ハンチントン病に見られる症候に類似した、顔のゆがみ(facial grimacing)、不髄意の苦悶(involuntary writhing)、および腕および脚の反復運動を含む。LNSを有する個体の予後は不良である。特定の例において、LNSを有する未処置の個体の平均余命は約5年未満である。特定の例において、LNSを有する処置された個体の平均余命は約40歳より大きい。
【0295】
<高尿酸血症および他の疾患>
特定の例において、高尿酸血症は、循環器疾患(CVD)及び/又は腎疾患を有する個体に見られる。
特定の例において、高尿酸血症は、高血圧前症、高血圧、増加した近位のナトリウム再吸収、ミクロアルブミン尿、タンパク尿、腎臓病、肥満症、高トリグリセリド血症、低い高密度リポ蛋白質コレステロール、高インスリン血症、高レプチン血症、低アディポネクチン血症、末梢動脈、頚動脈および冠動脈の疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全(congenative heart failure)、脳卒中、腫瘍崩壊症候群、内皮細胞機能不全、酸化ストレス、高められたレニンレベル、高められたエンドセリンレベル、及び/又はC反応性タンパク質レベルを有する個体に見られる。特定の例において、高尿酸血症は、肥満症(例えば、中心性肥満)、高血圧、高脂血症、及び/又は空腹時血中ブドウ糖不良を有する個体に見られる。特定の例において、高尿酸血症は、メタボリック症候群を有する個体に見られる。特定の例において、痛風性関節炎は、急性心筋梗塞の増加した危険性を示す。幾つかの実施形態において、本明細書に記載される化合物の個体への投与は、限定されないが、高血圧前症、高血圧、増加した近位のナトリウム再吸収、ミクロアルブミン尿、タンパク尿、腎臓病、肥満症、高トリグリセリド血症、低い高密度リポタンパク質コレステロール、高インスリン血症、高レプチン血症、低アディポネクチン血症、末梢動脈、頚動脈および冠動脈の疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全、脳卒中、腫瘍崩壊症候群、内皮細胞機能不全、酸化ストレス、高められたレニンレベル、高められたエンドセリンレベル、及び/又は高められたC反応性タンパク質レベルを含む、高尿酸血症に関連した疾患または疾病に関係する臨床徴候の可能性を減少させるために有用である。
【0296】
1つの実施形態は、式(I)の有効な量の化合物を個体に投与する工程を含む、個体において尿酸の異常な組織または器官の濃度によって特徴付けられた疾病を処置または予防する方法を提供する。別の実施形態は、疾病が、痛風、再発性痛風発作、痛風性関節炎、高尿酸血症、高血圧、循環器疾患、冠動脈性心疾患、レッシュ‐ナイハン症候群、ケリー・シーグミラー症候群、腎臓病、腎結石、腎不全、関節の炎症、関節炎、尿路結石症、鉛中毒、副甲状腺機能亢進症、乾癬、サルコイドーシス、ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)欠損症またはそれらの組み合わせである、方法を提供する。別の実施形態は、疾病が痛風である方法を提供する。
【0297】
別の実施形態は、痛風の処置に有効な第2薬剤を投与する工程をさらに含む方法を提供する。別の実施形態は、第2薬剤が、URAT1インヒビター、キサンチン酸化酵素インヒビター、キサンチンデヒドロゲナーゼ、キサンチンオキシドレダクターゼインヒビター、またはそれらの組み合わせである、方法を提供する。別の実施形態は、第2薬剤が、アロプリノール、フェブキソスタット、FYX−051、またはそれらの組み合わせである、方法を提供する。
【0298】
幾つかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、利尿剤である化合物による処置を必要とする疾患または疾病を患う個体に投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、利尿剤である化合物による処置を必要とする疾患または疾病を患う個体に投与され、ここで、利尿剤は、尿酸の腎貯留を引き起こす。幾つかの実施形態において、疾患または疾病は、うっ血性心不全または本態性高血圧症である。
【0299】
幾つかの実施形態において、本明細書に記載される化合物の個体への投与は、運動性を改善する又は生活の質を改善するのに有用である。
【0300】
幾つかの実施形態において、本明細書に記載される化合物の個体への投与は、癌治療の副作用を処置する又は減少させるのに有用である。
【0301】
幾つかの実施形態において、本明細書に記載される化合物の個体への投与は、シスプラチンの腎毒性を減少させるのに有用である。
【0302】
<キット>
本明細書に記載される化合物、組成物および方法は、本明細書に記載されるような、障害の処置のためのキットを提供する。これらのキットは、化合物、容器中の本明細書に記載される化合物または組成物、および、随意に、本明細書に記載される様々な方法および手法によるキットの使用を教示する説明書を含む。このようなキットはまた、科学文献参照、添付文書資料、臨床試験結果、及び/又はこれらの概要などの情報を含み得、これらは、組成物の活性及び/又は利点を示す又は設定し、及び/又は薬注、投与、副作用、薬理相互作用、または医療従事者にとって有用な他の情報を記載する。このような情報は、様々な研究、例えば、インビボのモデルに関係する実験動物を使用する研究、およびヒト臨床試験に基づく研究の結果に基づき得る。本明細書に記載されるキットは、医師、看護婦、薬剤師、薬局員(formulary officials)などを含む、医療提供者に提供され、売られ、及び/又は促進され得る。キットはまた、幾つかの実施形態において、消費者に直接売られる。
【0303】
本明細書に記載される化合物は、診断のために、および研究試薬として利用することができる。例えば、単独での又は他の化合物と組み合わせた、本明細書に記載される化合物は、細胞内および組織内に発現した遺伝子の発現パターンを解明するための微分の(differential)及び/又は組み合わせの解析においてツールとして使用することができる。1つの限定しない例として、1又はそれ以上の化合物によって処置される細胞内または組織内の発現パターンは、化合物およびによって処置されない対照の細胞または組織と比較され、生み出されたパターンは、例えば、疾病関連性、シグナル伝達経路、細胞の局在化、発現レベル、大きさ、構造または検査される遺伝子の機能に関係するため、遺伝子発現の微分レベルに関して解析される。これらの解析は、刺激細胞または非刺激細胞上で、および発現パターンに影響を与える他の化合物がある状態又はない状態で実行することができる。
【0304】
ヒト処置のために有用であることに加えて、本発明の化合物および製剤はまた、哺乳動物、齧歯類などを含む、コンパニオンアニマル、エキゾチックアニマルおよび家畜の獣医学的処置にも有用である。より好ましい動物は、馬、犬、および猫を含む。
【0305】
以下に提供される実施例および調製物は、本発明の化合物およびこのような化合物を調製する方法をさらに示し例証する。本発明の範囲が、以下の実施例および調製物の範囲によっていかなる方法においても限定されないことを理解されたい。以下の実施例において、単一のキラル中心を有する分子は、特に他に明記のない限り、ラセミ混合物として存在する。2つ又はそれ以上のキラル中心を有するこれらの分子は、特に他に明記のない限り、ジアステレオマーのラセミ混合物として存在する。単一のエナンチオマー/ジアステレオマーは、当業者に既知の方法によって得られ得る。
【実施例】
【0306】
I.化学合成
実施例1:式(I−A)の化合物の調製
式(I−A)の化合物は、以下に示される一般的な模式図に従って調製され得る:
【0307】
【化39】
【0308】
実施例1A:2−(3−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパン酸
【0309】
【化40】
【0310】
工程A:4−(3−フルオロピリジン−2−イル)ベンゾニトリル
2−ブロモ−3−フルオロピリジン(1.05g、6.0mmol)、4−シアノフェニルボロン酸(0.882g、6.0mmol)、Pd(PPh(0.138g、0.12mmol)、および水溶性の炭酸ナトリウム溶液(2M、6mL)の混合物を、ジオキサン(6mL)中で、15分間脱気した。混合物を、密封し、80℃まで12時間加熱し、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。有機質層を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィーによって精製し、4−(3−フルオロピリジン−2−イル)ベンゾニトリル(1.16g、89%)を得た。
【0311】
工程B:4−(3−メルカプトピリジン−2−イル)ベンゾニトリル
4−(3−フルオロピリジン−2−イル)ベンゾニトリル(0.198g、1.0mmol)、NaS(0.39g、5mmol)、N−メチルモルホリン(0.5mL)およびDMF(2mL)の混合物を、160℃までマイクロ波照射の下で30分間加熱した。反応が終了した後、混合物を、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。有機質層を、MgSO上で乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィーによって精製し、4−(3−メルカプトピリジン−2−イル)ベンゾニトリル(0.18g、85%)を得た。
【0312】
工程C:エチル2−(2−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパノアート
DMF(2mL)中の、4−(3−メルカプトピリジン−2−イル)ベンゾニトリル(0.18g、0.85mmol)、エチル2−ブロモ−2−メチルプロパノアート(0.195g、1mmol)およびKCO(0.138g、1.0mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応が終了した後、反応混合物を、水で洗浄され、酢酸エチルで抽出した。有機質層を、MgSOで乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィーによって精製し、エチル2−(2−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパノアート(0.137g、49%)を得た。
【0313】
工程D:2−(2−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパン酸
エチル2−(2−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパノアート(0.137g、0.42mmol)、水酸化ナトリウム水溶液(1M、1mL)およびメタノール(2mL)の混合物を、60℃で12時間撹拌した。反応混合物を、濃縮することでメタノールを取り除き、酸性化し、ろ過し、白色粉体(0.121g、96%)として、2−(2−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパン酸を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d,25℃)12.72(bs,COOH),8.71(d,J=3.2Hz,1H),8.04(d,J=6.4Hz,1H),7.93(d,J=8.4Hz,2H),7.77(d,J=8.4 Hz,2H),8.04(dd,J=6.4,3.2Hz,1H),1.22(s,6H)。
m/z(M+1)298.99
【0314】
実施例1B−1V
下記の表における化合物を、実施例1Aに記載される手順に従って調製する。
【0315】
【表2-1】
【0316】
【表2-2】
【0317】
実施例2:式(I−B)の化合物の調製
式(I−B)の化合物は、以下に示される一般的な模式図に従って調製され得る:
【0318】
【化41】
【0319】
実施例2A:2−(3−(4−シアノフェニル)ピリジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパン酸
【0320】
【化42】
【0321】
工程A:3−ブロモピリジン−4−チオール
DMF(100mL)中の、3−ブロモ−4−クロロピリジン(10.0g、52mmol)および硫化ナトリウム(12.2g、156mmol)の混合物を、130℃で2時間撹拌した。反応物を、氷水浴中で冷却したが、水溶性のHCl(6N、45mL)を、厳密に撹拌しながら滴下で加えた。結果として生じる黄色のペーストを、水浴(80℃)上で回転蒸発を使用して濃縮乾固した。結果として生じる黄色の固形物を、メタノール(4x50mL)で抽出し、混合した抽出物を濃縮し、黄色固形物(9.5g、96%)を得た。
【0322】
工程B:エチル2−(3−ブロモピリジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパノアート
DMF(50mL)中の、3−ブロモピリジン−4−チオール(工程A、4.75g、25mmol)、エチル2−ブロモイソブチラート(9.75g、50mmol)および炭酸ナトリウム(7.95g、75mmol)の混合物を、60℃で1時間撹拌した。反応混合物を、水(100mL)と酢酸エチル(100mL)の間で分割した。有機質層を、水(2x100mL)および飽和した塩化ナトリウム(100mL)で洗浄した。これら水性溶液(aqueous washes)を、酢酸エチル(3×)で逆抽出した。混合した有機質層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、順相クロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン中の0−25%の酢酸エチルの勾配)、浅黄色油(6.6g、88%)として、エチル2−(3−ブロモピリジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパノアートを得た。
【0323】
工程C:エチル2−(3−(4−シアノフェニル)ピリジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパノアート
4−シアノフェニルボロン酸(49mg、0.33mmol)およびPd(dppf)Cl(9mg、5%mole)の混合物に、THF(1mL)、アセトニトリル(0.5mL)、および炭酸ナトリウム(1M 水溶性、0.5mL)中の(工程B、67mg、0.22mmol)から、新たに精製されたエチル2−(3−ブロモピリジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパノアートの溶液を加えた。結果として生じる混合物を、窒素バブリングによって1分間脱気し、その後、150℃までマイクロ波照射下で30分間加熱した。混合物を、5gのISCOローディングカートリッジ上に充填し、12gのISCOカラム上でヘキサン中の0−100%の酢酸エチルの勾配によって溶出し、エチル2−(3−(4−シアノフェニル)ピリジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパノアート(0.049g、70%)を得た。
【0324】
工程D:2−(3−(4−シアノフェニル)ピリジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパン酸
エチル2−(3−(4−シアノフェニル)ピリジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパノアート(工程C、49mg、0.15mmol)に、メタノール(0.8mL)、および水酸化ナトリウム(2M 水溶性、0.8mL)を加えた。結果として生じる混合物を、周囲温度で2時間撹拌した。容量を、回転蒸発によって減少した(〜0.8mL)。残留物に、pHが6に達するまで撹拌しながらHCl(6N 水溶性)を加え、結果として白降汞の形成をもたらし、これをろ過によって分離した。固形物を、水(6x1mL)で洗浄し、1時間空気乾燥し、真空(P)下で一晩乾燥し、白色粉体(28mg、64%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 1.46(s,6H)7.44(d,J=5.39Hz,1H)7.60−7.70(m,2H)7.98(d,J=8.29Hz,2H)8.44(s,1H)8.56(d,J=5.18Hz,1H)13.14(br.s.,1H)。
MS(m/z),M+1,299。
【0325】
実施例2B−2JJJ
下記の表における化合物を、実施例2Aに記載される手順に従って調製した。
【0326】
【表3-1】
【0327】
【表3-2】
【0328】
【表3-3】
【0329】
【表3-4】
【0330】
【表3-5】
【0331】
【表3-6】
【0332】
【表3-7】
【0333】
実施例3:式(I−C)の化合物の調製
式(I−C)の化合物は、以下に示される一般的な模式図に従って調製され得る:
【0334】
【化43】
【0335】
実施例3A:2−(4−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパン酸
【0336】
【化44】
【0337】
工程A:4−(3−フルオロピリジン−4−イル)ベンゾニトリル
4−シアノフェニルボロン酸(1.77g、12mmol)およびPd(dppf)Cl(400mg、5%mol)を、20mLのマイクロ波反応バイアルにおいて量った(weighed)。THF(6mL)、アセトニトリル(6mL)、および水溶性の炭酸ナトリウム溶液(2M、0.8mL)中の4−クロロ−3−フルオロピリジン(1.31g、10mmol)の溶液を加えた。結果として生じる懸濁液を、Nを泡立たせることによって1分間脱気した。その後、混合物を、150℃までマイクロ波照射下で30分間加熱した。混合物を、5gのISCOローディングカートリッジ上に充填し、40gのISCOカラム上でヘキサン中の0−80%の酢酸エチルの勾配によって溶出し、白色粉体(1.08g、54%)として、エチル2−(4−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパノアートを得た。
【0338】
工程B:4−(3−メチルオキサゾール−4−イル)ベンゾニトリル
DMF(20mL)中の4−(3−フルオロピリジン−4−イル)ベンゾニトリル(1.08g、5.4mmol)および硫化ナトリウム(0.84g、10.8mmol)の混合物を、130℃で0.5時間撹拌した。反応を氷水浴中で冷却したが、水溶性のHCl(6N、2.5mL)を、厳密に撹拌をしながら滴下で加えた。結果として生じる黄色のペーストを、水浴(80℃)上で回転蒸発を使用して濃縮乾固した。結果として生じる黄色固形物を、メタノール(4x20mL)によって抽出した。混合した抽出物を、濃縮乾固し、黄色固形物(1.1g、96%)を得た。
【0339】
工程C:エチル2−(4−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパノアート
DMF(20mL)中の、4−(3−メルカプトピリジン−4−イル)ベンゾニトリル(1.1g、5.2mmol)、エチル2−ブロモイソブチラート(2.0g、10.4mmol)、および炭酸ナトリウム(1.6g、15.5mmol)の混合物を、60℃で1時間撹拌した。反応混合物は水(20mL)と酢酸エチル(20mL)の間で分割された。有機質層を、水(2x20mL)および飽和した塩化ナトリウム溶液(20mL)で洗浄した。水系洗浄剤を、酢酸エチル(2×20mL)で逆抽出した。混合した有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、ヘキサン中で0−25%の酢酸エチルの勾配を使用して順相クロマトグラフィーによって精製し、浅黄色油(0.25g、15%)として、エチル2−(3−ブロモピリジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパノアートを得た。
【0340】
工程D:
2−(4−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパン酸メタノール(1mL)および水酸化ナトリウム水溶液(2M、1mL)を、エチル2−(4−(4−シアノフェニル)ピリジン−3−イルチオ)−2−メチルプロパノアート(0.25g、0.77mmol)に加え、周囲温度で2時間撹拌した。容量を回転蒸発によって減少させ(〜1mL)、結果として生じる残留物を、撹拌しながらpH6まで水溶性のHCl(6N)によって処理し、結果として白降汞の形成をもたらし、これをろ過によって分離した。固形物を、水(6x1mL)で洗浄し、1時間空気乾燥し、P上で真空下で一晩乾燥し、白色粉体(0.072g、32%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 1.17(s,6H)7.50(d,J=4.98Hz,1H)7.67(d,J=8.29Hz,2H)7.97(d,J=8.29Hz,2H)8.69(d,J=4.98Hz,1H)8.73(s,1H)12.65(br,1H)。
MS(m/z),M+1,299。
【0341】
実施例3B−3Z
下記の表における化合物を、実施例3Aに記載される手順に従って調製する。
【0342】
【表4-1】
【0343】
【表4-2】
【0344】
実施例4:式(I−D)の化合物の調製
式(I−D)の化合物は、以下に示される一般的な模式図に従って調製され得る:
【0345】
【化45】
【0346】
実施例4A:2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリジン−2−イルチオ)−2−メチルプロパン酸
【0347】
【化46】
【0348】
工程A:4−ブロモ−1−ナフトニトリル
DMF(85mL)中の、1,4−ジブロモナフタレン(24.06g、84mmol)およびシアン化銅(6.02g、67mmol)の混合物を、125℃まで一晩加熱した。混合物を、部分的に濃縮することでDMFを取り除き、結果として生じる残留物を水溶性の水酸化アンモニウムで洗浄し、酢酸エチルで抽出した。有機質層を、濃縮し、クロマトグラフィーによってされ精製し、4−ブロモ−1−ナフトニトリル(5.13g、26%)を得た。
【0349】
工程B:4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−ナフトニトリル
DMSO中の、4−ブロモ−1−ナフトニトリル(4.58g、19.7mmol)、ビス(ピナコール)ジボロン(5.00g、19.7mmol)、Pd(dppf)Cl(0.49g、0.6mmol)および酢酸カリウム(5.78g、59.1mmol)の混合物を、80℃まで5時間加熱した。反応混合物を、HCl水溶液、1Mで洗浄し、酢酸エチルで抽出し、クロマトグラフィーによって精製し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−ナフトニトリル(2.00g、36%)を得た。
【0350】
工程C:3−ブロモピリジン−2−チオール
DMF(3mL)中の、3−ブロモ−2−クロロピリジン(0.769g、4mmol)および硫化ナトリウム(0.336g、6mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で130℃で0.5時間加熱した。水(50mL)および酢酸エチル(20mL)を加え、層を分離した。水層を、pH6まで酸性化した結果、沈澱物が形成され、これを、ろ過によって分離し、真空下に乾燥し、黄色固形物(0.42g、55%)としての生成物を得た。
【0351】
工程D:エチル2−(3−ブロモピリジン−2−イルチオ)−2−メチルプロパノアート
DMF(2mL)中の、3−ブロモピリジン−2−チオール(189mg、1mmol)、エチル−2−ブロモイソブチラート(390mg、2mmol)および炭酸ナトリウム(159mg、1.5mmol)の混合物を、70℃まで1時間加熱した。反応混合物を、HCl水溶液、1Mで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機質層を、MgSOの上で乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィーによって精製し、エチル2−(3−ブロモピリジン−2−イルチオ)−2−メチルプロパノアート(0.271g、89%)を得た。
【0352】
工程E:エチル2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリジン−2−イルチオ)−2−メチルプロパノアート
ジオキサン(3mL)中の、エチル2−(3−ブロモピリジン−2−イルチオ)−2−メチルプロパノアート(271mg、0.89mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−ナフトニトリル(248mg、0.89mmol)、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン (51mg、0.044mmol)および水溶性の炭酸ナトリウム溶液(2M、1.5mL、3mmol)の混合物を、脱気し、80℃まで5時間加熱した。混合物を、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。有機質層を、MgSOによって乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィーによって精製し、エチル2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリジン−2−イルチオ)−2−メチルプロパノアート(0.121g、36%)を得た。
【0353】
工程F:2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリジン−2−イルチオ)−2−メチルプロパン酸
水酸化ナトリウム水溶液(1M、2mL)およびメタノール(5mL)の混合物中の、エチル2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリジン−2−イルチオ)−2−メチルプロパノアート(121mg、0.32mmol)を、室温で5時間撹拌した。メタノールを、部分的に取り除き、結果として生じる残留物を酸性化し、その結果、生成物2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリジン−2−イルチオ)−2−メチルプロパン酸が沈澱した。固形生成物を、ろ過によって分離し、真空(0.065g、0.187mmol、60%)下で乾燥した。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 12.47(s,1H),8.56(d,J=4.8Hz,1H),8.29(d,J=7.2Hz,1H),8.25(d,J=8.4Hz,1H),7.88(dd,J=7.6,7.6Hz,1H),7.72(dd,J=7.6,7.6Hz,1H)、7.66(d,J=7.2Hz,1H),7.62(d,J=8.4Hz,1H),7.50(d,J=8.8Hz,1H),7.35(dd,J=4.8,7.6Hz,1H),1.49(s,6H)。
MS(m/z),M+1,349.08。
【0354】
実施例4B、4C
下記の表における化合物を、実施例4Aに記載される手順に従って調製した。
【0355】
【表5】
【0356】
実施例4D−4Z
下記の表における化合物を、実施例4Aに記載される手順に従って調製する。
【0357】
【表6-1】
【0358】
【表6-2】
【0359】
実施例5:式(I−E)の化合物の調製
式(I−E)の化合物は、以下に示される一般的な模式図に従って調製され得る:
【0360】
【化47】
【0361】
実施例5A:2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピラジン−2−イルチオ)酢酸
【0362】
【化48】
【0363】
工程A:4−(3−クロロピラジン−2−イル)−1−ナフトニトリル
ジオキサン(7mL)中の、2,3−ジクロロピラジン(2.98g、2mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−ナフトニトリル(0.558mmol、2mmol)パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(0.069g、0.06mmol)および水溶性の炭酸ナトリウム溶液(2M、3mL、6mmol)の混合物を、80℃まで12時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出し、クロマトグラフィーによって精製し、4−(3−クロロピラジン−2−イル)−1−ナフトニトリル(0.36g、68%)を得た。
【0364】
工程B:メチル2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピラジン−2−イルチオ)アセタート
DMF(1mL)中の、4−(3−クロロピラジン−2−イル)−1−ナフトニトリル(0.16g、0.6mmol)、メチルチオグリコール酸塩(0.127g、1.2mmol)および炭酸ナトリウム(0.082g、0.78mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で130℃まで1時間加熱した。混合物を、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出し、クロマトグラフィーによって精製し、メチル2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピラジン−2−イルチオ)アセタート(0.127g、63%)を得た。
【0365】
工程C:2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピラジン−2−イルチオ)酢酸
メチル2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピラジン−2−イルチオ)アセタート(0.125g、0.37mmol)、水酸化ナトリウム水溶液(1M、0.5mL)およびメタノール(1mL)の混合物を、室温で2時間撹拌した。メタノールを取り除き、混合物を、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。有機質層を、MgSO上で乾燥し、濃縮乾固した。固形残留物を、酢酸エチルとヘキサンから再結晶化し、2−(3−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピラジン−2−イルチオ)酢酸(0.102g、86%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d,25℃)12.60(bs,OH),8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.60(d,J=2.4Hz,1H),8.36(d,J=7.6Hz,1H),8.29(d,J=8.4Hz,1H),7.90(dd,J=7.6,7.6Hz,1H),
7.80(d,J=7.6Hz,1H),7.71(dd,J=7.6,7.6Hz,1H),7.56(d,J=8.4Hz,1H),3.95(s,2H).
MS(m/z),M+1=322.08
【0366】
実施例5B−5Z
下記の表における化合物を、実施例5Aに記載される手順に従って調製する。
【0367】
【表7-1】
【0368】
【表7-2】
【0369】
実施例6:式(I−F)の化合物の調製
式(I−F)の化合物は、以下に示される一般的な模式図に従って調製され得る:
【0370】
【化49】
【0371】
実施例6A:2−(5−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−4−イルチオ)酢酸
【0372】
【化50】
【0373】
工程A:メチル2−(5−ブロモピリミジン−4−イルチオ)アセタート
DMF(0.7mL)中の、4−クロロ−5−ブロモピリミジン(0.193g、1.0mmol)、メチル2−メルカプト酢酸(0.116g、1.1mmol)および炭酸ナトリウム(0.159g、1.5mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で150℃まで20分間加熱した。混合物を、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出し、クロマトグラフィーによって精製し、メチル2−(5−ブロモピリミジン−4−イルチオ)アセタート(0.22g、84%)を得た。
【0374】
工程B:2−(5−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−4−イルチオ)酢酸
ジオキサン(3mL)中の、メチル2−(5−ブロモピリミジン−4−イルチオ)アセタート(220mg、0.84mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−ナフトニトリル(237mg、0.85mmol)パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(46mg、0.04mmol)および水溶性の炭酸ナトリウム溶液(2M、1.5mL、3mmol)の混合物を、100℃まで5時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却させ、水酸化ナトリウム水溶液を加えた(1M、30mL)。混合物を、酢酸エチル(2x20mL)で洗浄し、水層をpH4まで酸性化した結果、沈澱物が形成され、それをろ過によって分離し、真空下で乾燥し、2−(5−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−4−イルチオ)酢酸(143mg、53%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)12.80(bs,OH),9.15(s,1H),8.56(s,1H),8.35(d,J=7.2Hz,1H),8.29(d,J=8.4Hz,1H),7.91(dd,J=7.6,7.6Hz,1H),7.75(dd,J=7.6,7.6Hz、1H)、
7.71(d,J=7.6,Hz,1H),7.61(d,J=8.4Hz,1H),3.99(s,2H)。
MS(m/z),M+1,322.08
【0375】
実施例6B:2−(5−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパン酸
【0376】
【化51】
【0377】
2−(5−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−4−イルチオ)−2−メチルプロパン酸を、工程Aにおいて、メチル2−メルカプト酢酸の代わりに、メチル2−メルカプト−2−メチルプロパノアートを使用して、実施例6Aに記載される手順に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO−d)12.70(bs、OH),9.07(s,1H),8.53(s,1H),8.33(d,J=7.6Hz,1H),8.27(d,J=7.6Hz,1H),7.91(dd,J=7.6,7.6Hz,1H),7.75(dd,J=7.6,7.6Hz,1H),7.71(d,J=7.6Hz,1H),7.56(d,J=8.0Hz,1H),3.99(s,2H)
MS(m/z),M+1,350.08。
【0378】
実施例6C−6F
【0379】
【表8】
【0380】
実施例6G−5Z
下記の表における化合物を、実施例6Aに記載される手順に従って調製する。
【0381】
【表9-1】
【0382】
【表9-2】
【0383】
実施例7:式(I−G)の化合物の調製
式(I−G)の化合物は、以下に示される一般的な模式図に従って調製され得る:
【0384】
【化52】
【0385】
実施例7A:2−(4−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−5−イルチオ)酢酸
【0386】
【化53】
【0387】
工程A:4−(5−ブロモピリミジン−4−イル)−1−ナフトニトリル
ジオキサン(3mL)中の、4−クロロ−5−ブロモピリミジン(193mg、1mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−ナフトニトリル(279mg、1mmol)パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(0.023g、0.02mmol)および水溶性の炭酸ナトリウム溶液(2M、1.5mL、3mmol)の混合物を、80℃まで12時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出し、クロマトグラフィーによって精製し、4−(5−ブロモピリミジン−4−イル)−1−ナフトニトリル(214mg、69%)を得た。
【0388】
工程B:メチル2−(4−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−5−イルチオ)アセタート
DMF(0.6mL)中の、4−(5−ブロモピリミジン−4−イル)−1−ナフトニトリル(45mg、0.14mmol)、メチルチオグリコール酸塩(74mg、0.7mmol)および炭酸カリウム(27mg、0.2mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で160℃まで0.5時間加熱した。混合物を、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出し、クロマトグラフィーによって精製し、メチル2−(4−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−5−イルチオ)アセタート(22mg、47%)を得た。
【0389】
工程C:2−(4−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−5−イルチオ)酢酸
メチル2−(4−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−5−イルチオ)アセタート(22mg、0.065mmol)、水酸化ナトリウム水溶液(1M、0.5mL)およびメタノール(1mL)の混合物を、室温で2時間撹拌した。メタノールを取り除き、水酸化ナトリウム水溶液(1M、1mL)および酢酸エチル(3mL)を加えた。水層を、取り除き、酸性化し、酢酸エチルで抽出した。第2有機質層を濃縮乾固し、2−(4−(4−シアノナフタレン−1−イル)ピリミジン−5−イルチオ)酢酸(19mg、91%)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,25℃)9.26(s,1H),9.03(s,1H),8.71(bs,1H),8.39(d,J=8.0Hz,1H),8.50(d,J=8.4Hz,1H),7.79(dd,J=7.2,7.2Hz,1H),7.55−7.66(m,2H),7.61(d,J=8.4Hz,1H),3.99(s,2H)。
MS(m/z),M+1=322.08
【0390】
実施例7B−7Z
下記の表における化合物を、実施例7Aに記載される手順に従って調製する。
【0391】
【表10-1】
【0392】
【表10-2】
【0393】
II. 生物学的評価
実施例8:URAT1−モデルアッセイでの評価
HEK293ヒト胎生腎細胞(ATCC#CRL−1573)を、5%のCOおよび95%の空気の大気中で、ATCCによって記載されるようにEMEM組織培養培地中で増殖した。モデルURAT1構築物(construct)でのHEK293細胞のトランスフェクションを、製造業者によって記載されるようなL2000トランスフェクション試薬(Invitrogen)を使用して行った。24時間後、トランスフェクトされた細胞を、10cmの組織培養プレートへ分け、1日成長させ、その後、培地を、0.5mg/mlの終末濃度でG418(Gibco)を含む新鮮な増殖培地と交換した。薬物抵抗性コロニーを、およそ8日後に選択し、その後、14C−尿酸輸送活性に関して検査した。
HEK293/URAT1−モデル細胞を、1ウェル当たり125,000の細胞の密度で、ポリ−D−リジンコーティングした96ウェルのプレート上に蒔いた。
【0394】
細胞を、インキュベーターにおいて37℃で一晩(20−26時間)成長させた。プレートを、室温までなるようにし、培地を、250μlのWash Buffer(125mMのグルコン酸ナトリウム、10mMのHepes ph7.3)の1回の洗浄で洗い流した。化合物またはビヒクルを、54mCi/mmolの比活性を有する125μMの尿酸の終末濃度に対する14C−尿酸を有するアッセイバッファーに加える。アッセイバッファーは、125mMのグルコン酸ナトリウム、4.8mMのグルコン酸カリウム、1.2mMのリン酸カリウム、単塩基、1.2mMの硫酸マグネシウム、1.3mMのグルコン酸カルシウム、5.6mMのグルコース、25mMのHEPES,pH7.3である。プレートを、室温で10分間インキュベートし、その後、50μlのWash Bufferで3回および250μlのWash Bufferで3回洗浄した。Microscint 20 Scintillation Fruidを加え、プレートを、室温で一晩インキュベートし、平衡にした。その後、プレートを、TopCount Plate Reader上で読み込み、EC50値を生成した。(Enomoto et al, Nature, 2002, 417, 447−451 and Anzai et al, J. Biol. Chem., 2004, 279, 45942−45950を参照。)
【0395】
本明細書に記載されるような化合物を、URAT−1モデルに対して上に記載されるプロトコルに従って試験した;結果を表に示し、式中、
Aは、≦10μMから>0.5μMの範囲のEC50値を表し、
Bは、≦0.5μMから>0.05μMの範囲のEC50値を表し、
Cは、≦0.05μMから>0.01μMの範囲のEC50値を表す。
【0396】
【表11-1】
【0397】
【表11-2】
【0398】
【表11-3】
【0399】
【表11-4】
【0400】
【表11-5】
【0401】
【表11-6】
【0402】
【表11-7】
【0403】
【表11-8】
【0404】
【表11-9】
【0405】
本明細書に記載される実施例及び実施形態は、例示的目的のみのものであり、当業者に示唆される様々な修正又は変更は、本出願の精神及び範囲、並びに添付された請求項の範囲内に含まれるべきものである。