特許第6364540号(P6364540)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6364540
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】フィルタ付きシガレットの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A24C 5/47 20060101AFI20180712BHJP
   A24D 1/02 20060101ALI20180712BHJP
【FI】
   A24C5/47
   A24D1/02
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-504531(P2017-504531)
(86)(22)【出願日】2015年3月12日
(86)【国際出願番号】JP2015057342
(87)【国際公開番号】WO2016143128
(87)【国際公開日】20160915
【審査請求日】2017年4月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090022
【弁理士】
【氏名又は名称】長門 侃二
(72)【発明者】
【氏名】梅津 敏隆
【審査官】 豊島 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−524793(JP,A)
【文献】 特表2012−504972(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第2259847(GB,A)
【文献】 独国特許出願公告第1127778(DE,B1)
【文献】 英国特許出願公開第2495923(GB,A)
【文献】 国際公開第2013/179228(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24C 1/00 − 5/60
A24D 1/00 − 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シガレットとフィルタとをチップペーパにより接続して得られ且つ前記シガレットの外周の一部に二層包材構造を有したフィルタ付きシガレットを製造するに際し、
前記シガレットの2倍の長さを有するシガレットロッドを形成し、前記シガレットロッドが包材と、該包材内を満たす喫煙可能な充填材とを含む、工程と、
前記シガレットロッドの外周に少なくとも1つのアウタ包材を巻き付ける巻き付け工程と、
前記アウタ包材が巻き付けられたシガレットロッドを等分に切断し、二重構造の包材をそれぞれ有した2本のシガレットを形成する第1切断工程と、
前記2本のシガレットをそれぞれ反転させる反転工程と、
反転後の2本のシガレット間に前記フィルタの2倍の長さを有するフィルタプラグを配置し、該フィルタプラグに前記反転後の2本のシガレットを密着させる工程と、
反転後の前記2本のシガレット及び前記フィルタプラグに前記フィルタ付きシガレットの長手方向でみて前記チップペーパの2倍の幅を有するダブルチップペーパを巻き付け、前記フィルタ付きシガレットの2倍の長さを有したダブルフィルタ付きシガレットを形成する工程と、
前記ダブルフィルタ付きシガレットを個々のフィルタ付きシガレットに切断する第2切断工程と
を具備する、フィルタ付きシガレットの製造方法。
【請求項2】
前記巻き付け工程は、前記シガレットロッドの軸線方向でみて前記シガレットロッドの中央に1つのアウタ包材を巻き付け、
前記第1切断工程は、前記アウタ包材とともに前記シガレットロッドを切断する、請求項1に記載のフィルタ付きシガレットの製造方法。
【請求項3】
前記巻き付け工程は、前記シガレットロッドの軸線方向でみて前記シガレットロッドの中央位置から等距離を存して2つのアウタ包材を巻き付け、
前記第1切断工程は、前記シガレットロッドを前記中央位置にて切断する、請求項1に記載のフィルタ付きシガレットの製造方法。
【請求項4】
前記巻き付け工程は、前記シガレットロッドの全周に亘って前記アウタ包材を巻き付ける、請求項2又は3に記載のフィルタ付きシガレットの製造方法。
【請求項5】
前記巻き付け工程は、前記シガレットロッドと前記アウタ包材とを非接着の状態に維持する、請求項4に記載のフィルタ付きシガレットの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シガレットとフィルタとをチップペーパにより接続して得られ且つシガレットの外周の一部に二重包材構造を有したフィルタ付きシガレットを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のフィルタ付きシガレットの製造方法は例えば、以下の特許文献1に開示されている。特許文献1の製造方法によって得られた二重包材構造は、シガレット自身の包材と、この包材の内面に所定位置に部分的に貼り付けられたインナパッチと含む。このようなインナパッチはフィルタ付きシガレットに独特な機能を付加するのに役立つ。特許文献1の場合、例えばインナパッチは活性炭及びメンソールを含んだペーパから形成され、独特な機能としてメンソールの風味をフィルタ付きシガレットに付加する。付け加えれば、インナパッチの活性炭はペーパ内にメンソールを安定して保持するために使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】日本特表2007-524418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の製造方法によれば、前記包材を形成するウエブがシガレット製造装置に向けて走行される過程にて、上述のインナパッチがウエブの長手方向に沿い一定の間隔を存して貼り付けられる。シガレット製造装置はシガレットを高速で製造し、シガレット製造装置に向けて供給されるウエブの走行速度は非常に速い。例えば、シガレット製造装置が1分間に4000本のシガレットを製造し、個々のシガレットの長さが54mmであるとすれば、ウエブの走行速度は216m/min(=(54mm×4000)/1000)にも達する。このように高速走行下にあるウエブに対し、ウエブの所望位置にインナパッチを正確に貼り付けることは非常に困難である。
【0005】
更に、ウエブには適切な伸びが許容され、このような伸びはウエブの高速走行を可能にする一方、ウエブが繰り出されるボビンの交換時にウエブにテンションが加えられても、ウエブの破断を回避可能とする。このようなウエブの伸びはテンションの強弱や、周囲の湿度にも大きく影響されるので、インナパッチの正確な貼り付けを更に難しくする。この結果、インナパッチが貼り付けられたウエブを使用してフィルタ付きシガレットが製造されても、インナパッチの位置にばらつきが発生することは避けられず、フィルタ付きシガレットの品質を許容範囲に収めることが困難となる。
【0006】
本発明の目的は、上述の二重包材構造を有したフィルタ付きシガレットを製造するにあたり、フィルタ付きシガレットの品質を安定させることができる製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的は本発明のフィルタ付きシガレットの製造方法によって達成され、該製造方法は、
前記フィルタ付きシガレットにおけるシガレットの2倍の長さを有するシガレットロッドを形成し、前記シガレットロッドが包材と、該包材内を満たす喫煙可能な充填材とを含む、工程と、
前記シガレットロッドの外周に少なくとも1つのアウタ包材を巻き付ける巻き付け工程と、
前記アウタ包材が巻き付けられたシガレットロッドを等分に切断し、二重構造の包材をそれぞれ有した2本のシガレットを形成する第1切断工程と、
前記2本のシガレットをそれぞれ反転させる反転工程と、
反転後の2本のシガレット間に前記フィルタの2倍の長さを有するフィルタプラグを配置し、該フィルタプラグに前記反転後の2本のシガレットを密着させる工程と、
反転後の前記2本のシガレット及び前記フィルタプラグに前記フィルタ付きシガレットの長手方向でみてチップペーパの2倍の幅を有するダブルチップペーパを巻き付け、前記フィルタ付きシガレットの2倍の長さを有したダブルフィルタ付きシガレットを形成する工程と、
前記ダブルフィルタ付きシガレットを個々のフィルタ付きシガレットに切断する第2切断工程と
を具備する。
【0008】
上述の製造方法によれば、フィルタ付きシガレットの二重包材構造は、シガレットロッドの外周にアウタ包材が巻き付けられることによって提供され、シガレット自身の巻紙と、アウタ包材又はアウタ包材の一部とを含む。それ故、アウタ包材がシガレットロッドの外周に巻き付けられるとき、巻紙はシガレットロッドの軸線方向に加わるテンションから解放された状態にある。それ故、このようなテンションに起因した巻紙の伸びがアウタ包材の巻き付けに悪影響を及ぼすことはない。
【発明の効果】
【0009】
この結果、本発明の製造方法は、シガレットロッドの所望位置にアウタ包材の巻き付けが可能となり、二重包材構造を有したフィル付きタシガレットの品質を安定させることができる。
本発明の他の利点は、添付図面及び後述の実施形態の説明から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の製造方法を実施する製造システムを概略的に示すブロック図である。
図2】前記製造システムに含まれる充填材供給装置及びシガレット製造装置をより具体的に示す図である。
図3】前記製造システムに含まれるフィルタチップアタッチメント内での1つの処理の流れを示す図である。
図4】前記フィルタチップアタッチメント内での異なる処理の流れを示す図である。
図5】前記包材システムに含まれる包材付加装置をより具体的に示す図である。
図6】アウタウエブに塗布された接着剤のバンドの配列を示す図である。
図7】前記包材付加装置内での処理の流れを示す図である。
図8図7の処理の流れに追加される手順を示した図である。
図9】二重包材構造を有するフィルタ付きシガレットの一例を示す斜視図である。
図10図9のフィルタ付きシガレットの横断面図である。
図11】1つの変形例のフィルタ付きシガレットの横断面図である。
図12】他の変形例のフィル付きシガレットの横断面図である。
図13】二重包材構造を有するフィルタ付きシガレットの他の例を示す斜視図である。
図14図13のフィルタ付きシガレットの製造に使用される2つのアウタウエブを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すれば、本発明の製造方法を実施する製造システムは、充填材供給装置10、シガレット製造装置12及びフィルタチップアタッチメント14と称されるフィルタ装着装置を備え、これら装置は何れも公知であるが、以下に簡単に説明する。
図2は、充填材供給装置10及びシガレット製造装置12をより具体的に示す。充填材供給装置10は、喫煙可能な充填材をレシーバ16に一旦受け取る。ここで、充填材は刻たばこを含み、この刻たばこはたばこの葉片、中骨(中肋)及び再生たばこ等をそれぞれ裁刻して得られた刻の混合物である。レシーバ16内の充填材は無端状のたばこバンド18に吸着され、このたばこバンド18に充填材の層20が形成される。この後、充填材の層20はたばこバンド18の走行に伴い、シガレット製造装置12に向けて供給される。
【0012】
シガレット製造装置12は無端状のガニチャテープ22を含み、このガニチャテープ22は、シガレットの巻紙となるウエブWを受け取る。一方、上述の充填材の層20はたばこバンド18からシュー24を介してガニチャテープ22上のウエブWに受け取られる。充填材の層20はガニチャテープ22の走行に伴いウエブWとともに走行する。このようなウエブWの走行過程にて、ウエブWはガニチャテープ22の助けをかり、充填材の層20をロッド形状に包み込み、この結果、たばこロッドTRが連続して形成される。ここでのたばこロッドTRの形成には、ガニチャテープ22の走行を案内する成形ベッド(図示せず)に加えて、トング26、フォーマ28及び乾燥器30等が使用される。
【0013】
この後、たばこロッドTRは切断器32を通過し、この際、シガレットロッドCR又はシガレットCに切断され、シガレットロッドCRはシガレットCの2倍の長さを有する。
ここで、シガレット製造装置12とフィルタチップアタッチメント14が直結されていれば、フィルタチップアタッチメント14はシガレット製造装置12からシガレットロッドCR又はシガレットCを順次受け取り、この後、図2に示されるように受け取ったシガレットロッドCR又はシガレットCをその軸線と直交する方向に搬送する。詳しくは、フィルタチップアタッチメント14は、シガレットロッドCR又はシガレットCのための搬送経路を規定するドラム列(図示しない)を含み、このドラム列は多数の溝付き搬送ドラムによって形成され、これら搬送ドラムは搬送経路に沿って連なっている。なお、ドラム列の始端に位置した搬送ドラムはキャッチャドラムとして形成されている。
【0014】
図3は、フィルタチップアタッチメント14がシガレットロッドCRを受け取った場合、フィルタチップアタッチメント14内でのシガレットロッドCRの処理の流れを示す。図3から明らかなように、シガレットロッドCRは先ず等分に切断され、2本のシガレットCに形成される。この後、2本のシガレットCはその軸線方向に互いに分離され、2本のシガレットC間に所定の間隔が確保される。
次に、2本のシガレットC間にフィルタプラグFPが配置され、このフィルタプラグFRの両端に2本のシガレットCがそれぞれ密着される(フィルタプラグに対するシガレットの密着工程)。この後、フィルタプラグFR及び2本のシガレットCはダブルチップペーパDTPの巻き付けを介して接続され、ダブルフィルタ付きシガレットを形成する(ダブルフィルタ付きシガレットの形成工程)。更に、ダブルフィルタ付きシガレットは等分に切断され、2本のフィルタ付きシガレットFCを形成する(第2切断工程)。
【0015】
一方、図4は、フィルタチップアタッチメント14がシガレットCを受け取った場合、フィルタチップアタッチメント14内でのシガレットCの処理の流れを示す。図4から明らかなように、先ず、シガレットCは搬送経路上にてシガレットCが搬送経路に沿ってジグザグに並ぶように配列される。この後、搬送方向に隣接する2本のシガレットCはこれらシガレットCが同一のライン上に位置付けられるべく整列される。この後は、図3での場合と同様の手順にてフィルタ付きシガレットFCが形成される。
図1に示されるように、上述の製造システムはフィルタ付きシガレットFCにおけるシガレットCの外周の一部に二重包材構造を提供する包材付加装置34を更に備え、この包材付加装置はシガレット製造装置12とフィルタチップアタッチメント14との間に配置されている。
【0016】
図5は、本発明の第1実施形態に係る包材付加装置34を詳細に示す。
包材付加装置34は前述したフィルタチップアタッチメントのドラム列と同様なドラム列36を備え、このドラム列36は複数の溝付きの移送ドラムを含む。これら移送ドラムは始端側からキャッチャドラム38、第1移送ドラム40、アウタ包材の貼り付けドラム42、アウタ包材の巻き付けドラム44、切断ドラム46、反転ドラム48、第2移送ドラム50及び第3移送ドラム52と称され、シガレットロッドCRのための移送経路を規定する。
【0017】
一方、貼り付けドラム42の近傍には受けドラム54が配置され、この受けドラム54にはナイフドラム56が隣接する。このナイフドラム56はその外周面に多数のナイフを有し、これらナイフはナイフドラム56の周方向に等間隔を存して配置されている。受けドラム54にはアウタ包材を形成するアウタウエブOWが導かれ、このアウタウエブOWは受けドラム54の外周面にサクションによって吸着される。例えば、受けドラム54は送出経路58を介してウエブロールWRに接続され、このウエブロールWRからアウタウエブOWが送出経路58に沿い受けドラム54まで送出される。送出経路58は多数のガイドローラによって規定されている。
【0018】
送出経路58にはフィードローラユニット60が配置され、このフィードローラユニット60はウエブロールWRからアウタウエブOWを一定の速度で送出させる。更に、送出経路58には接着剤の塗布器62が配置され、この塗布器62はフィートローラユニット60の下流に位置付けられている。塗布器62は、接着剤を溜めたパン64と、グラビアロール66及び転写ローラ68を含み、パン64内の接着剤はグラビアロール66及び転写ローラ68を経てアウタウエブOWの内面に塗布される。
【0019】
上述した接着剤の塗布はアウタウエブOWに接着剤のバンドBを周期的に形成し、これらバンドBは図6から明らかなようにアウタウエブOWの長手方向に沿い所定のピッチPを存して分布される。例えば、ピッチPはシガレットCの周長よりも所定の長さだけ長い。また、本実施形態の場合、アウタウエブOWの幅Wwは20mmである。また、バンドBはアウタウエブOWの幅方向に沿う長さLbを有し、この長さLbはアウタウエブOWの幅Wwよりも短い。それ故、バンドBとアウタウエブOWの両側縁との間には余白がそれぞれ残され、例えば余白は0.1mmである。更に、バンドBはアウタウエブOWの長手方向に沿う幅Wbを有し、この幅Wbは例えば6.0mmである。
【0020】
前述した受けドラム54及びナイフドラム56は互いに協働してバンドBが形成されたアウタウエブOWを前記ピッチPに等しい間隔を存して周期的に切断し、受けドラム54上に個々のアウタ包材を形成する。アウタウエブOWが切断されるべき切断ラインは図6中に一点鎖線で示され、バンドBを縦断する。それ故、アウタ包材が形成されたとき、アウタ包材はアウタウエブOWの送出方向でみて、そのヘッド及びテールに粘着ストライプを有する。これら粘着ストライプはバンドBの切断により形成されるが、図6から明らかなように、テールの粘着ストライプはヘッドの粘着ストライプよりも広い幅を有する。このようなアウタ包材は、前述の移送経路上を移送されるシガレットロッドCRにそのヘッドの粘着ストライプを介して旗のように貼り付けられる。
【0021】
詳しくは、図7は、移送経路内でのシガレットロッドCRの処理の流れを示す。先ず、移送経路はキャッチャドラム38にて、シガレット製造装置12からシガレットロッドCRを受け取り、受け取ったシガレットロッドCRは第1移送ドラム40を経て貼り付けドラム42に移送する。ここで、本実施形態の包材付加装置34がシガレットCを製造するシガレット製造装置12に適用される場合、このシガレット製造装置12はシガレットCではなくシガレットロッドCRを製造すべく改作される。例えば、この改作では、シガレット製造機12における切断器32の切断タイミングが変更される。
【0022】
貼り付けドラム42上のシガレットロッドCRが受けドラム54を通過するとき、受けドラム54上の先頭のアウタ包材のヘッドが粘着ストライプを介してシガレットロッドCRの外周に接触し、これにより、アウタ包材XはシガレットロッドCRの中央にて旗のように貼り付けられる(巻き付け工程の前段)。ここで、第1移送ドラム40上にて、シガレットロッドCRの中央位置はアウタ包材Xの貼り付けを考慮して位置決め、この位置決めにより、アウタ包材XはシガレットロッドCRの中央に正確に貼り付け可能となる。
【0023】
この後、アウタ包材Xが貼り付けられたシガレットロッドCRは貼り付けドラム42から巻き付けドラム44に移送される。この巻き付けドラム44はローリングプレート70を備え(図5参照)、このローリングプレート70と巻き付けドラム44の外周との間にローリング通路が規定されている。シガレットロッドCRがローリング通路を通過する際、シガレットロッドCRはその軸線回りに回転し、この回転に伴い、アウタ包材XがシガレットロッドCRの全周に亘って巻き付けられる(巻き付け工程の後段)。この際、アウタ包材Xのテールは粘着ストリップを介してアウタ包材Xのヘッドの外面に接着され、ヘッドとともにシームを形成する。
【0024】
この後、シガレットロッドCRは巻き付けドラム44から切断ドラム46に移送され、この切断ドラム46はロータリナイフ72を備えている。それ故、切断ドラム46上のシガレットロッドCRはロータリナイフ72を通過する際、その中央にてアウタ包材Xとともに等分され、ここでの切断にて、二重包材構造を有した2本のシガレットCが形成される(第1切断工程)。二重包材構造はシガレットCの一端部に配置され、シガレットC自身の巻紙及び外側包材Yとを含み、この外側包材Yはアウタ包材Xの半体から形成されている。
【0025】
次に、2本のシガレットCは切断ドラム46から反転ドラム48に移送され、この反転ドラム48にて、2本のシガレットCは180°だけそれぞれ反転される(反転工程)。この結果、2本のシガレットCの姿勢は、二重包材構造を有した一端部が互いに向き合う状態から一端部が互いに逆向きとなる状態に変更される。このようなシガレットCの反転を可能にするため、反転ドラム48はシガレットCを受け取る多数のホルダを含む。これらホルダは反転ドラム48の径方向に延びる回転軸線を有し、反転ドラム48の周方向に移動する過程で、回転軸線の回りに回転される。
【0026】
この後、反転後の2本のシガレットCは前述したフィルタチップアタッチメント14に向け、反転ドラム48から第2及び第3移送ドラム50,52を介して移送される。ここで、第2移送ドラム50上にて、互いに反転された2本のシガレットCは1本のシガレットロッドCRを形成するように互いに密着され、この後、第2移送ドラム50から第3移送ドラム52に乗り移る。更に、第3移送ドラム52はフィルタチップアタッチメント14のキャッチャドラムに転接するように配置され、これにより、第3移送ドラム52からキャッチャドラムへの2本のシガレットCの乗り移り、即ち、本実施形態の包材付加装置34とフィルタチップアタッチメント14との接続が可能となる。
【0027】
また、フィルタチップアタッチメント14がシガレットロッドCRに適用されるタイプの場合、シガレットロッドCRを等分に切断するロータリナイフは対応する搬送ドラムから取り外される。それ故、包材付加装置34からフィルタチップアタッチメント14に移送された2本のシガレットCは、図3を参照すれば明らかなように、フィルタチップアタッチメント14内にてシガレットロッドCRを切断した得た2本のシガレットCと同様に処理される。この結果、二重包材構造を有したフィルタ付きシガレットFCに形成される。
【0028】
一方、フィルタチップアタッチメント14がシガレット製造装置12から個々のシガレットCを受け取るタイプの場合、前述した第2移送ドラム50がグレーディングドラムに置換される。このグレーディングドラムは、図8に示されるように反転ドラム48から2本のシガレットCを受け取り、そして、これらシガレットCを互いに移送方向にずらす。このようにしてグレーディングドラムからフィルタチップアタッチメント14に移送されたシガレットCは、図4を参照すれば明らかなように、シガレット製造装置12から直接に移送されたシガレットCと同様に処理され、この結果、二重包材構造を有したフィルタ付きシガレットFCが形成される。
【0029】
上述した第1実施形態の製造方法は、図9に示されるようなフィルタ付きシガレットFCを製造し、このフィルタ付きシガレットFCはそのシガレットCの先端部に二重包材構造を有する。第1実施形態の場合、図10から明らかなように二重包材構造はシガレットCの全周に亘るリング形状をなし、シガレットCの先端から10mmの幅を有する。
【0030】
二重包材構造の一部を形成する外側包材Yが特定の性状を有していれば、本発明の製造方法によって製造されたフィルタ付きシガレットFCは外側包材Yの性状に基づく独特な機能を発揮する。また、外側包材YはシガレットCの外周に接着されておらず、そのヘッド及びテールのみが互いに接着されているに過ぎない.それ故、シガレットロッドCRの外周にアウタ包材Xを巻き付けるにあたり、必要とされる接着剤の量が最小限となり、接着剤が前述の独特な機能に及ぼす悪影響を効果的に抑制することも可能となる。
【0031】
本発明の製造方法は、シガレットロッドCRに対するアウタ包材Xの貼り付け及び巻き付けによって、シガレットCの外周の一部に二重包材構造を提供する。それ故、アウタ包材Xの貼り付け及び巻き付け時、シガレットロッドCRの巻紙はシガレットロッドCRの軸線方向に加わるテンションから既に解放された状態にある。それ故、シガレットロッドCRの状態では、シガレットロッドCRの巻紙にテンションに起因した伸びが発生しないので、アウタ包材XはシガレットロッドCRの所望の位置に正確に巻き付けることができる。この結果、本発明の製造方法によれば、二重包材構造を有するフィルタ付きシガレットFCを安定した品質で製造可能となる。
第1実施形態の二重包材構造は前述したようにリング形状をなしているが、図11及び図12に示されるような半円形状及び円弧形状であってもよい。
【0032】
図13は、第2実施形態の製造方法によって製造された二重包材構造を有するフィルタ付きシガレットFCを示す。この場合、フィルタ付きシガレットFCの二重包材構造はシガレットCの先端部ではなく、シガレットCの先端から所定の距離を存して配置されている。
このような第2実施形態に係るフィルタ付きシガレットFCを製造するには、前述した包材付加装置34はアウタウエブOWの送出経路58を例えば2つ備える。この場合、図14に示されるように2つの送出経路58は受けドラム54に向けてアウタウエブOWをそれぞれ送出し、これらアウタウエブOWの送出過程にて、各アウタウエブOWに前述した接着剤のバンドBが同様に形成される。更に、2つの送出経路58上のアウタウエブOW間には例えば間隔Dが確保されている。
【0033】
上述した第2実施形態の製造方法は、各アウタウエブOWからアウタ包材Xをそれぞれ形成し、これらアウタ包材Xを外側包材Yとして、1本のシガレットロッドCRの外周に間隔Dを存して巻き付け、該シガレットロッドCRから図13のフィルタ付きシガレットFCを2本形成する。これらフィルタ付きシガレットFCの二重包材構造は前述の説明から明らかなように、そのシガレットCの先端からD/2の距離を存して配置されている。
【0034】
第2実施形態の場合、各アウタウエブOWへの接着剤の塗布及び各アウタウエブOWの切断にはそれぞれ共通の塗布器62と、受けドラム54及びナイフドラム56を含む切断ユニットとを使用できるが、各アウタウエブOWに塗布器及び切断ユニットが準備されてもよい。
また、第2実施形態の場合でも、二重包材構造は図11及び図12に示されるように、シガレットCの全周の少なくとも1部に配置されていればよい。更に、本発明のフィルタ付きシガレットは、該シガレットの軸線方向に互いに離間した2つ以上の二重包材構造を備えていてもよい。
【符号の説明】
【0035】
10 充填材供給装置
12 シガレット製造装置
14 フィルタチップアタッチメント
32 切断器(第1及び第2切断工程)
34 包材付加装置
C シガレット
CR シガレットロッド
FC フィルタ付きシガレット
OW アウタウエブ
W ウエブ
X アウタ包材
Y 外側包材
DTP ダブルチップペーパ
図1
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