【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の課題は、第1の干渉計アームと第2の干渉計アームとを備え、第1の干渉計アーム及び第2の干渉計アームは、結像される原画像の中心画素から出射する第1の中心ビームが第1の干渉計アームを通過し、結像される原画像の中心画素から出射する第2の中心ビームが第2の干渉計アームを通過し、第1の中心ビーム及び第2の中心ビームが、それぞれ第1及び第2の干渉計アームを通過した後に重複され、第1の中心ビームと第2の中心ビームとの重複点でk
垂直=0−干渉を生成し、結像される原画像の画素から出射する第1の中心ビームが第1の干渉計アームを通過し、結像される原画像の画素から出射する第2の中心ビームが第2の干渉計アームを通過し、第1のビーム及び第2のビームが、それぞれ第1及び第2の干渉計アームを通過した後、第1の中心ビームと第2の中心ビームとの重複点で重複され、重複点で第1の中心ビームに対して垂直な第1のビームの波数ベクトル成分と第2の中心ビームに対して垂直な第2のビームの波数ベクトル成分とが逆方向であるように配置される、干渉計によって解決される。
【0012】
例えば、マイケルソン干渉計又はマッハ・ツェンダー干渉計などの公知の干渉計は、通常は1つの平面内に位置する素子から構成される。これに対して、本発明による干渉計は、好適には三次元配置を備えている限り、1つの平面内に位置しない素子を備える。
【0013】
結像対象物は、三次元構造を有してもよい。
【0014】
本発明では、干渉測定は、測定対象の原画像から出射する光が、それぞれ第1及び第2の干渉計アームに分割され、次いで両方の干渉計アームからの光を、例えば、検出器を配置可能な重複点で一体化することによって行われる。干渉を測定可能にするため、両方の干渉計アーム間の光路長の差は、使用される光の対応するコヒーレンス長よりも短くなければならない。
【0015】
光路長とは、光が進む距離に沿った屈折率の積分であると理解されたい。この光路に沿った屈折率が一定の場合は、光路長は、屈折率と進行経路の長さとの積に正確に等しい。
【0016】
干渉計構成は、2つの干渉計アームを備える。この両方の干渉計アームを両方の中心ビームが通過し、すなわち、第1の干渉計アームを第1の中心ビームが通過し、第2の干渉計アームを第2の中心ビームが通過する。第1の中心ビームと第2の中心ビームとは、それぞれの干渉計アームを通過した後に重複する。
【0017】
両方の中心ビームがそれぞれ第1及び第2の干渉計アームを通過した後に重複するという表現は、両方の中心ビームの伝搬方向が同一であり、両方の中心ビームが共通の点、この場合は重複点を通過することであると理解できる。
【0018】
第1の中心ビームと第2の中心ビームとが重複すると、第1の中心ビームと第2の中心ビームとが重複する第1の点を始点として多くの重複点が生じる。干渉を観察するため、コヒーレンス条件が満たされる限り、すなわち、結像される画素を始点として第1及び第2の干渉計アームを通る両方の光経路の差が、使用される光のコヒーレンス長よりも短い限り、これらの重複点の全ては等価である。
【0019】
結像される原画像の中心画素の位置は、例えば、所与の干渉計アームの場合は、両方の中心ビームがそれぞれの干渉計アームを通過後にk
垂直=0−干渉を生成する位置であると定義される。
【0020】
平面波の場合、k
垂直=0−干渉は、両方の干渉ビームの波数ベクトルが同じ方向である場合に特に同一であると理解される。したがって、k
垂直=0−干渉は、垂直の波数ベクトル成分がなく、したがってゼロに等しい2つのビーム間の干渉である。平坦な検出面を有する検出器がこのk
垂直=0−干渉を検出し、干渉ビームの波数ベクトルが検出面に対して垂直である場合は、共通の検出面の各々の点は、同一の強度を有する。したがって、検出面は、強度が典型的には正弦波状に変化する典型的な干渉パターンを有しない。それにも関わらず、両方のビームの光経路が共通の検出面上で正弦波状に変化するため、k
垂直=0−干渉は、干渉である。
【0021】
球面波については、一般にk
垂直=0−干渉を、干渉ビームが平行な波面を有する干渉であると理解できる。
【0022】
両方の中心ビームが重複点で重複する間に、結像される原画像の画素から発し、両方の干渉計アームを通る両方のビームは、重複点で重複する。これは、第1及び第2のビームの伝搬方向が一般に同一ではないことを意味する。実際には、それは、通常は第1のビームと第2のビームとのビームプロファイルの重複を意味する。それぞれの光経路の差異がコヒーレンス長よりも短い場合は、この場合、典型的な干渉縞と見なされる。
【0023】
重複点で第1の中心ビームに対して垂直な第1のビームの波数ベクトル成分と、第2の中心ビームに対して垂直な第2のビームの波数ベクトル成分とが逆方向であることは、本発明の重要な知見であると見なすことができる。その際、第1の中心ビームに対して垂直な波数ベクトル成分は、その成分が第1の中心ビームに対して垂直である限り、任意のあらゆる成分である。第1の中心ビームに対して垂直である第1のビームの波数ベクトル成分は、垂直な全波数ベクトル成分であるため、第1の中心ビームに対して垂直である第1のビームの波数ベクトル成分と、第1の中心ビームに対して平行である第1のビームの波数ベクトル成分と、のベクトルの和は、波数ベクトルに等しい。これは、第2の中心ビームについても同様に当てはまる。
【0024】
第1の中心ビームに対して垂直な波数ベクトル成分の方向と、第2の中心ビームに対して垂直な波数ベクトル成分の方法とは、逆方向であることが分かる。それによって、結像される原画像の任意の画素について干渉パターンが得られる。好適には、第1の中心ビームに対して垂直な波数ベクトル成分の量と第2の中心ビームに対して垂直な波数ベクトル成分の量とは、重複点で同量である。それには、両方の中心ビームの重複時に生じるk
垂直=0−干渉がより大きく、特に最大の干渉コントラストを有するという利点がある。
【0025】
中心画素を始点に、光軸に対して垂直なあらゆる二次元偏差は、重複点で、第1の中心ビームに対して垂直な第1のビームの波数ベクトル成分と、第2の中心ビームに対して垂直な第2のビームの波数ベクトル成分とが逆方向であり、好適には逆方向で同じ大きさであると見なされる。このことは、通常は、三次元の干渉計構成によってのみ達成できる。
【0026】
本発明の重要な知見であると見なすことができる上記の事実は、
図6で明示することができる。
【0027】
図6では、両方とも中心画素154から出射する第1の中心ビーム112と第2の中心ビーム118とは、負のz軸に沿って延び、それぞれ第1のビーム偏向素子104及び第2のビーム偏向素子106に当射する。第1の中心ビーム112は、第1のビーム偏向素子104によってx軸方向に偏向し、第2の中心ビーム118は、第2のビーム偏向素子106によって負のx軸方向に偏向する。
【0028】
軸の配置は、
図6及び本発明の他の全ての実施例で随意に選択され、かつ制約されない。
【0029】
この場合、第1の中心ビーム112及び第2の中心ビーム118は、それぞれz軸に対して平行に描かれている。これは、結像対象物156が無限遠にあることを意味する。
【0030】
その後、第1の中心ビーム112は、ここで選択された座標系の原点にある第3のビーム偏向素子108によってy軸方向に偏向し、次いで第1の中心ビーム112は、検出面126を有する検出器125に当射する。検出器125は、好適にはCCDセンサ、又はCMOSセンサ、言い換えると能動ピクセルセンサ(active−pixel sensor(APS))を備えてもよい。好適には、検出器125は、上記のセンサの二次元配置、言い換えるとアレイを備える。
【0031】
第2の中心ビーム118は、第2のビーム偏向素子106によって負のx軸方向に偏向された後、第4のビーム偏向素子110によって第1の中心ビーム112と同様にy軸方向に偏向される。第3のビーム偏向素子108は、半透過性ミラーとして形成されているため、したがって、第1の中心ビーム112及び第2の中心ビーム118は、第4のビーム偏向素子110から見て第3のビーム偏向素子108の後方で重複可能である。したがって、重複点157は、第3のビーム偏向素子108上、又はy軸上の任意の位置の第3のビーム偏向素子108の後方の半直線上にある。
【0032】
負のz軸から離れてxy平面に沿った第1の中心ビーム112又は第2の中心ビーム118の伝搬方向の僅かな偏差によって、第4のビーム偏向素子で反射した後、第1の中心ビーム112は、実質的にy軸に沿って伝搬するが、xz平面にも僅かな成分を有し、また、第2の中心ビーム118も同様に実質的にy軸に沿って伝搬し、同様にxz平面にも僅かな成分を有するが、これは第1の中心ビーム112の対応する成分164と逆方向である。したがって、第1の中心ビーム112の垂直な波数ベクトル成分は、重複点157で、第2の中心ビーム118の対応する垂直の波数ベクトル成分166とちょうど逆方向の同じ大きさの成分であると言える。本発明のこの特性によって、結像される原画像のそれぞれの画素は、特定の対称性に至るまで、検出器上に異なる干渉パターンを生成する。上記の対称性は、干渉計アームの光路を変更することによって除去することができる。したがって、結像される原画像のそれぞれの画素を明確に識別することができ、ひいては使用される干渉計に対して結像される原画像のそれぞれの画素の相対位置を明確に定めることができる。この特性は、三次元構造を有する干渉計を用いてのみ可能であると思われる。
【0033】
注目すべき点は、本発明の重要な知見であると見なすことができる上記の事実が、無限遠に位置しない結像される原画像についても当てはまることである。この場合、両方の中心ビームは、互いに平行ではなく、一般に分岐する。光軸を第1の中心ビーム112と第2の中心ビーム118との間の角二等分線であると定義すると、これは平行な中心ビームとは見なされない。この場合も同様に、配置面は、明確に定義される、すなわち、配置面は、光軸に対して垂直な平面であると定義することができる。ビームは、幾何光学の概念であり、対象物が無限遠に位置するか否かに関わらず定義される。複数のビームについて、幾何光学の法則により波面を定めることができる。波面は、それぞれのビームの方向に対して法線方向にある面である。干渉計に対して無限遠にある原画像の場合、この構造は、球形、すなわち、湾曲波面を生じる。本発明では、波面の湾曲は、両方の干渉計アームに影響を及ぼすが、干渉パターンへの波面湾曲の影響は、概ね相殺される。したがって、波面湾曲があっても、無限遠にある対象物の場合も原画素の位置に依存するインターフェログラムを測定することができる。垂直の波数ベクトル成分の差は、第1の中心ビームに対する第1のビームの垂直な波数ベクトル成分と、第2の中心ビームに対する第2のビームの垂直な波数ベクトル成分との差であると定義される。この定義は、明確に定義され、対象物が有限遠にあるか無限遠にあるかに依存しない。対象物距離のこの非依存性は、経験的に立証できよう。この知見は、本発明の重要な知見である。
【0034】
本発明の本質的な利点は、原画像が結像され、後述の方法によって再構成可能であり、その際に平坦な反射素子のみが使用されることにある。それによって本装置の安価で軽量の設計が可能になる。したがって、本発明による装置は、例えば、レンズ又は誘電体媒質などの結像素子の使用を避けることに適している。更に、このことは、透過性媒質がないことにより、例えば、深紫外線などの波長範囲での使用を可能にする。
【0035】
好適には、第1の干渉計アーム内のビーム反射と第2の干渉計アーム内のビーム反射との差は、偶数である。これは、それぞれの干渉計アーム内の反射数が偶数又は奇数のいずれか一方であることを意味する。この場合、Dミラーでの反射(用語Dミラーについては、独国特許第10 2013 101 856.4号を参照)もまた反射であると見なされる。
【0036】
ミラーによる結像は、非限定的な場合は、以下に示すように、座標軸は、z軸がミラーの面法線上に位置するように選択される:
(k
x、k
y、k
z)→(k
x、k
y、−k
z)
この式中、k
x、k
y、及びk
zは、ミラーに入射するビームの波数ベクトルkの成分である。ミラーのこの結像特性は、ミラーが円運動の回転方向を変えるため、1つ又は2つ以上の連結された回転では達成できない。例えば、左に円偏光した光は、ミラーで反射した後、右に円偏光した光になる。したがって、反射数に関するこの好適な特性は、第1の干渉計アームを介した光学結像、及び第2の干渉計アームを介した光学結像が、両方のアーム内で回転方向を反転させるか、又は両方のアーム内で回転方向が保たれるかのいずれか一方を意味する。したがって、回転方向が保たれると、第1の干渉計アームと第2の干渉計アームとの間で、差異は、生じない。この特性は、以下では「相対的回転方向の保持」と呼ばれる。
【0037】
原画素の位置に依存するインターフェログラムの出現には、第1の干渉計アームと第2の干渉計アームとの間に位置に依存する差異があることが前提である。特定の理論に束縛されることなく、中心ビーム及び配置面が同じ二次元平面に位置する干渉計構成に関して、位置に依存する差異の効果は、相対的回転方向が同時に保持される場合は不可能であると見なすことができる。その理由は、特にその特性において、二次元での回転を交換すること、すなわち、相互交換可能な群を形成することに求めるべきである。この条件で回転方向が保持される場合には干渉計アーム間に差異がないため、原画素の位置に依存するインターフェログラムの出現をもたらし得る特性は残らない。第1の干渉計アームを通過する第1の中心ビームは、第2の干渉計アームを通過する第2の中心ビームと同じ波数ベクトルを有する。これは、この空間方向での原画素の結像が確定され、原画素が中心画素から離れて変位すると、第1の干渉計アーム及び第2の干渉計アーム内の波数ベクトルが同じ符号で変化し得るだけであることを意味する。本発明が要件とする異なる符号での変化は、二次元の干渉計では、両方の干渉計アームによる結像は、回転方向が保持された場合には異なる結果をもたらしたかもしれないことを意味するであろう。したがって、原画素の位置に依存するインターフェログラムは、二次元干渉計で回転方向が保持される前提条件では不可能である。
【0038】
これに対して、三次元での回転は、交換可能性のこの特性を持たない。したがって、本発明の対象は、三次元干渉計である。三次元干渉計、言い換えると三次元構成を有する干渉計とは、中心ビームが干渉計の配置面に位置していない、特に概ね位置していない干渉計であると理解されたい。二次元干渉計、言い換えると二次元構成を有する干渉計とは、中心ビーム及び干渉計の素子が1つの平面内に位置している干渉計であると理解されたい。
【0039】
本発明による干渉計において干渉計アームの1つに、例えば、追加のミラーによって追加の反射が誘導される場合、この新たな干渉計は、もはや空間方向、すなわち、ミラーによって反射された空間方向にとって逆方向の波数ベクトル成分の特性を有していない。その理由は、それまではこの干渉計はこの方向でこの特性を有していたが、それがミラーによって失われるからである。
【0040】
付加的な特性として、第1のビーム偏向素子及び第2のビーム偏向素子の結像特性が150°から210°、特に好適には180°の角度で回転することによって転換されることを、必要としてもよい。そのために、回転は、好適には、光軸を伴う移動を除いて30°未満、好適には20°未満、又は特に好適には10°未満の角度をなす回転軸を中心に行われる。その際、光軸は、中心画素を始点として第1の中心ビームと第2のビームとの間の角二等分線として定義することができる。干渉に必要な重複は、干渉計内のほぼ配置面内に位置する点で行われる。この場合、配置面は、光軸に対して法線上に位置し、第1のビーム偏向素子が位置する平面であると定義することができる。
【0041】
干渉計の記載した分類は、以下のようにまとめることができる。相対的回転方向が保持される二次元干渉計は、前述のように本発明の特性を有していない。この種の干渉計で追加ミラーが干渉計アーム内に導入されると、この方向で逆方向の垂直な波数ベクトル成分の特性が直接生じる。しかし、この波数ベクトル成分は、ミラーによって反射された方向のみに生じ、これと直交する方向には生じない。したがって、二次元干渉計からは、追加のミラーを導入することによっても本発明の特性を有する干渉計を形成することはできないと思われる。
【0042】
更に、本発明の課題は、本発明による干渉計を用いて測定された画像から原画像を再構成する方法によって、かつ本発明による干渉計の較正方法によって解決される。本発明による干渉計の較正方法は、本発明による干渉計を用いて測定された画像から原画像を再構成する方法を実施する目的に役立つ。したがって、両方の方法が同じ課題を解決する。
【0043】
その際、原画像は、画素から構成されたものとして取得され、原画素は、装置の分解能に相当する。様々な原画素が異なるインターフェログラムになるため、本方法を用いて、装置による結像時に測定され、重複されたインターフェログラムを生じる原画素の強度分布の計算が、分解能の範囲内で確実になされる(「逆問題の解決」)。その際、分解能の範囲内で、計算された強度分布は、原画素の実際の強度に対応する。この方法によって中心画素の周囲の空間錐の解像が可能であり、原画素の方向が固定している場合は、インターフェログラムは、ビーム上の原画素の距離に依存しない。本発明の方法は、距離の決定を必要としなかったとしても、原画像を再構成する。しかし、もちろん距離測定も可能であるが、それは三角測量によってのみである。
【0044】
本発明による干渉計の較正方法では、第1の干渉計アームと第2の干渉計アームとの間の少なくとも1つの光路長の差δ
tについて、かつ原画像から出射された少なくとも1つの波長λ
sについて、以下の工程が実施される。つまり、原画像についてのピクセル格子(i,j)を作成すること;画像についてのピクセル格子(m,n)を作成すること;定格強度を有する原画像のピクセル格子の明ピクセルを連続的に作成すること、但しただし残りのピクセルは暗ピクセルである;及び原画像のピクセル格子のそれぞれの明ピクセルについての画像のピクセル格子(m、n)の強度(φ
m,n,t(i,j,s))を検出することが実施される。
【0045】
したがって、干渉計の較正は、干渉計自体によってのみ定められるのではなく、原画像又は画像にも依存し、特に測定される波長又は測定される(複数の)波長及び選択された画像部分に依存する。
【0046】
本方法は、波長に関して異なる2つの態様で実施することができる。第1の実施態様に基づいて、方法は、原画像から出射する少なくとも1つの波長について実施される。第2の実施態様に基づいて、方法は、原画像から出射する少なくとも1つの波長について実施される。第2の実施態様は、好適には、画像自体を全く、又は不十分にしか利用できない場合に実施される。
【0047】
第1の干渉計アームと第2の干渉計アームとの間の波長差は、δで示されている。この波長差は、好適には、両方の干渉計アーム内に光路を変更する装置を挿入することによって変更することができる。これは好適には、回転光ディスク、すなわち、例えば、ポッケルスセル、電気光学モジュレータ、カーセル、又はその類似物などの電気光学効果を利用する装置によって実現できる。複数の波長差について本明細書に記載の方法が実施される場合、使用される複数の波長差は、δ
tで示され、tは、指数である。使用される波長差が等距離である場合は、δ
tは、δ
t=t
*Δδとして表すことができ、Δδは、定数である。
【0048】
使用される光波長は、λで示される。複数の波長について本明細書に記載の方法が実施される場合、使用される複数の波長差は、λ
sで示され、sは、指数である。使用される波長が等距離である場合は、λ
sをλ
s=s
*Δλと示すことができ、Δλは、定数である。結像される対象物が複数の波長を出射する場合は、これらの波長について、すなわち、出射された波長全体について方法を実施することができる。方法はまた、結像対象物から出射された波長の一部についてのみ実施することもできる。
【0049】
結像対象物が連続スペクトルを有する場合は、ある特定の波長を選択することができる。これは、例えば、最小波長及び最大波長、並びにこれらの両方の間の一定数の波長を方法に使用することができる。最小波長と最大波長との間の波長は、例えば、等距離に選択することができる。
【0050】
好適には、選択はまた、かなり多くの波長が選択されるように行うことができ、その結果、下記の解かれるべき方程式系は、解くことができる、特に中間にある波長での干渉パターンを補間できる。
【0051】
白色光出射の極端な例では、N×Nピクセルドットの原画像の分解能において、N/2の波長の経路長変更δ
tを選択することができ、Nは、1よりも大きい整数である。例えば、原画像の分解能が1000×1000ピクセルドットである場合、500の波長の経路長変更δ
tを選択することができる。すなわち、中心波長λ
中心ではΔδ=0.5
*λ
中心、δ
t=t
*Δδが生じ、tは、例えば、上記の1000までの特別な場合は、0からNである。この選択によって、原画像は、空間分解及び周波数分解されて写像され、これは専門用語で「スペクトルハイパーキューブ」と呼ばれる。
【0052】
結像される原画像のピクセル格子(i,j)は、以下のように作成できる。例えば、ピクセル格子の座標系の原点として中心画素を選択する。ピクセル格子の座標系が通ることとなる平面として、例えば、原画像と干渉計との間の接続線に対して実質的に垂直に延びる平面を選択することができる。ここで、例えば、中心画素を始点とする接続線を第1の中心ビームと第2の中心ビームとの間の角二等分線として選択することができる。座標系の軸として、この平面内で延びる互いに垂直な任意の2つの軸を選択することができる。上記の座標系内では、ピクセル格子上の各々の点は、i
*Δx
uの形態のx座標と、j
*Δy
uの形態のx座標とを有している。Δx
u及びΔy
uの大きさは、選択された格子のピッチである。指数i及びjは、そのように選択されたこの格子の代表的な指数である。
【0053】
格子は、例えば、格子が干渉系の分解能に相当するように選択することができる。分解能は、中心画素を始点として、干渉パターン全体が原画素の変位の範囲内で弱め合う干渉と強め合う干渉とを形成すると、画素を中心画素と区別できるように付与される。すなわち、(m,n)に格子化された画像は、ある部分領域では強め合う干渉を、また別の部分領域では弱め合う干渉を生成する。両者の間には、弱め合う干渉が強め合う干渉に変わる、いわゆる「結節線」がある。中心画素は、k
垂直=0−干渉を表し、すなわち、中心画素は、この特性を有していない。この特性を最初に形成する最小の変位が光学分解能を決定する。好適には、これは、Δx
u及びΔy
uに等しい。
【0054】
測定される画像のピクセル格子(m,n)は、以下のように作成することができる。測定される画像は、例えば、検出器で測定することができる。検出器面は、例えば、平坦でもよい。この検出器面の中央にある点を、測定される画像のピクセル格子の座標の原点として選択することができる。ピクセル格子の座標系内に延びることとなる平面として、例えば、検出器面が位置する平面を、又は同一ではない場合は重複する両方の中心ビームに対して垂直な平面を選択することができる。座標系の軸として、この平面内で延びる互いに垂直な任意の2つの軸を選択することができる。上記の座標系内では、ピクセル格子上のそれぞれの点は、m
*Δxの形態のx座標と、n
*Δyの形態のx座標とを有している。Δx及びΔyの大きさは、選択された格子のピッチである。指数m及びnは、そのように選択されたこの格子の代表的な指数である。好適には、Δx及びΔyの大きさは、格子が原画像空間内と少なくとも等しいか、それ以上のピクセル数を生じるように選択され、これは専門用語では「オーバーサンプリング」とも呼ばれる。
【0055】
原画像と画像の両方の格子では、標準的な強度で出射する原画像格子のそれぞれのピクセルについて、画像の格子のそれぞれのピクセル上での強度分布φ
m,n,t(i,j,s)のように判定される。ここで指数i、jは、原画像の格子化のパラメータであり、sは、波長の指数化又は格子化のパラメータである。i、j、及びsが異なれば、検出器面上の強度分布も異なる。
【0056】
強度I
i,j,sは、原画像上の格子点について波長の指数がsである場合の格子点の強度を示す。原画像及び画像の格子化並びに波長の指数化が十分な場合は、Φ
m,n,tで示される測定される画像のピクセル格子(m,n)のピクセルm、nの測定済みの強度分布に等しければ、I
i,j,sとして示される指数sを有する波長において、ピクセル(i,j)のそれぞれの強度を有する標準強度φ
m,n,t(i,j,s)でのインターフェログラムの積の全ての指数i、j、及びsの和は、正確に下記のようになる。
【0057】
【数1】
上記式中、Φ
m,n,tは、測定される画像のピクセル格子(m、n)のピクセルm、nの測定済みの強度分布である。この方程式は、結像方程式と呼ばれる。
【0058】
行m、n、及びtと列i、j、及びsとからなる行列φ
m,n,t(i,j,s)を反転することによって、結像方程式を下記のように書き換えることができる:
【0059】
【数2】
上記式中、M
m,n,t(i,j,s)は、φ
m,n,t(i,j,s)の逆行列である。したがって、行列M
m,n,t(i,j,s)は、干渉計の特性であり、この行列の検出は、較正であると見なされるが、その理由は、測定される画像についてピクセル格子(m、n)のピクセルm、nの任意の光分布Φ
m,n,tを測定し、次いで上記の公式に従って行列M
m,n,t(i,j,s)乗算することによって、原画像のピクセル格子を計算できるからである。
【0060】
所与のシステムについて計算された行列M
m,n,t(i,j,s)は、例えば、干渉計自体、外部メモリ、又は測定されたインターフェログラムのデータから対応する画像を計算する評価回路に記憶することができる。したがって、干渉計を、外部メモリにアクセス可能な評価回路又は干渉計を用いて較正することができる。
【0061】
較正方法は、ここで実験的に記載する動作が少なくとも部分的に、特に数値シミュレーション、言い換えると具体的な装置のモデルによって計算されれば大幅に簡略化することができる。
【0062】
前述の結像方程式は、特に特異値分解法を用いることによって常に近似的に解くことができる。
【0063】
対称に構成された干渉計の場合、関数φ
m,n,t(i,j,s)は、平面波(すなわち、正弦関数又は余弦関数)に対応し、指数は、測定されるピクセルに対応する。その際、逆行列の形成は、逆フーリエ変換に相当する。
【0064】
公知の技術水準とは異なり、原画像の画素の位置は、例えば、合焦された結像系を使用して検出器上の焦点の位置によって判定されるのではなく、インターフェログラムの数値逆変換によって判定される。
【0065】
いわゆる「固定位相点」が照射されている検出器面上に、又はほぼその上にある場合は、画像の再構成が改善される。「固定位相点」は、経験的に下記のように見出すことができる。先ず、k
垂直=0−干渉が観察され、表示を簡略化するため、均一な強め合う干渉に調整されるように干渉計のアーム長を調整することが前提になる。次いで、原画素が中心画素から離され、この出射画素に対する干渉画像が分離されて観察される。検出器のある領域で完全に強め合う干渉が連続的に生じ、一方、検出器面の別の領域で強め合う干渉が100%に保たれる場合は、この強め合う干渉の中心が「固定位相点」である。逆に検出器全体に平坦にほぼ弱め合う干渉が生じ、次いで場合によっては、再びほぼ強め合う干渉が生じ、ひいてはこれらの複数の振動の後で初めて検出器面に完全に変調された干渉、すなわち、完全に強め合う干渉がある領域と、完全に弱め合う干渉がある領域とを有する干渉縞が生じると、「固定位相点」は、検出器上には存在しない。しかし、強度変化を外挿することによって、強め合う干渉の点が持続的に存在する点を判定することができる。この点は、強め合いの後に、照射された検出器面の外側に位置する。固定位相点が少なくともほぼ検出器上に位置する場合、ひいては干渉変調が常に完全である場合、数値安定性は、より良好であると思われる。「振幅分割」の原理に基づく装置の実施形態では、固定位相点は、一般に検出器面の内側にある。
【0066】
本発明に基づくファセット化、言い換えると多面反射式に設計された装置では、「固定位相点」は、場合によっては検出器の複数の照射面にあってもよい。「波面分割」の場合は、第1の干渉計アーム及び第2の干渉計アーム内の入射光用の開口が互いに幾何的に界接していれば、固定位相点は、照射された検出器面の縁部に位置する。開口が空間的に明らかに離間している空間配置は、測定タスクを介して、又は追加の測定を介して、例えば、空間的に固定された本発明の更なる装置を画像の再構成に利用できれば、興味深い。
【0067】
本発明による干渉計を用いて測定された画像から原画像を再構成する方法では、第1の干渉計アームと第2の干渉計アームとの間の少なくとも1つの光学的波長差δ
tについて、かつ原画像から出射する少なくとも1つの波長λ
sについて以下の工程が実施される。画像のピクセル格子のピクセル強度の検出、及び較正の範囲内で検出された画像のピクセル格子のピクセルの強度に基づく原画像のピクセル格子のピクセル強度の計算。既に前述したように、測定される画像のピクセル格子の測定済みの強度から適宜の格子を使用すれば、原画像のピクセル格子の強度を計算することができる。
【0068】
既に前述したように、本発明による干渉計を用いて測定された画像から原画像を再構成する方法では、干渉計を較正する方法の主な作業が実行される。較正が成功裏に実施された場合、すなわち、行列M
m,n,t(i,j,s)が成功裏に判定された場合は、再構成は、強度分布Φ
m,n,tを選択された格子内の検出器で測定し、以下の逆結像方程式に原画像の強度分布を挿入して計算するだけである。
【0069】
【数3】
【0070】
更に、本発明による装置は、結像される原画像をレンズレスで判定し、又はレンズレスで結像するために使用することができる。レンズレスという概念は、特に平坦な反射面のみが使用されることを、特に意味する。
【0071】
更に、本発明による装置は、本発明による装置に対する原画像の画素の入射方向を確定するために利用できる。これは、結像される原画像の複数の、又は全ての波長について行うことができる。
【0072】
更に、本発明による装置は、本発明による装置を用いて測定された画像から原画像を再構成するために使用することができる。
【0073】
更なる発展形態では、干渉計は、検出器を備える。その際、重複点は、好適には検出器の検出面上に位置する。更に、第1及び第2の中心ビームは、それぞれ検出器及び検出面に角度をなして当射する。第1の中心ビームが検出器に、第2の中心ビームが検出面に当射する角度は、好適には45°以下、特に好適には20°以下、更に好適には10°以下である。特に好適には、第1の中心ビームは、検出器に、第2の中心ビームは、検出面に、垂直に当射する。
【0074】
検出器は、好適にはCCDセンサ、又はCMOSセンサ、言い換えると能動ピクセルセンサ(active−pixel sensor(APS))を備える。好適には、検出器は、上記のセンサの二次元配置、言い換えるとアレイを備える。
【0075】
更なる発展形態によれば、第1の干渉計アームは、第1のビーム偏向素子と第3のビーム偏向素子とを備え、第2の干渉計アームは、第2のビーム偏向素子と第4のビーム偏向素子とを備える。
【0076】
更なる発展形態では、第1の中心ビーム又は第1のビームは、第1の干渉計アーム内で第1のビーム偏向素子に、次いで第3のビーム偏向素子に当射し、第2の中心ビーム又は第2のビームは、第2の干渉計アーム内で第2のビーム偏向素子に、次いで第4のビーム偏向素子に当射する。
【0077】
ビーム偏向素子は、ビームを任意の方向に偏向するほか、好適にはビーム変位の機能も果たす。ビーム偏向素子は、例えば、拡大又は縮小の機能も果たすことができる。
【0078】
好適な発展形態では、ビーム偏向素子は、ビーム偏向素子に入射するビームが異なる位置で何度も偏向可能であるように設計されている。したがって、ビーム偏向素子に入射するビームの当射点は、ビーム偏向素子から出射するビームの出射点と異なる。反射率が100%の平面ミラーの場合は、当射点と出射点とは一致する。
【0079】
したがってビーム偏向素子は、
図9の実施例に見られるように、2つのDミラーの交叉配置で実現可能である。この場合、ビーム偏向素子の当射点と出射点とは一致しない。
【0080】
更なる発展形態では、第1のビーム偏向素子、第3のビーム偏向素子、第2のビーム偏向素子、及び第4のビーム偏向素子の群のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの回折光学素子(DOE)、特に格子を備える。DOEは、極めて簡単な部品によって実現できる。DOEは、ビームスプリッタの機能を実現できる。DOEは、DOEに入射するビームが一次、及び負の一次回折で回折するとビームスプリッタとして機能し、0次は、ほぼ抑制される又は使用されない。その際、一次、及び負の一次の強度は、好適にはほぼ同一である。
【0081】
更なる発展形態では、第1のビーム偏向素子、第3のビーム偏向素子、第2のビーム偏向素子、及び第4のビーム偏向素子の群のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの第1の誘電体媒質を備える。
【0082】
誘電体媒質は、好適にはプリズムの形状を有する。プリズムにより生じる色収差、言い換えると色分散によって、波長に依存するビーム偏向が引き起こされる。本発明による装置を考慮に入れると、第1のビーム偏向素子と第2のビーム偏向素子とが回転によって互いに転換可能な好適な実施形態では、両方の干渉計アーム間の分散作用は、重複点が様々な波長の検出器面上の位置に変位するにも関わらず両方の同じビームが重複するように補償される。これは、波長に依存せずに重複がなされることを意味する。
【0083】
本発明の別の重要な知見として、第1及び第2のビーム偏向素子としてDミラーをそれぞれ備える干渉計では、このミラーに連結されたファセットによる光学的波長差は、第1のビーム偏向素子と第2のビーム偏向素子との間の回転対称の実施形態を考慮に入れる限り、両方の干渉計アームについて同一であり、したがって、正確に補償されると見なすことができる。それによって、本発明による干渉計のコンパクトなDミラーの実施形態を使用することが可能になる。
【0084】
更なる発展形態によれば、第1のビーム偏向素子は、好適には、第1のビーム偏向素子と光軸に対して垂直な平面とを通って延在する配置面に配置され、光軸は、中心画素を始点として第1の中心ビームと第2の中心ビームとの間の角二等分線によって与えられる。その際、第2のビーム偏向素子は、配置面に対する第2のビーム偏向素子の距離が、光軸から第2のビーム偏向素子までの距離よりも短くなるように配置される。更に、第3のビーム偏向素子、第4のビーム偏向素子、及び重複点は、配置面から第3のビーム偏向素子、第4のビーム偏向素子、及び重複点までの距離が、光軸からの第3のビーム偏向素子までの距離よりもそれぞれ短くなるように配置される。
【0085】
好適な発展形態によれば、第1のビーム偏向素子は、第1のビーム偏向素子と光軸に対して垂直な面とを通って延在する配置面に配置される。その際、光軸は、中心画素を始点として、第1の中心ビームと第2の中心ビームとの間の角二等分線によって与えられる。
【0086】
第2のビーム偏向素子は、第1のビーム偏向素子上の第1の中心ビームの当射点と、第2のビーム偏向素子上の第2の中心ビームの当射点との接続線が30°以下の角度をなすように配置される。好適には、この角度は、20°以下、更に好適には10°以下、より好適には5°以下、最も好適には0°である。
【0087】
第3のビーム偏向素子は、好適には、第1のビーム偏向素子と第3のビーム偏向素子との間の第1の中心ビームと、配置面とが30°以下の角度をなすように配置される。好適には、この角度は、20°以下、更に好適には10°以下、より好適には5°以下、最も好適には0°である。
【0088】
第2のビーム偏向素子は、好適には、第2のビーム偏向素子と第4のビーム偏向素子との間の第2の中心ビームと、配置面とが30°以下の角度をなすように配置される。好適には、この角度は、20°以下、更に好適には10°以下、より好適には5°以下、最も好適には0°である。
【0089】
第3のビーム偏向素子及び第4のビーム偏向素子は、好適には、第3のビーム偏向素子上の第1の中心ビームの当射点と重複点との間の接続線、及び/又は第4のビーム偏向素子上の第2の中心ビームの当射点と重複点との間の接続線が、それぞれ配置面と30°以下の角度をなすように配置される。好適には、これらの角度は、20°以下、更に好適には10°以下、より好適には5°以下、最も好適には0°である。
【0090】
発展形態によれば、第3のビーム偏向素子から偏向された第1の中心ビームと、第4のビーム偏向素子から偏向された第2の中心ビームとは重複する。
【0091】
発展形態によれば、第3のビーム偏向素子から偏向された第1の中心ビーム、及び/又は、第4のビーム偏向素子から偏向された第2の中心ビームは、好適には検出器の検出面に垂直に当射する。
【0092】
発展形態によれば、第1の中心ビーム、第2の中心ビーム、及び光軸は、1つの平面内に位置する。
【0093】
別の発展形態によれば、第1のビーム偏向素子、第2のビーム偏向素子、第3のビーム偏向素子、及び第4のビーム偏向素子は、1つの平面内、例えば、配置面内に配置される。
【0094】
別の発展形態によれば、第1のビーム偏向素子に当射する前の第1の中心ビームを偏向素子に当射した後の第1の中心ビームに転換する光学結像、及び第2のビーム偏向素子に当射する前の第2の中心ビームを第2の偏向素子に当射した後の第2の中心ビームに転換する光学結像は、150°〜210°の回転角で回転軸周りに回転することによって、かつ/又は変位ベクトルに沿って互いに転換可能であることが好適である。回転角は、好適には170°〜190°であり、より好適には正確に180°である。変位ベクトルは、好適には、その大きさが干渉計内の最大距離未満のベクトルであり、更に好適には、回転の原点が適切に選択される場合はゼロベクトルである。
【0095】
相互に転換可能な両方の光学結像の前述の特性は、それぞれのビーム偏向素子が干渉計アーム内に配置されるため、両方の干渉計アームの特性でもある。干渉計の好適な発展形態は、150°〜210°の回転角で回転軸周りに回転することによって、かつ/又は変位ベクトルに沿って変位することによって互いに転換可能な2つの干渉計アームを備える。回転角は、好適には170°〜190°であり、更に好適には正確に180°である。変位ベクトルは、好適には、その大きさが干渉計内の最大距離未満のベクトルであり、更に好適には、回転の原点が適切に選択される場合はゼロベクトルである。
【0096】
好適な発展形態では、第1及び第2のビーム偏向素子は、第1のビーム偏向素子が150°〜210°の回転角で回転軸周りに回転することによって、及び/又は変位ベクトルに沿って変位することによって互いに転移可能であるように配置され、かつ構成される。回転角は、好適には170°〜190°であり、より好適には正確に180°である。変位ベクトルは、好適には、その大きさが干渉計内の最大距離未満のベクトルであり、更に好適には、回転の原点が適切に選択される場合はゼロベクトルである。
【0097】
更なる発展形態によれば、回転軸は、光軸と30°以下の角度をなす。好適には、この角度は、20°以下、更に好適には10°以下、最も好適には5°以下である。更に、回転軸が光軸と一致することが好適である。
【0098】
更なる発展形態によれば、第1のビーム偏向素子及び第2のビーム偏向素子は、単一の装置内に格納される。これは、例えば、結像対象物から入射する光を異なる2つの方向、例えば、第1の干渉計アーム及び第2の干渉計アームに偏向するビームスプリッタによって実現できる。
【0099】
更なる発展形態によれば、第3のビーム偏向素子及び第4のビーム偏向素子は、単一の装置内に格納される。これは、例えば、干渉計アームから届くビーム、言い換えると第3のビーム偏向素子及び第4のビーム偏向素子に当射するビームを、単一のビームに一体化するビーム結合装置によって実現できる。好適には、ビーム結合、言い換えるとビームの一体化は、コヒーレントに行われる。
【0100】
更なる発展形態によれば、第1のビーム偏向素子、第3のビーム偏向素子、第2のビーム偏向素子、及び第4のビーム偏向素子の群のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの半透過性ミラーを備える。半透過性ミラーを使用することによって、例えば、半透過性ミラーの前面に入射するビーム及び半透過性ミラーの後面に入射するビームは、半透過性ミラーの前面で共通のビームに一体化することができる。
【0101】
更なる発展形態によれば、光軸と第1の中心ビームとは重複点で45°〜135°の角度をなす。好適には、この角度は60°〜120°、更に好適には75°〜105°、最も好適には90°に等しい角度である。
【0102】
更なる発展形態によれば、結像対象物と、一方では第1の干渉計アームとの間に、他方では第2の干渉計アームとの間に、少なくとも1つのビーム拡張器(beam expander)が配置される。ビーム拡張器の概念は、一般にビーム縮小器もまた含むと理解されたい。この発展形態によって、顕微鏡又は望遠鏡を実現できる。
【0103】
更なる発展形態によれば、結像対象物と、一方では第1の干渉計アームとの間に、他方では第2の干渉計アームとの間に、少なくとも1つのビームスプリッタが配置される。この場合、ビームスプリッタは、結像対象物から届く光を両方の干渉計アームに分割するために使用できる。
【0104】
更なる発展形態によれば、第3のビーム偏向素子と、一方では第4のビーム偏向素子との間に、他方では重複点との間に、少なくとも1つのビーム結合装置が配置される。ビーム結合装置は、例えば、両方の干渉計アームのビームを一体化する機能を果たすことができる。一体化された両方のビームは、次いで重複点で干渉可能である。ビーム結合装置は、例えば、DOEを備えてもよい。その際、DOEは、通常のビーム誘導と逆の機能に使用できる。その際、例えば、一次、及び負の一次回折を一体化された両方のビームとして、また通常通り入射するビームを一体化された出射ビームとして使用することができる。
【0105】
更なる発展形態によれば、ビーム偏向素子は、少なくとも1つのDミラー配置、又は少なくとも1つのDミラーを備える。Dミラー配置は、好適には、少なくとも1つのDミラーを備える。
【0106】
Dミラーとは、例えば、分散ミラー、すなわち、少なくとも1つの反射素子と、例えば、誘電体媒質などの少なくとも1つの分散素子とを有する光学装置であると理解されたい。
【0107】
発展形態によれば、Dミラーは、光入射面及び1.3を超える屈折率を有する第2の誘電体媒質と、ビームを少なくとも1つのDミラーから出射するビームに偏向するための、光入射面の下流側の少なくとも2つの反射素子とを備え、好適には回転可能な反射素子は、それぞれ互いに隣接して配置され、反射素子は、それぞれ平坦な反射面を備え、第2の誘電体媒質は、反射素子の反射面と光入射面との間の空間を完全に満たし、反射素子は、0.1mmを超える寸法を有している。
【0108】
更なる発展形態によれば、少なくとも1つのDミラー配置は、第1のDミラー及び第2のDミラーを備え、第1のDミラー及び第2のDミラーは、入射ビームが先ず第1のDミラーに当射し、次いで第1のDミラーから第2のDミラーへと偏向され、第1及び/又は第2のDミラーは、それぞれ1つの平面内に位置し、第1及び/又は第2のDミラーの光入射面は、1つの平面であり、第1又は第2の反射素子の平面は、それぞれ第1又は第2のDミラーの光入射面と平行であり、第1のDミラーの光入射面からの垂線は第2のDミラーの光入射面からの垂線と70°から110°の角度をなすように配置される。好適には、この角度は、80°〜100°、より好適には正確に90°である。
【0109】
更なる発展形態によれば、ビーム偏向素子のうち少なくとも1つは、空間内の一方向に沿って変位する装置を備える。対応するビーム偏向素子は、基本位置を始点として空間内で変位してもよい。それによって、例えば、対応するビーム偏向素子が内部にある干渉計アームの光経路が変わるように、すなわち、伸長又は短縮されるようにすることができる。その際、必要があればビーム偏向素子を再調整することができる。変位されるビーム偏向素子が、両方の干渉計アームを一体化する機能を果たせば、空間内の変位によって干渉計アームの光経路の差の変更を達成することができ、例えば、一方の干渉計アームの光路を伸長させるが、他方の干渉計アームの光路を短縮させることができる。それによって、対応する画素の位置を判定する際に、曖昧さをある程度なくすることができる。単色の用途の場合は、半波長に変更するだけで充分である。この変更は、例えば、電気光学的に行うことができる。干渉画像のロックイン検出用に、補足的に信号変調を使用してもよい。それによって画像信号の信号−ノイズ比、及び散乱光除去を改善することができる。
【0110】
更に、干渉計、特に検出器は、好適には、両方の干渉計アームを通過するビームの干渉パターンを、空間内の一方向に沿って変位する装置の様々な位置で記録する装置を備えることができる。
【0111】
更なる発展形態によれば、ビーム偏向素子は、ビーム偏向素子内の光経路を変更する装置を備える。その際、光が進む光経路は、変位せずに装置に達する。これは、例えば、ポッケルスセル、電気光学変調器、又はカーセルなどの電気光学効果を利用する装置によって実現できる。それによって、対応する画素の位置を判定する際に、曖昧さをある程度なくすることができる。ここでは、光路と光経路とは同義語として用いられる。同じことが光経路長と光路長にも当てはまる。
【0112】
更なる発展形態によれば、ビーム偏向素子は、透過動作を行うプリズムを備える。これは、一面が鏡面仕上げのプリズムでよい。その際、入射ビームは、プリズムの一面を通って入射し、プリズムの隣接する鏡面仕上げ面で反射され、プリズムの第3の面から再び出射する。これには、検出器のサイズ、及び検出器上のピクセルの間隔を装置に適応させることが可能であるという利点がある。
【0113】
本発明は、特に下記の分野で使用可能である。
A)表面検査、マシンビジョン。これは、特に以下の課題に関連する。表面の欠陥検出、形状検査及び寸法検査、位置検出、表面検査及び対象物検出。ここで最も重要な分野は、例えば、部品の品質管理及び工程調整である。本発明は、例えば、10
−7〜10
−6mの範囲の可視光線で、かつ、例えば、1mのより長い作業距離で高い分解能で表面の特性を調査することに適している。アッべの公式を用いて、所与の距離及び波長に対する分解能を計算することができる。検出器のサイズが50mm×50mm、作業距離が1m、空気中での屈折率が1、及び波長が500nmである場合、分解能は、10μmになる。
【0114】
結像品質は、回折限度によって生じる収差のみに左右されない。ここで興味深いことは、検出器のピクセルサイズは、装置の分解能を制限しないことである。それは、分解能が干渉パターンの第1の基本モードによって検出器に与えられ、したがって、結節線を有する大きな構造に正確に対応するからであると見ることができる。したがって、装置には、検出器の品質があまり要求されない。このことは、利用できるレンズ系はないが、測定タスクを与える、例えば、紫外線、赤外線、又は遠赤外線などの独特な波長範囲で興味深い。
【0115】
本発明により提供される測定技術は、焦点とは無関係に動作するため、従来のレンズ付きの結像系から既知のように、測定される表面が平坦である必要はない。この測定技術は、波長が複数ある場合も同時に利用でき、したがって、化学的及び構造的な選択肢が可能である。
【0116】
測定原理に基づいて自動的に得られるフーリエ変換分光計の測定オプションによって、必要時には空間分解スペクトル分析が可能である。通常のレンズ系は、平行ビーム経路を有する領域がないため、高い追加コストを費やさないとフーリエ変換分光計と組み合わせられない。
【0117】
更に、例えば、ロックインなどの位相検波測定技術による測定方法の可能性もあり、その場合、測定信号を干渉計アーム内の経路長の変化と組み合わせることができる。それによって、良好な散乱光の抑制も、信号対ノイズ比の明白な改善も達成可能である。
【0118】
したがって、本発明によるシステムを、小さい構造を高分解能で二次元的に分析する必要がある分野で使用することは、有利である。用途の例は、マイクロ工学での構造、半導体技術、表面処理、溶接技術、又はバーコードである。
【0119】
B)項目Aで記載した測定技術によって、装置によって測定された角度、及び適宜の三角法評価を介して、測定対象の波長較正された三次元モデルを再構成することが可能になる。それに必要なのは、少なくとも2つの視角から対象物を正確に測定することである。これは干渉計による方法であるため、装置は、使用される測定光の固定波長によって自動的に較正される。レーザ走査法とは異なり、本発明による技術は、高い空間分解能、すなわち、回折限界での空間分解能、及びマルチチャネル評価という利点がある。それに対して、従来の走査システムには単一チャネル評価しかない。したがって、本発明によるシステムを、小さい構造を高分解能で三次元分析する必要がある分野でもまた使用することは、有利である。用途の例は、マイクロ工学での構造、半導体技術、表面処理、及び溶接技術である。
【0120】
C)短い距離で本発明を使用するオプションにより、本発明の利点を顕微鏡の使用にもまた活用できる。達成可能な分解能は、レンズ系の場合と同様に、アッべの限界により与えられる。しかし、本発明によるシステムは、特にビーム操作が特に平面ミラー、分散平面ミラー、例えば、Dミラー、又は回折素子によってレンズレスで達成される場合は、レンズエラーによって影響されない。遠紫外線領域の場合は、原子格子構造もまた測定原理に使用できるため、本発明によって極端紫外線用の顕微鏡的空間分解能の計器が得られる。このような顕微鏡の動作距離は、1cmの範囲内であり得るため、対象物の試験もまた真空チャンバの圧力保持ウィンドウを通して可能である。したがって、長い動作距離は、例えば、生体物質、又は真空感受性物質を極端紫外線でアッべの限界で試験することも可能にする。これは、現在は利用できないか、又は個別事例で極めて高いコストでしか利用できない測定技術である。
【0121】
D)本発明は、距離がより大きい場合にも使用でき、この場合は存在する具体的なシステムは、例えば、LIDARシステムである。既存のLIDARシステムとは異なり、本発明の使用により、空間分解能は、今やレーザスポットのサイズによって規定されず、この技術は、基本的にマルチチャネル技術であるという利点がある。本発明による構造の検出器上のそれぞれのピクセルは、チャネルに対応する。従来のLIDARシステムは、単一チャネルシステムである。これには長いデータ収集時間が伴い、本発明の使用により、そのデータ収集時間を大幅に短縮可能である。
【0122】
同時に、分解能を高めることができ、必要に応じてスペクトル分析を行うことができる。LIDR測定の品質は、このアプローチで明らかに向上できるとされている。
【0123】
E)本装置はまた、広帯域幅のスペクトル光(EMビーム)、例えば、ルミネッセンスの検出及び分析にも適している。従来の望遠鏡システムと比較して、望遠鏡システムは、本発明によるシステムの光強度は低いものの、分解能が高く、レンズエラーがないことが期待される。例えば、Dミラー又は回折素子を有する本発明によるシステムの構造が簡素であるため、開口が大きく、軽量構造の簡素で安価な構造が可能である。これは、例えば、衛星の用途でも興味深いとされている。
【0124】
次に、個々の実施例及び図面を参照して、本発明を更に説明する。これらの実施例及び図面は、実施例及び図面が発明を何ら限定的に解釈せずに単に一般的な発明の概念を説明する役割を果たすだけである。