(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような入力フォームを用いた手続では、様々な項目への入力が求められるが、当初は必須では無かった項目が手続を進めた後に必須になる場合や、必須では無いが推奨される項目が存在する場合がある。このような項目を、ある程度入力を進めた後に記入しようとすると、入力フォームのページを逆スクロールしたり、以前のページに戻ったりしなければならず、操作が煩わしいという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、入力を行う者に後戻りさせること無く必要な情報を入力させるのに好適な入力システム、入力方法、プログラム、及び、記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係る入力システムは、
入力が推奨される情報を入力可能な第1入力欄を、画面に表示させる表示部と、
前記第1入力欄への前記入力を検知する第1検知部と、
前記画面からの前記第1入力欄の消失を検知する第2検知部と、
前記第1検知部により前記入力が検知されないまま前記第2検知部により前記消失が検知されると、前記入力が推奨される情報を入力可能な第2入力欄を追加して、前記画面に表示させる追加部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
また、上記入力システムにおいて、
前記追加部は、前記第1検知部により前記入力が検知されないまま前記第2検知部により前記消失が検知されると、直ちに、前記第2入力欄を前記画面に表示させる
ことを特徴とする。
【0008】
また、上記入力システムにおいて、
前記表示部は、前記第1入力欄が配置された第1ページを前記画面にスクロール可能に表示させ、
前記第2検知部は、前記第1ページのスクロールによる、前記第1入力欄の画面からの消失を検知し、
前記追加部は、前記第1検知部により前記入力が検知されないまま前記第2検知部により前記消失が検知されると、前記第1ページのスクロールによって表示可能な当該第1ページ内の所定の位置に前記第2入力欄を追加する
ことを特徴とする。
【0009】
また、上記入力システムは、サーバ装置と、当該サーバ装置と通信可能な、前記画面を有する端末装置とを含む入力システムであって、
前記サーバ装置が、前記表示部として機能し、
前記端末装置が、前記第1検知部、前記第2検知部、及び、前記追加部として機能し、
前記サーバ装置が、前記端末装置の前記画面に前記第1入力欄が配置された第1ページを表示させ、
前記端末装置は、前記画面に表示された前記第1入力欄への入力、及び、前記第1入力欄の消失を検知し、前記入力が検知されないまま前記消失が検知されると前記第1ページに前記第2入力欄を追加する
ことを特徴とする。
【0010】
また、上記入力システムにおいて、
前記表示部は、前記第1入力欄が配置された第1ページと、前記第2入力欄が追加される第2ページとを表示させ、
前記第2検知部は、前記第1ページからのページ遷移を検知することにより、前記第1入力欄の消失を検知し、
前記追加部は、前記第1検知部により前記入力が検知されないまま前記第2検知部により前記消失が検知されると、前記表示部により前記画面に表示されるべき前記第2ページに、前記第2入力欄を追加する
ことを特徴とする。
【0011】
また、上記入力システムは、前記画面を有する端末装置と通信可能なサーバ装置を含む入力システムであって、
前記サーバ装置が、前記表示部、前記第1検知部、前記第2検知部、及び、前記追加部として機能し、
前記サーバ装置は、
前記第1入力欄が配置された第1ページ及び第2ページを前記端末装置の前記画面に表示させ、
前記端末装置からの通知に基づき、前記第1入力欄への入力、及び、前記第1ページからのページ遷移を検知し、
前記入力が検知されないまま前記消失が検知されると、前記第2ページに、前記第2入力欄を追加し、当該第2ページを、前記端末装置に送る
ことを特徴とする。
【0012】
また、上記入力システムにおいて、
前記表示部は、前記第2入力欄のvisibilityプロパティをhiddenに設定した状態で、前記第1ページを前記画面に表示させ、
前記追加部は、前記第2入力欄のvisibilityプロパティをvisibleに変更することにより、当該第2入力欄を前記画面に表示させる
ことを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の観点に係る入力方法は、
入力システムが実行する入力方法であって、
前記入力システムが、入力が推奨される情報を入力可能な第1入力欄を、画面に表示させる表示工程と、
前記入力システムが、前記第1入力欄への前記入力を検知する第1検知工程と、
前記入力システムが、前記画面からの前記第1入力欄の消失を検知する第2検知工程と、
前記入力システムが、前記第1検知工程において前記入力が検知されないまま前記第2検知工程において前記消失が検知されると、前記入力が推奨される情報を入力可能な第2入力欄を追加して、前記画面に表示させる追加工程と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
入力が推奨される情報を入力可能な第1入力欄を、画面に表示させる表示部、
前記第1入力欄への前記入力を検知する第1検知部、
前記画面からの前記第1入力欄の消失を検知する第2検知部、
前記第1検知部により前記入力が検知されないまま前記第2検知部により前記消失が検知されると、前記入力が推奨される情報を入力可能な第2入力欄を追加して、前記画面に表示させる追加部、
として機能させることを特徴とする。
【0015】
本発明の第4の観点に係る非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体は、
コンピュータを、
入力が推奨される情報を入力可能な第1入力欄を、画面に表示させる表示部、
前記第1入力欄への前記入力を検知する第1検知部、
前記画面からの前記第1入力欄の消失を検知する第2検知部、
前記第1検知部により前記入力が検知されないまま前記第2検知部により前記消失が検知されると、前記入力が推奨される情報を入力可能な第2入力欄を追加して、前記画面に表示させる追加部、
として機能させることを特徴とするプログラムを記録する。
【0016】
なお、上記記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な(non-transitory)記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、入力を行う者に後戻りさせること無く必要な情報を入力させるのに好適な入力システム、入力方法、プログラム、及び、記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(1.実施形態1に係る入力システム100の全体構成)
本発明の実施形態1に係る入力システム100は、
図1に示すように、インターネット400を介して接続される、サーバ装置200と、少なくとも1つの端末装置300(端末装置301、302〜30n、nは1以上)と、から構成される。
【0020】
サーバ装置200は、端末装置300からの要求に応じて、WEBページを端末装置300に提供するものである。
【0021】
端末装置300は、WEBページの閲覧や、当該WEBページを介して様々な手続を行う者が使用する端末である。
【0022】
実施形態1において、サーバ装置200は、「ある入力欄が空欄のまま画面に表示されなくなると、ページ内の画面に表示される所定の位置に所定の入力欄を追加するプログラム」が指定されたページを生成する。端末装置300は、当該ページを受信すると、当該ページを画面に表示し、上記のプログラムが実行される。
【0023】
なお、入力システム100の構成は、
図1に示すものに限らない。例えば、サーバ装置200は、端末装置300と直接接続されてもよい。
【0024】
(2.情報処理装置の物理的構成)
本発明の実施形態1に係る入力システム100のサーバ装置200及び端末装置300が実現される典型的な情報処理装置600の物理的構成について説明する。なお、以下に示す実施形態2に係る入力装置900も情報処理装置600により実現されるものとする。
【0025】
情報処理装置600は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)601と、ROM(Read Only Memory)602と、RAM(Random Access Memory)603と、記憶装置604と、NIC(Network Interface Card)605と、画像処理部606と、音声処理部607と、ディスプレイ608と、スピーカ609と、コントローラ610と、を備える。
【0026】
CPU 601は、情報処理装置600全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。
【0027】
ROM 602には、情報処理装置600全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0028】
RAM 603は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、記憶装置604から読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0029】
記憶装置604は、ハードディスクやフラッシュメモリ等、から構成され、情報処理装置600で処理するデータを記憶する。また、記憶装置604は、CD(Compact Disc)等の記録媒体からデータを読み出すデバイス等を備えるように構成されてもよい。
【0030】
NIC 605は、情報処理装置600をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、NIC 605を介して他の情報処理装置等とやりとりをする。
【0031】
画像処理部606は、記憶装置等から読み出されたデータをCPU 601や画像処理部606が備える画像演算プロセッサによって加工処理し、画像処理部606が備えるフレームメモリに記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、ディスプレイ608に出力される。
【0032】
音声処理部607は、記憶装置等から読み出されたデータをアナログ音声信号に変換し、スピーカ609から出力させる。
【0033】
コントローラ610は、ユーザからの指示入力を受け付ける。
【0034】
(3.実施形態1の入力システムの機能構成)
本実施形態の入力システム100は、
図3に示すように、表示部101と、第1検知部102と、第2検知部103と、追加部104と、から構成される。本実施形態において、表示部101は、サーバ装置200により実現され、第1検知部102、第2検知部103、及び追加部104は、端末装置300により実現されるものとする。
【0035】
本実施形態において、CPU 601及びNIC 605が協働して、表示部101として機能し、CPU 601が、第1検知部102、第2検知部103、及び追加部104として機能する。
【0036】
表示部101は、入力が推奨される情報を入力可能な第1入力欄を、画面に表示させる。
【0037】
ここで、表示部101は、第1入力欄が配置された第1ページを画面にスクロール可能に表示させる。
【0038】
例えば、第1ページとは、サーバ装置200に格納された、電子市場の会員登録を行うための申込フォームのページ500(
図4)である。ページ500は、複数の入力欄が含まれる。入力欄には、申込に必須の項目が対応付けられたものや、必須ではないが入力が推奨される項目が対応付けられたものがある。ページ500において、入力が推奨される情報を入力可能な第1入力欄を、「年収」の入力欄501とする。
【0039】
例えば、本実施形態に係るページがHTML(HyperText Markup Language)形式、XHTML(Extensible HyperText Markup Language)形式で構成されている場合、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語で記載されたプログラムが指定される。この場合、以下の第1検知部102、第2検知部103、及び追加部104の機能は、当該プログラムが端末装置300のブラウザ上で動作することにより実現される。
【0040】
端末装置300がサーバ装置200から第1ページを受信すると、
図4に示すように、端末装置300のディスプレイ608のブラウザ310に、第1ページがスクロール可能に表示される。
【0041】
第1検知部102は、第1入力欄への入力を検知する。
【0042】
例えば、第1検知部102は、入力欄501に年収の額が入力されると、当該入力を検知する。
【0043】
第2検知部103は、画面からの第1入力欄の消失を検知する。
【0044】
ここで、第2検知部103は、第1ページのスクロールによる、第1入力欄の画面からの消失を検知することとする。
【0045】
例えば、
図5に示すように、スクロールにより年収を記入する入力欄501がブラウザ310内に表示されなくなると、第2検知部103は、入力欄501の消失を検知する。
【0046】
追加部104は、第1検知部102により入力が検知されないまま第2検知部103により消失が検知されると、入力が推奨される情報を入力可能な第2入力欄を追加して、画面に表示させる。
【0047】
ここで、第2検知部103がスクロールによる第1入力欄の消失を検知する場合、追加部104は、第1ページのスクロールによって表示可能な当該第1ページ内の所定の位置に第2入力欄を追加する。
【0048】
第2入力欄とは、第1入力欄と同じ情報の入力が推奨される欄である。
【0049】
所定の位置は、スクロールによって画面に表示される位置であり、ページを作成する者が任意に設定できる。
【0050】
例えば、追加部104は、第1検知部102により入力が検知されないまま第2検知部103により消失が検知されると、直ちに、第2入力欄を画面に表示させるようにしてもよい。
【0051】
すなわち、第1入力欄である入力欄501がブラウザ310内から消失すると、追加部104は、直ちに、第2入力欄である入力欄502を追加したページ500(
図6)をブラウザ310に表示させる。
【0052】
本実施形態によれば、記入しなかった項目について、入力を行う者に後戻りさせること無く必要な情報を入力させることができる。また、直ちに第2入力欄を追加して表示させることにより、入力を行っている者に気づかせないように、入力欄を追加することができる。
【0053】
なお、後の操作によって入力が必須になった情報が入力されていない場合に、第2入力欄を追加するようにしてもよい。
【0054】
例えば、クレジットカード申込を行う場合、通常、年収の記載が必須となる。よって、
図7に示すように、クレジットカード申込のチェックボックス503にチェックが入った後、「年収」の入力欄504(第2入力欄)を追加する。また、このとき、追加された入力欄504の記入を「任意」から「必須」に変更する。
【0055】
入力欄501のように、現在表示されている画面から見えなくなった状態で、必須項目に変更されると、入力を行う者は気づかないことがある。この場合、最終的に登録のボタン505をクリックしてエラーが出て初めて気づき、再度元のページに戻って入力を行わなければならない。しかし、情報保護の観点から、パスワードなどの入力情報が消えている場合があり、これらの情報も再度入力しなければならないという手間があった。
【0056】
本実施形態によれば、後の操作によって入力が必須になった情報が入力されていない場合に、第2入力欄を追加することにより、手続におけるエラーが出ることを防ぎ、且つ、入力を行う者の逆スクロールや再度の入力などの不要な操作を省くことができる。
【0057】
なお、表示部101は、第2入力欄のvisibilityプロパティをhiddenに設定した状態で、第1ページを画面に表示させ、追加部104は、第2入力欄のvisibilityプロパティをvisibleに変更することにより、当該第2入力欄を画面に表示させるようにしてもよい。
【0058】
例えば、表示部101は、
図4のページ500のHTMLソースコードにおいて、入力欄502(第2入力欄)のvisibilityプロパティをhiddenに設定した状態で、ページ500を表示させる。そして、追加部104は、入力欄502を追加する際に、ページ500のHTMLソースコードにおいて、入力欄502のvisibilityプロパティをvisibleに変更する。端末装置300は、変更後のHTMLソースコードに基づき、入力欄502が追加されたページをブラウザ310に表示する。
【0059】
このような構成により、ページ全体のレイアウトを変更することなく、表示/非表示を切り替えることができる。
【0060】
また、上記では、第1入力欄がスクロールやページ遷移により画面から消えてしまった後直ちに、第2入力欄を追加する例を示したが、このような形態に限らない。例えば、スクロールが所定の量以上行われた後に、第2入力欄を追加するようにしてもよい。
【0061】
入力を行う者が意図的に入力をしなかった場合、直ちに、入力しなかった入力欄が表示されるのは煩わしい印象を与える恐れがある。しかし、上記のような構成にすることにより、煩わしい印象を与える可能性を抑えつつ、入力欄の入力を促すことができる。
【0062】
(4.実施形態1の入力システムの端末装置の動作)
本実施形態の入力システム100の端末装置300が行う処理について説明する。端末装置300が、サーバ装置200が提供するWEBページのURLにアクセスし、サーバ装置200から、「ある入力欄が空欄のまま画面に表示されなくなるとページ内の画面に表示される位置に所定の入力欄を追加するプログラム」が指定されたページを受信することにより、端末装置300は、
図8のフローチャートに示す処理を行う。
【0063】
端末装置300は、サーバ装置200から、第1入力欄を含むWEBページを受信したか否かを判断する(ステップS101)。端末装置300が第1入力欄を含むWEBページを受信したと判断すると(ステップS101;Yes)、当該第1入力欄を含むWEBページを端末装置300の画面に表示する(ステップS102)。一方、端末装置300が第1入力欄を含むWEBページを受信していないと判断した場合(ステップS102;No)、ステップS101に戻る。
【0064】
例えば、端末装置300から、サーバ装置200が提供するページ500のURLへのアクセスを行った場合、端末装置300は、ページ500を受信したか否かを判断する。受信した場合は、端末装置300はディスプレイ608のブラウザ310にページ500を表示させる。一方、受信しない場合はそのまま待機する。
【0065】
第1検知部102は、第1入力欄への入力を検知したか否かを判断する(ステップS103)。第1検知部102が第1入力欄への入力を検知すると(ステップS103;Yes)、処理を終了する。一方、第1検知部102が、第1入力欄への入力を検知しない場合(ステップS103;No)、第2検知部103は、第1入力欄の画面からの消失を検知したか否かを判断する(ステップS104)。
【0066】
例えば、第1検知部102は、入力欄501に年収の額が入力されると、当該入力を検知し、処理を終了する。そして、再び、端末装置300から、サーバ装置200が提供するページへのアクセスがあり、プログラムが指定されたページを受信することにより、
図8の処理が行われる。一方、第1検知部102が、入力欄501への入力を検知しない場合、第2検知部103は、入力欄501がブラウザ310内からの消失を検知したか否かを判断する。
【0067】
ステップS104において、第2検知部103は、第1入力欄の画面からの消失を検知したと判断すると(ステップS104;Yes)、追加部104は、第2入力欄を画面に表示されているページ内に追加し(ステップS105)、端末装置300は、第2入力欄を含むWEBページを表示する(ステップS106)。一方、第2検知部103は、第1入力欄の画面からの消失を検知していないと判断すると(ステップS104;No)、ステップS103に戻る。
【0068】
例えば、第2検知部103が、入力欄501がブラウザ310内からの消失を検知すると、追加部104は、ページ500の入力欄502のvisibilityプロパティをvisibleに変更し、端末装置300は、変更後のページ500をブラウザ310に表示させる。一方、第2検知部103は、入力欄501がブラウザ310内からの消失を検知しない場合は、ステップS103に戻る。
【0069】
(5.実施形態2の入力装置の機能構成)
実施形態1において、サーバ装置200及び端末装置300により構成された入力システムにおいて、本願の発明が実現される例を示したが、本願発明の実現される形態はそのような形態に限らない。例えば、表示部101、第1検知部102、第2検知部103、及び、追加部104が、単体の装置(入力装置)により、実行されてもよい。
【0070】
本実施形態の入力装置900は、
図9に示すように、表示部101と、第1検知部102と、第2検知部103と、追加部104と、から構成される。入力装置900は、端末装置300からの要求に応じて、WEBページを端末装置300に提供する。入力装置900は、典型的にはWEBサーバである。
【0071】
本実施形態において、CPU 601及びNIC 605が協働して、表示部101、第1検知部102、第2検知部103として機能し、CPU 601が、追加部104として機能する。
【0072】
表示部101は、第1入力欄が配置された第1ページと、第2入力欄が追加される第2ページとを表示させる。
【0073】
第1ページは、入力が推奨される情報を入力可能な第1入力欄が配置されたページであり、第2ページは、追加部104により第2入力欄が追加される対象となるページである。したがって、後述するように、第2ページが端末装置300の画面に表示された際には、第2入力欄が第2ページ内に存在することもあるし、第2入力欄が第2ページ内に存在しないこともある。表示部101は、まず、第1ページを表示させ、入力を行っている者の操作に応じて、第2ページを画面に表示させる。
【0074】
例えば、本実施形態において、第1ページは、
図10に示すページ700であり、第2ページは、
図11に示すページ800である。また、第1入力欄は、「年収」の入力欄701である。表示部101は、端末装置300の画面に、これらのページを表示させる。
【0075】
第1検知部102は、第1入力欄への入力を検知する。
【0076】
例えば、
図10のページ700においてボタン702が押されると、端末装置300から、ページ700の各入力欄に入力された情報が入力装置900に送信される。第1検知部102は送信された情報を受信し、入力欄701(第1入力欄)が空欄か否かを検知する。
【0077】
第2検知部103は、第1ページからのページ遷移を検知することにより、第1入力欄の消失を検知する。
【0078】
例えば、
図10のページ700においてボタン702が押されると、入力欄701が配置されたページ700(第1ページ)から他のページ800(第2ページ)への遷移が生じる。入力装置900は、このページ遷移の指示を受け付ける。したがって、入力装置900において、第2検知部103は、入力欄701が端末装置300の画面に表示されているブラウザ310内から消えることを検知する。
【0079】
追加部104は、第1検知部102により入力が検知されないまま第2検知部103により消失が検知されると、表示部101により画面に表示されるべき第2ページに、第2入力欄を追加する。
【0080】
例えば、
図10に示すように、「年収」の入力欄701に推奨する情報が入力されず、ボタン702が押されると、第1検知部102により、入力欄701が空欄であることが検知され、第2検知部103により入力欄701の消失が検知される。この場合、追加部104は、ページ800に「年収」の入力欄802(第2入力欄)を追加する。そして、表示部101は、
図12のページ800を、端末装置300に送信し、端末装置300の画面に表示させる。
【0081】
一方、入力欄701に推奨する情報が入力された状態で、ボタン702が押された場合は、入力欄802の追加は行われず、表示部101は、
図11のページ800を端末装置300に送信し、端末装置300の画面に表示させる。
【0082】
通常、パスワードや個人情報等の入力が求められるページでは、ページ遷移後に後戻りすると、情報保護の観点から、パスワードなどの重要な情報は消えてしまい、再度入力する必要があった。上記のように、情報が入力されていなかった入力欄を、ページ遷移後に再び表示させることにより、後戻りせずに入力し忘れた情報を入力することができ、余計な入力を行う手間を省くことができる。
【0083】
なお、第2入力欄が追加されるページは、第1ページの次に画面に表示されるページに限らない。例えば、第1ページ、第2ページ、・・・第mページの順にページ遷移がされる場合、第mページを表示しようとする際に、第1ページで第1入力欄が空欄であった場合、第mページに第2入力欄を追加する様にしてもよい。例えば、
図10のページ700(「1.基本情報」のページ)のボタン702が押されて、
図11のページ800(「2.勤務先情報」のページ)が表示され、さらに、ページ800のボタン801が押されたとする。ページ700において、「年収」の入力欄は空欄なので、追加部104は、次のページ(「3.入力内容確認」のページ)が表示される際に、このページに「年収」の入力欄(第2入力欄)を追加する。
【0084】
上記のような構成にすることにより、直ちに入力を催促するという煩わしい印象を与える可能性を抑えつつ、入力欄の入力を促すことができる。
【0085】
また、既に表示されていた入力欄が未記入のまま消失した場合に、入力欄が追加されるだけでなく、入力された情報に基づいて、入力欄を追加してもよい。
【0086】
例えば、
図11において、「お住まい」の項目で、「自己持家」や「家族持家」のラジオボタンが選択された場合のみ、「住宅ローン」の入力欄が追加表示されるようにしてもよい。また、あるいは、ページに、年齢チェック(20歳以上)等のチェックボックスが含まれる場合、このチェックボックスにチェックをすると、「誕生日」の「年」入力欄のプルダウンで表示される年数を、現在20歳の者の誕生年から表示するようにしてもよい。
【0087】
このように構成することにより、入力フォームを入力する者の属性に沿った内容に改善することができる。
【0088】
(6.実施形態2の入力装置の動作)
図13に、第2入力欄が追加される際の入力装置900の動作と、入力装置900と端末装置300との間で行われる通信の様子を示す。
【0089】
まず、端末装置300は、入力装置900が提供する第1ページ(
図10のページ700)のURLにアクセスする(ステップS1)。
【0090】
入力装置900は、端末装置300に、第1入力欄(入力欄701)を含む第1ページを送信する(ステップS2)。
【0091】
端末装置300は、受信した第1ページを画面に表示する(ステップS3)。
【0092】
端末装置300は、ページ遷移を指定する操作(ボタン702のクリック)を受け付けると(ステップS4)、ページ遷移の要求と、第1ページの入力欄に記入された情報とを、入力装置900に送信する(ステップS5)。
【0093】
入力装置900は、第1入力欄が空欄であったことを検知する(ステップS6)。
【0094】
また、入力装置900は、ページ遷移により第1入力欄が画面から消失したことを検知する(ステップS7)。
【0095】
入力装置900は、端末装置300からの要求に応じて端末装置300に送信する第2ページに、第2入力欄を追加する(ステップS8)。
【0096】
入力装置900は、第2ページを端末装置300に送信する(ステップS9)。
【0097】
端末装置300は、入力装置900から受信した第2ページを画面に表示する(ステップS10)。
【0098】
なお、入力装置900の動作は上記の流れに限らず、例えば、ステップS6の処理はステップS7の処理の後であってもよい。
【0099】
本実施形態において、本発明の各部が単体の装置において実現される形態を、WEBサーバを例に説明したが、これにかぎらず、例えば、各部が端末装置において実現されてもよい。
【0100】
すなわち、端末装置300は、表示部101、第1検知部102、第2検知部103、及び追加部104を有する。例えば、サーバ装置200から受信した第1ページや端末装置300に格納された第1ページを、表示部101が、端末装置300の画面に表示させる。そして、実施形態1に示すように、第1検知部102、第2検知部103、及び追加部104による処理を行う。
【0101】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。