(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記隣接車線が利用可能であるか否かを判定するステップは、前記車両と前記隣接先行障害物との間の距離が前記安全先行距離よりも長くない場合、前記制御モジュールにより、前記車両が減速するためにブレーキシステム(26)へ制御信号を送信することをさらに含む請求項10に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
複数の図面にわたって、対応する参照符号は、対応する部分を示している。
【0014】
例示的な実施形態が、添付の図面を参照してより詳細に説明される。
【0015】
図1を参照すると、車両10は、一対の第1車輪14、一対の第2車輪18、制御システム22、ブレーキシステム26、及び、ステアリングシステム30を備えていることが概略的に示されている。車両10は、どのような種類の陸用車両であってもよく、例えば、自動車、トラック、バス、RV、軍事用車両、農業用車両、又は、商業用車両である。車両10は、自動制御車両、又は、通常は人間の運転手(図示せず)によって制御されるが、制御システム22が運転手による車両の操作を補うか、又は、運転手による操作に優先するように構成された車両である。車両の動力は、例えば内燃機関、1つ又は複数の電気モータ、又は、これらの組み合わせといった、適した手段により供給される。
【0016】
一対の第1車輪14は、ステアリングシステム30と連結された一対の前輪であり、車両を操舵するように構成される。また、一対の第1車輪14は、例えば、前輪駆動車両、全輪駆動車両、又は、四輪駆動車両の駆動輪とすることができる。一対の第2車輪18は、後輪であり、後輪駆動車両、全輪駆動車両、又は四輪駆動車両の駆動輪とすることができ、また、前輪駆動車両における非駆動輪とすることもできる。
【0017】
制御システム22は、複数のセンサ50、データベース54、及び、制御モジュール58を含んでいる。複数のセンサ50は、車両の操作における様々なパラメータを検出するセンサを含んでおり、例えばこのパラメータは、車両の地理的な位置、車道における位置、車線における位置、速度、軌道、加速度、操舵角度、ブレーキの作動、エンジンの速度、エンジンの温度、及び、ブレーキの温度を含んでいる。また、複数のセンサ50は、車両の周囲における様々なパラメータを検出するセンサを含んでおり、例えばこのパラメータは、車両10の走行路面のタイプ及びサイズ、車両10に隣接する走行路面の存在、タイプ及びサイズ、車両の車線又は隣接車線における他の車両や障害物の存在、位置、速度及び加速度、及び、気象状態を含んでいる。これらのセンサ例としては、例えば、global positioning system(GPS)センサ、近接センサ、レーダセンサ、laser or light detection and ranging(LIDAR)センサ、カメラ、加速度計、ジャイロスコープ、慣性測定ユニット、雨又は水センサ、及び、温度センサがある。
【0018】
他の車両について終始言及されているが、このシステムは、歩行者、自転車利用者、壁、木、道路標識、街灯、又は他の障害物を検出して応答するように構成されていることが理解されるであろう。隣接車線について終始言及されているが、隣接車線は、車両を支持して走行可能な面であると理解され、例えば、走行車線、路肩(舗装又は未舗装)、バイク車線、歩道、中央分離帯である。車両10内に概略的に示しているが、センサ50は、車両10の外部又は内部といったようにセンサのタイプに応じて適切に車両10に位置しているか、又は、車両10における様々な要素の中に位置している。例えば、近接センサは車両10の外部に位置し、又は、ブレーキセンサはブレーキシステム26内に位置している。センサ50の夫々は、下記に示されるように、制御モジュール58によって受信及び使用されるための信号を出力するように構成されている。
【0019】
データベース54は、地図、道路情報、速度制限、天気情報、乗員快適値、操舵又はブレーキの最大レート、及び、車輪14,18と関連する異なる路面のタイプの摩擦係数等といった様々な制御入力値に対し、予め決められた値を格納するように構成されている。乗員快適値は、例えば、乗員が容認できる前後方向又は横方向の加速度の値である。乗員快適値は、特定の乗員に基づき、又は、例えば、スポーツモードでは高い閾値、又は、快適モードでは低い閾値といった具合に、車両10における他の設定に基づき調整されうる。データベース54に格納されている値は、データベース54に予めプログラムされているか、又は、無線通信により周期的又は連続的にアップデートされる。データベース54は、下記に示されるように、要求された値を制御モジュール58へ出力するように構成される。データベース54は、どのようなタイプの電子データ格納媒体であってもよく、例えば、ハードドライブ、ソリッドステートメモリ、フラッシュドライブ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、又は、リードオンリーメモリ(ROM)とされる。データベース54は車両10の中に位置しているように説明及び描写されているが、例えば、リモートサーバー(図示せず)に配置されるか、又は、インターネットを介してアクセス可能にされるように、データベース54が車両10と離れた位置にあって無線通信を介してアクセス可能とされていてもよい。
【0020】
制御モジュール58は、データベース54、及び、1つ又は複数のセンサ50から電気信号の形態の情報データを受信するように構成されている。制御モジュール58は、運転手の操作なしに車両を能動的に制御するために、ステアリングシステム30及びブレーキシステム26を制御するための制御信号を出力するように構成される。また、制御モジュール58は、車両エンジン(図示せず)のエンジン速度、又は、他の動力源を制御するように構成される。
【0021】
ブレーキシステム26は、車両10を減速するため、又は、牽引損失を抑制して車両10の安定性を制御するために、1つ又は複数の車輪14,18の回転を阻止するように構成されている。提供された例において、ブレーキシステム26は、4つの車輪14,18の夫々に設けられたブレーキ70を含んでいる、しかしながら他の構成が用いられてもよい。ブレーキシステム26は、運転手によって機械的又は電気的に制御可能とされ、且つ、制御モジュール58により自動制御可能に構成される。ブレーキシステム26は、例えば、摩擦ディスク又はドラム、回生ブレーキ、電磁ブレーキ、又は、空気ブレーキといった、どのようなタイプのブレーキ装置を含んでいてもよい。
【0022】
ステアリングシステム30は、車両10の操舵を制御するために一対の第1車輪14における操舵角度110を制御するように構成されたステアリング機構90を含んでいる。操舵角度110は、一対の第1車輪14が前方直進に進む位置に対して左又は右に曲がる角度である。ステアリングシステム30は、運転手によって機械的又は電気的に操作可能に構成され、且つ、制御モジュール58によって自動制御可能とされている。ステアリング機構90は、例えば、ラックアンドピニオン機構、又は、リサーキュレイティングボール機構といった、いずれの適切なタイプのステアリング機構であってもよい。
【0023】
図2をさらに参照すると、車両10が走行する例示的な道路210の概略図が示されている。提供された例において、車両10は、矢印214が示す方向に走行している。車両10は、第1位置Aに描写されており、これは、車両10が道路210の現在車線218において位置する場所である。また、道路210は、隣接車線222を有している。車両10は、破線に示す第2位置Bにも描写されている。車両10は、下記に示されるように、車線変更の実施後、隣接車線222において第2位置Bで走行する。先行車両226は、現在車線218に存在している。先行車両226は、車両10の先に位置している。隣接先行車両(隣接先行障害物)230は、隣接車線222において車両10の先に存在している。隣接後続車両(隣接後続障害物)234は、隣接車線222において車両10の後ろに存在している。さらに他の車両(図示せず)が道路210に存在してもよく、そして、互いに関連する車両226,230,234の位置は
図2に示すものと異なっていてもよいことが理解されるであろう。
【0024】
図3をさらに参照すると、車線変更の際に車両10を自動制御するために制御モジュール58によって用いられるフローチャートのロジックルーチン310が示されている。ロジックルーチン310は、連続的に実行するか、運転者の入力、又は、1つ又は複数のセンサ50による特定の状態の検出をきっかけに開始される、この特定の状態とは、例えば、他の車両226,230,234又は障害物に関連する車両10の速度や位置である。ステップ314において制御モジュール58は、センサ50から入力信号を受信する。ルーチン310は、センサ50から入力信号を受信した後、ステップ318に進む。ステップ318において制御モジュール58は、その時点で車線変更が必要か否かを判定する。
【0025】
図4をさらに参照すると、ロジックルーチン310における
図3のステップ318、すなわち車線変更が必要か否かを判定する処理が、より詳細に示されている。ステップ410において制御モジュール58は、隣接車線222のように現在車線218に隣接する走行可能な路面が存在するか否かを判定するために、センサ50から受信した信号を分析する。制御モジュール58が、走行可能な隣接車線222が存在しないと判定すると、ルーチン310は、ステップ414に進み、隣接車線222無しでは、車線変更が安全に行い得ないため、車線変更が必要ではないことを出力する、これは、制御モジュール58は、車両10と同じ方向214に走行が行われる車線と、反対方向に走行が行われる車線、すなわち反対車線(図示せず)と、を区別可能に構成されている。この構成により、制御モジュール58は、反対車線を、車線変更するための走行可能な路面ではないとして無視するように構成される。
【0026】
隣接車線222が存在していると制御モジュール58が判定すると、ルーチン310はステップ418に進み、この処理において制御モジュール58は、先行車両226(又は障害物)に対する相対速度及び距離を判定する。制御モジュール58は、センサ50からの入力信号に基づき、先行車両226に対する相対速度及び距離を判定することができる。例えば、センサ50は、車両10の速度を判定し、そして、センサ50は、先行車両226の速度を判定する。制御モジュール58は、相対速度を判定するために、先行車両226の速度から車両10の速度を減じる。センサ50は、先行車両226までの距離250(
図2)を判定し、この距離の値を示す信号を制御モジュール58に送信する。
【0027】
ルーチン310は、先行車両226に対する相対速度及び距離250を判定した後、ステップ422に進む。ステップ422において制御モジュール58は、先行車両226との衝突を回避するために必要とされる車両10が停止するためのレート、つまり減速度を算出するために、ステップ418で判定された先行車両226に対する車両10の相対距離、及び、先行車両226に対する距離250を用いる。
【0028】
ルーチン310は、先行車両226との衝突を回避するために必要とされる減速度を算出した後、ステップ426に進む。ステップ426において制御モジュール58は、現在車線218及び隣接車線222の摩擦係数を見積もる。制御モジュール58は、データベース54に格納されたデータ、及び、センサ50から受信した信号に基づき摩擦係数を見積もることができる。例えば、データベース54は、異なる路面及び状態に応じて記憶された異なる摩擦係数を有しており、制御装置は、現在車線218及び隣接車線222の路面及び状態を判定するためにセンサ50又はデータベース54からの入力を用いることができる。例えば、データベース54に格納されたGPS又は地図データは、現在車線218及び隣接車線222における路面の材質に関する情報を含んでいる。データベース54に格納された天気データは、例えば、路面が濡れている、又は、凍っているときなどに、摩擦係数の値を修正するのに用いられる。これに代えて、又は、これに加えて、センサ50は、例えば、カメラ、水センサ、又は、温度センサを有し、路面のタイプ及び状態を検出するように構成され得る。現在車線218の摩擦係数は隣接車線222の摩擦係数と異なることもあり得ることが理解されるであろう。
【0029】
ルーチン310は、摩擦係数を見積もった後、ステップ430に進む。ステップ430において制御モジュール58は、利用可能な停車するためのレート、すなわち減速度を算出する。利用可能な減速度は、現在車線218の路面において車両10が安全に減速可能な減速度である。利用可能な減速度は、車両10の速度、及び、車輪14,18と路面との摩擦係数に基づき算出される。
【0030】
ルーチン310は、利用可能な減速度を算出した後、ステップ434に進む。ステップ434において制御モジュール58は、利用可能な減速度と、先行車両226との衝突を回避するために必要とされる減速度と、を比較する。利用可能な減速度が必要とされる減速度よりも大きい場合、ルーチン310はステップ414に進み、車両10が衝突を回避するために安全に減速することができるので、車線変更が必要ないことを出力する、
制御モジュール58が、利用可能な減速度が必要とされる減速度よりも大きくないと判定すると、ルーチン310はステップ438に進む。ステップ438において制御モジュール58は、先行車両226を避けるために必要とされる車両10と先行車両226との間の十分な距離を決定する。
【0031】
図5をさらに参照すると、ロジックルーチン310における
図4のステップ438、すなわち先行車両226を避けるための十分な距離を決定する処理が、より詳細に示されている。ステップ510において制御モジュール58は、現在車線218の幅254(
図2)を判定し、そして、隣接車線222における外側境界262(
図2)までの横方向距離258(
図2)を判定する。外側境界262は、現在車線218から遠い方の隣接車線222の境界である。制御モジュール58は、センサ50からの入力信号、又は、データベース54に格納されたデータに基づき、現在車線218の幅254を判定する。隣接車線222における外側境界262までの横方向距離258は、車両10が隣接車線222の外側境界262に到達するまでに横方向に移動するのに要する距離である。制御モジュール58は、センサ50からの入力信号、又は、センサ50からの入力信号とデータベース54に格納された情報との組み合わせに基づき、隣接車線222における外側境界262までの横方向距離258を判定することができる。
【0032】
ルーチン310は、隣接車線222における外側境界262までの横方向距離258を判定した後、ステップ514に進む。ステップ514において制御モジュール58は、現在車線218及び隣接車線222における最大操舵速度を判定する。最大操舵速度は、ステアリングシステム30がトラクションを失うことなく車輪14の操舵角度110(
図1)を変化させることができる値の最大速度である。最大操舵速度は、車両10の速度、現在の操舵角度110、及び、車輪14と現在車線218及び隣接車線222の路面との摩擦係数に依存する。現在車線218における最大操舵速度は、隣接車線222における最大操舵速度と異なることもあり得ることが理解されるであろう。
【0033】
ルーチン310は、最大操舵速度を判定した後、ステップ518に進む。ステップ518において制御モジュール58は、車両10が先行車両226を避けるために移動しなければならない横方向距離266(
図2)を判定する。制御モジュール58は、先行車両226の相対的な横方向位置を検出するセンサ50から受信した信号を分析することで、車両10が先行車両226を避けるために必要な横方向距離266を判定する。先行車両226を避けるのに必要な横方向距離266は、車両10の隣接車線222から離れている外縁270から、先行車両226の隣接車線222に近接している内縁274までの距離である。
【0034】
ルーチン310は、先行車両226を避けるために必要な横方向距離266を判定した後、ステップ522に進む。ステップ522において制御モジュール58は、乗員の快適要件を超えることなく、且つ、隣接車線222の外側境界262を超えることなしに、車線変更を行うために十分である、車両10と先行車両226と間の十分な距離を算出する。この快適要件は、上記したように、データベース54に格納された加速度の最大値である。
【0035】
ルーチン310は、
図5のステップ522において車線変更のための十分な距離を算出した後、
図4のステップ442に進む。ステップ442において制御モジュール58は、先行車両226までの距離250と、車線変更する際に先行車両226を避けるために十分な距離と、を比較する。先行車両226までの距離250が、車線変更する際の先行車両226を避けるために十分な距離よりも短い場合、ルーチン310は、ステップ414に進み、快適なレベルの範囲内で、又は、隣接車線222の外側境界262を超えることなく車線変更するには、車両10及び先行車両226の間に十分な空間がないので、車線変更は必要ないことを出力する、
先行車両226までの距離250が、車線変更する際において先行車両226を避けるために十分な距離よりも短くない場合、ルーチン310はステップ446に進み、車線変更が必要であることを出力する。要約すると、隣接車線222が存在し、車両10が先行車両226を避けるために減速することができず、且つ、車両10と先行車両226との間の距離が、隣接車線222の外側境界262を超えることなしに、そして、乗員快適レベルを超えることなしに、車線変更を行うのに十分である場合に、車線変更が必要であると判定される。
【0036】
図3に戻り、
図4のステップ414において判定されたように、車線変更が必要ではない場合、ルーチン310はステップ322に進む。ステップ322においてルーチン310は終了する。その代わりに、ステップ322では、ステップ314へ戻ることでルーチン310を再び開始させてもよい。車線変更が必要であると判定されると、ルーチン310はステップ326に進む。ステップ326において制御モジュール58は、隣接車線222が、車両10が進入するのに実際に利用可能であるか否かを判定する。
【0037】
図6をさらに参照すると、ロジックルーチン310における
図3のステップ326、すなわち隣接車線222が利用可能であるか否かを判定する処理が、より詳細に示されている。ステップ610において制御モジュール58は、例えば隣接先行車両230又は隣接後続車両234のように、隣接車線222において車両が検出されるかどうかを調べる。隣接車線222の車両は、センサ50によって検出され得る。隣接車線222において車両が検出されない場合、ルーチン310は、ステップ614に進み、隣接車線が利用可能であることを出力する。
【0038】
隣接車線222においた車両が検出された場合、ルーチン310はステップ618に進む。ステップ618において制御モジュール58は、車両10と他の隣接車両との前後方向の距離を判定する。提示された例において、センサ50は、車両10と隣接先行車両230との間の距離である隣接先行距離278(
図2)、及び、車両10と隣接後続車両234との間の距離である隣接後続距離282(
図2)を検出する。
【0039】
ルーチン310は、隣接先行距離278及び隣接後続距離282を判定した後、ステップ622に進む。ステップ622において制御モジュール58は、安全先行距離と安全後続距離とを決定する。安全先行距離とは、安全考慮事項に基づき許容される車両10と隣接先行車両230との間の最短距離である。安全後続距離とは、安全考慮事項に基づき許容される車両10と隣接後続車両234との間の最短距離である。安全考慮事項は、例えば、乗員快適値、車両10の速度、隣接先行車両230の速度、隣接車線222における道路のタイプと状態、及び、隣接車線222の摩擦係数を含むことができる。安全考慮事項の値は、データベース54に格納されるか、又は、センサ50によって決定される。
【0040】
ルーチン310は、安全先行距離及び安全後続距離を決定した後、ステップ626に進む。ステップ626において制御モジュール58は、隣接先行距離278と安全先行距離とを比較する。センサ50の検出範囲内に隣接先行車両230がない場合、ルーチン310は、ステップ626を抜かして、ステップ630に進むことが理解されるであろう。
【0041】
ルーチン310は、隣接先行距離278が安全先行距離よりも長くない場合、ステップ634に進む。ステップ634において制御モジュール58は、車両の速度を安全に低下させられるか否かを判定する。車両の速度を安全に低下させられない場合、ルーチン310はステップ638に進む。制御モジュール58が、トラクションを失うことなくブレーキ70を安全に作動させることができる場合、車両の速度を安全に低下させることができる。他の要因、例えば、減速することで車両10が追突されるような距離で、車両(図示せず)が現在車線において車両10の後に位置することなども考慮されうる。ステップ638においてルーチン310は、車両10が隣接車線222に安全に進入するには隣接先行車両230が前後方向において車両10と近すぎるので、隣接車線222が利用可能でないことを出力する、これは、
車両10が安全に減速できる場合、ルーチン310は、ステップ642に進む。ステップ642において制御モジュール58は、車両10を減速させるべく、ブレーキ70を作動させるために、信号をブレーキシステム26へ送信する。ブレーキシステム26は、複数のブレーキ70を一緒に作動させることができ、あるいは、個々のブレーキ70を独立して作動させることもできる。ブレーキシステム26が車両10を予め決められた量だけ速度を低下させた後、又は、ブレーキ70が予め決められた時間だけ作動された後、ルーチン310は、隣接車両230、234との距離を再び判定するために、ステップ618へ復帰する。
【0042】
ステップ626に戻り、制御モジュール58が、隣接先行距離278が安全先行距離よりも長いと判定すると、ルーチン310はステップ630に進む。ステップ630において制御モジュール58は、隣接後続距離282と安全後続距離とを比較する。センサ50の検出範囲内に隣接後続車両234がない場合、ルーチン310はステップ630を抜かして、ステップ646に進むことが理解されるであろう。
【0043】
隣接後続距離282が安全後続距離よりも長くない場合、ルーチン310は、車両10が隣接車線222に安全に進入すには隣接後続車両234が前後方向において車両10と近すぎるので、隣接車線222が利用可能でないことを出力するためにステップ638に進む。隣接後続距離282が安全後続距離よりも長い場合、ルーチン310はステップ646に進む。
【0044】
ステップ646において制御モジュール58は、隣接先行車両230の相対速度、及び、隣接後続車両234の相対速度を判定する。隣接先行車両230の相対速度は、隣接先行車両230の速度から車両10の速度を減じたものである。隣接後続車両234の相対速度は、隣接後続車両234の速度から車両10の速度を減じたものである。隣接先行車両230及び隣接後続車両234の速度は、センサ50によって判定できる。
【0045】
隣接先行車両230及び隣接後続車両234の相対速度が判定された後、ルーチン310はステップ650に進む。ステップ650において制御モジュール58は、隣接先行距離278が安全先行距離よりも長いままである時間、及び、隣接後続距離282が安全後続距離よりも長いままである時間を算出する。制御モジュールは、これらの時間を、隣接先行車両230の相対速度、及び、隣接後続車両234の相対速度に基づき算出することができる。
【0046】
ルーチン310は、隣接先行距離278が安全先行距離よりも長いままである時間、及び、隣接後続距離282が安全後続距離よりも長いままである時間を算出した後、ステップ654に進む。ステップ654において制御モジュール58は操舵プロファイル286(
図2)を算出する。操舵プロファイル286は、隣接車線の外側境界262を超えることなく、且つ、乗員の快適レベルを超えることなく、車両10が現在車線218から隣接車線222へ車線変更する場合に用いる操舵角度110(
図1)及び車両位置を含んでいる。制御モジュール58は、複数の可能な操舵プロファイル286を算出する。例えば、これらの操舵プロファイル286は、危機的操舵プロファイル、通常操舵プロファイル、及び、最大快適操舵プロファイルを含むことができる。危機的操舵プロファイルは、乗員快適値が最も低くなるように算出される。最大快適操舵プロファイルは、乗員快適値が最も高くなるように算出される。通常操舵プロファイルは、危機的操舵プロファイルと最大快適操舵プロファイルとの中間である。操舵プロファイルは、データベース54に格納されるか、又は、一時的な記憶装置に保持される。
【0047】
ルーチン310は、操舵プロファイル286を算出した後、ステップ658に進む。ステップ658において制御モジュール58は、操舵プロファイル286に基づき、車線変更を完了するのに掛かる時間を算出する。
【0048】
制御モジュール58は、車線変更を完了するのに必要な時間を算出した後、ステップ662に進む。ステップ662において制御モジュール58は、車線変更が完了するのに必要な時間を、隣接先行距離278が安全先行距離よりも長いままである時間、及び、隣接後続距離282が安全後続距離よりも長いままである時間と比較する。
【0049】
車線変更が完了するのに必要な時間が、隣接先行距離278が安全先行距離よりも長いままである時間以上である場合、及び、隣接後続距離282が安全後続距離よりも長ままである時間以上である場合、ルーチン310はステップ638に進み、隣接先行車両230と隣接後続車両234のどちらかが、車両10に近づき過ぎる前に、車線変更を完了できないので、隣接車線が利用可能ではないことを出力する。
【0050】
車線変更を完了するのに必要な時間が、隣接先行距離278が安全先行距離よりも長いままである時間よりも短く、且つ、隣接後続距離282が安全後続距離よりも長いままである時間よりも短い場合、ルーチン310はステップ614に進み、車両10が安全に車線変更を完了できるので、隣接車線が利用可能であることを出力する、このように制御モジュール58は、車両が安全に車線変更できるか否かを判定する際、隣接後続車両234及び隣接先行車両230の将来の位置を考慮する。車両10の両側に車線があるように2番目の隣接車線(図示せず)がある場合、制御モジュール58は、同様に、2番目の隣接車線の利用可能性を調べ、操舵プロファイル286における安全及び快適さの上限が許容できるものであれば2番目の隣接車線を選択する。
【0051】
図3のステップ326に戻って、
図6のステップ638で判定されたように隣接車線が利用可能でない場合、ルーチン310は、ステップ322に進み、上記したように終了するか又は再び開始する。
図6のステップ638で判定されたように隣接車線が利用可能である場合、ルーチン310はステップ330に進む。ステップ330において制御モジュール58は、操舵プロファイル286に従って操舵角度110を調整し、車線変更を開始するように、ステアリングシステム30を制御するための信号をステアリングシステム30へ送信する。複数の操舵プロファイル286が算出された場合、制御モジュール58は、安全許容誤差又は乗員快適レベルを含む任意の数の要因に基づき、1つの最適な操舵プロファイル286を選択する。
【0052】
車両10が車線変更を開始した後、ルーチン310はステップ334に進む。ステップ334において制御モジュール58は、車両位置を判定する。現在車線218、隣接車線222の外側境界262、先行車両226、隣接先行車両230、隣接後続車両234に関連する車両位置は、センサ50により判定される。
【0053】
ルーチン310は、車両位置を判定した後、ステップ338に進む。ステップ338において制御モジュール58は、車両位置と、操舵プロファイル286から予想される位置と、を比較する。車両位置が、操舵プロファイル286から予想される位置に対して予め決められた誤差の範囲内にない場合、ルーチン310はステップ342に進む。
【0054】
ステップ342において制御モジュール58は、新しい操舵プロファイルを算出する。新しい操舵プロファイルは、操舵プロファイル286と類似しているが、実際の車両位置と予想される車両位置との間の変化又は差異についても考慮している。ルーチン310は、新しい操舵プロファイルを算出した後、新しい操舵プロファイルに基づき車線変更を続けるために、ステップ330に復帰する。
【0055】
ステップ338に戻り、車両位置が、操舵プロファイル286(又は新しい操舵プロファイル)から予想される位置に対する予め決められた誤差の範囲内にある場合、ルーチン310は、ステップ346に進む。ステップ346において制御モジュール58は、車線変更が完了したか否か調べる。車線変更が完了していない場合、ルーチン310は、車両位置を再び判定するためにステップ334に戻る。車線変更が完了している場合、ルーチン310はステップ322に進んで、必要に応じて終了するか又は再び開始する。
【0056】
本開示が完全なものとされ、またその範囲を当業者に十分に伝えるように、例示的実施形態が説明される。そして、具体的構成部品、装置、及び方法の例などの、多数の具体的な詳細は、本開示の実施形態の完全な理解を提供するために説明される。しかしながら、具体的な詳細が利用される必要はなく、例示的実施形態は多くの異なる形で具現化されてもよく、いずれも本開示の範囲を限定すると解釈されるべきではないことが、当業者には明らかであろう。いくつかの例示的実施形態において、公知のプロセス、公知の装置構造、及び公知の技術は、詳細には説明されない。
【0057】
ある要素又は層が、別の要素又は層「の上に(on)」あるか、別の要素又は層「に係合(engaged to)」するか、別の要素又は層「に接続(connected to)」するか、もしくは別の要素又は層「に結合(coupled to)」するとして言及される場合、それは、他の要素又は層の直接上にあるか、他の要素又は層に直接係合するか、他の要素又は層に直接接続するか、もしくは他の要素又は層に直接結合する場合があり、あるいは介在する要素又は層が存在する場合がある。対照的に、要素が、別の要素又は層「の直接上に(directly on)」あるか、別の要素又は層「に直接係合(directly engaged to)」するか、別の要素又は層「に直接接続(directly connected to)」するか、もしくは別の要素又は層「に直接結合(directly coupled to)」するとして言及される場合、介在する要素又は層は存在しない場合がある。要素間の関係を説明するために使用される他の語は、同様の方式で解釈されるべきである(例えば、「〜間で(between)」に対する「直接〜間で(directly between)」、「隣接して(adjacent)」に対する「直接隣接して(directly adjacent)」など)。本明細書で使用する場合、用語「及び/又は」は、関連して列挙される1つ以上の項目の、任意の組み合わせ、及び全ての組み合わせを含む。