(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一端に試料を収容する試料容器から試料を吸入するためのニードルを有するとともにニードルを介して吸入された試料を保持するサンプルループを有するサンプリング流路と、
前記ニードルを移動させるニードル駆動機構と、
前記ニードル先端を挿入させることにより前記サンプリング流路と接続されるインジェクションポートと、
前記ニードル先端が前記インジェクションポートに挿入されているときに、移動相を送液する送液装置と試料を成分ごとに分離する分析カラムとの間に前記サンプリング流路を介在させた状態と介在させない状態のいずれかの状態に切り替えるとともに、前記サンプリング流路を前記送液装置と前記分析カラムとの間に介在させない状態において前記サンプリング流路を含む系を開放系又は密閉系に切り替える切替機構と、
前記ニードル駆動機構及び切替機構の動作を制御することによって、前記送液装置と前記分析カラムとの間に前記サンプリング流路が介在した状態の後で前記ニードル先端が前記インジェクションポートから引き抜かれる前に、前記送液装置と前記分析カラムとの間に前記サンプリング流路が介在せず、かつ前記サンプリング流路を含む系が開放系となるように前記切替機構を切り替えて前記サンプリング流路内の圧力が大気圧に戻るまで待機する圧力解放動作を実行する圧力解放動作部と、
前記圧力解放動作が実行される直前の前記送液装置の送液圧力に基づいて前記圧力解放動作の実行時間を設定する圧力解放時間設定部と、を備え、
前記圧力解放動作部は前記圧力解放動作を前記圧力解放時間設定部により設定された時間だけ実行するように構成されているオートサンプラ。
【背景技術】
【0002】
液体クロマトグラフにおいて試料を自動的に採取して分析流路中に導入するオートサンプラとして、試料を採取するためのニードルと採取した試料を保持しておくサンプルループを備えたサンプリング流路、ニードルを介して試料を吸入するためのシリンジポンプ、移動相を送液する送液装置、及び分析カラムや検出器へ通じる分析流路がそれぞれ接続される複数のポートを有する切替バルブを備え、その切替バルブによって流路構成を切り替えるものがある(特許文献1参照。)。切替バルブには、ニードル先端が挿入されることによってサンプリング流路が接続されるインジェクションポートが設けられている。
【0003】
かかるオートサンプラの切替バルブは、ニードル先端がインジェクションポートに挿入されているときに、サンプリング流路を送液装置と分析カラムとの間に介在させるか否かを切り替えるように構成されている。
【0004】
試料の採取を行なう際は、サンプリング流路を送液装置と分析カラムとの間に介在させないようにするとともにサンプリング流路とシリンジポンプとを連通させ、ニードル先端を試料容器内に挿入してシリンジポンプを吸入駆動することにより、ニードル先端から試料を吸入してサンプルループ内に試料を保持する。
【0005】
上記のサンプリング動作により採取した試料を分析流路に導入する際は、ニードル先端をインジェクションポートに挿入し、送液装置と分析カラムとの間にサンプリング流路を介在させるように切替バルブを切り替えることで、サンプルループに保持した試料を送液装置からの移動相によって分析流路へ導入する。分析流路に導入された試料は分析カラムにおいて成分ごとに分離され、検出器により検出される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
圧力解放動作によりサンプリング流路内の圧力が大気圧に戻るまでに要する時間は、圧力解放動作を行なう直前のサンプリング流路内の圧力によって異なり、サンプリング流路内の圧力が高ければそれだけサンプリング流路内の圧力が大気圧に戻るまでに長時間を要し、サンプリング流路内の圧力が低ければ短時間でサンプリング流路内の圧力を大気圧に戻すことができる。それにも拘わらず、一律の時間だけ圧力解放動作を実行するようにすると、必要以上に長い圧力解放動作を行なっている場合があり、その場合に分析効率が低下する。
【0013】
そこで、圧力解放動作が実行される直前の送液装置の移動相の送液圧力に基づいて圧力解放動作の実行時間を設定する圧力解放時間設定部をさらに備え、圧力解放動作部は圧力解放動作を圧力解放時間設定部により設定された時間だけ実行するように構成されていることが好ましい。これにより、圧力解放動作に要する時間をその直前のサンプリング流路内の圧力に応じたものにすることができ、分析効率を高めることができる。
【0014】
上記の場合の好ましい実施態様として、送液圧力と前記圧力解放動作の実行時間との関係について予め規定した圧力解放時間情報を保持する圧力解放時間情報保持部をさらに備え、圧力解放時間設定部は、圧力解放動作が実行される前に送液装置の送液圧力を取り込み、取り込んだ送液圧力と圧力解放時間情報保持部に保持されている圧力解放時間情報に基づいて圧力解放動作の実行時間を設定するようになっていることが挙げられる。
【0015】
また、ニードル駆動機構及び切替機構を制御する制御部のほか、制御部との間で情報通信を行なうシステムコントローラを備えている場合がある。かかる場合には、圧力解放時間設定部がシステムコントローラに設けられていてもよい。
【0016】
切替機構は、2つの切替バルブにより構成することができる。その場合、一方の切替バルブである第1切替バルブとしては、サンプリング流路の他端が接続されたサンプリングポート、液の吸入と吐出を行なうシリンジポンプが接続されたシリンジポート、インジェクションポート、移動相を供給する送液装置が接続される移動相供給ポート、及び分析カラムに通じる流路が接続される分析ポートを備え、サンプリングポートとシリンジポートとの間を接続するとともに移動相供給ポートと分析ポートとの間を接続するローディングモードと、サンプリングポートと移動相供給ポートとの間を接続するとともにインジェクションポートと分析ポートとの間を接続するインジェクティングモードの間で切り替えるものが挙げられる。他方の切替バルブである第2切替バルブとしては、ニードルの先端がインジェクションポートに挿入されかつ第1切替バルブがローディングモードになっているときに構成されるサンプリング流路を含む系を開放系又は密閉系のいずれかに切り替えるものが挙げられる。
【0017】
以下、図面を参照しながら本発明のオートサンプラの一実施例について説明する。
【0018】
まず、
図1を用いて、一実施例のオートサンプラを備えた液体クロマトグラフについて説明する。
【0019】
液体クロマトグラフは、オートサンプラ1、送液装置19、分析カラム22及び検出器24を備えている。オートサンプラ1には、この液体クロマトグラフの流路構成を切り替える切替機構として第1切替バルブ2と第2切替バルブ4が設けられている。
【0020】
第1切替バルブ2は6つのポートを備えたロータリー式の高耐圧バルブである。第1切替バルブ2は、サンプリング流路10が接続されたポート「a」(サンプリングポート)、移動相送液流路19が接続されたポート「b」(移動相供給ポート)、分析カラム22の一端へ通じる分析流路8が接続されたポート「c」(分析ポート)、インジェクションポート「d」、後述する第2切替バルブ4のポート「h」へ通じる流路14が接続されたポート「e」、及びシリンジポンプ13へ通じるシリンジ流路12が接続されたポート「f」(シリンジポート)の6つのポートを備えている。
【0021】
第2切替バルブ4は、ポート「g」,「h」,「i」,「j」及び「k」を備えている。これらのポートのうち、ポート「g」はシリンジ流路32を介してシリンジポンプ13と接続され、ポート「h」は流路14を介して第1切替バルブ2のポート「e」と接続され、ポート「k」は流路34を介して洗浄ポート36と接続されている。また、ポート「i」には洗浄液供給用の流路38が接続されている。
【0022】
送液装置19は送液ポンプ20を備え、移動相供給流路6を通じてオートサンプラ1側へ移動相を送液する。分析カラム22の他端は配管を介して検出器24と接続されている。分析カラム22はカラムオーブン23内に収容され、その温度が一定に制御される。
【0023】
サンプリング流路10は、サンプリング用のニードル16を先端に備えているとともに、ニードル16先端から吸入した試料を保持するサンプルループ18を備えている。ニードル16はニードル駆動機構17によって水平方向と鉛直方向へ移動し、第1切替バルブ2のインジェクションポートdやサンプルラック28に設置された試料容器30へアクセスする。
【0024】
シリンジポンプ13は2つの吸入・吐出口をもち、それらの吸入・吐出口の一方にシリンジ流路12が接続され、他方に流路32が接続されている。洗浄用流路32は第2切替バルブ4のポート「g」に接続されている。
【0025】
第1切替バルブ2において、ポート「a」はポート「b」及び「f」と隣接し、ポート「c」はポート「c」及び「d」と隣接し、ポート「e」はポート「d」及び「f」と隣接している。第1切替バルブ2は隣接するポート間の接続を切り替えるようになっており、ポート「a」と「b」、「c」と「d」、「e」と「f」の間を接続する状態(
図1の状態。以下、インジェクティングモードという。)と、ポート「a」と「f」、「b」と「c」、「d」と「e」の間を接続する状態(
図5及び
図6の状態。以下、ローディングモードという。)のいずれかに切り替わる。
【0026】
第2切替バルブ4は、試料の吸入時、洗浄液の吸入と吐出時、サンプリング流路10の圧力解放時に応じて切り替えられる。
【0027】
試料容器30からの試料の吸入時は、第2切替バルブ4においてポート「g」と「k」の間を連通させない状態にする。このとき、第1切替バルブ2をローディングモードにしてポート「a」と「f」の間を連通させることで、シリンジポンプ13からニードル16の先端までが連通し、シリンジポンプ13がニードル16を介して試料の吸入を行なうことができる(
図6参照。)。
【0028】
洗浄液の吸引・吐出時は、まず第2切替バルブ4のポート「i」と「h」の間を連通させ、第1切替バルブ2をインジェクティングモードにしてポート「e」と「f」の間を連通させることで、シリンジポンプ13と洗浄液供給用の流路38との間を連通させる。この状態でシリンジポンプ13を吸入駆動することにより、シリンジポンプ13内に洗浄液を吸入する。その後、第2切替バルブ4においてポート「g」と「k」の間を連通させてポート「h」を閉じ、シリンジポンプ13から洗浄液を吐出することで、洗浄用流路32及び流路34を通じて洗浄ポート36に洗浄液を送液する。
【0029】
サンプリング流路10内の圧力解放を行なう場合は、第2切替バルブ4においてポート「g」と「k」の間を連通させ、ポート「h」を閉じる。このとき、第1切替バルブ2をローディングモードにしてポート「a」と「f」の間、「d」と「e」の間を連通させることで、サンプリング流路10が大気解放された洗浄ポート36と連通し、サンプリング流路10内の圧力が時間とともに大気圧まで低下する(
図5参照)。
【0030】
この実施例における制御系統の一例を
図2を用いて説明する。
【0031】
オートサンプラ1、送液装置19、カラムオーブン23及び検出器24は共通のシステムコントローラ48に接続されており、システムコントローラ48によってこれらの動作が一元的に管理されている。なお、システムコントローラ48に代えて汎用のパーソナルコンピュータを用いることもできる。
【0032】
オートサンプラ1、送液装置19、カラムオーブン23及び検出器24には、それぞれに設けられている動作モジュールの動作を制御するための制御部が設けられているが、
図2では送液装置19の制御部40とオートサンプラ1の制御部42のみを図示し、他の制御部の図示は省略している。オートサンプラ1、送液装置19、カラムオーブン23及び検出器24に設けられている制御部は、システムコントローラ48との間で情報通信を行なうとともにシステムコントローラ48から与えられた情報に基づいた信号を各モジュールに与える。かかる制御部はそれぞれ、CPUなどの演算処理装置と所定のプログラムを格納した記憶装置との組合せによって実現されるものである。
【0033】
制御部40は移動相が予め設定された流量で送液されるように、送液ポンプ20の動作を制御する。送液装置19には、移動相の送液圧力を検出する圧力センサ21(
図1では省略)が設けられている。
【0034】
オートサンプラ1において、第1切替バルブ2,4、シリンジポンプ13及びニードル駆動部17の動作を制御する制御部42は、サンプリング動作部43、インジェクション動作部44、圧力解放動作部45、圧力解放時間設定部46及び圧力解放時間情報保持部47を備えている。サンプリング動作部43、インジェクション動作部44、圧力解放動作部45及び圧力解放時間設定部46は、制御部42を構成する記憶装置に格納されたプログラムを演算処理装置が実行することによって実現される機能である。圧力解放時間情報保持部47は制御部42を構成する記憶装置に設けられた記憶領域である。
【0035】
サンプリング動作部43は、システムコントローラ48から与えられるサンプリング動作開始の信号に応じて、ニードル16の先端から試料を吸入してサンプルループ18に保持するサンプリング動作を実行するように構成されている。サンプリング動作は、第1切替バルブ2をローディングモードにしてサンプリング流路10とシリンジ流路12との間を接続するとともに、第2切替バルブ4を30度回転させ、ポート「g」と「k」との間が遮断された状態(密閉系)にし、ニードル16の先端を試料容器30に挿入し、シリンジポンプ13を吸入方向への駆動することによって試料容器30内の試料をニードル16の先端から吸入する(
図6参照)。
【0036】
インジェクション動作部44は、上記のサンプリング動作によってサンプルループ18に保持した試料を分析流路8に導入するインジェクション動作を実行するように構成されている。インジェクション動作44は、上記のサンプリング動作の後、
図1に示されているように、ニードル16の先端を第1切替バルブ2のインジェクションポート「d」に挿入し、第1切替バルブ2をローディングモードに切り替えて移動相供給流路6と分析流路8との間にサンプリング流路10が接続された状態にし、送液装置19からの移動相によってサンプルループ18に保持した試料を分析流路8へ導入する。
【0037】
圧力解放動作部45は、例えば上記のサンプリング動作の実行前など、ニードル16がインジェクションポート「d」から引き抜かれる前に、サンプリング流路10内の圧力を大気圧に戻す圧力解放動作を実行するように構成されている。ニードル16は、サンプリング動作が実行される直前まで第1切替バルブ2のインジェクションポート「d」に挿入され、サンプリング流路10を送液装置19からの移動相が流れていることが多い(
図1の状態)。その後、サンプリング動作を実行する場合は、第1切替バルブ2がローディングモードに切り替えられ、ニードル16が試料容器30へ移動して
図6の状態となるが、第1切替バルブ2がローディングモードに切り替えられた直後にニードル16をインジェクションポート「d」から引き抜くと、サンプリング流路10内の圧力が送液装置19の送液圧力になっていることに起因してニードル16から液が噴出する。
【0038】
そのため、圧力解放動作として、
図5に示されるように、ニードル16がインジェクションポート「d」から引き抜かれる前に、第2切替バルブ4をポート「g」と「k」が接続された状態にするとともに、第1切替バルブ2をローディングモードに切り替え、圧力解放時間として予め設定された時間待機する。既述のように、
図5の状態にすることで、サンプリング流路10がシリンジ流路12、シリンジポンプ13、洗浄用流路32及び流路34を介して大気解放された洗浄ポート36と連通し、サンプリング流路10内の圧力が時間とともに解放され、大気圧に戻る。
【0039】
大気解放時間設定部46は、上記の圧力解放動作の実行時間、すなわち
図5の状態で待機する時間(圧力解放時間)を設定するように構成されている。
図5の状態になってからサンプリング流路10内の圧力が大気圧に戻るまでの時間は、流路構成が
図5の状態に切り替えられる直前のサンプリング流路10内の圧力、すなわち直前の送液装置19の送液圧力によって決まる。送液装置19の送液圧力とサンプリング流路10内の圧力が大気圧に戻るまでに要する時間との相関関係は予め実験によって求められており、その相関関係データが圧力解放時間情報として圧力解放時間情報保持部47に用意されている。大気解放時間設定部46は、送液装置19の送液圧力と大気解放時間情報保持部47に保持された大気解放時間情報に基づいて、圧力解放時間を設定する。
【0040】
なお、送液装置19の送液圧力に関する情報は、システムコントローラ48から制御部42に取り込まれるようになっていてもよいし、
図3に示されているように、送液装置19の制御部40から制御部42に取り込まれるようになっていてもよい。
【0041】
図7に示されているように、送液装置19の送液圧力に応じて圧力解放時間を設定する機能(圧力解放時間設定部46a、圧力解放時間情報保持部47a)をシステムコントローラ48に具備させてもよい。また、これらの機能を送液装置19側に具備させてもよい。
【0042】
大気解放時間設定部46は、さらにサンプルループ18の内径や長さ、移動相の種類(圧縮率や粘性など)も加味して大気解放時間を設定するようになっていてもよい。その場合、サンプリング流路10内の圧力が大気圧に戻るまでの時間とサンプルループ18の内径や長さ、移動相の種類との相関関係も大気解放時間情報として大気解放時間情報保持部47に用意されており、大気解放時間設定部46は、送液装置の送液圧力、システムコントローラ48から与えられるサンプルループ18の内径や長さ、移動相の種類といった情報と大気解放時間情報に基づいて大気解放時間を設定する。
【0043】
次に、この実施例の動作の一例を
図1、
図2、
図5及び
図6とともに
図4のフローチャートを参照しながら説明する。
【0044】
サンプリング動作の実行前は、ニードル16がインジェクションポート「d」に挿入され、第1切替バルブ2がインジェクティングモードとなっている(この状態を待機状態と呼ぶ。)。オートサンプラ1の制御部42がシステムコントローラ48からサンプリング動作開始の信号を受けると、制御部42は送液装置19の送液圧力の情報を取り込み、その送液圧力と圧力解放時間情報保持部47に保持されている圧力解放時間情報に基づいて圧力解放時間を設定する。
【0045】
圧力解放時間を設定した後、第1切替バルブ2をローディングモードに切り替え、サンプリング流路10とシリンジ流路12とを接続するとともに、第2切替バルブ4をポート「g」と「k」の間が接続された状態にし(
図5参照。)、設定された圧力解放時間が経過するまで待機する。これにより、サンプリング流路10内の圧力が大気圧に戻る。
【0046】
上記の圧力解放動作が終了した後、第2切替バルブ4をポート「g」と「k」との間が遮断された状態に切り替え、ニードル16を所定の試料容器30の位置へ移動させて先端を挿入し、試料を吸入する(
図6参照。)。試料を吸入した後、ニードル16をインジェクションポート「d」に挿入し、第1切替バルブ2をインジェクティングモードに切り替え(
図1参照。)、送液装置19からの移動相によってサンプルループ18に保持された試料を分析流路8に導入する。分析流路8に導入された試料は分析カラム22において成分ごとに分離され、検出器24により検出される。これにより、1試料についてのサンプリングから試料の分析までの一連の動作が終了する。
【0047】
分析流路8における試料の分離分析が終了した後、ニードル16の内外面の洗浄を行なう場合は、第1切替バルブ2を再びローディングモードに切り替え、ニードル16を洗浄ポート36へ移動させてニードル16の内外面の洗浄を行なう。ニードル16をインジェクションポート「d」から引き抜く際は、サンプリング動作の直前と同様に、サンプリング流路10内の圧力解放動作が必要である。ニードル16の内外面の洗浄を行なった後は、ニードル16を再びインジェクションポート「d」に挿入し、第1切替バルブ2をインジェクティングモードに切り替えて待機状態に戻す(
図1参照)。