特許第6365364号(P6365364)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社デンソーウェーブの特許一覧

<>
  • 特許6365364-光学的距離測定装置 図000002
  • 特許6365364-光学的距離測定装置 図000003
  • 特許6365364-光学的距離測定装置 図000004
  • 特許6365364-光学的距離測定装置 図000005
  • 特許6365364-光学的距離測定装置 図000006
  • 特許6365364-光学的距離測定装置 図000007
  • 特許6365364-光学的距離測定装置 図000008
  • 特許6365364-光学的距離測定装置 図000009
  • 特許6365364-光学的距離測定装置 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6365364
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】光学的距離測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 3/06 20060101AFI20180723BHJP
   G01N 21/88 20060101ALI20180723BHJP
【FI】
   G01C3/06 120Q
   G01N21/88 Z
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-53410(P2015-53410)
(22)【出願日】2015年3月17日
(65)【公開番号】特開2016-173302(P2016-173302A)
(43)【公開日】2016年9月29日
【審査請求日】2017年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 悠紀
【審査官】 池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−010094(JP,A)
【文献】 特開2012−008724(JP,A)
【文献】 特開2011−013135(JP,A)
【文献】 特開2003−114277(JP,A)
【文献】 特開2013−224915(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0007870(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B11/00−11/30
G01N21/84−21/958
G01S 1/72− 1/82
3/80− 3/86
5/18− 5/30
7/48− 7/64
15/00−17/95
G01V 1/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射する照射部および前記照射部から照射され対象物で反射した光を受光する受光部が同軸上に設けられている同軸光学経路を有する光学系と、前記同軸光学経路の途中に設けられているフロントスクリーンと、を備える光学的距離測定装置であって、
前記照射部から照射された光を、前記受光部で受光するまでの時間を測定時間として測定する時間測定手段と、
前記時間測定手段で測定された前記測定時間と前記受光部で受光した受光量との関係から前記フロントスクリーンへの異物の付着の有無を検出する異物検出手段と、を備え、
前記異物検出手段は、
前記フロントスクリーンを透過できずに反射した光に対応する第一パルス、および前記対象物で反射した光に対応する第二パルスを検出し、
前記第一パルスの第一受光量L1よりも前記第二パルスの第二受光量L2が大きいとき、前記第一受光量L1が前記フロントスクリーンによる内部反射にともなう内部受光量Liであるとして、前記フロントスクリーンに異物の付着が無い通常状態であると判定し、
前記第一パルスにおいて前記第一受光量L1よりも大きな超過受光量Loを検出し、前記第二パルスを検出しないとき、障害物が前記フロントスクリーンの外側を覆う障害物状態と判定し、
前記第一パルスにおける受光量が前記内部受光量Liよりも大きく、かつ前記超過受光量Loよりも小さくなるとともに、前記第二パルスにおける受光量が前記通常状態の前記第二受光量L2よりも小さいとき、前記フロントスクリーンの外側に異物が付着している異物付着状態であると判定する、
光学的距離測定装置。
【請求項2】
前記照射部は、走査開始位置から走査終了位置まで一定の間隔で設定された走査領域ごとに光を照射し、
前記異物付着状態において、前記異物検出手段は、
ノイズと区別するために設定されている下限受光量における前記第一パルスのパルス幅が予め設定された判定値βを超える前記走査領域の範囲から、前記フロントスクリーンに付着している前記異物の角度を検出する請求項1記載の光学的距離測定装置。
【請求項3】
前記異物検出手段は、
前記走査領域の全体に占める前記異物付着状態と判定した前記走査領域の割合Aが予め設定した第一設定時間T1の間、連続して予め設定した設定割合γ以上であるとき、前記フロントスクリーンに前記異物が有りと判定し、
前記異物が有りと判定した後、予め設定した第二設定時間T2の間、連続して予め設定した設定割合δ以下であるとき、前記フロントスクリーンに前記異物が無しと判定する請求項2記載の光学的距離測定装置。
【請求項4】
前記異物検出手段は、前記受光部で受光した光の強さを前記受光量とする請求項1から3のいずれか一項記載の光学的距離測定装置。
【請求項5】
前記異物検出手段は、前記受光部で受光した前記第一パルスおよび前記第二パルスの時間的な幅を前記受光量とする請求項1から3のいずれか一項記載の光学的距離測定装置。
【請求項6】
前記異物検出手段は、前記受光部で受光した光のエネルギーを前記受光量とする請求項1から3のいずれか一項記載の光学的距離測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的距離測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照射部から照射した光を受光部で受光して距離を測定する光学的距離測定装置が公知である。この光学的距離測定装置には、照射部と受光部とを同一の光軸上に配置する同軸光学系を有するものがある。同軸光学系の光学的距離測定装置の場合、照射部から照射されたレーザ光などの光は、装置の前面に設けられているフロントスクリーンを通過して装置の外部へ照射される。装置の外部の対象物で反射した光は、再びフロントスクリーンを通過して受光部へ入射する。
【0003】
このように同軸光学系の光学的距離測定装置の場合、照射部から照射された光は、フロントスクリーンを通過して外部へ照射される。そのため、照射された光の一部は、内部反射としてフロントスクリーンの内面側で反射する。フロントスクリーンの内面側で反射した光は、外部の対象物で反射する光とは別に受光部に入射する。このように内部反射の光は光学的距離測定装置による距離の測定における誤報の原因となることから、フロントスクリーンによる内部反射は可能な限り低減することが求められている。
【0004】
ところで、フロントスクリーンの外面側は、雨や土埃などよって汚れが付着しやすい。フロントスクリーンに汚れや埃などの異物が付着すると、照射部から照射された光はこの付着した異物によって反射する。そのため、フロントスクリーンに異物が付着すると、内部反射と同様に外部の対象物までの距離の測定精度が低下する。そこで、従来、フロントスクリーンに相当するケースに三角プリズム状の突起物を設け、この突起物に汚れ検出用の発光部からレーザ光を照射して汚れを検出することが提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1の場合、突起物に対応するケースの一部しか汚れを検出することができないという問題がある。また、特許文献1の場合、汚れを検出するために、別個の光学系を設ける必要がある。そのため、部品点数の増加および構造の複雑化を招くという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−090412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、距離測定用の光学系を用いることにより、部品の追加および構造の複雑化を招くことなく、フロントスクリーンに付着した異物を全面にわたり精度よく検出する光学的距離測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明では、異物検出手段は、フロントスクリーンの近傍で反射した光に対応する第一パルス、および外部の対象物で反射した光に対応する第二パルスを検出する。照射部から照射された光は、フロントスクリーンを通過する際の内面側における内部反射、またはフロントスクリーンの外面側に付着した異物による反射によって第一パルスを生成する。
ここで、フロントスクリーンに異物が付着していないとき、第一パルスはフロントスクリーンにおける内部反射によって生じる。そのため、この第一パルスにおける第一受光量L1は、小さくなる。その結果、照射部から照射された光は、その多くが外部の対象物で反射する。これにより、外部の対象物で反射した光に対応する第二パルスの第二受光量L2は、第一パルスの第一受光量L1よりも大きくなる。そこで、異物検出手段は、第一受光量L1よりも第二受光量L2が大きいとき、受光した第一パルスの第一受光量L1が内部反射による内部受光量Liであるとして、フロントスクリーンに異物が付着していない通常状態と判定する。
【0008】
フロントスクリーンを覆うように障害物があるとき、第一パルスにおける第一受光量L1は非常に大きくなる。また、このようにフロントスクリーンを障害物が覆う場合、照射部から照射した光は対象物へ到達しない、または対象部で反射した光は受光部へ入射しない。そのため、フロントスクリーンを障害物が覆う場合、第二パルスは、検出されない、または検出されても微小となる。そこで、異物検出手段は、第二パルスを検出しないとき、フロントスクリーンを障害物が覆う障害物状態と判定する。
【0009】
一方、フロントスクリーンに異物が付着しているとき、照射部から照射された光は、一部が異物で反射し、残る他部が外部の対象物において反射する。そのため、フロントスクリーンに異物が付着しているとき、第一パルスおよび第二パルスが検出される。そして、フロントスクリーンに付着した異物によって光が弱められるため、第二パルスの受光量は小さくなる。そこで、異物検出手段は、第一パルスにおける受光量が内部受光量Liより大きくかつ超過受光量Loよりも小さくなるとともに、第二パルスにおける受光量が通常状態の第二受光量L2よりも小さいとき、フロントスクリーンの外側に異物が付着した異物付着状態であると判定する。
【0010】
このように、異物検出手段は、距離測定用の同軸光学系を利用して、内部反射に対応する第一パルスと、対象物での反射に対応する第二パルスとの間の光の光量の差を用いて、フロントスクリーンに付着した異物を検出する。すなわち、本発明の場合、従来の機器において排除が求められた内部反射を積極的に利用してフロントスクリーンに付着した異物を検出している。したがって、部品の追加および構造の複雑化を招くことなく、フロントスクリーンに付着した異物を全面にわたり精度よく検出することができる。
【0011】
請求項2記載の発明では、照射部は、走査開始位置から走査終了位置まで一定の角度範囲で光を照射する。すなわち、照射部は、走査領域ごとに光を照射して、異物や対象物を走査する。異物検出手段は、異物付着状態にあるとき、走査領域の範囲を特定する。これにより、異物検出手段は、単に異物の付着した位置だけでなく、その範囲つまり異物の大きさも検出する。光学的距離測定装置は、設置条件などによって汚れなどの異物の付着が許容される程度が異なる。請求項2記載の発明のようにフロントスクリーンに付着した異物の範囲を検出することにより、その異物が許容できるか否かを判定する材料となる。したがって、条件に応じて高い精度で異物の検出を行なうことができる。
【0012】
請求項3記載の発明では、照射部は、異物を検出した期間が第一設定時間T1の間連続すると、異物が有りと判定する。一方、照射部は、異物が有りと判定した後、第二設定時間T2の間連続して異物が検出されないとき、異物が無しと判定する。光学的距離測定装置を屋外に設置した場合、風雨などによってフロントスクリーンに付着した異物が除去されることがある。そこで、請求項3記載の発明では、異物が有りと判定した後でも、第二設定時間T2の間連続して異物が検出されないとき、異物が除去されたとして、異物が無しと判定する。したがって、使用環境に応じて高い精度で異物の検出を行なうことができる。
【0013】
請求項4記載の発明では、異物検出手段は、受光部で受光した光の強さを受光量とする。受光部は、受光した光の強さに応じた電圧などの電気信号を出力する。異物検出手段は、この受光部から光の強さに応じて出力される電気信号をそのまま受光量として用いる。これにより、受光量は単純な大小関係に置換され、内部における処理が簡略化される。したがって、走査解像度が高い場合でも、迅速な処理を行なうことができる。
【0014】
請求項5記載の発明では、異物検出手段は、受光部で受光した第一パルスおよび第二パルスの幅を受光量とする。反射する光が強くなると、受光部から出力される電気信号のパルスの幅、すなわちパルスの出力が開始された時点から停止された時点までの時間的な幅が大きくなる。異物検出手段は、この時間的な幅を受光量として用いる。これにより、受光量は信号がオンからオフまでの時間に置換され、内部における処理が簡略化される。したがって、走査解像度が高い場合でも、迅速な処理を行なうことができる。
【0015】
請求項6記載の発明では、異物検出手段は、受光部で受光した光のエネルギーを受光量とする。この光のエネルギーとは、第一パルスおよび第二パルスの積分値に相当する。すなわち、光のエネルギーは、受光部で受光した光の強さに応じて出力された電気信号を、第一パルスおよび第二パルスの時間的な範囲で積分したものである。これにより、受光量は、積分値の大小関係に置換される。積分値を用いることにより処理の要する時間が増加するものの、受光量の精度は向上する。したがって、より高い精度で異物の検出を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態による光学的距離測定装置の構成を示すブロック図
図2】一実施形態による光学的距離測定装置の光学的な構成を示す模式図
図3】一実施形態による光学的距離測定装置の走査領域を示す模式図
図4】光学的距離測定装置における時間と受光量との関係を示す模式図
図5】通常状態における時間と受光量との関係を示す模式図
図6】障害物状態における時間と受光量との関係を示す模式図
図7】異物検出状態における時間と受光量との関係を示す模式図
図8】異物検出状態におけるパルスを説明するための説明図
図9】一実施形態による光学的距離測定装置の処理の流れを示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、一実施形態による光学的距離測定装置を図面に基づいて説明する。
まず、図2に示す光学的距離測定装置10の構成について説明する。光学的距離測定装置10は、光学系11、フロントスクリーン12およびケース13を備えている。光学系11は、照射部21、受光部22、回転ミラー23、折り返しミラー24および折り返しミラー25を有している。照射部21は、レーザ光を照射する。受光部22は、照射部21から照射され対象物30で反射した光などを受光する。回転ミラー23は、ミラー本体231および駆動部232を有している。駆動部232は、ミラー本体231を回転駆動する。これにより、照射部21の光は、回転する回転ミラー23で反射することにより、図3に示すように走査開始位置P1から走査終了位置P2まで一定の角度間隔で設定された走査領域へ照射される。本実施形態の場合、走査開始位置P1から走査終了位置P2まで地面に平行な水平方向へ約180°の走査面Saが設定されている。回転ミラー23が一定の角度間隔で回転することにより、走査面Saを分割して設定される走査領域へ照射部21の光が照射される。なお、走査面Saは、地面に垂直な方向にも設定してもよい。
【0018】
図2に示す折り返しミラー24は、照射部21から照射された光を回転ミラー23に向けて折り返す。また、折り返しミラー25は、外部の対象物30から入射し、回転ミラー23で反射した光を受光部22に向けて折り返す。折り返しミラー25は、照射部21から照射され折り返しミラー24から回転ミラー23へ入射する光を透過するとともに、対象物30で反射し回転ミラー23から入射する光を受光部22へ向けて反射するハーフミラーである。これにより、照射部21から照射されたレーザ光は、折り返しミラー24および回転ミラー23で反射して、外部の対象物30へ照射される。対象物30で反射した光は、回転ミラー23および折り返しミラー25で反射して、受光部22へ入射する。これらの結果、光は、照射部21、折り返しミラー24、回転ミラー23、対象物30、回転ミラー23、折り返しミラー25および受光部22となる光学的な経路Lを形成する。このように、本実施形態の場合、光を照射する照射部21と光を受光する受光部22とは、同一の光学軸上に位置している。したがって、本実施形態の光学系11は、いわゆる同軸光学経路を構成している。
【0019】
フロントスクリーン12は、ケース13とともに光学的距離測定装置10の構成物を収容するケーシングを構成している。フロントスクリーン12は、光学系11が形成する同軸の光学的な経路Lの途中に位置している。フロントスクリーン12は、透明な材料で形成されており、光の通過を許容する。これにより、照射部21から対象物30へ照射される光はフロントスクリーン12を通過し、対象物30で反射し受光部22へ入射する光もフロントスクリーン12を通過する。
【0020】
次に、光学的距離測定装置10の電気的な構成を図1に基づいて説明する。
光学的距離測定装置10は、制御部40、時間測定部41および異物検出部42を備えている。制御部40は、CPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータで構成されている。制御部40は、ROMに記憶されているコンピュータプログラムをCPUで実行することにより、光学的距離測定装置10の全体を制御する。なお、光学的距離測定装置10は、図示しない記憶媒体などを有していてもよい。記憶媒体は、制御部40のROMおよびRAMと共用することができる。制御部40は、照射制御回路43を経由して照射部21と電気的に接続している。また、制御部40は、受光制御回路44を経由して受光部22と電気的に接続している。さらに、制御部40は、駆動回路45を経由して、回転ミラー23の駆動部232と電気的に接続している。これにより、制御部40は、照射部21からのレーザ光の照射、受光部22における反射光の受光、および回転ミラー23の駆動を制御する。
【0021】
制御部40は、コンピュータプログラムを実行することにより、時間測定部41および異物検出部42をソフトウェア的に実現している。なお、時間測定部41および異物検出部42は、ソフトウェア的に実現するだけでなく、ハードウェア的に実現してもよく、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現してもよい。
時間測定部41は、照射部21から照射された光を、受光部22で受光する時間を測定時間として測定する。照射部21から光を照射したときを「0」とすると、その光を受光部22で受光するまでに対象物30までの距離に応じた時間を要する。時間測定部41は、この照射部21から光が照射され、受光部22で受光するまでの時間を測定する。
【0022】
異物検出部42は、時間測定部41で測定された測定時間と受光部22で受光した受光量との関係からフロントスクリーン12への異物の付着の有無を検出する。具体的には、異物検出部42は、時間測定部41で測定した測定時間と、受光部22で受光した受光量とから、図4に示すような第一パルスおよび第二パルスを検出する。図2に示すように照射部21から照射された光は、フロントスクリーン12を通過するとき、一部が内部反射Rとして反射する。すなわち、照射部21から照射された光は、大部分がフロントスクリーン12を通過するものの、一部がフロントスクリーン12を透過できずに反射する内部反射Rとなる。この内部反射Rによる光は、第一パルスとなって照射部21からの照射から短時間で受光部22へ入射する。フロントスクリーン12を通過した光は、障害物などが無い場合、外部の対象物30で反射した後に受光部22へ入射する。この対象物30で反射した光は、第二パルスとなって第一パルスよりも後に受光部22へ入射する。異物検出部42は、これら第一パルスおよび第二パルスの特性から、フロントスクリーン12への異物の有無を検出する。
【0023】
本実施形態の場合、受光量は、第一パルスおよび第二パルスにおいて受光部22で受光した光の強さである。受光部22は、受光した光の強さに応じて電気信号を出力する。受光部22は、例えば受光した光が強いとき高い電圧の電気信号を出力し、受光した光が弱いとき低い電圧の電気信号を出力する。制御部40は、受光部22から出力された電気信号の大きさを受光量として取得する。
【0024】
(通常状態)
フロントスクリーン12に異物が付着していないとき、第一パルスはフロントスクリーン12における内部反射によってのみ生じる。そのため、この第一パルスにおける第一受光量L1は、図5に示すように内部反射Rにのみ対応する小さな値となる。これにより、照射部21から照射された光は、その大部分が外部の対象物30へ照射され、外部の対象物30で反射する。そのため、外部の対象物30で反射した光に対応する第二パルスの第二受光量L2は、第一パルスの第一受光量L1よりも大きくなる。このように、フロントスクリーン12に異物が付着していないとき、第一受光量L1よりも第二受光量L2が大きくなる。そこで、異物検出部42は、第一受光量L1よりも第二受光量L2が大きいとき、フロントスクリーン12に異物が付着していない通常状態であると判定する。この通常状態のとき、異物検出部42は、第一パルスの第一受光量L1を、内部反射Rにおける内部受光量Liと設定する。
【0025】
(障害物状態)
フロントスクリーン12を覆うように障害物があるとき、すなわちフロントスクリーン12の直前にフロントスクリーン12を覆うような障害物があるとき、図6に示すように第一パルスにおける第一受光量L1は非常に大きくなる。また、フロントスクリーン12を覆うように障害物がある場合、照射部21から照射した光は対象物30へ到達しない、または対象物30へ到達したとしても対象物30で反射した光は受光部22へ入射しない。そのため、フロントスクリーン12を障害物が覆う場合、第二パルスは、検出されない、または検出されても微小となる。そこで、異物検出部42は、第一パルスにおいて内部反射Rに相当する第一受光量L1よりも大きな超過受光量Loを検出し、第二パルスを検出しない、または第二パルスを検出しても微小であるとき、障害物状態と判定する。この障害物状態のとき、フロントスクリーン12は、例えば落ち葉やゴミなどによって外側の面のほぼ全体が覆われた状態となる。
【0026】
(異物付着状態)
フロントスクリーン12に障害物に比較して小さな異物が付着しているとき、照射部21から照射された光は、一部がこのフロントスクリーン12に付着した異物で反射し、残る他部が外部の対象物30において反射する。そのため、フロントスクリーン12に異物が付着しているとき、図7に示すように第一パルスおよび第二パルスが検出される。このとき、照射部21から照射され外部の対象物30へ到達する光は、フロントスクリーン12に付着した異物によって弱められる。そのため、第二パルスの受光量は、通常状態の第二パルスの第二受光量L2に比較して小さくなる。そこで、異物検出部42は、第一パルスにおける第一受光量L1が内部受光量Liより大きく、かつ超過受光量Loよりも小さくなるとともに、第二パルスにおける受光量が通常状態の第二受光量L2よりも小さいとき、異物付着状態と判定する。
【0027】
(異物付着領域検出)
異物検出部42は、異物付着状態と判定したとき、フロントスクリーン12に付着している異物の角度、すなわち異物の付着領域を検出する。上述のように、照射部21は、走査開始位置P1から走査終了位置P2まで一定の角度間隔で設定された走査領域ごとにレーザ光を照射する。異物検出部42は、この走査開始位置P1から走査終了位置P2までの間で検出されたフロントスクリーン12の異物から、この異物が付着している付着領域を検出する。
【0028】
異物検出部42は、フロントスクリーン12に異物が付着しているとき、図7に示すように第一パルスおよび第二パルスを検出する。この第一パルスおよび第二パルスは、複数の走査領域ごとにそれぞれ検出される。フロントスクリーン12に異物が付着しているとき、この異物が付着したフロントスクリーン12に対応する走査領域では、図8に示すようにフロントスクリーン12までの距離αに相当する時間で第一パルスが検出される。異物検出部42は、この第一パルスが下限受光量Laより大きいか否かを判定する。この第一パルスは、受光部22から出力される電気信号のノイズと区別するために設定されている。すなわち、異物検出部42は、第一パルスの受光量が下限受光量La以下のとき、第一パルスがノイズであると判定する。異物検出部42は、第一パルスの受光量が下限受光量Laよりも大きいとき、この第一パルスのパルス幅W1を取得する。このパルス幅W1は、下限受光量Laにおける第一パルスの時間幅である。図5に示すように第一パルスは、内部反射Rによっても生じる。この内部反射Rによる第一パルスのパルス幅は、フロントスクリーン12に付着した異物によって生じる第一パルスのパルス幅W1よりも小さい。そのため、異物検出部42は、第一パルスのパルス幅W1を取得することにより、第一パルスがフロントスクリーン12に付着した異物によるものか、内部反射Rによるものかを判定する。
【0029】
異物検出部42は、第一パルスのパルス幅W1を取得することにより、このパルス幅W1が判定値βを超えるか否かを判定する。異物検出部42は、パルス幅W1が判定値βを超えるとき、フロントスクリーン12に異物が付着していると判定する。これにより、異物検出部42は、異物が付着していると判定した走査領域を、RAMや図示しない記憶媒体に記憶する。すなわち、異物検出部42は、フロントスクリーン12のうちどの走査領域に異物の付着が検出されているかを記憶する。
【0030】
(異物付着最終判定)
異物検出部42は、フロントスクリーン12に異物が付着していると判定し、その走査領域の割合Aを算出すると、異物付着の有無を最終的に判定する異物付着最終判定を実行する。光学的距離測定装置10は、その設置場所において異物の付着具合、すなわち汚れ具合に差が生じる。例えば屋外に設置されている光学的距離測定装置10は、屋内に設置されている光学的距離測定装置10よりも汚れやすい。また、少しの異物付着でも検出したい場合と、少しの異物付着は検出したくない場合など、光学的距離測定装置10の設置場所ごとに異物付着の判定基準は異なる。さらに、付着した異物は、風雨や散水などによって除去されることもある。そこで、異物検出部42は、フロントスクリーン12に異物の付着を検出したとき、これを最終的な異物付着と判定するか否かの処理を実行する。
【0031】
異物検出部42は、検出した異物がフロントスクリーン12の全体のどの程度の割合を占めるのかを算出する。すなわち、異物検出部42は、フロントスクリーン12の全体のうち、異物付着が検出された走査領域の割合Aを算出する。異物検出部42は、この算出した走査領域の割合Aが第一設定時間T1の間、連続して設定割合γ以上であるとき、フロントスクリーン12に異物が「有り」と判定する。つまり、異物検出部42は、フロントスクリーンで異物が検出され、その検出された走査領域の割合Aが設定割合γ以上である状態が第一設定時間T1の間、連続しているとき、フロントスクリーン12に異物が「有り」と判定する。
【0032】
一方、異物検出部42は、フロントスクリーンに異物が「有り」と判定した後であっても、走査領域の割合Aが第二設定時間T2の間、連続して設定割合δ以下であるとき、フロントスクリーン12に異物が「無し」と判定する。例えば屋外に設置されている光学的距離測定装置10の場合、フロントスクリーン12に付着する異物は、風雨や散水などによって除去されることがある。屋内に設置されている光学的距離測定装置10の場合でも、周囲の送風や洗浄などによって、フロントスクリーン12に付着する異物が除去される。そこで、異物検出部42は、検出した異物が第一設定時間T1の間に継続して検出されるときを異物「有り」と判定し、この異物が「有り」と判定した後でも、第二設定時間T2の間に継続して異物が検出されないとき異物「無し」と判定する。これにより、異物の有無は、設置環境に応じて判定される。
この異物付着最終判定で用いる設定割合γおよび設定割合δ、並びに第一設定時間T1および第二設定時間T2は、例えば光学的距離測定装置10の設置場所など、条件に応じて任意に設定することができる。設定割合γおよび設定割合δは、例えば百分率(%)として設定される。
【0033】
次に、上記の構成による光学的距離測定装置の処理の流れについて図9に基づいて説明する。
異物検出部42は、走査を開始すると(S101)、走査領域を初期設定する(S102)。すなわち、異物検出部42は、走査を実行する走査領域の初期設定として、走査開始位置P1を設定する。異物検出部42は、すべての走査領域に対してフロントスクリーン12への異物付着の検出が終了したか否かを判定する(S103)。すなわち、異物検出部42は、走査開始位置P1から走査終了位置P2まで一定の角度間隔で設定されている各走査領域のすべてについて、異物付着の検出が終了したか否かを判定する。
【0034】
異物検出部42は、すべての走査領域について異物付着の検出が終了していないと判定すると(S103:No)、設定された走査領域を走査する(S104)。すなわち、異物検出部42は、設定された走査領域において異物付着の検出を行なう。異物検出部42は、S104において設定された走査領域での異物付着の検出へ移行すると、マルチエコーを検出したか否かを判定する(S105)。すなわち、異物検出部42は、受光部22で受光した受光量が、図4図5および図7に示すようにマルチエコー、つまり第一パルスおよび第二パルスを含む状態か否かを判定する。
【0035】
異物検出部42は、マルチエコーを検出したと判定すると(S105:Yes)、第一パルスにおける第一受光量L1よりも第二パルスにおける第二受光量L2が大きいか否かを判定する(S106)。異物検出部42は、図5に示すように第一受光量L1よりも第二受光量L2が大きいと判定すると(S106:Yes)、第一受光量L1を内部反射における内部受光量Liと設定する(S107)。そして、異物検出部42は、フロントスクリーン12に異物が付着していない通常状態であると判定する(S108)。異物検出部42は、通常状態である判定すると、走査領域を更新して(S109)、S103へリターンする。すなわち、異物検出部42は、走査領域を更新し、更新した走査領域を次のルーチンで走査する走査領域として設定する。
【0036】
一方、異物検出部42は、マルチエコーを検出していないと判定すると(S105:No)、障害物状態であると判定する(S110)。すなわち、マルチエコーを検出しない場合、図6に示すように受光部22で受光する受光量のパルスは一つとなる。例えばフロントスクリーン12の外側を障害物が覆っているとき、照射部21から照射された光は、フロントスクリーン12を覆う障害物で反射する。そのため、受光部22ではこのフロントスクリーン12を覆う障害物で反射した光を受光することとなり、受光量のパルスは一つとなる。このとき、受光部22で受光する受光量は、通常状態における第一受光量L1よりも大きな超過受光量Loとなる。異物検出部42は、障害物状態である判定すると、走査領域を更新して(S109)、S103へリターンする。
【0037】
異物検出部42は、S106において第一受光量L1より第二受光量L2が大きくないと判定すると(S106:No)、第一パルスがフロントスクリーン12までの距離αに相当するか否かを判定する(S111)。すなわち、異物検出部42は、マルチエコーを構成する第一パルスが図8に示すように距離αにあるフロントスクリーン12からの反射であるかを判定する。
【0038】
異物検出部42は、第一パルスが距離αに相当すると判定すると(S111:Yes)、下限受光量Laにおける第一パルスのパルス幅W1が判定値βを超えるか否かを判定する(S112)。一方、異物検出部42は、第一パルスが距離αに相当しないと判定すると(S111:No)、走査領域を更新して(S109)、S103へリターンする。第一パルスが距離αに相当しない場合とは、照射部21から照射された光がフロントスクリーン12へ到達する前に受光部22へ入射している状態である。そのため、異物検出部42は、距離αより近い位置での受光量のパルスを除外する。
【0039】
異物検出部42は、第一パルスのパルス幅W1が判定値βを超えると判定すると(S112:Yes)、異物付着状態であると判定する(S113)。異物検出部42は、異物付着状態であると判定した走査領域を、例えば制御部40のRAMなどに記憶する(S114)。すなわち、異物検出部42は、第一パルスのパルス幅W1が判定値βを超えるとき、現在走査しているフロントスクリーン12の走査領域に異物が付着していると判定し、この走査領域を記憶する。そして、異物検出部42は、走査領域を記憶した後、走査領域を更新して(S109)、S103へリターンする。一方、異物検出部42は、第一パルスのパルス幅W1が判定値βを超えていないと判定すると(S112:No)、走査領域を更新して(S109)、S103へリターンする。第一パルスのパルス幅W1が判定値βを超えない場合とは、例えば受光量のパルスがノイズであるときなどが考えられる。
【0040】
異物検出部42は、S103において、S104からS114の処理を繰り返すことにより、すべての走査領域で異物付着の検出が終了したか否かを判定する。すなわち、異物検出部42は、走査開始位置P1から走査終了位置P2まで設定されたすべての走査領域における走査が終了したか否かを判定する。異物検出部42は、すべての走査領域について異物付着の検出が終了したと判定すると(S103:Yes)、異物を検出した走査領域の割合Aを算出する(S115)。すなわち、異物検出部42は、フロントスクリーン12の走査領域の全体に対し、S113で異物付着状態であると判定した走査領域の割合Aを算出する。
【0041】
異物検出部42は、S115において割合Aを算出すると、算出した走査領域の割合Aが設定割合γ以上であるか否かを判定する(S116)。異物検出部42は、走査領域の割合Aが設定割合γ以上であると判定したとき(S116:Yes)、第一設定時間T1を経過したか否かを判定する(S117)。異物検出部42は、設定割合γ以上であると判定して第一設定時間T1が経過したと判定すると(S117:Yes)、フロントスクリーン12には異物が付着している異物「有り」と判定する(S118)。すなわち、異物検出部42は、異物付着状態と判定した走査領域の割合Aが設定割合γ以上となる時間が第一設定時間T1を経過したとき、フロントスクリーン12に異物が付着している異物「有り」と判定する。一方、異物検出部42は、S117において設定割合γ以上であると判定して第一設定時間T1が経過していないと判定すると(S117:No)、S102にリターンする。そして、異物検出部42は、走査開始位置P1からS103以降の処理を繰り返す。
【0042】
異物検出部42は、S116において走査領域の割合Aが設定割合γ以上でないと判定したとき(S116:No)、異物「有り」との判定がされている状態であるか否かを判定する(S119)。すなわち、異物検出部42は、走査領域の割合Aが設定割合γ以上でないとき、直前のルーチンにおいて、S118で異物「有り」と判定された状態であるか否かを判定する。
【0043】
異物検出部42は、異物「有り」との判定がされた状態であると判定すると(S119:Yes)、走査領域の割合Aが設定割合δ以下である状態で第二設定時間T2を経過したか否かを判定する(S120)。異物検出部42は、割合Aが設定割合δ以下である状態で第二設定時間T2が経過したと判定すると(S120:Yes)、フロントスクリーン12には異物が付着していない異物「無し」と判定する(S121)。すなわち、異物検出部42は、異物「有り」と判定された状態から、走査領域の割合Aが設定割合δ以下となる状態で第二設定時間T2を経過したと判定すると、フロントスクリーン12に付着した異物が消失したと判定する。光学的距離測定装置10に付着した異物は、例えば風雨や散水などによって除去されることがある。そのため、フロントスクリーン12の異物は、「有り」と判定されても、事後的に消失することがある。そこで、異物検出部42は、フロントスクリーン12には異物が「有り」と判断された後でも、特定の条件で異物が検出されないとき、異物が消失したものとして異物「無し」と判定する。
異物検出部42は、S119において直前のルーチンにおいて異物が「有り」と判定されていない状態のとき、およびS120で第二設定時間T2が経過していないと判定したとき、S102へリターンする。そして、異物検出部42は、走査開始位置からS103以降の処理を繰り返す。
【0044】
以上説明した一実施形態では、異物検出部42は、距離測定用の同軸光学系を利用して、内部反射Rに対応する第一パルスと、対象物30での反射に対応する第二パルスとの間の光の光量の差を用いて、フロントスクリーン12に付着した異物を検出する。すなわち、一実施形態では、従来の機器において排除が求められた内部反射Rを積極的に利用している。したがって、部品の追加および構造の複雑化を招くことなく、フロントスクリーン12に付着した異物をフロントスクリーン12の全面にわたり精度よく検出することができる。
【0045】
また、一実施形態では、照射部21は、走査開始位置P1から走査終了位置P2まで一定の角度範囲で光を照射する。異物検出部42は、異物付着状態にあるとき、走査領域の範囲を特定する。これにより、異物検出部42は、単に異物の付着した位置だけでなく、その範囲つまり異物の大きさも検出する。光学的距離測定装置10は、設置条件などによって汚れなどの異物の付着が許容される程度が異なる。一実施形態のようにフロントスクリーン12に付着した異物の範囲を検出することにより、その異物が許容できるか否かを判定する材料となる。したがって、条件に応じて高い精度で異物の検出を行なうことができる。
【0046】
一実施形態では、異物検出部42は、異物を検出した期間が第一設定時間T1の間連続すると、異物が有りと判定する。一方、異物検出部42は、異物が有りと判定した後、第二設定時間T2の間連続して異物が検出されないとき、異物が無しと判定する。光学的距離測定装置10を屋外に設置した場合、風雨などによってフロントスクリーン12に付着した異物が除去されることがある。そこで、一実施形態では、異物が有りと判定した後でも、第二設定時間T2の間連続して異物が検出されないとき、異物が除去されたとして、異物が無しと判定する。したがって、使用環境に応じて高い精度で異物の検出を行なうことができる。
【0047】
一実施形態では、異物検出部42は、受光部22で受光した光の強さを受光量とする。受光部22は、受光した光の強さに応じた電圧などの電気信号を出力する。異物検出部42は、この受光部22から光の強さに応じて出力される電気信号をそのまま受光量として用いる。これにより、受光量は単純な大小関係に置換され、内部における処理が簡略化される。したがって、走査面Saを分割する角度間隔が小さく走査領域が多くなるような走査解像度が高い場合でも、迅速な処理を行なうことができる。
【0048】
(その他の実施形態)
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
上述の一実施形態では、異物検出部42は、受光部22で受光した光の強さ、すなわち受光部22から出力された電気信号をそのまま受光量として用いている。しかし、異物検出部42は、受光部22で受光した第一パルスおよび第二パルスのパルス幅を受光量としてもよい。対象物30やフロントスクリーン12に付着した異物で反射する光が強くなると、受光部22から出力される電気信号のパルス幅、すなわちパルスの出力が開始された時点から停止された時点までの時間的な幅が大きくなる。つまり、パルス幅は、受光量に相関する。異物検出部42は、この時間的な幅であるパルス幅を受光量として用いてもよい。これにより、受光量は信号のオンからオフまでの時間に置換され、内部における処理が簡略化される。したがって、走査解像度が高い場合でも、迅速な処理を行なうことができる。
【0049】
また、異物検出部42は、受光部22で受光した光のエネルギーを受光量としてもよい。この光のエネルギーとは、第一パルスおよび第二パルスの積分値に相当する。すなわち、光のエネルギーは、受光部22で受光した光の強さに応じて出力された電気信号を、第一パルスおよび第二パルスの時間的な範囲で積分したものである。これにより、受光量は、積分値の大小関係に置換される。積分値を用いることにより処理の要する時間が増加するものの、受光量の精度は向上する。したがって、より高い精度で異物の検出を行なうことができる。
【符号の説明】
【0050】
図面中、10は光学的距離測定装置、11は光学系、12はフロントスクリーン、21は照射部、22は受光部、41は時間測定部(時間測定手段)、42は異物検出部(異物検出手段)を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9