(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
一実施形態を
図1〜
図14を参照しつつ説明する。本実施形態の配線モジュール1は、
図1に示すように、複数の蓄電素子61を並べて構成された蓄電素子群60に取り付けられて蓄電モジュールMを構成する。蓄電モジュールMは、電気自動車又はハイブリッド自動車等の車両(図示せず)に搭載されて、車両を駆動するための動力源として使用される。
【0017】
なお、以下の説明においては、
図4の上方を上、下方を下、
図3の左側を左、右側を右として説明する。また、複数の同一部材については、一の部材に符号を付し、他の部材については符号を省略することがある。
【0018】
(蓄電素子群60および蓄電素子61)
本実施形態の蓄電素子61は二次電池である。
図1に示すように、複数の蓄電素子61が一列に並べられて蓄電素子群60を構成している。
【0019】
各蓄電素子61は、外形が扁平な直方体状をなしており、
図1に示すように、隣接する蓄電素子61と対向する面に対して垂直な電極配置面62を有している。電極配置面62には、長手方向の両端部寄りの位置に、一対の電極端子63が配置されている。電極端子63のうち一方は正極端子63Aであり、他方は負極端子63Bである。各電極端子63は金属製であり、電極配置面62から角筒状に突出している(
図11参照)。
【0020】
一の蓄電素子61の一対の電極端子63の間には、後述する絶縁プロテクタ10の係止片36を係止するための被係止部66が設けられている。被係止部66は、電極配置面62から凹状に窪んだ凹部67の中央部に孔部68が設けられた形態をなしている(
図1および
図11参照)。
【0021】
複数の蓄電素子61は、隣り合う2つの蓄電素子61において、異なる極性の電極端子63が互いに隣り合うように(つまり、一の蓄電素子61の正極端子63Aと、これと隣接する他の蓄電素子61の負極端子63Bとが互いに隣り合うように)並べられている。
【0022】
(配線モジュール1)
配線モジュール1は、蓄電素子群60において、各蓄電素子61の電極配置面62によって構成される面に組み付けられる部材である。配線モジュール1は、絶縁プロテクタ10と、絶縁プロテクタ10に保持され、隣り合う蓄電素子61の正極端子63Aと負極端子63Bとを接続するバスバー40(接続部材の一例)と、バスバー40に重ねて配され電気的に接続される電圧検知端子50と、電圧検知端子50に接続される検知電線58と、を備える。
【0023】
(バスバー40)
バスバー40は金属板を打ち抜き加工することによって形成されており、
図2に示すように、四隅が扁平な長方形状に切り欠かれた全体として略長方形の板状の部材である。バスバー40の材質としては、例えば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼(SUS)等が挙げられる。
【0024】
バスバー40のうち、長手方向(
図2における左右方向)の中央部であり、かつ、幅方向凹(
図2における上下方向)の中央部よりやや一端側寄りには、後述する電圧検知端子50の差入部55を係止するための矩形の係止孔41が板面を貫通して形成されている。
【0025】
(絶縁プロテクタ10)
本実施形態の絶縁プロテクタ10は、連結ユニット11を複数個連結させることにより構成されている。本実施形態では、3つの連結ユニット11A、11B、11Cが複数の蓄電素子61の並び方向に沿って並べられている。以下の説明においては、
図3における右端に配置された連結ユニット11を第1連結ユニット11A、その隣(中央)に配置された連結ユニット11を第2連結ユニット11B、左端に配置された連結ユニット11を第3連結ユニット11Cとする。また、第1連結ユニット11A、第2連結ユニット11B、第3連結ユニット11Cを区別しない場合は、連結ユニット11として説明する。
【0026】
一の連結ユニット11は、
図4に示すように、上下方向に開口するとともにバスバー40を収容し保持する一対のバスバー保持部12(保持部の一例)と、バスバー40に重ねて配される電圧検知端子50に接続される検知電線58を収容するための、一対の電線収容溝30とを備えている。
【0027】
バスバー保持部12は、バスバー40をその内側に保持して隣り合うバスバー40と絶縁状態に保持する角筒状の収容壁13を有しており、この収容壁13は、一対の長壁14とこれら一対の長壁14を連結する一対の短壁15とから構成されている。一対の長壁14および短壁15の寸法は、収容壁13の内側に、隣り合って配された一対の電極端子63を収容可能な寸法に設定されている。この収容壁13は、隣接する電極端子63の保護壁としても機能する。
【0028】
一の連結ユニット11に設けられる一対の収容壁13は、互いの長壁14が平行な状態で対向するように、かつ、電極端子63の1つ分の寸法だけ長壁14の延び方向(
図3の左右方向)にずれて配されている。以下、一の連結ユニット11の4つの長壁14のうち、外側(
図3の上側および下側)に位置する一対の長壁14を外側長壁14A、内側(一対の外側長壁14Aの間)に位置する一対の長壁14を内側長壁14Bとする。
【0029】
一対の短壁15のうち、高さ方向におけるほぼ中央部には、短壁15の幅方向(
図3の上下方向)の全域に亘って収容壁13の内側に向けて突出する載置部16が設けられている。これら一対の載置部16は、収容壁13内に収容されたバスバー40の長手方向の両端部を、下方から支持するものである(
図9参照)。
【0030】
また外側長壁14Aの長手方向の中央部には、収容壁13内に収容されたバスバー40を上方から抜け止めする第1抜止片17が設けられている。一方、内側長壁14Bの長手方向の中央部よりやや両端部寄りには、同じく収容壁13内に収容されたバスバー40を上方から抜け止めする一対の第2抜止片18が設けられている。これら第1抜止片17および第2抜止片18は、それぞれ長壁14の上端部から収容壁13の内側に向けて斜め下方に延出された板バネ状をなしており、長壁14に対して近接または離間する方向に弾性変形可能とされている。
【0031】
内側長壁14Bのうち、一対の第2抜止片18の間(長壁14の長手方向の中央)には、後述する電圧検知端子50に接続された検知電線58を電線収容溝30側に導出するための電線導出口19が形成されている。この電線導出口19は、バスバー保持部12と後述する電線収容溝30とを連結する溝状のバレル保持溝34に連なっている。
【0032】
本実施形態のバスバー保持部12には、溶接保護部20が設けられている。溶接保護部20は、外側長壁14Aおよび内側長壁14Bを長手方向(
図3の左右方向)における中央において架け渡すように配されている。
【0033】
より詳細には、溶接保護部20は、
図9に示すように断面コ字形状をなしており、板面を上下方向に向けて延びる細長い帯状の保護壁21と、保護壁21の両側縁部から下方に向けて延びる一対の下垂壁25とを有している。
【0034】
保護壁21のうち外側長壁14A側の端部は、他の部分より板幅寸法が広い幅広部22とされている。また、保護壁21のうち同じく外側長壁14A側の端部寄りの領域は、
図4に示すように、幅方向の全域に亘って上面が段差状に切り欠かれて一段低くなっており、この低くなった部分が後述する電圧検知端子50の差入部55を逃がす逃がし凹部23とされている。なお、上述したバスバー40の係止孔41は、少なくともその一部が逃がし凹部23と対応する位置に配されるように設定されている(
図12参照)。
【0035】
保護壁21のうち幅広部22以外の領域の幅寸法は、隣り合う電極端子63間の幅寸法より若干小さい寸法に設定されている。すなわち、溶接保護部20(一対の下垂壁25)が隣り合う電極端子63の間に嵌る寸法に設定されている。また、
図9に示すように、保護壁21のうち逃がし凹部23以外の領域の上面は、上述した載置部16の上面と同一高さに設定されている。さらに、下垂壁25の下端面は、収容壁13の下端面と同一高さに設定されている。
【0036】
この溶接保護部20は、絶縁プロテクタ10(バスバー保持部12)と一体成形されている。
【0037】
また、溶接保護部20により、バスバー保持部12は上下方向において機能的に2つの部分に区切られている。2つの部分のうち上方側はバスバー40を収容するバスバー収容部27であり、下方側は電極端子63を収容する一対の電極収容部28である(
図8および
図9参照)。
【0038】
一対の電線収容溝30はそれぞれ一対の溝壁部31および底部32を有しており、一の連結ユニット11のうち一対のバスバー保持部12の間に各バスバー保持部12と隣り合うように、かつ、バスバー保持部12の長手方向(
図3の左右方向)に沿って延びるように設けられている。一対の溝壁部31のうちバスバー保持部12側の溝壁部31Aには、バレル保持溝34と連なって、バスバー保持部12から引き出された検知電線58を電線収容溝30内に導入する電線導入口33が形成されている。
【0039】
一の連結ユニット11に設けられた一対の電線収容溝30の間は、連結部35により連結されている。連結部35は板状の部材であり、一対の電線収容溝30の溝壁部31Bの下端縁同士を連結している(
図4参照)。上述したように、一対のバスバー保持部12はその長手方向に沿って互いに電極端子63の1つ分の寸法だけずれて配されているため、それぞれの溝壁部31Bから延出された連結部35は、電極端子63の1つ分の寸法だけ、
図3における左右方向にずれて連結されている。これにより、連結部35は全体として平面視略Z字形状をなしている。
【0040】
連結部35のうち、絶縁プロテクタ10が蓄電素子群60に組み付けられた状態において蓄電素子61の被係止部66に対応する位置には、下方に向けて突出する一対の係止片36が設けられている。係止片36の下端部には、外側に向けて突出する係止突部36Aが設けられており、これらの係止突部36Aが被係止部66の孔部68の縁部に係止することにより、絶縁プロテクタ10が蓄電素子群60に対して固定されるようになっている。
【0041】
また連結部35には、隣り合う連結ユニット11と連結するためのユニット係合部37および/またはユニット係合受け部38が設けられている。
【0042】
ここで、各連結ユニット11を区別して説明すると、第1連結ユニット11Aには、連結部35の一対の側縁のうち第2連結ユニット11B側に位置する側縁から、第2連結ユニット11Bに向けて延びる一対の板状のユニット係合部37が設けられている。ユニット係合部37は、詳細に図示しないが、先端部に係合爪を有している。
【0043】
また、第2連結ユニット11Bの連結部35には、第1連結ユニット11Aのユニット係合部37に対応する位置に板厚が厚い部分が設けられており、この部分に、第1連結ユニット11Aのユニット係合部37を受け入れ可能な凹状のユニット係合受け部38が設けられている。ユニット係合受け部38は、詳細には図示しないが、隣接する連結ユニット11の係合爪が係合する突片を備えている。
【0044】
また、第2連結ユニット11Bの連結部35の一対の側縁のうち、第3連結ユニット11C側に位置する側縁には、第1連結ユニット11Aのユニット係合部37と同様のユニット係合部37が一対設けられている。
【0045】
さらに、第3連結ユニット11Cの連結部35の一対の側縁のうち、第2連結ユニット11B側に位置する側縁には、第2連結ユニット11Bのユニット係合部37に対応する位置に、第2連結ユニット11Bのユニット係合受け部38と同様のユニット係合受け部38が一対設けられている。
【0046】
これら各連結ユニット11のユニット係合部37およびユニット係合受け部38が互いに係合することにより、隣り合う連結ユニット11同士が互いに連結され、絶縁プロテクタ10を構成するようになっている。
【0047】
(電圧検知端子50)
電圧検知端子50は蓄電素子61の電圧を検知するためのものであって、バスバー40を介して蓄電素子61の電極端子63と電気的に接続されている。電圧検知端子50は、銅、銅合金、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属板材を所定の形状にプレス加工してなる。電圧検知端子50の表面は、スズ、ニッケル等の金属によってメッキされていてもよい。
【0048】
本実施形態の電圧検知端子50は、
図5および
図6に示すように、細長い矩形をなす板状の端子本体部51と、この端子本体部51の長手方向に延設される電線接続部52と、を備えている。端子本体部51の幅寸法は、保護壁21の幅寸法と同等あるいは同等より僅かに小さい寸法に設定されている。電線接続部52は、端子本体部51に隣接して設けられて検知電線58の露出された芯線にかしめ圧着されるワイヤバレル53と、ワイヤバレル53と並んで設けられ、検知電線58の絶縁被覆にかしめ圧着されるインシュレーションバレル54とを備えており、それぞれ端子本体部51の一面側から一方向(同方向)に向けて立ち上がるように形成されている。
【0049】
端子本体部51のうち、電線接続部52と反対側の端縁部には、上述したバスバー40の係止孔41に差し込んで電圧検知端子50を係止するための差入部55が、電線接続部52の立ち上がり方向とは反対側に突出するようにクランク状をなして延出されている。
【0050】
電圧検知端子50は、電線接続部52のワイヤバレル53が検知電線58の芯線に巻き付くようにかしめられることにより、検知電線58と電気的に接続される。また、電圧検知端子50は、レーザー溶接によりバスバー40に対して接合される。検知電線58の反対側の端部は、図示しないECU等に接続され、このECU等により、蓄電素子61の電圧が検知される。
【0051】
(蓄電モジュールMの組立方法)
上述した本実施形態の蓄電モジュールMを組み立てる際には、まず、複数の連結ユニット11を互いに連結する。具体的には、第2連結ユニット11Bの一対のユニット係合部37を、これと隣接する第3連結ユニット11Cの一対のユニット係合受け部38に係合させる。これにより、第2連結ユニット11Bと第3連結ユニット11Cとが連結される。同様の手順で、残りの第1連結ユニット11Aを第2連結ユニット11Bに組み付けることによって絶縁プロテクタ10が組み立てられる(
図3参照)。
【0052】
なお、ユニット係合部37の先端とユニット係合受け部38の奥端との間には、クリアランスが設定されており、隣り合う連結ユニット11は、このクリアランスの分だけ、隣り合う連結ユニット11が互いに近接または離間する方向に変位可能に組み付けられている。これにより、配線モジュール1(絶縁プロテクタ10)を蓄電素子群60に組み付ける際には、各蓄電素子61の製造公差や、並べられた複数の蓄電素子61の組み付け公差に起因する、隣り合う電極端子63間のピッチのずれを吸収することができるようになっている。
【0053】
次に、バスバー40を絶縁プロテクタ10のバスバー保持部12内に収容する。バスバー40は、バスバー保持部12の収容壁13に案内されつつ下方に向けて押し込まれ、第1抜止片17および第2抜止片18に当接すると、これらの抜止片17,18を下方へ向けて弾性変形させつつさらに下方に進む。そして、これら第1抜止片17および第2抜止片18を越えるところまで押し込まれると、第1抜止片17および第2抜止片18が弾性復帰することにより、上方側から押さえられた抜け止め状態に保持される(
図7ないし
図9参照)。
【0054】
バスバー保持部12内に収容されたバスバー40は、その長手方向の両端部が一対の載置部16に載置されて下方から支持されているとともに、長手方向の中央部が溶接保護部20(保護壁21)に下方から支持されている。すなわちバスバー40は、その裏面(下面)のうち、載置部16と保護壁21との間の領域が、下方側に向けて露出した状態とされている。
【0055】
次に、電圧検知端子50を絶縁プロテクタ10に取り付ける。具体的には、電圧検知端子50のワイヤバレル53を検知電線58の露出された芯線の端部にかしめ付けるとともに、インシュレーションバレル54を絶縁被覆にかしめ付けた状態とし、端子本体部51を各バスバー保持部12の所定位置に上方から収容してバスバー40に重ね合わせる(
図10ないし
図13参照)。
【0056】
この重ね合わせ作業の際には、まず電圧検知端子50を差入部55側が下となるようにバスバー40に対して若干傾けつつ近づけ、この差入部55をバスバー40の係止孔41内に差し込んだ後に、電線接続部52側を重ね合せる。この時、バスバー40の係止孔41の下面側には保護壁21が配されているが、保護壁21には逃がし凹部23が形成されているから、差入部55が保護壁21と干渉することが回避される。
【0057】
また、端子本体部51をバスバー40に重ね合わせるのと同時に、電圧検知端子50の電線接続部52をバレル保持溝34内に収容する。そして、電線接続部52から導出された検知電線58を電線収容溝30内に配設する。
【0058】
この状態において、電圧検知端子50は、バスバー保持部12内の所定位置に位置決めされた状態で保持されている。
【0059】
このようにして組み立てられた本実施形態の配線モジュール1は、蓄電素子群60の電極配置面62に対して取り付けられる。具体的には、絶縁プロテクタ10の係止片36を蓄電素子61の凹部67に挿入し、係止突部36Aを孔部68の孔縁に係止させる。すると、収容壁13が隣り合う一対の電極端子63を囲むとともに、溶接保護部20の一対の下垂壁25が隣り合う電極端子63の間に嵌め入れられる。すなわち、電極端子63がバスバー保持部12の一対の電極収容部28内に収容される。また、電極端子63の先端部(上面)が、下方に向けて露出しているバスバー40の下面に当接する。この状態で、配線モジュール1の上方(電圧検知端子50のうちバスバー40とは反対側)に配された図示しないレーザー照射装置(溶接手段の一例)によりレーザーを照射し、バスバー40と電極端子63とをレーザー溶接により溶接するとともに、電圧検知端子50の端子本体部51とバスバー40とをレーザー溶接により溶接する。このようにして、蓄電モジュールMが完成する(
図14参照)。
【0060】
(本実施形態の作用効果)
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。
【0061】
本実施形態においては、バスバー40のうち電圧検知端子50とレーザー溶接される領域の下面側(電圧検知端子50が配される面とは反対側の面)に、溶接保護部20が配される構成とされている。よって、レーザー溶接の際にもしもバスバー40の裏面にまでレーザーの影響が及んだとしても、溶接保護部20により、その影響が蓄電素子61にまで及ぶことが抑制され、蓄電素子61が変形したりする等の不具合が生じることが回避される。
【0062】
また、溶接保護部20は、絶縁プロテクタ10(バスバー保持部12)と一体成形されているから、溶接保護部20を簡単に設けることができるとともに、溶接保護部20を絶縁プロテクタ10と別体で設ける構成と比較して、製造コストを抑えることができる。
【0063】
<他の実施形態>
本明細書に開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
【0064】
(1)上記実施形態では、バスバー40と電圧検知端子50とをレーザー溶接する例を示したが、アーク溶接等、他の溶接手段により溶接する場合にも本明細書に開示された技術を適用することができる。
【0065】
(2)上記実施形態では、溶接保護部20を、保護壁21および一対の下垂壁25からなる構成としたが、溶接保護部20は上記構成に限るものではない。例えば、一対の下垂壁25を設ける代わりに、板厚が厚い一枚の板状部材から構成してもよく、あるいは、一対の下垂壁25を有さない保護壁21のみの構成としてもよい。また、溶接保護部20は収容壁13(一対の長壁14)を架け渡す必要はなく、一方側は長壁14と連結されていなくてもよい。要は、バスバー40のうち電圧検知端子50が重ねられる領域の裏面側を保護する部分が設けられていればよい。
【0066】
(3)上記実施形態では、溶接保護部20を絶縁プロテクタ10(バスバー保持部12)と一体成形する例を示したが、溶接保護部20を別体で構成してもよい。
【0067】
(4)上記実施形態では、保護壁21の上面に逃がし凹部23を設けたが、電圧検知端子50が差入部55を備えていない場合には、逃がし凹部23は不要である。
【0068】
(5)上記実施形態では、バスバー40に電圧検知端子50を溶接する例を示したが、電流検知端子や温度検知端子等、他の検知端子を溶接する場合にも適用することができる。
【0069】
(6)上記実施形態では、蓄電素子61として二次電池の例を示したが、ラミネート型の蓄電素子群60に対しても本明細書に開示される技術を適用することができる。
【0070】
(7)上記実施形態では、絶縁プロテクタ10が、3つの連結ユニット11A、11B、11Bを備えていたが、絶縁プロテクタ10は、連結ユニット11が2つまたは4つ以上連結されたものであってもよい。また、一の連結ユニット11に3つ以上のバスバー保持部12が設けられていてもよい。あるいは、絶縁プロテクタ10はひとつの部材から構成してもよい。
【0071】
(8)上記実施形態では、バスバー40と電極端子63とをレーザー溶接する例を示したが、ボルトおよびナットの締結により接続する構成の配線モジュールにも本明細書に開示される技術を適用することができる。