(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記各縦フレームの前端部及び後端部のうちの一方は、縦フレームに取り付けられた第1のブラケットと、旋回フレームに取り付けられた第2のブラケットとに貫通されているピン回りに回動可能に取り付けられており、他方は、縦フレームに取り付けられた第3のブラケットと、旋回フレームに取り付けられた第4のブラケットと、一端が前記第3のブラケットに、他端が前記第4のブラケットにそれぞれピンで結合されたリンクとを介して取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の建設機械のエンジン取付構造。
前記第3のブラケット及び前記第4のブラケットのうちの一方は、取付部と、この取付部から突出する1つの突出部とを有しており、他方は、取付部と、この取付部から左右方向に互いに所定の隙間を隔てて突出する左右2つの突出部とを有しており、
前記リンクの一端部は、左右2つのプレートで構成されており、前記リンクの他端部は、前記左右2つのプレート間に挟まれた1つのプレートで構成されており、
前記リンクの一端部を構成する左右2つのプレート間に前記1つの突出部が差し込まれた状態でこれらを貫通する貫通孔に前記ピンが挿通されており、前記左右2つの突出部間に前記リンクの他端部を構成する1つのプレートが差し込まれた状態でこれらを貫通する貫通孔に前記ピンが挿通されていることを特徴とする請求項3記載の建設機械のエンジン取付構造。
【背景技術】
【0002】
一般に、この種の建設機械は、自走可能な下部走行体と、この下部走行体上に旋回装置を介して旋回可能に搭載された上部旋回体と、この上部旋回体の前部に起伏可能に設けられた作業アタッチメントとにより構成されている。
【0003】
また、上部旋回体は、強度部材としての旋回フレームと、この旋回フレームの前側に設けられたキャブと、旋回フレームの後端部に取り付けられたカウンタウエイトと、このカウンタウエイトの前側に配置され、油圧ポンプを駆動するエンジンとを有している。
【0004】
そして、エンジンは、通常、旋回フレーム上に取り付けられるが、これ以外のエンジンの取付構造が、特許文献1に記載されている。すなわち、特許文献1記載のエンジン取付構造は、旋回フレームとは別にエンジンフレーム(エンジン取付基板ともいう)を旋回フレームに取り付け、このエンジンフレーム上にエンジンを取り付ける構成にしている。この構成では、エンジンフレーム上でエンジン及びその周辺機器などをユニット化することができるので、組立作業性を向上させることができるという利点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載のエンジン取付構造では、エンジンフレームは、旋回フレームの左右の主フレームをそれぞれ跨ぐように上側に突出する左右のフレーム跨ぎ部と、左右のフレーム跨ぎ部間に設けられた下側に凹陥した凹状部とを有する複雑な形状であるため、このエンジンフレームを設定通りに形成することが容易でないという問題がある。
【0007】
一方、大型の建設機械、特にクレーンの場合、旋回フレームの後部は、カウンタウエイトなどが設けられるが、旋回フレームの左右の主フレーム間には比較的大きな空きスペースがあるのが実情である。
【0008】
本発明はかかる諸点に鑑みてなされたものであり、その課題は、特に、旋回フレームの後部で左右の主フレーム間の空きスペースをエンジン及びエンジンフレームの配置スペースに利用することにより、組立作業性の向上を実施上有効に図り得る建設機械のエンジン取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る建設機械のエンジン取付構造は、上部旋回体の強度部材を構成する旋回フレームと、この旋回フレームに取り付けられ、エンジンが取り付けられたエンジンフレームとを備える。そして、前記旋回フレームは、左右方向に所定間隔を隔てて前後方向に延びる左右一対の主フレームと、この左右一対の主フレームの後端部同士を連結する後端フレームと、この後端フレームよりも所定距離前方で前記左右一対の主フレームの下縁部間に架設された横部材とを有しており、前記エンジンフレームは、左右方向に前記左右一対の主フレーム間の間隔よりも所定寸法小さい間隔を隔てて前後方向に延びる左右一対の縦フレームと、この左右一対の縦フレーム同士を連結する複数の横フレームとを有しており、前記エンジンフレームの各縦フレームは、前記左右一対の主フレーム間の内側に配置されており、前記エンジンフレームは、複数箇所で前記旋回フレームに取り付けられている構成にする。
【0010】
この構成では、エンジン及びその周辺機器などをユニット化するためのエンジンフレームが、旋回フレームの後部で左右の主フレーム間の空きスペースに配置されているため、エンジンの周辺機器以外の装置類の配置レイアウトに支障を来すことはない。また、エンジンフレームは、比較的単純な構成のものであり、その製造も容易に行うことができる。これらのことから、エンジンフレームをベースとしたエンジン及びその周辺機器などのユニット化により組立作業性の向上を図ることができる上、その実施化を容易に図ることができる。
【0011】
また、本発明の第2の態様に係る建設機械のエンジン取付構造は、上部旋回体の強度部材を構成する旋回フレームと、この旋回フレームに取り付けられ、エンジンが取り付けられたエンジンフレームとを備える。そして、前記旋回フレームは、左右方向に所定間隔を隔てて前後方向に延びる左右一対の主フレームと、この左右一対の主フレームの後端部同士を連結する後端フレームと、この後端フレームよりも所定距離前方で前記左右一対の主フレームの下縁部間に架設された横部材とを有しており、前記エンジンフレームは、左右方向に前記左右一対の主フレーム間の間隔よりも所定寸法小さい間隔を隔てて前後方向に延びる左右一対の縦フレームと、この左右一対の縦フレーム同士を連結する複数の横フレームとを有しており、前記エンジンフレームの各縦フレームは、前記左右一対の主フレーム間の内側に配置されており、前記各縦フレームの前端部又は、前記複数の横フレームのうちの最も前側の横フレームは、前記旋回フレームの横部材に対し取り付けられており、前記各縦フレームの後端部又は、前記複数の横フレームのうちの最も後側の横フレームは、前記旋回フレームの後端フレームに対し取り付けられている構成にする。
【0012】
この構成でも、エンジン及びその周辺機器などをユニット化するためのエンジンフレームが、旋回フレームの後部で左右の主フレーム間の空きスペースに配置されているため、エンジンの周辺機器以外の装置類の配置レイアウトに支障を来すことはない。また、エンジンフレームは、比較的単純な構成のものであり、その製造も容易に行うことができる。これらのことから、エンジンフレームをベースとしたエンジン及びその周辺機器などのユニット化により組立作業性の向上を図ることができる上、その実施化を容易に図ることができる。
【0013】
ここで、前記各縦フレームの前端部及び後端部のうちの一方は、縦フレームに取り付けられた第1のブラケットと、旋回フレームに取り付けられた第2のブラケットとに貫通されているピン回りに回動可能に取り付けられており、他方は、縦フレームに取り付けられた第3のブラケットと、旋回フレームに取り付けられた第4のブラケットと、一端が前記第3のブラケットに、他端が前記第4のブラケットにそれぞれピンで結合されたリンクとを介して取り付けられていることが好ましい。
【0014】
この構成では、エンジンフレームにエンジン及びその周辺機器などを取り付けてユニット化した後、エンジンフレームを旋回フレームに取り付ける場合には、先ず、エンジンフレームをクレーンなどを用いて吊り上げる。この吊り上げ状態のまま、次に、エンジンフレームの各縦フレームの前端部及び後端部のうちの一方において、縦フレームに取り付けられた第1のブラケットと、旋回フレームに取り付けられた第2のブラケットとにピンを貫通させることで一方を当該ピン回りに回動可能に取り付ける。続いて、他方において、縦フレームに取り付けられた第3のブラケットにリンクの一端をピンで結合するとともに、旋回フレームに取り付けられた第4のブラケットにリンクの他端をピンで結合する。これにより、他方を、第3のブラケットと第4のブラケットとリンクとを介して取り付ける。最後に、エンジンフレームの吊り上げ状態を解除する。このような手順により、エンジンフレームの旋回フレームへの取付を容易にかつ確実に行うことができる。
【0015】
また、前記第3のブラケット及び前記第4のブラケットのうちの一方は、取付部と、この取付部から突出する1つの突出部とを有しており、他方は、取付部と、この取付部から左右方向に互いに所定の隙間を隔てて突出する左右2つの突出部とを有しており、前記リンクの一端部は、左右2つのプレートで構成されており、前記リンクの他端部は、前記左右2つのプレート間に挟まれた1つのプレートで構成されており、前記リンクの一端部を構成する左右2つのプレート間に前記1つの突出部が差し込まれた状態でこれらを貫通する貫通孔に前記ピンが挿通されており、前記左右2つの突出部間に前記リンクの他端部を構成する1つのプレートが差し込まれた状態でこれらを貫通する貫通孔に前記ピンが挿通されていることが好ましい。
【0016】
この構成では、第3のブラケットと第4のブラケットは、突出部の個数が異なるものであるため、エンジンフレームを吊り下ろしてきたときにブラケット同士が干渉することはなく、エンジンフレームの旋回フレームへの取付をより容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明における建設機械のエンジン取付構造によれば、エンジンフレームをベースとしたエンジン及びその周辺機器などのユニット化により組立作業性の向上を図ることができる上、その実施化を容易に図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態である実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は本発明の一実施形態に係る建設機械としてのクローラクレーン1の全体構成を示す。クローラクレーン1は、下部走行体2と、この下部走行体2上に旋回装置3を介在して旋回可能に搭載された上部旋回体4とを備えている。
【0021】
上部旋回体4の前部側には、運転室を構成するキャブ5が設けられているとともに、作業アタッチメントとしてのブーム6の基端部及びマスト7の基端部がそれぞれ回動可能に支持されている。一方、上部旋回体4の後部側にはカウンタウエイト8が設けられている。
【0022】
ブーム6の先端部とマスト7の先端部とは、ブームガイライン11を介して連結されている。マスト7の先端部には上部スプレッダ12が設けられ、この上部スプレッダ12と上部旋回体4の後端側に設けた下部スプレッダ(図示せず)との間にはブーム起伏ロープ13が巻き掛けられており、ブーム起伏ロープ13の一端部は、上部旋回体4に設けたブーム起伏ウインチ14に巻き付けられている。そして、ブーム起伏ウインチ14によりブーム起伏ロープ13を巻き取ると上部スプレッダ12と下部スプレッド(つまり上部旋回体4の後端側)との間の距離が短くなり、ブーム6が起立方向に回動する一方、ブーム起伏ウインチ14からブーム起伏ロープ13を送り出すと上部スプレッダ12と下部スプレッダとの間の距離が長くなり、ブーム6が前側に倒伏方向に回動するようになっている。
【0023】
ブーム6の先端部にはブームポイントシーブ15、補助シーブ16及びアイドラシーブ17が設けられている。ブームポイントシーブ15からは主巻上ロープ18を介して主フック19が吊り下げられており、主巻上ロープ18の一端部はアイドラシーブ17を通して、上部旋回体4に設けた主巻上ウインチ20に巻き付けられている。そして、主巻上ウインチ20により主巻上ロープ18を巻き取り又は送り出すと主フック19が巻き上げ又は巻き下げられるようになっている。
【0024】
また、補助シーブ16からは補巻上ロープ21を介して補フック22が吊り下げられており、補巻上ロープ21の一端部はアイドラシーブ17を通して、上部旋回体4に設けた補巻上ウインチ23に巻き付けられている。そして、補巻上ウインチ23により補巻上ロープ21を巻き取り又は送り出すと補フック22が巻き上げ又は巻き下げられるようになっている。
【0025】
クローラクレーン1は、
図2ないし
図6に示すように、エンジン51を上部旋回体4に取り付けて装備するためのエンジン取付構造25を備えている。エンジン取付構造25は、上部旋回体4の強度部材を構成する旋回フレーム30と、旋回フレーム30に取り付けられ、エンジン51が取り付けられたエンジンフレーム50とを有している。エンジンフレーム50は、それ自体をベースとしてエンジン51並びにその周辺機器であるラジエータ52及び分配器53などをユニット化するためのものである。なお、
図2ないし
図6では、上部旋回体4の前部側つまりキャブ5側に対応する旋回フレーム30又はエンジンフレーム50の前後方向の一方を前側とし、上部旋回体4の後部側つまりカウンタウエイト8側に対応する旋回フレーム30又はエンジンフレーム50の前後方向の他方を後側とした。また、旋回フレーム30又はエンジンフレーム50の後側から前側を見た状態で左側及び右側を定めた。
【0026】
旋回フレーム30は、
図2ないし
図4に示すように、左右方向に所定間隔を隔てて前後方向に延びる左右一対の主フレーム31,31と、左右一対の主フレーム31,31の前部の下側間に形成された旋回部32と、旋回部32の上方位置で左右一対の主フレーム31,31間にそれぞれ架設された前側から順に第1、第2、第3及び第4の横梁部33,34,35,36とを有している。
【0027】
各主フレーム31の前端部には、ブーム6の基端部を回動可能に支持するブームフット部37が形成されているとともに、第1の横梁部33と繋がる位置にマスト7の基端部を回動可能に支持するマスト支持部38が形成されている。旋回部32の下面には旋回装置3が取り付けられる。
【0028】
第1〜第4の横梁部33〜36は、互いに前後方向に所定間隔を隔てて配置されている。第3の横梁部35と第4の横梁部36との間にはブーム起伏ウインチ14が回転軸を左右方向に向けた横置き状態で架設されており、ブーム起伏ウインチ14は、第3及び第4の横梁部35,36に取り付けられている。また、第1の横梁部33と第2の横梁部34との間には主巻上ウインチ20が横置き状態に架設されているとともに、第2の横梁部34と第3の横梁部35との間には補巻上ウインチ23が横置き状態で架設されている。
【0029】
旋回フレーム30は、さらに、左右一対の主フレーム31,31の後端部同士を連結する後端フレーム41と、後端フレーム41よりも所定距離前方かつ第4の横梁部36よりも所定距離後方で左右一対の主フレーム31,31の下縁部間に架設された横部材42とを有している。後端フレーム41の上面には、下部スプレッダを取り付けるための左右一対の取付ブラケット43,43が設けられている。
【0030】
一方、エンジンフレーム50は、
図3、
図5及び
図6に示すように、左右方向に所定間隔、詳しくは左右一対の主フレーム31,31間の間隔よりも所定寸法小さい間隔を隔てて前後方向に延びる左右一対の縦フレーム54,54と、左右一対の縦フレーム54,54同士を連結する複数、本実施形態の場合、3つの横フレーム55,56,57とを有している。なお、3つの横フレーム55〜57は、以下の説明では前側から順に第1の横フレーム55、第2の横フレーム56及び第3の横フレーム57として区別する。
【0031】
各縦フレーム54は、断面が上下方向に長い矩形筒状のものであり、その長手方向(前後方向)の両端は、いずれも端板59(
図7及び
図8参照)により塞がれている。各縦フレーム54の外側側壁部には、エンジンフレーム50を吊り上げるときのロープなどを通すための複数(図では4つ)の吊リング58,58,…が前後方向に沿って所定間隔毎に設けられている。
【0032】
第1の横フレーム55は、左右一対の縦フレーム54,54同士を縦フレーム54の前端部で連結しており、第2の横フレーム56は、左右一対の縦フレーム54,54同士を縦フレーム54の長手方向中間部で連結している。また、第3の横フレーム57は、左右一対の縦フレーム54,54同士を縦フレーム54の後端部で連結している。第3の横フレーム57は、縦フレーム54と同じく断面が上下方向に長い矩形筒状のものであり、その長手方向(左右方向)の両端は、いずれも縦フレーム54の内側側壁部に固定されている。第1及び第2の横フレーム55,56は、いずれも第3の横フレーム57に比べて上下寸法が小さい断面矩形筒状のものであり、それらの長手方向(左右方向)の両端は、いずれも縦フレーム54の内側側壁部に固定されている。
【0033】
そして、エンジンフレーム50にエンジン51、ラジエータ52及び分配器53を取り付けるとき、エンジン51は、エンジンフレーム50の中央部に出力軸側を前側に向けた状態で配置されており、エンジン51の左右の側壁部は、それぞれ防振材を有する取付ブラケット61などを介して第2の横フレーム56に取り付けられている。ラジエータ52は、エンジン51を冷却する機器であり、エンジンフレーム50のエンジン51配置位置の後側に隣接して配置されている。ラジエータ52の左右の側壁部は、それぞれ取付ブラケット62などを介して縦フレーム54に取り付けられている。また、分配器53は、エンジン出力を複数の油圧ポンプに分配して伝達するための機器であり、エンジンフレーム50のエンジン51配置位置の前側に配置されている。分配器53の左右の側壁部は、それぞれ防振材を有する取付ブラケット63などを介して縦フレーム54及び第1の横フレーム55に取り付けられている。
【0034】
エンジンフレーム50の各縦フレーム54は、
図3に示すように、左右一対の主フレーム31,31間の内側に配置されている。各縦フレーム54の前端部は、旋回フレーム30の横部材42に対し取り付けられており、各縦フレーム54の後端部は、旋回フレーム30の後端フレーム41に対し取り付けられている。
【0035】
すなわち、各縦フレーム54の前端部は、
図7に詳示するように、旋回フレーム30の横部材42に対し、縦フレーム54の前端部の下壁部に取り付けられた第1のブラケット64と、旋回フレーム30の横部材42の前壁部に取り付けられた第2のブラケット65とに貫通されているピン66回りに回動可能に取り付けられている。第1のブラケット64は、縦フレーム54の前端部の下壁部に固定して取り付けられた取付部64aと、取付部64aから下方に突出する1つの突出部64bとを有している。第2のブラケット65は、横部材42の前壁部に固定して取り付けられた取付部65aと、取付部65aから左右方向に互いに所定の隙間を隔てて前方に突出する左右2つの突出部65bとを有している。そして、第2のブラケット65の左右2つの突出部65b間に第1のブラケット64の突出部64bが差し込まれた状態でこれら3つの突出部65b,64bを貫通する貫通孔にピン66が挿通されている。
【0036】
また、各縦フレーム54の後端部は、
図8に詳示するように、旋回フレーム30の後端フレーム41に対し、縦フレーム54後端の端板59に取り付けられた第3のブラケット67と、旋回フレーム30の後端フレーム41の前壁部下部に取り付けられた第4のブラケット68と、一端(下端)が第3のブラケット67に、他端(上端)が第4のブラケット68にそれぞれピン69で結合されたリンク70とを介して取り付けられている。第3のブラケット67は、端板59に固定して取り付けられた取付部67aと、取付部67aから後方に突出する1つの突出部67bとを有している。第4のブラケット68は、後端フレーム41の前壁部下部に固定して取り付けられた取付部68aと、取付部68aから左右方向に互いに所定の隙間を隔てて前方に突出する左右2つの突出部68bとを有している。リンク70の一端部70aは、左右2つのプレート71で構成されており、リンク70の他端部70bは、左右2つのプレート71間に挟まれた1つのプレート72で構成されている。リンク70の中間部70cは3つのプレート71,72を互いに接合して構成されている。そして、リンク70の一端部70aを構成する左右2つのプレート71間に第3のブラケット67の突出部67bが差し込まれた状態でこれらを貫通する貫通孔にピン69が挿通されている。また、第4のブラケット68の左右2つの突出部68b間にリンク70の他端部70bを構成する1つのプレート72が差し込まれた状態でこれらを貫通する貫通孔にピン69が挿通されている。
【0037】
なお、
図2及び
図3中、83は旋回フレーム30の各主フレーム31の内側側壁部の後部側にそれぞれ取り付けられた左右一対のカウンタウエイト用自動脱着装置であって、各カウンタウエイト用自動脱着装置83は、油圧シリンダ84を有し、この油圧シリンダ84の伸縮作動によりカウンタウエイト8を地上位置と旋回フレーム30での取付位置との間で上下移動させ得るようになっている。
【0038】
次に、前記実施形態の作用効果について説明するに、エンジン51並びにその周辺機器であるラジエータ52及び分配器53などをユニット化するためのエンジンフレーム50が、旋回フレーム30の後部で左右の主フレーム31,31間の空きスペースに配置されているため、エンジン51の周辺機器以外の装置類の配置レイアウトに支障を来すことはない。また、エンジンフレーム50は、左右方向に左右一対の主フレーム31,31間の間隔よりも所定寸法小さい間隔を隔てて前後方向に延びる左右一対の縦フレーム54,54と、左右一対の縦フレーム54,54同士を連結する複数の横フレーム55〜57とを有する比較的単純な構成のものであり、その製造も容易に行うことができる。これらのことから、エンジンフレーム50をベースとしたエンジン51、ラジエータ52及び分配器53などのユニット化により組立作業性の向上を図ることができる上、その実施化を容易に図ることができる。
【0039】
特に、本実施形態では、エンジンフレーム50にエンジン51、ラジエータ52及び分配器53などを取り付けてユニット化した後、エンジンフレーム50を旋回フレーム30に取り付ける場合には、先ず、エンジンフレーム50を別のクレーンなどで吊り上げる。その際、エンジンフレーム50の各縦フレーム41の適宜位置にある吊リング58に吊ロープを通してエンジンフレーム50を吊り上げる。この吊り上げ状態のまま、次に、エンジンフレーム50の各縦フレーム54の前端部を旋回フレーム30の横部材42に対し、縦フレーム54に取り付けられた第1のブラケット64と、旋回フレーム30に取り付けられた第2のブラケット65とにピン66を貫通させることで当該ピン66回りに回動可能に取り付ける。続いて、各縦フレーム54の後端部を旋回フレーム30の後端フレーム41に取り付けるために、縦フレーム54に取り付けられた第3のブラケット67にリンク70の一端をピン69で結合するとともに、旋回フレーム30に取り付けられた第4のブラケット68にリンク70の他端をピン69で結合する。これにより、各縦フレーム54の後端部が旋回フレーム30の後端フレーム41に対し、第3のブラケット67と第4のブラケット68とリンク70とを介して取り付けられる。最後に、エンジンフレーム50の吊り上げ状態を解除する。
【0040】
このような作業手順により、エンジンフレーム50の旋回フレーム30への取付を容易にかつ確実に行うことができる。
【0041】
すなわち、エンジンフレーム50の各縦フレーム54の前端部及び後端部をそれぞれ旋回フレーム30の横部材42及び後端フレーム41に対し、いずれも縦フレーム54に取り付けられた第1のブラケットと、旋回フレーム30に取り付けられた第2のブラケットとに貫通されているピン回りに回動可能に取り付けた場合には、各縦フレーム54の前後2箇所の取付部でピンが貫通する貫通孔の位置関係が一致しないと取付ができないという問題がある。これに対し、本実施形態の場合、このような問題はなく、前後方向の公差による取付不良などを生じることなく、エンジンフレーム50の旋回フレーム30への取付を容易にかつ確実に行うことができる。
【0042】
また、本実施形態の場合、エンジンフレーム50の各縦フレーム54の後端部を旋回フレーム30の後端フレーム41に対し、第3のブラケット67と第4のブラケット68とリンク70とを介して取り付けるに当たり、縦フレーム54側の第3のブラケット67が後端フレーム41側の第4のブラケット68よりも下方に位置し、リンク70が第3のブラケット67と第4のブラケット68との間でエンジンフレーム50の吊下げ材として機能する構成になっている。このため、エンジンフレーム50の旋回フレーム30への取付を安定状態で確実に行うことができ、エンジンフレーム50上のエンジン51などを安定に保つことができる。
【0043】
さらに、本実施形態の場合、第3のブラケット67は、リンク70との結合部である突出部67bを1つ有するものであり、第4のブラケット68は、突出部68bを2つ有するものである。このため、エンジンフレーム50を吊り下ろしてきたときに第3のブラケット67と第4のブラケット68とが干渉することはなく、エンジンフレーム50の旋回フレーム30への取付をより容易に行うことができる。
【0044】
加えて、リンク70の一端部70aは、左右2つのプレート71で構成されており、リンク70の他端部70bは、この左右2つのプレート71に挟まれた1つのプレート72で構成されている。そして、リンク70の一端部70aを構成する左右2つのプレート71間に第3のブラケット67の突出部67bが差し込まれた状態でこれらを貫通する貫通孔にピン69が挿通されている。また、第4のブラケット68の左右2つの突出部68b間にリンク70の他端部70bを構成する1つのプレート72が差し込まれた状態でこれらを貫通する貫通孔にピン69が挿通されている。このため、リンク70が第3のブラケット67と第4のブラケット68との間でエンジンフレーム50の吊下げ材としての機能を十分に発揮することができる。
【0045】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の形態を包含するものである。例えば前記実施形態では、エンジンフレーム50の各縦フレーム54の前端部を旋回フレーム30の横部材42に対し、縦フレーム54に取り付けられた第1のブラケット64と、旋回フレーム30に取り付けられた第2のブラケット65とに貫通されているピン66回りに回動可能に取り付ける一方、各縦フレーム54の後端部を旋回フレーム30の後端フレーム41に対し、縦フレーム54に取り付けられた第3のブラケット67と、旋回フレーム30に取り付けられた第4のブラケット68と、一端が第3のブラケット67に、他端が第4のブラケット68にそれぞれピン69で結合されたリンク70とを介して取り付けた。しかし、本発明は、これに限らず、エンジンフレーム50の各縦フレーム54の後端部を旋回フレーム30の後端フレーム41に対し、縦フレーム54に取り付けられた第1のブラケットと、旋回フレーム30に取り付けられた第2のブラケットとに貫通されているピン回りに回動可能に取り付ける一方、各縦フレーム54の前端部を旋回フレーム30の横部材42に対し、縦フレーム54に取り付けられた第3のブラケットと、旋回フレーム30に取り付けられた第4のブラケットと、一端が第3のブラケットに、他端が第4のブラケットにそれぞれピンで結合されたリンクとを介して取り付けてもよい。この場合でも、前記実施形態の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0046】
また、前記実施形態では、エンジンフレーム50の各縦フレーム54を、旋回フレーム30の左右一対の主フレーム31,31間の内側に配置するに当たり、各縦フレーム54の前後両端部の計4箇所を旋回フレーム30に取り付けたが、本発明は、エンジンフレーム50の横フレーム55〜57を旋回フレーム30に取り付けてもよい。例えば横フレーム55〜57のうちの、最も前側の横フレーム55を旋回フレーム30の横部材42に、最も後側の横フレーム57を旋回フレーム30の後端フレーム41にそれぞれ取り付けてもよい。また、取付箇所は、実施形態の如き4箇所に限らないのは言うまでもない。
【0047】
さらに、本発明は、場合によっては、エンジンフレーム50の各縦フレーム54の前端部及び後端部をそれぞれ旋回フレーム30の横部材42及び後端フレーム41に対し、いずれも縦フレーム54に取り付けられた第1のブラケットと、旋回フレーム30に取り付けられた第2のブラケットとに貫通されているピン回りに回動可能に取り付けたり、あるいは縦フレーム54に取り付けられた第3のブラケットと、旋回フレーム30に取り付けられた第4のブラケットと、一端が第3のブラケットに、他端が第4のブラケットにそれぞれピンで結合されたリンクとを介して取り付けたりしてもよい。
【0048】
加えて、前記実施形態では、建設機械としてのクローラクレーン1のエンジン取付構造について述べたが、本発明は、クローラクレーンに限らず、ホイールクレーンや油圧ショベルなどのその他の建設機械、特に大型の建設機械のエンジン取付構造にも同様に適用することができるのは言うまでもない。