(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、冷凍装置の室外ユニットの実施形態およびその変形例について、図面に基づいて説明する。なお、冷凍装置の室外ユニットの具体的な構成は、下記の実施形態およびその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0028】
(1)空気調和装置の構成
図1は、一実施形態に係る室外ユニット2が採用された空気調和装置1の概略構成図である。
【0029】
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房や暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット3a、3bとが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット3a、3bとは、液冷媒連絡管4およびガス冷媒連絡管5を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路6は、室外ユニット2と、室内ユニット3a、3bとが冷媒連絡管4、5を介して接続されることによって構成されている。
【0030】
室外ユニット2は、室外(建物の屋上や建物の壁面近傍等)に設置されており、冷媒回路6の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、アキュムレータ7、圧縮機8と、油分離器9と、四路切換弁10と、室外熱交換器11と、室外膨張弁12と、液側閉鎖弁13と、ガス側閉鎖弁14と、室外ファン15と、を有している。各機器および弁間は、冷媒管16〜24によって接続されている。
【0031】
室内ユニット3a、3bは、室内(居室や天井裏空間等)に設置されており、冷媒回路6の一部を構成している。室内ユニット3aは、主として、室内膨張弁31aと、室内熱交換器32aと、室内ファン33aと、を有している。室内ユニット3bは、主として、室内膨張弁31bと、室内熱交換器32bと、室内ファン33bと、を有している。
【0032】
冷媒連絡管4、5は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管である。液冷媒連絡管4の一端は、室外ユニット2の液側閉鎖弁13に接続され、液冷媒連絡管4の他端は、室内ユニット3a、3bの室内膨張弁31a、31bの液側端に接続されている。ガス冷媒連絡管5の一端は、室外ユニット2のガス側閉鎖弁14に接続され、ガス冷媒連絡管5の他端は、室内ユニット3a、3bの室内熱交換器32a、32bのガス側端に接続されている。
【0033】
(2)室外ユニットの全体構成
図2は、室外ユニット2の外観斜視図である。
図3は、室外ユニット2のケーシング40、室外熱交換器11およびファンモジュール71の分解斜視図である。
【0034】
なお、以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「前面」、「背面」は、特にことわりのない限り、
図2に示される室外ユニット2を前方(図面の左斜前側)から見た場合の方向を意味している。
【0035】
室外ユニット2は、下方からケーシング40内に空気を取り込んで上方からケーシング40外に空気を吹き出す上吹き型構造と呼ばれるものである。室外ユニット2は、主として、略直方体箱状のケーシング40と、ファンモジュール71と、吹出グリル73と、冷媒回路6の一部を構成する冷媒回路構成部品と、を有している。この室外ユニット2が有する冷媒回路構成部品としては、圧縮機8、室外熱交換器11、アキュムレータ7、油分離器9、四路切換弁10、室外膨張弁12、液側閉鎖弁13、ガス側閉鎖弁14、および、冷媒管16〜24等がある。
【0036】
ケーシング40は、主として、左右方向に延びる一対の据付脚41上に架け渡される底フレーム51と、底フレーム51の角部から鉛直方向に延びる支柱61と、前面パネル65と、ファンモジュール71の周囲を覆う前側送風側板80、後側送風側板85、右側送風側板90および左側送風側板95と、を有している。
【0037】
底フレーム51は、ケーシング40の底面を形成しており、底フレーム51上には、室外熱交換器11が設けられている。なお、本実施形態では、底フレーム51は、左側の第1底フレーム51aと右側の第2底フレーム51bとが合わさることで構成されている。ここで、室外熱交換器11は、ケーシング40の背面および左右両側面に面する平面視略U字形状の熱交換器であり、ケーシング40の背面および左右両側面を実質的に形成している。この室外熱交換器11は、底フレーム51の左側縁部、後側縁部、右側縁部の上に沿うように配置されている。
【0038】
前面パネル65は、ファンモジュール71の下方において、前面側の支柱61間に架け渡されており、ケーシング40の前面を形成している。
【0039】
ケーシング40内には、室外ファン15および室外熱交換器11以外の冷媒回路構成部品も収容されている。ここで、圧縮機8は、冷媒を圧縮する機器であり、底フレーム51上に設けられている。また、アキュムレータ7は、圧縮機8に吸入される前の冷媒を一時的に溜める冷媒容器であり、底フレーム51上に設けられている。油分離器9は、圧縮機8から吐出された後の冷媒から冷凍機油を分離する機器であり、底フレーム51上に設けられている。
【0040】
ファンモジュール71は、室外熱交換器11の上側に設けられており、ベルマウス72と、室外ファン15と、を有している。ベルマウス72は、4つの支柱61の上端に取り付けられている。ベルマウス72の下方部分は、底フレーム51と同様に平面視において矩形の形状となっており、ベルマウス72の上方部分は軸方向を鉛直方向とする円筒形状となっている。ベルマウス72の上方部分の円筒形状は、平面視において、下方部分の矩形の形状の内側に位置している。このベルマウス72の上方部分の円筒形状の部分は、室外ファン15を周囲から覆っており、空気流れの流路の一部を構成している。ベルマウス72の下方部分の矩形の形状と上方部分の円筒形状とは、曲面を介してなだらかに繋がっている。室外ファン15は、ベルマウス72のうちの上方部分である円筒形状の内側に、回転軸75の延びる方向が鉛直方向となる姿勢で配置されている。室外ファン15は、図示しないファンモータと接続されており、駆動制御される。
【0041】
このファンモジュール71は、前側が前側送風側板80によって覆われ、後側が後側送風側板85によって覆われ、右側が右側送風側板90によって覆われ、左側が左側送風側板95によって覆われている。これらの前側送風側板80、後側送風側板85、右側送風側板90および左側送風側板95は、上面および下面が開口した略直方体形状の箱体を構成しており、ベルマウス72や室外ファン15を内部に収容している。
【0042】
前側送風側板80、後側送風側板85、右側送風側板90および左側送風側板95は、いずれも支柱61に固定されており、ケーシング40における支柱61の上方部分を構成している。また、前側送風側板80、後側送風側板85、右側送風側板90、左側送風側板95同士は、前後左右の端部近傍において螺合固定されている。
【0043】
なお、ファンモジュール71の上方部分(ケーシング40の上方部分)では、主として、右側送風側板90の一部である右側ディフューザ面91と左側送風側板95の一部である左側ディフューザ面96によって、補助的に、前側送風側板80の一部である前側傾斜面83と後側送風側板85の一部である後側傾斜面88によって、ディフューザが構成されている。
【0044】
また、ケーシング40の上方の出口(ディフューザの上方)には、平面上に広がった吹出グリル73が設けられている。吹出グリル73は、特に限定されないが、本実施形態では金属製の金網が用いられている。
【0045】
(3)室外ユニットのケーシングの上方部分の構造
図4は、室外熱交換器11と室外ファン15とケーシング40との位置関係を示す平面図である。
図5は、ケーシング40の上方部分とファンモジュール71を右上方から見た外観概略斜視図(吹出グリル73を除いた状態)である。
図6は、ケーシング40の上方部分とファンモジュール71を上方から見た外観概略平面図(吹出グリル73を除いた状態)である。
図7は、ケーシング40の上方近傍とファンモジュール71を右斜め前方から見た外観概略斜視図(吹出グリル73および前側送風側板80を除いた状態)である。
図8は、ケーシング40の上方近傍とファンモジュール71を右斜め前方から見た外観概略斜視図(吹出グリル73、前側送風側板80、後側送風側板85、右側送風側板90を除いた状態)である。
図9は、右側送風側板90の概略外観斜視図である。
図10は、室外ファン15の回転軸75を含む前後断面における配置関係を示す図である。
【0046】
上述のように、ベルマウス72の前後左右は、前側送風側板80、後側送風側板85、右側送風側板90、左側送風側板95によって覆われている。前側送風側板80、後側送風側板85、右側送風側板90、左側送風側板95は、ベルマウス72の上方部分の円筒形状の部分よりも上方(空気流れFの下流側)において、空気流れを上方に導く流路を形成している。これらの前側送風側板80、後側送風側板85、右側送風側板90、左側送風側板95は、いずれも板金製の板状部材によって構成されている。
【0047】
本実施形態においては、前側送風側板80と後側送風側板85とは、前後方向に対象的な形状を有しており、右側送風側板90と左側送風側板95とは、左右方向に対象的な形状を有している。
【0048】
前側送風側板80は、前側上面部分81と、前側下面部分82と、前側傾斜面83と、前側載置面84と、を有している。前側送風側板80は、1枚の板状部材がプレス加工や折り曲げ加工等されることにより成形されている。前側上面部分81は、
図2、
図4、
図10に示すように、ベルマウス72の上方の円筒形状部分の上端縁部の前側およびその上下近傍を含む前側部分を覆うように、上下左右方向に広がった平面形状の部分である。前側上面部分81の上方は、ケーシング40の上端近傍まで広がっている。なお、前側上面部分81の上端における左右方向の中央近傍は、前側上面部分81の上端における左右方向の両端近傍と比べると、前側傾斜面83の下端部分と連続させるために下方に位置している。前側上面部分81は、前側上面部分81の下端から、ベルマウス72の上方の円筒形状部分の上端縁部の前側よりも上方の部分を介して、さらに上方の前側傾斜面83の下端部分に到るまで、鉛直方向に延びつつ左右に広がった部分(鉛直部分)を有している。前側下面部分82は、
図2、
図4、
図10に示すように、前側上面部分81の下方に位置しており、ベルマウス72の下方の矩形部分の前側を覆うように、上下左右方向に広がった平面形状の部分である。前側下面部分82の下方は、支柱61の上端まで広がっている。前側載置面84は、
図2、
図5、
図6、
図10に示すように、ケーシング40の上端を構成しており、法線方向が鉛直方向となるように平坦状に広がった面である。前側載置面84は、ケーシング40の前側上端縁部を左右方向に延びて縁取るように設けられている。前側載置面84の左右両端部分近傍の後側端部は、前側上面部分81の上端と連続している。なお、前側載置面84の後側端における左右方向の中央近傍は、後側端の左右方向の両端近傍と比べると、前側傾斜面83の上端部分と連続させるために前側に位置している。前側傾斜面83は、
図2、
図5、
図6、
図10に示すように、前側載置面84の後側の左右方向における中央部分と、前側上面部分81の上端の左右方向における中央部分と、を繋ぐように設けられており、上方ほど室外ファン15の回転軸75から離れるように傾斜している。前側傾斜面83は、長手方向が左右方向になるように、ケーシング40の上方開口のうちの前側縁部に沿って設けられている。
【0049】
後側送風側板85は、後側上面部分86と、後側下面部分87と、後側傾斜面88と、後側載置面89と、を有している。後側送風側板85は、前側送風側板80と前後方向に対象的な形状を有しているため説明は省略する。なお、本実施形態では、前側送風側板80および後側送風側板85としては、共通の形状の部品を用いている。これにより、部品が複雑化することを防ぐことができている。
【0050】
右側送風側板90は、右側ディフューザ面91と、右側鉛直曲面92と、右側側面93と、右側載置面94と、を有している。右側送風側板90は、1枚の板状部材がプレス加工や折り曲げ加工等されることにより成形されている。右側側面93は、
図4、
図5、
図7、
図9に示すように、ケーシング40の支柱61や室外熱交換器11の右側部分よりも上方の右側を覆う平面形状の面であり、ベルマウス72の下端から上端よりもやや上方まで広がっている。右側載置面94は、
図5、
図6、
図7、
図9に示すように、右側側面93の上端から水平方向内側(水平方向左側)に向けて広がっており、法線方向が鉛直方向となるように平坦状に広がった面である。右側載置面94は、ケーシング40の右側上端縁部を前後方向に延びて縁取るように設けられている。右側ディフューザ面91は、
図5、
図6、
図7、
図9に示すように、右側載置面94の内側(左側)端部から左側に向かうほど下方に延びるように傾斜して設けられた傾斜面である。すなわち、右側ディフューザ面91は、下方から上方に向かうほど室外ファン15の回転軸75から離れるように傾斜している。この右側ディフューザ面91は、平面視において、ベルマウス72の上端部分の右側縁部と、右側載置面94との間を覆うように広がっており、下端(左側端部)は、ベルマウス72の上端部分の右側縁部に沿うように円弧形状を形成している。右側ディフューザ面91は、その大部分が吹出グリル73よりも下方に位置している。右側ディフューザ面91の下端は、前側送風側板80の前側傾斜面83の下端や、後側送風側板85の後側傾斜面88の下端よりもさらに下方まで延びている。右側鉛直曲面92は、
図6、
図7、
図9に示すように、右側ディフューザ面91の下端(左側端部)の円弧形状部分から鉛直方向下方に向けて延びた曲面である。右側鉛直曲面92の下端は、ベルマウス72の上端の円弧部分の右側と左右方向において重なる位置まで下方に延びている。右側鉛直曲面92の下端は、ベルマウス72の上端の円弧部分の右側の縁部との間に数ミリの隙間を生じさせつつ、ベルマウス72の上端の円弧部分の右側の縁部に沿うように延びている。
【0051】
左側送風側板95は、左側ディフューザ面96と、左側鉛直曲面97と、左側側面98と、左側載置面99と、を有している。左側送風側板95は、右側送風側板90と左右方向に対象的な形状を有しているため説明は省略する。この左側送風側板95も、1枚の板状部材がプレス加工や折り曲げ加工等されることにより成形されている。なお、本実施形態では、右側送風側板90および左側送風側板95としては、共通の形状の部品を用いている。これにより、部品が複雑化することを防ぐことができている。
【0052】
なお、前側送風側板80と、後側送風側板85と、右側送風側板90と、左側送風側板95と、は、いずれも別部材として構成されているが、
図5、
図6、
図8に示すように、前側送風側板80は、左側ディフューザ面96の左前側近傍の下方に伸び出した図示しない固定片を有しており、左側ディフューザ面96の左前側近傍において上下方向に延びる螺子69によって、左側ディフューザ面96に螺合固定されている。これにより、前側送風側板80と左側送風側板95とが固定されている。また、同様に、前側送風側板80は、右側ディフューザ面91の右前側近傍の下方に伸び出した図示しない固定片を有しており、右側ディフューザ面91の右前側近傍において上下方向に延びる螺子69によって、右側ディフューザ面91に螺合固定されている。これにより、前側送風側板80と右側送風側板90とが固定されている。また、同様に、後側送風側板85は、左側ディフューザ面96の左後側近傍の下方に伸び出した図示しない固定片を有しており、左側ディフューザ面96の左後側近傍において上下方向に延びる螺子69によって、左側ディフューザ面96に螺合固定されている。これにより、後側送風側板85と左側送風側板95とが固定されている。また、同様に、後側送風側板8
5は、右側ディフューザ面91の右後側近傍の下方に伸び出した図示しない固定片を有しており、右側ディフューザ面91の右後側近傍において上下方向に延びる螺子69によって、右側ディフューザ面91に螺合固定されている。これにより、後側送風側板85と右側送風側板90とが固定されている。
【0053】
(4)室外ユニットのケーシングの上方部分の配置関係
前側送風側板80の前側下面部分82と、後側送風側板85の後側下面部分87と、右側送風側板90の右側側面93と、左側送風側板95の左側側面98と、は、
図4に示すように、平面視において、室外熱交換器11よりも外側に位置している。
【0054】
本実施形態では、室外熱交換器11は、
図4に示すように、平面視において、室外ファン15やベルマウス72の上端の円弧よりも外側に配置されている。
【0055】
また、前側送風側板80の前側上面部分81は、
図4、
図10に示すように、前側送風側板80の前側下面部分82よりも内側(後側)に位置している。すなわち、
図10に示すように、前側送風側板80の前側上面部分81とベルマウス72の上前側端部との前後方向の距離A(前後方向の最短距離)は、前側送風側板80の前側下面部分82とベルマウス72の上前側端部との前後方向の距離B(前後方向の最短距離)よりも短くなるように構成されている。このように、前側送風側板80は、前側下面部分82よりも前側上面部分81が後側に位置していることで、ベルマウス72の上端の前側部分に近づくように後側に向けて凹んだ形状を有している。
【0056】
また、後側送風側板85の後側上面部分86も同様に、
図4、
図10に示すように、後側送風側板85の後側下面部分87よりも内側(前側)に位置している。すなわち、
図10に示すように、後側送風側板85の後側上面部分86とベルマウス72の上後側端部との前後方向の距離は、後側送風側板85の後側下面部分87とベルマウス72の上後側端部との前後方向の距離よりも短くなるように構成されている。
【0057】
このように、後側送風側板85は、後側下面部分87よりも後側上面部分86が前側に位置していることで、ベルマウス72の上端の後側部分に近づくように前側に向けて凹んだ形状を有している。
【0058】
また、前側送風側板80の前側傾斜面83と、後側送風側板85の後側傾斜面88と、右側送風側板90の右側ディフューザ面91と、左側送風側板95の左側ディフューザ面96とは、平面視において重ならない位置(異なる位置)に設けられており、平面視においてベルマウス72の上端の円よりも外側を囲うように配置されている。
【0059】
なお、前側送風側板80の前側載置面84と、後側送風側板85の後側載置面89と、右側送風側板90の右側載置面94と、左側送風側板95の左側載置面99とは、いずれもケーシング40の上端縁部を構成しており、同一高さ位置において水平面上に広がるように設けられている。
【0060】
(5)特徴
(5−1)
仮に、前側送風側板80における前側上面部分81や後側送風側板85における後側上面部分86を設けることなく、ベルマウス72の上端の円筒形状部分の流路から流出した空気流れが、急拡大した流路に導かれる場合には、ベルマウス72の出口の空気流れ方向の下流側であってベルマウス72の前後付近において空気渦が発生してしまうおそれがある。
【0061】
これに対して、本実施形態に係る空気調和装置1の室外ユニット2では、ケーシング40のうち、ベルマウス72の周囲を覆っている部分のうち、前側の前側送風側板80においては、前側下面部分82の面をそのまま上方に向けて広げるのではなく、前側下面部分82よりも後方であってよりベルマウス72の上端部分の前側端部に近い位置に沿わせることができるように、前側上面部分81を設けている。また、後側の後側送風側板85においても同様に、後側下面部分87の面をそのまま上方に向けて広げるのではなく、後側下面部分87よりも前方であってよりベルマウス72の上端部分の後側端部に近い位置に沿わせることができるように、後側上面部分86を設けている。
【0062】
これにより、ベルマウス72の下流側における空気渦の発生を抑えることが可能になり、室外ファン15によって形成される風量の低減を抑え、風量の増大を図ることが可能になっている。
【0063】
(5−2)
また、本実施形態に係る空気調和装置1の室外ユニット2では、前側送風側板80の上端近傍において、空気流れの下流側ほど前側に位置するように(上方ほど室外ファン15の回転軸75から離れるように)傾斜した前側傾斜面83が設けられており、後側送風側板85の上端近傍においても同様に、空気流れの下流側ほど後側に位置するように(上方ほど室外ファン15の回転軸75から離れるように)傾斜した後側傾斜面88が設けられている。これにより、ベルマウス72を通過した空気流れがケーシング40の上端から外部に導かれる前に、空気流れの流路をなだらかに拡大させることが可能になっている。これにより、ディフューザ効果を得ることが可能になっている。
【0064】
特に、右側送風側板90には空気流れの下流側ほど右側に位置するように(上方ほど室外ファン15の回転軸75から離れるように)傾斜した右側ディフューザ面91が設けられており、左側送風側板95においても同様に、空気流れの下流側ほど左側に位置するように(上方ほど室外ファン15の回転軸75から離れるように)傾斜した左側ディフューザ面96が設けられている。これにより、ベルマウス72を通過した空気流れがケーシング40の上端から外部に導かれる前に、空気流れの流路をよりなだらかに拡大させることが可能になっている。これにより、より十分なディフューザ効果を得ることが可能になっている。特に、右側ディフューザ面91と左側ディフューザ面96は、その大部分が吹出グリル73よりも下方に位置しているため、ベルマウス72を通過した空気流れが吹出グリル73に到達するまでに、空気流れの流速を効果的に落とすことができている。このため、空気流れが吹出グリル73に衝突することによる圧力損失を低減し、室外ファン15によって形成される風量の低減を抑え、風量を増大させることが可能になっている。
【0065】
(5−3)
さらに、本実施形態に係る空気調和装置1の室外ユニット2では、前側送風側板80の前側上面部分81が、ベルマウス72より空気流れ下流側の部分においても鉛直方向に広がっており、後側送風側板85の後側上面部分86についても同様に、ベルマウス72より空気流れ下流側の部分においても鉛直方向に広がっている。このため、ベルマウス72を通過した後の空気流れを、前側傾斜面83や後側傾斜面88にまで送る前の段階で、鉛直方向に直進させるように流すことが可能になる。
【0066】
また、右側送風側板90の右側鉛直曲面92も、ベルマウス72より空気流れ下流側の部分においても鉛直方向に広がっており、左側送風側板95の左側鉛直曲面97も、ベルマウス72より空気流れ下流側の部分においても鉛直方向に広がっている。このため、ベルマウス72を通過した後の空気流れを、右側ディフューザ面91や左側ディフューザ面96にまで送る前の段階で、鉛直方向に直進させるように流すことが可能になる。
【0067】
これらによって、ベルマウス72を通過した空気の流路において、鉛直部分を長く確保することができているため、室外ファン15による風量の低減を抑え、風量をより増大させることが可能になっている。
【0068】
(5−4)
また、本実施形態に係る空気調和装置1の室外ユニット2では、平面視において、室外ファン15やベルマウス72の上端の円弧よりも外側に室外熱交換器11が配置されており、この室外熱交換器11よりもさらに外側には、鉛直方向に延びた支柱61が配置されている。そして、ベルマウス72の下端の矩形部分は支柱61の上端に固定されている。このため、ベルマウス72の下端の矩形部分の前後方向の大きさが、室外ファン15やベルマウス72の上端の円弧よりも大きくなっている。
【0069】
このように、ベルマウス72の下端の矩形部分の前後方向の大きさが室外ファン15やベルマウス72の上端の円弧よりも大きくなっている場合であっても、上記実施形態の室外ユニット2では、前側送風側板80の下方における前側下面部分82をそのまま上方に広げるのではなく、よりベルマウス72の上端の円弧部分に近づけた前側上面部分81を採用しており、後側送風側板85の下方における後側下面部分87をそのまま上方に広げるのではなく、よりベルマウス72の上端の円弧部分に近づけた後側上面部分86を採用している。このため、平面視において、室外ファン15やベルマウス72の上端の円弧よりも外側に室外熱交換器11が配置されている場合であっても、ベルマウス72の下流側における空気渦の発生を抑えて、風量の低減を抑え、風量の増大を図ることが可能になっている。
【0070】
(5−5)
また、本実施形態に係る空気調和装置1の室外ユニット2では、前側送風側板80の前側載置面84と、後側送風側板85の後側載置面89と、右側送風側板90の右側載置面94と、左側送風側板95の左側載置面99とが、いずれもケーシング40の上端縁部を構成しており、同一高さ位置において水平面上に広がるように設けられている。
【0071】
このため、複数台の室外ユニット2を倉庫等において保管する際に、室外ユニット2を縦に積載させて、安定的に段積み配置させることが可能になっており、保管スペースの面積を小さくすることが可能になっている。
【0072】
(6)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
【0073】
(6−1)変形例A
上記実施形態では、第1側面部分および第2側面部分を有する側板の例として、前側上面部分81および前側下面部分82を有する前側送風側板80や、後側上面部分86および後側下面部分87を有する後側送風側板85を例に挙げて説明した。
【0074】
しかし、第1側面部分および第2側面部分を有する側板がケーシング40の前側と後側のみに採用されるものに限られず、第1側面部分および第2側面部分を有する側板が前側、後側、左側、右側の全てに採用されるようにしてもよい。
【0075】
すなわち、上記実施形態において、ディフューザ面等が設けられた右側送風側板90と左側送風側板95についても、上記実施形態の前側送風側板80や後側送風側板85と同様に、鉛直方向に広がった第1側面部分および第2側面部分を有するように構成されていてもよい。この場合であっても、ベルマウス72の下流側における空気渦の発生を抑制させることが可能である。
【0076】
(6−2)変形例B
上記実施形態では、側板の第1側面部分および第2側面部分の例として、鉛直方向に広がった平坦面である前側上面部分81、前側下面部分82、後側上面部分86、後側下面部分87をそれぞれ例に挙げて説明した。
【0077】
しかし、側板の第1側面部分および第2側面部分の例としては、これに限定されるものではなく、例えば、
図11、
図12に示すように、板金等をプレス加工等することで形成される共通送風側板280を4つ組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0078】
この共通送風側板280は、ベルマウス72の周囲を囲うことができるように、それぞれ第1対向面285と第2対向面286とを有している。すなわち、ある共通送風側板280の第1対向面285は、隣り合う共通送風側板280の第2対向面286と対面するように配置される。また、共通送風側板280は、ベルマウス72の上方の円筒形状部分の周囲の曲面に沿うように鉛直方向に延びた円筒周面部分281を有している。この円筒周面部分281の上端は、ベルマウス72の上端よりもさらに上方に位置している。また、共通送風側板280は、円筒周面部分281の上方において、上方ほど室外ファン15の回転軸75から離れるように傾斜した上側傾斜面283を有している。そして、共通送風側板280は、円筒周面部分281の下方において、下方ほど室外ファン15の回転軸75から離れるように傾斜した下側傾斜面282を有している。
【0079】
このような共通送風側板280であっても、下側傾斜面282よりも円筒周面部分281のほうがベルマウス72の上端の円弧部分に近づくように構成されているため、上記実施形態と同様に、ベルマウス72の下流側における空気渦を抑制させることが可能になる。
【0080】
(6−3)変形例C
上記実施形態では、平面視において、前側送風側板80と後側送風側板85の左右方向の長さが、右側送風側板90と左側送風側板95の前後方向の長さよりも長い場合を例に挙げて説明した。
【0081】
しかし、特にこれに限定されるものではなく、前側送風側板80と後側送風側板85の左右方向の長さと、右側送風側板90と左側送風側板95の前後方向の長さと、を同じにしてもよいし、前側送風側板80と後側送風側板85の左右方向の長さが、右側送風側板90と左側送風側板95の前後方向の長さよりも短くなるようにしてもよい。