(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の所定の周波数帯域を含む使用者のリアルタイムの脳波信号を捕捉するための捕捉モジュールと、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数を取得するために前記脳波信号を分析して、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数に基づいてリアルタイムの不眠度パラメータを算出するための処理モジュールと、前記不眠度パラメータに対応するパラメータ信号を伝送するための伝送モジュールと、を含む睡眠補助装置と、
前記伝送モジュールから前記パラメータ信号を受信するためのサーバーと、
前記サーバーから伝送されるフィードバック信号に基づいて音を出力する出力装置と、
を備える睡眠補助システムであって、
前記サーバーは、使用者の過去の前記脳波信号の記録と前記脳波信号の記録に対応する過去に出力された音を含む複数の比較データを保存し、前記パラメータ信号と前記複数の比較データを比較して前記パラメータ信号の前記不眠度パラメータに対応する前記複数の比較データから前記使用者の過去の前記脳波信号の記録を一つ選択し、前記一つの前記使用者の過去の前記脳波信号の記録に対応して過去に出力された所定の音を示す比較結果を生成し、前記比較結果に対応して現在出力中の音を前記所定の音にリアルタイムで切り替える命令を含む前記フィードバック信号を生成し、前記出力装置に伝送する睡眠補助システム。
複数の所定の周波数帯域を含む使用者のリアルタイムの脳波信号を捕捉するための捕捉モジュールと、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数を取得するために前記脳波信号を分析して、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数に基づいてリアルタイムの不眠度パラメータを算出する処理モジュールと、前記不眠度パラメータに対応するパラメータ信号をサーバーに伝送する伝送モジュールと、を含む睡眠補助装置と、
音を出力するための電子装置と、
を備え、
前記サーバーは、使用者の過去の前記脳波信号の記録と前記使用者の過去の前記脳波信号の記録に対応する過去に出力された音を含む複数の比較データを保存し、前記不眠度パラメータに対応したパラメータ信号と前記複数の比較データを比較して前記パラメータ信号の前記不眠度パラメータに対応した前記複数の比較データから前記使用者の過去の前記脳波信号の記録を一つ選択し、選択された前記一つの前記使用者の過去の前記脳波信号の記録に対応して過去に出力した所定の音を示す比較結果を生成し、前記比較結果に対応してリアルタイムでフィードバック信号を生成し、
前記電子装置は、前記サーバーから前記フィードバック信号を受信して、前記フィードバック信号に基づいて現在出力中の音を前記所定の音に切り替える睡眠補助システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、人は、入眠直前となる場合、見ているテレビ画面の輝度が明るすぎたり、聞いた音楽の音が大きすぎることで、起こされてしまうことがよくある。あるいは、使用者の聞いた音楽は、順調に入眠するように寄与することができない。従って、人は、入眠しようとする感じがなくなり、更に不眠の問題を引き起こすことが常にある。
【0004】
そのために、人が眠りたい場合に順調に入眠できるような快適な睡眠環境を如何に作るかは、依然として業界で努力すべき目標である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、睡眠補助システムである。本発明の一実施例によると、複数の所定の周波数帯域を含む脳波信号を捕捉するための捕捉モジュールと、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数を取得するために前記脳波信号を分析して、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数に基づいて不眠度パラメータを算出するための処理モジュールと、前記不眠度パラメータに対応するパラメータ信号を伝送するための伝送モジュールと、を含む睡眠補助装置と、前記伝送モジュールから前記パラメータ信号を受信するためのサーバーと、前記サーバーから伝送されるフィードバック信号に基づいて音を出力する出力装置と、を備える睡眠補助システムであって、前記サーバーは、前記睡眠補助システムの使用情報を含む比較データを保存し、前記パラメータ信号と前記比較データとの比較に基づいて、出力中の音を他の音に切り替える命令を含む前記フィードバック信号を前記出力装置に伝送する。
【0006】
本発明の別の態様は、睡眠補助システムである。本発明の一実施例によると、前記睡眠補助システムは、複数の所定の周波数帯域を含む脳波信号を捕捉するための捕捉モジュールと、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数を取得するために前記脳波信号を分析して、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数に基づいて不眠度パラメータを算出するための処理モジュールと、前記不眠度パラメータに対応する一パラメータ信号をサーバーに伝送するための伝送モジュールと、を含む睡眠補助装置と、音を出力するための電子装置と、を備え、前記電子装置は、現在出力中の音の情報を前記サーバーに伝送し、前記サーバーからフィードバック信号を受信して、前記フィードバック信号に基づいて前記現在出力中の音を切り替える。
【0007】
本発明の別の態様は、睡眠補助システムである。本発明の一実施例によると、前記睡眠補助システムは、複数の所定の周波数帯域を含む脳波信号を捕捉するための捕捉モジュールと、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数を取得するために前記脳波信号を分析して、前記複数の所定の周波数帯域のそれぞれに対応する指数に基づいて不眠度パラメータを算出するための処理モジュールと、前記不眠度パラメータに対応するパラメータ信号を伝送するための伝送モジュールと、を含む睡眠補助装置と、前記伝送モジュールから前記パラメータ信号を受信するためのサーバーと、を備え、前記サーバーは、前記パラメータ信号に基づいて前記脳波信号の状態を判断し、前記脳波信号が睡眠状態になると判断する場合、ディスプレイ装置をオフにする命令を含むフィードバック信号を生じる。
【0008】
本発明の別の態様は、睡眠補助方法である。本発明の一実施例によると、睡眠補助方法は、脳波信号を捕捉する工程と、前記脳波信号を分析して、複数の所定の周波数帯域における各々の指数を取得する工程と、前記所定の周波数帯域における各々の指数に基づいて不眠度パラメータを算出する工程と、前記不眠度パラメータに対応するパラメータ信号を伝送し、前記パラメータ信号と使用情報を含む比較データとの比較をして、前記脳波信号の前記不眠度パラメータが変化したかどうかを判断する工程と、比較結果に基づいて、出力中の音を切り替える命令を含む、対応するフィードバック信号を生じる工程と、を含む方法を睡眠補助システムに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
上記をまとめると、上記の実施例を適用することで、本発明の睡眠補助システム及びその睡眠補助方法は、使用者の脳波信号に基づいて、使用者の入眠に適している音楽を自動的に選択し、使用者の使用状況を即時に記録して、使用者が順調に入眠することに寄与することができる。また、本発明の睡眠補助システム及びその睡眠補助方法は、更に、使用者の周囲環境の電子装置を調整することができる。使用者が入眠する場合、使用者の脳波信号に基づいて、周囲環境の電子装置からの光源及び/又は音源を次第に少なくし、使用者がより順調に入眠できるようにすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の内容は、以下の実施例によって説明できるが、本発明の実施例は、本発明が以下の実施例で述べられるような任意の所定の環境、応用又は方式でしか実施できないことを制限するためのものではない。従って、以下の実施例の説明は、単に本発明を説明するものであり、本発明を制限するためのものではない。以下の実施例及び図面において、本発明に直接に関わっていない素子については、図示を省略する。且つ、図面に示された各素子同士の寸法比は、単に把握されやすくするものであり、本発明の実際の実施比を制限するためのものではない。
【0013】
本発明の一実施例は、睡眠補助システム100であり、その模式図を
図1Aに示す。
【0014】
本実施例において、睡眠補助システム100は、睡眠補助装置110と、サーバー120と、を備える。睡眠補助装置110は、使用者の脳波信号112を検出し、使用者の不眠度パラメータを算出することに用いられる。サーバー120は、使用者の不眠度パラメータに対応するパラメータ信号114を受信し、パラメータ信号114と複数のパラメータデータとの比較をしてフィードバック信号116を電子装置130に伝送する。サーバー120は、電子装置130に使用者の入眠に適している音を出力させる。
【0015】
図1Aに示すように、睡眠補助装置110は、捕捉モジュール111と、処理モジュール113と、伝送モジュール115と、を含む。処理モジュール113は、捕捉モジュール111及び伝送モジュール115に電気的に連結されており、捕捉モジュール111からの信号を受信して受信した信号の処理を行う。処理モジュール113により処理された信号は、伝送モジュール115を介して出力される。
【0016】
具体的には、睡眠補助装置110は、使用者に着用される場合、睡眠の邪魔にならない軟質又は弾性材料の材質のヘッドセット装置であってよい。睡眠補助装置110は、ヘッドセット装置のみに限定されず、検出接点を有する如何なる装置であってもよい。検出接点は、使用者の頭の皮膚に接続されており、信号を捕捉モジュール111に提供することができ、使用者の頭による生理信号を受動的に検出する。検出接点により検出された信号は、少なくとも、脳の位置に近い生理信号と脳の位置から離れた生理信号を含む。捕捉モジュール111は、検出接点により提供された生理信号に基づいて、ノイズ及び無関係の生理信号を除去して、複数の所定の周波数帯域を含む脳波信号112を捕捉する。
【0017】
例としては、脳波信号は、脳から生じる電流活動の1つの形式であり、それぞれ、3〜7ヘルツ(Hz)の周波数帯域範囲にあるθ波、8〜12ヘルツの周波数帯域範囲にあるα波、及び18〜30ヘルツの周波数帯域範囲にあるβ波を含む。つまり、捕捉モジュール111は、捕捉された脳波信号112の信号に対して増幅、正規化及びノイズ除去を行い、脳波信号112に含まれるα波、β波及びθ波等の所定の周波数帯域を取得する。
【0018】
次に、処理モジュール113は、脳波信号112の複数の所定の周波数帯域における各々の指数を取得するために前記脳波信号112を分析して、更に、複数の所定の周波数帯域における各々の指数に基づいて不眠度パラメータを算出することに用いられる。
【0019】
例としては、下記の表1を参照すると、表1は、本発明の一実施例による脳波信号の所定の周波数帯域を表示する指数表である。
【表1】
【0020】
表1に示す指数は、異なる使用者が異なる不眠度にある状態である。例としては、使用者A〜使用者Eの何れも睡眠補助装置110を着用すれば、睡眠補助装置110の捕捉モジュール111は、使用者A〜使用者Eの脳波信号112を即時に捕捉する。続いて、睡眠補助装置110の処理モジュール113は、使用者A〜使用者Eの脳波信号112を分析し始め、α波、β波及びθ波等の所定の周波数帯域における対応する指数を別々に取得する。上記指数の範囲は、0〜10x、0〜10y及び0〜10zにあり、ただし、x、y、zは、通常の係数である。これらの指数は、各周波数帯域の脳波信号を正規化して得られたものである。正規化された指数は、各使用者の各周波数帯域における脳波信号を推定することに用いられることができ、例えば、使用者Aのθ波信号:α波信号:β波信号は、処理された後で約7:7:2となり、これらの指数を介して使用者の現在の不眠度パラメータを算出することができる。説明すべきなのは、上記指数は、単に例を挙げて説明するためのものであり、本発明を制限するためのものではなく、脳波信号に基づいて指数を生じることのできる技術であれば、何れも本発明で保護された範囲にある。
【0021】
更に、表1を例にして、使用者Bの脳波信号112のθ波、α波及びβ波等の所定の周波数帯域における指数は、それぞれ5x、6y及び3zである。睡眠補助装置110の処理モジュール113は、捕捉されたθ波、α波及びβ波の指数に基づいて使用者Bの不眠度パラメータを算出する。
【表2】
【0022】
説明すべきなのは、上記の不眠度パラメータは、それぞれ使用者の不眠度を示すことができる。例としては、表2に示すように、パラメータ値0〜15の分類1は、使用者が「入眠直前」の状態にあることを示し、パラメータ値15〜20の分類2は、使用者が「少し疲れを感じる」状態にあることを示し、パラメータ値20〜30の分類3は、使用者が「入眠直前に目が覚める」状態にあることを示し、パラメータ値30〜60の分類4は、使用者が「眠りたいのに眠れない」状態にあることを示し、パラメータ値60〜100の分類5は、使用者が「昼間のことをしきりに思い出す」状態にあることを示す。しかしながら、上記の脳波信号指数と不眠度パラメータは、単に例を挙げて説明するためのものであり、本発明を制限するためのものではない。
【0023】
本実施例において、サーバー120は、複数の比較データを保存する。比較データは、以前記録された使用者の脳波の変化、及び脳波の変化に対応して出力された音等のデータを含み、更に、場所、時間又は他の使用者の身分の生理データを含んでもよい。睡眠補助装置110は、不眠度パラメータに対応するパラメータ信号114を、伝送モジュール115を介して無線伝送によってサーバー120に即時に伝送する。サーバー120は、更に、伝送モジュール115からパラメータ信号114を受信して、保存された比較データとパラメータ信号114との比較をして、また比較結果に基づいて、出力中の音を切り替え又は所定の音を出力するフィードバック信号116を生じるかどうかを決めることに用いられる。フィードバック信号116は、出力中の音を他の音に切り替える命令を含む。例えば、使用者の脳波状態が長時間睡眠状態にならず、延いてはよりはっきりした不眠度の分類へ変化する場合、サーバー120は、出力装置に出力中の音を変化させるように命令するフィードバック信号116を生じ、即ち、出力中の音を切り替える上記の命令は、所定の音を出力する命令である。又は、サーバー120は、使用者の脳波がある不眠度の分類となり、一定の期間にわたっても変化しないと判断する場合、履歴記録に基づいてこの状態でこの使用者に最も有効な睡眠補助音楽を選択し、出力装置が出力するように命令するフィードバック信号116を生じる。サーバー120は、使用者の現在の不眠度の分類、システムの当時の時間等の様々な条件に基づいて、使用者個人又はグループの履歴記録データを随時に比較して、最も睡眠補助効果のある所定の音を選択し、又は全ての出力可能な音の優先レベルを配列してから、優先レベルの高い音を選択して出力装置が出力するように命令するフィードバック信号116を生じてもよい。つまり、上記所定の音は、サーバー120が比較データとパラメータ信号114に基づいて決められる。
【0024】
また、サーバー120は、フィードバック信号116を無線伝送によって電子装置130に即時に伝送して、電子装置130を制御して所定の音を出力させて使用者に聞かせる。サーバー120は、パラメータ信号114に基づいて、使用者が所定の音を聞いた時の不眠度パラメータを記録し、その不眠度パラメータの変化に基づいて後のフィードバック信号116を生じる。本発明の一実施例において、サーバー120内に、例えば出力リスト又は音ファイルリストのような、電子装置130が出力可能な音データが予め保存されており、サーバー120は、これらの音データに基づいて音を選択し、電子装置130を制御して所定の音を出力させるフィードバック信号116を生じる。本発明の別の実施例において、電子装置130内に出力リスト又は出力可能な音ファイルリストの音データが保存されており、サーバー120が電子装置130から出力可能な音の音データを取得し、この音データに基づいて、電子装置130に所定の音を出力させるように制御するフィードバック信号116を生じてもよい。本発明の別の実施例において、サーバー120は、電子装置130に出力音を切り替えるフィードバック信号116を直接に生じ、電子装置130が内部の音データに基づいて出力する音を順を追って出力し又は任意に切り替え、更に、サーバー120に新たに出力する音が何であるかを知らせる信号を生じてもよい。
【0025】
つまり、本発明の睡眠補助システム100は、学習能力を有するものであり、サーバー120に保存された比較データと使用者の不眠度パラメータとの比較をして、所定の音に対応するフィードバック信号116を電子装置130に伝送し、電子装置130に使用者に最も適している睡眠補助音楽を出力させて、使用者の睡眠に寄与する。説明すべきなのは、電子装置130は、例えば、MP3、クラクション、スマートハンドヘルド装置、コンビュータ又はテレビ等のような、音を出力する機能を持つ如何なる装置であってもよい。本発明の睡眠補助システム100は、従来の電子装置130にインストールするためのアプリケーションプログラムを更に提供してもよい。アプリケーションプログラムは、使用者に操作させるための使用者インターフェースを提供してもよい。使用者は、アプリケーションプログラムによって即時的な脳波信号の情報、又はサーバー120から脳波と出力された音の履歴記録、及び各出力可能な音の睡眠補助効果の評価結果を取得することができる。また、使用者は、使用者インターフェースによって音の出力リストを設定し、又は出力可能な音の出力優先順位を調整することができる。
【0026】
別の実施例において、
図1Bに示すように、睡眠補助装置110は、電子装置130を更に含む。つまり、電子装置130は、睡眠補助装置110の内に内蔵される音を出力する出力モジュールであってよいが、これに限定されない。
【0027】
また、サーバー120は、フィードバック信号116を電子装置130に伝送して、出力する音を選択ことができるだけでなく、更にフィードバック信号116によって電子装置130が出力する音の音量を制御することができる。
【0028】
例としては、使用者が電子装置130から出力された所定の音を聞いて、次第に疲れを感じる場合、サーバー120は、受信したパラメータ信号114に基づいて、使用者が入眠状態になると判断する。続いて、サーバー120は、パラメータ信号114に基づいて、対応するフィードバック信号116を電子装置130に伝送する。電子装置130は、フィードバック信号116に対応して所定の音の音量を次第に小さくすることができる。使用者が完全に寝入った場合、対応するフィードバック信号116は、電子装置が所定の音の出力を停止し又は待機モードに入ることを可能にする。使用者の脳波のパラメータ信号114がより深い睡眠状態になっていないことを検出した場合、サーバー120は、電子装置130を制御して出力中の音を切り替えることができる。フィードバック信号116は、サーバー120がパラメータ信号114に基づいて生じたものであるため、サーバー120は、使用者の脳波状態に基づいて電子装置130を即時に制御して、使用者が入眠することに寄与する。また、使用者によって、出力された音で与えられる影響も変わるため、サーバー120は、異なる使用者のパラメータ信号114が異なる状態で異なる音による影響の程度を別々に記録するとともに、異なる使用者の脳波の即時的な状態に対して、電子装置130を制御して睡眠に最も寄与可能な音を出力させてもよい。
【0029】
別の実施例において、
図1Cに示すように、睡眠補助システム100は、ディスプレイ装置140を更に備える。例としては、使用者が寝入る前にテレビ番組又は他のビデオを見ることに慣れるが、入眠前に表示装置をオフにすることを忘れる場合があり、本発明のサーバー120は、伝送モジュール115からパラメータ信号114を受信して、パラメータ信号114に基づいて使用者の脳波信号112の状態を判断することに用いられることができる。サーバー120は、使用者が睡眠状態になると判断する場合、パラメータ信号114に基づいてフィードバック信号116を生じ、フィードバック信号116をディスプレイ装置140に伝送して、ディスプレイ装置140の表示輝度を次第に低下させ、ビデオの出力を停止し又は待機モードに入るように即時に制御する。つまり、フィードバック信号116は、ディスプレイ装置140の輝度を制御する命令又はディスプレイ装置140をオフにする命令を含む。
【0030】
別の実施例において、
図1Dに示すように、睡眠補助システム100は、スピーカー装置150を更に備える。例としては、スピーカー装置150は、音を出力するために用いられる。スピーカー装置150は、現在出力中の音の情報をサーバー120に伝送するとともに、サーバー120からフィードバック信号116を受信して、フィードバック信号116によって現在出力中の音を他の音に切り替える。つまり、サーバー120は、フィードバック信号116をスピーカー装置150に伝送して、スピーカー装置150が音量を次第に低下させ、音の出力を停止し又は待機モードに入るように即時に制御することに用いられる。フィードバック信号116は、音を出力する出力装置(例えば、スピーカー装置150)をオフにし、又は出力装置が出力する音音量を制御する命令を含む。
【0031】
図2Aを参照すると、
図2Aは、本発明の一実施例による睡眠補助システムの取扱方法200を示すフロー図である。以下、取扱方法200についての叙述によって、本案の具体的な細部を更に叙述する。この取扱方法200は、上記各実施例に適用されることができるが、これらに限定されない。
【0032】
まず、脳波信号112を捕捉する工程S201を実行する。例としては、
図1A及び
図2Bを同時に参照すると、
図2Bは、睡眠補助システムの操作模式図である。例としては、睡眠補助装置110は、着用可能な電子装置であってよい。使用者は、睡眠補助装置110を頭の位置に着用して、睡眠補助装置110における捕捉モジュール111が使用者の脳波信号112を捕捉するようにしてよい。
【0033】
別の実施例において、工程S201は、脳波信号112の信号に対して増幅、ノイズ除去、正規化及び他の関連演算を行って、複数の所定の周波数帯域信号を取得する工程を更に含む。例としては、脳波信号は、脳から生じる電流活動の1つの形式であり、それぞれα波、β波及びθ波を含む。睡眠補助装置110における捕捉モジュール111は、捕捉された脳波信号112の信号に対して増幅及びノイズ除去を行い、脳波信号112に含まれるα波、β波及びθ波等の所定の周波数帯域信号を取得する。
【0034】
続いて、複数の所定の周波数帯域における各々の指数を取得するために脳波信号112を分析する工程S203を実行する。
【0035】
具体的には、睡眠補助装置110における処理モジュール113は、使用者の脳波信号112を分析し、α波、β波及びθ波等の所定の周波数帯域における各々の指数(例えば、上記の表1)を取得することに用いられる。
【0036】
続いて、複数の所定の周波数帯域における各々の指数に基づいて不眠度パラメータを算出する工程S205を実行する。
【0037】
例としては、上記の表1を参照すると、使用者Bを例にして、使用者Bの脳波信号112のθ波、α波及びβ波の指数は、それぞれ5x、6y及び3zであり、x、y、zは、通常の係数である。睡眠補助装置110の処理モジュール113は、θ波、α波及びβ波の指数に基づいて不眠度パラメータを算出し、使用者の現在の脳波状態がどの分類であるかを判断する。
【0038】
その後、不眠度パラメータに対応するパラメータ信号114を伝送し、パラメータ信号114と比較データとの比較をして、脳波信号112の不眠度パラメータが変化したかどうかを判断する工程S207を実行する。
【0039】
例としては、サーバー120は、複数の比較データを含む。睡眠補助装置110の処理モジュール113は、使用者の脳波信号112を捕捉し、使用者の不眠度パラメータに対応してパラメータ信号114を生じる。続いて、伝送モジュール115は、使用者の不眠度パラメータに対応するパラメータ信号114をサーバー120に伝送する。この場合、サーバー120は、伝送モジュール115からパラメータ信号114を受信して、パラメータ信号114と保存された複数の比較データとの比較をして、脳波信号112の不眠度パラメータが変化したかどうかを判断する。
【0040】
その後、比較結果に基づいて、出力中の音を切り替える命令を含む、対応するフィードバック信号116を生じる工程S209を実行する。
【0041】
具体的には、異なる音の各使用者に対する影響が全部同じではなく、各使用者の眠れない程度の状態も異なるため、パラメータ信号114を受信して、出力装置を制御するたびに、サーバー120は、異なる使用者のパラメータ信号114が異なる状態で異なる音を聞いて影響される程度を別々に記録することによって、使用者の習慣及び音の不眠状態に対する影響程度に基づいて、使用者に最も適している睡眠補助音楽を見つけ、対応するフィードバック信号116を電子装置130に伝送して、電子装置130がサーバー120が提案した睡眠補助音楽を出力することができる。つまり、サーバー120は、比較結果に基づいて、出力中の音を他の音に切り替える命令を含む対応するフィードバック信号116を生じる。本発明の一実施例において、サーバー120は、比較データとパラメータ信号114に基づいて所定の音を決め、対応するフィードバック信号116を生じる。フィードバック信号116は、出力中の音を上記所定の音に切り替える命令を含む。本発明の別の実施例において、サーバー120は、電子装置130に出力する音を切り替えらせるフィードバック信号116を直接に生じ、電子装置130が出力する音を順を追って出力し、又は任意に切り替え、更に、サーバー120に新たに出力する音が何であるかを知らせる信号を生じてもよい。
【0042】
別の実施例において、取扱方法200は、パラメータ信号114に基づいて不眠度パラメータ及び所定の音を記録する工程を更に備える。
【0043】
例としては、使用者が睡眠補助装置110を用いる場合、サーバー120は、使用者の使用状況に基づいて、使用者の不眠度パラメータ及び聞いた所定の音を記録して、使用者が所定の音を聞く時に脳波状態の生じる変化を算出し、対応するフィードバック信号116を即時に生じる。使用者が一定の期間にわたって現在出力中の音を聞いたと検出するが、不眠度パラメータが依然として低下できず又は睡眠状態にならない場合、出力中の音を切り替えるフィードバック信号116を生じる。また、使用者が現在出力中の音を聞いたにもかかわらず、使用者の不眠度パラメータが眠れない方向へ変化して一定の幅を超えると、再度出力中の音を切り替えるフィードバック信号116を生じ、この時に聞いた音と不眠度パラメータの状態を記録する。その後、睡眠補助システムは、出力する音を選択する場合、これらの記録に基づいて、使用者が聞いた時に睡眠の補助にならない音を先に出力されないようにその優先レベルを低下させる。更には、使用者の脳波が異なる不眠度の分類となる場合、異なる音に対応して、好ましい睡眠補助効果を有することがある。本発明の睡眠補助システムは、使用者の聞いた音を記録しその脳波状態の変化を追跡するため、これらの記録に基づいて、使用者の脳波状態の分類によって、この場合最も有効な睡眠補助音を選択することができる。
【0044】
理解すべきなのは、上記実施形態で言及した取扱方法の工程については、その順序を特に説明しない限り、何れも実際の需要に応じてその前後順序を調整することができ、延いては同時又は部分的に同時に実行されることができる。
【0045】
別の実施例において、睡眠補助システム100は、ディスプレイ装置140を更に備える。取扱方法200は、フィードバック信号116をディスプレイ装置140に伝送して、フィードバック信号116に対応して、ディスプレイ装置140の表示光源を次第に少なくする工程を更に備える。
【0046】
例としては、
図1Cを参照すると、ディスプレイ装置140は、テレビであってよい。使用者が睡眠補助装置110を着用しテレビ映像を見る場合、睡眠補助装置110は、使用者の脳波状態を検出し、パラメータ信号114をサーバー120に伝送する。サーバー120は、前記パラメータ信号114に基づいてフィードバック信号116をテレビに伝送する。使用者が睡眠状態になろうとする場合、フィードバック信号116は、テレビを制御して表示輝度を次第に小さくする。使用者が寝入った場合、サーバー120は、パラメータ信号114に基づいてフィードバック信号116を伝送してテレビをオフにする。説明すべきなのは、ディスプレイ装置140は、MP3、スマートハンドヘルド装置、コンビュータ、テレビ又は画面表示機能を持つ如何なる装置であってもよい。
【0047】
別の実施例において、睡眠補助システム100は、スピーカー装置150を更に備える。取扱方法200は、フィードバック信号116をスピーカー装置150に伝送して、スピーカー装置150の音量をフィードバック信号116に対応して次第に小さくする工程を更に備える。
【0048】
例としては、
図1Dを参照すると、スピーカー装置150をテレビとすることができる。使用者が睡眠補助装置110を着用しながらテレビの音楽を聞く場合、睡眠補助装置110は、使用者の脳波状態を検出し、パラメータ信号114をサーバー120に伝送する。サーバー120は、前記パラメータ信号114に基づいてフィードバック信号116をテレビに伝送する。使用者が睡眠状態になろうとする場合、フィードバック信号116は、テレビを制御し、テレビの音量を次第に小さくする。使用者Bが寝入った場合、サーバー120は、パラメータ信号114に基づいてテレビをオフにする。説明すべきなのは、スピーカー装置150は、MP3、スマートハンドヘルド装置、コンビュータ、テレビ、クラクション又は音を出力する機能を持つ如何なる装置であってもよい。
【0049】
別の実施例において、
図3を参照すると、
図3は、本発明の一実施例による睡眠補助システムの取扱方法300を示すフロー図である。取扱方法300は、工程S201、S203、S205、S207、S209に加え、工程S301及びS303を更に備える。工程S201、S203、S205、S207、S209は、既に前の実施例において紹介されたため、ここで繰り返して説明しない。
【0050】
工程S209を実行した後、続いて、使用者が入眠したかどうかを判断する工程S301を実行する。
【0051】
例としては、サーバー120は、使用者の使用状況によって使用者の不眠度パラメータ及び聞いた所定の音を記録し、不眠度パラメータに対応するパラメータ信号114に基づいて使用者が入眠したかどうかを判断する。使用者が入眠していない場合、睡眠補助装置110の捕捉モジュール111は、再度、使用者の脳波信号112を捕捉し、パラメータ信号114をサーバー120に伝送して、サーバー120が使用者の不眠度パラメータの変化及び聞いた所定の音を持続的に記録するようにする。続いて、サーバー120は、更に対応するフィードバック信号116を電子装置130に伝送して、電子装置130に、使用者の入眠に最も適している睡眠補助音楽を出力させる。
【0052】
その後、フィードバック信号116を電子装置130に伝送して、電子装置130がフィードバック信号116に対応して所定の音の音量を次第に小さくする工程S303を実行する。
【0053】
例としては、使用者が睡眠補助装置110を着用しながら電子装置130の出力している音を聞く場合、睡眠補助装置110は、使用者の脳波状態を検出し、パラメータ信号114をサーバー120に伝送する。サーバー120は、前記パラメータ信号114に基づいてフィードバック信号116を電子装置130に伝送する。使用者が睡眠状態になろうとする場合、フィードバック信号116は、電子装置130に出力する音の音量を次第に低下させる。使用者が寝入った場合、サーバー120は、使用者の脳波信号112に対応するパラメータ信号114に基づいて電子装置130に音楽の出力を停止させる。
【0054】
上記実施例の説明から、本発明の睡眠補助システム及びその取扱方法は、使用者の脳波信号に基づいて使用者の入眠に適している音楽を自動的に選択し、使用者の使用状況を即時に記録して、使用者が順調に入眠することに寄与することができることが分かった。また、本発明の睡眠補助システム及びその取扱方法は、更に使用者の周囲環境の電子装置を調整することができる。使用者が入眠する場合、使用者の脳波信号に基づいて、周囲環境の電子装置からの光源及び/又は音源を次第に少なくし、使用者がより順調に入眠できるようにすることができる。本発明の睡眠補助システムは、異なる状况に好適に用いられるように、規模を調整してもよい。例としては、サーバー120は、算出と通信機能を持つ任意の電子装置であってよく、又は電子装置130と結合されてもよい。睡眠補助システムの採用した通信プロトコルも、伝送距離と使用者の数によって変わる。使用者の何れも同じ住宅に位置し且つ数に制限がある場合、サーバー120は、データの伝送、保存、比較及び他の関連プログラムを実行するパソコン又は適用可能な他の電子装置であってもよく、睡眠補助装置との間で、例えばワイヤレスネットワーク又はブルートゥース通信プロトコルのような短距離の無線通信プロトコルを採用してもよい。遠く離れた数多くの使用者がいる場合、サーバー120としては、大量の演算機能を持つ中央サーバーが必要となり、且つ、広範囲の移動通信技術を採用する。使用者が一人しかいない場合、サーバー120の算出比較機能は、プロセッサとメモリを有する、対応するソフトウェアプログラムを実行するものに取って代わってもよく、このように、これらの素子は、更に、電子装置130又は睡眠補助装置110と単一の装置として一体化し、本発明の睡眠補助機能を使用者個人へ提供することができ、伝送モジュール115を介してデータ又は信号を遠隔端末装置に伝送し、又は受信する必要がなくなる。音を出力する機能を持つ電子装置又は算出装置には、通常、本発明の睡眠補助システムのアプリケーションプログラムをインストールし、前記各実施例におけるサーバー120又は電子装置130の機能を実行することができるため、本発明の睡眠補助システムは、睡眠補助装置110とアプリケーションプログラムのみを提供し、使用者の従来の電子装置に合わせれば、睡眠補助機能を実行することができる。
【0055】
本案では、実施例を前述の通り開示したが、これは本案を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神と領域から逸脱しない限り、多様の変更や修正を加えることができる。従って、本案の保護範囲は、後の特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。