(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6365940
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】熱伝導電磁波吸収シート
(51)【国際特許分類】
H05K 9/00 20060101AFI20180723BHJP
C08L 33/08 20060101ALI20180723BHJP
C08K 3/22 20060101ALI20180723BHJP
C08K 9/04 20060101ALI20180723BHJP
C08J 5/18 20060101ALI20180723BHJP
【FI】
H05K9/00 M
H05K9/00 U
C08L33/08
C08K3/22
C08K9/04
C08J5/18CEY
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-222983(P2014-222983)
(22)【出願日】2014年10月31日
(65)【公開番号】特開2016-92118(P2016-92118A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年8月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000242231
【氏名又は名称】北川工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】川口 康弘
(72)【発明者】
【氏名】水野 峻志
【審査官】
白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−297343(JP,A)
【文献】
特開2006−344805(JP,A)
【文献】
特開2010−192550(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 9/00
C08K 3/00 − 13/08
C08L 1/00 − 101/14
C08J 5/00 − 5/02; 5/12−5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクリル酸エステルを含むモノマーを重合してなるポリマーに金属磁性酸化物を含有させてシート状に成形した熱伝導電磁波吸収シートであって、
前記金属磁性酸化物として、平均粒径1〜10μmの金属磁性酸化物と平均粒径50〜100μmの金属磁性酸化物とを9:13〜15:7の体積比で熱伝導電磁波吸収シート全体の55〜60vol%含有し、かつ、表面処理された難燃性フィラーを熱伝導電磁波吸収シート全体の8〜10vol%含有したことを特徴とする熱伝導電磁波吸収シート。
【請求項2】
前記平均粒径50〜100μmの金属磁性酸化物を、熱伝導電磁波吸収シート全体の24vol%以上含有したことを特徴とする請求項1に記載の熱伝導電磁波吸収シート。
【請求項3】
前記金属磁性酸化物として、フェライトを含有したことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱伝導電磁波吸収シート。
【請求項4】
前記難燃性フィラーとして、高級脂肪酸処理された平均粒径0.5〜2μmの水酸化マグネシウムと、チタネート処理された平均粒径1〜10μmの水酸化アルミニウムとを含有したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱伝導電磁波吸収シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品等の発熱源からの放熱を促すためにその発熱源に対して接触するように配置して使用され、電磁波吸収特性も備えた熱伝導電磁波吸収シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シリコーンゴムやアクリル樹脂等のエラストマに熱伝導フィラーを含有させてシート状に成形した熱伝導シートを、例えば電子部品等の発熱源と、ヒートシンクや筐体パネル等といった放熱器との間に介在させることがなされている。その場合、発熱源が発生した熱を良好に放熱器に逃がすことができ、電子部品等の発熱源の過熱を抑制することができる。また、当該シートにフェライト等の磁性フィラーを含有させて熱伝導電磁波吸収シートとすれば、そのシートで前記電子部品等を覆うことで、前記電子部品等が発生した電磁波や前記電子部品等に外部から飛来する電磁波を吸収することができる。その場合、熱伝導シートに磁性フィラーを含有させたことで、金属材料で作成された放熱器がアンテナとして作用してしまうことも抑制することができる。
【0003】
一方、前記エラストマのうちシリコーンゴムは、シロキサンガスを発生して電子機器に悪影響を与える可能性がある。そのため、シロキサンガスを発生しないアクリル系のエラストマを、基材とした熱伝導電磁波吸収シートの開発も種々なされている(例えば特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5083682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1に記載の熱伝導電磁波吸収シートのように、リン系難燃剤を用いた場合、極めて多湿の過酷な環境下で使用された場合には、難燃剤が分解することによってシートが劣化する可能性がある。また、熱伝導電磁波吸収シートにリン系難燃剤を多量に含有させると、透磁率が低下し、電磁波吸収特性も低下する。
【0006】
そこで、本発明は、UL−94規格の難燃レベルにおいてV−2相当の難燃性を有し、かつ、良好な熱伝導性及び透磁率を有する熱伝導電磁波吸収シートを、リン系の難燃剤の使用を必須とせずに提供することを目的としてなされた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達するためになされた本発明は、アクリル酸エステルを含むモノマーを重合してなるポリマーに金属磁性酸化物を含有させてシート状に成形した熱伝導電磁波吸収シートであって、前記金属磁性酸化物として、平均粒径1〜10μmの金属磁性酸化物と平均粒径50〜100μmの金属磁性酸化物とを9:13〜15:7の体積比で熱伝導電磁波吸収シート全体の55〜60vol%含有し、かつ、表面処理された難燃性フィラーを熱伝導電磁波吸収シート全体の8〜10vol%含有したことを特徴としている。
【0008】
本願出願人は、電磁波吸収フィラーであり、かつ、熱伝導フィラーでもある金属磁性酸化物を、アクリル酸エステルを含むモノマーを重合してなるポリマーに含有させることによって熱伝導電磁波吸収シートを作成し、その難燃性を調査した。その結果、平均粒径50〜100μmの金属磁性酸化物を適宜の配合で含有させると、当該金属磁性酸化物がシートの燃焼中に凝集してポリマーと共に落下することによって、V−2相当の難燃性を確保することができることを発見した。このような大粒径の金属磁性酸化物は、平均粒径1〜10μm程度の小粒径の金属磁性酸化物と共に含有させることが、シートの硬度を低下させて電子部品との密着性を確保でき、熱を効率よく伝達させることができる点や、製造時の混練を容易にする点で望ましい。また、これらの金属磁性酸化物は、適宜の難燃性フィラーと共にシートに含有させることが、難燃性を確保する上で望ましい。
【0009】
そこで、本発明の熱伝導電磁波吸収シートは、前記小粒径の金属磁性酸化物と大粒径の金属磁性酸化物とを9:13〜15:7の体積比でシート全体の55〜60vol%含有し、かつ、表面処理された難燃性フィラーをシート全体の8〜10vol%含有している。小粒径の金属磁性酸化物の配合が前記範囲よりも大きいと、V−2相当の難燃性が得られにくくなると共に、透磁率が低下して十分な電磁波吸収効果が得られない場合がある。大粒径の金属磁性酸化物の配合が前記範囲よりも大きいと、硬度が上昇し、生産性(混練性)が低下する場合がある。難燃性フィラーの配合が前記範囲よりも小さいと、V−2相当の難燃性が得られにくくなる。難燃性フィラーの配合が前記範囲よりも大きかったり表面処理されていないと、硬度が上昇し、生産性(混練性)が低下する場合がある。さらに、本発明の熱伝導電磁波吸収シートは、リン系難燃剤の使用を必須としていないので、耐湿性も確保することができる。
【0010】
なお、本発明において、前記平均粒径50〜100μmの金属磁性酸化物を、熱伝導電磁波吸収シート全体の24vol%以上含有した場合、熱伝導電磁波吸収シートの透磁率を一層良好に向上させることができる。
【0011】
なお、前記金属磁性酸化物はフェライトであってもよい。また、本発明の熱伝導電磁波吸収シートは、前記難燃性フィラーとして、高級脂肪酸処理された平均粒径0.5〜2μmの水酸化マグネシウムと、チタネート処理された平均粒径1〜10μmの水酸化アルミニウムとを含有してもよい。これらの場合、一層良好に、高い透磁率と熱伝導率とを有し、V−2相当の難燃性を有し、かつ、低硬度で生産性も良好な熱伝導電磁波吸収シートが得られる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施例の配合]
次に、本発明の実施の形態を、具体的実施例を挙げて説明する。本願出願人は、アクリル酸エステルを含むモノマーを重合してなるポリマーに、金属磁性酸化物としてのフェライトと、難燃性フィラーとしての水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウムの少なくとも一方とを含有させた熱伝導材を作成し、シート状に成形して熱伝導電磁波吸収シートとした。
【0013】
本願出願人は、各種熱伝導フィラー(フェライト,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム)の配合や粒径,表面処理の有無を、下記の表1に示すように種々に変更して、特性の変化を調べた。なお、表1では、水酸化マグネシウムを「水酸化Mg」と、水酸化アルミニウムを「水酸化Al」と、それぞれ記している。これらのフィラーは、加熱時に結晶水を脱水させて熱伝導電磁波吸収シートの難燃性を向上させる難燃性フィラーである。
【0014】
また、水酸化アルミニウムとしては、チタネート処理された平均粒径7μm(表1には単に「粒径」と表記:他も同様)で比重2.42のものを使用した。水酸化マグネシウムとしては高級脂肪酸処理された平均粒径1.1μmで比重2.38のもの又は高級脂肪酸処理されていない(未処理)平均粒径3.5μmで比重2.38のものを使用した。また、フェライトとしては、Ni−Zn系ソフトフェライトを使用した。なお、平均粒径は、レーザー回折法、遠心沈降法、画像解析等の方法により測定することができるが、本実施形態では市販品の表示を参照した。当該表示によれば、水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウム・小粒径フェライトについてはレーザー回折法、大粒径フェライトについては標準篩い(JIS Z 8801−1−2000)にて測定された粒子径が、平均粒径とされている。
【0015】
【表1】
表1に示した実施例1〜4及び比較例1〜9の特性を表2に示す。なお表2において、生産性は次のように評価した。フィラーを基材に混練してシート化する作業が容易にできるものを○、シート化するのに多少の困難を伴うものを△とした。
【0016】
【表2】
[考察]
実施例1〜4は、いずれも、小粒径(平均粒径8μm)のフェライトと大粒径(平均粒径80μm)のフェライトとを9:13〜15:7の体積比で熱伝導電磁波吸収シート全体の約59vol%含有している。また、実施例1〜4は、いずれも、高級脂肪酸処理された水酸化マグネシウムを熱伝導電磁波吸収シート全体の3.45vol%含有し、チタネート処理された水酸化アルミニウムを熱伝導電磁波吸収シート全体の5.65vol%含有している。すなわち、難燃性フィラー(難燃剤)を、熱伝導電磁波吸収シート全体の約9vol%含有している。表2に示すように、これらの実施例では、10MHzにおいて10以上の良好な透磁率が得られた。また、これらの実施例では、1.3W/m・K以上の良好な熱伝導性が得られた。また、これらの実施例の熱伝導電磁波吸収シートは、アスカーC(ASKERC)硬度が40以下の柔軟性を有し、生産性も良好(○)であった。また、これらの実施例の熱伝導電磁波吸収シートは、難燃性がV−2相当であった。
【0017】
これに対し、フェライトとして小粒径のもののみを含有させた場合、比較例1のように難燃剤を添加しなかったものはもちろんのこと、比較例3のように難燃剤を多少多く(約10vol%)含有させてもV−2相当の難燃性が得られなかった。比較例4のように、実施例1〜4の1.5倍以上の難燃剤を含有させた場合は、V−2相当の難燃性が得られたが、透磁率が大幅に低下した。
【0018】
これらの実験結果は、大粒径のフェライトが、シートの燃焼中に凝集してポリマーと共に落下することによって、V−2相当の難燃性を確保するのに寄与していることを示唆している。なお、このような大粒径のフェライトによる難燃性向上に関しては、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムから放出された結晶水により熱伝導電磁波吸収シートの強度が低下することが前提条件となっている可能性がある。また、小粒径のフェライトのみを含有させた場合、基材に対するフィラー(フェライト及び難燃剤)の混練性も悪く、良好な生産性が得られなかった。さらに、実施例1,2,4の比較からも分かるように、大粒径のフェライトの方が小粒径のフェライトに比べて透磁率の向上に大きく寄与する傾向がある。
【0019】
一方、フィライトとして大粒径のもののみを含有させた場合や、大粒径のフェライトを小粒径のフェライトの2倍以上含有させた場合は、比較例5,7に示すように、フィラーを基材に充填することすらできなかった。比較例6に示すように、フェライトとして大粒径のもののみを含有させるものの、フェライト全体としての含有量を少なめに設定し、代わりに難燃剤を少し多めに(約10vol%)含有させた場合、V−2相当の難燃性が得られた。しかし、この場合、透磁率が低く、かつ、生産性(混練性)も悪かった。
【0020】
実施例1〜4のうち、小粒径のフェライトと大粒径のフェライトとを1:1の体積比で含有させた実施例1が、最も透磁率及び熱伝導率が高く、かつ、低硬度であった。なお、表2における総合評価(トータル)では、透磁率が14.0以上で熱伝導率が1.4W/m・K以上の実施例1〜3の総合評価を○とし、透磁率及び熱伝導率において劣る実施例4の総合評価を△とした。
【0021】
一方、最も優れた特性を示した実施例1と同様に、小粒径のフェライトと大粒径のフェライトとを1:1の体積比で含有させた場合でも、比較例2のように難燃剤としての水酸化マグネシウムが表面処理されていないと、硬度が高くなり、混練性も悪かった。さらに、小粒径のフェライトと大粒径のフェライトとを1:1の体積比で含有させた場合でも、比較例8のように、難燃剤が約7vol%しか含有されていないとV−2相当の難燃性が得られなかった。また、小粒径のフェライトと大粒径のフェライトとを1:1の体積比で含有させた場合でも、比較例9のように難燃剤が約11vol%も含有されると透磁率が13.0まで低下し、硬度も50と硬く、さらに、混練性も悪かった。
【0022】
これらの比較例1〜9に対して、実施例1〜4は、小粒径のフェライトと大粒径フェライトとを9:13〜15:7の体積比で熱伝導電磁波吸収シート全体の約59vol%含有し、かつ、表面処理された難燃剤をシート全体の8〜10vol%含有している。このため、各実施例は、11以上の透磁率と1.3W/mk以上の熱伝導率を有し、アスカーC硬度が40以下で生産性(混練性)も良好で、V−2相当の難燃性も有している。従って、軟らかくて電子部品等に密着し、熱伝導性もよいので、電子部品等で発生した熱を良好に放熱器に逃がすことができる。また、透磁率も高いので、電子部品等が発生した電磁波や電子部品等に外部から飛来する電磁波を良好に吸収することができる。特に、実施例1〜3は、前記大粒径のフェライトを、24vol%以上含有しているので、一層良好に透磁率を向上させることができ、前記電磁波を一層良好に吸収することができる。
【0023】
さらに、実施例1〜4は、V−2相当の難燃性を有するため、前記電子部品等を使用した機器の安全性も向上させることができる。さらに、実施例1〜4は、リン系難燃剤の使用を必須としていないので、熱伝導電磁波吸収シートの耐湿性も確保することができる。また、実施例1〜4は、高級脂肪酸処理された水酸化マグネシウムを熱伝導電磁波吸収シート全体の3vol%以上含有しているので、一層良好に低硬度化されることができる。
【0024】
[本発明の他の実施形態]
なお、本発明は前記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、小粒径のフェライトの平均粒径は、1〜10μmの範囲で変更しても同様の実験結果が得られるものと考えられる。大粒径のフェライトの平均粒径は、50〜100μmの範囲で変更しても同様の実験結果が得られるものと考えられる。フェライト全体としての含有量は熱伝導電磁波吸収シート全体の55〜60vol%の範囲で変更しても同様の実験結果が得られるものと考えられる。さらに、金属磁性酸化物としてはフェライト以外のものを用いても同様の実験結果が得られるものと考えられる。
【0025】
高級脂肪酸処理された水酸化マグネシウムの平均粒径は0.5〜2μmの範囲で変更しても同様の実験結果が得られるものと考えられる。チタネート処理された水酸化アルミニウムの平均粒径は1〜10μmの範囲で変更しても同様の実験結果が得られるものと考えられる。難燃性フィラーとしては、他の難燃性フィラー(望ましくは水分を排出するタイプの難燃性フィラー)を使用しても同様の実験結果が得られるものと考えられる。各熱伝導フィラーの配合量は±10%程度変更しても同様の実験結果が得られるものと考えられる。
【0026】
また、ポリマーとしては、アクリル酸エステルを含むモノマーを重合してなるポリマーであれば種々のものを使用することができ、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n―ブチル(メタ)アクリレート、i―ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、i−アミル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、i−ミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、i―ノニル(メタ)アクリレート、i―デシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、i―ステアリル(メタ)アクリレート等のアクリル系モノマーを重合または共重合したものを使用することができる。なお、前記(共)重合する際に使用するアクリル酸エステルは、単独で用いる他、2種類以上併用してもよい。
【0027】
更に、2官能アクリレート系の多官能モノマーとしては、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート等を使用することができ、3官能基以上のアクリレート系としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等を使用することができる。