(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前述した特開2002−374675号公報に開示された電源アダプタでは、電源アダプタを一つにまとめる手段として、まず電源アダプタの電源ユニットと電源ユニットからの出力電力を外部に供給するための出力コードを分離し、出力コードを交換可能な構造にする。出力コードは、使用する各電子機器用に一本ずつ専用品を用意する必要がある。さらに、この電源アダプタは1台の電子機器の駆動にしか対応していないため、複数の電子機器を同時に使いたい場合には、やはり複数の電源アダプタを持ち歩かなければならない。
【0007】
また、前述した特開2010−258549号公報に開示された電源管理システムは、電力線通信網で接続する複数の機器と、該機器の少なくとも一つ以上とネットワークで接続する電源管理装置とからなるシステムであって、電力線によって接続する複数の機器(機器A,B・・・)が電力線通信網を形成し、その電力線通信網内の少なくとも一つの機器(本例では、機器A)とLANを介して一台の電源管理装置が接続する構成となっている。
【0008】
各機器は、電力線の電力線通信により、ある周期でパケットを他の機器と送受信し、該パケットのデータをメモリに格納するなどの制御を行う制御部と、他機器とのパケットの送受信を行う送受信部とから構成されている。
【0009】
また、電源管理装置は、LANを介して接続する機器に対し、電力線通信網内の情報を取得するためのコマンドを発行し、機器へのコマンドの送受信を制御する制御部、発行コマンドを送受信する送受信部、取得した機器の接続情報を格納しておくメモリを備えている。
【0010】
このように、当該の電源管理システムでは、電力線通信を利用しているものの、機器へのコマンドの送受信にはLANを必要としている。さらに、サーバやスイッチングハブなどの多様な動作モードに対しても、当該電源管理システムが供給できる電力は常に固定であるため、必ずしも省エネルギーにはなってはいない。
【0011】
このように、複数の電気機器に電力を供給する電源システムでは、電気機器に応じた専用の接続ケーブルを必要とし、また、電力線以外にLAN回線を必要としていた。
【0012】
そこで本発明の目的は、複数の電気機器に対してそれぞれ専用の接続ケーブルを必要とせず、また接続ケーブル以外の通信回線を必要としない、直流電源システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による直流電源システムは、電気機器に、その動作に必要な電力情報を記憶し当該情報の通信を制御する電力情報制御回路を備え、
電源装置には、電力生成回路と、前記電力情報の読み取り回路とを備え、
前記電力生成回路は、前記電力情報に適合する直流電力を出力可能なように制御することを特徴とする。
【0014】
すなわち、本発明による直流電源システムは、
直流電力で動作する電気機器と、
電源装置と、
前記電気機器及び前記電源装置を接続する接続ケーブルと、
を備える直流電源システムにおいて、
前記電気機器は、当該電気機器の動作に必要な電力情報を記憶し当該情報の通信を制御する電力情報制御回路を備え、
前記電源装置は、供給する直流電力の電圧及び電流を制御する電力生成回路と、前記電力情報制御回路と通信可能で、前記電力情報を読み取る読み取り回路とを備え、
前記電力情報制御回路と前記読み取り回路とは、前記接続ケーブルによって通信接続できるようになっており、
前記電力生成回路は、前記読み取り回路によって、前記電力情報制御回路に記憶された前記電力情報を読み取らせて、当該情報に適合する直流電力を出力可能なように制御し、前記電源装置から前記接続ケーブルを介して前記電気機器に電力を供給
し、
前記直流電源システムは、複数の電力生成回路と出力ポートとを備え、複数の前記電気機器が接続される状態において、前記複数の電気機器が必要とする、それぞれの電圧及び電流の情報から、前記複数の電力生成回路の最高効率点を基準にして、前記電力生成回路の組み合わせを決定する演算処理回路を有することを特徴とする。
【0015】
このような構成により、本発明の直流電源システムでは、電源装置に接続されうる電気機器がそれぞれ必要とする電力が異なっていても、電力情報を記憶した電力情報制御回路を電気機器が備えており、その電力情報に読み取りそれに適合する直流電力を出力可能なように制御するので、電源装置に異なった電気機器を接続しても、その電気機器が必要とする電力を供給することができる。
【0016】
さらに、前述の電源装置に、複数の電気機器が接続された場合には、それぞれの電気機器が必要とする電力情報を読み出し、各々の電力情報に基づいて効率良く電力を供給できるように電源装置を制御するように構成されてい
る。
【0017】
すなわち、直流電源システムは、複数の電力生成回路と出力ポートとを備えており、
複数の電気機器が接続される状態において、前記複数の電気機器が必要とする、それぞれの電圧及び電流の情報から、前記複数の電力生成回路の最高効率点を基準にして、前記電力生成路の組み合わせを決定する演算処理回路を有してい
る。
【0018】
このような構成によれば、直流電源システムに接続された全ての電気機器に、必要な電力を効率良く供給することも可能である。
例えば、前述の電源装置に複数の電気機器が接続され、それら電気機器の動作可能な電圧範囲が重なっている場合は、1台の電源装置によって複数の電気機器の動作が可能となる共通の電圧を供給できるので、複数の電気機器毎に複数の電源装置を作動させる場合に比べて、電力効率を改善できる。
【0019】
さらに、本電源システムの供給する電力は常に一定であるとは限られず、電気機器の多様な動作モードに応じた適切な電力を供給できるように、構成されているとよい。
【0020】
すなわち、前記電気機器が、必要とする電力の異なる複数の動作モードで動作可能であり、
前記電力情報制御回路は、前記複数の動作モードにおいて必要なモード別電力情報を内部メモリに設定可能に構成されており、
前記電気機器の動作モードが変化したとき、当該動作モードで必要なモード別電力情報を前記電源装置と通信し、前記読み取り回路に読み取らせるように制御する機能を有しているとよい。
【0021】
必要とする電力の異なる複数の動作モードとしては、例えば、電源オフ,サスペンド,スタンバイ,省エネルギー稼働又はブースト稼働などが例示できる。なお、これらのモードは、電気機器によっても呼び名が異なる場合がある。
【0022】
つまり、電気機器が電源オフ,サスペンドやスタンバイの状態では、待機電力を低く抑えるために低電圧での動作が望ましく、電源装置はそれに応じた電力を供給する。一方、電気機器が始動時やブート動作時には、逆に大きな電力を必要とするので、電源装置はそれに応じた電力を供給する。したがって、電源装置も、電気機器のそのような多様な動作モードに応じた電力を臨機応変に供給できるように構成されているとよい。
【0023】
つまり、直流電源システムにおいて、電源装置と各電気機器の電力情報制御回路とは、各電気機器の動作モードが変化したときに、その動作モードで必要なモード別電力情報を通信できるように制御されており、電源装置はその電力情報に基づいて、その動作モードで必要としている電圧値と電流値を有する電力を、その電気機器に供給できるように構成されているとよい。
【0024】
加えて、前述の直流電源システムにおいて、電源装置はさらに故障診断回路を備えているとよい。
すなわち、故障診断回路は、前記接続ケーブルを介して、接続されている前記電気機器の状態を診断する機能を有しているとよい。
【0025】
故障診断回路は、接続ケーブルを介して接続される電気機器の電源回路の動作前診断による情報を、電気的に接続する前に入手して故障診断を行ったり、また接続後に電気機器における通電状態を、リアルタイムに診断する機能を有しているとよい。診断の結果、電気機器に何らかの異常があると判断された場合には、速やかに電力供給を停止し、被害の拡大を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0026】
前述のような構成により、本発明の直流電源システムでは、電気機器が必要とする電力情報を記憶した電力情報制御回路を当該電気機器が備えており、その電力情報に適合する直流電力を出力可能なように制御することができる。
【0027】
それに加えてさらに、電源装置に、接続ケーブルを介して接続されてる前記電気機器における状態を診断する機能を有している故障診断回路を備えていると、電気機器における状態を診断することも可能となる。
【0028】
また、本発明の直流電源システムでは、複数の電気機器を電源装置に接続するに際して、接続ケーブルを共用化することもできる。
さらに、接続ケーブルにて電力情報の通信が可能な構成を備えていれば、接続ケーブル以外の通信回線を必要としない。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、図面を用いながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0031】
図1は、本発明による直流電源装置の全体構成を示す図である。直流電源装置は、電源装置本体30と、接続ケーブル20と、電気機器10とを含んで構成される。電源装置本体30は、外部から供給される電力を電気機器10が必要とする直流電力に変換し、接続ケーブル20を介して電気機器10に電力を供給するものである。
【0032】
[電力制御の流れ]
本発明による直流電源装置の特徴の一つは、電源装置に接続される電気機器が必要とする電力情報を、電気機器側から電源装置本体側へ通信・伝達し、電源装置本体は、その電力情報に基づいて電気機器が必要とする電力を生成し、電気機器側に正しくかつ効率良く供給できることにある。
【0033】
電気機器10が動作するために必要となる電力情報(動作電圧範囲や最大動作電流など)は、電気機器に内蔵されている電力情報制御回路12に記憶されており、接続ケーブル20の先端のプラグが、電気機器の接続端子に電気的に接続されるか接近すると、電源装置30からの電力情報の読み出し要求により、電力情報制御回路12は、その内部に記憶された電力情報を、接続ケーブル20を通じて電源装置30へと伝達するように制御する。
【0034】
つぎに、伝達された電力情報は、電源装置30内に設けられた読み取り回路35にて読み取られた後、コントローラ36に伝達される。
【0035】
そして、コントローラ36は、電気機器の電力情報を、DC−DCコンバ−タ等の電力生成回路に適用できるような制御データに変換し、当該制御データによって電力生成回路32を制御し、電気機器10に供給すべき直流電力を供給できるように構成されている。
【0036】
このように、本発明による直流電源装置30の特徴は、電気機器10に供給すべき電力情報を、電気機器10から接続ケーブル20を介して電源装置30に伝達し、その電力情報によって供給すべき直流電力を制御している点にある。つまり、電源装置から電気機器に直流電力を供給するための電力ケーブルと、電気機器が必要とする電
力情報を読み出して、電源装置側に伝える信号線は別々ではなく、同一の電源ケーブルを兼用している。
【0037】
例えば、電力伝送は直流であるが、電気機器10の電力情報の読み出しは直流ではなく高周波(例えば、13.56MHzのRF)で行い、周波数帯域を異ならせることによって、電力伝送と信号伝送を分離することができる。もちろん、電力線とは別に、電気機器10の電力情報を送信する信号線を設けてもよい。その場合は、電源回路11の発生する雑音の影響を信号線を伝わる信号が受けないので好ましいが、ケーブル芯線が多くなるのが欠点でもある。
【0038】
また、電力情報の読み出しを高周波で行う場合のメリットとしては、非接触で情報を読み出すことも可能となることである。つまり、接続ケーブル20を電気機器に完全に接続しなくても、接続ケーブル20の電気機器10側のプラグを電気機器10の受け側コネクタに近付けただけで、高周波による結合を利用した近接通信(Near-Field Communication:NFC)によって情報を読み出すことも可能となる。これは、RF−IDなどでも用いられている手法と同じである。したがって、接続ケーブル20を電気機器10に電気的に接続する前に、電気機器10の電
力情報を読み出すことも可能となり、電気機器への電力供給可否の判断や、電気機器の故障診断をケーブルを接続する直前に行えるようになる。
【0039】
例えば、電源装置30の電力供給能力を超える電気機器10をまさに今、接続しようとしている場合、その接続しようとしている電気機器の電力コネクタに、接続ケーブル20のプラグを近付けただけでそのことが分かるので、ケーブルを接続する前に例えば電源装置30が警報音を発したり、接続ケーブル20のプラグが例えば赤色の点滅光を発するようにして、警告を発するようにすることも可能となる。
【0040】
また、電気機器が供給すべき電力情報を記憶した電力情報制御回路12を、内蔵しない場合は、電力情報を記憶した電力情報制御回路12を電気機器本体に後から付加することも可能である。このため、電力情報制御回路12に記憶した電力情報は、書き込み可能なROM(EP−ROMなど)やフラッシュメモリなどに格納すると共に、接続ケーブル20のプラグと電気機器10を駆動するための電源回路11とを、電気的に接続可能な例えば
図3に示すような変換プラグ50の形態とすることで、電気機器の電力情報を有する電力情報制御回路を後から付加することができる。
【0041】
このように構成された直流電源装置30は、家庭用電力線などの商用電源や二次電池など、外部電力源40から供給された電力を、電気機器10の電力情報制御回路12に記憶された電力情報に基づいて変換し、電気機器10に適合した電圧と電流を有する電力を供給する。
【0042】
なお、
図1に示した直流電源装置30では、外部電力源40として、商用電源による交流電源と二次電池を用いた直流電源を用いた場合を示している。商用電源は、例えば単相や二相のAC100Vでもよいし、単相や三相のAC200Vでもよい。二次電池は、太陽光発電装置など、再生可能エネルギーを使って発電された電力によって充電されてもよい。
【0043】
さらに、電力情報の詳細について説明する。
電気機器に設けられた電力情報制御回路12には、当該電気機器にかかる電力情報として、電力情報の異なる機種毎に固有なIDや、動作可能電圧範囲、定格電流、電気機器の待機電流、突入電流などの最大電流値、タイムスタンプのほか、電気機器のステータスやバッテリーを搭載している電気機器であれば、そのバッテリー情報などをシリアルデータ(2進数)で記憶されていることが好ましい。
【0044】
このような電力情報制御回路は、電気機器の製造者によって予め装置に内蔵されていることが望ましい。なお、電力情報制御回路を内蔵しない既存の電気機器については、
図3に示すような電力情報制御回路を内蔵した変換プラグやジョイントプラグなどの形態にて、接続ケーブルと電気機器の電源コネクタを電気的に接続した形態で、電気機器本体に使用者が後付けするとよい。
【0045】
これに限られず、電気機器に固有な電力情報を記録したRF−IDチップを内蔵した電力情報制御回路を電気機器の電源コネクタ近くに貼り付けて、接続ケーブルとの高周波結合によって非接触で電力情報を読み取り、電源装置側に伝えるようになっていてもよい。
【0046】
その場合、電力情報制御回路に記憶させる電力情報などの書き込みは、市販のRF−IDリーダ/ライタを使用するとよい。ここで、例えばインターネット上に、あらゆる電気機器の電
力情報を集めたデータベース(例えば、ホームページとして)を構築しておき、そこにアクセスして、電気機器のメーカーや型番などから機種固有のIDを検索して取得し、その電力情報を設定できるようになっていると、手間もかからず正確な電力情報を得ることができるので、好ましい。
【0047】
[直流電源装置の構成要素]
つぎに、
図1に示した直流電源装置本体30の構成要素について詳細を説明する。
電力変換器31は、外部電力源40から供給された電力を、一次変換するコンバータである。
電力生成回路32は、一次変換された電力を、電気機器10に供給すべき電圧範囲と最大電流の電力に二次変換するコンバータである。
監視回路33は、電力生成回路32が出力する電力を計測すると共に、計測した電力の情報をコントローラ36に伝達する。
直流電源装置30に設けられた読み取り回路35は、接続ケーブル20を介して伝達される電気機器10に内蔵された電力情報制御回路12に記憶された、直流電力の電圧、電流などの電気機器10に供給すべき直流電力に関する情報を読み取るための電子回路である。
出力SW34は、直流電源装置30から接続ケーブル20への直流電力の出力を制御するスイッチである。
【0048】
図1に示した直流電源装置30は、複数の電気機器10が接続された場合にも対応できるように、複数系統の電力生成回路32,監視回路33,出力SW34,読み取り回路35を備えていてもよい。
【0049】
このように、直流電源装置30において、コントローラ36は、まず電気機器10に設けられた電力情報制御回路12に記憶され、電気機器10に供給すべき電力情報を、接続ケーブル20の電力線を介して、電源装置本体30の読み取り回路35に伝達する。
【0050】
このようにして、直流電源装置30は、電気機器10に供給すべき電力情報を取得する。さらに、コントローラ36は、読み取った電力情報、すなわち電圧範囲や電流値などから、出力電力を制御するための電圧情報を演算処理し、その電圧情報はコントローラ36に記憶されたデータテーブルから導き出される。
【0051】
また、コントローラ36は、直流電源装置30が出力する電力を常に監視する機能、すなわち監視回路33を備えていることが好ましく、出力電圧と出力電流を常に電気機器の必要とする電力情報と比較演算できるような制御プログラムを有することが好ましい。このように制御することで、電気機器10に対して常に適正な電力供給が図れると共に、以下のようなトラブルに対処することができる。すなわち、電気機器における回路の短絡や開放、あるいは通信異常により電力情報が消失したときにも出力を制御することで、事故を未然に防ぐことができる。
さらに、電気機器の多様な動作モードに対しても、例えば電源オフ,サスペンド,スタンバイ,ブートアップ,通常稼働,省エネルギー稼働又はブースト稼働などの動作モードの変化に対しても、それぞれの動作モードに最適な電力制御を行うことで、不要なエネルギーを省きながら電力供給が行える。
【0052】
つづいて、
図1に示した直流電源装置の構成について、より具体的に説明する。なお
図1では、一例として出力ポートが1ポート設けられている場合について記載しているが、出力ポートの数はこれに限られることはなく、利用する形態によって必要とする数のポートを設けることができる。
【0053】
直流電源装置本体30に設けられた電力変換器31は、外部から供給される外部電源40が太陽光発電装置や二次電池による直流電源である場合に、後述する次段の可変出力レギュレータである電力生成回路32に入力される電圧を、一例として24VDC〜100VDCの範囲の電圧になるように調整しうる一次レギュレータである。
【0054】
また、電力変換器31は、外部から供給される外部電源40が商用電源100VAC〜240VAC(50/60Hz)の場合に、交流を直流に変換すると共に、変換された直流の電圧を、一例として24VDC〜100VDCの範囲の電圧になるように調整しうる一次レギュレータでもある。
【0055】
直流電源装置本体30では、外部から供給される外部電源40が直流電源又は交流電源のいずれであっても機能するように電力変換器31を備えており、この変換器を介して、前述の一次レギュレータによって所定の電圧に調整された直流電力が、次段の電力生成回路32に接続されている。なお、一次レギュレータが生成する直流電圧の範囲は、電気機器に規定された電圧の範囲よりも高くてもよい。
【0056】
電力生成回路32は、一次レギュレータで生成された直流電力を、電気機器10の電力情報に基づき、必要とされる電圧に変換して出力する可変出力レギュレータである。この電力生成回路32は、コントローラ36に接続されており、スイッチング制御や出力制御を受けて動作する。
【0057】
また、電力生成回路32の出力は、監視回路33と、出力SW34を経由して、各出力ポートに接続されている。この出力ポートには、接続ケーブル20のコネクタ部が接続される。
【0058】
監視回路33は、電力生成回路32が生成した電圧値と電流値を計測すると共に、コントローラ36に接続されており、計測した電圧値と電流値の情報を伝達する。コントローラ36は、伝達された電圧値と電流値を演算処理する機能を有している。
【0059】
出力SW34は、接続ケーブル20を介して電気機器10に直流電力を供給するか否かの制御を行う回路である。この出力SW34は、コントローラ36に接続されており、コントローラ36の判断した、直流電力を供給するか否かのオン/オフ制御信号が、デジタル信号又はアナログ信号にて伝達される。
【0060】
読み取り回路35は、接続ケーブル20を介して電気機器10に内蔵された電力情報制御回路12に記憶された電力情報を読み取り取得する機能を有する。取得した電力情報は、接続されたコントローラ36にシリアルデータとして出力される。この読み取り回路35は、電気的な接続端子を介した直接的な電気結合回路による通信にて接続される。電力情報制御回路12から読み取る電力情報とは、電気機器10の有する機種固有IDや、定格電圧範囲,最大電流,待機電流,タイムスタンプなどである。
【0061】
コントローラ36は、読み取り回路35より伝達された電気機器10の有する機種固有IDと、取得した読み取り回路の設定ポート番号を紐付けする機能を有するとよい。
【0062】
また、コントローラ36は、読み取り回路35より伝達された電気機器10の有する定格電圧を、内蔵のフラッシュメモリに記憶された、電圧とDC−DCコンバータ制御データの相関データに照らし合わせて、電力生成回路32に負荷機器10が必要とする電圧と一致するようなデジタル信号又はアナログ信号を生成して伝達する。
【0063】
さらに、コントローラ36は、読み取り回路35より伝達された電気機器10の有する定格電流と待機電流とをレジスタに記憶しておき、電流・電圧計より伝達された電流情報と比較する演算を行う。また、コントローラ36は、読み取り回路35より伝達された電気機器10の有するタイムスタンプを基に、内部レジスタ上で取得開始からクロックカウントを積算し記録していく。これは、負荷機器の接続経過時間を表すと共に、接続ケーブル20の接続が一時的に切断されるような事態が起こった場合を検知する機能となる。
【0064】
加えて、コントローラ36は、電力情報制御回路12に記憶された電力情報を取得した後、接続された電力情報制御回路12に対し、スイッチング制御と出力制御信号を伝達すると共に、これらコンバータ回路が生成した電圧や電流を検定し、所定の条件を満たしていれば、出力SW35へ、出力のオン/オフ制御信号を伝達する。
【0065】
コントローラ36には、電気機器10の必要とする電力情報と電力生成回路32の制御データの相関を表すデータテーブルが記憶されているとよい。
【0066】
図1に示した直流給電装置では、電気機器を1台接続された場合を例に記載しているが、電源装置の給電ポートを複数設けることで、電気機器を複数制御できてもよい。
【0067】
さらに、接続された複数の電気機器それぞれが必要とする電力が異なる場合であっても対応できるように、電源装置30の給電ポート毎に直流給電回路を設けるなど、電源装置30内に複数の直流給電回路を設ければよい。
【0068】
さらに、複数設定された直流給電回路は完全に独立した回路構成ではなく、各回路が電流を融通しあえるように構成することで、トータルの消費電力を低減したり電力効率向上に寄与できる。
【0069】
具体的には、接続ケーブルによって接続された複数の電気機器の所要電力範囲が重なっている場合、例えば、所要電力が12〜15Vの電圧範囲で動作し、最大動作電流3Aの電気機器(A)に対して、12V,5Aの電力供給能力のある直流給電回路によって電力が供給されている状態で、新たに接続される電気機器(B)が例えば、9〜12Vの電圧で動作し、最大1Aの電流が流れる電気機器であった場合、そのために2台目の直流給電回路を動作させる必要はなく、先に電力を供給している1台目の直流給電回路の一部の電力を新たに接続された電気機器に充てることができる。こうすることにより、接続されて2台の電気機器に対して、2台の直流給電回路を個別に動作させる場合に比べて、電力効率を改善でき、省エネルギーに寄与できる。
【0070】
[電気機器に内蔵された電力情報制御回路の構成要素]
図2は、電力情報制御回路における通信を行う手段について、その構成を示す図である。
電気機器10が要求する電力を、電源装置30に内蔵された出力SW34から電気機器10を駆動されるための電源回路11に電力を供給するにあたり、それらを接続した
プラス電力線上に電力など低周波数な(直流)信号を通過させるためのチョークコイル38及びチョークコイル14が直列に配置されている。
【0071】
また、接続ケーブル20を介したプラス電力線には、電気機器10の必要とする電力情報を高周波信号にて通信するための結合コンデンサ37を介して接続された読み取り回路35と、結合コンデンサ13を介して接続された電力情報制御回路12とが接続される。
【0072】
すなわち、電力供給と通信を同一のプラス電力線を介して行うには、電源装置30から供給する直流電力に高周波である信号、例えば13.56MHzなどの周波数を重畳することとなる。
【0073】
重畳された高周波信号は、チョークコイル38,14を通過できないが、結合コンデンサ37,13は通過できるため、それぞれに接続された読み取り回路35と電力情報制御回路12間で通信は可能となる。
さらに高周波信号は、ごく近距離であれば非接触でも通信が可能であるため、接続ケーブル20の電気機器側プラグを、電気機器の電源コネクタに近付けただけで通信が可能となる。いわゆる近接通信により、電源プラグを差し込む前に電気機器の電
力情報を読み取ったり、故障診断を行うことも可能となる。
【0074】
読み取り回路35及び電力情報制御回路12とは、それぞれ双方向にて通信が可能な様に送信回路Tx(Transmitter)、受信回路Rx(Receiver)が内蔵されており、電気機器10が必要とする電力情報や、電源装置30の故障や動作異常を接続ケーブル20を介してお互いに通信することができる。
【0075】
電源装置30及び電気機器10から供給される通信信号及び直流電力については、結合コンデンサ34及び結合コンデンサ13が直流電圧のような低周波数の信号を通さない性質であることを利用し、低周波数のみ通過させて高周波数の信号を通さないチョークコイル38及びチョークコイル14を介して電気機器10を駆動するための電源回路11へと供給されることにより、重畳した通信信号及び供給電力が互いに干渉しないように、チョークコイルとコンデンサが最適に設定されている。
【0076】
なお、通信に使用するシリアル・データは、外来ノイズなどの影響によりデータ欠損が生じたり、電源装置30側と電気機器10側のお互いが発した信号かどうかを区別するために、誤り訂正符号や受け取ったデータのエコーバック機能を付加することで、通信の確定性や安定性を向上させることが好ましい。
【0077】
通信を司る電力情報制御回路12は、電源装置30側からの電力供給が行われる以前、すなわち接続ケーブル20を繋いだ直後において、電源装置30の読み取り回路35から定期的にエコー信号を発するようにすれば、一般的なIDタグのようにエコー信号を用いて電力情報制御回路12が立ち上がり、電気機器10に必要な電力情報などをエコーバックして通信を確立させることで、電源装置との接続が正常になされたか否かを判断することができる。
【0078】
さらに電力情報制御回路12は、電気機器10より電気機器の稼働状態を表すステータス情報を常に取得できるようにしておけば、例えば、通常の稼働状態のほかに、サスペンド状態、スタンバイ状態、ブートアップ状態、省エネルギー稼働状態やブースト稼働状態、さらには電気機器の故障などの電気機器が各稼働状態において必要とするその時々の電力を、電源装置30に送信し、供給される直流電力を電気機器の状態にあわせ、その時々に最適制御を指示することも可能となる。
【0079】
[変換プラグを用いた場合の構成要素]
図3は、電気機器が電力情報制御回路を有しない場合に変換プラグを用いた構成を示す図である。
電気機器10が要求する電力情報を通信するための電力情報制御回路12を電気機器が有しない場合において、通信機能を内蔵した変換プラグ50を接続ケーブル20と電気機器10の間に接続することで、電気機器10が必要とする電力情報を接続ケーブル20を介して電装値30へと伝達することができる。
【0080】
構成としては、結合プラグ又はジョイントの形状をした変換プラグ50に、電力情報を記憶し、その情報を電源装置30と双方向にて通信するための電力情報制御回路12と、高周波信号を通すための結合コンデンサ13と、直流電力のみを通すチョークコイル14と、電力線とその接続端子及び接地(GND)線とその接続端子を内蔵している。
【0081】
この変換プラグ50は、接続ケーブル20及び電気機器10を電気的に接続できるプラグを両端子に有しており、適時着脱が可能である。
【0082】
また、変換プラグ50の端子は、それぞれ接続する対象である接続ケーブル20と電気機器10が決められているので、接続ケーブル20側コネクタをメス(ソケット)形状とし、電気機器10側をオス(プラグ)形状とすることで、誤挿入防止とする工夫がなされている。
【0083】
また、使用者が挿入する向きを見誤らないように、変換プラグ50外装部に電力が流れる方向を示す矢印の刻印又はマークを入れることで、電気機器接続時の運用性が向上する。
【0084】
[複数の電気機器を接続した場合の最大効率点動作を構成する要素]
図4は、複数電気機器を接続し直流給電した際に、各出力回路が高効率で稼働する制御動作を示す構成図である。
電源装置30の構成としては、
図1で示した構成に加え一例として2系統の電気機器が接続できる構成として説明する。
【0085】
各出力回路の電力生成回路32a,32bは、それぞれRLY(リレー)39にて出力が短絡できる構成となっている。
このRLY39は、開閉スイッチの役割をしており、コントローラ36からの制御信号により、任意の電力生成回路の出力を短絡させることができる。
【0086】
例として、3系統の出力回路にそれぞれ電気機器10a,電気機器10bが接続され、電気機器10aの要求する電力は5VDC/1A、電気機器10bの要求する電力は5VDC/7Aとした場合、電力生成回路32a,32bの各電流給電能力が、最大7Aで最高効率電流が4Aとした場合について説明する。
【0087】
コントローラ36は、各出力回路の読み取り回路35a,35bから伝達された電力情報に基づき電力生成回路32a,32bに制御信号を伝達し、各電気機器10a,10bに適正な電力を供給すると同時に、同一電圧を要求する電気機器10aと10bを検出し、その消費電流量を監視回路33a,33bにて取得する。
【0088】
電気機器10aの消費電流が1Aに対し、電気機器10bが7Aとなることから、コントローラ36は出力回路の電力効率を高めるため、RLY39を制御する信号を出力し、電力生成回路32aと32bの出力を短絡する。
【0089】
つぎに、コントローラ36は、電力生成回路32a,32bそれぞれに対して最高効率電流となる制御情報を出力することで、制御電力生成回路32aの負荷電流は1Aから4Aと増加し、電力生成回路32bの負荷電流は7Aから4Aに低減し、それぞれの負荷電流は最高効率が得られる4A負荷で稼働することとなり、電源装置30のトータル電力効率が向上する。
【0090】
その状態において、電気機器10a又は10bの動作状態が変化し、その需要電力が減少又は増加した場合、コントローラ36は、各電気機器からのステータス情報及び監視回路33a,33bの情報を演算し、各電力生成回路が最高効率を得られる電流量又はそれに近い電流量となる組み合わせを判断し、電力生成回路32a,32bの制御信号を調整すると共に、場合によってはRLY39を開放させ、電力生成回路32a,32bを単一負荷動作とすることで電源装置30のトータル電力効率が高いレベルに維持させる制御を行う。
【0091】
[直流給電動作のフローチャート]
つぎに、
図1に示した直流電源装置において、その直流給電動作のフローチャートについて説明する。
図5Aから
図5Dは、接続手順及び動作手順を示したフローチャートである。ここでは、電気機器が1台接続された場合を例として説明する。
【0092】
まず、
図5Aに示した第1フローチャートにしたがって、操作を開始する。
電源装置30に外部電力源40が接続されると(ステップS101)電源装置30に内蔵された読み取り回路35から通信を確立するための応答を求めるハンドシェイク信号が一定間隔で出力ポートから送出される。
この状態は待機状態を意味する。
【0093】
ついで、接続ケーブル20が電源装置30の出力ポートと負荷となる電気機器10の入力ポートに接続されると(ステップS102 肯定)、電源装置30の出力ポートから発せられるハンドシェイク信号が接続ケーブル20を経由して電気機器10へと送出される。
【0094】
この時点で、接続ケーブル20が電源装置30又は電気機器10又はその双方に接続されていない(ステップS102 否定)状態であった場合、電源装置30とその内蔵回路は待機状態を継続する。図中の[END]は、待機状態又は待機状態への移行を意味している(以下、同様)。
【0095】
ハンドシェイク信号が電力情報制御回路12にて受信されその応答が同じ経路を介して読み取り回路35へと送出され(ステップS103 肯定)、電源装置30に内蔵されたコンントローラー36が通信確立と判断する(図示せず)。
【0096】
この時点で、読み取り回路35がハンドシェイク信号に対する応答信号が確認できない、又は電力情報制御回路12がハンドシェイク信号を受信できなければ(ステップS103 否定)、電源装置30は待機状態を継続する。
【0097】
つぎに、読み取り回路35から電力情報制御回路12に対して“電力情報”を送出するようにリクエスト信号を送出する(ステップS104)。
【0098】
電力情報制御回路12は、読み取り回路35から送出されたリクエスト信号に対して応答信号を返送する(ステップS105 肯定)と共に、電気機器10が必要とする“電力情報”を読み取り回路に送出する(ステップS106)。ついで、読み取り回路35は受信した“電力情報”をコントローラ36へと伝達する(ステップS107)。
【0099】
この時点で、読み取り回路35がリクエスト信号に対する応答信号が確認できない、又は電力情報制御回路12がリクエスト信号を受信できなければ(ステップS105 否定)、電源装置30は待機状態に移行する。
【0100】
図5Bに示したフローチャートに移り、コントローラ36は受信した“電力情報”のシリアルデータ・フォーマットを検定し、正常であれば(ステップS108 肯定)取得した“電力情報”に含まれる“定格電圧情報”を内部レジスタに格納する(ステップS109)。
【0101】
このとき、取得した“電力情報”のシリアルデータ・フォーマットに異常があれば(ステップS108 否定)、
図5Dに示したフローチャートの出力SW34にオープン信号すなわち出力オフ信号を送り(ステップS140)、[エラー処理1](ステップS141)を実行し、待機状態へと移行する。
[エラー処理1]は、電源装置30の表示器に[電気機器接続解除]、[通信異常]、[接続ケーブル異常]等を示したり、ビープ音やメロディでその異常を使用者に伝えてもよい。
【0102】
つぎに、レジスタに格納した“定格電圧情報”を検定し、電源装置30に予め想定し記憶させていた電圧範囲以内であることを確認する(ステップS110 肯定)。
【0103】
このとき、取得した“定格電圧情報”が規定の範囲以内でなかった場合(ステップS110 否定)、
図5Dに示したフローチャートの[エラー処理1](ステップS140)を実行し、出力SW34にオープン信号すなわち出力オフ信号を送り、待機状態へと移行する。
【0104】
ついで、受信した“電力情報”に含まれる“定格電流情報”及び“スタンバイ電流情報”を内部レジスタに格納する(ステップS111)。 レジスタに格納した“定格電流情報”を検定し、電源装置30に予め想定し記憶させていた電流範囲以内であることを確認し(ステップS112 肯定)、通信を確立した読み取り回路35とセットになっている電力生成回路チャンネルのNO.を記憶しておく(ステップS113)。
【0105】
取得した“定格電流情報”が規定の範囲以内でなかった場合(ステップS112 否定)、
図5Dに示した出力SW34にオープン信号すなわち出力オフ信号を送り(ステップS140)、フローチャートの[エラー処理1](ステップS141)を実行し、待機状態へと移行する。
【0106】
図5Cに示したフローチャートに移り、通信によりレジスタに取得した“定格電圧情報”に基づき、電力生成回路32を制御して電圧を発生させる(ステップS114)。
発生した電圧を監視回路33で計測し、コントローラ36へと伝達する(ステップS115)。
【0107】
ついで、伝達された電圧とレジスタに格納された“定格電圧情報”を比較し(ステップS116)、その誤差が所定の範囲内であることが確認できれば(ステップS117 肯定)、出力SW34に信号を送り内部接点をオープンからショートに切り替えて、電圧を接続ケーブルへと出力する(ステップS118)。
【0108】
このとき、電力生成回路32が出力した電圧がレジスタに格納した“定格電圧情報”に対して、所定の誤差以内でなかった場合(ステップS117 否定)は[エラー処理2](ステップS126)を実行し、待機状態へと移行する。
[エラー処理2]は、電源装置30の表示器に[電気機器接続解除]、[電源異常]、[電気機器異常]等を示したり、Beep音やメロディでその異常を使用者に伝えてもよい。
【0109】
つぎに、電流を監視回路33で計測し、コントローラ36へと伝達する(ステップS119)。
【0110】
ついで、伝達された電流とレジスタに格納された“定格電流情報”を比較し(ステップS120)、その誤差が所定の範囲内であることを確認する(ステップS121 肯定)。
【0111】
このとき、出力した電流がレジスタに格納した“定格電流情報”に対して、所定の誤差以内でなかった場合(ステップS121 否定)は[エラー処理2](ステップS126)を実行し、
図5Dに示したフローチャートの出力SW34にオープン信号すなわち出力オフ信号を送り(ステップS140)、[エラー処理1](ステップS141)を実行し、待機状態へと移行する。
【0112】
つぎに、出力電圧を監視回路33にて計測し、コントローラ36に伝達する(ステップS122)。
【0113】
伝達された電圧とレジスタに格納された“定格電圧情報”を比較し(ステップS123)、その誤差が所定の範囲内であることを確認する(ステップS124 肯定)。
【0114】
このとき、電力生成回路32が出力した電圧がレジスタに格納した“定格電圧情報”に対して、所定の誤差以内でなかった場合は(ステップS124 否定)、コントローラ36が電力生成回路32に電圧補正を実施し(ステップS125)、
図5Cに示すフローチャートのステップ119に戻る。
【0115】
図5Dに示したフローチャートに移り、出力電流を監視回路33にて計測し、コントローラ36へ伝達する(ステップS133)。
【0116】
ついで、伝達された電流とレジスタに格納された“スタンバイ電流情報”を比較し、その誤差が所定の範囲内であることを確認する(ステップS134 肯定)。ついで、
図5Cに示したフローチャートへ移り、読み取り回路35から電力情報制御回路12に対して、“電力情報”の送信をリクエストする(ステップS128)。
【0117】
電気機器10の電力情報制御回路12から通信応答があれば(ステップS129 肯定)、送信された“電力情報”を読み取り回路35が受信する(ステップS130)。
【0118】
このとき、電力情報制御回路12から通信応答がなければ(ステップS129 否定)、
図5Dに示すフローチャートの出力SW34に、オープン信号すなわち出力オフ信号を送り(ステップS140)、[エラー処理1](ステップS141)を実行し、待機状態へと移行する。
【0119】
つぎに、読み取り回路35からコントローラ36へ“電力情報”が伝達される(ステップS131)。
【0120】
ついで、コントローラ36は取得した“電力情報”に含まれる“定格電流情報”及び“スタンバイ電流情報”を内部レジスタに格納し(ステップS132)、
図5Cに示すフローチャートのステップS119に戻る。
【0121】
ステップS134に戻り、監視回路33が計測し、コントローラ36に伝達された電流とレジスタに格納された“スタンバイ(SB)電流情報”を比較し、その誤差が所定の範囲内でなかった場合(ステップS134 否定)、読み取り回路35から電力情報制御回路12に対して、電気機器10の“ステータス情報”をリクエスト送信する(ステップS135)
【0122】
電力情報制御回路12が読み取り回路35から送出されたリクエスト信号に対して応答信号を返送すると(ステップS136 肯定)、“ステータス情報”を読み取り回路35が読み取り(ステップS137)、コントローラ36へ伝達する(ステップS138)。
【0123】
ついで、コントローラ36は、電気機器10の状態を表す“ステータス情報”から電気機器10の状態がスタンバイ状態であるのか確認し、そうであるなら(ステップS139 肯定)ステップS133に戻る。
【0124】
“ステータス情報”から電気機器10がスタンバイ状態でないことが確認されれば(ステップS139 否定)、出力SW34にオープン信号すなわち出力オフ信号を送り(ステップS140)、[エラー処理1](ステップS141)を実行し、待機状態へと移行する。
【0125】
ここで、電源装置と電気機器とを接続する接続ケーブルは、電源装置と電力情報制御回路との通信は、当該接続ケーブルの電力線を使用して行われるように構成されていることが好ましい。
【0126】
また、本発明に用いる接続ケーブルは、接続される電気機器に対して専用のものを準備する必要はなく、共通化を図ることができる。しかし、所望される電圧および電流の範囲と電気機器の分類から、複数の共通化された接続ケーブルとして標準化するとよい。例えば、電力の大小により、小電力用、中電力用、大電力用など3種類程度の、標準化された接続ケーブルとするとよい。
【0127】
電源装置と電力情報制御回路との通信は、接続ケーブルの電力線及び/又はシールド線を用いて行われるとよい。
【0128】
電力情報制御回路には、内部に格納される電力情報を、前記電気機器に組み込む際に予め記憶させていてもよいし、インターネットやネットワーク上に設置されたサーバのデータベースから、電力情報を各種通信手段にて取得し、書き換え可能としてもよい。このときの通信手段としては、例えば、Ethernet(登録商標),Bluetooth(登録商標),Wi−Fi、RF−IDなどが挙げられる。