【実施例1】
【0203】
V.実施例
以下の実施例は、本発明の様々な実施形態を例示する目的で与えられるものであり、いかなる形でも本発明を限定することを意図していない。当業者であれば、本発明が、目的を成し遂げ言及されている目標及び利点の他にも本明細書に固有の目的、目標及び利点を成し遂げ、得るのに十分に構成されていることを容易に認識することになる。本実施例は、本明細書に記載される方法と共に、好ましい実施形態を目下代表しており、模範であり、本発明の範囲を限定するものとして意図されてはいない。特許請求の範囲により定義される本発明の精神の範囲内に包含されるその変化及び他の使用は、当業者であれば思い付くであろう。
【0204】
A.結果
マラバウイルスは強力な腫瘍退縮性特性をインビトロで示す。ラブドウイルス科は広大であり、遺伝的に及び地理的に多様である。本発明者らは、出発点として哺乳動物細胞内で複製するすでに証明されている能力を有するラブドウイルスのパネルを選択した。強力な腫瘍細胞細胞溶解能力を有するウイルスを同定するインビトロスクリーニングのために7つのウイルスが選択された(表4)。細胞殺傷アッセイは、NCI60腫瘍細胞パネル及びマウス腫瘍株の分類由来の細胞株に対して、96ウェルフォーマットで実施された(
図5)。いくつかの種は、ヒト腫瘍株に対して高度に溶解性であることが示され、試験された大多数の細胞株に対して、EC
50スコアーはプラーク形成単位(pfu)により0.1 MOI未満であった。特に、マラバ(Travassos da Rosa et al.、1984)、カラジャス(CRJ)(Travassos da Rosa et al.、1984)及びファーミントンウイルス(FMT)(Travassos da Rosa et al.、2002)は、細胞パネルに表されるすべての癌指標由来のヒト腫瘍株を殺傷するのに非常に効果的であるように思われた。注目に値する例外は、結腸腫瘍由来の細胞株を殺傷するのが困難であるFMTウイルスについて観察された。興味深いことに、すべてのラブドウイルスが癌細胞を効率的に殺傷する能力を有するわけではない。ミュアスプリング(MS)(Kerschner et al.、1986)、バイアグランデ(BG)(Kerschner et al.、1986)、ガインガン(NGG)(Doherty et al.、1973)及びチブロガルガン(TIB)(Cybinski et al.、1980)などのウイルスが活性を示したのは腫瘍細胞のうちのごくわずかな割合であった。現在、これらのウイルスの制約を支配する機構は依然未知のままである。
【0205】
【表4】
【0206】
これらのウイルスをさらに特徴付けるために、単回ステップ増殖曲線が感受性細胞株(SNB19)の他にも相対的に耐性の細胞株(NCI H226)に対して実施されて、複製速度をモニターし、ウイルス破裂サイズを定量化した。本発明者らは、BGウイルスを用いたNCI H226細胞の感染に続いてウイルスを検出することはできず、このことはBGがこの細胞株に対しては細胞溶解性がわずかにすぎないという観察結果と一致している。しかし、BGはSNB19細胞上でFMT及びCRJと類似する程度に複製することができ、再びその細胞溶解性能力と相関していた。FMTもCRJも、NCI H226細胞上でアッセイすると、類似する速度論で及び同等な破裂サイズで子孫を産生した。FMTはSNB19細胞上ではCRJよりも高い力価まで複製するように思われたが、両方とも明らかに、この感受性細胞株の迅速な殺傷をもたらすほど十分な子孫を産生した(
図1)。MRBは、SNB19細胞上でもNCI H226細胞上でも、その他の3株に等しい又は3株よりも速い速度論で、及びその他のウイルスよりもはるかに高い力価までウイルスを産生した。
【0207】
MRBウイルスは、腫瘍株に対する良好な細胞溶解活性、急速なウイルス産生及び大きな破裂(プラーク)サイズを示した。これらはすべてが、良好な腫瘍退縮活性に寄与する特性である。マラバは、さらに開発する腫瘍退縮性ウイルスとして選択された。
【0208】
マラバウイルス。マラバウイルスを遺伝的に操作するための前奏として、この株の全長ゲノム配列を得るために、「ショットガン」配列決定アプローチが用いられた。これに続く系統発生分析は、ラブドウイルスファミリーの6つの公知の属のメンバーに対してマラバLタンパク質のアミノ酸配列を配列比較することにより実施された(
図2のA)。ウイルスは他のラブドウイルスに共通の予想されるゲノム構造を有しており、5つの個別のシストロンがウイルスのN、P、M、G及びL遺伝子の輪郭を描く(delineate)原因である転写停止/開始配列により分離されている(
図2のB)。
【0209】
操作されたマラバウイルス変異体は改良された癌細胞選択性を示す。完全長抗ゲノム配列はT7プロモーター推進ベクターに、N、P及びL遺伝子はCMVプロモーター推進発現構築物にクローニングされた。この戦略は、いくつかのマイナス鎖RNAウイルスの逆遺伝子システムを開発するために使用され成功を収めた(Schnell et al.、1994;Whelan et al.、1995;Lawson et al.、1995;Nakaya et al.、2001)。こうして得られるウイルスは、ゲノム構築物、すなわち、N、P及びLプラスミドを、T7ポリメラーゼを発現しrマラバWT(組換えマラバ野生型)と名付けられたワクシニアウイルスが前もって感染しているA549細胞にトランスフェクトすることにより救済された。
【0210】
本発明者らは、野生型マラバウイルスの腫瘍選択性殺傷特性を改善するために変異を導入した。本発明者らは、VSVのMタンパク質においてメチオニン51が欠失すると、感染細胞においてインターフェロン応答をブロックすることに対してウイルスが不完全になることを以前実証していた(Stojdl et al.、2003)。同様に、本発明者らは、VSV Mタンパク質のアミノ酸V221F及びS226Rで二重変異が起こるとウイルスは宿主mRNAの核細胞質輸送をブロックすることができなくなり、それによって宿主細胞にIFN応答を伝達することが可能になることを明らかにした(Stojdl et al.、2003)。VSVのグラスゴー株もそのマトリックスタンパク質にS226Rバリアントを有することを考慮すると、V221F S226R二重変異体に対する弱毒化表現型はV221F単独での変異から生じ得ることが仮定された。したがって、本発明者らは、できる限り弱毒化されたバリアントとして、ΔM51 マラバ組換えウイルス及びV221Yマラバ変異体株を構築し救済した(
図2のB)。
【0211】
伝えられるところによれば、2つの他の変異(Mタンパク質L123W及びLタンパク質H242R)はBHK−21細胞上でVSVの複製を改善した(Sanjuan et al.、2004)。マラバ配列をVSVに対して配列比較すると、対応する変異は、M及びLタンパク質のそれぞれマラバ配列中のL123W及びQ242Rである。組換えマラバウイルスは、Mタンパク質L123W若しくはGタンパク質Q242R単一変異又はL123WとQ242Rの両方を用いて構築された(今後マラバDMと呼ばれる)(
図2のB)。
【0212】
当rマラバWT及び変異体株の細胞傷害性は、操作された変異から生じたどんな弱毒化でも検出し定量化するために、原発性ヒト皮膚線維芽細胞(GM38細胞)上で試験された(
図2のC)。ΔM51マラバウイルスは、rマラバWT(EC
50=0.01 MOI)と比べてこれら原発性細胞上では弱毒化される(EC
50>>10 MOI)。V221Yも弱毒化されるが、ΔM51(EC
50=3 MOI)よりもわずかに少ない程度である。驚くべきことに、L123WとQ242R変異体の両方も高度には弱毒化された(EC
50=3 MOI)。さらに、L123WとQ242R変異の両方を組み合わせる二重変異体は、単一変異体と比べた場合等しくは弱毒化され、原発性ヒト線維芽細胞(EC
50=3 MOI)の72時間感染後はEC
50が100倍に増加した。これらの結果は、両変異がウイルスを弱毒化するのではなく、複製を改善すると予想されたことを考慮すると、驚きであった。これらの表現型は同様にプラーク形成と相関していた。GM38線維芽細胞の感染に続いて、小さいが検出可能なプラークは、rマラバWTを用いた感染の1週間後目に見えるようになった。しかし、様々なマラバ単一変異体又はマラバDMでは、同じ時間枠をかけてもプラークは目に見えなかった。これは、正常な原発性線維芽細胞上でのV221Y、L123W及びマラバDMの厳しく弱毒化された性質を再び示した。これとは対照的に、rマラバWT、V221Y、L123W又はマラバDMのいずれかを用いた感染のちょうど24時間に続いて大きなプラークが腫瘍株(SNB19)上で形成された(
図2のD)。しかし、Q242R変異体はその他の株と比べた場合、もっと小さなプラークをつくり、この変異が腫瘍細胞においても同様にこの株の複製をわずかに損なう可能性があることを示唆している。しかし、興味深いことに、二重変異体は、Q242R変異を含有しているが、悪性細胞上ではそのような損傷をはっきりとは示さなかった(
図2のD)。
【0213】
正常な線維芽細胞上での我々の観察結果とは対照的に、悪性細胞株のパネル上でアッセイされた場合は、変異体株のすべてが依然として高度に溶解性のままであった(
図2のE)。ウイルスへの48時間曝露後、様々な株の溶解能力はアラマーブルー生体色素を使用して定量化された(
図2のE)。L123W株は腫瘍細胞上ではrマラバWTと同じくらい細胞溶解性であると思われ、それによって、WT株と比べて改善されたインビトロ治療指数を示した。マラバQ242Rは、その親のrマラバWT株よりも細胞溶解性は低いと思われたにもかかわらず、3つの腫瘍株すべてにおいて非常に細胞溶解性であり、我々のプラークサイズ観察結果と一致していた。しかし、二重変異体は、それが宿すQ242R変異のせいで細胞傷害性には何の損傷も示さなかったのでこの表現型の興味深い逆転を示した。実際、マラバDMは一貫して癌細胞株上ではもっとも細胞溶解性が高いと思われ(
図2のE)、親WTよりもはるかに細胞溶解性が高かった。L123WとQ242Rの組合せは、癌細胞上でのみ選択的に超毒性であるが正常な線維芽細胞上では依然として弱毒化されているマラバ株を生じる。これは、ウイルスタンパク質産生がOVCAR4ヒト卵巣癌細胞において時間をかけてアッセイされた場合も明白であった(
図2のF)。rマラバWT及びL123W株は急速なウイルスタンパク質誘導を示し、Q242R変異体は遅れた。ここでは再びQ242R L123W二重変異体マラバは、ウイルスタンパク質速度論において何の損傷も示さなかった。
【0214】
マラバ変異体は宿主IFN抗ウイルス応答をブロックするのに不定に欠陥がある。正常な原発性線維芽細胞において選択的に弱毒化されているいくつかのマラバ変異体株を確立したので、本発明者らは、この弱毒化が先天的免疫妨害の欠陥のせいなのかどうかの理解に努めた。たとえば、ΔM51及びV221変異は、ウイルスが核/細胞質mRNA輸送をブロックし、それによって宿主IFN転写カスケードを抑制することができないようにすることは以前VSVにおいて明らかにされている。PC3細胞が偽感染される又はrマラバWTで感染されると、本発明者らはIFN産生を検出することはできず、先天性免疫応答をブロックする親ウイルスの能力と一致していた(
図3のA)。予想通りに、ΔM51及びV221Y変異体はバイオアッセイで測定される場合、IFN産生をブロックする能力の欠陥を確かに示した(
図3のB)。興味深いことに、L123W変異体もV221Y変異体と類似する規模までIFN産生をブロックする能力の欠陥を示した(
図3のB)。しかし、Q242R変異体は、PC3細胞においてサイトカイン産生をブロックするその能力がそのWTウイルスに類似しており、したがって、この変異体はIFN妨害に何の欠陥もないと結論付けた。したがって、Q242R変異体の十分な弱毒化は、無関係な宿主IFN応答であると思われる。2つの単一変異がマラバDMバリアント内で組み合わされると、得られるウイルスはL123W単一変異体と区別できなかった(
図3のB)。さらに、核区画から細胞質へのインタフェロンベータmRNA輸送は、WTマラバ又はQ242R変異体の感染に続いてブロックされることが観察された(
図3のC)。これらの結果は、ある種のウイルスは、細胞質へのmRNA輸送をブロックすることを含むいくつかの機構によりIFN転写カスケードを抑制することをそのマトリックスタンパク質に頼っていることを示す以前の報告と一致している(Ferran and Lucas−Lenard、1997;Terstegen et al.、2001;Stojdl et al.、2003)。これらの結果は、マラバウイルスが同じ戦略を用いることを示している。これとは対照的に、マラバΔM51、L123W株及びマラバDMはすべて、ウイルス感染に続いて細胞質において検出可能なIFNベータmRNAの「漏出」を示し、mRNA妨害におけるこの欠陥は、バイオアッセイで測定した場合、IFN応答をブロックするウイルスの能力と相関していた(
図2のB)。
【0215】
マラバDMはインビボでは毒性が低くなる。LD
50及び最大許容用量(MTD)は、マラバWT及びいくつかの弱毒化された株について決定された。播種された腫瘍を治療するための投与の所望の治療経路は静脈内投与であるために、マウスは、WTウイルス又は2つの変異体ウイルスを用いて静脈内に用量範囲で処置された。本発明者らは、マラバウイルスがBalb/Cマウスへの静脈内注射に続いて十分に許容されることを観察した。インビトロデータから予想される通りに(
図2のC)、マラバDMは親のWTマラバよりも2対数高いMTD2を有する(表5)。WT、V221Y又はDMのいずれかの致死用量を受けた動物は、CNS感染の兆候を示し、その脳内に顕著なウイルス力価を有していた(データは示されず)。MTD未満の用量では、マウスは一般に、ウイルス感染に一致する一過性の体重減少、脱水症状、立毛を示した。これらの症状は感染の3〜4日後に解消し、感染12日後に屠殺されたこれらのマウスの脳内にウイルスは検出されなかった。
【0216】
【表5】
【0217】
マラバDMは同系及び異種移植腫瘍モデルにおいて有効である。本発明者らは、マラバDMが癌のインビボマウスモデルにおいて有効であるかどうかを判定しようと努めた。マラバDM株はGFP又はホタルルシフェラーゼを発現するよう操作され、全身投与に続く皮下CT26腫瘍におけるその複製が調べられた。本発明者らは、全動物の生物発光撮像と腫瘍外稙片における蛍光顕微鏡の両方を使用して、マラバDMウイルスが腫瘍床に送達され腫瘍組織において複製するのを観察した(
図4のA(i))。次に、左右両側CT26皮下腫瘍モデル上でのマラバDMの有効性を調べた(
図4のA(ii)及び(iii))。具体的には、10〜600mm
3のサイズに到達した左右両側の腫瘍を有する動物は、2週間毎週3回マラバDMを静脈内に処置された。最初の処置の5日後、生理食塩水で処置された対照動物はエンドポイントに到達し、腫瘍は750mm
3又はそれよりも大きなサイズに到達していた。しかし、マラバDMの全身投与を6回受けた動物は処置に応答し、35日までの完全な腫瘍後退により動物の100%において持続的治癒をもたらした(
図4のA(ii)及び(iii))。最後に、静脈内マラバDM処置は動物において十分に許容されており、死亡も最小の病的状態もなかった。立毛、中程度の脱水症状及び一過性の体重減少が観察されたが(
図4のA(iv))、すべてが最初の処置から2週間以内に解消した。
【0218】
本発明者らは、播種された疾患モデルにおいて腫瘍量を減少させるマラバDMの有用性も判定しようと努めた。したがって、CT26細胞は、播種された肺腫瘍を誘導するためにBalb/Cマウスの静脈内に注射された。生理食塩水(PBS)及びカラジャス処置された動物は大量の腫瘍量を示すが、マラバDM動物は腫瘍量をほとんど又はまったく示さず、正常な肺表現型を示している(
図4のB(i))。さらに、マラバDMは2週間週3回全身に投与された場合、生存の著しい延長ももたらす
図4のB(ii)。このデータは皮下モデルにおける観察結果と一致しており、さらに浸潤皮下又は播種された同系腫瘍モデルを効果的に処置するマラバDMの効能を示している。
【0219】
免疫適格性動物におけるウイルス有効性のこれらの研究を補完するために、マラバDMは、生物発光ヒトES−2卵巣異種移植モデルを使用して試験された。きわめて低用量でも(1×10
4pfu)、マラバDMで処置された動物は腫瘍負荷が著しく減少した(
図4のC(i〜iii))。これとは対照的に、対照処置されたマウスは、急速に腹水症を発症し、エンドポイントに到達するまで腫瘍量は増加した。低用量及び高用量ウイルスを使用するES2腫瘍担持マウスの全身処置は、用量依存性腫瘍応答を示した(
図4のD(i〜ii))。本発明者らは、以前開発された腫瘍退縮性ウイルス株(VSV ΔM51)に対してマラバDMを試験し、両用量レベルでマラバDMはVSV ΔM51よりもすぐれた効能を示した。
【0220】
B.材料及び方法
細胞株。ヒトA549肺癌、ヒトHelacerevical癌、マウスCT26結腸癌(アメリカ培養細胞株保存機関)、ヒトGM38原発性線維芽細胞(National Institute of General Medical Sciences Mutant Cell Repository、Camden、NJ)及びthe Developmental Therapeutics Program、米国国立癌研究所(Bethesda、MD)から入手したNCI60細胞パネル由来の細胞株は、10%胎仔ウシ血清(Cansera、Etobicoke、Ontario、Canada)を補充されたダルベッコ改変イーグル培地(Hyclone、Logan、UT)において増殖された。
【0221】
NCI60細胞パネル。
インビトロ細胞傷害性スクリーン。NCI60細胞パネル由来の細胞は96ウェルプレートに90%の集密度まで蒔かれた。これらの細胞に、指示通りに、様々なラブドウイルスを対数希釈で感染させた。感染の96時間後、単層は洗浄され、固定され、1%クリスタルバイオレット溶液で染色された。染色された単層は続いて1%SDS水溶液に溶解され均質なライセートを作製した。吸光度は595nmで読み取られ、生存細胞についてスコアー化した。
【0222】
単一ステップ増殖曲線。NCI226及びSNB19細胞に、1時間で5pfu/細胞の感染多重度で指示されたウイルスを感染させた。次に、細胞はPBSで洗浄され、37℃でインキュベートされた。アリコート(100μl)を時間0、4、8、12、16、24、48及び72時間の時点で採取し、ベロ細胞上で力価を測定した。
【0223】
マラバラブドウイルスの塩基配列決定及びクローニング。マラバラブドウイルスは、ベロ細胞上で増幅され、RNAは標準技法により精製されたウイルスから単離された(Trizol+RNAアーゼ(登録商標)、Invitrogen)。5’及び3’末端を除いて、ウイルス配列は、mRNA Completeクローニングキット(Invitrogen)を用いて得た。3’及び5’末端塩基配列決定は、どちらかの末端へのT7 DNAプライマーのT4 RNAリガーゼ媒介ライゲーション続いてRT−PCR及びpCR2.1−TOPO(登録商標)(Invitrogen)へのクローニングに続いて完了された。ウイルスcDNAは単回RT−PCR反応で増幅され(a>11kbp断片を生じる)、5’−抗ゲノムリーダー配列の上流にT7プロモーターを、3’ターミネーターのすぐ下流に改変されたHDVリボザイム及びT7ポリメラーゼ終結シグナル配列を担っている改変されたLC−KANベクター(Lucigen Corporation)にクローニングされた。
【0224】
系統発生解析。Lタンパク質アミノ酸配列の筋肉配列比較に基づき、アウトグループとしてのパラミクソウイルス麻疹エドモンストン(paramyxovirus Measles Edmonston)株を使用する、ラブドウイルス間の系統発生的関係。系統樹は、近隣結合法により作製され、ブートストラップ値(分岐節ごとに示される)は1000系統樹レプリカを使用して推定された。枝長は遺伝子距離に比例している。スケールバーはアミノ酸部位あたりの置換に対応する。
【0225】
組換えマラバ救済システム。6ウェルプレートにウェルあたり3.0×10
5細胞で播種されたA549肺癌細胞は、T7 RNAポリメラーゼを発現するワクシニアウイルスを10の感染多重度(MOI)で24時間後に、OptiMeM培地で1.5時間感染させた。ワクシニアウイルスの除去に続いて、各ウェルには、製造業者の使用説明書に従って、リポフェクタミン2000(ウェルあたり5μL)と共に、マラバN(1μg)、P(1.25μg)及びL(0.25μg)をコードするpCI−Neo構築物と一緒にLC−KANマラバ(2μg)をトランスフェクトした。トランスフェクション試薬は5時間後に取り除き、10%FBSを含有するDMEMで置き換えられた。トランスフェクションに続く48時間で、培地は回収され(2プレートからプールされる)、濾過されて(0.2μm)汚染ワクシニアウイルスを除去し、1mLを使用して6ウェルプレートの各ウェルにおいてSNB−19グリオブラストーマに感染させた。24〜48時間後に目に見える細胞変性効果は救済が成功したことを示しており、これはウイルスRNAを精製し、マラバ特異的プライマーを用いたRT−PCRにより確かめられた。すべてのウイルスは3回のプラーク精製を受け(SNB−19細胞上で)、その後スケールアップされ、ショ糖クッション上で精製され、15%グルコースを含有するPBSに再懸濁された。
【0226】
変異誘発及びマラババリアント。単一のリン酸化変異誘発プライマー(45〜55bp)は、高忠実度Phusion酵素(NEB)と一緒に使用されて、内部に記載されているLC−KANマラバ変異体のパネルを作製した。手短に言えば、PCR反応は、酵素のホットスタート添加(98℃−2分、80℃保持、酵素添加)及び典型的PCR構成(98℃−10秒、55℃−30秒、30サイクルを72℃7分間で)で、100ngの変異誘発プライマー及び100ngのDNA鋳型を用いて実施された。ジメチルスルホキシド(DMSO)は、0から6%の範囲で2%ずつ増加させて添加された。親プラスミドは、Dpn I(NEB)で消化され(37℃で1時間)、25μLのDpnl−消化PCR混合物のうちの4μLを使用して、TOP−10(登録商標)コンピテント細胞(Invitrogen)を形質転換させた。
【0227】
陽性クローンは、非コード変化制限部位変化の導入(付加する又は除去する)に続いて配列決定によりスクリーニングされた。ここに記載される異なる弱毒化された変異体には、Mタンパク質におけるMet−51の失欠(ΔM51)、Mタンパク質におけるLeu−123からTrpへ(L123W)、Mタンパク質におけるVal−221からTyrへ(V221Y)、Gタンパク質におけるGln−242からArgへ(Q242R)並びに二重変異体Mタンパク質におけるLeu−123からTrpへ及びGタンパク質におけるGln−242からArgへ(マラバDM)が含まれる。
【0228】
生存率アッセイ。指示された細胞株は、96ウェルプレートへ10,000細胞/ウェルの密度で蒔かれた。その次の日、細胞に指示されたウイルスを様々な感染多重度(0.0001〜10pfu/細胞)で感染させた。48時間インキュベーションに続いて、アラマーブルー(レサズリンナトリウム塩(Sigma−Aldrich))が最終濃度20μg/mlまで添加された。6時間インキュベーション後、吸光度は573nmの波長で読み取られた。
【0229】
プラークアッセイ。ベロ細胞は6ウェル皿のウェルあたり5×10
5細胞の密度で蒔かれた。その次の日、100μlの連続ウイルス希釈液が調製され、1時間でベロ細胞に添加された。ウイルス吸着後、2mlのアガロースoverlayが添加された(1対1 1%アガロース対2×DMEM及び20%FCS)。プラークはその次の日に計数された。
【0230】
インターフェロンバイオアッセイ。PC−3細胞は、rマラバWT、ΔM51、V221Y、L123W、Q242R又はマラバDMを、3pfu/細胞の感染多重度で24時間感染させた。その次の日、上清は4℃で一晩0.25N HClで酸中和され、続いて0.25NaOHを添加してpHを7に調整した。ベロ細胞は中和された上清と一緒に24時間インキュベートされ、それに続いて、0.0001から100pfu/細胞の範囲の感染多重度でrマラバWTを感染させた。マラバ又は弱毒化された変異体に応答してPC−3細胞により分泌されるいかなるインターフェロンも、それに続いてマラバによる感染からベロ細胞を保護すると考えられる。24時間後、生存はクリスタルバイオレットアッセイを使用して定量された。手短に言えば、細胞は1%クリスタルバイオレット溶液と一緒にインキュベートされ、洗浄され、乾燥され、1%SDSに再懸濁されて、595nmの波長で読み取られた。
【0231】
核及び細胞質インターフェロンを検出する定量的RT−PCR。核及び細胞質RNAは以載された通りに分離された。手短に言えば、偽処置された又はマラバ、ΔM51、L123W、Q242R若しくはマラバDMが感染したOVCAR4細胞はPBS中に収穫され、ペレット化され、200μlの容解緩衝液(25mM Tris[pH7.4]、15mM NaCl、12.5mM MgCl
2、5%ショ糖及び1%NP−40)に再懸濁された。ライセートは、時折ボルテックスしながら4℃で10分間インキュベートされた。核は1000×g、3分間の遠心分離により収集された。上清(細胞質画分)は収集され、核画分は250μlの溶解緩衝液で1度洗浄され、続いてQiagen RNeasyキットを使用して全RNA抽出された(製造業者の使用説明書に従って、Qiagen)。IFNベータmRNAのQRTPCRは、以載されたプライマーを用いてQiagen社製のQuantitect SYBR Green RT−PCRキットを使用して実施された。IFN−ベータは、核及び細胞質画分からアッセイされ、同じ区画由来のHPRT mRNAに正規化された。正規化された値はそれぞれ非感染核及び細胞質画分からの値に再び正規化され、ウイルス感染に続いて、各区画において誘導倍率(fold induction)値を決定した。プロットされた値は、核区画に対する細胞質区画由来の正規化されたmRNA誘導の割合を示す。QPCR値はすべてデルタCT法を使用して計算された。
【0232】
インビボ毒性の決定。3〜5匹のBalc/Cマウス(生後6〜8週間)の群は、3×10
6pfu〜3×10
9pfuの範囲のウイルスの半対数増加で静脈内に1度注射された。動物は、体重低下、病的状態、立毛、後肢麻痺及び呼吸困難を含む障害の兆候についてモニターされた。
【0233】
左右両側皮下腫瘍モデル。マウスCT26結腸癌細胞(3×10
5)は、生後6〜8週間Balc/Cマウスの右側面及び左側面に注射された。腫瘍は10〜600mm
3のサイズまで成長させ、続いて、51VSV又はMR−SDMのどちらかを用量5×10
8pfuで6合計(週3回)静脈内に注射した。腫瘍は最初の注射後、週2回測定された。動物は、立毛、体重低下、病的状態、後肢麻痺及び呼吸困難についてモニターされた。腫瘍量が750mm
3のサイズを超えると、動物は安楽死された。以下の式、(L×W
2)/2、を使用して腫瘍体積を計算した。
【0234】
皮下腫瘍モデルにおいてマラバDMウイルスを撮像する。マラバDMは、それぞれeGFP又はホタルルシフェラーゼ(FLUC)において遺伝的に操作することにより、蛍光又は生物発光撮像のために適合された。DM−GFP及びDM−FLUCは、皮下CT−26腫瘍を担持するBalb/C動物にIV(1×10
8)注射された。感染24時間後、DM−GFP感染動物は安楽死され、その腫瘍は摘出され、Nikon蛍光顕微鏡下で撮像された。DM−FLUCに感染した動物はルシフェリンを注射され、IVIS Xenogen200システムを使用してライブ撮像を受けた。
【0235】
CT−26肺腫瘍モデル。肺腫瘍は、生後6〜8週間のBalb/C動物に3×10
5CT−26結腸癌細胞を単回静脈内に注射することにより確立された。一般に、安楽死される時点である16〜18日目に、マウスは重い呼吸困難、立毛及び背を丸めた表現型を発症する。マウスは、PBS、カラジャスでIV処置される又は10、12及び14、17、19及び21日目にマラバDM(5×10
8pfu)処置された。一部の動物は17日目に屠殺され、画像はNikon解剖顕微鏡上で撮られた。残っている動物は生存についてモニターされた。
【0236】
卵巣異種移植モデル。ヒト卵巣ES−2細胞は、生物発光撮像のために適合され、その時点で、1×10
6ES−2細胞は、生後6〜8週間の胸腺欠損CD−1ヌードマウスの腹腔内に注射された。非処置CD−1動物は約15から17日目に腹水症を発症する。腹腔内及び静脈内(尾部静脈)注射は、8、9、12、14及び16日目に、マラバDM又はVSV Δ51のl×10
4〜1×10
7pfuを用いて実施された。腫瘍撮像は、Xenogen200IVISシステム(Caliper LS、USA)を用いて行われた。
【0237】
統計。プラークサイズ決定では、one way ANOVAは、P値(Graphpad Prism)を導くためにボンフェローニ多重比較検定を使用して実施された。カプランメイヤープロットでは、生存プロットは、マンテルコックスログランク解析(Graphpad Prism)を使用して比較された。
【0238】
参考文献
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