(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2のゴム成分が、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエン共重合体、イソプレン共重合体、およびこれらのエラストマーの混合物から選択される、請求項1〜8のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
前記第1のカーボンブラックが、23℃で測定されたときの10%伸長時のモジュラスが8MPa〜10MPaとなる量で含まれる、請求項1〜10のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の特定の実施形態は、側壁支持体およびそれらが製造され得る材料を含み、側壁支持体は、タイヤにおいて、特に、小さなまたはゼロの膨張圧力で少なくとも相応な距離にわたって動作するように設計された空気式タイヤにおいて有用であり得る。本明細書に開示される側壁支持体は、高い剛性および低ヒステリシス、ならびに、当該産業において現在知られている他のタイヤに対する改善した転がり抵抗および改善した耐久性を有するランフラットタイヤを提供する属性の組み合わせを有するものとして説明され得る。
【0009】
タイヤ設計者らが、多くの場合、彼らが設計しているタイヤのある特定の特徴のことで妥協しなければならないことが当該産業において知られている。タイヤ設計を変更して、タイヤの1つの特徴を改善することは、多くの場合、妥協、すなわち、別のタイヤの特徴における相殺の減少、という結果になることになる。1つのそのような妥協は、剛性とヒステリシスとの間に存在する。ゴム組成物の剛性がカーボンブラック等の補強充填剤のより大きな量を添加することによって増加されるとき、材料のヒステリシスも増加する。
【0010】
高い剛性および低ヒステリシスを有するタイヤ側壁支持体を達成するために、本発明者らは、特定の特徴を有するカーボンブラックと官能化エラストマーとの混合物を有する側壁支持体の製造のためにゴム組成物を用いることが、意外にも、増加した剛性とヒステリシスとの間の妥協を崩すことを発見した。本発明者らは、高い剛性と低ヒステリシスとの両方ともを有するというのが特徴であり得るランフラットタイヤにおける使用のための剛性側壁支持体を提供することができた。
【0011】
そのような側壁支持体の設計のために、高い剛性を有する材料を用いることは、低い剛性を有する材料を用いて可能となるであろうものより狭く、小さい側壁支持体の製造を可能にさせ得る。より狭く、小さい側壁支持体を有するランフラットタイヤは、典型的には、改善した転がり抵抗を有する。同様に、ランフラット条件下の熱生成はより少なくあり得るので、低ヒステリシスを有する材料を用いることは、より耐久性のある側方支持体を提供し得る。さらにその上、低ヒステリシスを有する材料から作製された側壁支持体は、また、典型的には、標準(すなわち、ランフラットではない)走行条件下で、改善した転がり抵抗を有し得る。車両が、低い転がり抵抗を有するタイヤを用いるとき、燃費は、典型的には改善される。
【0012】
したがって、本明細書に記載の側壁支持体を有するタイヤの転がり抵抗および耐久性の改善した特徴は、意外にも、側壁支持体を製造するために用いられたゴム組成物において利用された材料の組み合わせによって得られた。そのようなゴム組成物の特定の実施形態としては、官能化ポリブタジエンゴム、非官能化ゴム、およびカーボンブラック充填剤の混合物を含むものが挙げられ、第1のカーボンブラックは、高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックというのが特徴であり、第2のカーボンブラックは、超低表面積を有するというのが特徴である。
【0013】
本明細書で使用されるとき、「phr」は、「100重量部のゴムあたりの重量部」であり、当該技術において共通の測定であり、ゴム組成物の成分は、組成物におけるゴムの総重量、すなわち、組成物における100重量部の総ゴム(複数可)あたりの成分の重量部に対して測定される。
【0014】
本明細書で使用されるとき、エラストマーおよびゴムは同義語である。
【0015】
本明細書で使用されるとき、「に基づく」は、本発明の実施形態が、集成時に未硬化であった加硫または硬化ゴム組成物から作製されていることを認識している用語である。硬化ゴム組成物は、したがって、未硬化ゴム組成物「に基づく」。換言すると、架橋ゴム組成物は、架橋性ゴム組成物の構成物に基づくか、それらを含む。
【0016】
ここで、本発明の実施形態を詳細に参照する。それぞれの例は本発明の説明によって提供される。例えば、一実施形態の部分として図解または説明される特徴は、別の実施形態と共に用いられて、さらに第3の実施形態を生じ得る。本発明は、これらおよび他の修正および変更を含むことを意図される。
【0017】
低またはゼロ膨張圧力下で相応な距離にわたって走行するように設計されたタイヤ(すなわち、ランフラットタイヤ)の側壁における側壁支持体の使用は、当該産業においてよく知られている。多くの場合、これらの側壁支持体は、三日月形であり、それらは、車が、タイヤを変更および/または膨張させるためのより安全な位置に到達し得るように、ランフラットタイヤが相応な距離にわたって車両の充填を支持することを可能にするように設計される。
【0018】
そのような側壁支持体の大きさ、厚さ、および他の寸法が、とりわけ、タイヤの大きさおよび種類、ならびに、タイヤがランフラット条件である一方で支持する必要のある充填に基づいて変動し得ることが認識される。タイヤ設計分野における当業者が、本明細書に開示される材料を用いて作製された側壁支持体を用いてランフラットタイヤについて設計し得ることが認識される。
【0019】
上述の通り、本発明の特定の実施形態は、側壁支持体と、末端官能化ポリブタジエンゴムおよび第2のゴム成分を含むゴム組成物、ならびに、ゴム組成物において補強充填剤として用いられた少なくとも2つの異なるカーボンブラックから製造されたそのような側壁支持体を有するタイヤと、を含む。末端官能化ポリブタジエンは、錫を用いて官能化される。
【0020】
ポリブタジエンゴムは、1,3−ブタジエン単量体を重合化することで作製される公知のゴムである。ブタジエン単量体に存在する2つの二重結合のために、結果として生じるポリブタジエンは、3つの異なる形式であるシス−1,4、トランス−1,4、およびビニル−1,2ポリブタジエンを含み得る。シス−1,4およびトランス−1,4エラストマーは、末端と末端を結合する単量体によって形成され、一方で、ビニル−1,2エラストマーは、単量体の末端の間で結合する単量体によって形成される。
【0021】
本明細書に開示されるゴム組成物の実施形態において有用な錫末端官能化ポリブタジエンは、当該技術においてよく知られているように、1,3−ブタジエン単量体をリチウム開始剤によって重合化し、次いで、錫化合物を添加することによって得られ得る。鎖の末端の少なくとも部分が、錫カーボン結合で終端されるように、結果として生じるポリブタジエンは官能化される。典型的には、リチウム開始剤を用いて重合化反応を開始することは、低シス−1,4含有量を有するポリブタジエンという結果となる。
【0022】
本明細書に開示されるゴム組成物の特定の実施形態では、錫末端官能化ポリブタジエンの錫原子含有量は、30ppmを超えるか、50ppmを超え得る。あるいは、錫原子含有量は、30ppm〜500ppm、あるいは、50ppm〜400ppmまたは60ppm〜300ppmであり得る。他の実施形態では、錫原子含有量は、結果として生じるゴム組成物の必要性および期待された使用に従って、これらの代替の範囲を超えるか、それらより小さくあり得る。
【0023】
特定の実施形態では、ポリブタジエンの多分散性指数がその2.5未満あるいは2未満、1〜2.5または1〜2であることに留意されたい。多分散性指数は、量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比として定義される。よく知られているように、MwおよびMnは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン標準に対して測定され得る。
【0024】
そのような錫末端官能化ポリブタジエンは、市場で利用可能で、一例は、東京にオフィスを有するZeon Corporationから利用可能であるNIPOL BR 1250Hである。
【0025】
官能化ポリブタジエンに加えて、本明細書に開示されるゴム組成物は、ジエン単量体(すなわち、共役されるかに関わらず、2つの二重炭素−炭素結合を有する単量体)に少なくとも部分的に(すなわち、共重合体の単独重合体)起因する第2のゴム成分をさらに含む。
【0026】
これらのジエンエラストマーは、「本質的に不飽和の」ジエンエラストマーまたは「本質的に飽和の」ジエンエラストマーのいずれかに分類され得る。本明細書で使用されるとき、本質的に不飽和のジエンエラストマーは、少なくとも部分的に共役ジエン単量体に起因するジエンエラストマーであり、その本質的に不飽和のジエンエラストマーは、少なくとも15モル%であるジエン起源(共役ジエン)のそのような員または単位の含有量を有する。本質的に不飽和のジエンエラストマーの範疇にあるのは、高不飽和ジエンエラストマーであり、それらは、50モル%を超えるジエン起源(共役ジエン)の単位の含有量を有するジエンエラストマーである。
【0027】
本質的に不飽和であるという定義に入らないジエンエラストマーは、したがって、本質的に飽和のジエンエラストマーである。そのようなエラストマーとしては、例えば、ブチルゴム、ならびにジエンの、およびEPDM種類のアルファ−オレフィンの共重合体が挙げられる。これらのジエンエラストマーは、ジエン起源(共役ジエン)の単位の低または超低含有量を有し、そのような含有量は15モル%未満である。
【0028】
好適な共役ジエンの例としては、特に、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジ(C
1−C
5アルキル)−1,3−ブタジエン(2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−3−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−3−イソプロピル−1,3−ブタジエン等)、アリル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、および2,4−ヘキサジエンが挙げられる。ビニル−芳香族化合物の例としては、スチレン、オルト−、メタ−およびパラ−メチルスチレン、市販の混合物「ビニルトルエン」、パラ−tert−ブチルスチレン、メトキシスチレン、クロロ−スチレン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼン、およびビニルナフタレンが挙げられる。
【0029】
共重合体は、ジエン単位の99重量%〜20重量%およびビニル−芳香族単位の1重量%〜80重量%を含有し得る。エラストマーは、任意のマイクロストラクチャー、つまり、用いられる重合条件の機能、特に、変性剤および/またはランダム化剤の有無の、ならびに、用いられる変性剤および/またはランダム化剤の量を有し得る。エラストマーは、例えば、ブロック、ランダム、連続、またはマイクロ連続エラストマーであり得、分散液または溶液中で調製され得、それらは、カップリングおよび/または撹拌されるか、あるいは、カップリングおよび/または撹拌もしくは官能化剤で官能化され得る。
【0030】
好適なジエンエラストマーの例としては、ポリイソプレンおよびブタジエン/スチレン共重合体、具体的には、5重量%〜50重量%または20重量%〜40重量%のスチレン含有量、およびブタジエン派中、4モル%〜65モル%の1,2−結合の含有量、20モル%〜80モル%のトランス−1,4結合の含有量を有するものが挙げられる。また、含まれるのは、ブタジエン/イソプレン共重合体であり、具体的には、5重量%〜90重量%のイソプレン含有量、および−40℃〜−80℃のガラス転移温度(ASTM D3418に従って測定されたTg)を有するものである。
【0031】
さらに含まれるのは、イソプレン/スチレン共重合体であり、具体的には、5重量%〜50重量%のスチレン含有量、および−25℃〜−50℃のTgを有するものである。ブタジエン/スチレン/イソプレン共重合体の場合、好適なものの例としては、5重量%〜50重量%、より具体的には10重量%〜40重量%のスチレン含有量、15重量%〜60重量%、より具体的には20重量%〜50重量%のイソプレン含有量、5重量%〜50重量%、より具体的には20重量%〜40重量%のブタジエン含有量、4重量%〜85重量%のブタジエン画分の1,2−単位の含有量、6重量%〜80重量%のブタジエン画分のトランス−1,4単位の含有量、5重量%〜70重量%のイソプレン画分の1,2−プラス3,4−単位の含有量、10重量%〜50重量%のイソプレン画分のトランス−1,4単位の含有量、および、より一般的には、−20℃〜−70℃のTgを有する任意のブタジエン/スチレン/イソプレン共重合体が挙げられる。
【0032】
要約すると、本発明の特定の実施形態のための第2のゴム成分として好適なジエンエラストマーとしては、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエン共重合体、イソプレン共重合体、およびこれらのエラストマーの混合物等の高不飽和ジエンエラストマーが挙げられる。そのような共重合体としては、ブタジエン/スチレン共重合体(SBR)、イソプレン/ブタジエン共重合体(BIR)、イソプレン/スチレン共重合体(SIR)、およびイソプレン/ブタジエン/スチレン共重合体(SBIR)が挙げられる。特定の実施形態では、第2のゴム成分はNRに限定される。
【0033】
本明細書に開示されるゴム組成物の特定の実施形態は、錫末端官能化エラストマーに加えて、唯一のジエンエラストマーを、および/または錫末端官能化エラストマーに加えて、いくつかのジエンエラストマーの混合物を含み得る。特定の実施形態が、高不飽和エラストマーのみを含み得、他の種類のエラストマーが明確に除外されていることに留意されたい。
【0034】
側壁インサートの製造に好適なゴム組成物は、特定の実施形態に対して、錫末端官能化BRの30phr〜70phr、あるいは錫末端官能化BRの35phr〜65phr、40phr〜60phr、または45phr〜55phrを含み得、ゴムの残りは第2のゴム成分である。上述の通り、特定の実施形態では、第2のゴム成分はNRに限定され得る。
【0035】
本明細書に開示される組成物の特定の実施形態において添加された第2のゴム成分は、とりわけ、ゴム組成物に対して必要な粘着性を提供するために含まれる。粘着性を高める樹脂の使用は、限定されるか、特定の実施形態から除外されるが、そのような樹脂がゴム組成物のヒステリシスを上昇させ得、かつ増加したヒステリシスがインサートの温度をランフラット走行条件下で上昇させるであろうといった理由からである。
【0036】
ゴムに加えて、本明細書に開示されるゴム組成物は、少なくとも2つの異なるカーボンブラックを補強充填剤としてさらに含む。補強充填剤は、ゴム組成物に添加されて、とりわけ、それらの引張強さおよび耐摩耗性を改善する。カーボンブラック補強充填剤の混合物が、より高い剛性、より小さい転がり抵抗の改善した特性、および改善した耐久性を本明細書に開示されるゴム組成物から製造された側壁支持体を有するタイヤに与える驚くべき結果を提供することが本発明者らによって見出されている。
【0037】
カーボンブラックは、超微小粒子集合体から構成されるものとして最善に説明され得、それらの超微粒子は、集合体を形成するために融着される。これらの超微粒子によって形成される集合体は、異なる種類のカーボンブラックの間で大きく変動し得る。多くの場合ランダム分枝と共に、狭いコアを有するより鎖状のクラスターに結合された粒子と共に、より高い粒子数を有する集合体を有するブラックは、一般的により低い粒子数を有するものと比較して、より高いストラクチャーを有し、より分岐状ではなく、およびより緻密であるというのが特徴である。
【0038】
測定され、かつカーボンブラックを説明する上で有用な共通の特性としては、粒子の大きさを示す表面積測定、およびカーボンブラックのストラクチャーを示す油吸着数(OAN)が挙げられる。類似の試験は、ブラックのストラクチャーの表示も提供するカーボンブラックの圧縮されたサンプル(COAN)の上で実行され得る。表面積の別の共通の表示は、表面積の測定を提供するカーボンブラックによってヨウ素の吸着の測定であるヨウ素価である。
【0039】
カーボンブラックの表面積を測定する1つの既知の方法は、窒素吸着によって全体および外表面積を測定するためのASTM標準D6556である。油吸着数を測定するための方法は、ジブチルフタレートを用いて油吸着数を測定するためのASTM標準D2414であり、一方では、ASTM標準D3493は、カーボンブラックのCOANを測定するための標準試験である。ヨウ素価は、ASTM標準D1510によって測定され得る。
【0040】
本明細書に開示されるゴム組成物に含まれる2つのカーボンブラックのうち、第1のカーボンブラックは、高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックである。そのようなカーボンブラックは、15m
2/g〜25m
2/g、あるいは17m
2/g〜22m
2/gのASTM標準D6556試験法を用いて測定されるような窒素表面積を有するというのが特徴であり得る。これらの表面積は、低表面積を有するカーボンブラックにとって典型的である。
【0041】
低表面積を有することに加えて、本明細書に開示される第1のカーボンブラックとしてゴム組成物に有用なこれらのカーボンブラックは、また、高ストラクチャーであるというのが特徴である。有用なカーボンブラックは、100ml/100g〜150ml/100gあるいは、110ml/100g〜150ml/100g、120ml/100g〜150ml/100g、125ml/100g〜145ml/100g、または130ml/100g〜140ml/100gのASTM D2414によって測定されるようなOANを有するというのがさらに特徴であり得る。
【0042】
本明細書に開示されるゴム組成物の特定の実施形態では、これらの高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックは、さらに、65ml/100g〜85ml/100gあるいは70ml/100g〜80ml/100gのASTM D3493−09によって測定されるようなCOANを有するというのが特徴であり得る。
【0043】
本明細書に開示されるゴム組成物の特定の実施形態のための有用な高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックは、上述のような範囲における窒素表面積、および上述のような範囲におけるCOAN、または上述のような範囲におけるOANのいずれかを有するものというのが特徴であり、低表面積と高ストラクチャーとの両方を有するというのが特徴であり得るカーボンブラックを提供し得る。他の特定の実施形態では、有用なカーボンブラックは、上の特徴のそれぞれ、すなわち、窒素表面積、OANおよびCOANを、上述のような範囲内で有するというのが特徴であり得る。
【0044】
カーボンブラックの界面活性は、また、窒素表面積とヨウ素価との差分によって表示され得る(ASTM D1510)。ヨウ素価は、カーボンブラックによるヨウ素の吸着の測定であり、また、表面積の測定として用いられる。より高い活性ブラックは、正の差分を有する傾向があり、一方で、より低い活性のブラックは、負の数を有する傾向がある。特定の実施形態では、高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックは、10mg/g〜25mg/g、あるいは、15mg/g〜23mg/gまたは18mg/gおよび21mg/gのヨウ素価を有し得、したがって、特定の実施形態では、そのような差分を正あるいは正に近いものとして有し得る。ヨウ素価は、有用であり、したがって、上述の高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックのいずれかをさらに特徴付け得る。
【0045】
市場で利用可能な好適な高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックの例としては、テキサス、キングウッドにオフィスを有するOrion Engineered Carbonから利用可能なS204が挙げられる。このカーボンブラックは、19m
2/gの窒素表面積、138ml/100gのOAN、76ml/100gのCOAN、および19.6mg/gのヨウ素価を有する。
【0046】
本明細書に開示されるゴム組成物に含まれる2つのカーボンブラックのうち、第2のカーボンブラックは、低表面積を有する大粒子カーボンブラックである。具体的には、サーマルブラックおよび低表面積ファーネスブラックが有用である。典型的には、空気の非存在下で天然ガスを分解する超高音耐火壁を有するファーネスブラック内に天然ガスを注入することによって製造されるサーマルブラックは、N900シリーズカーボンブラックとして分類される。供給原料を蒸発および熱分解して、ファーネスブラックを形成する高音ガス蒸気内に重芳香族油を注入することによって典型的には製造されるファーネスブラックである。そのようなブラックは、典型的には、N100〜N800シリーズブラックとして分類され、より低いシリーズ数ブラックは、より高い表面積を有するものである。
【0047】
ブラックのN−シリーズの指定は、ASTM D1765(ゴム製品中で用いられるカーボンブラックのための標準分類システム)に従って数えられる。この標準は、ASTM D6556に従って測定されるように、N900シリーズブラックが10m
2/g未満の平均窒素表面積を有する、ことを定義する。例えば、N907およびN990は、9m
2/gおよび8m
2/gの窒素表面積をそれぞれ有する。標準は、さらに、ブラックのN800シリーズを、11m
2/g〜20m
2/gの平均窒素表面積を有するものとして定義する。N100〜N300ブラックは、例えば、70m
2/g〜150m
2/gの窒素表面積を有し、一方で、N500〜N800ブラックは、40m
2/g〜11m
2/gの窒素表面積を有する。
【0048】
本明細書に開示されるゴム組成物の特定の実施形態に有用な低表面積カーボンブラックは、ASTM標準D6556に従って測定されるような0m
2/g〜14m
2/g、あるいは0m
2/g〜11m
2/g、2m
2/g〜11m
2/gまたは5m
2/gおよび10m
2/gの窒素表面積を有するものである。そのようなカーボンブラックとしては、例えば、N900シリーズカーボンブラック、N800シリーズカーボンブラック、またはそれらの組み合わせが挙げられる。これらの種類のブラックの例としては、N880、N907、N908、およびN990が挙げられる。
【0049】
本明細書に開示されるゴム組成物の特定の実施形態に添加されたカーボンブラックの総量は、70phr〜120phr、あるいは、70phr〜110phr、70phr〜100phr、または70phr〜90phrの範囲であり得る。他の実施形態では、カーボンブラックの総量は、80phr〜110phr、80phr〜100phr、80phr〜90phr、85phr〜100phr、75phr〜110phr、または90phr〜100phrの範囲であり得る。本発明の特定の実施形態では、高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックは、添加されるカーボンブラックの総量の10重量%〜90重量%の量で、あるいは、ゴム組成物に添加されるカーボンブラックの総量の20重量%〜90重量%、25重量%〜90重量%、45重量%〜90重量%、50重量%〜80重量%、60重量%〜80重量%、または50重量%〜60重量%で添加され得る。
【0050】
特定の実施形態では、高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックは、上記に開示された範囲内のカーボンブラックの総量に対して、15phr〜70phr、あるいは、20phr〜70phr、20phr〜60phr、20phr〜50phr、または30phr〜60phrの範囲であり得る。
【0051】
それぞれのカーボンブラックの量は、所望の特性を側壁インサートのために提供するように調節され得る。高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックは、所望の剛性を提供するために添加されるが、あまりにも多くが添加されると、硬化ゴム組成物のヒステリシスは、妥協され得る。低表面積カーボンブラックは、所望のヒステリシスを提供するために添加されるが、あまりにも多くが添加されると、硬化ゴム組成物の剛性は、妥協され得る。したがって、ゴム組成物に添加された2つのカーボンブラックの量の比は、剛性とヒステリシスとの間の所望の物理的特性を提供するために調節され得る。
【0052】
この点で、高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックの重量パーセント(組成物におけるカーボンブラックの総量に基づいて)は、特定の実施形態では、23℃の温度で10%で測定された伸長モジュラスMA10(elongation modulus MA 10)(ASTM D412に従って)が、7.5MPa〜10.5MPa、あるいは、7.5MPa〜10MPa、または、8MPa〜10MPaであるというのが特徴であり得るゴム組成物を提供するように調節され得る。さらにその上、特定の実施形態のために、ゴム組成物は、60℃で測定されたときに、8%未満あるいは、7%未満のパーセントリバウンドのヒステリシス損失を有するというのが特徴であり得る。特定の実施形態では、側壁インサートが、ランフラット条件下でできるだけ低温で走行し得るように、ヒステリシス損失はできるだけ低いことが好まれる。
【0053】
本明細書に開示されるゴム組成物の特定の実施形態は、例えば、量において、硬化剤、様々な加工助剤、劣化防止剤、酸化防止剤、またはそれらの組み合わせ等の、当業者に既知の他の成分を含み得る。本発明のエラストマー組成物に含まれ得る硬化剤は、例えば、硫黄、硫黄供与体、活性剤、加硫促進剤、過酸化物、および、エラストマー組成物の加硫に影響を及ぼすために用いられる他のシステムである。
【0054】
フレクソメーター測定は、ランフラット側壁インサートの製造に有用であり得るかどうかを決定するために有用である。ASTM D623(圧縮における熱生成および屈曲疲労性)に従ってフレクソメーターを用いて、試験サイクルにまたがる繰り返された圧縮を受けた試験片の内部温度およびパーセントクリープ(percent creep)が測定され得る。試験片が3時間の終了前に繰り返された圧縮によって破壊(破裂)した場合、柔軟内部温度は測られなかった。本明細書に開示され、かつ本明細書に開示されたものと類似の伸長モジュラスを有する材料の特定の実施形態について、材料は、8%未満、あるいは、7%未満または6%未満のパーセントクリープを有するというのが特徴であり得る。本明細書に開示される材料の特定の実施形態に対して、材料は、試験サイクルの終了時に210℃未満の内部温度を有するというのが特徴であり得る(試験片が試験中に破壊されないならば)。フレクソメーターに関する試験条件は、他の試験手順と共に以下に開示される。
【0055】
本明細書に開示されているゴム組成物は、密閉式混合機または押し出し機等の好適な混合機内で、当業者に既知の様式で、生成され得る。典型的には、2つの連続する調製段階(高い温度での熱機械作業の第1の段階と、それに続く、より低い温度での機械作業の第2の段階)が利用され得る。
【0056】
熱機械作業の第1の段階(「非生産的」段階と称されることもある)は、特に加硫剤等の加硫系を除いて、組成物の様々な成分を混練することによって、しっかりと混合することが意図される。それは、機械作業の作動下で、かつ混合物に加えられた高剪断下で、概して、120℃〜190℃、より精密には130℃〜170℃の最高温度に到達されるまで、好適な混合機内で実施される。
【0057】
混合物の冷却後、動作する機械の第2の段階は、より低い温度で実行される。「生産的」段階と称されることもあるこの完成段階は、開放形ロール機等の好適な装置内で加硫系を混合することによる組み込みから成る。それは、早期加硫に対して保護するように、適切な時間の間(典型的には、1〜30分、例えば、2〜10分)、混合物の加硫温度よりも低い十分に低い温度で実施される。
【0058】
混合が完了した後、ゴム組成物は、ランフラットタイヤの側壁支持体を含む有用な物品に形成され得る。タイヤ内に組み込まれるために最初の形状に形成され、次いで、タイヤ成形工程中にタイヤ内に組み込まれた後、タイヤは、次いで、典型的には熱および圧力下で、硬化され、側壁支持体インサートを有するランフラットタイヤ製品を生産する。
【0059】
本発明は、次の例によってさらに図解され、それらは、図解としてのみ見なされ、任意の方法で本発明の範囲を定めるものではない。例に開示された組成の性質は、以下に記載のように評価され、それらの利用された方法は、本発明の特許請求の範囲に記載されたおよび/または説明された特性の測定に好適である。
【0060】
ムーニー粘度ML(1+4):ムーニー粘度は、ASTM標準D1646−04に従って測定された。概して、未硬化状態の組成物は、円筒筐体内に載置され、100℃に加熱される。1分間の予備加熱後、ローターは、試験サンプル内で2rpmで回転し、この運動を維持するために用いられたトルクは、4分の回転後に測定される。ムーニー粘度は「ムーニー単位」で表わされる。
【0061】
伸長モジュラス(modulus of elongation)(MPa)は、10%(MA10)および100%(MA100)で、23℃の温度で、ASTM標準D412に基づいて、ダンベル試験片上で測定された。測定は、第2の伸長で、すなわち、収容サイクル後に行われた。これらの測定は、試験片の元々の断面図に基づくMPaにおける正割係数である。
【0062】
ヒステリシス損失は、次の数式に従って、第6の衝撃における60℃でのリバウンドによって、パーセントにおいて測定された。
[数1]
HL(%)=100{(W
0−W
1)/W
1},
式中、W
0は、供給されたエネルギーであり、W
1は、回復されたエネルギーである。
【0063】
フレクソメーター測定は、直径17.8mmを有する高さ25mm直径であった試験片上で、ASTMテスト法D−623(圧縮における熱生成および屈曲疲労性)に従って、ドイツのDOLI Industrie Electronik GMBHによって製造されたDOLI Ultimate Flexometerを用いて行われた。試験は、3時間の間行われ、その時、試験片の内部温度は、柔軟内部温度として記録された。試験片が3時間の終了の前に繰り返された圧縮によって破壊(破裂)した場合、柔軟内部温度は測られなかった。試験は、90℃の室内温度で行われ、2MPaの予応力が付与され、30Hzの周波数において25%(6.25mm)のストロークであった。元々の高さのパーセントとして表わされる試験の始まりと試験の終わりにおける試験片の高さにおける違いは、柔軟パーセントクリープである。
【実施例】
【0064】
実施例1
ゴム組成物を、表1Aおよび1Bに示された成分を用いて調製した。これらの表に示されるゴム組成物を構成するそれぞれの成分の量を、ゴムの100重量部あたりの重量部(phr)で提供する。錫末端官能化ポリブタジエンは、Zeon Corporationから得られたNIPOL BR 1250Hであり、約35%のシス−1,4含有量を有した。
【0065】
高ストラクチャーかつ低表面積カーボンブラックは、Orion Engineered Carbonから得られたS204であった。これは、19m
2/gの窒素表面積、138ml/100gのOAN、76ml/100gのCOAN、および19.6mg/gのヨウ素価を有した。
【0066】
添加剤パッケージは、6PPD、酸化亜鉛、ステアリン酸、およびTMQを含む典型的なパッケージであった。硬化パッケージは、加硫促進剤および不溶性硫黄を含んだ。
【0067】
全ての成分がよく分散され、かつ130℃〜170℃の温度に到達するまで、硬化パッケージを除く表1に示される成分を混合機内で混合することにより、ゴム組成物をバンバリー混合機内で調製した。硬化パッケージを第2の段階でロール機上に添加した。硬化を25分間150℃で達成した。
【0068】
組成物F1−F15は、7.5MPa〜10.5MPaのMA10を提供するS204およびN990カーボンブラックの量を有する。組成物C1〜C5は、MA10の範囲から外れたカーボンブラックの混合物を含む。しかしながら、より高い剛性を有するゴム組成物を含むであろう特定の実施形態が、これらのより高い剛性組成物を有用な実施形態として含み得ることに留意されたい。
【0069】
本明細書の特許請求の範囲および明細書で用いられる「含む(comprising)」、「含む(including)」、および「有する」という用語は、指定されていない他の要素を含み得る開放グループを示すものと見なされるものとする。本明細書の特許請求の範囲および明細書で用いられる「から本質的に成る」という用語は、指定されていない他の要素が、特許請求の範囲に記載された本発明の基本的な新規の特徴を物質的に変更しない限り、それらの他の要素を含み得る開放グループを部分的に示すものと見なされるものとする。「a」、「an」という用語、およびこれらの語の単数形は、それらの用語が何かの1つ以上が提供されることを意味するように、同じ語の複数形を含むように解釈されるものとする。「少なくとも1つの」および「1つ以上の」という用語は互換的に用いられる。「1つ」または「単一」という用語は、何かの1つおよび1つだけが意図されることを示すために用いられるものとする。同様に、特定の数の物が意図されるとき、「2」等の他の特定の整数値が用いられる。「好ましくは」、「好まれる」、「好む」、「場合によっては」、「得る」という用語、および類似の用語は、参照されている項目、条件、またはステップが本発明の選択可能である(必要とされない)特徴であることを示すために用いられる。「a〜b」として記載されている範囲は、「a」および「b」に対する値を含める。
【0070】
様々な修正および変更が、その真の趣旨から逸脱することなく、本発明の実施形態に対して行われ得ることが、上記説明から理解されるべきである。上記説明は、図解のみのための目的で提供され、限定的な意味において解釈されるべきではない。次の特許請求の範囲の言語だけが本発明の範囲を限定するべきである。
なお、以下の態様も好ましい。
〔1〕 架橋性エラストマー組成物に基づくゴム組成物から製造された側壁支持体を有するランフラットタイヤであって、前記架橋性エラストマー組成物が、100重量部のゴムにつき(phr)、
錫末端官能化ポリブタジエンゴムと、
第2のゴム成分と、
第1のカーボンブラックであって、15m2/g〜25m2/gの窒素表面積、および65ml/100g〜85ml/100gのCOANを有する、低表面積かつ高ストラクチャーカーボンブラックである、第1のカーボンブラックと、
第2のカーボンブラックであって、0m2/g〜11m2/gの窒素表面積を有する低表面積カーボンブラックである、第2のカーボンブラックと、を含み、前記第1および第2のカーボンブラックの総充填量が70phr〜120phrであり、前記第1のカーボンブラックが前記総充填量の20重量%〜90重量%である、ランフラットタイヤ。
〔2〕 前記総充填量が70phr〜110phrである、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔3〕 前記第1のカーボンブラックが前記総充填量の25重量%〜85重量%である、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔4〕 前記第1のカーボンブラックが前記総充填量の25重量%〜70重量%である、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔5〕 前記第1のカーボンブラックのOANが100ml/100g〜150ml/100gである、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔6〕 前記第1のカーボンブラックのヨウ素価が10mg/g〜25mg/gである、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔7〕 前記架橋性エラストマー組成物が30phr〜70phrの前記錫末端官能化ポリブタジエンゴムを含む、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔8〕 前記架橋性エラストマー組成物が40phr〜60phrの前記錫末端官能化ポリブタジエンゴムを含む、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔9〕 前記第2のゴム成分が、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエン共重合体、イソプレン共重合体、およびこれらのエラストマーの混合物から選択される、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔10〕 前記第2のゴム成分が天然ゴムである、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔11〕 前記第1のカーボンブラックが、23℃で測定されたときの10%伸長時のモジュラスが7.5MPa〜10.5MPaとなる量で含まれる、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔12〕 前記第1のカーボンブラックが、23℃で測定されたときの10%伸長時のモジュラスが8MPa〜10MPaとなる量で含まれる、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔13〕 前記第2のカーボンブラックが2m2/g〜11m2/gの窒素表面積を有する、〔1〕に記載のランフラットタイヤ。
〔14〕 架橋性エラストマー組成物に基づくゴム組成物から製造された側壁支持体を有するランフラットタイヤであって、前記架橋性エラストマー組成物が、100重量部のゴムにつき(phr)、
錫末端官能化ポリブタジエンゴムと、
ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエン共重合体、イソプレン共重合体、およびこれらのエラストマーの混合物から選択される、第2のゴム成分と、
第1のカーボンブラックであって、15m2/g〜25m2/gの窒素表面積、および65ml/100g〜85ml/100gのCOANを有する、低表面積かつ高ストラクチャーカーボンブラックである、第1のカーボンブラックと、
第2のカーボンブラックであって、2m2/g〜11m2/gの窒素表面積を有する低表面積カーボンブラックである、第2のカーボンブラックと、を含み、前記第1および第2のカーボンブラックの総充填量が70phr〜120phrであり、前記第1のカーボンブラックが前記総充填量の10重量%〜90重量%であり、前記第1のカーボンブラックが、23℃で測定されたときの10%伸長時のモジュラスが7.5MPa〜10.5MPaとなる量で含まれる、ランフラットタイヤ。
〔15〕 前記第1のカーボンブラックが、23℃で測定されたときの10%伸長時のモジュラスが8MPa〜10MPaとなる量で含まれる、〔13〕に記載のランフラットタイヤ。
〔16〕 前記架橋性エラストマー組成物が30phr〜70phrの前記錫末端官能化ポリブタジエンゴムを含む、〔13〕に記載のランフラットタイヤ。
〔17〕 前記架橋性エラストマー組成物が40phr〜60phrの前記錫末端官能化ポリブタジエンゴムを含む、〔13〕に記載のランフラットタイヤ。
〔18〕 前記第2のゴム成分が天然ゴムである、〔13〕に記載のランフラットタイヤ。
〔19〕 前記第1のカーボンブラックが、100ml/100g〜150ml/100gのOAN、および10mg/g〜25mg/gのヨウ素価を有する、〔13〕に記載のランフラットタイヤ。
〔20〕 前記第1のカーボンブラックが、17m2/g〜22m2/gの窒素表面積、および70ml/100g〜80ml/100gのCOANを有する、〔17〕に記載のランフラットタイヤ。