(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6366175
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】フィジカルイグザミネーション練習用ウエア
(51)【国際特許分類】
G09B 19/00 20060101AFI20180723BHJP
A41D 13/04 20060101ALI20180723BHJP
【FI】
G09B19/00 Z
A41D13/04
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-127462(P2014-127462)
(22)【出願日】2014年6月20日
(65)【公開番号】特開2016-8975(P2016-8975A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2016年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】506087705
【氏名又は名称】学校法人産業医科大学
(74)【代理人】
【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
(74)【代理人】
【識別番号】100176142
【弁理士】
【氏名又は名称】清井 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100127155
【弁理士】
【氏名又は名称】来田 義弘
(74)【代理人】
【識別番号】100159581
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 勝誠
(72)【発明者】
【氏名】鷹居 樹八子
(72)【発明者】
【氏名】岡田 なぎさ
(72)【発明者】
【氏名】辻 慶子
(72)【発明者】
【氏名】仲前 美由紀
(72)【発明者】
【氏名】児玉 裕美
(72)【発明者】
【氏名】萩原 智子
(72)【発明者】
【氏名】坂本 久代
(72)【発明者】
【氏名】平田 亜由子
【審査官】
前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特表昭62−503178(JP,A)
【文献】
実開平04−033610(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3066252(JP,U)
【文献】
特開2010−031429(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3024252(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0069940(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00− 9/56
G09B17/00−19/26
G09B23/00−29/14
A41D13/00−13/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体に取り付けられて、筋肉の位置、骨格の位置又は臓器の位置を体表から特定する訓練に用いられるフィジカルイグザミネーション練習用ウエアであって、
透明又は半透明な樹脂からなる一方向に長いシートを長手方向に直交する折り目で折って設けられた、胸及び腹を覆う前カバーと、背中を覆う後カバーとが、前記折り目まで距離を有する左の接続領域及び右の接続領域でそれぞれ重なり量S、Tを有して連結されて、左腕を通す左腕挿通部が前記折り目と前記左の接続領域の間に形成され、右腕を通す右腕挿通部が前記折り目と前記右の接続領域の間に形成され、胴を通す胴挿通部が前記左の接続領域と前記右の接続領域の間に形成され、前記折り目に切り込みをいれて、首が通される首挿通部が形成され、前記前カバー及び前記後カバーは、前記重なり量S、Tが調整されて、前記人体に密着することを特徴とするフィジカルイグザミネーション練習用ウエア。
【請求項2】
請求項1記載のフィジカルイグザミネーション練習用ウエアにおいて、前記前カバー及び前記後カバーの左右の連結は、粘着部材によりそれぞれなされることを特徴とするフィジカルイグザミネーション練習用ウエア。
【請求項3】
請求項1又は2記載のフィジカルイグザミネーション練習用ウエアにおいて、前記前カバーには、前記胸を覆って見えなくする胸あてシートが、粘着部材により取り付けられることを特徴とするフィジカルイグザミネーション練習用ウエア。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィジカルイグザミネーション練習用ウエアにおいて、前記シートは矩形状であることを特徴とするフィジカルイグザミネーション練習用ウエア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィジカルイグザミネーション練習用ウエアに関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場においては、患者に対する問診、打診、聴診、視診等のフィジカルイグザミネーション(身体診察)を通して、症状の把握や異常の発見等が行われる。フィジカルイグザミネーションでは、患者の体表から臓器や骨格等の位置を特定することが前提であり、その技術(以下、「臓器等の位置特定技術」ともいう)の習得が必要である。
この点、例えば、特許文献1に記載されているエプロンや衣類を用いて、各臓器の位置や大きさを学ぶことは、臓器等の位置特定技術の習得に役立つと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平4−33610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、人に着用させた衣類に対して所定の基準点や基準線を付し、その基準点や基準線を基にして、内臓等の位置を特定する訓練は、臓器等の位置特定技術を習得する上で効果的であることが、確認されている。
しかしながら、人体に密着していない衣類を用いると、衣類が人体に対してずれやすく、衣類に付された基準点や基準線の人体に対する位置が、それらを衣類に付し始めた直後と、それらを衣類に付し終わった時点とで、異なるという課題があった。そして、この課題は、異なる体格に応じた大きさの専用の衣類を用意することで解決できるが、それらの衣類を用意するには製造コストの上昇が伴う。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、一つの大きさで、異なる体型の人体に密着可能なフィジカルイグザミネーション練習用ウエアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的に沿う本発明に係るフィジカルイグザミネーション練習用ウエアは、人体に取り付けられて、筋肉の位置、骨格の位置又は臓器の位置を体表から特定する訓練に用いられるフィジカルイグザミネーション練習用ウエアであって、透明又は半透明な樹脂からなる一方向に長いシートを長手方向に直交する折り目で折って設けられた、胸及び腹を覆う前カバーと、背中を覆う後カバーとが、前記折り目まで距離を有する左の接続領域及び右の接続領域でそれぞれ重なり量S、Tを有して連結されて、左腕を通す左腕挿通部が前記折り目と前記左の接続領域の間に形成され、右腕を通す右腕挿通部が前記折り目と前記右の接続領域の間に形成され、胴を通す胴挿通部が前記左の接続領域と前記右の接続領域の間に形成され、
前記折り目に切り込みをいれて、首が通される首挿通部が形成され、前記前カバー及び前記後カバーは、前記重なり量S、Tが調整されて、前記人体に密着する。
【0006】
本発明に係るフィジカルイグザミネーション練習用ウエアにおいて、前記前カバー及び前記後カバーの左右の連結は、粘着部材によりそれぞれなされるのが好ましい。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
本発明に係るフィジカルイグザミネーション練習用ウエアにおいて、前記前カバーには、前記胸を覆って見えなくする胸あてシートが、粘着部材により取り付けられるのが好ましい。
【0011】
本発明に係るフィジカルイグザミネーション練習用ウエアにおいて、前記シートは矩形状であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るフィジカルイグザミネーション練習用ウエアは、前カバー及び後カバーが、左の接続領域及び右の接続領域でそれぞれ重なり量S、Tを有して連結されるので、重なり量S、Tを調整して、人体に密着させることができ、異なる体格の人体に密着して取り付けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】(A)、(B)はそれぞれ、本発明の一実施の形態に係るフィジカルイグザミネーション練習用ウエアの装着前の状態、及び、同フィジカルイグザミネーション練習用ウエアを装着する際の状態を示す説明図である。
【
図2】(A)、(B)はそれぞれ、同フィジカルイグザミネーション練習用ウエアを人体に装着した後の、正面図及び背面図である。
【
図3】同フィジカルイグザミネーション練習用ウエアの人体に装着する際の状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1(A)、(B)、
図2(A)、(B)に示すように、本発明の一実施の形態に係るフィジカルイグザミネーション練習用ウエア10は、人体Pに取り付けられて、筋肉の位置、骨格の位置又は臓器の位置の体表からの特定を補助するものである。以下、詳細に説明する。
【0015】
フィジカルイグザミネーション練習用ウエア10は、
図1(A)、(B)に示すように、矩形状(長方形状)のシート11を、長手方向に直交する折り目12で折って、人体(人)Pの胸及び腹を覆う前カバー13と、人体Pの背中を覆う後カバー14とが設けられる。即ち、折り目12は、シート11の幅方向(短手方向)に沿っている。
以下、前カバー13及び後カバー14のそれぞれにおいて、人体Pに接する側を裏面、裏面の反対側の面を表面とする。
【0016】
シート11は、透明又は半透明な樹脂からなり、縦の長さが100〜180cm、横の長さが40〜70cm、厚みが0.1〜1.0mmである。ここで、「透明又は半透明」とは、人体Pに取り付けられたシート11を通して人体Pの体表の色や、体表の凹凸が視認可能であることを意味する。
本実施の形態では、シート11は、合成樹脂(具体的にはポリビニルアルコール)であるが、これに限定されず、天然樹脂であってもよい。
【0017】
折り目12は、
図1(A)に示すように、広げた状態の(折る前の状態の)シート11の長手方向中央に位置し、シート11の幅方向の一端から他端にかけて設けられている。シート11は、折り目12を中心にして分けられる一側及び他側が、実質的に同じ面積であり、折り目12を基準にシート11を折って設けられる前カバー13及び後カバー14は、面積が実質的に等しい。
【0018】
折り目12には、折り目12に沿った長さ15〜40cmの直線状の切り込み15と、折り目12に直交する長さ15〜20cmの直線状の切り込み16が形成されている。切り込み15、16はそれぞれ、中心がシート11の長手方向中心、かつ、シート11の幅方向中心に位置し、切り込み15、16によって、
図2(A)、(B)に示すように、人体Pの首が通される首挿通部17が形成されている。即ち、折り目12に十文字に切り込み15、16をいれて、首挿通部17が形成されている。
なお、首挿通部は、切り込み15、16によって形成されている必要はなく、例えば、切り込み15のみによって形成することや、シート11の中央を円状に切り抜いた切り込みによって形成することもできる。
【0019】
シート11には、
図1(A)に示すように、折り目12に沿って折られることで前カバー13となる領域の裏面の左右に、予め、両面テープ(粘着部材の一例)18、19がそれぞれ貼り付けられている。ここで、シート11を折り目12で折って前カバー13となる領域、シート11を折り目12で折って後カバー14となる領域、前カバー13及び後カバー14それぞれにおいて、人体Pの左側を覆う側を左側、人体Pの右側を覆う側を右側とする。以下、シート11を折り目12で折って前カバー13となる領域を、単に「前カバー13となる領域」とも言い、シート11を折り目12で折って後カバー14となる領域を、単に「後カバー14となる領域」とも言う。
【0020】
両面テープ18、19は、長さが30〜50cmであり、前カバー13となる領域の前カバー13の裏面となる面で、折り目12まで15〜30cmの距離を有する位置に貼り付けられ、シート11の長手方向に沿っている。なお、両面テープ18、19の長さは、10〜20cmであっても良い。
前カバー13となる領域に一側の面が貼り付けられた両面テープ18、19は、それぞれ他側の面に図示しない保護シートが貼り付けられ、両面テープ18、19の各他側の面は、保護シートが取り外されることによって、対象物に貼り付け可能な状態となる。
なお、両面テープ18、19は、前カバー13となる領域でなく、後カバー14となる領域に貼り付けられていてもよい。
【0021】
次に、フィジカルイグザミネーション練習用ウエア10を、人体Pに装着する方法について説明する。
まず、折り目12で折られて前カバー13及び後カバー14が設けられたシート11は、
図3に示すように、首挿通部17に首が通され、前カバー13の裏面に胸及び腹が接し、後カバー14の裏面に背中が接した状態で、人体Pの上半身に被せられる。フィジカルイグザミネーション練習用ウエア10の装着対象が女性の場合、シート11が人体Pの上半身に被せられた後、前カバー13の裏面に、人体Pの胸を覆って見えなくする胸あてシート20が、取り付けられる。胸あてシート20は、前カバー13に粘着部材の一例である両面テープで取り付けられるので、位置調整が容易である。
【0022】
次に、後カバー14の左下側及び右下側が、
図2(A)に示すように、人体Pの左脇腹及び右脇腹にそれぞれ巻き付けられ、後カバー14の左下側の裏面が、人体Pの左脇腹に当接し、後カバー14の右下側の裏面が、人体Pの右脇腹に当接した状態となる。
その後、前カバー13の左下側が、
図2(B)に示すように、人体Pの左脇腹に巻き付けられて、後カバー14の左下側に上から重ねられ、前カバー13の右下側が、人体Pの右脇腹に巻き付けられて、後カバー14の右下側に上から重ねられる。このとき、重なり合っていない前カバー13の左上側と後カバー14の左上側の間には、人体Pの左腕が挿通され、重なり合っていない前カバー13の右上側と後カバー14の右上側の間には、人体Pの右腕が挿通されている。
【0023】
そして、両面テープ18、19それぞれから保護シートが取り外され、両面テープ18、19が、後カバー14の表面の左下側及び右下側にそれぞれ貼り付けられて、前カバー13の左下側と後カバー14の左下側が重なり量Sを有して重なって連結され、前カバー13の右下側と後カバー14の右下側が重なり量Tを有して重なって連結される。
ここで、前カバー13の左下側と後カバー14の左下側の重なり合った領域を、左の接続領域21とし、前カバー13の右下側と後カバー14の右下側の重なり合った領域を、右の接続領域22とする。
【0024】
本実施の形態では、左の接続領域21及び右の接続領域22が、折り目12まで15〜30cmの距離を有する位置から折り目12まで50〜90cmの距離を有する位置にかけて設けられている。
そして、前カバー13の左下側と後カバー14の左下側の連結、及び、前カバー13の右下側と後カバー14の右下側の連結(以下、「前カバー13及び後カバー14の左右の連結」とも言う)によって、折り目12と左の接続領域21の間に、人体Pの左腕が通される左腕挿通部23が形成され、折り目12と右の接続領域22の間に、人体Pの右腕が通される右腕挿通部24が形成され、左の接続領域21と右の接続領域22の間に、人体Pの胴が通される胴挿通部25が形成される。
【0025】
また、前カバー13及び後カバー14の左右の連結を行う際に、重なり量S、Tが調整されることによって、前カバー13及び後カバー14は、前カバー13及び後カバー14の左右の連結が完了時に、人体Pに密着して取り付けられる。具体的には、細身の人体Pに対しては、重なり量S、Tを大きくして、前カバー13及び後カバー14の左右を連結し、太い人体Pに対しては、重なり量S、Tを小さくして、前カバー13及び後カバー14の左右を連結する。
【0026】
前カバー13及び後カバー14の左右の連結により、前カバー13及び後カバー14が人体Pに密着して取り付けられた時点で、フィジカルイグザミネーション練習用ウエア10の人体Pへの装着は終了し、その後、前カバー13の表面及び後カバー14の表面に対して基準線や基準点を付す作業が行われる。基準線や基準点を付す作業は、フィジカルイグザミネーション練習用ウエア10を装着した人に対して、その人以外の者が、ペンやクレヨン等を用いて行われる。
【0027】
シート11は、シート11にクレヨンで描かれた基準線や基準点等が、濡れた布で拭かれることで消える合成樹脂を素材としているので、クレヨンにより基準線や基準点等を付す場合、その作業を、繰り返し行うことが可能である。
また、シート11の素材として合成樹脂を採用することにより、前カバー13の表面や後カバー14の表面に付されたペンやクレヨンが、前カバー13の裏面や後カバー14の裏面に達せず、好適である。
【0028】
前カバー13及び後カバー14は、人体Pに密着して取り付けられているので、基準線や基準点を前カバー13や後カバー14に付す作業は、前カバー13及び後カバー14が人体Pに対してずれるのを抑制した状態で行うことができる。
また、シート11は透明又は半透明であるので、シート11を通して人体Pの体表を視認しながら、基準線及び基準点を付すことや、基準線及び基準点を基にした臓器等の位置特定を行うことができ、臓器等の位置特定技術を効果的に習得することが可能である。なお、フィジカルイグザミネーション練習用ウエア10の代わりに、一般的な肌着やTシャツを、人体Pに着用させて、基準線等を付層とすると、人体Pの表面の色や形状を視認することができず、基準線等を正確な位置に付すのは困難である。
そして、シート11は、厚みが0.1〜1.0mmであるので、シート11の上から触診や打診を行う際に、人体に直接触れるのに近い感覚で、それらを行うことができる。
【0030】
更に、シート11の素材として、ポリビニルアルコールを採用することによって、シート11の上から聴診器を当てた際に、聴診器とシート11が接触して生じる雑音を抑制できることが確認されている。よって、シート11を着用した人体Pに対して聴診を行うことが可能である。
また、フィジカルイグザミネーション練習用ウエア10は、シート11に対し簡単な加工を施すことで形成されるので、製造コストの抑制が可能である。
【0031】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、折り目は、シートの長手方向中心に設けられる必要はない。
また、シートは矩形状である必要はなく、一方向に長い形状であればよく、例えば、一方向に長い楕円形でもよい。
そして、胸あてシートを前カバーに取り付ける粘着部材や、前カバー及び後カバーの左右の連結を行う粘着部材は、片面テープであってもいいし、面状ファスナーであってもよい。
【0032】
更に、胸あてシートを用いる代わりに、シートにおいて胸を覆う部分を予め着色して、胸を見えないようにしてもよく、また、フィジカルイグザミネーション練習用ウエアとは別に、人体に取り付けられて胸を覆う伸縮性のあるバンドを用意してもよい。
そして、首挿通部を予めシートに形成する代わりに、フィジカルイグザミネーション練習用ウエアを人体に装着させる段階で、首挿通部を形成してもよい。
【符号の説明】
【0033】
10:フィジカルイグザミネーション練習用ウエア、11:シート、12:折り目、13:前カバー、14:後カバー、15、16:切り込み、17:首挿通部、18、19:両面テープ、20:胸あてシート、21:左の接続領域、22:右の接続領域、23:左腕挿通部、24:右腕挿通部、25:胴挿通部、P:人体