(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係る時計の構成を示す。この時計は、手首に巻くように装着される腕時計であり、時計本体1を有し、この時計本体1に文字盤2、3つの指針部3a〜3c、保護部4、表示部5およびベルト6が取り付けられている。
【0017】
時計本体1は、文字盤2などの各部を支持するもので、手首に沿って拡がるような形状を有する。時計本体1は、例えば、金属などの剛性が高い材料から構成することができる。また、時計本体1は、図示しない情報入力部を有し、例えば情報入力部から音楽情報を入力して音楽を無線で出力することができる。
文字盤2は、円盤形状を有し、時計本体1に取り付けられている。また、文字盤2の表面7には、時刻と共に装飾部8が表示されている。
【0018】
指針部3a〜3cは、文字盤2の表面7に表示された時刻を指し示すもので、文字盤2に平行な面内を回転するように設けられている。指針部3aは、文字盤2の時刻において秒を指す秒針である。指針部3bは、文字盤2の時刻において分を指す分針である。指針部3cは、文字盤2の時刻において時を指す時針である。
保護部4は、文字盤2などを保護するもので、文字盤2を覆うように配置されている。また、保護部4の縁部には開閉部9が設けられており、この開閉部9により保護部4が回転するように開閉される。
【0019】
表示部5は、外部に情報を表示するもので、液晶モニタなどから構成されている。表示部5は、例えば時計本体1の情報入力部に接続することができ、情報入力部に入力される曲名などの音楽情報を表示する。
ベルト6は、時計本体1を手首に固定するためのもので、時計本体1の対向する一対の縁部に取り付けられて手首に巻くように形成されている。
【0020】
次に、指針部3a〜3cの構成について詳細に説明する。
図2に示すように、指針部3a〜3cは、延在部10a〜10cと、支持部11a〜11cとを有する。
延在部10a〜10cは、それぞれ、時計本体1との間で文字盤2を挟むように配置されている。ここで、文字盤2には中央部近傍に開口部12が形成されており、延在部10a〜10cは文字盤2の開口部12から縁部に向かって文字盤2の表面7と平行に延びるように形成されている。この時、延在部10a〜10cは、文字盤2に対して直交する方向に互いに異なる位置に配置されており、延在部10a、延在部10bおよび延在部10cの順に文字盤2から離れて配置されている。
【0021】
支持部11a〜11cは、時計本体1から開口部12を介して文字盤2の表面7側に突出するように設けられ、先端部が延在部10a〜10cに接続されている。すなわち、支持部11aが最も突出して延在部10aに接続されると共に支持部11bが支持部11aと支持部11cの間に突出して延在部10bに接続され、支持部11cが最も小さく突出して延在部10cに接続されている。この支持部11a〜11cは、文字盤2に対して直交するように延びる軸を回転中心Lとして回転するように時計本体1に取り付けられており、時計本体1に設けられた駆動部13により時間の進行に応じてそれぞれ回転される。
【0022】
また、指針部3a〜3cは、延在部10a〜10cを起こすように回動させて延在部10a〜10cの姿勢を変化させる回動部14a〜14cを有する。この回動部14a〜14cは、延在部10a〜10cの基端部近傍に配置されている。
【0023】
図3(a)に示すように、回動部14aは、延在部10aの基端部近傍に配置され、延在部10aを文字盤2の表面7から起こすように回動させる。具体的には、回動部14aは、回動軸部15aと、突き当たり部16aと、突き当たり部17aとを有する。
回動軸部15aは、延在部10aを回動させる軸となるもので、延在部10aに直交する方向に延びるように配置されている。
【0024】
突き当たり部16aは、延在部10aが文字盤2に平行に延びる姿勢を維持するために延在部10aの基端部近傍に突き当たって延在部10aを支持するもので、延在部10aの裏面側に形成されている。
突き当たり部17aは、
図3(b)に示すように、延在部10a〜10cを90度回動させた時に延在部10aの基端部近傍に突き当たって延在部10a〜10cの姿勢を維持するもので、延在部10aの表面側に形成されている。
このように、延在部10aは、文字盤2に対してほぼ直交するように回動軸部15aにより回動されて、その姿勢が突き当たり部17aにより維持される。なお、回動部14bおよび14cは、回動部14aとほぼ同じ構成を有する。
【0025】
ここで、回動部14a〜14cは、
図2に示すように、文字盤2に沿う方向において開口部12の内側に位置されている。このため、延在部10a〜10cは、回動部14a〜14cにより文字盤2の表面7に対して直交するまで起こされると、文字盤2に沿う方向において開口部12の内側に位置されることになる。すなわち、延在部10a〜10cは、開口部12から開口方向に延びるように起こされる。そして、回動部14a〜14cにより起こされた延在部10a〜10cに沿って開口部12を移動させることにより、文字盤2が時計本体1から取り外される。
【0026】
次に、この実施の形態1の動作について説明する。
まず、
図1に示すように、装飾部8が表示された文字盤2が時計本体1に取り付けられている。この時、
図2に示すように、指針部3a〜3cは、文字盤2に表示された時刻を指し示すように駆動部13により文字盤2の表面7上を回転している。
【0027】
続いて、例えば図示しない駆動停止スイッチが押されることにより駆動部13が停止されて、指針部3a〜3cの回転が停止される。そして、指針部3a〜3cを覆う保護部4が、時計本体1から離れるように手で押し上げられ、開閉部9の回転により文字盤2に重ならない位置まで開かれる。
【0028】
保護部4が開かれると、指針部3a〜3cの先端部が文字盤2から離れるように手で押し上げられる。これにより、指針部3a〜3cの延在部10a〜10cが、
図3(a)および(b)に示すように、回動部14a〜14cにより回動されて、文字盤2の表面7に対してほぼ直交するように姿勢が変化される。この時、回動部14a〜14cの突き当たり部17a〜17cが延在部10a〜10cの基端部近傍に突き当たるため、延在部10a〜10cを文字盤2にほぼ直交する位置まで容易に起こすことができる。また、回動部14a〜14cは、回動軸部15a〜15cにより回動する簡単な構成からなるため、延在部10a〜10cに容易に設けることができる。
【0029】
ここで、回動部14a〜14cは、
図2に示すように、文字盤2に沿う方向において互いに異なる位置に配置されている。具体的には、回動部14a〜14cは、文字盤2に直交する方向に離れて配置されるほど、指針部3a〜3cの回転中心Lに近い位置に配置されている。これにより、延在部10a〜10cの回動位置が文字盤2に沿う方向にずれるため、延在部10a〜10cを文字盤2に直交する方向に重なる位置で回動させた場合でも、延在部10a〜10cを互いに接触させることなく起こすことができる。
【0030】
また、延在部10a〜10cを互いに重なる位置に移動させることで、回動部14a〜14cにより延在部10a〜10cを一度に回動させることができる。例えば、駆動部13に位置合わせスイッチを接続し、この位置合わせスイッチを押すことで指針部3a〜3cを文字盤2の同じ位置を指すように自動的に回転させて、延在部10a〜10cを互いに重なる位置に移動させることができる。この時、重なる位置に移動された延在部10a〜10cをまとめて起こすための起こし部材を時計本体1に収納することが好ましい。この起こし部材を文字盤2の縁部などに収納することで起こし部材を容易に取り出すことができ、延在部10a〜10cをスムーズに起こすことができる。例えば、起こし部材は、フック形状に形成することができ、これにより延在部10a〜10cを下から引き上げるように起こすことができる。
【0031】
なお、回動部14a〜14cは、文字盤2に沿う方向において延在部10a〜10cの厚みとほぼ同じ距離だけ順次離れるように配置することが好ましい。これにより、回動部14a〜14cが文字盤2に沿う方向に近接して配置されるため、回動部14a〜14cの配置に応じて文字盤2の開口部12をより小さく形成することができる。
【0032】
また、回動部14a〜14cは、文字盤2の開口部12の周りに互いに異なる位置で延在部10a〜10cを回動して指針部3a〜3cの姿勢を変化させるように構成することが好ましい。例えば、回動部14a〜14cは、
図4(a)に示すように、文字盤2の開口部12の周りに互いに90度異なる位置Pa〜Pcに延在部10a〜10cを移動させた状態で回動するように構成することができる。これにより、延在部10a〜10cを互いに接触させることなくスムーズに起こすことができる。また、延在部10a〜10cの接触を抑制することができるため回動部14a〜14cを文字盤2に沿う方向において互いに同じ位置に配置することもでき、文字盤2の開口部12をさらに小さく形成することができる。
ここで、指針部3a〜3cは、図示しない移動スイッチを押すことで、文字盤2の開口部12の周りに互いに異なる位置に自動的に移動することが好ましい。このように、指針部3a〜3cが自動的に移動することで、延在部10a〜10cを容易に起こすことができる。
【0033】
このようにして、延在部10a〜10cは、文字盤2の表面7に直交する位置、すなわち表面7に対向しない位置まで起こされて、開口部12の範囲内で開口方向に延びるように姿勢を変更する。これにより、
図4(b)に示すように、開口部12を介して文字盤2を延在部10a〜10cに沿ってスムーズに移動させることができ、時計本体1から指針部3a〜3cを外すことなく、文字盤2を時計本体1から容易に取り外すことができる。
【0034】
続いて、
図4(c)に示すように、新たな文字盤18の開口部12に延在部10a〜10cを挿入して文字盤18を時計本体1に取り付けることができ、文字盤2を文字盤18に容易に交換することができる。
例えば、文字盤2の装飾部8と異なる装飾部19が表示された文字盤18に交換することができる。従来、時計本体1から文字盤2を取り外すことは困難であり、文字盤2の装飾部8を変更するために新しく時計を購入することがあった。本発明においては、文字盤2を容易に交換することができるため、文字盤2を文字盤18に交換するだけで装飾部8を装飾部19に変更することができる。また、文字盤18は、例えば、自分でデザインした装飾部19または芸術家が描いた装飾部19などの様々な装飾部19を表示することができる。また、文字盤18は、歌手の音楽に対応した装飾部19を表示することもでき、例えば時計本体1において図示しない情報入力部に入力される音楽に対応する装飾部19またはコンパクトディスク(CD)などの音楽媒体のデザインに対応する装飾部19などを表示することができる。
【0035】
このようにして、装飾部19が表示された文字盤18が時計本体1に取り付けられると、延在部10a〜10cが回動部14a〜14cにより回動されて文字盤18に平行な姿勢に戻される。この時、回動部14a〜14cの突き当たり部16a〜16cが延在部10a〜10cの基端部近傍に突き当たるため、延在部10a〜10cの姿勢を容易に戻すことができる。
そして、図示しない駆動停止スイッチを解除して駆動部13を駆動させることで、時刻に応じた指針部3a〜3cの回転が再開される。
【0036】
本実施の形態によれば、指針部3a〜3cが延在部10a〜10cを起こすように姿勢を変化させる回動部14a〜14cを有するため、回動部14a〜14cにより起こされた延在部10a〜10cに沿って文字盤2を時計本体1から取り外すことができる。このため、文字盤2を取り外すために文字盤2の形状を無用に変更する必要がなく、文字盤2における時刻の視認性および意匠性などの機能を維持しつつ文字盤2を容易に取り外すことができる。
【0037】
実施の形態2
上記の実施の形態1において、文字盤2および18は、時計本体1に固定するための固定部を有することが好ましい。
例えば、
図5に示すように、実施の形態1において文字盤18は、固定部21を有することができる。また、時計本体1には、固定部21に対応する凹部22が形成されている。
固定部21は、文字盤18の縁部近傍において互いに対向する2箇所に配置され、文字盤18の裏面23から突出するように形成されている。
【0038】
ここで、固定部21は、凹部22に挿入された時に文字盤18の時刻の表示が時計本体1の所定の箇所に位置されるように設けられている。このため、固定部21を時計本体1の凹部22に挿入することで、文字盤18を時計本体1に対して位置合わせすることができる。
本実施の形態によれば、文字盤18が時計本体1に固定するための固定部21を有するため、文字盤18を時計本体1に対して容易に位置合わせすることができる。
【0039】
実施の形態3
上記の実施の形態1および2において、時計本体1は、文字盤2および18を時計本体1から離れるように持ち上げるイジェクト部を有することが好ましい。
例えば、
図6(a)に示すように、実施の形態1において時計本体1は、イジェクト部31を有することができる。このイジェクト部31は、持ち上げ部32と、ロック部33と、解除スイッチ34とを有する。
【0040】
持ち上げ部32は、文字盤2を時計本体1から離れる方向に持ち上げるもので、持ち上げ本体35と、付勢部36とを有する。持ち上げ本体35は、時計本体1内を文字盤2に直交する方向に延びる柱形状を有し、先端部が文字盤2の裏面23に当接されている。また、持ち上げ本体35は、側面から突出する突出部37が形成されている。
ロック部33は、持ち上げ本体35の突出部37に対して上側から係合して持ち上げ部32をロックするもので、持ち上げ本体35を収容する収容部38の側壁部から突出するように配置されている。また、ロック部33は、収容部38の側壁部から突出する突出状態から収容部38内に退避可能に設けられ、収容部38内に退避することで持ち上げ部32のロックが解除される。
解除スイッチ34は、ロック部33に接続されて、ロック部33を収容部38内に退避させるものである。
【0041】
このように、ロック部33が持ち上げ部32をロックした状態では、持ち上げ部32は収容部38内に収容されて文字盤2を持ち上げないため、文字盤2は時計本体1に取り付けられたまま維持される。続いて、文字盤2を時計本体1から取り外す場合には、解除スイッチ34を押すことによりロック部33が収容部38内に退避される。
これにより、ロック部33による持ち上げ本体35のロックが解除されて、
図6(b)に示すように、付勢部36により付勢された持ち上げ本体35が文字盤2を時計本体1から離すように持ち上げる。このように、文字盤2が時計本体1から離されることにより、文字盤2と時計本体1との間に指をスムーズに差し入れることができ、回動部14a〜14cにより起こされた延在部10a〜10cに沿って文字盤2を容易に取り外すことができる。
なお、ロック部33は、収容部38の側壁部から突出するように付勢されており、持ち上げ本体35の突出部37がロック部33の正面から移動することにより収容部38の側壁部から突出するように移動される。
【0042】
本実施の形態によれば、時計本体1が文字盤2を時計本体1から離れるように持ち上げるイジェクト部31を有するため、文字盤2を時計本体1から容易に取り外すことができる。
【0043】
実施の形態4
上記の実施の形態1〜3において、回動部14a〜14cは、延在部10a〜10cを回動方向に付勢して延在部10a〜10cの姿勢の変更を補助する補助部を有することが好ましい。
例えば、
図7に示すように、実施の形態1において回動部14aは、補助部41aを有することができる。この補助部41aは、延在部10aの表面に配置され、延在部10aを基端部側に付勢して延在部10aが起きるのを補助するものである。
【0044】
これにより、延在部10aを軽く起こすだけで補助部41aの付勢により延在部10aを自動的に起こすことができ、延在部10aの姿勢を容易に変更することができる。また、延在部10aを起こす時に加わる圧力を低減することができ、延在部10aの変形などを抑制することができる。
なお、回動部14bおよび14cは、回動部14aと同様の補助部を有する。
【0045】
本実施の形態によれば、回動部14a〜14cが延在部10a〜10cを回動方向に付勢して延在部10a〜10cの姿勢の変更を補助する補助部41a〜41cを有するため、延在部10a〜10cの姿勢を容易に変更することができる。
また、回動部14a〜14cは、延在部10a〜10cに手で触れることなく、延在部10a〜10cを自動的に回動させるように構成することもできる。
【0046】
実施の形態5
上記の実施の形態1〜4において、時計本体1は、指針部3a〜3cの位置ずれを修正するための修正部を有することが好ましい。
例えば、
図8に示すように、実施の形態1において時計本体1は、駆動部13に新たに修正部51を接続することができる。この修正部51は、標準電波送信所などから送信される標準時刻信号を受信する受信部を有し、この受信部で受信された標準時刻と指針部3a〜3cの位置に基づいて標準時刻からの指針部3a〜3cのずれ量を算出する。算出されたずれ量は、修正部51から駆動部13に出力される。
【0047】
そして、駆動部13が、修正部51から入力されたずれ量に基づいて指針部3a〜3cの位置を修正する。
これにより、指針部3a〜3cは、例えば延在部10a〜10cの回動により位置ずれが生じた場合でも、修正部51により修正されるため、時刻を正確に指し示すことができる。
【0048】
本実施の形態によれば、時計本体1が指針部3a〜3cの位置ずれを修正するための修正部51を有するため、指針部3a〜3cにより時刻を正確に指し示すことができる。
【0049】
なお、上記の実施の形態1〜5では、延在部10a〜10cは、文字盤2の開口部12から縁部に向かって文字盤2の表面7に平行に延びるように形成されていたが、開口部12から文字盤2の表面7に対向して延びるように形成されていればよく、表面7に平行に延びるものに限られるものではない。例えば、延在部10a〜10cは、文字盤2の表面7に対して斜め方向に延びるように形成することもできる。
【0050】
また、上記の実施の形態1〜5では、回動部14a〜14cは、延在部10a〜10cを文字盤2に対してほぼ直交するように回動させたが、延在部10a〜10cを起こすように回動させることができればよく、これに限られるものではない。
また、上記の実施の形態1〜5では、回動部14a〜14cは、延在部10a〜10cを文字盤2に対して互いに同じ角度だけ回動させたが、延在部10a〜10cを起こすように回動させることができればよく、これに限られるものではない。例えば、回動部14a〜14cは、延在部10a〜10cの長さに応じて回動させる角度を変えることができる。すなわち、長く形成された延在部10aは、短く形成された延在部10bに対して大きく回動させる。これにより、延在部10a〜10cを起こした際に開口部12の中心から同じ拒離だけ拡がるように延在部10a〜10cを配置することができ、文字盤2の開口部12をより小さく形成することができる。
【0051】
また、上記の実施の形態1〜5では、回動部14a〜14cは、延在部10a〜10cを起こすように回動させたが、延在部10a〜10cを起こすように姿勢を変化させる変化部であればよく、回動させるものに限られるものではない。
例えば、
図9に示すように、実施の形態1の回動部14aに換えて変化部61aを配置することができる。この変化部61aは、延在部10aを起こすように折り曲げて延在部10aの姿勢を変化させるもので、延在部10aの表面に凹部状に形成されている。
なお、変化部としては、延在部10a〜10cを柔軟な材料から構成することで、延在部10a〜10cを起こすように折り曲げて姿勢を変化させるものでもよい。この時、変化部は、形状記憶を有するように形成することが好ましい。
【0052】
また、上記の実施の形態1〜5において、文字盤2および18は、伸縮性を有する材料、例えばゴムおよびシリコンなどから構成することができる。同様に、文字盤2および18に表示される時刻および装飾部も伸縮性を有する材料から構成することができる。
これにより、文字盤2および18の開口部12を変形させることができ、開口部12を小さく形成した場合でも延在部10a〜10cに沿って文字盤2および18をスムーズに移動させることができる。例えば、文字盤2に沿う方向において回動部14a〜14cを開口部12の外側に配置した場合、すなわち回動部14a〜14cにより起こされた延在部10a〜10cの拡がりが開口部12より大きい場合でも、開口部12を変形させることで文字盤2を延在部10a〜10cに沿って取り外すことができる。
【0053】
また、上記の実施の形態1〜5において、文字盤2および18は、時刻および装飾部を立体的に表示することができる。例えば、文字盤2は、保護部4を開いたときに飛び出すように装飾部8を形成することができる。また、文字盤2は、三次元的に動くように装飾部8を形成することもできる。
また、上記の実施の形態1〜5では、文字盤2および18は、円盤形状に形成されたが、開口部12が形成されていればよく、円盤形状に限られるものではない。
【0054】
また、上記の実施の形態1〜5において、指針部3a〜3cは、文字盤2上を時刻に応じて回転するように設けられたが、文字盤2の表面7に対向して延びるように形成されていればよく、時刻に応じて回転するものに限られるものではない。例えば、文字盤2の装飾部8を動くように形成した場合には、その装飾部8の動きに応じて指針部3a〜3cが回動するように設けることができる。また、指針部3a〜3cは、文字盤2に表示された時刻に対して逆回転するように設けることもできる。
【0055】
また、上記の実施の形態1〜5では、時計は、3つの指針部3a〜3cを有していたが、1つの指針部を有するように構成することもできる。
また、上記の実施の形態1〜5では、時計は、腕時計として構成されたが、指針部3a〜3cが時計本体1との間で文字盤2を挟むように配置されていればよく、腕時計に限られるものではない。例えば、時計は、掛時計、置き時計、懐中時計および目覚まし時計などに適用することもできる。
【解決手段】時計本体1と、時計本体1に取り付けられて開口部12が形成された文字盤2と、時計本体1との間で文字盤2を挟むように配置されると共に開口部12から文字盤2の表面7に対向して延びるように形成された延在部10a〜10cと、時計本体1から開口部12を介して文字盤2の表面7側に突出して延在部10a〜10cに接続された支持部11a〜11cとを有する指針部3a〜3cとを備え、指針部3a〜3cは、延在部10a〜10cを起こすように姿勢を変化させる変化部を有し、変化部により起こされた延在部10a〜10cに沿って文字盤2が時計本体1から取り外される。