特許第6366253号(P6366253)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6366253
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】深さが変化する外郭を持つ手荷物ケース
(51)【国際特許分類】
   A45C 13/10 20060101AFI20180723BHJP
   A45C 5/14 20060101ALI20180723BHJP
【FI】
   A45C13/10 J
   A45C5/14 A
【請求項の数】23
【外国語出願】
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-233037(P2013-233037)
(22)【出願日】2013年11月11日
(65)【公開番号】特開2014-94290(P2014-94290A)
(43)【公開日】2014年5月22日
【審査請求日】2016年11月8日
(31)【優先権主張番号】61/724,660
(32)【優先日】2012年11月9日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/844,359
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511214071
【氏名又は名称】サムソナイト アイピー ホールディングス エス.エー.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一
(72)【発明者】
【氏名】ショーン ビー. ファレリー
(72)【発明者】
【氏名】リック ヒラート
(72)【発明者】
【氏名】ビビアン チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジーン‐クラウド ファン デ ヴァレ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィン デ フォス
(72)【発明者】
【氏名】リチャード マイルス
【審査官】 柿沼 善一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2002−505206(JP,A)
【文献】 特表2002−521108(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/037301(WO,A1)
【文献】 特開2002−345524(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3163137(JP,U)
【文献】 実開昭58−046108(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 13/10
A45C 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋とベースを備える包囲された空間を画定する物品を共に形成する、小面積面を形成する対向した側壁、大面積面を形成する対向した側壁及び対向した端壁と、
前記小面積面と端壁に形成された、前記物品を分離する分離線と、
を備え、前記蓋と前記ベースが分離線を確定する手荷物ケースであって、
前記分離線の第1の部分が、前記対向する大面積面の1つに近接する位置を、対向する小面積面の第1の部分に沿って延び、前記分離線はまた、前記小面積面の間に位置する前記対向する端壁の対応する1つに沿っても延び、
前記分離線の第2の部分が、前記対向する小面積面の第2の部分に沿って、前記対向する大面積面の前記1つから離れる方向でかつ前記対向する大面積面のもう1つに向かって延び、
前記分離線の第1の部分と前記分離線の第2の部分とは、2つの異なる方向に延び、
少なくとも1つの支持要素が前記対向する端壁のもう一方と動作可能に結合されていて、前記少なくとも1つの支持要素は、前記手荷物ケースが置かれる面と前記対向する端壁のもう一方との間に位置し、
前記小面積面の第2の部分では前記第1の部分より前記蓋が深く、前記小面積面の第2の部分は前記第1の部分より前記対向する端壁のもう一方に近く、前記蓋の容量は前記ベースの容量よりも少ない、手荷物ケースであって、
前記少なくとも一つの支持要素は回転車輪であって、
前記回転車輪は前記対向する端壁のもう一方において、前記蓋及び前記ベースにそれぞれ結合され、
前記分離線が前記対向する端壁のもう一方において、前記蓋に結合された前記回転車輪及び前記ベースに結合された前記回転車輪の間を延びる、手荷物ケース
【請求項2】
前記分離線の第2の部分は、前記少なくとも1つの支持要素の少なくとも一部分の周りに延び、前記少なくとも1つの支持要素を、前記分離線の第2の部分に関して前記対向する大面積面の前記1つの側に配置する、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項3】
前記分離線の第2の部分は、前記少なくとも1つの支持要素の少なくとも一部の周りに延び、前記少なくとも1つの支持要素を、前記対向する大面積面のもう一方の側に配置する、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項4】
前記分離線の第2の部分は前記端壁のもう一方を横断して延び、
前記端壁のもう一方には少なくとも2つの支持要素が取り付けられ、かつ
前記分離線の第2の部分が前記少なくとも2つの支持要素の間を通過する、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項5】
前記分離線の第1の部分は前記手荷物ケースのかなりの高さに沿って延び、かつ前記第2の部分は前記第1の部分よりも深い蓋の深さを画定する、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項6】
前記対向する端壁の前記1つは前記手荷物ケースの上面を画定し、かつ前記対向する端面の前記もう1つは前記手荷物ケースの底面を画定する、請求項5に記載の手荷物ケース。
【請求項7】
前記第1の部分は前記手荷物ケースの高さの80パーセントより長く延びる、請求項5に記載の手荷物ケース。
【請求項8】
前記対向する端壁の前記1つは前記手荷物ケースの上面を画定し、かつ前記対向する端壁の前記もう1つは前記手荷物ケースの底面を画定する、請求項7に記載の手荷物ケース。
【請求項9】
前記第1の部分の前記分離線は、前記対向する大面積面の前記もう1つに対して実質的に平行である、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項10】
前記第1の部分の前記分離線は、前記対向する大面積面の前記1つに対して実質的に平行である、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項11】
蓋は、前記分離線の第1の部分では、前記第2の部分よりも深くない、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項12】
前記第1の部分から前記第2の部分への遷移領域は明確な遷移部を画定する、請求項11に記載の手荷物ケース。
【請求項13】
前記遷移部は別々の角度又は曲線のいずれかである、請求項12に記載の手荷物ケース。
【請求項14】
前記分離線の第2の部分は、前記小面積面の前記第2の部分を横断し、かつ前記対向する端壁の前記もう1つを横断して延びる、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項15】
前記分離線の第2の部分は、前記小面積面と前記対向する端壁のもう1つとの間の共通端部に対して、前記対向する端壁のもう1つに斜めに交差する請求項14に記載の手荷物ケース。
【請求項16】
前記支持要素は前記対向する端壁のもう1つに動作可能に結合された少なくとも2つの回転車輪を備える、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項17】
前面、背面、上面、底面、左面及び右面と、ベースに動作的に連結された蓋を備え、前記蓋と前記ベースが前記蓋と前記ベースのそれぞれの外縁の当接端に沿って封止線を画定する手荷物ケースにおいて、
前記封止線は、前記手荷物ケースの前記左面及び前記右面の上側部分に沿って前記蓋の第1の深さと前記ベースの第1の深さを画定し、前記封止線は更に前記手荷物ケースの前記左面及び前記右面の下側部分に沿って前記蓋の第2の深さと前記ベースの第2の深さを画定し、
前記蓋の第1の深さは、前記ベースの第1の深さよりも浅く、
前記蓋の第2の深さは、前記蓋の第1の深さよりも大きく、
複数の車輪が前記ベースの下側部分に連結されており、
前記複数の車輪が複数の回転車輪を備え、前記複数の回転車輪は前記底面の前記蓋と前記ベースに結合され、前記封止線は前記左面と前記右面のそれぞれに沿って、前記複数の回転車輪の回りを進み、前記底面において前記蓋に結合された前記回転車輪と前記ベースに結合された前記回転車輪との間を進む、手荷物ケース。
【請求項18】
前記複数の車輪の少なくとも一部は回転車輪である、請求項17に記載の手荷物ケース。
【請求項19】
前記封止線は更に、前記手荷物ケースの第3の部分に前記蓋の第3の深さと前記ベースの第3の深さを画定し、前記封止線は前記底面に対して直角に前記手荷物ケースの底面と交差する、請求項17に記載の手荷物ケース。
【請求項20】
前記封止線は、対向する前記前面と背面から等距離の位置において前記底面上を横断して延び、
前記複数の回転車輪のそれぞれは、前記底面と、隣接する左面又は右面のいずれかと前面、あるいは隣接する左面又は右面のいずれかと背面、との交差により画定されるコーナーのそれぞれに取り付けられている、請求項17に記載の手荷物ケース。
【請求項21】
包囲された容積と外部構造を画定する複数の面を備え、前記外部構造は分離線に沿って蓋とベースに分割され、前記外部構造は手荷物ケースの高さに沿って少なくとも上側部分と遷移部分とを有するハードカバーの手荷物ケースであって、
第1の回転車輪が前記外部構造の底面の前記蓋に連結され、第2の回転車輪が前記底面の前記ベースに連結され、前記分離線は、前記第1の回転車輪と前記第2の回転車輪の間を、前記上側部分から前記遷移部分を通って前記底面まで延び、
前記遷移部分において前記ベースの深さは、前記上側部分における前記ベースの深さから、前記手荷物ケースの複数の面の内の1つにおけるベースの深さへ向かって漸減し、かつ前記遷移部分の前記蓋の深さは、前記手荷物ケースの前記1つの面の蓋の深さから前記上側部分の蓋の深さへ漸減する、ハードカバー手荷物ケース。
【請求項22】
前記外部構造は更に、前記手荷物ケースの高さ沿いに下側部分を含み、前記下側部分における前記蓋と前記ベースのそれぞれの深さは実質的に一定であって、前記手荷物ケースの前記底面における前記蓋と前記ベースのそれぞれの深さと同じである、請求項21に記載のハードカバー手荷物ケース。
【請求項23】
前記上側部分の前記ベースの深さと、前記上側部分の前記蓋の深さとの比は、約80:20である、請求項21に記載のハードカバー手荷物ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
【0002】
本出願は米国特許法第119条(e)に基づき、2012年11月9日に出願された、「LUGGAGE WITH SHELLS HAVING VARIED DEPTHS(深さが変化する外郭を持つ手荷物ケース)」という標題の米国仮特許出願第61/724,660号の利益を主張するものであり、参照によりその開示全体を本明細書に援用する。
【0003】
本発明の技術分野は一般にハードカバー手荷物ケースに関する。
【背景技術】
【0004】
ハードカバー手荷物ケースには、手荷物ケースの底に4つの回転車輪が連結されたものが多く、運搬のために手荷物ケースを一対の車輪の上で傾けることなしに任意の横方向に移動させることができるようになっている。回転車輪はまた、手荷物ケースを360度“回転”させることもできる。しかし一般的に、回転車輪を手荷物ケースの底に連結するには、回転車輪の取り付けの安定性と手荷物ケースそのものの安定性のいずれか又は両方を提供するために、手荷物ケースの底が比較的大きな表面積であることを必要とする。従って、ハードカバー回転手荷物ケースのほとんどは、底部がほぼ同一寸法の前半分と後ろ半分に分割されている。この構成は、手荷物ケース底面の前半分に連結される2つの回転車輪と、手荷物ケース底面の後ろ半分に連結される2つの回転車輪に対して十分な表面積を与えるためのものである。手荷物ケースの底部をほぼ等しい前半分と後ろ半分とに分割することは、一般に手荷物ケースの全体に対して展開され、その結果、前半分で形成される“蓋”と、後ろ半分で形成される“ベース”とがそれぞれにほぼ等しい容積を持つハードカバー手荷物ケースが形成される。
【0005】
しかしそのような構成では、蓋に対応する約半分の容積(従って詰め込まれた手荷物ケースの約半分の重量)を手荷物ケースの開け閉めの度にベースに対して回動させなければならず、手荷物ケースへの荷物の詰め込みを相対的にやりにくくする。ジッパー付きの布製のリテーナ又はライナーが、手荷物ケースの蓋から詰め込んだ物が落ちるのを防ぐ助けにはなるが、それでも荷物の入った蓋の重量は、詰め込んだ手荷物ケースを開け閉めする際にユーザが持ち上げるには依然として厄介である。
【0006】
これらの欠点に留意して本発明の目的が見いだされた。
【0007】
本開示に関連する、手荷物ケースの構造への様々な取り組みを含む文書としては、欧州特許出願公開第1,638,427号明細書、米国特許出願公開第2004/0188205号明細書、米国特許第6,499,575号明細書、米国特許出願公開第2008/0223678号明細書、欧州共同体商標意匠登録第000709019−0001号、欧州共同体商標意匠登録第000425285−0007号、中華人民共和国実用新案登録第2904733(Y)号及び中華人民共和国実用新案登録第201175054(Y)号がある。更には、市販の手荷物ケース、Samsonite Pixelcube(サムソナイト社ピクセルキューブ)が関連している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1,638,427号
【特許文献2】米国特許出願公開第2004/0188205号
【特許文献3】米国特許第6,499,575号
【特許文献4】米国特許出願公開第2008/0223678号
【特許文献5】欧州共同体商標意匠登録第000709019−0001号
【特許文献6】欧州共同体商標意匠登録第000425285−0007号
【特許文献7】中華人民共和国実用新案登録第2904733(Y)号
【特許文献8】中華人民共和国実用新案登録第201175054(Y)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本明細書においては、ハードカバー手荷物ケースについて記述する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施例において手荷物ケースは、小面積面を形成する相対向する側壁と、大面積面を形成する相対向する側壁と、相対向する端壁とを含んでおり、これらが一緒になって包囲空間を画定する物品を形成する。小面積面と端壁の中に分離線が形成され、その線に沿って物品が分離されてよい。分離線の第1の部分は相対向する小面積面の第1の部分において、相対向する大面積面の1つに近接する位置に延びていてよい。分離線は、小面積面同士の間にある相対向する端壁の対応する1つに沿って延びていてもよい。分離線の第2の部分は相対向する小面積面の第2の部分にあって、相対向する大面積面の1つから離れ、相対向するするもう1つの大面積面に向かって延びていてもよい。分離線の第1の部分と分離線の前記第2の部分は、2つの異なる方向に延びていてもよい。少なくとも1つの支持要素が、相対向する端壁のもう1つと動作可能に結合されていてもよい。
【0011】
分離線の第2の部分は、少なくとも1つの支持要素の少なくとも一部分の周りに延び、前記少なくとも1つの支持要素を分離線の第2の部分に関して相対向する大面積面の1つの側に配置するようになっていてもよい。
【0012】
分離線の第2の部分は、少なくとも1つの支持要素の少なくとも一部分の周りに延び、前記少なくとも1つの支持要素を相対向する大面積面のもう1つの側に配置するようになっていてもよい。
【0013】
分離線の第2の部分は、端壁のもう1つを横断して延びてもよい。少なくとも2つの支持要素が前記端壁のもう一つに取り付けられていてよい。分離線の第2の部分がその少なくとも2つの支持要素の間を通っていてもよい。
【0014】
前記少なくとも2つの支持要素は分離線の両側に取り付けられていてもよい。
【0015】
少なくとも2つの支持要素は車輪であってよい。
【0016】
前記少なくとも2つの車輪は回転車輪であってよい。
【0017】
前記少なくとも2つの回転車輪は封止線に対して同じ側にあってもよい。
【0018】
前記少なくとも2つの回転車輪は、端壁のもう一方において、近接する小面積面、大面積面及びもう一方の端壁が交差して画定されるコーナーに近接して配置されてもよい。
【0019】
分離線はもう一方の端壁を、相対向する大面積面の間であって、相対向する大面積面のいずれにも近接しない位置で横断してもよい。
【0020】
少なくとも2つの支持要素は脚支持要素であってよい。
【0021】
前記少なくとも2つの脚支持要素は分離線の両側に取り付けられていてもよい。
【0022】
分離線の第1の部分はケースの大部分に沿って延びていてもよい。第2の部分は第1の部分が画定するよりも、より深い蓋を画定してもよい。
【0023】
第1の部分はケースの高さの80パーセントよりも長く延びていてもよい。
【0024】
相対向する端壁の1つは手荷物ケースの上面を画定してもよい。相対向する端壁のもう1つは手荷物ケースの底面を画定してもよい。
【0025】
第1の部分の分離線は、相対向する大面積面の1つに実質的に平行であってよい。
【0026】
第1の部分の分離線は、相対向する大面積面のもう1つに実質的に平行であってよい。
【0027】
分離線の第1の部分に沿う蓋はどの部分も、第2の部分よりも深くはない。
【0028】
第1の部分と第2の部分との間の遷移領域は、はっきりした遷移を示してもよい。
【0029】
遷移は、別々の角度又は曲線のいずれかであってもよい。
【0030】
分離線の第2の部分は、小面積面の第2の部分を横断して、かつ相対向する大面積面のもう1つを横断して延びていてもよい。
【0031】
分離線の第2の部分は、小面積面の第2の部分を横断して、かつ相対向する端面のもう1つを横断して延びていてもよい。
【0032】
分離線の第2の部分は、小面積面と相対向する端壁のもう1つとの間の共通の端部に対して、そのもう1つの端壁に斜めに交差してもよい。
【0033】
分離線の第2の部分は、小面積面と相対向する端壁のもう1つとの間の共通の端部に対して、そのもう1つの端壁に直角に交差してもよい。
【0034】
支持要素は、相対向する端壁のもう1つに動作可能に結合した少なくとも2つの回転車輪を含んでよい。
【0035】
別の実施例では、手荷物ケースはベースに動作可能に連結された蓋を含んでよい。蓋とベースは、蓋とベースのそれぞれの外縁の当接端に沿って封止線を画定してよい。封止線は、ケースの上側部分沿いに、蓋の第1の深さとベースの第1の深さを画定してよい。封止線は、ケースの下側部分沿いに、蓋の第2の深さとベースの第2の深さを画定してよい。蓋の第1の深さは、ベースの第1の深さよりも浅くてもよい。蓋の第2の深さは、蓋の第1の深さよりも深くてもよい。複数の車輪がベースの下側部分に連結されていてもよい。
【0036】
手荷物ケースは上半分と下半分を含んでよい。手荷物ケースの下側部分は、手荷物ケースの上半分のいかなる部分も含まなくてよい。
【0037】
少なくとも複数の車輪の一部は回転車輪であってよい。
【0038】
封止線は、ケースの第3の部分沿いに、蓋の第3の深さとベースの第3の深さを画定してもよい。封止線はケースの底面に対して、底面に直角に交差してもよい。
【0039】
複数の車輪は、第1の複数の回転車輪を含んでもよい。手荷物ケースは、前面、背面、上面、底面、左面及び右面を含んでよい。第1の複数の回転車輪は底面に連結されていてよい。封止線は、手荷物ケースの左面と右面のそれぞれに沿って蓋に連結された第1の複数の回転車輪の周りで折れ曲がっていてもよい。
【0040】
封止線は底面上を、対向する前面と背面から等距離に横断して延びてよい。複数の回転車輪のそれぞれは、底面と、近接する左側面又は右側面のいずれかと前面、あるいは近接する左側面又は右側面のいずれかと背面、との交差により画定されるコーナーのそれぞれに取り付けられてよい。
【0041】
複数の車輪は、第1の複数の回転車輪を含んでもよい。手荷物ケースは、前面、背面、上面、底面、左面及び右面を含んでよい。第1の複数の回転車輪は底面に連結されていてよい。封止線は、手荷物ケースの底面に沿って蓋に連結された第1の複数の回転車輪の周りで折れ曲がっていてもよい。
【0042】
更に別の一実施例において手荷物ケースは、小面積面を形成する相対向する側壁と、大面積面を形成する相対向する側壁と、相対向する端壁とを含んでおり、これらが一緒になって包囲空間を画定する物品を形成する。小面積面と端壁の中に分離線が形成され、その線に沿って物品が分離されてよい。分離線の第1の部分は相対向する小面積面の第1の部分の、相対向する大面積面の1つに近接する位置に延びていてよい。分離線は、小面積面同士の間にある相対向する端壁の対応する1つに沿って延びていてもよい。分離線の第2の部分は相対向する小面積面の第2の部分にあって、上記の相対向する大面積面の1つから離れ、相対向するするもう1つの大面積面に向かって延びていてもよい。分離線の第1の部分と分離線の第2の部分は、2つの異なる方向に延びていてもよい。ハンドルが、相対向する端壁の1つに動作可能に結合されていてよい。ハンドルは相対向する端壁の1つの、手荷物ケースの長手軸が貫通する位置に配置されてもよい。
【0043】
前記相対向する端壁の1つは手荷物ケースの上面を画定してもよい。相対向する端壁のもう1つは手荷物ケースの底面を画定してもよい。
【0044】
更に別の一実施例において手荷物ケースは、小面積面を形成する相対向する側壁と、大面積面を形成する相対向する側壁と、相対向する端壁とを含んでおり、これらが一緒になって包囲空間を画定する物品を形成する。小面積面と端壁の中に分離線が形成され、その線に沿って物品が分離されてよい。分離線の第1の部分は相対向する小面積面の第1の部分の、相対向する大面積面の1つに近接する位置に第1の方向に延びていてよい。分離線は、小面積面同士の間にある相対向する端壁の対応する1つに沿って延びていてもよい。分離線の第2の部分は相対向する小面積面の第2の部分にあって、上記の相対向する大面積面の1つから離れ、相対向するもう1つの大面積面に向かう第2の方向に延びていてもよい。分離線の第3の部分は、相対向する小面積面の第3の部分に沿って、第2の方向から離れる第3の方向に延びていてもよい。少なくとも1つの支持要素が、対向する端壁のもう1つと動作可能に結合し、分離線の第3の部分に近接して配置されていてもよい。
【0045】
前記分離線の第3の部分は、手荷物ケースの全体の高さの0〜30パーセントを画定する。
【0046】
前記相対向する端壁の1つは手荷物ケースの上面を画定してもよい。相対向する端壁のもう1つは手荷物ケースの底面を画定してもよい。
【0047】
本開示は有利には、従来のハードカバー手荷物ケースよりも荷物を詰めやすく、かつ回動して開閉することがあまり煩わしくないハードカバー手荷物ケースを提供する。少なくとも手荷物ケースの高さの一部分において、蓋はベースよりも包囲する容積が小さい(あるいはその逆)。ある構成において、蓋の包囲容積は、手荷物ケースの上側部分近くで相対的に小さく、ケースの底部分近くで相対的に増加する。
【0048】
一実施例において手荷物ケースは、小面積面を形成する相対向する側壁と、大面積面を形成する相対向する側壁と、相対向する端壁とを含み、これらが一緒になって包囲空間を画定する物品を形成する。小面積面と端壁の中に分離線が形成され、その線に沿って物品が分離される。分離線の第1の部分は、相対向する大面積面の1つに近接する位置を相対向する小面積面の第1の部分に沿って延び、また、その間にある相対向する端壁の対応する1つに沿っても延びている。分離線の第2の部分は相対向する小面積面の第2の部分にあって、相対向する大面積面の1つから離れ、相対向するするもう1つの大面積面に向かって延びている。少なくとも1つの支持要素が、相対向する端壁のもう1つと動作可能に結合していている。分離線の第1の部分と分離線の第2の部分は、2つの異なる方向に延びていてもよい。
【0049】
分離線の第2の部分は、少なくとも1つの支持要素の少なくとも一部分の周りにあって、その少なくとも1つの支持要素を分離線の第2の部分に関して相対向する大面積面の1つの側に配置するようになっていてもよい。分離線の第1の部分はケースの大部分の高さに沿って延び、第2の部分は第1の部分で画定されるものよりも、より深い蓋を画定してもよい。分離線の第1の部分はケースの高さの大部分に沿って延び、実施例によっては、ケースの高さの実質的に80パーセントを越えて伸びていてもよい。第1の部分の分離線は、相対向する大面積面のもう1つに実質的に平行であってよい。分離線の第1の部分に沿う蓋はどの部分も、第2の部分よりは深くはない。第1の部分と第2の部分の遷移領域は、はっきりした遷移であってよく、遷移は別々の角度又は曲線のいずれかであってよい。分離線の第2の部分は、小面積面の第2の部分を横断して、かつ相対向する大面積面のもう1つを横断して延びていてもよい。別の実施例では、分離線の第2の部分は、小面積面の第2の部分を横断して、かつ相対向する端面のもう1つを横断して延びていてもよい。分離線の第2の部分は、小面積面と、相対向する端面のもう1つとの間の共通の端部で、相対向する端面のもう1つに対して斜めに交差してもよい。もしくは、分離線の第2の部分が、小面積面と、相対向する端面のもう1つとの間の共通の端部で、相対向する端面のもう1つに対して直角に交差してもよい。またはその両方であってよい。支持要素は、相対向する端壁のもう1つに動作可能に結合した少なくとも2つの回転車輪を含んでよい。実施例によっては、分離線が封止機構(ジッパーであってよい)とヒンジの両方または一方を含んでいてもよい。実施例のあるものでは、相対向する大面積面の1つに伸縮式ハンドルが連結されていてもよい。
【0050】
別の実施例においては、手荷物ケースがベースに動作的に結合した蓋を備え、蓋とベースは、その蓋とベースのそれぞれの外縁の当接端に沿って封止線を画定する。封止線はケースの上側部分に沿って蓋の第1の深さとベースの第1の深さを画定し、更に封止線はケースの下側部分に沿って蓋の第2の深さとベースの第2の深さを画定する。蓋の第1の深さはベースの第1の深さより浅く、蓋の第2の深さは蓋の第1の深さより大きく、かつベースの下側部分には複数の車輪が連結されている。
【0051】
封止線は更に、ケースの第3の部分に蓋の第3の深さとベースの第3の深さを画定し、封止線は底面に対して直角にケースの底面と交差する。複数の車輪は第1の複数の回転車輪であってよく、封止線は第1の複数の回転車輪の少なくとも1つの周りで折れ曲がっていてよい。そして手荷物ケースは、前面、背面、上面、底面、左面及び右面を含み、第1の複数の回転車輪は底面に連結され、封止線は、手荷物ケースの左面と右面のそれぞれに沿って蓋に連結された第1の複数の回転車輪の周りで折れ曲がっていてもよい。実施例のあるものでは、手荷物ケースは、前面、背面、上面、底面、左面及び右面を含み、第1の複数の回転車輪は底面に連結され、封止線は、手荷物ケースの底面に沿って蓋に連結された第1の複数の回転車輪の周りで折れ曲がっていてもよい。
【0052】
封止線は、蓋をベースに動作的に連結するヒンジを含んでいて、ヒンジが手荷物ケースの左面に沿って延びていてもよい。封止線は有利には、手荷物ケースの上面前端の近くを、手荷物ケースの上面に沿って実質的に直線的に延びていてよい。封止線は更に手荷物ケースの右上端から手荷物ケースの右面沿いに第1の距離だけ実質的に直線的に延び、次いで右前面の底部コーナーから離れた位置に向かって後方に折れ曲がっていてもよい。封止線はまた手荷物ケースの左上端から手荷物ケースの左面沿いに第2の距離だけ直線的に延び、次いで左前面の底部コーナーから離れた位置に向かって後方に折れ曲がっていてもよい。第1と第2の距離は、大体等しいか、第1の距離が手荷物ケースの高さの約90パーセントであるかのいずれか、またはその両方であってよい。更には、封止線は、手荷物ケースの底面前端と底面後端の間の中間点を、手荷物ケースの底面沿いに直線的に延びていてもよい。ある実施例では、封止線は有利には少なくとも1つの回転車輪面の周りを等距離に折れ曲がっていてもよい。
【0053】
別の実施例においては、ハードカバーの手荷物ケースが包囲空間と外部構造を画定する複数の面を備え、その外部構造は蓋とベースに分割され、外部構造は手荷物ケースの高さに沿って少なくとも上側部分と遷移部分とを有する。遷移部分においてベースの深さは、上側部分におけるベースの深さから、手荷物ケースの複数の面の内の1つにおけるベースの深さへ向かって漸減し、かつ遷移部分の蓋の深さは、手荷物ケースの一面の蓋の深さから上側部分の蓋の深さへ漸減する。
【0054】
外部構造は更に、手荷物ケースの高さ沿いに下側部分を含み、下側部分における蓋とベースのそれぞれの深さは実質的に一定であって、手荷物ケースの底面における蓋とベースのそれぞれの深さと大体同じであってよい。上側部分のベースの深さと、上側部分の蓋の深さとの比は、約80/20であってよい。
【0055】
更に別の実施例においては、ハードカバーの手荷物ケースが封止具によって選択的に連結された蓋とベースを含んでいる。複数の回転車輪が手荷物ケースに連結されている。ベースの深さは手荷物ケースのある面に向かって漸減し、また蓋の深さは手荷物ケースのその面から離れる方向に向かって漸減している。
【0056】
ある例では、封止具としてジッパーが含まれ、そのジッパーがベースと蓋の傾斜に沿って蓋とベースに連結されている。ジッパーは有利には、複数の回転車輪の1つの周りで折れ曲がっていてもよい。更には、蓋に対応する包囲された容積は、ベースに対応する包囲された容積よりも実質的に小さい。ある場合には、手荷物ケースの上記の面は手荷物ケースの底面であり、手荷物ケースの底面におけるベースの深さと手荷物ケースの底面における蓋の深さとの比は、約60/40である。手荷物ケースの上側部分のベースの深さと、手荷物ケースの上側部分の蓋の深さとの比は、約80/20であってよい。別の例では、手荷物ケースの上記の面は上面であり、手荷物ケースの底面における蓋の深さがゼロであり、複数の回転車輪のそれぞれが手荷物ケースの底面上のベースに連結されている。
【0057】
本開示の要約は理解を助けるために与えられる。当業者であれば本開示の様々な態様と特徴のそれぞれは有利には、ある場合には分離され、別の場合には本開示の別の態様及び特徴と組み合わされて使用され得ることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1】手荷物ケースの下側部分において前側大面積面から曲線的に後退している封止線を有する、ハードカバー手荷物ケースの正面斜視図である。
図2図1のハードカバー手荷物ケースの左側面図である。
図3図1のハードカバー手荷物ケースの底面図である。
図4図1のハードカバー手荷物ケースの右側面図である。
図5図1のハードカバー手荷物ケースの開放状態の斜視図である。
図6図1に示したものに類似しているが、封止線が底面で2回湾曲している別のハードカバー手荷物ケースの底面図である。
図7図1に示したものに類似しているが、封止線が手荷物ケースの下側部分で2回湾曲している別のハードカバー手荷物ケースの左側面図である。
図8図1に示したものに類似しているが、封止線が後側大面積面の近くから前側大面積面へと延びている別のハードカバー手荷物ケースの左側面図である。
図9図1に示したものに類似しているが、封止線が前側大面積面の近くから後側大面積面へと延びている別のハードカバー手荷物ケースの左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本明細書では、荷物を詰めることが比較的容易なハードカバー手荷物ケースについて記述する。手荷物ケースは蓋とベースを含み、いくつかの実施例において蓋の包囲容積がベースの包囲容積よりも実質的に小さくなっている。容積が相対的に異なることによって、荷物を詰める際に手荷物ケースに上から詰めやすくなり、手荷物ケースの使用時に蓋の開け閉めが比較的容易となる。同時に、実施例の構成は回転車輪に対して十分な構造上の支持を与える。蓋とベースとで包囲容積の配分を不均等とすることで、手荷物ケースの高さ方向に沿って蓋とベースに均等に分割されている従来のハードカバー手荷物ケースに荷物を詰めるときに経験する困難さを改善する助けとなる。
【0060】
図1においてハードカバー手荷物ケース100は、前側大面積面(前面)101すなわち側壁、後側大面積面(背面)102すなわち側壁、上面103すなわち端壁、底面104すなわち端壁、右小面積面(右面)105すなわち側壁及び左小面積面(左面)106すなわち側壁を含み、これらが全体としてハウジングすなわち外側構造を画定し、それが包囲容積109を画定してよい。上記のように、手荷物ケースのこれらの部分が蓋130とベース132を画定し得る。
【0061】
手荷物ケース100の外部構造は、例えばプラスチック(複合プラスチック、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン、ポリマー、熱可塑性材料など)であってよく、押出成形、モールド成形、ブロー成形などで製造できる。手荷物ケース100の前面101と、上面103、底面104、右面105、左面106の一部とが、少なくとも蓋130の一部分を画定し得る。手荷物ケース100の背面102と、上面103、底面104、右面105及び左面106の一部とが、少なくともベース132の一部分を画定し得る。
【0062】
手荷物ケース100は更に少なくとも1つのジッパー134又はほかの封止具を含んでいてよい。ジッパー134又はほかの封止具が、蓋130とベース132のそれぞれの外縁130P、132Pに沿って蓋130をベース132へ固定して、封止具135が開放されている場合に、包囲容積109の少なくとも1つの主収納部へのアクセスを選択的に可能とするようになっていてよい。手荷物ケース100はまた、ユーザが手荷物ケース100を引っ張るための伸縮式ハンドル136や、手荷物ケース100を転がすための4つの回転車輪140(これは手荷物ケース100の底面104に配置されていてよい)や、一つ又は複数の外部又は内部ポケットや、識別用のインサート又はタグ、などのその他の特徴を含んでいてもよい。手荷物ケースはまた、手荷物ケースを運んだり持ち上げたりするための一つ又は複数の固定型の運搬用ハンドル138を含んでいてもよい。固定ハンドル138は、手荷物ケース100の左面106又は右面105と、上面103と、底面104のいずれか、またはすべてに配置されていてもよい。
【0063】
蓋130とベース132はヒンジ133で接合することができ、これによりヒンジ133で接合されたまま蓋130をベース132に対して選択的に回動させることが可能となる。例えば、手荷物ケース100の蓋130は、蓋130とベース132のそれぞれの外縁130P、132Pに沿って当接している端部のあるものを分離するように回動することができ、このように回動させることでユーザが手荷物ケース100の包囲容積109にアクセスすることが可能となる。ヒンジ133は、ジッパーと布片、連続ヒンジ、間隔の空いた離散ヒンジ、あるいは金属、プラスチック又はその他の好適な材料でできた関節型ジョイントで形成されていてよい。ヒンジ133は蓋130とベース132に縫い込まれてもよいし、あるいは別の好適な方法で連結されてもよい。ある実施例では、手荷物ケース100は左面106又は右面105に沿ってヒンジ止めされてよいし、別の実施例では、手荷物ケース100は底面104、又は手荷物ケース100の他の任意の面に沿ってヒンジ止めされてもよい。
【0064】
手荷物ケース100の包囲容積109は、一つ又は複数の主収納部に分割されてよい。ある手荷物ケースにおいては、包囲容積109は一つ又は複数のパネル、仕切り、ジッパーなどによって分割されてよい。例えば、ジッパー付きの織物ライナー(図1〜8には表示せず)で手荷物ケース100の蓋130の容積をベース132の容積から分離して、衣料品が詰め込まれた蓋130の開閉を容易にするようにしてもよい。そうではなく、手荷物ケース100の包囲容積109は1つの主収納部となっていてもよい。更に別の場合には、包囲容積109は、主収納部とその他の収納部の複数に分割されていてもよい。便宜的に図1に示す手荷物ケース100は、本明細書においては蓋130の容積とベース132の容積を持つ単一の、分割されていない主収納部を持つものとして説明する。勿論、包囲容積109は一つ又は複数の主収納部、一つ又は複数の副収納部等を含み得ることは理解されるであろう。
【0065】
本開示の手荷物ケースの説明の助けとするために、手荷物ケースの以下の特徴を定義してこの後の参照に備える。底面前端110は、前面101と底面104の間の遷移によって画定される。上面前端111は、前面101と上面103の間の遷移によって画定される。底面右端112は、右面105と底面104の間の遷移によって画定される。上面右端113は、右面105と上面103の間の遷移によって画定される。底面後端114は、背面102と底面104の間の遷移によって画定される。上面後端115は、背面102と上面103の間の遷移によって画定される。底面左端116は、左面106と底面104の間の遷移によって画定される。上面左端117は、左面106と上面103の間の遷移によって画定される。
【0066】
更には、底面右前コーナー120が右面105、前面101及び底面104の交差により画定される。底面左前コーナー121が左面106、前面101及び底面104の交差により画定される。 上面右前コーナー122が右面105、前面101及び上面103の交差により画定される。上面左前コーナー123が左面106、前面101及び上面103の交差により画定される。底面の右後コーナー124が右面105、背面102及び底面104の交差により画定される。底面左後コーナー125が左面106、背面102及び底面104の交差により画定される。上面右後コーナー126が右面105、背面102及び上面103の交差により画定される。上面左後コーナー127が左面106、背面102及び上面103の交差により画定される。
【0067】
図1〜4において、手荷物ケース100は、手荷物ケース100に連結された回転車輪などの、一つ又は複数の支持要素を更に含んでいてよい。例えば、4つの回転車輪140が手荷物ケース100の底面104に連結されていて、そのうちの2つの回転車輪140は蓋130の相対向するコーナー(手荷物ケース100の底面の前側コーナー120、121)に連結され、2つの回転車輪140はベース132の相対向するコーナー(手荷物ケース100の底面の後側コーナー124、125)に連結されている。回転車輪140はこれとは違って、コーナーではない場所に、代わりに手荷物ケース100の外縁から内に入った場所に取り付けられてもよい。場合によっては、例えば1つの前方の回転車輪140と2つの後方の回転車輪140のように、3つだけの回転車輪140が使用されてもよい。更に別の場合では、直立構造が2つだけの車輪(これは回転車輪であってもよいし車軸固定型の車輪であってもよい)と、一つ又は複数の前方脚支持要素(図1と4に破線で示す)を含んでもよい。一つ又は複数の回転車輪140がある実施形態において、回転車輪140のそれぞれはハウジング142と、一つ又は複数の車輪をそれぞれに含む自在キャスタ146を含んでよい。
【0068】
なおも図1〜4において、回転車輪140が手荷物ケース100の底面コーナー120、121、124、125付近に取り付けられている場合、各回転車輪140のハウジング142は、ベース部143を含み、場合によっては、ベース部143からほぼ直角に延びる一つ又は複数の側部144を含んでいてもよい。ある実施例ではベース部143は、コーナーで手荷物ケース100の底面104に連結されていてもよい。そして一つ又は複数の側部144が、各コーナーを形成する手荷物ケース100の左面106、右面105、前面101又は背面102に連結されていてもよい。ハウジング142のベース部143は相対的に平坦であるか、ベース部143がドーム状の窪み145を含んでいて、全体の高さを低くして、手荷物ケース100の底面104からの回転車輪140の突き出し量を抑えるために自在キャスタ146の少なくとも一部を収容するように構成されていてよい。一つ又は複数の側部144は、一般に手荷物ケース100の左面106、右面105、前面101又は背面102の一部と形状を一致させて、相対的になめらかな外部表面を形成するようになっていてもよい。一つ又は複数の側部144は、手荷物ケース100の左面106、右面105、前面101、背面102のすべて又はいずれかを構造的に強化するか、または関連するハウジング142を構造的に強化するかのいずれかまたは両方となっていてよい。ベース部143と側部144の両方または片方が、ネジ、釘、爪、ボルト、接着剤等の一つ又は複数の留め具(図示せず)によって手荷物ケース100に連結されてよい。例えば、各回転車輪140は、手荷物ケース100の底面104を貫通する留め具(図示せず)によって手荷物ケース100の底面に固定されてよい。
【0069】
1つの自在キャスタ146は、ボルトや、自在キャスタ146がハウジング142に対して又はハウジング142内で回動できるようになったそのほかの種類の留め具、などの留め具(図示せず)によって各ハウジング142のベース部143に連結されてよい。自在キャスタ146はフォーク状の本体を含み、1つの車輪147又は複数の車輪147がフォーク状の本体の複数の先端の間に連結されていてよい。あるいは、自在キャスタ146は先細の本体を含み、その先細の本体のそれぞれの側に1つの車輪147が連結されていてもよい。
【0070】
手荷物ケース100は包囲容積109へのアクセスを提供する、一つ又は複数の封止具134、例えばジッパー134を更に含んでよい。図1においてジッパー134は、蓋130とベース132を一緒に閉じたときに当接する外縁130P、132Pの端部の少なくともある部分に沿って配置されてよい。ジッパー134は、蓋130とベース132の両方または一方の端部に(例えば縫込み、ビーディング(beading)又はそのほかの好適な連結要素などによって)連結されたジッパーテープと、一つ又は複数のスライダと、その一つ又は複数のスライダに接合されたプルタブとを含んでよい。一つ又は複数のジッパー134の代わりに、又はそれに追加して、手荷物ケースは異なる種類の封止具135を含んで、蓋130とベース132を選択的に固定し、かつ手荷物ケース100の包囲容積109への選択的なアクセスを提供してもよい。例えば、一つ又は複数のクランプ、結び紐、スナップ、ピンとホックなどが提供されてもよい。図1に示す実施例においては、ヒンジ133は手荷物ケース100の左面106の少なくとも一部に配置され(図1には示されていない)、ジッパーを開けると手荷物ケース100は図1の右から左へ開く。
【0071】
図1〜4において、手荷物ケース100が閉じると、蓋130とベース132のそれぞれの外縁と端部130P、132Pが、手荷物ケース100の封止線又は分離線150に沿って当接し得る。一般にジッパー134のような封止具135は、封止線150の少なくとも一部に沿って配置されてよい。ある実施形態において、ヒンジ133は封止線150の一部を形成していてもよい。以下でより詳細を述べるように、封止線150は有利には一つ又は複数の回転車輪140又はそのほかの障害物の周りで折れ曲がって、回転車輪140を支持する十分な構造を提供し、かつそれと同時に蓋130とベース132の包囲容積を不均等に配分して、手荷物ケース100への荷物の詰め込みをより快適にするようにしてよい。
【0072】
なおも図1〜4を参照すると、封止線150は手荷物ケース100の上面103に沿って直線的に延び、そのような手荷物ケース100の上面103上の封止線150が上面前端111の付近にあってよい(例えば上面後端115よりも上面前端111により近くてよい)。封止線150は手荷物ケース100の上面右端113から右面105に沿って直線的にある距離(ヒンジ133を含んでもよい)を延び、それから後方に折れ曲がって、底面の右前コーナー120から離れた位置へ向かい、いずれの場合にも底面の右前コーナー120にある回転車輪140の位置を越えて延びてよい。同様に、封止線150は手荷物ケース100の上面左端117から左面106に沿って直線的にある距離(ヒンジ133を含んでもよい)を延び、それから後方向に折れ曲がって、底面の左前コーナー121から離れた位置へ向かい、いずれの場合にも底面の左前コーナー121にある回転車輪140の位置を越えて延びてよい。図1〜5に示す封止線150は底面及びそれぞれの側面上の回転車輪140の周りに、回転車輪を上記のようにケースにしっかりと取り付けるのに十分な、拡大された外殻材料の領域を画定する。封止線150はまた、底面104上を底面の前端110と底面の後端114とのいずれからも離間した位置で、かつ一般的には底面の前端110と後端114の間の中間点を直線的に延びてもよい。ある実施例では、手荷物ケース100の意図する当接構造及び美観に依存して、封止線150は直線的に延びるのではなく、(上記の折れ曲がりの他に)一つ又は複数の曲線、角度、又はその他の非直線部分を含んでよい。単なる一例として、封止線は場合によっては、手荷物ケース100の上面103又は底面104に沿って波状となっていてもよい。
【0073】
手荷物ケース100の左面106と右面105に沿う封止線150については、封止線150の折れ曲がりは左面106と右面105にある多くの異なる点の内の1つで始まり、かつ通常は左面106と右面105の両方において同じようになってよい。ただし別の場合には、封止線150が側面と側面とで非対称であって、封止線150が右側105で折れ曲がり始める高さとは違う高さで左側106において折れ曲がり始めてもよい。一般に、封止線150は手荷物ケース100の左面106と右面105の一方又は両方において、手荷物ケースの底面104から約5〜25%上の高さで折れ曲がり始めてよく、一例としては、底面104から10%上の高さで折れ曲がり始めてもよい。実施形態のあるものにおいては、封止線150は近接する回転車輪140の面から等距離にあってもよい。
【0074】
手荷物ケースの全高に亘って蓋とベースが約50パーセント対50パーセントで分離されている従来のハードカバー手荷物ケースに比べて、図1〜4においては封止線150(およびジッパー134あるいはそのほかの封止具135)は、手荷物ケース100の高さhのかなりの部分に沿ってより深いベース132を提供するために、手荷物ケース100の左面106と右面105上の2つの回転車輪140の周りでだけ折れ曲がっていてもよい。このように、封止線150の少なくとも一部分が手荷物ケース100の前面101方向に移動して、従来のハードカバー手荷物ケースに比べてより浅い蓋130を提供し、その一方で手荷物ケース100の底面104の前方に通常みられる障害物(例えば、車輪のハウジング、脚、ハンドルなど)を回避していてもよい。この折れ曲がりによって、回転車輪140に十分な構造を与えて支持することに役立つ部分では蓋130の深さを大きくし、かつ荷物を詰めるときに蓋130が比較的容易に開けられるように蓋を浅くすることも可能となる。ただし他の実施形態において、封止線を後方向ではなく前方向に折り曲げて、相対的に浅いベースと相対的に深い蓋を提供してもよい。
【0075】
前に述べたように脚支持要素は車輪の代わりに手荷物ケースを直立構成とするために手荷物ケースの底面104に連結されてもよい。直立構成の手荷物ケースとするためには、浅い蓋130でも十分な構造上の支持を提供できるので、封止線150が、脚支持要素の周りで折れ曲がる必要はない。しかし、脚支持要素に比べて回転車輪140は、蓋130とベース132の底面からの構造上の支持を向上させる必要がある場合がある。従って、図1〜5に示すように、封止線150を左面106と右面105上で回転車輪140の周りで折れ曲げることによって、底面上での蓋130の深さが増大することなどにより、回転車輪の取り付け位置の周りにより多量の外殻材料が形成される。封止線150の折れ曲がりの上部で、封止線は大部分が大面積面の1つの近くに位置していることで、1つの外殻部分内により連続的な容積が設けられ、結果として荷物の収納が改善される。
【0076】
図2において、手荷物ケース100の包囲容積109は手荷物ケース100の高さhに沿って、少なくとも高さhupperの上側部分160と、高さhtransitionの遷移部分162に分割されてよい。場合によっては、手荷物ケース100が有利には高さhlowerの包囲容積の下側部分を含むことがある(例えば図7参照)。ただしその他の場合には、手荷物ケース100は下側部分を持たない(すなわち言い換えると、下側部分は高さを持たず、手荷物ケース100の底面104で遷移部分162が終端する、単なる点であると考えてもよい)。
【0077】
手荷物ケース100の上面103において、ベース132は深さdbase−topを持ち(例えば図2参照)、蓋130は深さdlid−topを持つ(例えば図2参照)。dbase−topとdlid−topの比は、例えば約95/5、90/10、85/15、80/20、75/25又は70/30であってよい。言い換えれば、ジッパー軌道134による手荷物ケース100の全体厚さの増加は無視できるとすると、手荷物ケース100の上面103でのベース132の深さdbase−topは手荷物ケース100の全体深さの約95、90、85、80、75、70(およびその他)パーセントであり、その一方で手荷物ケース100の上面103での蓋130の深さdlid−topは手荷物ケースの全体深さの約5、10、15、20、25、30(およびその他)パーセントであってよい。1つの具体的な実施態様において、dbase−topとdlid−topの比は76.2/23.8であり(ジッパー軌道の中心までを計測)、これは上側領域に適切かつ所望のベース容積を与えるものであった。この実施例では、ベースは234.75mmの大きさであり、蓋は73.25mmの大きさである。勿論手荷物ケース100によってはジッパー軌道134が全体の深さを無視できない程度に増加させるが、本明細書の説明においてはジッパー軌道134は手荷物ケース100の全体深さに対して便宜上無視できるものと仮定する。dbase−topとdlid−topの比は、回転車輪140の底面104への連結と併せて、蓋130とベース132への包囲容積の配分を等分とはせず、これが従来のハードカバー手荷物ケースに比べて手荷物ケース100への詰め込みと封止をより便利なものとする。
【0078】
手荷物ケース100の上側部分160では、ベース132の深さはdbase−upperであり、蓋130の深さはdlid−upperである。蓋の深さdlid−upperは、例えば約2インチ(約51mm)であってよい。図2、4において、これらのそれぞれの深さの比は、手荷物ケースの上側部分160全体に亘って実質的に一定であってよい。あるいは、これらの深さの比が上側部分160全体で僅かにあるいは大きく変化してもよい。ある手荷物ケース100では、上側部分160の少なくとも一部分において、深さdbase−upperとdlid−upperはそれぞれ深さdbase−topとdlid−topとほぼ同じであってよい。手荷物ケース100の上側部分160の高さhupperは、手荷物ケース100の全体高さの約60〜95パーセントであってよく、一実施例においては約80パーセントであってよい。別の言い方をすると、遷移部分(この部分でジッパーが方向を変えて、相対的にベースをより浅く、蓋をより深くする)は、直立した手荷物ケースの底部から計測して、ベースの全体高さの約5%から40%の地点で始まる。具体的な一例では、手荷物ケースの底から(全体の高さの)約7.3%の高さで遷移部分が始まるのが適切かつ望ましかった。これは例えば全体の高さ755mmに対して55.3mmとなる。こうすると車輪構造の周りに十分かつ所望のスペースを与えることが分かった。
【0079】
手荷物ケース100の遷移部分162では、ベース132の深さdbase−transitionは上側部分160のベース132の深さdbase−upperから、手荷物ケース100の下側部分のベース132の深さdbase−lower図1〜5にはないが図7に示す)へ、又は手荷物ケース100の底面104のベース132の深さdbase−bottomへ傾斜していてよい。これに対応して蓋130の深さdlid−transitionは、下側部分の蓋130の深さdlid−lower図1〜5にはないが図7に示す)又は手荷物ケースの底面104の蓋130の深さdlid−bottomから、上側部分160の蓋130の深さdlid−upperへ傾斜していてよい。ベース132と蓋130の深さが傾斜する割合は、傾斜角θに依存する。これはベース132と蓋130のいずれかまたは両方の傾斜と、手荷物ケース100の底面104と上面103のいずれか又は両方との間の角度であってよい。一般に傾斜角θが大きければ緩い傾斜に対応し、傾斜角θが小さければ急な傾斜に対応する。傾斜角θは例えば少なくとも20度から80度未満である。ある実施例では、傾斜角θは少なくとも65度、かつ75度未満であってよい。2つの特定の実施例では、傾斜角θは70度又は72.77度であってよい。手荷物ケース100の遷移部分162の高さhtransitionは、手荷物ケースの全体高さhの約5〜40パーセントであってよく、一実施例においては約20パーセントであってよい。別の実施例では、図7を参照すると(図2で定義した)角度θは約59度で、hlowerが約0〜60mm、より具体的には2〜10mmであってよい。
【0080】
手荷物ケース100の下側部分において、ベース132の深さdbase−lowerと蓋130の深さdlid−lowerは、下側部分がある場合には、遷移部分162の最下点におけるベース132と蓋130の深さに対応し、手荷物ケース100の下側部分全体に亘って実質的に一定であってよい。あるいは、これらの深さの比が下側部分全体で僅かにあるいは大きく変化してもよい。手荷物ケース100の下側部分の高さhlowerは、手荷物ケース100の全体高さhの約0〜30パーセントであってよく、一実施例においては約0パーセントであってよい。下側部分がある実施例においては、封止線150は手荷物ケース100の底面104に対して、底面104と直角に交差し、その一方で下側部分のない実施例においては、封止線150は手荷物ケース100の底面104と斜めに交差する。具体的な一実施態様において、(図2又は図7におけるような)遷移領域内でのジッパー軌道の横方向への移動は、ベース(深さが減少)と蓋(深さが増大)の深さの変化に対応するが、それが手荷物ケースの全体の深さの約5.8%、すなわち例えば全体の深さが308mmの手荷物ケースに対して18mmの変化であれば、適切かつ有益であることが分かった。
【0081】
手荷物ケース100の底面104におけるベース132の深さdbase−bottomは手荷物ケースの下側部分と遷移部分162の最下点のいずれか又は両方におけるベース132の深さdbase−lowerに対応してよい。そして、手荷物ケース100の底面104における蓋130の深さdlid−bottomは下側部分と遷移部分162の最下点のいずれか又は両方における蓋130の深さdlid−lowerに対応してよい。底面104における蓋130の深さdlid−bottomは、例えば約4インチ(約102mm)であってよい。手荷物ケース100の底面104における蓋130の深さdlid−bottomとベース132の深さdbase−bottomは、手荷物ケース100の底面104に連結される前方回転車輪140のハウジング142のベース143を収容するための十分な表面積を提供でき、その一方で高さの殆どに亘って比較的浅い蓋130を提供することができる。このことは、蓋130が比較的浅いので手荷物ケース100に荷物を詰めるときにベース132に対して容易に回動できる構造を提供し、それによって従来のハードカバー手荷物ケースに関する問題(例えば、満杯又は部分的に詰め込まれた蓋の回動が重くて不自由であること)の少なくともいくつかを克服できるので有利である。dbase−bottomとdlid−bottomの比は例えば約50/50であってよく、あるいは、45/55、40/60、55/45、60/40などであってよい。具体的な一実施態様においては、この比を(ジッパー軌道の中心までを計測して)70.5%/29.5%に設定することが車輪構造へ適切かつ所望のスペースを与えることに有益であることが分かった。この実施例では、ベースの大きさは217.25mmであり、蓋は90.75mmであって、全体の幅は308mmである。
【0082】
引き続き図1〜4を参照すると、手荷物ケース100の高さhに沿う様々な部分160、162での蓋130とベース132のそれぞれの深さと、封止線150の位置とで、蓋130に対応する包囲空間109の容積とベース132に対応する包囲空間109の容積とが決定され得る。前述したように、包囲空間109が蓋130とベース132の間に不均等に配分されることにより、荷物を詰めるときに手荷物ケース100を比較的容易に閉じられるようになる。
【0083】
蓋130の全容積は、蓋130の上側部分160と蓋130の遷移部分162と蓋130の下側部分(もしあれば)での包囲空間109の容積を含み、ベース132の全容積は、ベース132の上側部分160とベース132の遷移部分162とベース132の下側部分(もしあれば)での包囲空間109の容積を含んでよい。一般に、上側部分160のベース132の深さを増大させ、上側部分160の蓋130の深さを減少させれば、ベース132の容積は増大する。(そして蓋130の容積はそれに対応して減少する。)同様に、遷移部分162の高さhtransitionを減少させ、また傾斜角θを減少させることの両方または片方により、ベース132の容積は増大する。(そして蓋130の容積は対応して減少する。)
【0084】
例えば、蓋130の上側部分160の包囲空間109の容積は、手荷物ケース100の幅wに上側部分160の蓋130の深さdlid−upperを掛けたものに大体等しく、またベース132の上側部分160の包囲空間109の容積は、手荷物ケース100の幅wに上側部分160のベース132の深さdbase−upperを掛けたものに大体等しい。手荷物ケース100の上側部分160において蓋130とベース132の深さが変化する場合には、蓋130とベース132のそれぞれの包囲空間109の容積は、手荷物ケース100の幅wに蓋130とベース132のそれぞれ深さの積分値を掛けて得ることができる。同じように、蓋130とベース132の遷移部分162の包囲空間109の容積は、手荷物ケース100の幅wに蓋130とベース132のそれぞれ深さを遷移部分162に沿って積分した値を掛けることで得られる。また、下側部分を持つ手荷物ケース100においては、蓋130とベース132の下側部分の包囲空間109の容積は、手荷物ケース100の幅wに手荷物ケース100の下側部分にある蓋130とベース132のそれぞれ深さを掛けることで得られる。勿論、手荷物ケース100の前面101、背面102、左面106、右面105、上面103、底面104のすべてまたはいずれかが撓んだ場合には、蓋130とベース132の容積は一つ又は複数の面101、102、106、105、103、104のそれぞれの撓み量に依存する。ただし、便宜的に、そして説明を簡単にするために、本明細書での蓋130とベース132の容積においてはそのような撓みは考慮しないものとする。
【0085】
図5では、使用時に手荷物ケース100がベース132を下にして置かれ、ジッパー134が開かれて蓋130がヒンジ133に沿ってベース132に対して回動されている。衣類など品物が手荷物ケース100のベース132内に配置され、場合によっては品物が手荷物ケース100の蓋130の内部に配置されてもよい。ただし、実施形態によっては手荷物ケース100の蓋130の内部に品物を収納できる容積は、手荷物ケース100のベース132内に品物を収納できる容積に比べて相対的に小さいことがある。任意のジッパー付きのライナー又はその他のセパレータを固定した後、手荷物ケース100を閉じるために手荷物ケース100の蓋130が再びヒンジ133に沿って回動されてもよい。実施形態のあるものでは、蓋130内部に収納できる容積が相対的に小さいために、蓋130内の品物(もしあるとして)の重量も相対的に小さい。従ってユーザが蓋130を回動させて比較的容易に手荷物ケース100を閉じることができるので有利である。
【0086】
図1〜5において、実施例のあるものでは封止線又は分離線150は第1の部分と第2の部分を含んでいてもよい。封止線150の第1の部分は、相対向する小面積面(手荷物ケース100の左面106と右面105など)の第1の部分と、相対向する小面積面の間に位置する相対向する端壁の1つ(手荷物ケース100の上面103など)に沿って延びていてもよい。封止線150の第1の部分は(手荷物ケース100の前面101などの)大面積面の近くにあってよい。封止線150の第2の部分は、相対向する小面積面の第2の部分に沿って(前面101などの)大面積面から離れる方向でかつ相対向する大面積面のもう一方(背面102など)に向かって延びていてもよい。ある実施例において、相対向する小面積面の1つ(図2の左側面106又は図4の右側面105など)から見ると、封止線150の第1の部分と第2の部分は異なる方向に延びていてもよい。ある実施例では、封止線150の第1の部分と第2の部分は、実質的に同一方向又は平行な方向に延びていてもよい(左面106と右面105を対角線方向に延びるか、又は上面103と底面104に対して任意の適当な角度で延びる、など)。回転車輪140などの支持要素が、端壁の1つ(例えば底面104)に動作可能に結合されていてもよい。また、分離線150の第2の部分が、回転車輪140などの支持要素の少なくとも一部分の周りを(あるいはそれを取り囲んで)延びていてもよい。分離線150の第2の部分が回転車輪140の周りに延びていて、例えば分離線150の第2の部分は回転車輪140を連結できる構造を画定するようになっていてもよい。ある実施例では、分離線の第2の部分が、回転車輪140の付近で回転車輪140の周りに延びているか取り囲んでいてもよい。
【0087】
ある実施例では、分離線150の第2の部分が小面積面の第2の部分を横断して延び、相対向する大面積面の1つ(例えば前面101)も横断して延びていてもよい。別の実施例では、分離線150の第2の部分が小面積面の第2の部分を横断して延び、相対向する端壁の1つ(例えば底面104)も横断して延びていてもよい。分離線150の第2の部分が、例えば底面104を横断して延びているような実施形態において、分離線150は底面に対して斜めに底面104と交差してもよいし、あるいは底面104に対して直角に底面104と交差してもよい。
【0088】
図6では、手荷物ケース600が封止線650(並びに関連するジッパー634又は他の封止具634)を含み、これは有利には前方の回転車輪640の周りを2回折れ曲がって蓋630とベース632を画定してもよい。上記のように、手荷物ケース600の左面と右面上の封止線650は、前方回転車輪640の周りで折れ曲がっていてもよい。ある場合には、手荷物ケース600の底面604上の封止線650が、これもまた、あるいは代わりに、前方回転車輪640の周りで折れ曲がっていてもよい。
【0089】
図7では、既に述べたように、手荷物ケース700が有利には、手荷物ケース700の高さhに沿って高さhlowerを有する下側部分764を含み、ベース732が下側部分764に深さdbase−lowerを持ち、蓋730が下側部分764に深さdlid−lowerを持っていてもよい。この実施例では、ヒンジ733は手荷物ケース700の下側部分764には延びていなくてもよい。また、ある実施例では、下側部分764の高さhlowerは、回転車輪740のベース部766の高さとほぼ同じであってもよい。
【0090】
図8では、手荷物ケース800の封止線850が左面806と右面を横断し、また(手荷物ケースの底面804を横断するのではなくて)手荷物ケースの前面801も横断して延びていてもよい。このように、4つの回転車輪840はベース832に連結され、蓋830にはどの回転車輪も連結されていなくてもよい。
【0091】
図9を見ると、ある実施例においては、伸縮式ハンドル936が手荷物ケース900の背面902の一部にのみ取り付けられ、底面904までの全体に亘って延びていなくてもよい。手荷物ケース900の封止線950は左面906と右面を横断して延び、また伸縮式ハンドル936の底部と回転車輪940の間の背面902の一部に沿って、(前面901や底面904を横断するのではなく)背面902を横断して延びていてもよい。このように、4つの回転車輪940は蓋930に連結され、ベース932には回転車輪が連結されていなくてもよい。
【0092】
本発明による装置及び関連の方法が、操作の原理を説明するためにその特定の実施形態を参照して記述された。このように上記の記述は説明のためのものであって、制限するためのものではない。記述された実施形態の様々な修正及び変更が、本明細書における教示に照らして当業者には明らかであろう。当業者は、例えば本明細書に明示的に表示または記載されてはいないが記述された原理を具現化し、そうして本発明の技術思想と範囲に含まれる様々なシステム、構成及び方法を考案することが可能である。従って、開示された実施形態のそのような変更、変形、修正のすべては、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲内にあることが意図されている。
【0093】
適切な場合には、共通の構造と方法の特徴に対して共通の参照用語を用いた。しかし説明の目的で、類似または同一の構造または方法の要素に対して場合によっては独自の参照用語を使用した。従って、類似または同一の構造または方法要素に対して、共通または異なる参照用語を使用することは、本明細書において説明した以上の類似性または差異の暗示を意図するものではない。
【0094】
本明細書で直接的又は間接的に説明した方法においては、様々なステップと操作が1つのあり得る操作順序において記述されているが、当業者であれば、ステップと操作は開示された実施形態の精神と範囲から必ずしも乖離することなしに、再編成、置き換え又は削除されうることが理解されるであろう。
【0095】
すべての相対的で方向性を持つ参照用語(上方、下方、上方向、下方向、左、右、左方向、右方向、上部、底部、側、上、下、前、中間、後、垂直、水平などを含む)は、本明細書で記述した特定の実施形態を読者が理解する助けとするための例として与えられるものである。これらは、特許請求の範囲に明記されない限りは、特に本発明の位置、方向、又は利用に関する要求または制限として理解されるべきではない。接続に関する参照用語(取り付ける、連結する、接続する、接合する、など)は、広義に理解されるべきであって、要素同士の接続、及び要素同士の相対運動の間に中間的な部材が含まれていてもよい。そのように、接続を表す参照用語は、特許請求の範囲に明記されない限り、必ずしも2つの要素が直接接続されていて相互に固定関係にあることを暗示するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9