(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6366293
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】枕
(51)【国際特許分類】
A47G 9/10 20060101AFI20180723BHJP
【FI】
A47G9/10 M
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-25316(P2014-25316)
(22)【出願日】2014年2月13日
(65)【公開番号】特開2015-150127(P2015-150127A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2017年2月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】512295796
【氏名又は名称】株式会社GRANT FOOT
(74)【代理人】
【識別番号】100101708
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 信宏
(72)【発明者】
【氏名】東 好哲
【審査官】
長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−051295(JP,A)
【文献】
実開昭56−132974(JP,U)
【文献】
特開2006−296654(JP,A)
【文献】
特開2008−212669(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3038335(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0047339(US,A1)
【文献】
特表2001−504015(JP,A)
【文献】
中国実用新案第202051385(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面から上下に貫通する開口部を設けて略ロ字型に形成され、布袋に枕用充填材を充填されてなる枕本体と、枕使用時における頭部側及び身体側に凹部を設けて中央を隆起させた頚椎部接触面として上面が形成され、該頚椎部接触面を上方に露出するように前記開口部に嵌合し、前記頚椎部接触面で頚椎部を支持可能な硬度を有する素材で形成された頚椎部支持体とからなることを特徴とする枕。
【請求項2】
前記頚椎部支持体の下面が正面視弧状の曲面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の枕。
【請求項3】
前記頚椎部支持体は、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状及び寝床面までの高さを測定し、該測定値に基づいて、該使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状に沿った頚椎部接触面として上面が形成され、且つ、該使用者個々の就寝時の寝床面から頚椎部近傍までの高さに応じて形成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の枕。
【請求項4】
前記頚椎部支持体は、前記頚椎部接触面が上面中央に形成され、該頚椎部支持体の上面の左右両側には、左右に寝返りを打った際に使用者の左右いずれかの耳を置く耳載置部を設けてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の枕。
【請求項5】
前記開口部は、前記枕本体において、使用者の身体側寄りに形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の枕。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、就寝時に使用者の頚椎部を支持することにより、最適な就寝姿勢を提供することのできる枕に関する。
【背景技術】
【0002】
元来、誤った姿勢での就寝は、肩こり、首の痛み、その他身体的疾患又はいびき等の原因になるといわれている。これは、使用者にとって適した枕を使用せずに、就寝姿勢における頚椎部の高さ等の位置が誤って該頚椎部に負担を掛けているためである。そのため、就寝時の姿勢としては、頚椎部に負担の掛からないものがよい。そんな中、従来、該頚椎部を支持する枕として、頸椎部の長さや頸椎部の湾曲の深さに着目したものが提供されている。
【0003】
例えば、頭部パックの身体側に配置されて頚椎部を支持する頚椎パックの下に、シート材を重ねることによって頚椎パックの高さを調整し、利用者自身が簡便に高さの調整が可能で、快適な睡眠状態を得ることのできる頚椎支持・高さ調整枕が提供されている(特許文献1)。
【0004】
また一方で、人間の頭部に対応する位置に設けられ、クッション材の種類もしくはクッション材の量を選択して収納することのできる収納部を備え、使用者の好みに応じた頭部高さや肩の高さを調整することのできる枕も提供されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3137305号公報
【特許文献2】特開2013−116295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の枕では、就寝時に頚椎パックによって頚椎部の支持をすることはできるものの、シート材を重ねることによる調整は曖昧で使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状に沿った支持をすることはできず、また、使用者自身がシート材を重ねて高さ調整をするため使用者の好みの高さに調整できるものの、必ずしもその高さが使用者個々の頚椎部の支持にとって最適な高さとは限らず、さらに、該頚椎パックが、通常の枕に使用される球状わた、そばガラや綿花等の充填材を布袋に充填して形成されているために、頚椎部の支持中に使用者の頭部が動くと撓み、例えば、使用者が仰向けから横向きになると首の横側を支持する形状に沿って沈み込むので頚椎部を適切に支持できず、頚椎部の最適な支持を維持できないという問題があった。
【0007】
また、特許文献2に記載の技術では、就寝時の枕における頭部の高さや肩の高さを調製することはできるものの、そもそも頚椎部を支持することができないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状及び寝床面からの高さに沿って該頚椎部を支持することにより、使用者個々にとって最適な就寝姿勢を維持することのできる枕を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明に係る請求項1に記載の枕は、表面
から上下に貫通する開口部を設け
て略ロ字型に形成され、布袋に枕用充填材を充填されてなる枕本体と、枕使用時における頭部側及び身体側に凹部を設けて中央を隆起させた頚椎部接触面として上面が形成され、該頚椎部接触面を上方に露出するように前記開口部に嵌合し、
前記頚椎部接触面で頚椎部を支持
可能な硬度を有する素材で形成された頚椎部支持体とからなることを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に記載の枕は、前記頚椎部支持体の下面が正面視弧状の曲面に形成されていることを特徴としている。
【0011】
また、請求項
3に記載の枕は、前記頚椎部支持体が、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状及び寝床面までの高さを測定し、該測定値に基づいて、該使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状に沿った頚椎部接触面として上面が形成され、且つ、該使用者個々の就寝時の寝床面から頚椎部近傍までの高さに応じて形成されていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項
4に記載の枕は、前記頚椎部支持体が、前記頚椎部接触面が上面中央に形成され、該頚椎部支持体の上面の左右両側には、左右に寝返りを打った際に使用者の左右いずれかの耳を置く耳載置部を設けてなることを特徴としている。
【0013】
さらに、請求項
5に記載の枕は、前記開口部が前記枕本体において、使用者の身体側寄りに形成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る請求項1に記載の枕によれば、頚椎部接触面に凹部が形成されているため、使用者は、頚椎部を該頚椎部接触面に載置することにより、該頚椎部接触面に嵌め込まれた頚椎部が移動することなく支持され、最適な姿勢で就寝することができ、頚椎部に負担を掛けず、肩こり、首の痛み、その他身体的疾患又はいびき等を防止することができる。
また、前記枕本体を略ロ字型とし、その開口部に頚椎部支持体を嵌合したことにより、就寝時に使用者の頭部及び肩部が夫々枕本体の頭部側及び身体側に載置され、該枕本体のクッション性により、前記頚椎部支持体によって支持された頚椎部との高低差による負担を感じることなく、気持ちよく就寝することができる。また、前記枕本体の表面から上下に貫通して開口部を形成したことにより、該開口部に頚椎部支持体を嵌合した際に、該頚椎部支持体の下面が寝床面に接することができる。
【0015】
また、請求項2に記載の枕によれば、前記頚椎部支持体の下面を正面視弧状の曲面にすることで頚椎部支持体が左右に揺動し、過度に就寝姿勢を固定するこことがなく、適度に頚椎部を支持した上で、使用者は別段の不自由さを感じることなく就寝することができる。
【0016】
また、請求項
3に記載の枕によれば、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状及び寝床面までの高さを測定し、該測定値に基づいて、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状に沿って前記頚椎部支持体の上面に頚椎部接触面が形成され、また、該頚椎部支持体の高さも使用者個々の頚椎部近傍から寝床面までの高さに応じて形成されるため、使用者個々に沿った最適な姿勢で就寝することができ、使用者個々にとって、より効果的に肩こり、首の痛み、その他身体的疾患又はいびき等を防止することができる。
【0017】
また、請求項
4に記載の枕によれば、頚椎部を支持する頚椎部接触面から左右両側に延設して耳載置部を設けたことにより、寝返り時に耳載置部によって耳を圧迫せず、また、寝返り時に頚椎部が頚椎部支持体から脱落せず、左右に十分寝返りをすることができ、さらに、左右に寝返りをした後であっても、頚椎部接触面の中央へと容易に仰向けの最適姿勢へと戻ることができる。
【0018】
さらに、請求項
5に記載の枕によれば、枕の身体側に前記開口部を寄せて形成したことにより、使用者が枕に頭部を載置する際に、頚椎部支持体での頚椎部の支持と枕本体での頭部の保護とを適切なバランスで提供することができ、使用者により快適な睡眠を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】該枕に係る頚椎部支持体を示す斜視図である。
【
図5】第二実施例の枕に係る頚椎部支持体を示す斜視図である。
【
図6】該第二実施例の枕の使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて本発明を具体的に説明する。まず、
図1は、本発明に係る枕1を示す斜視図であって、該枕1は、枕本体2、頚椎部支持体3から構成されており、必要に応じて枕カバー4が該枕1に被覆される。
【0021】
該枕本体2は、上面に開口部2aが設けられた略ロ字型に形成され、該略ロ字型の枕本体2には、通常の枕に使用される球状綿、そばガラや綿花等の充填材を布袋に充填されている。該開口部2aは、枕本体2の上面から下面に掛けて貫通して形成され、前記頚椎部支持体3を嵌合した際に、該頚椎部支持体3の下面が枕カバー4を介して寝床面に接するように形成されている。なお、該開口部2aは、枕本体2の上面から下面に掛けて貫通せずとも、少なくとも前記頚椎部支持体3が嵌合できる陥没部を形成できていればよい。
【0022】
また、該枕本体2の開口部2aは、前記略ロ字型の枕本体2において、短手方向中央よりも使用者の身体側寄りに形成されている。これにより、使用者が枕に頭部を載置する際に、枕本体2の頭部側で使用者の頭部を十分に保護することができ、頚椎部支持体での頚椎部の支持と枕本体での頭部の保護とを適切なバランスで提供することができ、使用者により快適な睡眠を提供することができる。
【0023】
図2は、前記頚椎部支持体3を示す斜視図である。該頚椎部支持体3は、合成樹脂等の弾性体の略直方体であって、
図3(a)のA−A断面図及び
図3(b)のB−B断面図でも示すように、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状を測定し、該測定値に従って該弾性体の上面が頚椎部接触面3aとして形成されている。該頚椎部接触面aは、就寝時、使用者の頚椎部が嵌まり込んでフィットし、適切な姿勢の維持を図ることができる。そして、略ロ字型の枕本体2が、使用者の頚椎部を除く後頭部及び肩部近傍を支え、使用者の頭部及び肩部に対してフィット感を与えて使用者に快適な睡眠を提供することができる。
【0024】
一方で、該頚椎部支持体3の下面は、
図3(a)及び
図3(b)に示すように、前記枕カバー4を介して寝床面に接する平面に形成され、使用者の頚椎部を頚椎部接触面3aで適切に支持するべく、寝床面に枕1を設置した際に頚椎部支持体3が安定するように形成されている。なお、該頚椎部支持体3の下面は、上面と略平行な正面視弧状の凸状に形成されてもよい。該下面を正面視弧状の曲面にすることで頚椎部支持体3が左右に揺動し、過度に就寝姿勢を固定することがなく、適切に頚椎部を支持した上で、使用者は別段の不自由さを感じることなく就寝することができる。
【0025】
また、該頚椎部支持体3は、該枕1を寝床面に設置した際に、使用者個々の寝床面から頚椎部近傍までの高さに応じた使用者個々に最適の高さで形成され、且つ、該頚椎部支持体3の頚椎部接触面3aが枕本体2の上面から露出する程度の高さで形成されている。該頚椎部支持体3の高さは、使用者個々に対して高過ぎても低過ぎても使用者の肩部や首部の筋肉等に負担を掛けるため、使用者個々に対応した最適の高さで形成する。
【0026】
また、図示はしないが、該頚椎部支持体3は、不特定多数の使用者に対して頚椎部近傍の起伏形状を測定し、該測定値の平均値に沿って頚椎部支持体3を形成してもよく、また、頚椎部接触面3aの頭部側及び身体側に凹部を設けることによって単に中央に隆起部を設け、該隆起部に使用者の頚椎部を支持できるように形成してもよく、使用者個々に最適な形状の頚椎部支持体3を形成しない場合であっても汎用的な頚椎部支持体3を形成することも可能である。
【0027】
また、該頚椎部支持体3は、ウレタン樹脂やABS樹脂等の合成樹脂、或いは、発泡ウレタン等の発泡樹脂等の弾性体により形成されている。該頚椎部支持部3の弾性力の選択は、使用者個々の嗜好に応じて変更すればよく、硬めでしっかりと頚椎部を支持することを使用者が好むのであれば硬質に形成した弾性体を用い、一方で、軟らめで頚椎部にフィット感を得ることを使用者が好むのであれば軟質に形成した弾性体を用いて該頚椎部支持体3を形成すればよい。なお、該頚椎部支持体3は、合成樹脂製の弾性体に限られるものではなく、頚椎部を支持する硬度を有すれば何でもよい。例えば、木製や金属製の頚椎部支持体3であってもよく、該木製や金属製の芯材に布を巻き付けて形成した頚椎部支持体3であってもよく、また、布をロール状にして形成した布製の頚椎部支持体3であってもよく、これらを組み合わせて形成した頚椎部支持体3であってもよい。
【0028】
該頚椎部支持体3の形成において、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状及び寝床面までの高さの測定方法は、特に図示はしないが、例えば、就寝姿勢の使用者の寝床面から頚椎部近傍までの各距離を測定し、該測定値に応じた高さで頚椎部接触面3aに曲面を形成しながら頚椎部支持体3を形成したり、また、就寝姿勢の使用者の後頭部から頚椎部を介して肩部までの形状を型取りし、該型取りした形状に応じて頚椎部支持体3を形成したりしてもよい。該測定方法は、特定の方法に限られるものではなく、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状及び寝床面までの高さを測定することができ、該測定値によって使用者個々にとって就寝時に最適な姿勢をとれる形状及び高さの頚椎部支持体3を形成できればどのような方法であってもよい。
【0029】
前記枕カバー4は、前記枕本体2と頚椎部支持体3とを被覆するものであって、特に限定されるものではなく、一般的に日常使用される布製カバー等のような袋体であればどのようなものでもよく、枕本体2や頚椎部支持体3の汚れ防止や外観装飾のために被覆すればよい。
【0030】
図4は、該枕1の使用状態を示す断面図である。
図4に示すように、該枕1を使用して就寝すると、該枕1の頚椎部接触面3aに使用者の頚椎部が接触し、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状に沿って形成され、且つ、使用者個々の頚椎部の寝床面からの高さに応じて形成された頚椎部支持体3により、使用者の頚椎部が最適な姿勢で支持され、就寝時の誤った姿勢による肩こり、首の痛み、その他身体的疾患又はいびき等を防止することができる。また、使用者の頭部及び肩部は、夫々該枕1の枕本体2の頭部側及び身体側に載置され、該枕本体2のクッション性により、前記頚椎部支持体3によって支持された頚椎部との高低差による負担を感じることない。そのため、使用者は、該枕1を使用することにより、何らの負担を感じることなく気持ちよく就寝することができる。
【0031】
該枕1の製造方法について、以下に説明する。まず、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状及び頚椎部近傍から寝床面までの高さを測定する。該測定方法は、上記の通り、特に限られるものではなく、所定の測定方法によって使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状及び寝床面から頚椎部近傍までの高さを測定できればよい。
【0032】
次に、該測定方法によって得られた測定値に基づいて、合成樹脂製等の弾性体の上面を前記使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状に沿って削り出し、該上面が頚椎部接触面3aとして使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状に適合する頚椎部支持体3を形成する。また、該頚椎部支持体3の高さを前記測定によって得られた使用者の頚椎部近傍から寝床面までの高さに応じて頚椎部支持体3の高さも調整する。また、該頚椎部支持体3の底面はフラットに形成され、寝床面に対して安定するように形成される。
【0033】
次に、略ロ字型で表面に開口部2aを設けた枕本体2を形成する。該略ロ字型の枕本体2は、通常の枕に使用される球状わた、そばガラや綿花等の充填材を布袋に充填されて形成される。また、該開口部2aは、枕本体2の上面から下面にかけて貫通して形成される。また、該開口部2aは、枕本体2の短手方向中央よりも身体側寄りで形成される。
【0034】
そして、前記開口部2aに前記頚椎部支持体3を頚椎部接触面3aが上側に露出するようにして嵌合する。よって、前記開口部2aは、該頚椎部支持体3が嵌合可能で、且つ、開口部2a内で頚椎部支持体3が位置ズレをしないように頚椎部支持体3の縦横の長さに適合したサイズで形成される。
【0035】
これにより、使用者個々の頚椎部近傍の起伏形状及び寝床面までの高さに沿った枕1をオーダーメイドで提供することができ、使用者個々に適合して就寝時の姿勢を最適に維持することができ、頚椎部に負担を掛けず、就寝時の誤った姿勢による肩こり、首の痛み、その他身体的疾患又はいびき等を防止することができる。なお、該枕1の使用時に際しては、枕1の汚れを防止したり、装飾をしたり等の必要に応じて、前記枕1に枕カバー4を被覆することができる。
【0036】
次に、第二実施例の枕1に係る頚椎部支持体3について、
図5及び
図6を用いて説明する。なお、枕本体2は前記実施例と同様の構成のため、ここでは説明を省略する。
図5は、該枕1に係る頚椎部支持体3の構成を示す斜視図であり、
図6は、該枕1の使用状態を示す斜視図である。
【0037】
該頚椎部支持体3は、
図5に示すように、前記頚椎部支持体は、前記実施例の頚椎部支持体3と同様に合成樹脂製等の弾性体又は頚椎部を支持可能な硬度を有する物質で形成され、就寝時の姿勢で使用者の頚椎部が接触する頚椎部接触面3aが該頚椎部支持体3の上面の中央に形成されている。また、該頚椎部支持体3の前記中央から左右に延設された左右両側には、該左右上面へと寝返りをした際に使用者の頭部が回転するのに伴い、使用者の左右いずれかの耳が置かれる耳載置部3b、3bが設けられている。該耳載置部3b、3bは、寝返りにより回転した使用者頭部の耳が収納可能なサイズの孔で形成されている。これにより、使用者の耳が該耳載置部3b、3bに嵌まり込むため、使用者は寝返りをした際に耳を圧迫して不快を感じることなく、快適に睡眠をとることができる。なお、該耳載置部3bは、孔を設けることに限られず、単に頚椎部支持体3の中央から左右に延設された弾性体のクッション性によって耳に不快感を与えないようにしてもよい。
【0038】
図6は、該枕1の使用状態を示す頭頂部から見た図である。使用者が寝返りをするのに応じて使用者の頭部が回転し、その際、使用者の耳が耳載置部3b、3bに嵌まり込んで使用者の睡眠を妨げるように圧迫することはなく、使用者は、寝返りをしながら快適に睡眠をとることができる。このように、耳載置部を設けたことにより、耳を圧迫せずに快適に寝返りをすることができ、さらに、寝返りをした後でも、頚椎部支持体3から頚椎部が脱落することなく、中央の頚椎部接触面3aへと容易に姿勢を仰向けに戻すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
枕だけでなく、マッサージ椅子やクッション等など、頭部に長時間当接させて使用するものであれば、前記枕1の頚椎部支持体3を使用者個々にとって最適なものとして利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 枕
2 枕本体
2a 開口部
3 頚椎部支持体
3a 頚椎部接触面
3b 耳載置部
4 枕カバー