(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ネットワーク・データ(130、134)の第1の組及び前記ネットワーク・データ(130、134)の第2の組はそれぞれ、前記無線通信ネットワークと関連した通話詳細記録(134)を含む、請求項1に記載の方法。
前記ベースラインはさらに、前記無線通信ネットワーク(102)について測定されたメトリクスの組に基づいて判断される、請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の方法。
前記少なくとも1つの動作特性が前記ベースラインに一致することに基づいて、前記ネットワーク・データ(130、134)の第2の組からの情報に基づき前記ベースラインを更新することをさらに含む、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5及び請求項6のいずれか1項に記載の方法。
前記少なくとも1つの動作特性が前記ベースラインに一致することに基づいて、前記無線通信ネットワーク(102)に関して前記ネットワーク管理システム(126)により実行される監視動作の組を動的に調整すること、
をさらに含み、前記動的に調整することは、
前記ネットワーク管理システム(126)によって実行される監視動作の組の数及び頻度のうちの少なくとも一方を減少させることであって、前記監視動作の組は前記少なくとも1つの動作特性と関連したデータを収集する、減少させること、
を含む、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6及び請求項7のいずれか1項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
動作環境
図1は、本発明の一実施形態による動作環境100を示す。動作環境100は、1つ又は複数の有線ネットワーク104に通信可能に結合された1つ又は複数の無線通信ネットワーク102を含む。簡単にするために、本発明の実施形態に関連するこれらのネットワークの部分のみを説明する。有線ネットワーク104は、無線通信ネットワーク102のためのバックエンドとして働く。この実施形態において、有線ネットワーク104は、無線通信ネットワーク102の1つ又は複数のアクセス/コア・ネットワーク、及びインターネットのような1つ又は複数のインターネット・プロトコル(IP)ネットワークを含む。有線ネットワーク104は、(これに限定されるものではないが)コンテンツ・ソース/プロバイダなどの1つ又は複数のサーバ106を無線通信ネットワーク102に通信可能に結合する。さらに別の実施形態において、バックエンドは、有線ネットワークではない。例えば、バックエンドは、移動体基地局(例えば、GSMの場合にはeNodeB及びその子孫)は、それ自体が他の基地局のバックエンド・ネットワークとして用いられる、ピアのネットワークの形をとる。
【0011】
無線通信ネットワーク102は、これらに限定されるものではないが、Global System for Mobile Communications(GSM)、符合分割多元接続(Code Division Multiple Acecess、CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Aceess、FDMA)、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM)等のようないずれかの無線通信規格をサポートする。無線通信ネットワーク102は、そうした規格に基づいた1つ又は複数のネットワークを含む。例えば、一実施形態において、無線通信ネットワーク102は、Long Term Evolution(LTE)ネットワーク、LTE Advanced(LTE−A)ネットワーク、Evolution Data Only(EV−DO)ネットワーク、GPRSネットワーク、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)ネットワーク等のうちの1つ又は複数を含む。
【0012】
図1はさらに、1つ又は複数のユーザ・デバイス(本明細書では「ユーザ機器(UE)」とも呼ばれる)108、110が、無線通信ネットワーク102に通信可能に結合されることを示す。UEデバイス108、110は、この実施形態においては、送受信兼用無線機、セルラー電話、携帯電話、スマートフォン、双方向ページャ、無線メッセージング・デバイス、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、携帯情報端末及び他の類似のデバイスのような無線通信デバイスである。UEデバイス108、110は、UEデバイス108、110とトランシーバ・ノード112、114との間に確立された1つ又は複数のエア・インターフェース116を用いて、1つ又は複数のトランシーバ・ノード112、114を通じて無線通信ネットワーク102にアクセスする。
【0013】
別の実施形態において、1つ又は複数のUEデバイス108、110は、有線ネットワーク、及び/又は、これに限定されるものではないが、Wireless Fidelity(WiFi)ネットワークなどの非セルラー無線ネットワークを介して、無線通信ネットワーク102にアクセスする。例えば、UEデバイス108、110は、UEデバイス108、110を無線通信ネットワーク102に通信可能に結合する有線及び/又は無線機構を介して、1つ又は複数のゲートウェイ・デバイスに通信可能に結合することができる。このゲートウェイ・デバイスは、この実施形態においては、有線及び/又は無線通信機構を介して、無線通信ネットワーク102と通信する。
【0014】
UEデバイス108、110は無線通信ネットワーク102と相互作用して、無線通信ネットワーク102との間で音声及びデータ通信を送受信する。例えば、UEデバイス108、110は、無線通信ネットワーク102を通じて、サーバ106などのプロバイダからコンテンツ(例えば、音声、映像、テキスト、ウェブ・ページなど)を無線で要求又は受信することができる。要求されたコンテンツ/サービスは、有線ネットワーク104を通じて無線通信ネットワーク102に配信される。
【0015】
トランシーバ・ノード112、114は、無線通信ネットワーク102内で実施される技術に応じて、ベーストランシーバ基地局(base transceiver station、BTS)、ノードB、及び/又はEvolved Node B(eNodeB)として知られる。本考察全体を通して、トランシーバ・ノード112、114は、「基地局(base station)」とも呼ばれる。基地局112、114は、1つ又は複数のアンテナ、及び無線ネットワーク・コントローラ(RNC)118、及び/又は1つ又は複数の基地局112、114を管理し制御する基地局コントローラ(BSC)119に通信可能に結合される。4G LTEネットワークにおいて、eNodeBは、セルラー・ネットワークのコアと直接通信することに留意されたい。
【0016】
RNC118及び/又はBSC119は、基地局112、114内に含ませることができる、又はこれらから分離することができる。基地局112、114は、バックホール・リンク120上でRNC118と通信する。現在の例において、基地局112、114は、幾つかのRNC118をサポートするサービングGPRS(SGSN)122と通信可能に結合される。SGSN122は、オペレータのサービス・ネットワーク(図示せず)と通信するゲートウェイGPRSサポート・ノード(GGSN)と通信可能に結合される。オペレータのサービス・ネットワークは、ピアリング・ポイントでインターネットに接続する。UMTSコンポーネントが
図1に示されるが、本発明の実施形態は他の無線通信技術にも適用できることに留意されたい。
【0017】
別の例において、基地局112、114は、バックホール・リンク120上でBSC119と通信する。この例において、基地局112、114は、幾つかのBSC119をサポートする移動交換局(mobile switching center、MSC)121に通信可能に結合される。MSC121は、パケット交換(packet switched)データに比べると、音声トラフィックのためのSGSN122と同じ機能を果たす。MSC121及びSGSN122は、同一場所に配置することができる。MSC121は、移動通信ネットワーク(mobile network)の外部への通話を経路指定するゲートウェイ移動交換局(gatewaymobile switching center、GMSC)123に通信可能に結合される。
【0018】
一例において、UEデバイス108、110とGGSN124との間の通信プロトコルは、これを通してUEデバイス108、110からのインターネット・プロトコル(IP)トラフィックがトンネリングされる、種々の第3世代パートナシップ・プロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)プロトコルである。例えば、GPRSトンネリング・プロトコル(GTP)が、RNC118とGGSN124との間に用いられる。標準的なインターネット・プロトコル(IP)が、GGSN124と有線ネットワーク104との間に用いられる。サーバ106は、TCP(通信制御プロトコル(Transmission Control Protocol))ソケットを有し、ユーザがサーバ106からのデータにアクセスしたいと思ったとき、UEデバイス108、110におけるTCPソケットと通信する。ユーザ・トラフィックのためにGGSN124からUEデバイス108、110までIPトンネルが作成され、このIPトンネルは、RNC118及びSGSN122などの中間コンポーネントをパススルー(pass through)する。
【0019】
上述のように、移動通信ネットワークは、満足のいくユーザ体験を提供するために、高度な信頼性と可用性を必要とする。従って、本発明の1つ又は複数の実施形態は、無線通信ネットワーク102内の又はこれと通信可能に結合されたネットワーク管理システム(NMS)126を実装する。NMS126は、一実施形態においては、無線通信ネットワーク102と関連したネットワーク・データ130を収集するネットワーク監視装置128を含む。例えば、ネットワーク監視装置128は、シンプル・ネットワーク管理プロトコル(SNMP)又は同等のプロトコルなどのプロトコルの組を用いて、(これに限定されるものではないが)1つ又は複数のネットワーク要素(BTS、BSC、MSC、SGSN、NodeB、RNC、GGSN等)と関連した性能メトリクス(performance metrics)などのネットワーク・データ130を周期的に収集する。ネットワーク・データ130はまた、(これらに限定されるものではないが)通話の数/持続時間、各ネットワーク・インターフェース上で送受信したデータ量、もしあればインターフェース/リンクの故障情報などのネットワーク・トラフィック情報を含むこともできる。一実施形態において、専用ハードウェア・ネットワーク・プローブ(図示せず)が、これらのネットワーク要素の1つ又は複数に通信可能に結合される。ネットワーク・プローブは、それらのネットワーク要素に対応する情報を収集し、収集したデータをNMS126に通信する。ネットワーク監視装置128は、この受信データをネットワーク・データ130として格納する。一実施形態において、ネットワーク・プローブは、専用通信チャネルを利用し、それらが収集するメトリクスを、SNMP又は同等のプロトコルを介してNMS126に報告する。
【0020】
場合によっては、NMS126によって収集されたデータ量がネットワークに著しい過負荷をもたらすことがある。従って、1つ又は複数の実施形態は、無線通信ネットワーク102内の又はこれと通信可能に結合された適応監視マネージャ132を実装する。
図2に示すように、適応監視マネージャ132は、一実施形態においては、データ分析器202、挙動/トラフィック予測器及び異常検出器206を含む。適応監視マネージャ132のこれらのコンポーネントの各々について以下で詳細に考察する。
【0021】
適応監視マネージャ132は、一実施形態においては、「課金データ記録」又は「通話データ記録」とも呼ばれる通話詳細記録(CDR)134を利用して、ネットワーク動作の状態を判断し、その後、必要に応じて、NMSによって実行されるネットワーク監視動作の適応調整を行う。CDR134は、UEのサービス使用情報(電話をかける、インターネットにアクセスする等)のフォーマットされた尺度(formatted measure)である。例えば、CDR134は、(これらに限定されるものではないが)通話の発信アドレス及び宛先アドレス、通話開始時間及び終了時間、通話時間、通話が行われた時間、通話の終了及びエラー・コード、通話の他の詳細といった電話音声又はデータ通信に関連する情報を含む。CDR134はまた、どのネットワーク要素が特定の通話を処理したかに関する何らかの(部分的)情報も含む。CDR134は、典型的には、音声電話のためのMSC121及びデータ通信のためのSGSN122のようなデバイスへのネットワーク・アクセスを監督、監視、及び/又は制御する1つ又は複数のネットワーク機能により生成される。CDRのためのフォーマットの1つの限定されない例は、非特許文献1により与えられ、これを引用により本明細書に組み入れる。
【0022】
一実施形態において、NMS126及び適応監視マネージャ132は、1つ又は複数のサーバ136内の同一場所に配置される。しかしながら、NMS126及び適応監視マネージャ132を同一場所に配置する必要はない。さらに、適応監視マネージャ132は、NMS126の一部とすることもできる。他の実施形態において、適応監視マネージャ132は、CDR134のソース(例えば、MSC121及び/又はSGSN122)及び/又はCDR集合体のソース(例えば、サーバ136)に常駐する。サーバ136は、一実施形態においては、課金のために、MSC121及び/又はSGSN122のようなネットワーク要素からCDR134を受け取るデータセンタである。サーバ136は、一実施形態においては、所定の期間、CDR134を格納する。換言すれば、サーバ136は、所定の時間、履歴CDRデータを格納し保持する。CDRデータに加えて、サーバ136はまた、ユーザ・アドレス、ユーザ課金プラン等の記録のような他の情報を含むこともできる。
【0023】
CDRを用いた適応ネットワーク監視
以下で詳しく説明するように、適応監視マネージャ132は、CDR134を分析し処理して、ネットワー・デバイス上のトラフィック率(traffic rate)及び/又はネットワーク102の一部で生じている故障についてのプロキシ尺度を取得する。ひとたび適応監視マネージャ132がCDR134によって与えられるメトリクスにおける異常を検出すると、適応監視マネージャ132はNMS126と通信し、異なるネットワーク要素からネットワーク性能メトリクスを収集する頻度を調整する。例えば、ネットワーク102の一部が高い故障率(failure rate)に直面する場合、ネットワーク102のその部分内のデバイスに対して、より多くの詳細情報を収集することができるネットワーク・プローブがオンにされる。1つ又は複数のネットワーク・デバイスの監視頻度を増加させて、そのデバイスからより頻繁に詳細な性能メトリクスが収集されるようにすることもできる。
【0024】
一実施形態において、適応監視マネージャ132は、サーバ136又は別の場所に格納された履歴CDR134の組及びNMS126により収集された随意的な履歴ネットワーク・データ130を、入力として受信する。適応監視マネージャ132のデータ分析器202は、この入力を、1つ又は複数の機械学習動作の訓練用データセットとして利用する。これらの学習動作に基づいて、適応監視マネージャ132は、ネットワーク102の全体及び/又はそのネットワーク要素の1つ又は複数についての正常動作特性/属性(例えば、挙動)を識別する。学習動作は、(これらに限定されるものではないが)ネットワーク/要素/ユーザが経験するトラフィック率、ネットワーク/要素/ユーザが経験する輻輳発生/率、ネットワーク/要素/ユーザが経験する故障発生/率、ネットワーク/要素/ユーザによって観測される信号強度及び他の品質表示等のような複数の異なる動作特性に関して行うことができる。
【0025】
関心のある動作特性の各々について、データ分析器202は、履歴CDR134の組及び/又は履歴ネットワーク・データ130内の対応するデータ/情報を識別し、このデータを、機械学習動作のための入力として使用する。例えば、適応監視マネージャ132がトランシーバ・ノード112のような特定のネットワーク要素についての通常の輻輳率を学習したいと思う場合、データ分析器202は、複数の履歴CDR134の組及び/又は履歴ネットワーク・データ130から、通話の数及び持続時間、又はある持続時間中に送信されたバイト数を識別し、このデータを学習動作のための入力として使用する。
【0026】
学習/予測動作に基づいて、適応監視マネージャ132は、ネットワーク102全体及び/又は1つ又は複数の特定のネットワーク要素に対応する1つ又は複数の動作特性についてのベースライン/閾値を学習する。換言すれば、適応監視マネージャ132は、ネットワーク102及び/又はその要素の1つ又は複数の正常な挙動(normal behavior)を学習する。正常動作特性は、日、週、年等の特定の時間のような異なる粒度で学習することができることに留意されたい。さらに、正常動作特性は、日、週、月等の単位で見出されるネットワーク・トラフィック及び状態の規則的変化を捕捉することができることに留意されたい。例えば、これらの捕捉された特性は、通常の営業時間中に観測される通話の数が、深夜又は早朝の時間中に観測される通話の数を上回ることを示すことができる。学習された正常動作特性は次に、新しいネットワーク・データ(通話毎の測定データ又はPCMDなどの)130及び/又はCDR134を分析するとき、ネットワーク又はその要素の予測状態として使用される。
【0027】
以下は、ネットワーク102の正常動作特性の学習の一例である。この例において、関心のある正常動作特性は、正常に動作していた領域内で観測された音声通話(例えば、エリア・コード914内でかけられ、受けられた通話)の正常トラフィック・パターンである。その領域に対して収集された過去のネットワーク・データ及び/又はCDRを分析し、一定期間中に観測された通話の数/時間並びに故障発生をカウントし、これにより関心のある領域についての正常トラフィック・パターンをもたらす。この分析プロセスは、種々のレベルの粒度で行うことができる。例えば、前月の動作特性を、通話及び故障の数に関して15分の粒度で分析することができる。これにより、その月についての通話の数/持続時間に関するネットワークの正常動作特性が確立される。
【0028】
新しいネットワーク・データ130及び/又はCDR134が生成され、サーバ136に送られ、適応監視マネージャ132によって処理される。適応監視マネージャ132の異常検出器206が、新しく受け取ったデータ130、134を、関心のある1つ又は複数の動作特性の予測状態/値と比較して、異常な挙動(abnormal behavior)が生じているかどうかを判断する。例えば、適応監視マネージャ132がネットワーク/要素内の故障発生に関心がある場合、異常検出器206は、受け取ったデータを分析して、故障発生に関するネットワーク/要素の現在の状態を判断する。例えば、故障発生は、CDR内に含まれるエラー・コードから識別することがで、又はPCMDから学習することができる。この例における現在の状態は、所与の時間、ネットワーク/要素内で生じた故障発生の数とすることができる。
【0029】
次に、異常検出器206は、関心のある動作特性について判断された現在の状態を、この動作特性についての予測状態/値と比較する。具体的には、予測状態は、ネットワーク/要素内で異常な挙動が生じているかどうかを判断するための閾値として用いられる。一実施形態において、現在の状態がこの閾値を満たす(即ち、予測状態に一致する)場合、異常検出器206は、関心のある動作特性が正常な範囲内にあると判断する。現在の状態がこの閾値を満たさない(即ち、予測状態に一致しない)場合、異常検出器206は、ネットワーク/要素内で異常な挙動が生じていると判断する。予測状態に応じて、現在値は、閾値に等しいか又はそれを下回るかのどちらかにより、又は閾値に等しいか又はそれを上回るかのどちらかにより、状態/閾値を満たすことができる又は満たさないことに留意されたい。また、複数の異なる関心のある動作特性について、異常検出(異常な挙動の検出)を同時に又はパイプライン方式で行い得ることにも留意されたい。
【0030】
一実施形態において、ネットワーク/要素が、関心のある動作特性に関して正常な条件の範囲内で動作していると判断される場合、異常検出器206は、関心のある動作特性に対応するCDR134からのデータ及び/又はネットワーク・データ130を、それぞれ、履歴CDR134の組及びネットワーク・データ130に付加する。次に、データ分析器202は、この履歴データの更新された組に対して1つ又は複数の機械学習動作を行い、関心のある動作特性の予測状態を更新することができる。ネットワーク102及び/又はその要素における異常な挙動を示すCDR134からのデータを、履歴CDR134の組に付加できることに留意されたい。
【0031】
ネットワーク102及び/又は所与のネットワーク要素が異常動作していると判断された場合、異常検出器206は、NMS126と通信して、その監視プロセスを開始及び/又は修正する。換言すれば、ネットワーク102及び/又はその要素の1つ又は複数の検出された異常(又は正常)な挙動に基づいて、NMS126の監視動作が適応/調整される。この適応プロセスは、ネットワーク102全体又はその要素の1つ又は複数の監視を開始/停止することを含むことができる。上述のように、NMS126によって収集されるデータの量及びNMS126が必要とするリソースの数は、非常に多くなる可能性がある。NMS126は、全ての監視動作又は1つ又は複数のネットワーク要素の監視動作を開始又は停止するように構成することができる。例えば、所与のネットワーク要素の組が異常な挙動を示している場合、このネットワーク要素の組に対してのみネットワーク・プローブを開始することができる。ひとたび適応監視マネージャ132が、所与のネットワーク要素の組が正常な挙動を示していると判断すると、これらの要素の監視を停止することができる、又は監視の頻度を減少させることができる。
【0032】
適応プロセスは、NMS126による監視の頻度を増加/減少させることをさらに含むことができる。例えば、リソースを節約するために、NMS126は初めに、ネットワーク102全体又はその要素の1つ又は複数の監視を低い頻度で行うように構成することができる。ネットワーク102又はその要素の組が異常な挙動を示すとき、これらの要素に対する監視の頻度(例えば、データ収集の頻度)を増加させることができる。ひとたび適応監視マネージャ132が、所与のネットワーク要素の組が正常な挙動を示していると判断すると、これらの要素の監視を減少させることができる。
【0033】
他の実施形態において、適応プロセスはまた、NMS126によって収集された情報をネットワーク側での異なるレベルの詳細に分類することを含むことができる。次いで、初めに粗いレベルの情報を提供し、次に、現在の粗いレベルの情報が十分ではない場合により微細なレベルの情報を提供するように、インクリメンタルなドリルダウン(incremental drill down)により、適応を可能にすることができる。例えば、粗いレベルの情報は、セッションの間の基地局の開始及び終了とし、一方、より微細なレベルの情報は、ユーザの軌跡に沿った全ての基地局の関連付けを捕捉するためのハンドオフごとのCDRとすることができる。この適応プロセスは、手動で又は自動的に(例えば、構成、スクリプト、ポリシー規則に基づいて)実行することができる。
【0034】
別の実施形態において、適応プロセスは、異なる故障コードに基づいて、ネットワーク側でログオンされた情報を異なるクラスに分類することを含む。次いで、動的に監視するためにコード特有のクラスをイネーブルにすることができる。つまり、特定の情報のみが、特定の種類の原因コードに関連し得る。各故障タイプに対して受け取った異なるデータ項目の「有用性」(又は重要性)を調べることにより、分類を一定期間にわたって自動的に学習することができる。次いで、NMS126は、原因コードのクラスに関連する情報のみを収集するように構成することができる。
【0035】
状況によっては、ソース・ネットワーク要素(MSC/SGSN/GGSN)におけるログ(例えば、CDR134)の生成と、ストレージ及び分析(例えば、サーバ136)の時点のその可用性との間に、タイムラグがある場合がある。そうした場合、適応監視マネージャ132の予測モジュール204が、現在の状態を推定し、それに基づいてNMS監視動作を適応させるための1つ又は複数の予測アルゴリズムを実行する。これらの予測動作は、タイムラグが生じた際にリアルタイムで監視適応を保持する。いずれかの予測アルゴリズムを用いて、ネットワーク及び/又はその要素の1つ又は複数の現在の状態を予測することができる。例えば、線形回帰、自動回帰、又はHolt−Wintersのような指数平滑化などの回帰に基づく予測アルゴリズムを用いて、近未来におけるネットワーク/要素の正常な挙動が何であるかを予測することができる。
【0036】
また、適応監視マネージャ132は、サーバ136及び/又はNMS126内に常駐することに限定されないことに留意されたい。例えば、適応監視マネージャ132は、MSC121、SGSN122、GGSN等のようなネットワーク要素であるCDR134のソースに常駐することができる。ネットワーク要素は、故障の原因コードを分析し、故障率がある特定の閾値より上に増加する場合に、NMSネットワーク・データ130の報告頻度を増加させることができる。別の実施形態において、適応監視マネージャ132はまた、電話交換機などのCDR134の集約ポイントに常駐することができる。この実施形態において、複数のネットワーク要素からのログを分析して、特定のRNCに付属する全てのNodeBなどの、問題を抱えている領域を識別する。次いで、適応監視マネージャ132は、対応する要素の各々でNSM126により実行される監視を増加させることができる。
【0037】
また、適応監視マネージャ132は、ネットワーク・データ130及びCDR134の分析に限定されないことにも留意されたい。例えば、適応監視マネージャ132は、(これに限定されるものではないが)顧客ケア・システムなどの他の情報源と統合して、外部情報に基づきその動作を適応させることができる。別の実施形態において、適応監視マネージャ132は、サイド・チャネル情報と統合される。サイド・チャネルは、これに限定されるものではないが、使用されるネットワーク内に大きな変化をもたらすイベントについての新しいソースとすることができる。例えば、休日、祭り、コンサート、悪天候の発生などの特定のイベントが特定の領域内で生じていることが知られている場合、その領域に対するNMS126のネットワーク監視動作を適切に増強することができる。
【0038】
動作フロー図
図3は、無線通信ネットワークについての適応監視の一例を示す動作のフロー図である。
図3の動作フロー図はステップ302で開始し、直ちにステップ304に進む。適応監視装置132は、ステップ304において、ネットワーク102及び/又はその要素のいずれかの1つ又は複数の動作特性についての動作特性閾値を判断する。上述のように、これらの閾値又は予測状態は、ネットワーク・データ130の組及び/又は履歴CDRデータ134の組に基づくものである。一実施形態において、ネットワーク・データ130の組はCDRデータ134を含む。適応監視装置132は、ステップ306において、CDR及び/又はネットワーク・データの組を受け取る。
【0039】
適応監視装置132は、受け取ったCDR及び/又はネットワーク・データの組の中の情報を、動作特性閾値の1つ又は複数と比較する。例えば、適応監視装置132は、ステップ308において、受け取ったCDR及び/又はネットワーク・データの組によって示される現在のトラフィック率/パターンがトラフィック閾値を上回るかどうかを判断する。この判断の結果が肯定である場合には、適応監視装置132は、ステップ310において、NMS126によってログ記録されるメトリクスの率及びタイプを増加させる。この判断の結果が否定である場合、適応監視装置132は、ステップ312において、受け取ったCDR及び/又はネットワーク・データの組によって示される現在の故障率が故障閾値を上回るどうかを判断する。この判断の結果が肯定である場合、適応監視装置132は、ステップ314において、NMS126によってログ記録されたメトリクスの率及びタイプを増加させる。この判断の結果が否定である場合、適応監視装置132は、ステップ316において、受け取ったCDR及び/又はネットワーク・データの組の中の情報と履歴CDR134の組及び/又は履歴ネットワーク・データ130の組との比較に基づいて、何らかの異常な挙動が検出されたかどうかを判断する。この判断の結果が肯定である場合、適応監視装置132は、ステップ318において、NMS126によってログ記録されるトラフィック量及びメトリクスの率及びタイプを増加させる。この判断の結果が否定である場合、制御はステップ304に戻り、そこで受け取ったCDR及び/又はネットワーク・データの組に基づいて閾値が更新される。所与の閾値を上回らないか又は異常な挙動が検出されない場合、適応監視装置132はまた、ログの記録が現在実行されている場合、NMS126によってログ記録されるメトリクスの率及びタイプを減少させることもできることに留意されたい。正常動作範囲は、閾値だけではなく、ある範囲の又は1組の値として表すことができることに留意されたい。この実施形態においては、新しい値がその範囲内にあるかどうか又は新しい値がその組内にあるかどうかのテストの変更時に、同じプロセスが適用される。
【0040】
図4は、無線通信ネットワークについての適応監視の別の例を示す動作フロー図である。
図4の動作フロー図はステップ402で開始し、直ちにステップ404に進む。適応監視装置132は、ステップ404において、(これに限定されるものではないが)無線通信ネットワーク102に関して生成された、通話詳細記録134などのネットワーク・データの第1の組を分析する。この実施形態において、ネットワーク・データの第1の組は、無線通信ネットワーク102についての履歴ネットワーク・データ(例えば、履歴通話詳細記録)の組である。適応監視装置132は、ステップ406において、分析に基づいて、無線通信ネットワーク102と関連した少なくとも1つの動作特性についてのベースラインを判断する。
【0041】
適応監視装置132は、ステップ408において、(これに限定されるものではないが)無線通信ネットワーク102に関して生成された、通話詳細記録などのネットワーク・データの第2の組を受け取る。適応監視装置132は、ステップ410において、受け取ったネットワーク・データの第2の組から、少なくとも1つの動作特性がベースラインに一致するかどうかを判断する。適応監視装置132は、ステップ412において、ベースラインに一致しない少なくとも1つの動作特性に基づいて、無線通信ネットワーク102に関してネットワーク管理システム126により実行される監視動作の組を動的に調整する。制御フローは、ステップ414で終了する。
【0042】
情報処理システム
次に
図5を参照すると、この図は、本発明の様々な実施形態に用いることができる情報処理システムを示すブロック図である。情報処理システム502は、本発明の1つ又は複数の実施形態を実施するように適切に構成された処理システムに基づくものである。任意の適切に構成された処理システムを、本発明の実施形態における情報処理システム502として用いることができる。情報処理システム502のコンポーネントは、これらに限定されるものではないが、1つ又は複数のプロセッサ又は処理ユニット504、システム・メモリ506、及びシステム・メモリ506を含む種々のシステム・コンポーネントをプロセッサ504に結合するバス508を含むことができる。
【0043】
バス508は、メモリ・バス又はメモリ・コントローラ、周辺バス、アクセラレイテッド・グラフィックス・ポート(accelerated graphics port)、及び種々のバス・アーキテクチャのいずれかを用いたプロセッサ若しくはローカル・バスを含む、幾つかのタイプのバス構造体のいずれかの1つ又は複数を表す。限定ではなく一例として、そのようなアークテクチャとして、業界標準アーキテクチャ(Industry、Standard Architecture、ISA)バス、マイクロ・チャネル・アーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、Video Electronics Standards Association(VESA)ローカル・バス、及び周辺装置相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCI)バスが挙げられる。
【0044】
図5には示されないが、主メモリ506は、少なくとも、
図1に示される適応監視装置132及びそのコンポーネントを含む。これらのコンポーネントの各々は、プロセッサ504内に存在することができ、又は別個のハードウェア・コンポーネントとすることができる。システム・メモリ506はまた、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)510及び/又はキャッシュ・メモリ512のような揮発性メモリの形態のコンピュータ・システム可読媒体を含むことができる。情報処理システム502は、他の取り外し可能/取り外し不能、揮発性/不揮発性コンピュータ・システム・ストレージ媒体をさらに含むことができる。単なる例として、ストレージ・システム514は、1つ又は複数のソリッド・ステート・ディスク及び/又は磁気媒体などの取り外し不能又は取り外し可能な不揮発性媒体(一般的には「ハード・ドライブ」と呼ばれる)との間で読み書きするために提供することができる。取り外し可能な不揮発性磁気ディスク(例えば、「フロッピー・ディスク」)との間で読み書きするための磁気ディスク・ドライブ、及び、CD−ROM、DVD−ROMなどの取り外し可能な不揮発性光ディスク又は他の光学媒体との間で読み書きするための光ディスク・ドライブを含むことができる。そのような場合、各々を1つ又は複数のデータ媒体インターフェースによって、バス508に接続することができる。メモリ506は、本発明の実施形態の機能を実行するように構成されたプログラム・モジュールの組を有する少なくとも1つのプログラム製品を含むことができる。
【0045】
プログラム・モジュール518の組を有するプログラム/ユーティリティ516は、限定ではなく一例としてメモリ506、並びにオペレーティング・システム、1つ又は複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール及びプログラム・データ内に格納することができる。オペレーティング・システム、1つ又は複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール及びプログラム・データの各々、又はそれらのいずれかの組み合わせは、ネットワーキング環境の実装を含むことができる。プログラム・モジュール518は、一般に、本発明の実施形態の機能及び/又は方法を実行する。
【0046】
情報処理システム502はまた、キーボード、ポインティング・デバイス、ディスプレイ522等のような1つ又は複数の外部機器520、ユーザが情報処理システム502と相互作用するのを可能にする1つ又は複数のデバイス、及び/又はコンピュータ・システム/サーバ502が1つ又は複数の他のコンピューティング・デバイスと通信するのを可能にするいずれかのデバイス(例えば、ネットワーク・カード、モデム等)と通信することもできる。そのような通信は、I/Oインターフェース524を介して行うことができる。さらに、情報処理システム502は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、一般的な広域ネットワーク(WAN)、及び/又はパブリック・ネットワーク(例えば、インターネット)などの1つ又は複数のネットワークと通信することができる。示されるように、ネットワーク・アダプタ526は、バス508を介して、情報処理システム502の他のコンポーネントと通信する。他のハードウェア及び/又はソフトウェア・コンポーネントを情報処理システム502と併せて用いることもできる。例として、これらに限定されるものではないが、マイクロコード、デバイス・ドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスク・ドライブ・アレイ、RAIDシステム、テープ・ドライブ、及びデータ・アーカイブ・ストレージ・システムが挙げられる。
【0047】
限定されない例
当業者により認識されるように、本発明の態様は、システム、方法、又はコンピュータ・プログラム製品として具体化することができる。したがって、本発明の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、又は、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形を取ることができ、これらは全て、本明細書において、一般的に「回路」、「モジュール」又は「システム」と呼ぶことができる。さらに、本発明の態様は、コンピュータ可読プログラム・コードが組み込まれた、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体内に具体化されたコンピュータ・プログラム製品の形を取ることができる。
【0048】
1つ又は複数のコンピュータ可読媒体のいずれの組み合わせを用いることもできる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体とすることができる。コンピュータ可読ストレージ媒体は、これらに限定されるものではないが、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線又は半導体のシステム、装置若しくはデバイス、又は上記のいずれかの適切な組み合わせとすることができる。コンピュータ可読ストレージ媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)として、以下のもの、即ち、1つ又は複数の配線を有する電気的接続、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブル・コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記のいずれかの適切な組み合わせが挙げられる。本明細書の文脈において、コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行システム、装置若しくはデバイスによって用いるため、又はそれらと接続して用いるためにプログラムを収容又は格納することができるいずれかの有形媒体とすることができる。
【0049】
コンピュータ可読信号媒体は、例えばベースバンド内に、又は搬送波の一部として、具体化されたコンピュータ可読プログラム・コードをその中に有する、伝搬されるデータ信号を含むことができる。このような伝搬信号は、これらに限定されるものではないが、電磁気、光又はそれらのいずれかの適切な組み合わせを含む、種々の形態のいずれかを取ることができる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体ではなく、かつ、命令実行システム、装置若しくはデバイスによって、又はこれらと関連して用いるためのプログラムを伝達し、伝搬し、又は搬送することができる任意のコンピュータ可読媒体とすることができる。
【0050】
コンピュータ可読媒体上に具体化されたプログラム・コードは、これらに限定されるものではないが、無線、有線、光ファイバ・ケーブル、RF等、又は上記のもののいずれかの適切な組み合わせを含む、任意の適切な媒体を用いて伝送することができる。
【0051】
本発明の態様の操作を実行するためのコンピュータ・プログラム・コードは、Java、SmallTalk、C++等のようなオブジェクト指向型プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つ又は複数のプログラミング言語のいずれかの組み合わせで記述することができる。プログラム・コードは、完全にユーザのコンピュータ上で実行される場合もあり、一部がユーザのコンピュータ上で、独立型ソフトウェア・パッケージとして実行される場合もあり、一部がユーザのコンピュータ上で実行され、一部が遠隔コンピュータ上で実行される場合もあり、又は完全に遠隔コンピュータ若しくはサーバ上で実行される場合もある。一番最後のシナリオにおいては、遠隔コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)若しくは広域ネットワーク(WAN)を含むいずれかのタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続される場合もあり、又は外部コンピュータへの接続がなされる場合もある(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを用いたインターネットを通じて)。
【0052】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータ・プログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータ・プログラム命令によって実装できることが理解されよう。これらのコンピュータ・プログラム命令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに与えてマシンを製造し、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロック内で指定された機能/動作を実装するための手段を作り出すようにすることができる。
【0053】
これらのコンピュータ・プログラム命令を、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイスを特定の方式で機能させるように指示することができるコンピュータ可読媒体内に格納し、それにより、そのコンピュータ可読媒体内に格納された命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作を実装する命令を含む製品を製造するようにすることもできる。
【0054】
コンピュータ・プログラム命令を、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイス上にロードして、一連の動作ステップをコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイス上で行わせてコンピュータ実施のプロセスを生成し、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作を実行するためのプロセスを提供するようにすることもできる。
【0055】
本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、本発明を限定することを意図したものではない。本明細書で用いられる場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も同様に含むことを意図したものである。「含む(comprise)」及び/又は「含んでいる(comprising)」という用語は、本明細書で用いられる場合、記述された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、及び/又はこれらの群の存在又は付加を排除するものではないことがさらに理解されるであろう。
【0056】
本発明の説明を例示及び説明の目的で提示してきたが、これは、網羅的であることも、本発明を開示された形態に限定することも意図していない。多くの修正及び変更が、当業者には明らかである。実施形態は、本発明の原理、実際の用途を最も良く説明するため、及び、他の当業者が本発明を意図される特定の使用に適したものとして種々の修正を有する種々の実施形態について理解できるように、選択され、かつ説明された。