(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
表示画面と、第1の透明媒質層と、透明接続層と、透明アンテナ層とを含み、前記第1の透明媒質層が前記接続層と前記アンテナ層との間に挟まれ、前記接続層が前記第1の透明媒質層と前記表示画面との間に挟まれ、
前記アンテナ層が複数のアンテナユニットを含み、前記複数のアンテナユニットが、少なくとも1つの第1のアンテナユニットと、複数の第2のアンテナユニットとを含み、前記第1のアンテナユニットが感知信号を送信するように構成され、前記第2のアンテナユニットが前記感知信号の反射信号を受信するように構成され、前記反射信号が、接触物によって前記感知信号の反射により生成され、又は前記第1のアンテナユニット及び前記第2のアンテナユニットが同時に通信信号を送信するか又は受信するように構成され、第2のアンテナユニットの数量が第1のアンテナユニットの数量より多い、感知画面。
前記アンテナ層が、前記アンテナユニットに給電するように構成された複数のアンテナ給電線を含み、各アンテナ給電線が1つのアンテナユニットに接続されるか、又は各アンテナ給電線が複数のアンテナユニットに接続され、異なるアンテナ給電線が異なるアンテナユニットに接続される、請求項1に記載の感知画面。
すべての前記アンテナユニットがアンテナアレイを形成し、前記アンテナアレイのいくつかのアンテナユニットによって形成されたアレイの放射方向が前記表示画面と平行であり、前記アンテナアレイのその他のアンテナユニットによって形成されたアレイの放射方向が前記表示画面に垂直である、請求項1又は2に記載の感知画面。
前記アンテナユニットが、インジウム酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化亜鉛、及びインジウムドープ酸化亜鉛のうちの1つ又は複数で製作される、請求項1から3のいずれか一項に記載の感知画面。
前記アンテナユニットが低姿勢アンテナであり、前記低姿勢アンテナが、パッチアンテナ、スロットアンテナ、及びVivaldiアンテナのうちの1つ又は複数を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の感知画面。
前記接続層が、シールド層と、接地層とを含み、前記シールド層が、前記アンテナ層をシールドし、前記通信信号、前記感知信号、及び前記反射信号を戻すように構成され、前記接地層が、前記アンテナ層を接地するように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の感知画面。
前記感知画面が、前記アンテナ層の上に重なる透明保護層をさらに含み、前記透明保護層及び前記第1の透明媒質層が、前記アンテナ層の2つの側に位置する、請求項1から7のいずれか一項に記載の感知画面。
請求項1から8のいずれか一項に記載の前記感知画面を制御するように構成された感知画面の制御回路であって、前記制御回路が、調節モジュールと、制御モジュールとを含み、前記調節モジュールが、前記制御モジュールによって制御されて、感知信号、反射信号、及び通信信号を調節し、前記制御モジュールが、さらに、前記調節された感知信号及び反射信号に従って接触物の位置を決定するように構成され、前記調節モジュールが、前記感知画面と前記制御モジュールとに電気的に接続される、制御回路。
前記無線周波数フロントエンドチャネルと、前記調節ユニットと、前記電力分割及び結合ユニットと、前記周波数変換ユニットとが、前記感知画面と前記制御モジュールとの間に順次接続されるか、又は
前記無線周波数フロントエンドチャネルと、前記調節ユニットと、前記周波数変換ユニットと、前記電力分割及び結合ユニットとが、前記感知画面と前記制御モジュールとの間に順次接続されるか、又は
前記無線周波数フロントエンドチャネルと、前記周波数変換ユニットと、前記調節ユニットと、前記電力分割及び結合ユニットとが、前記感知画面と前記制御モジュールとの間に順次接続される、請求項10に記載の制御回路。
請求項1から8のいずれか一項に記載の前記感知画面と、制御装置とを含み、前記制御装置が、ハウジングと、請求項9から11のいずれか一項に記載の前記制御回路とを含み、前記制御回路が、前記ハウジングに配置され、前記制御回路が、前記ハウジングを使用することによって前記感知画面に接続される、感知画面装置。
前記感知画面が、ジャンパ、又はコネクタ、又は前記ハウジングに配置されたスロットを使用することによって前記制御回路に接続される、請求項12に記載の感知画面装置。
1つ又は複数の感知タイムスロットが、1つの通信タイムスロットに間隔を置いて挿入されるか、又は2つの隣接する通信タイムスロット間に間隔を置いて挿入される、請求項14又は15に記載の方法。
前記感知画面が位置する面における前記接触物の座標を、前記受信した反射信号の電力と、前記面における前記反射信号を受信した前記第2のアンテナユニットの座標とに従って決定する前記ステップが、
前記受信した反射信号から、最も高い電力をもつ4つの反射信号を選択するステップと、
前記4つの選択した反射信号を受信した4つの第2のアンテナユニットの座標を決定するステップと、
前記4つの選択した反射信号と、前記4つの第2のアンテナユニットの前記座標とに従って前記面における前記接触物の前記座標を決定するステップと
を含む、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
前記面における前記接触物の前記座標と、前記接触物から前記感知画面までの距離とに従って、通信タイムスロットにおいて前記第1及び第2のアンテナユニットによって生成されるビーム角を制御するステップであり、前記接触物が前記生成されるビーム角の外側に位置する、制御するステップ
をさらに含む、請求項14から21のいずれか一項に記載の方法。
【発明の概要】
【0006】
先行技術の先の問題を解決するために、本発明の実施形態は、感知画面と、制御回路及びその制御方法と、感知画面装置とを提供する。技術的解決策は以下の通りである。
【0007】
第1の態様によれば、本発明の一実施形態は感知画面を提供し、ここで、感知画面は、表示画面と、第1の透明媒質層と、透明接続層と、透明アンテナ層とを含み、ここで、第1の透明媒質層は接続層とアンテナ層との間に挟まれ、接続層は第1の透明媒質層と表示画面との間に挟まれ、
アンテナ層は複数のアンテナユニットを含み、複数のアンテナユニットは、少なくとも1つの第1のアンテナユニットと、複数の第2のアンテナユニットとを含み、ここで、第1のアンテナユニットは、感知信号を送信するように構成され、第2のアンテナユニットは、感知信号の反射信号を受信するように構成され、ここで、反射信号は、接触物によって感知信号の反射により生成され、又は第1のアンテナユニット及び第2のアンテナユニットは同時に通信信号を送信するか又は受信するように構成され、複数の第2のアンテナユニットに、第1のアンテナユニットが点在する。
【0008】
さらに、アンテナ層は、アンテナユニットに給電するように構成された複数のアンテナ給電線を含み、各アンテナ給電線は1つのアンテナユニットに接続されるか、又は各アンテナ給電線は複数のアンテナユニットに接続され、異なるアンテナ給電線は異なるアンテナユニットに接続される。
【0009】
オプションとして、すべてのアンテナユニットがアンテナアレイを形成し、アンテナアレイのいくつかのアンテナユニットによって形成されたアレイの放射方向は表示画面と平行であり、アンテナアレイのその他のアンテナユニットによって形成されたアレイの放射方向は表示画面に垂直である。
【0010】
オプションとして、アンテナユニットは、インジウム酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化亜鉛、及びインジウムドープ酸化亜鉛のうちの1つ又は複数で製作される。
【0011】
オプションとして、アンテナユニットは低姿勢アンテナであり、低姿勢アンテナは、パッチアンテナ、スロットアンテナ、及びVivaldiアンテナのうちの1つ又は複数を含む。
【0012】
さらに、接続層は、シールド層と、接地層とを含み、ここで、シールド層は、アンテナ層をシールドし、通信信号、感知信号、及び反射信号を戻すように構成され、接地層は、アンテナ層を接地するように構成される。
【0013】
オプションとして、感知画面は、表示画面と接続層との間に配置された第2の透明媒質層をさらに含む。
【0014】
オプションとして、感知画面は、アンテナ層の上に重なる透明保護層をさらに含み、透明保護層及び第1の透明媒質層は、アンテナ層の2つの側に位置する。
【0015】
第2の態様によれば、本発明の一実施形態は、第1の態様による感知画面を制御するように構成された感知画面の制御回路を提供し、ここで、制御回路は、調節モジュールと、制御モジュールとを含み、調節モジュールは、制御モジュールによって制御されて、感知信号、反射信号、及び通信信号を調節し、制御モジュールは、さらに、調節された感知信号及び反射信号に従って接触物の位置を決定するように構成され、調節モジュールは、感知画面と制御モジュールとに別々に電気的に接続される。
【0016】
さらに、調節モジュールは、
感知信号、反射信号、及び通信信号を受信し、感知信号、反射信号、及び通信信号に定在波検出と、信号増幅と、フィルタ処理とを実行するように構成された無線周波数フロントエンドチャネルと、
感知信号、反射信号、及び通信信号の振幅、位相、又は遅延を調節するように構成された調節ユニットと、
感知信号、反射信号、及び通信信号に周波数変換を実行するように構成された周波数変換ユニットと、
感知信号に電力分割を実行し、反射信号に電力結合を実行し、通信信号に電力結合又は電力分割を実行するように構成された電力分割及び結合ユニットと
を含む。
【0017】
オプションとして、無線周波数フロントエンドチャネルと、調節ユニットと、電力分割及び結合ユニットと、周波数変換ユニットとが、感知画面と制御モジュールとの間に順次接続されるか、又は
無線周波数フロントエンドチャネルと、調節ユニットと、周波数変換ユニットと、電力分割及び結合ユニットとが、感知画面と制御モジュールとの間に順次接続されるか、又は
無線周波数フロントエンドチャネルと、周波数変換ユニットと、調節ユニットと、電力分割及び結合ユニットとが、感知画面と制御モジュールとの間に順次接続される。
【0018】
第3の態様によれば、本発明の一実施形態は感知画面装置を提供し、ここで、感知画面装置は、第1の態様による感知画面と、制御装置とを含み、ここで、制御装置は、ハウジングと、第2の態様による制御回路とを含み、制御回路は、ハウジングに配置され、制御回路は、ハウジングを使用することによって感知画面に接続される。
【0019】
オプションとして、感知画面は、ジャンパ、又はコネクタ、又はハウジングに配置されたスロットを使用することによって制御回路に接続される。
【0020】
第4の態様によれば、本発明の一実施形態は、第1の態様による感知画面を制御するために使用される感知画面の制御方法を提供し、ここで、この方法は、
感知タイムスロットにおいて、感知画面の第1のアンテナユニットを制御して感知信号を送信するステップ、及び第2のアンテナユニットを制御して感知信号の反射信号を受信するステップであり、ここで、反射信号が、接触物によって感知信号の反射により生成される、ステップと、
感知信号の反射信号が受信されると、感知画面が位置する面における接触物の座標を、受信した反射信号の電力と、面における反射信号を受信した第2のアンテナユニットの座標とに従って決定するステップと
を含む。
【0021】
オプションとして、この方法は、
通信タイムスロットにおいて、アンテナユニットを制御して通信信号を同時に送信するか又は受信するステップ
をさらに含む。
【0022】
さらに、1つ又は複数の感知タイムスロットが、1つの通信タイムスロットに間隔を置いて挿入されるか、又は2つの隣接する通信タイムスロット間に間隔を置いて挿入される。
【0023】
オプションとして、感知画面の第1のアンテナユニットを制御して感知信号を送信するステップが、
複数のアンテナユニットから1つのアンテナユニットをランダムに選択するステップ、又は複数のアンテナユニットから最も高い使用頻度をもつ1つのアンテナユニットを選択するステップと、
選択された1つのアンテナユニットを制御して感知信号を送信するステップと
を含む。
【0024】
さらに、感知画面が位置する面における接触物の座標を、受信した反射信号の電力と、面における反射信号を受信した第2のアンテナユニットの座標とに従って決定するステップが、
受信した反射信号から、最も高い電力をもつ4つの反射信号を選択するステップと、
4つの選択した反射信号を受信する4つの第2のアンテナユニットの座標を決定するステップと、
4つの選択した反射信号と、4つの第2のアンテナユニットの座標とに従って面における接触物の座標を決定するステップと
を含む。
【0025】
さらに、4つの選択した反射信号と、4つの第2のアンテナユニットの座標とに従って面における接触物の座標を決定するステップが、
4つの反射信号の電力が設定閾値に達しているかどうかを検出するステップと、
4つの反射信号の中の1つの反射信号の電力が設定閾値に達していない場合、第1のアンテナユニットを再選択するステップと
を含む。
【0026】
オプションとして、この方法は、チェック結果を得るために、面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えているかどうかをチェックするステップと、
面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えていないというチェック結果である場合、面における接触物の座標に従って動作制御命令を生成するステップと
をさらに含む。
【0027】
さらに、この方法は、
面における接触物の座標と、面における接触物の座標のチェック結果とを記憶するステップ
をさらに含む。
【0028】
オプションとして、この方法は、
面における接触物の座標と、接触物から感知画面までの距離とに従って、通信タイムスロットにおいてアンテナユニットによって生成されるビーム角を制御するステップであり、ここで、接触物が、生成されるビーム角の外側に位置する、ステップ
をさらに含む。
【0029】
オプションとして、この方法は、
各アンテナユニットによって受信された反射信号の強度が設定閾値に達しているかどうかを別々に検出するステップと、
閾値に達した反射信号に対応するアンテナユニットの通信チャネルを閉じるステップと
をさらに含む。
【0030】
本発明の実施形態によって提供される技術的解決策は、以下の有益な効果を有する。
【0031】
透明材料で製作されたアンテナ層と、透明接続層と、第1の透明媒質層と、表示画面とを使用して感知画面を製作し、アンテナ層は表示画面の真上に配置され、その結果、感知画面のタッチ領域が十分に利用され、一方、画面表示は影響されず、それにより、アンテナサイズが実質的に増大し、アンテナ利得が増加する。加えて、第1のアンテナユニットは感知信号を送信し、第2のアンテナユニットは感知信号の反射信号を受信し、接触物に対応する位置が反射信号に従って決定されて、それにより、余分なコストを加えることなく感知機能が実施され、それによって、コストが低減され、使用利便性が達成される。
【0032】
本発明の実施形態の技術的解決策をより明確に説明するために、以下は、実施形態を説明するのに必要とされる添付図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明の添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を示しているにすぎず、当業者は、依然として、創造的な努力なしにこれらの添付図面から他の図面を導き出すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の目的、技術的解決策、及び利点をより明瞭にするために、以下は、さらに、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
実施形態1
【0035】
本発明のこの実施形態は感知画面を提供する。
図1及び
図1aを参照すると、感知画面は、表示画面1と、接続層2と、透明アンテナ層3と、第1の透明媒質層4とを含む。第1の透明媒質層4は、接続層2とアンテナ層3との間に挟まれ、接続層2は、第1の透明媒質層4と表示画面1との間に挟まれる。アンテナ層3は、複数のアンテナユニット31を含み、複数のアンテナユニット31は、少なくとも1つの第1のアンテナユニット311と、複数の第2のアンテナユニット312とを含む。第1のアンテナユニット311のアンテナは、感知信号を送信するように構成され、第2のアンテナユニット312のアンテナは、感知信号の反射信号を受信するように構成され、ここで、反射信号は、接触物によって感知信号の反射により生成される。代替として、第1のアンテナユニット311及び第2のアンテナユニット312はすべて同時に通信信号を送信するか又は受信するように構成される。複数の第2のアンテナユニット312に、第1のアンテナユニット311が点在する。
【0036】
第1のアンテナユニット311及び第2のアンテナユニット312が通信信号を生成するように構成されているとき、例えば、感知画面が適用されている移動電話が電話中であるとき、第1のアンテナユニット311は第2のアンテナユニット312と解釈され得る。第1のアンテナユニット311のアンテナが感知信号を送信するように構成され、第2のアンテナユニット312のアンテナが感知信号の反射信号を受信するように構成される場合、感知画面は、端末の非接触表示画面として使用され得る。
【0037】
本発明のこの実施形態によれば、透明材料で製作されたアンテナ層と、透明接続層と、第1の透明媒質層と、表示画面とを使用して感知画面を製作し、アンテナ層は表示画面の真上に配置され、その結果、感知画面のタッチ領域が十分に利用され、一方、画面表示は影響されず、それにより、アンテナサイズが実質的に増大し、アンテナ利得が増加する。加えて、第1のアンテナユニットは感知信号を送信し、第2のアンテナユニットは感知信号の反射信号を受信し、接触物に対応する位置が反射信号に従って決定されて、それにより、余分なコストを加えることなく感知機能が実施され、それによって、コストが低減され、使用利便性が達成される。
実施形態2
【0038】
本発明のこの実施形態は感知画面を提供する。
図2を参照すると、感知画面は、表示画面1と、透明接続層2と、透明アンテナ層3と、第1の透明媒質層4とを含む。第1の透明媒質層4は、接続層2とアンテナ層3との間に挟まれ、接続層2は、第1の透明媒質層4と表示画面1との間に挟まれる。アンテナ層3は複数のアンテナユニット31を含み、複数のアンテナユニット31は、少なくとも1つの第1のアンテナユニット311と、複数の第2のアンテナユニット312とを含む。第1のアンテナユニット311のアンテナは、感知信号を送信するように構成され、第2のアンテナユニット312のアンテナは、感知信号の反射信号を受信するように構成され、ここで、反射信号は、接触物によって感知信号の反射により生成される。代替として、第1のアンテナユニット311及び第2のアンテナユニット312は同時に通信信号を送信するか又は受信するように構成される。複数の第2のアンテナユニット312に、第1のアンテナユニット311が点在する。
【0039】
表示画面1は、LED(Light Emitting Diode,発光ダイオード)表示画面又はLCD(Liquid Crystal Display,液晶ディスプレイ)のいずれかを使用することができる。
【0040】
第1の透明媒質層4は、感知信号、反射信号、及び通信信号を送信するように構成される。第1の透明媒質層4は、透明ガラス又は空気を使用することができる。第1の透明媒質層4が空気を使用する場合、媒質構造体が、支持のためにさらに必要とされる。
【0041】
この実施形態では、接続層2は、シールド層21と、接地層22(図示せず)とを含む。シールド層21は、アンテナ層3をシールドし、通信信号、感知信号、及び反射信号を戻すように構成される。接地層22は、アンテナ層
3を接地するように構成される。接地層22は、シールド層21に配置された突起とすることができ、突起は回路基盤にはんだ付けされ、それにより、接地機能を実施することができる。実施中、シールド層21及び接地層22は、ITO(Indium Tin Oxide,インジウム酸化スズ)などの材料で製作され得る。
【0042】
別の実施方式では、シールド層21及び接地層22は、1つの層に統合されてもよい。
【0043】
実施中、アンテナ層3は、アンテナユニット31に給電する複数のアンテナ給電線32を含む。
図2b及び
図2cを参照すると、アンテナユニット31は均一に配置され、各アンテナ給電線32は1つのアンテナユニット31に接続される。代替として、各アンテナ給電線32は複数のアンテナユニット31に接続され、異なるアンテナ給電線32は異なるアンテナユニット31に接続される。
【0044】
この実施形態では、
図2aを参照すると、すべてのアンテナユニット31はアンテナアレイを形成し、アンテナアレイのいくつかのアンテナユニット、すなわち、アンテナユニット313によって形成されたアレイの放射方向は、表示画面1と平行であり、アンテナアレイのその他のアンテナユニット、すなわち、アンテナユニット314によって形成されたアレイの放射方向は、表示画面1に垂直である。実施中、各アンテナユニットの信号の振幅及び位相を調節してアンテナアレイのビーム方向を
ある範囲内で変え、それにより、アンテナアレイの、表示画面全体をカバーする放射パターン(又はアンテナ指向性パターン)を形成することができる。アンテナユニットによって形成されたアレイの放射方向は、アンテナユニットのタイプと、アンテナ給電線とアンテナユニットとの間の接続の方式と、アンテナユニットで生成される信号の位相及び振幅とによって影響されることが容易に理解できる。
【0045】
アンテナユニットは、ITO、FTO(Fluorine−doped Tin Oxide, フッ素ドープ酸化スズ)、ZnO:Al(Aluminum−doped Zinc Oxide,アルミニウムドープ酸化亜鉛)、及びZnO:In(Indium−doped Zinc Oxide,インジウムドープ酸化亜鉛)のうちの1つ又は複数で製作される。実施中、アンテナユニットは低姿勢アンテナとすることができる。低姿勢アンテナは、パッチアンテナ、スロットアンテナ、Vivaldiアンテナ、及び低姿勢高利得垂直偏波全方向性アンテナのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0046】
実際の適用では、感知画面の製造及び後続の制御処理に利便をもたらすために、通常、第2のアンテナユニットはすべて同じタイプの低姿勢アンテナ、例えば、パッチアンテナを使用し、第1のアンテナユニットはすべて同じタイプの低姿勢アンテナを使用し、第1のアンテナユニットは、タイプが第2のアンテナユニットと同じであっても異なっていてもよいことに留意されたい。
【0047】
この実施形態では、感知画面は、表示画面1と接続層2との間に配置された第2の透明媒質層5をさらに含み、ここで、第2の透明媒質層5も、透明ガラス又は空気を使用することができる。第2の透明媒質層5が空気を使用する場合、媒質構造体が、支持のためにさらに必要とされる。
【0048】
この実施形態では、感知画面は、アンテナ層3の上に重なる透明保護層6をさらに含むことができ、透明保護層6及び第1の透明媒質層4は、アンテナ層3の2つの側に位置する。実施中、透明保護層6は、比較的低い誘電率をもつ透明媒質によって形成された薄層である。
【0049】
本発明のこの実施形態によれば、透明材料で製作されたアンテナ層と、透明接続層と、第1の透明媒質層と、表示画面とを使用して感知画面を製作し、アンテナ層は表示画面の真上に配置され、その結果、感知画面のタッチ領域が十分に利用され、一方、画面表示は影響されず、それにより、アンテナサイズが実質的に増大し、アンテナ利得が増加する。加えて、第1のアンテナユニットは感知信号を送信し、第2のアンテナユニットは感知信号の反射信号を受信し、接触物に対応する位置が反射信号に従って決定されて、それにより、余分なコストを加えることなく感知機能が実施され、それによって、コストが低減され、使用利便性が達成される。
実施形態3
【0050】
本発明のこの実施形態は、感知画面の制御回路を提供する。制御回路30は、実施形態1と実施形態2とに対応する感知画面を制御するように構成される。制御回路30は、調節モジュール301と、制御モジュール302とを含む。調節モジュール301は、制御モジュール302によって制御されて、感知信号、反射信号、及び通信信号を調節する。制御モジュール302は、さらに、調節された感知信号及び反射信号に従って接触物の位置を決定するように構成される。調節モジュール301は、感知画面10と制御モジュール302とに別々に電気的に接続される。
【0051】
本発明のこの実施形態によれば、透明材料で製作されたアンテナ層と、透明接続層と、第1の透明媒質層と、表示画面とを使用して感知画面を製作し、アンテナ層は表示画面の真上に配置され、その結果、感知画面のタッチ領域が十分に利用され、一方、画面表示は影響されず、それにより、アンテナサイズが実質的に増大し、アンテナ利得が増加する。加えて、第1のアンテナユニットは感知信号を送信し、第2のアンテナユニットは感知信号の反射信号を受信し、接触物に対応する位置が反射信号に従って決定されて、それにより、余分なコストを加えることなく感知機能が実施され、それによって、コストが低減され、使用利便性が達成される。
実施形態4
【0052】
本発明のこの実施形態は、感知画面の制御回路を提供する。制御回路は、実施形態1と実施形態2とに対応する感知画面を制御するように構成される。制御回路30は、調節モジュール40と、制御モジュール50とを含む。調節モジュール40は、制御モジュール50によって制御されて、感知信号、反射信号、及び通信信号を調節する。制御モジュール50は、さらに、調節された感知信号及び反射信号に従って接触物の位置を決定するように構成される。調節モジュール40は、感知画面10と制御モジュール50とに別々に電気的に接続される。
【0053】
この実施形態では、調節モジュール40は、調節ユニット401と、無線周波数フロントエンドチャネル403と、周波数変換ユニット404と、電力分割及び結合ユニット405とを含むことができ、制御モジュール50は、変換ユニット501と、デジタル信号処理ユニット502と、制御ユニット503とを含むことができる。
【0054】
実施中、
図4を参照すると、各アンテナユニット103は、対応して、1つの無線周波数フロントエンドチャネル403と1つの調節ユニット401とを備え、複数のアンテナユニット103が、1つの周波数変換ユニット404と1つの電力分割及び結合ユニット405とに接続される。1つの制御ユニット503が、すべての調節ユニット401を制御する。
【0055】
一実施方式では、無線周波数フロントエンドチャネル403と、調節ユニット401と、電力分割及び結合ユニット405と、周波数変換ユニット404とは、感知画面10と制御モジュール50との間に順次接続される。この実施形態では、例としてこの接続方式を使用することによって説明が行われる。
【0056】
別の実施方式では、無線周波数フロントエンドチャネル403と調節ユニット401とが、電気的に接続され、周波数変換ユニット404と電力分割及び結合ユニット405とが、感知画面10と制御モジュール50との間に順次接続される。
【0057】
さらなる別の実施方式では、無線周波数フロントエンドチャネル403と周波数変換ユニット404とが、電気的に接続され、調節ユニット401と電力分割及び結合ユニット405とが、感知画面10と制御モジュール50との間に順次接続される。
【0058】
もう1つの実施方式では、さらなる別の実施方式に基づいて、周波数変換ユニット404は、調節ユニット401と電力分割及び結合ユニット405との間にさらに配置される。
【0059】
制御ユニット503は、感知画面の表示画面101と調節ユニット401とに電気的に接続され、デジタル信号処理ユニット502は、変換ユニット501と制御ユニット503とに別々に電気的に接続される。
【0060】
無線周波数フロントエンドチャネル403は、感知信号、反射信号、及び通信信号を受信し、感知信号、反射信号、及び通信信号に定在波検出と、信号増幅と、フィルタ処理とを実行するように構成される。具体的には、
図4bを参照すると、無線周波数フロントエンドチャネル403は、定在波検出サブユニット4031と、信号増幅サブユニット4032と、フィルタ処理サブユニット4033とを含むことができる。
【0061】
調節ユニット401は、感知信号、反射信号、及び通信信号の振幅、位相、又は遅延を調節するように構成される。
図4aを参照すると、調節ユニット401は、感知信号、反射信号、及び通信信号の振幅、位相、又は遅延を調節するために、位相又は遅延調節サブユニット4011と、振幅調節サブユニット4012とを含むことができる。
【0062】
周波数変換ユニット404は、感知信号、反射信号、及び通信信号に周波数変換を実行して、それにより、無線周波数信号と中間周波数信号とベースバンド信号との間で感知信号、反射信号、及び通信信
号を変換するように構成される。
図4cを参照すると、周波数変換ユニット404は、局部発振器4041と、混合器4042と、フィルタ4043と、増幅器4044とを含むことができる。
【0063】
電力分割及び結合ユニット405は、感知信号に電力分割を実行し、反射信号に電力結合を実行し、通信信号に電力結合又は電力分割を実行するように構成される。
【0064】
変換ユニット501は、感知信号とデジタル信号との間の、反射信号とデジタル信号との間の、及び通信信号とデジタル信号との間の変換を実施するように構成される。変換ユニット501は、少なくとも、アナログ−デジタル変換サブユニットと、デジタル−アナログ変換サブユニットとを含む。
【0065】
デジタル信号処理ユニット502は、通信信号、感知信号、及び反射信号に変調及び復調を実行し、反射信号の電力を決定し、反射信号と反射信号の電力とに従って接触物の位置を決定するように構成される。デジタル信号処理ユニット502は、少なくとも、変調サブユニットと、復調サブユニットと、計算サブユニットとを含むことが容易に理解できる。
【0066】
制御ユニット503は、電流信号に位相又は遅延調節を実行するために調節ユニット401を制御するか、又は電流信号に振幅調節を実行するために調節ユニット401を制御するように構成される。
【0067】
制御回路は、通信プロトコルの変換を実行するように構成されたサービス処理ユニット60をさらに含むことに留意されたい。サービス処理ユニット60は、デジタル信号処理ユニット502に接続される。
【0068】
本発明のこの実施形態によれば、透明材料で製作されたアンテナ層と、透明接続層と、第1の透明媒質層と、表示画面とを使用して感知画面を製作し、アンテナ層は表示画面の真上に配置され、その結果、感知画面のタッチ領域が十分に利用され、一方、画面表示は影響されず、それにより、アンテナサイズが実質的に増大し、アンテナ利得が増加する。加えて、第1のアンテナユニットは感知信号を送信し、第2のアンテナユニットは感知信号の反射信号を受信し、接触物に対応する位置が反射信号に従って決定されて、それにより、余分なコストを加えることなく感知機能が実施され、それによって、コストが低減され、使用利便性が達成される。
実施形態5
【0069】
本発明のこの実施形態は、感知画面の制御方法を提供する。この方法は、実施形態1と実施形態2とに対応する感知画面を制御するために使用される。この方法は以下のステップを含む。
【0070】
ステップ501:感知タイムスロットにおいて、感知画面の第1のアンテナユニットを制御して感知信号を送信し、第2のアンテナユニットを制御して感知信号の反射信号を受信する。ここで、反射信号は、接触物によって感知信号の反射により生成される。
【0071】
実施中、感知許可信号を生成して、アンテナユニットをトリガし、感知信号を送信し、且つ別のアンテナユニットをトリガし、感知信号の反射信号をモニタすることができる。感知許可信号は、感知画面が適用されている端末のシステム、又は先の制御回路によって生成され、1つの感知動作を完了するために使用される。
【0072】
実際の適用では、この方法は、
通信タイムスロットにおいて、感知画面のアンテナユニットを制御して通信信号を同時に送信するか又は受信すること
をさらに含むことができる。ここで、通信タイムスロットは1つ又は複数の通信動作を完了するために使用され、1つ又は複数の感知タイムスロットが、1つの通信タイムスロットに間隔を置いて挿入されるか、又は2つの隣接する通信タイムスロット間に間隔を置いて挿入され、実施中、1つ又は複数の非接触感知動作が各通信タイムスロットに間隔を置いて完了され得る、すなわち、感知許可信号が各通信タイムスロットに1回又は複数回生成されるか、又は1つ又は複数の非接触感知動作が複数の通信タイムスロット間で完了され得る、すなわち、感知許可信号は各通信タイムスロットの後1回又は複数回生成される。
【0073】
接触物は、限定はしないが、手とスタイラスとを含む。
【0074】
ステップ502:感知信号の反射信号が受信されると、感知画面が位置する面における接触物の座標を、受信した反射信号の電力と、面における反射信号を受信した第2のアンテナユニットの座標とに従って決定する。
【0075】
本発明のこの実施形態によれば、透明材料で製作されたアンテナ層と、透明接続層と、第1の透明媒質層と、表示画面とを使用して感知画面を製作し、アンテナ層は表示画面の真上に配置され、その結果、感知画面のタッチ領域が十分に利用され、一方、画面表示は影響されず、それにより、アンテナサイズが実質的に増大し、アンテナ利得が増加する。加えて、第1のアンテナユニットは感知信号を送信し、第2のアンテナユニットは感知信号の反射信号を受信し、接触物に対応する位置が反射信号に従って決定されて、それにより、余分なコストを加えることなく感知機能が実施され、それによって、コストが低減され、使用利便性が達成される。
実施形態6
【0076】
本発明のこの実施形態は、感知画面の制御方法を提供する。この方法は、実施形態1と実施形態2とに対応する感知画面を制御するために使用される。この方法は以下のステップを含む。
【0077】
ステップ601:複数のアンテナユニットから1つのアンテナユニットをランダムに選択するか、又は複数のアンテナユニットから最も高い使用頻度をもつ1つのアンテナユニットを選択する。
【0078】
実施中、各アンテナユニットが第1のアンテナユニットとして実際に使用される回数の量の統計を収集して、各アンテナユニットの使用頻度の統計を収集することができる。
【0079】
この実施形態では、第1のアンテナユニットが、実際の状況に従って複数のアンテナユニット間で切り替えられ得る。別の実施方式では、1つ又は複数の固定アンテナユニットが、1つ又は複数の第1のアンテナユニットとして使用され得る。例えば、
図1aを参照すると、左から右に及び上から下に数えて7番目のアンテナユニット及び12番目のアンテナユニットが、第1のアンテナユニットとして使用され得る。
【0080】
ステップ601の前に、この方法は、空間デカルト座標系を確立することをさらに含む。実施中、1つの任意のアンテナユニットを座標系の原点として選択することができ、次に、座標系が右手の法則に従って確立される。感知信号を送信する第1のアンテナユニットが座標系の原点として使用されてもよいことが容易に理解できる。実際には、各アンテナユニットが原点の役割をする場合、対応する座標系を前もって確立して、それにより、他のアンテナユニット(すなわち、第2のアンテナユニット)の座標を対応して決定することができる。
【0081】
ステップ602:感知タイムスロットにおいて、選択された1つのアンテナユニットを制御して、感知信号を送信する。
【0082】
ステップ603:感知タイムスロットにおいて、第2のアンテナユニットを制御して感知信号の反射信号を受信する。ここで、反射信号は、接触物によって感知信号の反射により生成される。
【0083】
ステップ604:受信した反射信号から、最も高い電力をもつ4つの反射信号を選択する。
【0084】
ステップ605:4つの選択した反射信号の電力が設定閾値に達しているかどうかを検出する。
【0085】
4つの選択した反射信号の電力が設定閾値に達している場合、ステップ606が実行され、4つの選択した反射信号の中の1つの反射信号の電力が設定閾値に達していない場合、ステップ607が実行される。
【0086】
ステップ606:4つの選択した反射信号の電力と4つの第2のアンテナユニットの座標とに従って面における接触物の座標を決定する。
【0087】
上述のように、4つの第2のアンテナユニットの座標は、第1のアンテナユニットを座標原点として使用することによって決定され得る。
【0088】
図6aを参照すると、反射信号中の最も高い電力をもつ4つの第2のアンテナユニットの座標と、反射信号の電力と従って面における接触物の座標を決定するための特定の位置決めアルゴリズムは、以下の通りである。
【0089】
最も高い電力をもつ4つの第2のアンテナユニットの座標は、それぞれ、(x
1,y
1)、(x
2,y
2)、(x
3,y
3)、及び(x
4,y
4)で表され、最も高い電力をもつ4つの第2のアンテナユニットの対応する電力は、それぞれ、P
r1、P
r2、P
r3、及びP
r4で表され、式(1)から式(3)によって形成される式の組の解を得ることによって、面における接触物の座標x及びyと、接触物から感知画面までの距離zとを得ることができる。
【数1】
【数2】
【数3】
【0090】
別の実施方式では、最も高い電力をもつ3つのアンテナユニットがステップ604において選択されてもよく、対応して、計算も、ステップ605及びステップ606において、最も高い電力をもつ3つのアンテナユニットを使用することによって実行されることになる。
【0091】
ステップ607:第1のアンテナユニットを再選択する。
【0092】
実施中、走査及びトラバースによって、アンテナユニットは、第1のアンテナユニットとしての適格性が1つずつチェックされる。第1のアンテナユニットが再選択された後、ステップ602に戻って、実行を再度開始する。
【0093】
ステップ608:チェック結果を得るために、面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えているかどうかをチェックする。ここで、面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えていないというチェック結果である場合、ステップ609が実行され、面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えているというチェック結果である場合、ステップ610が実行される。
【0094】
ステップ609:面における接触物の座標に従って動作制御命令を生成する。
【0095】
ステップ610:面における接触物の座標と、面における接触物の座標のチェック結果とを記憶する。
【0096】
ここでのチェック結果は、面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えていることと、面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えていないこととを含む。
【0097】
面における接触物の座標が記憶され、面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えていない場合、第2のアンテナユニットの使用回数の量が1つだけ増加される。各アンテナユニットの使用頻度は、各アンテナユニットの使用回数の量に従って決定されて、それにより、次回に第1のアンテナユニットを選択するための根拠を提供する。
【0098】
感知画面が
ある期間、例えば、1ヶ月又は3ヶ月の間使用された後、面における接触物の記憶された座標は、次のチェックのための基準情報をさらに提供することができることに留意されたい。例えば、レジスタなどを使用して、面における接触物の有効座標(すなわち、感知画面の縁部を超えていない、面における接触物の座標)を一緒に記憶することができ、面における現在の接触物の座標が計算されるとき、すなわち、ステップ608において、面における現在の接触物の座標は、レジスタにおける座標と直接突き合わされて、それにより、感知速度及び信頼性を改善することができる。
【0099】
面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えているときの面における接触物の座標が記憶され、その結果、第1のアンテナユニットが次回に又は次のチェックにおいて選択されるとき、決定をより迅速に実行することができ、それゆえに、感知速度及び信頼性も改善され得ることが容易に理解できる。実施中、面における接触物の座標が感知画面の縁部を超えている場合、感知エラーの量をさらに記録することができ、カウンタの値が設定値に達すると、エラー警告が送られる。
【0100】
この実施形態では、この方法は、
面における接触物の座標と、接触物から感知画面までの距離とに従って、通信タイムスロットにおいてアンテナユニットによって生成されるビーム角を制御することであり、ここで、接触物が、生成されるビーム角の外側に位置すること
をさらに含むことができる。
【0101】
接触物から感知画面までの距離は、以下の方式で計算することができる。
【0102】
最も高い電力をもつ4つのアンテナユニットがステップ604において使用される場合、接触物から感知画面までの距離は、ステップ606において式(1)から式(3)に従って直接得ることができる。
【0103】
最も高い電力をもつ3つのアンテナユニットがステップ604において使用される場合、接触物から感知画面までの距離は、感知信号の送信と反射信号の受信との間の時間差と、感知信号及び反射信号の伝搬速度と、感知信号を送信する第1のアンテナユニットと、反射信号を受信する第2のアンテナユニットとの間の距離とに従って得ることができる。
【0104】
この実施形態では、感知画面に近づき過ぎているか感知画面に直接接触している接触物が、事実上、アンテナユニットの信号を阻止するのを防止するために、接触物は、生成されるビーム角の外側に位置する、すなわち、接触物が位置する領域に使用可能なビームが存在しない。
【0105】
接触物が感知画面に近づき過ぎている場合、アンテナユニットによって行われる反射が引き起こされることがあり、その結果、アンテナユニットの放射性能が制御されず、アンテナユニットの放射安全性を保証することが困難となる。接触物が、生成されたビーム角の外側に位置することは、感知画面に近づき過ぎている阻止物体、すなわち、非接触接触物が、事実上、アンテナユニットの感度に影響するのを防止することができる。
【0106】
この実施形態では、この方法は、
各アンテナユニットによって受信された反射信号の強度が設定閾値に達しているかどうかを別々に検出することと、
閾値に達した反射信号に対応するアンテナユニットの通信チャネルを閉じることと
をさらに含むことができる。
【0107】
このステップは、ステップ604の前に実行され得る。反射信号の強度は、反射信号の電力、振幅などとすることができる。実施中、定在波検出器を使用して、反射信号の強度を検出することができる。
【0108】
アンテナユニットの通信チャネルは、通常、システム設計中にアンテナユニットの量などに従って計画される。1つの通信チャネルは1つのアンテナユニットに対応してもよく、又は1つの通信チャネルは複数のアンテナユニットに対応してもよい。1つの通信チャネルが複数のアンテナユニットに対応する場合、複数のアンテナユニットのうちの1つのアンテナユニットによって受信された反射信号の強度が設定閾値を超えているが、複数のアンテナユニットのうちの他のアンテナユニットによって受信された反射信号の強度は設定閾値を超えていないとすれば、対応する通信チャネルも、通信タイムスロットにおいて閉じられる必要がある。しかしながら、次の通信タイムスロットにおいて、閉じられた通信チャネルは自動的に開けられ、その結果、アンテナユニットは通信チャネルを正常に使用する。
【0109】
実施中、アンテナユニットの対応する通信チャネルが閉じられた後、警告情報がさらに送られ得る。警告情報を使用して、接触物又は阻止物体が感知画面に近づき過ぎていることをユーザに知らせる。警告情報を表示画面に表示して、それにより、問題を避けるようにユーザに促し、それによって、感知画面におけるアンテナユニットの放射保護を改善することができる。
【0110】
本発明のこの実施形態によれば、透明材料で製作されたアンテナ層と、透明接続層と、第1の透明媒質層と、表示画面とを使用して感知画面を製作し、アンテナ層は表示画面の真上に配置され、その結果、感知画面のタッチ領域が十分に利用され、一方、画面表示は影響されず、それにより、アンテナサイズが実質的に増大し、アンテナ利得が増加する。加えて、第1のアンテナユニットは感知信号を送信し、第2のアンテナユニットは感知信号の反射信号を受信し、接触物に対応する位置が反射信号に従って決定されて、それにより、余分なコストを加えることなく感知機能が実施され、それによって、コストが低減され、使用利便性が達成される。
実施形態7
【0111】
本発明のこの実施形態は、感知画面装置を提供する。
図7を参照すると、装置は、実施形態1と実施形態2とに対応する感知画面71と、制御装置72とを含む。制御装置72は、ハウジング721と、実施形態3と実施形態4とに対応する制御回路722とを含む。制御回路722はハウジング721に配置される。制御回路722は、ハウジング721を使用することによって感知画面71に接続される。
【0112】
実施中、感知画面71は、ジャンパ、又はコネクタ、又はハウジング721に配置されたスロット721aを使用することによって制御回路722に接続され得る。ハウジング721に配置されたスロット721aを使用することによって感知画面71が制御回路722に接続される方式では、
図7aを参照すると、感知画面71の側面は張出し突起711を備え、ここで、張出し突起711は導体であり、導体はスロット
721aに搭載され得る。ジャンパ73又はコネクタ(図示せず)を使用することによって感知画面71が制御回路722に接続される方式では、
図7b及び
図7cを参照すると、接続線731が、感知画面71と制御回路722とにさらに接続される。好ましくは、感知画面71は、ハウジング721に配置されたスロット721aを使用することによって制御回路722に接続され、この実施方式は、比較的簡単であり、感知画面と制御回路との全体的統合化を容易にする。
【0113】
本発明のこの実施形態によれば、透明材料で製作されたアンテナ層と、透明接続層と、第1の透明媒質層と、表示画面とを使用して感知画面を製作し、アンテナ層は表示画面の真上に配置され、その結果、感知画面のタッチ領域が十分に利用され、一方、画面表示は影響されず、それにより、アンテナサイズが実質的に増大し、アンテナ利得が増加する。加えて、第1のアンテナユニットは感知信号を送信し、第2のアンテナユニットは感知信号の反射信号を受信し、接触物に対応する位置が反射信号に従って決定されて、それにより、余分なコストを加えることなく感知機能が実施され、それによって、コストが低減され、使用利便性が達成される。
【0114】
先の実施形態で提供された感知画面装置において、感知画面の制御は、単に、先の機能モジュールの分割の例として説明されており、実際の適用では、先の機能は、実施のために必要に応じて異なる機能モジュールに割り当てられてもよい、すなわち、装置の内部構造は、上述の機能のすべて又は一部を実施するために異なる機能モジュールに分割されることに留意されたい。加えて、先の実施形態によって提供された感知画面装置は、感知画面の制御方法の実施形態と同じ概念に基づいており、感知画面装置の特定の実施処理の詳細は、方法実施形態を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0115】
本発明の先の実施形態のシーケンス番号は、単に例示の目的のためのものであり、実施形態の優先順位を示すようには意図されていない。
【0116】
実施形態のステップのすべて又は一部は、ハードウェアによって、又は関連ハードウェアに指示するプログラムによって実施され得ることを当業者は理解できる。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。記憶媒体は、読出し専用メモリ、磁気ディスク、又は光ディスクを含むことができる。
【0117】
先の説明は、単に本発明の例示的な実施形態であるが、本発明を限定するものではない。本発明の趣旨及び原理から逸脱することなく行われるいかなる変更、等価な置換、及び改善も、本発明の保護範囲内にあるものとする。