(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の非導電性材料及び前記第2の非導電性材料は、硬化性エポキシ樹脂を含み、前記型は、シリコーンを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィードスルー組立体。
前記第1の非導電性材料及び前記第2の非導電性材料は硬化性エポキシ樹脂を含み、前記型はシリコーンを含む、請求項8〜11のいずれか1項に記載の埋込み可能な医療装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、フィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体、フィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体を含む埋込み可能な医療装置(IMD)、及びその製造方法に向けられる。本発明者らは、とりわけ、既存のフィルタ処理フィードスルー組立体は、限られた空間内に密集してパッケージングされた高電圧コンデンサを含むことを認識した。しかしながら、このような限られた空間内に有高電圧コンデンサを有すと、高い電場強度を助長することがあり、そのことにより、高電圧構成要素(例えばコンデンサ)を包囲する空気の絶縁破壊に至ることがあり、その結果、アーク放電、故障、及び患者への治療送達の損失が生じ得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のフィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体は、集中した電場の有害な影響からの保護を与え、構成要素間のエアギャップの高電圧破壊故障を軽減することができる。本発明者らは、コンデンサを非導電性材料で封入することで、高度の誘電絶縁を提供するフィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体を設けることができ、限られた空間内の電場圧縮に関連した高電場破壊の問題を軽減することができることを認識した。さらに、コンデンサを封入する非導電性材料は、空気と比べてより高い電圧破壊閾値を提供し、フィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体を用いて、より間隔が密な、従ってより小型の設計を促進することができる。
【0008】
本明細書において開示されるフィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体、フィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体を含む埋込み可能な医療装置(IMD)、及び方法をより良く例証するために、非限定的な実施例のリストをここで提示する。
【0009】
実施例1は、埋込み可能な医療装置の装置容器に取付けるように構成されたフェルールと、接続要素によってフェルールに結合された電気絶縁体と、プリント回路基板と、電気絶縁体及びプリント回路基板を貫通するフィードスルー導電体と、プリント回路基板に電気的に結合され、プリント回路基板との間にギャップが形成されたコンデンサと、ギャップ内に少なくとも部分的に配置された第1の非導電性材料と、開口を有し、コンデンサの少なくとも一部が開口内に配置されるようにプリント回路基板に対して配置された型と、型内に配置され、コンデンサの少なくとも一部を封入する第2の非導電性材料と、を含む主題(装置など)を含むことができる。
【0010】
実施例2において、実施例1の主題は、選択的に、プリント回路基板を貫通する複数のフィードスルー導電体と、各々が複数のフィードスルー導電体のうちの1つに結合された複数のコンデンサとを含むことができ、型は、複数の開口を含み、少なくとも1つのコンデンサは、それに対応する開口内に少なくとも部分的に配置される。
【0011】
実施例3において、実施例1及び2の1つ又は両方の主題は、選択的に、第2の非導電性材料の少なくとも2層と前記型の一部が、2つの隣接したコンデンサの間に配置される場合を含むことができる。
【0012】
実施例4において、実施例1〜3の1つ又はいずれかの組合せの主題は、選択的に、型の高さがコンデンサの高さを越えて延びる場合を含む。
【0013】
1の非導電性材料及び第2の非導電性材料が、型と異なる種類の材料である場合を含むことができる。
【0014】
実施例6において、実施例1〜5の1つ又はいずれかの組合せの主題は、選択的に、第1の非導電性材料及び第2の非導電性材料が硬化性エポキシ樹脂を含み、型がシリコーンを含む場合を含むことができる。
【0015】
実施例7において、実施例1〜6の1つ又はいずれかの組合せの主題は、選択的に、プリント回路基板が多層回路基板である場合を含むことができる。
【0016】
実施例8は、電子モジュールをその内部に含む装置容器と、ヘッダコアとヘッダコアの周りに配置されたヘッダシェルとを含み、ヘッドコア内に少なくとも1つの電気接点が配置されたヘッダと、装置容器内の電子モジュールを少なくとも1つの電気接点に電気的に結合するように構成されたフィードスルー組立体と、を含み、フィードスルー組立体が、プリント回路基板に電気的に結合され、プリント回路基板との間にギャップが形成されたコンデンサと、ギャップ内に少なくとも部分的に配置された第1の非導電性材料と、開口を有し、コンデンサの少なくとも一部が開口内に配置されるようにプリント回路基板に対して配置された型と、型内に配置され、コンデンサの少なくとも一部を封入する第2の非導電性材料と、を含む主題(装置など)を含むことができ、又は、選択的に、実施例1〜7の1つ又はいずれかの組合せの主題と組み合わせて、そのような主題を含むことができる。
【0017】
実施例9において、実施例8の主題は、選択的に、フィードスルー組立体が、装置容器に取付けられるように構成されたフェルールと、第1の接続要素によってフェルールに結合された電気絶縁体と、第2の接続要素によって電気絶縁体に結合された、プリント回路基板及び電気絶縁体を貫通する複数のフィードスルー導電体と、各々が複数のフィードスルー導電体のうちの1つに結合された複数のコンデンサと、を更に含み、型が、複数の開口を含み、少なくとも1つのコンデンサが、それに対応する開口内に少なくとも部分的に配置される場合を含むことができる。
【0018】
実施例10において、実施例8又は実施例9の1つ又はいずれかの組合せの主題は、選択的に、第2の非導電性材料の少なくとも2層と型の一部が、2つの隣接したコンデンサの間に配置される場合を含むことができる。
【0019】
実施例11において、実施例8〜10の1つ又はいずれかの組合せの主題は、選択的に、第1の非導電性材料及び第2の非導電性材料が、型と異なる種類の材料である場合を含むことができる。
【0020】
実施例12において、実施例8〜11の1つ又はいずれかの組合せの主題は、選択的に、第1の非導電性材料及び第2の非導電性材料が硬化性エポキシ樹脂を含み、型がシリコーンを含む場合を含むことができる。
【0021】
実施例13は、コンデンサをプリント回路基板に結合させて、プリント回路基板の第1の表面とコンデンサの第2の表面との間にギャップが形成することと、プリント回路基板を貫通するようにフィードスルー導電体を配置することと、第1の非導電性材料を前記ギャップの中に導入して、前記コンデンサを少なくとも部分的に第1の非導電性材料で部分充填することと、型をプリント回路基板に対して配置することを含み、型は、型がプリント回路基板に対して適所にあるときコンデンサの少なくとも一部を受入れるように構成された開口を有し、更に、第2の非導電性材料を型の中に導入して、コンデンサの少なくとも一部を封入することを含む主題(方法など)を含むことができ、又は、選択的に、実施例1〜12の1つ又はいずれかの組合せの主題と組み合わせて、そのような主題を含むことができる。
【0022】
実施例14において、実施例13の主題は、選択的に、コンデンサをプリント回路基板に結合させることが、複数のコンデンサをプリント回路基板に結合させることを含み、型は、複数の開口を含み、各開口は、互いに分離しており、且つ、型がプリント回路基板に対して適所にあるとき複数のコンデンサのうちの各開口に対応する少なくとも1つのコンデンサの少なくとも一部を受入れるように構成されることを含むことができる。
【0023】
実施例15において、実施例13又は実施例14の1つ又はいずれかの主題は、選択的に、フィードスルー導電体をプリント回路及び電気絶縁体のうちの少なくとも一方に結合させることと、第1の非導電性材料を用いて、型をプリント回路基板に結合させることと、を含むことができる。
【0024】
実施例16において、実施例13〜15の1つ又はいずれかの組合せの主題は、選択的に、第1の非導電性材料を硬化させることと、第2の非導電性材料を硬化させることと、を含むことができる。
【0025】
実施例17において、実施例13〜16の1つ又はいずれかの組合せの主題は、選択的に、第1の非導電性材料をプリント回路基板の第1の表面上に導入することと、プリント回路基板上に導入された第1の非導電性材料をギャップ内に浸透させることとを含むことができる。
【0026】
実施例18において、実施例13〜17の1つ又はいずれかの組合せの主題は、選択的に、型が第3の非導電性材料で形成される場合を含むことができる。
【0027】
実施例19において、実施例18の主題は、選択的に、第1の非導電性材料及び第2の非導電性材料が、第3の導電性材料とは異なる種類の材料である場合を含むことができる。
【0028】
実施例20において、実施例18の主題は、選択的に、第3の非導電性材料がシリコーンを含み、第1の非導電性材料及び第2の非導電性材料が硬化性エポキシ樹脂を含む場合を含むことができる。
【0029】
実施例21は、実施例1〜20の機能のいずれか1又は2以上を実施するための手段、又は機械によって実施されたときに機械に実施例1〜20の機能のいずれか1又は2以上を実施させる命令を含む機械可読媒体を含むことができる主題を含むことができ、又は、選択的に、実施例1〜20までのいずれか1又は2以上のいずれかの部分又は組合せ又はいずれかの複数の部分と組み合わせて、含むことができる。
【0030】
これらの非限定的な例は、任意の順列又は組合せで組み合わせることができる。
【0031】
これらの及び他の例及び特徴を、以下の詳細な説明において部分的に述べる。この概要は、本特許出願の主題の簡単な概略を提供することを意図する。これは、本発明の排他的又は網羅的な説明を提供することを意図したものではない。詳細な説明は、この節で述べた陳述に加えて、従属請求項の検討及び従属請求項と独立請求項との相互関係のような、本特許出願に関するさらなる情報を提供するために含められる。
【0032】
図面は必ずしも縮尺に従って描かれておらず、図中、同様の符号は、異なる図において類似の構成要素を記述することができる。異なる添え字を有する同様の符号は、類似の構成要素の異なる例を表すことができる。図面は、限定ではなく例示の目的で、本文書において論じる種々の例を一般的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本開示は、種々の修正及び代替形態に従う余地があるが、例示の目的で、具体的な実施形態を図中に示し、且つ下記の詳細な説明に示した。しかしながら、その意図は、本開示を記載した特定の実施形態に限定することではない。それどころか、本開示は、添付の特許請求の範囲によって定められる本開示の範囲内に入る全ての修正、均等物、及び代替に及ぶことが意図される。
【0035】
以下の詳細な説明において、その一部を形成する添付図面が参照され、開示を実施することができる特定の実施形態は、例証の目的で示される。他の実施形態を用いることができること、及び本開示の範囲から逸脱することなく構造的変更を行うことができることを理解されたい。
【0036】
本開示は、プリント回路基板(PCB)を含み、プリント回路基板(PCB)に電気的に結合された少なくとも1つのコンデンサを有する、例えば埋込み可能な医療装置(IMD)用の、封入型フィードスルー組立体に向けられる。封入型フィードスルー組立体は、第1の非導電性材料を含むことができ、第1の非導電性材料は、プリント回路基板(PCB)と少なくとも1つのコンデンサとの間に形成されたギャップ内に少なくとも部分的に配置される。フィードスルー組立体は、更に、開口を有する型を含むことができ、型は、プリント回路基板(PCB)に結合されたときにコンデンサの少なくとも一部が開口内に配置されるように、プリント回路基板に対して配置される。一例において、第2の非導電性材料を型内に配置して、コンデンサの少なくとも一部を封入することができる。第1及び第2の非導電性材料は、型と共に、コンデンサを封入して、高電圧破壊閾値をもたらすことができ、集中した電場の有害な影響を低減するために用いられることができる。
【0037】
図1は、埋込み可能な医療装置(IMD)10の一例を示す。埋込み可能な医療装置(IMD)10は、パルス発生器20等の電子機器ユニットと、少なくとも1つのリード線18を含むことができる。パルス発生器20は、例えば、患者の上部胸領域内に作られた皮下ポケットの中に埋込むことができる。あるいは、パルス発生器20は、患者の腹又は他の部位に作られた皮下又は筋肉下ポケット内に配置することができる。
【0038】
パルス発生器20は、一般に、気密シールされた装置ハウジング22と、ヘッダ26を含む。ヘッダ26は、装置ハウジング22に機械的及び電気的に結合されるのがよい。パルス発生器20は、装置ハウジング22内に収納されたバッテリなどの電源、コンデンサ、及び他の構成要素を含むことができる。パルス発生器20は、処理、評価を提供するために、又は、例えば、細動、頻拍、心不全、及び除脈を含む不整脈応じて、心臓に対する除細動、電気的除細動、若しくはペーシングのための異なるエネルギーレベル若しくはタイミングの電気ショック若しくはパルスを決定して送達するために、マイクロプロセッサ等の電気回路を含むこともできる。
【0039】
いくつかの例では、パルス発生器20は、ヘッダ26内に、外部モジュールに情報を電磁気的に無線転送するように構成されたアンテナを含むことができる。外部モジュールは、埋込み可能なパルス発生器20にプログラミング命令又は設定情報を転送するために用いられ、又は、パルス発生器20から診断情報、疾患状態、1又は2以上の生理学的パラメータに関する情報などを受取るために用いられる、医師用プログラマ、ベッドサイドモニタ、又は他の比較的近くの組立体を含むことができる。外部モジュールは、どこか他の場所(例えば、サーバ、ウェブ接続パーソナルコンピュータのようなクライアント端末、携帯電話基地局、又は他の無線結合された若しくは有線の遠隔組立体)に配置された遠隔外部組立体のような、1又は2以上の他の外部組立体に通信可能に接続することができる。
【0040】
少なくとも1つのリード線18は、リード線本体19を含み、リード線本願の19は、リード線18をパルス発生器20のヘッダ26に結合することができる近位端部21を有するのがよい。リード線18は、埋込んだときに心臓16の部分に結合することができる遠位端部23まで延びることができる。リード線18の遠位端部23は、1又は2以上の電極12、13、14を含むことができる。1又は2以上の電極12、13、14は、リード線18に沿って内側に(medially)又は他の位置に配置することができる。少なくとも1つの電気伝導体を、例えば近位端部21から少なくとも1つのそれぞれの電極12、13、14まで延びるように、リード線18内に配置することができる。電気伝導体は、パルス発生器20と電極12、13、14との間で電流及びパルスを搬送する。
【0041】
図1に示す例において、リード線18は、除細動電極を含むことができ、これは、例えば、第1の除細動電極、例えば電極12及び/又は第2の除細動電極、例えば電極13を介して除細動療法を送達するためのものである。リード線18は、例えばペーシング/センシング電極14を介してペーシング療法を送達するための、付加的な電極を含むことができる。種々の例において、リード線18は、その遠位端部に付加的なチップ電極を含むこともでき、これはペーシング/センシング電極、例えば電極14と連携して、二極性のペーシング及びセンシング能力を提供することができる。
図1の例は、心臓内に配置されるように構成された1本のリード線と3つの電極とを含んでいるが、リード線及び電極の数及び位置は、提供される療法の種類及び埋込み可能な医療装置(IMD)の種類に応じて変更することができる。
【0042】
図1に示す例において、リード線18は、心臓16の右心室の中に延びるように示されている。他の例において、付加的なリード線を、例えば右心房及び/又は環状静脈系内に埋込むために(例えば、両心室ペーシング法における左心室のペーシング/センシングのために)、パルス発生器20に結合することができる。
【0043】
いくつかの例では、埋込み可能な医療装置(IMD)10は、1又は2以上の埋込み可能な電気刺激器、例えば限定するわけではないが、パルス発生器、神経刺激器、骨格刺激器、中枢神経系刺激器、又は疼痛治療用刺激器として又はそれと共に使用するのに適したものとすることができる。このシステムは、センサ又は受信機として利用することもできる。電極は、例えば、センシング、ペーシング、及び/又はショックを与えるために用いることができる。
【0044】
封入型フィードスルー組立体30(本明細書では「フィードスルー組立体30」とも称する)の一例を
図1に模式的に示す。フィードスルー組立体30は、装置ハウジング22内の孔に取付けられ、装置ハウジング22が気密シールされるように取付けられる。フィードスルー組立体30は、装置ハウジング22の内部に取付けられてそこから装置ハウジング22の外部まで延びる、複数のフィードスルー導電体32を含むことができる。フィードスルー組立体30は、フェルール(
図2のフェルール36参照)に直接取付けられた接地ワイヤ34をさらに含むことができる。接地ワイヤ34は、一例において、装置ハウジング22の内側の電子機器に配置して取付けることができ、装置ハウジング22の外側には露出しない。
【0045】
図2は、封入型フィードスルー組立体30の一部分の拡大図の一例を示す。フィードスルー組立体30は、細長い金属製フェルール36(本明細書において「フェルール36」とも称する)を含み、フェルール36は、長手方向軸線31と、第1の端部38と、第2の端部40と、第1の端部38と第2の端部40との間に位置する中央部分43とを有することができる。フェルール36は、フェルール36を装置ハウジング22内の孔にはめ込んでフェルール36の外周部でレーザ溶接することによって、埋込み可能な医療装置(IMD)10の装置ハウジング22(
図1に示す)に取付けられることができる。いくつかの例では、フェルール36は、チタンで形成することができる。他の例において、フェルール36は、他の金属材料で形成することができる。
【0046】
フィードスルー組立体30は、電気絶縁体42(本明細書において「絶縁体42」とも称する)を含むことができ、これは、例えば、金ろう付け技法によって、フェルール36内に取付けられ又はこれに結合される。電気絶縁体42は、電気絶縁体42を貫通する複数の孔44を含むことができ、そこにフィードスルー導電体32を通すことができる。いくつかの例では、電気絶縁体42は、限定するわけではないが、セラミック、ガラス、及びプラスチックを含むことができる。
図2に示すように、フィードスルー組立体30は、複数のフィードスルー導電体32を含むことができる。フィードスルー導電体32は、フィードスルー組立体30の外側46から内側48へ延びるように、それぞれのフィードスルー孔44内に取付けられ、これを貫通することができる。
【0047】
フィードスルー導電体32は、フィードスルー導電体32と電気絶縁体42との間の気密接続部を構成する、例えば、金ろう付け接合、はんだ接合、溶接接合、又はその他の結合方法を用いて、孔44のところで電気絶縁体42に気密接続される。フィードスルー導電体32は、リード線18の電極12、13、14(
図1に示す)をパルス発生器20の装置ハウジング22によって定められる内部領域内のパルス発生器回路に電気的に結合するように動作することができる。種々の例において、フィードスルー導電体32は、ピン、ワイヤ(例えば、パラジウム及びその合金、白金及びその合金、チタン、モリブデン、又は金めっきワイヤ)、又はこれらの組合せとすることができる。
【0048】
いくつかの例では、接地ワイヤ34は、フェルール36の中央部分43に直接取付けられることができる。他の例において、接地ワイヤ34は、溶接又はろう付けによってフェルール36に電気的に結合されることができる。いくつかの例では、接地ワイヤ34及び/又は接地ピンは、フィードスルー組立体30に対して電気接地を設けるように構成された、回路トレース、溶接、ろう付け接合、バイア、電気伝導性エポキシ樹脂、又はその他の任意の導電性材料を含むことができる。特定の例において、接地ワイヤ34及び/又は接地ピンは、複数のフィードスルー導電体32に対して、フィードスルー組立体30に沿って中央に配置することができる。一例において、接地ワイヤ34は、絶縁体42を貫通しない又はその横を通らない。接地ワイヤ34は、内側48に配置されることができ、外側46に露出しないので、気密接続部を必要としない。さらに、単一の接地ワイヤ34が示されているが、フィードスルー組立体30内に複数の接地ワイヤ34及び/又は接地ピンを設けて、フィルタ処理すべき電磁気信号のための平行な接地路を設けることができる。種々の例において、接地ワイヤ34及び/又は接地ピンは、省くことができる。
【0049】
図2に示すように、フィードスルー組立体30は、プリント回路基板(PCB)50及び複数のコンデンサ52を含むことができる。プリント回路基板(PCB)50は、貫通している複数の孔54を含むことができる。組立てるとき、フィードスルー導電体32は、プリント回路基板(PCB)50の孔54を貫通するように配置されることができる。プリント回路基板(PCB)50は、各コンデンサ52の導電体端子に電気的に結合するプリント回路基板(PCB)50上の電気トレースを介して、コンデンサ52とフィードスルー導電体32との間に電気的に結合を設けることができる。
【0050】
いくつかの例では、プリント回路基板(PCB)50は、適切な絶縁層で分離された複数の接地層を含む多層プリント回路基板(PCB)とすることができる。例えば、多層プリント回路基板(PCB)は、3層の接地層及び3層の絶縁層を有することができるが、本開示によって任意の数の接地層又は絶縁層が企図される。加えて、1又は2以上の接地ピンを利用するいくつかの例では、プリント回路基板(PCB)50は、多層プリント回路基板(PCB)内の接地層の数と同数の接地ピンを含むことができる。
【0051】
一例において、プリント回路基板(PCB)50は、多層FR4プリント回路基板(PCB)を含むことができる。絶縁層は、限定するわけではないが、FR4、エポキシガラス、ポリイミド、シリケートなどの任意の電気絶縁性材料又は誘電体を含むことができる。加えて、多層プリント回路基板(PCB)の接地層は、導電性材料の層を含むことができ、これらは、限定するわけではないが、銅又は他の任意の導電性金属若しくは半導体などの、任意の導電性材料を含むことができる。いくつかの例では、アルミニウム箔の1又は2以上の層を絶縁材料(例えばFR4材料)の片側又は両側に積層して、交互の接地層及び絶縁層を形成することができる。
【0052】
いくつかの例では、コンデンサ52は、フィードスルー組立体30に導入され得る除細動電圧又は電気焼灼電圧に耐えるように構成された破壊電圧を有することができる。例えば、コンデンサ52は、400ボルトから2000ボルトまでの範囲内の破壊電圧、例えば約1000ボルトの破壊電圧を有することができる。さらに、コンデンサ52は、セラミックコンデンサとすることができ、プリント回路基板(PCB)50に対して表面実装、及び/又はワイヤ実装若しくははんだ付けするように構成することができる。加えて、コンデンサ52は、特定の周波数を有する信号をフィルタリングするように構成された容量値を有することができる。例えば、いくつかの例では、コンデンサ52は、例えば移動電話又は磁気共鳴画像化プロセスにおいて利用される帯域内の周波数を有する信号を減衰するように構成された容量値を有することができる。
【0053】
本明細書で論じるように、コンデンサ52をプリント回路基板(PCB)50に結合させるとき、コンデンサ52とプリント回路基板(PCB)50との間にギャップを形成することができる。第1の非導電性材料をギャップ内に配置することができる。コンデンサ52を第1の非導電性材料で部分充填することで、コンデンサを包囲する空気を最小限にして、隣接する構成要素間により高い電圧破壊閾値をもたらすことができる。
【0054】
フィードスルー組立体30は、型59を含むことができる。型59は、型59を貫通する開口を有するのがよい。例えば、
図2に示す型59は、型59の側面に沿って配置され且つ型59の上側55から型59の下側57に延びる複数の開口56を含むことができる。組立てるとき、開口56は、少なくとも1つの対応するコンデンサ52の少なくとも一部を受入れるように構成されることができる。いくつかの例では、型59の側面に沿った各開口は、単一のコンデンサ52を受入れることができる。例えば、開口56Aは、コンデンサ52Aを受入れることができる。いくつかの例では、開口56は、1つよりも多くのコンデンサ52を受入れるように構成されることができる。例えば、開口56Bは、2つのコンデンサ52を受入れるように構成されることができる。1つよりも多くのコンデンサ52が開口56内に配置される例において、コンデンサ52は、例えば2つのコンデンサ52の同じ端子(例えば負又は正)が互いに隣接したときにコンデンサ52間に電位差が存在しないように、プリント回路基板(PCB)50に結合されることができる。
【0055】
一例において、型59は、型59の中央に沿って配置された細長い開口である開口58を含むこともできる。組立てるとき、中央開口58は、プリント回路基板(PCB)50を貫通するフィードスルー導電体32を受入れるように構成されることができる。開口58は、全てのフィードスルー導電体を受入れることができる単一の開口であってもよく、又は、型59は、型59の中央に沿って複数の開口を含んで、中央の各開口が1又は2以上のフィードスルー導電体32を受入れることができるようになっていてもよい。さらに、開口56は、1又は2以上のコンデンサ52を受入れるように構成され、開口58は、フィードスルー導電体34を受入れるように構成されているが、型59は、コンデンサ52及びフィードスルー導電体32の両方の1又は2以上を受入れるように構成された開口を有するように形成されてもよい。
【0056】
図2に示すように、各開口56、58は、他の開口56、58と別個の(例えば分離した)ものとすることができる。別個の開口56、58を設けることによって、コンデンサ52は、型59の少なくとも1つの層によって包囲され、互いに隔絶されることができる。
図2に示す例は、型59の両側又は外周に沿って配置された9つの開口56と、1つの中央開口58とを含むが、開口56、58の数、位置及び形状は、コンデンサ52、フィードスルー導電体32、及び接地ワイヤ34の構成に基づいて変更されることができる。
【0057】
型59は、非導電性材料で形成されるのがよい。例えば、型59は、限定するわけではないが、シリコーン、エポキシ樹脂、熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、及びそれらの組合せを含むことができる。いくつかの例では、型59は、シリコーンのような可撓性材料で形成することができる。型59の可撓性は、プリント回路基板(PCB)50と型59との間にシールを形成することを補助することができる。
【0058】
本明細書で論じるように、型59を、プリント回路基板(PCB)50に結合させるのがよい。コンデンサ52をプリント回路基板(PCB)50に結合(例えばはんだ付)させたら、第1の非導電性材料を用いてコンデンサ52を部分充填する。すなわち、プリント回路基板(PCB)50とコンデンサ52との間に形成されたギャップを、第1の非導電性材料で充填する。コンデンサ52を部分充填すると同時に、第1の非導電性材料は、型59をプリント回路基板(PCB)50に結合させるために用いられる。本明細書で論じるように、型59は、フェンスのように作用することができ、各コンデンサ52を対応する開口56内に配置して型59によって包囲することができる。型59をプリント回路基板(PCB)50に結合させたら、第2の非導電性材料で型59の開口56、58を追加充填して、コンデンサ52を封入し、フィードスルー導電体32及び接地ワイヤ34の一部を包囲することができる。部分充填されて封入されたコンデンサ52は、型59と共に、高度の誘電絶縁を有するフィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体を構成し、限られた空間内の電場圧縮に関連した高電場破壊の問題を軽減することができる。型59は、コンデンサ52間に遮蔽を設けることができ、コンデンサ52の部分充填及び封入に用いられる第1の非導電性材料及び第2の非導電性材料は、コンデンサ52の周囲に存在し得る高電圧場を更に軽減するように作用することができる。したがって、コンデンサ52の部分充填及び封入は、コンデンサの周りのエアギャップを最小にし、誘電絶縁を高めることができる。
【0059】
図3は、
図2に示す封入型フィードスルー組立体30の一部の底面図の例を示す。
図3に示すように、封入型フィードスルー組立体30の組立て部分は、プリント回路基板(PCB)50及びフェルール36を含む。複数のコンデンサ52は、プリント回路基板(PCB)50に結合され、第1の非導電性材料で部分充填されることができる。型59は、例えば複数のコンデンサ52を部分充填するのに用いられる第1の非導電性材料によって、プリント回路基板(PCB)50に結合することができる。
図3に示すように、型59は、開口56、58を含むことができる。1又は2以上開口56は、単一の対応するコンデンサ52の少なくとも一部を受入れることができる。例えば、開口56Aは、コンデンサ52Aの少なくとも一部を受入れることができ、開口56Bは、2つのコンデンサ52の少なくとも一部を受入れることができる。
【0060】
図3に示すように、型59の開口58は、プリント回路基板(PCB)50を貫通するフィードスルー導電体32及び接地ワイヤ34を含む領域を包囲する又は囲い込むことができる細長い中央開口とすることができる。
図3における開口58は、フィードスルー導電体32及び接地ワイヤ34の全てを受入れる単一の開口を示しているが、他の構成も可能である。例えば、1つより多くの中央開口58を型59内に形成することができ、1又は2以上のフィードスルー導電体32及び/又は接地ワイヤ34を受入れるように構成することができる。
【0061】
いくつかの例では、型59は、1又は2以上のコンデンサ52、1又は2以上のフィードスルー導電体32、及びコンデンサ52及びフィードスルー導電体32の両方のうちの1又は2以上を受入れる開口を含むように形成されることができる。例えば、型59の開口56は、単一のコンデンサ52、1つより多くのコンデンサ52、及び1又は2以上のコンデンサ52と1又は2以上のフィードスルー導電体32とを受入れるように構成されることができる。
【0062】
図3に示すように、コンデンサ52と、対応する開口56を定める型59の一部との間に、空間60が定められる。空間60は、第2の非導電性材料を受入れてコンデンサ52を封入することができる。加えて、開口56間に配置された型59の壁62は、隣接するコンデンサ52間にも配置され、これが1つのコンデンサ52を別のコンデンサから遮蔽することができる。
【0063】
図4は、封入型フィードスルー組立体30の一例の側面図を示す。図示のように、フィードスルー組立体30は、絶縁体42に結合されたフェルール36を含むことができる。プリント回路基板(PCB)50は、フェルール36及び型59に結合されることができる。フィードスルー導電体32は、プリント回路基板(PCB)50及び型59を貫通することができ、ここで接地ワイヤ34は絶縁体42を貫通して延びていない。
【0064】
図5は、封入型フィードスルー組立体30の一例の断面図を示す。
図5の断面図は、2つの隣接するコンデンサ52を含むフィードスルー組立体の長手方向軸線に平行な、フィードスルー組立体の長さの一部に沿って見たものである。
図5は、
図5に示す例がコンデンサ52を部分充填する第1の非導電性材料68及びコンデンサ52を封入する第2の非導電性材料72を示す点で、
図2〜
図4と異なる。
【0065】
本明細書で論じるように、コンデンサ52とプリント回路基板(PCB)50との間にギャップ70を形成されることができる。
図5に示し且つ本明細書で論じるように、コンデンサ52とプリント回路基板(PCB)50との間のギャップ70は、第1の非導電性材料68で充填されている。
【0066】
プリント回路基板(PCB)50は、はんだマスク51の層と、構成要素取付け面パッド53(例えば銅パッド)とを含むことができる。本明細書において論じるように、はんだマスク51の一部をプリント回路基板(PCB)50の表面に沿って除去して、プリント回路基板(PCB)50とコンデンサ52との間に形成されるギャップ70を増大させることができる。ギャップ70のサイズを大きくすると同時に、はんだマスク51の一部を除去することで、コンデンサ52に電気的に結合される構成要素取付け面パッド53を露出させることもできる。例えば、各コンデンサ52は、正端子及び負端子を含むことができ、コンデンサをプリント回路基板(PCB)50に結合させるとき、一方の端部子が1つの構成要素取付け面パッド53に電気的に結合され、他方の端部子が他のコンタクトパッド53に電気的に結合されるようになっている。
【0067】
第1の非導電性材料68を少なくとも部分的にギャップ70内に配置してコンデンサ52を部分充填し、ギャップ70を充填することができる。ここで用いる「少なくとも部分的に」は、異なる電位の金属構造部の間の連続的な自由空気通路の量を最少にするのに十分な量の第1の非導電性材料68を与えることとして定義される。換言すれば、金属を金属に対して露出する第1の非導電性材料68内の空隙が最小にされる。
【0068】
コンデンサ52は、取付け要素76を介してプリント回路基板(PCB)50に結合されることができる。いくつかの例では、取付け要素76は、スズ−鉛又はスズ−鉛−銀はんだ等の導電性金属を用いたはんだ付け動作中に形成されることができる。
【0069】
第1の非導電性材料68は、型59をプリント回路基板(PCB)50に結合させるために用いられることができる。例えば、第1の非導電性材料68は、ギャップ70内に配置されると共に、型59に結合されるべく構成されたプリント回路基板(PCB)50の表面に沿って配置されることができる。型59は、はんだマスク51を含むプリント回路基板(PCB)50の一部に結合されているものとして示されているが、型は、プリント回路基板(PCB)の、はんだマスクが除去された位置に結合されることもできる。第1の非導電性材料は、限定するわけではないが、エポキシ樹脂、シリコーン、及びシアノアクリレートを含むことができる。いくつかの例では、第1の非導電性材料は、一液式熱硬化性高速硬化エポキシ樹脂とすることができる。
【0070】
図5に示すように、型59によって定められた開口56は、各々、対応する単一のコンデンサ52を受入れることができる。いくつかの例では、単一の開口56は、1又は2以上のコンデンサ52を含むことができる。本明細書で論じるように、型59によって定められた開口56を第2の非導電性材料72で追加充填して、コンデンサ52を少なくとも部分的に封入することができる。第1の非導電性材料に関して本明細書で論じたように、第2の非導電性材料72は、金属を金属に対して露出させる何らかの空隙のような、異なる電位の金属構造部の間の連続的な自由空気通路を最小にするように施される。
【0071】
いくつかの例では、2つの隣接するコンデンサ52間に、少なくとも2層の第2の非導電性材料72と型59の一部とを配置することができる。第2の非導電性材料は、限定するわけではないが、種々のエポキシ樹脂、シリコーン、及び成形用コンパウンドを含むことができる。いくつかの例では、第2の非導電性材料72は、UV硬化性エポキシ樹脂とすることができる。
【0072】
図5に示すように、コンデンサ52は、第1の非導電性材料68及び第2の非導電性材料72によって部分充填され且つ封入されることができ、このとき型59の開口56は、部分充填され且つ封入されたコンデンサ52を包囲するように配置されることができる。封入型フィードスルー組立体30は、第1及び第2の非導電性材料(例えば、非導電性エポキシ樹脂)でコンデンサ52を完全に封入することができ、且つ、型59(例えば、シリコーンのような非導電性材料)の使用によってコンデンサ52を互いに隔絶させることができる。
【0073】
本明細書で論じるように、型59は、第3の非導電性材料を含むことができる。例えば、第1の非導電性材料及び第2の非導電性材料は、第3の非導電性材料とは異なる種類とすることができる。例えば、第3の非導電性材料は、シリコーンとすることができ、第1の非導電性材料及び第2の非導電性材料は、エポキシ樹脂とすることができる。
【0074】
第1、第2、及び第3の非導電性材料は、その電気的性質に関して選択することができ、それは具体的な用途の電圧要件に依存することになる。例えば、第1、第2、及び第3の非導電性材料は、空気より高い、抵抗率、誘電率、及び絶縁破壊電位を有することができる。1つの例において、封入型フィードスルー組立体は、例えば1000ボルト直流より高い電位を有する用途を含む高電圧用途において用いられることができる。その場合、第1、第2、及び第3の非導電性材料のうちの1又は2以上のものの抵抗率は、各フィードスルー導電体に関して、他のいずれのフィードスルー導電体に対しても、100メガオームより大きい抵抗値を有するものとすることができる。一例において、第1、第2、及び第3の非導電性材料のうちの1又は2以上のものの誘電率は、約3とすることができ、これは空気より3倍高く、第1、第2、及び第3の非導電性材料のうちの1つ又は複数のものの絶縁破壊電位は、500ボルト/ミリメートルより高くすることができ、他方、空気は、典型的には約75ボルト/ミリメートルと見なされている。
【0075】
さらに、第1、第2、及び第3の非導電性材料は、空気より高い抵抗率、誘電特性、及び絶縁破壊性能を有しているが、これら材料のその他の性質をその選択に関して考慮することができる。例えば、第1の非導電性材料は、低粘度を有するものとすることができ、これは、毛管流によりコンデンサの下での自由な流動を促進し、エアギャップを最小化する。毛管効果は、コンデンサの下を十分に充填することを保証する。一例において、第2の非導電性材料は、低粘度を有し且つUV硬化性のものとすることができ、これは、材料の加工を迅速且つ容易にし、且つエアギャップを最小化することができる。さらに、第3の非導電性材料は、可撓性材料で作ることができ、これは、プリント回路基板(PCB)に対する型のガスケット機能(gasketing)を援助することができる。
【0076】
第1、第2、及び第3の非導電性材料を含む本開示のフィードスルー組立体30は、高度の誘電絶縁を提供することができ、且つ限られた空間内の電場圧縮に関連した高電場破壊の問題を軽減することができる。
【0077】
図6は、封入型フィードスルー組立体30の一例の別の断面図を示す。
図6の断面図は、フィードスルー組立体30の長手方向軸線に対して垂直なフィードスルー組立体の幅に沿って見たものである。
図5と同様、
図6は、
図6に示す例がコンデンサ52を部分充填する第1の非導電性材料68及びコンデンサ52を封入する第2の非導電性材料72を示す点で、
図2〜
図4と異なる。
【0078】
絶縁体42は、フェルール36の内面に、取付け要素74によって取付けられることができる。種々の例において、取付け要素74は、電気伝導性材料で作られることができる。いくつかの例では、取付け要素74は、絶縁体42とフェルール36の内面との間に気密接合部を形成する、金、金合金、又はその他のものなどの導電性金属を用いて、ろう付け動作によって形成されることができる。同様に、フィードスルー導電体32は、絶縁体42の内面及びプリント回路基板(PCB)50に取付けられることができる。フィードスルー導電体32は、取付け要素74を用いたろう付け動作により、絶縁体42に結合されることができる。プリント回路基板(PCB)50は、取付け要素75を用いて、フィードスルー導電体32に結合されることができる。いくつかの例では、取付け要素75は、スズ−鉛又はスズ−鉛−銀はんだのような導電性金属を用いたはんだ付け動作で形成されることができる。
【0079】
図6に示すように、フィードスルー導電体32は、プリント回路基板(PCB)50内の孔を貫通する。孔(例えば、
図2に示す孔54)は、プリント回路基板(PCB)50の上面64からプリント回路基板(PCB)50の下面66まで延びる。
【0080】
本明細書で論じるように、コンデンサ52とプリント回路基板(PCB)50との間にギャップ70を形成することができる。
図6に示すように、コンデンサ52とプリント回路基板(PCB)50との間のギャップ70は、第1の非導電性材料68で充填されている。いくつかの例では、プリント回路基板(PCB)50は、プリント回路基板(PCB)50の一部に沿って除去された、はんだマスク51の層を含むことができる。はんだマスク51を特定の領域内で除去してギャップ70を増大させることができる。第1の非導電性材料68は、ギャップ70内に少なくとも部分的に配置されることができる。第1の非導電性材料68は、型59をプリント回路基板(PCB)50に結合させるために用いられるプリント回路基板(PCB)50の表面上に堆積させられることもできる。型59は、はんだマスク51を含むプリント回路基板(PCB)50の一部に結合されているように示されているが、型59は、プリント回路基板(PCB)50の、はんだマスク51が除去された位置に結合されることもできる。
図6に示すように、型59によって定められる開口56は、各々、対応する単一のコンデンサ52を受入れる。加えて、型59によって定められる開口58は、フィードスルー導電体32の一部を受入れることができる。
【0081】
本明細書で論じるように、型59をプリント回路基板(PCB)50に結合させたら、型59の開口56、58を第2の非導電性材料72で追加充填して、コンデンサ52及びフィードスルー導電体32を少なくとも部分的に封入することができる。
図6に示すように、コンデンサ52は、第1の非導電性材料68及び第2の非導電性材料72によって部分充填及び封入されることができ、このとき型59の開口56は、部分充填され且つ封入されたコンデンサ52を包囲するように配置されることができる。
【0082】
図7は、埋込み可能な医療装置用のフィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体の製造方法200の一例のフロー図である。方法200は、ステップ202において、コンデンサをプリント回路基板に結合させることを含み、このときに、プリント回路基板の第1の表面とコンデンサの第2の表面との間にギャップを形成する。例えば、
図5及び
図6に示すように、コンデンサ52をプリント回路基板(PCB)50に結合させ、このときに、プリント回路基板(PCB)50とコンデンサ52との間にギャップ70を形成する。
【0083】
方法200は、ステップ204において、フィードスルー導電体を、プリント回路基板(PCB)を貫通するように配置することを含む。例えば、
図6に示すように、フィードスルー導電体32を、プリント回路基板(PCB)50及び絶縁体42を貫通するように配置し、このときに、フィードスルー導電体32を絶縁体42及びプリント回路基板(PCB)50に結合させることができる。
【0084】
方法200は、ステップ206において、第1の非導電性材料をギャップの中に導入して、コンデンサを少なくとも部分的に第1の非導電性材料で部分充填することを含む。例えば、
図5及び
図6に示すように、方法200は、第1の非導電性材料68を導入して、コンデンサ52を部分充填することができる。
【0085】
方法200は、ステップ208において、型をプリント回路基板(PCB)に対して配置することを含み、型は、型がプリント回路基板(PCB)に対して適所にあるときにコンデンサの少なくとも一部を受入れるように構成された開口を含む。例えば、型59をプリント回路基板(PCB)50に対して配置し、型59は、型59がプリント回路基板(PCB)50に対して適所にあるときにコンデンサ52の少なくとも一部を受入れる開口56を含む。方法200は、第1の非導電性材料68を用いて、型59をプリント回路基板(PCB)50に結合させることをさらに含む。方法200は、第1の非導電性材料を硬化させることをさらに含む。例えば、型59をプリント回路基板(PCB)50上に置いて第1の非導電性材料68と接触させ、次いで、第1の非導電性材料68を硬化させて型をプリント回路基板(PCB)に結合させる。
【0086】
方法200は、ステップ210において、第2の非導電性材料を型の中に導入し又は追加充填して、コンデンサの少なくとも一部を封入することを含む。例えば、
図5及び
図6に示すように、第2の非導電性材料72を型59の中に導入して、コンデンサ52の少なくとも一部を封入することができる。型59は、シリコーンなどの第3の非導電性材料で形成されることができる。方法200は、第2の非導電性材料を硬化させることをさらに含むことができる。いくつかの例では、第2の非導電性材料は、UV光によって硬化可能なものとすることができる。いくつかの例では、型59は、第2の非導電性材料の硬化を支援するためにUV透過性とすることができる。
【0087】
図8A〜
図8Eは、プリント回路基板(PCB)に結合されるコンデンサの部分充填及び封入を示す。
図8Aは、プリント回路基板(PCB)82の例を示す。
図8Aに示すように、プリント回路基板(PCB)82は、プリント回路基板(PCB)82の領域84に沿って除去されたはんだマスク83の一部を有することができ、構成要素取付け面パッド85を有することができる。本明細書で論じるように、はんだマスク83の一部は、コンデンサとプリント回路基板(PCB)との間に、コンデンサを部分充填するのにより適した、より大きなギャップを作り出すために除去されることができる。ギャップのサイズを大きくすると同時に、はんだマスク83の一部を除去することで、構成要素取付けパッド85を露出させることもできる。
【0088】
図8Bは、
図8Aのプリント回路基板(PCB)82に結合させたコンデンサ88の一例を示す。コンデンサ88は、プリント回路基板(PCB)82に結合されることができ、上面92、下面96、及び側面94を含むことができる。コンデンサ88は、取付け要素98(例えばはんだ)でプリント回路基板(PCB)82に結合されることができ、取付け要素98は、コンデンサ88の下面96の一部に沿って且つ側面94の一部に沿って配置されることができるようになっている。構成要素取付けパッド85は、コンデンサ88に電気的に結合されることができる。例えば、各コンデンサ88は、正端子及び負端子を含むことができ、コンデンサをプリント回路基板(PCB)82に結合させたときに、一方の端部子が1つの構成要素取付け面パッド85に電気的に結合され、他方の端部子が他のコンタクトパッド85に電気的に結合されるようになっている。
【0089】
コンデンサの下面96とプリント回路基板(PCB)82との間にギャップ90が形成される。ギャップ90は、プリント回路基板(PCB)82とコンデンサ88の下面96との間に、部分充填(例えば第1の非導電性材料)を受入れるのに十分な距離を有するように形成されることができる。例えば、ギャップ90は、約千分の1インチ(ミル)(25.4マイクロメートル)から約5ミル(127マイクロメートル)までの範囲内の、プリント回路基板(PCB)82とコンデンサ88の下面96との間の距離を有することができる。いくつかの例では、ギャップ90は、約1ミル(25.4マイクロメートル)から約3ミル(76.2マイクロメートル)までの範囲内とすることができる。
【0090】
図8Cは、プリント回路基板(PCB)82上に堆積された第1の非導電性材料100の一例を示す。第1の非導電性材料100を、第1の非導電性材料100の一部がギャップ90に流れ込んで(例えば浸透又はウィッキングして)コンデンサ88を部分充填するように、プリント回路基板(PCB)82上に堆積させることができる。本明細書で論じるように、コンデンサ88とプリント回路基板(PCB)82との間の限られた空間のため、第1の非導電性材料100の粘度及び温度は、第1の非導電性材料100がギャップ90内に浸透させることを可能にするのに十分なものとすべきである。
【0091】
いくつかの例では、第1の非導電性材料は、硬化性エポキシ樹脂とすることができる。この場合、第1の非導電性材料100を硬化させる前に、型102をプリント回路基板(PCB)82に対して配置することができる。型102を、型102の開口103が対応する1つのコンデンサ88又は複数のコンデンサ88を受入れるように、プリント回路基板(PCB)82に対して配置することができる。型102をプリント回路基板(PCB)82に対して配置したら、第1の非導電性材料100を硬化させて、型102をプリント回路基板(PCB)82に結合させることができる。いくつかの例では、第1の非導電性材料をコンデンサ88の下に堆積させ、別の非導電性材料を用いて型102をプリント回路基板(PCB)82に結合させることができる。この場合、第1の非導電性材料を、他の非導電性材料を堆積させる前に硬化させることもできるし、第1の非導電性材料を、他の非導電性材料と同時に硬化させることもできる。
【0092】
図8Dは、コンデンサ88が対応する型102の開口103内に配置されるようにプリント回路基板(PCB)82に対して配置された型102の一例を示す。
図8Eは、第2の非導電性材料106で追加充填され、コンデンサ88が封入された型102の一例を示す。例えば、型102をプリント回路基板(PCB)82に結合させたら、型102の開口103を第2の非導電性材料106で追加充填してコンデンサ88を封入することができる。
図8Dに示すように、型102の高さ108は、コンデンサ88の上面92を越えて延びており、型102を追加充填したときにコンデンサ88が完全に封入されることを確保する。すなわち、下面96、上面92、及び側面94は、第1及び第2の非導電性材料100、106で封入される。部分充填され且つ封入されたコンデンサ88は、型102と共に、高度の誘電絶縁を有するフィルタリング機能付き封入型フィードスルー組立体を提供することができ、限られた空間内の電場圧縮に関連した光電場破壊の問題を軽減することができる。型102は、コンデンサ88間の遮蔽を設けることができ、コンデンサの部分充填及び封入に用いた第1の非導電性材料100及び第2の非導電性材料106は、コンデンサの周囲に存在し得る高電圧場を更に軽減するように作用する。したがって、コンデンサ88の部分充填及び封入は、コンデンサの周りのエアギャップを最小にし、誘電絶縁を高めることができる。
【0093】
〔付記〕
上記の詳細な説明は、添付の図面に対する参照を含んでおり、図面は、詳細な説明の一部を形成する。図面は、例示目的で、本発明を実施することができる特定の実施形態を示す。実施形態は、本明細書において「実施例、例」とも称される。本文書内で参照した全ての刊行物、特許、及び特許書類は、あたかも引用により個別に組み入れられるがごとく、引用によりその全体が本明細書に組み入れられる。本文書と、このように引用によって組み入れられた文書との間に一致しない用法が生じた場合、組み入れた参考文献における用法は、本文書における用法の補足とみなすべきであり、矛盾した不一致の場合は、本文書における用法が支配する。
【0094】
本文書において、「a」又は「an」という用語は、特許文書における通例のとおり、他のいかなる「少なくとも1つ」又は「1又は2以上」の事例又は用法とも独立して、1又は1つよりも多くを含むように用いられる。この文書において、「又は」という用語は、非排他的な「又は」を意味するので、「A又はB」は、特段の断りのない限り、「BではなくA」、「AではなくB」及び「A及びB」を含むようになっている。添付の請求項において、「含む(including)」及び「ここで(in which)」という用語は、それぞれの用語「含む(comprising)」及び「ここで(wherein)」の分かりやすい英語の均等物として用いられる。また、以下の特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「含む(comprising)」は、オープンエンドであり、すなわち、請求項においてこのような用語に対して列挙された要素に加えた要素を含むシステム、装置、物品、又はプロセスもなお、その請求項の範囲内に入るものと考える。さらに、以下の請求項において、「第1」、「第2」及び「第3」等の用語は、単なる標識として用いられるものであり、それらの対象物に対して数的要件を課すことを意図したものではない。
【0095】
上記説明は、例示であることを意図したものであり、限定的なものではない。例えば、上記実施例(又はその1又は2以上の態様)は、互いに組合せて用いることができる。上記説明を検討すると、例えば当業者によって、他の実施形態を用いることができる。要約は、読者が技術的開示の性質をすばやく確認することを可能にするために米国特許規則§1.72(b)に準拠して提供される。これは、請求項の範囲又は意味を解釈する又は限定するために用いられることはないという理解の下に提示される。また、上記の「詳細な説明」において、開示を能率化するために、種々の特徴がまとめてグループ化される場合がある。これは、請求項に入れていない開示された特徴がいずれかの請求項にとって必須であることを意図したものとして解釈すべきではない。むしろ、発明の主題は、特定の開示された実施形態の全ての特徴よりも少ないところに存し得る。したがって、以下の請求項は、各請求項それぞれ独立して、別個の実施形態としてここで「詳細な説明」に組み入れられる。本発明の範囲は、添付の請求項、並びにかかる請求項が権利を与える均等の全範囲を参照して決定すべきものである。