特許第6366870号(P6366870)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6366870ボイルオフガス再液化装置およびそれを備えるLNG供給システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6366870
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】ボイルオフガス再液化装置およびそれを備えるLNG供給システム
(51)【国際特許分類】
   F17C 13/00 20060101AFI20180723BHJP
【FI】
   F17C13/00 302A
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-5304(P2018-5304)
(22)【出願日】2018年1月17日
【審査請求日】2018年2月23日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591036572
【氏名又は名称】レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カーン ウマ
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 献児
(72)【発明者】
【氏名】ランシュー マキシム
(72)【発明者】
【氏名】ジョリ ロイク
【審査官】 吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−273681(JP,A)
【文献】 特開2016−80279(JP,A)
【文献】 特開2012−76559(JP,A)
【文献】 特開2001−132896(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LNGタンクから送り出されたBOGに少なくとも1つの圧縮処理を行う圧縮プロセスラインの下流から分岐する第一ラインと、
前記BOGを熱交換するための第一熱交換器と、
前記第一熱交換器内で前記第一ラインから分岐し、前記圧縮プロセスラインの中間位置に合流する第一リターンラインと、
前記第一リターンラインにおいて配置され、かつ前記第一熱交換器の一部を通過したBOGを膨張するエキスパンダーと、
前記第一リターンラインにおいて配置され、かつ前記エキスパンダーで膨張され前記第一熱交換器を通過したBOGを昇圧する、前記エキスパンダーによって駆動されるブースターと、
前記第一ラインにおいて、前記第一熱交換器を通過したBOGを熱交換するための第二熱交換器と、
前記第一ラインにおいて、前記第二熱交換器を通過したBOGを自由膨張させて再液化するための少なくとも1つの膨張弁と、
前記膨張弁で膨張したBOGを、BOGとLNGとに分離する気液分離と、
前記気液分離機からLNGタンクまたはユースポイントへLNGを送る再液化LNGラインと、
前記少なくとも1つの膨張弁より上流位置で前記第一ラインから分岐し、前記第二熱交換器を通過し、次いで前記第一熱交換器の一部または全部を通過し、前記圧縮プロセスラインの上流位置に合流する第二リターンラインと、
前記気液分離機から前記第二熱交換器を通過して前記第二リターンラインへ前記BOGを合流させるBOGラインと、を有する、ボイルオフガス再液化装置。
【請求項2】
前記第二熱交換器より上流位置の前記第二リターンラインに、または前記第一ラインにおいて、前記第二リターンラインが前記第一ラインから分岐する分岐点より上流かつ前記第二熱交換器より下流に、少なくとも1つの膨張弁をさらに有する、請求項1に記載のボイルオフガス再液化装置。
【請求項3】
LNGタンクから送り出されたBOGに少なくとも1つの圧縮処理を行う圧縮プロセスラインの下流から分岐する第一ラインと、
前記BOGを熱交換するための第一熱交換器と、
前記第一熱交換器内で前記第一ラインから分岐し、前記圧縮プロセスラインの中間位置に合流する第一リターンラインと、
前記第一リターンラインにおいて配置され、かつ前記第一熱交換器の一部を通過したBOGを膨張する第一エキスパンダーと、
前記圧縮プロセスラインに合流する前に前記第一リターンラインから分岐し、前記第一熱交換器よりも上流位置で前記第一ラインに合流する分岐ラインにおいて配置され、かつ前記第一エキスパンダーで膨張され前記第一熱交換器を通過したBOGを昇圧するための、前記第一エキスパンダーによって駆動される第一ブースターと、
前記圧縮プロセスラインに合流する前に前記第一リターンラインから分岐し、前記第一熱交換器を1回または複数回通過し、前記圧縮プロセスラインの上流位置に合流する第二リターンラインにおいて配置され、かつ前記第一熱交換器の一部を通過したBOGを膨張する第二エキスパンダーと、
前記分岐ラインにおいて配置され、かつ前記BOGをさらに昇圧するための、前記第二エキスパンダーによって駆動される第二ブースターと、
前記第一熱交換器を通過したBOGを熱交換するための第二熱交換器と、
前記第二熱交換器を通過したBOGを自由膨張させて再液化するための少なくとも1つの膨張弁と、
前記膨張弁で膨張したBOGを、BOGとLNGとに分離する気液分離と、
前記気液分離機からLNGタンクまたはユースポイントへLNGを送る再液化LNGラインと、
前記気液分離機から前記第一熱交換器の一部または全部を通過し、前記第二リターンラインへ前記BOGを合流させるBOGラインと、を有する、ボイルオフガス再液化装置。
【請求項4】
LNGターミナルタンクと、
請求項1から3のいずれか1項に記載のボイルオフガス再液化装置と、を備えるLNG供給システム。
【請求項5】
LNGを蓄えるLNGタンクと、
第二リターンラインから送られたBOGを所定の圧力(P2)に圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機より下流に配置されており、BOGライン(L2)で送られたBOGを前記所定の圧力(P2)よりも高い圧力(P3)となるように昇圧するBOGブースターと、
前記BOGブースターより下流位置でBOGラインから分岐する第一ラインと、
前記圧力(P3)のBOGを熱交換するための第一熱交換器と、
前記第一熱交換器の内で前記第一ラインから分岐し、前記BOGブースターより上流位置の前記BOGライン(L2)に合流する第一リターンラインと、
前記第一リターンラインにおいて配置され、かつ前記第一熱交換器の一部を通過したBOGを膨張するエキスパンダーと、
前記第一リターンラインにおいて配置され、かつ前記エキスパンダーで膨張され前記第一熱交換器を通過したBOGを昇圧する、前記エキスパンダーによって駆動されるブースターと、
前記LNGタンクからのBOGを熱交換する、かつ前記第一熱交換器を通過したBOGを熱交換するための第二熱交換器と、
前記第二熱交換器を通過したBOGを自由膨張させて再液化するための少なくとも1つの膨張弁と、
前記膨張弁で膨張したBOGを、BOGとLNGとに分離する気液分離と、
前記気液分離機からLNGタンクまたはユースポイントへLNGを送る再液化LNGラインと、
前記少なくとも1つの膨張弁より上流位置で前記第一ラインから分岐し、前記第二熱交換器を通過し、次いで前記第一熱交換器の一部または全部を通過し、BOGを前記圧縮機に送り込むための第二リターンラインと、
前記気液分離機から前記第二熱交換器を通過して前記第二リターンラインへ前記BOGを合流させるBOGライン(L17)と、を有する、LNG供給システム。
【請求項6】
前記第二熱交換器より上流位置の前記第二リターンラインに、または前記第一ラインにおいて、前記第二リターンラインが前記第一ラインから分岐する分岐点より上流かつ前記第二熱交換器より下流に、少なくとも1つの膨張弁をさらに有する、請求項5に記載のLNG供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LNGタンクから生じたBOG(Boil off Gas)を再液化する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LNGバリューチェーンにおいては、液化天然ガス(LNG)の液化基地、受入基地、あるいはバンカリング基地などあらゆる場面においてLNGタンクが必要である。LNGタンク内において、環境やポンプによるLNG移送に由来する入熱によってボイルオフガス(BOG)が発生する。BOGを大気に放出することは、メタン等炭化水素成分の経済的損失のみならず、その温室効果による大気環境への悪影響が懸念されるため、燃料として使用したり、再液化して回収することが望ましい。
【0003】
非特許文献1において、LNG液化基地におけるBOGリサイクルプロセスが開示されている。このBOGリサイクルプロセスは、BOGを圧縮機で圧縮し、天然ガス精製装置用の燃料ガスとしてBOGを利用する。
特許文献1では、LNG受入基地においてBOGを多段の圧縮機で圧縮し、発電用燃料として使用する方法が開示されている。
特許文献2では、窒素を冷媒とした冷凍サイクルによって、圧縮機で圧縮されたBOGを再液化する方法が開示されている。
【0004】
特許文献3は、エキスパンダー・ブースター、BOG圧縮機(コンプレッサー)、熱交換器、セパレーターを備えたLNG液化サイクルのプロセスを開示している。このプロセスの目的は、圧縮されたBOGを船舶のモータに供給することである。
以上の従来技術におけるBOGの処理は、燃料等で活用するか、再液化してタンクに回収するかのいずれかの方法である。
【0005】
上記非特許文献1および特許文献1の従来技術における問題点は、例えば、発電用燃料のような需要が無い場合に、BOGを圧縮機で圧送することができず、結果的に大気に放出せざるを得なかったことである。
また、特許文献2における問題点は、BOG圧縮機や窒素冷凍サイクルのような多数の機器を要することに由来する高コストである。
また、特許文献3における問題点は、船舶のモータに供給するプロセスであって、かつ、圧縮機の最適運転ができず、予備の冷却器もないために低効率なプロセスである。つまり、高圧BOGを減圧(フラッシュ)して液を製造する際の温度が高いために、減圧時のガス化量が大きくなって、系内をリサイクルするBOGの量が多くなるために圧縮のエネルギーが大量に必要であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2015/128903号
【特許文献2】特許第3908881号
【特許文献3】韓国特許第101767557号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】LNG Technology、Linde Engineering、[online]、[平成2018年1月7日検索]、インターネット<URL:https://www.linde−engineering.com/internet.global.lindeengineering.global/en/images/LNG_1_1_e_13_150dpi_NB19_4577.pdf?v=8.0>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、液化天然ガス(LNG)タンクから発生するボイルオフガス(BOG)を再液化する装置であって、新設および既設の液化天然ガス(LNG)タンクに適用可能であり、非常に投資コストが安価となるボイルオフガス再液化装置を提供することを目的とする。また、そのボイルオフガス再液化装置を備えるLNG供給システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、LNGタンクから生じたBOGを再液化するボイルオフガス再液化装置であって、LNG供給システムに連結される。
第一のLNG供給システムは、
LNGを蓄えるLNGタンクと、
前記LNGタンクから第一圧BOGライン(L1)で送られた第一圧力のBOGを圧縮し第二圧力に昇圧する圧縮機(コンプレッサ)(1)と、
前記圧縮機(1)より下流に配置されており、第二圧BOGライン(L2)で送られた前記第二圧力のBOGを冷却する第一クーラー(2)と、
前記第一クーラー(2)より下流に配置されており、第二圧BOGライン(L2)で送られたBOGを前記第二圧力よりも高い第三圧力となるように昇圧するBOGブースター(3)と、
前記BOGブースター(3)より下流に配置されており、第三圧BOGライン(L3)で送られた前記第三圧力のBOGを冷却する第二クーラー(4)と、
前記第二圧BOGライン(L2)から分岐し、第二圧力のBOGを供給するための第二圧BOG供給ライン(L4)とを有する。
LNGタンクから送り出されたBOGに少なくとも1つの圧縮処理を行う圧縮プロセスラインは、第一圧BOGライン(L1)、第二圧BOGライン(L2)、第三圧BOGライン(L3)を有していてもよい。
【0010】
上記第一のボイルオフガス再液化装置は、
LNGタンクから送り出されたBOGに少なくとも1つの圧縮処理を行う圧縮プロセスライン(L1、L2、L3)の下流から分岐する第一ライン(L10)と、
前記BOGを熱交換するための第一熱交換器(10)と、
前記第一熱交換器内で前記第一ライン(L10)から分岐し、圧縮プロセスラインの中間位置に合流する第一リターンライン(L12)と、
前記第一リターンライン(L12)において配置され、かつ前記第一熱交換器(10)の一部を通過したBOGを膨張するエキスパンダー(13)と、
前記第一リターンライン(L12)において配置され、かつ前記エキスパンダー(13)で膨張され前記第一熱交換器(10)を通過したBOGを昇圧する、前記エキスパンダー(13)によって駆動されるブースター(14)と、
前記第一ライン(L10)において、前記第一熱交換器(10)を通過したBOGを熱交換するための第二熱交換器(11)と、
前記第一ライン(L10)において、前記第二熱交換器(11)を通過したBOGを自由膨張させて再液化するための少なくとも1つの膨張弁(16)と、
前記膨張弁(16)で膨張したBOGを、BOGとLNGとに分離する気液分離(12)と、
前記気液分離機(12)からLNGタンクまたはユースポイントへLNGを送る再液化LNGライン(L15)と、
前記少なくとも1つの膨張弁(16)より上流位置で前記第一ライン(L10)から分岐し、前記第二熱交換器(11)を通過し、次いで前記第一熱交換器(10)の一部または全部を通過し、前記圧縮プロセスラインの上流位置に合流する第二リターンライン(L13)と、
前記気液分離機(12)から前記第二熱交換器(11)を通過して前記第二リターンライン(L13)へ前記BOGを合流させるBOGライン(L17)と、を有する。
上記において、前記第二熱交換器(11)より上流位置の前記第二リターンライン(L13)に、または前記第一ライン(L10)において、前記第二リターンライン(L13)が前記第一ライン(L10)から分岐する分岐点より上流かつ前記第二熱交換器(11)より下流に、少なくとも1つの膨張弁(15)をさらに有してもよい。
【0011】
第二のLNG供給システムは、第一のLNG供給システムと同様である。
第二のボイルオフガス再液化装置は、
LNGタンクから送り出されたBOGに少なくとも1つの圧縮処理を行う圧縮プロセスライン(L1、L2、L3)の下流から分岐する第一ライン(L10)と、
前記BOGを熱交換するための第一熱交換器(10)と、
前記第一熱交換器内で前記第一ライン(L10)から分岐し、前記圧縮プロセスラインの中間位置に合流する第一リターンライン(L12)と、
前記第一リターンライン(L12)において配置され、かつ前記第一熱交換器(10)の一部を通過したBOGを膨張する第一エキスパンダー(33)と、
前記圧縮プロセスラインに合流する前に前記第一リターンライン(L12)から分岐し、前記第一熱交換器(10)よりも上流位置で前記第一ライン(L10)に合流する分岐ライン(L121)において配置され、かつ前記第一エキスパンダー(33)で膨張され前記第一熱交換器(10)を通過したBOGを昇圧するための、前記第一エキスパンダー(33)によって駆動される第一ブースター(34)と、
前記圧縮プロセスラインに合流する前に前記第一リターンライン(L12)から分岐し、前記第一熱交換器(10)を1回または複数回通過し、前記圧縮プロセスラインの上流位置に合流する第二リターンライン(L122)において配置され、かつ前記第一熱交換器(10)の一部を通過したBOGを膨張する第二エキスパンダー(36)と、
前記分岐ライン(L121)において配置され、かつ前記BOGをさらに昇圧するための、前記第二エキスパンダー(36)によって駆動される第二ブースター(37)と、
前記第一熱交換器(10)を通過したBOGを熱交換するための第二熱交換器(11)と、
前記第二熱交換器(11)を通過したBOGを自由膨張させて再液化するための少なくとも1つの膨張弁(16)と、
前記膨張弁(16)で膨張したBOGを、BOGとLNGとに分離する気液分離(12)と、
前記気液分離機(12)からLNGタンクまたはユースポイントへLNGを送る再液化LNGライン(L15)と、
前記気液分離機(12)から前記第一熱交換器(10)の一部または全部を通過し、前記第二リターンライン(L122)へ前記BOGを合流させるBOGライン(L171)と、を有する。
2段のエキスパンダー・ブースターを有する第二のボイルオフガス再液化装置は、1段のエキスパンダー・ブースターを有する第一のボイルオフガス再液化装置に比べて、それらがすべて同サイズのエキスパンダー・ブースターであることを条件にすれば、大量の液化が可能になる。
【0012】
第三のボイルオフガス再液化装置を有するLNG供給システムは、
LNGを蓄えるLNGタンクと、
第二リターンライン(L13)から送られたBOGを所定の圧力(P2)に圧縮する圧縮機(1)と、
前記圧縮機(1)より下流に配置されており、BOGライン(L2)で送られたBOGを前記所定の圧力(P2)よりも高い圧力(P3)となるように昇圧するBOGブースター(3)と、
前記BOGブースター(3)より下流位置でBOGライン(L3)から分岐する第一ライン(L10)と、
前記圧力(P3)のBOGを熱交換するための第一熱交換器(10)と、
前記第一熱交換器の内で前記第一ライン(L10)から分岐し、前記BOGブースター(3)より上流位置の前記BOGライン(L2)に合流する第一リターンライン(L12)と、
前記第一リターンライン(L12)において配置され、かつ前記第一熱交換器(10)の一部を通過したBOGを膨張するエキスパンダー(13)と、
前記第一リターンライン(L12)において配置され、かつ前記エキスパンダー(13)で膨張され前記第一熱交換器(10)を通過したBOGを昇圧する、前記エキスパンダー(13)によって駆動されるブースター(14)と、
前記LNGタンクからのBOGを熱交換する、かつ前記第一熱交換器(10)を通過したBOGを熱交換するための第二熱交換器(11)と、
前記第二熱交換器(11)を通過したBOGを自由膨張させて再液化するための少なくとも1つの膨張弁(16)と、
前記膨張弁(16)で膨張したBOGを、BOGとLNGとに分離する気液分離(セパレータ)(12)と、
前記気液分離機(12)からLNGタンクまたはユースポイントへLNGを送る再液化LNGライン(L15)と、
前記少なくとも1つの膨張弁(16)より上流位置で前記第一ライン(L10)から分岐し、前記第二熱交換器(11)を通過し、次いで前記第一熱交換器(10)の一部または全部を通過し、BOGを前記圧縮機(1)に送り込むための第二リターンライン(L13)と、
前記気液分離機(12)から前記第二熱交換器(11)を通過して前記第二リターンライン(L13)へ前記BOGを合流させるBOGライン(L17)と、を有する。
上記において、前記第二熱交換器(11)より上流位置の前記第二リターンライン(L13)に、または前記第一ライン(L10)において、前記第二リターンライン(L13)が前記第一ライン(L10)から分岐する分岐点より上流かつ前記第二熱交換器(11)より下流に、少なくとも1つの膨張弁(15)をさらに有してもよい。
【0013】
上記本発明は、リサイクル、発電、または天然ガスパイプライン圧送のために圧縮されたBOGを液化サイクルによって直接再液化することができる。換言すれば、BOGをリサイクル、発電や天然ガスパイプライン供給用に使用されるBOG圧縮機を、BOG再液化サイクルに転用可能とする。即ち、BOGの供給先が無い場合でも、その圧縮機を利用してBOGの再液化を可能としてBOGの大気への排気をなくし、また簡単な機器構成であるため低コストで装置を導入することが可能である。
また、本発明は、新規のLNG設備だけでなく、既設のLNG設備のBOG圧縮機を利用した改造にも適用可能であり、市場性が非常に高い。
従来技術のBOGをBOG圧縮機によって圧送し処理していた場合と比較して、本発明は、該BOG圧縮機を利用しながら低コストでBOG再液化することが可能となり、温室効果が高いBOGを大気排出することなくLNG設備の運用における柔軟性を高めることができる。
また、従来技術のBOGの再液化に窒素冷媒を使用した冷凍サイクルを適用する場合と比較して、簡単な機器構成であるため大幅なコスト低下が可能となる。例えば、3ton/hのBOGを処理する設備において、再液化に係る機器コストを約40%低減することができる。
【0014】
上記において、各ラインに、例えば、自動開閉弁、圧力調整弁、流量調整弁が設けられていてもよい。
上記において、各ラインに、例えば、液送ポンプ、加圧器が設けられていてもよい。
上記において、「熱交換器の全部を通過する」とは、想定される熱交換機能が100%発揮される状態をいい、「熱交換器の一部を通過する」とは、想定される熱交換機能が0%を超えて100%未満であることをいう。特に記載されていない限り、「熱交換器を通過する」は、両者を含む構成である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A】実施形態1のボイルオフガス再液化装置およびLNG供給システムの構成例を示す図である。
図1B】実施形態1の別構成例を示す図である。
図1C】実施形態1の別構成例を示す図である。
図2】実施形態2のボイルオフガス再液化装置およびLNG供給システムの構成例を示す図である。
図3】実施形態3のボイルオフガス再液化装置およびLNG供給システムの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお、以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
【0017】
(実施形態1)
実施形態1のボイルオフガス再液化装置およびLNG供給システムについて図1Aを用いて説明する。
LNG供給システムは、LNGを蓄えるLNGタンクと、LNGタンクから第一圧BOGラインL1で送られた第一圧力のBOGを圧縮し第二圧力に昇圧する圧縮機1と、圧縮機1より下流に配置されており、第二圧BOGラインL2で送られた第二圧力のBOGを冷却する第一クーラー2と、第一クーラー2より下流に配置されており、第二圧BOGラインL2で送られたBOGを第二圧力よりも高い第三圧力となるように昇圧するBOGブースター3と、BOGブースター3より下流に配置されており、第三圧BOGラインL3で送られた第三圧力のBOGを冷却する第二クーラー4と、第二圧BOGラインL2から分岐し、第二圧力のBOGを供給するための第二圧BOG供給ラインL4とを有する。第三圧BOGラインL3は、第三圧力のBOGを供給するラインを兼用している。
【0018】
ボイルオフガス再液化装置は、以下の構成を有する。
第一ラインL10は、第二クーラー4より下流位置で第三圧BOGラインL3から分岐し、第一熱交換器10、第二熱交換器11、気液分離12まで延びる。
第一熱交換器10は、コンデンサ機能を有し、第三圧力のBOGを熱交換するために機能する。
第二熱交換器11は、サブクーラー機能を有し、第一熱交換器10を通過したBOGを熱交換するために機能する。
第一ラインL10には、第二熱交換器11より下流に、第一膨張弁15、第二膨張弁16が配置される。第一膨張弁15、第二膨張弁16は、第二熱交換器11を通過したBOGを自由膨張させて再液化するために機能する。
気液分離12は、第一、第二膨張弁15、16で膨張したBOGを、第三圧力よりも低い第四圧力のBOGとLNGとに分離する。
再液化LNGラインL15は、気液分離12からLNGタンクまたはユースポイントへLNGを送る。
【0019】
第一リターンラインL12は、第一熱交換器内で第一ラインL10から分岐し、BOGブースター3より上流位置の第二圧BOGラインL2に合流する。
第一分岐ラインL11は、第一熱交換器10より上流位置で第一ラインL10から分岐し、第一熱交換器10から出た第一リターンラインL12と合流する。
第一リターンラインL12には、エキスパンダー13とエキスパンダー13によって駆動されるブースター14が配置される。エキスパンダー13は、第一熱交換器10の一部を通過したBOGを膨張する。ブースター14は、エキスパンダー13で膨張され第一熱交換器10を通過したBOGを昇圧する。次いで、第三クーラー15は、第一リターンラインL12において配置され、ブースター14で昇圧されたBOGを冷却する。冷却されたBOGは、BOGブースター3より上流位置の第二圧BOGラインL2に合流される。
【0020】
第二リターンラインL13は、第一膨張弁15より下流位置かつ第二膨張弁16より上流位置で、第一ラインL10から分岐し、第二熱交換器11を通過し、次いで第一熱交換器10の一部を通過し、圧縮機1より上流位置の第一圧BOGラインL1に合流する。
第二分岐ラインL14は、第一熱交換器10より上流位置で第二リターンラインL13から分岐し、第一熱交換器10から出た第二リターンラインL13と合流する。
第三分岐ラインL16は、再液化LNGラインL15から分岐し、第二熱交換器11を通過して第二リターンラインL13へLNGの一部を合流させる。
第四圧BOGラインL17は、気液分離12から第二熱交換器11を通過して第二リターンラインL13へ第四圧力のBOGを合流させる。
第二リターンラインL13において、第二熱交換器11より下流位置に仕切弁18を有していてもよい。
【0021】
(実施形態1の別実施形態)
実施形態1の別実施形態の一例を図1Bに示す。図1Aと異なる点は、第二リターンラインL13が第一熱交換器10の全部を通過していることである。
また、他の別実施形態の一例を図1Cに示す。図1Aと異なる点は、第一ラインL10に第二膨張弁16のみが配置され、第二リターンラインL13に第一膨張弁15が配置されていることである。
また、別実施形態として以下が例示される。
第二リターンラインL13において、第二熱交換器11より下流位置に仕切弁18はなくても良い。
第一クーラー2および/または第二クーラー4は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、機能停止あるいはバイパスラインを通じて後段処理を実行させる構成であってもよい。
第一分岐ラインL11は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、無くてもよく、あるいはライン上に仕切弁を設けて必要に応じて機能させる構成であってもよい。
第二分岐ラインL14は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、無くてもよく、あるいはライン上に仕切弁を設けて必要に応じて機能させる構成であってもよい。
第三分岐ラインL16は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、無くてもよく、あるいはライン上に仕切弁を設けて必要に応じて機能させる構成であってもよい。
第二リターンラインL13が第一熱交換器10の一部または全部を通過する構成は、プロセス仕様に応じて選択可能である。
BOGの第一圧力、第二圧力、第三圧力、第四圧力は、プロセス仕様に応じて設計されてもよい。
【0022】
(実施形態2)
実施形態2のボイルオフガス再液化装置およびLNG供給システムについて図2を用いて説明する。実施形態2はエキスパンダー・ブースターが2段の構成である。LNG供給システムは、実施形態1と同じ構成であるため説明を省略する。
【0023】
実施形態2のボイルオフガス再液化装置は、以下の構成を有する。
第一ラインL10は、第二クーラー4より下流位置で第三圧BOGラインL3から分岐し、第一熱交換器10、第二熱交換器11、気液分離12まで延びる。
第一熱交換器10は、コンデンサ機能を有し、第三圧力のBOGを熱交換するために機能する。
第二熱交換器11は、サブクーラー機能を有し、第一熱交換器10を通過したBOGを熱交換するために機能する。
第一ラインL10には、第二熱交換器11より下流に、膨張弁16が配置される。膨張弁16は、第二熱交換器11を通過したBOGを自由膨張させて再液化するために機能する。
気液分離(セパレータ)12は、膨張弁16で膨張したBOGを、第三圧力よりも低い第四圧力のBOGとLNGとに分離する。
【0024】
第一リターンラインL12は、第一熱交換器内で第一ラインL10から分岐し、BOGブースター3より上流位置の第二圧BOGラインL2に合流する。
第一分岐ラインL11は、第一熱交換器10より上流位置で第一ラインL10から分岐し、第一熱交換器10から出た第一リターンラインL12と合流する。
第一エキスパンダー33は、第一リターンラインL12に配置され、第一熱交換器10の一部を通過したBOGを膨張する。第一リターンラインL12は、第一熱交換器10を通過し、第一ヒーター2より下流位置の第二圧BOGラインL2に合流する。第一エキスパンダー33で膨張したBOGは第一熱交換器10で再び熱交換される。
第四分岐ラインL121は、第二圧BOGラインL2に合流する前に第一リターンラインL12から分岐し、第一熱交換器10よりも上流位置で第一ラインL10に合流する。第一ブースター34は、第四分岐ラインL121において配置される。第一ブースター34は、第一エキスパンダー(33)で膨張され第一熱交換器10を通過したBOGを昇圧する。第一ブースター34は、第一エキスパンダー(33)によって駆動される。
第三クーラー35は、第四分岐ラインL121において配置され、第一ブースター34で昇圧されたBOGを冷却する。
第二リターンラインL122は、第二圧BOGラインL2に合流する前に第一リターンラインL12から分岐し、第一熱交換器10を2回通過し、圧縮機1より上流位置の第一圧BOGラインL1に合流する。第二エキスパンダー36は、第二リターンラインL122において配置される。第二エキスパンダー36は、第一熱交換器10の一部を通過したBOGを膨張する。第二リターンラインL122は、第一熱交換器10の一部(または全部)を通過し圧縮機1より上流位置の第一圧BOGラインL1に合流する。第二エキスパンダー36で膨張したBOGは第一熱交換器10で再び熱交換される。
第二ブースター37は、第四分岐ラインL121において配置される。第二ブースター37は、第三クーラー35を通過したBOGをさらに昇圧する。第二ブースター37は、第二エキスパンダー36によって駆動される。
第四クーラー38は、第四分岐ラインL121において配置され、第二ブースター37で昇圧されたBOGを冷却する。
【0025】
第三分岐ラインL16は、再液化LNGラインL15から分岐し、第二熱交換器11を通過し、次いで第一熱交換器10の一部または全部を通過し、第二リターンラインL122へLNGの一部を合流させる。
第四圧BOGラインL171は、気液分離12から第一熱交換器10の一部または全部を通過し、第二リターンラインL122へBOGを合流させる。
第五分岐ラインL172は、第四圧BOGラインL171から分岐し、第二熱交換器11を通過し、次いで第一熱交換器10の一部または全部を通過し、第二リターンラインL122へ合流させる。
【0026】
(実施形態2の別実施形態)
第四圧BOGラインL171、第五分岐ラインL172および第三分岐ラインL16は、第一熱交換器10より上流で、同一ラインとして構成されていてもよく、別ラインで構成されていてもよい。
第四圧BOGラインL171、第五分岐ラインL172および第三分岐ラインL16と、第二リターンラインL122との合流は、第一熱交換器10より上流位置で行われてもよく、第一熱交換器10の内部で行われてもよく、第一熱交換器10を出た後で行われても良い。
【0027】
第一クーラー2および/または第二クーラー4は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、機能停止あるいはバイパスラインを通じて後段処理を実行させる構成であってもよい。
第一分岐ラインL11は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、無くてもよく、あるいはライン上に仕切弁を設けて必要に応じて機能させる構成であってもよい。
第五分岐ラインL172は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、無くてもよく、あるいはライン上に仕切弁を設けて必要に応じて機能させる構成であってもよい。
第三分岐ラインL16は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、無くてもよく、あるいはライン上に仕切弁を設けて必要に応じて機能させる構成であってもよい。
第二リターンラインL122が第一熱交換器10の一部または全部を通過する構成は、プロセス仕様に応じて選択可能である。
第四圧BOGラインL171、第五分岐ラインL172および第三分岐ラインL16が第一熱交換器10の一部または全部を通過する構成は、プロセス仕様に応じて選択可能である。
BOGの第一圧力、第二圧力、第三圧力、第四圧力は、プロセス仕様に応じて設計される。
【0028】
(実施形態3)
実施形態3のボイルオフガス再液化装置を備えるLNG供給システムについて図3を用いて説明する。
LNG供給システムは、LNGを蓄えるLNGタンクと、第二リターンラインL13から送られたBOGを圧縮し第二圧力(P2)に昇圧する圧縮機1と、圧縮機1より下流に配置されており、第二圧BOGラインL2で送られた第二圧力(P2)のBOGを冷却する第一クーラー2と、第一クーラー2より下流に配置されており、第二圧BOGラインL2で送られたBOGを第二圧力(P2)よりも高い第三圧力(P3)となるように昇圧するBOGブースター3と、BOGブースター3より下流に配置されており、第三圧BOGラインL3で送られた第三圧力(P3)のBOGを冷却する第二クーラー4と、第二圧BOGラインL2から分岐し、第二圧力(P2)のBOGを供給するための第二圧BOG供給ラインL4とを有する。第三圧BOGラインL3は、第三圧力のBOGを供給するラインを兼用している。
【0029】
ボイルオフガス再液化装置は、以下の構成を有する。
第一ラインL10は、第二クーラー4より下流位置で第三圧BOGラインL3から分岐し、第一熱交換器10、第二熱交換器11、気液分離12まで延びる。
第一熱交換器10は、コンデンサ機能を有し、第三圧力のBOGを熱交換するために機能する。
第二熱交換器11は、サブクーラー機能を有し、第一熱交換器10を通過したBOGを熱交換するために機能する。また、第二熱交換器11は、LNGタンクから供給されたBOGを熱交換する。
第一ラインL10には、第二熱交換器11より下流に、第一膨張弁15、第二膨張弁16が配置される。第一膨張弁15、第二膨張弁16は、第二熱交換器11を通過したBOGを自由膨張させて再液化するために機能する。
気液分離(セパレータ)12は、第一、第二膨張弁15、16で膨張したBOGを、第三圧力よりも低い第四圧力のBOGとLNGとに分離する。
再液化LNGラインL15は、気液分離12からLNGタンクまたはユースポイントへLNGを送る。
【0030】
第一リターンラインL12は、第一熱交換器内で第一ラインL10から分岐し、BOGブースター3より上流位置の第二圧BOGラインL2に合流する。
第一分岐ラインL11は、第一熱交換器10より上流位置で第一ラインL10から分岐し、第一熱交換器10から出た第一リターンラインL12と合流する。
第一リターンラインL12には、エキスパンダー13とエキスパンダー13によって駆動されるブースター14が配置される。エキスパンダー13は、第一熱交換器10の一部を通過したBOGを膨張する。ブースター14は、エキスパンダー13で膨張され第一熱交換器10を通過したBOGを昇圧する。次いで、第三クーラー15は、第一リターンラインL12において配置され、ブースター14で昇圧されたBOGを冷却する。冷却されたBOGは、BOGブースター3より上流位置の第二圧BOGラインL2に合流される。
【0031】
第二リターンラインL13は、第一膨張弁15より下流位置かつ第二膨張弁16より上流位置で、第一ラインL10から分岐し、第二熱交換器11を通過し、次いで第一熱交換器10の一部または全部を通過し、圧縮機1より上流位置の第一圧BOGラインL1に合流する。
LNGタンクから供給されるBOGは、第二熱交換器11を通過し、第二リターンラインL13に合流する。
第二分岐ラインL14は、第一熱交換器10より上流位置で第二リターンラインL13から分岐し、第一熱交換器10から出た第二リターンラインL13と合流する。
第三分岐ラインL16は、再液化LNGラインL15から分岐し、第二熱交換器11を通過して第二リターンラインL13へLNGの一部を合流させる。
第四圧BOGラインL17は、気液分離12から第二熱交換器11を通過して第二リターンラインL13へ第四圧力のBOGを合流させる。
第二リターンラインL13において、第二熱交換器11より下流位置に仕切弁18を有していてもよい。
【0032】
(実施形態3の別実施形態)
実施形態3の別実施形態として、第二リターンラインL13が第一熱交換器10の一部を通過してもよい。
また、図1Cと同様に、第一ラインL10に第二膨張弁16のみが配置され、第二リターンラインL13に第一膨張弁15が配置されていてもよい。
また、第二リターンラインL13において、第二熱交換器11より下流位置に仕切弁18はなくても良い。
第一クーラー2および/または第二クーラー4は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、機能停止あるいはバイパスラインを通じて後段処理を実行させる構成であってもよい。
第一分岐ラインL11は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、無くてもよく、あるいはライン上に仕切弁を設けて必要に応じて機能させる構成であってもよい。
第二分岐ラインL14は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、無くてもよく、あるいはライン上に仕切弁を設けて必要に応じて機能させる構成であってもよい。
第三分岐ラインL16は、必須ではなく、プロセス仕様に応じて、無くてもよく、あるいはライン上に仕切弁を設けて必要に応じて機能させる構成であってもよい。
第二リターンラインL13が第一熱交換器10の一部または全部を通過する構成は、プロセス仕様に応じて選択可能である。
BOGの第一圧力、第二圧力、第三圧力、第四圧力は、プロセス仕様に応じて設計されてもよい。
【0033】
(実施例)
実施形態1から3の構成を実施例とし、特許文献3の構成を比較例として、シミュレーションを行った。その結果を以下の表1に示す。特許文献3に対する実施形態1〜3の定量評価をSPC(Specific Power Consumption、液化原単位であり、BOG1ton当りの消費電力量を示す)の比率で示す。
【0034】
【表1】
【0035】
表1の結果を考察すれば定性的には、比較例では、高圧BOGを減圧(フラッシュ)して液を製造する際の温度が高いために、減圧時のガス化量が大きくなって、系内をリサイクルするBOGの量が多くなるために圧縮のエネルギーが大量に必要であることが分かる。一方、実施形態1および2では、効率的なブースターエキスパンダーの配置およびサブクーラー機能の適用によって高圧BOGをより低温にすることが可能となり、減圧時のガス化量を減らし、リサイクルするBOGの量を低減できることが確かめられた。実施形態3では、高圧BOGの減圧時のガス化量をさらに低減するために、LNGタンクから発生するBOG(例えば−160℃)をサブクーラー機能に通じることによって高圧BOGの温度を低減させ、リサイクルするBOG量を低減できることが確かめられた。
【符号の説明】
【0036】
1 圧縮機
2 第一クーラー
3 BOGブースター
4 第二クーラー
10 第一熱交換器
11 第二熱交換器
12 気液分離
15 第一膨張弁
16 第二膨張弁
L10 第一ライン
L12 第一リターンライン
L13 第二リターンライン
【要約】
【課題】新設および既設の液化天然ガスタンクに適用可能であり、非常に投資コストが安価となるボイルオフガス再液化装置を提供する。
【解決手段】第一ライン(L10)と、BOGを熱交換するための第一熱交換器(10)と、第一熱交換器内で第一ライン(L10)から分岐し圧縮プロセスラインの中間位置に合流する第一リターンライン(L12)と、第一熱交換器(10)の一部を通過したBOGを膨張するエキスパンダー(13)と、エキスパンダー(13)で膨張され第一熱交換器(10)を通過したBOGを昇圧するブースター(14)と、第一熱交換器(10)を通過したBOGを熱交換するための第二熱交換器(11)と、第二熱交換器(11)を通過したBOGを自由膨張させて再液化するための少なくとも1つの膨張弁(16)と、膨張弁(16)で膨張したBOGを、BOGとLNGとに分離する気液分離器(12)とを有する。
【選択図】図1A
図1A
図1B
図1C
図2
図3