(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
  前記第1及び第2外部電極は前記セラミック本体の第1側面に互いに離隔配置され、前記第3及び第4外部電極は前記セラミック本体の第2側面に互いに離隔配置された、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
  前記第1内部電極と第3内部電極は前記セラミック本体の長さ−幅方向の断面で一つの層に互いに離隔されて形成され、前記第2内部電極と第4内部電極は前記セラミック本体の長さ−幅方向の断面で他の一つの層に互いに離隔されて形成されることを特徴とする、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
  前記第1内部電極及び第4内部電極の前記セラミック本体の長さ方向の長さをそれぞれL1及びL2、前記第3キャパシタ部である前記重なる領域の前記セラミック本体の長さ方向の長さをL3とすると、L3/L1≦0.05またはL3/L2≦0.05を満たす、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
  前記第1内部電極及び第4内部電極の前記セラミック本体の長さ方向の長さをそれぞれL1及びL2、前記第3キャパシタ部である前記重なる領域の前記セラミック本体の長さ方向の長さをL3とすると、0.001≦L3/L1≦0.01または0.001≦L3/L2≦0.01を満たす、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
  前記第1内部電極の前記セラミック本体の長さ方向の内側端部と第4内部電極の前記セラミック本体の長さ方向の内側端部は前記セラミック本体の積層方向からみて、互いに一致することを特徴とする、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
  前記第1から第4外部電極は前記セラミック本体の第1側面に互いに離隔配置され、前記第5から第8外部電極は前記セラミック本体の第2側面に互いに離隔配置された、請求項9に記載の積層セラミックキャパシタ。
  前記第1内部電極の前記セラミック本体の長さ方向の内側端部と第4内部電極の前記セラミック本体の長さ方向の内側端部、及び前記第5内部電極の前記セラミック本体の長さ方向の内側端部と第8内部電極の前記セラミック本体の長さ方向の内側端部は前記セラミック本体の積層方向からみて、互いに一致することを特徴とする、請求項9に記載の積層セラミックキャパシタ。
【背景技術】
【0002】
  積層チップ電子部品の1つである積層セラミックキャパシタは、液晶表示装置(LCD:Liquid  Crystal  Display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP:Plasma  Display  Panel)などの映像機器、コンピューター、スマートフォン及び携帯電話などの様々な電子製品の印刷回路基板に装着され、電気を充電または放電させる役割をするチップ形態のコンデンサである。
【0003】
  該積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multi−Layered  Ceramic  Capacitor)は、小型、且つ高容量が保障されて実装が容易であるという長所により、多様な電子装置の部品として用いることができる。
【0004】
  上記積層セラミックキャパシタは複数の誘電体層と、上記誘電体層の間に異なる極性の内部電極が交互に積層された構造を有することができる。
【0005】
  特に、コンピューターなどの中央処理装置(CPU)のための電源供給装置は、低い電圧を提供する過程で負荷電流の急な変化によって電圧ノイズが発生するという問題がある。
【0006】
  従って、このような電圧ノイズを抑制するためのデカップリングキャパシタの用途として、積層型キャパシタが電源供給装置に広く用いられている。
【0007】
  デカップリング用積層セラミックキャパシタは、動作周波数が増加するにつれより低いESL値を有することが求められ、このようなESLを減少させるために多くの研究が活発に成されている。
【0008】
  また、さらに安定的な電源供給のため、デカップリング用積層セラミックキャパシタは調節可能なESR特性が求められる。
【0009】
  積層セラミックキャパシタのESR値が求められる水準より低い場合は、キャパシタのESLとマイクロプロセッサパッケージのプレーンキャパシタンス(plane  capacitance)により発生する並列共振周波数でのインピーダンスピークが高くなり、キャパシタの直列共振周波数でのインピーダンスは過度に低くなるという問題がある。
【0010】
  従って、使用者が電力分配網の平坦な(flat)インピーダンス特性を具現することができるようにデカップリング用積層セラミックキャパシタのESR特性を容易に調節して提供することが好ましい。
【0011】
  ESR調節に関し、外部電極及び内部電極に高い電気的抵抗を有する材料を使用する方案が考えられる。このような材料変更による方案は、従来の低いESL構造を保持しながら、高いESR特性が提供できるという長所がある。
【0012】
  しかし、高抵抗物質を外部電極に使用する場合、ピンホール(pin  hole)による電流集中現象が引き起こす局所的なヒートスポット(localized  heat  spot)が発生するという問題点がある。また、内部電極に高抵抗材料を使用する場合、高容量化によるセラミック材料とのマッチングのために内部電極の材料も変え続けなければならないという短所がある。
【0013】
  従って、従来のESR調節方案は上記のような短所があるため、ESRを調節することができる積層セラミックキャパシタの研究は依然として必要である。
【0014】
  また、最近のタブレット(Tablet)PCやウルトラブック(Ultra  Book)などのモバイル(Mobile)端末機の急速な発展とともに、マイクロプロセッサ(Micro  Processor)も小型高集積製品に変わっている。
【0015】
  これにより印刷回路基板の面積は減少し、同様にデカップリングキャパシタの実装空間も制限されるため、これを満たすことができる積層セラミックキャパシタが求められている。
 
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
  本発明は積層セラミックキャパシタ及びその実装基板に関する。
 
【課題を解決するための手段】
【0018】
  本発明の一実施形態は、複数の誘電体層を含み、対向する第1及び第2主面、対向する第1及び第2側面、及び対向する第1及び第2端面を有するセラミック本体と、上記セラミック本体内に形成され、第1側面に露出したリードを有する第1内部電極と第2側面に露出したリードを有する第2内部電極を含む第1キャパシタ部と、第1側面に露出し上記第1内部電極のリードと離隔されたリードを有する第3内部電極と第2側面に露出し上記第2内部電極のリードと離隔されたリードを有する第4内部電極を含む第2キャパシタ部と、上記第1内部電極と第4内部電極は互いに重なる領域を有し、上記重なる領域により形成される第3キャパシタ部と、上記セラミック本体内に形成され、第1及び第2側面に露出した第1及び第2内部連結導体と、上記セラミック本体の第1及び第2側面に形成され、上記第1から第4内部電極及び第1及び第2内部連結導体と電気的に連結された第1から第4外部電極と、を含み、上記第1キャパシタ部は上記第2内部連結導体と直列連結され、上記第2キャパシタ部は上記第1内部連結導体と直列連結された積層セラミックキャパシタを提供する。
【0019】
  本発明の一実施形態において、上記第1及び第2外部電極は上記セラミック本体の第1側面に互いに離隔配置され、上記第3及び第4外部電極は上記セラミック本体の第2側面に互いに離隔配置されてもよい。
【0020】
  本発明の一実施形態における上記積層セラミックキャパシタの実装面は、上記セラミック本体の第2側面であることを特徴とする。
【0021】
  本発明の一実施形態において、上記第1内部電極のリードは第1外部電極と連結され、上記第2内部電極のリードは第3外部電極と連結され、上記第3内部電極のリードは上記第2外部電極と連結され、上記第4内部電極のリードは第4外部電極と連結されてもよい。
【0022】
  本発明の一実施形態において、上記第1内部連結導体は上記第2内部電極と第3外部電極を介して連結され、上記第3内部電極と第2外部電極を介して連結されてもよい。
【0023】
  本発明の一実施形態において、上記第2内部連結導体は上記第1内部電極と第1外部電極を介して連結され、上記第4内部電極と第4外部電極を介して連結されてもよい。
【0024】
  本発明の一実施形態において、上記第1内部電極と第3内部電極は上記セラミック本体の長さ−幅方向の断面で一つの層に互いに離隔されて形成され、上記第2内部電極と第4内部電極は上記セラミック本体の長さ−幅方向の断面で他の一つの層に互いに離隔されて形成されることを特徴とすることができる。
【0025】
  本発明の一実施形態における上記第3キャパシタ部は、上記第1外部電極と第4外部電極に連結されてもよい。
【0026】
  本発明の一実施形態において、上記第1内部電極及び第4内部電極の上記セラミック本体の長さ方向の長さをそれぞれL1及びL2、上記第3キャパシタ部である上記重なる領域の上記セラミック本体の長さ方向の長さをL3とすると、L3/L1≦0.05またはL3/L2≦0.05を満たすことができる。
【0027】
  本発明の一実施形態において、上記第1内部電極及び第4内部電極の上記セラミック本体の長さ方向の長さをそれぞれL1及びL2、上記第3キャパシタ部である上記重なる領域の上記セラミック本体の長さ方向の長さをL3とすると、0.001≦L3/L1≦0.01または0.001≦L3/L2≦0.01を満たすことができる。
【0028】
  本発明の一実施形態において、上記第1内部電極の上記セラミック本体の長さ方向の内側端部と第4内部電極の上記セラミック本体の長さ方向の内側端部は上記セラミック本体の積層方向からみて、互いに一致することを特徴とすることができる。
【0029】
  本発明の他の実施形態において、複数の誘電体層を含み、対向する第1及び第2主面、対向する第1及び第2側面、及び対向する第1及び第2端面を有するセラミック本体と、上記セラミック本体内で第1側面に露出し上記セラミック本体の長さ−幅方向の断面で一つの層に互いに離隔されて形成された第1、第3、第5及び第7内部電極と、上記第2側面に露出し上記セラミック本体の長さ−幅方向の断面で他の一つの層に互いに離隔されて形成された第2、第4、第6及び第8内部電極と、上記セラミック本体内に形成され、第1及び第2側面に露出した第1から第4内部連結導体と、上記セラミック本体の第1及び第2側面に形成され、上記第1から第8内部電極及び第1から第4内部連結導体と電気的に連結された第1から第8外部電極と、を含み、上記第1及び第2内部電極、上記第3及び第4内部電極、上記第5及び第6内部電極、第7及び第8内部電極は、それぞれ第1、第2、第3及び第4キャパシタ部を形成し、上記第1内部電極と第4内部電極は互いに重なる領域を有し、上記重なる領域により第5キャパシタ部を形成し、上記第5内部電極と第8内部電極は互いに重なる領域を有し、上記重なる領域により第6キャパシタ部を形成し、上記第1キャパシタ部と上記第2キャパシタ部は上記第1及び第2内部連結導体とそれぞれ直列連結され、上記第3キャパシタ部と上記第4キャパシタ部は上記第3及び第4内部連結導体とそれぞれ直列連結された積層セラミックキャパシタを提供する。
【0030】
  本発明の一実施形態において、上記第1から第4外部電極は上記セラミック本体の第1側面に互いに離隔配置され、上記第5から第8外部電極は上記セラミック本体の第2側面に互いに離隔配置されてもよい。
【0031】
  本発明の一実施形態における上記積層セラミックキャパシタの実装面は、上記セラミック本体の第2側面であることを特徴とする。
【0032】
  本発明の一実施形態における上記第1、第3、第5、第7、第2、第4、第6及び第8内部電極は、上記第1から第8外部電極とそれぞれ連結されてもよい。
【0033】
  本発明の一実施形態において、上記第1内部連結導体は上記第1内部電極と第1外部電極を介して連結され、上記第4内部電極と第6外部電極を介して連結されてもよい。
【0034】
  本発明の一実施形態において、上記第2内部連結導体は上記第2内部電極と第5外部電極を介して連結され、上記第3内部電極と第2外部電極を介して連結されてもよい。
【0035】
  本発明の一実施形態において、上記第3内部連結導体は上記第5内部電極と第3外部電極を介して連結され、上記第8内部電極と第8外部電極を介して連結されてもよい。
【0036】
  本発明の一実施形態において、上記第4内部連結導体は上記第6内部電極と第7外部電極を介して連結され、上記第7内部電極と第4外部電極を介して連結されてもよい。
【0037】
  本発明の一実施形態において、上記第5キャパシタ部は上記第1外部電極と第6外部電極に連結されてもよい。
【0038】
  本発明の一実施形態において、上記第6キャパシタ部は上記第3外部電極と第8外部電極に連結されてもよい。
【0039】
  本発明の一実施形態において、上記第1内部電極の上記セラミック本体の長さ方向の内側端部と第4内部電極の上記セラミック本体の長さ方向の内側端部、及び上記第5内部電極の上記セラミック本体の長さ方向の内側端部と第8内部電極の上記セラミック本体の長さ方向の内側端部は上記セラミック本体の積層方向からみて、互いに一致することを特徴とする。
【0040】
  本発明のさらに他の実施形態において、上部に第1及び第2電極パッドを有する印刷回路基板と、上記印刷回路基板上に設けられた上記積層セラミックキャパシタと、を含む積層セラミックキャパシタの実装基板を提供する。
 
【発明の効果】
【0041】
  本発明によると、2種類の抵抗と3種類のキャパシタを有し、それぞれの値を制御することができる。
【0042】
  これにより、従来の構造に比べて、より広い周波数領域でインピーダンス(Impedance)の低減及び調節が容易で、部品減少によって実装空間及び費用を減らすことができる。
【0043】
  また、垂直実装するため、非接触端子(No  Contact  terminal)によるダウンサイジング(Downsizing)への妨害がなくて、製品の小型化に有利な効果がある。
 
 
【発明を実施するための形態】
【0045】
  以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
 
【0046】
  本発明の実施形態を明確に説明するために六面体の方向を定義すると、図面上に表示されたL、W及びTはそれぞれ長さ方向、幅方向及び厚さ方向を示す。ここで、厚さ方向は誘電体層が積層された積層方向と同じ概念で用いてもよい。
 
【0047】
  積層セラミックキャパシタ
  
図1は本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタの斜視図であり、
図2は
図1のA−A’断面図であり、
図3は
図1に示された積層セラミックキャパシタに採用可能な第1及び第2内部連結導体を示す平面図であり、
図4は
図3に示された第1及び第2内部連結導体とともに使用可能な第1から第4内部電極を示す平面図である。
 
【0048】
  図1から
図4を参照すると、本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタ100は複数の誘電体層111を含み、対向する第1及び第2主面、対向する第1及び第2側面、及び対向する第1及び第2端面を有するセラミック本体110を含んでもよい。
 
【0049】
  本実施形態における上記セラミック本体110は、互いに対向する第1主面5及び第2主面6と、上記第1主面及び第2主面を連結する第1側面3、第2側面4、第1端面1及び第2端面2と、を有してもよい。
 
【0050】
  上記セラミック本体110の形状は特に制限されないが、図示されたように六面体であってもよい。
 
【0051】
  上記セラミック本体110を構成する複数の誘電体層111は焼結された状態であり、隣接する誘電体層同士は境界が確認できない程に一体化されていてもよい。
 
【0052】
  上記誘電体層111はセラミック粉末、有機溶剤及び有機バインダーを含むセラミックグリーンシートの焼成により形成されてもよい。上記セラミック粉末は高い誘電率を有する物質で、これに制限されないが、チタン酸バリウム(BaTiO
3)系材料、チタン酸ストロンチウム(SrTiO
3)系材料などを使用してもよい。
 
【0053】
  上記積層セラミックキャパシタ100は上記セラミック本体110内に形成され、第1側面3に露出したリード121aを有する第1内部電極121と第2側面4に露出したリード122aを有する第2内部電極122とを含む第1キャパシタ部と、第1側面3に露出し、上記第1内部電極のリード121aと離隔されたリード123aを有する第3内部電極123と第2側面4に露出し、上記第2内部電極のリード122aと離隔されたリード124aを有する第4内部電極124とを含む第2キャパシタ部と、上記第1内部電極121と第4内部電極124は互いに重なる領域を有し、上記重なる領域により形成される第3キャパシタ部を含んでもよい。
 
【0054】
  本発明の第1実施形態によると、上記第1から第4内部電極121、122、123、124は導電性金属を含む導電性ペーストにより形成されてもよい。
 
【0055】
  上記導電性金属はこれに制限されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、またはこれらの合金であってもよい。
 
【0056】
  誘電体層を形成するセラミックグリーンシート上にスクリーン印刷法またはグラビア印刷法のような印刷法により、導電性ペーストで内部電極層を印刷することができる。
 
【0057】
  内部電極が印刷されたセラミックグリーンシートを交互に積層して焼成することで、セラミック本体を形成することができる。
 
【0058】
  また、上記積層セラミックキャパシタ100は上記セラミック本体110内に形成され、第1及び第2側面3、4に露出した第1及び第2内部連結導体125、126を含んでもよい。
 
【0059】
  上記第1及び第2内部連結導体125、126は特に制限されず、例えば、上記第1から第4内部電極121、122、123、124と類似して、導電性金属を含む導電性ペーストにより形成されることができる。
 
【0060】
  上記導電性金属はこれに制限されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、またはこれらの合金であってもよい。
 
【0061】
  また、積層セラミックキャパシタ100は、上記セラミック本体110の第1及び第2側面3、4に形成され、上記第1から第4内部電極121、122、123、124、及び第1及び第2内部連結導体125、126と電気的に連結された第1から第4外部電極131、132、133、134を含んでもよい。
 
【0062】
  上記第1及び第2外部電極131、132は上記セラミック本体110の第1側面3に互いに離隔配置され、上記第3及び第4外部電極133、134は上記セラミック本体の第2側面4に互いに離隔配置されてもよい。
 
【0063】
  本発明の第1実施形態によると、上記積層セラミックキャパシタ100の実装面は、上記セラミック本体110の第2側面4であることを特徴とする。
 
【0064】
  即ち、本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタは、垂直実装形態であると理解することができるが、これに制限されず、多様な形態で実装されてもよい。
 
【0065】
  従って、後述する積層セラミック基板の実装基板上において、第1及び第2電極パッドと接触する外部電極は、第3及び第4外部電極133、134であってもよい。
 
【0066】
  本発明の第1実施形態によると、電源ラインと連結するための外部端子として用いられる第3及び第4外部電極133、134を除いた2個の外部電極131、132はESR調整用外部電極として用いられる形態であると理解することができる。
 
【0067】
  但し、外部端子として用いられる第3及び第4外部電極は、所望するESR特性に合わせて任意に選択されることができるため、特に制限されない。
 
【0068】
  上記ESR調整用外部電極として用いられる第1及び第2外部電極131、132は、上述したように電源ラインと連結されない非接触端子(No  Contact  terminal)であって、実装状態から見ると、積層セラミックキャパシタの上部面に位置することができる。
 
【0069】
  即ち、本発明の第1実施形態によると、上記非接触端子(No  Contact  terminal)である第1及び第2外部電極131、132が積層セラミックキャパシタの側面ではない上面に形成されるため、非接触端子によるダウンサイジング(Downsizing)への妨害がないため、製品の小型化に有利である。
 
【0070】
  上記第1から第4外部電極131、132、133、134は、導電性金属を含む導電性ペーストにより形成されてもよい。
 
【0071】
  上記導電性金属はこれに制限されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、すず(Sn)、またはこれらの合金であってもよい。
 
【0072】
  上記導電性ペーストは絶縁性物質をさらに含んでもよく、これに制限されないが、例えば、上記絶縁性物質はガラスであってもよい。
 
【0073】
  上記第1から第4外部電極131、132、133、134を形成する方法は特に制限されず、上記セラミック本体をディッピング(dipping)して形成してもよく、メッキなどの他の方法を用いてもよい。
 
【0074】
  上記積層セラミックキャパシタ100は総4個の外部電極を有する4端子キャパシタであるが、本発明はこれに限定されない。
 
【0075】
  以下、本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタ100の構成のうち、内部電極121、122、123、124、内部連結導体125、126及び外部電極131、132、133、134について
図2から
図4を参照して詳しく説明する。
 
【0076】
  上記第1キャパシタ部は上記セラミック本体110内に形成され、第1側面3に露出したリード121aを有する第1内部電極121と、第2側面4に露出したリード122aを有する第2内部電極122とを含み、静電容量を形成することができる。
 
【0077】
  また、第2キャパシタ部は第1側面3に露出し、上記第1内部電極のリード121aと離隔されたリード123aを有する第3内部電極123と、第2側面4に露出し、上記第2内部電極のリード122aと離隔されたリード124aを有する第4内部電極124と、を含み、静電容量を形成することができる。
 
【0078】
  また、第3キャパシタ部は上記第1内部電極121と第4内部電極124が互いに重なる領域を有し、上記重なる領域により形成されることができる。
 
【0079】
  上記第1内部電極のリード121aは第1外部電極131と連結され、上記第2内部電極のリード122aは第3外部電極133と連結され、上記第3内部電極のリード123aは上記第2外部電極132と連結され、上記第4内部電極のリード124aは第4外部電極134と連結されることができるが、これに制限されない。
 
【0080】
  上記第1キャパシタ部と第2キャパシタ部は、上記セラミック本体110内で特に制限なく配置されることができ、目標容量値を具現するために複数個積層されてもよい。
 
【0081】
  本発明の第1実施形態における上記第1キャパシタ部と第2キャパシタ部は、上記積層セラミックキャパシタ100内で互いに並列連結されることができる。
 
【0082】
  本発明の第1実施形態において、上記第1内部電極121と第3内部電極123は、上記セラミック本体の長さ−幅方向の断面で1つの層に互いに離隔されて形成され、上記第2内部電極122と第4内部電極124は、上記セラミック本体の長さ−幅方向の断面で他の一つの層に互いに離隔されて形成されることを特徴とすることができる。
 
【0083】
  上記第1から第4内部電極121、122、123、124は、上記第1及び第2内部連結導体125、126とともに誘電体層111を介して交互に配置されてもよい。
 
【0084】
  図3に示された第1及び第2内部連結導体125、126はそれぞれ一つずつ示されているが、少なくとも一極性の内部連結導体は複数個提供されることができる。
 
【0085】
  これと類似して、
図4に示された第1から第4内部電極121、122、123、124はそれぞれ一つずつ示されているが、実際に適用される形態では内部電極が複数個であってもよい。
 
【0086】
  一方、
図3及び
図4に示された順序で積層されてもよいが、必要に応じて多様な順序で積層されることができる。
 
【0087】
  特に、第1及び第2内部連結導体125、126の幅、長さ及び層数を変えることで、所望するESR特性をより精緻に調節することができる。
 
【0088】
  本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタは、一般的な積層セラミックキャパシタとは異なって、上記第1内部電極121と第4内部電極124は互いに重なる領域を有し、上記重なる領域により形成される第3キャパシタ部をさらに含んでもよい。
 
【0089】
  上記第3キャパシタ部は、何れか1つの層に形成される第1内部電極121と他の一つの層に形成される第4内部電極124とが上記セラミック本体の長さ−幅方向の断面で互いに重なるように、その長さを設定して製作することで具現することができる。
 
【0090】
  上記第3キャパシタ部は、異なる極性の第1内部電極121と第4内部電極124が重なる領域により形成されるため、上述した第1及び第2キャパシタ部とは異なる領域で静電容量を形成することができる。
 
【0091】
  上記のように、本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタが第3キャパシタ部を含むことで、高いESRを保持しながらも高周波領域でさらに低いESLを有することができるため、全体的なインピーダンス特性において、さらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現することができる。
 
【0092】
  上記第3キャパシタ部は、上記第1外部電極131と第4外部電極134に連結されることができる。
 
【0093】
  本発明の第1実施形において、上記第1内部電極121及び第4内部電極124の上記セラミック本体110の長さ方向の長さをそれぞれL1及びL2、上記第3キャパシタ部である上記重なる領域の上記セラミック本体110の長さ方向の長さをL3とすると、L3/L1≦0.05またはL3/L2≦0.05を満たすことができる。
 
【0094】
  上記第1内部電極121及び第4内部電極124の上記セラミック本体110の長さ方向の長さL1、L2と上記第3キャパシタ部である上記重なる領域の上記セラミック本体110の長さ方向の長さL3がL3/L1≦0.05またはL3/L2≦0.05を満たすように調節することで、高いESRを保持しながらも高周波領域でさらに低いESLを有することができるため、全体的なインピーダンス特性において、さらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現することができる。
 
【0095】
  上記L3/L1またはL3/L2が0.05を超えると、高いESR特性を失うようになるため、さらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現しにくいという問題がある。
 
【0096】
  上記では、L3/L1≦0.05またはL3/L2≦0.05を満たすことができると説明したが、両方の条件を全て満たすこともできることは言うまでもない。
 
【0097】
  本発明の他の実施形態として、上記第1内部電極121の上記セラミック本体110の長さ方向の内側端部と、第4内部電極124の上記セラミック本体110の長さ方向の内側端部は上記セラミック本体110の積層方向からみて、互いに一致することを特徴とすることができる。
 
【0098】
  上記のように、上記第1内部電極121の内側端部と第4内部電極124の内側端部が互いに一致する場合も第3キャパシタ部は形成されることができ、これにより、高いESRを保持しながらも高周波領域でさらに低いESLを有することができるため、全体的なインピーダンス特性において、さらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現することができる。
 
【0099】
  本発明の第1実施形態において、上記第1内部電極121及び第4内部電極124の上記セラミック本体110の長さ方向の長さをそれぞれL1及びL2、上記第3キャパシタ部である上記重なる領域の上記セラミック本体の長さ方向の長さをL3とすると、0.001≦L3/L1≦0.01または0.001≦L3/L2≦0.01を満たすことができる。
 
【0100】
  上記のように、第1内部電極121及び第4内部電極124の上記セラミック本体110の長さ方向の長さL1、L2と、上記第3キャパシタ部である上記重なる領域の上記セラミック本体110の長さ方向の長さL3が0.001≦L3/L1≦0.01または0.001≦L3/L2≦0.01を満たすように調節することで、ESR領域が低下する問題なく高周波特性のみを改善することができるため、さらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現する効果にさらに優れる。
 
【0101】
  上記L3/L1またはL3/L2が0.01を超えると、ESR領域が低下する問題があるため、さらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現しにくいという問題がある。
 
【0102】
  上記では、0.001≦L3/L1≦0.01または0.001≦L3/L2≦0.01を満たすことができると説明したが、両方の条件を全て満たすこともできることは言うまでもない。
 
【0103】
  本発明の第1実施形態における上記第1内部連結導体125は、上記第2内部電極122と第3外部電極133を介して連結され、上記第3内部電極123と第2外部電極132を介して連結されてもよい。
 
【0104】
  本発明の第1実施形態における上記第2内部連結導体126は、上記第1内部電極121と第1外部電極131を介して連結され、上記第4内部電極124と第4外部電極134を介して連結されてもよい。
 
【0105】
  また、上記第2内部連結導体126は、上記第2内部電極122と第3外部電極133を介して連結され、上記第3内部電極123と第2外部電極132を介して連結されてもよい。
 
【0106】
  図3に示された上記第1及び第2内部連結導体125、126のパターン形状は本発明の一実施形態によるものに過ぎず、ESRを調節するために多様なパターン形状を有することができる。
 
【0107】
  例えば、
図3に示された第1から第4内部電極121、122、123、124のパターン形状と同じ形態であってもよい。
 
【0108】
  本発明の第1実施形態によると、上記第1及び第2内部連結導体125、126により上記積層セラミックキャパシタの等価直列抵抗(ESR)が調節されることができる。
 
【0109】
  即ち、後述するように上記第1内部電極121と第2内部電極122を含む第1キャパシタ部と、上記第3内部電極123と第4内部電極124を含む第2キャパシタ部とが互いに並列連結されることができる。
 
【0110】
  また、第3キャパシタ部が上記第1キャパシタ部及び第2キャパシタ部と並列連結されることもできる。
 
【0111】
  また、上記第1キャパシタ部は第2内部連結導体126と、第2キャパシタ部は第1内部連結導体125とそれぞれ直列連結されることができる。
 
【0112】
  上記のような連結を通じて、第1及び第2内部連結導体125、126により上記積層セラミックキャパシタの等価直列抵抗(ESR)が調節されることができる。
 
【0113】
  また、本実施形態では、電源ラインと連結するための外部端子として第3及び第4外部電極133、134を用いることができ、例えば、第3外部電極133は電源端に連結され、第4外部電極134はグラウンドに連結されてもよい。
 
【0114】
  一方、上記第3及び第4外部電極133、134を除いた2個の外部電極である第1及び第2外部電極131、132は、ESR調整用外部電極として用いることができ、非接触端子(No  Contact  terminal)であると理解することができる。
 
【0115】
  図5は
図1に示された積層セラミックキャパシタの等価回路図である。
 
【0116】
  図5を参照すると、上記第1内部電極121と第2内部電極122を含む第1キャパシタ部と上記第3内部電極123と第4内部電極124を含む第2キャパシタ部とが、互いに並列連結されることができる。
 
【0117】
  また、第3キャパシタ部が上記第1キャパシタ部及び第2キャパシタ部と並列連結されることができる。
 
【0118】
  また、上記第1キャパシタ部は第2内部連結導体126と、第2キャパシタ部は第1内部連結導体125とそれぞれ直列連結されることができる。
 
【0119】
  上記のように、本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタは、2種類の抵抗と3種類のキャパシタを有し、それぞれの値を制御することができる。
 
【0120】
  本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタは、上述した内部電極121、122、123、124、内部連結導体125、126及び外部電極の構造を有することで、従来の構造に比べて、より広い周波数領域でインピーダンス(Impedance)の低減及び調節が容易で、部品減少によって実装空間と費用を減らすことができる。
 
【0121】
  また、垂直実装するため、非接触端子(No  Contact  terminal)によるダウンサイジング(Downsizing)への妨害がなく、製品の小型化に有利である。
 
【0122】
  図6は本発明の第2実施形態による積層セラミックキャパシタの斜視図であり、
図7は本発明の第2実施形態による積層セラミックキャパシタに採用可能な第1から第4内部連結導体を示す平面図であり、
図8は
図7に示された第1から第4内部連結導体とともに使用可能な第1から第8内部電極を示す平面図であり、
図9は
図6に示された積層セラミックキャパシタの等価回路図である。
 
【0123】
  図6から
図9を参照すると、本発明の第2実施形態による積層セラミックキャパシタ200は複数の誘電体層211を含み、対向する第1及び第2主面5、6、対向する第1及び第2側面3、4、及び対向する第1及び第2端面1、2を有するセラミック本体210と、上記セラミック本体210内で第1側面3に露出し、上記セラミック本体210の長さ−幅方向の断面で一つの層に互いに離隔されて形成された第1、第3、第5及び第7内部電極221、223、225、227、及び上記第2側面4に露出し、上記セラミック本体210の長さ−幅方向の断面で他の一つの層に互いに離隔されて形成された第2、第4、第6及び第8内部電極222、224、226、228と、上記セラミック本体210内に形成され、第1及び第2側面3、4に露出した第1から第4内部連結導体241、242、243、244と、上記セラミック本体210の第1及び第2側面3、4に形成され、上記第1から第8内部電極221、222、223、224、225、226、227、228及び第1から第4内部連結導体241、242、243、244と電気的に連結された第1から第8外部電極231、232、233、234、235、236、237、238と、を含み、上記第1及び第2内部電極221、222と上記第3及び第4内部電極223、224と上記第5及び第6内部電極225、226と第7及び第8内部電極227、228は、それぞれ第1、第2、第3及び第4キャパシタ部を形成し、上記第1から第8内部電極221、222、223、224、225、226、227、228と上記第1から第4内部連結導体241、242、243、244は、上記第1から第8外部電極231、232、233、234、235、236、237、238を介して互いに電気的に連結された積層セラミックキャパシタを提供する。
 
【0124】
  本発明の第2実施形態において、上記第1から第4外部電極231、232、233、234は上記セラミック本体の第1側面3に互いに離隔配置され、上記第5から第8外部電極235、236、237、238は上記セラミック本体の第2側面4に互いに離隔配置されてもよい。
 
【0125】
  本発明の第2実施形態における上記積層セラミックキャパシタ200の実装面は、上記セラミック本体210の第2側面4であることを特徴とする。
 
【0126】
  本発明の第2実施形態において、上記第1、第3、第5、第7、第2、第4、第6及び第8内部電極221、223、225、227、222、224、226、228は、順に上記第1から第8外部電極231、232、233、234、235、236、237、238とそれぞれ連結されてもよい。
 
【0127】
  本発明の第2実施形態において、上記第1内部連結導体241は上記第1内部電極221と第1外部電極231を介して連結され、上記第4内部電極224と第6外部電極236を介して連結されてもよい。
 
【0128】
  本発明の第2実施形態において、上記第2内部連結導体242は上記第2内部電極222と第5外部電極235を介して連結され、上記第3内部電極223と第2外部電極232を介して連結されてもよい。
 
【0129】
  本発明の第2実施形態において、上記第3内部連結導体243は上記第5内部電極225と第3外部電極233を介して連結され、上記第8内部電極228と第8外部電極238を介して連結されてもよい。
 
【0130】
  本発明の第2実施形態において、上記第4内部連結導体244は上記第6内部電極226と第7外部電極237を介して連結され、上記第7内部電極227と第4外部電極234を介して連結されてもよい。
 
【0131】
  本発明の第2実施形態における上記第5キャパシタ部は、上記第1外部電極231と第6外部電極236に連結されてもよい。
 
【0132】
  本発明の第2実施形態における上記第6キャパシタ部は、上記第3外部電極233と第8外部電極238に連結されてもよい。
 
【0133】
  本発明の他の実施形態として、上記第1内部電極221の上記セラミック本体210の長さ方向の内側端部と第4内部電極224の上記セラミック本体210の長さ方向の内側端部、及び上記第5内部電極225の上記セラミック本体210の長さ方向の内側端部と第8内部電極228の上記セラミック本体210の長さ方向の内側端部は、上記セラミック本体の積層方向からみて、互いに一致することを特徴とすることができる。
 
【0134】
  上記内部電極の内側端部間が一致する特徴は、上述した本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタの特徴と同様である。
 
【0135】
  図9を参照すると、上記第1及び第2内部連結導体241、242と第3及び第4内部連結導体243、244は、それぞれ互いに並列連結されることができる。
 
【0136】
  また、上記第1から第4キャパシタ部は互いに並列連結されることができる。
 
【0137】
  また、上記第1内部電極221と第2内部電極222を含む第1キャパシタ部及び上記第3内部電極223と第4内部電極224を含む第2キャパシタ部は、上記第1及び第2内部連結導体241、242とそれぞれ直列連結されることができる。
 
【0138】
  また、上記第5内部電極225と第6内部電極226を含む第3キャパシタ部及び第7内部電極227と第8内部電極228を含む第4キャパシタ部は、第3及び第4内部連結導体243、244とそれぞれ直列連結されることができる。
 
【0139】
  一方、第5キャパシタ部が上記第1キャパシタ部及び第2キャパシタ部と並列連結されることができ、第6キャパシタ部が上記第3キャパシタ部及び第4キャパシタ部と並列連結されることができる。
 
【0140】
  その他、本発明の第2実施形態による積層セラミックキャパシタの特徴は上述した本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタの特徴と同一であるため、ここではその説明を省略する。
 
【0141】
  下表1は、本発明の実施例及び比較例において、第1内部電極及び第4内部電極のセラミック本体の長さ方向の長さL1、L2と第3キャパシタ部である上記重なる領域の上記セラミック本体の長さ方向の長さL3による目標ESR範囲の比率(Target  ESR  Range  Ratio)及びESLを比較したものである。
 
【0142】
  上記実施例は本発明の一実施形態により製作され、上記比較例は一般的な積層セラミックキャパシタを利用した。
 
【0143】
  具体的には、チップサイズは1005(横×縦、1.0mm×0.5mm)であり、静電容量は2.2μFである積層セラミックキャパシタを利用した。
 
【0144】
  目標ESR範囲の比率は、ESR範囲(ESR  Range)である200mΩ±10%に対する測定されたESR値の比率を意味すると理解されることができる。
 
【0146】
  上記表1を参照すると、本発明の実施例である試料2から7の場合は、ESR範囲(ESR  Range)である200mΩ±10%に対する測定されたESR値の比率が1.0以上で、高いESRを保持しながらも高周波領域でさらに低いESLを有することができるため、全体的なインピーダンス特性において、さらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現することができることが分かる。
 
【0147】
  特に、試料2から5は、ESR領域が低下する問題なく高周波特性のみを改善することができるため、さらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現する効果がさらに優れる。
 
【0148】
  一方、比較例である試料1は、重なる領域がなくてESL増加によりさらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現することができないことが分かる。
 
【0149】
  また、比較例である試料8及び9は、ESR範囲である200mΩ±10%に対して測定されたESR値の比率が1.0未満で、ESR領域が低下し、特に、試料9の場合はESLが増加するため、上記試料8及び9はさらに広い周波数領域で低いインピーダンスを具現することができないことが分かる。
 
【0150】
  積層セラミックキャパシタの実装基板
  
図10は
図1の積層セラミックキャパシタが印刷回路基板に実装された様子を示した斜視図である。
 
【0151】
  図10を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ100の実装基板300は、積層セラミックキャパシタ100が垂直実装される印刷回路基板310と、印刷回路基板310の上面に互いに離隔されて形成された第1及び第2電極パッド321、322と、を含む。
 
【0152】
  このとき、積層セラミックキャパシタ100は第3及び第4外部電極131、132がそれぞれ第1及び第2電極パッド321、322上に接触するように位置した状態で、半田付け330により印刷回路基板310と電気的に連結されてもよい。
 
【0153】
  上記の説明を除き、上述した本発明の第1実施形態による積層セラミックキャパシタの特徴と重なる説明は、ここでは省略する。
 
【0154】
  図11は本発明の実施例と比較例のインピーダンスを比較したグラフであり、
図12は本発明の実施例と比較例をLSI(Large  Scale  Integrated)の電源に使用した場合のインピーダンスを比較したグラフである。
 
【0155】
  図11及び
図12を参照すると、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタは、従来の積層セラミックキャパシタである比較例に比べて、より広い周波数領域でインピーダンスの低減効果があることが分かる。
 
【0156】
  以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。