(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
[P型受信機を用いた防災監視設備]
(防災監視設備の概要)
図1はP型受信機を設けた防災監視設備の概略を示した説明図である。
図1に示すように、P型受信機10は建物の防災センタや管理人室等に設置されており、P型受信機10から監視領域に対し火報回線L01〜L10、防排煙回線DL11〜DL18、制御回線D11〜D18、更に図示しない警報回線を引き出している。
【0023】
火報回線L01〜L10は、火報回線L1に代表して示すように、オンオフ感知器14や発信機16等を接続している。
【0024】
防排煙回線DL11〜DL18は、防排煙回線DL11に代表して示すように、防排煙用感知器18を接続している。制御回線D11〜D18は、制御回線D11に代表して示すように、防火戸20を接続している。なお、防火戸20は自動開放装置(ラッチレリーズ装置)により閉鎖位置に保持されており、制御回線D11は防火戸20の自動開放装置を接続している。
【0025】
またP型受信機10には無線通信アダプタとして機能する無線LANアダプタが内蔵されており、そのアンテナ15と関係者が保有している携帯端末、例えばスマートフォンとして知られた携帯電話端末12との間で無線LAN回線による通信接続を可能としている。ここで、スマートフォン等を用いた携帯電話端末12は、無線LANのアクセスポイントとして機能する無線LAN通信機能(例えばデザリング機能)を備えており、無線ルータを経由せず、P型受信機10に設けた無線通信アダプタとの間で無線LANによる通信接続を可能とする。
【0026】
(P型受信機の機能構成)
図2はP型受信機の機能構成の概略を示したブロック図である。
図2に示すように、P型受信機10は、制御部22を備え、制御部22は、CPU、メモリ、各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路で構成している。制御部22に対しては、回線受信部24、回線制御部26、表示部28、操作部30、警報部32、移報部34を設け、更に、制御部22は入出力ポートとして例えば汎用シリアルバスポートとなるUSBポート36を備え、USBポート36にアンテナ15を備えた無線LANアダプタ38を接続している。
【0027】
回線受信部24は火報回線L01〜L10及び防排煙回線DL11〜DL18に対応して設けており、それぞれに接続した
図1に示すオンオフ感知器14や防排煙用感知器18に対し直流電源を供給して動作させると共に、オンオフ感知器14又は防排煙用感知器18が火災を検知して動作した場合に流れる発報電流を回線受信部24で火災信号として受信する。
【0028】
回線制御部26は制御回線D11〜D18に対応して設けており、それぞれに接続した
図1に示す防火戸20に制御信号を出力し、防火戸20の閉鎖状態でのラッチを解除して開放動作させるようにしている。
【0029】
表示部28は盤前面や盤内に設けた各種の表示灯や表示器を備えている。例えば表示部28には、感知器からの火災信号の受信を表示する火災代表灯、防排煙用感知器からの火災信号の受信を表示する防排煙代表灯、交流電源の供給を表示する交流電源灯、予備電源への切替えを表示する予備電源灯、障害検知を表示する障害代表灯、定位にないスイッチがあることを表示するスイッチ注意灯、火報回線L01〜L10に対応した地区の火災を表示する地区表示灯、火災信号を受信して蓄積中にあることを表示する蓄積中灯、発信機からの発信信号の受信を示す発信機灯、非常放送中を表示する非常放送中灯、非常電話の通話接続を表示する電話灯等を設けている。
【0030】
また、表示部28には、これ以外に、スイッチ操作無効中灯、地区音響一時停止灯、主音響停止灯、移報停止灯、試験復旧灯、付属音響停止灯、障害音響停止灯、蓄積解除灯、自己診断灯、地区音響一斉鳴動灯等を設けている。
【0031】
操作部30は盤前面や盤内に設けた各種の操作スイッチを備えている。例えば操作部30には、火災断定スイッチ、地区音響一時停止スイッチ、復旧スイッチ、音声案内スイッチ、非常放送連動停止スイッチ、主音響停止スイッチ、付属音響停止スイッチ、障害音響停止スイッチ、試験復旧スイッチ、火災試験スイッチ、自己診断スイッチ、予備電源試験スイッチ、地区音響一斉鳴動スイッチ、蓄積解除スイッチ等を設けている。
【0032】
警報部32には音響警報や音声案内を行うスピーカやブザー等を設けている。移報部34には、外部接続する例えば表示盤等に火災代表移報信号や回線移報信号を出力する無電圧リレー接点を用いた移報回路を設けている。
【0033】
(受信制御部のUSBポートと無線LANアダプタ)
制御部22の基板に実装したCPUからはUSBとして知られた汎用シリアルバス(Universal Serial Bus)が引き出され、この汎用シリアルバスにUSBコネクタによるUSBポート36を1又は複数設けており、その内の1つに無線LANアダプタ38を接続している。
【0034】
無線LANアダプタ38は、インタフェース変換アダプタとして機能し、USB通信プロトコルに従った信号と無線LAN通信プロトコルに従った信号との間の変換を行う。例えば無線LANアダプタ38は、USB2.0又はUSB3.0の標準規格に従った信号とイーサネット(登録商標)による無線ネットワークをベースにしたIEEE802.11に準拠した無線LAN通信による信号との間の変換を行う。この無線LAN通信において、無線LANアダプタ38は無線LANのステーションとして機能し、アクセスポイントとして機能する携帯電話端末12との間の通信接続を確立してパケット信号を通信する。
【0035】
無線LANアダプタ38としては、USBポート36に差し込んで使用するWiFi(登録商標)ドングルとして知られた小型のインタフェース変換デバイスを使用することができる。
【0036】
このように制御部22のUSBポート36に無線LAN通信アダプタ38を接続することで、P型受信機10の外部機器となる無線LAN通信機能を備えた例えば携帯電話端末12との通信接続を可能とする。
【0037】
ここで、USBポート36に無線LANアダプタ38として機能する例えばWiFi(R)ドングルを直接差し込んでいるが、P型受信機のメモリに記憶した設定情報の操作や保守点検はP型受信機10の盤前面を構成する前扉を開いて行うことから、無線LANアダプタ38のアンテナ15が盤内にあっても外部の携帯電話端末12との通信接続が可能である。
【0038】
また、受信機の前扉を開けずに設定情報の操作や試験指示を外部の携帯電話端末12から行うことを可能とするため、USBコネクタケーブルの一方のコネクタを制御部22のUSBポート36に接続し、他方のコネクタの差込口を受信機の盤前面に露出して設け、ここにWiFi(R)ドングルを直接差し込んでアンテナ15を外部露出させることで、外部の携帯電話端末12との通信接続をより確実なものとしても良い。
【0039】
(受信機の制御部)
P型受信機10の制御部22は、火災監視モードの設定状態で機能し、オンオフ感知器14からの火災信号を受信して火災警報を出力する制御等を行う。
【0040】
また、制御部22は、携帯電話端末12からの指示に基づき、所定の認証処理を経て火災監視モードから登録モードへ遷移した後に、設定情報の登録、変更又は確認を行って処理結果を携帯電話端末12へ通知する制御を行う。
【0041】
また、制御部22は、携帯電話端末12からの指示に基づき、所定の認証処理を経て火災監視モードから登録モードへ遷移した後に、火災信号の受信に伴う受信機の試験、P型受信機10に設けている操作部28、表示部30、警報部32及び又は移報部34の試験、P型受信機10に接続している表示盤等の端末機器の試験を行って試験結果を携帯電話端末12に通知する制御を行う。
【0042】
(受信機の回線設定情報)
図3はP型受信機10のメモリに登録している設定情報を示した説明図であり、
図3(A)は入力回線設定情報を示し、
図3(B)は出力回線設定情報を示す。
【0043】
図3において、入力回線設定情報46及び出力回線設定情報48は、P型受信機の製造段階で対象となる防災監視設備の構成に基づき設計支援コンピュータシステム等を使用して例えばエクセルシートとして作成し、専用のデータ設定装置を使用してP型受信機10の制御部22に設けたメモリに格納している。
【0044】
入力回線設定情報46は、回線番号、回線種別、蓄積設定、空き回線及び回線状態等の項目で構成し、
図1に示した防災監視設備の場合、回線番号L01〜L10を火報回線とし、回線番号L01,L02については例えば厨房等の誤報の出やすい場所に敷設していることから蓄積を設定し、更に、回線番号L09,L10は未接続の空き回線とし、増設を可能としている。回線の状態は現時点で火災信号の受信による「回線発報」か火災信号の受信のない「非発報」かの状態を設定している。この回線状態の項目については、受信機試験の際に外部から「回線発報」を書き込むことが可能であり、これにより疑似的な回線発報を生成して受信機の試験動作を可能とする。
【0045】
この点は回線番号DL11〜DL18の防排煙回線及び回線番号S19,S20の警報回線についても同様である。
【0046】
また、出力回線設定情報48は、回線番号、回線種別、空き回線及び回線状態等の項目で構成し、
図1に示した防災監視設備の場合、回線番号D11〜D18を防排煙用の制御回線とし、回線番号EA19,EA20については移報回線とし、更に、回線番号D17,D18,EA20は空き回線とし、増設を可能としている。回線状態は現時点で制御回線に対する制御出力又は制御出力停止の状態を設定している。
【0047】
(受信機各部の設定情報)
図4はP型受信機のメモリに登録している受信機各部の設定情報を示した説明図であり、
図4(A)は操作部設定情報を示し、
図4(B)は表示部設定情報を示す。
【0048】
図4に示すように、操作部設定情報50は操作部30に設けた操作スイッチ群を示す設定情報であり、スイッチ名、スイッチ状態及び定位設定等の項目で構成し、例えば火災断定スイッチ、地区音響一時停止スイッチ、復旧スイッチ、音声案内スイッチ、非常放送連動停止スイッチ、主音響停止スイッチ、付属音響停止スイッチ、障害音響停止スイッチ、試験復旧スイッチ、火災試験スイッチ、自己診断スイッチ、予備電源試験スイッチ、地区音響一斉鳴動スイッチ、蓄積解除スイッチを登録している。スイッチ状態は、音声案内スイッチのみがオンであり、それ以外のスイッチは全てオフとしている。また、定位設定は、図示のスイッチ状態を全て定位に設定している。
【0049】
表示部設定情報52は、表示部28に設けた表示灯群を示す設定情報であり、名称及び状態等の項目で構成し、例えば火災代表灯、防排煙代表灯、交流電源灯、予備電源灯、障害代表灯、スイッチ注意灯、地区表示灯、蓄積中灯、発信機灯、非常放送中灯、電話灯、スイッチ操作無効中灯、地区音響一時停止灯、主音響停止灯、移報停止灯、試験復旧灯、付属音停止灯、障害音響停止灯、蓄積解除灯、自己診断灯、地区音響一斉鳴動灯を登録している。表示状態は、例えば通常の監視状態では、交流電源灯のみが点灯となり、それ以外の表示灯は消灯している。
【0050】
表示部設定情報52の状態は、そのときの表示状態を示しているが、受信機試験の際には、外部から表示状態を書き込むことで、表示動作を試験的に行うことを可能とする。
【0051】
[携帯電話端末]
(携帯電話機の機能構成)
図5は携帯電話端末の機能構成の概略を示した説明図であり、個人用の携帯コンピュータの機能を併せもつ携帯電話端末として知られたスマートフォンを例にとっている。
【0052】
図5において、携帯電話端末12は、制御部60、携帯電話通信部62、無線LAN通信部64、高速移動通信部66、GPS通信部(全地球測位システム通信部)68、カメラ部70、SIMカード72、ディスプレイ74、タッチパネル76、音声入出力部78、USB端子部80、操作部82及びメモリカード84等を備える。
【0053】
制御部60は、プロセッサを構成するCPU、メモリ、各種入出力インタフェースを備えたLSIで実現され、インストールされたプログラムを実行する。
【0054】
携帯電話通信部62は、第3世代移動通信システム(3G)として知られたW−CDMAにより携帯電話通信を行う。
【0055】
無線LAN通信部64は、イーサネット(登録商標)による無線ネットワークをベースにしたIEEE802.11に準拠した無線通信を行い、
図2のP型受信機10に設けた無線LANアダプタ38との間に無線LAN回線を確立してデータ伝送を行う。このため無線LAN通信部64は、無線LANのアクセスポイントとして機能する無線LAN通信機能、例えばデザリング機能を備えている。
【0056】
高速移動通信部66は、IEEE802.16eに準拠したモバイルWiMAX(R)によるモバイル高速移動通信を行う。
【0057】
GPS通信部68は、米国が運用する周回衛星を使用した全地球測位システム(Global Positioning System)を利用して、現在位置の経度と緯度を取得するための通信を行う。
【0058】
カメラ部70は、CMOS撮像素子を使用して画像の撮像を行い、静止画及び動画を取得する。
【0059】
SIMカード72は、携帯電話番号を識別するための番号であるIMSI(International Mobile Subscriber Identity)番号を格納したカードであり、SIMカード72の差し替えにより、複数の携帯電話端末で同じ携帯電話番号を利用可能とする。
【0060】
ディスプレイ74は、液晶パネルや有機ELパネルなどの表示デバイスを使用し、パネル表面にはタッチパネル76を配置している。音声入出力部78は、マイク、スピーカ、及びオーディオコーデック(Audio CODEC)を備えて音声入出力を行う。
【0061】
USB端子部80は、適宜の周辺機器を接続するデジタル・インタフェースのコネクタを接続する。操作部82は、キーパッドや操作釦による利用者の操作を受け付けて制御部60に通知する。メモリカード84は、着脱自在な外部メモリであり、カメラ部70で撮像した画像等の各種データの外部記憶に使用する。
【0062】
制御部60は、通話接続、メール接続、インターネット接続などの通信接続及び関連する各種の制御を行う。
【0063】
また、制御部60は、
図2に示した無線LANアダプタ38との通信接続を介してP型受信機10の制御部22に所定処理を指示して動作させると共に動作結果を受信して表示する処理手段としての制御を行う。
【0064】
(無線LAN通信部のアクセスポイント制御機能)
携帯電話端末12に設けた無線LAN通信部64のアクセスポイント制御機能は次のようになる。ここで、携帯電話端末12の無線LAN通信部64は無線LANのアクセスポイントとなり、P型受信機10の無線LANアダプタ38は無線LANのステーションとなる。
【0065】
アクセスポイントとして機能する携帯電話端末12の無線LAN通信部64に通信接続するP型受信機10の無線LANアダプタ38には、アクセスポイントの識別子であるESS−ID(Extended Service Set Identifier)を予め設定登録しておく。これにより携帯電話端末12の無線LAN通信部64は設定登録されている識別子ESS−IDの端末としか通信しないようにすることができる。
【0066】
アクセスポイントとなる携帯電話端末12の無線LAN通信部64とそのステーションとなるP型受信機10の無線LANアダプタ38との間の通信接続を行うアクセスポイント制御機能は、パッシブスキャン方式とアクティブスキャン方式に大別される。
【0067】
(パッシブスキャン方式)
パッシブスキャン方式は、携帯電話端末12の無線LAN通信部64が定期的にブロードキャストするビーコンフレームをP型受信機10の無線LANアダプタ38で受信し、無線LANアダプタ38は予め設定登録している携帯電話端末12の無線LAN通信部64の識別子ESS−IDが、接続しようとしている携帯電話端末12の無線LAN通信部64の識別子ESS−IDと同じかどうかを問い合わせるプローブ要求フレームを送信する。携帯電話端末12の無線LAN通信部64はプローブ要求フレームにより受信した識別子ESS−IDが自己の識別子ESS−IDと同じであればプローブ応答フレームを返送し、P型受信機10の無線LANアダプタ38はこれを受信して、携帯電話端末12の無線LAN通信部64の識別子ESS−IDが設定登録しているものと同じ識別子であることを確認する。
【0068】
続いてP型受信機10の無線LANアダプタ38と携帯電話端末12の無線LAN通信部64の間で、予め設定した認証方式を使って認証を行い、認証に成功すると、P型受信機10の無線LANアダプタ38から携帯電話端末12の無線LAN通信部64へ接続要求としてアソシエーション要求フレームを送信し、携帯電話端末12の無線LAN通信部64が許可応答としてアソシエーション応答フレームを返送すると接続が完了し、パケット信号の通信を行う。
【0069】
(アクティブスキャン方式)
アクティブスキャン方式は、P型受信機10の無線LANアダプタ38で携帯電話端末12の無線LAN通信部64からのビーコンフレームを一定時間にわたり受信できなかった場合に、P型受信機10の無線LANアダプタ38が接続を行いたい識別子ESS−IDの情報をプローブ要求フレームにより送信し、携帯電話端末12の無線LAN通信部64からプローブ応答フレームが得られれば、パッシブスキャン方式と同様に、認証、アソシエーション要求と応答に移行し、接続を完了し、パケット信号の通信を行う。
【0070】
(受信機処理に伴う携帯電話端末の画面)
図6乃至
図8は、受信機処理操作に用いる携帯電話端末の認証画面、メニュー画面、データ設定画面、保守点検画面及び個別試験画面を示した説明図である。
【0071】
図6(A)は受信機処理操作を行う場合に最初に使用する認証画面85であり、予め利用者が受信機側に登録したユーザID86とパスワード88を入力してOK釦を操作することで、
図2の無線LANアダプタ38を介して制御部22との間で通信接続を確立し、入力したユーザID86とパスワード88を含むP型受信機10の制御部22を宛先とするパケット信号を送信し、認証に成功すると制御部22からの認証成功通知を含む携帯電話端末12の制御部60を宛先とするパケット信号を受信し、
図6(B)のメニュー画面90に切り替わる。このような認証処理により、ユーザIDとパスワードを登録した利用者のみによる受信機の処理操作を可能とし、部外者による不正な処理操作を抑止する。
【0072】
なお、以下の説明ではパケット信号の宛先として示すP型受信機10の制御部22又は携帯電話端末12の制御部60を簡略化し、P型受信機10又は携帯電話端末12として説明する。また、P型受信機10の制御部22及び携帯電話端末12の制御部60には、パケット通信の宛先として使用する所定のネットワークアドレスを予め設定登録している。
【0073】
(設定情報の処理操作)
図6(B)のメニュー画面90には、データ設定釦92と保守点検釦94のメニュー釦を配置している。
【0074】
メニュー画面90のデータ設定釦92を操作すると、
図7(A)のデータ設定画面96に切り替わる。またデータ設定釦92の操作に伴い携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする登録モード切替要求パケット信号を送信し、これを受信したP型受信機10の制御部22は通常監視状態における火災監視モードから登録モードへの切替えを行う。
【0075】
登録モードに切替えた場合には、例えば受信機10の盤前面に設けているスイッチ注意灯を点滅して登録モードに切り替わっていることを表示する。なお、P型受信機10を登録モードに切り替える場合、作業者は受信機10の盤前面に登録作業中であることを示す表示板をマグネット等で装着し、登録作業中であることを関係者が分かるようにする。
【0076】
データ設定画面96には火報回線釦98、防排煙回線釦100及び警報回線釦102を設けており、何れかの釦操作により登録、変更又は確認を行う回線種別を選択可能とする。
【0077】
例えば火報回線釦98を操作すると、携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする火報回線選択要求パケット信号が送信され、制御部22が動作して
図3(A)に示した入力回線設定情報46から回線番号L01〜L10の設定情報を読み出して携帯電話端末12を宛先とする設定情報読出パケット信号を送信して画面表示させる。
【0078】
そこで作業者は携帯電話端末12に画面表示された火報回線の設定情報の中から例えば空き回線を検索し、空き回線の設定を解除することで新たな火報回線を登録する。また、蓄積解除を設定している例えば回線番号L03について誤報が多発しているような場合には、蓄積設定を「蓄積解除」から「蓄積」に変更する操作を行う。このような回線設定情報の登録、変更、確認の操作は、防排煙回線及び警報回線についても同様に行うことができる。
【0079】
設定情報の処理操作を完了して
図6(A)のメニュー画面90に戻ると携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする登録モード解除パケット信号を送信し、これを受信してP型受信機10の制御部22は、それまでの登録モードを解除して火災監視モードに切り替わる。
【0080】
(試験の処理操作)
図6(B)に示すメニュー画面90の保守点検釦94を操作すると、
図7(B)の保守点検画面104に切り替わる。また保守点検釦94の操作に伴い携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする保守点検モードへの切替要求パケット信号を送信し、これを受信したP型受信機10の制御部22は通常監視状態における火災監視モードから保守点検モードの切替えを行う。
【0081】
保守点検モードへの切替中は、例えば受信機の盤前面に設けているスイッチ注意灯を点滅して保守点検モードに切り替わっていることを表示する。なお、P型受信機10を登録モードに切り替える場合には、作業者は受信機の盤前面に保守点検作業中であることを示す表示板をマグネット等で装着し、保守点検作業中であることを関係者が分かるようにする。
【0082】
保守点検画面104には個別試験釦106と自動試験釦108を設けている。個別試験釦106を操作すると
図8の個別試験画面110に切り替わる。個別試験画面110には、火災受信試験釦112、操作部試験釦114、表示部試験釦116、警報部試験釦118及び移報部試験釦120を設けており、
図2のP型受信機10の制御部22に対する操作指示により、制御部22、表示部28、操作部30、警報部32及び移報部34に対する所定の試験動作を行う。
【0083】
(火災受信試験)
火災受信試験釦112を操作すると携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする火災受信試験要求パケット信号を送信し、これを受信して制御部22が動作し、火報回線L01〜L10に対応した回線受信部24で火災信号が受信された状態を疑似的に生成し、表示部28及び警報部32を動作して火災警報を出力させる試験動作を順次行う。
【0084】
(操作部試験)
また操作部試験釦114を操作すると、携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする操作部試験要求パケット信号を送信し、これを受信して制御部22が動作し、
図4(A)に示した操作部設定情報50に基づき、スイッチ操作を必要とする受信機の動作状態を生成すると共に、この動作状態に対するスイッチの操作指示パケット信号を、携帯電話端末12を宛先として送信し、携帯電話端末12の画面表示及び音声メッセージ出力により指示し、これに基づき作業者が指示されたP型受信機10のスイッチを操作すると、スイッチ操作に基づく試験動作を行う。
【0085】
例えば主音響停止スイッチの試験を行う場合には、制御部22は警報部32を動作して主音響警報を出力させると共に、主音響停止スイッチの操作指示を携帯電話端末12に送信し、携帯電話端末12の画面表示及び音声メッセージ出力により指示し、これに基づき作業者が指示されたP型受信機10の主音響停止スイッチを操作すると、主音響を停止する試験動作を行う。このような試験制御は、各スイッチの機能に応じて個別に定めている。
【0086】
(表示部試験)
また表示部試験釦116を操作すると、携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする表示部試験要求パケット信号を送信し、これを受信してP型受信機10の制御部22が動作し、
図4(B)に示した表示部設定情報52に基づき、各表示灯を順番に点灯及び又は点滅する試験表示を行う。
【0087】
この試験表示に伴いP型受信機10の制御部22は表示灯の試験表示を行う毎に、この試験表示に対する確認要求パケット信号を携帯電話端末12を宛先として送信し、携帯電話端末12の画面表示及び音声メッセージにより確認を求める。これに対し作業者が受信機表示灯の試験表示を確認して携帯電話端末12の確認画面操作を行うと、P型受信機10を宛先とする確認応答パケット信号を携帯電話端末12から送信し、この確応答パケット信号を受信したP型受信機10の制御部22は、現在の表示灯の試験表示を停止して次の表示灯の試験表示に移行する制御を繰り返す。これによりP型受信機10に設けている全ての表示灯が正常に機能するか否かを確認可能とする。
【0088】
(警報部試験)
また警報部試験釦118を操作すると、携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする警報部試験要求パケット信号を送信し、これを受信してP型受信機10の制御部22が動作し、警報部32に設けたスピーカから予め準備されている警報音及び警報メッセージを所定の順番で出力させる試験動作を行う。
【0089】
この警報試験に伴い制御部22は警報出力を行う毎に、P型受信機10から確認要求パケット信号を携帯電話端末12を宛先として送信し、携帯電話端末12の画面表示及び音声メッセージにより確認を求める。これに対し作業者が受信機の警報出力を確認して携帯電話端末12の確認画面操作を行うと、携帯電話端末12から確認応答パケット信号をP型受信機10を宛先として送信し、この確認応答パケット信号を受信したP型受信機10の制御部22は次の警報出力に移行する制御を繰り返す。これによりP型受信機10に設けている全ての警報出力が正常に機能するか否かを確認可能とする。
【0090】
(移報部試験)
また移報部試験釦120を操作すると、携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする移報部試験要求パケット信号を送信し、これを受信してP型受信機10の制御部22が動作し、移報部34から移報信号を出力する試験動作を行う。この移報試験に伴いP型受信機10の制御部22は移報出力を行う毎に、携帯電話端末12を宛先とする確認要求パケット信号を送信し、画面表示及び音声メッセージにより確認を求める。これに対し作業者が移報出力による外部機器の動作を確認して携帯電話端末12の確認画面操作を行うと、携帯電話端末12からP型受信機10を宛先とする確認応答パケット信号を送信し、この確認応答パケット信号を受信したP型受信機10の制御部22は現在の移報出力を停止して次の移報出力に移行する制御を繰り返す。これによりP型受信機10に設けている全ての移報出力が正常に機能するか否かを確認可能とする。
【0091】
(自動試験)
図7(B)の保守点検画面104に設けた自動試験釦108を操作すると、P型受信機10の自動試験を行う。この自動試験は、
図8の個別試験画面110による火災受信試験、操作部試験、表示部試験、警報部試験及び移報部試験を連続して行う試験となる。
【0092】
なお、上記に示した携帯電話端末12からの指示によるP型受信機10の試験処理は一例であり、必要に応じて適宜の試験パターンを準備して動作させることができる。
【0093】
また、保守点検の際には、作業者が監視領域に設置しているオンオフ感知器を試験治具により発報させて受信動作を確認する試験を行うが、この感知器発報試験についても、例えばP型受信機10から回線発報の受信結果を携帯電話端末12に送信して表示するような使い方を可能とする。
【0094】
[携帯電話端末の受信機遠隔処理]
図9は携帯電話端末による遠隔制御を示したフローチャートであり、
図5の携帯電話端末12に設けた制御部60による制御となる。
【0095】
図9に示すように、ステップS1(以下「ステップ」は省略)で
図6に示した携帯電話端末12の認証画面85を使用してユーザID及びパスワードを入力してP型受信機10に認証要求を行って認証に成功すると、制御部22のUSBポート36に接続している無線LANアダプタ38を経由して携帯電話端末12とP型受信機10との間に通信接続が確立される。
【0096】
続いてS2に進み、
図6(B)に示したようにメニュー画面90を表示する。続いてS3でメニュー画面によるデータ設定のメニュー選択を判別するとS4に進み、P型受信機10へ登録モードへの切替えを指示し、S5でP型受信機10から送信されてきた火報回線や防排煙回線等の設定情報を表示し、必要な設定情報の登録、変更及び又は確認を行う。S6で情報設定の終了を判別すると、P型受信機10に登録モードの解除を指示してS7に進む。
【0097】
S7でメニュー画面による試験メニューの選択を判別するとS8に進み、P型受信機10へ保守点検モードへの切替えを指示し、S9でP型受信機10に個別試験又は自動試験を指示して所定の試験動作を行わせる。S10で試験終了を判別すると、P型受信機10に保守点検モードの解除を指示してS11に進み、その他のメニュー選択があれば、その処理を行い、S12で終了操作を判別するまでS2からの処理を繰り返す。
【0098】
[受信機制御処理]
図10はP型受信機の制御処理を示したフローチャートであり、P型受信機10に設けた制御部22による制御となる。
【0099】
図10に示すように、ステップS21で電源投入に伴う所定の初期化処理を行った後、S22に進んで火災監視モードを設定して火災監視制御を行う。火災監視制御では感知器からの火災信号を受信して火災警報を出力する。監視モードによる火災監視制御中にS23でUSBポート36に接続した無線LANアダプタ38を経由した携帯電話端末12による通信接続要求を判別するとS24に進み、携帯電話端末12からの送信されたユーザIDとパスワードによる認証処理を行い、認証に成功すると携帯電話端末12との通信接続を確立する。
【0100】
続いてS25で携帯電話端末12からのパケット信号による登録モードへの切替指示を判別するとS26に進み、それまでの火災監視モードを解除して登録モードに切り替える。続いてS27で携帯電話端末12からのパケット信号による設定情報の登録、変更、確認等の指示に基づく処理を実行し、S28で実行結果を必要に応じて携帯電話端末12に送信し、S29で携帯電話端末12からのパケット信号により登録モード解除指示を判別するまでS27からの処理を繰り返す。S29で登録モード解除指示を判別するとS30で登録モードを解除して火災監視モードに切替える。
【0101】
続いてS31で携帯電話端末12からのパケット信号による保守点検モードへの切替指示を判別するとS32に進み、携帯電話端末12からのパケット信号による試験指示に基づき試験動作を実行し、S33で実行結果を必要に応じて携帯電話端末12に送信し、S34で携帯電話端末12からのパケット信号により保守点検モード解除指示を判別するまでS32からの処理を繰り返す。S34で保守点検モード解除指示を判別するとS35で登録モードを解除して火災監視モードに切替え、S22の処理に戻る。
【0102】
[R型受信機を用いた防災監視設備]
(防災監視設備の概要)
図11はR型受信機を設けた防災監視設備の概略を示した説明図である。
図11に示すように、R型受信機150は建物の防災センタや管理人室等に設置されており、R型受信機150から監視領域に対し伝送回線SL1〜SL10を引き出している。伝送回線SL1〜SL10は例えば一対の信号線と一対の電源線で構成している。
【0103】
伝送回線SL1〜SL10には、伝送回線SL1に代表して示すように、複数のアナログ感知器152を接続すると共に、地区音響用中継器154を介して地区音響装置155を接続し、また火報用中継器156から引き出した火報回線L1にオンオフ感知器14および発信機等を接続している。また伝送回線SL10に代表して示すように、防排煙用中継器158を介して防火戸160や排煙ダクトに設けたダンパ162を接続し、更に、中継器機能を備えたアドレッサブル発信機164を接続している。ここで火報用中継器156は火報回線を4回線引き出すことができ、また防排煙用中継器158は防排煙機器を4台接続可能としている。
【0104】
伝送回線SL1〜SL10は1回線当り例えば128アドレスを割り当てることができ、このため1回線当り最大128台の端末機器を接続することができる。例えば伝送回線SL1に接続しているアナログ感知器14、地区音響用中継器154、火報用中継器156には、それぞれに固有のアドレスが設定される。
【0105】
またR型受信機150には無線LANアダプタが内蔵されており、そのアンテナ182と関係者が保有しているスマートフォンとして知られた携帯電話端末12との間で無線LAN回線による通信接続を可能としている。
【0106】
(R型受信機の機能構成)
図12はR型受信機の機能構成の概略を示したブロック図である。
図12に示すように、R型受信機150は、制御部166を備え、制御部166は、CPU、メモリ、各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路で構成している。制御部166に対しては、伝送部168、表示部170、操作部172、警報部174、移報部176を設け、更に、制御部166は汎用シリアルバスポートとなるUSBポート178を備え、USBポート178にアンテナ182を備えた無線LANアダプタ180をコネクタ接続している。
【0107】
伝送部168は伝送回線SL1〜SL10に対応して設けており、端末機器として接続したアナログ感知器152や各種中継器との間でアドレスを指定した所定のコマンドやデータの伝送を行う。
【0108】
表示部170、操作部172、警報部174、移報部176は、
図2に示したP型受信機10に設けた表示部28、操作部30、警報部32、移報部34と基本的に同じになる。
【0109】
制御部166の基板に実装したCPUからはUSBとして知られた汎用シリアルバス(Universal Serial Bus)が引き出され、この汎用シリアルバスにUSBポートコネクタによるUSBポート178を1又は複数設けており、その内の1つに無線LANアダプタ180を接続している。
【0110】
このように制御部166のUSBポート178に無線LAN通信アダプタ180を接続することで、R型受信機150の外部機器となる無線LAN通信機能を備えた例えば携帯電話端末12との通信接続を可能とする。
【0111】
制御部166は、伝送回線単位に例えば1分周期で一括AD変換コマンドを送信してアナログ感知器152などの検知用端末機器で検出信号のAD変換を行わせて検出データを保持させ、続いて端末機器のアドレスを順次指定したポーリングコマンドを送信して検出データを応答送信させ、受信した検出データから例えば火災を判断している。
【0112】
またアナログ感知器152や火報用中継器156で火災を検知した場合は割込み信号をR型受信機150に送信する。この割込み信号に対し制御部166は、検索コマンドを送信して火災を検出して割込信号を送信した検知用端末機器を特定し、端末アドレスで特定される地区を示す火災警報を出力する。
【0113】
また制御部166は、火災検知に伴う防排煙制御や地区音響鳴動について、対象とする制御用端末機器を特定するアドレスを指定した制御コマンドを送信して必要とする端末制御を行う。
【0114】
(受信機の端末機器設定情報)
図13はR型受信機150のメモリに登録している端末機器設定情報を示した説明図である。
【0115】
図13において、端末機器設定情報188は、R型受信機150の製造段階で対象となる防災監視設備の構成に基づき設計支援コンピュータシステム等を使用して例えばエクセルシートとして作成し、専用のデータ設定装置を使用してR型受信機150の制御部166に設けたメモリに格納している。
【0116】
端末機器設定情報188は、回線系統毎に分けてアドレス、種別、状態、地区等の項目で構成し、
図11に示した伝送回線SL1〜SL10に接続した端末機器の情報を設定している。ここで、機器状態の項目については、「正常」と「障害」を示しているが、これ以外に例えばアドレス001のアナログ火災感知器による火災検知を判別した場合は「火災」が状態として書き込まれ、この機器状態に応じた受信機制御が制御部166により行われる。
【0117】
このため携帯電話端末12の処理操作による受信機試験の際に、外部から端末機器設定情報188の対応する機器状態に試験のために「火災」を書き込むことが可能であり、これにより疑似的な火災検知を生成して受信機の対応する試験動作を可能とする。
【0118】
またR型受信機150に設けた制御部166のメモリには表示部設定情報や表示部設定情報を登録しているが、これは
図4に示したP型受信機10の操作部設定情報50及び表示部設定情報52と基本的に同じになる。
【0119】
(携帯電話端末の受信機遠隔処理)
図12のR型受信機150の遠隔的な処理操作に使用する携帯電話端末12の構成及び機能は
図5乃至
図9に示したP型受信機10の場合と基本的に同じになる。また、
図12のR型受信機150の制御部166による携帯電話端末12からの指示に基づく制御も、R型受信機150に固有な
図13に示した端末機器設定情報188を登録、変更、確認の際に使用する場合を除き、
図2のP型受信機10の制御部22と基本的に同じになる。
【0120】
図12を参照して携帯電話端末12によるR型受信機150の遠隔的な処理操作を説明すると次のようになる。
【0121】
図6に示した携帯電話端末12の認証画面85を使用してユーザID及びパスワードを入力してP型受信機10に認証要求のパケット信号を送信して認証に成功すると、制御部166のUSBポート178に接続している無線LANアダプタ180を経由して携帯電話端末12とR型受信機150との間に通信接続が確立される。
【0122】
続いて
図6(B)に示す携帯電話端末12のメニュー画面90からデータ設定メニューを選択するとR型受信機150へのパケット信号送信により登録モードへの切替えを指示し、R型受信機150から送信されてきた
図13に示す対象回線系統の端末機器設定情報を表示し、必要な設定情報の登録、変更及び又は確認を行う。携帯電話端末12で情報設定の終了操作を行うと、R型受信機150にパケット信号を送信して登録モード解除を指示し、R型受信機150は登録モードを解除して火災監視モードに切り替わる。
【0123】
また、携帯電話端末12のメニュー画面で試験メニューを選択すると、R型受信機150へのパケット信号送信により保守点検モードへの切替えを指示し、R型受信機150に個別試験又は自動試験を指示して所定の試験動作を行わせる。携帯電話端末12で試験終了操作を行うと、R型受信機150に保守点検モードの解除を指示し、R型受信機150は保守点検モードを解除して火災監視モードに切り替わる。
【0124】
[本発明の変形例]
(携帯電話端末)
上記の実施形態は、携帯端末としてスマートフォン等の携帯電話端末から受信機に処理操作を指示する場合を例にとっているが、携帯電話端末に代え、無線LAN通信機能を備えたタブレット等の電話機能を持たない携帯端末機器としても良い。
【0125】
(入出力ポート)
上記の実施形態は、受信機の制御部に設ける入出力ポートとしてUSBポートを例にとっているが、これ以外に例えばRS232シリアルポートなど適宜の入出力ポートを含む。
【0126】
(受信機の操作処理)
上記の実施形態は、携帯電話端末による受信機の設定情報の登録、変更、確認を行う処理操作と、受信機試験を行う処理操作を例にとっているが、これ以外に、受信機の運用維持や保守点検に必要な適宜の処理操作を行うことを可能とする。
【0127】
(異常監視)
また、上記の実施形態は火災を監視する防災監視設備を例にとるものであったが、火災以外にガス漏れや盗難などの適宜の異常を検知して警報する防災監視設備についても同様に適用できる。
【0128】
(その他)
また、本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。