(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
交流電圧を直流電圧に変換するためにダイオードが三相ブリッジ結線され、交流電源を整流する整流手段と、前記整流手段の出力を平滑化する平滑手段と、前記平滑手段と負荷である室外機の電動機との間に接続され、前記平滑手段により平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して前記室外機の電動機に供給し、前記室外機の電動機を駆動する第1インバータ手段とを有する室外機用回路と、前記室外機用回路と接続された室内機用回路と、を備える空気調和装置の電源装置であって、
前記室内機用回路は、前記空気調和装置の室内機の電動機用の電力を蓄える充電手段と、前記平滑手段の両端電圧が入力され、前記平滑手段により平滑化され、かつ前記充電手段に充電された直流電圧を交流電圧に変換し、前記室内機の電動機を駆動する第2インバータ手段と、を具備する空気調和装置の電源装置。
交流電圧を直流電圧に変換するためにダイオードが三相ブリッジ結線され、交流電源を整流する整流手段と、前記整流手段の出力を平滑化する平滑手段と、前記平滑手段と負荷である室外機の電動機との間に接続され、前記平滑手段により平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して前記室外機の電動機に供給し、前記室外機の電動機を駆動する第1インバータ手段とを有する室外機用回路と、前記室外機用回路と接続され、充電手段を有する室内機用回路と、を備える空気調和装置の電源装置の制御方法であって、
前記充電手段に、前記空気調和装置の室内機の電動機用の電力を蓄える充電工程と、
前記平滑手段の両端電圧が入力され、前記平滑手段により平滑化され、かつ前記充電工程において充電された直流電圧を交流電圧に変換し、前記室内機の電動機を駆動するインバータ工程と、
を有する空気調和装置の電源装置の制御方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、需要家が有する高調波発生機器が高調波対策技術指針に適合しているか否かを判定するにあたり高調波流出量の算出が必要であるが、その過程において、(1)高圧受電である、(2)ビルである、(3)進相コンデンサが全て直列リアクトル付きであるという条件を判定し、(1)から(3)の全ての条件を満足していれば検討を終了し、以降のステップにある等価容量の計算及び高調波流出電流の計算を省略できることとされていた。また、平成26年4月1日には、高調波抑制対策技術指針が改訂され、上述した(1)から(3)の条件に、(4)換算係数Ki=1.8を超過する機器なしという条件が加わり、(1)から(4)の全てを満足する場合には、等価容量及び高調波流出電流の計算を省略できることになった。
【0006】
店舗用の空気調和装置で検討する場合、室外機の電源に三相ブリッジ回路(直流側リアクトルあり、6パルス変換装置)が用いられると高調波の換算係数は1.8とされ、室内機の電源に単相ブリッジ回路(全波整流方式、リアクトルなし)が用いられると高調波の換算係数は2.9とされる。空気調和装置全体の高調波の換算係数としては、室内機と室外機のセットで考える必要があり、この例の店舗用の空気調和装置の高調波換算係数は、1.8〜2.9の間の値となる。そうすると、従来の空気調和装置の場合、上記(4)の条件を満足できないという問題があった。
また、上記特許文献1の方法では、室外ユニットに設けた直流−直流コンバータによって降圧した電力を室内機に供給しており、店舗等の大きな出力を必要とする室内ファンを駆動するには、大きな電流を流す必要があるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、高調波対策技術指針の高調波流出電流の検討を省略するための条件の一つを満足でき、かつ、室内機の負荷に流れる電流を小さくできる電源装置及びそれを備えた空気調和装置、並びに電源装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、交流電圧を直流電圧に変換するためにダイオードが三相ブリッジ結線され、交流電源を整流する整流手段と、前記整流手段の出力を平滑化する平滑手段と、前記平滑手段と負荷である室外機の電動機との間に接続され、前記平滑手段により平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して前記室外機の電動機に供給し、前記室外機の電動機を駆動する第1インバータ手段とを
有する室外機用回路と、前記室外機用回路と接続された室内機用回路と、を備える空気調和装置の電源装置であって、
前記室内機用回路は、前記空気調和装置の室内機の電動機用の電力を蓄える充電手段と、前記平滑手段の両端電圧が入力され、前記平滑手段により平滑化され
、かつ前記充電手段に充電された直流電圧を交流電圧に変換し、前
記室内機の電動機を駆動する第2インバータ手段
と、を具備する空気調和装置の電源装置を提供する。
【0009】
本発明によれば、交流電圧が直流電圧に変換されるためにダイオードが三相ブリッジ結線された整流手段によって、交流電源は整流され、整流手段の出力が平滑化され、整流手段により変換された直流電圧は、第1インバータ手段において交流電圧に変換され、室外機の電動機が駆動される。平滑手段の両端電圧が入力され、平滑手段で平滑化された直流電圧は第2インバータ手段によって交流電圧に変換され、室内機の電動機が駆動される。
【0010】
このように、室外機の電源として利用されている整流手段(三相ブリッジ)の出力をそのまま室内機の電源として用いることにより、従来室内機の電源として交流電圧を単相ブリッジを介して直流電圧に変換していた場合と比較して、単相ブリッジが不要になる等の理由から部品点数を削減することができる。また、三相ブリッジの出力をそのまま室内機の電源として用いるので、室内機には高い電圧を供給できる。これにより、室内機に大きな出力が必要である場合、三相ブリッジの出力より低い電圧を室内機に供給するのと比較して、室内機に流す電流を小さくできる。
【0011】
従来は、室内機の電源供給は、交流電源を単相ブリッジ結線を介して得ていたため、室外機及び室内機を含む空気調和装置としての換算係数は、単相ブリッジの換算係数(例えば、2.9)と三相ブリッジの換算係数(例えば、1.8)の複数の値に設定されており(つまり、この例では換算係数が1.8〜2.9の間となる)、高調波流出量の検討を省略できなかった。本発明によれば、第2インバータ手段及び第1インバータ手段に共通に接続される三相ブリッジ(整流回路)の換算係数のみ考慮すればよく、三相ブリッジの換算係数が1.8である場合には、高調波流出電流の検討を省略する条件の一つを満足できる。
また、高調波の検討省略条件の一つを満足できていることで、高調波対策検討手順を簡略化でき、高調波対策費用も削減できる。
【0012】
本発明は、上記空気調和装置の電源装置を備えた空気調和装置を提供する。
【0013】
本発明は、交流電圧を直流電圧に変換するためにダイオードが三相ブリッジ結線され、交流電源を整流する整流手段と、前記整流手段の出力を平滑化する平滑手段と、前記平滑手段と負荷である室外機の電動機との間に接続され、前記平滑手段により平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して前記室外機の電動機に供給し、前記室外機の電動機を駆動する第1インバータ手段とを
有する室外機用回路と、前記室外機用回路と接続され、充電手段を有する室内機用回路と、を備える空気調和装置の電源装置の制御方法であって、
前記充電手段に、前記空気調和装置の室内機の電動機用の電力を蓄える充電工程と、前記平滑手段の両端電圧が入力され、前記平滑手段により平滑化され
、かつ前記充電工程において充電された直流電圧を交流電圧に変換し、前
記室内機の電動機を駆動する
インバータ工程と、を有する空気調和装置の電源装置の制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、高調波対策技術指針の高調波流出電流の検討を省略するための条件の一つを満足でき、かつ、部品点数を削減して、室内機の負荷に流れる電流を小さくできるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係る電源装置及びそれを備えた空気調和装置、並びに電源装置の制御方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
本実施形態においては、電源装置を適用する空気調和装置として、店舗用の天井埋め込み型空気調和装置を一例に挙げて説明するが、空気調和装置の形態は特に限定されない。
図1には、本実施形態に係る電源装置を適用する天井埋込み型空気調和装置(以下「空気調和装置」という)の斜視図が示されている。
空気調和装置1は、
図1に示されるように、室内の天井に設置される室内機2と、室外に設置される室外機3とを備えて構成されており、この室内機2と室外機3は、液管およびガス管からなる2本の冷媒配管4と電気配線5を介して接続されている。
【0018】
室外機3は、
図1に示されるように、冷媒を圧縮する圧縮機6、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器7、室外熱交換器7に外気を流通させる室外ファン8及び制御ボックス9等を備えている。また、室内機2は、
図1に示されるように、天井内に設置されるユニット本体10と、ユニット本体10の下部に装着される天井パネル11とを備えている。ユニット本体10内には、中央部にターボファン12がファンモータ(図示省略)を介して回転自在に設置され、該ターボファン12の周りを取り囲むように室内熱交換器13が設置されている。また、ターボファン12の下方には、室内空気をターボファン12に導くベルマウス14が配置されている。
【0019】
上記したユニット本体10の下面を覆うように天井パネル11が設けられている。天井パネル11の中央部には、室内空気を吸込むための4角形状の開口(空気吸込み口)15が設けられており、この開口15には、吸込みグリル16が設置されている。吸込みグリル16は、天井パネル11に対して、ワイヤ17、図示省略の昇降モータ等を介して後述するエアフィルタ清掃機構22を構成するダストボックス30等と共に室内の床面近くまで降下されるように昇降自在とされている。
【0020】
天井パネル11には、空気吸込み口15の周りを取り囲むように、パネルの4辺に対応した空気吹出し口18が4箇所に設けられており、該空気吹出し口18を介して室内熱交換器13で冷却または加熱された空気が室内に吹出されるようになっている。4つの空気吹出し口18には、吹出し風の風向を調整するためのフラップ19がそれぞれ独立して回動可能に設置されている。
【0021】
図2は、本実施形態に係る空気調和装置1に適用される電源装置20の概略構成を示した図である。
図2に示すように、本実施形態に係る電源装置20は、交流電源21と接続されており、室外機用回路22と、室内機用回路23と、制御部30とを備えており、室外機用回路22と室内機用回路23とは渡り配線で接続されている。また、室外機用回路22及び室内機用回路23と、制御部30とは情報の授受可能に接続されており、制御部30から各種制御信号を室外機用回路22及び室内機用回路23に出力する。
【0022】
室外機用回路22は、交流電源21から供給される交流電力を直流電力に変換する整流部(整流手段)24と、直流リアクトルLと、コンデンサ(平滑手段)Caと、第1インバータ部(第1インバータ手段)25a、25bとを備えており、第1インバータ部25a,25bは、それぞれ負荷となる室外機3のモータ26a,26bを駆動する。モータ26aは、例えば、空気調和装置1の室外機3に設けられる圧縮機6であり、モータ26bは、例えば、空気調和装置1の室外機3に設けられる室外ファン8である。
【0023】
直流リアクトルLとコンデンサCaとは直列に接続されており、この直列回路の両端子は、整流部24の各出力端子にそれぞれ接続されている。
整流部24は、高調波抑制対策技術指針((社)日本電気協会)の表201−2−1に記載の換算係数Kiが、「1.8」以下である整流回路であり、交流電圧を直流電圧に変換するためにダイオード(図示略)が三相ブリッジ結線されて整流回路を構成しており、交流電源21を整流する。
コンデンサCaは、平滑回路を構成し、整流部24の出力を平滑化する。
【0024】
第1インバータ部25aは、コンデンサCaと室外機3のモータ26aとの間に接続され、コンデンサCaにより平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して室外機3のモータ26aに供給し、室外機3のモータ26aを駆動する。第1インバータ部25bは、コンデンサCaと室外機3のモータ26bとの間に接続され、コンデンサCaにより平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して室外機のモータ26bに供給し、室外機3のモータ26bを駆動する。
【0025】
具体的には、第1インバータ部25a,25bはそれぞれ、例えば、6つのスイッチング素子を備えて構成される三相ブリッジ回路を備えており、直流電圧からU相、V相、W相からなる三相の駆動電圧を生成し、生成した三相の駆動電圧をモータ26a,26bに供給する。第1インバータ部25a,25bが備えるスイッチング素子のオンオフが、制御部30(詳細は後述する)によって制御されることにより、モータ26a,26bの速度やトルクが制御される。
【0026】
室内機用回路23は、コンデンサCcと、第2インバータ部(第2インバータ手段)25cとを備えており、第2インバータ部25cは室内機2のモータ26cを駆動する。モータ26cは、例えば、空気調和装置1の室内機2に設けられるファンモータである。
コンデンサCcは、モータ26c用の電力を室内機用回路23内に蓄え、第2インバータ部25cに流れるパルス状の電流による内外渡り線の電圧低下を避ける。
【0027】
第2インバータ部25cは、コンデンサCaの両端電圧が入力され、コンデンサCa及びコンデンサCcにより平滑・充電された直流電圧を交流電圧に変換し、空気調和装置1の室内機2のモータ26cを駆動する。ここで、室内機側に入力される電圧は、室内機側から電圧調整されずにそのまま(例えば、コンデンサCaの端子間電圧が300〔V〕であれば、300〔V〕が)入力される。
第2インバータ部25cは、例えば、6つのスイッチング素子を備えて構成される三相ブリッジ回路を備えており、直流電圧からU相、V相、W相からなる3相の駆動電圧を生成し、生成した3相の駆動電圧をモータ26cに供給する。第2インバータ部25cが備えるスイッチング素子のオンオフが、制御部30によって制御されることにより、モータ26cの速度やトルクが制御される。
【0028】
また、室内機2のモータ26c駆動のために所定の出力を必要とする場合に、例えば、降圧されて小さくされた電圧が室内機2に供給されると、所定の出力を得るために室内機2のモータ26cに大きな電流を流す必要があるが、本実施形態のように整流部24から出力された電圧が電圧調整されずにそのまま室内機2に入力されれば、室内機2のモータ26cに流す電流は小さくできる。
【0029】
制御部30は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)であり、処理を実行するためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を有しており、CPUがこの記録媒体に記録されたプログラムをRAM等の主記憶装置に読み出して実行することにより、各処理が実現される。コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等が挙げられる。
【0030】
制御部30は、例えば、圧縮機6の回転数を上位の制御装置(図示略)から与えられる回転数指令ωに一致させるようなPWM信号を相毎に生成し、第1インバータ部25aに与え、モータ26aの速度やトルクを制御する。同様に、制御部30は、PWM信号を相毎に生成し、第1インバータ25bに与えてモータ26bの速度やトルクを制御する。また、制御部30は、PWM信号を相毎に生成し、第2インバータ25cに与えてモータ26cの速度やトルクを制御する。
【0031】
ここで、本実施形態に係る空気調和装置1に適用される電源装置20の作用を説明する。交流電源21から供給される交流電力は、整流部24にて整流されて直流電力に変換される。変換後の直流電圧は、コンデンサCaにて平滑化され出力されると第1インバータ部25a,25bに入力される。併せて、コンデンサCaにて平滑化された直流電圧はそのままの電圧値で、コンデンサCcにて充電され、第2インバータ25cに入力される。第1インバータ25a,25bが、制御部30の制御指令に基づいて、それぞれ接続されるモータ26a,26bを駆動することにより、モータ26a,26bが駆動される。また、第2インバータ25cが、制御部30の制御指令に基づいて、接続されるモータ26cを駆動することにより、モータ26cが駆動される。
【0032】
このように、本実施形態においては、室内機2の電圧供給を、室外機3と接続される整流部24から行うことにしたので、従来、室内機2の電源を交流電源21から単相ブリッジ回路を介して得ていた場合と比較して、単相ブリッジ回路分の部品を削減することができる。本実施形態における空気調和装置1の高調波は、整流部24について検討すればよく、すなわち、(単相ブリッジ回路は用いていないため)三相ブリッジ回路の高調波換算係数のみを検討することとなる。
【0033】
ここで、高調波抑制対策技術指針に示される回路種別毎の高調波換算係数について検討する。以下に述べる高調波換算係数は、高調波抑制対策技術指針に示された換算係数表(表201−2−1)に基づく値である。
高調波換算係数は、値が小さいほど高調波が少ないことを示すものである。
高調波抑制対策として、本実施形態の空気調和装置1の回路構成例は、
図2で示した通りである。従来の空気調和装置の電源回路の概略構成を
図3に示す。
図3は、高調波抑制対策技術指針に記載されている店舗用の空調機器の回路例である。
図3では、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付している。
【0034】
図3に示されるように、従来は、室外機3は、上述した本実施形態と同様の構成であり、電源として用いられる整流部24は、ダイオードが三相ブリッジ接続される回路とし、直流側にリアクトルを用いる6パルス変換装置とするので、高調波換算係数Kは、K33=1.8となる。また、室内機2は、交流電源21と接続されており、交流電圧を単相ブリッジ回路50によって直流変換している。単相ブリッジ回路50はリアクトル無し、コンデンサ平滑、及び全波整流方式とする場合には、高調波換算係数はK43=2.9となる。
このような室外機3及び室内機2を組み合わせた空気調和装置の高調波換算係数は、全ての値を含む範囲、すなわち、従来の空気調和装置の高調波換算係数Kは1.8〜2.9の範囲となる。そうすると、高調波抑制対策技術指針の(4)換算係数Ki=1.8を超過する機器なしという条件は満たさないこととなる。
【0035】
本実施形態で示した
図2では、室内機2の電源を室外機側から得ており、整流部24の出力(直流電圧)が室内機2に供給される。本実施形態の室外機3に用いられる整流部24は、先に述べた通り、ダイオードが三相ブリッジ接続される回路であり、直流側にリアクトルを用いる6パルス変換装置なので、高調波換算係数Kは、K33=1.8である。また、本実施形態の室内機2に用いられる電源は、室外機3で求めた整流部24を用いているので室内機用に別途用意するものはない。そのため、本実施形態に係る空気調和装置1によれば、高調波換算係数Kは、「1.8」となる。
つまり、高調波換算係数が1.8以下である三相ブリッジ結線された整流部24を用い、室内機2の電源を室外機3の整流部24の出力側から得た本実施形態に記載の空気調和装置1を用いることにより、高調波抑制対策技術指針の1つの条件である、(4)換算係数Ki=1.8を超過する機器なしという条件は、満たすことになる。
【0036】
これにより、本実施形態に示した電源装置20を用いることにより、従来の店舗用の空気調和装置の電源回路の構成と比較して、高調波を抑制できるとともに、室内機側の部品点数を低減でき、高調波抑制対策検討の簡略化に繋がる。さらには、高調波抑制対策費用が低減できる。
【0037】
以上説明してきたように、本実施形態に係る空気調和装置1及びその制御方法によれば、ダイオードが三相ブリッジ結線される整流部24によって交流電源21は整流され、交流電圧が直流電圧に変換され、整流部24の出力が平滑化され、整流部24により変換された直流電圧は、第1インバータ部25a,25bに供給されて交流電圧に変換され、室外機3のモータ26a,26bが駆動される。コンデンサCaの両端電圧が、室内機2側に入力され、コンデンサCaで平滑化された直流電圧は、コンデンサCcで充電され、第2インバータ部25cによって交流電圧に変換され、室内機2のモータ26cが駆動される。
【0038】
このように、室外機3の電源として利用されている整流部24の出力をそのまま室内機2の電源として用いることにより、従来室内機2の電源として交流電圧を単相ブリッジによって直流電圧に変換していた場合と比較して、部品点数を削減することができる。また、三相ブリッジの出力をそのまま室内機2の電源として用いるので高い電圧を用いることができ、低い電圧が室内機2の電源として供給される場合と比較すると、流す電流を小さくすることができる。
【0039】
従来は、室内機2の電源供給は、交流電源を単相ブリッジ結線を介して得ていたため、室外機3及び室内機2を含む空気調和装置1としての換算係数は、単相ブリッジの換算係数(例えば、2.9)と三相ブリッジの換算係数(例えば、1.8)の複数の値に設定されており(つまり、例では換算係数が1.8〜2.9となる)、高調波流出量の検討を省略できなかった。本実施形態によれば、第2インバータ部25c及び第1インバータ部25a,25bに共通に接続される三相ブリッジの換算係数Kのみ考慮すればよく、三相ブリッジの換算係数Kが1.8である場合には、高調波流出電流の検討を省略する条件の一つを満足できる。
また、高調波の検討省略条件の一つを満足できていることで、高調波対策検討手順を簡略化できる。さらに、高調波対策費用も削減できる。
【0040】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。