(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理手段は、前記第1機能がユーザの認証を要しない機能である場合、前記センサにより検出した指紋が前記登録された指紋と一致するか否かの判断を禁止しかつ前記第1機能を実行する請求項1に記載の電子機器。
前記処理手段は、前記センサにより検出された指紋が、前記登録された指紋と一致しなかった場合、当該検出した指紋を登録するための第1画面を表示部に表示する請求項1に記載の電子機器。
前記処理手段は、前記第1ユーザの情報が登録されていない場合、前記第1ユーザの情報を入力する入力欄を含む第2画面を表示部に表示し、前記入力欄のうち前記第1機能の実行に用いる情報の前記入力欄を、他の前記入力欄と異なる表示態様で表示させる請求項1に記載の電子機器。
前記第1機能がユーザの認証を要しない機能である場合、前記センサにより検出した指紋が前記登録された指紋と一致するか否かの判断を禁止しかつ前記第1機能を実行する請求項7に記載の方法。
前記第1ユーザの情報が登録されていない場合、前記第1ユーザの情報を入力する入力欄を含む第2画面を表示部に表示し、前記入力欄のうち前記第1機能の実行に用いる情報の前記入力欄を、他の前記入力欄と異なる表示態様で表示させる請求項7に記載の方法。
前記処理手段は、前記第1機能がユーザの認証を要しない機能である場合、前記センサにより検出した指紋が前記登録された指紋と一致するか否かの判断を禁止しかつ前記第1機能を実行する請求項13に記載のプログラム。
前記処理手段は、前記第1ユーザの情報が登録されていない場合、前記第1ユーザの情報を入力する入力欄を含む第2画面を表示部に表示し、前記入力欄のうち前記第1機能の実行に用いる情報の前記入力欄を、他の前記入力欄と異なる表示態様で表示させる請求項13に記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付の図面を用いて、本実施形態にかかる電子機器、方法およびプログラムを適用したテレビジョン装置について説明する。ここでは、本実施形態にかかる電子機器、方法およびプログラムをテレビジョン装置に適用した例について説明するが、これに限定するものではなく、録画再生装置や情報処理装置にも適用することができる。
【0009】
図1は、本実施形態にかかるテレビジョン装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態にかかるテレビジョン装置1は、アンテナ112と、入力端子113と、チューナ114と、復調器115と、を有している。アンテナ112は、デジタル放送の放送波を受信し、受信した放送波の放送信号を、入力端子113を介してチューナ114に入力する。
【0010】
チューナ114は、入力された放送信号から所望のチャンネルの放送信号を選局して出力する。チューナ114から出力された放送信号は、復調器115に入力される。復調器115は、放送信号に復調処理を施すことにより、デジタル信号(デジタル形式の映像信号および音声信号)を生成して、後述するセレクタ116に入力する。
【0011】
また、テレビジョン装置1は、セレクタ116と、入力端子121,123と、A/D変換部122と、信号処理部124と、スピーカ125と、映像表示パネル102と、を有している。入力端子121には、アナログ形式の映像信号および音声信号が外部から入力される。入力端子123には、デジタル信号(デジタル形式の映像信号および音声信号)が外部から入力される。A/D変換部122は、入力端子121から入力されるアナログ形式の映像信号および音声信号をデジタル信号に変換してセレクタ116に入力する。
【0012】
セレクタ116は、復調器115、A/D変換部122、および入力端子123から入力される複数のデジタル信号から、1つのデジタル信号を選択して信号処理部124に入力する。
【0013】
信号処理部124は、入力されたデジタル形式の映像信号に対して所定の信号処理やスケーリング処理等を施して、映像表示パネル102に出力する。また、信号処理部124は、入力されたデジタル形式の音声信号に対して所定の信号処理を施すことにより、アナログ形式の音声信号に変換して、スピーカ125に出力する。
【0014】
さらに、信号処理部124は、映像表示パネル102を用いたOSD(On Screen Display)インタフェースを提供するためのOSD信号などを生成する。
【0015】
スピーカ125は、信号処理部124から入力される音声信号に基づいて、音声を出力する。映像表示パネル102は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のディスプレイにより構成され、信号処理部124から入力される映像信号に基づいて映像を表示する表示部である。
【0016】
さらに、テレビジョン装置1は、制御部127と、操作部128と、受光部129と、HDD(Hard Disk Drive)130と、メモリ131と、通信I/F132と、を有している。
【0017】
制御部127は、テレビジョン装置1の各部を制御する。本実施形態では、制御部127は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを備えた電子回路である。制御部127には、操作部128からの操作情報が入力される。また、制御部127には、リモートコントローラ150からの操作情報が受光部129を介して入力される。制御部127は、操作部128およびリモートコントローラ150からの操作情報に従って、テレビジョン装置1の各部を制御する。
【0018】
制御部127は、テレビジョン装置1の各部を制御する際、メモリ131を使用する。メモリ131は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリ等を有している。ROMには、制御部127が備えるCPUにより実行される種々の制御プログラムが保存されている。RAMは、制御部127が備えるCPUの作業エリアとして使用される。不揮発性メモリは、種々の設定情報や制御情報などを保存される。
【0019】
本実施形態では、メモリ131の不揮発性メモリには、制御部127による各種機能の実行に用いる動作テーブルおよびユーザ情報テーブルが設定情報として記憶されている。
図2は、本実施形態にかかるテレビジョン装置に記憶された動作テーブルの一例を示す図である。
図3は、本実施形態にかかるテレビジョン装置に記憶されたユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【0020】
図2に示すように、動作テーブル200は、テレビジョン装置1が有する各種機能を識別可能とする機能ID201に対応付けて、各種機能の機能名202(例えば、「動画共有サービス機能」、「コンテンツ購入機能」、「番組推薦機能」、「番組表表示機能」、「オンラインショッピング機能」等)と、個人特定要否情報203と、付加情報要否情報204と、を記憶する。ここで、テレビジョン装置1が有する機能は、リモートコントローラ150等のユーザインタフェースを通じてテレビジョン装置1等の電子機器が実行可能な機能である。
【0021】
動画共有サービス機能は、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)やYoutube(登録商標)等のサービス機能であって、後述する決定キー150j(
図4参照)の押下時に、ログインが必要な機能である。また、動画共有サービス機能は、ネットワークNW上のサーバ等の外部装置からコンテンツを取得して、当該取得したコンテンツを再生して映像表示パネル102に表示させるための機能である。コンテンツ購入機能(お買い物機能)は、決定キー150jの押下時に、購入した商品または役務の少なくとも1つの決済処理を実行する機能である。すなわち、コンテンツ購入機能は、ネットワークNW上のサーバ等の外部装置に記憶された音楽や画像等のコンテンツ等の商品または役務の少なくとも1つを購入するための機能である。番組推薦機能は、決定キー150jの押下時に、ユーザに推薦する放送番組やコンテンツに関する情報等、ユーザに対して、1以上の番組の情報を映像表示パネル102に表示させるための機能である。番組表表示機能は、放送番組の視聴・録画・予約を行わせるための番組表を表示させる機能である。オンラインショッピング機能は、ネットワークNW上で各種商品を販売するウェブサイトにアクセスする機能である。
【0022】
個人特定要否情報203は、機能の実行に際してユーザの認証(ログイン)が必要であるか否かを示す情報である。本実施形態では、個人特定要否情報203は、機能の実行に際してユーザを認証する必要がある場合、「○」となる。例えば、動画共有サービス機能、コンテンツ購入機能、番組推薦機能およびオンラインショッピング機能は、当該各機能の実行に際してユーザを認証する必要があるため、当該各機能の機能ID201と対応付けられた個人特定要否情報203は、「○」となる。
【0023】
個人特定要否情報203は、機能の実行に際してユーザの認証が必要ない場合、「×」となる。例えば、番組表表示機能は、当該番組表表示機能の実行に際してユーザを認証する必要がないため、番組表表示機能の機能ID201と対応付けられた個人特定要否情報203は、「×」となる。
【0024】
また、付加情報要否情報204は、機能の実行に際してユーザ付加情報が必要か否かを示す情報である。ここで、ユーザ付加情報は、ユーザ毎に予め登録されかつ機能の実行に用いる情報である。例えば、ユーザ付加情報は、機能に対するユーザのログイン(認証)に用いるログインIDやパスワード等のログイン情報、機能の実行によるコンテンツ等の商品または役務の少なくとも1つの決済に際してユーザに課金するために用いられる情報であるクレジットカード情報、機能の実行による商品の配送先の特定に用いるユーザの住所等である。
【0025】
本実施形態では、付加情報要否情報204は、機能の実行に際してユーザ付加情報が必要である場合、「○」となる。例えば、動画共有サービス機能は、当該動画共有サービス機能の実行に際して、ユーザ付加情報の一例であるログイン情報が必要となる。そのため、動画共有サービス機能の機能ID201と対応付けられた付加情報要否情報204(ログイン情報)は、「○」となる。
【0026】
付加情報要否情報204は、機能の実行に際して、ユーザ付加情報が任意で必要となる場合、「△」となる。例えば、オンラインショッピング機能は、当該オンラインショッピング機能の実行に際して、ユーザ付加情報の一例であるクレジットカード情報が必要となる場合があるため、オンラインショッピング機能の機能ID201と対応付けられた付加情報要否情報204(クレジットカード情報)は、「△」となる。
【0027】
付加情報要否情報204は、機能の実行に際してユーザ付加情報が必要ない場合、「×」となる。例えば、動画共有サービス機能は、当該動画共有サービス機能の実行に際して、ユーザ付加情報の一例であるクレジットカード情報や住所は必要ないため、動画共有サービス機能の機能ID201と対応付けられた付加情報要否情報204(クレジットカード情報および住所)は、「×」となる。
【0028】
図3に示すように、ユーザ情報テーブル300は、テレビジョン装置1に登録されたユーザを識別可能とするユーザID301と対応付けて、テレビジョン装置1に登録されたユーザの指紋情報302と、テレビジョン装置1に登録されたユーザ固有のアイコンの番号であるユーザアイコン番号303と、新たな指紋情報302の登録に用いる暗証番号304と、ユーザ付加情報305と、を記憶する。
【0029】
図2に戻り、HDD130は、セレクタ116により選択されたデジタル信号を記録する記憶部として機能する。HDD130には、テレビジョン装置1によって録画する放送番組(またはコンテンツ)等のデジタル信号を記憶する。
【0030】
通信I/F132は、ネットワークNWに接続されている。テレビジョン装置1は、通信I/F132を介して、ネットワークNW上の外部装置(例えば、各種サーバ等)から、プログラム、ユーザの嗜好情報や操作履歴等の各種データを受信する。
【0031】
図4は、本実施形態にかかるテレビジョン装置に対する操作情報の入力に用いるリモートコントローラの一例を示す図である。
図4に示すように、本実施形態では、リモートコントローラ150は、主として、電源キー150a、数字キー150c、チャンネルアップダウンキー150d、音量調整キー150e、カーソル上キー150f、カーソル下キー150g、カーソル左キー150h、カーソル右キー150i、決定キー150j、戻るキー150l、終了キー150m、4色(青,赤,緑,黄)のカラーキー150n等が設けられている。なお、カーソル上キー150f、カーソル下キー150g、カーソル左キー150h、カーソル右キー150iは、いわゆる十字キー150zとして機能する。
【0032】
本実施形態では、決定キー150jは、テレビジョン装置1が有する複数の機能の中から選択されている機能(第1機能の一例)の実行の決定を入力するためのボタンである。また、決定キー150jは、当該決定キー150jを押下したユーザの指紋を検出する指紋センサS(センサの一例)を有している。
【0033】
また、リモートコントローラ150には、再生停止キー150o、再生キー150p、逆方向スキップキー150q、順方向スキップキー150r、早戻しキー150s、早送りキー150t、一時停止キー150u等が設けられている。
【0034】
また、リモートコントローラ150には、クイックメニューキー150b、ざんまいプレイキー150k、タイムシフトキー150w、番組表キー150xが設けられている。
【0035】
クイックメニューキー150bは、テレビジョン装置1が有している様々な機能の中から所望の機能を選択するためのメニュー画面を表示させるためのキーである。
【0036】
ざんまいプレイキー150kは、ユーザが好みの放送番組(またはコンテンツ)を選択して表示させるざんまいプレイ機能を選択するためのキーである。タイムシフトキー150wは、タイムシフトマシン機能を選択するためのキーである。番組表キー150xは、番組表表示機能を選択するためのキーである。
【0037】
次に、
図5を用いて、テレビジョン装置1が備える制御部127の機能的構成について説明する。
図5は、本実施形態にかかるテレビジョン装置が備える制御部の機能的構成に一例を示すブロック図である。
【0038】
本実施形態では、制御部127(処理手段の一例)は、認証部501と、実行部502と、表示制御部503と、を備える。認証部501は、決定キー150jの指紋センサSにより検出されたユーザの指紋情報を用いて、決定キー150jを操作したユーザを認証する処理であって、指紋センサSにより検出された指紋が、予め登録された複数の指紋のうちのいずれかと一致するか否かを判断する指紋認証処理を実行する。実行部502は、認証部501による認証に成功したユーザ(すなわち、指紋センサSにより検出された指紋が、予め登録された複数の指紋のうちの1つの指紋と一致したユーザ)の情報(ユーザ付加情報)を用いて、決定キー150jにより実行が決定された機能を実行する。これにより、認証に成功したユーザに応じて機能を実行する際に、決定キー150jの押下と同時に、指紋を用いたユーザの認証が行われるので、決定キー150jの操作のみで、個々のユーザに適した機能の実行が可能となる。表示制御部503は、テレビジョン装置1が有する機能の実行に際して、映像表示パネル102に対して各種画面を表示させる。本実施形態では、認証部501、実行部502および表示制御部503が、テレビジョン装置1が備える制御部127において実現されているが、これに限定するものではなく、例えば、サーバ等の外部装置に、認証部501、実行部502および表示制御部503の少なくとも1つを設けても良い。サーバ等の外部装置に、認証部501、実行部502および表示制御部503の全てを設けた場合、テレビジョン装置1は、単なる、表示器として機能する。
【0039】
次に、
図6を用いて、本実施形態にかかるテレビジョン装置1における機能の実行処理の流れの一例について説明する。
図6は、本実施形態にかかるテレビジョン装置における機能の実行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0040】
本実施形態では、表示制御部503は、リモートコントローラ150のクイックメニューキー150bが押下されて、メニュー画面G1の表示を指示する操作情報が入力されると、メニュー画面G1を映像表示パネル102に表示させる。
【0041】
図7は、本実施形態にかかるテレビジョン装置において表示されるメニュー画面の一例を示す図である。表示制御部503は、クイックメニューキー150bが押下された後、リモートコントローラ150を介してユーザIDが入力されると、当該入力されたユーザIDにより識別されるユーザを、テレビジョン装置1のユーザとして特定する。そして、表示制御部503は、特定したユーザ用のメニュー画面G1を映像表示パネル102に表示させる。
図7に示すように、メニュー画面G1は、テレビジョン装置1が有する機能のうち実行対象とする機能を選択するためのアイコンの一覧であるお気に入りツール700を含む。
【0042】
本実施形態では、お気に入りツール700には、ユーザの使用頻度が高い機能のアイコンから順に所定数(例えば、6個)のアイコンが表示される。例えば、お気に入りツール700には、タイムシフトマシン機能を選択するためのタイムシフトアイコン701、ざんまいプレイ機能を選択するためのざんまいアイコン702、番組表表示機能を選択するための番組表アイコン703、動画共有サービス機能を選択するための動画アイコン704、テレビジョン装置1内に記憶された写真画像を表示させる写真表示機能を選択するための写真アイコン705、コンテンツ購入機能を選択するための音楽アイコン706などがある。
【0043】
実行部502は、リモートコントローラ150を介してお気に入りツール700のアイコンが操作されて実行対象の機能が選択されると、リモートコントローラ150の決定キー150jが操作されて、当該選択された機能(以下、選択機能という)の実行の決定が入力されるのを待つ(ステップS601)。本実施形態では、実行部502は、お気に入りツール700のアイコンを用いて選択された機能を選択機能としているが、これに限定するものではなく、ざんまいプレイキー150kやタイムシフトキー150wや番組表キー150xを用いて選択された機能を選択機能としても良い。
【0044】
選択機能が選択された後、リモートコントローラ150の決定キー150jが押下されて(ステップS601:Yes)、選択機能の実行の決定を示す操作情報が入力されると、実行部502は、動作テーブル200に記憶された個人特定要否情報203のうち、選択機能の機能ID201と対応付けて記憶された個人特定要否情報203を検索する(ステップS602)。そして、実行部502は、検索した個人特定要否情報203に基づいて、選択機能の実行に際してユーザを認証する必要があるか否かを判断する(ステップS603)。
【0045】
検索した個人特定要否情報203が「×」である場合、すなわち、選択機能の実行に際して、ユーザを認証する必要がない場合(ステップS603:No)、実行部502は、決定キー150jの指紋センサSにより検出された指紋情報を用いたユーザの認証(すなわち、指紋センサSにより検出された指紋が予め登録された指紋と一致するか否かの判断)を禁止し、かつ選択機能を実行する(ステップS604)。これにより、選択機能の実行に際して、ユーザの認証が行われずに、選択機能が実行されるので、ユーザの認証により制御部127にかかる付加を軽減することができる。
【0046】
一方、検索した個人特定要否情報が「〇」である場合、すなわち、選択機能の実行に際して、ユーザを認証する必要がある場合(ステップS603:Yes)、認証部501は、決定キー150jが有する指紋センサSにより検出された指紋情報を取得する。さらに、認証部501は、ユーザ情報テーブル300に記憶された指紋情報302(登録された複数の指紋の一例)から、取得した指紋情報と一致する指紋情報302を検索する指紋認証処理を実行する(ステップS605)。認証部501は、取得した指紋情報と一致する指紋情報302と対応付けて記憶されたユーザID301により識別されるユーザを、認証に成功したユーザとする。本実施形態では、テレビジョン装置1が認証部501を有しているが、これに限定するものではなく、例えば、リモートコントローラ150やサーバ装置等の外部装置に認証部501を設け、外部装置に設けられた認証部501によるユーザの認証結果に基づいて、選択機能を実行するようにしても良い。
【0047】
認証部501は、ユーザ情報テーブル300に記憶された指紋情報302の中に、取得した指紋情報と一致する指紋情報302が含まれず、当該取得した指紋情報が未登録であると判断した場合(ステップS606:Yes)、当該取得した指紋情報の登録処理を実行する(ステップS607)。指紋情報の登録処理の詳細については、後述する。一方、ユーザ情報テーブル300に記憶された指紋情報302の中に、取得した指紋情報と一致する指紋情報302が含まれていた場合(若しくは、指紋情報の登録処理が終了した場合)、実行部502は、動作テーブル200を参照して、選択機能の実行に際してユーザ付加情報が必要か否かを判断する(ステップS608)。
【0048】
そして、実行部502は、動作テーブル200に記憶された付加情報要否情報204のうち、選択機能の機能ID201と対応付けて記憶された付加情報要否情報204が「×」である場合、すなわち、選択機能の実行に際してユーザ付加情報が必要ない場合(ステップS608:No)、ユーザ付加情報を用いずに、認証に成功したユーザに応じて、選択機能を実行する(ステップS609)。例えば、選択機能が番組推薦機能である場合、番組推薦機能の機能ID201と対応付けて記憶された付加情報要否情報204は、「×」である。そのため、実行部502は、ユーザ付加情報を用いずに、認証に成功したユーザの嗜好情報または操作履歴の少なくともいずれか一方を用いて、ユーザに対する1以上の番組の情報である推薦情報(例えば、ユーザが好みの放送番組またはコンテンツ)を映像表示パネル102に表示させる。これにより、決定キー150jを操作した後、ユーザのログインを行わなくても、ユーザの嗜好情報および操作履歴に基づく、推薦情報が表示されるので、推薦情報を表示させる際のユーザに対する操作負担を軽減することができる。本実施形態では、実行部502は、通信I/F132を介して、サーバ等の外部装置から、認証に成功したユーザの嗜好情報および操作履歴を取得するが、これに限定するものではなく、テレビジョン装置1のメモリ131等から、認証に成功したユーザの嗜好情報および操作履歴を取得しても良い。
【0049】
一方、実行部502は、動作テーブル200に記憶された付加情報要否情報204のうち、選択機能の機能ID201と対応付けて記憶された付加情報要否情報204が「〇」である場合、すなわち、選択機能の実行に際してユーザ付加情報が必要である場合(ステップS608:Yes)、ユーザ情報テーブル300から、認証に成功したユーザのユーザID301と対応付けられたユーザ付加情報305を取得する(ステップS610)。次いで、実行部502は、動作テーブル200において、選択機能の機能ID201と対応付けられた付加情報要否情報204が「〇」となっているユーザ付加情報305が全て取得されているか否かを判断する(ステップS611)。
【0050】
選択機能の機能ID201と対応付けて記憶された付加情報要否情報204が「〇」となっているユーザ付加情報305が全て取得されていると判断した場合(ステップS611:No)、実行部502は、認証に成功したユーザに応じた選択機能を、取得したユーザ付加情報を用いて実行する(ステップS612)。例えば、選択機能が動画共有サービス機能である場合、実行部502は、ユーザ付加情報305として取得したログイン情報(認証に成功したユーザの所定のログイン情報)を用いて、動画共有サービス機能に対する、認証に成功したユーザのログインを実行する。これにより、動画共有サービス機能に対するログインに際して、ユーザがログイン情報の入力を行わなくて良いので、動画共有サービス機能を実行する際のユーザの操作負担を軽減することができる。本実施形態では、実行部502は、ユーザの認証に成功した場合、選択機能のみを実行しているが、これに限定するものではなく、選択機能以外の予め設定された他の機能に対する、当該認証に成功したユーザのログイン(所謂、シングルサインオン)等の他の機能を実行しても良い。
【0051】
また、選択機能がコンテンツ購入機能である場合、実行部502は、ユーザ付加情報305として取得したクレジットカード情報(認証に成功したユーザの所定のクレジットカード情報)を用いて、購入したコンテンツを決済するための処理を実行する。これにより、コンテンツ購入機能を利用してコンテンツを購入する際に、ユーザがクレジットカード情報の入力を行わなくて良いので、コンテンツ購入機能を実行する際のユーザの操作負担を軽減することができる。
【0052】
本実施形態では、テレビジョン装置1は、選択機能の実行の決定が入力された際に指紋センサSにより検出された指紋情報を用いて、指紋認証処理を実行し、かつ認証に成功したユーザに応じた選択機能を実行しているが、これに限定するものではない。例えば、テレビジョン装置1は、選択機能の実行により各種画面(例えば、コンテンツ購入機能により購入するコンテンツの決済を行うか否かを決定するための確認画面)が表示された際に指紋センサSにより検出された指紋情報を用いて、指紋認証処理を実行し、かつ認証に成功したユーザに応じた選択機能(例えば、クレジットカード情報を用いた決済など)を実行しても良い。
【0053】
図6に戻り、選択機能の機能ID201と対応付けて記憶された付加情報要否情報204が「〇」となっているユーザ付加情報305が全て取得されていないと判断した場合(ステップS611:Yes)、すなわち、認証に成功したユーザのユーザ付加情報305が登録されていない場合、実行部502は、ユーザ付加情報を登録する情報登録処理を実行する(ステップS613)。なお、情報登録処理の詳細については、後述する。
【0054】
次に、
図8を用いて、本実施形態にかかるテレビジョン装置1における指紋情報の登録処理の流れについて説明する。
図8は、本実施形態にかかるテレビジョン装置における指紋情報の登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0055】
図6のステップS606において、取得した指紋情報が未登録であると判断された場合、表示制御部503は、指紋センサSにより検出された指紋情報を登録するための画面の一例であるユーザ登録画面G2を映像表示パネル102に表示させる。
図9は、本実施形態にかかるテレビジョン装置によって表示されるユーザ登録画面の一例を示す図である。
図9に示すように、本実施形態では、表示制御部503は、ユーザ情報テーブル300に指紋情報が既に保存されているユーザ(既存ユーザ)であることを入力するためのアイコンi1およびユーザ情報テーブル300に指紋情報が未登録のユーザ(新規ユーザ)であることを入力するためのアイコンi2を含むユーザ登録画面G2を映像表示パネル102に表示させる。すなわち、表示制御部503は、新規ユーザか若しくは既存ユーザかを選択するためのユーザ登録画面G2を映像表示パネル102に表示させる(ステップS801)。
【0056】
次いで、表示制御部503は、リモートコントローラ150を介してアイコンi2が操作されて新規ユーザの登録処理の実行が指示されると(ステップS802:Yes)、指紋センサSから取得した指紋情報(指紋センサSにより検出された指紋情報)を、ユーザ情報テーブル300に保存する(ステップS803)。ユーザ情報テーブル300への指紋情報の保存が完了すると(ステップS804)、表示制御部503は、新規ユーザ固有のアイコンを選択するためのユーザアイコン設定画面G3を映像表示パネル102に表示させる(ステップS805)。
【0057】
図10は、本実施形態にかかるテレビジョン装置において表示されるユーザアイコン設定画面の一例を示す図である。
図10に示すように、本実施形態では、表示制御部503は、新規ユーザ固有のアイコンとして選択可能なアイコンの候補であるアイコン候補Iの一覧を含むユーザアイコン設定画面G3を映像表示パネル102に表示させる。その際、表示制御部503は、既存ユーザのアイコンとして既に選択されているアイコン候補I(「他ユーザ使用」のアイコン)を非表示状態とすることによって、当該アイコン候補Iを選択できないようにする。表示制御部503は、リモートコントローラ150が操作されてアイコン候補Iが選択されかつ決定キー150jが操作されると、アイコン候補Iを新規ユーザのアイコンとして選択する。
【0058】
図8に戻り、新規ユーザのアイコンが選択されると、表示制御部503は、リモートコントローラ150が操作されて、暗証番号(本実施形態では、数字4桁の暗証番号)が入力されるのを待つ(ステップS806)。その際、表示制御部503は、暗証番号の入力を促すメッセージを映像表示パネル102に表示させても良い(ステップS806)。そして、表示制御部503は、入力された暗証番号および選択したアイコンのユーザアイコン番号を、取得した指紋情報と対応付けてユーザ情報テーブル300に保存する(ステップS807)。
【0059】
また、表示制御部503は、リモートコントローラ150を介してアイコンi1が選択されて既存ユーザの登録処理の実行が指示されると、リモートコントローラ150が操作されて暗証番号が入力されるのを待つ(ステップS808)。そして、ユーザ情報テーブル300に記憶された暗証番号304のうち選択されたアイコンi1のユーザアイコン番号303(既存ユーザのユーザアイコン番号303)と対応付けて記憶された暗証番号304と、入力された暗証番号とが一致するか否かを比較する(ステップS809)。
【0060】
選択されたアイコンi1のユーザアイコン番号303と対応付けて記憶された暗証番号304と、入力された暗証番号とが一致した場合、入力された暗証番号が正しいと判断して(ステップS810:Yes)、表示制御部503は、選択されたアイコンi1のユーザアイコン番号303と対応付けて記憶されたユーザID301に対応付けて、取得した指紋情報を追加で保存する(ステップS811)。一方、選択されたアイコンi1のユーザアイコン番号303と対応付けて記憶された暗証番号304と、入力された暗証番号とが一致しなかった場合、表示制御部503は、入力された暗証番号が誤っていると判断して(ステップS812)、ステップS801に戻り、再度、ユーザ登録画面G2を表示させる。
【0061】
次に、
図11を用いて、本実施形態にかかるテレビジョン装置1におけるユーザ付加情報の登録処理の流れについて説明する。
図11は、本実施形態にかかるテレビジョン装置におけるユーザ付加情報の登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0062】
図6のステップS611において、選択機能の実行に必要なユーザ付加情報が登録されていないと判断された場合、表示制御部503は、動作テーブル200を参照して、選択機能の実行に必要なユーザ付加情報を特定する(ステップS1101)。具体的には、表示制御部503は、動作テーブル200において、選択機能の機能ID201と対応付けて記憶された付加情報要否情報204が「〇」であるユーザ付加情報を、選択機能の実行に必要なユーザ付加情報として特定する。
【0063】
次いで、表示制御部503は、ユーザ付加情報を登録するための画面の一例であるユーザ付加情報登録画面G4を映像表示パネル102に表示させる。本実施形態では、表示制御部503は、ユーザ付加情報を入力するための入力欄を含むユーザ付加情報登録画面G4を映像表示パネル102に表示させる(ステップS1102)。これにより、表示制御部503は、テレビジョン装置1のユーザに対して、ユーザ付加情報の入力を促す(ステップS1103)。表示制御部503は、ユーザ付加情報登録画面G4に含まれる入力欄のうち、選択機能の実行に必要なユーザ付加情報の入力欄を他の入力欄と表示態様を変えて表示させる。これにより、選択機能の実行に必要なユーザ付加情報の入力欄を容易に判別することができるので、ユーザ付加情報を入力する際のユーザの利便性を向上させることができる。
【0064】
図12は、本実施形態にかかるテレビジョン装置により表示されるユーザ付加情報登録画面の一例を示す図である。
図12に示すように、本実施形態では、表示制御部503は、各ユーザ付加情報を入力するための入力欄Rを含むユーザ付加情報登録画面G4を映像表示パネル102に表示させる。その際、表示制御部503は、ユーザ付加情報登録画面G4に含まれる入力欄Rのうち、選択機能の実行に必要なユーザ付加情報の入力欄Rの色等の表示態様を他の入力欄Rと変えることにより、選択機能の実行に必要なユーザ付加情報を識別可能としても良い。
【0065】
そして、表示制御部503は、リモートコントローラ150が操作されてユーザ付加情報が入力されると、入力されたユーザ付加情報を、取得した指紋情報と対応付けてユーザ情報テーブル300に保存する(ステップS1204)。
【0066】
このように、本実施形態にかかるテレビジョン装置1によれば、認証に成功したユーザに応じて選択機能を実行する際に、選択機能の実行を決定するための決定キー150jの押下と同時に、指紋を用いたユーザの認証が行われるので、決定キー150jの操作のみで、個々のユーザに適した選択機能の実行が可能となる。
【0067】
本実施形態のテレビジョン装置1で実行されるプログラムは、上述した各部(認証部501、実行部502、表示制御部503)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、認証部501、実行部502、表示制御部503が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0068】
なお、本実施形態のテレビジョン装置1で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供されるが、これに限定するものではない。本実施形態のテレビジョン装置1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0069】
さらに、本実施形態のテレビジョン装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のテレビジョン装置1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0070】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。