【文献】
J. Am. Chem. Soc., 2002, Vol.124, pp.9014-9015
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
一部のピロロベンゾジアゼピン(PBD)は、DNAの特定の配列を認識し、同配列に結合する能力を有する。好ましい配列は、PuGPuである。最初のPBD抗腫瘍性抗生物質であるアントラマイシンは、1965年に見出された(Leimgruber, et al., J. Am. Chem. Soc., 87, 5793-5795 (1965);Leimgruber, et al., J. Am. Chem. Soc., 87, 5791-5793 (1965)(非特許文献1および2))。以後、数多くの天然由来のPBDが報告されており、多くの合成経路が、各種の類似体に対して開発されてきた(Thurston, et al., Chem. Rev. 1994, 433-465 (1994);Antonow, D. and Thurston, D.E., Chem. Rev. 2011 111 (4), 2815-2864(非特許文献3および4))。ファミリーメンバーとしては、アベイマイシン(Hochlowski, et al., J. Antibiotics, 40, 145-148 (1987)(非特許文献5))、チカマイシン(Konishi, et al., J. Antibiotics, 37, 200-206 (1984)(非特許文献6))、DC−81(特開昭58−180487号公報(特許文献1);Thurston, et al., Chem. Brit., 26, 767-772 (1990);Bose, et al., Tetrahedron, 48, 751-758 (1992)(非特許文献7および8))、マゼトラマイシン(Kuminoto, et al., J. Antibiotics, 33, 665-667 (1980)(非特許文献9))、ネオトラマイシンAおよびB(Takeuchi, et al., J. Antibiotics, 29, 93-96 (1976)(非特許文献10))、ポロトラマイシン(Tsunakawa, et al., J. Antibiotics, 41, 1366-1373 (1988)(非特許文献11))、プロトラカルシン(Shimizu, et al, J. Antibiotics, 29, 2492-2503 (1982);Langley and Thurston, J. Org. Chem., 52, 91-97 (1987)(非特許文献12および13))、シバノマイシン(DC−102)(Hara, et al., J. Antibiotics, 41, 702-704 (1988);Itoh, et al., J. Antibiotics, 41, 1281-1284 (1988)(非特許文献14および15))、シビロマイシン(Leber, et al., J. Am. Chem. Soc., 110, 2992-2993 (1988)(非特許文献16))ならびにトママイシン(tomamycin)(Arima, et al., J. Antibiotics, 25, 437-444 (1972)(非特許文献17))があげられる。PBDは、一般構造:
【化1】
のものである。
【0003】
それらは、その芳香A環およびピロロC環の両方における置換基の数、種類および位置において、ならびに、前記C環の飽和度において異なる。B環には、DNAのアルキル化を担う求電子中心であるN10−C11位において、イミン(N=C)、カルビノールアミン(NH−CH(OH))またはカルビノールアミンメチルエーテル(NH−CH(OMe))のいずれかが存在する。全ての公知の天然物は、前記C環から前記A環に向かって見た場合、右旋性ねじれを伴うそれらを提供する、キラルC11a位における(S)型を有する。これは、B型DNAの副溝についてのイソらせん性のための適切な三次元形状をそれらに提供し、結合部位におけるぴったり合った嵌合をもたらす(Kohn, In Antibiotics III. Springer-Verlag, New York, pp. 3-11 (1975);Hurley and Needham-VanDevanter, Acc. Chem. Res., 19, 230-237 (1986)(非特許文献18および19))。前記副溝中で付加体を形成するその能力は、それらが、DNAプロセッシングを妨害するのを可能にし、そのために、抗腫瘍剤としてのその使用を可能にする。
この分子の生物学的活性が、そのC8/C’−ヒドロキシル官能基により、フレキシブルなアルキレンリンカーを介して、2つのPBD単位同士を結合することにより増強され得ることが、既に開示されている(Bose, D.S., et al., J. Am. Chem. Soc., 114, 4939-4941 (1992);Thurston, D.E., et al., J. Org. Chem., 61, 8141-8147 (1996)(非特許文献20および21))。前記PBD二量体は、その生物学的活性を主に担うと考えられる、配列選択的DNA破壊、例えば、パリンドロームの5’−Pu−GATC−Py−3’の鎖内架橋を形成すると考えられる(Smellie, M., et al., Biochemistry, 42, 8232-8239 (2003);Martin, C., et al., Biochemistry, 44, 4135-4147(非特許文献22および23))。PBD二量体の一例である、SG2000(SJG−136):
【化2】
は、腫瘍学の領域において、第2相臨床試験に近年入った(Gregson, S., et al., J. Med. Chem., 44, 737-748 (2001);Alley, M.C., et al., Cancer Research, 64, 6700-6706 (2004);Hartley, J.A., et al., Cancer Research, 64, 6693-6699 (2004)(非特許文献24から26)。
【0004】
ごく最近、本発明者らは、既に、国際公開第2005/085251号パンフレット(特許文献2)において、C2アリール置換基を有する二量体PBD化合物、例えば、SG2202(ZC−207):
【化3】
および、国際公開第2006/111759号パンフレット(特許文献3)において、このようなPBD化合物の重亜硫酸塩、例えば、SG2285(ZC−423):
【化4】
を開示してきた。
【0005】
これらの化合物は、非常に有用な細胞傷害性剤であるのが示されてきた(Howard, P.W., et al., Bioorg. Med. Chem. (2009), 19 (22), 6463-6466, doi: 10.1016/j.bmcl.2009.09.012(非特許文献27))。
【0006】
国際公開第2010/043880号パンフレット(特許文献4)には、各単量体のC2位にアリール基を有する、非対称の二量体ピロロベンゾジアゼピン(PBD)化合物が開示されている。その場合、これらのアリール基の一方は、前記化合物を別の部分に結合させるためのアンカーを提供するように設計された置換基を有する。国際公開第2011/130613号パンフレット(特許文献5)には、目的のコンジュゲートにおけるこれらのPBD二量体化合物の包含が開示されている。
【0007】
国際公開第2011/130616号パンフレット(特許文献6)には、一方の単量体のC2位には化合物を別の部分に結合させるためのアンカーを提供するように設計された置換基を有するアリール基を有し、他方の単量体はC2位に非芳香族基を有する、非対称の二量体PBD化合物が開示されている。目的のコンジュゲートにおけるこれらの化合物の包含も開示されている。
【0008】
2012年9月20日に出願された、同時係属の国際出願第PCT/EP2012/068506号には、一方の単量体はC2位に化合物を別の部分に結合させるためのアンカーを提供するように設計された置換基を有するプロピレンを有し、他方の単量体はC2位に芳香族または非芳香族の基を有する、非対称の二量体PBD化合物が開示されている。目的のコンジュゲートにおけるこれらの化合物の包含も開示されている。
【0009】
2012年10月12日に出願され、米国仮出願第61/547,198号の優先権を主張する、更なる同時係属の国際出願には、一方の単量体のC2位には化合物を別の部分に結合させるためのアンカーを提供するように設計された置換基を有するプロピレンを有し、他方の単量体はC2位に芳香族または非芳香族の基を有する、非対称の二量体PBD化合物が開示されている。目的のコンジュゲートにおけるこれらの化合物の包含も開示されている。
【0010】
これらの出願において、細胞結合剤に結合させるためのリンカーを有する二量体PBD化合物の合成は、放出することが意図された薬剤を介して、N10−C11位が保護されていないPBDへの結合基の付加を伴って進行するものとして、例示されている。
【発明を実施するための形態】
【0046】
[定義]
置換基
本願明細書で使用する時、「随意に置換されている」の表現は、非置換でもよいし、または、置換されていてもよい(置換又は無置換の)親基に関連する。
特に断らない限り、本願明細書で使用する時、「置換されている」の用語は、1つ以上の置換基を有する親基に関連する。本願明細書において、「置換基」の用語は、従来の意味で使用され、共有的に結合される、または、必要に応じて、親基に縮合される、化学部分を意味する。広い各種の置換基が周知であり、その形成および各種の親基への導入の方法も、周知である。
置換基の例は、以下により詳細に記載される。
【0047】
C
1-12アルキル:本願明細書で使用する時、「C
1-12アルキル」の用語は、1から12個の炭素原子を有する炭化水素化合物の炭素原子から、水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関連する。前記炭化水素化合物は、脂肪族または脂環式でもよく、飽和または不飽和(例えば、部分的に不飽和、完全に不飽和)でもよい。本願明細書で使用する時、「C
1-4アルキル」の用語は、1から4個の炭素原子を有する炭化水素化合物の炭素原子から、水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関連する。前記炭化水素化合物は、脂肪族または脂環式でもよく、飽和または不飽和(例えば、部分的に不飽和、完全に不飽和)でもよい。このため、「アルキル」の用語は、サブクラスである、以下に記載される、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル等を含む。
飽和アルキル基の例としては、制限されず、メチル(C
1)、エチル(C
2)、プロピル(C
3)、ブチル(C
4)、ペンチル(C
5)、ヘキシル(C
6)およびヘプチル(C
7)があげられる。
【0048】
飽和の直鎖状アルキル基の例としては、制限されず、メチル(C
1)、エチル(C
2)、n−プロピル(C
3)、n−ブチル(C
4)、n−ペンチル(アミル)(C
5)、n−ヘキシル(C
6)およびn−ヘプチル(C
7)があげられる。
【0049】
飽和の分岐鎖状アルキル基の例としては、iso−プロピル(C
3)、iso−ブチル(C
4)、sec−ブチル(C
4)、tert−ブチル(C
4)、iso−ペンチル(C
5)およびneo−ペンチル(C
5)があげられる。
【0050】
C
2-12アルケニル:本願明細書で使用する時、「C
2-12アルケニル」の用語は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有するアルキル基に関連する。
不飽和アルケニル基の例としては、制限されず、エテニル(ビニル、−CH=CH
2)、1−プロペニル(−CH=CH−CH
3)、2−プロペニル(アリル、−CH−CH=CH
2)、イソプロペニル(1−メチルビニル、−C(CH
3)=CH
2)、ブテニル(C
4)、ペンテニル(C
5)およびヘキセニル(C
6)があげられる。
【0051】
C
2-12アルキニル:本願明細書で使用する時、「C
2-12アルキニル」の用語は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有するアルキル基に関連する。
不飽和アルキニル基の例としては、制限されず、エチニル(−C≡CH)および2−プロピニル(プロパルギル、−CH
2−C≡CH)があげられる。
【0052】
C
3-12シクロアルキル:本願明細書で使用する時、「C
3-12シクロアルキル」の用語は、シクリル基、すなわち、環状の炭化水素(炭素環)化合物の脂環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分でもあるアルキル基に関連する。前記部分は、3から7個の炭素原子、例えば、3から7個の環原子を有する。
【0053】
シクロアルキル基の例としては、制限されず、
飽和単環式の炭化水素化合物:
シクロプロパン(C
3)、シクロブタン(C
4)、シクロペンタン(C
5)、シクロヘキサン(C
6)、シクロヘプタン(C
7)、メチルシクロプロパン(C
4)、ジメチルシクロプロパン(C
5)、メチルシクロブタン(C
5)、ジメチルシクロブタン(C
6)、メチルシクロペンタン(C
6)、ジメチルシクロペンタン(C
7)およびメチルシクロヘキサン(C
7);
【0054】
不飽和単環式の炭化水素化合物:
シクロプロペン(C
3)、シクロブテン(C
4)、シクロペンテン(C
5)、シクロヘキセン(C
6)、メチルシクロプロペン(C
4)、ジメチルシクロプロペン(C
5)、メチルシクロブテン(C
5)、ジメチルシクロブテン(C
6)、メチルシクロペンテン(C
6)、ジメチルシクロペンテン(C
7)およびメチルシクロヘキセン(C
7);ならびに、
【0055】
飽和多環式の炭化水素化合物:
ノルカラン(C
7)、ノルピナン(C
7)、ノルボルナン(C
7)
由来のものがあげられる。
【0056】
C
3-20ヘテロシクリル:本願明細書で使用する時、「C
3-20ヘテロシクリル」の用語は、複素環化合物の環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関連する。前記部分は、3から20個の環原子を有し、その内の1から10個は、環のヘテロ原子である。好ましくは、各環は、3から7個の環原子を有し、その内の1から4個は、環のヘテロ原子である。
【0057】
この文脈において、接頭辞(例えば、C
3-20、C
3-7、C
5-6等)は、炭素原子またはヘテロ原子に関わらず、環原子の数または環原子の数の範囲を意味する。例えば、本願明細書で使用する時、「C
5-6ヘテロシクリル」の用語は、5または6個の環原子を有するヘテロシクリル基に関連する。
【0058】
単環式のヘテロシクリル基の例としては、制限されず、
N
1:アジリジン(C
3)、アゼチジン(C
4)、ピロリジン(テトラヒドロピロール)(C
5)、ピロリン(例えば、3−ピロリン、2,5−ジヒドロピロール)(C
5)、2H−ピロールもしくは3H−ピロール(イソピロール、イソアゾール)(C
5)、ピペリジン(C
6)、ジヒドロピリジン(C
6)、テトラヒドロピリジン(C
6)、アゼピン(C
7);
O
1:オキシラン(C
3)、オキセタン(C
4)、オキソラン(テトラヒドロフラン)(C
5)、オキソール(ジヒドロフラン)(C
5)、オキサン(テトラヒドロピラン)(C
6)、ジヒドロピラン(C
6)、ピラン(C
6)、オキセピン(C
7);
S
1:チイラン(C
3)、チエタン(C
4)、チオラン(テトラヒドロチオフェン)(C
5)、チアン(テトラヒドロチオピラン)(C
6)、チエパン(C
7);
O
2:ジオキソラン(C
5)、ジオキサン(C
6)およびジオキセパン(C
7);
O
3:トリオキサン(C
6);
N
2:イミダゾリジン(C
5)、ピラゾリジン(ジアゾリジン)(C
5)、イミダゾリン(C
5)、ピラゾリン(ジヒドロピラゾール)(C
5)、ピペラジン(C
6);
N
1O
1:テトラヒドロオキサゾール(C
5)、ジヒドロオキサゾール(C
5)、テトラヒドロイソキサゾール(C
5)、ジヒドロイソキサゾール(C
5)、モルホリン(C
6)、テトラヒドロオキサジン(C
6)、ジヒドロオキサジン(C
6)、オキサジン(C
6);
N
1S
1:チアゾリン(C
5)、チアゾリジン(C
5)、チオモルホリン(C
6);
N
2O
1:オキサジアジン(C
6);
O
1S
1:オキサチオール(C
5)およびオキサチアン(チオキサン)(C
6);ならびに、
N
1O
1S
1:オキサチアジン(C
6)由来のものがあげられる。
【0059】
置換されている単環式のヘテロシクリル基の例としては、環状の糖類由来のもの、例えば、フラノース(C
5)、例えば、アラビノフラノース、リキソフラノース、リボフラノースおよびキシロフランス(xylofuranse)、ならびに、ピラノース(C
6)、例えば、アロピラノース、アルトロピラノース、グルコピラノース、マンノピラノース、グロピラノース、イドピラノース、ガラクトピラノースおよびタロピラノースがあげられる。
【0060】
C
5-20アリール:本願明細書で使用する時、「C
5-20アリール」の用語は、芳香族化合物の芳香環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関連する。前記部分は、3から20個の環原子を有する。本願明細書で使用する時、「C
5-7アリール」の用語は、芳香族化合物の芳香環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関連する。前記部分は、5から7個の環原子を有する。本願明細書で使用する時、「C
5-10アリール」の用語は、芳香族化合物の芳香環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関連する。前記部分は、5から10個の環原子を有する。好ましくは、各環は、5から7個の環原子を有する。
この文脈において、接頭辞(例えば、C
3-20、C
5-7、C
5-6、C
5-10等)は、炭素原子またはヘテロ原子に関わらず、環原子の数または環原子の数の範囲を意味する。例えば、本願明細書で使用する時、「C
5-6アリール」の用語は、5または6個の環原子を有するアリール基に関連する。
前記環原子は、カルボアリール基におけるように、全て炭素原子でもよい。
【0061】
カルボアリール基の例としては、制限されず、ベンゼン(すなわち、フェニル)(C
6)、ナフタレン(C
10)、アズレン(C
10)、アントラセン(C
14)、フェナントレン(C
14)、ナフタセン(C
18)およびピレン(C
16)由来のものがあげられる。
縮合環を含み、その少なくとも1つが芳香環であるアリール基の例としては、制限されず、インダン(例えば、2,3−ジヒドロ−1H−インデン)(C
9)、インデン(C
9)、イソインデン(C
9)、テトラリン(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(C
10)、アセナフタレン(C
12)、フルオレン(C
13)、フェナレン(C
13)、アセフェナントレン(C
15)およびアセアントレン(C
16)由来の基があげられる。
【0062】
または、前記環原子は、「ヘテロアリール基」におけるように、1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい。単環式のヘテロアリール基の例としては、制限されず、
N
1:ピロール(アゾール)(C
5)、ピリジン(アジン)(C
6);
O
1:フラン(オキソール)(C
5);
S
1:チオフェン(チオール)(C
5);
N
1O
1:オキサゾール(C
5)、イソキサゾール(C
5)、イソキサジン(C
6);
N
2O
1:オキサジアゾール(フラザン)(C
5);
N
3O
1:オキサトリアゾール(C
5);
N
1S
1:チアゾール(C
5)、イソチアゾール(C
5);
N
2:イミダゾール(1,3−ジアゾール)(C
5)、ピラゾール(1,2−ジアゾール)(C
5)、ピリダジン(1,2−ジアジン)(C
6)、ピリミジン(1,3−ジアジン)(C
6)(例えば、シトシン、チミン、ウラシル)、ピラジン(1,4−ジアジン)(C
6);
N
3:トリアゾール(C
5)、トリアジン(C
6);および、
N
4:テトラゾール(C
5)由来のものがあげられる。
【0063】
縮合環を含むヘテロアリールの例としては、制限されず、
ベンゾフラン(O
1)、イソベンゾフラン(O
1)、インドール(N
1)、イソインドール(N
1)、インドリジン(N
1)、インドリン(N
1)、イソインドリン(N
1)、プリン(N
4)(例えば、アデニン、グアニン)、ベンズイミダゾール(N
2)、インダゾール(N
2)、ベンゾキサゾール(N
1O
1)、ベンズイソキサゾール(N
1O
1)、ベンゾジオキソール(O
2)、ベンゾフラザン(N
2O
1)、ベンゾトリアゾール(N
3)、ベンゾチオフラン(S
1)、ベンゾチアゾール(N
1S
1)、ベンゾチアジアゾール(N
2S)由来の(2つの縮合環を有する)C
9;
クロメン(O
1)、イソクロメン(O
1)、クロマン(O
1)、イソクロマン(O
1)、ベンゾジオキサン(O
2)、キノリン(N
1)、イソキノリン(N
1)、キノリジン(N
1)、ベンゾキサジン(N
1O
1)、ベンゾジアジン(N
2)、ピリドピリジン(N
2)、キノキサリン(N
2)、キナゾリン(N
2)、シンノリン(N
2)、フタラジン(N
2)、ナフチリジン(N
2)、プテリジン(N
4)由来の(2つの縮合環を有する)C
10;
ベンゾジアゼピン(N
2)由来の(2つの縮合環を有する)C
11;
カルバゾール(N
1)、ジベンゾフラン(O
1)、ジベンゾチオフェン(S
1)、カルボリン(N
2)、ペリミジン(N
2)、ピリドインドール(N
2)由来の(3つの縮合環を有する)C
13;および、
アクリジン(N
1)、キサンテン(O
1)、チオキサンテン(S
1)、オキサントレン(O
2)、フェノキサチイン(O
1S
1)、フェナジン(N
2)、フェノキサジン(N
1O
1)、フェノチアジン(N
1S
1)、チアントレン(S
2)、フェナントリジン(N
1)、フェナントロリン(N
2)、フェナジン(N
2)由来の(3つの縮合環を有する)C
14があげられる。
【0064】
単独または別の置換基の一部であるかに関わらず、上記基は、それ自体が随意に、それ自体および以下に列記される更なる置換基から選択される、1つ以上の基により置換されていてもよい。
【0065】
ハロ:−F、−Cl、−Brおよび−I。
ヒドロキシ:−OH。
エーテル:−OR、Rは、エーテル置換基、例えば、C
1-7アルキル基(以下に説明される、C
1-7アルコキシ基とも呼ばれる)、C
3-20ヘテロシクリル基(C
3-20ヘテロシクリロキシ基とも呼ばれる)、または、C
5-20アリール基(C
5-20アリールオキシ基とも呼ばれる)であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。
【0066】
アルコキシ:−OR、Rは、アルキル基、例えば、C
1-7アルキル基である。C
1-7アルコキシ基の例としては、制限されず、−OMe(メトキシ)、−OEt(エトキシ)、−O(nPr)(n−プロポキシ)、−O(iPr)(イソプロポキシ)、−O(nBu)(n−ブトキシ)、−O(sBu)(sec−ブトキシ)、−O(iBu)(イソブトキシ)および−O(tBu)(tert−ブトキシ)があげられる。
【0067】
アセタール:−CH(OR
1)(OR
2)、R
1およびR
2は、独立して、アセタール置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。または、「環状の」アセタール基の場合、R
1およびR
2は、それらが付着している2つの酸素原子およびそれらが付着している炭素原子とまとまって、4から8個の環原子を有する複素環を形成する。アセタール基の例としては、制限されず、−CH(OMe)
2、−CH(OEt)
2および−CH(OMe)(OEt)があげられる。
【0068】
ヘミアセタール:−CH(OH)(OR
1)、R
1は、ヘミアセタール置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。ヘミアセタール基の例としては、制限されず、−CH(OH)(OMe)および−CH(OH)(OEt)があげられる。
【0069】
ケタール:−CR(OR
1)(OR
2)、R
1およびR
2は、アセタールについて規定された通りであり、Rは、水素以外のケタール置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。ケタール基の例としては、制限されず、−C(Me)(OMe)
2、−C(Me)(OEt)
2、−C(Me)(OMe)(OEt)、−C(Et)(OMe)
2、−C(Et)(OEt)
2および−C(Et)(OMe)(OEt)があげられる。
【0070】
ヘミケタール:−CR(OH)(OR
1)、R
1は、ヘミアセタールについて規定された通りである。Rは、水素以外のヘミケタール置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。ヘミアセタール基の例としては、制限されず、−C(Me)(OH)(OMe)、−C(Et)(OH)(OMe)、−C(Me)(OH)(OEt)および−C(Et)(OH)(OEt)があげられる。
【0071】
オキソ(ケト、−オン):=O。
チオン(チオケトン):=S。
イミノ(イミン):=NR、Rは、イミノ置換基、例えば、水素、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、水素またはC
1-7アルキル基である。エステル基の例としては、制限されず、=NH、=NMe、=NEtおよび=NPhがあげられる。
【0072】
ホルミル(カルバルデヒド、カルボキシアルデヒド):−C(=O)H。
アシル(ケト):−C(=O)R、Rは、アシル置換基、例えば、C
1-7アルキル基(C
1-7アルキルアシルまたはC
1-7アルカノイルとも呼ばれる)、C
3-20ヘテロシクリル基(C
3-20ヘテロシクリルアシルとも呼ばれる)またはC
5-20アリール基(C
5-20アリールアシルとも呼ばれる)であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。アシル基の例としては、制限されず、−C(=O)CH
3(アセチル)、−C(=O)CH
2CH
3(プロピオニル)、−C(=O)C(CH
3)
3(t−ブチリル)および−C(=O)Ph(ベンゾイル、フェノン)があげられる。
【0073】
カルボキシ(カルボン酸):−C(=O)OH。
チオカルボキシ(チオカルボン酸):−C(=S)SH。
チオロカルボキシ(チオロカルボン酸):−C(=O)SH。
チオノカルボキシ(チオノカルボン酸):−C(=S)OH。
イミド酸:−C(=NH)OH。
ヒドロキサム酸:−C(=NOH)OH。
【0074】
エステル(カルボキシレート、カルボン酸エステル、オキシカルボニル):−C(=O)OR、Rは、エステル置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。エステル基の例としては、制限されず、−C(=O)OCH
3、−C(=O)OCH
2CH
3、−C(=O)OC(CH
3)
3および−C(=O)OPhがあげられる。
【0075】
アシルオキシ(逆エステル):−OC(=O)R、Rは、アシルオキシ置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。アシルオキシ基の例としては、制限されず、−OC(=O)CH
3(アセトキシ)、−OC(=O)CH
2CH
3、−OC(=O)C(CH
3)
3、−OC(=O)Phおよび−OC(=O)CH
2Phがあげられる。
【0076】
オキシカルボイルオキシ:−OC(=O)OR、Rは、エステル置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。エステル基の例としては、制限されず、−OC(=O)OCH
3、−OC(=O)OCH
2CH
3、−OC(=O)OC(CH
3)
3および−OC(=O)OPhがあげられる。
【0077】
アミノ:−NR
1R
2、R
1およびR
2は、独立して、アミノ置換基、例えば、水素、C
1-7アルキル基(C
1-7アルキルアミノまたはジ−C
1-7アルキルアミノとも呼ばれる)、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、HまたはC
1-7アルキル基である。または、「環状の」アミノ基の場合、R
1およびR
2は、それらが付着している窒素原子とまとまって、4から8個の環原子を有する複素環を形成する。アミノ基は、一級(−NH
2)、二級(−NHR
1)または三級(−NHR
1R
2)でもよく、カチオンの形態において、四級(−
+NR
1R
2R
3)でもよい。アミノ基の例としては、制限されず、−NH
2、−NHCH
3、−NHC(CH
3)
2、−N(CH
3)
2、−N(CH
2CH
3)
2および−NHPhがあげられる。環状のアミノ基の例としては、制限されず、アジリジノ、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノおよびチオモルホリノがあげられる。
【0078】
アミド(カルバモイル、カルバミル、アミノカルボニル、カルボキサミド):−C(=O)NR
1R
2、R
1およびR
2は、独立して、アミノ基について規定されたアミノ置換基である。アミド基の例としては、制限されず、−C(=O)NH
2、−C(=O)NHCH
3、−C(=O)N(CH
3)
2、−C(=O)NHCH
2CH
3および−C(=O)N(CH
2CH
3)
2があげられる。ならびに、R
1およびR
2が、それらが付着している窒素原子とまとまっているアミド基は、複素環構造、例えば、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニルおよびピペラジノカルボニル等を形成する。
【0079】
チオアミド(チオカルバモイル):−C(=S)NR
1R
2、R
1およびR
2は、独立して、アミノ基について規定されたアミノ置換基である。アミド基の例としては、−C(=S)NH
2、−C(=S)NHCH
3、−C(=S)N(CH
3)
2および−C(=S)NHCH
2CH
3があげられる。
【0080】
アシルアミド(アシルアミノ):−NR
1C(=O)R
2、R
1は、アミド置換基、例えば、水素、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、水素またはC
1-7アルキル基である。R
2は、アシル置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、水素またはC
1-7アルキル基である。アシルアミド基の例としては、制限されず、−NHC(=O)CH
3、−NHC(=O)CH
2CH
3および−NHC(=O)Phがあげられる。R
1およびR
2は、まとまって、環状構造、例えば、スクシニミジル、マレイミジルおよびフタリミジル等を形成してもよい。
【化41】
(スクシニミジル マレイミジル フタリミジル)
【0081】
アミノカルボニルオキシ:−OC(=O)NR
1R
2、R
1およびR
2は、独立して、アミノ基について規定されたアミノ置換基である。アミノカルボニルオキシ基の例としては、制限されず、−OC(=O)NH
2、−OC(=O)NHMe、−OC(=O)NMe
2および−OC(=O)NEt
2があげられる。
【0082】
ウレイド:−N(R
1)CONR
2R
3、R
2およびR
3は、独立して、アミノ基について規定されたアミノ置換基である。R
1は、ウレイド置換基、例えば、水素、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、水素またはC
1-7アルキル基である。ウレイド基の例としては、制限されず、−NHCONH
2、−NHCONHMe、−NHCONHEt、−NHCONMe
2、−NHCONEt
2、−NMeCONH
2、−NMeCONHMe、−NMeCONHEt、−NMeCONMe
2および−NMeCONEt
2があげられる。
【0083】
グアニジノ:−NH−C(=NH)NH
2。
テトラゾリル:4つの窒素原子および1つの炭素原子を有する、5員の芳香環。
【化42】
【0084】
イミノ:=NR、Rは、イミノ置換基、例えば、水素、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、HまたはC
1-7アルキル基である。イミノ基の例としては、制限されず、=NH、=NMeおよび=NEtがあげられる。
【0085】
アミジン(アミジノ):−C(=NR)NR
2、各Rは、アミジン置換基、例えば、水素、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、HまたはC
1-7アルキル基である。アミジン基の例としては、制限されず、−C(=NH)NH
2、−C(=NH)NMe
2および−C(=NMe)NMe
2があげられる。
【0086】
ニトロ:−NO
2。
ニトロソ:−NO。
アジド:−N
3。
シアノ(ニトリル、カルボニトリル):−CN。
イソシアノ:−NC。
シアナト:−OCN。
イソシアナト:−NCO。
チオシアノ(チオシアナト):−SCN。
イソチオシアノ(イソチオシアナト):−NCS。
スルフヒドリル(チオール、メルカプト):−SH。
【0087】
チオエーテル(スルフィド):−SR、Rは、チオエーテル置換基、例えば、C
1-7アルキル基(C
1-7アルキルチオ基とも呼ばれる)、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。C
1-7アルキルチオ基の例としては、制限されず、−SCH
3および−SCH
2CH
3があげられる。
【0088】
ジスルフィド:−SS−R、Rは、ジスルフィド置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基(本願明細書において、C
1-7アルキルジスルフィドとも呼ばれる)である。C
1-7アルキルジスルフィド基の例としては、制限されず、−SSCH
3および−SSCH
2CH
3があげられる。
【0089】
スルフィン(スルフィニル、スルホキシド):−S(=O)R、Rは、スルフィン置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。スルフィン基の例としては、制限されず、−S(=O)CH
3および−S(=O)CH
2CH
3があげられる。
【0090】
スルホン(スルホニル):−S(=O)
2R、Rは、スルホン置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基、例えば、フッ素化、パーフッ素化C
1-7アルキル基等である。スルホン基の例としては、制限されず、−S(=O)
2CH
3(メタンスルホニル、メシル)、−S(=O)
2CF
3(トリフリル)、−S(=O)
2CH
2CH
3(エシル)、−S(=O)
2C
4F
9(ノナフリル)、−S(=O)
2CH
2CF
3(トレシル)、−S(=O)
2CH
2CH
2NH
2(タウリル)、−S(=O)
2Ph(フェニルスルホニル、ベシル)、4−メチルフェニルスルホニル(トシル)、4−クロロフェニルスルホニル(クロシル)、4−ブロモフェニルスルホニル(ブロシル)、4−ニトロフェニル(ノシル)、2−ナフタレンスルホネート(ナプシル)および5−ジメチルアミノ−ナフタレン−1−イルスルホネート(ダンシル)があげられる。
【0091】
スルフィン酸(スルフィノ):−S(=O)OH、−SO
2H。
スルホン酸(スルホ):−S(=O)
2OH、−SO
3H。
【0092】
スルフィネート(スルフィン酸エステル):−S(=O)OR、Rは、スルフィネート置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。スルフィネート基の例としては、制限されず、−S(=O)OCH
3(メトキシスルフィニル;メチルスルフィネート)および−S(=O)OCH
2CH
3(エトキシスルフィニル;エチルスルフィネート)があげられる。
【0093】
スルホネート(スルホン酸エステル):−S(=O)
2OR:Rは、スルホネート置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。スルホネート基の例としては、制限されず、−S(=O)
2OCH
3(メトキシスルホニル;メチルスルホネート)および−S(=O)
2OCH
2CH
3(エトキシスルホニル;エチルスルホネート)があげられる。
【0094】
スルフィニルオキシ:−OS(=O)R、Rは、スルフィニルオキシ置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。スルフィニルオキシ基の例としては、制限されず、−OS(=O)CH
3および−OS(=O)CH
2CH
3があげられる。
【0095】
スルホニルオキシ:−OS(=O)
2R、Rは、スルホニルオキシ置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。スルホニルオキシ基の例としては、制限されず、−OS(=O)
2CH
3(メシレート)および−OS(=O)
2CH
2CH
3(エシレート)があげられる。
【0096】
サルフェート:−OS(=O)
2OR、Rは、サルフェート置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。サルフェート基の例としては、制限されず、−OS(=O)
2OCH
3および−SO(=O)
2OCH
2CH
3があげられる。
【0097】
スルファミル(スルファモイル;スルフィン酸アミド;スルフィナミド):−S(=O)NR
1R
2、R
1およびR
2は、独立して、アミノ基について規定されたアミノ置換基である。スルファミル基の例としては、制限されず、−S(=O)NH
2、−S(=O)NH(CH
3)、−S(=O)N(CH
3)
2、−S(=O)NH(CH
2CH
3)、−S(=O)N(CH
2CH
3)
2および−S(=O)NHPhがあげられる。
【0098】
スルホナミド(スルフィナモイル;スルホン酸アミド;スルホナミド):−S(=O)
2NR
1R
2、R
1およびR
2は、独立して、アミノ基について規定されたアミノ置換基である。スルホナミド基の例としては、制限されず、−S(=O)
2NH
2、−S(=O)
2NH(CH
3)、−S(=O)
2N(CH
3)
2、−S(=O)
2NH(CH
2CH
3)、−S(=O)
2N(CH
2CH
3)
2および−S(=O)
2NHPhがあげられる。
【0099】
スルファミノ:−NR
1S(=O)
2OH、R
1は、アミノ基について規定されたアミノ置換基である。スルファミノ基の例としては、制限されず、−NHS(=O)
2OHおよび−N(CH
3)S(=O)
2OHがあげられる。
【0100】
スルホンアミノ:−NR
1S(=O)
2R、R
1は、アミノ基について規定されたアミノ置換基である。Rは、スルホンアミノ置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。スルホンアミノ基の例としては、制限されず、−NHS(=O)
2CH
3および−N(CH
3)S(=O)
2C
6H
5があげられる。
【0101】
スルフィンアミノ:−NR
1S(=O)R、R
1は、アミノ基について規定されたアミノ置換基である。Rは、スルフィンアミノ置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基である。スルフィンアミノ基の例としては、制限されず、−NHS(=O)CH
3および−N(CH
3)S(=O)C
6H
5があげられる。
【0102】
ホスフィノ(ホスフィン):−PR
2、Rは、ホスフィノ置換基、例えば、−H、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、−H、C
1-7アルキル基またはC
5-20アリール基である。ホスフィノ基の例としては、制限されず、−PH
2、−P(CH
3)
2、−P(CH
2CH
3)
2、−P(t−Bu)
2および−P(Ph)
2があげられる。
【0103】
ホスホ:−P(=O)
2。
ホスフィニル(ホスフィンオキシド):−P(=O)R
2、Rは、ホスフィニル置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、C
1-7アルキル基またはC
5-20アリール基である。ホスフィニル基の例としては、制限されず、−P(=O)(CH
3)
2、−P(=O)(CH
2CH
3)
2、−P(=O)(t−Bu)
2および−P(=O)(Ph)
2があげられる。
【0104】
ホスホン酸(ホスホノ):−P(=O)(OH)
2。
ホスホネート(ホスホノエステル):−P(=O)(OR)
2、Rは、ホスホネート置換基、例えば、−H、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、−H、C
1-7アルキル基またはC
5-20アリール基である。ホスホネート基の例としては、制限されず、−P(=O)(OCH
3)
2、−P(=O)(OCH
2CH
3)
2、−P(=O)(O−t−Bu)
2および−P(=O)(OPh)
2があげられる。
【0105】
リン酸(ホスホノオキシ):−OP(=O)(OH)
2。
ホスフェート(ホスホノオキシエステル):−OP(=O)(OR)
2、Rは、ホスフェート置換基、例えば、−H、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、−H、C
1-7アルキル基またはC
5-20アリール基である。ホスフェート基の例としては、制限されず、−OP(=O)(OCH
3)
2、−OP(=O)(OCH
2CH
3)
2、−OP(=O)(O−t−Bu)
2および−OP(=O)(OPh)
2があげられる。
【0106】
亜リン酸:−OP(OH)
2。
ホスファイト:−OP(OR)
2、Rは、ホスファイト置換基、例えば、−H、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、−H、C
1-7アルキル基またはC
5-20アリール基である。ホスファイト基の例としては、制限されず、−OP(OCH
3)
2、−OP(OCH
2CH
3)
2、−OP(O−t−Bu)
2および−OP(OPh)
2があげられる。
【0107】
ホスホラミダイト:−OP(OR
1)−NR
22、R
1およびR
2は、ホスホラミダイト置換基、例えば、−H、(随意に置換されている)C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、−H、C
1-7アルキル基またはC
5-20アリール基である。ホスホラミダイト基の例としては、制限されず、−OP(OCH
2CH
3)−N(CH
3)
2、−OP(OCH
2CH
3)−N(i−Pr)
2および−OP(OCH
2CH
2CN)−N(i−Pr)
2あげられる。
【0108】
ホスホラミデート:−OP(=O)(OR
1)−NR
22、R
1およびR
2は、ホスホラミデート置換基、例えば、−H、(随意に置換されている)C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基またはC
5-20アリール基であり、好ましくは、−H、C
1-7アルキル基またはC
5-20アリール基である。ホスホラミデート基の例としては、制限されず、−OP(=O)(OCH
2CH
3)−N(CH
3)
2、−OP(=O)(OCH
2CH
3)−N(i−Pr)
2および−OP(=O)(OCH
2CH
2CN)−N(i−Pr)
2があげられる。
【0109】
アルキレン
C
3-12アルキレン:本願明細書で使用する時、「C
3-12アルキレン」の用語は、(特に断らない限り)3から12個の炭素原子を有する炭化水素化合物の、同じ炭素原子から両方、または、2つの異なる各炭素原子から1つのいずれかの、2つの水素原子を除去することにより得られる二座部分に関連する。前記炭化水素化合物は、脂肪族または脂環式でもよく、飽和、部分的に不飽和、完全に不飽和でもよい。このため、「アルキレン」の用語は、サブクラスである、以下に記載される、アルケニレン、アルキニレン、シクロアルキレン等があげられる。
【0110】
飽和の直鎖状C
3-12アルキレン基の例としては、制限されず、−(CH
2)
n−(nは、3から12の整数である)、例えば、−CH
2CH
2CH
2−(プロピレン)−CH
2CH
2CH
2CH
2−(ブチレン)、−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2−(ペンチレン)および−CH
2CH
2CH
2CH−
2CH
2CH
2CH
2−(ヘプチレン)があげられる。
【0111】
飽和の分岐鎖状C
3-12アルキレン基の例としては、制限されず、−CH(CH
3)CH
2−、−CH(CH
3)CH
2CH
2−、−CH(CH
3)CH
2CH
2CH
2−、−CH
2CH(CH
3)CH
2−、−CH
2CH(CH
3)CH
2CH
2−、−CH(CH
2CH
3)−、−CH(CH
2CH
3)CH
2−および−CH
2CH(CH
2CH
3)CH
2−があげられる。
【0112】
部分的に不飽和の直鎖状C
3-12アルキレン基(C
3-12アルケニレンおよびアルキニレンの基)の例としては、制限されず、−CH=CH−CH
2−、−CH
2−CH=CH
2−、−CH=CH−CH
2−CH
2−、−CH=CH−CH
2−CH
2−CH
2−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH=CH−CH
2−、−CH=CH−CH=CH−CH
2−CH
2−、−CH=CH−CH
2−CH=CH−、−CH=CH−CH
2−CH
2−CH=CH−および−CH
2−C≡C−CH
2−があげられる。
【0113】
部分的に不飽和の分岐鎖状C
3-12アルキレン基(C
3-12アルケニレンおよびアルキニレンの基)の例としては、制限されず、−C(CH
3)=CH−、−C(CH
3)=CH−CH
2−、−CH=CH−CH(CH
3)−および−C≡C−CH(CH
3)−があげられる。
【0114】
飽和の脂環式C
3-12アルキレン基(C
3-12シクロアルキレン)の例としては、制限されず、シクロペンチレン(例えば、シクロペント−1,3−イレン)およびシクロヘキシレン(例えば、シクロヘックス−1,4−イレン)があげられる。
【0115】
部分的に不飽和の脂環式C
3-12アルキレン基(C
3-12シクロアルキレン)の例としては、制限されず、シクロペンテニレン(例えば、4−シクロペンテン−1,3−イレン)、シクロヘキセニレン(例えば、2−シクロヘキセン−1,4−イレン;3−シクロヘキセン−1,2−イレン;2,5−シクロヘキサジエン−1,4−イレン)があげられる。
【0116】
[更なる選択]
下記選択は、上記された本発明の全ての態様に適用してもよいし、または、単独の態様に関連してもよい。前記選択は、任意の組み合わせで互いに組み合わせられてもよい。
一部の実施形態では、R
6’、R
7’、R
9’およびY’は、好ましくは、R
6、R
7、R
9およびYそれぞれと同じである。
【0117】
二量体結合
YおよびY’は、好ましくは、Oである。
【0118】
R”は、好ましくは、置換基を有さないC
3-7アルキレン基である。より好ましくは、R”は、C
3、C
5またはC
7アルキレンである。最も好ましくは、R”は、C
3またはC
5アルキレンである。
【0119】
R
6からR
9
R
9は、好ましくは、Hである。
R
6は、好ましくは、H、OH、OR、SH、NH
2、ニトロおよびハロから選択され、より好ましくは、Hまたはハロであり、最も好ましくは、Hである。
【0120】
R
7は、好ましくは、H、OH、OR、SH、SR、NH
2、NHR、NRR’およびハロから選択され、より好ましくは、H、OHおよびORから独立して選択され、Rは、好ましくは、随意に置換されているC
1-7アルキル、C
3-10ヘテロシクリルおよびC
5-10アリールの基から選択される。Rは、より好ましくは、置換されていてもよいし、非置換でもよい、C
1-4アルキル基でもよい。所望の置換基は、C
5-6アリール基(例えば、フェニル)である。7位における特に好ましい置換基は、OMeおよびOCH
2Phである。具体的な所望の他の置換基は、ジメチルアミノ(すなわち、−NMe
2);−(OC
2H
4)
qOMe(qは、0から2である)、窒素含有C
6ヘテロシクリル、例えば、モルホリノ、ピペリジニルおよびN−メチル−ピペラジニルである。
これらの選択は、R
9’、R
6’およびR
7’それぞれに適用する。
【0121】
R
12
R
12は、
(a)ハロ、ニトロ、シアノ、エーテル、C
1-7アルキル、C
3-7ヘテロシクリルおよびビス−オキシ−C
1-3アルキレンを含む群から選択される1つ以上の置換基により随意に置換されている、C
5-10アリール基;
(b)C
1-5飽和脂肪族アルキル;
(c)C
3-6飽和シクロアルキル;
【0122】
(d)
【化43】
(式中、R
21、R
22およびR
23のそれぞれは、独立して、H、C
1-3飽和アルキル、C
2-3アルケニル、C
2-3アルキニルおよびシクロプロピルから選択され、この場合、前記R
12基中の炭素原子の総数は、5個以下である);
【0123】
(e)
【化44】
(式中、R
25aおよびR
25bの一方は、Hであり、他方は、フェニル;ピリジル;およびチオフェニルから選択され、前記フェニルは、ハロ、メチル、メトキシから選択される基により随意に置換される);および、
【0124】
(f)
【化45】
(式中、R
24は、H;C
1-3飽和アルキル;C
2-3アルケニル;C
2-3アルキニル;シクロプロピル;フェニル;ピリジル;およびチオフェニルから選択され、前記フェニルは、ハロ、メチル、メトキシから選択される基により随意に置換されている)から選択される。
【0125】
R
12が、C
5-10アリール基である場合、それは、C
5-7アリール基でもよい。C
5-7アリール基は、フェニル基またはC
5-7ヘテロアリール基、例えば、フラニル、チオフェニルおよびピリジルでもよい。一部の実施形態では、R
12は、好ましくは、フェニルである。他の実施形態では、R
12は、好ましくは、チオフェニル、例えば、チオフェン−2−イルおよびチオフェン−3−イルである。
【0126】
R
12が、C
5-10アリール基である場合、それは、C
8-10アリール、例えば、キノリニルまたはイソキノリニルの基でもよい。前記キノリニルまたはイソキノリニルの基は、任意の利用可能な環位置を介して、PBDコアに結合され得る。例えば、前記キノリニルは、キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イルおよびキノリン−8−イルでもよい。これらの中でも、キノリン−3−イルおよびキノリン−6−イルが好ましくあり得る。前記イソキノリニルは、イソキノリン−1−イル、イソキノリン−3−イル、イソキノリン−4イル、イソキノリン−5−イル、イソキノリン−6−イル、イソキノリン−7−イルおよびイソキノリン−8−イルでもよい。これらの中でも、イソキノリン−3−イルおよびイソキノリン−6−イルが好ましくあり得る。
【0127】
R
12が、C
5-10アリール基である場合、それは、任意の数の置換基を有してもよい。それは、好ましくは、1から3個の置換基を有し、1および2個がより好ましく、1つの置換基が最も好ましい。前記置換基は、任意の位置にあり得る。
【0128】
R
12が、C
5-7アリール基である場合、1つの置換基は、好ましくは、前記化合物の残りへの結合に隣接しない環原子上にある。すなわち、好ましくは、前記化合物の残りへの結合に対して、βまたはγにある。したがって、前記C
5-7アリール基がフェニルである場合、前記置換基は、好ましくは、メタまたはパラ位にあり、より好ましくは、パラ位にある。
【0129】
R
12が、C
8-10アリール基、例えば、キノリニルまたはイソキノリニルである場合、それは、前記キノリンまたはイソキノリンの環の任意の位置において、任意の数の置換基を有してもよい。一部の実施形態では、それは、1、2または3個の置換基を有し、これらは、(2つ以上の置換基の場合)近位および遠位の環または両方のいずれか上にあってもよい。
【0130】
R
12がC
5-10アリール基である場合の、R
12置換基
R
12がC
5-10アリール基である場合のR
12上の置換基が、ハロである場合、それは、好ましくは、FまたはCl、より好ましくは、Fである。
【0131】
R
12がC
5-10アリール基である場合のR
12上の置換基が、エーテルである場合、一部の実施形態では、それは、アルコキシ基、例えば、C
1-7アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ)でもよいし、または、一部の実施形態では、C
5-7アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、ピリジロキシ、フラニロキシ)でもよい。前記アルコキシ基自体は、例えば、アミノ基(例えば、ジメチルアミノ)により、さらに置換されていてもよい。
【0132】
R
12がC
5-10アリール基である場合のR
12上の置換基が、C
1-7アルキルである場合、それは、好ましくは、C
1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル)でもよい。
【0133】
R
12がC
5-10アリール基である場合のR
12上の置換基が、C
3-7ヘテロシクリルである場合、一部の実施形態では、それは、C
6窒素含有ヘテロシクリル基、例えば、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジニル、ピペラジニルでもよい。これらの基は、前記PBD部分の残りに、窒素原子を介して結合され得る。これらの基は、例えば、C
1-4アルキル基により、さらに置換されてもよい。前記C
6窒素含有ヘテロシクリル基が、ピペラジニルである場合、前記更なる置換基は、第2の窒素環原子上にあり得る。
【0134】
R
12がC
5-10アリール基である場合のR
12上の置換基が、ビス−オキシ−C
1-3アルキレンである場合、これは、好ましくは、ビス−オキシ−メチレンまたはビス−オキシ−エチレンである。
【0135】
R
12がC
5-10アリール基である場合の特に好ましい置換基としては、メトキシ、エトキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ビス−オキシ−メチレン、メチル−ピペラジニル、モルホリノおよびメチル−チオフェニルがあげられる。R
12についての別の特に好ましい置換基は、ジメチルアミノプロピロキシである。
R
12がC
5-10アリール基である場合の特に好ましい置換されているR
12基としては、制限されず、4−メトキシ−フェニル、3−メトキシフェニル、4−メチルフェニル、4−エトキシ−フェニル、3−エトキシ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、3,4−ビスオキシメチレン−フェニル、4−メチルチオフェニル、4−シアノフェニル、4−フェノキシフェニル、キノリン−3−イルおよびキノリン−6−イル、イソキノリン−3−イルおよびイソキノリン−6−イル、2−チエニル、2−フラニル、メトキシナフチルおよびナフチルがあげられる。別の可能性のある置換されているR
12基は、4−ニトロフェニルである。
【0136】
R
12が、C
1-5の飽和脂肪族アルキルである場合、それは、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはペンチルでもよい。一部の実施形態では、それは、メチル、エチルまたはプロピル(n−ペンチルもしくはイソプロピル)でもよい。一部のこれらの実施形態では、それは、メチルでもよい。他の実施形態では、それは、ブチルまたはペンチルでもよく、直鎖状または分岐鎖状でもよい。
【0137】
R
12が、C
3-6の飽和シクロアルキルである場合、それは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルでもよい。一部の実施形態では、それは、シクロプロピルでもよい。
【0138】
R
12が、
【化46】
である場合、R
21、R
22およびR
23のそれぞれは、独立して、H、C
1-3飽和アルキル、C
2-3アルケニル、C
2-3アルキニルおよびシクロプロピルから選択される。この場合、前記R
12基における炭素原子の総数は、5個以下である。一部の実施形態では、前記R
12基における炭素原子の総数は、4個以下または3個以下である。
【0139】
一部の実施形態では、R
21、R
22およびR
23の1つは、Hであり、他の2つの基は、H、C
1-3飽和アルキル、C
2-3アルケニル、C
2-3アルキニルおよびシクロプロピルから選択される。
【0140】
他の実施形態では、R
21、R
22およびR
23の2つは、Hであり、他の基は、H、C
1-3飽和アルキル、C
2-3アルケニル、C
2-3アルキニルおよびシクロプロピルから選択される。
【0141】
一部の実施形態では、Hでない前記基は、メチルおよびエチルから選択される。一部のこれらの実施形態では、Hでない前記基は、メチルである。
一部の実施形態では、R
21は、Hである。
一部の実施形態では、R
22は、Hである。
一部の実施形態では、R
23は、Hである。
一部の実施形態では、R
21およびR
22は、Hである。
一部の実施形態では、R
21およびR
23は、Hである。
一部の実施形態では、R
22およびR
23は、Hである。
【0142】
特に所望のR
12基は、
【化47】
である。
【0143】
R
12が、
【化48】
である場合、R
25aおよびR
25bの一方は、Hであり、他方は、フェニル;ピリジル;およびチオフェニルから選択され、前記フェニルは、ハロ、メチル、メトキシから選択される基により随意に置換されている。一部の実施形態では、Hでない前記基は、随意に置換されているフェニルである。前記フェニルの任意の置換基がハロである場合、それは、好ましくは、フルオロである。一部の実施形態では、前記フェニル基は、非置換である。
【0144】
R
12が、
【化49】
である場合、R
24は、H;C
1-3飽和アルキル;C
2-3アルケニル;C
2-3アルキニル;シクロプロピル;フェニル;ピリジル;およびチオフェニルから選択され、前記フェニルは、ハロ、メチル、メトキシから選択される基により随意に置換されている。前記フェニルの任意の置換基がハロである場合、それは、好ましくは、フルオロである。一部の実施形態では、前記フェニル基は、非置換である。
一部の実施形態では、R
24は、H、メチル、エチル、エテニルおよびエチニルから選択される。一部のこれらの実施形態では、R
24は、Hおよびメチルから選択される。
【0145】
IIa
R
2におけるAは、フェニル基またはC
5-7ヘテロアリール基、例えば、フラニル、チオフェニルおよびピリジルでもよい。一部の実施形態では、Aは、好ましくは、フェニルである。
【0146】
Q
2は、前記C
5-7アリール基の利用可能な環原子のいずれかの上にあり得るが、好ましくは、前記化合物の残りへの結合に隣接しない環原子上である。すなわち、好ましくは、前記化合物の残りへの結合に対して、βまたはγにある。したがって、前記C
5-7アリール基(A)がフェニルである場合、前記置換基(Q
2−X)は、好ましくは、メタまたはパラ位にあり、より好ましくは、パラ位にある。
【0147】
一部の実施形態では、Q
1は、単結合である。これらの実施形態では、Q
2は、単結合および−Z−(CH
2)
n−から選択され、Zは、単結合、O、SおよびNHから選択され、1から3である。一部のこれらの実施形態では、Q
2は、単結合である。他の実施形態では、Q
2は、−Z−(CH
2)
n−である。これらの実施形態では、Zは、OまたはSでもよく、nは、1でもよいし、または、nは、2でもよい。他のこれらの実施形態では、Zは、単結合でもよく、nは、1でもよい。
他の実施形態では、Q
1は、−CH=CH−である。
【0148】
一部の実施形態では、R
2は、−A−CH
2−NH−L
2−L
1−Protおよび−A−NH−L
2−L
1−Protでもよい。
【0149】
IIb
R
C1、R
C2およびR
C3は、独立して、Hおよび非置換のC
1-2アルキルから選択される。一部の好ましい実施形態では、R
C1、R
C2およびR
C3は、全てHである。他の実施形態では、R
C1、R
C2およびR
C3は、全てメチルである。特定の実施形態では、R
C1、R
C2およびR
C3は、独立して、Hおよびメチルから選択される。
【0150】
L
2
一部の実施形態では、L
2は、単結合である。
【0151】
一部の実施形態では、L
2は、
【化50】
であり、式中、nは、0から3である。これらの実施形態では、nは、0、1、2または3であり得る。n=0およびn=1が好ましくあり得る。
【0152】
一部の実施形態では、L
2は、
【化51】
であり、式中、nは、0から3である。これらの実施形態では、nは、0、1、2または3であり得る。n=0およびn=1が好ましくあり得る。
【0153】
一部の実施形態では、L
2は、
【化52】
であり、式中、nは、0から3である。これらの実施形態では、nは、0、1、2または3であり得る。n=0およびn=1が好ましくあり得る。
【0154】
一部の実施形態では、L
2は、
【化53】
であり、式中、nは、0から3である。これらの実施形態では、nは、0、1、2または3であり得る。n=0およびn=1が好ましくあり得る。これらの実施形態の1つでは、Dは、Nである。他のこれらの実施形態では、Dは、CHである。これらの実施形態の1つでは、Eは、OまたはSである。これらの実施形態の1つでは、Fは、CHである。
【0155】
L
1/L
1’
一実施形態では、L
1/L
1’は、アミノ酸残基である。前記アミノ酸は、天然のアミノ酸または非天然のアミノ酸でもよい。
一実施形態では、L
1は、Phe、Lys、Val、Ala、Cit、Leu、Ile、ArgおよびTrpから選択される。この場合、Citは、シトルリンである。
一実施形態では、L
1/L
1’は、ジペプチド残基を含む。前記ジペプチド中のアミノ酸は、天然のアミノ酸および非天然のアミノ酸の任意の組み合わせであり得る。一部の実施形態では、前記ジぺプチドは、天然のアミノ酸を含む。前記リンカーがカテプシン不安定リンカーである場合、前記ジペプチドは、カテプシン媒介性開裂についての作用部位である。ついで、前記ジペプチドは、カテプシンについての認識部位である。
【0156】
一実施形態では、L
1は、
Prot−Phe−Lys−
L2、
Prot−Val−Ala−
L2、
Prot−Val−Lys−
L2、
Prot−Ala−Lys−
L2、
Prot−Val−Cit−
L2、
Prot−Phe−Cit−
L2、
Prot−Leu−Cit−
L2、
Prot−Ile−Cit−
L2、
Prot−Phe−Arg−
L2、および、
Prot−Trp−Cit−
L2から選択される。
この場合、Citは、シトルリンである。
【0157】
好ましくは、L
1は、
Prot−Phe−Lys−
L2、
Prot−Val−Ala−
L2、
Prot−Val−Lys−
L2、
Prot−Ala−Lys−
L2、および、
Prot−Val−Cit−
L2から選択される。
より好ましくは、L
1は、
Prot−Phe−Lys−
L2、
Prot−Val−Cit−
L2または
Prot−Val−Ala−
L2から選択される。
【0158】
所望の他のジペプチドの組み合わせとしては、
Prot−Gly−Gly−
L2、
Prot−Pro−Pro−
L2、および、
Prot−Val−Glu−
L2があげられる。
【0159】
他のジペプチドの組み合わせ、例えば、Dubowchik et al., Bioconjugate Chemistry, 2002, 13,855-869に記載されたものが使用されてもよい。前記文献は、参照により本願明細書に組み込まれる。
【0160】
一部の実施形態では、L
1/L
1’は、トリペプチド残基である。前記トリペプチド中のアミノ酸は、天然のアミノ酸および非天然のアミノ酸の任意の組み合わせであり得る。一部の実施形態では、前記トリぺプチドは、天然のアミノ酸を含む。前記リンカーがカテプシン不安定リンカーである場合、前記トリペプチドは、カテプシン媒介性開裂についての作用部位である。前記トリペプチドは、カテプシン媒介性開裂についての作用部位である。ついで、前記トリペプチドは、カテプシンについての認識部位である。
【0161】
一実施形態では、前記アミノ酸の側鎖は、適切に化学的に保護される。前記側鎖の保護基は、以下に記載された基でもよい。保護されたアミノ酸配列は、酵素により開裂可能である。例えば、Boc側鎖保護されたLys残基を含むジペプチド配列は、カテプシンにより開裂可能である。
【0162】
前記アミノ酸側鎖用の保護基は、当該分野において周知であり、Novabiochemのカタログに記載されている。更なる保護基の戦略は、Protective groups in Organic Synthesis, Greene and Wutsに提示される。
可能性のある側鎖保護基は、反応性側鎖官能基を有するそれらのアミノ酸について、以下に示される。
【0163】
Arg:Z、Mtr、Tos;
Asn:Trt、Xan;
Asp:Bzl、t−Bu;
Cys:Acm、Bzl、Bzl−OMe、Bzl−Me、Trt;
Glu:Bzl、t−Bu;
Gln:Trt、Xan;
His:Boc、Dnp、Tos、Trt;
Lys:Boc、Z−Cl、Fmoc、Z;
Ser:Bzl、TBDMS、TBDPS;
Thr:Bz;
Trp:Boc;
Tyr:Bzl、Z、Z−Br。
【0164】
Prot
Protは、Fmoc(フルオレニルメチルオキシカルボニル)、Teoc(2−トリメチルシリル)エトキシカルボニル)およびBoc(t−ブトキシカルボニル)から選択される。一部の実施形態では、Protは、FmocおよびTeocから選択される。
一部の実施形態では、Protは、Fmocである。
一部の実施形態では、Protは、Teocである。
【0165】
G
一部の実施形態では、G
1は、
【化54】
であり、式中、mは、0から6である。一実施形態では、mは、5である。
【0166】
一部の実施形態では、G
1は、
【化55】
であり、式中、pは、0から30であり、qは、0または1である。好ましい実施形態では、qは、1であり、pは、0から10、1から8、好ましくは、4から8、最も好ましくは、4または8である。
【0167】
一部の実施形態では、G
2は、
【化56】
である。
【0168】
一部の実施形態では、G
2は、
【化57】
である。
【0169】
一部の実施形態では、G
2は、
【化58】
である。
【0170】
一部の実施形態では、G
2は、
【化59】
であり、式中、Halは、Cl、BrまたはIである。これらの実施形態では、Halは、好ましくは、BrおよびIから選択されてもよい。
【0171】
R
B
一部の実施形態では、R
Bは、ボロン酸、すなわち、−B(OH)
2である。
一部の実施形態では、R
Bは、式−B(OR)
2(式中、Rは、C
1-4アルキル、例えば、メチル、イソ−プロピルから選択される)または式−B(−O−R’−O−)(式中、R’は、酸素原子間の鎖中に2と4個との間の炭素原子を有するC
2-10アルキレン基、例えば、−C
2H
4−、−C(CH
3)
2C(CH
3)
2−、−C
3H
6−である)を有してもよい、ボロネート(ボロン酸エステル)である。
一部の実施形態では、R
Bは、B
-F
3K
+である。
【0172】
一部の実施形態では、R
Bは、
【化60】
である。
特に好ましい実施形態は、化合物3である。
【0173】
第1の態様
本発明の第1の態様において、前記式IIIの化合物から式Iの化合物を合成する方法は、SEM基の除去を含む。一部の実施形態では、これは、例えば、低温(例えば、−78℃)におけるTHF中での、還元剤、例えば、スーパーヒドリド(リチウムトリエチルボロハイドライド)の使用により達成され得る。
前記還元剤による処理に続けて、従来の後処理工程、例えば、溶媒(例えば、メタノール、ジクロロメタンおよび水)の混合物における溶解およびSEM基を除去するためのシリカゲルによる処理を行ってもよい。
【0174】
第3の態様
本発明の第3の態様において、式Iの化合物からの式IVの化合物の合成は、Prot基の除去を含む。除去についての例示となる条件は、以下の表に提示される。
【0176】
前記式Iの化合物からの式Vの化合物の合成は、上記された式IVの化合物の合成に続けて、前記式IVの化合物への基Gの付加を含む。これは、標準的なアミドカップリング条件を使用し、溶媒、例えば、DMFまたはDCMにおける、例えば、アミドカップリング剤、例えば、EDCl、HATUまたはHBTU、および、G−OHである試薬を使用して行われ得る。
【0177】
第4の態様
本発明の第4の態様では、前記式VIの化合物からの式VIIaまたはVIIbの化合物の合成は、R
2またはR
12それぞれの誘導体の結合により達成され得る。前記式VIIaまたはVIIbの化合物からの式IIIの化合物の更なる合成は、R
12またはR
2それぞれを含む誘導体をさらに結合させることにより達成され得る。
【0178】
結合される前記基が、芳香族またはオレフィンである場合、前記誘導体は、有機金属誘導体、例えば、有機ホウ素誘導体である。前記有機ホウ素誘導体は、ボロン酸塩またはボロネート(ボロン酸塩/エステル)でもよい。
このような結合(Suzuki)は、通常、パラジウム触媒、例えば、Pd(PPh
3)
4、Pd(OCOCH
3)
2、PdCl
2、Pd
2(dba)
3の存在において行われる。前記結合は、標準的な条件下において行われてもよいし、または、マイクロ波条件下において行われてもよい。
【0179】
結合される前記基が、アルキンである場合、使用される結合法は、Sonogashiraカップリングである。
前記Sonogashiraカップリングは、2つの触媒:0価パラジウム錯体および銅(I)のハロゲン化物塩を使用して行われる。ホスフィン−パラジウム錯体、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)が、この反応に使用されるが、パラジウム(II)錯体も使用され得る。それらは、反応溶媒中の末端アルキンの消費により、パラジウム(0)種に還元されるためである。トリフェニルホスフィンのトリフェニルホスフィンオキシドへの酸化も、触媒、例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリドが使用される場合の、in situにおけるPd(0)の形成をもたらし得る。対照的に、銅(I)ハロゲン化物は、末端アルキンと反応し、銅(I)アセチリドを生成する。前記銅(I)アセチリドは、前記結合反応についての活性種として作用する。
【0180】
前記反応溶媒は、この結合反応の副産物として生成されるハロゲン化水素を中和するために塩基性でなければならない。したがって、アルキルアミン化合物、例えば、トリエチルアミン、ジエチルアミンまたはピペリジンが、随意に溶媒として使用されるが、DMFまたはエーテルも、溶媒として使用され得る。他の塩基、例えば、炭酸カリウムまたは炭酸セシウムが、随意に使用される。
【0181】
第1の結合工程は、約一価(例えば、0.9または1から1.1または1.2)の、結合される前記誘導体により行われる。一方、第2の結合工程は、一価より大きい、酸に結合される誘導体により行われ得る。
【0182】
前記2つの結合工程は、通常、連続的に行われる。それらは、前記2つの工程間での精製をし、または、同精製をすることなく行われ得る。精製が行われない場合、前記2つの工程は、同じ反応容器中で行われてもよい。精製は、通常、前記第2の結合工程後に必要とされる。望ましくない副産物からの前記化合物の精製は、カラムクロマトグラフィーまたはイオン交換分離により行われ得る。
【0183】
前記式IVの化合物の合成は、国際公開第00/12508号パンフレットに詳細に記載されている。同文献は、参照により本願明細書に組み込まれる。特に、参照は、24頁のスキーム7になされ、所望の化合物は、中間体Pと指定されている。この方法は、国際公開第2004/043963号パンフレットおよび国際公開第2011/130616号パンフレットにも開示されている。
【0184】
第5の態様
本発明の第5の態様において、前記式VIIIの化合物からの式IXaの化合物の合成は、約一価(例えば、0.9または1から1.1または1.2)の適切なアルケン形成試薬、例えば、Wittig試薬(例えば、イリド)、Tebbe試薬およびHorner−Emmons−Wadworth試薬との反応により達成され得る。参照は、国際公開第2010/043877号パンフレットの16頁のディスカッションになされる。同文献は、参照により本願明細書に組み込まれる。式IXbの化合物からの式Xの化合物の合成は、同じ条件を使用して達成されてもよいが、一価より多い前記アルケン形成試薬が使用されてもよい。
【0185】
C2ケト基のトリフラート化による前記式IVの化合物の合成について上記された、前記方法の適用による前記式IXaの化合物からの式Xの化合物の合成。
一価(例えば、0.9または1から1.1または1.2)のトリフラート化剤を使用する、選択的なトリフラート化による前記式VIIIの化合物からの式IXbの化合物の合成。
この態様では、IXaを経る合成が好ましくあり得る。
【0186】
式VIの化合物の合成
前記式VIの化合物の合成は、国際公開第00/12508号パンフレットに詳細に記載されている。同文献は、参照により本願明細書に組み込まれる。特に、参照は、24頁のスキーム7になされ、上記化合物は、中間体Pと指定されている。この合成法は、国際公開第2004/043963号パンフレットにも記載されている。
【実施例】
【0187】
全体的な実験方法
旋光度を、ADP220旋光計(Bellingham Stanley Ltd.)において測定し、濃度(c)を、g/100mLにおいて提供する。融点を、デジタル融点装置(Electrothermal)を使用して測定した。IRスペクトルを、Perkin−Elmerスペクトル1000 FT IR分光計において記録した。
1Hおよび
13C NMRスペクトルを、300Kにおいて、Bruker Avance NMR分光計を使用して、400および100MHzそれぞれにおいて取得した。化学シフトを、TMS(δ=0.0ppm)に対して報告する。シグナルを、ヘルツ(Hz)において提供された結合定数により、s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、dt(二重の三重項)、dd(二重項の二重項)、ddd(二重項の二重の二重項)またはm(他重項)と指定される。質量分光法(MS)データを、Waters 2996 PDAを備えるWaters 2695 HPLCに連結された、Waters Micromass ZQ装置を使用して収集した。使用したWaters Micromass ZQのパラメータを、Capillary(kV)、3.38;Cone(V)、35;Extractor(V)、3.0;ソース温度(℃)、100;脱溶媒和温度(℃)、200;Cone流速(L/h)、50;脱溶媒和流速(L/h)、250とした。高分解質量分光法(HRMS)データを、ポジティブW−モードにおける、Waters Micromass QTOF Globalにおいて、前記装置中にサンプルを導入するための金属被覆ボロシリケートガラスチップを使用して記録した。薄層クロマトグラフィー(TLC)を、シリカゲルアルミニウムプレート(Merck 60、F
254)において行った。フラッシュクロマトグラフィーは、シリカゲル(Merck 60、230−400メッシュ ASTM)を使用した。HOBt(NovaBiochem)および固体支持試薬(Argonaut)を除いて、全ての他の化学物質および溶媒を、Sigma−Aldrichから購入し、更なる精製をすることなく、供給されたままで使用した。無水溶媒を、乾燥窒素雰囲気下において、適切な乾燥剤の存在における蒸留により調製し、4Åの分子ふるいまたはナトリウムワイヤに保存した。石油エーテルは、40−60℃で沸騰する留分を意味する。
【0188】
全体的なLC/MSの条件:
方法1(デフォルトの方法、特に断らない限り使用)
HPLC(Waters Alliance 2695)を、水(A)(0.1% ギ酸)およびアセトニトリル(B)(0.1% ギ酸)の移動相を使用して実行した。勾配:初期組成 5% Bを、1.0分にわたって保持し、ついで、5% Bから95% Bに、3分の期間にわたって増加させる。前記組成を、95% Bにおいて、0.1分間保持し、ついで、0.03分で5% Bに戻し、それを、0.87分間保持する。総勾配実行時間は、5分に等しい。
【0189】
方法2
HPLC(Waters Alliance 2695)を、水(A)(0.1% ギ酸)およびアセトニトリル(B)(0.1% ギ酸)の移動相を使用して実行した。勾配:初期組成 5% Bを、1.0分にわたって保持し、ついで、5% Bから95% Bに、2.5分の期間にわたって増加させる。前記組成を、95% Bにおいて、0.5分間保持し、ついで、0.1分で5% Bに戻し、それを、0.9分間保持する。総勾配実行時間は、5分に等しい。
【0190】
両方法について
流速3.0mL/分、400μLを、前記質量分光計内を通る、ゼロデッドボリュームティー部分を経由して分割した。波長検出範囲:220から400nm。機能種:ダイオードアレイ(535スキャン)。カラム:Phenomenex Onyx Monolithic C18 50×4.60mm。
【0191】
方法3
LC/MS(Shimazu LCMS−2020)、水(A)(0.1% ギ酸)およびアセトニトリル(B)(0.1% ギ酸)の移動相を使用。
勾配:初期組成 5% Bを、0.25分にわたって保持し、ついで、5% Bから100% Bに、2分の期間にわたって増加させる。前記組成を、100% Bにおいて、0.50分間保持し、ついで、0.05分で5% Bに戻し、それを、0.05分間保持する。総勾配実行時間は、3分に等しい。流速0.8mL/分。波長検出範囲:190から800nm。オーブン温度:50℃。カラム:Waters Acquity UPLC BEH Shield RP18 1.7μm 2.1×50mm。
【0192】
調製用HPLC:
方法1(デフォルト、特に断らない限り)
逆相のフラッシュ精製条件は、下記の通りである。フラッシュ精製システム(Varian 971−Fp)を、水(A)およびアセトニトリル(B)の移動相を使用して実行した。勾配:20C.V.(カラム容量)にわたる初期組成 5% B、ついで、60C.V.内で5% Bから70% B。前記組成を、95% Bにおいて、15C.V.の間保持し、ついで、5C.V.において、5% Bに戻し、10C.V.の間5% Bで保持した。総勾配実行時間は、120C.V.に等しい。流速6.0mL/分。波長検出範囲:254nm。カラム:Agilent AX1372−1 SF10−5.5gC8。
【0193】
方法2
HPLC(Shimadzu UFLC)を、水(0.1% ギ酸)Aおよびアセトニトリル(0.1% ギ酸)Bの移動相を使用して実行した。波長検出範囲:254nm。カラム:Phenomenex Gemini 5μ C18 150×21−20mm。勾配:
【0194】
【表2】
【0195】
総勾配実行時間は、20分とする;流速20.00mL/分。
【実施例1】
【0196】
【化61】
【0197】
(a)(R)−2−((R)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メチルブタンアミド)プロパン酸(2)
HO−Ala−Val−H 1(350mg、1.86mmol)およびNa
2CO
3(493mg、4.65mmol)を、蒸留したH
2O(15mL)中に溶解させた。混合物を、0℃に冷却した後、ジオキサン(15mL)を添加した(前記アミノ酸の塩の部分的な沈殿が生じた)。ジオキサン(15mL)におけるFmoc−Cl(504mg、1.95mmol)の溶液を、激しく攪拌しながら、10分にわたって滴下して添加した。得られた混合物を、0℃で2時間攪拌した後、氷浴を取り外し、攪拌を、16時間維持した。前記溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去し、残渣を、水(150mL)中に溶解させた。pHを、1N HClにより、9から2に調節した。その後、水層を、EtOAc(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機物を、塩水(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。揮発物を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去して、純粋なHO−Ala−Val−Fmoc 2(746mg、収率97%)を得た。LC/MS 2.85分(ES+)m/z(相対強度)410.60;
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.79 (d, J=7.77 Hz, 2H), 7.60(d, J=7.77 Hz, 2H), 7.43(d, J=7.5 Hz, 2H), 7.34 (d, J=7.5 Hz, 2H), 6.30 (bs, 1H), 5.30 (bs, 1H), 4.71-7.56 (m, 1H), 4.54-4.36 (m, 2H), 4.08-3.91 (m, 1H), 2.21-2.07 (m, 1H), 1.50 (d, J=7.1 Hz, 3H), 1.06-0.90 (m, 6H).
【0198】
(b)(9H−フルオレン−9−イル)メチル((S)−3−メチル−1−オキソ−1−(((S)−1−オキソ−1−((4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アミノ)プロパン−2−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(3)
4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル(146.9mg、0.67mmol)を、アルゴンでフラッシュしたフラスコ中で、室温で30分間予め攪拌した、無水DCM(8mL)における、HO−Ala−Val−Fmoc 2(330mg、0.8mmol)、DCC(166mg、0.8mmol)およびDMAP(5mg、cat.)の溶液に添加した。ついで、反応混合物を、室温でオーバーナイト攪拌した。反応後、LCMSおよびTLCをした。前記反応混合物を、CH
2Cl
2で希釈し、有機物を、H
2Oおよび塩水で洗浄した後、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。粗製の生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーカラム(ヘキサン/EtOAc、6:4)にドライロードした。純粋な生成物3を、収率88%(360mg)で、白色の固形物として単離した。
【0199】
3の代替的合成
4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル(444mg、2.02mmol)を、アルゴンでフラッシュしたフラスコ中の、室温における無水DCM(20mL)における、HO−Ala−Val−Fmoc 2(1g、2.43mmol)およびEEDQ(600mg、2.43mmol)の溶液に添加した。ついで、反応混合物を、室温で3.5時間(または、完了するまで)攪拌した。続けて、反応後、LCMSおよびTLCをした。前記反応混合物を、CH
2Cl
2で希釈し、有機物を、H
2Oおよび塩水で洗浄した後、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。粗製の生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーカラム(ヘキサン/EtOAc、6:4)にドライロードした。純粋な生成物3を、収率58%(876mg)で、白色の固形物として単離した。
【0200】
(c)8−(3−((2−(4−((S−2−((S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メチルブタンアミド)プロパンアミド)フェニル)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル トリフルオロメタンスルホネート(5)
1,1’−[[(プロパン−1,3−ジイル)ジオキシ]ビス(11aS)−7−メトキシ−2−[[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ]−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,10,11,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン−5,11−ジオン]4(2.03g、1.81mmol)、ボロン酸ピナコールエステル(1g、1.63mmol)およびNa
2CO
3(881mg、8.31mmol)を、トルエン/MeOH/H
2O、2:1:1(40mL)の混合物中に溶解させた。反応フラスコを、アルゴンで3回パージおよび充填した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(41mg、0.035mmol)を添加した。反応混合物を、30℃にオーバーナイト加熱した。前記溶媒を、減圧下において除去し、残渣を、H
2O(100mL)中に溶解させ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機物を、塩水(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。揮発物を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。粗製の生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーカラム(ヘキサン/EtOAc、8:2から25:75)により精製して、収率33%(885mg)で、純粋な5を得た。LC/MS 3.85分(ES+)m/z(相対強度)1452.90;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.78-7.16 (m, 17H), 7.13 (s, 1H), 6.51-6.24 (m, 1H), 5.51 (dd, J = 10.0, 5.1 Hz, 2H), 5.36-5.11 (m, 1H), 4.74 (dd, J = 10.1, 4.4 Hz, 2H), 4.70-4.53 (m, 2H), 4.47 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.37 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.27 (m, 4H), 4.20-4.14 (m, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.89 (s, 3H), 3.77 (ddd, J = 16.7, 9.0, 6.4 Hz, 3H), 3.71-3.61 (m, 2H), 3.24-2.91 (m, 3H), 2.55-2.33 (m, 2H), 2.22-2.07 (m, 1H), 1.52-1.37 (m, 3H), 1.04-0.86 (m, 10H), 0.00 (s, 18H).
【0201】
(d)(9H−フルオレン−9−イル)メチル((2S)−1−(((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(6)
トリフェニルアルシン(42mg、0.137mmol)を、アルゴン雰囲気下において、無水ジオキサン(10mL)における、PBD−トリフラート 5(250mg、0.172mmol)、シクロプロピルボロン酸(73.9mg、0.86mmol)、銀酸化物(159mg、0.688mmol)および三塩基性のリン酸カリウム(438mg、2.06mmol)の混合物に添加した。反応を、アルゴンで3回フラッシュし、ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)クロリド(13.2mg、0.034mmol)を添加した。反応を、もう3回アルゴンでフラッシュした後、75℃に温め、10分間攪拌した。反応混合物を、セライトのパッドでろ過し、その後、前記パッドを、酢酸エチルで洗浄した。前記溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。得られた残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;1% メタノール/クロロホルム)に供した。純粋な画分を収集および組み合わせ、過剰の溶出液を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去して、所望の生成物6(132mg、収率50%)を得た。LC/MS 3.83分(ES+)m/z(相対強度)1345.91;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.88 - 7.14 (m, 17H), 6.69 (s, 1H), 6.45 - 6.25 (m, 1H), 5.57 - 5.41 (m, 2H), 5.34 - 5.14 (m, 1H), 4.78 - 4.67 (m, 2H), 4.62 - 4.55 (m, 1H), 4.50 - 4.45 (m, 2H), 4.51 - 4.44 (m, 1H), 4.31 - 4.21 (m, 4H), 4.16 (m, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.86 (s, 3H), 3.82 - 3.71 (m, 2H), 3.66 (m, 3H), 3.40 - 3.28 (m, 1H), 3.07 (m, 1H), 2.70 - 2.57 (m, 1H), 2.47 - 2.36 (m, 2H), 2.15 (m, 1H), 1.51 - 1.40 (m, 3H), 1.03 - 0.87 (m, 11H), 0.77 - 0.71 (m, 2H), 0.60 - 0.54 (m, 2H), 0.00 (t, J = 3.0 Hz, 18H).
【0202】
(e)(9H−フルオレン−9−イル)メチル((2S)−1−(((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(7)
スーパー−ヒドリド(登録商標)の溶液(0.5mL、THFにおける1M)を、THF(10mL)におけるSEM ジラクタム6(265mg、0.19mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下での−78℃において滴下して添加した。反応混合物の内部温度を一定に維持するために、前記添加を、5分にわたって完了させた。20分後、LC/MS分析のために、アリコートを、水で反応を停止させた。前記分析は、前記反応が完了していたことを証明した。水(20mL)を、前記反応混合物に添加し、低温浴を取り外した。有機層を、EtOAc(3×30mL)で抽出した。組み合わせた有機物を、塩水(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。粗製の生成物を、MeOH(12mL)、CH
2Cl
2(6mL)、水(2mL)および十分なシリカゲルに溶解させて、濃い攪拌懸濁液を形成した。5日後、前記懸濁液を、焼成ロートを通してろ過し、生成物の溶出が完了するまで、CH
2Cl
2/MeOH(9:1)(200mL)で洗浄した。有機層を、塩水(2×70mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100% CHCl
3から96% CHCl
3/4% MeOH)による精製により、黄色の固形物として生成物7を得た(162mg、78%)。LC/MS 3.02分(ES+)m/z(相対強度)1052.37。
【0203】
(f)(2S)−2−アミノ−N−((2S)−1−((4−8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−3−メチルブタンアミド(8)
過剰のピペリジン(0.2mL、2mmol)を、DMF(1mL)におけるSEM−ジラクタム 7(76mg、0.073mmol)の溶液に添加した。混合物を、室温で20分間攪拌した。その時点で、(LC/MSによるモニター時に)反応を完了していた。反応混合物を、CH
2Cl
2(75mL)で希釈した。ピペリジンの除去が完了するまで、有機相を、H
2O(3×75mL)で洗浄した。前記有機層を、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。過剰の溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去して、粗製の生成物8を得た。前記生成物を、次の工程にそのまま使用した。LC/MS 2.32分(ES+)m/z(相対強度)830.00。
【0204】
(g)N−((2S)−1−(((2S)−1−((4−8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)−1−(3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロロ−1−イル)プロパンアミド)−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド(9)
EDCl・塩酸(14mg、0.0732mmol)を、無水CH
2Cl
2(5mL)におけるマレイミド−PEG
8−酸(43.4mg、0.0732mmol)の懸濁液に、アルゴン雰囲気下において添加した。混合物を、室温で1時間攪拌した後、PBD8(60.7mg、0.0732mmol)を添加した。反応が完了するまで(通常、5時間)、攪拌を維持した。前記反応を、CH
2Cl
2で希釈した。有機相を、H
2Oおよび塩水で洗浄した後、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。過剰の溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。未反応のマレイミド−PEG
8−酸を除去するために、生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(100% CHCl
3で開始して、9:1 CHCl
3/MeOHまでのゆっくりの溶出)、続けて、逆相クロマトグラフィーにより、注意深く精製した。生成物9を、17.6%(21.8mg)で単離した。LC/MS 2.57分(ES+)m/z(相対強度)1405.30;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.91 (t, J = 3.5 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.54 - 7.50 (m, 2H), 7.45 (s, 1H), 7.39 - 7.31 (m, 2H), 6.87 (d, J = 10.5 Hz, 2H), 6.76 (s, 1H), 6.72 - 6.68 (m, 2H), 4.74 - 4.62 (m, 1H), 4.45 - 4.17 (m, 7H), 3.95 (s, 3H), 3.94 (s, 3H), 3.67 - 3.58 (m, 34H), 3.54 (m, 2H), 3.42 (dd, J = 10.2, 5.2 Hz, 2H), 3.16 - 3.07 (m, 1H), 2.92 (dd, J = 16.1, 4.1 Hz, 1H), 2.62 - 2.49 (m, 4H), 2.48 - 2.39 (m, 2H), 2.37 - 2.25 (m, 1H), 1.92 (s, 1H), 1.52 - 1.44 (m, 3H), 1.10 - 0.93 (m, 6H), 0.79 (dd, J = 9.2, 5.3 Hz, 2H), 0.57 (dd, J = 9.2, 5.3 Hz, 2H),NHは、観察されなかった。
【実施例2】
【0205】
【化62】
【0206】
(a)(S)−7−メトキシ−8−(3−(((S)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル トリフルオロメタンスルホネート(10)
Pd(PPh
3)
4(20.6mg、0.018mmol)を、ビス−エノール トリフラート4(500mg、0.44mmol)、N−メチルピペラジンボロン酸エステル(100mg、0.4mmol)、Na
2CO
3(218mg、2.05mmol)、MeOH(2.5mL)、トルエン(5mL)および水(2.5mL)の攪拌混合物に添加した。反応混合物を、窒素雰囲気下において、30℃で24時間攪拌した。その後の時点で、全ての前記ボロン酸エステルが消費された。ついで、前記反応混合物を、蒸発させて乾燥させた後、残渣を、EtOAc(100mL)中に溶解させ、H
2O(2×50mL)、塩水(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、減圧下において蒸発させて、粗製の生成物を提供した。フラッシュクロマトグラフィーにより精製(勾配溶出:80:20 v/v ヘキサン/EtOAcから、60:40 v/v ヘキサン/EtOAc)による精製により、黄色がかった泡状物質として生成物10を得た(122.6mg、25%)。
LC/MS 3.15分(ES+)m/z(相対強度)1144([M+H]
+、20%)。
【0207】
(b)(9H−フルオレン−9−イル)メチル((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−7−メトキシ−8−(3−(((S)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(11)
PBD−トリフラート10(359mg、0.314mmol)、ボロン酸ピナコールエステル3(250mg、0.408mmol)およびトリエチルアミン(0.35mL、2.51mmol)を、トルエン/MeOH/H
2O、2:1:1(3mL)の混合物中に溶解させた。マイクロ波容器を、アルゴンで3回パージおよび充填した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(21.7mg、0.018mmol)を添加した。反応混合物を、80℃で10分間、マイクロ波に供した。その後、CH
2Cl
2(100mL)を添加し、有機物を、水(2×50mL)および塩水(50mL)で洗浄した後、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。揮発物を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。粗製の生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーカラム(CHCl
3/MeOH、100%から9:1)により精製して、純粋な11を得た(200mg、収率43%)。LC/MS 3.27分(ES+)m/z(相対強度)1478([M+H]
+、100%)。
【0208】
(c)(9H−フルオレン−9−イル)メチル((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−7−メトキシ−8−(3−(((S)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(12)
スーパー−ヒドリド(登録商標)の溶液(0.34mL、THFにおける1M)を、THF(5mL)におけるSEM−ジラクタム11(200mg、0.135mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下での−78℃において滴下して添加した。反応混合物の内部温度を一定に維持するために、前記添加を、5分にわたって完了させた。20分後、LC/MS分析のために、アリコートを、水で反応を停止させた。前記分析は、前記反応が完了していたことを証明した。水(20mL)を、前記反応混合物に添加し、低温浴を取り外した。有機層を、EtOAc(3×30mL)で抽出し、組み合わせた有機物を、塩水(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。粗製の生成物を、MeOH(6mL)、CH
2Cl
2(3mL)、水(1mL)および十分なシリカゲルに溶解させて、濃い攪拌懸濁液を形成した。5日後、前記懸濁液を、焼成ロートを通してろ過し、生成物の溶出が完了するまで、CH
2Cl
2/MeOH(9:1)(100mL)で洗浄した。有機層を、塩水(2×50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100% CHCl
3から96% CHCl
3/4% MeOH)による精製により、黄色の固形物として生成物12を得た(100mg、63%)。LC/MS 2.67分(ES+)m/z(相対強度)1186([M+H]
+、5%)。
【0209】
(d)(S)−2−アミノ−N−((S)−1−((4−((R)−7−メトキシ−8−(3−(((R)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−3−メチル−ブタンアミド(13)
過剰のピペリジン(0.1mL、1mmol)を、DMF(0.9mL)におけるPBD12(36.4mg、0.03mmol)の溶液に添加した。混合物を、室温で20分間攪拌した。その時点で、(LC/MSによるモニター時に)反応が完了していた。反応混合物を、CH
2Cl
2(50mL)で希釈した。ピペリジンの除去が完了するまで、有機相を、H
2O(3×50mL)で洗浄した。前記有機相を、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。過剰の溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去して、粗製の生成物13を得た。前記生成物を、次の工程にそのまま使用した。LC/MS 2.20分(ES+)m/z(相対強度)964([M+H]
+、5%)。
【0210】
(e)6−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)−N−((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−7−メトキシ−8−(3−(((S)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)ヘキサンアミド(14)
EDCl・塩酸(4.7mg、0.03mmol)を、無水CH
2Cl
2(3mL)における6−マレイミドヘキサン酸(6.5mg、0.03mmol)の懸濁液に、アルゴン雰囲気下において添加した。混合物を、室温で1時間攪拌し、PBD13(34mg、組成物)を添加した。反応が完了するまで(6時間)、攪拌を維持した。前記反応を、CH
2Cl
2で希釈した。有機相を、H
2Oおよび塩水で洗浄した後、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。過剰の溶媒を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。未反応のマレイミド−PEG
8−酸を除去するために、生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(100% CHCl
3で開始して、9:1 CHCl
3/MeOHまでのゆっくりの溶出)、続けて、逆相クロマトグラフィーにより、注意深く精製した。生成物14を、2工程にわたって41%(14.6mg)で単離した。LC/MS 2.40分(ES+)m/z(相対強度)1157([M+H]
+、5%)。
【実施例3】
【0211】
化合物11の代替的合成
【化63】
【0212】
PBD−トリフラート5(469mg、0.323mmol)、ボロン酸ピナコールエステル(146.5mg、0.484mmol)およびNa
2CO
3(157mg、1.48mmol)を、トルエン/MeOH/H
2O、2:1:1(10mL)の混合物中に溶解させた。反応フラスコを、アルゴンで3回パージした後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(7.41mg、0.0064mmol)を添加した。反応混合物を、30℃にオーバーナイト加熱した。前記溶媒を、減圧下において除去した。残渣を、H
2O(50mL)中で溶解させ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。組み合わせた有機物を、塩水(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。揮発物を、ロータリーエバポレーションにより、減圧下で除去した。粗製の生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3 100%から、CHCl
3/MeOH 95%:5%)により精製して、収率33%(885mg)で、純粋な11を得た。LC/MS 3.27分(ES+)m/z(相対強度)1478([M+H]
+、100%)。
【実施例4】
【0213】
【化64】
【0214】
(a)9H−フルオレン−9−イル)メチル((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(15)
トリフラート5(0.5g、0.35mmol、1当量)、3,4−(メチレンジオキシ)フェニルボロン酸(75mg、0.45mmol、1.3当量)およびNa
2CO
3(0.17g、1.6mmol、4.5当量)を、トルエン(11mL)、EtOH(5.5mL)および水(5.5mL)中に、Ar雰囲気下において溶解させた。フラスコを排気し、Arで3回フラッシュした。Pd(PPh
3)
4(24mg、0.02mmol、0.06当量)を添加し、前記フラスコを、再度排気し、Arで3回フラッシュした。これを、30℃に加熱し、オーバーナイト攪拌した。LC/MSによる分析は、開始材料の完全な消失を示した。前記溶媒を、真空において除去し、残渣を、水(60mL)中に溶解させた後、酢酸エチル(60mL×3)で洗浄した。組み合わせた有機層を、塩水(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、真空において除去した。カラムクロマトグラフィー(50:50から25:75 v/v ヘキサン/酢酸エチル)による精製により、黄色の固形物として、生成物15を得た(310mg、64%)。LC/MS(方法3)1.44分(ES
-)m/z(相対強度)1423.35([M−H]
-、79)。
【0215】
(b)(9H−フルオレン−9−イル)メチル((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(16)
SEM ジラクタム15(0.31g、0.22mmol、1当量)を、THF(10mL)中に溶解させ、Ar雰囲気下において−78℃に冷却した。スーパー−ヒドリド(登録商標)(0.5mL、THFにおける1M、2.5当量)を、温度をモニターしながら、5分にわたって滴下して添加した。30分後、少量のサンプルを取得し、LC/MS分析用に後処理した。水(50mL)を添加し、低温浴を取り外した。前記溶液を、酢酸エチル(50mL)で洗浄した。有機層を抽出し、塩水(60mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、真空において除去した。粗製の生成物を、濃い懸濁液になるまで、EtOH(13.2mL)、CH
2Cl
2(6.6mL)および水(2.2mL)ならびに十分なシリカゲルに溶解させた。5日の攪拌後、それを、焼成ロートを通してろ過し、生成物の溶出が終わるまで、CH
2Cl
2/MeOH(9:1)(100mL)で洗浄した。有機層を、塩水(2×50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、真空において除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(1%から4% MeOH勾配を有するCHCl
3)による精製により、黄色の固形物として純粋な生成物16を得た(185mg、75%)。LC/MS(方法3)1.70分(ES
+)m/z(相対強度)1132.85([M+H]
+、60)。
【0216】
(c)(S)−2−アミノ−N−((S)−1−((4−((S)−8−3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−3−メチルブタンアミド(17)
イミン16(82mg、0.07mmol、1当量)を、DMF(1mL)に溶解させた後、ピペリジン(0.2mL、2mmol、過剰)をゆっくり添加した。LC/MS分析が開始材料の完全な消費を示すまで、この溶液を、室温で20分間攪拌した。反応混合物を、CH
2Cl
2(50mL)で希釈し、水(50mL×4)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。前記溶媒を、真空において除去した。生成物17を、更なる精製をすることなく、次の工程において使用した。LC/MS(方法3)1.15分(ES
+)m/z(相対強度)910.60([M+H]
+、58)。
(D)N−((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)−1−(3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロロ−1−イル)プロパンアミド)−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド(18)
イミン17(92mg、0.1mmol、1.1当量)を、溶解を支援するための無水MeOHを1滴含むCHCl
3(6mL)中に溶解させた。マレイミド−PEG
8−酸(53mg、0.09mmol、1当量)、続けて、EEDQ(33mg、0.14mmol、1.5当量)を添加した。LC/MS分析が主要な生成物の形成を示すまで、これを、室温でのAr下において、4日間激しく攪拌した。前記溶媒を、真空において除去した。粗製の生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(1%から10% MeOH勾配を有するCHCl3)により部分的に精製して、18を得た(81mg)。前記材料を、調製用HPLC(方法2)によりさらに精製して、黄色の固形物として、18を得た(26.3mg、18%)。Fast Formicラン:LC/MS(方法3)1.39分(ES+)m/z(相対強度)1485.00([M+H]+、64)。
【0217】
略称
Ac アセチル
Acm アセトアミドメチル
Alloc アリルオキシカルボニル
Boc ジ−tert−ブチルジカーボネート
t−Bu tert−ブチル
Bzl ベンジル、Bzl−OMeは、メトキシベンジルであり、Bzl−Meは、メチルベンゼンである
CbzまたはZ ベンジルオキシ−カルボニル、Z−ClおよびZ−Brはそれぞれ、クロロ−およびブロモベンジルオキシカルボニルである
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
Dnp ジニトロフェニル
DTT ジチオスレイトール
Fmoc 9H−フルオレン−9−イルメトキシカルボニル
imp N−10イミン保護基:3−(2−メトキシエトキシ)プロパノエート−Val−Ala−PAB
MC−OSu マレイミドカプロイル−O−N−スクシンイミド
Moc メトキシカルボニル
MP マレイミドプロパンアミド
Mtr 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル
PAB パラ−アミノベンジルオキシカルボニル
PEG エチレンオキシ
PNZ p−ニトロベンジルカルバメート
Psec 2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル
TBDMS tert−ブチルジメチルシリル
TBDPS tert−ブチルジフェニルシリル
Teoc 2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル
Tos トシル
Troc 2,2,2−トリクロロメトキシカルボニルクロリド
Trt トリチル
Xan キサンチル