【文献】
Ericsson,Dual-SIM Dual-Standby UEs and their impact on the RAN[online],3GPP TSG-RAN WG2#75bis R2-115375,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_75bis/Docs/R2-115375.zip>,2011年10月 3日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アイドル回線に離れるように同調することと、前記アイドル回線を介して通信することと、前記転送回線へ戻るように同調することとは、前記第1の転送ブロックの間に複数回生じる、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
前記離れる同調手順は、前記複数の制御フレームの最初のフレームの間に、または前記複数の制御フレームの最後のフレームの間に取り消される、請求項6または7に記載の方法。
前記転送回線は第1の基地局に対応し、前記アイドル回線は第2の基地局に対応する、または、前記転送回線および前記アイドル回線は単一の基地局に対応する、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
前記転送回線は第1の加入者識別モジュールモードで動作することに対応し、前記アイドル回線は第2の加入者識別モジュールモードでの動作に対応する、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
[0026]
図1は、本明細書で開示されるシステムおよび方法が利用され得る、ワイヤレス通信システム100の例を示す。ワイヤレス通信システム100は、第1の基地局102aと、第2の基地局102bと、ワイヤレス通信デバイス104とを含み得る。ワイヤレス通信デバイス104は、GSM(登録商標)/EDGE(global system for mobile communications/enhanced data rates for GSM evolution)無線アクセスネットワーク(GERAN)のバーストレベルの同調を利用し得る。GERANのバーストレベルの同調は、ワイヤレス通信デバイス104が、ワイヤレス通信デバイス104によって同時に利用される複数の回線114a〜bで同時の手順を行うことを可能にし得る。
【0017】
[0027] 本明細書で使用される場合、「ワイヤレス通信デバイス」という用語は、ワイヤレス通信システム100を通じた音声および/またはデータ通信のために使用され得る、電子デバイスを指す。ワイヤレス通信デバイス104の例は、アクセス端末、クライアントデバイス、クライアント局などを含んでよく、他の通信デバイス(例えば、基地局102およびワイヤレス通信デバイス104)とワイヤレスに通信してよい。いくつかのワイヤレス通信デバイス104は、局(STA)、モバイルデバイス、移動局(MS)、加入者局、ユーザ機器(UE)、遠隔局、アクセス端末、モバイル端末、端末、ユーザ端末、加入者ユニットなどと呼ばれ得る。ワイヤレス通信デバイス104のさらなる例は、ラップトップまたはデスクトップコンピュータ、セルラー電話、スマートフォン、ワイヤレスモデム、電子リーダー、タブレットデバイス、ゲームシステムなどを含む。
【0018】
[0028] さらに、「基地局」という用語は、ワイヤレス通信デバイス104と通信するために使用されるワイヤレス通信局を指す。基地局102は、代替的に、アクセスポイント(ナノセル、ピコセル、およびフェムトセルを含む)、Node B、evolved Node B(eNodeB)、Home Node B、または何らかの他の類似の用語で呼ばれ得る。
【0019】
[0029] 第1の基地局102aは、第1の送信機106aと、転送モジュール108と、第1のアンテナ110aとを含み得る。第1の送信機106aは、第1の基地局102aからワイヤレス通信デバイス104に送信されるべき音声と、データと、他の信号とを処理して準備し得る。転送モジュール108は、音声データおよび/またはユーザデータのようなデータを、ワイヤレス通信デバイス104に送信し得る。例えば、転送モジュール108は、第1の送信機106aおよび第1のアンテナ110aを介して音声データを送信し得る。データは、第1の回線114a
を介してワイヤレス通信デバイス104に送信され得る。
【0020】
[0030] 第2の基地局102bは、第2の送信機106bと、ページングモジュール112と、第2のアンテナ110bとを含み得る。第2の送信機106bは、第2の基地局102bからワイヤレス通信デバイス104に送信されるべき音声と、データと、他の信号とを処理して準備し得る。ページングモジュールは、ページメッセージを生成し、ワイヤレス通信デバイス104へ送出し得る。例えば、ページメッセージは、第2の送信機106bおよび第2のアンテナ110bを介して、ワイヤレス通信デバイス104に送信され得る。ページメッセージは、第2の回線114bを介してワイヤレス通信デバイス104に送信され得る。ワイヤレス通信システム100は、ページメッセージを使用して、ページング情報を1つまたは複数のワイヤレス通信デバイス104にブロードキャストする。例えば、ページメッセージは、着信する音声呼をワイヤレス通信デバイス104に通知するために、ワイヤレス通信デバイス104に送信され得る。ページメッセージはまた、他のタイプの制御情報をワイヤレス通信デバイス104に渡し得る。
【0021】
[0031] ワイヤレス通信デバイス104は、デュアル加入者識別モジュール(SIM)同調モジュール118と、転送受信モジュール120と、制御データ受信モジュール122と、アンテナ124とを含む、送受信機116を含み得る。送受信機116は、アンテナ124を介して、第1の基地局102aおよび第2の基地局102bからの通信を送信し受信し得る。例えば、送受信機116は、第1の回線114aおよび/または第2の回線114bと関連付けられる第1の基地局102aから通信を受信し得る。いくつかの構成では、ワイヤレス通信デバイス104が複数の送受信機116を含み得る。これらの構成では、同調モジュール118が、さらなる回線との間で同調するように構成され得る。
【0022】
[0032] マルチSIM技術は、ワイヤレス通信デバイス104が複数の加入者識別モジュール(SIM)カードを使用することを可能にする。従って、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aと通信する第1のSIMカードと、第2の回線114bと通信する第2のSIMカードとを利用し得る。他の構成では、追加のSIMカードも利用され得る。加えて、通信デバイス104は、2つよりも多くの複数の回線と対話するように構成され得る。
【0023】
[0033] いくつかの構成で、ワイヤレス通信デバイス104は、第2の回線114bがアイドル状態である間に第1の回線114aと通信し得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、ワイヤレス通信デバイス104は第2の回線114bを介してデータを送信または受信していない間に、第1の回線114aを介して音声データを受信し得る。同様に、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aがアイドル状態である間に第2の回線114bを使用して通信し得る。ワイヤレス通信デバイス104は単一の送受信機116だけを有するので、ワイヤレス通信デバイス104は一度に1つの回線だけを受信するように同調し得る。
【0024】
[0034] 別の例として、ワイヤレス通信デバイス104が音声データ(例えば、電話呼)を通信している場合、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aを介してデータを送信または受信していないことがある。アクティブなSIMカードとアイドル状態のSIMカードの切替えの処理は、デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)と呼ばれ得る。マルチSIMワイヤレス通信デバイス104のいくつかの構成では、SIMカードの1つまたは複数が、使用中でない間に、ホットスワップ可能であり得る。
【0025】
[0035] 第1の回線114aおよび第2の回線114bは、共通の無線アクセス技術(RAT)または異なるRATに対応し得る。例えば、第1の回線114aはGERAN技術に対応し得るが、第2の回線114bはlong−term evolution(LTE)技術に対応し得る。他の例として、第1の回線114aと第2の回線114bの両方が、GERAN技術に対応し得る。
【0026】
[0036] デュアルSIM同調モジュール118は、ワイヤレス通信デバイス104が第1の回線114aから第2の回線114bに、または第2の回線114bから第1の回線114aに切り替える(例えば、同調する)ことを助ける。第1の回線114aは転送回線に対応し得る。転送回線は、音声データおよび/またはユーザデータのようなデータを、ワイヤレス通信デバイス104へアクティブに送信または受信している回線であり得る。簡潔さのために、第1の回線114aは本明細書では転送回線と呼ばれ得る。しかしながら、転送回線は、第2の回線114b、または、基地局102とワイヤレス通信デバイス104との間でデータを転送する別の回線(図示されず)であり得ることを理解されたい。基地局102は、第1の基地局102a、第2の基地局102b、または別の基地局(図示されず)であり得る。
【0027】
[0037] 第2の回線114bはアイドル回線に対応し得る。アイドル回線は、ワイヤレス通信デバイス104上の単一の送受信機116が転送回線などの別の回線を介してデータを受信するように同調されているので、データを転送していない回線であり得る。本明細書における簡潔さのために、第2の回線114はアイドル回線と呼ばれ得る。さらに、このアイドル回線は第1の回線114a、または、基地局102とワイヤレス通信デバイス104との間でデータを転送する別の回線(図示されず)であり得ることを理解されたい。基地局は、第1の基地局102a、第2の基地局102b、または別の基地局(図示されず)であり得る。
【0028】
[0038] 本発明のシステムおよび方法によれば、ワイヤレス通信デバイス104は、バーストレベルの同調を利用して、第1の回線114aと第2の回線114bの両方での手順を同時に行い得る。バーストレベルの同調はGERANシステムで使用され得る。例として、バーストレベルの同調は、ワイヤレス通信デバイス104が、第2の回線114bで、近隣セルブロードキャストチャネル(BCCH)の読取り、またはページの読取りなどのような他の同時の活動を行うために、データ呼または音声呼を提供している可能性のある第1の回線114aから離れるように同調することを可能にし得る。このようにして、バーストレベルの同調は、複数の回線114a〜bに対応する単一の送受信機116または単一の送信機116のみを有するワイヤレス通信デバイス104上での、効率的な同調とスケジューリングとを可能にする。加えて、本発明のシステムおよび方法はデュアルSIMモードまたはマルチSIMモードのワイヤレス通信デバイス104とともに利用されてよく、本発明のシステムおよび方法はまた、近隣のセルから情報を受信するために単一のSIMモードで利用されてよい。
【0029】
[0039] バーストレベルの同調を利用することは、単一の送受信機104を伴うワイヤレス通信デバイス104が、転送回線のスループットに対する影響を最小限にして、短期間(short duration)のアイドル回線手順を行うことを可能にする。結果として、ページング受信手順は、マルチSIM同調を利用する現在の方法より改善される。しかしながら、ページングデータのスループット性能および音声/ユーザデータのスループット性能が、単一のSIMのみを利用するシステムより低いことがある。
【0030】
[0040] 改善された性能の例として、ページングチャネル(PCH)の読取り、BCCHの読取り、および同期チャネル(SCH)の再確認のような、アイドル回線手順が、転送回線手順を行うことと同時に行われ得る。別の例として、バーストレベルの同調は、アイドル回線の電力測定が、使用されていないパケットタイミング事前制御チャネル(PTCCH)スロットのような空いているスロットを使用して、転送回線で行われることを可能にし得る。加えて、バーストレベルの同調を利用することは、一時ブロックフロー(TBF)中断モードを使用することに対する改善であり得、TBF中断モードは、無線ブロックレベルで動作し、音声/ユーザデータのスループットのさらなる低下につながり得る。
【0031】
[0041] デュアルSIM同調モジュール118は、第1の回線114aから第2の回線114bに同調し得る。例えば、デュアルSIM同調モジュール118は、アイドル回線に転送回線から離れて同調し得、また、アイドル回線から転送回線へ戻るように同調し得る。デュアルSIM同調モジュール118は、第2の基地局102bからメッセージを受信するためにアイドル回線に同調し得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第2の回線114bを介して共通制御チャネルでページメッセージまたは他の制御メッセージを受信し得る。
【0032】
[0042] いくつかの構成では、第1の回線114aから第2の回線114bに離れるように同調し、第1の回線114aへ戻るように同調することが、バーストレベルで生じ得る。言い換えると、同調は例えばスロット毎のレベル上のような短いバーストにおいて生じ得る。離れるように同調することと戻るように同調することに関する追加の詳細が以下で論じられる。
【0033】
[0043] 転送受信モジュール120は、ワイヤレス通信デバイス104において受信されるデータ(例えば、音声データおよび/またはユーザデータ)を受信し処理し得る。例えば、転送受信モジュール120は、ワイヤレス通信デバイス104が第1の回線114aと通信するように同調されるときに利用され得る。
【0034】
[0044] 制御データ受信モジュール122は、共通制御チャネルおよび/または他の制御タイプのチャネルに対応する、メッセージとデータとを受信し処理し得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、制御データ受信モジュール122を介してページメッセージを受信するために、第2の回線114bに同調し得る。
【0035】
[0045]
図2は、本発明のいくつかの実施形態による、複数の回線手順をスケジューリングするための方法200の流れ図である。方法200はワイヤレス通信デバイス104によって行われ得る。例えば、
図1に関して説明されたワイヤレス通信デバイス104は、方法200を行い得る。
【0036】
[0046] ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aを介して通信し得る(202)。第1の
回線114aは第1の基地局102aに対応し得る。第1の回線114aは、第1の基地局102aとワイヤレス通信デバイス104との間で、音声データおよび/またはユーザデータのようなデータを転送し得る。第1の回線114aは、例えば、ワイヤレス通信デバイス104の転送受信モジュール120において処理され得る。
【0037】
[0047] ワイヤレス通信デバイス104は、第2の回線114bとの同時のバーストレベルの離れる同調手順を行い得る(204)。第2の回線114bは、第2の基地局102bに対応でき、例えば、第2の基地局102bからワイヤレス通信デバイス104に、制御メッセージ(例えば、ページメッセージ)を提供できる。第2の回線114bは、ワイヤレス通信デバイス104の制御データ受信モジュール122において処理され得る。ワイヤレス通信デバイス104は、例えば、第1の回線114aを介して受信されるデータを処理することと同時にページメッセージを処理するために、第2の回線114bに同調し得る。
【0038】
[0048] ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aを介して通信することに戻り得る(206)。言い換えると、ワイヤレス通信デバイス104は第1の回線114aへ戻るように同調し得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、音声データおよび/またはユーザデータのようなデータを再び転送するために、第1の回線114aに戻り得る。
【0039】
[0049]
図3は、本発明のいくつかの実施形態による、複数の回線手順をスケジューリングするためのより詳細な方法300の流れ図である。方法300はワイヤレス通信デバイス104によっ行われ得る。例えば、
図1に関して説明されたワイヤレス通信デバイス104は、方法300を行い得る。
【0040】
[0050] ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aを介して通信し得る(302)。第1の
回線114aは、第1の基地局102aに対応でき、音声データおよび/またはユーザデータのようなデータをワイヤレス通信デバイス104に提供できる。第1の回線114aは、例えば、ワイヤレス通信デバイス104の転送受信モジュール120において処理され得る。
【0041】
[0051] ワイヤレス通信デバイス104は、第2の回線114bに同調し得る(304)。第2の回線114bは、第2の基地局102bに対応でき、ワイヤレス通信デバイス104にページメッセージを提供できる。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aを介して第1の基地局102aから受信し、次いで、第1の回線114aを介して受信することから離れるように同調するように送受信機116を調整してよく、第2の回線114bに同調してよい。
【0042】
[0052] ワイヤレス通信デバイス104は、第2の回線114bを介して同時に通信し得る(306)。例えば、第2の回線114bがページングチャネルに対応する場合、ワイヤレス通信デバイス104は、第2の回線114bを介して、ページメッセージ、またはページメッセージの一部を同時に受信し得る。いくつかの構成では、アイドル回線が、ブロードキャストチャネル(BCCH)、同期チャネル(SCH)などの、他の共通制御チャネルに対応し得る。これらの構成では、制御データが1つまたは複数の制御フレーム442に配置され得る。
【0043】
[0053] ワイヤレス通信デバイス104は次いで、第1の回線114aへ戻るように同調し得る(308)。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aへ戻るように送受信機116を同調し得る。ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aを介して通信することに戻り得る(310)。
【0044】
[0054] 同調の処理はバースト中に生じ得る。言い換えると、離れるように同調して戻るように同調することの持続期間(duration)は、1つのバースト長であり得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、あるバーストで第1の回線114aから離れるように同調し、2番目のバーストで第2の回線を読み取り、3番目のバーストで第1の回線114aへ戻るように同調し得る。バーストレベルの同調手順を利用することによって、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の回線114aおよび第2の回線114bでの同時のバーストレベルの離れる同調手順を行い得る。加えて、バーストの複数のセットが、ある無線ブロック内で発生し得る。従って、第1の回線114aから離れるように同調することと第1回線114aへと戻るように同調することは、単一の無線ブロックの期間内に生じ得る。バーストレベルの同調に関する追加の詳細が、以下で
図5に関連して与えられる。
【0045】
[0055]
図4は、本発明のいくつかの実施形態による、転送回線414aとアイドル回線414bとを示すブロック図である。転送回線414aおよびアイドル回線414bは、上で
図1に関して説明された、第1の回線114aおよび第2の回線114bにそれぞれ対応し得る。しかしながら、いくつかの構成では、転送回線414aが、
図1に関して説明された第2の回線114bまたは図示されない別の回線に対応し得ることを理解されたい。同様に、アイドル回線414bは、
図1に関して説明された第1の回線114aまたは図示されない別の回線に対応し得る。
【0046】
[0056] 転送回線414aは、1つまたは複数の無線ブロックを転送し得る。例えば、転送回線414aは、第1の転送ブロック438a、第2の転送ブロック438b、第3の転送ブロック438c、第4の転送ブロック438d、第5の転送ブロック438e、第6の転送ブロック438fなどのような、無線ブロックを転送し得る。各転送ブロック438は、音声データおよび/またはユーザデータのような転送データ440a〜fを含み得る。例えば、転送データ440は、enhanced general packet radio service(EGPRS)ネットワークを通じて送信され得る。各転送ブロック438は、1つまたは複数の転送フレーム444を含み得る。転送フレーム444は、
図5に関連して以下でさらに詳細に説明される。
【0047】
[0057] アイドル回線414bは、1つまたは複数のアイドル無線ブロック(すなわち、アイドルブロック)を含み得る。例えば、転送回線414aは、第1の制御ブロック430a、第2の制御ブロック430b、第3の制御ブロック430c、第4の制御ブロック430dなどのアイドルブロックを含み得る。各制御ブロック430は、1つまたは複数の転送フレーム442を含み得る。制御フレーム442は、制御ブロック430における1つのタイプのアイドルフレームであり得る。制御フレーム442は、
図5に関連して以下でさらに詳細に説明される。
【0048】
[0058] アイドル回線414b上の制御ブロック430は、ページングチャネル(PCH)上に配置され得る。ページングチャネルは、1つまたは複数の制御メッセージ436を、ワイヤレス通信デバイス104に搬送し得る。制御メッセージ436は、複数の制御フレーム442のスパンにわたって受信され得る。例えば、制御メッセージ436は、第2の制御ブロック430bで受信され得る。いくつかの構成では、アイドル回線414bが、ブロードキャストチャネル(BCCH)、同期チャネル(SCH)、または別のタイプの制御チャネルに対応し得る。
【0049】
[0059] いくつかの構成では、転送ブロック438a〜fおよび制御ブロック430a〜dが各々、持続期間において18.46ミリ秒(ms)であり得る。転送回線414aおよびアイドル回線414bは揃えられていないことがある。言い換えると、転送回線414a上の無線ブロックは、アイドル回線414b上の無線ブロックと時間的に揃えられていない(時間整列されていない)ことがある。例えば、第1の制御ブロック430a中の第1の制御フレーム442は、転送ブロック438a〜fのいずれかの中の最初の転送フレーム444と同じ瞬間に発生しないことがある。
【0050】
[0060] ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線414aを介して転送データ440を受信し得る。ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線414aから離れるように同調し(432)、制御メッセージ436を受信するためにアイドル回線414bに同調し得る。ワイヤレス通信デバイス104は次いで、アイドル回線414bから転送回線414aへ戻るように同調し(434)、転送回線414aと通信することに戻り、再び転送データ440を受信し得る。
【0051】
[0061] GERAN同調(GTA)などの、ある構成では、ワイヤレス通信デバイス104が、複数の無線ブロックに対して、転送回線414aから離れるように同調し得る(432)。言い換えると、ワイヤレス通信デバイス104は、制御メッセージ436を受信するために、複数の無線ブロック(例えば、制御ブロック430)に対してアイドル回線414bに同調し得る。
【0052】
[0062] ワイヤレス通信デバイス104は、着信するページのために、自身のページングサブチャネルを監視し得る。言い換えると、ワイヤレス通信デバイス104は、ワイヤレス通信システム100によってワイヤレス通信デバイス104に割り当てられたページングサブチャネルを監視し得る。しかしながら、ワイヤレス通信デバイス104は、制御メッセージ436が到達する、自身のページングサブチャネル上
の制御ブロック430を識別しないことがある。従って、ワイヤレス通信デバイス104は、必要以上に長い期間、転送回線414aから離れるように同調する必要があり得る(432)。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、1つよりも多くの制御ブロック430の間、転送回線414aからアイドル回線414bに離れるように同調する必要があり得る(432)。
図4に示されるように、ワイヤレスデバイス104は、第1の制御ブロック430aの間、アイドル回線414bに同調し得る(432)。制御メッセージ436は、第2の制御ブロック430bの間に受信され得る。いくつかの構成では、ワイヤレス通信デバイス104が、第3の制御ブロック430cの後、転送回線414aへ戻るように同調し得る(434)。
【0053】
[0063] ワイヤレス通信デバイス104は、上で説明されたものとは異なる転送ブロック438および制御ブロック430において、アイドル回線414bに離れるように同調し(432)、制御メッセージ436を受信し、転送回線414aへ戻るように同調し得る(434)ことを理解されたい。また、離れる同調432および戻る同調434は、GSM/EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)システムにおいて、さらには、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))システムのような他の通信システムにおいても利用され得ることを理解されたい。
【0054】
[0064] ワイヤレス通信デバイス104が転送回線414aから離れるように同調される(432)各制御ブロック430では、ワイヤレス通信デバイス104が、転送回線414aを介して転送データ440を受信していない。さらに、ワイヤレス通信デバイス104が、転送ブロック438の間に、転送回線414aに離れるように同調する(432)場合、または転送回線414aへと戻るように同調する(434)場合、ワイヤレス通信デバイス104は、その転送ブロック438においてネットワークによって送信された何らかのデータを失うことがある。例えば、ワイヤレス通信デバイス104が第2の転送ブロック438bの間に転送回線414aから離れるように同調し(432)、第5の転送ブロック438eの間に転送回線414aへと戻るように同調する(434)場合、第2の転送ブロック438b(例えば、第2の転送データ440b)から第5の転送ブロック438e(例えば、第5の転送データ440e)において送信された何らかのデータが失われ、かつ/または使用不可能となることがある。この転送データ440の喪失は、一部は、不整列によってもたらされ得る。言い換えると、転送回線414aとアイドル回線414bの不整列が、追加の転送ブロック438を失わせることが多い。これは、不整列が、複数の回線114間で同調するときに一部のフレーム(制御フレーム442および/または転送フレーム444)を失わせるからである。無線ブロックの単一のフレーム(制御ブロック430または転送ブロック438のような)が失われる場合であっても、無線ブロック全体のデータが失われることがある(例えば、制御メッセージ436または転送データ440)。
【0055】
[0065] 加えて、ワイヤレス通信デバイス104は、第3の転送ブロック438cおよび第4の転送ブロック438dに対して転送回線414aから離れるように同調され得る(432)ので、第3の転送データ440c全体および第4の転送データ440d全体も失われることがある。従って、
図4に示される例では、1つまたは複数の転送フレーム444が各転送ブロック438において失われるので、第2の転送データ440bおよび第5の転送データ440eが失われる。さらに、転送フレーム444の全てが各転送ブロック438において失われるので、第3の転送データ440cおよび第4の転送データ440は
失われる。
【0056】
[0066]
図5は、本発明のいくつかの実施形態による、転送回線514aとアイドル回線514bのどちらかに、バーストレベルの同調の一例を示すブロック図である。バーストレベルの同調はワイヤレス通信デバイス104によって行われ得る。例えば、
図1に関して説明されたワイヤレス通信デバイス104は、バーストレベルの同調を行い得る。本明細書で使用されるように、「バーストレベル」という用語は、無線ブロックレベルではなく、スロットレベルおよびフレームレベルで生じるステップと手順とを指し得る。
【0057】
[0067] 転送回線514aは第1の回線114aに対応してよく、アイドル回線514bは上の
図1に関して説明された第2の回線114bに対応してよい。しかしながら、いくつかの構成では、転送回線514aが、
図1に関して説明された第2の回線114bまたは別の回線(図示せず)にも対応し得ることを、理解されたい。同様に、アイドル回線514bは、
図1に関して説明された第1の回線114aまたは別の回線(図示されず)に対応し得る。加えて、転送ブロック538およびページングブロック530は、
図4に関して説明された転送ブロック438および制御ブロック430に対応してよく、あるいはそれらの例であってよい。例えば、転送ブロック538およびページングブロック530は、持続期間において18.46ミリ秒(ms)であり得る。
【0058】
[0068] 転送回線514aは、1つまたは複数の無線ブロックを含み得る。例えば、転送回線514aは、転送ブロック538のような無線ブロックを含み得る。簡潔さのために、単一の転送ブロック538のみが示される。転送ブロック538は音声データおよび/またはユーザデータのような転送データ440を含み得る。各転送ブロック538は4つの転送フレーム544a〜dを含み得る。転送ブロック538は、第1の転送フレーム544aと、第2の転送フレーム544bと、第3の転送フレーム544cと、第4の転送フレーム544dとを含み得る。
【0059】
[0069] 各転送フレーム544は転送フレームスロット552を含み得る。各転送フレーム544の中には8個の転送フレームスロット552があり得る。簡潔さのために、
図5では転送フレームスロットが個別に示されていない。各転送フレーム544において、ワイヤレス通信デバイス104は通常、最初の転送フレームスロット552から4番目の転送フレームスロット552までの間、転送データ440を受信し得る。ワイヤレス通信デバイス104は、各転送フレーム544の6番目の転送フレームスロット552の間、送信し得る。ワイヤレス通信デバイス104は、各転送フレーム544の8番目の転送フレームスロット552の間、測定を行い得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、各転送フレーム544の8番目の転送フレームスロット552の間、転送回線514aの近隣のセルに対応するチャネル条件を測定し得る。
【0060】
[0070] ワイヤレス通信デバイス104は、種々の異なる構成で、受信、送信、測定などを行えることを理解されたい。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、最初の転送フレームスロット552の間に送信し、5番目から8番目の転送フレームスロット552の間に受信し得る。
【0061】
[0071] アイドル回線514bは、ページングブロック530のような1つまたは複数の無線ブロックを含み得る。簡潔さのために、単一のページングブロック530のみが示される。ページングブロック530は、第1のページングフレーム542a、第2のページングフレーム542b、第3のページングフレーム542c、および第4のページングフレーム542dのような、4個のページングフレーム542a〜dを含み得る。
【0062】
[0072] 各ページングフレーム542は複数のページングフレームスロット550を含み得る。例えば、各ページングフレーム542の中には8個のページングフレームスロット550があり得る。簡潔さのために、
図5ではページングフレームスロットが個別に示されていない。一構成では、各ページングフレーム542が、最初のページングフレームスロット550の間に、ページメッセージ536a〜d、またはページメッセージ536の一部分を含み得る。ページメッセージ536はページングフレーム542の任意のページングフレームスロット550の間に受信され得ることを理解されたい。
【0063】
[0073] アイドル回線514b上のページングブロック530は、ページングチャネル(PCH)上に配置され得る。ページングチャネルは1つまたは複数のページメッセージ536をワイヤレス通信デバイス104に送信し得る。ページメッセージ536はページングフレーム542の1つに含まれ得る。例えば、ページメッセージ536は各ページングフレーム530の最初のページングフレームスロット550に含まれ得る。ページメッセージデータは最初のページングフレームスロット550とは異なるページングフレームスロット550に配置され得ることを理解されたい。例えば、ページングフレームは、スロット0、2、4、または6の中にあり得る。
【0064】
[0074] ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線514aとアイドル回線514bとの間でバーストレベルの同調を行い得る。ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線514aで転送データ440を受信し得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の転送フレーム544aの最初の転送フレームスロット552から2番目の転送フレームスロット552までの間に、転送データ440を受信し得る。
【0065】
[0075] ワイヤレス通信デバイス104は、第3の転送フレームスロット552の間に、転送回線514aからアイドル回線514bへの第1の離れる同調532aを行い得る。このようにして、ワイヤレス通信デバイス104は転送回線514aからのバーストレベルの離れる同調を行い得る。ワイヤレス通信デバイス104はアイドル回線514bに同調し得る。ワイヤレス通信デバイス104は、アイドル回線514bの第1のページングフレーム542aの最初のページングフレームスロット550の中のページメッセージ536aを読み取り得る。
【0066】
[0076] ページングブロック530および転送ブロック538は揃えられていないことがある。言い換えると、第1のページングフレーム542aの最初のページングフレームスロット550は、第1の転送フレーム544aの最初の転送フレームスロット552と時間的に揃っていないことがある。しかしながら、第1のページングフレーム542aの最初のページングフレームスロット550は、第1の転送フレーム544aの4番目の転送フレームスロット552に時間的に対応することがある。言い換えると、第1のページングフレーム542aの最初のページングフレームスロット550は、第1の転送フレーム544aの4番目の転送フレームスロット552に時間的に揃えられ得る。転送ブロック538およびページングブロック530が揃えられていないときであっても、転送回線514a上の手順とアイドル回線514b上の手順が同時に行われることを可能にするような方式で、バーストレベルの同調が利用され得る。
【0067】
[0077] ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線514への第1の戻る同調534aをバーストレベルで行い得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の転送フレーム544aの5番目の転送フレームスロット552の間に、転送回線514aに同調し得る(534a)。従って、ワイヤレス通信デバイス104は、同じ転送フレーム544(例えば、第1の転送フレーム544a)の間に、転送回線514aからの第1の離れる同調532aと転送回線514aへの第1の戻る同調534aの両方を行い得る。このようにして、バーストレベルの同調は、ワイヤレス通信デバイス104が、転送回線514a上とアイドル回線514b上の両方で手順を同時に行うことを可能にする。
【0068】
[0078] ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線514aとアイドル回線
514bとの間でバーストレベルの同調を繰り返し得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線514aの第2の転送フレーム544bの間に第2の離れる同調532bと第2の戻る同調534bとを行うことによって、第2の転送フレーム544bと第2のページングフレーム542b間でのバーストレベルの同調を行い得る。同様に、バーストレベルの同調は、第3の転送フレーム544cと第3のページングフレーム542cの間に(第3の離れる同調532cと第3の戻る同調534cとを介して)、並びに第4の転送フレーム544dと第4のページングフレーム542dとの間に(第4の離れる同調532dと第4の戻る同調534dとを介して)行われ得る。
【0069】
[0079] バーストレベルの同調は、ワイヤレス通信デバイス104が、転送回線514aとアイドル回線514bの両方で手順を同時に行うことを可能にする。転送データ440を含む複数の転送ブロック538を失うのでなく、単一の転送ブロック538だけを失うことへ影響が低減され得る。さらに、EGPRSネットワークなどでの転送データのスループット、およびページング受信性能が改善され得る。
【0070】
[0080]
図6は、本発明のいくつかの実施形態による、転送回線614aとアイドル回線614b上の無線ブロック間でバーストレベルの同調の別の例を示すブロック図である。バーストレベルの同調はワイヤレス通信デバイス104上で行われ得る。例えば、
図1に関して説明されたワイヤレス通信デバイス104は、バーストレベルの同調を行い得る。
【0071】
[0081] 転送回線614aは、第1の転送ブロック638aと第2の転送ブロック638bとを含み得る。各転送ブロック638は4個の転送フレーム644を含むことができ、各転送フレーム644は8個の転送フレームスロット(図示されず)を含むことができる。
【0072】
[0082] アイドル回線614bは、上で
図5に関して説明されたページングブロック530の一例であり得るページングブロック630を含み得る。ページングブロック630は4個のページングフレーム642を含み得る。各ページングフレーム642は8個のページングスロット(図示されず)を含み得る。
【0073】
[0083] ページングブロック630は、転送ブロック638a〜bと揃えられていないことがある。例えば、ページングブロック630の最初の3個のページングフレーム642は、第1の転送ブロック638aの最後の3個の転送フレーム644とおおよそ重複することがある。ページングブロック630の最後のページングフレーム642は、第2の転送ブロック638bの最初の転送フレーム644とおおよそ重複することがある。本明細書で使用される場合、「おおよそ重複する」という用語は、ページングフレーム642中のページングフレームスロット550の少なくとも半分が、対応する転送フレーム644の転送フレームスロット552の少なくとも半分と揃うことを指し得る。
【0074】
[0084] ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線614aとアイドル回線614bとの間でバーストレベルの同調を行い得る。ページングブロック630は第1の転送ブロック638aと第2の転送ブロック638bの両方と重複することがあるので、離れる同調632および戻る同調634は第1の転送ブロック638aと第2の転送ブロック638bの両方の間に生じ得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の転送ブロック638aからの第1の離れる同調632aと、第1の転送ブロック638aへの第1の戻る同調634aと、第1の転送ブロック638aからの第2の離れる同調632bと、第1の転送ブロック638aへの第2の戻る同調634bと、第1の転送ブロック638aからの第3の離れる同調632cと、第1の転送ブロック638aへの第3の戻る同調634cとを行い得る。ワイヤレス通信デバイス104はまた、第2の転送ブロック638bの間に、第4の離れる同調632dと第4の戻る同調634dとを行い得る。
【0075】
[0085] 離れる同調632および戻る同調634は、上で説明されたように行われ得る。例えば、離れる同調632および戻る同調634は、バーストレベルで行われ得る。
【0076】
[0086] いくつかの構成では、ワイヤレス通信デバイス104が、1つまたは複数の同時の手順を行うことを取り消し得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、データ喪失の影響を、転送回線614a上での単一の転送ブロック638に限定するために、バーストレベルの同調の1つのセットを行うことを取り消し得る。ページングブロック630中のページングフレーム642は、第2の転送ブロック638bの中の転送フレーム644よりも、第1の転送ブロック638aの中の転送フレーム644と多く重複するので、第2の転送ブロック638bに対応するバーストレベルの同調のセットは取り消され得る。言い換えると、第4の離れる同調632dおよび第4の戻る同調634dは取り消され得る。バーストレベルの同調の1つのセットだけが取り消される場合、ワイヤレス通信デバイスは依然として、発生したバーストレベルの同調の残りのセットを通じて必要とされる、全ての必要なページング情報を取得することが可能である。従って、転送回線614aのスループットは、転送データ440の何らかの喪失を第2の転送ブロック638bのみに限定することによって、改善され得る。
【0077】
[0087]
図7は、本発明のいくつかの実施形態による、転送回線714a上の無線ブロックとアイドル回線714b上の無線ブロックとの間でのバーストレベルの同調のさらに別の例を示すブロック図である。バーストレベルの同調はワイヤレス通信デバイス104で行われ得る。例えば、
図1に関して説明されたワイヤレス通信デバイス104は、バーストレベルの同調を行い得る。
【0078】
[0088] 転送回線714aは第1の転送ブロック738aと第2の転送ブロック738bとを含み得る。第1の転送ブロック738aおよび第2の転送ブロック738bは、上の
図5に関して説明された転送回線514aの一例であり得る。各転送ブロック738は4個の転送フレーム744を含み得る。各転送フレーム744は8個の転送フレームスロット(図示されず)を含み得る。
【0079】
[0089] アイドル回線714bは、上で
図5に関して説明されたページングブロック530の一例であり得るページングブロック730を含み得る。各ページングブロック730は4個のページングフレーム742を含み得、各ページングフレーム742は8個のページングフレームスロット(図示されず)を含み得る。
【0080】
[0090] ページングブロック730は、転送ブロック738a〜bと揃えられていないことがある。例えば、ページングブロック730の最初の2個のページングフレーム742は、第1の転送ブロック738aの最後の2個の転送フレーム744とおおよそ重複することがある。ページングブロック730の最後の2個のページングフレーム742は、第2の転送ブロック738bの最初の2個の転送フレーム744とおおよそ重複することがある。
【0081】
[0091] ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線714aとアイドル回線714bとの間でバーストレベルの同調を行い得る。ページングブロック730は第1の転送ブロック738aと第2の転送ブロック738bの両方と重複するため、離れる同調(732)および戻る同調(734)は第1の転送ブロック738aと第2の転送ブロック738bの両方の間に生じ得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の転送ブロック738aからの第1の離れる同調732aと、第1の転送ブロック738aへの第1の戻る同調734aと、第1の転送ブロック738aからの第2の離れる同調732bと、第1の転送ブロック738aへの第2の戻る同調734bとを行い得る。ワイヤレス通信デバイス104はまた、第2の転送ブロック738bの間に、第3の離れる同調732cと、第3の戻る同調734cと、第4の離れる同調732dと、第4の戻る同調734dとを行い得る。
【0082】
[0092] 離れる同調732および戻る同調734は、上で説明されたように行われ得る。例えば、離れる同調732および戻る同調734は、バーストレベルで行われ得る。
【0083】
[0093] いくつかの構成では、ワイヤレス通信デバイス104が、1つまたは複数の同時の手順を取り消し得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の転送ブロック738aに対応するバーストレベルの同調のセット(例えば、第1の離れる同調732a、第1の戻る同調734a、第2の離れる同調732b、および第2の戻る同調734b)を取り消し得る。別の例として、ワイヤレス通信デバイス104は、第2の転送ブロック738bに対応するバーストレベルの同調のセット(例えば、第3の離れる同調732c、第3の戻る同調734c、第4の離れる同調732d、および第4の戻る同調734d)を取り消し得る。
【0084】
[0094] ワイヤレス通信デバイス104がバーストレベルの同調の複数のセットを取り消す場合、ワイヤレス通信デバイス104は、アイドル回線手順を行うためにアイドル回線714bで十分なデータを受信できないことがある。例えば、ワイヤレス通信デバイス104が、第1の離れる同調732aと、第1の戻る同調734aと、第2の離れる同調732bと、第2の戻る同調734bとを取り消す場合、または、ワイヤレス通信デバイス104が、第3の離れる同調732cと、第3の戻る同調734cと、第4の離れる同調732dと、第4の戻る同調734dとを取り消す場合、ワイヤレス通信デバイス104は、完全な制御メッセージ436を受信できないことがある。言い換えると、ワイヤレス通信デバイス104がバーストレベルの同調の複数のセットを取り消す場合、アイドル回線714bでの同時の処理が生じないことがある。
【0085】
[0095] ワイヤレス通信デバイス104がバーストレベルの同調のセットのいずれも取り消さない場合、転送回線714aとアイドル回線714bの同時の処理が生じ得る。しかしながら、この構成では、複数の転送ブロック738の喪失が発生し得る。言い換えると、複数の転送ブロック738a〜bにわたる、離れる同調732と戻る同調734の結果として、転送データ440のスループットは低下し得る。
【0086】
[0096]
図8は、本発明のいくつかの実施形態による、転送回線814a上の無線ブロックとアイドル回線814b上の無線ブロックとの間でのバーストレベルの同調の別の例を示すブロック図である。バーストレベルの同調はワイヤレス通信デバイス104で行われ得る。例えば、
図1に関して説明されたワイヤレス通信デバイス104はバーストレベルの同調を行い得る。
【0087】
[0097] 転送回線814aは、第1の転送ブロック838aと第2の転送ブロック838bとを含み得る。第1の転送ブロック838aおよび第2の転送ブロック838bは、上の
図5に関して説明された転送回線514aの一例であり得る。各転送ブロック838は4個の転送フレーム844を含み得る。各転送フレーム844は8個の転送フレームスロット(図示されず)を含み得る。
【0088】
[0098] アイドル回線814bは、上で
図5に関して説明されたページングブロック530の一例であり得るページングブロック830を含み得る。各ページングブロック830は4個のページングフレーム842を含み得る。各ページングフレーム842は8個のページングフレームスロット(図示されず)を含み得る。
【0089】
[0099] ページングブロック830は、転送ブロック838a〜bと揃えられていないとがある。例えば、ページングブロック830の最初のページングフレーム842は、第1の転送ブロック838aの最後の転送フレーム844とおおよそ重複していることがある。ページングブロック830の最後の3個のページングフレーム842は、第2の転送ブロック838bの最初の3個の転送フレーム844とおおよそ重複していることがある。
【0090】
[00100] ワイヤレス通信デバイス104は、転送回線814aとアイドル回線814bとの間でのバーストレベルの同調を行い得る。ページングブロック830は第1の転送ブロック838aと第2の転送ブロック838bの両方と重複するので、離れる同調832および戻る同調834は第1の転送ブロック838aと第2の転送ブロック838bの両方の間に生じ得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の転送ブロック838aの間に、アイドル回線814bへの第1の離れる同調832aと、転送回線814aへの第1の戻る同調834aとを行い得る。ワイヤレス通信デバイス104はまた、第2の転送ブロック838bの間に、第2の離れる同調832bと、第2の戻る同調834bと、第3の離れる同調832cと、第3の戻る同調834cと、第4の離れる同調832dと、第4の戻る同調834dとを行い得る。
【0091】
[00101] 離れる同調832および戻る同調834は、上で説明されたように行われ得る。例えば、離れる同調832および戻る同調834は、バーストレベルで行われ得る。
【0092】
[00102] いくつかの構成では、ワイヤレス通信デバイス104が、同時の手順を行うことを取り消し得る。例えば、ワイヤレス通信デバイス104は、第1の転送ブロック838aに対応するバーストレベルの同調のセットを取り消し得る。ページングブロック830中のページングフレーム842は、第1の転送ブロック838bの中の転送フレーム844よりも、第2の転送ブロック838bの中の転送フレーム844と多く重複するので、第1の転送ブロック838aに対応するバーストレベルの同調のセットは取り消され得る。言い換えると、第1の離れる同調832aおよび第1の戻る同調834aは取り消され得る。バーストレベルの同調の1つのセットだけが取り消される場合、ワイヤレス通信デバイス104は依然として、発生したバーストレベルの同調の残りのセットを通じて必要とされる、全ての必要なページング情報を取得することが可能であり得る。従って、転送回線814aのスループットは、転送データ440の何らか喪失を第1の転送ブロック838aのみに限定することによって、改善され得る。このようにして、ワイヤレス通信デバイス104は依然として、残りの3つのバーストレベルのセット(例えば、第2の離れる同調832b、第2の戻る同調834b、第3の離れる同調832c、第3の戻る同調834c、第4の離れる同調832d、および第4の戻る同調834d)を通じて、転送回線814aとアイドル回線814bで同時の手順を行い得る。
【0093】
[00103]
図9は、本明細書で開示されるシステムおよび方法が利用され得る、ワイヤレス通信システム900の例を示す。ワイヤレス通信システム900は、複数の基地局902と複数のワイヤレス通信デバイス904とを含む。各基地局902は、特定の地理的エリア960に対して通信カバレッジを提供する。「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、基地局902および/またはそのカバレッジエリア960を指し得る。
【0094】
[00104] システム容量を向上させるために、基地局カバレッジエリア960は、複数のより小さなエリア、例えば、3つの小さなエリア962a、962b、および962cに区分され得る。各々のより小さなエリア962a、962b、および962cは、それぞれの無線基地局装置(BTS)によってサービスされ得る。「セクタ」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、BTSおよび/またはそのカバレッジエリア962を指し得る。セクタ化されたセルの場合、そのセルの全てのセクタのBTSは通常、そのセルの基地局902内に併設される。
【0095】
[00105] ワイヤレス通信デバイス904は通常、ワイヤレス通信システム900全体にわたって分散する。ワイヤレス通信デバイス904は、任意の所与の瞬間に、ダウンリンクおよび/またはアップリンクで、1つまたは複数の基地局902と通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)は、基地局902からワイヤレス通信デバイス904への通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)は、ワイヤレス通信デバイス904から基地局902への通信リンクを指す。アップリンクおよびダウンリンクは、通信リンク、または通信リンクに使用されるキャリアを指し得る。
【0096】
[00106] 集中型アーキテクチャの場合、システムコントローラ958は、基地局902に結合して、基地局902のための調整と制御とを行い得る。システムコントローラ958は、単一のネットワークエンティティまたはネットワークエンティティの集合であり得る。分散型アーキテクチャの場合、基地局902は、必要に応じて互いに通信し得る。
【0097】
[00107]
図10は、ワイヤレス通信システム1000中の送信機1070および受信機1072のブロック図を示す。ダウンリンクでは、送信機1070が基地局102の一部であってよく、受信機1072がワイヤレス通信デバイス104の一部であってよい。アップリンクでは、送信機1070がワイヤレス通信デバイス104の一部であってよく、受信機1072が基地局102の一部であってよい。
【0098】
[00108] 送信機1070において、送信(TX)データプロセッサ1074は、データ1076を受信して処理(例えば、フォーマット、符号化、およびインターリーブ)し、コーディングされたデータを提供する。変調器1078は、コーディングされたデータの変調を行い、変調された信号を提供する。変調器1078は、GSMではガウス型最小シフトキーイング(GMSK)を、Enhanced Data rates for Global Evolution(EDGE)では8位相シフトキーイング(8PSK)を行うことなどができる。GMSKは連続位相変調プロトコルであり、8PSKはデジタル変調プロトコルである。送信機ユニット(TMTR)1080は、変調された信号を調整(例えば、フィルタリング、増幅、およびアップコンバート)し、RF変調された信号を生成し、そのRF変調された信号はアンテナ1010を介して送信される。
【0099】
[00109] 受信機1072において、アンテナ1024は送信機1070および他の送信機からRF変調された信号を受信する。アンテナ1024は受信されたRF信号を受信機ユニット(RCVR)1082に提供する。受信機ユニット1082は受信されたRF信号を調整(例えば、フィルタリング、増幅、およびダウンコンバート)し、その調整された信号をデジタル化し、サンプルを提供する。復調器1084は、以下で説明されるようにサンプルを処理し、復調されたデータを提供する。受信(RX)データプロセッサ1086は復調されたデータを処理(例えば、デインターリーブおよび復号)し、復号されたデータ1088を提供する。一般に、復調器1084およびRXデータプロセッサ1086による処理は、それぞれ送信機1070の変調器1078およびTXデータプロセッサ1074による処理を補足するものである。
【0100】
[00110] コントローラ/プロセッサ1090および1092はそれぞれ、送信機1070および受信機1072における動作を指示する。メモリ1096および1098は、それぞれ送信機1070および受信機1072によって使用される、コンピュータソフトウェアの形態のプログラムコードとデータとを記憶する。
【0101】
[00111]
図11は、本発明のいくつかの実施形態による、ワイヤレス通信デバイス1104内に含まれ得るいくつかのコンポーネントを示す図である。ワイヤレス通信デバイス1104は、アクセス端末、移動局、ユーザ機器(UE)などであり得る。ワイヤレス通信デバイス1104はプロセッサ1103を含む。プロセッサ1103は、汎用のシングルチップまたはマルチチップのマイクロプロセッサ(例えば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであり得る。プロセッサ1103は、中央処理ユニット(CPU)と呼ばれ得る。
図11のワイヤレス通信デバイス1104中に単一のプロセッサ1103のみが示されているが、代替構成では、プロセッサの組合せ(例えば、ARMとDSP)が使用され得る。
【0102】
[00112] ワイヤレス通信デバイス1104はメモリ1105も含む。メモリ1105は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子部品であり得る。メモリ1105は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAM内のフラッシュメモリデバイス、プロセッサに含まれるオンボードメモリ、EPROMメモリ、EEPROM(登録商標)メモリ、レジスタなどとして、それらの組合せを含めて、具現化され得る。
【0103】
[00113] データ1107aおよび複数の命令1109aは、メモリ1105に記憶され得る。これら命令1109aは、本明細書で開示される方法を実施するためにプロセッサ1103によって実行可能である。これら命令1109aを実行することは、メモリ1105に記憶されたデータ1107aの使用を伴い得る。プロセッサ1103がこれら命令1109を実行すると、これら命令1109bの様々な部分がプロセッサ1103上にロードされてよく、様々なデータ1107bがプロセッサ1103上にロードされてよい。
【0104】
[00114] ワイヤレス通信デバイス1104はまた、アンテナ1117を介したワイヤレス通信デバイス1104での信号の送信と受信とを可能にするために、送信機1111と受信機1113とを含み得る。送信機1111と受信機1113は、送受信機1115と総称され得る。ワイヤレス通信デバイス1104は、複数の送信機、複数のアンテナ、複数の受信機、および/または複数の送受信機(図示されず)も含み得る。
【0105】
[00115] ワイヤレス通信デバイス1104はデジタル信号プロセッサ(DSP)1121を含み得る。ワイヤレス通信デバイス1104は通信インターフェース1123も含み得る。通信インターフェース1123は、ユーザがワイヤレス通信デバイス1104と対話することを可能にし得る。
【0106】
[00116] ワイヤレス通信デバイス1104の様々なコンポーネントは、電力バス、制御信号バス、ステータス信号バス、データバスなどを含む、1つまたは複数のバスによって互いに結合され得る。明確にするために、
図11では様々なバスはバスシステム1119として示される。
【0107】
[00117] 上の説明では、様々な用語とともに参照番号が時々使用された。用語が参照番号とともに使用されている場合、図の1つまたは複数に示された特定の要素を指すことが意図される。用語が参照番号を伴わずに使用されている場合、一般に、特定の図に限定されない用語を指すことが意図される。
【0108】
[00118] 本明細書で説明される技法は、global system for mobile communications(GSM)を利用する通信システムを含む、様々な通信システムに使用され得る。GSMは、セルラー式のワイヤレス通信において普及している規格である。GSMは、標準的な音声サービスでは比較的効率的である。しかしながら、ハイファイのオーディオおよびデータサービスは、GSMが最適化されているデータスループットレートよりも高いデータスループットレートを必要とする。容量を向上させるために、general packet radio service(GPRS)、enhanced data rates for GSM evolution(EDGE)およびuniversal mobile telecommunications system(UMTS)規格がGSMシステムに採用されている。GSM/EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)規格では、GPRSおよびEGPRSがデータサービスを提供する。GERANの規格は3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)によって管理されている。GERANはGSMの一部である。より具体的には、GERANは、基地局(AterおよびAbisインターフェース)と基地局コントローラ(Aインターフェースなど)とを結合するネットワークであるとともにGSM/EDGEの無線部分である。GERANはGSMネットワークの中核部分を表す。GERANは、公衆交換電話網(PTSN)およびインターネットとリモート端末との間で、電話呼とパケットデータとをルーティングする。GERANはまた、複合UMTS/GSMネットワークの一部である。
【0109】
[00119] GSMは、スペクトルリソースを共有する目的で、時分割多元接続(TDMA)と周波数分割多元接続(FDMA)との組合せを利用する。GSMネットワークは、一般に、いくつかの周波数帯域中で動作する。例えば、アップリンク通信では、GSM−900が、通常、890〜915メガヘルツ(MHz)帯域中の無線スペクトルを使用する(移動局から無線基地局装置)。ダウンリンク通信では、GSM 900が935〜960MHz帯域を使用する(基地局からワイヤレス通信デバイス)。さらに、各周波数帯域は200kHzのキャリア周波数に分割され、200kHzで離間された124個の高周波(RF)チャネルをもたらす。GSM−1900は、アップリンクでは1850〜1910MHz帯域を使用し、ダウンリンクでは1930〜1990MHz帯域を使用する。GSM 900と同様に、FDMAは、アップリンクとダウンリンクの両方のスペクトルを200kHz幅のキャリア周波数に分割する。同様に、GSM−850は、アップリンクでは824〜849MHz帯域を使用し、ダウンリンクでは869〜894MHz帯域を使用し、一方GSM−1800は、アップリンクでは1710〜1785MHz帯域を使用し、ダウンリンクでは1805〜1880MHz帯域を使用する。
【0110】
[00120] GSMにおける各チャネルは、特定の絶対無線周波数チャネル(ARFCN)によって識別される。例えば、ARFCN 1〜124はGSM 900のチャネルに割り当てられ、ARFCN 512〜810はGSM 1900のチャネルに割り当てられる。同様に、ARFCN 128〜251はGSM 850のチャネルに割り当てられ、ARFCN 512〜885はGSM 1800のチャネルに割り当てられる。
【0111】
[00121] さらに、各基地局は、1つまたは複数のキャリア周波数を割り当てられ得る。各キャリア周波数は、持続期間が4.615ミリ秒(ms)である1つのTDMAフレームを形成するように、TDMAを使用して8つの連続するタイムスロットに分割される。物理チャネルは、TDMAフレーム内の1つのタイムスロットを占有する。各々のアクティブなワイヤレス通信デバイスまたはユーザは、呼の持続期間の間、1つまたは複数のタイムスロットインデックスを割り当てられる。各ワイヤレス通信デバイスのユーザ固有のデータは、そのワイヤレス通信デバイスに割り当てられた(1つまたは複数の)タイムスロット中に、およびトラフィックチャネルのために使用されるTDMAフレーム中に送信される。
【0112】
[00122] 本明細書で説明された技法はまた、直交多重化方式に基づく通信システムを含む様々な通信システムに使用され得る。そのような通信システムの例は、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システムなどを含む。OFDMAシステムは、全システム帯域幅を複数の直交サブキャリアに区分する変調技法である、直交周波数分割多重化(OFDM)を利用する。これらのサブキャリアは、トーン、ビンとも呼ばれ得る。OFDMでは、各サブキャリアが独立してデータにより変調され得る。SC−FDMAシステムは、システム帯域幅にわたって分散されたサブキャリア上で送信するためのinterleaved FDMA(IFDMA)、隣接するサブキャリアのブロック上で送信するためのlocalized FDMA(LFDMA)、または隣接するサブキャリアの複数のブロック上で送信するためのenhanced FDMA(EFDMA)を利用し得る。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMAでは時間領域で送信される。
【0113】
[00123] 「決定すること」という用語は、多種多様な動作を包含し、従って、「決定すること」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、探索すること(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造において探索すること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選定すること、確立することなどを含み得る。
【0114】
[00124] 「に基づいて」という句は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という句は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を表す。
【0115】
[00125] 「プロセッサ」という用語は、汎用プロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、状態機械などを包含するものと広く解釈されるべきである。いくつかの状況下では、「プロセッサ」が、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを指し得る。「プロセッサ」という用語は、処理デバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成を指し得る。
【0116】
[00126] 「メモリ」という用語は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子コンポーネントを包含するものと広く解釈されるべきである。
「メモリ
」という用語は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気または光学データストレージ、レジスタなどのような、様々なタイプのプロセッサ可読媒体を指し得る。プロセッサがメモリから情報を読み取り、かつ/またはメモリに情報を書き込むことができる場合、メモリはプロセッサと電子通信していると言われる。プロセッサに一体化されたメモリは、プロセッサと電子通信している。
【0117】
[00127] 「命令」および「コード」という用語は、任意のタイプのコンピュータ可読ステートメントを含むものと広く解釈されるべきである。例えば、「命令」および「コード」という用語は、1つまたは複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャなどを指し得る。「命令」および「コード」は、単一のコンピュータ可読ステートメント、または、多数のコンピュータ可読ステートメントを備え得る。
【0118】
[00128] 本明細書で説明された機能は、ハードウェアによって実行されるソフトウェアまたはファームウェアで実装され得る。その機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令として記憶され得る。「コンピュータ可読媒体」または「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る、任意の実体を持った記憶媒体を指す。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用されコンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備え得る。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。コンピュータ可読媒体は、実体を持ち、非一時的であり得ることに留意されたい。「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピューティングデバイスもしくはプロセッサによって実行、処理または計算され得る、コードまたは命令(例えば、「プログラム」)と組み合わされた、コンピューティングデバイスまたはプロセッサを指す。本明細書で使用される場合、「コード」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行可能であるソフトウェア、命令、コードまたはデータを指し得る。
【0119】
[00129] ソフトウェアまたは命令はまた、伝送媒体を通じて送信され得る。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、伝送媒体の定義に含まれる。
【0120】
[00130] 本明細書で開示される方法は、説明された方法を達成するための1つまたは複数のステップまたは動作を備える。本方法のステップおよび/または動作は、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに交換され得る。言い換えれば、説明されている方法の適切な動作のためにステップまたは動作の特定の順序が必要とされない限り、特定のステップおよび/または動作の順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正され得る。
【0121】
[00131] さらに、
図2〜3によって例示されたもののような、本明細書で説明された方法と技術とを行うためのモジュールおよび/もしくは他の適切な手段はダウンロードされることが可能であり、かつ/または、デバイスによって他の方法で取得されることが可能であることを理解されたい。例えば、デバイスは、本明細書で説明される方法を行うための手段の転送を容易にするために、サーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明された様々な方法は、記憶手段をデバイスに結合するかまたは提供するときにデバイスが様々な方法を取得できるように、記憶手段(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、コンパクトディスク(disc)(CD)またはフロッピーディスク(disk)のような物理的記憶媒体など)を介して提供され得る。その上、本明細書で説明された方法と技法とをデバイスに与えるための任意の他の好適な技法が利用され得る。
【0122】
[00132] 特許請求の範囲は、上で示された構成およびコンポーネントのままに限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明されたシステム、方法、および装置の構成、動作および詳細において、様々な修正、変更および変形が行われ得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] ワイヤレス通信デバイス上で同時の手順をスケジューリングするための方法であって、
第1の回線を介して通信することと、
第2の回線との同時のバーストレベルの離れる同調手順を行うことと、
前記第1の回線を介して通信することに戻ることとを備える、方法。
[C2] 前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行うことは、
前記第2の回線に離れるように同調することと、
前記第2の回線を介して同時に通信することと、
前記第1の回線へ戻るように同調することとを備える、C1に記載の方法。
[C3] 前記第2の回線を介して通信することは、共通制御チャネルを介して通信することを備える、C2に記載の方法。
[C4] 前記共通制御チャネルは、ページングチャネル、ブロードキャスト制御チャネル、および共有チャネルの1つである、C3に記載の方法。
[C5] 前記第1の回線は転送回線であり、前記第2の回線はアイドル回線である、C2に記載の方法。
[C6] 前記転送回線は第1の転送ブロックを備え、前記アイドル回線はアイドルブロックを備え、前記第1の転送ブロックは前記アイドルブロックと重複する、C5に記載の方法。
[C7] 前記アイドル回線に離れるように同調することと、前記アイドル回線を介して同時に通信することと、前記転送回線へ戻るように同調することとは、前記第1の転送ブロックの間に複数回生じる、C6に記載の方法。
[C8] 前記転送回線はさらに第2の転送ブロックを備え、前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行う間に、前記第2の転送ブロックが失われる、C6に記載の方法。
[C9] 前記第1の転送ブロックおよび前記第2の転送ブロックは複数の転送フレームを備え、前記アイドルブロックは複数の制御フレームを備える、C8に記載の方法。
[C10] 前記第1の転送ブロックの前記転送フレームは、前記アイドルブロックの前記制御フレームと揃えられていない、C9に記載の方法。
[C11] 前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行うことが、前記複数の制御フレームの最初のフレームの間に取り消される、C9に記載の方法。
[C12] 前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行うことが、前記複数の制御フレームの最後のフレームの間に取り消される、C9に記載の方法。
[C13] 音声データ送信とユーザデータ送信の1つが、前記転送回線を介して受信される、C5に記載の方法。
[C14] 前記第1の回線は第1の基地局に対応し、前記第2の回線は第2の基地局に対応する、C1に記載の方法。
[C15] 前記第1の回線および前記第2の回線は単一の基地局に対応する、C1に記載の方法。
[C16] 前記第1の回線は第1の加入者識別モジュールモードで動作することに対応し、前記第2の回線は第2の加入者識別モジュールモードでの動作に対応する、C1に記載の方法。
[C17] 単一の送受信機で行われる、C1に記載の方法。
[C18] ワイヤレス通信デバイス上で同時の手順をスケジューリングするための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサと電子通信しているメモリと、
前記メモリに記憶された複数の命令とを備え、前記複数の命令は、
第1の回線を介して通信し、
第2の回線との同時のバーストレベルの離れる同調手順を行い、
前記第1の回線を介して通信することに戻る
ように前記プロセッサによって実行される、装置。
[C19] 前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行うように実行可能な前記複数の命令は、
前記第2の回線に離れるように同調し、
前記第2の回線を介して同時に通信し、
前記第1の回線へ戻るように同調するように実行可能な複数の命令を備える、C18に記載の装置。
[C20] 前記第2の回線を介して同時に通信するように実行可能な前記複数の命令は、共通制御チャネルを介して通信するように実行可能な複数の命令を備える、C19に記載の装置。
[C21] 前記共通制御チャネルは、ページングチャネル、ブロードキャスト制御チャネル、および共有チャネルの1つである、C20に記載の装置。
[C22] 前記第1の回線は転送回線であり、前記第2の回線はアイドル回線である、C19に記載の装置。
[C23] 前記転送回線は第1の転送ブロックを備え、前記アイドル回線はアイドルブロックを備え、前記第1の転送ブロックは前記アイドルブロックと重複する、C22に記載の装置。
[C24] 前記アイドル回線に同調することと、前記アイドル回線を介して同時に通信することと、前記転送回線へ戻るように同調することとは、前記第1の転送ブロックの間に複数回生じる、C23に記載の装置。
[C25] 前記転送回線はさらに第2の転送ブロックを備え、前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行う間に、前記第2の転送ブロックが失われる、C23に記載の装置。
[C26] 前記第1の転送ブロックおよび前記第2の転送ブロックは複数の転送フレームを備え、前記アイドルブロックは複数の制御フレームを備える、C25に記載の装置。
[C27] 前記第1の転送ブロックの前記転送フレームは、前記アイドルブロックの前記制御フレームと揃えられていない、C26に記載の装置。
[C28] 前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行うことは、前記複数の制御フレームの最初のフレームの間に取り消される、C26に記載の装置。
[C29] 前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行うことは、前記複数の制御フレームの最後のフレームの間に取り消される、C26に記載の装置。
[C30] 音声データ送信とユーザデータ送信の1つは前記転送回線を介して受信される、C22に記載の装置。
[C31] 前記第1の回線は第1の基地局に対応し、前記第2の回線は第2の基地局に対応する、C18に記載の装置。
[C32] 前記第1の回線および前記第2の回線は単一の基地局に対応する、C18に記載の装置。
[C33] 前記第1の回線は第1の加入者識別モジュールモードで動作することに対応し、前記第2の回線は第2の加入者識別モジュールモードでの動作に対応する、C18に記載の装置。
[C34] 前記通信は単一の送受信機で行われる、C18に記載の装置。
[C35] 複数の命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体を備え、ワイヤレス通信デバイス上で同時の手順をスケジューリングするためのコンピュータプログラム製品であって、前記複数の命令は、
前記ワイヤレス通信デバイスに、第1の回線を介して通信させるためのコードと、
前記ワイヤレス通信デバイスに、第2の回線との同時のバーストレベルの離れる同調手順を行わせるためのコードと、
前記ワイヤレス通信デバイスに、前記第1の回線を介して通信することへ戻させるためのコードとを備える、コンピュータプログラム製品。
[C36] 前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行うための前記複数の命令は、
前記ワイヤレス通信デバイスに、前記第2の回線に離れるように同調させるためのコードと、
前記ワイヤレス通信デバイスに、前記第2の回線を介して同時に通信させるためのコードと、
前記ワイヤレス通信デバイスに、前記第1の回線へ戻るように同調させるためのコードとを備える、C35に記載のコンピュータプログラム製品。
[C37] 前記第1の回線は転送回線であり、前記第2の回線はアイドル回線である、C36に記載のコンピュータプログラム製品。
[C38] 前記転送回線は第1の転送ブロックを備え、前記アイドル回線はアイドルブロックを備え、前記第1の転送ブロックは前記アイドルブロックと重複する、C37に記載のコンピュータプログラム製品。
[C39] 前記転送回線はさらに第2の転送ブロックを備え、前記第2の回線との前記同時のバーストレベルの離れる同調手順を行う間に、前記第2の転送ブロックが失われる、C38に記載のコンピュータプログラム製品。
[C40] 前記第1の転送ブロックおよび前記第2の転送ブロックは複数の転送フレームを備え、前記アイドルブロックは複数の制御フレームを備える、C39に記載のコンピュータプログラム製品。
[C41] 前記第1の転送ブロックの前記転送フレームは、前記アイドルブロックの前記制御フレームと揃えられていない、C40に記載のコンピュータプログラム製品。
[C42] 前記第1の回線は第1の加入者識別モジュールモードで動作することに対応し、前記第2の回線は第2の加入者識別モジュールモードでの動作に対応する、C35に記載のコンピュータプログラム製品。