(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I)の化合物に関する。化合物は、電子素子、特に、有機エレクトロルミッセンス素子(OLED)での機能性材料としての使用に適する。本発明は、さらに、式(I)の化合物含む電子素子のある種の態様と、式(I)の化合物の製造方法に関する。
【0002】
本発明にしたがうと、用語電子素子は、一般的に、有機材料を含む電子素子の意味で使用される。これらは、好ましくは、OLEDと、出願において今後開示される有機材料を含む電子素子のいくつかのさらなる態様の意味で使用される。
【0003】
OLEDの一般的構造と機能原理は、当業者に知られ、特に、US 4539507、US 5151629、EP0676461およびWO1998/27136に記載されている。
【0004】
さらなる改良が、電子素子の特性データに関して、特に、広範な商業的使用の面で、たとえば、表示素子または光源として、必要とされている。この点で、特に、重要なことは、電子素子の寿命、効率と駆動電圧および達成される色値である。
【0005】
特に、青色発光OLEDの場合に、素子の寿命と発光のために達成される色値に関して改善の余地がある。
【0006】
前記改良を達成するための重要な出発点は、電子素子において用いられる化合物の選択である。
【0007】
先行技術から知られている青色蛍光エミッターは、多様な化合物、特に、一以上の縮合アリール基および/またはインデノフルオレン基を含むアリールアミンである。それらの例は、US5,153,073に開示されたピレンアリールアミンと、WO2012/048780に開示されたピレンアリールアミンである。アリールアミンエミッターのさらなる例は、たとえば、WO2008/006449にしたがうベンゾインデノフルオレンアミンと、たとえば、WO2007/140847にしたがうジベンゾインデノフルオレンアミンである。
【0008】
さらに、フルオレン構造に縮合した芳香族基を含むフルオレンアミンの使用が、先行技術で知られている。2以上のアリールアミノ基を含む化合物は、蛍光エミッターとして用いられる(US2012/0161615)。しかしながら、その化合物は、緑色から緑青色発光であって、青色発光ではない。
【0009】
さらに、KR2009/131536とWO2004/061048は、ジフェニルアミノ基を担持するベンゾフルオレン誘導体を開示する。しかしながら、このタイプの化合物は、青色蛍光エミッターとして使用されるためには、過度に短波長であるか、または、それらの効率と寿命は、OLEDでの使用に関して満足できるものではない。
【0010】
したがって、要するに、技術的目的は、好ましくは、狭い発光帯を有する深青色蛍光エミッターである。目的は、さらに、好ましくは、電子素子の高いパワー効率と長い寿命と深青色発光を達成することができる化合物を提供することである。
【0011】
驚くべきことに、2つ以上のベンゾフルオレン単位が窒素に結合するアリールアミン化合物が、深青色色座標と狭い発光スペクトルを有し、その結果上記提起された技術目的を達成することが、今回見出された。エミッター化合物の場合の深青色色座標は、表示素子と照明用途での使用において極めて望ましい。特に、青色発光エミッター化合物の場合に、狭い発光スペクトル、すなわち、小さな幅をもつ発光帯が、表示素子でのまたは照明用途の場合での種々の色の色感を調整するために極めて望ましい。
【0012】
したがって、本発明は、式(I)の化合物に関し;
【化1】
【0013】
式中
芳香族もしくは複素環式芳香族6員環は、1以上の基R
1により置換されてよく、結合A、BおよびCから選ばれる3個の結合の少なくとも一つならびに結合A'、B'およびC’から選ばれる3個の結合の少なくとも一つに縮合し、
Zは、出現毎に同一であるか異なり、CR
1またはNであり;
Xは、出現毎に同一であるか異なり、BR
2、C(R
2)
2、C(R
2)
2-C(R
2)
2、-R
2C=CR
2-、-R
2C=N-、Si(R
2)
2、Si(R
2)
2-Si(R
2)
2、C=O、O、S、S=OもしくはSO
2、NR
2、PR
2もしくはP(=O)(R
2)であり;
Ar
1は、出現毎に同一であるか異なり、1以上の基R
1により置換されてよい6〜40個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;
R
1は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、Cl、Br、I、C(=O)R
3、CN、Si(R
3)
3、P(=O)(R
3)
2、S(=O)R
3、S(=O)
2R
3、1〜20個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜20個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキルもしくはアルコキシ基、2〜20個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基(上記言及した基は、夫々1以上の基R
3により置換されてよく、上記言及した基中の1以上のCH
2基は、-R
3C=CR
3-、-C≡C-、Si(R
3)
2、C=O、C=NR
3、-C(=O)O-、-C(=O)NR
3-、NR
3、P(=O)(R
3)、-O-、-S-、SOもしくはSO
2で置き代えられてよく、ここで、上記言及した基中の1以上のH原子は、D、F、Cl、Br、IもしくはCNで置き代えられてよい。)、または各場合に、1以上の基R
3により置換されてよい5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造、または、1以上の基R
3により置換されてよい5〜30個の芳香族環原子を有するアリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基であり;ここで、2個以上の基R
1は、たがいに結合してよく、および環を形成してよく;
R
2は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、Cl、Br、I、C(=O)R
3、CN、Si(R
3)
3、N(R
3)
2、P(=O)(R
3)
2、S(=O)R
3、S(=O)
2R
3、1〜20個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜20個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキルもしくはアルコキシ基、2〜20個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基(上記言及した基は、夫々1以上の基R
3により置換されてよく、上記言及した基中の1以上のCH
2基は、-R
3C=CR
3-、-C≡C-、Si(R
3)
2、C=O、C=NR
3、-C(=O)O-、-C(=O)NR
3-、NR
3、P(=O)(R
3)、-O-、-S-、SOもしくはSO
2で置き代えられてよく、ここで、上記言及した基中の1以上のH原子は、D、F、Cl、Br、IもしくはCNで置き代えられてよい。)、または各場合に、1以上の基R
3により置換されてよい5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造、または、1以上の基R
3により置換されてよい5〜30個の芳香族環原子を有するアリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基であり;ここで、2個以上の基R
2は、たがいに結合してよく、および環を形成してよく;
R
3は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、Cl、Br、I、C(=O)R
4、CN、Si(R
4)
3、N(R
4)
2、P(=O)(R
4)
2、S(=O)R
4、S(=O)
2R
4、1〜20個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜20個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキルもしくはアルコキシ基、2〜20個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基(上記言及した基は、夫々1以上の基R
3により置換されてよく、上記言及した基中の1以上のCH
2基は、-R
4C=CR
4-、-C≡C-、Si(R
4)
2、C=O、C=NR
4、-C(=O)O-、-C(=O)NR
4-、NR
4、P(=O)(R
4)、-O-、-S-、SOもしくはSO
2で置き代えられてよく、ここで、上記言及した基中の1以上のH原子は、D、F、Cl、Br、IもしくはCNで置き代えられてよい。)、または各場合に、1以上の基R
4により置換されてよい5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造、または、1以上の基R
4により置換されてよい5〜30個の芳香族環原子を有するアリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基であり;ここで、2個以上の基R
1は、たがいに結合してよく、および環を形成してよく;
R
4は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、1〜20個のC原子を有する脂肪族、芳香族もしくは複素環式芳香族有機基であって、さらに、1以上のH原子は、DもしくはFで置き代えられてよく;ここで、2個以上の置換基R
4は、たがいに結合してよく、および環を形成してよく;
ここで、芳香族もしくは複素環式芳香族6員環が、2個の結合AおよびA'のそれぞれに縮合し、さらなる芳香族もしくは複素環式芳香族6員環が、B、C、B'およびC’から選ばれるその他の4個の結合の1つに縮合しない場合は除外される。
【0014】
式(I)において、結合A、B、C、A'、B'およびC’は、より明確にするために矢で示される。
【0015】
芳香族もしくは複素環式芳香族6員環が、結合、たとえば、結合Aに縮合するという表現は、本出願の目的のために、以下の構造を形成する意味で使用され:
【化2】
【0016】
式中、Ar
*は、上記示されるとおりの、結合Aの2個の環原子を含む芳香族もしくは複素環式芳香族6員環である。
【0017】
Ar
*が、置換されないフェニル基である場合、以下の構造が、たとえば、そこで存在する。
【化3】
【0018】
本出願の目的のために、以下が、化学基の一般的定義である。
【0019】
本発明の意味での、アリール基は、6〜60個の芳香族環原子を含み;本発明の意味でのヘテロアリール基は、5〜60個の芳香族環原子を含み、そのうちの少なくとも1個は、ヘテロ原子である。ヘテロ原子は、好ましくは、N、OおよびSから選ばれる。これが、基本的な定義である。他の選好が、たとえば、存在する芳香族環原子もしくはヘテロ原子の数に関して、本発明の説明において示されるならば、これらが適用される。
【0020】
ここで、アリール基もしくはヘテロアリール基は、単純な芳香族環すなわちベンゼン、または、単純な複素環式芳香族環、たとえば、ピリジン、ピリミジンもしくはチオフェン等、または、縮合(縮合環化)芳香族もしくは複素環式芳香族ポリ環状基、たとえば、ナフタレン、フェナントレン、キノリンもしくはカルバゾールの何れかの意味で使用される。本出願の意味での縮合(縮合環化)芳香族もしくは複素環式芳香族ポリ環状基は、互いに縮合した二以上の単純芳香族もしくは複素環式芳香族環から成る。
【0021】
アリールもしくはヘテロアリール基は、各場合に、上記言及した基により置換されていてもよく、任意の所望の位置を介して、芳香族または複素環式芳香族系に連結していてもよいが、特に、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、ジヒドロピレン、クリセン、ペリレン、フルオランテン、ベンズアントラセン、ベンズフェナントレン、テトラセン、ペンタセン、ベンゾピレン、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ピロール、インドール、イソインドール、カルバゾール、ピリジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントリジン、ベンゾ-5,6-キノリン、ベンゾ-6,7-キノリン、ベンゾ-7,8-キノリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ピラゾール、インダゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、フェナンスリイミダゾール、ピリドイミダゾール、ピラジンイミダゾール、キノキサリンイミダゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、アントロオキサゾール、フェナンスロオキサゾール、イソオキサゾール、1,2-チアゾール、1,3-チアゾール、ベンゾチアゾール、ピリダジン、ベンゾピリダジン、ピリミジン、ベンゾピリミジン、キノキサリン、ピラジン、フェナジン、ナフチリジン、アザカルバゾール、ベンゾカルボリン、フェナントロリン、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,2,5-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、1,3,5-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,2,3-トリアジン、テトラゾール、1,2,4,5-テトラジン、1,2,3,4-テトラジン、1,2,3,5-テトラジン、プリン、プテリジン、インドリジンおよびベンゾチアジアゾールから誘導される基の意味で使用される。
【0022】
本発明の定義にしたがうアリールオキシ基は、酸素原子を介して結合する上記定義のとおりのアリール基の意味で使用される。同様の定義が、ヘテロアリール基にあてはまる。
【0023】
本発明の意味での芳香族環構造は、環構造中に6〜60個のC原子を含む。本発明の意味での複素環式芳香族環構造は、5〜60個の芳香族環原子を含み、そのうちの少なくとも1個はヘテロ原子である。ヘテロ原子は、好ましくは、N、Oおよび/またはSから選ばれる。本発明の意味での芳香族もしくは複素環式芳香族環構造は、必ずしもアリールもしくはヘテロアリール基のみを含む構造ではなく、加えて、複数のアリールもしくはヘテロアリール基は、たとえば、sp
3混成のC、Si、NあるいはO原子、sp
2混成のCあるいはN原子もしくはsp混成のC原子のような非芳香族単位(好ましくは、H以外の原子は、好ましくは、10%より少ない)により連結されていてもよい構造の意味で使用される。このように、たとえば9,9’-スピロビフルオレン、9,9-ジアリールフルオレン、トリアリールアミン、ジアリールエーテル、スチルベン等のような構造も、二個以上のアリール基が、たとえば、直鎖あるいは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基により、もしくはシリル基により連結される構造であるから、本発明の意味での芳香族環構造の意味で使用される。さらに、たとえば、ビフェニル、テルフェニルもしくはジフェニルトリアジン等の二個以上のアリールもしくはヘテロアリール基が、単結合を介して互いに結合する構造も、本発明の意味での芳香族もしくは複素環式芳香族環構造の意味で使用される。
【0024】
5〜60個の芳香族環原子を有する芳香族または複素環式芳香族環構造は、各場合に、上記した基により置換されていてもよく、任意の所望の位置で、芳香族または複素環式芳香族系に連結していてもよいが、特に、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ベンズアントラセン、フェナントレン、ベンズフェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、フルオランテン、ナフタセン、ペンタセン、ベンゾピレン、ビフェニル、ビフェニレン、テルフェニル、テルフェニレン、クアテルフェニル、フルオレン、スピロビフルオレン、ジヒドロフェナントレン、ジヒドロピレン、テトラヒドロピレン、cis-もしくはtrans-インデノフルオレン、トルキセン、イソトルキセン、スピロトルキセン、スピロイソトルキセン、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ピロール、インドール、イソインドール、カルバゾール、インドロカルバゾール、インデノカルバゾール、ピリジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントリジン、ベンゾ-5,6-キノリン、ベンゾ-6,7-キノリン、ベンゾ-7,8-キノリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ピラゾール、インダゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、フェナンスリイミダゾール、ピリドイミダゾール、ピラジンイミダゾール、キノキサリンイミダゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、アントロオキサゾール、フェナンスリオキサゾール、イソオキサゾール、1,2-チアゾール、1,3-チアゾール、ベンゾチアゾール、ピリダジン、ベンゾピリダジン、ピリミジン、ベンゾピリミジン、キノキサリン、1,5-ジアザアントラセン、2,7-ジアザピレン、2,3-ジアザピレン、1,6-ジアザピレン、1,8-ジアザピレン、4,5-ジアザピレン、4,5,9,10-テトラアザペリレン、ピラジン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、フルオルビン、ナフチリジン、アザカルバゾール、ベンゾカルボリン、フェナントロリン、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,2,5-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、1,3,5-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,2,3-トリアジン、テトラゾール、1,2,4,5-テトラジン、1,2,3,4-テトラジン、1,2,3,5-テトラジン、プリン、プテリジン、インドリジンおよびベンゾチアジアゾールまたはこれらの基の組み合わせから誘導される基の意味で使用される。
【0025】
本発明の目的のために、1〜40個のC原子を有する直鎖アルキル基または3〜40個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基または2〜40個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基は、ここで、加えて、個々のH原子もしくはCH
2基は、基の定義の元で上記言及した基により置換されていてよく、好ましくは、基メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、2-メチルブチル、n-ペンチル、s-ペンチル、シクロペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシル、ネオヘキシル、n-ヘプチル、シクロヘプチル、n-オクチル、シクロオクチル、2-エチルヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、ヘプテニル、シクロヘプテニル、オクテニル、シクロオクテニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルまたはオクチニルの意味で使用される。1〜40個のC原子を有するアルコキシもしくはチオアルキル基は、好ましくは、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、n-ペントキシ、s-ペントキシ、2-メチルブトキシ、n-ヘキソキシ、シクロヘキシルオキシ、n-ヘプトキシ、シクロヘプチルオキシ、n-オクチルオキシ、シクロオクチルオキシ、2-エチルヘキシルオキシ、ペンタフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、i-プロピルチオ、n-ブチルチオ、i-ブチルチオ、s-ブチルチオ、t-ブチルチオ、n-ペンチルチオ、s-ペンチルチオ、n-ヘキシルチオ、シクロヘキシルチオ、n-ヘプチチオル、シクロヘプチルチオ、n-オクチルチオ、シクロオクチルチオ、2-エチルヘキシルチオ、トリフルオロメチルチオ、ペンタフルオロエチルチオ、2,2,2-トリフルオロエチルチオ、エテニルチオ、プロペニルチオ、ブテニルチオル、ペンテニルチオ、シクロペンテニルチオ、ヘキセニルチオ、シクロヘキセニルチオ、ヘプテニルチオ、シクロヘプテニルチオ、オクテニルチオ、シクロオクテニルチオ、エチニルチオ、プロピニルチオ、ブチニルチオ、ペンチニルチオ、ヘキシニルチオ、ヘプチニルチオまたはオクチニルチオの意味で使用される。
【0026】
二個以上の基が、互いに環を形成してもよいという表現は、本出願の目的のために、特に、二個の基が化学結合により互いに結合する意味で使用されることを意図している。これは、以下のスキームにより図解される:
【化4】
【0027】
しかしながら、さらに、上記言及した表現は、二個の基の一つが水素である場合には、第二の基は、水素原子が結合した位置で結合して環を形成する意味で使用されることも意図している。これは、以下のスキームにより図解される。
【化5】
【0028】
芳香族もしくは複素環式芳香族6員環が、式(I)中の2個の結合AとA'の何れにも縮合しないことが好ましい。
【0029】
芳香族もしくは複素環式芳香族6員環が、特に、好ましくは、芳香族6員環が、各場合に、結合BとCから選ばれる2個の結合の少なくとも一つ結合およびB'とC'から選ばれる2個の結合の少なくとも一つに縮合しすることがさらに好ましく、ここで、芳香族もしくは複素環式芳香族6員環は、1以上の基R
1により置換されてよい。
【0030】
式(I)の化合物に対して、基Xは、出現毎に同一であるか異なり、BR
2、C(R
2)
2、Si(R
2)
2、O、SおよびNR
2から選ばれることが好ましい。Xは、特に、好ましくは、C(R
2)
2である。
【0031】
式(I)の化合物の場合に、6員環毎の3個を超えない基Zは、Nであることがさらに好ましい。さたに、好ましくは、2個を超えない隣接する基Zは、Nである。
【0032】
式(I)の化合物に対して、Zは、CR
1であることが一般的に好ましい。
【0033】
さらに、好ましくは、Ar
1は、1以上の基R
1により置換されてよい6〜24個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造から選ばれる。Ar
1は、特に、好ましくは、1以上の基R
1により置換されてよい6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族環構造から選ばれる。Ar
1は、非常に、特に、好ましくは、それぞれ1以上の基R
1により置換されてよいフェニル、ナフチル、ビフェニル、テルフェニル、フルオレニル、モノベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、スピロビフルオレニル、インデノフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、カルバゾリル、およびジベンゾチオフェニルから選ばれる。
【0034】
Ar
1は、以下の式の基ではないことが、さらに、好ましく、
【化6】
【0035】
式中、Z、R
1およびR
2は、式(I)に対する一般的用語で上記示されるとおりに定義され、
式中、破線の結合は、窒素原子への結合を示す。
【0036】
好ましい基Ar
1は、以下に示す式(Ar
1−1)〜(Ar
1−34)の基であり、
【化7-1】
【化7-2】
【化7-3】
【化7-4】
【0037】
式中、破線は、化合物の残部への結合を示し、基は、遊離位置で基R
1により置換されてよい。
【0038】
R
1とR
2は、さらに、好ましくは、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、CN、Si(R
3)
3、1〜20個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜20個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキルもしくはアルコキシ基(上記言及した基は、夫々1以上の基R
3により置換されてよく、上記言及した基中の1以上のCH
2基は、-C≡C-、-R
3C=CR
3-、Si(R
3)
2、C=O、C=NR
3、-NR
3-、-O-、-S-、-C(=O)O-もしくは-C(=O)NR
3-で置き代えられてよい。)、または各場合に、1以上の基R
3により置換されてよい5〜20個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;ここで、2個以上の基R
1もしくはR
2は、たがいに結合してよく、および環を形成してよい。
【0039】
R
2は、特に、好ましくは、出現毎に同一であるか異なり、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜10個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基(上記言及した基は、夫々1以上の基R
3により置換されてよい。)から、または各場合に、1以上の基R
3により置換されてよい5〜20個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造から選ばれる。
【0040】
さらに、好ましくは、基Xの同じ原子に結合する基R
2、たとえば、基C(R
2)
2の二個の基R
2は、互いに結合して環を形成することが、さらに好ましい。これは、好ましくは、5員環または6員環であり、ここで、基は、好ましくは、アリール基またはアルキル基である。これらの場合に、基Xは、非常に、特に、好ましくは、以下の式(X−1)〜(X−8)の基から選ばれ、
【化8】
【0041】
式中、示される基は、非置換として示される位置で一以上の基R
3により随意に置換されてよく、破線は、化合物の残部への結合である。
【0042】
R
3は、さらに好ましくは、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、CN、Si(R
4)
3、1〜20個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜20個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキルもしくはアルコキシ基(上記言及した基は、夫々1以上の基R
4により置換されてよく、上記言及した基中の1以上のCH
2基は、-C≡C-、-R
4C=CR
4-、Si(R
4)
2、C=O、C=NR
4、-NR
4-、-O-、-S-、-C(=O)O-もしくはC(=O)NR
4-で置き代えられてよい。)、または各場合に、1以上の基R
4により置換されてよい5〜20個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;ここで、2個以上の基R
3は、たがいに結合してよく、および環を形成してよい。
【0043】
さらに好ましくは、フルオレニル基への基NAr
1の結合位置は、フルオレニル骨格の2個の芳香族6員環の間の直接結合に対してパラ位である。対応して、以下の式(I−A)の化合物が、好ましく:
【化9】
【0044】
式中、出現する基は、上記で定義されるとおりであり、
芳香族もしくは複素環式芳香族6員環は、1以上の基R
1により置換されてよく、結合A、BおよびCから選ばれる3個の結合の少なくとも一つと結合A'、B'およびC’から選ばれる3個の結合の少なくとも一つに縮合し、
ここで、芳香族もしくは複素環式芳香族6員環が、2個の結合AおよびA'のそれぞれに縮合し、さらなる芳香族もしくは複素環式芳香族6員環が、B、C、B'およびC’から選ばれるその他の4個の結合に縮合しない場合は除外される。
【0045】
上記示された基の好ましい態様も、この態様のために好ましいと見なされる。
【0046】
特に、式(I−A)の化合物におけるXは、好ましくは、出現毎に同一であるか異なり、BR
2、C(R
2)
2、Si(R
2)
2、O、SおよびNR
2から選ばれ、Xは、特に、好ましくは、C(R
2)
2である。
【0047】
さらに好ましくは、化合物中の少なくとも一つのR
1は、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜10個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基(上記言及した基は、夫々1以上の基R
3により置換されてよい。)、または5〜20個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造、好ましくは、6〜20個の芳香族環原子を有する芳香族環構造から選ばれ、各場合に、環構造は、1以上の基R
3により置換されてよい。
【0048】
さらに好ましくは、フルオレニル基の外側の環の一つに結合する少なくとも一つのR
1は、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜10個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基(上記言及した基は、夫々1以上の基R
3により置換されてよい。)または、各場合に、1以上の基R
3により置換されてよい6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造から選ばれる。「フルオレニル基の外側の環」は、基NAr
1に結合しないフルオレニル基の2個の環の環の意味で使用される。これは、Ar
1が、ベンゾフルオレン基に結合しない場合、特に、Ar
1が、式(Ar
1−23)〜(Ar
1−34)の基から選ばれない場合に、特に、好ましい。
【0049】
Ar
1が、ベンゾフルオレン基であり、特に、式(Ar
1−23)〜(Ar
1−34)の基から選ばれる場合には、化合物は、アルキル基または芳香族もしくは複素環式芳香族環構造である基R
1を含まないことが好ましいか可能性がある。さらに、すべてのR
1がHであることが、この場合にさらに好ましいか可能性がある。
【0050】
この置換パターンにより、本発明の化合物の、特に、有利な発光特性が達成される。
【0051】
前記基R
1は、特に、好ましくは、フルオレニル骨格の2個の芳香族6員環の間の直接結合にパラ位でフルオレニル骨格に結合し、その結果、式(I)の化合物は、以下の式(I−B)の構造に対応し、
【化10】
【0052】
式中、出現する基は、上記定義されるとおりであり、
R
1−Arは、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜10個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基(上記言及した基は、夫々1以上の基R
3により置換されてよい。)または1以上の基R
3により置換されてよい6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造から選ばれ、
ここで、芳香族もしくは複素環式芳香族6員環は、1以上の基R
1により置換されてよく、結合A'、B'およびC'から選ばれる3個の結合の少なくとも一つに縮合する。
【0053】
非常に、特に、好ましい基R
1−Arは、上記定義のとおり、それぞれ1以上の基R
3により置換されてよいメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、tertブチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、テルフェニル、フルオレニル、モノベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、スピロビフルオレニル、インデノフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、カルバゾリルおよびジベンゾチオフェニルルから選ばれる。
【0054】
好ましいR
1−Arは、以下に示される式(R
1−Ar−1)〜(R
1−Ar−27)であり、
【化11-1】
【化11-2】
【化11-3】
【0055】
式中、破線は、化合物の残部への結合を示し、基は遊離位置で基R
3により置換されてよい。
【0056】
式(I)の化合物は、さらに、好ましくは、縮合基中に18個を超える芳香族環原子を有するアリールもしくはヘテロアリール基を含まない。特に、好ましくは、縮合基中に14個を超える芳香族環原子を有するアリールもしくはヘテロアリール基を含まず、非常に、特に、好ましくは、縮合基中に10個を超える芳香族環原子を有するアリールもしくはヘテロアリール基を含まない。
【0057】
式(I)の化合物は、さらに、好ましくは、アリールアミノ基N-(Ar
1)-に加えて、さらなるアリールアミノ基を含まない。ここで、アリールアミノ基は、アミノ窒素原子に結合する少なくとも一つのアリールもしくはヘテロアリール基を含む基の意味で使用される。式(I)の化合物は、特に、好ましくは、アリールアミノ基N-(Ar
1)-に加えて、さらなるアミノ基を含まない。
【0058】
式(I)の化合物の、特に、好ましい態様は、以下の式(I−1)〜(I−5)であり:
【化12】
【0059】
式中、出現する基は、上記定義されるとおりであり、ここで、
R
1−Ar−2は、出現毎に同一であるか異なり、Hまたは1〜10個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜10個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基(上記言及した基は、1以上の基R
3により置換されてよい。)または1以上の基R
3により置換されてよい6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造から選ばれる。
【0060】
上記式の中で、非常に、特に、好ましいのは、式(I−1)である。
【0061】
式(I)の化合物に対して一般的用語で上記示されるとおりの基の同じ態様が、式(I−1)〜(I−5)の化合物に対して好ましいものとみなされる。特に、Xは、好ましくは、C(R
2)
2である。基NAr
1は、さらに、好ましくは、フルオレニル骨格の2個の芳香族6員環の間の直接結合にパラ位でフルオレニル骨格に結合し、式(I−A)で示される態様に対応する。
【0062】
さらに、R
1−Ar−2は、好ましくは、Hおよび(R
1−Ar−1)〜(R
1−Ar−27)から選ばれる。
【0063】
式(I)の化合物の、特に、好ましい態様は、以下の表に示される式に対応し、ここで、基本構造は、式(I−1)〜(I−5)のものであり、出現する基は以下に定義されるとおりである。
【化13-1】
【化13-2】
【化13-3】
【化13-4】
【化13-5】
【化13-6】
【0064】
表からの化合物に対して、R
1−Ar−2は、好ましくは、Hおよび(R
1−Ar−1)〜(R
1−Ar−27)から選ばれる。
【0065】
以下の化合物が、式(I)の化合物の例である。
【化14-1】
【化14-2】
【化14-3】
【化14-4】
【化14-5】
【化14-6】
【0066】
本出願は、さらに、本発明の化合物の製造方法に関する。
【0067】
好ましくは、本発明による化合物の製造方法は、少なくとも一つの遷移金属触媒カップリング反応を含むことを特徴とする。カップリング反応は、好ましくは、ブッフバルトカップリングおよびスズキカップリングから選ばれる。さらに、方法の上記言及した好ましい態様と組み合わせて、好ましくは、方法は、一以上の閉環反応、特に、好ましくは、三級アルコールの酸誘導閉環反応であり、メチレンブリッジを得る。
【0068】
本発明の化合物の調製のための、特に、好ましい態様が、以下に示される。したがって、それにより本発明の化合物を調製することができる可能な合成方法が、当業者に提案される。しかしながら、当業者は、提案された方法に束縛されない。当業者は、要すれば、その一般的専門知識の範囲内でそれらを変型し適合することができるだろう。
【0069】
本発明の化合物を、既知の有機化学の合成工程を使用して製造することができる。ここで、好ましい反応は、環化反応であるブッフバルトカップリングおよびスズキカップリングである。
【0070】
以下のスキーム1〜3は、本発明の化合物の調製のための3つの異なる経路を示す。スキーム1のプロセスは、ベンゾフルオレニル基に結合するアリール基を含む本発明の化合物の合成に特に適している。スキーム3のプロセスは、3個のベンゾフルオレン基を含む本発明の化合物の製造に特に適している。
【0071】
スキーム1〜3においては、Arは、任意の所望のアリールもしくはヘテロアリール基を示し、Halは、任意の所望の反応性基、好ましくは、ハロゲン基、特に、好ましくは、臭素である。示された全ての化合物は、随意に一以上の有機基により置換されてよい。
【0072】
スキーム1の合成方法においては、まず、フェニル-ナフチル化合物が、フェニル誘導体の、フルオレンのメチレン基を架橋するための前駆体であるカルボン酸基を担持するナフチル誘導体へのスズキカップリングにより調製される。カルボン酸基は、有機金属化合物の付加により、三級アルコールに変換され、閉環反応を受け、フルオレンのメチレン架橋を得る。さらなる工程は、ハロゲン化、フルオレン誘導体の外側環のアリール基のカップリング、再ハロゲン化と引き続くブッフバルトカップリングである。ブッフバルトカップリングにおいては、2個のフルオレン誘導体は、アリールアミンとカップルし、本発明の化合物を得る。
【化15】
【0073】
スキーム2の方法においては、フルオレンのメチレン架橋の前駆体としてカルボン酸基を担持するフェニル-ナフチル化合物が、アリールアミノ化合物へとスズキカップリングにより調製される。有機金属求核剤の付加と引き続くメチレン架橋の形成のための閉環は、所望の本発明の化合物をもたらす。
【化16】
【0074】
スキーム3のプロセスでは、手順は、用いられるアミンが2個に代えて3個の反応性脱離基を含むという相違をもつスキーム2と実質的に同じであり、その結果、全3個のベンゾフルオレニル基が、中央の窒素原子に結合して生成される。
【化17】
【0075】
スキーム1〜3による上記言及した合成方法は、さらなる官能化反応に続かれてよく、得られた本発明の化合物は、さらに反応される。
【0076】
上記記載の本発明の化合物、特に、臭素、沃素、塩素、ボロン酸もしくはボロン酸エステル等の反応性脱離基により置換された化合物は、対応するオリゴマー、デンドリマーまたはポリマーの調製のためのモノマーとして使用することができる。適切な反応性脱離基は、たとえば、臭素、沃素、塩素、ボロン酸、ボロン酸エステル、アミン、末端C-C二重結合もしくはC-C三重結合を有するアルケニルまたはアルキニル基、オキシラン、オキセタン、環化、たとえば、1,3-双極子環付加を受ける基、たとえば、ジエンもしくはアジド等、カルボン酸誘導体、アルコールおよびシランである。
【0077】
したがって、本発明は、さらに、一以上の式(I)の化合物を含むオリゴマー、ポリマーまたはデンドリマーに関し、ここで、ポリマー、オリゴマーまたはデンドリマーへの結合(複数の結合)は、R
1もしくはR
2により置換された式(I)中で任意の所望の位置に位置することができる。式(I)の化合物の結合に応じて、化合物は、オリゴマーもしくはポリマーの側鎖の構成部分または主鎖の構成部分である。本発明の意味でのオリゴマーは、少なくとも三個のモノマー単位から構築される化合物の意味で使用される。本発明の意味でのポリマーは、少なくとも10個のモノマー単位から構築される化合物の意味で使用される。本発明のポリマー、オリゴマーまたはデンドリマーは、共役、部分共役もしくは非共役であってよい。本発明のオリゴマーまたはポリマーは、直鎖、分岐鎖もしくは樹状であってよい。直鎖状に結合した構造においては、式(I)の単位は、たがいに直接結合するか、または二価の基、たとえば、置換もしくは非置換アルキレン基により、ヘテロ原子により、または二価の芳香族もしくは複素環式芳香族基により、たがいに結合してよい。分岐および樹状構造においては、三個以上の式(I)の単位は、三価もしくは多価の基、たとえば、三価もしくは多価の芳香族もしくは複素環式芳香族基により結合してもよく、分岐もしくは樹状オリゴマーまたはポリマーを生じる。
【0078】
式(I)の化合物に対する上記記載したとおりの同じ選好が、オリゴマー、デンドリマーおよびポリマー中の式(I)の繰り返し単位にあてはまる。
【0079】
オリゴマーまたはポリマーの調製のために、本発明によるモノマーは、さらなるモノマーとホモ重合するか共重合する。適切で好ましいコモノマーは、フルオレン(たとえば、EP842208もしくはWO2002/22026にしたがう)、スピロビフルオレン(たとえば、EP707020、EP894107もしくはWO2006/061181にしたがう)、パラ-フェニレン(たとえば、WO1992/18552にしたがう)、カルバゾール(たとえば、WO2004/070772もしくはW02004/113468にしたがう)、チオフェン(たとえば、EP1028136にしたがう)、ジヒドロフェナントレン(たとえば、WO 2005/014689もしくはWO 2007/006383にしたがう)、cis-およびtrans-インデノフルオレン(たとえば、WO2004/041901もしくはWO2004/113412にしたがう)、ケトン(たとえば、WO2005/040302にしたがう)、フェナントレン(たとえば、WO2005/104264もしくはWO2007/017066にしたがう)または複数のこれらの単位から選ばれる。ポリマー、オリゴマーおよびデンドリマーは、また、さらなる単位、たとえば、ビニルトリアリールアミン(たとえば、WO2007/068325にしたがう)もしくは燐光金属錯体(たとえば、WO2006/03000にしたがう)等の発光(蛍光または燐光)単位および/または電荷輸送単位、特に、トリアリールアミン系のものを通常含む。
【0080】
本発明によるポリマー、オリゴマーおよびデンドリマーは、有利な特性、特に、長い寿命、高い効率と良好な色座標を有する。
【0081】
本発明によるポリマーおよびオリゴマーは、一以上の型のモノマーの重合により一般的に調製され、少なくとも一つのモノマーは、ポリマー中に式(I)の繰り返し単位を生じる。適切な重合反応は、当業者に知られ、文献に記載されている。C-CまたはC-N結合を生じる、特に、適切で、好ましい重合反応は、以下のものである:
(A)スズキ重合;
(B)ヤマモト重合;
(C)スチル重合および
(D)ハートウイッグ-ブッフバルト重合
重合をこれらの方法により実行することができる方法と次いでポリマーを反応媒体から分離し、精製することができる方法は、当業者に知られており、文献、たとえば、WO 2003/048225、WO 2004/037887およびWO 2004/037887に詳細に記載されている。
【0082】
したがって、本発明は、また、スズキ重合、ヤマモト重合、スチル重合またはハートウイッグ-ブッフバルト重合により調製されることを特徴とする本発明によるポリマー、オリゴマーおよびデンドリマーの調製方法に関する。本発明によるデンドリマーは、当業者に知られた方法によりもしくはそれに同様に調製することができる。適切な方法は、文献、たとえば、Frechet, Jean M. J.; Hawker, Craig J., "Hyperbranched polyphenylene and hyperbranched polyesters: new soluble, three-dimensional, reactive polymers"、 Reactive & Functional Polymers (1995), 26(1-3), 127-36; Janssen, H. M.; Meijer, E. W.、 "The synthesis and characterization of dendritic molecules", Materials Science and Technology (1999), 20 (Synthesis of Polymers), 403-458; Tomalia, Donald A., "Dendrimer molecules", Scientific American (1995), 272(5), 62-6、WO 2002/067343 A1およびWO 2005/026144 A1に記載されている。
【0083】
液相からの、たとえば、スピンコーティングによるまたは印刷プロセスによる本発明の化合物の加工のためには、本発明の化合物の調合物を必要とする。これらの調合物は、たとえば、溶液、分散液もしくはエマルジョンであり得る。この目的のためには、二以上の溶媒の混合物を使用することが好ましい可能性がある。適切で好ましい溶媒は、たとえば、トルエン、アニソール、o-、m-もしくはp-キシレン、メチルベンゾエート、メシチレン、テトラリン、ベラトール、THF、メチル-THF、THP、クロロベンゼン、ジオキサン、フェノキシトルエン、特に、3-フェノキシトルエン、(-)-フェンコンヌ、1,2,3,5-テトラメチルベンゼン、1,2,4,5-テトラメチルベンゼン、1-メチルナフタレン、2-メチルベンゾチアゾール、2-フェノキシエタノール、2-ピロリジノン、3-メチルアニソール、4-メチルアニソール、3,4-ジメチルアニソール、3,5-ジメチルアニソール、アセトフェノン、α-テルピネオール、ベンゾチアゾール、ブチルベンゾエート、クメン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロヘキシルベンゼン、デカリン、ドデシルベンゼン、エチルベンゾエート、インダン、メチルベンゾエート、NMP、p-シメン、フェネトール、1,4-ジイソプロピルベンゼン、ジベンジルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエ−テル、トリプロピレングリコールジメチルエ−テル、テトラエチレングリコールジメチルエ−テル、2-イソプロピルナフタレン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、1,1-ビス(3,4-ジメチルフェニル)エタンもしくはこれら溶媒の混合物である。
【0084】
したがって、本発明は、さらに、少なくとも一つの式(I)の化合物または少なくとも一つの式(I)の単位を含む少なくとも一つのポリマー、オリゴマーもしくはデンドリマーと少なくとも一つの溶媒、好ましくは、有機溶媒を含む調合物、特に、溶液、分散液もしくはエマルジョンに関する。この型の溶液を調製することができる方法は、当業者に知られており、たとえば、出願WO 2002/072714、WO 2003/019694とそこに引用された文献に記載されている。
【0085】
本発明の式(I)の化合物は、電子素子、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)での使用のために適している。化合物は、置換に応じて、種々の機能と層に使用される。
【0086】
したがって、本発明は、さらに、式(I)の化合物の電子素子での使用に関する。ここで、電子素子は、好ましくは、有機集積回路(OIC)、有機電界効果トランジスタ(OFET)、有機薄膜トランジスタ(OTFT)、有機発光トランジスタ(OLET)、有機太陽電池(OSC)、有機光学検査器、有機光受容器、有機電場消光素子(OFQD)、発光電子化学電池(OLEC)、有機レーザーダイオード(O-laser)から選ばれ、特に、好ましくは、有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)から選ばれる。
【0087】
本発明は、さらに、少なくとも一つの式(I)の化合物を含む電子素子に関する。電子素子は、好ましくは、上記示された素子から選ばれる。特に、好ましくは、アノード、カソードと少なくとも一つの発光層を含む有機エレクトロルミッセンス素子であり、ここで、少なくとも一つの有機層は、少なくとも一つの式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
【0088】
カソード、アノードおよび発光層に加えて、有機エレクトロルミネセンス素子は、さらなる層を含んでよい。これらは、たとえば、各場合に、1以上の正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層、電子ブロック層、励起子ブロック層、中間層、電荷生成層(IDMC 2003, Taiwan; Session 21 OLED (5), T. Matsumoto, T. Nakada, J.Endo, K. Mori, N. Kawamura, A. Yokoi, J.Kido, Multiphoton Organic EL Device Having Charge Generation Layer)および/または有機あるいは無機p/n接合を含んでもよい。しかしながら、これら層の夫々は、必ずしも存在する必要はなく、層の選択は使用される化合物と、特に、エレクトロルミネッセンス素子が蛍光であるか燐光であるかに常に依存することが指摘されねばならない。
【0089】
有機エレクトロルミッセンス素子の層配列は、好ましくは、以下である:
アノード−正孔注入層−正孔輸送層−発光層−電子輸送層−電子注入層−カソード。
【0090】
前記層の全てが必ずしも存在する必要がないことおよび/またはさらなる層が追加的に存在してもよいことをここで、再度指摘する必要がある。
【0091】
本発明の有機エレクトロルミネセンス素子は、複数の発光層を含んでもよい。この場合に、これらの発光層は、特に、好ましくは、380nm〜750nm間に全体で複数の最大発光波長を有し、全体として、白色発光が生じるものであり、換言すれば、蛍光もしくは燐光を発し、青色もしくは黄色、オレンジ色もしくは赤色発光することができる種々の発光化合物を、発光層に使用することができる。特に、好ましいものは、3層構造であり、すなわち、3個の発光層を有する構造であり、ここで、これらの層の少なくとも一つは、少なくとも一つの式(I)の化合物を含み、その3層は青色、緑色およびオレンジ色もしくは赤色発光を呈する(基本構造については、たとえば、WO 2005/011013参照。)。白色光の生成のためには、広波長範囲で発光する個々に使用されるエミッター化合物が、色発光する複数のエミッター化合物に代えて適当である可能性があることに注意する必要がある。
【0092】
本発明の化合物は、代替として、および/または追加的に正孔輸送層中にまたは別の層中に存在してもよい。
【0093】
式(I)の化合物が、発光層で使用されることが好ましい。特に、式(I)の化合物は、発光材料としての使用に適している(エミッター化合物)。
【0094】
本発明の化合物は、青色発光エミッター化合物としての使用に特に適している。関心のある電子素子は、本発明の化合物を含む単一の発光層を含んでもよいか、あるいは2個以上の発光層を含んでもよい。ここで、さらなる発光層は、一以上の本発明の化合物または代替として他の化合物を含んでもよい。
【0095】
本発明の化合物が発光層中で発光材料として使用されるならば、好ましくは、一以上のホスト材料と組み合わせて使用される。
【0096】
発光層の混合物中の本発明の化合物の割合は、好ましくは、0.1〜50.0体積%、特に、好ましくは、0.5〜20.0体積%、非常に、特に、好ましくは、1.0〜10.0体積%である。対応して、マトリックス材料または複数のマトリックス材料の割合は、50.0〜99.9体積%、特に、好ましくは、80.0〜99.5体積%、非常に、特に、好ましくは、90.0〜99.0体積%である。
【0097】
本発明の材料と組み合わせて使用するための好ましいマトリックス材料は、オリゴアリーレン(たとえば、EP 676461にしたがう2,2’,7,7’-テトラフェニルスピロビフルオレンもしくはジナフチルアントラセン)、特に、縮合芳香族基を含むオリゴアリーレン、オリゴアリーレンビニレン(たとえば、DPVBiもしくはEP 676461にしたがうスピロ-DPVBi)、ポリポダル金属錯体(たとえば、WO 2004/081017にしたがう)、正孔伝導化合物(たとえば、WO 2004/058911にしたがう)、電子伝導化合物、特に、ケトン、ホスフィンオキシド、スルホキシド等(たとえば、WO 2005/084081およびWO 2005/084082にしたがう)、アトロプ異性体(たとえば、WO 2006/048268にしたがう)、ボロン酸誘導体(たとえば、WO 2006/177052にしたがう)またはベンズアントラセン(たとえば、WO2008/145239)のクラスから選択される。特に、好ましいマトリックス材料は、ナフタレン、アントラセン、ベンゾアントラセンおよび/またはピレンを含むオリゴアリーレンもしくはこれら化合物のアトロプ異性体、オリゴアリーレンビニレン、ケトン、ホスフィンオキシドおよびスルホキシドのクラスから選択される。非常に、特に、好ましいマトリックス材料は、アントラセン、ベンゾアントラセン、ベンゾフェナントレンおよび/またはピレンを含むオリゴアリーレンもしくはこれら化合物のアトロプ異性体のクラスから選択される。本発明の意味でのオリゴアリーレンは、少なくとも三個のアリールもしくはアリーレン基が互いに結合した化合物の意味で使用されることを意図している。
【0098】
発光層中で式(I)の化合物と組み合わせての使用のために好ましいマトリックス材料を、以下の表に示す。
【化18-1】
【化18-2】
【化18-3】
【0099】
本発明の化合物は、他の層、たとえば、正孔注入層、もしくは正孔輸送層もしくは電子ブロック層中で正孔輸送材料として、または発光層中でマトリックス材料として、特に、好ましくは、燐光エミッターのためのマトリックス材料として用いられる。
【0100】
式(I)の化合物が、正孔輸送層、正孔注入層もしくは電子ブロック層中で正孔輸送材料として用いられるならば、化合物は、純粋材料として、すなわち層中で100%の割合で用いることができるか、または一以上のさらなる化合物と組み合わせて用いることができる。好ましい態様によれば、式(I)の化合物を含む有機層は、そこで、一以上のp-ドーパントを追加的に含む。本発明にしたがって用いられるp-ドーパントは、好ましくは、混合物中の一以上のその他の化合物を酸化することができる電子受容性化合物である。
【0101】
p-ドーパントの特に、好ましい態様は、WO2011/073149、EP1968131、EP2276085、EP2213662、EP1722602、EP2045848、DE102007031220、US8044390、US8057712、WO2009/003455、WO2010/094378、WO2011/120709、US2010/0096600およびWO2012/095143に開示された化合物である。
【0102】
式(I)の化合物が、発光層中で燐光エミッターと組み合わせてマトリックス材料として用いられるならば、燐光エミッターは、好ましくは、以下に示す燐光エミッターのクラスと態様から選ばれる。さらに、一以上のさらなるマトリックス材料が、好ましくは、この場合に発光層中に存在する。
【0103】
このタイプのいわゆる混合マトリックス系は、好ましくは、二または三種の異なるマトリックス材料、特に、好ましくは、二種の異なるマトリックス材料を含む。ここで、二種の材料の一つは、好ましくは、正孔輸送特性を有する材料であり、他方は電子輸送特性を有する材料である。式(I)の化合物は、好ましくは、正孔輸送特性を有する材料である。
【0104】
しかしながら、混合マトリックス成分の所望の電子輸送および正孔輸送特性は、単一の混合マトリックス成分中で、主としてまたは完全に結合されてもよく、さらなる混合マトリックス成が他の機能を果たす。ここで、二種の異なるマトリックス材料は、1:50〜1:1、好ましくは、1:20〜1:1、特に、好ましくは、1:10〜1:1、非常に、特に、好ましくは、1:4〜1:1の比で存在してよい。混合マトリックス系は、好ましくは、燐光有機エレクトロルミッセンス素子中で使用される。混合マトリックス系に関するより正確な情報は、特に、出願WO 2010/108579で得られる。
【0105】
本発明の化合物と組み合わせて混合マトリックス系のマトリックス成分として特に適するマトリックス材料は、どのタイプのエミッター化合物が混合マトリックス系に用いられるかに応じて、以下に示される燐光エミッターのための好ましいマトリックス材料または蛍光エミッターのための好ましいマトリックス材料から選ばれる。
【0106】
本発明の有機エレクトロルミッセンス素子で対応する機能性材料としての使用のための材料の一般的に好ましいクラスは、以下に示される。
【0107】
適切な燐光発光エミッターは、特に、適切な励起により、好ましくは、可視域で発光する化合物であり、加えて、20より大きい、好ましくは、38〜84の、特に、好ましくは、56〜80の原子番号を有する少なくとも一つの原子を含む。使用される燐光発光エミッターは、好ましくは、銅、モリブデン、タングステン、レニウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、銀、金またはユウロピウムを含む化合物、特に、イリジウム、白金または銅を含む化合物である。
【0108】
本発明の目的のために、すべてのルミネッセントイリジウム、白金または銅錯体が、燐光化合物とみなされる。
【0109】
上記記載された燐光発光エミッターの例は、出願WO 2000/70655、WO 2001/41512、WO 2002/02714、WO 2002/15645、EP 1191613、EP 1191612、EP 1191614、WO 2005/033244、WO 2005/019373およびUS2005/0258742により明らかにされている。一般的には、燐光発光OLEDのために先行技術にしたがって使用され、有機エレクトロルミネッセンス素子分野の当業者に知られるようなすべての燐光発光錯体が、本発明の素子での使用のために適切である。当業者は発明性を必要とすることなく、OLED中で本発明の化合物と組み合わせて更なる燐光錯体を使用することもできよう。
【0110】
好ましい蛍光エミッターは、本発明の化合物のほかにも、アリールアミンのクラスから選ばれる。本発明の意味でのアリールアミンもしくは芳香族アミンは、窒素に直接結合した3個の置換あるいは非置換芳香族もしくは複素環式芳香族環構造を含む。これら芳香族もしくは複素環式芳香族環構造の少なくとも1個は、好ましくは、縮合環構造であり、特に、好ましくは、少なくとも14個の芳香族環原子を有する。それらの好ましい例は、芳香族アントラセンアミン、芳香族アントラセンジアミン、芳香族ピレンアミン、芳香族ピレンジアミン、芳香族クリセンアミンもしくは芳香族クリセンジアミンである。芳香族アントラセンアミンは、一個のジアリールアミノ基が、アントラセン基に直接、好ましくは、9-位で結合する化合物の意味で使用される。芳香族アントラセンジアミンは、二個のジアリールアミノ基が、アントラセン基に直接、好ましくは、9.10-位で結合する化合物の意味で使用される。芳香族ピレンアミン、ピレンジアミン、クリセンアミンおよびクリセンジアミンは、同様に定義され、ここで、ジアリールアミノ基は、好ましくは、ピレンに、1位もしくは1.6-位で結合する。
【0111】
蛍光エミッターとともに使用する好ましいマトリックス材料は、上記に示される。
【0112】
燐光エミッターのための好ましいマトリックス材料は、たとえば、WO2004/013080、WO2004/093207、WO2006/005627もしくはWO2010/006680にしたがう芳香族ケトン、芳香族ホスフィンオキシドまたは芳香族スルホキシドもしくはスルホン、トリアリールアミン、カルバゾール誘導体、たとえば、CBP(N,N-ビスカルバゾリルビフェニル)または、WO 2005/039246、US 2005/0069729、JP 2004/288381、EP1205527もしくはWO2008/086851に記載されたカルバゾール誘導体、たとえば、WO 2007/063754もしくはWO 2008/056746にしたがうインドロカルバゾール誘導体、WO2010/136109、WO2011/000455もしくはWO2013/041176にしたがうインデノカルバゾール誘導体、たとえば、EP 1617710、EP 1617711、EP 1731584、JP 2005/347160にしたがうアザカルバゾール誘導体、たとえば、WO 2007/137725にしたがうバイポーラーマトリックス材料、たとえば、WO 2005/111172にしたがうシラン、たとえば、WO2006/117052にしたがうアザボロールもしくはボロン酸エステル、たとえば、WO2010/15306、WO2007/063754もしくはWO2008/056746にしたがうトリアジン誘導体、たとえば、EP652273もしくはWO2009/062578にしたがう亜鉛錯体、たとえば、WO2010/054729にしたがうジアザシロールもしくはテトラアザシロール誘導体、たとえば、WO2010/054730にしたがうジアザホスホール誘導体、たとえば、US2009/0136779、WO2010/050778、WO2011/042107、WO2011/088877もしくはWO2012/143080にしたがう架橋カルバゾール誘導体、たとえば、WO2012/048781にしたがうトリフェニレン誘導体、たとえば、WO2011/116865もしくはWO2011/137951にしたがうラクタムである。
【0113】
本発明の化合物に加えて、本発明の電子素子の正孔注入もしくは正孔輸送層中で、または電子ブロック層中でまたは電子輸送層中で使用することができる適切な電荷輸送材料は、たとえば、Y. Shirota et al., Chem. Rev. 2007, 107(4), 953-1010に開示された化合物または先行技術によりこれらの層に用いられる他の材料である。
【0114】
電子輸送層のために使用することのできる材料は、電子輸送層中で電子輸送材料として先行技術にしたがって使用されるとおりのすべての材料である。特に適切なものは、アルミニウム錯体、たとえば、Alq
3、ジルコニウム錯体、たとえば、Zrq
4、リチウム錯体、たとえば、Liq、ベンズイミダゾール誘導体、トリアジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピリジン誘導体、ピラジン誘導体、キノキサリン誘導体、キノリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、芳香族ケトン、ラクタム、ボラーン、ジアザホスホール誘導体およびホスフィンオキシド誘導体である。されに、適切な材料は、JP2000/053957、WO2003/060956、WO 2004/028217、WO 2004/080975およびWO 2010/072300に開示されたとおりの上記言及した化合物の誘導体である。
【0115】
本発明のエレクトロルミッセンス素子の正孔輸送、正孔注入もしくは電子ブロック層中で使用することができる好ましい正孔輸送材料は、インデノフルオレンアミン誘導体(たとえば、WO 06/122630もしくはWO06/100896)にしたがう)、EP1661888に開示されたアミン誘導体、ヘキサアザトリフェニレン誘導体(たとえば、WO 01/049806にしたがう)、縮合芳香族環を持つアミン誘導体(たとえば、US5,061,569にしたがう)、WO95/09147に開示されたアミン誘導体、モノベンゾインデノフルオレンアミン(たとえば、WO08/006449にしたがう)、ジベンゾインデノフルオレンアミン(たとえば、WO 07/140847)にしたがう)、スピロビフルオレンアミン(たとえば、WO2012/034627もしくはWO2013/120577にしたがう)、フルオレンアミン(たとえば、未公開出願EP12005369.9、EP12005370.7およびEP12005371.5にしたがう)、スピロジベンゾピランアミン(たとえば、WO 2013/083216にしたがう)およびジヒドロアクリジン誘導体(たとえば、WO 2011/1500011にしたがう)である。本発明の化合物は、正孔輸送材料として使用することもできる。
【0116】
有機エレクトロルミッセンス素子のカソードは、好ましくは、低い仕事関数を有する金属、種々の金属を含む金属合金もしくは多層構造、たとえば、アルカリ土類金属、アルカリ金属、主族金属あるいはランタノイド金属(たとえば、Ca、Ba、Mg、Al、In、Mg、Yb、Sm等)を含む。また、適切なのは、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を含む合金と銀、たとえば、マグネシウムと銀とを含む合金である。多層構造の場合、たとえば、AgあるいはAlのような比較的高い仕事関数を有するさらなる金属を前記金属に加えて使用することもでき、その場合、たとえば、Ca/Ag、Mg/AgもしくはAg/Agのような金属の組み合わせが一般的に使用される。高い誘電定数を有する材料の薄い中間層を金属カソードと有機半導体との間に挿入することも好ましい可能性がある。この目的のために適切なものは、たとえば、アルカリ金属フッ化物もしくはアルカリ土類金属フッ化物だけでなく対応する酸化物もしくは炭酸塩である(たとえば、LiF、Li
2O、BaF
2、MgO、NaF、CsF、Cs
2CO
3等)。さらに、リチウムキノリナート(LiQ)をこの目的のために使用することができる。この層の層厚は、好ましくは、0.5〜5nmである。
【0117】
アノードは、好ましくは、高い仕事関数を有する材料を含む。アノードは、好ましくは、真空に対して4.5eVより高い仕事関数を有する。この目的に適切なものは、一方で、たとえば、Ag、PtもしくはAuのような高い還元電位を有する金属である。他方で、金属/金属酸化物電極(たとえば、Al/Ni/NiO
x、Al/PtO
x)も好ましい可能性がある。いくつかの用途のためには、少なくとも一つの電極は、有機材料の照射(有機太陽電池)もしくは光のアウトカップリング(OLED、O−laser)の何れかを可能とするために、透明または部分的に透明でなければならない。ここで、好ましいアノード材料は、伝導性混合金属酸化物である。特に、好ましいものは、インジウム錫酸化物(ITO)もしくはインジウム亜鉛酸化物(IZO)である。さらに好ましいものは、伝導性のドープされた有機材料、特に、伝導性のドープされたポリマーである。
【0118】
素子は(用途に応じて)適切に構造化され、接点を供され、本発明による素子の寿命が水および/または空気の存在で短くなることから、最後に封止される。
【0119】
好ましい1態様では、本発明の有機エレクトロルミッセンス素子は、1以上の層が、昇華プロセスにより適用され、材料は、10
−5mbar未満、好ましくは、10
−6mbar未満の初期圧力で、真空昇華ユニット中で真空気相堆積されることを特徴とする。しかしながら、初期圧力は、さらにより低くても、たとえば、10
−7mbar未満でも可能である。
【0120】
同様に好ましい有機エレクトロルミネッセンス素子は、1以上の層が、OVPD(有機気相堆積)プロセスもしくはキャリアガス昇華により適用され、材料は、10
−5mbar〜1barの圧力で適用される。このプロセスの特別な場合は、OVJP(有機気相ジェット印刷)プロセスであり、材料はノズルにより直接適用され、そしてそれにより構造化される(たとえば、M. S. Arnold et al., Appl. Phys. Lett. 2008, 92, 053301)。
【0121】
更に、好ましい有機エレクトロルミネッセンス素子は、1以上の層が、溶液から、たとえば、スピンコーティングにより、もしくは、たとえばスクリーン印刷、フレキソ印刷、ノズル印刷あるいはオフセット印刷、特に、好ましくは、LITI(光誘起熱画像化、熱転写印刷)、あるいはインクジェット印刷のような任意の所望の印刷プロセスにより製造されることを特徴とする。可溶性の式(I)の化合物が、この目的のために必要である。高い溶解性は、化合物の適切な置換により成し遂げることができる。
【0122】
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造のために、一以上の層を溶液からまた一以上の層を昇華プロセスにより適用することが、さらに、好ましい。
【0123】
本発明にしたがって、一以上の本発明の化合物を含む電子素子は、照明用途の光源として、医療および/または美容用途(たとえば、光治療)の光源として、表示装置において使用することができる。
【0124】
実施例
A)合成例
A−1) 変種I:
【化19】
【0125】
A−1−1) ビルディングブロック(If−1)〜(If−5)の合成
メチル1-フェニルナフタレン-2-カルボキシレート(Ia)
メチル1-ブロモナフタレン-2-カルボキシレート(70.0g、264ミリモル)と、フェニルボロン酸(38.6g、317ミリモル)と、リン酸カリウム一水和物(182g、792ミリモル)とを、0.2lのトルエンと、0.2lのジオキサンと、0.2lの水との混合物中に溶解させ、酢酸パラジウム(1.18g、5.3ミリモル)と、トリ-オルト-トリルホスフィン(3.2g、10.6ミリモル)とを添加する。バッチを還流下で終夜、加熱し、室温に冷却し、蒸留水で増す。相分離後、水相をトルエンで複数回、抽出する。結合した有機層を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させ、酸化アルミニウムを通して濾過する。有機相を蒸発させると、オレンジ色のオイルが得られ、69gの生成物(理論値の99%)が得られる。
【0126】
2-(1-フェニルナフタレン-2-イル)プロパン-2-オル(Ib)
(Ia)(69g、264ミリモル)と、塩化セリウム(III)(71g、291ミリモル)とを500mlのTHF中に溶解させ、塩化メチルマグネシウム(THF中、3M溶液)(308ml、925ミリモル)を0℃で添加する。反応溶液を氷浴中で終夜、室温に温めておく。バッチを、慎重に、飽和NH
4Cl溶液を使用して加水分解し、4%の塩酸を使用して中和させる。混合物を蒸留水で増し、トルエンで十分に抽出する。結合した有機相を蒸留水で複数回、炭酸水素ナトリウム溶液で一度、洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させる。真空中での溶媒の除去により、淡いベージュ色の固形分が得られ、これはヘプタン/トルエンの混合物から再結晶化され、52g(理論値の75%)の無色の固形分として与えられる。
【0127】
7,7-ジメチル-7H-ベンゾ[c]フルオレン(Ic)
(Ib)(52g、198ミリモル)を500mlのDCMに溶解させ、メタンスルホン酸(64ml、991ミリモル)とポリリン酸(77g、793ミリモル)とを0℃で添加する。反応溶液を終夜、室温に温めておく。混合物をエタノールで増し、蒸発させる。残留物をトルエン中に溶解させ、NaOH溶液と蒸留水とで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させる。真空中での溶媒の除去後、固形分がエタノールから再結晶化され、44gの黄色の固形分(理論値の91%)が得られる。
【0128】
5-ブロモ-7,7-ジメチル-7H-ベンゾ[c]フルオレン(Id)
(Ic)(38.2g、156ミリモル)を0.3lのクロロホルム中に溶解させ、0℃に冷却する。0.2lのクロロホルム中の二臭化物溶液(117g、660ミリモル)を、反応物の温度が5℃を超えないような速度で撹拌しながら滴下する。反応物を氷浴中で終夜、室温に温めておく。200mlの10%のチオ硫酸ナトリウム溶液を添加し、層を分離させる。水相をDCMで複数回、抽出する。有機相を蒸留水で洗浄し、乾燥させ、溶媒を取り除く。得られた固形分をトルエン/ヘプタンから再結晶化させると、50gの無色の固形分(理論値の99%)が得られる。
【0129】
7,7-ジメチル-5-フェニル-7H-ベンゾ[c]フルオレン(Ie−1)
(Id)(28.5g、88ミリモル)と、フェニルボロン酸(13.2g、106ミリモル)と、カルボン酸カリウム(30.5g、220ミリモル)とを、150mlのトルエンと150mlの水との混合物中に溶解させ、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.02g、0.9ミリモル)を添加する。バッチを還流下で終夜、加熱し、室温に冷却し、蒸留水で増す。相分離後、水相をトルエンで複数回、抽出する。結合した有機相を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させ、AlOxとシリカゲルを通して濾過する。有機相を蒸発させ、得られた固形分をエタノールで洗浄すると、25.9g(理論値の92%)の生成物が得られる。
【0130】
以下の化合物を同じように調製する:
【化20-1】
【化20-2】
【0131】
9-ブロモ-7,7-ジメチル-5-フェニル-7H-ベンゾ[c]フルオレン(If−1)
(Ie−1)(25.8g、81ミリモル)を0.15lのクロロホルム中に溶解させ、0℃に冷却する。0.1lのクロロホルム中の二臭化物溶液(13.6g、85ミリモル)を、反応温度が5℃を超えないような速度で撹拌しながら滴下する。反応物を氷浴中で終夜、室温に温めておく。100mlの10%のチオ硫酸ナトリウム溶液を添加し、層を分離させる。水相をDCMで複数回、抽出する。有機相を蒸留水で洗浄し、乾燥させ、溶媒を取り除く。得られた固形分をトルエン/ヘプタンから再結晶化させると、22gの無色の固形分(理論値の62%)が得られる。
【0132】
以下の化合物を同じように調製する:
【化21-1】
【化21-2】
【0133】
A−1−2) ビルディングブロック(If−6)の合成
【化22】
【0134】
ジフェニル-(1-フェニルナフタレン-2-イル)メタノール(Ib−6)
(Ia)(35g、133ミリモル)と、塩化セリウム(III)(36g、146ミリモル)とを250mlのTHF中に溶解させ、塩化フェニルマグネシウム(THF中、3M溶液)(150ml、450ミリモル)を0℃で添加する。反応溶液を氷浴中で終夜、室温に温めておく。バッチを、慎重に、飽和NH
4Cl溶液を使用して加水分解し、4%の塩酸を使用して中和させる。混合物を蒸留水で増し、トルエンで十分に抽出する。結合した有機相を蒸留水で複数回、炭酸水素ナトリウム溶液で一度、洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させる。真空中での溶媒の除去により、淡いベージュ色の固形分が得られ、これはヘプタン/トルエンの混合物から再結晶化され、41g(理論値の80%)の無色の固形分として得られる。
【0135】
ビルディングブロック(Ic−6)を(Ic)と同様に合成し、収率は88%である。
【0136】
ビルディングブロック(Id−6)を(Id)と同様に合成し、収率は95%である。
【0137】
ビルディングブロック(Ie−6)を(Ie−1)と同様に合成し、収率は82%である。
【0138】
ビルディングブロック(If−6)を(If−1)と同様に合成し、収率は68%である。
【0139】
A−1−3) ビルディングブロック(Id−7)の合成
【化23】
【0140】
7H-ベンゾ[c]フルオレンを次の文献の手順にしたがって合成した:Organic Letters, 2009,Vol.11, No.20, 4588-4591。
【0141】
(1a−7)の合成:
7H-ベンゾ[c]フルオレン(38g、176ミリモル)と、1,5-ジブロモペンタン(40.5g、176ミリモル)と、テトラブチルアンモニウムブロミド(32.3g、100ミリモル)とを0.5lのトルエン中に溶解させ、0.5lの3MのNaOH溶液を添加し、反応物を還流下で終夜、沸騰させる。反応物を室温に冷却させ、層を分離させ、水相をトルエンで三度抽出する。有機相を蒸留水で洗浄し、乾燥させ、溶媒を取り除く。得られた固形分をトルエン/ヘプタンから再結晶化させると、31gの無色の固形分(理論値の62%)が得られる。
【0142】
ビルディングブロック(Ib−7)を(Id)と同様に合成し、収率は87%である。
【0143】
ビルディングブロック(Ic−7)を(Ie−1)と同様に合成し、収率は89%である。
【0144】
ビルディングブロック(Id−7)を(If−1)と同様に合成し、収率は65%である。
【0145】
A−1−4) 標的化合物(I-1)〜(I−13)の合成
【化24】
【0146】
ビス-(7,7-ジメチル-5-フェニル-7H-ベンゾ[c]フルオレン-9-イル)-p-トリルアミン(I−1)
(If−1)(14g、35ミリモル)と、p−トリルアミン(1.7g、16ミリモル)とを200mlのトルエン中に溶解させる。トルエン(3.6ml、3.6ミリモル)中の1Mのトリ-tert-ブチルホスフィン溶液と、酢酸パラジウム(II)(5.0g、17.4ミリモル)と、ナトリウムtert-ブトキシド(10g、104ミリモル)とをその後、反応溶液に添加し、次いでこれを還流下で終夜、加熱する。混合物を室温で、トルエンと蒸留水とで増し、有機相を分離させ、水相をトルエンで複数回、抽出する。有機相を硫酸マグネシウムを用いて脱水させ、AlOxとシリカゲルを通して濾過し、蒸発させる。残留物をヘプタン/トルエンから再結晶化させると、淡黄色の固形分(6g、理論値の23%)として化合物(I−1)が得られる。
【0147】
以下の化合物を同じように調製する:
【化25-1】
【化25-2】
【化25-3】
【化25-4】
【0148】
A−2)変種II:
【化26】
【0149】
出発材料トリス-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]アミンの合成が、次の文献に記載されている:Chem. Mater. 2011, 23, 4428-4434。
【0150】
トリス-[4-(2-メトキシカルボニルナフト-1-イル)フェニル]アミン(IIa)
メチル1-ブロモナフタレン-2-カルボキシレート(40g、150ミリモル)と、トリス-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]アミン(23.5g、37.5ミリモル)と、リン酸カリウム一水和物(130g、0.56モル)とを、0.75lのトルエンと、0.75lのジオキサンと、0.75lの水との混合物中に溶解させ、酢酸パラジウム(0.67g、3ミリモル)と、トリ-オルト-トリルホスフィン(5.5g、18ミリモル)とを添加する。バッチを還流下で終夜、加熱し、室温に冷却し、蒸留水で増す。相分離後、水相をトルエンで複数回、抽出する。結合した有機層を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させ、AlOxを通して濾過する。有機相を蒸発させると、淡黄色の固形分:19.5g(理論値の65%)として得られる。
【0151】
トリス-[4-(2-プロパン-2-オル-2-イル)ナフト-1-イル)フェニル]アミン(IIb)
(IIa)(19.5g、25.4ミリモル)と、塩化セリウム(III)(39g、81.9ミリモル)とを1lのTHF中に溶解させ、塩化メチルマグネシウム(THF中、3M溶液)(330ml、975ミリモル)を0℃で添加する。反応溶液を氷浴中で終夜、室温に温めておく。バッチを、慎重に、飽和NH
4Cl溶液を使用して加水分解し、4%の塩酸を使用して中和させる。混合物を蒸留水で増し、トルエンで十分に抽出する。結合した有機相を蒸留水で複数回、炭酸水素ナトリウム溶液で一度、洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させる。溶媒の除去後、固形分をヘプタン/トルエンの混合物から再結晶化させると、15.6g(理論値の80%)の無色の固形分として得られる。
【0152】
トリス-(7,7-ジメチル-7H-ベンゾ[c]フルオレン-9-イル)アミン(II)
(IIb)(15.6g、19.5ミリモル)を600mlのDCM中に溶解させ、メタンスルホン酸(20ml、0.3モル)と、ポリリン酸(23g、230ミリモル)を0℃で添加する。反応溶液を終夜、室温に温めておく。混合物をエタノールで増し、蒸発させる。残留物をトルエン中に溶解させ、NaOH溶液と蒸留水とで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させる。真空中での溶媒の除去後、固形分をシリカゲルカラム(ヘプタン/酢酸エチル)を介して精製し、黄色の固形分として化合物(II):5.46g(理論値の40%)が得られる。
【0153】
A−3)変種III:
【化27】
【0154】
出発材料ビス-(4-ブロモフェニル)-(4-tert-ブチルフェニル)アミンと、ビス-(4-ブロモフェニル)-(4-sec-ブチルフェニル)アミンとを次の文献による方法により合成する:Journal of Polymer Science, Part A: Polymer Chemistry, 2011, vol.49, 2, 352-360。ビフェニル-4-イル-ビス-(4-ブロモフェニル)アミンの合成を、WO 2009/139358にしたがって行う。
【0155】
ビス-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-(4-tert-ブチルフェニル)アミン(IIIa−1)
ビス-(4-ブロモフェニル)-(4-tert-ブチルフェニル)アミン(27.6g、60ミリモル)と、ビスピナコラートジボラン(38.1g、150ミリモル)とを0.5lのTHF中に溶解させる。酢酸カリウム(49g、500ミリモル)と、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリド
*DCM(1.45g、1.8ミリモル)とを次いで、反応溶液に添加し、これを次いで、還流下で終夜、加熱する。室温に冷却後、バッチをDCMと蒸留水とで増し、水相をDCMで複数回、抽出する。結合した有機相を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムを使用して脱水後、AlOxを通して濾過する。溶媒を大気圧において除去する。得られた固形分をトルエン/ヘプタンの混合物から再結晶化させ、23.7gの淡灰色の粉末(理論値の72%)が得られる。
【0156】
以下の化合物を同じように調製する:
【化28】
【0157】
ビス-[4-(2-メトキシカルボニルナフト-1-イル)フェニル]-(4-tert-ブチルフェニル)-アミン(IIIb−1)
(IIIa−1)(23.7g、42.1ミリモル)、メチル1-ブロモナフタレン-2-カルボキシレート(40.0g、151ミリモル)と、リン酸カリウム一水和物(130g、565ミリモル)とを、0.75lのトルエンと、0.75lのジオキサンと、0.75lの水との混合物中に溶解させ、酢酸パラジウム(675mg、3.0ミリモル)と、トリ-オルト-トリルホスフィン(5.5g、18ミリモル)とを添加する。バッチを還流下で終夜、加熱し、室温に冷却し、蒸留水で増す。相分離後、水相をトルエンで複数回、抽出する。結合した有機層を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させ、ALOxを通して濾過する。有機相を蒸発させると、淡黄色の固形分として化合物(IIIb−1):20.6g(理論値の73%)が得られる。
【0158】
以下の化合物を同じように調製する:
【化29】
【0159】
ビス-[4-(2-プロパン-2-オル-2-イル)ナフト-1-イル)フェニル]-(4-tert-ブチルフェニル)-アミン(IIIc−1)
(IIIb−1)(20.5g、26.7ミリモル)と、塩化セリウム(III)(41g、86ミリモル)とを1lのTHF中に溶解させ、塩化メチルマグネシウム(THF中、3M溶液)(350ml、1.05モル)を0℃で添加する。反応溶液を氷浴中で終夜、室温に温めておく。バッチを、慎重に、飽和NH
4Cl溶液を使用して加水分解し、4%の塩酸を使用して中和させる。混合物を蒸留水で増し、トルエンで十分に抽出する。結合した有機相を蒸留水で複数回、炭酸水素ナトリウム溶液で一度、洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させる。溶媒の除去後、固形分をヘプタン/トルエンの混合物から再結晶化させ、16.4g(理論値の80%)の無色の固形分として得られる。
【0160】
以下の化合物を同じように調製する:
【化30】
【0161】
ビス-(7,7-ジメチル-7H-ベンゾ[c]フルオレン-9-イル)-(4-tert-ブチルフェニル)アミン(III−1)
(IIIc−1)(16.2g、20.3ミリモル)を600mlのDCM中に溶解させ、メタンスルホン酸(20.0ml、300ミリモル)と、ポリリン酸(24.4g、24.4ミリモル)を0℃で添加する。反応溶液を終夜、室温に温めておく。混合物をエタノールで増し、蒸発させる。残留物をトルエン中に溶解させ、NaOH溶液と蒸留水とで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させる。真空中での溶媒の除去後、固形分をシリカゲルカラム(ヘプタン/酢酸エチル)を介して精製し、次いで、トルエン/ヘプタン混合物から再結晶化させると、黄色の固形分として化合物(III−1):5.8g(理論値の45%)が得られる。
【0162】
以下の化合物を同じように調製する:
【化31】
【0163】
B)素子の例:OLEDの製造
本発明によるOLEDと先行技術にしたがうOLEDが、WO 04/058911にしたがう一般的プロセスにより製造されるが、ここに記載される状況(層の厚さの変化、材料)に適合される。
【0164】
種々のOLEDのデータが、以下の例で示されている(表1〜3参照)。使用する基板は厚さ50nmの構造化されたITO(インジウム錫酸化物)で被覆されたガラス板である。OLEDは、基本的に、次の層構造を有する:基板/バッファ(20nm)/正孔注入層(HIL、160nm)/正孔輸送層(HTL、20nm)/発光層(EML、20nm)/電子輸送層(ETL、30nm)/電子注入層(LiQ、1nm)および最後にカソード。カソードは、100nm厚のアルミニウム層により形成される。厚さ20nmのClevios P VP AI 4083(Heraeus Clevios GmbH 、Leverkusenから購入)の層はスピンコーティングによりバッファ層として適用される。残りの全ての材料は、真空室において、熱気相堆積により適用される。OLEDのEMLの構造と、この層で使用される材料が表1に示されている。OLEDで使用するすべての材料の構造を表3に示しており、ここでHILは正孔注入層の材料を表し、HTLは正孔輸送層の材料を表し、ETLは電子輸送層の材料を表し、LiQは電子注入層の材料を表している。
【0165】
発光層(EML)は、常に、少なくとも一種のマトリックス材料(ホスト=H)と、共蒸発により一定の体積割合でマトリックス材料と予備混合される発光ドーパント(ドーパント=D)とから成る。ここで、H1:D1(95%:5%)等の表現は、マトリックス材料H1が95体積%の割合で層中に存在し、発光化合物D1が5体積%の割合で層中に存在することを意味する。
【0166】
OLEDは、標準方法により特性決定される。この目的のために、エレクトロルミネセンススペクトルが記録され、ランベルト発光特性を仮定して、電流/電圧/輝度特性線(IUL特性線)から計算した、輝度の関数としての電流効率(cd/Aで測定)と、外部量子効率(EQE、パーセントで測定)と、最後に素子の寿命とが測定される。エレクトロルミネセンススペクトルは、輝度1000cd/m
2で記録され、CIE 1931xおよびy色座標はそこから計算される。表現「1000cd/m
2におけるEQE」は駆動輝度1000cd/m
2での外部量子効率を示す。寿命「60mA/cm
2におけるLT50」は、電流密度60mA/cm
2での初期輝度(cd/m
2)が半分に落ちるまでの経過時間である。種々のOLEDについて得られたデータが、表2に要約されている。
【0167】
OLEDでの蛍光エミッタとしての、本発明による化合物の使用
本発明による化合物は、特に青色発光蛍光ドーパントとして好適である。この目的を達成するために、化合物D2、D3、D4、D5を含むOLEDを製造した(例E3〜E7)。
【0168】
本発明による化合物ではなく、先行技術によるエミッタV−D1を使用する比較例V1とV2は、アミン上の単一のベンゾフルオレン置換基が満足な結果を出さなかったことを明らかにしている(外部量子効率と寿命についてより悪い値)。
【0169】
対照的に、例E3〜E7で示しているように、深青色の発光で、外部量子効率の優れた値と、改善された寿命(LT50)とが、蛍光エミッタとしての本発明の化合物により達成される。
【表1】
【表2】
【表3-1】
【表3-2】