【文献】
Intel Corporation,Evaluation of UE Power Consumption and Latency using DRX Parameters Switching,3GPP TSG-RAN WG2 #77b R2-121747,2012年 3月20日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示の実施形態と一致するシステム及び方法の詳細な説明が以下で与えられる。幾つかの実施形態が記載されるが、開示はいずれか1つの実施形態に制限されず、代わりに、多数の代替、変更、及び等価物を包含することが理解されるべきである。加えて、多数の具体的な詳細が、本願で開示される実施形態の完全な理解を提供するために以下の記載で説明されるが、一部の実施形態は、それら詳細の一部又は全てによらずに保護され得る。更に、明りょうさのために、関連技術において知られている一部の技術的事項は、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために、詳細には記載されていない。
【0006】
上述されたように、UEは、UEのバッテリを長持ちさせ及び/又はUEで実行されるアプリケーションについてレイテンシーを最小限とする特定の機能及び処理に対してほとんど又は全く制御を有さない。例えば、eNodeBのような基地局が、UEをサポートするようRAN機能を制御する。しかし、多様なモバイルインターネットアプリケーションを実行するスマートフォン及び他のモバイル装置の急増により、UEは、電力節約及びレイテンシーの要求を、その選好、制約及び/又は要件をUE支援情報の形でeNodeBへ送信することが可能である場合に、より有効に達成することができる。
【0007】
図1は、一実施形態に従って、UE100がUE支援情報112をeNodeB114へ送信する例を表す。UE100は、トランシーバモジュール116及びプロセッシングモジュール118を含む。プロセッシングモジュール118は、UE支援情報112を生成し、且つ、本願で記載されるUEの他の機能を実行するよう構成される。トランシーバモジュール116は、UE支援情報112をeNodeB114へ送信し、且つ、本願で記載される他の信号及びメッセージを送信及び受信するよう構成される。eNodeB114は、トランシーバモジュール120及びプロセッシングモジュール122を含む。トランシーバモジュール120は、UE支援情報112をUE100から受信し、且つ、本願で記載される他の信号及びメッセージを送信及び受信するよう構成される。プロセッシングモジュール122は、UE100から受信されたUE支援情報112を処理し、且つ、本願で記載される他の機能を実行するよう構成される。
【0008】
eNodeB114は、UE及びネットワークの性能を高めるよう特定のRAN機能及びパラメータを導入するために、UE支援情報112を使用することができる。例えば、UE支援情報112は、改善された電力節約をUE100で達成するために最適な間欠受信(DRX)設定を選択することにおいてeNodeB114にとって有用であってよい。
【0009】
本願で開示される特定の実施形態は、eNodeB114が、所望の性能要件を達成するよう及び/又は電力を節約するよう、UEインジケーション(例えば、パケット到着間隔及び/又はトラフィックタイプ特性)に基づきUE100ごとにDRXパラメータを調整することを可能にするUE支援情報112への拡張を提供する。例えば、特定の実施形態に従うUE支援情報112は、パケット到着間隔(inter-arrival time)(IAT)、移動状態インジケータ(mobility state indicator)(MSI)、データ及び/又はトラフィックタイプ特性、時間アライメントタイマ(time alignment timer)(TAT)フィードバック値、並びにそれらの組み合わせを含んでよい。それらの種々のタイプのUE支援情報112の夫々は、以下で詳細に論じられる。当業者は、本開示から、他の実施形態が、他のDRXパラメータ若しくはパラメータセット、バッテリ制約インジケータ、クオリティ・オブ・エクスペリエンス(quality of experience)(QoE)メトリクス、及び/又はアイドルモードに入るリクエストのような追加の又は異なる要素を持ったUE支援情報112を使用してよいことを認識するであろう。UE支援情報の例を議論した後、UE支援情報を信号により伝える例として、例となるUEが与えられる。
【0010】
I.UE支援情報の例
A.パケットIAT
一実施形態において、UE支援情報112は、UE100でのULパケットIATに関連するデータを含む。パケットIATは、UE100でのパケット到着どうし間の時間期間の測定であり、UE100で現在実行されているアプリケーションのタイプに対応してよい。UE100は、パケットIATを測定してよいが、eNodeB114は、UE100でのULパケットのパケットIATを知らない。eNodeB114は、eNodeB114でULパケットを処理することによって、UE100でのULパケットIATを推測することが可能である。しかし、eNodeB114によるそのような推測は、eNodeB114によって見られるパケットのパケットIATが、eNodeBのUEスケジューラがセル内の様々なUEへ与える許諾に基づき変更され得るので、概して正確でない。よって、特定の実施形態は、パケット到着に関連するデータを含め、UE支援情報112をUE100からeNodeB114へ供給する。
【0011】
UE100で現在実行されているアプリケーションのタイプを知ることは、eNodeB114にとって有用であり得る。例えば、UE100が長いパケットIATを決定する場合は、eNodeB114は、電力を節約するよう、UE100をアイドルモードに置くか、又はより長いDRXサイクル長を設定してよい。なお、UE100が短いパケットIATを測定する場合は、eNodeB114は、より短いDRXサイクル長を設定してよい。
【0012】
以下で論じられる実施形態は、単一ビットのパケットIAT UE支援情報を使用すること、複数ビットのパケットIAT UE支援情報を使用すること、異なるフォーマットのパケットIATを選択的に報告すること、及びパケットIAT情報又は次回パケット到着情報を選択的に報告することを含む。
【0013】
A(1)−単一ビットトラフィックタイプ又はパケットIAT UE支援情報
特定の実施形態において、UE100は、トラフィックタイプ特性を通信するよう構成されてよい。トラフィックタイプは、パケットIAT又は他の因子、例えば、アプリケーションがバックグラウンドで実行中若しくはアクティブであるかどうか、又はユーザが装置と相互作用していないためにUEのスクリーンセーバがアクティブであるかどうかに関連してよい。よって、パケットIATは、ULトラフィックがバックグラウンドトラフィック又はアクティブトラフィックであるかどうかを決定するためにUEが利用可能な幾つかの方法のうちの1つである。例えば、UE100は、内部計算又は処理における使用のためにパケットIAT測定を実行してよい。測定されたパケットIATが比較的短い(例えば、1若しくは2秒又はそれ未満)場合は、UE100は、UEトラフィックがアクティブトラフィックであると決定してよい。しかし、測定されたパケットIATが比較的長い(例えば、数秒、数十秒、又は分)場合は、UE100は、UEトラフィックがバックグラウンドトラフィックであると決定してよい。加えて、又は他の実施形態において、UE100は、UE100で実行される如何なるアクティブ又はオープンアプリケーションも存在しないので現在のトラフィックはバックグラウンドトラフィックであると認識してよい。
【0014】
図2Aは、一実施形態に従って、単一ビット210のトラフィックタイプ情報を含むUE支援情報112のデータ構造を表す。この例では、UE100は、現在のトラフィックがバックグラウンドトラフィックであることを示すようビット210を“0”に設定し、UE100は、現在のトラフィックがアクティブトラフィックであることを示すようビット210を“1”に設定する。
【0015】
A(2)−多ビットトラフィックタイプ又はパケットIAT UE支援情報
他の実施形態において、UE100は、複数ビットのUE支援情報112を用いてeNodeB114へトラフィックタイプ情報(例えば、パケットIAT情報又は他の方法により決定される。)を通信するよう構成される。よって、UE100は、使用されるビットの数に依存して、異なるレベルの精度をトラフィックタイプに与えてよい。
【0016】
図2Bは、一実施形態に従って、2ビット212のトラフィックタイプ情報を含むUE支援情報112のデータ構造を表す。この例では、UE100は、パケットIATがまばらであり遠く離れているところのバックグラウンドトラフィックによりアプリケーションのタイプを示すようビット212を“00”に設定する。よって、アプリケーションは、低いアプリケーション性能要件(例えば、レイテンシー、ジッタ、及び他のパラメータに関する。)を有する。UE100は、中位の性能優先トラフィックを必要とする1又はそれ以上のアプリケーションが実行されていることを示すようビット212を“01”に設定する。このようなトラフィックは、例えば、ハイパー・トランスファ・プロトコル(hyper transfer protocol)(HTTP)ウェブ検索又はダウンロードのために、それほど周期的でない。UE100は、高い優先度並びに厳しいレイテンシー及び/又は性能要件を伴うアクティブトラフィックによりアプリケーションのタイプを示すようビット212を“10”に設定する。極めてアクティブなトラフィック要件を伴うアプリケーションの例には、ボイス・オーバ・インターネット・プロトコル(VoIP)又はオンラインのゲームアプリケーションがある。UE100は、トラフィックが期待されないことを示すようビット212を“11”に設定する。これは、UE100からeNodeB114への無線リソース制御(radio resource control)(RRC)解放インジケータとして解釈されてよい。
【0017】
他の実施形態において、UE支援情報112は、トラフィックタイプ情報又はパケットIAT情報の精度を高めるよう3又はそれ以上のビットを使用してよい。例えば、複数のビットが、実際のパケットIAT時間(例えば、10秒)を通信するために使用されてよい。
【0018】
A(3)−異なるパケットIATフォーマットの選択的報告
特定の実施形態において、UE100は、異なるフォーマット又は統計的表示を用いてパケットIAT情報を選択的に通信するよう構成されてよい。その選択は、例えば、トラフィックの現在のタイプに基づいてよい。パケットIATは、パケットごとに異なってよい。パケットごとに異なるパケットIATを送信するよりむしろ、幾つかの実施形態は、特定の期間にわたる又は指定されるイベントについてのパケットIATの統計的表示を用いて1よりも多いパケットを表してよい。例えば、パケットIATは、最小IAT及び最大IATとして表されてよい。他の例として、パケットIATは、平均IAT及び最大IATとして表されてよい(例えば、最小IATがゼロであり得るとの理解の下。)。
【0019】
特定のアプリケーションについて、トラフィックはバースト的及び/又は不定期である。例えば、複数又はバーストのパケットが、数秒ごとかそこらで送信されてよい。バーストパケットトラフィックについての平均IATは、如何にしてパケットが到着するかを示さないので、十分な情報を提供しない。パケットのバーストの存続期間についてのパケットIATは“ショートIAT”とここでは呼ばれ、2つの連続するバーストの間の存続期間についてのパケットIATは“ロングIAT”とここでは呼ばれる。ショートIATは極めて小さく、例えば、1又は数ミリ秒の大きさであってよい。ロングIATは極めて大きく、例えば、1秒又はそれ以上の大きさであってよい。一実施形態において、UE100は、バースト的トラフィックを正確に表すようショートIAT及びロングIATの両方を報告する。UE100は、ショートIAT及び/又はロングIATの平均値を報告してよい。
【0020】
図3Aは、一実施形態に従って、タイプ識別子(ID)310及び1又はそれ以上のIAT値312を含むUE支援情報112のデータ構造を表す。UE100は、1又はそれ以上のIAT値312をeNodeB114へ送信するのに使用されるフォーマット及びトラフィックのタイプを認識する。eNodeB114が1又はそれ以上のIAT値312を正確に解釈するために、タイプID310はフォーマットを特定する。
図3Bは、一実施形態に従って、異なるトラフィックタイプについて、
図3Aに示されたタイプID310の記述例314を表す。
図3Bに示されるように、タイプID310は2ビットを含む。なお、他の実施形態は、単一ビット又は2よりも多いビットを使用してよい。この例では、UE100は、報告されるIAT値312が平均のショートIAT及びロングIATを含むことを示すよう、トラフィックがバースト的及び/又は不定期である場合に、タイプID310を“00”に設定する。規則的な(例えば、バースト的でない)トラフィックに関し、UE100は、タイプID310を、報告されるIAT値312が最小及び最大のIATを含むことを示すよう“01”に、報告されるIAT値312が平均及び最大のIATを含むことを示すよう“10”に、且つ、報告されるIAT値312が他の所定の(例えば、UE100及びeNodeB114の両方に知られる)フォーマット(所定の期間にわたる又は所定のイベントについてのIATの他の統計的表示を含んでよい。)を含むことを示すよう“11”に設定する。
【0021】
A(4)−IAT又は次回パケット到着情報の選択的報告
特定の実施形態において、UE100は、パケットIAT値(例えば、平均IAT又は最大IAT)よりもむしろ、選択的に、次回パケット到着情報を報告してよい。次回パケット到着情報は、UE100による予測であってよく、あるいは、アプリケーションからアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介して装置/媒体アクセス制御(MAC)層へ渡される情報に基づいてよい。幾つかの場合に、直ぐ次のパケット到着間隔に関する情報は、平均又は最大IATよりも有益であり得る。
【0022】
上述されたように、パケットIATは、2つの連続して到着するパケット又はバースト若しくはパケットの間の間隔の指標である。パケットIATは、例えば、接続モードの現在のDRXコンフィグレーションが適切であるか、又はそれが調整されるべきであるかどうかを決定するのに有用である。次回パケット到着時間は、他方で、現在のアップリンク伝送と次の到着パケットとの間の間隔に対応する。次回パケット到着時間は、例えば、パケットが近い将来において期待されない場合にUE100がアイドルモードに置かれるべきであるかどうか、又はパケットが直ぐに期待される場合にUE100が接続モードに保たれるべきであるかどうかを決定するのに有用である。
【0023】
図4は、一実施形態に従って、パケットIAT又は次回パケット到着情報を選択的に報告するフローチャートである。この例において、UE100は、そのUL伝送バッファにおいて更なるパケットが存在するかどうかをクエリする(400)。UE伝送バッファにおいて更なるパケットが存在しない場合は、UE100は、次回パケット到着時間を送信し(410)、それにより、eNodeB114は、UE100がアイドルモードに置かれるべきか又は接続モードに保たれるべきかどうかを決定することができる。しかし、UL伝送バッファにおいて依然としてパケットが存在する場合は、UE100は、パケットIAT情報を(例えば、上述されたように)送信し(412)、それにより、eNodeB114は、RAN機能性最適化、例えば、接続モードのDRXコンフィグレーションが適切であるかどうか、又はDRXコンフィグレーションが調整されるべきであるかどうかを決定すること、を実行することができる。
【0024】
幾つかのUEは、パケットIATを決定するための及び/又は次回パケット到着時間を予測するための機能を有さないことがある。よって、特定の実施形態において、UE100は、パケットIATを決定し且つ次回パケット到着時間を予測する自身の機能をeNodeB114に示すよう構成される(例えば、eNodeB114との接続を確立する場合)。この機能情報は、例えば、フィーチャグループインジケータ(feature group indicator)(FGI)ビットを用いて、通信されてよい。例えば、ビット番号38のような現在未定義のFGIビット(ビット番号37乃至64)のうちの1つが使用され得る。
【0025】
図5Aは、一実施形態に従って、到着時間値512がパケットIAT又は次回パケット到着時間値に対応するかどうかを示すトグルビット510を含むUE支援情報112のデータ構造を表す。
図5AにおけるUE支援情報112は、例えば、MACプロトコルデータユニット(PDU)に付加され得るMAC制御要素(CE)を介して通信されてよい。一実施形態において、アップリンク共有チャネル(UL−SCH)のための論理制御識別(LCID)値(例えば、01011〜11000)の1つが、MAC CEのために使用される。この例では、5ビットが到着時間値512を表すために使用され、残りのビットは、図示されるように、将来の使用のために留保されてよい。他の実施形態では、5よりも少ないビット又は5よりも多いビットが、到着時間値512を表すために使用されてよい。
【0026】
後述されるように、他のタイプのメッセージ(例えば、RRCメッセージ)がまた、到着時間値及び他のタイプのUE支援情報を通信するために使用されてよい。例えば、UEに特有のIAT又は次回パケット到着情報は、アップリンク専用制御チャネル(UL−DCCH)メッセージの情報要素(IE)の1つにおいて情報を含めることによって、eNodeB114へ送信されてよい。一実施形態において、“UE−IAT−NextPacketArrival”と呼ばれるIEは、IAT又は次回パケット到着情報を含み、eNodeB114によって要求される情報を転送するためにUE100によって使用されるUEInformationResponseメッセージに含まれてよい。UE−IAT−NextPacketArrivalメッセージの構造の例が以下で示され、ショート(Short)IAT、ロング(Long)IAT、及び規則的な(Regular)IATを含む:
【0028】
図5Bは、特定の実施形態に従って、
図5Aに示されたトグルビット510及び到着時間値512の記述例514を表す。この例において、UE100は、トグルビット510を、到着時間値512がパケットIAT情報を含むことを示すよう“0”に、且つ、到着時間値512が次回パケット到着時間情報を含むことを示すよう“1”に設定する。
図5Bに示されるように、到着時間値512のビットは、一実施形態では絶対時間値を表し、他の実施形態では指標値を表す。絶対時間値は、例えば、1ミリ秒、10ミリ秒、100ミリ秒、1秒、10秒、又はその他時間値を示してよい。代替的に、指標値は、時間値の範囲に対応してよい。5ビットによれば、例えば、とり得る指標は、“00000”から“11111”の範囲に及ぶ。指標は、実際のIAT値又は値範囲にマッピングされてよい。例えば、“00000”の指標は、1ミリ秒から100ミリ秒の範囲にマッピングされてよく、“00001”の指標は、101ミリ秒から200ミリ秒の範囲にマッピングされてよい、等。
【0029】
B.移動状態インジケータ(MSI)
一実施形態において、UE支援情報112は、UE100のMSIを含む。UE100がセル間を移動している場合に、第1のeNodeBから第2のeNodeBへのハンドオーバに必要とされるオーバヘッド又はリソースは、UE100がアイドルモードにある場合に比べて、UE100がアクティブモードにある場合に、より大きい。UE100がアクティブモードにある場合に、第1のeNodeBは、ハンドオーバに必要な情報を第2のeNodeBへ送る。しかし、UE100がアイドルモードにある場合に、ハンドオーバに必要な情報は第1のeNodeBにない。むしろ、アイドルモードにおける情報は、エボルブド・パケット・コア(evolved packet core)の移動管理エンティティ(mobility management entity)(MSE)にある。よって、例えば、MSIをUE100からeNodeB114へ送ることは、eNodeB114がRRC接続を解放し、UE100を、それが高速で移動している場合に、RRCアイドル状態に移すことを可能にすることによって、シグナリングオーバヘッド及びシステムリソースを低減する。
【0030】
図6は、一実施形態に従って、MSIビット610を含むUE支援情報112のデータ構造を表す。この例において、UE100は、MSIビット610を、UE100の移動度が低いか又はないことを示すよう“0”に設定し、UE100は、MSIビット610を、UE100の移動度が高いことを示すよう“1”に設定する。当業者は、本開示から、追加ビットが精度を上げるために使用されてよいと認識するであろう(例えば、高位の移動状態、中位の移動状態、通常の移動状態、及び低位又は無の移動状態を示すため)。
【0031】
一実施形態において、MSIビット610は、オープンモバイルアライアンス・デバイスマネージメント(open mobile alliance device management)(OMA−DM)又はオペレータによりシグナリングを介して予め設定される(例えば、固定位置又はマシンタイプコミュニケーション(machine type communication)(MTC)専用装置のため)。他の実施形態において、MSIビット610は、全地球航法衛星システム(global navigation satellite system)(GNSS)又は他のナビゲーションシステムからのシグナリングに基づき更新される。他の実施形態において、MSIビット610は、所定の時間期間の間に実行されるセル再設定又はハンドオーバの回数及びMSEにより更新される。例えば、RRCアイドル状態において、追跡は、選択された期間内にセル再選択の数を数えることに基づき行われてよい。一方、RRC接続状態において、追跡は、選択された期間内にハンドオーバの数を数えることに基づき行われてよい。当業者は、1又は複数の解決法がUE100の移動状態を識別するために使用され得ることを理解するであろう。インジケータ(例えば、
図6におけるMSIビット)へのUE100において利用可能な移動状態情報のマッピング、及びUE支援情報112の部分としてMSIビット610をeNodeB114へ運ぶことは、eNodeB114がより速く且つより正確なUE設定決定を行うのを助け、ひいては、UE100がバッテリ寿命を節約するのを助ける。
【0032】
C.データ及び/又はトラフィックタイプ特性
一実施形態において、UE支援情報112は、データタイプ特性及び/又はトラフィックタイプ特性を含む。トラフィックタイプの例は、
図2A及び
図2Bに関して上述されたバックグラウンド又はアクティブトラフィックである。他の例として、UE支援情報112は、トラフィックがモバイル発信(MO)タイプのトラフィック又はモバイル着信(MT)タイプのトラフィックであるかどうかのインジケーションを含んでよい。MO及びMTタイプトラフィックは、トラフィックがUL専用、DL専用、又はUL及びDLの両タイプのトラフィックであると期待されるかどうかを指す。
図7は、一実施形態に従って、トラフィックタイプビット710を含むUE支援情報112のデータ構造を表す。この例において、UE100は、トラフィックタイプビット710を、トラフィックがUEトリガデータ(例えば、テキスト及び/又は写真をアップロードするソーシャルネットワーキングアプリケーション)であることを示すよう“0”に設定し、UE100は、トラフィックタイプビット710を、トラフィックがDLトリガデータ(例えば、ウェブページをダウンロードするウェブブラウザアプリケーション)であることを示すよう“1”に設定する。eNodeB114は、示されるトラフィックタイプの期待される周期性に基づきそのUL割り当て及び/又はDRXサイクルを調整するためにトラフィックタイプ情報を使用してよい。
【0033】
一実施形態において、データ及び/又はトラフィックタイプは、電力選好インジケーションの形をとってよい。例えば、UE100は、アクティブトラフィックを処理する場合に通常の電力設定の選好を、そして、バックグラウンドトラフィックを処理する場合に低減された又は低い電力設定の選好を送ってよい。
図8は、一実施形態に従って、電力選好ビット810を含むUE支援情報112のデータ構造を表す。この例において、UE100は、電力選好ビット810を、通常の電力設定(例えば、アクティブモードにある。)の選好を示すよう“0”に設定し、UE100は、電力選好ビット810を、低電力設定(例えば、バックグラウンドモードにある。)の選好を示すよう“1”に設定する。電力選好ビット810に基づき、eNodeB114は、UEのDRXコンフィグレーション設定及び他のパラメータを選択的に調整することができる。電力選好ビット810が低電力設定(例えば、最適化された電力節約)のために設定される場合に、例えば、eNodeB114は、長いDRXサイクル又はRRC接続解放を選択してよい。
【0034】
D.時間アライメントタイマ(TAT)フィードバック
一実施形態において、UE支援情報112は、TATについて特定の又は所望の値を示すTATフィードバックを含む。LTEシステムにおいて、eNodeB114は、夫々のUEについてTATを設定する。UEは、自身らのTATタイマを用いて、UL時間アライメントを維持する。TATが特定のUEについて満了する場合に、eNodeB114は、そのUEについてUL制御チャネルを解放し、UEは、UL時間アライメントプロシージャを実行するまでUL伝送を提供することができない。
【0035】
特定の実施形態において、UE100は、そのUL制御チャネルを解放するようeNodeB114に示すためにTATタイマを用いてフィードバックを提供するよう構成される。1つのそのような実施形態において、UE100は、TAT値が最小値に設定されることを要求することによって、又は他の特定の値を要求することによって、フィードバックを提供する(例えば、UE100は、より長い時間接続されたままであるが、ULリソースを浪費したくない場合)。加えて、又は他の実施形態において、UE100は、より長い時間、例えば、より長いDRXスリープ期間の間、タイマが満了することを防ぐよう、TAT値が非常に高い値に設定されることを要求してよい。高いTAT値は、例えば、UE100の移動度が低いか又はない場合に(例えば、スマートメータ又はセンサのような装置のような特定のMTC装置に関する。)、有用であり得る。
【0036】
II.UE支援情報のシグナリングの例
UE支援情報をUE100からeNodeB114へ送るための下記の実施形態は、一例として与えられている。当業者は、本開示から、多数の異なるタイプのメッセージ、フォーマット、又はプロトコルが使用されてよいと認識するであろう。
【0037】
図9は、特定の例となる実施形態に従って、UE支援情報に基づきDRXセットを割り当てるためのUE100とeNodeB114との間のやり取りを表す。後述されるように、
図9に示されるやり取りは、eNodeB114が、利用可能なDRXセットのリストを、MAC−MainConfig情報要素(IE)910を用いてUE100へ送信すること、UE100がUE支援情報をUE−AssistanceInfoIE912においてeNodeB114へ送信すること、及びeNodeB114が、割り当てられたDRXセット(又はインデックス)をdrxSet−ConfigIE914においてUE100へ送信することを含む。
【0038】
eNodeB114は、MAC−MainConfigIE910を変更するようRadioResourceConfigDedicatedIEを用いて、接続確立又は再確立時に、DRXセットのリストをUE100へ送信する。eNodeB114は、例えば、リストが変わる場合は、いつでもDRXセットのリストを送信してよい。一実施形態において、MAC−MainConfigIE910は、eNodeB114で利用可能なN個のDRXセットをリストアップする。マルチDRXスイッチングをサポートするよう、複数組のDRXセット(<=N)が使用されてよい。DRXセットのうちの1又はそれ以上は、例えば、最小のエンドツーエンド遅延のために、性能最適化されてよい。他のDRXセットは、例えば、電力節約のために最適化されてよい。他のタイプのDRXセットは、性能と電力節約との間のバランスを提供してよい。
【0039】
MAC−MainConfigIE910は、eNodeB114で利用可能な特定のDRXセットを識別する“drx−index”を含んでよい。drx−indexは、eNodeB114が、その特定のDRXセットに関連したDRXパラメータの全てよりむしろdrx−index(Nの値に依存して数ビットであってよい。)を送信することができるので、マルチDRX実施形態のためのシグナリングオーバヘッドを低減するのに役立つ。しかし、特定の実施形態において、eNodeB114は、最初に、eNodeB114で利用可能な全てのDRXセットのリストをUE100へ送信する。MAC−MainConfigIE910は、DRXセットのリストを得た後の最初の時間に使用されるDRXセット番号をUE100に示す“assigned−DrxSetIndex”パラメータを更に含んでよい。
【0040】
再び
図9を参照すると、UE−AssistanceInfoIE912は、例えば、好ましいDRXセット若しくは好ましいDRXインデックス、期待されるデータ、電力若しくは性能の選好、MSI、又は他のタイプのUE支援情報(例えば、上述されたバックグラウンド/アクティブトラフィック、他のトラフィック特性、TATタイマフィードバック、IAT、及び/又は次回パケット到着時間)を含んでよい。一実施形態において、UE100からeNodeB114へ送信されるUE−AssistanceInfoIE912は、UL−DCCHにおいて含まれる。UE−AssistanceInfoIE912を含むUL−DCCHメッセージの構造の例は、次のように与えられる:
【0042】
他の実施形態において、UE−AssistanceInfoIE912は、上記のUL−DCCHメッセージの構造の例において示される“RRCConnectionReconfigurationComplete”、“RRCConnectionReestablishmentComplete”、“rrcConnectionSetupComplete”、及び/又は“ueInformationResponse”のような、UL−DCCHメッセージによって搬送され得る既存のIEの重要でない拡張子のうちの1つとして定義される。そのようなメッセージは、概して、何らかのeNodeBにより開始されたRRCメッセージに応答して送信される。よって、UEは、そのようなメッセージの1つがトリガされるのを待っているので、厳密に必要とされるときに、UE支援情報を送信することができないことがある。
図9に示されるように、UE−AssistanceInfoIE912の特定の実施形態は、UEによってトリガされるUE支援情報伝送を送信するための新たなUL RRCUEAssistanceMessageを含む。そのような実施形態では、UEは、いつでもUEへUE支援情報を送信することができる。
【0043】
例えば、RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージは、データが近い将来に到来すると期待されることを示す“data−Expected”フィールド、電力節約選好又は性能選好に関して実行中のアプリケーションの特性を示す“power−Or−Perfomance−preferred”フィールド、移動度を(例えば、単位時間ごとのハンドオーバ又はセル再選択の関数に関して)示す“mobility−State−Indication”フィールド、UE100によって自身の性能を最適化するために要求されるDRX設定の特定のセットを示す“preferred−DrxSet”フィールド、UE100が将来設定したいと望むDRXセットに対応するインデックス値を含む“preferred−Drxset−index”フィールド、それらの組み合わせ、及び/又は本願で開示されるUE支援情報を送信するための他のフィールドを含んでよい。
【0044】
一例として、“powerPreference−Indication”と呼ばれるUE支援パラメータは、UE100が(上記の)電力選好インジケーションに対応するかどうかを示すために使用されてよく、RRCConnectionReconfigurationメッセージは、UEの電力節約選好に関連した情報を提供するために使用される“powerPrefIndicationConfig”IEを含んでよい。powerPrefIndicationConfigIEは、UE100が、電力節約のために主として最適化されるコンフィグレーションを選ぶことを示すよう“lowpowerconsumption”に設定され得る“PowerPrefIndication”フィールドを含む。さもなければ、UE100は、PowerPrefIndicationフィールドを“normal”状態に設定する。
【0045】
一実施形態において、電力選好インジケーションを提供することができるUEは、電力選好インジケーションを提供するよう構成されるとき及び電力選好の変更時を含む幾つかの異なる状況において、自身の電力選好を送信するプロシージャを開始してよい。プロシージャを開始すると、UE100は、電力選好インジケーションを提供するよう構成されてから電力選好インジケーションを送信したかどうかを決定する。送信していない場合は、UE100は、UEAssistanceInformationメッセージの送信を開始する。UE100が既に電力選好インジケーションを送信していた場合は、UE100は、自身の現在の電力選好情報が、UEAssistanceInformationメッセージの最後の送信において示されたものと異なるかどうかを決定する。現在の電力選好が異なり、且つ、電力選好インジケーションタイマが満了している場合は、UE100は、現在の情報を含むUEAssistanceInformationメッセージの送信を開始する。また、UE100が、ハンドオーバの直前に、更新された電力選好インジケーションをソースセルへ送信していた場合は、ハンドオーバが完了された後、UE100は、現在の情報を含むUEAssistanceInformationメッセージの送信を開始する。
【0046】
PowerPrefIndicationフィールドを含むUEAssistanceInformationメッセージの構造の例は、次のように与えられる:
【0048】
UE−AssistanceInfoIE912に応答して、eNodeB114は、1又はそれ以上のアクションを起こしてよく、あるいは、如何なるアクションも起こさないと決定してよい。例えば、eNodeB114は、UE100を解放すること(例えば、UE100をアイドルモードに入らせること)によって応答してよい。
図9に示されるように、eNodeB114はまた、DRX設定を変更するリクエストとともにdrxSet−ConfigIE914をUE100へ送信することによって、UE−AssistanceInfoIE912に応答してよい。drxSet−ConfigIE914は、新たに割り当てられたDRXセット又はDRXセットインデックスを含んでよい。一実施形態において、drxSet−ConfigIE914は、RadioResourceConfigDedicatedIEの拡張である。MACメインコンフィグレーション情報は、RadioResourceConfigDedicatedを用いてeNodeB114からUE100へ送信される。RadioResourceConfigDedicatedIEは、無線ベアラ(RB)をセットアップ、変更、及び解放するために、MACメインコンフィグレーションを変更するために、半永続スケジューリング(semi-persistent scheduling)(SPS)コンフィグレーションを変更するために、且つ、専用の物理コンフィグレーションを変更するために、使用される。特定の実施形態において、RadioResourceConfigDedicatedIEは、DRXコンフィグレーションを変更するためにも使用され得る“drxSet−Config”IEと本願で呼ばれる新しい要素を含むよう変更される。
【0049】
図10は、一実施形態に従って、DRXセットを選択又は変更する方法1000のフローチャートである。方法1000は、UE100においてradioResourceConfigDedicatedメッセージを受信すること1010を含む。最初に、UE100は、RRCConnectionReconfigurationメッセージがfullConfigIEを含むかどうかをクエリする(1012)。それがfullConfigIEを含まない場合は、UE100は、MAC−MainConfigIEからのDRXセット更新を実行する。DRXSet(eNodeB114で利用可能なDRXセットのリストである。)における夫々のdrxset−indexについて、UE100は、DRXセットを生成し(1014)、それを対応するdrxset−indexと関連付ける。DRXセットが、受信されたdrx−indexに対応付けて既に設定されている場合は、UE100は、現在のradioResourceConfigDedicated DRXSet IEに基づきDRXセットを変更する(1016)。次いで、UE100は、assigned−DrxSetIndex値に基づき現在のDRXセットを設定する(1018)。
【0050】
UE100は、drxSet−ConfigIEがradioResourceConfigDedicatedメッセージにおいて存在するかどうかをクエリする(1020)。fullConfigIEがRRCConnectionReconfigurationメッセージにおいて存在する場合に、radioResourceConfigDedicatedメッセージは、通常はdrxSet−ConfigIEを含まない。しかし、drxSet−ConfigIEが存在する場合は、UE100は、drxset−idexがメッセージにおいて存在するかどうかをクエリする(1022)。drxset−indexが存在する場合は、UE100は、drxSet−ConfigIEにおいて含まれる現在のdrxset−indexを読み出し、対応するDRXセットを、更なる変化まで、使用すべき現在のDRX設定として設定する(1024)。しかし、drxset−indexが存在しない場合は、UE100は、Current−drxSetを得て、対応するDRXセットを、更なる変化まで、使用すべきDRX設定として設定する(1026)。
【0051】
RRCConnectionReconfigurationメッセージがfullConfigIEを含まない場合は、UE100は、MAC−MainConfigIEからのDRXセット更新を実行しない。むしろ、新しいradioResourceConfigDedicatedメッセージを受信した後、UE100は、drxset−indexがそのメッセージにおいて存在するかどうかをクエリする(1022)。drxset−indexが存在する場合は、drxSet−ConfigIEにおいて含まれる現在のdrxset−indexを読み出し、対応するDRXセットを、更なる変化まで、使用すべき現在のDRX設定として設定する(1024)。しかし、drxset−indexが存在しない場合は、UE100は、Current−drxSetを得て、対応するDRXセットを、更なる変化まで、使用すべきDRX設定として設定する(1026)。
【0052】
III.モバイル装置の例
図11は、本願で開示される実施形態の1又はそれ以上により使用され得るモバイル装置の実例を与える。モバイル装置は、例えば、UE、移動局(mobile station)(MS)、移動無線装置、移動通信装置、タブレット、ハンドセット、又は他のタイプの移動無線装置であってよい。モバイル装置は、eNodeB、ベースバンドユニット(base band unit)(BBU)、遠隔無線ヘッド(remote radio head)(RRH)、遠隔無線設備(remote radio equipment)(RRE)、中継局(relay station)(RS)、無線設備(radio equipment)(RE)、又は他のタイプの無線ワイドエリアネットワーク(wireless wide area network)(WWAN)アクセスポイントのような基地局と通信するよう構成される1又はそれ以上のアンテナを含むことができる。モバイル装置は、3GPP LTE、WiMAX、高速パケットアクセス(High Speed Packet Access)(HSPA)、ブルートゥース、及びWiFiを含む少なくとも1つの無線通信標準規格を用いて通信するよう構成され得る。モバイル装置は、夫々の無線通信標準規格のための別個のアンテナ又は複数の無線通信標準規格のための共有アンテナを用いて通信することができる。モバイル装置は、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network)(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network)(WPAN)、及び/又はWWANにおいて通信することができる。
【0053】
図11は、モバイル装置からの音声入力及び出力のために使用され得るマイクロホン及び1以上のスピーカの実例を更に与える。ディスプレイスクリーンは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display)(LCD)スクリーン、又は有機発光ダイオード(organic light emitting diode)(OLED)ディスプレイのような他のタイプのディスプレイスクリーンであってよい。ディスプレイスクリーンは、タッチスクリーンとして構成され得る。タッチスクリーンは、容量性、抵抗性、又は他のタイプのタッチスクリーン技術を使用してよい。アプリケーションプロセッサ及びグラフィクスプロセッサは、プロセッシング及びディスプレイ機能を提供するよう内部メモリへ結合され得る。不揮発性メモリポートはまた、データ入出力選択肢をユーザに与えるために使用され得る。不揮発性メモリポートはまた、モバイル装置のメモリ機能を拡張するために使用されてよい。キーボードは、更なるユーザ入力を提供するようモバイル装置と一体化されるか又はモバイル装置へ無線により接続されてよい。仮想キーボードがまた、タッチスクリーンを用いて提供されてよい。
【0054】
様々な技術、又はその特定の態様若しくは部分は、フロッピー(登録商標)ディスケット、CD−ROM、ハードドライブ、非一時的コンピュータ可読記憶媒体、又はその他機械可読記憶媒体において収容されるプログラムコード(すなわち、命令)の形をとってよく、プログラムコードが機械(例えば、コンピュータ)にロードされて該機械によって実行される場合に、機械は、様々な技術を実施する装置になる。プログラム可能なコンピュータでのプログラムコード実行の場合に、コンピュータ装置は、プロセッサと、プロセッサによって読出可能な記憶媒体(揮発性及び不揮発性メモリ並びに/又は記憶素子を含む。)と、少なくとも1つの入力装置と、少なくとも1つの出力装置とを含んでよい。揮発性及び不揮発性メモリ並びに/又は記憶素子は、RAM、EPROM、フラッシュドライブ、光学ドライブ、磁気ハードドライブ、又は電気データを記憶するための他の媒体であってよい。基地局及び移動局は、トランシーバモジュール、カウンタモジュール、プロセッシングモジュール、及び/又はクロックモジュール若しくはタイマモジュールを更に含んでよい。本願で記載される様々な技術を実施又は利用し得る1又はそれ以上のプログラムは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、再利用可能な制御、及び同様のものを使用してよい。そのようなプログラムは、コンピュータシステムと通信するために高度な手続き型又はオブジェクト指向のプログラミング言語において実施されてよい。なお、プログラムは、必要に応じて、アセンブリ又は機械言語において実施されてよい。いずれの場合にも、言語は、コンパイル又は解釈された言語であり、ハードウェア実装と組み合わされてよい。
【0055】
本明細書で記載される機能ユニットの多くは、1又はそれ以上のモジュールとして実施されてよいことが理解されるべきである。なお、モジュールは、とりわけそれらの実施独立性を強調するために使用される語である。例えば、モジュールは、カスタムVLSI回路若しくはゲートアレイ、ロジックチップのような市販の半導体、トランジスタ、又は他のディスクリート部品を有するハードウェア回路として実施されてよい。モジュールはまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイス又は同様のもののようなプログラム可能なハードウェア装置において実施されてよい。
【0056】
モジュールはまた、様々なタイプのプロセッサによる実行のために、ソフトウェアにおいて実施されてよい。実行可能コードの識別されるモジュールは、例えば、オブジェクト、プロシージャ、又は関数として編成され得るコンピュータ命令の1以上の物理的又は論理的ブロックを有してよい。それでもなお、識別されるモジュールの実行ファイルは、物理的にまとめて位置付けられる必要はなく、異なった場所に記憶された別個の命令を有してよく、それらの命令は、論理的にまとめられる場合に、モジュールを有し、そのモジュールのための定められた目的を達成する。
【0057】
実際に、実行可能コードのモジュールは、単一の命令、又は多数の命令であってよく、複数の異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラムの間で、そして複数のメモリ装置にわたって分配されてよい。同様に、オペレーショナルデータは、識別され、本願ではモジュール内で表されてよく、如何なる適切な形態においても具現され、如何なる適切なタイプのデータ構造内でも編成されてよい。オペレーショナルデータは、単一のデータセットとして集められてよく、あるいは、異なる記憶装置にわたること含め、異なる場所にわたって分配されてよく、少なくとも部分的に、単に、システム又はネットワークにおける電子信号として、存在してよい。モジュールは、受動的又は能動的であってよく、所望の機能を実行するよう動作するエージェントを含む。
【0058】
本明細書の全体を通して“例”との言及は、その例に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が本発明の少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。よって、本明細書の全体を通して様々な箇所における“例において”との表現の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態に言及しているわけではない。
【0059】
本願で使用されるように、複数の項目、構造部品、成分要素、及び/又は材料は、便宜上、共通の羅列において提示されることがある。しかし、そのような羅列は、あたかも挙げられているものの夫々が別個の且つ一意のものとして個々に識別されるかのように解釈されるべきである。よって、そのような個々の列挙は、反対に指し示すことなしに共通のグループにおけるそれらの提示にのみ基づき同じ羅列内の何らかの他の列挙の事実上の等価物として解釈されるべきである。加えて、本発明の様々な実施形態及び例は、それらの様々な構成要素の代替とともに本願で参照されてよい。そのような実施形態、例、及び代替は、互いの事実上の等価物として解釈されるべきでなく、本発明の別個の自立した表現として解釈されるべきであることが理解される。
【0060】
上記は、明りょうさのために幾らか詳細に記載されてきたが、特定の変更及び改良がその原理から逸脱することなしになされてよいことは明らかである。本願で記載される処理及び装置の両方を実施する多くの代替方法が存在することが留意されるべきである。然るに、本実施形態は、限定ではなく実例として解釈されるべきであり、本発明は、本願で与えられている詳細に制限されず、添付の特許請求の範囲の適用範囲及び均等の範囲内で変更されてよい。
【0061】
当業者には当然に、多くの変更は、本発明の基礎をなし原理から逸脱することなしに、上記の実施形態の詳細に対してなされてよい。従って、本発明の適用範囲は、特許請求の範囲によってのみ決定されるべきである。