【文献】
Sensors, 2010, Vol. 10, pp. 5798-5808
【文献】
Mol. Cell, 2000, Vol. 6, pp. 683-692
【文献】
PLOS ONE, 2013, Vol. 8, No. 7, e68916
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記T細胞の質量の増大が検出され、及び前記T細胞が前記標的細胞上に提示された抗原によって活性化されたT細胞受容体を有することを示す、または、前記標的細胞の質量の減少が、接触しているT細胞が前記標的細胞上に提示された抗原によって活性化されるT細胞受容体を有することを示す、請求項1に記載の方法。
前記標識のない光学イメージングが、生細胞干渉法(LCI)、デジタルホログラフィー及び側方シアリング干渉からなる群より選択される方法を含む、請求項11に記載の方法。
前記生細胞干渉計システムが、1つまたは複数の細胞のイメージを処理する、及び格納するように適応されたプロセッサエレメント及びメモリ貯蔵エレメントを含む、請求項17に記載の方法。
前記標的細胞が、癌幹細胞、転移性細胞、病原体に感染した細胞、異種のタンパク質またはペプチドを発現する構築物をトランスフェクトした組換え細胞からなる群から選択される細胞を含む、請求項1−22のいずれか一項に記載の方法。
前記標的細胞は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、副腎皮質癌腫、カポジ肉腫、肛門癌、虫垂癌、星細胞腫、非定型奇形様/横紋筋腫瘍、胆管癌、肝臓外癌、膀胱癌、骨癌、脳幹膠腫、星細胞腫、脊髄腫瘍、中枢神経系非定型奇形腫様/横紋筋腫瘍、中枢神経系胚芽腫、中枢神経系胚細胞腫瘍、頭蓋咽頭腫、上衣細胞腫、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、類癌腫、心臓腫瘍、子宮頸癌、脊索腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性障害、大腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚t−細胞リンパ腫、胆管癌、肝臓外癌、非浸潤性乳管癌(DCIS)、胚芽腫、子宮体癌、上衣細胞腫、食道癌、鼻腔神経芽細胞腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝臓外胆管癌、眼内メラノーマ、網膜芽細胞腫、骨の線維性組織球腫、悪性及び骨肉腫、胆嚢癌、胃の(胃)癌、胃腸管系類癌腫、消化管間質腫瘍(GIST)、卵巣癌、精巣癌、頭蓋外癌、性腺外癌、毛様細胞性白血病、頭頚部癌、心臓癌、肝細胞性(肝臓)癌、組織球症、ランゲルハンス細胞癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内メラノーマ、島細胞腫瘍、膵神経内分泌腫瘍、腎臓癌、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、喉頭癌、白血病、急性リンパ芽球性(ALL)、急性骨髄様(AML)、慢性リンパ性(CLL)、慢性骨髄性(CML)、有毛細胞、唇及び経口腔癌、肝癌(原発性)、非浸潤性小葉癌(LCIS)、肺癌、リンパ腫、皮膚T−細胞癌、ホジキン、非ホジキン、原発性中枢神経系(CNS)、マクログロブリン血症、ワルデンストレーム、雄型乳癌、メラノーマ、メルケル細胞癌腫、中皮腫、転移性頚部扁平上皮癌、正中線路癌腫、口癌、多発性内分泌腺腫、多発性骨髄腫/血漿細胞新生物、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、慢性病患者(CML)、多発性骨髄腫、経鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽腫、口腔癌、唇、及び口咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、膵癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔及び経鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、クロム親和性細胞腫、下垂体腫瘍、血漿細胞新生物、胸膜肺芽細胞腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前立腺癌、直腸癌、腎臓細胞(腎臓)癌、腎臓骨盤及び輸尿管、移行細胞癌、横紋筋肉腫、唾液腺癌、肉腫、皮膚癌、小腸癌、扁平上皮癌、隠れた原発性である頚部扁平上皮癌、胃の(胃)癌、精巣癌、喉頭癌、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺癌、栄養膜腫瘍、輸尿管及び腎盂癌、尿道癌、子宮癌、子宮体癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症及びウィルムス腫瘍からなる群から選択される癌細胞を含む、請求項24に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
光学顕微鏡により、標的細胞認識及び死滅の完全な状況の、CTLの直接の同定及びトラッキングができる。エピフルオレッセンス、共焦点顕微鏡法、総内面反射蛍光及び2光子レーザ走査顕微鏡法などの光学イメージング法がリンパ球活性化の研究のために探られてきたが、細胞を追跡し、及び定量化するために典型的には抗体または抱合されたタンパク質標識化を必要とする(Balagopalan et al. (2011) Nat. Rev. Immunol. 11: 21−33; Delon et al. (2002) Immunol. Rev. 189: 51−63)。これは、典型的な蛍光標識法技術のために必要とされる、多様な表現型に関連した形質導入の非効率性、並びにインビトロ培養の間の消耗または老化に向かう進行性の分化のために、Tリンパ球の研究への適用可能性を制限する(Sauce et al. (2002) J. Hematother. Stem Cell Res. 11: 929−940; Tran et al. (2008) J. Immunother. 31: 742−751)。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1)細胞の活性化を介してこれらの質量を増加させること;及び/または2)活性化を介してこれらの質量蓄積速度を増加させること;及び/または3)標的細胞を死滅させることを介して標的細胞質量を減少させることによって特異的標的細胞抗原に応答する有用なTリンパ球を同定するための方法が提供される。T細胞及び/または標的細胞(標的抗原を有する)の質量における変化は、標識のない光学イメージング技術(たとえば、LSI、側方シアリング干渉、デジタルホログラフィー顕微鏡法及び同様のもの)を使用して同定される。
【0008】
したがって、種々の態様において、本明細書において想定される方法(類)は、以下の実施形態のいずれか1つまたは複数を含んでいてもよいが、制限される必要はない:
【0009】
実施形態1:特異的標的細胞抗原に応答するT細胞受容体を同定する方法であって、前記方法は:複数の標的細胞を有する基体を提供すること;前記基体上の前記標的細胞をCD8+T細胞と接触すること;及び、標識のない光学イメージングを使用してT細胞の質量の増大及び/または標的細胞の質量の減少を同定することを含み、T細胞の質量の増大または標的細胞の質量の減少は、前記T細胞が前記標的細胞上に提示された抗原によって活性化されたT細胞受容体を有することを示す、前記方法。
【0010】
実施形態2:T細胞の質量の増大が検出され、及び前記T細胞が前記標的細胞上に提示された抗原によって活性化されたT細胞受容体を有することを示す、実施形態1の方法。
【0011】
実施形態3:標的細胞質量の減少は、接触しているT細胞が前記標的細胞上に提示された抗原によって活性化されるT細胞受容体を有することを示す、実施形態1−2のいずれか1つに記載の方法。
【0012】
実施形態4:標的細胞の死は、光学顕微鏡法を使用して定性的にモニターされる、実施形態1−3のいずれか1つに記載の方法。
【0013】
実施形態5:活性化されるT細胞を選択すること、及び/または単離することをさらに含む、実施形態1−4のいずれか1つに記載の方法。
【0014】
実施形態6:活性化されるT細胞を選択すること、培養すること、または貯蔵することをさらに含む実施形態1−5のいずれか1つに記載の方法。
【0015】
実施形態7:前記方法は、マイクロマニピュレーターを使用して活性化されたT細胞を選択することを含む、実施形態5−6のいずれか1つに記載の方法。
【0016】
実施形態8:選択されるT細胞からT細胞受容体をクローニングすることをさらに含む、実施形態5−7のいずれか1つに記載の方法。
【0017】
実施形態9:前記標的細胞は、静置培養である、実施形態1−8のいずれか1つに記載の方法。
【0018】
実施形態10:前記標的細胞は、マイクロチャネルに配置される、実施形態1−8のいずれか1つに記載の方法。
【0019】
実施形態11:前記標的細胞は、基体上のマイクロウェルに配置される、実施形態1−8のいずれか1つに記載の方法。
【0020】
実施形態12:前記基体は、少なくとも10のマイクロウェルを含む、実施形態11に記載の方法。
【0021】
実施形態13:前記基体は、少なくとも100のマイクロウェルを含む、実施形態11に記載の方法。
【0022】
実施形態14:前記基体は、少なくとも1000のマイクロウェルを含む、実施形態11に記載の方法。
【0023】
実施形態15:前記T細胞は、前記マイクロウェルに導入される、実施形態11−14のいずれか1つに記載の方法。
【0024】
実施形態16:マイクロウェルは、平均でマイクロウェル当たり約1つのT細胞を含む、実施形態15に記載の方法。
【0025】
実施形態17:前記マイクロウェルは、重合体から製造される、実施形態11−16のいずれか1つに記載の方法。
【0026】
実施形態18:前記マイクロウェルは、水のものとほぼ等しい屈折率をもつ重合体(たとえば、MY133、MY重合体からのUV−硬化性重合体)から製造される、実施形態17に記載の方法。
【0027】
実施形態19:前記マイクロウェルは、PDMSで製造される、実施形態17に記載の方法。
【0028】
実施形態20:前記マイクロウェルは、ケイ素基体にエッチングされる、実施形態11−16のいずれか1つに記載の方法。
【0029】
実施形態21:前記基体は、反射性である、実施形態1−20のいずれか1つに記載の方法。
【0030】
実施形態22:前記標識のない光学イメージングを使用することは、T細胞質量及び/または標的細胞質量における変化によって生じる前記細胞(群)を通過する光の相変化を検出することを含む、実施形態1−21のいずれか1つに記載の方法。
【0031】
実施形態23:前記標識のない光学イメージングは、定量的相イメージング顕微鏡法を含む、実施形態22に記載の方法。
【0032】
実施形態24:前記標識のない光学イメージングは、生細胞干渉法(LCI)、デジタルホログラフィー及び側方シアリング干渉からなる群より選択される方法を含む、実施形態23に記載の方法。
【0033】
実施形態25:生細胞干渉法を含む前記標識のない光学イメージングは:試験光線と参照光線との間の微小な相シフトを測定するように適応された干渉顕微鏡の観察チャンバに前記基体を提供すること;照明波長にて試験光線に細胞を曝露すること;細胞を通って広がる試験光線と参照光線との間の微小な相シフトを測定すること;及び、T細胞の質量の増大及び/または標的細胞の質量の減少の計測として、前記微小な相シフトまたはそこから由来したパラメーターを使用すること、
を含む、実施形態24に記載の方法。
【0034】
実施形態26:前記微小な相シフトは、その質量変化が決定される細胞の実質的に全ての投影された領域間で積分される、実施形態25に記載の方法。
【0035】
実施形態27:T細胞の質量の増大及び/または標的細胞の質量の減少の前記計測は、パラメーターmとして算出される実施形態25に記載の方法:
【数1】
式中、φは、測定された微小な相シフトであり、λは、照明波長であり、及び積分は、全ての細胞領域、A全体で行われる。
【0036】
実施形態28:T細胞の質量の増大及び/または標的細胞の質量の減少の前記計測は、
【数2】
として算出され、式中、mは、細胞乾燥質量であり、φλは、測定された相シフトであり、kは、5.56pg/μm
3として得られる質量変換因子であり、及びAは、投影された領域である、実施形態25に記載の方法。
【0037】
実施形態29:生細胞干渉計システムを使用して行われる方法は:
顕微鏡に機能的に接続された検出器;
複数のマイクロウェルを含む前記基体を含む試料チャンバ(灌流イメージングチャンバ);及び、
ビームスプリッタ、参照ミラー及び試料チャンバを介して光路長を補償する参照流体チャンバを含む干渉計
を含む、実施形態25−28のいずれか1つに記載の方法。
【0038】
実施形態30:試料チャンバは、チャンバ内の細胞培地を循環させるために適応された少なくとも1つの灌流導管を含む、実施形態29に記載の方法。
【0039】
実施形態31:生細胞干渉計システムは、1つまたは複数の細胞のイメージを処理する、及び格納するように適応されたプロセッサエレメント及びメモリ貯蔵エレメントを含む、実施形態16に記載の方法。
【0040】
実施形態32:前記標識のない光学イメージングは、透過白色光顕微鏡に取り付けられた四波側方シアリング干渉計を使用する側方シアリング干渉を含む、実施形態24に記載の方法。
【0041】
実施形態33:細胞(群)の質量は、どのように細胞(群)の質量が時間にわたって変化するかを観察するために複数回観察される、実施形態1−32のいずれか1つに記載の方法。
【0042】
実施形態34:方法は、複数の細胞の質量を定量化するために使用される、実施形態1−33のいずれか1つに記載の方法。
【0043】
実施形態35:方法は、少なくとも1,000の異なる細胞の質量を定量化するために使用される、実施形態1−34のいずれか1つに記載の方法。
【0044】
実施形態36:方法は、少なくとも10,000の異なる細胞の質量を定量化する使用される、実施形態1−34のいずれか1つに記載の方法。
【0045】
実施形態37:前記標的細胞は、癌細胞を含む、実施形態の1−36のいずれか1つに記載の方法。
【0046】
実施形態38:前記標的細胞は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性顆粒球性白血病(AML)、副腎皮質癌腫、AIDS関連癌(たとえば、カポシ肉腫、リンパ腫)、肛門癌、虫垂癌、星細胞腫、非定型奇形様/横紋筋腫瘍、胆管癌、肝臓外の癌、膀胱癌、骨癌(たとえば、ユーイング肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫)、脳幹膠腫、脳腫瘍(たとえば、星状細胞腫、脳及び脊髄腫瘍(脳幹膠腫)中枢神経系非定型奇形腫様/横紋筋腫瘍、中枢神経系胚芽腫、中枢神経系胚細胞腫瘍、頭蓋咽頭腫、上衣細胞腫、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、類癌腫(たとえば、小児、胃腸管系)、心臓腫瘍、子宮頸癌、脊索腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性障害、結腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚t−細胞リンパ腫、管癌、たとえば(胆管、肝臓外)、乳管上皮内癌(DCIS)、胚芽腫、子宮体癌、上衣細胞腫、食道癌、神経上皮腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝臓外胆管癌は、眼癌(たとえば、眼内メラノーマ、網膜芽細胞腫)、骨の線維性組織球腫、悪性及び骨肉腫、胆嚢癌、胃の(胃)癌、胃腸管系類癌腫、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍(たとえば、卵巣癌、精巣癌、頭蓋外癌、性腺外癌、中枢神経系)、妊娠性栄養膜腫瘍、脳幹癌、毛様細胞性白血病、頭頚部癌、心臓癌、肝細胞性(肝臓)癌、組織球症、ランゲルハンス細胞癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内メラノーマ、島細胞腫瘍、膵神経内分泌腫瘍、カポシ肉腫、腎臓癌(たとえば、腎細胞、ウィルムス腫瘍、及びその他の腎臓腫瘍)、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、喉頭癌、白血病、急性リンパ芽球性(ALL)、急性骨髄様(AML)、慢性リンパ性(CLL)、慢性骨髄性(CML)、有毛細胞、唇及び経口腔癌、肝癌(原発性)、上皮内小葉癌(LCIS)、肺癌(たとえば、幼年期、非小細胞、小細胞)、リンパ腫(たとえば、AIDS関連バーキット(たとえば、非ホジキンリンパ腫)、皮膚T−細胞(たとえば、菌状息肉腫、セーザリー症候群)、ホジキン、非ホジキン、原発性中枢神経系(CNS))、マクログロブリン血症、ワルデンストレーム、雄型乳癌、悪性骨及び骨肉腫の線維性組織球腫、メラノーマ(たとえば、小児、眼内(眼))、メルケル細胞癌腫、中皮腫、転移性鱗屑状の頚部癌、正中線路癌腫、口癌、多発性内分泌腺腹、多発性骨髄腫/血漿細胞新生物、菌状息肉腫、
骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫、経鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽腫、口腔癌、唇及び口咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、膵癌、膵神経内分泌腫瘍(島細胞腫瘍)、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔及び鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、クロム親和性細胞腫、下垂体腫瘍、血漿細胞新生物、胸膜肺芽細胞腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前立腺癌、直腸癌、腎臓の細胞(腎臓)癌、腎臓の骨盤及び輸尿管、移行細胞癌、横紋筋肉腫、唾液腺癌、肉腫(たとえば、ユーイング、カポジ、骨肉腫、ラドミオサルコーマ、軟部組織、子宮)、セーザリー症候群、皮膚癌(たとえば、メラノーマ、メルケル細胞癌腫、基底細胞癌、非メラノーマ)、小腸癌、扁平上皮癌、隠れた原発性である鱗屑状頚部癌、胃の(胃)癌、精巣癌、喉頭癌、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺癌、栄養膜腫瘍、輸尿管及び腎盂癌、尿道癌、子宮癌、子宮体癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症及びウィルムス腫瘍からなる群より選択される癌の細胞を含む、実施形態37に記載の方法。
【0047】
実施形態39:前記標的細胞は、乳癌、中枢神経系癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、精巣癌、卵巣癌、白血病、リンパ腫、メラノーマ、軟部組織肉腫、精巣癌及び甲状腺癌からなる群より選択される癌細胞を含む、実施形態37に記載の方法。
【0048】
実施形態40:前記標的細胞は、癌幹細胞を含む、実施形態37に記載の方法。
【0049】
実施形態41:前記標的細胞は、転移性細胞を含む、実施形態37に記載の方法。
【0050】
実施形態42:前記標的細胞は、病原体に感染した細胞を含む、実施形態1−36のいずれか1つに記載の方法。
【0051】
実施形態43:前記標的細胞は、細菌、真菌及びウイルスからなる群より選択される病原体に感染した細胞を含む、実施形態42に記載の方法。
【0052】
実施形態44:前記標的細胞は、異種のタンパク質またはペプチドを発現する構築物をトランスフェクトした組換え細胞を含む、実施形態1−36のいずれか1つに記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【
図1】生細胞干渉計(LCI)の一つの実施形態を模式的に示す。この図解では、非限定的な実施形態ではあるが、LCIは、観察チャンバに置かれた試料の光学的厚さと、比較セルの光学的厚さを比較するマイケルソン−タイプ干渉顕微鏡を含む。反映する基体を観察チャンバに懸濁させ、LCIにより透明な細胞での光学的厚さの測定を行うことができる。顕微鏡対物レンズの相対位置及び観察チャンバは、コンピュータによって制御することができ、及び3次元で変換でありえ、迅速な自動化された画像獲得ができる。生細胞干渉計は、粘着性及び非粘着細胞の両方の質量を測定することができる。
【
図2A】T及び標的細胞のLCI測定質量を示す。
図2A:T細胞質量測定実験のための作業の流れ。ドナー末梢血単核細胞(PBMC)には、MART1特異的、F5 TCRを形質導入し、及びCD8+T細胞について濃縮される。これらのT細胞のサブセットをフローサイトメトリーによって解析して、50%を超える形質導入効率を確認する。残りの細胞をLCIでMART1を発現するHLA一致(またはミスマッチ対照)M202標的細胞をイメージングする。
図2B:活性化されたF5を形質導入したCD8+T細胞、いくつかの非応答性T細胞及び死滅標的細胞における相シフト及び質量分布を示す試料LCIデータ。
【
図2B】T及び標的細胞のLCI測定質量を示す。
図2A:T細胞質量測定実験のための作業の流れ。ドナー末梢血単核細胞(PBMC)には、MART1特異的、F5 TCRを形質導入し、及びCD8+T細胞について濃縮される。これらのT細胞のサブセットをフローサイトメトリーによって解析して、50%を超える形質導入効率を確認する。残りの細胞をLCIでMART1を発現するHLA一致(またはミスマッチ対照)M202標的細胞をイメージングする。
図2B:活性化されたF5を形質導入したCD8+T細胞、いくつかの非応答性T細胞及び死滅標的細胞における相シフト及び質量分布を示す試料LCIデータ。
【
図3】(パネルA−E)は、CD8+濃縮されたPBMCの形質導入を図示す。(A)ドナーPBMCの典型的な形質導入効率を示す形質導入されたT細胞のフローサイトメトリーデータ。(パネルB)CD8+T細胞濃縮効率を示すCD8+濃縮された集団のフローサイトメトリー。(パネルC)HLA一致MART1を発現するM202細胞の共培養後の、F5形質導入したCD8+濃縮されたT細胞活性化を実証するIFNg放出アッセイ。負の対照M207細胞は、MART1を発現するが、HLAミスマッチである。(パネルD)干渉計ステージ上の標的細胞の生存度を示す(パネルE)に示した健康なM202細胞の質量対時間。
【
図4-1】パネルA−Mは、T細胞によって媒介される細胞毒性の間の標的細胞死のLCIトラッキングを示す。パネルA−H:イメージングの開始の直後(t=0は、標的細胞上へCTLをプレートにまいたおよそ30分後である)に生じる単一の細胞毒性のイベントのイメージ。パネルA−D:CTLを媒介した標的細胞死滅の強度イメージを示すt=0及び5時間のイメージング。パネルA及びパネルCにおけるボックスは、イメージパネルB及びパネルDにおける小領域を示す。パネルB及びパネルDの矢印は、(パネルE−I)における質量プロファイリングによって追跡した標的細胞を示す。パネルE:イメージングの開始時に標的細胞との持続的接触の開始後の選択した標的細胞のLCI質量プロフィール。パネルF−H:死滅標的細胞のLCI質量プロフィール。。
【
図4-2】パネルI:パネルE−Hにおいて示した標的細胞について測定した総質量対時間。パネルJ:全時間にわたる死滅対健康な標的細胞の規準化した質量。規準化した質量は、初期質量によって割った質量である。健康な細胞は、4時間にわたって規準化された質量においておよそ15%の増大を示す(青線は、n=311の健康なM202細胞の平均を示し、灰色の領域は、+/−SDを示す)。死滅した標的細胞(赤線)は、1−4時間にわたって20〜60%の質量の減少を示す。パネルK:標的細胞のほとんど完全な死滅を示すイメージングの18時間後のパネルA及びパネルCに示したステージ位置の強度イメージ。パネルL:非特異的T細胞をプレートにまいた標的細胞の生存度を示す、形質導入されていない(F5−)CD8+T細胞と共にプレートにまいたM202細胞のイメージング18時間後のステージの強度イメージ。パネルM:4時間にわたって質量においておよそ15%の増大を示す、n=2058の形質導入されていない対照CTLで処理した健康なM202細胞についての規準化した質量対時間
【
図5】パネルA−Fは、T細胞を媒介した細胞毒性間のCTL質量及び質量蓄積速度のLCI測定を示す。パネルA:活性化されたCTL及び対応する標的細胞の質量対時間。t=0hは、標的細胞が細胞死の開始時に基体から剥離する位置である。CTL+標的細胞は、これらを別々に測定されることができないフレームにおける両細胞の総質量をいう。パネルB:10のCTLによって媒介される細胞毒性イベントの規準化した質量対時間。CTL質量は、全ての追跡についてt=0hの位置にて使用される標的細胞形態変化時の質量に関して規準化してある。灰色線は、質量蓄積速度を決定するために使用される最良適合線を示す。パネルC:細胞毒性イベントの最初の100分の間の質量蓄積においておよそ4倍の増大を示す、細胞毒性イベントの前の、細胞毒性イベントの最初の100分の間の、及び細胞毒性イベントの最初の100分後のCTLの平均質量蓄積速度。パネルD:およそ3倍の質量の相違を示す、9つの非応答性及び1つの細胞障害生T細胞のLCIイメージ。白い矢印は、標的細胞との持続的な接触及びその後の標的細胞死の後にこの細胞を追跡することによって決定した、活性化されたT細胞を示す。パネルE:116の活性化されたCTLの平均質量は、非応答性対照の平均質量よりおよそ2.8倍大きい。パネルF:活性化されたCTLの平均領域は、非活性化対照よりおよそ1.4倍大きいだけであり、及び95%の信頼水準にて有意でなく、CTL活性化を決定するためにLCI質量測定の有用性を示す。Cにおけるエラーバーは、95%の信頼区間を示す。E及びFにおけるエラーバーは、+/−SDを示す。
* p<0.05、
** p<0.01、
*** p<10
−3。act=活性化/細胞毒性、116細胞、n=3実験。unact=非活性/非応答性、359細胞、n=3実験。F5−=、形質導入されていない、F5-ネガティブ対照実験、530細胞、n=2実験。PC3=PC3細胞、HLAミスマッチの無関係な抗原対照、3015細胞、n=3実験。
【
図6A】LCIによる5時間の観察の期間にわたる細胞障害生T細胞(CD8+、F5 TCR形質導入した)によって死滅される標的M202細胞の強度イメージ、質量分布イメージ及び質量対時間を示す4つのパネルビデオからのイメージを示す。
図6A:時間0;
図6B:時間1時間;
図6C:時間2時間;
図6D:時間3時間;
図6E:時間4時間;
図6F:時間5時間。
【
図6B】LCIによる5時間の観察の期間にわたる細胞障害生T細胞(CD8+、F5 TCR形質導入した)によって死滅される標的M202細胞の強度イメージ、質量分布イメージ及び質量対時間を示す4つのパネルビデオからのイメージを示す。
図6A:時間0;
図6B:時間1時間;
図6C:時間2時間;
図6D:時間3時間;
図6E:時間4時間;
図6F:時間5時間
【
図6C】LCIによる5時間の観察の期間にわたる細胞障害生T細胞(CD8+、F5 TCR形質導入した)によって死滅される標的M202細胞の強度イメージ、質量分布イメージ及び質量対時間を示す4つのパネルビデオからのイメージを示す。
図6A:時間0;
図6B:時間1時間;
図6C:時間2時間;
図6D:時間3時間;
図6E:時間4時間;
図6F:時間5時間
【
図6D】LCIによる5時間の観察の期間にわたる細胞障害生T細胞(CD8+、F5 TCR形質導入した)によって死滅される標的M202細胞の強度イメージ、質量分布イメージ及び質量対時間を示す4つのパネルビデオからのイメージを示す。
図6A:時間0;
図6B:時間1時間;
図6C:時間2時間;
図6D:時間3時間;
図6E:時間4時間;
図6F:時間5時間
【
図6E】LCIによる5時間の観察の期間にわたる細胞障害生T細胞(CD8+、F5 TCR形質導入した)によって死滅される標的M202細胞の強度イメージ、質量分布イメージ及び質量対時間を示す4つのパネルビデオからのイメージを示す。
図6A:時間0;
図6B:時間1時間;
図6C:時間2時間;
図6D:時間3時間;
図6E:時間4時間;
図6F:時間5時間
【
図6F】LCIによる5時間の観察の期間にわたる細胞障害生T細胞(CD8+、F5 TCR形質導入した)によって死滅される標的M202細胞の強度イメージ、質量分布イメージ及び質量対時間を示す4つのパネルビデオからのイメージを示す。
図6A:時間0;
図6B:時間1時間;
図6C:時間2時間;
図6D:時間3時間;
図6E:時間4時間;
図6F:時間5時間
【
図7】パネルA−Dは、LCIステージ上の活発な増殖及びT細胞の特異性を媒介した細胞毒性を示す対照標的細胞増殖状態についての、平均した、規準化された質量対時間プロットを示す。パネルA:F5 TCRを形質導入したCD8+T細胞での処理の間の無影響のM202細胞(n=632)。パネルB:F5 TCR形質導入したCD8+T細胞での処理より前のM202細胞(n=117)。パネルC:M202細胞(n=2058)は、F5 TCR陰性で処理したCD8+T細胞。パネルD:F5 TCR形質導入したCD8+T細胞で処理した抗原無関係なPC−3前立腺癌細胞(n=1006)。線は、平均の規準化された質量対時間(最初の時点にて質量に関して規準化した)を示す。陰影のついた領域は、平均+/−SDを示す。
【
図8】パネルA−Cは、LCIステージ上の恒常的増殖を示す、非応答性T細胞についての、平均した、規準化された質量対時間を示す。パネルA:M202標的細胞と共にプレートにまいた非応答性F5 TCR形質導入したCD8+T細胞(n=101)。パネルB:M202標的細胞と共にプレートにまいた形質導入されていないCD8+T細胞(n=146)。パネルC:抗原無関係なPC−3前立腺癌標的細胞と共にプレートにまいたF5 TCR形質導入CD8+T細胞(n=950)。
【
図9】パネルA−Hは、典型的な標的細胞状態を示す18時間のイメージング後の干渉計ステージ上の細胞の強度イメージを示す。左列は、完全なイメージフレームを示し、右列は、完全なイメージフレームのサブセットに示す。パネルA−(D:標的細胞のほとんど完全な死滅を示すF5 TCR形質導入したCD8+T細胞と共にプレートにまいたM202標的細胞。比較するために、(パネルA−F)は、
図3、パネルA及びBと同じ視野を示す。パネルC及びDは、単一の生細胞を示す。パネルE及びF:18時間のイメージング及びT細胞媒介細胞傷害性のための同族TCR要求の後のステージ上の生存度を示す、形質導入されていないCD8+T細胞と共にプレートにまいたM202標的細胞。パネルG及びH:F5 TCRの特異性を示す、F5 TCRを形質導入したCD8+T細胞と共にプレートにまいた抗原無関係なPC−3前立腺癌標的細胞。
【
図10】パネルA−Jは、
図5、パネルAと同様のCTL及び対応する標的細胞についての質量対時間プロットを示す。t=0hは、標的細胞が細胞死の開始時に基体から剥離する位置である。CTL+標的細胞は、典型的にはCTLと標的細胞間の重複のため、これらを別々に測定されることができないフレームにおける両細胞の総質量をいう。
【
図11A】対照実験と比較した、活性化され、及び非応答性のT細胞についての領域ヒストグラムである。活性化=活性化/細胞毒性F5 TCRを形質導入したT細胞、116細胞、n=3実験。非活性化=非活性化/非応答性F5 TCRを形質導入したT細胞、359細胞、n=3実験。F5neg=M202標的細胞と共にプレートにまいた形質導入されていないF5 TCR陰性T細胞、530T細胞、n=2実験。PC3=HLAミスマッチの抗原無関係なPC−3前立腺癌細胞と共にプレートにまいたF5 TCRを形質導入したT細胞、3,015T細胞、n=3実験。
【
図11B】対照実験と比較した、活性化され、及び非応答性のT細胞についての領域ヒストグラムである。活性化=活性化/細胞毒性F5 TCRを形質導入したT細胞、116細胞、n=3実験。非活性化=非活性化/非応答性F5 TCRを形質導入したT細胞、359細胞、n=3実験。F5neg=M202標的細胞と共にプレートにまいた形質導入されていないF5 TCR陰性T細胞、530T細胞、n=2実験。PC3=HLAミスマッチの抗原無関係なPC−3前立腺癌細胞と共にプレートにまいたF5 TCRを形質導入したT細胞、3,015T細胞、n=3実験。
【
図12】T細胞を単離する際の使用のための基体上の複数のマイクロウェルの模型図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0054】
既知または未知の抗原に対するT細胞受容体(TCR)の同定は、自己抗原に対するTCRの低頻度、所望のTCRの低親和性及び患者当たりに利用できる組織が小量を含む理由の多様性のために癌免疫療法の開発における主要なボトルネックである。T細胞応答を測定する既存のアプローチは、大きさまたは代理のアッセイに依存し、T細胞媒介細胞傷害性の有効性を直接決定せず、及び非効率的であり、かつこれらのまれなT細胞の単離のためにエラーを起こしやすい。
【0055】
所望の抗原に対して特異性をもつ望ましいTリンパ球の同定、単離及び特性付けのための改良された方法を本明細書において記述した。種々の実施形態において、方法は、T細胞がある同族抗原を有する標的細胞が存在するときの細胞活性化の指標として細胞の質量における変化(たとえば、T細胞の質量の増大及び/または標的細胞の質量の減少)を同定するために、標識のない光学イメージングを利用する。
【0056】
種々の実施形態において、基体は、複数の標的細胞(たとえば、癌細胞、病原体に感染した細胞、特徴マーカーを発現する細胞、構築物がトランスフェクトされて、タンパク質またはペプチド、その他を組換え発現する細胞)が配置された上に提供される。標的細胞は、細胞毒性Tリンパ球(CTL)と接触して、標的細胞(類)によって示された抗原を認識する/によって活性化されるT細胞受容体を有するこれらのCTLは、これらの質量を増大する。標的細胞が死滅されると、その細胞は、質量の減少を示す。したがって、T細胞の質量の増大または標的細胞の質量の減少は、T細胞が標的細胞上に提示された抗原によって活性化されるT細胞受容体を有する指標である。
【0057】
標識のない光学イメージング法を使用してT及び標的細胞質量変化を追跡することにより、たとえば本明細書において記述したように、方法は、T細胞を媒介した細胞毒性の間の標的及び応答するT細胞の直接測定を可能にし、癌に対する養子免疫処理における使用のためのTCRクローニングを容易にする。これらの方法は、病原体に感染した細胞(たとえば、ウイルス、細菌、真菌その他に感染した細胞)によって活性化されたT細胞を同定するために、特定のペプチドまたはタンパク質及び同様のものを発現する(たとえば、組換え発現する)細胞を同定するために、同様に使用することができる。
【0058】
より具体的には、種々の実施形態において、本明細書において記述した方法は、1)細胞の活性化を介してこれらの質量を増加させること;及び/または2)活性化を介してこれらの質量蓄積速度を増加させること;及び/または3)標的細胞を死滅させることを介して標的細胞質量を減少させることによって特異的標的細胞抗原に応答する有用なTリンパ球を同定するために利用することができる。これは、単一細胞レベルで複合集団において細胞毒性Tリンパ球の応答を直接定量化する点で、既存の技術を超える改善である。
【0059】
種々の実施形態において、細胞質量における変化は、種々の干渉観測及び/または定量的相イメージング顕微鏡技術を使用して決定される。例証であるが、非限定的なイメージング方法は、生細胞干渉法(LCI)、デジタルホログラフィー及び側方シアリング干渉を含むが、限定されない。しかし、多くの顕微鏡システム及び方法を本明細書において記述した方法との使用のために適応することができる。したがって、一定の実施形態は、走査型光学顕微鏡、共焦点顕微鏡及び同様のものを使用することができる。本明細書において記述した方法での使用のために適応することができる光学的プロファイリング法を記述する、例証の、及び非限定的な出版目録は、U.S. Patent Application No:2010/0284016;2005/0248770;2005/0225769;2005/0200856;2005/0195405;2005/0122527;2005/0088663;2004/0252310;2005/0117165;2003/0234936;2004/0066520;2008/0018966、2005/0167578及び同様のものを含むが、限定されない。
【0060】
生細胞干渉法(またはデジタルホログラフィー顕微鏡法、生細胞イメージング能をもつ通常の顕微鏡に接続された側方シアリング干渉観測カメラ及び同様のものを含む別の定量的相イメージング技術)は、光学的に標的細胞及び候補CTLの共培養の質量応答のプロフィールを作るために使用することができる。一定の実施形態において、スクリーニングは、基体上に配置された標的細胞上で行われる。一定の実施形態において、スクリーニングは、基体にエッチングまたは重合体(たとえば、PDMS、MY133などの水のものとほぼ等しい屈折率をもつ重合体、MY重合体からのUV−硬化性重合体及び同様のもの)における形成によって製造されたマイクロウェルのアレイ(たとえば、100を上回るまたは1000を上回るまたは10,000を上回るマイクロウェルを含むアレイ)上で行うことができる。一定の実施形態において、スクリーニングは、PDMSまたはMY133に微少製造されたおよそ1,000のアレイまたは5,000または10,000〜15,000または20,000または25,000マイクロウェル上で行われる(たとえば、
図12を参照されたい)。
【0061】
LCIのための一定の実施形態において、標的細胞(または標的細胞を含むマイクロウェル)は、反射性である基体(たとえば、反射性であるケイ素基体)上に配置される。標的細胞は、この基体上で、及び/またはマイクロウェルにおいて増殖させることができる。次いで、T細胞(たとえば、CD8+T細胞)を添加することができる(たとえば、ウェル当たりおよそ1つのCD8+細胞の密度にて装置上に播種される)。
【0062】
マイクロウェル構造により、T細胞を顕微鏡視野から浮遊して出すことなく、細胞全体の培地の灌流が可能となる。一定の実施形態において、上記のように、マイクロウェルは、特に細胞が静置培養において増殖される場合に、省略することができる。
【0063】
一定の実施形態において、標的細胞のためのスクリーンは、TCRクローニングの試みに対して不必要な負担を課すだろう偽陽性を減少させるために以下の3つの工程の1つまたは複数を含みことができる:
1.顕微鏡強度イメージを使用して定性的に標的細胞の死滅についてモニターする;及び/または
2.標的細胞の質量減少動態をチェックして、これが細胞毒性のイベントに一致していることを確認する;及び/または
3.活性化されたT細胞の質量増大動態をチェックして、その挙動が活性化されたT細胞のものと一致することを確認する。
【0064】
一定の実施形態標的において、このスクリーニング法によって同定されたCTLSは、たとえばマイクロマニピュレーターを使用してマイクロウェルから除去すること、及びTCRクローニングまたは下流の解析のために貯蔵することができ、及び/またはデータベースに記録することができる。
【0065】
生細胞干渉法
一定の実施形態において、T細胞及び/または標的細胞(群)の質量における変化は、生細胞干渉法(LCI)を使用して検出される。生細胞干渉法(LCI)は、数時間以内に細胞全体質量応答を定量化し、及び既知または未知の抗原に対するTCRを同定するために患者の試料で作業するために唯一適する標識のない定量的相顕微鏡法技術である。簡潔には、物質との光の相互作用は、それが細胞を通過するので光を遅らせて、相の測定可能なシフトを生じる。全ての細胞全体のこの相シフトを定量化することにより、細胞の質量を非常に正確に決定することができる。LCIは、制御された培養条件下で同時に何百または何千もの細胞の質量応答または質量蓄積速度のプロフィールを作るために使用することができることが示されている(たとえば、PCT Publication No:WO2013019984 A1(PCT/US2012/049388)を参照されたい)。本明細書において、我々は、これらが候補細胞障害性T細胞(CTL)によって作用されるので、何千もの標的細胞を調べるためのプラットホームとしてLCIを使用する。
図2−5に示したように、LCIの感度により、標的細胞の質量(それが死滅するときの標的細胞質量減少)及び活性化の間のCTLそれ自体の質量(質量増大)に対するこれらの効果に基づいて、CTLの同定が可能である。LCIのハイスループットな性質により、TCRクローニングのための標的として個々のCTLの同定が可能になる。
【0066】
このアプローチは、T細胞応答の間のT細胞質量蓄積の動態及び可変性、並びにT細胞媒介細胞傷害性による標的細胞質量減少の動態及び可変性を含むT細胞によって媒介される細胞毒性の原理に光を当てる。
【0067】
このアプローチは、また代理アッセイを使用することなく直接CTLを同定するための一般化されたプラットホームを提供する。活性化の間のリンパ球の質量応答を直接測定することにより、本システムは、活性化の間の質量増大などの重要な生物物理パラメーターに基づいて広く関心対象のリンパ球を同定し、及び選択するためのプラットホームを提供する。
【0068】
生細胞干渉法(LCI)は、細胞全体の応答を測定する標識のない光学顕微鏡法技術である。一定の実施形態において、LCIは、マイケルソン型干渉計を使用して試料チャンバにおける生細胞の光学的厚さを参照チャンバにおける液体の光学的厚さと比較し、及びさらに細胞とその周囲の培地との間の光学的厚さの相違を定量化する(Reed et al. (2011) Biophys. J. 101: 1025−1031; Reed et al. (2008) ACS Nano, 2: 841−846)(たとえば、
図1を参照されたい)。細胞のバイオマスとの光の干渉のための光学的厚さの相違は、細胞の材料密度と線形に比例する(Ross (1967) Phase contrast and interference microscopy for cell biologists. London,: Edward Arnold, xxi, 238 pp.)。この相互作用に基づいて、細胞質量を測定されたそれぞれの細胞を通過する光の相遅滞に、総細胞質量の2%の精度で関連させることができる(Reed et al. (2011) Biophys. J. 101: 1025−1031; Reed et al. (2008) ACS Nano, 2: 841−846; Ross (1961) Phase contrast and interference microscopy for cell biologists. London,: Edward Arnold, xxi, 238 pp.)。実際には、LCIでは、1−5時間のイメージング以内にイメージング位置当たり同時に100−400細胞の質量及び質量蓄積または喪失割合の測定を得る(Reed et al.(2011)Biophys. J. 101:1025−1031)。20−50イメージング位置での細胞毒性イベントの間に正確なトラッキング及び質量決定を可能にするための2−5分毎に自動化された測定では、この技術は、2,000〜20,000細胞の質量を定量化することができる。
【0069】
実施例にて図示したように、LCIにおいて、イメージ収集後、光相シフトデータは、定量的相イメージングにおける固有の整数波長曖昧性によって生じる相を包む誤差について修正することができる(Ghiglia and Pritt, (1998) Two−Dimensional Phase Unwrapping: Theory, Algorithms, and Software: John Wiley & Sons.)。結果は、それぞれの細胞全体の位相ずれのマップであり、これを局所的乾燥質量密度のマップ(
図2B)に変換することができる。細胞の総乾燥質量は、局所的密度の合計として定量化することができる(Reed et al. (2011) Biophys. J. 101: 1025−1031; Ross (1967) Phase contrast and interference microscopy for cell biologists. London,: Edward Arnold, xxi, 238 pp.; Mir et al. (2011) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 108: 13124−13129):
【数3】
式中、mは、細胞乾燥質量であり、φλは、測定された相シフトであり、kは、質量変換因子であり、及びAは、投影された領域である。一定の実施形態において、質量変換因子(Barer (1952) Nature 169: 366−367; Mir et al. (2011) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 108: 13124−13129)は、屈折率(
)の単位変化当たりの密度における変化の尺度であり、k=5.56pg/μm
3として得ることができる(Ross (1967) Phase contrast and interference microscopy for cell biologists. London,: Edward Arnold, xxi, 238 pp.)。このパラメーター、kは、水の屈折率に相対的な屈折率の変化として測定することができ、したがって、この様式において測定される細胞質量は、細胞乾燥質量または水以外の細胞内全ての質量である。
【0070】
しかし、細胞の質量(m)は、算出する必要がないことが認識されるだろう。単に質量における変化の検出により、本明細書において記述した方法のための十分な読出しを提供することができる。一定の実施形態において、これは、相シフトの計測によって単に提供することができ、相シフトは、細胞の投影された領域(A)全体に、またはこれらの測定のいずれかに由来する1つ以上のパラメーターとして組み込まれる。
【0071】
本明細書において記述したアプローチは、個々のCTL及びこれらの同族標的細胞の質量を定量化することによって、標識化のない単一細胞レベルにてTリンパ球媒介細胞毒性を直接追跡する。単一の細胞毒性イベントを同定し、及び個々のT細胞媒介細胞傷害性イベントを確認するために大量データを使用して混合種個体群内を時間と共に評価する。プルーフの概念として、我々は、ヒト白血球抗原(HLA)がマッチしたMART1+標的細胞に対して応答するTリンパ球によって認識されるメラニン細胞抗原(MART1)に対する特異性をもつ2,000の個々のCTLまでの追跡を示す(Johnson et al.(2006)J. Immunol. 177:6548−6559)(実施例1を参照されたい)。標的細胞をLCIによってイメージングして、ベースライン質量蓄積速度を確立する。次いで、CTLを標的細胞上にまいて、及び個々の細胞毒性イベントを対応するT細胞との接触後の標的細胞質量における特徴的減少として同定する。
【0072】
T細胞は、活性化の間にサイズが増加することは、十分に確立されている(Rathmell et al. (2000) Mol. Cell, 6: 683−692)。この以前に観察されたサイズの増大は、バイオマスにおける増大とは対照的に、細胞内の溶質濃度または重量オスモル濃度における変化の結果として生じ得る(Tzur et al. (2011) PLoS One, 6: el6053)。これまで、この曖昧性は、解決されていなかったが、しかし、この結果は、単一のCTLの活性化の機構に対する有益な洞察を提供する。本明細書において記述したアプローチを使用して、同族の標的細胞に応答するCTLのサイズ増大が、バイオマスの増大のためであること、及びバイオマス測定は、活性化されたT細胞の強力な同定を提供することが決定された。単一のCTLの質量を測定する能力は、養子免疫処理プロトコルにおける潜在的な使用のためのCTLの解析に加えて、代謝性または分化状態に属するT細胞生物学的研究を含むいくつかの潜在的な下流の適用を開拓する。
【0073】
典型的な実施形態において、LCI方法は、生細胞干渉計システムを使用して行うことができ、これは、顕微鏡に機能的に接続された検出器、細胞を含むように適応された観察チャンバを含む試料アセンブリー、比較セルを含むように適応された参照チャンバを含む参照アセンブリー、並びに光源から試験光及び参照光に光ビームを分割するためのビームスプリッタを含む。一定の実施形態において、観察チャンバは、チャンバ内の細胞培地を循環させるように適応された少なくとも1つの灌流導管を含む。いくつかの実施形態において、生細胞干渉計システムは、1つまたは複数の細胞のイメージを処理し、及び記憶するように適応されたプロセッサエレメント及びメモリ記憶エレメントを含む。実施形態において、1つまたは複数の細胞の質量は、どのように集団細胞が時間にわたって変化するかを観察するために複数の時間にて決定され、及び任意にこのような変化についての動態を提供する。任意に、たとえば細胞の質量特性における変化は、時間的な質量プロフィールを観察するために時間と共に観察される(たとえば、細胞の質量が時間にわたって変化する特異的方法)。一定の実施形態は、観察された時間質量プロフィールを時間質量プロフィールのデータベースと比較する工程を含み、時間質量プロフィールのデータベースは、T細胞活性化の特徴及び/または標的細胞死滅である時間質量プロフィールを含むように選択される。
【0074】
側方シアリング干渉法
一定の実施形態において、細胞サイズの変化(たとえば、細胞サイズの変化によって導入される光学的相シフト)は、側方シアリング干渉を使用して決定することができる。側方シアリング干渉法は、1方向の相勾配を測定するために使用される技術である。入射波面は、2つ同一に複写されるが、波面に傾けられる。伝播後、これらの相互の干渉パターンを、たとえばCCDカメラで記録する。相勾配は、インタフェログラムフリンジ度に関するフーリエデコンボリューションによって二次的なゆがみから回復される。
【0075】
複数波干渉法(Primot and Sogno (1995) J. Opt. Soc. Am. A, 12(12): 2679)は、この原則を一つ以上の傾斜方向に拡張する。四波側方シアリング干渉法(QWLSI)では、4つの複製が具体的2D回折格子によって作製される。本例では、2つの垂直な方向に沿った2つの勾配を測定し、及び次いで積分して視野強度及び相を決定した(Primot and Guerineau (2000) Appl. Opt. 39(31), 5715−5720)。インタフェログラム変形は、波動または幾何光学を使用して解釈することができる。生細胞の定量的相顕微鏡法のために四波側方シアリング干渉法を使用する方法は、Bon et al. (2009) Optics Express 17(15): 13080−13094によって記述される。加えて、従来の顕微鏡でQWLSIを実行する装置は、市販されている(たとえば、Phasics社、Marseille、FranceからのSID4bio(登録商標)を参照されたい)。
【0076】
デジタルホログラフィー顕微鏡法
デジタルホログラフィー顕微鏡法は、生細胞を回折限界横分解及び副波長軸方向の精度で記述することができる光路長分布の定量的測定を提供する(Marquet et al. (2005) Opt. Lett. 30(5): 468−470を参照されたい)。定量的相対比イメージング方法としてのデジタルホログラフィー顕微鏡法は、試験した物体を通過する光に関する位相遅延を検出する一種の光学干渉法である。相対的に透明な試料を通過するときに、光の強度は、ほとんど変化しないが、一方で、試料を通る光は、速度を上げる、または遅らせ、及び対応する位相変化をもたらす。位相遅延または進行は、試料と周囲環境との間の屈折率の関係に依存する。相情報は、光路長(光学的厚さ)に比例するので、試料の深さプロフィール及び/またはサイズ/質量を算出することができる。したがって、デジタルホログラフィーは、生細胞及びマイクロ光学エレメントなどの相物体を測定するために特に適する。
【0077】
DHMにおいて、物体から生じる光波面情報は、ホログラムとしてデジタルで記録され、そこからコンピュータは、数値再建アルゴリズムを使用することによって物体イメージを算出する。
【0078】
干渉パターン、すなわちホログラムを作製するために、DHMでは、干渉性(単色)光源、たとえばレーザを使用して細胞(群)を照射する。レーザ光は、物体ビーム及び参照ビームに分割される。広がった物体ビームは、試料を照射して、物体波面を生じる。物体波面が顕微鏡対物レンズによって収集された後、物体及び参照波面がビームスプリッタによって連結されて干渉し、及びホログラムを生じる。デジタルで記録されたホログラムを使用して、コンピュータは、デジタルレンズとして作用し、及びそこから由来する可視イメージまたは情報(たとえば、細胞質量)を算出する。
【0079】
適切なDHM法は、軸外しFresnel DHM、フーリエDHM、イメージ面DHM、インラインのDHM、Gabor DHM及び移相のデジタルホログラフィーを含むが、限定されない。
【0080】
細胞のデジタルホログラフ顕微鏡法は、たとえばPan et al. (2012) Optics Express, 20(10): 11496−11505, 2012; Zhang et al. (2011) Chinese Physics Letters, 28(11): 114209; Kemper el al. (2006) Biophotonics and New Therapy Frontiers, 6191: 61910T−1−8;及びWang et al. (2013) Computational and Mathematical Methods in Medicine 2013, Article ID 715843に記述される。
【0081】
実施例
以下の例は、例証のために提供されるが、特許請求の範囲の発明を限定しない。
【0082】
実施例1
抗原特異的細胞毒性の間の単一のCD8+T細胞のバイオマス変化の定量化
細胞障害性T細胞応答を定量化する既存のアプローチは、一括の、または代理の測定に依存し、これは関心対象の単一の活性化されたT細胞の直接の同定を妨げる。単一細胞顕微鏡法またはフローサイトメトリー法は、蛍光標識化に典型的には依存し、これがヒト由来Tリンパ球などの初生細胞への適用可能性を制限する。本明細書において、我々は、生細胞干渉法(LCI)、細胞生存度を維持する標識のない顕微鏡法技術を使用して、細胞の混合種個体群内の単一のTリンパ球媒介細胞毒性イベントを追跡するための定量法を導入する。LCIは、細胞内バイオマスと光の相互作用によって生じる相シフトを測定することによって、個々の細胞内の質量分布を定量化する。LCIを使用して、我々は、同族標的細胞を死滅させる細胞障害性T細胞をイメージした。T細胞による攻撃後の1−4時間にわたって20−60%の特徴標的細胞質量減少に加えて、非応答性T細胞の質量に関してT細胞質量の有意な2−3倍の増大があった。直接的に、CD8+T及び標的細胞質量変化の標識のない測定は、癌免疫療法における適用のための、特異的な、活性化された患者由来T細胞を同定するための、T細胞活性化及び相対的に迅速なアプローチの動力学的、定量的評価を提供する。
【0083】
材料及び方法
株化細胞及びPBMC
M202、M207(Sondergaard et al. (2010) J. Translational Med. 8: 39)、PC−3、PG13及び293T細胞(ATCC)は、5%のFBS、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン及び2mmol/l−グルタミンを補ったDMEMまたはRPMI1640培地のいずれかを使用して、8%のCO
2において37℃にてルーチンで維持した。匿名の健康なドナーに由来するHLA A2.1+ PBMCをUCLAにてAIDS研究ウイルス学コアラボのためのセンターから得て、及び収集の後に凍結した。解凍したPBMCは、レトロウイルス感染の前に4日間完全培地(CM)プラス抗CD3/2/28のビーズ中で再生した。CMは、25mmol/L HEPES、5.5×10−5mol/Lβ−メルカプトエタノール及び300IU/mL IL−2を補充したAIM−V培地(Invitrogen、USA)からなった。PBMCは、全てのイメージング実験の前に合計7−10日間培養した。細胞は、LCIイメージングプラットホーム上で完全培地において維持した。
【0084】
MART1特異的なCD8+T細胞の産生
F5レトロウイルスは、MART1 ELAGIGLTVペプチド断片に特異性をもつF5 TCRからなるレトロウイルスベクターを産生するために修飾したPG13細胞から収集し、これは、細胞毒性実験において使用されるM202及びM207株化細胞によって発現される。簡潔には、293T細胞には、パッケージングベクターpCL−Eco及びMSCVに基づいたレトロウイルスベクターRV−MSCV−F5MART1 TCRをトランスフェクトした。生じる上清を使用して、Gibbon類人猿白血病ウイルス(GaLV)エンベロープ−偽型産生のためにマウスPG13レトロウイルス株をパッケージする細胞を形質導入した。PBMCには、製造業者のプロトコルに従ってRetronectin(タカラ、日本)の存在下でPG13上清を含むレトロウイルスを感染した。感染の48−72時間後に、細胞をMART1特異的四量体(Beckman Coulter、USA)で染色して、フローサイトメトリー(FACSCanto、BD Biosciences、USA)によって解析した。CD8+T細胞をネガティブ濃縮(幹細胞Technologies、USA)によって単離して、濃縮効率をフローサイトメトリーによって検証した。
【0085】
フローサイトメトリーによるIFNg測定
DMF5形質導入したCD8+T細胞の機能的特異性を検証するために、合計1×10
5T細胞を200μlの完全培地と共に96ウェル平面プレートにおいて、37℃及び8%のCO
2に加湿されたインキュベーターにおいて、18時間、1×10
5標的細胞(M202またはM207)と共培養した。上清におけるIFN−ガンマの濃度を製造業者のプロトコル(eBioscience、USA cat# BMS8228FF)にしたがってヒトIFNg FlowCytomix Simplexキットを使用してフローサイトメトリーによって決定した。
【0086】
LCI質量測定
標的細胞を、ポリ−l−リシン(Sigma)の0.01%溶液で処理した20mm×20mmケイ素スライドに、およそ2.5×10
4細胞/cm
2の密度にてまいて、イメージング実験の開始前に48時間細胞培養インキュベーターにおいて増殖させた。付着した標的細胞と共にケイ素スライドをカスタムメイドの、温度及びCO
2制御された灌流ベースの生細胞イメージングチャンバに置き、及びT細胞の添加のおよそ1.5時間前にイメージングした。T細胞−標的細胞共培養を18時間連続的にイメージングした。30のイメージング位置をケイ素基体上の標的細胞の適切な密度に基づいて選び、及びほぼ3〜4分毎にイメージを収集した。イメージングは、改変GT−X8光学探層装置(Bruker)を使用して、分解能を保存すると共に視野を増大するために0.55×縮小レンズと共に20×倍率(開口数0.28)で行った。干渉じまは、ビームスプリッタ、参照ミラー及び試料チャンバを介する光路長を補償する参照流体チャンバからなるマイケルソン−タイプ干渉計を使用して生成した。イメージは、位相シフト干渉(PSI)方法及び530nmファイバーで接続されたLED(Thorlabs)からの照明を使用して取得した。強度イメージは、マイケルソン相イメージングのために必要な干渉じまのないイメージの平均強度を表す。
【0087】
位相アンラッピング
定量的相イメージングにおける固有の整数−波長相曖昧性を除去するために(Ghiglia and Pritt, (1998) Two−Dimensional Phase Unwrapping: Theory, Algorithms, and Software: John Wiley & Sons.)、我々は、Matlab(Mathworks)において実行されたカスタムスクリプトを使用して相アンラッピングを行った。最初に、我々は、Flynnの最小不連続法(同上)に基づいてアンラッピングを行った。次に、トレーニングデータセットを関心対象の標的及びT細胞の外見で選択した相データのおよそ200のサブイメージに単一波長修正を手動で適用することによって構築した。このトレーニングデータセットを線形判別分析(LDA)に使用して、生画像それ自体、計算された強度イメージ及びラップした相イメージに適用した種々の端部を見いだすフィルタの結果を含むイメージ統計の16のセットに基づいて、相がラップされた領域の境界上であるピクセルを同定した。LDAに続いて遺伝的最適化を行い、LDA結果及び相ラップされた領域の境界を決定する際に使用される分水界アルゴリズム閾値を洗練した。最終的なLDA結果に適用される分水界アルゴリズムによって決定される境界内の領域は、1波長の相シフトまでシフトされ(修正され)、及び中央値は、3のカーネルサイズでフィルタした。
【0088】
質量トラッキング
単一細胞質量測定は、Matlab(Mathworks)において実行されたカスタムスクリプトを使用して行った。簡潔には、相−補正画像を、Otsu閾値処理に基づいたイメージ分割前にガウシアンローパスフィルタした。最後に、イメージ分割によって同定される対象を、Crocker及びGrier(1996)Science 179:12による粒子追跡アルゴリズムに基づいて、Daniel Blair及びEric DufresneによるMatlabのために適応された粒子追跡コードを使用して追跡した。細胞領域は、定量的相イメージにおいて200ピクセルの近辺に基づいて局所的適応閾値を使用して決定した。
【0089】
統計
統計分析は、両側WelchスチューデントT試験を不等分散及び試料サイズで使用して行った。
【0090】
結果
T細胞によって媒介される細胞毒性の定量的イメージングのためのLCI
我々は、HLAマッチした標的株化細胞に対する健康なヒトドナーCD8+濃縮されたリンパ球の抗原特異性を確立することによって細胞毒性イベントを解析するためのモデルシステムを開発した。末梢血単核細胞(PBMC)には、F5抗MART1 TCRを形質導入し、これはMART1に対して特異性をもつ高親和性TCRである(Johnson et al. (2006)/. Immunol. 177: 6548−6559)。MART1を発現する標的細胞及び抗原定義されたCD8+濃縮されたT細胞を、LCIステージ上の生細胞観察チャンバにおいて共培養して、18時間の期間の間イメージングした(
図2A)。観察チャンバは、8%のCO
2にて培地の連続灌流によって温度調節し、及びpHを維持した。イメージ収集後、光相シフトデータは、定量的相イメージングにおける固有の整数波長曖昧性によって生じる相を包む誤差について修正することができる(Ghiglia and Pritt, (1998) Two−Dimensional Phase Unwrapping: Theory, Algorithms, and Software: John Wiley & Sons.)。結果は、それぞれの細胞全体の位相ずれのマップであり、これを局所的乾燥質量密度のマップ(
図2B)に変換することができる。細胞の総乾燥質量は、局所的密度の合計として定量化される(Reed et al. (2011) Biophys. J. 101: 1025−1031; Ross (1967) Phase contrast and interference microscopy for cell biologists. London,: Edward Arnold, xxi, 238 pp.; Mir et al. (2011) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 108: 13124−13129):
【数4】
式中、mは、細胞乾燥質量であり、φλは、測定された相シフトであり、kは、質量変換因子であり、及びAは、投影された領域である。一定の実施形態において、質量変換因子(Barer (1952) Nature 169: 366−367; Mir et al. (2011) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 108: 13124−13129)は、屈折率(
)の単位変化当たりの密度における変化の尺度であり、k=5.56pg/μm
3として得ることができる(Ross (1967) Phase contrast and interference microscopy for cell biologists. London,: Edward Arnold, xxi, 238 pp.)。このパラメーター、kは、水の屈折率に相対的な屈折率の変化として測定することができ、したがって、この様式において測定される細胞質量は、細胞乾燥質量または水以外の細胞内全ての質量である。この方程式では、(
図2B)における測定された活性化されたT細胞の乾燥質量は、240pgであり、標的細胞質量は、840pgであり、及び非活性T細胞は、65pgの平均乾燥質量を有する。
【0091】
抗原特異的T細胞及びイメージングプラットホーム上での生存度の維持
抗原定義されたCTLを産生するために、我々は、レトロウイルス形質導入によりHLA A2.1+健康なドナーPBMCにF5 TCRを感染し、及び磁気標識された非CD8+細胞を除去するために磁気分離によってCD8+細胞を濃縮した(
図3、パネルA−B)。CD8+T細胞は、内因性TCRを有するが、F5抗MART1 TCRの異所性発現は、外来性アルファ及びベータ鎖の過剰発現を生じて、優先的な対形成及び表面発現を可能にする。単離された細胞の大多数は、イメージングの前にMART1ペプチド四量体染色によって決定したときに表面上にF5 TCRを発現する75%でCD8+であった。我々は、F5リダイレクトされたCD8+T細胞が同族の標的細胞について特異的であったことを検証するために、18時間共培養期間の後、上清におけるインターフェロンγ(IFNg)蓄積を測定した。フローサイトメトリーによって解析したビーズに基づいた免疫アッセイの結果は、HLAミスマッチの対照株化細胞との共培養と比較して、HLAマッチMART1+ M202標的細胞との共培養により、優位な3.5倍高い、F5形質導入したCTLからのIFNg放出を示した(
図3、パネルC)。
【0092】
標的細胞をそれぞれの実験の開始前に1.5時間標準培地においてイメージングして、生細胞培養イメージングプラットホームがCTLの非存在下で標的細胞の生存度を維持することを確認した。M202標的細胞は、陽性質量蓄積速度を示し、健康集団及び細胞生存度の維持を示した。(
図3、パネルD−E;
図7、パネルB)。対照実験は、長期イメージング期間の間のT及び標的細胞生存度の維持を示した(
図7及び8)。
【0093】
死滅した標的細胞の質量減少
標的細胞対照測定の1.5時間後、F5 MART1応答性CTL(
図3、パネルA−B)を生細胞イメージングチャンバに添加して、18時間連続してイメージングした。この実験期間は、典型的にはELISPOTによるT細胞活性の測定のために必要とされる期間と類似する(Hobeika et al. (2005) J. Immunother. 28: 63−72)。個々の標的細胞を死滅させる単一CTLは、CTLとの長期接触後の標的細胞の外観変化として、強度画像データの定性的解析を介して同定される(
図4、パネルA−D)。細胞毒性イベントは、より幅広い集団内で、非特異性または非応答性T細胞の存在にもかかわらず検出可能である。LCIは、T細胞を媒介した細胞毒性のイベントの間の標的細胞内の質量分布の定量的マップを提供する(
図4、パネルE−H)。連続画像フレームからのこれらの質量分布を統合して、全時間にわたる標的細胞質量の測定を得ることができる(式1及び
図4、パネルI)。CTLの認識のための個々の細胞毒性イベントは、対応するCTLの標的細胞質量における特徴的な減少によって確認される(
図4、パネルI及び映像、そのイメージは、
図6A−6Fに示してある)との長期の接触後(2時間につき30m)。
【0094】
標的細胞質量は、CTLによって死滅されないときの4時間にわたる15%の総標的細胞質量の増大と比較して(
図4、パネルI−J)、CTLによって首尾よく攻撃されたときに1−4時間にわたって20〜60%まで減少した。T細胞と標的細胞との接触にもかかわらず、HLAミスマッチの、抗原無関係な標的細胞(MART1を欠く)または非特異的T細胞(
図4、パネルK−M;
図7、パネルC−D及び9、パネルC−D)を使用する対照実験において応答がなかった。これは、標的細胞死が抗原特異的CTLの存在のためだったこと、及びT細胞媒介細胞傷害性による標的細胞質量減少の速度及び程度がLCIを使用して直接定量化可能なことを示す。T細胞によって媒介される細胞毒性は、最初の30分以内に明らかであり、及びCTLの添加後、最初の2−4時間以内に確認され、T細胞媒介細胞傷害性を測定する際のLCIアプローチの速度を示す(映像
図6A−6F)。標的細胞のほぼ95%は、CTLの添加後18時間までに死滅したが、一方で対照標的細胞の95%より多くは、18時間にて健康にみえた(
図4、パネルK−L;
図9)。
【0095】
活性化されたCTLの質量増大
標的細胞質量の減少と平行して、個々の活性化されたCTLは、細胞毒性イベントの最後まで全体のサイズが増加した(
図5)。個々のCTL及び標的細胞質量は、これらの相互作用の期間を通じて追跡することができる(
図5、パネルA;
図10)。このような10のイベントについてのCTL質量対時間データを、標的細胞が死イベントの開始時に形態を劇的に変えた(「丸められた」)ときの質量に関して規準化したCTL質量で、
図5(パネルB)に要約してあり、これはt=0時間として定義される。典型的な追跡では、標的細胞は、最初に健康細胞の増殖速度に合わせた質量の増大を示す(
図4、パネルM)。この期間中に(t<0時間)、CTLは、相対的に遅い増殖速度を示す(
図5、パネルC)。次いで、標的細胞は、最初の1−2時間にわたる質量の非常に迅速な喪失の直前に、「混乱」し、及び基体から離れる。この初期期間(およそ100分)の間に、T細胞質量蓄積速度は、有意に増加する(
図5、パネルC)。標的細胞は、質量が減少し、及び主細胞体は、次の2−5時間にわたって凝縮し、T細胞は、初期期間の間により遅い速度にて質量が増加し続ける(
図5、パネルC)。
【0096】
質量蓄積速度におけるこの変化は、周囲の非応答性T細胞より有意な2−4倍高い細胞質量を生じた(
図5、パネルD)。それぞれの細胞毒性イベントのエンドポイントにて116のCTLの総細胞質量を、実験の期間中に標的を死滅させなかった3,900の対照T細胞の質量と比較した。平均で、CTLは、これらの非特異的または非応答性対応物(
図5、パネルE;
図11、パネルA)と比較して2.8倍高い質量を有した。この質量増大は、観察チャンバを介して連続培地灌流のために、活性化されたT細胞が離れて洗浄される前に、観察の平均期間によって限定される期間である4時間まで持続した。
【0097】
応答性対非応答性T細胞の二次元(2D)領域を算出して、全体のサイズに関して有意な相違があったかどうかを決定した。2D領域における観察された1.4倍の増大は、総細胞質量における2.8倍の相違より小さかったし、及び対照と比較してp<0.05レベルでの統計的有意性に達しなかった(
図5、パネルF;
図11、パネルB)。これらの結果は、CD8+T細胞の質量変化が細胞領域における変化より強い活性のための指標であることを示す。加えて、球状T細胞については、質量における観察された1.4倍の増大は、容積における1.7倍の増大に対応し、これは観察された質量における2.8倍の増大より実質的に低い。したがって、これらの結果は、活性化の間にまたT細胞密度の増大があるが、密度定量化は、LCI測定の本配置では可能でないことを示唆する。
【0098】
考察
LCIは、細胞毒性イベントの間に、単一のエフェクターT細胞及びこれらの影響を受けた標的細胞の感受性の高いバイオマス測定を介して、定量的な標識のない細胞毒性アッセイを提供する(
図2)。死滅した標的細胞の質量を時間と共に追跡することができ、1〜4時間にわたって質量における20〜60%の減少を確認し、細胞毒性傷害と一致した(
図4)。我々は、同族標的細胞の認識及び死滅後のエフェクターT細胞の総質量における有意な2.8倍の平均増大を見いだした(
図5)。T細胞の質量の変化は、単独での領域における2D変化の測定よりも有意なT細胞活性化状態の指標であることを見いだした。
【0099】
我々が活性化されたCTLにおいて観察した質量増大は、代謝変化によって駆動される生合成の増大を伴う可能性が高い。T細胞は、それらの主要エネルギー源としてグルコース及びグルタミンを使用することが証明されている。活性化されたリンパ球は、細胞外環境からのグルコース、アミノ酸、及び脂肪酸取り込みを有意に増加することによってタンパク質合成需要を満たすエネルギーを産生する(Fox et al.(2005)Nat. Rev. Immunol. 5:844−852)。グルコース欠乏研究は、活性化されたT細胞がグルタミンの適切なレベルの存在下でさえ増殖及び生存のためにグルコースを必要とすることを示している(Michalek and Rathmell(2010)Immunol. Rev. 236:190−202)。TCRシグナリングは、グルコース輸送体Glut1の転写を調節するのに重要な役割を果たし、活性化での増強されたグルコース取り込みを可能にする(Maciver et al. (2008) J. Leukoc. Biol. 84: 949− 957)。研究は、抗CD3抗体などのTCRアゴニストまたはCD3タンパク質の架橋を生じさせる化合物がGlut1発現の迅速かつ最大の誘導を生じることを示した(Michalek and Rathmell (2010) Immunol. Rev. 236: 190−202; Maciver et al. (2008) J. Leukoc. Biol. 84: 949−957)。
【0100】
本明細書で示したLCI技術の潜在的な適用は、単一及び潜在的にまれなCTLの同定及び単離のためである。研究の発展している本体では、自己腫瘍細胞のTCR認識を有する腫瘍浸潤Tリンパ球(TIL)の同定に焦点が集まっている(Rosenberg et al.(2008)Nat. Rev. Cancer、8:299− 308; Cheever et al.(2009)Clin. Cancer Res. 15:5323−5337)。最近の研究では、これらのCTLが相対的に低い頻度で発生し、混合集団からのこれらの存在及び単離を確認するためにバルクまたは代理の細胞毒性アッセイを使用することを困難にすることを示している(Elkord et al. (2006) Clin. Immunol. 120: 91−98; Whiteside (2004) Dev. Biol. (Basel) 116: 219−228; discussion 229−236)。LCIアプローチは、根底にあるペプチド−MHC−TCR認識イベントの天然の増幅器としてCTLと標的細胞との間の細胞毒性相互作用を使用し、これが非特異的結合による偽陽性を回避する。LCIイメージングプラットホームは、セグメント化培養システムと基本的に適合性であり、これにより現在の開放灌流細胞培養系では失われ得るまれな細胞の単離が可能になるだろう。したがって、LCIは、自己主要細胞またはHLAマッチ癌株化細胞を死滅させるまれなエフェクターT細胞の同定及び単離のための生存可能な選択肢を提供し得る。
【0101】
癌関連抗原に対するT細胞は、これらが自己抗原に対して生じ、及びおそらく胸腺選択及び寛容性誘導を逃れた場合、より低い親和性のTCRを有することが一般に予想される(Wooldridge et al.(2009)Immunology 126:147−164)。TCRとペプチド−MHCとの間の親和性は、T細胞刺激の結果において重要な役割を果たすと考えられる(Stone et al. (2009) Immunology 126: 165−176)。TCR−ペプチド−MHCの間の親和性を評価するための古典的な方法は、表面プラズモン共鳴を使用してオン及びオフの速度の測定を伴う。表層結合したペプチド−MHC−TCR相互作用は、CTLによって標的細胞の認識の間に生じる複数の受容体を媒介した相互作用を正確に模倣しない。証拠は、これらの測定がリンパ球エフェクター機能に関して限られた情報を提供することを示唆する(Stone et al. (2009) Immunology 126: 165−176; Edwards and Evavold (2011) Immunol .Res. 50: 39−48)。トランスフェクション系において、これらの野生型対応物と比較して同族のペプチド−MHCリガンドに対してより高い親和性で操作されたTCRは、増加したCTL活性を示した(Edwards、 and Evavold(2011)Immunol .Res.50:39−48)。親和性モデルは、T細胞の活性化が関与した受容体の数に関連があることを示唆する。より高い親和性相互作用には、より少ないTCR−ペプチド−MHC係合を必要として、T細胞を細胞毒性状態に活性化する(Tian et al. (2007) J. Immunol. 179: 2952−2960)。より高い親和性TCR−ペプチド−MHC相互作用では、これらのより低い親和性対応物より迅速な応答を駆動すると考えられ、及びLCIアプローチは、これらの相互作用をまた潜在的に区別し得る。
【0102】
承認
我々は、株化細胞の供給についてDr. Ribasの研究室(UCLA)に、及びデータ解析での彼女の援助についてDian Huang(UCLA)に感謝する。この研究は、AIDS研究ウイルス学コアラボのためのUCLAセンター及び健康なHLA A2.1+ PBMCを供給するこれらのドナーなしでは可能でなかっただろう。
【0103】
本明細書において記述した実施例及び実施形態は、例証目的のみであること、及びその見地の種々の改変または変更は、当業者に示唆されるだろうし、及びこの出願の精神及び範囲、並びに添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが理解される。本明細書において引用した全ての刊行物、特許及び特許出願は、全ての目的のためにこれらの参照により本明細書に援用される。