特許第6367486号(P6367486)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6367486
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】表示装置付きバックミラーシステム
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/12 20060101AFI20180723BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20180723BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20180723BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20180723BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20180723BHJP
   B60R 1/04 20060101ALI20180723BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20180723BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180723BHJP
【FI】
   B60R1/12 Z
   F21S2/00 430
   F21S2/00 480
   G02F1/13357
   G02F1/13 505
   G02F1/1333
   B60R1/04
   G09F9/00 312
   F21Y115:10
【請求項の数】20
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-526092(P2017-526092)
(86)(22)【出願日】2015年11月12日
(65)【公表番号】特表2018-503549(P2018-503549A)
(43)【公表日】2018年2月8日
(86)【国際出願番号】US2015060378
(87)【国際公開番号】WO2016077583
(87)【国際公開日】20160519
【審査請求日】2017年7月18日
(31)【優先権主張番号】62/079,416
(32)【優先日】2014年11月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500115826
【氏名又は名称】ジェンテックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンダープロエグ ジョン エイ
(72)【発明者】
【氏名】スローテルベーク エリック エス
(72)【発明者】
【氏名】ウェラー アンドリュー ディー
(72)【発明者】
【氏名】ブレーカー デイヴィッド エイ
【審査官】 宮地 将斗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−173460(JP,A)
【文献】 特開平07−267002(JP,A)
【文献】 特開2005−043833(JP,A)
【文献】 特開2013−101827(JP,A)
【文献】 特開2013−037334(JP,A)
【文献】 特開2000−214796(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/144471(WO,A1)
【文献】 米国特許第04882565(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 1/12
B60R 1/04
F21S 2/00
G02F 1/13
G02F 1/1333
G02F 1/13357
G09F 9/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方視野デバイスシステムであって、
部分的に反射性で部分的に透過性の要素と、
前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素と光通信する表示モジュールであって、
表示要素、
前記表示要素と光通信する光学ブロック、
前記光学ブロックを通って伝播する照明を放射し、前記表示要素をエッジライトで照らすように構成された少なくとも1つの光源を備える、第1の回路基板、
前記光学ブロックと動作可能に接続され、少なくとも1つの開口部を画定する光学ホルダ、及び
前記少なくとも1つの開口部および前記光学ブロックを通って伝播する照明を放射して、前記表示要素の一部およびアイコンのうちの少なくとも1つをバックライトで照らすように構成された少なくとも1つの光源を備える、第2の回路基板、
を含む表示モジュールと、
を備え、
前記第1の回路基板の前記光源および前記第2の回路基板の前記光源によって放射された光が、前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素を通して視認可能である、後方視野デバイスシステム。
【請求項2】
前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素が電気光学部材である、請求項1に記載の後方視野デバイスシステム。
【請求項3】
前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素が電気着色部材である、請求項2に記載の後方視野デバイスシステム。
【請求項4】
(1)前記少なくとも1つの開口部および前記光学ブロックを通って伝播する照明を放射して、前記表示要素の一部および前記アイコンのうちの少なくとも1つをバックライトで照らすように構成された前記少なくとも1つの光源が、起動されている場合であって、且つ、
(2)前記光学ブロックを通って伝播する照明を放射し、前記表示要素をエッジライトで照らすように構成された前記少なくとも1つの光源が、起動されているかまたは停止されているかのうちの少なくとも1つである場合に、
前記アイコンが視認可能である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項5】
前記表示モジュールが、前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素の形状に対応する形状を有し、前記表示要素が、LCD、LED、OLED、プラズマ、またはDLP表示要素である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の後方視野デバイスシステム。
【請求項6】
前記表示モジュールが、前記表示要素に示された視野に関して、見る者に情報を提供する画像を表示する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の後方視野デバイスシステム。
【請求項7】
前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素の外周部から盛り上がったハウジングをさらに備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の後方視野デバイスシステム。
【請求項8】
後方視野デバイスアセンブリであって、
部分的に反射性で部分的に透過性の要素と、
前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素と光通信する表示モジュールであって、
前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素を通して視認可能であるように構成されたアイコン、
表示要素、
前記表示要素と光通信する光学ブロック、
前記光学ブロックと動作可能に接続された光学ホルダ、
前記光学ブロックを通って伝播する照明を放射し、前記表示要素をエッジライトで照らす第1の光源を含む、第1のプリント回路基板、
前記プリント回路基板と電気的に接続され、かつ、前記光学ホルダ、光学ブロック、および表示要素を通して光を伝播する第2の光源を含む、第2のプリント回路基板、
を含む表示モジュールと、
を備え、
前記プリント回路基板に電気的に接続された前記少なくとも1つの光源によって放射された前記光が、前記アイコンを照明し、前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素を通して視認可能である、後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項9】
前記表示モジュールを停止させ、同時に、前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素を軸外位置に動かすように構成された作動デバイス、をさらに備える、請求項8に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項10】
前記表示要素の視野領域で視認可能である前記表示モジュール上に配置された、部分的に透過性のグラフィックオーバレイおよび画像のうちの1つをさらに備える、請求項8および9のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項11】
前記光学ホルダが、開口部を通して光を方向付けるように構成された光パイプをさらに含む、請求項8〜10のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項12】
前記第2の光源が起動される場合、前記アイコンが視認可能であり、前記第1の光源は起動されているか停止されている、のうちの1つである、請求項8〜11のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項13】
前記表示モジュールが、前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素の形状に対応する形状を有し、前記表示要素が、LCD、LED、OLED、プラズマ、またはDLP表示要素である、請求項8〜12のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項14】
前記表示モジュールが、前記表示要素において示される前記視野に関して、見る者に情報を提供する画像を表示する、請求項8〜13のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項15】
後方視野デバイスアセンブリであって、
電気光学要素と、
部分的に反射性で部分的に透過性の要素と光通信する表示モジュールと、
を備え、
前記表示モジュールが、
表示要素、
前記表示要素と光通信する光学ブロック、
前記光学ブロックを通して照明を放射し、前記表示要素をエッジライトで照らす第1の光源、
前記光学ブロックと動作可能に接続され、少なくとも1つの開口部を画定する光学ホルダ、
前記少なくとも1つの開口部および前記光学ブロックを通して照明を放射して、前記表示要素の一部およびアイコンのうちの少なくとも1つをバックライトで照らす第2の光源、
を有し、
前記第1の光源および前記第2の光源によって放射された前記光が、前記電気光学要素を通して視認可能である、後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの光源が、前記少なくとも1つの開口部および前記光学ブロックを通って伝播する照明を放射して、前記表示要素の一部および前記アイコンのうちの少なくとも1つをバックライトで照らす場合、前記アイコンを見ることができ、
前記少なくとも1つの光源は、起動および停止のうちの少なくとも1つの間中、前記光学ブロックを通って伝播する照明を放射し、前記表示要素をエッジライトで照らすように構成されている、請求項15に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項17】
前記第1および第2の光源が、互いに直交して配向されている、請求項15および16のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項18】
前記第1および第2の光源が、それぞれ第1および第2のプリント回路基板と動作可能に接続されている、請求項15〜17のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項19】
前記表示モジュールが、前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素の形状に対応する形状を有し、前記表示要素が、LCD、LED、OLED、プラズマ、またはDLP表示要素である、請求項15〜18のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【請求項20】
前記表示モジュールが、前記表示要素において示される前記視野に関して、見る者に情報を提供する画像を表示する、請求項15〜19のいずれか一項に記載の後方視野デバイスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、後方視野デバイスシステムに関し、より詳細には、表示装置付き後方視野システムに関する。
【発明の概要】
【0002】
本発明の少なくとも1つの態様は、部分的に反射性で部分的に透過性の要素と、部分的に反射性で部分的に透過性の要素と光通信する表示モジュールと、を有する後方視野デバイスシステムを含み、該表示モジュールは、表示装置、当該表示装置と光通信する光学ブロック、当該光学ブロックを通って伝播する照明を放射し、前記表示要素をエッジライトで照らすように構成された少なくとも1つの光源を含む第1の回路基板、前記光学ブロックと動作可能に接続され、少なくとも1つの開口部を画定する光学ホルダ、前記少なくとも1つの開口部および前記光学ブロックを通って伝播する照明を放射して、前記表示装置の一部およびアイコンのうちの少なくとも1つをバックライトで照らすように構成された少なくとも1つの光源を含む第2の回路基板、を有し、第1の回路基板の光源および第2の回路基板の光源によって放射された光は、前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素を通して視認可能である。
【0003】
本発明の少なくとも1つの態様は、部分的に反射性で部分的に透過性の要素と、部分的に反射性で部分的に透過性の要素と光通信する表示モジュールと、を有する後方視野デバイスシステムを含み、該表示モジュールは、部分的に反射性で部分的に透過性の要素を通って視認可能であるように構成されたアイコン、表示要素、当該表示要素と光通信する光学ブロック、当該光学ブロックと動作可能に接続された光学ホルダ、前記光学ブロックを通って伝播する照明を放射し、前記表示要素をエッジライトで照らすように構成されたエッジライト型プリント回路基板、前記光学ホルダ、前記光学ブロックおよび前記表示要素を通って光を伝播するように構成された前記プリント回路基板に電気的に接続された少なくとも1つの光源を有するプリント回路基板、を有し、プリント回路基板に電気的に接続された前記少なくとも1つの光源によって放射される光は、前記アイコンを照明し、前記部分的に反射性で部分的に透過性の要素を通して視認可能である。
【0004】
本発明の、これらおよび他の特徴、利点、および目的は、以下の明細書、特許請求の範囲、および添付図面を参照して、当業者によってさらに理解および認識されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本発明の一実施形態による、後方視野デバイスシステムの上部正面斜視図である。
【0006】
図2図1の後方視野デバイスシステムの底部正面斜視図である。
【0007】
図3図1の後方視野デバイスシステムの側面立面図である。
【0008】
図4】線I−Iを横切る図1の後方視野デバイスシステムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図示されたこの実施形態は、後方視野デバイスシステム、より詳細には、表示装置付きバックミラーシステムに関する、方法ステップおよび装置構成要素の組合せに主に属する。したがって、装置構成要素および方法ステップは、該当する場合、詳細によって開示を不明瞭にしないように、本発明の実施形態を理解することに関するそれらの特定の詳細のみを示す図面において、従来の符号によって表されている。前記詳細は、本明細書の説明の恩恵を有する当業者に容易に明らかになる。さらに、説明および図面における同類の数字は、同類の要素を表す。
【0010】
本明細書における記述の目的のために、用語「上部の」、「下部の」、「右の」、「左の」、「後方の」、「前方の」、「垂直の」、「水平の」、およびそれについての派生語は、図1において関連付けられた発明に関するものとする。別様に述べられない限り、用語「前方の」は、表示ミラーを見ることを意図される者により近い要素の表面を指すものであり、用語「後方の」は後方視野デバイスシステムを見ることを意図された者から離れた要素の表面を指すものである。しかしながら、それとは逆に明確に特定されたもの以外は、発明はさまざまな代わりの配向をとってもよい、と理解されるべきである。添付図面に図示され、かつ以下の明細書に記述された特定のデバイスおよびプロセスは、添付された特許請求の範囲において定義された発明概念の単なる例示的な実施形態であることも理解されるべきである。したがって、本明細書に開示された実施形態に関する特定の寸法および他の物理的特性は、特許請求の範囲が明示的に別段に述べない限り、限定するものと見なされるべきではない。
【0011】
用語「including(含む)」、「comprises(備える)」、「comprising(備える)」、または任意の他の変形は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むのではなく、このようなプロセス、方法、物品、または装置に明示的に列挙されもせず、固有でもない他の要素を含んでもよいように、非排他的包括にわたるように意図される。「comprises a...」によって始められる要素は、さらなる制約を受けずに、その要素を備えるプロセス、方法、物品、または装置において、追加の同一要素の存在を妨げない。
【0012】
図1図3を参照すると、参照番号10は、後方視野デバイスシステムまたは車両用アセンブリを概して指定する。後方視野デバイスシステム10は、電気光学要素(本明細書において「ガラス要素」とも呼ばれる)などの部分的に反射性で部分的に透過性の要素12、および、当該部分的に反射性で部分的に透過性の要素12を通って見られる表示モジュール、を含む。後方視野デバイスシステム10は、部分的に反射性で部分的に透過性の要素12と表示モジュールとを保護し支持する前側シールド14および後側シールド16を更に含む。図4に示されるように、表示モジュールは、表示要素22、光学ブロック24、吸熱器26、および、一次プリント回路基板28を含む、いくつかの構成要素を概して含む。ハウジング30は、前側シールド14、表示モジュールおよび後側シールド16を少なくとも部分的に収容し、そこから後方に延在する取り付け部材32を含む。取り付け部材32は、車両のフロントガラスに取り付けるために適合化される。表示モジュールは、部分的に反射性で部分的に透過性の要素12の形状に対応する形状を有する。表示要素22は、液晶表示装置(LCD)、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、プラズマ、またはデジタル光処理(DLP)表示要素であってもよい。
【0013】
図1図3を全体的に参照すると、後方視野デバイスシステム10は、ガラス要素12の前面42を含む、視域40を有する。視域40は、四角形形状、台形形状、または審美的理由のために望まれた任意の特別注文の輪郭形状であってもよい。
【0014】
ガラス要素12は、外部周囲46および当該外部周囲46の周りの縁48を有して、ほぼ平面状である。縁48は、制限することなく、シール、アップリケ、発泡接着剤、またはパッド印刷を含む、後方視野デバイスシステム10においてガラス要素12の後方に位置する1つまたは複数の要素を隠すように、クロム輪または他の同様の仕上げ材を組み込んでもよい。縁48は、ガラス要素12の外部周囲46から表示要素22の外端まで延在してもよい。あるいは、縁48は、より狭くて、縁48の少なくともいくつかの部分に沿って、外部周囲46から表示要素22の外端まで達しなくてもよい。ガラス要素12の周囲は、接地端、ベゼル端を有してもよく、またはフレームレスであってもよい。ハウジング30はまた、部分的に反射性で部分的に透過性の要素12の外部周囲46から盛り上がっていてもよい。
【0015】
ガラス要素12は、電気光学要素またはプリズムなどの要素であってもよい。電気光学要素の1つの非限定的な例は、少なくとも1つの溶媒、少なくとも1つの陽極材料、および、少なくとも1つの陰極材料を含む、電気着色媒体である。典型的に、陽極材料および陰極材料の両方とも電気活性的であり、そのうちの少なくとも1つは電気着色的である。その通常の意味にかかわらず、用語「電気活性的」は、特定の電位差にさらされてその酸化状態に変質を受ける材料として、本明細書に定義されることが理解されるだろう。さらに、用語「電気着色的」は、その通常の意味にかかわらず、特定の電位差にさらされて1つまたは複数の波長でのその消衰係数において変化を示す材料として、本明細書において定義されることが理解されるであろう。電気着色的構成要素は、本明細書に記述されるように、電流が材料に印加される場合に、色または不透明度が第1の段階から第2の段階に変化するように、その色または不透明度が電流によって影響を受ける材料を含む。電気着色的構成要素は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている、「Electrochromic Layer And Devices Comprising Same」と題された米国特許第5,928,572号、「Electrochromic Compounds」と題された米国特許第5,998,617号、「Electrochromic Medium Capable Of Producing A Pre−selected Color」と題された米国特許第6,020,987号、「Electrochromic Compounds」と題された米国特許第6,037,471号、「Electrochromic Media For Producing A Pre−selected Color」と題された米国特許第6、141、137号、「Electrochromic System」と題された米国特許第6、241、916号、「Near Infrared−Absorbing Electrochromic Compounds And Devices Comprising Same」と題された米国特許第6、193、912号、「Coupled Electrochromic Compounds With Photostable Dication Oxidation States」と題された米国特許第6、249、369号、「Electrochromic Media With Concentration Enhanced Stability,Process For The Preparation Thereof and Use In Electrochromic Devices」と題された米国特許第6,137,620号、「Electrochromic Device」と題された米国特許第6,519,072号、「Electrochromic Polymeric Solid Films,Manufacturing Electrochromic Devices Using Such Solid Films,And Processes For Making Such Solid Films And Devices」と題された国際特許出願第PCT/US98/05570号、「Electrochromic Polymer System」と題された国際特許出願第PCT/EP98/03862号、「Electrochromic Polymeric Solid Films,Manufacturing Electrochromic Devices Using Such Solid Films,And Processes For Making Such Solid Films And Devices」と題された国際特許出願第PCT/US98/05570号、において記述されたように、単層で単相の構成要素、多層の構成要素、または多相の構成要素であってもよい。ガラス要素12は、部分的に反射性で部分的に透過性の特性を有する他の任意の要素であってもよい。電流をガラス要素12に供給するために、それらの間に電位を生成するように、電気要素が要素の反対側に供給される。Jクリップは、それぞれの電気要素と電気的に係合され、素線がJクリップから一次プリント回路基板28に延在する。
【0016】
以下の記述に関して、後方視野デバイスシステム10は、ガラス要素12の平面に垂直な直線が見る者の目の方に向かって延在する場合に、「軸上」と見なされる。ガラス要素12を通して見られる表示要素22が原因で、ガラス要素12上の眩輝が表示要素22の視認性に干渉することがある。後方視野デバイスシステム10が軸上にあり、夜間運転状態の間に使用される場合には、トレーリング車両(すなわち、後方視野デバイスシステム10を備えた車両の後ろを走行する車両)からのヘッドライトは、運転者に見える眩輝を引き起こし得る。本発明の一実施形態により、図2に示されるように、動作デバイス176は、後方視野デバイスシステム10と動作可能に結合される。作動デバイス176は、図示されたように、ボタンを含んでもよく、または「軸上」位置と「軸外」位置との間で表示装置を動かすように構成された、フリッパまたは他の作動部材を含んでもよいことが理解されるだろう。作動されると、作動デバイス176は、少なくともガラス要素12を軸外に動かす(すなわち、運転者の目の方に向かう直線から離れる)。典型的には、作動デバイス176の発動は、ガラス要素12を上方へ傾斜させ、ミラーを軸外位置に動かす。しかしながら、作動デバイス176は軸に対していかなる方向にもミラーを動かすように構成され得ることを、認識されるべきである。作動デバイス176は、起動されると、表示要素22を動かすようにも構成され得る。作動デバイス176は、表示要素22のスイッチの入切をするようにも構成され得る。したがって、作動デバイス176がミラーを軸外に動かすように作動される場合、表示要素22はスイッチを切られ得る、つまり停止され得る。
【0017】
さらに、後方視野デバイスシステム10を見る者に情報を提供するために、後方視野デバイスシステム10は、後方視野デバイスシステム10が使用中の場合、視域40で視認可能な表示要素22上の部分的に透過性のグラフィックオーバレイまたは画像などの、視界178に関する情報を含んでもよい。
【0018】
図4に示されるように、後方視野デバイスシステム10は、プリント回路基板120に電気的に接続され、かつ、光学ブロック24を通って表示要素22に光を伝播させるように構成された、少なくとも1つの光源203(例えば、LED)を備えるように構成される。アイコン202が、表示要素22上で視認可能で、部分的に反射性で部分的に透過性の要素12を通して見ることができる。少なくとも1つの光源200が、主プリント回路基板28に電気的に接続され、光学ホルダ201において画定された開口部を通って伝播する照明を放射するように構成される。光学ホルダ201は、光パイプ205を固定する。光は、部分的に反射性で部分的に透過性の要素12を通して見ることができる。図示されたように、光学ホルダ201は、光学ブロック24の裏面に沿って延在する係合壁212を有する保持部材210を含む。保持部材210は、光学ブロック24および主プリント回路基板28にほぼ直交して延在する保持壁214も含む。保持壁214は、光パイプ205の少なくとも一部と係合する。図示されたように、光パイプ205は、光源200に隣接する近接部を含む。光パイプ205は、フレアが反射性フィルム204を外側に通過した遠位部も含む。
【0019】
再び図4を参照すると、少なくとも1つの光源200によって放射された光が光ホルダ201を通って伝播すると、当該光は光学ブロック24を通って導かれる。反射性フィルム204は、光学ホルダ201と光学ブロック24との間の反射性材料のない領域を画定し、少なくとも1つの光源200によって放射された光が、光学ホルダ201の光パイプ205を通って光学ブロック24の中に伝播することができるようになる。少なくとも1つの光源200によって放射された光は、光学ブロック24を通って伝播すると、その後、その光は表示要素22を通って方向付けられる。少なくとも1つの光源200によって放射された光は、その後、アイコン202によって部分的に遮断されるかフィルタ処理され、アイコン202の画像が部分的に反射性で部分的に透過性の要素12を通して見られることができるように、少なくとも1つの光源200によって放射されたある光がアイコン202を通過するようになる。アイコン202は、任意のアイコン、ロゴ、商標などを含むことができる。さらに、アイコン202は、表示要素22に埋め込まれてもよいか、または、表示要素22上に、エッチングされるか、刻まれるか、または他の方法で形成されてもよい。あるいは、アイコン202は、表示要素22上に付着された、部分的に透過性のグラフィックオーバレイまたは画像であってもよい。
【0020】
図4を再び参照すると、プリント回路基板120は、主プリント回路基板28に対してほぼ直交して延在する。しかしながら、プリント回路基板120およびプリント回路基板28が、互いに対してどんな他の角度でも延在し得ることも、理解されるべきである。さらに、プリント回路基板120およびプリント回路基板28は、互いに平行に延在し得る。加えて、光源200および光源203は、同一または異なる特性を含み得ることも考えられる。例えば、光源200および203は、異なる光色を放射し、異なる光強度を有し、またはそれらの組合せを有し得ることが概して考えられる。さらに、光源203から放射された光の大部分が、光ブロック24によって捕捉され、かつ、表示要素22に中継されるように、光学ブロック24は光源203より大きいかまたは等しい幅を含んでもよい。あるいは、光源203から放射されたいくらかの光が、光学ブロック24によって捕捉されず、かつ、表示要素22に中継されるように、光学ブロック24は光源203より小さい幅を含んでもよい。
【0021】
図4におけるシステムを組み込んでいる場合、それは、以下に限定されないが、車両の付属品システムにリンクされたアイコンなどのアイコンを見ることを車両のユーザに許容し、一例は、車庫扉オープナーが起動したことをユーザに示すか、または、それらの車庫扉が開いたままか閉鎖位置にあるかをユーザに知らせるために車庫扉状態付きアイコンを表示する、HomeLink(登録商標)アイコンである。さらに、アイコンは、バックミラーシステムの起動、または、表示装置が停止していてユーザが従来のバックミラーを使用しているかどうか、を示すために記号を照光してもよい。
【0022】
本明細書に記載される本開示の実施形態は、ある特定の非プロセッサ回路と併せて、本明細書に記載される表示ミラーアセンブリ10の機能のうちのいくつか、ほとんど、または全てを実装する一つ以上の従来のプロセッサ、ならびに、一つ以上のプロセッサを制御する固有の記憶されたプログラム命令、からなり得ることが理解されよう。非プロセッサ回路には、信号ドライバ、クロック回路、電源回路、および/またはユーザ入力デバイスが含まれ得るが、これらに限定されない。そのようなものとして、これらの機能は、分類システムを使用または構築するのに用いられる方法の工程として解釈され得る。代替的に、いくつかまたは全ての機能は、記憶されたプログラム命令を有しない状態機械によって、または、各機能もしくは機能のうちある特定のもののいくつかの組み合わせがカスタムロジックとして実装される一つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)において、実装されることが可能である。当然のことながら、これらの二つのアプローチの組み合わせを使用することが可能である。故に、これらの機能のための方法および手段が本明細書に記載されてきた。さらに、当業者であれば、例えば、利用可能な時間、現在の技術、および経済的配慮によって動機付けられる、有意の努力および多くの設計選択にもかかわらず、本明細書に開示される概念および原理によって導かれるとき、最小限の実験をもってかかるソフトウェア命令およびプログラムならびにICを容易に生成可能であろうことが予想される。
【0023】
記述された発明および他の構成要素の構築は、いなかる特定の材料にも限定されないことが、当業者によって理解されるだろう。本明細書に開示された発明の他の例示的な実施形態は、本明細書に別段の記載がある場合を除き、広範な材料から形成され得る。
【0024】
本開示用に、用語「coupled(結合された)」(couple,coupling,coupledなどその形式のすべてにおいて)は、直接的であれ間接的であれ、互いに2つの構成要素(電気的または機械的)が接合することを概して意味する。このような接合は、本質的に静止状態かまたは本質的に可動状態であってもよい。このような接合は、2つの構成要素(電気的または機械的)、ならびに、互いとまたは2つの構成要素と1つの単体として一体成形される付加的中間部材で、達成されてもよい。このような接合は、本質的に永続的であってよいか、または、別段の記載がない限り、本質的に取外し可能つまり遊離可能であってもよい。
【0025】
例示的な実施形態において示されるような本発明の要素の構築および配置は、単に説明的であることに注意することも重要である。本発明の少数の実施形態だけが、本開示において詳細に記述されているが、本開示を検討する当業者は、列挙された主題の新規の教示および利点から逸脱することなく、多くの修正が可能(例えば、さまざまな要素のサイズ、寸法、構造、形および比率、パラメータ値、取り付け方法、材料の使用、色、向きなど)であることを容易に認識するだろう。例えば、一体成形として示される要素は、複数の部品が一体成形されてもよいように示される複数の部品または要素から構成されてもよく、インタフェースの操作が逆にまたは他の態様に変化されてもよく、システムの構造および/または部材またはコネクタまたは他の要素の長さまたは幅が変化されてもよく、要素間に提供された調整位置の性質または個数が変化されてもよい。システムの要素および/またはアセンブリは、任意の広範な色、質感、および組合せにおいて、十分な強度または耐久性を提供する、任意の広範な材料から構成されてもよい。その結果、すべてのこのような修正は、本発明の範囲内に含まれるように意図される。他の代用、修正、変化、および省略は、本発明の精神から逸脱することなく、所望の他の例示的な実施形態のデザイン、操作条件および配置において、なされ得る。
【0026】
いずれの説明されたプロセスまたは説明されたプロセス内のステップも、その他の開示されたプロセスまたはステップと組み合わされ、本デバイスの範囲内で構造を形成し得ることが理解されるであろう。本明細書に開示された例示的な構造およびプロセスは、説明のためのものであり、制限として解釈してはならない。
【0027】
変形および修正が、本デバイスの概念から逸脱することなく、前述の構造および方法においてなされ得ることも理解されるべきであり、さらに、このような概念は、特許請求の範囲がそれらの言葉で別段に明確に述べられていない限り、以下の特許請求の範囲に含まれるものとされることが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4